JP2015189487A - 発泡樹脂製容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】絞り比が大きくても、より優れた強度を有する発泡樹脂製容器を目的とする。【解決手段】深絞り成形により有底筒状に成形され、ポリスチレン系樹脂を含む発泡層を備える容器本体110を備え、前記容器本体110は、開口部112から底壁部120に向かうに従い窄まり、前記底壁部120と側壁部122とのなす劣角である傾斜角度が80〜88?、高さ(mm)/開口径(mm)で表される絞り比が1.2〜2.2であり、特定の測定方法により求められる密度比は、1.0〜2.5であり、特定の測定方法により求められる厚み比は、1.0〜2.0であることよりなる。【選択図】図1

Description

本発明は、発泡樹脂製容器に関する。
一般に、飲料用容器としては、紙製やソリッド(非発泡)のプラスチック製の有底筒状の容器が用いられている。このような容器は、断熱性に劣る。このため、例えば、ホットドリンクやスープ等を収容し、これを加温器等で保温しておいても、購入後には速やかに温度が低くなってしまう。加えて、加温器で保温したものは、容器が熱すぎて、これを手で持てないことがあった。また、コールドドリンクにおいても、購入後には、速やかに温度が高くなってしまう。
樹脂が発泡されてなる発泡層を備える発泡樹脂製容器は、断熱性に優れ、軽量であるため、食品等の容器として多用されている。発泡樹脂製容器は、発泡層を備える樹脂製発泡シートを加熱し、雌型と雄型とで挟み込み、樹脂製発泡シートを雌型内に絞り込むことで成形される(深絞り成形)。しかし、高さ(mm)/開口径(mm)で表される絞り比が大きい容器を深絞り成形で成形すると、容器の強度が低下するという問題があった。
こうした問題に対し、特定の物性及び構造のポリスチレン系樹脂発泡シートに、特定の物性のポリスチレン系樹脂非発泡フィルムを積層してなる特定の厚みのポリスチレン系樹脂積層発泡シートと、このポリスチレン系樹脂発泡シートを成形して得られる容器が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の発明によれば、インスタントラーメン等の深絞り成形容器の強度の向上が図られている。
また、熱可塑性樹脂フィルムとポリスチレン系樹脂発泡シートとの積層ポリスチレン系樹脂発泡シートが成形された深絞り比が特定の範囲であり、側壁部における最小値の坪量は最大値の坪量の55%以上であり、該容器の側壁中央部における深さ方向気泡径が厚み方向の気泡径の2.0〜4.5倍である積層ポリスチレン系樹脂発泡容器が提案されている(例えば、特許文献2)。特許文献2の発明によれば、深絞り成形で得られる積層ポリスチレン系樹脂発泡容器の強度の向上が図られている。
特許第4480455号公報 特許第3448757号公報
しかしながら、飲料用容器等の容器は、丼等に比べて細身で、絞り比が大きく、かつ、底壁部に対する側壁部の角度が直角に近い。このような形状の容器に従来の技術を適用しても、十分な強度を得られない。例えば、手で握った際に容器の一部に凹みが生じたり、誤って落下させた際に容易に割れたりしやすい。
そこで、本発明は、絞り比が大きくても、より優れた強度を有する発泡樹脂製容器を目的とする。
本発明の発泡樹脂製容器は、深絞り成形により有底筒状に成形され、ポリスチレン系樹脂を含む発泡層を備える容器本体を備え、前記容器本体は、開口部から底壁部に向かうに従い窄まり、前記底壁部と側壁部とのなす劣角である傾斜角度が80〜88°、高さ(mm)/開口径(mm)で表される絞り比が1.2〜2.2であり、下記測定方法Aにより求められる密度比は、1.0〜2.5であり、下記測定方法Bにより求められる厚み比は、1.0〜2.0であることを特徴とする。
<測定方法A>
容器本体を高さ方向に10等分にし、10個の切片を得る。得られた切片の各々の密度を測定し、その最大値Dmaxと最小値minとの比[Dmax/Dmin]を密度比とする。
<測定方法B>
容器本体を平面視で4等分にし、4個の切片を得る。得られた切片の各々について、容器本体の高さ方向に等間隔の10点で側壁部の厚みを測定し、底壁部の中央部の1点と底壁部の周縁近傍の1点で底壁部の厚みを測定する。得られた厚みの最大値Tmaxと最小値Tminとの比[Tmax/Tmin]を厚み比とする。
前記側壁部と前記底壁部との境界にはR面が形成され、前記底壁部は、その周縁から中央部に近づくに従い、前記開口部に近づくことが好ましい。前記の容器本体の外面には、ポリオレフィン系樹脂製の非発泡層が設けられていることが好ましく、前記の容器の内面には、エチレン−ビニルアルコール共重合体層とポリオレフィン系樹脂層との積層構造である非発泡層が設けられ、前記ポリオレフィン系樹脂層が前記容器本体の内面を形成することが好ましい。前記容器本体は、前記開口部から前記底壁部に向かい任意の前記傾斜角度で窄まり、次いで前記の任意の傾斜角度よりも小さい前記傾斜角度で窄まることが好ましい。
本発明の発泡樹脂製容器によれば、絞り比が大きくても、強度をより高められる。
本発明の一実施形態に係る発泡樹脂製容器の斜視図である。 図1の発泡樹脂製容器の部分断面図である。 発泡樹脂製容器を構成する樹脂製発泡シートの一例を示す断面図である。 厚み比の測定方法を説明するための容器本体の平面図である。
(発泡樹脂製容器)
本発明の発泡樹脂製容器は、深絞り成形により有底筒状に形成されたものである。本発明の発泡樹脂製容器について、図面を参照して説明する。
図1の発泡樹脂製容器100は、平面視真円形の底壁部120及び底壁部120の周縁から立設された側壁部122を備える有底円筒状の容器本体110を備え、開口部112の周縁には、外方に張り出すリップ部114が形成されている。容器本体110は、開口部112から底壁部120に向かうに従い窄まっている。リップ部114は、断面半円形とされている。本実施形態においては、容器本体110により発泡樹脂製容器100が構成されている。
容器本体110の開口径R1は、発泡樹脂製容器100の用途等を勘案して決定され、例えば、飲料用容器であれば、50〜100mmとされる。
容器本体110の高さH1は、発泡樹脂製容器100の用途等を勘案して決定され、例えば、飲料用容器であれば、70〜200mmとされる。
高さH1(mm)/開口径(mm)で表される絞り比は、1.2〜2.2であり、1.5〜2.0が好ましい。上記下限値以上であれば、飲料用容器として使用しやすく、上記上限値以下であれば、後述する容器の製造方法において亀裂や皺をより生じにくい。
上端から位置Pまでの領域110aにおける側壁部122と底壁部120とのなす劣角(傾斜角度)θ1は、80〜88°であり、83〜87°が好ましい。上記下限値以上であれば、飲料用容器としての意匠性を高められ、上記上限値以下であれば、容器本体110をより容易に成形できる。
位置Pは、例えば、高さH1に対して、下端から上端に向かう40〜80%に位置する。
下端から位置Pまでの領域110bにおける側壁部122と底壁部120とのなす劣角(傾斜角度)θ2は、傾斜角度θ1と同様である。本実施形態において、傾斜角度θ2は、傾斜角度θ1よりも小さい。傾斜角度θ2が傾斜角度θ1よりも小さければ、発泡樹脂製容器100が落下した際に、より破損しにくい(落下強度が高い)。
容器本体110は、下記測定方法Aで測定される密度比が、1.0〜2.5であり、1.0〜2.0が好ましい。上記上限値以下であれば、飲料用容器として十分な強度を発揮できる。
<測定方法A>
容器本体を高さ方向に10等分にし、10個の切片を得る。得られた切片の各々の密度を測定し、その最大値Dmaxと最小値minとの比[Dmax/Dmin]を密度比とする。
容器本体110の密度比は、後述する製造方法において、プレス速度、樹脂製発泡シートの発泡層の密度や厚み、該発泡層に積層される第一の非発泡層や第二の非発泡層の材質や厚みを組み合せることで調節される。
容器本体110の側壁部の厚みは、特に限定されないが、例えば、1〜3mmが好ましく、2〜3mmがより好ましい。上記下限値未満では、容器本体110の強度が低下するおそれがあり、上記上限値超では、容器内に充填できる内容物の量が少なくなるため、経済的に不利である。
容器本体110は、下記測定方法Bで測定される厚み比が、1.0〜2.0であり、1.0〜1.5がより好ましい。上記上限値以下であれば、飲料用容器として十分な強度を発揮できる。
<測定方法B>
容器本体を平面視で十字に4等分にし、4個の切片を得る。得られた切片の各々について、容器本体の高さ方向に等間隔の10点で側壁部の厚みを測定し、底壁部の中央部の1点と底壁部の周縁近傍の1点で底壁部の厚みを測定する。得られた厚みの最大値Tmaxと最小値Tminとの比[Tmax/Tmin]を厚み比とする。
容器本体110の厚み比は、後述する製造方法において、プレス速度、樹脂製発泡シートの発泡層の密度や厚み、該発泡層に積層される第一の非発泡層や第二の非発泡層の材質や厚みを組み合せることで調節される。
図2は、発泡樹脂製容器100の底壁部120の径方向に沿った部分断面図である。図2に示すように、側壁部122と底壁部120との境界はR面とされ、容器本体110の底壁部120は、底壁部120の中央に向かうに従い、開口部112に近づいている。即ち、底壁部120は、開口部112に向けて膨出している。かかる形状の底壁部120を備えることで、容器本体110の落下強度のさらなる向上を図れる。
底壁部120の膨出の程度を表す距離dは、底壁部120の内面の高低差である。距離dは、特に限定されないが、例えば、2〜3mm程度とされる。
(樹脂製発泡容器の製造方法)
本実施形態の樹脂製発泡容器の製造方法は、樹脂製発泡シートを原反とし、従来公知の深絞り成形により容器本体110を成形する方法である。
深絞り成形は、例えば、容器本体110の外面形状に対応した雌型と、容器本体110の内面形状に対応した雄型とを用い、樹脂製発泡シートを加熱し(加熱工程)、雌型と雄型とで樹脂製発泡シートを挟み込んで成形する(成形工程)方法が挙げられる。
発泡樹脂製容器100の製造方法において、樹脂製発泡シートは、加熱工程を経て、予め任意の温度に加熱された後に、成形工程で成形されてもよい。
また、例えば、任意の温度に加熱された雌型及び雄型で樹脂製発泡シートを成形することで、加熱工程と成形工程とが一工程で行われてもよい。
あるいは、例えば、樹脂製発泡シートを予め任意の温度に加熱し、これを任意の温度に加熱された雌型及び雄型とで挟み込んで成形してもよい。
以下、樹脂製発泡シートを予め任意の温度に加熱し(加熱工程)、これを任意の温度に加熱された雌型及び雄型とで挟み込んで成形する(成形工程)方法を例にして説明する。
発泡樹脂製容器100の原反である樹脂製発泡シートの一例について、図面を参照して説明する。
図3の樹脂製発泡シート1は、発泡層10と、発泡層10の一方の面に設けられた第一の非発泡層20と、発泡層10の他方の面に設けられた第二の非発泡層30とを備える。
樹脂製発泡シート1の厚みT1は、例えば、0.5〜4mmが好ましく、0.6〜3mmがより好ましい。上記下限値未満では、容器本体110を深絞り成形により成形した際に、亀裂が生じたり、厚みが不均一になって強度が低下するおそれがある。上記上限値超では、容器本体110を深絞り成形で成形した際に、皺を生じやすくなるおそれがある。
樹脂製発泡シート1の坪量は、例えば、300〜700g/mが好ましく、400〜700g/mがより好ましく、500〜600g/mがさらに好ましい。上記下限値以上であれば、容器本体110の強度をより高められ、上記上限値以下であれば、容器本体110を成形しやすい。
発泡層10は、ポリスチレン系樹脂を含む樹脂に発泡剤を混合し、これを発泡して形成したものである。
ポリスチレン系樹脂としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、エチルスチレン、i−プロピルスチレン、ジメチルスチレン、ブロモスチレン等のスチレン系モノマーの単独重合体又はこれらの共重合体;スチレン系モノマーを主成分とし、スチレン系モノマーとこれに重合可能なビニルモノマーとの共重合体:スチレン系モノマーとブタジエン等のゴム分との共重合体や、スチレン系モノマーの単独重合体もしくはこれらの共重合体もしくはスチレン系モノマーとビニルモノマーとの共重合体とジエン系のゴム状重合体との混合物又は重合体である、いわゆるハイインパクトポリスチレン;等が挙げられる。
スチレン系モノマーと重合可能なビニルモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、エチルフマレート、ジビニルベンゼン、アルキレングリコールジメタクリレート等の二官能性モノマー等が挙げられる。これらのビニルモノマーは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
ジエン系のゴム状重合体としては、例えば、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン三次元共重合体等が挙げられる。
これらのポリスチレン系樹脂は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
ポリスチレン系樹脂としては、スチレンを50質量%以上含有するポリスチレン系樹脂が好ましく、中でもポリスチレンがより好ましい。
ポリスチレン系樹脂としては、市販されているポリスチレン系樹脂、懸濁重合法等の方法で新たに調製されたポリスチレン系樹脂等、リサイクル原料でないポリスチレン系樹脂でもよいし、リサイクル原料のポリスチレン系樹脂でもよい。
リサイクル原料としては、使用済みのポリスチレン系樹脂発泡成形体、例えば、魚箱、家電緩衝材、食品包装用トレー等を回収し、リモネン溶解方式や加熱減容方式によって再生したもの;ポリスチレン系樹脂発泡シートにポリスチレン樹脂非発泡シートを積層したものを食品包装用トレーに加熱成形し、食品包装用トレーを打ち抜いた後に生じる端材を粉砕し、溶融混練してリペレット化したもの;等が挙げられる。また、使用することができるリサイクル原料は、使用済みのポリスチレン系樹脂発泡成形体を再生処理して得られたもの以外にも、家電製品(例えば、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、エアコン等)、事務用機器(例えば、複写機、ファクシミリ、プリンター等)等から分別回収された非発泡のポリスチレン系樹脂成形体を粉砕し、溶融混練してリペレット化したものが挙げられる。
発泡層10を構成する樹脂は、ポリスチレン系樹脂以外の樹脂(任意樹脂)を含んでもよい。
任意樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン等のオレフィン系モノマーの単独重合体又はこれらの共重合体や、オレフィン系モノマーを主成分とし、オレフィン系モノマーとこれに重合可能なビニルモノマーとの共重合体等のポリオレフィン系樹脂が挙げられる。また、任意樹脂としては、耐衝撃性を高めるための樹脂として、(メタ)アクリル系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等が挙げられる。
これらの任意樹脂は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
発泡層10を構成する樹脂中、ポリスチレン系樹脂の含有量は、25質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましい。
発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン等の炭化水素や、テトラフルオロエタン、クロロジフルオロエタン、ジフルオロエタン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられ、中でも、ブタンが好ましい。ブタンとしては、ノルマルブタン又はイソブタンがそれぞれ単独で使用されてもよいし、ノルマルブタンとイソブタンとが任意の割合で併用されてもよい。これらの発泡剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
発泡層10は、上述した以外の任意成分(発泡層任意成分)を含有してもよい。
発泡層任意成分としては、例えば、発泡核剤、造核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤等が挙げられる。これらの発泡層任意成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
発泡層10の密度は、例えば、0.05〜0.30g/cmが好ましく、0.10〜0.20g/cmがより好ましい。上記下限値以上であれば、強度をより高められ、上記上限値以下であれば、断熱性をより高められる。加えて、上記範囲内であれば、容器本体110の密度比を1.0〜2.5に制御しやすい。
発泡層10の厚みT2は、特に限定されず、例えば、0.5〜4mmが好ましく、1〜3mmがより好ましい。上記下限値以上であれば、断熱性をより高められ、上記上限値以下であれば、深絞り成形で容器を成形しやすい。加えて、上記範囲内であれば、容器本体110の厚み比を1.0〜2.0に制御しやすい。
発泡層10における平均気泡径は、例えば、50〜1000μmが好ましく、80〜700μmがより好ましい。上記下限値以上であれば、断熱性をより高められ、上記上限値以下であれば、強度をより高められる。平均気泡径は、発泡層10の断面の任意の領域を顕微鏡で観察し、断面に形成された開口部の口径を測定し、その相加平均を算出した値である。
第一の非発泡層20は、ポリオレフィン系樹脂で構成され、実質的に気泡が形成されていない層である。第一の非発泡層20を設けることで、容器本体110の強度をより高められる。
本実施形態において、第一の非発泡層20は、容器本体110の外面118を形成する。
第一の非発泡層20を構成するポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン等のオレフィン系モノマーの単独重合体又はこれらの共重合体や、オレフィン系モノマーを主成分とし、オレフィン系モノマーとこれに重合可能なビニルモノマーとの共重合体等が挙げられ、中でも、オレフィン系モノマーの単独重合体が好ましく、ポリプロピレンを主成分とするポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリプロピレンがより好ましい。このようなポリオレフィン系樹脂を用いることで、容器本体110の強度のさらなる向上を図れる。これらのポリオレフィン系樹脂は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
第一の非発泡層20は、上述した以外の任意成分(非発泡層任意成分)を含有してもよい。
非発泡層任意成分としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、滑剤、難燃剤、帯電防止剤等が挙げられる。これらの非発泡層任意成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
第一の非発泡層20の厚みT3は、特に限定されないが、例えば、20〜100μmが好ましく、20〜70μmがより好ましい。上記下限値以上であれば、得られる容器の強度をより高められ、上記上限値以下であれば、得られる容器をより軽量にできる。
第二の非発泡層30は、熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂で構成され、実質的に気泡が形成されていない層である。本実施形態において、第二の非発泡層30は、容器本体110の内面116を形成する。
本実施形態の第二の非発泡層30は、発泡層10から順に、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)層32とポリオレフィン系樹脂層34とが積層された二層構造とされている。このような二層構造とすることで、容器本体110の成形性を高め、かつ容器本体110もの強度をより高められる。
EVOH層32は、第一の非発泡層20と同様に非発泡層任意成分を含有してもよい。
ポリオレフィン系樹脂層34を構成する樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン等のオレフィン系モノマーの単独重合体又はこれらの共重合体や、オレフィン系モノマーを主成分とし、オレフィン系モノマーとこれに重合可能なビニルモノマーとの共重合体等が挙げられ、中でも、オレフィン系モノマーの単独重合体が好ましく、ポリエチレンが好ましく、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)がより好ましい。このようなポリオレフィン系樹脂を用いることで、容器本体110の強度のさらなる向上を図れる。これらのポリオレフィン系樹脂は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
ポリオレフィン系樹脂層34は、第一の非発泡層20と同様に非発泡層任意成分を含有してもよい。
第二の非発泡層30の厚みT4は、特に限定されないが、例えば、20〜500μmが好ましく、50〜300μmがより好ましい。上記下限値以上であれば、得られる容器の強度をより高められ、上記上限値以下であれば、得られる容器をより軽量にできる。
EVOH層32の厚みは、特に限定されず、例えば、10〜200μmとされる。
ポリオレフィン系樹脂層34の厚みは、特に限定されず、例えば、10〜200μmとされる。
樹脂製発泡シート1は、従来公知の製造方法に準じて製造され、例えば、発泡層を形成する操作(発泡層形成操作)と、発泡層の少なくとも一方の面に非発泡層を設ける操作(積層操作)とを有する。即ち、樹脂製発泡シート1を得る工程は、発泡層形成操作と積層層とを備える。
樹脂製発泡シート1の製造方法としては、発泡層10となる発泡シートと、第一の非発泡層20となる第一の非発泡シートと、第二の非発泡層30となる第二の非発泡シートとを各々製造し、第一の非発泡シートと発泡シートと第二の非発泡シートとをこの順で重ね、これを加熱圧着する方法(熱圧着法)、第一の非発泡シートと発泡シートと第二の非発泡シートとをこの順で重ね、各層を接着剤で貼り合せる方法(貼合法)、第一又は第二の非発泡層の原料となる樹脂をTダイにより発泡シートの表面に押し出す方法(Tダイ法)、共押出により、発泡層10に第一の非発泡層20と第二の非発泡層30とが設けられた積層体を得る方法(共押出法)等が挙げられる。共押出法においては、発泡層形成操作と積層操作とが一操作工程で行われる。
発泡層形成操作は、樹脂製発泡シートの製造方法に応じ、従来公知の方法から選択される。例えば、上述の熱圧着法、貼合法、Tダイ法であれば、発泡層形成操作は、従来公知の方法に準じて発泡シートを得る。
発泡シートの製造方法としては、インフレーション成形等が挙げられる。
熱圧着法、貼合法、Tダイ法で得られた樹脂製発泡シート1に印刷を施す場合には、積層操作後に印刷を施してもよいし、予め発泡シート又は非発泡シートに印刷を施し、これらを積層してもよい。
加熱工程における加熱方法は、特に限定されず、例えば、樹脂製発泡シート1の両面をヒーターで加熱する方法が挙げられる。
加熱工程における加熱温度は、樹脂製発泡シート1が軟化し、深絞り成形できる温度であればよく、樹脂製発泡シート1の材質等を勘案して決定される。加熱工程における加熱温度は、例えば、200〜400℃とされる。
加熱工程における加熱時間は、樹脂製発泡シートの材質や加熱温度を勘案して適宜決定される。
成形工程は、まず、任意の温度に加熱された雌型と任意の温度に加熱された雄型との間に、加熱された樹脂製発泡シート1を位置させる。この際、樹脂製発泡シート1の第一の非発泡層20が雌型を臨み、第二の非発泡層30が雄型を臨むように位置させる。
雌型の温度は、樹脂製発泡シート1の材質等を勘案して適宜決定される。
雄型の温度は、樹脂製発泡シート1の材質等を勘案して適宜決定される。
雌型の温度と雄型の温度とは、同じでもよいし、異なってもよい。
雄型を雌型に押し込むように操作する。雄型を雌型に押し込むと、雄型は第二の非発泡層30に当接しつつ、樹脂製発泡シート1を雌型内に引き込む。
雌型内に引き込まれた樹脂製発泡シート1は、雌型と雄型との間に形成されたキャビティに対応した形状に成形される。
次いで、雌型と雄型とを互いに離れるように操作し、雌型内の容器本体110を取り出す。
成形工程におけるプレス速度によって、密度比や厚み比を調節できる。
上述の通り、本実施形態の発泡樹脂製容器によれば、特定の密度比と特定の厚み比を備えるため、絞り比が大きくても、より優れた強度を有する。このため、底壁部に対する側壁部の傾斜角度が80〜88°で、絞り比が1.2〜2.2である容器において、強度の向上を図れる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、容器本体のみにより容器が構成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、容器本体の開口部を塞ぐ蓋体が設けられていてもよいし、側壁部に把手が設けられていてもよい。
上述の実施形態では、容器本体が平面視真円形の有底円筒状であるが、本発明はこれに限定されず、平面視が楕円形の有底円筒状でもよいし、平面視が三角形、四角形、五角形、六角形等の多角形である有底多角筒状でもよい。多角形は、各角部に曲線の隅切が形成されたもの、各辺の一部又は全部が曲線で形成されたものを含む。
平面視形状が真円形でない場合、容器本体の開口径は、開口部に内接する真円の直径である。
上述の実施形態では、底壁部が開口部に向かい膨出しているが、本発明はこれに限定されず、底壁部が平坦でもよい。ただし、落下強度のさらなる向上を図る観点から、底壁部は膨出していることが好ましい。
上述の実施形態では、樹脂製発泡シートが発泡層の両面に非発泡層を備えるが、本発明はこれに限定されず、発泡層の片面にのみ非発泡層を備えてもよく、非発泡層を備えていなくてもよい。ただし、成形性をより高め、容器本体の密度比及び厚み比を清書しやすくする観点からは、発泡層の少なくとも一方の面に非発泡層を備えることが好ましく、第一の非発泡層を備えることがより好ましい。
上述の実施形態では、第一の非発泡層がポリオレフィン系樹脂層とされているが、本発明はこれに限定されず、第一の非発泡層は、熱可塑性樹脂製の非発泡層であればよく、例えば、ポリスチレン系樹脂製の非発泡層でもよい。ただし、容器本体の強度のさらなる向上を図る観点から、第一の非発泡層はポリオレフィン系樹脂層が好ましい。
上述の実施形態では、第二の非発泡層がEVOH層とポリオレフィン系樹脂層との積層構造とされているが、第二の非発泡層は熱可塑性樹脂製の非発泡層であればよく、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂の単層構造でもよい。
上述の実施形態では、非発泡層が単層であるが、本発明はこれに限定されず、非発泡層が2層以上の多層構造でもよい。
以下に、実施例を示して本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。
(評価方法)
<密度比>
前述の測定方法Aに従い、以下の手順で測定した。
図1に示すように、各例の容器本体110の上端から高さ方向に10等分にして、切片S1〜S10を切り出した。
電子天秤に載せたビーカーに水を入れ、水面の上方から抑え板を水に挿入し、電子天秤のゼロ点調整をした。次いで、切片S1をビーカー内の水に入れ、切片S1を抑え板で水没させた。この際、抑え板をゼロ点調整時と同じだけ水に挿入した。切片S1を水没させた状態で、水の増加量=切片の体積(cm)と電子天秤での計量値=切片の質量(g)とを測定し、下記(1)式により、切片の密度を算出した。
密度(g/cm)=切片の質量(g)÷切片の体積(cm) ・・・(1)
切片S2〜S10について同様に密度を算出した。切片S1〜切片S10の密度の中から、最大値[Dmax]と最小値[Dmin]とを選び、密度比[Dmax/Dmin]を求めた。
<厚み比>
厚み比の測定方法について、図4を参照して説明する。図4は、容器本体110の平面図である。
容器本体110の中心Oを通り、かつ直交する切断線Q1、Q2で容器本体110を切断し、4つの切片を得た。
4つの切片について、容器本体110の高さ方向に等間隔の10点で、側壁部122の厚みを測定した。加えて、底壁部120について、中心Oの近傍の位置Xの1点で、厚みを測定した。さらに、底壁部120について、底壁部120の周縁近傍の位置Yの1点で、厚みを測定した。4つの切片における側壁部122の10点での測定値、位置Xでの測定値及び位置Yでの測定値の中から、最大値[Tmax]と最小値[Tmin]とを選び、厚み比[Tmax/Tmin]を求めた。
<リップ強度>
オートグラフ(エー・アンド・デイ社製:RTG1310)を用い、各例の発泡樹脂製容器について、開口部を挟むように、リップ部が形成された部分を2枚の板に挟んで300mm/minの速度で圧縮した時の降伏強度を測定した。なお、測定はN=3で測定し、その平均値を求めた。
<天地強度>
オートグラフ(エー・アンド・デイ社製:RTG1310)を用い、各例の発泡樹脂製容器を開口部が下方となるようにして、上下方向に2枚の板間に挟み、底壁部から100m/minの速度で圧縮したときの降伏強度を測定した。なお、測定はN=3で測定し、その平均値を求めた。
<落下強度>
各例の発泡樹脂製容器に200mLの水を入れ、ガムテープで蓋をし、底壁部を下方にし、高さ1mの位置から落下させた。落下させた後の発泡樹脂製容器の状態と内容物の飛散状態とを下記評価基準に従って評価した。
≪評価基準≫
○:割れも水漏れもない。
△:小さな亀裂があるが、水漏れはない。
×:容器が裂け、内容物が周囲に飛散している。
<容器握り潰し試験>
各例の発泡樹脂製容器の底壁部周辺の側壁部を手で3回握った後、発泡樹脂製容器の外観を下記評価基準に従って評価した。
≪評価基準≫
○:側壁部に凹みがなく、1回目に握った感触と3回目に握った感触とに差がない(強度が低下していない)。
△:側壁部に凹みがないが、3回目に握った感触が1回目に握った感触よりも弱い(強度が低下する)。
×:側壁部に凹みが生じ、復元しない。
<総合評価>
「落下強度」および「容器握り潰し試験」の2項目の総合評価として、下記評価基準に従って評価した。
≪評価基準≫
○:いずれの評価においても良好(○評価)である。
△:いずれの評価も「△」又は「○」であり、少なくともどちらかの評価が「△」である
×:少なくともどちらかの評価が×評価である。
(実施例1)
ポリスチレン系樹脂として、東洋スチレン社製の汎用ポリスチレン(GPPS)(HRM52(商品名)50質量部と、PSジャパン社製のGPPS50質量部との混合物を用いた。
発泡層となる発泡シートの製造には、押出機と、発泡剤供給源と、サーキュラーダイと、マンドレルとを備える製造装置を用いた。
押出機は、いわゆるタンデム型押出機であり、第一の押出部と第二の押出部とが配管で接続された構成とされている。第一の押出部はホッパーを備え、第一の押出部には、発泡剤供給源が接続されている。
第二の押出部には、サーキュラーダイが接続され、サーキュラーダイの下流には、マンドレルが設けられている。マンドレルは、カッターを備える。
上述のポリスチレン系樹脂100質量部と、電化スチロール社製のDSM1401(タルク0.85部PSマスターバッチ)0.63質量部とを混合し、第一の押出部に投入した。発泡剤としてブタン2.87部を第一の押出部に圧入して、樹脂と発泡剤とを混合した。次に、第二の押出部にて樹脂の温度を158℃とし、サーキュラーダイから樹脂を筒状に押出し、発泡させた。押出された発泡シートの外表面に冷却空気を吹き付け、次いでマンドレルの外周面に沿って進行させた。その後、円筒状の発泡シートをその軸線に沿って切り裂き、1000mm幅の発泡シート2枚を得た。得られた発泡シートは、厚み1.9mm、密度0.181g/cmであった。
大石産業社製の無延伸ポリスチレン(CPS)であるSPH20(商品名、20μm厚)と、クラレ社製のエバール(EVOH)EF―F(商品名、15μm厚)と、三井化学東セロ社製の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)TUX HC(商品名、25μm厚)とをこの順でドライラミネートして、第二の非発泡フィルムとした。
30日間熟成した発泡シートの内表面(製造時にマンドレルに接した面)に、第二の非発泡シートを195℃の熱ロールで熱圧着して、一次積層シートを得た。この際、CPSを発泡シートに向け、発泡シートと第二の非発泡シートとを熱圧着した。本例において、第二の非発泡シートで形成された層が第二の非発泡層である。
DIC社製の無延伸ポリプロピレン(CPP)であるDIFAREN A7440B(商品名、25μm厚)と、大石産業社製のSPH20とをドライラミネートして、第一の非発泡シートを得た。
Tダイを備えた押出機に、耐衝撃性ポリスチレン(PSジャパン社製の475D(商品名))を投入した。Tダイから、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)を溶融しつつ押し出し、一次積層シートにおける発泡層で形成された面(第二の非発泡シートが設けられていない面)に、厚さ125μmとなるように積層した。HIPSの予熱で、一次積層シートと第一の非発泡シートとを接着して、本例の樹脂製発泡シートを得た。この際、SPH20をHIPSに向け、接着した。本例において、HIPSと第一の非発泡シートで形成された層が第一の非発泡層である。
本例において、第一の非発泡層の表面、即ち、LLDPEの層で形成された面を第一の面とし、第二の非発泡層の表面、即ち、CPPの層で形成された面を第二の面とした。
樹脂製発泡シートの幅方向(製造時の押出方向に直交する方向)での少なくとも中央部分が入るように、各例の樹脂製発泡シートを570mm×570mmに切り出し、原反とした。原反の四方を固定し、下記成形条件にて図1と同様の有底円筒状の容器本体(発泡樹脂製容器)を成形した。なお、成形工程においては、第一の面を雌型に臨ませ、第二の面を雄型に臨ませるように樹脂製発泡シートを位置させた。
得られた発泡樹脂製容器について、密度比、厚み比、落下強度、容器握り潰し試験及び強度総合評価を行い、その結果を表1中に示す。
≪成形条件≫
・容器の寸法:開口径=60mm、リップ部の幅=4mm、底壁部の外径=63.8mm、高さ=110mm、形状=有底円筒状、絞り比=1.72、傾斜角度=86°。
・成形機:WAKISAKA社製 FVS-500P NAKITEC。
・加熱工程における加熱時間:14秒(両面真空)。
・加熱工程における加熱温度:第一の面=413〜475℃、第二の面=385〜440℃。
・雌型温度:60℃。
・雄型温度:100℃。
・プレス速度:300mm/sec(雄型と雌型とを同時に等速で動かし、この際の雄型の上昇速度を300mm/sec、雌型の下降速度を300mm/secとした。)。
(実施例2)
第二の非発泡層を設けなかった以外は、実施例1と同様にして発泡樹脂製容器を得た。得られた発泡樹脂製容器について、密度比、厚み比、落下強度、容器握り潰し試験及び強度総合評価を行い、その結果を表1中に示す。
(実施例3)
底壁部における膨出の程度を表1の通りとした以外は、実施例1と同様にして発泡樹脂製容器を得た。得られた発泡樹脂製容器について、密度比、厚み比、落下強度、容器握り潰し試験及び強度総合評価を行い、その結果を表1中に示す。
(比較例1)
プレス速度を250mm/secとした以外は、実施例1と同様にして発泡樹脂製容器を得た。得られた発泡樹脂製容器について、密度比、厚み比、落下強度、容器握り潰し試験及び強度総合評価を行い、その結果を表1中に示す。
Figure 2015189487
表1に示すように、本発明を適用した実施例1〜3は、強度総合評価が、「△」又は「○」であった。
一方、密度比及び厚み比が本発明の範囲外である比較例1は、強度総合評価が「×」であった。
これらの結果から、本発明を適用することで、絞り比の大きい容器の強度を高められることが判った。
100 発泡樹脂製容器;110 容器本体;112 開口部;116 内面;118 外面;120 底壁部;122 側壁部

Claims (5)

  1. 深絞り成形により有底筒状に成形され、ポリスチレン系樹脂を含む発泡層を備える容器本体を備え、
    前記容器本体は、開口部から底壁部に向かうに従い窄まり、前記底壁部と側壁部とのなす劣角である傾斜角度が80〜88°、高さ(mm)/開口径(mm)で表される絞り比が1.2〜2.2であり、
    下記測定方法Aにより求められる密度比は、1.0〜2.5であり、
    下記測定方法Bにより求められる厚み比は、1.0〜2.0であることを特徴とする発泡樹脂製容器。
    <測定方法A>
    容器本体を高さ方向に10等分にし、10個の切片を得る。得られた切片の各々の密度を測定し、その最大値Dmaxと最小値minとの比[Dmax/Dmin]を密度比とする。
    <測定方法B>
    容器本体を平面視で十字に4等分にし、4個の切片を得る。得られた切片の各々について、容器本体の高さ方向に等間隔の10点で側壁部の厚みを測定し、底壁部の中央部の1点と底壁部の周縁近傍の1点で底壁部の厚みを測定する。得られた厚みの最大値Tmaxと最小値Tminとの比[Tmax/Tmin]を厚み比とする。
  2. 前記側壁部と前記底壁部との境界にはR面が形成され、
    前記底壁部は、その周縁から中央部に近づくに従い、前記開口部に近づくことを特徴とする請求項1に記載の発泡樹脂製容器。
  3. 前記の容器本体の外面には、ポリオレフィン系樹脂製の非発泡層が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の発泡樹脂製容器。
  4. 前記の容器の内面には、エチレン−ビニルアルコール共重合体層とポリオレフィン系樹脂層との積層構造である非発泡層が設けられ、前記ポリオレフィン系樹脂層が前記容器本体の内面を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の発泡樹脂製容器。
  5. 前記容器本体は、前記開口部から前記底壁部に向かい任意の前記傾斜角度で窄まり、次いで前記の任意の傾斜角度よりも小さい前記傾斜角度で窄まることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の発泡樹脂製容器。
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