JP2001168415A - 磁気抵抗効果素子 - Google Patents

磁気抵抗効果素子

Info

Publication number
JP2001168415A
JP2001168415A JP34546999A JP34546999A JP2001168415A JP 2001168415 A JP2001168415 A JP 2001168415A JP 34546999 A JP34546999 A JP 34546999A JP 34546999 A JP34546999 A JP 34546999A JP 2001168415 A JP2001168415 A JP 2001168415A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
magnetic
spin valve
bias
valve film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP34546999A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Igarashi
実 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP34546999A priority Critical patent/JP2001168415A/ja
Publication of JP2001168415A publication Critical patent/JP2001168415A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
    • H01F10/3268Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn

Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の強磁性層に磁壁が発生することを抑制
する。 【解決手段】 第1のバイアス層4上にスピンバルブ膜
2を形成する。このことにより、スピンバルブ膜2にお
ける第1の強磁性層10の中央部にもバイアス磁界が印
可されるため、第1の強磁性層10における磁壁の発生
を抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピンバルブ膜
と、第1の硬磁性層と、第2の硬磁性層とを備える磁気
抵抗効果素子に関する。
【0002】
【従来の技術】ハードディスク装置、及び磁気テープ装
置などの高密度磁気記録再生装置においては、磁気抵抗
効果素子(以下、MR素子と称する。)の磁気抵抗効果
を利用して、磁気記録媒体に記録された情報信号を読み
とる磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下、MRヘッドと称
する。)が広く用いられている。
【0003】このMRヘッドとしては、一対の磁気シー
ルド部材間に磁気抵抗効果素子(以下、MR素子と称す
る。)が設けられた、いわゆるシールド型MRヘッドの
実用化が進んでいる。シールド型MRヘッドは、例え
ば、NiFe、センダストなどにより形成された下部磁
気シールド層上に、下層ギャップ層と、MR素子と、上
層ギャップ層と、上部磁気シールド層とが、この順で積
層された構造とされている。
【0004】MR素子は、磁気抵抗効果薄膜(以下、M
R薄膜と称する。)の長手方向の両端部に硬磁性材料に
より形成されたバイアス層が配置され、それぞれのバイ
アス層上に電極層が形成された構造とされている。
【0005】MR薄膜には、異方性磁気抵抗効果(AM
R:Anisotropic Magneto-Resistivility)を示すもの
と、巨大磁気抵抗効果(GMR:Giant Magneto-Resist
ivility)を示すものとがある。巨大磁気抵抗効果を示
す薄膜は、異方性磁気抵抗効果を示す薄膜と比較して磁
気抵抗変化率が大きく、再生感度が良好である。
【0006】巨大磁気抵抗効果を示す薄膜の例として
は、スピンバルブ膜が挙げられる。このスピンバルブ膜
100は、図14で示すように、第1の強磁性層(自由
層)101と、非磁性層102と、第2の強磁性層(固
定層)103と、反強磁性層104とを備える。そし
て、第2の強磁性層103の磁化方向に対して、第1の
強磁性層101の磁化方向が変化するときに生じる電気
抵抗の変化を利用して、磁気記録媒体に記録された情報
記録の再生を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述したようなMR薄
膜を使用したMRヘッドが、微少な外部磁界を線形性よ
く検出するためには、MR薄膜における各磁性層の内部
に磁壁が生じないことが重要である。
【0008】しかしながら、上述したMR薄膜は、MR
ヘッドにおいては、再生対象外の磁界がMR薄膜に引き
込まれないようにするために形成される下部磁気シール
ド層上に、MR薄膜との絶縁を保つために形成された下
部ギャップ層を構成するSiO2,Al23などを介し
て形成される。このため、第1の強磁性層101の内部
には、結晶規則性の乱れ、及び磁歪などが原因となって
磁壁が生じやすい。
【0009】以下では、スピンバルブ膜100を使用し
たMR素子105例に挙げて、第1の強磁性層101の
内部における磁壁の発生について説明する。図14に示
すように、スピンバルブ膜100の長手方向の両端部に
は、第1の強磁性層101に対してバイアス磁界を印加
するためのバイアス層106a,106b(以下、バイ
アス層106と称する。)が形成されている。
【0010】第1の強磁性層101に対してバイアス層
106から印加されるバイアス磁界は、図15に示すよ
うに、第1の強磁性層101の端部で強くなり、第1の
強磁性層101の中央部で弱くなる。このようにバイア
ス磁界が分することにより、第1の強磁性層101の端
部に生じるエッジカーリング磁壁を取り除くことが可能
となる。
【0011】しかしながら、上述した磁壁は、第1の強
磁性層101内部に不規則に生じる。このため、磁壁は
第1の強磁性層101の中央部に生じることもある。こ
の場合、バイアス層106が形成されているだけでは、
第1の強磁性層101の中央部に印加されるバイアス磁
界が不十分であるため、第1の強磁性層101の中央部
における磁壁の発生を抑制することは不可能である。
【0012】このため、図16に示すように、MR素子
105におけるトランスファー曲線上には、キンク及び
ヒステリシスが発生する。そして、MR素子105を使
用して作製したMRヘッドにおいては、バルクハウゼン
ノイズを十分に防ぐことが不可能となり、製造のときの
歩留まりが大幅に低下してしまう。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気抵抗効
果素子は、第1の強磁性層、非磁性層、第2の強磁性
層、及び反強磁性層がこの順に積層されてなるスピンバ
ルブ膜と、上記スピンバルブ膜の下面に形成される第1
の硬磁性層と、上記スピンバルブ膜の長手方向の両端部
に形成される第2の硬磁性層とを備えることを特徴とす
る。
【0014】以上のように構成された本発明に係る磁気
抵抗効果素子においては、第1の強磁性層の中央部にも
バイアス磁界が印可されるために、第1の強磁性層に磁
壁が発生することを抑制できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、ま
ず、図1に示すような、本発明を適用したMR素子1に
ついて説明する。
【0016】なお、以下の説明で用いる図面は、各部の
特徴をわかりやすく図示するために、特徴となる部分を
拡大して示している場合があり、各部材の寸法の比率が
実際と同じであるとは限らない。
【0017】MR素子1は、第1の下地層3上に、第1
のバイアス層4と、第2の下地層5と、スピンバルブ膜
2とが形成されてなる。スピンバルブ膜2の長手方向の
両端部には、第3の下地層6a,6bを介して第2のバ
イアス層7a,7b(以下、第2のバイアス層7と称す
る。)と、電極層8a,8bと(以下、電極層8と称す
る。)が形成されている。
【0018】スピンバルブ膜2は、感磁部であり、磁気
記録媒体に記録されている記録信号を読みとる部分であ
る。スピンバルブ膜2は、第2の下地層5側から、第1
の強磁性層10(自由層)と、非磁性層11と、第2の
強磁性層12(固定層)と、反強磁性層13とが積層さ
れた構造とされている。
【0019】第1の強磁性層10は、微少な外部磁界を
検出する部位であり、強磁性材料によって形成されてい
る。使用される強磁性材料の例としては、NiFe,C
oFeなどが挙げられる。
【0020】非磁性層11は、これを形成することによ
って、第1の強磁性層10と第2の強磁性層12との間
における交換結合を発生させる部位である。このため、
スピンバルブ膜2に巨大磁気抵抗効果が発現する。非磁
性層11は、非磁性材料によって形成される。使用され
る非磁性材料の例としては、Au,Ag,Cuなどが挙
げられる。
【0021】第2の強磁性層12は、磁化方向が固定さ
れた部位であり、強磁性材料によって形成されている。
使用される強磁性材料の例としては、NiFe,CoF
e,Coなどが挙げられる。
【0022】反強磁性層13は、第2の強磁性層12と
交換結合することにより、第2の強強磁性層12の磁化
方向を固定する部位であり、反強磁性材料によって形成
される。使用される反強磁性材料の例としては、IrM
n,FeMn,NiMn,RhMn,PtMn,CoP
tMnなどが挙げられる。
【0023】第1の下地層3は、第1のバイアス層4に
おける結晶構造の規則性を向上させるために形成され、
非磁性材料により形成される。使用される非磁性材料の
例としては、Cr等が挙げられる。
【0024】第1のバイアス層4及び第2のバイアス層
7は、硬磁性材料によって形成される。使用される硬磁
性材料の例としては、CoCrPt,CoPt,CoN
iPt,Coγ−Fe23などが挙げられる。第1のバ
イアス層4及び第2のバイアス層7は、スピンバルブ膜
2における第1の強磁性層10に対してバイアス磁界を
印加し、第1の強磁性層10の磁区を単磁区化して、第
1の強磁性層10の内部に磁壁が生じることを防ぐため
の機能を有している。
【0025】第1のバイアス層4が形成されていること
により、後述するスピンバルブ膜2における第1の強磁
性層10の中央部に磁壁が発生することを抑制すること
ができる。このことにより、MR素子1においては、ト
ランスファー曲線上にキンクやヒステリシスなどが生じ
ることを防ぐことが可能になる。また、第2の非磁性層
15及び第3の非磁性層16の厚さは、約0.1オング
ストローム〜20.0オングストロームとすることが望
ましい。
【0026】第2のバイアス層7は、スピンバルブ膜2
における第1の強磁性層10の両端部に磁壁が発生する
ことを防ぐ。また、第2のバイアス層7は、それぞれス
ピンバルブ膜2の両端部と、磁気的及び電気的に接続さ
れている。
【0027】第2の下地層5は、第1のバイアス層4が
第1の硬磁性層10に対して印加するバイアス磁界の大
きさを制御し、非磁性材料によって形成される。使用さ
れる非磁性材料の例としては、Taなどが挙げられる。
【0028】第3の下地層6は、第2のバイアス層7に
おける結晶構造の規則性を向上させる。このことによ
り、第2のバイアス層7は、第1の強磁性層10に対し
て強いバイアス磁界を印加することが可能となる。第3
の下地層6は、非磁性材料により形成される。使用され
る非磁性材料の例としては、Crなどが挙げられる。
【0029】電極層8は、スピンバルブ膜2に対してセ
ンス電流を供給する。電極層8は、導電性であり且つ低
抵抗である金属材料によって薄膜状に形成されている。
ここで低抵抗である材料を使用することにより、MR素
子1全体の抵抗値を下げることが可能となる。導電性で
あり且つ低抵抗である金属材料の例としては、Cr,T
a等が好適である。
【0030】以上のように構成されたMR素子1を使用
して作製したMRヘッドのトランスファー曲線を測定し
たところ、図2に示すように、ヒステリシス及びキンク
が生じなかった。
【0031】以上の説明からも明らかなように、MR素
子1は、スピンバルブ膜2における第1の強磁性層10
に磁壁が発生することを抑制できる。このことにより、
スピンバルブ膜2において、トランスファー曲線上にヒ
ステリシス及びキンクなどが発生することを抑制でき
る。
【0032】なお、MR素子1は、センス電流がトラッ
ク方向に対して平行に流れるいわゆる横型のMR素子で
ある。しかしながら、センス電流がトラック方向に対し
て垂直に流れるいわゆる縦型のMR素子においても、M
R薄膜とギャップ層との間にバイアス層を設けることに
よって、MR薄膜における強磁性層(自由層)に磁壁が
生じることを抑制できる。
【0033】つぎに、上記MR素子1の製造方法につい
て説明する。ここでは、上記MR素子1の製造方法を、
磁気デバイスの一つであるMRヘッド20に対して適用
したときの製造方法を例に挙げて具体的に説明するが、
本発明は、以下の例に限定されるものではない。また、
以下の説明で用いる図面は、特徴を分かりやすく図示す
るために、図1及び図2と同様に、特徴となる部分を拡
大して示している場合があり、各部材の寸法の比率が実
際と同じであるとは限らない。
【0034】ここで、MRヘッド20の構造について説
明する。このMRヘッド20は、図3に示すように、第
1の基板21上に、下部磁気シールド層22と、下部ギ
ャップ層23と、MR素子1と、上部磁気シールド層2
4と、上部ギャップ層25とを備える。上部ギャップ層
25上には、接着層26を介して第2の基板27が形成
されている。
【0035】第1の基板21と第2の基板27とは、高
硬度非磁性材料によって形成されている。具体的な材料
としては、例えばアルミナ−チタン−カーバイド(アル
チック)などが挙げられる。第1の基板21と第2の基
板27とは、平面形状が略長方形の薄板形状に成形され
てなる。
【0036】下部磁気シールド層22と、上部磁気シー
ルド層24とは、磁気記録媒体からの信号磁界のうち、
再生対象外の磁界が、MR薄膜に引き込まれないように
機能する。すなわち、再生の対象外の信号磁界は、下部
磁気シールド層22と、上部磁気シールド層24とによ
り導かれ、再生の対象となる信号磁界だけがスピンバル
ブ膜2に導かれる。これにより、スピンバルブ膜2の高
周波数特性及び読取分解能の向上が図られている。
【0037】下部磁気シールド層21と、上部磁気シー
ルド層23とは、軟磁性材料によって形成されている。
この軟磁性材料の例としては、センダスト(Fe−Al
−Si合金)、FeTa、Co系アモルファス材料など
の通常の磁気ヘッドにおいて磁気シールド部材に使用さ
れる材料が挙げられる。
【0038】下部ギャップ層22と、上部ギャップ層2
4とは、非磁性非導電性材料によって薄膜状に形成され
ている。これらの非磁性非導電性層が存在することによ
って、絶縁性が保たれる。下部ギャップ層22及び上部
ギャップ層24は、絶縁性及び耐摩耗性を考慮すると、
例えばAl23によって形成されることが望ましい。
【0039】接着層26は、第2の基板27を貼り付け
るために接着剤を使用することにより形成される。この
とき使用される接着剤の例としては、エポキシ系の接着
剤などが挙げられる。
【0040】上述したMRヘッド20を製造する際に
は、先ず、図4に示すように、最終的に第1の基板21
となる第1の基板材30上に、最終的に下部磁気シール
ド層22となる第1の軟磁性金属層31と、最終的に下
部ギャップ層23となる第1の非磁性非導電性層32と
をスパッタリング等により成膜する。
【0041】次に、図5に示すように、第1の非磁性非
導電性層32上に、最終的に第1の下地層3となる第2
の非磁性非導電性層33と、第1のバイアス層4となる
第1の永久磁石層34と、第2の下地層5となる第3の
非磁性非導電層35とをスパッタリング、又は真空蒸着
などにより成膜する。
【0042】次に、図6に示すように、第3の非磁性非
導電性層35上に、最終的にスピンバルブ膜2を構成す
るMR薄膜層36を、スパッタリング等により成膜す
る。具体的には、MR薄膜層36は、例えば、第1の強
磁性層37と、非磁性層38と、第2の強磁性層39
と、反強磁性層40とが、以上の順でスパッタリング等
により順次成膜されることにより形成される。
【0043】次に、図7及び図8に示すように、MR薄
膜層36に対してフォトリソグラフィの手法によりエッ
チングを施す。先ず、図7に示すように、最終的にMR
薄膜36が形成される位置に逆テーパ型のフォトレジス
ト41を形成する。次に、図8に示すようにMR薄膜層
36に対してエッチングを施す。
【0044】次に、図9に示すように、最終的に第3の
下地層6となる第4の非磁性非導電層42をMR薄膜層
36の両側面にスパッタリングなどにより形成する。そ
して、最終的に第2のバイアス層7となる第2の永久磁
石層43と、最終的に電極層8となる導電性金属層44
とを、MR薄膜層36の長手方向にスパッタリングなど
により成膜する。
【0045】このとき、第2の永久磁石層43と導電性
金属層44とは、フォトレジスト41上にも形成され
る。この後、フォトレジスト41をリフトオフする。
【0046】次に、図10に示すように、MR薄膜層3
6と導電性金属層44との上に、最終的に上部ギャップ
層24となる第5の非磁性非導電性層45と、最終的に
上部磁気シールド層25となる第2の軟磁性金属層46
とをスパッタリングなどにより順次成膜する。
【0047】この状態では、図11に示すように、第1
の基板材30上に複数のMR素子1が形成されている。
この第1の基板材30を、図12に示すように、横方向
にMR素子1が並ぶように短冊状に切り分け、MRヘッ
ドブロック50を形成する。ここでは、簡略化のために
MRヘッドブロック50に並ぶMR素子1の数を5個と
しているが、生産性を考慮するとできる限り多い方がよ
い。
【0048】次に、このMRヘッドブロック50と、短
冊加工された第2の基板材51とを、図13に示すよう
に、接着剤52を介して矢印A及び矢印Bの方向に加圧
して接合することにより一体化する。この第2の基板材
51は、最終的に第2の基板27となる。なお、図4乃
至図10、及び図13では、一つのMR素子1を拡大し
て示している。
【0049】次に、最終的にMRヘッド20のテープ摺
動面となる面に対して円筒研磨加工を施し、この面を円
弧状に形成する。具体的には、スピンバルブ膜2の前端
がテープ摺動面に露呈すると共に、このスピンバルブ膜
2のデプス長が所定の長さとなるまで円筒研磨加工を行
う。なお、この円筒研磨加工によって形成されるテープ
摺動面となる面の曲面形状は、テープテンション等に応
じて最適な形状とすればよく、特に限定されるものでは
ない。
【0050】次に、磁気ヘッドブロック50を分割す
る。これにより、MRヘッド20が完成する。このと
き、磁気ヘッドブロック50に対して垂直に分割せず
に、アジマス角と同じ角度θをつけて分割する。
【0051】以上の説明からも明らかなように、本発明
を適用したMR素子1は、スピンバルブ膜2における第
1の強磁性層10及び第2の強磁性層12に、磁壁が発
生することを抑制できる。このため、スピンバルブ膜2
において、トランスファー曲線上にヒステリシス及びキ
ンクなどが発生することを抑制できる。
【0052】また、MR素子1を用いたMRヘッド20
においては、バルクハウゼンノイズの発生が少ない。ま
た、MRヘッド20を製造したときの歩留まりが向上す
るために、高密度記録再生装置の信頼性が向上すると共
に、製造原価を低減することが可能となる。
【0053】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明を適用した磁気抵抗効果素子は、磁気抵抗効果薄膜に
おける第1の強磁性層に磁壁が生じることを抑制でき
る。このため、スピンバルブ膜2において、トランスフ
ァー曲線上にヒステリシス及びキンクなどが発生するこ
とを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したMR素子の断面図である。
【図2】同MR素子のトランスファー曲線を示した図で
ある。
【図3】同MR素子を使用して作製したMRヘッドの要
部拡大図である。
【図4】同MRヘッドの製造工程を説明する図であり、
基板材上に第1の軟磁性層と、第1の非磁性非導電性層
とが成膜された状態を示す断面図である。
【図5】同MRヘッドの製造工程を説明する図であり、
第2の非磁性非導電性層と、第1の永久磁石層と、第3
の非磁性非導電性層とが成膜された状態を示す断面図で
ある。
【図6】同MRヘッドの製造工程を説明する図であり、
MR薄膜層が成膜された状態を示す断面図である。
【図7】同MRヘッドの製造工程を説明する図であり、
MR薄膜層上にフォトレジストが形成された状態を示す
断面図である。
【図8】同MRヘッドの製造工程を説明する図であり、
MR薄膜層に対してエッチングが施された状態を示す断
面図である。
【図9】同MRヘッドの製造工程を説明する図であり、
第2の永久磁石層と、導電性金属層とが成膜された状態
を示す断面図である。
【図10】同MRヘッドの製造工程を説明する図であ
り、第4の非磁性非導電性層と、第2の軟磁性層とが成
膜された状態を示す断面図である。
【図11】同MRヘッドの製造工程を説明する図であ
り、多数のMRヘッドが形成された第1の基板材を示す
平面図である。
【図12】同MRヘッドの製造工程を説明する図であ
り、多数のMRヘッドが横方向に並ぶよう切断された磁
気ヘッドブロックを示す平面図である。
【図13】同MRヘッドの製造工程を説明する図であ
り、第2の基板材を接着している状態を示す断面図であ
る。
【図14】従来のMR素子の断面図である。
【図15】MR薄膜の長手方向に形成されたバイアス層
が、第1の強磁性層に対して印加するバイアス磁界を示
した図である。
【図16】従来のMR素子のトランスファー曲線を示し
た図である。
【符号の説明】
1 MR素子、2 スピンバルブ膜、3 第1の下地
層、4 第1のバイアス層、5 第2の下地層、6 第
3の下地層、7 第2のバイアス層、8 電極層、10
第1の強磁性層、11 非磁性層、12 第2の強磁
性層、13 反強磁性層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の強磁性層、非磁性層、第2の強磁
    性層、及び反強磁性層がこの順に積層されてなるスピン
    バルブ膜と、 上記スピンバルブ膜の下面に形成される第1の硬磁性層
    と、 上記スピンバルブ膜の長手方向の両端部に形成される第
    2の硬磁性層とを備えることを特徴とする磁気抵抗効果
    素子。
  2. 【請求項2】 上記スピンバルブ膜と上記第1の硬磁性
    層との中間に、当該第1の硬磁性層が上記第1の強磁性
    層に対して印加するバイアス磁界の大きさを制御するた
    めの非磁性層が形成されていることを特徴とする請求項
    1記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 【請求項3】 上記第1の硬磁性層の下面に下地層が形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗
    効果素子。
JP34546999A 1999-12-03 1999-12-03 磁気抵抗効果素子 Withdrawn JP2001168415A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34546999A JP2001168415A (ja) 1999-12-03 1999-12-03 磁気抵抗効果素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34546999A JP2001168415A (ja) 1999-12-03 1999-12-03 磁気抵抗効果素子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001168415A true JP2001168415A (ja) 2001-06-22

Family

ID=18376817

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34546999A Withdrawn JP2001168415A (ja) 1999-12-03 1999-12-03 磁気抵抗効果素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001168415A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7394086B2 (en) 2003-07-18 2008-07-01 Yamaha Corporation Magnetic sensor and manufacturing method therefor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7394086B2 (en) 2003-07-18 2008-07-01 Yamaha Corporation Magnetic sensor and manufacturing method therefor
US7633132B2 (en) 2003-07-18 2009-12-15 Yamaha Corporation Magnetic sensor and manufacturing method therefor

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6542342B1 (en) Magnetoresistive effect transducer having longitudinal bias layer directly connected to free layer
JP3958947B2 (ja) 磁気検出素子及びその製造方法
US7599151B2 (en) Magnetic head with laminated side shields
JP3699802B2 (ja) 磁気抵抗効果ヘッド
US20050002128A1 (en) Magnetic read head and hard disk drive
JPH11134616A (ja) 磁気抵抗型読取りセンサ、磁気記憶装置及び磁気抵抗型センサの製造方法
US6721147B2 (en) Longitudinally biased magnetoresistance effect magnetic head and magnetic reproducing apparatus
JP2002124721A (ja) スピンバルブ構造およびその形成方法、並びに再生ヘッドおよびその製造方法
JP3680655B2 (ja) 磁気抵抗効果素子及びその製造方法
JP2002163809A (ja) 磁気抵抗効果素子の製造方法と磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造方法
US6765769B2 (en) Magnetoresistive-effect thin film, magnetoresistive-effect element, and magnetoresistive-effect magnetic head
US6483674B1 (en) Spin valve head, production process thereof and magnetic disk device
US6798620B2 (en) Magneto-resistive element, magnetic head, and magnetic recording and reproduction apparatus
JP2000113421A (ja) 磁気トンネル接合磁気抵抗ヘッド
US7085109B1 (en) Spin valve type transducer capable of reducing reproducing gap
JP2001202605A (ja) 磁気抵抗効果素子の製造方法
JP2000076629A (ja) 磁気抵抗効果型ヘッド及びその製造方法並びに磁気記憶装置
JP2001168415A (ja) 磁気抵抗効果素子
JP2002015407A (ja) 薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法
US20020114113A1 (en) Spin valve magnetoresistive sensor for high temperature environment using iridium managnese
JPH05250642A (ja) 磁気抵抗効果センサ
JP3961251B2 (ja) 磁気検出素子の製造方法
JP2001189505A (ja) 磁気抵抗効果薄膜の製造方法
JP2001230470A (ja) 磁気抵抗効果素子及びその製造方法
JPH07307502A (ja) 磁気センサとそれを用いた磁気記録再生ヘッドおよび磁気記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070206