JP2015185183A - 磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気ヘッドの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】磁気抵抗効果素子間の間隔の低減を図った磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気ヘッドの製造方法を提供する。【解決手段】実施形態の磁気ヘッドは,磁気シールド性を有する磁性体である第1電極と、前記第1電極上に配置され、差動出力型の磁気抵抗効果素子である第1信号検出部と、前記第1信号検出部上に配置される第2電極と、前記第2電極上に配置される絶縁層と、前記絶縁層上に配置される第3電極と、前記第3電極上に配置され、差動出力型の磁気抵抗効果素子である第2信号検出部と、前記第2信号検出部上に配置され、磁気シールド性を有する磁性体である第4電極と、を具備する。前記第2電極および前記第3電極の少なくとも一方が非磁性金属である。【選択図】図1A

Description

本発明の実施形態は,磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気ヘッドの製造方法に関する。
HDD(Hard Disk Drive:ハードディスクドライブ)などの再生素子として、磁気抵抗効果素子が用いられている。HDDでは、記録密度の向上のために、再生分解能の向上に加え、ノイズの低減が求められている。このため、1つの磁気ヘッドに複数の磁気抵抗効果素子を搭載する、マルチ磁気ヘッド(マルチ再生ヘッド)が検討されている。
このようなマルチ磁気ヘッドによって、同一の被再生信号を複数回積分することが可能となり、白色系のノイズ成分を低減できる。この結果、高いSNR(Signal Noise Ratio)が得られ、記録密度を向上することができる。
ここで、マルチ磁気ヘッドでは、スキューにより、オフトラックとなる可能性がある。即ち、磁気ヘッドがトラックに対して角度を持つと、一対の磁気抵抗素子の一方が狙いの被再生トラックから外れる可能性がある。この場合、白色系ノイズの低減が困難となる。
従って、スキューを有する場合でも、一対の磁気抵抗効果素子が同一のトラック上に載るように、磁気抵抗効果素子の間隔を狭くする必要がある。このため、磁気抵抗効果素子間にある磁気シールド電極を薄くすることが検討されている。
しかし、磁気シールド電極を薄くすると、シールド性能が劣化し、磁気抵抗効果素子が外部ノイズの影響を受け易くなる。
特開2003−69109号公報
本発明の実施形態は、磁気抵抗効果素子間の間隔の低減を図った磁気ヘッド、磁気記録再生装置、および磁気ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
実施形態の磁気ヘッドは,磁気シールド性を有する磁性体である第1電極と、前記第1電極上に配置され、差動出力型の磁気抵抗効果素子である第1信号検出部と、前記第1信号検出部上に配置される第2電極と、前記第2電極上に配置される絶縁層と、前記絶縁層上に配置される第3電極と、前記第3電極上に配置され、差動出力型の磁気抵抗効果素子である第2信号検出部と、前記第2信号検出部上に配置され、磁気シールド性を有する磁性体である第4電極と、を具備する。前記第2電極および前記第3電極の少なくとも一方が非磁性金属である。
第1の実施形態に係る磁気ヘッドを示す模式図である。 第1の実施形態に係る磁気ヘッドを示す模式図である。 差動出力型の磁気抵抗効果素子の一例を示す模式図である。 差動出力型の磁気抵抗効果素子の一例を示す模式図である。 差動出力型の磁気抵抗効果素子の一例を示す模式図である。 差動出力型の磁気抵抗効果素子の一例を示す模式図である。 差動出力型の磁気抵抗効果素子の一例を示す模式図である。 差動出力型の磁気抵抗効果素子の一例を示す模式図である。 比較例に係る磁気ヘッドを示す模式図である。 磁気ヘッドのスキューを示す模式図である。 第2の実施形態に係る磁気ヘッドを示す模式図である。 第2の実施形態に係る磁気ヘッドを示す模式図である。 第3の実施形態に係る磁気ヘッドを示す模式図である。 第3の実施形態に係る磁気ヘッドを示す模式図である。 第4の実施形態に係る磁気ヘッドを示す模式図である。 信号演算部の一例を示すブロック図である。 磁気記録再生装置の一例を示す模式図である。 磁気ヘッドを製造方法の一例を示すフロー図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。 製造中の磁気ヘッドの一例を示す模式断面図である。
以下,図面を参照して,実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1A,図1Bは、第1の実施形態に係るマルチ再生素子10の一例を示す模式図である。図1Aは、マルチ再生素子(磁気ヘッド)10の平面図であり、図1Bは、図1AのA1−A2線断面図であり、図1Aの紙面奥行き方向のマルチ再生素子10の形状を示す。
ここで、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書および以下の各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
マルチ再生素子10は、例えば、HDD(後述の磁気記録再生装置90)の磁気ヘッド(後述の磁気ヘッド93)に搭載される。したがって、図1Aの平面図は、例えばHDDに搭載される磁気記録媒体(後述の磁気記録媒体91)の媒体対向面から見たときの模式図である。図1Bの断面図は、例えば、磁気記録媒体対向面に垂直方向から見たときの模式図である。
図1A、図1Bに示すように、マルチ再生素子10は、第1再生素子部20と絶縁層30と第2再生素子部40と第1サイドシールド24と第2サイドシールド44を含む。絶縁層30は、第1再生素子部20と第2再生素子部40の間に設けられる。
第1再生素子部20は、第1電極21と第1信号検出部23と第2電極22を含む。第1信号検出部23は、第1電極21と第2電極22の間に設けられる。
第2再生素子部40は、第3電極41と第2信号検出部43と第4電極42を含む。第2信号検出部43は、第3電極41と第4電極42の間に設けられる。
第1信号検出部23と第2信号検出部43は、差動出力型の磁気抵抗効果素子である。なお、差動出力型の磁気抵抗効果素子の詳細は後述する。
ここで、第1電極21から第4電極42に向かう方向をY軸とすると、Y軸が膜の成膜方向である。Y軸方向と交差し、第1信号検出部23及び第2信号検出部43から、第1サイドシールド24及び第2サイドシールド44へ向かう方向をX軸方向とし、Y軸方向と交差し、X軸方向とも交差する方向をZ軸方向とする。
第1電極21、第2電極22、および第4電極42は磁性体から構成される。この磁性体には、例えば、NiFe、CoZrTa、CoZrNb、CoZrNbTa、CoZrTaCr、及び、CoZrFeCr(以下、「NiFe等」という)のいずれかを利用できる。第1電極21、第2電極22、および第4電極42には、NiFe等のいずれかをそれぞれ含む多層膜を用いても良い。
なお、第1電極21、第2電極22、および第4電極42が互いに異なる磁性体あるいは異なる積層構造を有しても良い。
第1電極21と第2電極22と第4電極42は、シールド機能を有する。第2電極22は、第1再生素子部20と第2再生素子部40それぞれでシールドとして共有され、第1再生素子部20と第2再生素子部40を磁気的に分離している。これにより、第1再生素子部20と第2再生素子部40との相互作用による再生信号劣化を効果的に防ぐことができる。
後述するように、差動出力型の磁気抵抗効果素子である第1信号検出部23と第2信号検出部43のY軸方向分解能は、シールド間距離の他に、それぞれが有する2枚のフリー層(後述の第1フリー層62および第2フリー層64)間の距離にも大きく依存する。したがって、第2電極22のシールド機能は、第1電極21及び第4電極42と同等である必要はない。第2電極22のシールド機能は、第1電極21及び第4電極42のシールド機能よりも弱くても良い。即ち、第2電極22の厚さ(第2電極22のY軸方向に沿う長さ)は、第1電極21及び第4電極42の厚さより小さくても良い。
第2電極22の厚さは、10nm以上60nm以下が好ましい(さらには、20nm以上40nm以下がより好ましい)。これらの膜厚範囲であれば、第1信号検出部23、第2信号検出部43がそれぞれ感じる第2電極22のシールド機能を最適化できる。その上、第2電極22上に絶縁層30を介して積層される第3電極41の表面凹凸を小さくすることできる。このため、第3電極41の結晶性も良くなる。その結果として、結晶性、表面凹凸などの外的要因に起因する第3電極41の比抵抗の増加を抑制することができる。
ここで、第2電極22の膜厚とは、第1信号検出部23と接する領域の界面から、Y軸方向に沿い絶縁層30に接する界面までの距離で規定される。例えば、第2電極22の断面をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察することで、その膜厚を測定可能である。
また、第1電極21、第2電極22、第4電極42の磁化方向は、外部からの印加磁界が無い場合、つまり初期状態においては、X軸方向に向けられている。そのため、それぞれの電極の内部に、例えば、IrMnなどの反強磁性層が存在しても良い。
第3電極41は、第1電極21と第4電極42よりも比抵抗の小さい材料が用いられる。第3電極41は、非磁性金属から構成される。この非磁性金属には、例えば、Cu、Au、Ag、W、Mo、およびRu(以下、「Cu等」という)を利用できる。この非磁性金属には、Cu等の合金を用いても良い。第3電極41は、Cu等をそれぞれ含む多層膜を用いても良い。
第3電極41として、これらの材料を用いることで、第3電極41の膜厚(第3電極41のY軸方向に沿う長さ)を、エレクトロマイグレーションを抑制しつつ薄くすることが可能となる。その結果、第1再生素子部20と第2再生素子部40間の距離を低減することが容易となる。
第3電極41の膜厚は、3nm以上20nm以下が好ましい(さらには、5nm以上10nm以下がより好ましい)。第3電極41の平坦性を維持して、表面凹凸などの外的要因による比抵抗上昇によるエレクトロマイグレーションを抑制できる。
なお、第2再生素子部40の結晶性の観点から、第3電極41には、第2再生素子部40の下地層となる層を用いても良い。また、第3電極41として、例えば、第2電極22と同じ材料を10nm以下で積層させても良い。一例として、NiFe(5nm)を積層させても良い。この層は、シールド機能を有していても、有していなくても良い。また、この層に、例えば、10nm以下のTa/Ruの2層膜を用いても良い。
絶縁層30は、酸化珪素(例えばSiO)、窒化珪素、酸窒化珪素、酸化アルミニウム(例えばAl)、窒化アルミニウム、及び、酸窒化アルミニウムの少なくともいずれかを用いることができる。
絶縁層30の膜厚(絶縁層30のY軸方向に沿う長さ)は、5nm以上40nm以下が好ましい。これらの膜厚範囲であれば、第1再生素子部20と第2再生素子部40の間の良好な電気的絶縁性を得ることができる。その上、この上に積層される第3電極41が表面荒れなど外的要因によって、比抵抗が上昇することを抑制することができる。これにより、第3電極41のエレクトロマイグレーションを抑制できる。
第1サイドシールド24及び第2サイドシールド44は磁性体から構成される。この磁性体には、例えば、NiFe、CoZrTa、CoZrNb、CoZrNbTa、CoZrTaCr、及び、CoZrFeCr(以下、「NiFe等」という)のいずれかを利用できる。第1サイドシールド24及び第2サイドシールド44には、NiFe等のいずれかをそれぞれ含む多層膜を用いても良い。
第1サイドシールド24及び第2サイドシールド44はそれぞれ、第2電極22及び第4電極42と交換結合している。交換結合は、例えば、磁性層と磁性層との直接接合を含む。交換結合は、例えば、複数の磁性層において、複数の磁性層の間に設けられる極薄非磁性層を介して作用する複数の磁性層間の磁気結合を含む。交換結合は、磁性層と磁性層との間の界面、または、磁性層と非磁性層との間の界面を介する効果である。磁性層と非磁性層との間の界面を介する場合、交換結合は、その非磁性層の膜厚に依存し、非磁性層の厚さが2nm以下で作用する。
交換結合は、磁性層の端部からの漏れ磁界による静磁界結合とは異なる。交換結合では、磁性層間に強磁性結合バイアス磁界(または反強磁性結合バイアス磁界)が作用していると考えることができる。例えば、外部からの印加磁界バイアス等が無い場合、この交換結合作用により、磁性層間の磁化の向きが、同じ向きに揃う(強磁性結合状態)、または、反対向きに揃う(反強磁性結合状態)ことができる。
外部からの印加磁界バイアス等がある場合は、外部からの印加磁界バイアス磁界と、交換結合によるバイアス磁界と、の合成で決まる方向に、磁化が向く。このため、外部からの印加磁界バイアス等がある場合は、交換結合による強磁性結合バイアス磁界成分、または、反強磁性結合磁界成分が作用する。このとき、交換結合によるバイアス磁界の向きと、磁性層間の磁化の向きとは必ずしも一致しない。
本実施形態において、第1サイドシールド24及び第2サイドシールド44の初期状態、つまり外部からの印加磁界が無い場合における磁化方向は、X軸方向を向いている。第1サイドシールド24と第2サイドシールド44は、省略することも可能である。但し、第1サイドシールド24と第2サイドシールド44があれば、X軸方向における再生分解能を向上することができる。
第1信号検出部23及び第2信号検出部43は、差動出力型の磁気抵抗効果素子が用いられる。差動出力型の磁気抵抗効果素子は、空間磁界分布の変化に反応して出力を出す磁気抵抗効果素子である。例えば、垂直磁気記録方式HDDの場合、通常のTMR(tunnel magnetoresistance)素子では、各記録ビットの磁化の向きに応じて出力が生成され、記録ビットの位置で最大出力が得られる。一方、差動出力型の磁気抵抗効果素子の場合は、記録ビットの磁化の向きが変化する遷移領域に反応して出力され、ビットの遷移領域の位置で最大出力が得られる。
図2A〜図4Bは、本実施形態に用いられる信号検出部の一例であり、3種類の差動出力型の磁気抵抗効果素子を示している。
図2Aは、差動出力型の磁気抵抗効果素子の一例を表す。図2Bは、図2AのA1−A2線断面図であり、図2Aの紙面奥行き方向の形状を示す。この磁気抵抗効果素子は、下地層51,第1反強磁性層52,第1ピン層53、第1絶縁層61、第1フリー層62,非磁性層63,第2フリー層64,第2絶縁層65、第2ピン層71、第2反強磁性層72,Cap層73,およびハードバイアスHB(HB1,HB2)を有する。
下地層51は、MR素子の被着面からの汚染(コンタミネーション)などの影響を低減することと、この上に形成する成膜の結晶配向性を良好にするためのものである。下地層51には、例えば、Ta、NiCr、FeNi,Ta/NiCr等を利用できる。下地層51の膜厚は、例えば、1〜4mとすることができる。
第1反強磁性層52および第2反強磁性層72は、反強磁性体から構成される。この反強磁性体には、例えば、IrMn,PtMn等を利用できる。第1反強磁性層52および第2反強磁性層72の膜厚は、例えば、5〜15nmとすることができる。
第1ピン層(第1磁気固着層)53および第2ピン層(第2磁気固着層)71は、強磁性体から構成される。この強磁性体には、例えば、CoFe,CoFeB,NiFeもしくは、Ruをそれらの2つの組み合わせで挟んで積層させた積層構造(例えば、CoFe/Ru/CoFe等)を利用できる。第1ピン層53および第2ピン層71の膜厚は、例えば、1〜10nmとすることができる。
第1絶縁層61は、例えば、MgO、AlO(Al酸化物層)、TiO(Ti酸化物層)を利用できる。第1絶縁層61の膜厚は、例えば、1〜2nmとすることができる。
第1フリー層(第1磁気自由層)62および第2フリー層(第2磁気自由層)64は、例えば、CoFe,CoFeB,NiFe等を利用できる。第1フリー層(第1磁気自由層)62および第2フリー層(第2磁気自由層)64の膜厚は、例えば、2〜6nmとすることができる。
また、非磁性層63は、例えば、Cu,Ru等を利用できる。非磁性層63の膜厚は、例えば、0.3〜10nmとすることができる。
Cap層73は、例えば、Cu,Ru,Ta等を利用できる。Cap層73の膜厚は、例えば、1〜5nmとすることができる。
ハードバイアスHB1,HB2はそれぞれ、第1フリー層(第1磁気自由層)62および第2フリー層(第2磁気自由層)64にそれぞれ対応する。ハードバイアスHB1,HB2は、例えば、CoPtを利用できる。ハードバイアスHB1,HB2の磁化方向は、X軸方向である。ハードバイアスHB1,HB2の膜厚は、第1フリー層(第1磁気自由層)62および第2フリー層(第2磁気自由層)64に掛かる磁界の大きさにより適宜調整される。ハードバイアスHB1、HB2の膜厚を例えば、5〜15nmとすることができる。
ハードバイアスHB1,HB2の間に、薄い非磁性金属(例えば、1nmのRuやPt)を挿入し、反強磁性結合させても良い。もしくは、ハードバイアスHB1,HB2の間に、薄い絶縁層(例えば、2nmのAl)を挿入しても良い。もしくは、ハードバイアスHB1,HB2を直接接合させても良い。ハードバイアスHB1,HB2と積層体(下地層51,第1反強磁性層52,第1ピン層53、第1絶縁層61、第1フリー層62,非磁性層63,第2フリー層64,第2絶縁層65、第2ピン層71、第2反強磁性層72,Cap層73)の間に、薄い絶縁層(例えば、2nmのAl)が挿入され、絶縁される。
図3Aは、差動出力型の磁気抵抗効果素子の別の一例を表す。図3Bは、図3AのA1−A2線断面図であり、図3Aの紙面奥行き方向の形状を示す。この磁気抵抗効果素子は、下地層51,第1フリー層62,非磁性層63,第2フリー層64,Cap層73,およびハードバイアスHBを有する。
第1フリー層62、非磁性層63、第2フリー層64の構成材料、膜厚も、図2A、図2Bと同様のものを利用可能である。さらに、第1フリー層62と第2フリー層64に、例えば、CoFeMnSi、CoMnSi、CoFeMnGe、CoMnGe、CoFeAlSi、CoFeGeGa等を利用できる。第1フリー層62と第2フリー層64の膜厚は、例えば、2〜6nmとすることができる。
非磁性層63は、例えば、Cu、Ag、MgO、AlO、TiO等を利用できる。非磁性層63の膜厚は、例えば、1〜10nmとすることができる。
なお、図3A,図3Bに示す下地層51,Cap層73,およびハードバイアスHBの構成材料、膜厚は図2A,図2Bと同様なので、記載を省略する。
図4Aは、差動出力型の磁気抵抗効果素子の別の一例を表す。図4Bは、図4AのA1−A2線断面図であり、図4Aの紙面奥行き方向の形状を示す。この磁気抵抗効果素子は、下地層51,第1反強磁性層52,第1ピン層53、第1絶縁層61、第1フリー層62,非磁性層63,第2フリー層64,Cap層73,およびハードバイアスHBを有する。
非磁性層63も図2A、図2Bと同様の構成材料、膜厚を利用できる。しかし、例えば、極薄いRuと磁性層の積層構造(例えば、[Ru(0.4nm)/CoFe(1nm)]n(nは積層回数))を利用できる。このようにすることで、第1フリー層62と第2フリー層64間の距離の調整、つまり分解能の調整が可能である。
図2A〜図4Aはいずれも差動出力型の磁気抵抗効果素子であり、それぞれ同様の出力特性を示すが、含有する反強磁性層の数に関してそれぞれ構造的特徴を有する。例えば、図2Aの構造は、1つの磁気抵抗効果素子について2つの反強磁性層(第1反強磁性層52,第2反強磁性層72)を有する。図3Aの構造では反強磁性層を1つも含まず、図4Aの構造は1つの反強磁性層(反強磁性層52)を含む。磁気抵抗効果素子が有する反強磁性層の数が少ないほど、その製造容易性は高い。
なお、図4A,図4Bに示す下地層51,第1反強磁性層52,第1ピン層53、第1絶縁層61、第1フリー層62,第2フリー層64,Cap層73,およびハードバイアスHB1,HB2の構成材料、膜厚は図2A,図2Bと同様なので、記載を省略する。
第1信号検出部23及び第2信号検出部43は、例えば、これらの少なくともいずれかが用いられる。第1信号検出部23と第2信号検出部43は、差動出力型であれば、同じ構造の磁気抵抗効果素子である必要はない。互いに異なる構造の磁気抵抗効果素子の組み合わせとしても良い。
図2A,図3A,図4Aには、ハードバイアスHB(HB1,HB2)が示されているが、ハードバイアスHBの有無は、第1サイドシールド24及び第2サイドシールド44の有無によって選択される。つまり、例えば、第1サイドシールド24が省略される場合は、図2A,図3A,図4Aのいずれかで示される第1信号検出部23において、ハードバイアスHBが用いられる。例えば、第2サイドシールド44が省略される場合は、図2A,図3A,図4Aのいずれかで示される第2信号検出部43において、ハードバイアスHBを有する。また、例えば、第1サイドシールド24を有する場合は、図2A,図3A,図4Aのいずれかで示される第1信号検出部23において、ハードバイアスHBは省略される。
図2A〜図4Bに示すように、差動出力型の磁気抵抗効果素子は、一般に、第1フリー層62,非磁性層63,第2フリー層64を有する。その分解能は、差動出力型の磁気抵抗効果素子を上下で挟む磁気シールド間の距離と、2つのフリー層(第1フリー層62,第2フリー層64)間の距離に依存する。差動出力型の磁気抵抗効果素子のY軸方向における分解能は、特に、第1フリー層62,第2フリー層64間の距離に大きく依存する。
また、第1フリー層62,第2フリー層64間で差動信号を生成することから、第1フリー層62,第2フリー層64の双方に印加される比較的低周波の外部ノイズがキャンセルされ易い。即ち、差動出力型の磁気抵抗効果素子は、比較的ノイズに強い。
本実施形態によれば、高い再生分解能を維持しつつ、大きなスキュー角度θまで白色系ノイズを低減することができる。つまり高いSNRを得ることが可能となる。これにより、高記録密度化が容易となる。
これは次のように、第3電極41および第2電極22を薄くすることが可能であり、第1信号検出部23と第2信号検出部43間の距離を低減できるため、スキューの影響が小さいからである。
即ち、第3電極41は、シールドとして機能することを予定せず、3nm以上20nm以下の非磁性金属を利用できる。
また、第2電極22は、ある程度のシールド性があった方が好ましいが、10nm以上60nm以下の磁性金属を利用できる。
第1信号検出部23、第2信号検出部43が共に差動型であるため、それぞれのY軸方向における分解能は、特に、第1フリー層62,第2フリー層64間の距離に大きく依存する。また、それぞれ比較的低周波のノイズの除去が容易となる。この結果、第1信号検出部23、第2信号検出部43間での強固な磁気シールドを必要とはしない。
以上のように、第1信号検出部23、第2信号検出部43が差動型であることから、第3電極41および第2電極22を薄くすることが容易となり、スキューの影響を低減できる。
(比較例)
図5は、比較例に係るマルチ再生素子(磁気ヘッド)10xを示す模式図である。図5に示すように、マルチ再生素子10xは、第1再生素子部20xと絶縁層30と第2再生素子部40xと第1サイドシールド24と第2サイドシールド44を含む。
第1再生素子部20xは、第1電極21と第1信号検出部23xと第2電極22xを含む。
第2再生素子部40xは、第3電極41xと第2信号検出部43xと第4電極42を含む。
ここで、第1信号検出部23xと第2信号検出部43xは、非差動型(例えば、TMR型)の磁気抵抗効果素子である。
また、第1電極21、第2電極22x、第3電極41x、第4電極42の全てが磁性体であり、磁気シールド機能を有する。即ち、第1信号検出部23xと第2信号検出部43xは、非差動型であることから、外部ノイズの影響を受け易く、第2電極22x、第3電極41xの双方に磁気シールド機能が要求される。
このため、第2電極22x、第3電極41xの双方を厚くする必要があり、第1信号検出部23xと第2信号検出部43xの間隔が大きくなる。この結果、マルチ再生素子(磁気ヘッド)10xは、スキューの影響を受け易くなる。
図6に示すように、磁気ヘッド93によって、磁気記録媒体91上のトラックTの情報を読み取ることを考える。このとき、そのトラックTが磁気記録媒体91の内周寄りまたは外周寄りに位置すると、磁気ヘッド93がトラックTに対して角度(スキュー角度)θを有することになる(スキューの発生)。
図6(a),(b)がそれぞれ、スキューの無い場合、有る場合を表す。スキューが有る場合、第1信号検出部23xと第2信号検出部43xの間隔dが大きければ、第1信号検出部23xと第2信号検出部43xが読み取るトラックTが一致しなくなる。このときには、同一の被再生信号を複数回積分することによる、白色系のノイズ成分の低減が困難となる。
これに対して、第1の実施形態では、第2電極22および第3電極41を薄くすることができる。この結果、第1信号検出部23と第2信号検出部43の間隔が小さくなり、スキューがあっても、オフトラックとなる可能性が低くなる。即ち、第1信号検出部23と第2信号検出部43が読み取るトラックが一致し易くなる。この結果、同一の被再生信号を複数回積分することによる、白色系のノイズ成分の低減が容易となる。
(第2の実施形態)
図7A,図7Bは、第2の実施形態に係るマルチ再生素子10aの一例を示す模式図である。図7Aは、平面図であり、図7Bは、図7AのA1−A2線断面図であり、図7Aの紙面奥行き方向の形状を示す。マルチ再生素子10aは、例えば、HDDの磁気ヘッドに搭載される。したがって、図7Aの平面図は、例えばHDDに搭載される磁気記録媒体の媒体対向面から見た模式図である。図7Bの断面図は、例えば、磁気記録媒体対向面に垂直方向の形状の模式図である。
図7A,図7Bに示すように、マルチ再生素子10aは、第1再生素子部20と絶縁層30と第2再生素子部40を含む。
第1再生素子部20は、第1電極21と第1信号検出部23と第2電極22aを含む。第1信号検出部23は、第1電極21と第2電極22aの間に設けられる。
第2再生素子部40は、第3電極41と第2信号検出部43と第4電極42を含む。第2信号検出部43は、第3電極41と第4電極42の間に設けられる。
ここで、第1電極21から第4電極42に向かう方向をY軸とすると、Y軸が膜の成膜方向である。図7AにおいてY軸方向と交差し、紙面に平行な方向をX軸方向とし、Y軸方向と交差し、X軸方向とも交差する方向をZ軸方向とする。
第1の実施形態では第2電極22が磁性体から構成されるのに対し、本実施形態では第2電極22aが非磁性体から構成される。即ち、本実施形態では、第2電極22aおよび第3電極41の双方が、非磁性金属から構成される。
第2電極22aは、第1電極21と第4電極42よりも比抵抗の小さい材料が用いられる。第2電極22aは、非磁性金属から構成される。この非磁性金属には、例えば、Cu、Au、Ag、W、Mo、およびRu(以下、「Cu等」という)を利用できる。この非磁性金属には、Cu等の合金を用いても良い。第2電極22aは、Cu等をそれぞれ含む多層膜を用いても良い。
第2電極22aとして、これらの材料を用いることで、第2電極22aの膜厚(第2電極22aのY軸方向に沿う長さ)を、エレクトロマイグレーションを抑制しつつ薄くすることが可能となる。その結果、第1再生素子部20と第2再生素子部40間の距離をさらに低減することが可能となる。
第2電極22aの膜厚は、3nm以上20nm以下が好ましい(さらには、5nm以上10nm以下がより好ましい)。第2電極22aの平坦性を維持して、表面凹凸などの外的要因による比抵抗上昇によるエレクトロマイグレーションを抑制することができる。
なお、第2電極22aとして、第1電極21と同じ材料を10nm以下で積層させても良い。例えば、NiFe(10nm)を積層させても良い。このとき、第2電極22aは、シールド機能を有しても、有さなくても良い。
第1の実施形態と同様、第1サイドシールド24および、第2サイドシールド44は無くても良い。第1サイドシールド24を有する場合、第2電極22aには、例えば、上記の非磁性金属とNiFeを積層して用いる。このとき、NiFeは、第1サイドシールド24側に積層する。
第1信号検出部23及び、第2信号検出部43は、差動出力型の磁気抵抗効果素子が用いられる。第1信号検出部23及び、第2信号検出部43は、例えば、図2A、図2B,図3A,図3B,図4A,図4Bに示す差動出力型の磁気抵抗効果素子のいずれかが用いられる。
その他の材料条件(材料、膜厚、形状)は、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。
本実施形態によれば、第2電極22aをより薄くできるので、高い再生分解能を維持しつつ、より大きなスキュー角度θまで白色系ノイズを低減することができる。つまり、さらに高いSNRを得ることが可能である。これにより、さらなる高記録密度が可能となる。
(第3の実施形態)
図8A,図8Bは、第3の実施形態に係るマルチ再生素子10bの一例を示す模式図である。図8Aは、平面図であり、図8Bは、図8AのA1−A2線断面図であり、図8Aの紙面奥行き方向の形状を示す。マルチ再生素子10bは、例えば、HDDの磁気ヘッドに搭載される。したがって、図8Aの平面図は、例えばHDDに搭載される磁気記録媒体の媒体対向面から見た模式図である。図8Bの断面図は、例えば、磁気記録媒体対向面に垂直方向の形状の模式図である。
図8A,図8Bに示すように、マルチ再生素子10bは、第1再生素子部20と絶縁層30と第2再生素子部40を含む。
第1再生素子部20は、第1電極21と第1信号検出部23と第2電極22aを含む。第1信号検出部23は、第1電極21と第2電極22aの間に設けられる。
第2再生素子部40は、第3電極41aと第2信号検出部43と第4電極42を含む。第2信号検出部43は、第3電極41aと第4電極42の間に設けられる。
ここで、第1電極21から第4電極42に向かう方向をY軸とすると、Y軸が膜の成膜方向である。図8AにおいてY軸方向と交差し、紙面に平行な方向をX軸方向とし、Y軸方向と交差し、X軸方向とも交差する方向をZ軸方向とする。
第2の実施形態では第3電極41が非磁性体から構成されるのに対し、本実施形態では第3電極41aが磁性体から構成される。即ち、本実施形態では、第2電極22aが非磁性体から構成され、第3電極41aは磁性体から構成される。
第3電極41aは磁性体から構成される。この磁性体には、例えば、NiFe、CoZrTa、CoZrNb、CoZrNbTa、CoZrTaCr、及び、CoZrFeCr(以下、「NiFe等」という)のいずれかを利用できる。第3電極41aには、NiFe等のいずれかをそれぞれ含む多層膜を用いても良い。
第3電極41aは、シールド機能を有する。第3電極41aは、第1再生素子部20と第2再生素子部40それぞれでシールドとして共有され、第1再生素子部20と第2再生素子部40を磁気的に分離している。これにより、第1再生素子部20と第2再生素子部40との相互作用による再生信号劣化を効果的に防ぐことができる。
既述のように、差動出力型の磁気抵抗効果素子である第1信号検出部23と第2信号検出部43のY軸方向分解能は、シールド間距離の他に、それぞれが有する2枚のフリー層間の距離にも大きく依存する。したがって、第3電極41aのシールド機能は、第1電極21及び第4電極42と同等である必要はない。第3電極41aのシールド機能は、第1電極21及び第4電極42のシールド機能よりも弱くても良い。即ち、第3電極41aの厚さ(第3電極41aのY軸方向に沿う長さ)は、第1電極21及び第4電極42の厚さより小さくても良い。
第3電極41aの厚さは、10nm以上60nm以下が好ましい(さらには、20nm以上40nm以下がより好ましい)。これらの膜厚範囲であれば、第1信号検出部23、第2信号検出部43がそれぞれ感じる第3電極41aのシールド機能を最適化できる。
ここで、第3電極41aの膜厚とは、第2信号検出部43と接する領域の界面から、Y軸方向に沿い絶縁層30に接する界面までの距離で規定される。例えば、第3電極41aの断面をTEM(透過型電子顕微鏡)で観察することで、その膜厚を測定可能である。
また、第1電極21、第3電極41a、第4電極42の磁化方向は、外部からの印加磁界が無い場合、つまり初期状態においては、X軸方向に向けられている。そのため、それぞれの電極の内部に、例えば、IrMnなどの反強磁性層が存在しても良い。
その他の材料条件(材料、膜厚、形状)は、第1の実施形態及び、第2の実施形態と同様のものが用いられる。
(第4の実施形態)
図9は、第4の実施形態に係るマルチ再生素子10cの一例を示す模式図である。図9は、図1Aに対応する平面図である。
図9に示すように、マルチ再生素子10cは、第1再生素子部20、絶縁層30、31,第2再生素子部40、および第3再生素子部40aを含む。絶縁層30と第2再生素子部40の間に第3再生素子部40aおよび絶縁層31が配置されている。第3再生素子部40aは、第5電極41aと第3信号検出部43aと第6電極42aを含む。第3信号検出部43aは、第5電極41aと第6電極42aの間に設けられる。
マルチ再生素子10cは、3つの再生素子部(第1,第2、第3再生素子部20,40、40a)を有し、同一のトラックを3つの再生素子部で順次再生できる。3つの再生信号を積分することで、2つの再生信号を積分する場合に比べて、白色系のノイズ成分をより低減できる。
なお、絶縁層30と第2再生素子部40の間に、さらに再生素子部および絶縁層を追加し、マルチ再生素子が4つの再生素子部を有するようにしても良い。このようにすることで、4つの再生信号を積分し、白色系のノイズ成分をさらに低減できる。
(第5の実施形態)
図10は、第5の実施形態に係る磁気記録再生装置が有する信号演算部の一例を示すブロック図である。図10に示すように、マルチ再生素子10の第1信号検出部23及び第2信号検出部43の出力信号は、それぞれヘッドアンプ81,82にて増幅される。ヘッドアンプ81の出力信号は、同期回路83へ入力される。同期回路83でキャッシュされた後、所定のタイミング、例えば、ヘッドアンプ82の出力信号との同位相組み合わせ信号として、データ復調器84へ入力し、読み出し信号Sが得られる。
このようにすることで、第1信号検出部23及び第2信号検出部43の出力信号を用いて、白色系のノイズ成分が低減された読み出し信号Sを得ることができる。
第5の実施形態に係る磁気記録再生装置では、マルチ再生素子10の第1信号検出部23と、第2信号検出部43の出力信号を、組み合わせ処理することで読み出し信号Sを得ることができる。図10は、あくまで信号演算部の一例である。例えば、第1信号検出部23の出力信号を同期回路83へ入力し、第2信号検出部43の出力信号との組み合わせ信号とした後に、ヘッドアンプ81で増幅して、データ復調器84に入力してもよい。
(第6の実施形態)
図11は,第6の実施形態に係る磁気記録再生装置(HDD装置)90を示す図である。磁気記録再生装置90は、磁気記録媒体91、スピンドルモータ92、磁気ヘッド93を有する。磁気ヘッド93には、マルチ再生素子10〜10cいずれかが用いられる。また、図10に示すヘッドアップ81,82,同期回路83,データ復調器84を備える。
磁気記録再生装置90は,ロータリーアクチュエータを用いた形式の装置である。磁気記録媒体91は,スピンドルモータ92に装着され,駆動装置制御部(図示せず)からの制御信号に応答するモータ(図示せず)により回転する。
磁気記録媒体91が回転すると,サスペンション94による押付け圧力とヘッドスライダーの媒体対向面(ABSともいう)で発生する圧力とが釣り合う。その結果,ヘッドスライダーの媒体対向面(磁気ヘッド93)は,磁気記録媒体91の表面から所定の浮上量をもって保持される。
サスペンション94は,駆動コイル(図示せず)を保持するボビン部などを有するアクチュエータアーム95の一端に接続されている。アクチュエータアーム95の他端には,リニアモータの一種であるボイスコイルモータ97が設けられている。ボイスコイルモータ97は,アクチュエータアーム95のボビン部に巻き上げられた駆動コイル(図示せず)と,このコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石及び対向ヨークからなる磁気回路とから構成することができる。
アクチュエータアーム95は,軸受部96の上下2箇所に設けられたボールベアリング(図示せず)によって保持され,ボイスコイルモータ97により回転摺動が自在にできる。その結果,磁気記録ヘッドを磁気記録媒体91の任意の位置に移動できる。
以上の第1〜第4の実施形態に係るマルチ再生素子、及び、第5、第6の実施形態で搭載されるマルチ再生素子において、第1信号検出部23と第2信号検出部43間でのX軸方向のずれは、−10nm〜+10nmであることが好ましい(さらに、−5nm〜+5nmであることがより好ましい)。この範囲内であれば、大きなスキュー角度θまで、白色系ノイズを低減できる。
(製造方法)
磁気ヘッドの製造方法を説明する。
図12は、磁気ヘッドの製造方法を表すフロー図である。図13〜図25は、製造中の磁気ヘッドの一例の模式的な断面図を表す。ここでは、第1の実施形態の磁気ヘッドの製造方法を示している。図13〜図18は、図1Aに対応し、図19〜図22は、図1Bに対応する。
(1)第1電極21の形成(ステップS1、図13参照)
図13に示すように、基板11上に、第1電極21(電極層)を形成する。例えば、電気メッキで、基板11上に第1電極21となる材料の堆積物(金属層)を形成した後に、その表面を研磨する。例えば、化学機械研磨(CMP)法で金属層の表面の凹凸を平坦化する。第1電極21の構成材料は、例えば、NiFeである。第1電極21のY軸方向の厚さは、例えば、1μmである。
その後、基板11をチャンバー(図示しない)に搬入する。チャンバー内を減圧し(例えば、真空にし)、第1電極21の上面をイオンビームでエッチングする。これにより、第1電極21の上面に形成された酸化層及び汚染層が除去される。酸化層は、例えば、製造工程中に付着したものである。
(2)第1信号検出部23の形成(ステップS2、図14〜図22参照)
図14に示すように、チャンバー内を減圧したまま、第1電極21の上に、例えば、スパッタリングにより第1信号検出部23となる積層膜L1を形成する。第1信号検出部23は、例えば図4A,図4Bに示す差動出力型の磁気抵抗効果素子であって、下地層51、反強磁性層52、絶縁層61、第1フリー層62、第2フリー層64、Cap層(非磁性層)73などが含まれる。積層膜L1(第1信号検出部23)のY軸方向の全体的な厚さは、例えば、26nmである。
図15に示すように、第1信号検出部23となる積層膜L1の上に、マスクパターンM1を形成する。マスクパターンM1として、例えば、レジストマスク、または、Taを含むメタルマスクが用いられる。例えば、光学リソグラフィー技術を用いることにより、マスクパターンM1を形成する。マスクパターンM1の上面の形状は、第1信号検出部23となる積層膜L1のX軸方向の幅を規定する。この幅は、例えば、35nmである。
図16に示すように、マスクパターンM1をマスクとして用い、例えば、イオンビームエッチングにより第1信号検出部23となる積層膜L1をエッチングする。その結果、第1信号検出部23となる積層膜L1の一部のパターンが形成される。
図17に示すように、マスクパターンM1と第1電極21の上に絶縁膜Iを積層した後、第1サイドシールド24となる膜L2を積層する。
絶縁膜Iは、第1サイドシールド24への通電を防止するためのものであり、例えば、Alから構成される。絶縁膜IのY軸方向の厚さは、例えば、3nmである。第1サイドシールド24膜の材料は、例えば、NiFeである。第1サイドシールド24となる膜L2のY軸方向の厚さは、例えば、エッチングされた領域が埋まるようにする。
なお、図17では判り易さのために簡略化して表しているが、マスクパターンM1は実際にはアンダーカットされている。このため、マスクパターンM1の側面に絶縁膜Iおよび膜L2は形成されていない。
図18に示すように、マスクパターンM1と、マスクパターンM1上の絶縁膜Iと第1サイドシールド24となる膜L2を、例えば、リフトオフ法で除去する。その後、第1サイドシールド24となる膜L2と第1信号検出部23となる積層膜L1の上面が揃うように、CMPなどで平坦化する。
次に、図1Bから見た時の形状を作製する。図19に示すように、X軸方向がパターン化された第1信号検出部23となる積層膜L1の上に、図15と同様にマスクパターンM2を積層する。マスクパターンM2の上面形状がZ軸方向の幅を規定している点が図15との違いである。
図20に示すように、マスクパターンM2をマスクとして用いて、イオンビームエッチングなどで、第1信号検出部23を形成する。
図21に示すように、マスクパターンM2と第1電極21上に例えばAlから構成される絶縁膜L3を積層する。絶縁層L3のY軸方向の厚さは、エッチングされた領域が埋まるように積層する場合もあるし、3nm程度の厚さにして、その上からハードバイアス層、つまり磁性層を積層する場合もある。図21では、絶縁膜L3をエッチングされた領域が埋まるように積層する場合を示す。
図22に示すように、マスクパターンM2と、マスクパターンM2上の絶縁膜L3をリフトオフで除去する。その後、絶縁層L3と第1信号検出部23の上面が揃うように、CMPなどで平坦化する。
(3)第2電極22、絶縁層30、第3電極41の形成(ステップS3、図23参照)
図23に示すように、第1信号検出部23、第1サイドシールド24からなる平面上に、例えば、スパッタリングで、第2電極22、絶縁層30、第3電極41を順に積層する。
第2電極22の構成材料は、例えば、NiFeである。第2電極22のY軸方向の厚さは、例えば20nmである。絶縁層30の構成材料は、例えば、Alである。絶縁層30のY軸方向の厚さは、例えば、15nmである。第3電極41の構成材料は、例えば、Cuである。第3電極41のY軸方向の厚さは、例えば、5nmである。
(4)第2信号検出部43の形成(ステップS4、図24参照)
図24に示すように、第3電極41上に第2信号検出部43となる積層膜を積層し、その後パターン形成していく。これらの工程は、図14〜図22の工程と同様であるので、詳細な説明を省略する。
(5)第4電極42の形成(ステップS5、図25参照)
図25に示すように、第2信号検出部43、第2サイドシールド44からなる平面上に、第4電極42を形成する。第4電極42は、例えば、電気メッキで形成する。
以上の実施形態に係る磁気ヘッドの製造方法は、一例であり、かつポイントのみを示している。実際には、その後、書き込みヘッドの形成工程や、ウェハーの切断処理、研磨による磁気記録媒体対向面の形成などの工程が含まれる。これらの工程には、従来の製造方法を適用することができる。これらの従来製造方法については、説明を省略する。
以下、実施例につき説明する。
(実施例1)
実施例1に係る磁気ヘッドの特性について説明する。実施例1に係る磁気ヘッドの層構成は、第1の実施形態と同じである。実施例1に係る磁気ヘッドの層構成は、表1に示される。
Figure 2015185183
第1信号検出部23、第2信号検出部43として、図4A、図4Bに示す差動出力型の磁気抵抗効果素子が用いられる。第1信号検出部23及び第2信号検出部43の層構成は、表2に示される。
Figure 2015185183
第1信号検出部23と第2信号検出部43の図1A中X軸方向の位置ずれは、ほぼ0nmである。第1信号検出部23及び第2信号検出部43に含まれる4つのフリー層のサイズは、35nm×35nmである。
実施例1の磁気ヘッドを用いて、1000kfciの磁気記録パターンにおけるSNRのスキュー角度θ依存性をスピンスタンドで測定した。測定時の印加電圧は、第1信号検出部23、第2信号検出部43ともに100mVとした。再生信号は、第1信号検出部23及び第2信号検出部43のそれぞれの出力波形をソフトウェア的に信号同期し、組み合わせ処理して取得した。
(比較例1)
比較例1に係る磁気ヘッドの特性について説明する。比較例1に係る磁気ヘッドは、図5に示すように、上下磁気シールドで挟まれたTMR素子が絶縁層を挟んで積層される。比較例1に係る磁気ヘッドの層構成は表3に示される。
Figure 2015185183
ここで、2つのTMR素子の図5中X軸方向の位置ずれは、ほぼ0nmである。TMR素子の層構成は、表4に示される。
Figure 2015185183
2つのTMR素子に含まれるフリー層のサイズは、共に35nm×35nmである。
実施例1と同様に、1000kfciの磁気記録パターンにおけるSNRのスキュー角度θ依存性をスピンスタンドで測定した。測定時の印加電圧は、実施例1と同様、100mVとしている。比較例1における再生信号についても、実施例1と同様にソフトウェア的に信号処理し、取得した。
表5は、実施例1と比較例1のSNRのスキュー角度θ依存性を比較したものである。これにより、実施例1は比較例1よりも、より大きなスキュー角度θまで白色系ノイズの低減効果、つまり、高いSNRを得られており、高記録密度化が容易になっていることがわかる。
Figure 2015185183
(実施例2:非磁性金属の材料依存性)
実施例2に係る磁気ヘッドの特性について説明する。実施例2では、第3電極41の構成材料(非磁性金属)を変化させている。表6は、第3電極41の構成材料を示す。
Figure 2015185183
第1信号検出部23と第2信号検出部43の図1A中X軸方向の位置ずれは、実施例1と同様、ほぼ0nmである。第1信号検出部23、第2信号検出部43に含まれるフリー層のサイズも実施例1と同様、35nm×35nmである。
実施例2でも、実施例1と同様に、SNRのスキュー角度θ依存性を測定した。
(比較例2:非磁性金属がNiFe(5nm)の場合)
比較例2に係る磁気ヘッドの特性について説明する。比較例2では、第3電極41の構成材料(非磁性金属)をNiFe(5nm)としている。
比較例2でも、実施例2と同様に、SNRのスキュー角度θ依存性を測定した。しかし、比較例2においては、印加電圧100mVでは、第2信号検出部43側で断線が生じ、信号を取得することができなかった。
表7は、実施例2と比較例2のSNRのスキュー角度θ依存性を比較して示している。これにより、実施例2の第3電極41材料の有効性が示されている。
Figure 2015185183
(実施例3:第2電極22と第3電極41が共に非磁性金属である場合)
実施例3に係る磁気ヘッドの特性について説明する。実施例3に係る磁気ヘッドの層構成は、第2の実施形態と同じであって、表8に示される。
Figure 2015185183
第1信号検出部23、第2信号検出部43は、実施例1に示す差動出力型の磁気抵抗効果素子が用いられる。第1信号検出部23及び、第2信号検出部43の層構成は、表2に示される。
第1信号検出部23と第2信号検出部43の図7A中X軸方向の位置ずれは、実施例2と同様、ほぼ0nmである。第1信号検出部23、第2信号検出部43に含まれる4つのフリー層のサイズは、35×35nmである。
実施例3の磁気ヘッドを用いて、1000kfciの磁気記録パターンにおけるSNRのスキュー角度θ依存性をスピンスタンドで測定した。測定時の印加電圧は、第1信号検出部23、第2信号検出部43ともに100mVとした。再生信号は、第1信号検出部23及び第2信号検出部43のそれぞれの出力波形をソフトウェア的に信号同期し、組み合わせ処理することで取得した。
表9は、実施例3と比較例1のSNRのスキュー角度θ依存性を比較したものである。これにより、実施例3は比較例1よりも、より大きなスキュー角度θまで白色系ノイズの低減効果、つまり、高いSNRを得られており、高記録密度化が容易になっていることがわかる。
Figure 2015185183
本発明のいくつかの実施形態を説明したが,これらの実施形態は,例として提示したものであり,発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は,その他の様々な形態で実施されることが可能であり,発明の要旨を逸脱しない範囲で,種々の省略,置き換え,変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は,発明の範囲や要旨に含まれるとともに,特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 マルチ再生素子
20 第1再生素子部
21 第1電極
22 第2電極
23 第1信号検出部
24 第1サイドシールド
30 絶縁層
40 第2再生素子部
41 第3電極
42 第4電極
43 第2信号検出部
44 第2サイドシールド
40a 第3再生素子部
41a 第5電極
42a 第6電極
43a 第3信号検出部
51 下地層
52 反強磁性層
53 第1ピン層
61 第1絶縁層
62 第1フリー層
63 非磁性層
64 第2フリー層
65 第2絶縁層
71 第2ピン層
72 反強磁性層
73 Cap層
81,82 ヘッドアンプ
83 同期回路
84 データ復調器
90 磁気記録再生装置
91 磁気記録媒体
92 スピンドルモータ
93 磁気ヘッド
94 サスペンション
95 アクチュエータアーム
96 軸受部
97 ボイスコイルモータ

Claims (11)

  1. 磁気シールド性を有する磁性体である第1電極と、
    前記第1電極上に配置され、差動出力型の磁気抵抗効果素子である第1信号検出部と、
    前記第1信号検出部上に配置される第2電極と、
    前記第2電極上に配置される絶縁層と、
    前記絶縁層上に配置される第3電極と、
    前記第3電極上に配置され、差動出力型の磁気抵抗効果素子である第2信号検出部と、
    前記第2信号検出部上に配置され、磁気シールド性を有する磁性体である第4電極と、を具備し、
    前記第2電極および前記第3電極の少なくとも一方が非磁性金属である
    磁気ヘッド。
  2. 前記第2電極および前記第3電極の少なくとも一方が、3nm以上20nm以下の厚さを有する非磁性金属層である
    請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 前記第2電極および前記第3電極の他方が、10nm以上60nm以下の厚さを有する磁性金属層である
    請求項1または2に記載の磁気ヘッド。
  4. 前記第2電極および前記第3電極の双方が、3nm以上20nm以下の厚さを有する非磁性金属である
    請求項1または2に記載の磁気ヘッド。
  5. 前記非磁性金属が、Cu、Au、Ag、W、Mo、およびRuの少なくともいずれかを含む、
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の磁気ヘッド。
  6. 前記第1信号検出部および第2信号検出部がそれぞれ、非磁性層と、この非磁性層の両側に配置される一対のフリー層を有する
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の磁気ヘッド。
  7. 前記絶縁層上に配置される第5電極と、
    前記第5電極上に配置され、差動出力型の磁気抵抗効果素子である第3信号検出部と、
    前記第3信号検出部上に配置される第6電極と、
    前記第6電極上に配置される第2絶縁層と、をさらに具備し、
    前記第5電極および前記第6電極の少なくとも一方が非磁性金属である、
    請求項1乃至6のいずれか1項に記載の磁気ヘッド。
  8. 前記第5電極および前記第6電極の他方が磁気シールド性を有する磁性体である
    請求項7記載の磁気ヘッド。
  9. 前記第5電極および前記第6電極の双方が非磁性金属である
    請求項7記載の磁気ヘッド。
  10. 請求項1乃至9に記載の磁気ヘッドと、
    前記第1信号検出部と前記第2信号検出部から出力される信号の組み合わせ演算から読み出し信号を出力する信号演算部と、
    を具備する磁気記録再生装置。
  11. 磁気シールド性を有する磁性体である第1電極上に、差動出力型の磁気抵抗効果素子である第1信号検出部を形成する工程と、
    前記第1信号検出部上に、第2電極を形成する工程と、
    前記第2電極上に、絶縁層を形成する工程と、
    前記絶縁層上に、第3電極を形成する工程と、
    前記第3電極の上に、差動出力型の磁気抵抗効果素子である第2信号検出部を形成する工程と、
    前記第2信号検出部上に、磁気シールド性を有する磁性体である第4電極を形成する工程と、を具備し、
    前記第2電極および前記第3電極の少なくとも一方が非磁性金属である
    磁気ヘッドの製造方法。
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