JP2015182909A - ガラスプリフォームの製造装置、ガラスプリフォームの製造方法、及び、光学素子の製造方法 - Google Patents

ガラスプリフォームの製造装置、ガラスプリフォームの製造方法、及び、光学素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】両凹レンズなどのガラス製の光学素子に適したプリフォームを安価かつ大量に製造できるようにする。【解決手段】ガラスプリフォームの製造装置1は、加熱、軟化してプレス成形するためのプレス成形用ガラス素材であるガラスプリフォームの製造装置であって、ガラス原料を加熱、熔融して熔融ガラスを形成する熔融坩堝と、熔融ガラスを断続的に滴下する滴下パイプ2と、滴下パイプ2から滴下した熔融ガラス滴16を、下方から支持することなく、側方からプレスして扁平に成形するプレス部14と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラスプリフォームの製造装置、ガラスプリフォームの製造方法、及び、光学素子の製造方法に関する。
近年、携帯電話などの小型な撮像機能に搭載される微小レンズに、プラスチック製レンズに代わり、ガラス製レンズの使用が検討されている。ガラス製レンズはプラスチック製レンズよりも光学性能が高いが、生産コストが高いという問題がある。
ガラス製レンズを生産する方法として、精密プレス成形法が広く用いられている。精密プレス成形法では、まず、プリフォームと呼ばれるガラス製の予備成形体を作成し、プリフォームをプレス成形して成形型の成形面をガラスに転写する。このため、ガラス製レンズを大量に安価で提供するためには、プリフォームを大量に安価で生産できる必要性がある。
プリフォームを生産する方法として、熱間成形法、及び、冷間加工法が知られている。熱間成形法では、ガラス原料を熔融し、熔融ガラスから直接プリフォームを成形する。具体的には、熱間成形法では、特許文献1、2に記載されているように、ノズルから熔融ガラスを逆円錐形状の成形面を有する成形型に滴下し、成形面の下端から上方へ向かって浮上ガスを噴出して熔融ガラス滴を浮上、回転させることにより熔融ガラス滴を球形に成形してプリフォームを製造する。なお、このように熔融ガラス滴を浮上させた状態で成形する方法を浮上成形法という。これに対して、冷間加工法では、熔融ガラスからガラスブロックを作成し、ガラスブロックを切断、研削、研磨等してプリフォームを作成する。
上記説明した熱間成形法は、冷間加工法に比べて、ガラス材料の利用率が高く、作業工程も少ないため、低コストで大量のプリフォームを作成するのに適している。
特開2003−040632号公報 特開2002−121032号公報
ところで、近年、ガラス製微小レンズの中でも、両面がともに凹面形状のレンズ、すなわち、両凹レンズの需要が高まっている。
両凹レンズを精密プレス成形法により製造する際には、ともに凸形状の成形面を有する上型及び下型を用いる。そして、下型の凸形状の成形面上にプリフォームを配置し、上型の凸形状の成形面をプリフォームの上方に配置して下型及び上型をプレスする。ここで、上記説明した熱間成形法によりプリフォームを製造する場合には、熔融ガラス滴を逆円錐形状の成形面上で、浮上回転させることにより熔融ガラス滴を球形に成形しているため、プリフォームは球形となる。しかしながら、球状のプリフォームを凸面形状の下型成形面の上に安定した状態に配置することは困難である。さらに、プリフォーム上方から凸面形状の下型成形面で押圧すると、プリフォームが外方へと位置ずれする可能性がある。このように、プリフォームが上型及び下型の中心からずれると、プレス時にガラスが大きく偏肉して、レンズ形状の不良原因になる。
プリフォームの下型及び上型の成形面の中心からの位置ずれを防止するためには、プリフォームの表面の一部を扁平又は凹状に成形する必要がある。球状のプリフォームに加熱成形又は研磨等により扁平又は凹状の部分を形成することも考えられるが、このような処理を行ってしまうと、コスト高になる。
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、両凹レンズなどのガラス製の光学素子に適したプリフォームを安価かつ大量に製造するためのガラスプリフォームの製造装置およびガラスプリフォームの製造方法を提供すること、ならびに光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のガラスプリフォームの製造装置は、加熱、軟化してプレス成形するためのプレス成形用ガラス素材であるガラスプリフォームの製造装置であって、ガラス原料を加熱、熔融して熔融ガラスを形成する熔融部と、熔融ガラスを断続的に滴下する滴下部と、滴下部から滴下した熔融ガラス滴を、下方から支持することなく、側方からプレスして扁平に成形するプレス部と、を備える。
また、本発明のガラスプリフォームの製造方法は、加熱、軟化してプレス成形するためのプレス成形用ガラス素材であるガラスプリフォームの製造方法であって、ガラス原料を加熱、熔融して熔融ガラスを形成する熔融ステップと、熔融ガラスを断続的に滴下する滴下ステップと、滴下した熔融ガラス滴を、下方から支持することなく、側方からプレスして扁平に成形するプレスステップと、を備える。
本発明によれば、滴下部から滴下された球形状の熔融ガラス滴を、プレス部により下方から支持することなく、側方から挟みこんで加圧することによりプリフォームを製造しているため、平行な一対の扁平面を有するガラスプリフォームを連続的に大量に安価で製造することができる。そして、このように製造されたガラスプリフォームは、凸状の成形面を有する精密プレス成形用の下型上に安定した状態で配置することができ、精密プレス成形の加圧時に上型の凸形状の成形面がガラスプリフォームの平坦な扁平面と当接するため、プレス成形時にガラスプリフォームが位置ずれを起こすことを防止できる。
これにより、両凹レンズなどのガラス製の光学素子に適したプリフォームを安価かつ大量に製造できるようになる。
本発明の第1実施形態のガラスプリフォームの製造装置の構成を示す概略図である。 図1に示す製造装置を用いたガラスプリフォームの製造方法を説明するための図である。 図1に示す製造装置により形成されたガラスプリフォームの形状を示す斜視図である。 図1に示す製造装置により形成されたガラスプリフォームの形状を示す軸方向断面図である。 図3に示すガラスプリフォームを用いて両凹面レンズをプレス成形により製造する方法を示す図である。 本発明の第2実施形態のガラスプリフォームの製造装置の構成を示す概略図である。 図6に示す製造装置を用いたガラスプリフォームの製造方法を説明するための図である。 本発明の第3実施形態のガラスプリフォームの製造装置の構成を示す概略図である。 図8に示す製造装置を用いたガラスプリフォームの製造方法を説明するための図である。 一対の回転ローラーから構成されるプレス部と、一対の回転コンベアから構成されるプレス部とを組み合わせた第4実施形態を示す概略図である。 一対の回転ローラーから構成されるプレス部を二つ設けた場合の実施形態を示す。 一対の回転コンベアから構成されるプレス部を二つ設けた場合の実施形態を示す概略図である。
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態において、図中同一又は相当部分には同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本発明の第1実施形態のガラスプリフォームの製造装置の一例について、その構成を示す概略図である。本実施形態のガラスプリフォームの製造装置1は、図示しない熔融坩堝と、熔融坩堝の下方に接続された滴下パイプ2と、互いに側方に離間して設けられたレーザー照射装置6と及び光センサー8と、レーザー照射装置6と及び光センサー8の下方に設けられたプレス部4と、プレス部4の下方に設けられた冷却槽12と、制御部10とを備える。
熔融坩堝には熔融ガラスが蓄積されており、例えば、電気ヒータなどの加熱手段により、熔融ガラスが固化しないような温度に保たれている。
滴下パイプ2は、熔融坩堝の底部に接続されており、熔融坩堝に蓄積された熔融ガラスを熔融ガラス滴として滴下する。なお、本明細書中における「熔融ガラス滴」とは、滴下パイプ2内の熔融ガラスから分離し、表面張力により略球状の滴となったものをいう。滴下パイプ2は、図示しない加熱装置と保温材により、熔融ガラスが失透することなく、滴下パイプ2から滴下される熔融ガラス滴が所望の量となるように温度制御される。なお、加熱装置については、例えば、滴下パイプ2に電流を流して加熱する通電加熱機構や、滴下パイプ2の外周に高周波コイルを配置し、高周波コイルに高周波電流を流すことにより滴下パイプ2を誘導加熱する高周波誘導加熱機構など公知の装置を適用することができる。また、保温材としても公知のものを用いることができる。
熔融坩堝から滴下パイプ2へと熔融ガラスが送られると、熔融ガラスは界面張力により滴下パイプ2の先端に滴形状で留まろうとする。しかし、熔融坩堝からさらに熔融ガラスが送られると、滴下パイプ2の先端の熔融ガラスに作用する重力が大きくなる。そして、滴下パイプ2先端の熔融ガラスは滴形状から下方へ引き伸ばされた形状になり、表面張力によって、くびれ部が生じる。さらに熔融坩堝から滴下パイプ2へと熔融ガラスが送られると、滴下パイプ2の先端の熔融ガラスは自重が大きくなり滴下パイプ2の先端に留まることができず、くびれ部よりも下方の熔融ガラスが滴となって断続的に落下する。以下、熔融ガラスの滴下とは、滴下パイプ2の下端に留まった熔融ガラスが、自重及び表面張力により滴下パイプ2の下端から滴状となって落下することを意味し、熔融ガラス滴とはこの滴状に分離した熔融ガラスを意味する。
レーザー照射装置6は、例えば、レーザーダイオードなどのレーザービームを照射可能な機構を含む装置である。レーザー照射装置6は、水平方向にレーザービームを照射し、この照射したレーザービームが、滴下パイプ2から滴下された熔融ガラス滴が落下する経路を横切り、光センサー8に到達するように配置されている。レーザー照射装置6は、無線又は有線により制御部10に通信可能に接続されており、制御部10により起動及び停止を制御することができる。
光センサー8は、受光素子を含む装置であり、レーザー照射装置6から照射されたレーザービームを受光する。そして、後述するようにレーザービームを熔融ガラス滴が滴下することにより、レーザービームが遮断すると、これを検出する。光センサー8は、無線又は有線により制御部10に通信可能に接続されており、検出したレーザービームの受光状態に関する信号を制御部10へ送信する。
プレス部4は、先端にプレスヘッド14Aが設けられた一対のプレス部材14と、これらプレス部材14と、これらプレス部材14をそれぞれ駆動する一対のアクチュエータ(図示せず)とを有する。アクチュエータとしては、例えば、スピンドルモータやエアシリンダなどを用いることができ、一対のアクチュエータが同時に駆動されることにより、プレス部材14が互いに近接する方向に水平移動し、プレスヘッド14Aの間を通過する熔融ガラス滴16を側方からプレスする。プレス時には、プレス部材14は、プレスヘッド14Aの押圧面が所定の間隔t´となる位置までアクチュエータにより進出される。なお、このプレス時におけるプレスヘッド14Aの間隔t´は、製造しようとするガラスプリフォーム20の厚さtに応じて設定する。プレスヘッド14Aの間隔t´とガラスプリフォーム20の厚さtの関係については、後述する。
プレスヘッド14Aの押圧面は、成形すべきプリフォームの形状に対応した形状に形成されている。すなわち、本実施形態では、後述するようにプリフォームの側面を平坦に形成するため、プレスヘッド14Aの押圧面は平坦に形成されている。また、プレスヘッド14Aは温度が高すぎると、熔融ガラス滴16が融着する可能性があり、逆に温度が低すぎるとプレス時に熔融ガラス滴16が硬化し、硬化したガラスにひびや割れが生じる可能性がある。このため、プレスヘッド14Aは、適宜な方法により温度制御が行われる。温度制御の方法としては、水冷又は空冷などの冷却方法や、ヒータなどの加熱方法を適宜組み合わせて行う。なお、本実施形態では、一対のプレスヘッド14Aは略等しい温度に制御されている。
一対のプレス部材14は、プレスヘッド14Aのプレス面が互いに平行、かつ、鉛直となるように配置されている。さらに、これら一対のプレス部材14は、非プレス時、すなわち、一対のプレス部材14がともに退行した状態において、滴下パイプ2から滴下された熔融ガラス滴が落下する経路が、一対のプレス部材14のプレスヘッド14Aのプレス面の中央を通過するように配置されている。プレス部4は、制御部10に無線又は有線により接続されており、制御部10により駆動を制御される。なお、本実施形態では、一対のプレスヘッド14Aが同時に熔融ガラス滴16に接触するように、プレスヘッド14Aを熔融ガラス滴16の落下する経路から等距離に配置しているが、一方のプレスヘッド14Aが先行して、熔融ガラス滴16に接触するように落下する経路から異なる距離に配置してもよい。
冷却槽12には、滴下パイプ2の直下に配置されており、例えば、液体窒素などの液化ガス、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール、代替フロンなどのガラスを変質させることなく冷却可能な冷却液が満たされている。
以下、図1に示すガラスプリフォームの製造装置を用いたガラスプリフォームの製造方法について説明する。図2は、図1に示す製造装置を用いたガラスプリフォームの製造方法を説明するための図である。
ガラスプリフォームを製造するにあたり、制御部10には、滴下パイプ2の先端高さと、レーザー照射装置6及び光センサー8の設置高さと、プレス部4の設置された高さとに基づいて、滴下パイプ2から滴下されて落下する熔融ガラス滴16が、レーザー照射装置6及び光センサー8の設置高さから、プレス部4のプレスヘッド14Aの中心の高さまで落下するのにかかる時間(以下、落下時間という)が記録されている。
まず、制御部10によりレーザー照射装置6及び光センサー8を起動し、レーザー照射装置6から光センサー8へとレーザービームを照射する。光センサー8は、レーザー照射装置6が照射したレーザービームを受光すると、正常にレーザービームを受光した旨の信号を制御部10へ送信する。
次に、熔融坩堝において、ガラス原料を熔融して熔融ガラス化し、清澄、均質化させる。そして、熔融坩堝の底面に接続された滴下パイプ2から作成すべきガラスプリフォームに適した所定量の熔融ガラス滴16を断続的に滴下する(STEP1)。滴下した熔融ガラス滴16は表面張力により略球形状となって落下する。
次に、落下した熔融ガラス滴16は、レーザー照射装置6と光センサー8との間を通過する(STEP2)。この際、レーザー照射装置6から照射されるレーザービームが熔融ガラス滴16により遮られ、光センサー8はレーザービームを一時的に受光しなくなる。光センサー8は、このようにレーザービームが遮断されたことを検知すると、レーザービームが遮断された旨の信号を制御部10へ送信する。
このように制御部10はレーザービームが遮断された旨の信号を受信すると、記録された落下時間後にプレス部4のプレスヘッド14Aが落下する熔融ガラス滴16を挟み込むようなタイミングで、プレス部4を駆動する。制御部10により駆動されたプレス部4は、アクチュエータによりプレス部材14を接近させ、熔融ガラス滴16が下方から支持されていない状態で熔融ガラス滴16を側方から挟み込む。これにより、略球形状を呈していた熔融ガラス滴16は側方から押圧され、扁平な側面が形成される。この際、熔融ガラス滴16の体積のばらつき等により、熔融ガラス滴16の落下する速度に誤差が生じ、必ずしもプレスヘッド14Aの中心位置で熔融ガラス滴16をプレスできると限らないが、プレスヘッド14Aの押圧面は平坦に形成されているため、落下速度に誤差が生じても、確実に熔融ガラス滴16の側面を平坦に形成することができる。
そして、このように熔融ガラス滴16の側面を扁平にするプレス工程が完了すると、プレス部4はアクチュエータによりプレス部材14を退行させる。これにより、側面が扁平にプレス成形された熔融ガラス滴16は、冷却槽12内の冷却液12Aへと落下し、冷却される(STEP5)。
以上の工程を繰り返すことにより、連続的にガラスプリフォームを作成することができる。
図3及び図4は、図1に示す製造装置1により形成されたガラスプリフォーム20の形状を示し、図3は斜視図、図4は軸方向断面図である。図3及び図4に示すように、ガラスプリフォーム20は略球体状の熔融ガラス滴16の側方を扁平にプレス成形することにより、プレスヘッド14Aのプレス面に沿った方向に均一に押し広げられて形成されており、図3、図4における中心軸Cを中心とした回転体形状を有する。また、プリフォーム20は、中心軸Cを含む断面において、互いに平行な等しい径の一対の円形扁平面20Aを有し、一対の円形扁平面20Aの間が側方に向かって凸となるような曲面で結合されたような扁平球状を呈している。これら一対の円形扁平面20Aの一方が、後述するように下型の成形面に当接するように下型上に載置される。また、プリフォーム20の中心軸Cに対して直交する断面は、一対の円形扁平面20Aの中央で最大径となる。以下、このプリフォーム20の最大径となる断面における外径をφとし、円形扁平面20Aの直径をφ´とする。また、プリフォーム20の厚さ(中心軸C方向の長さ)をtとする。
なお、プリフォーム20の厚さtは、プレス時におけるプレスヘッド14Aの押圧面の間隔t´とプレス時のガラスの冷却度合により決まる。プレスヘッドの温度は、熔融ガラスが融着しないように、熔融ガラス滴の温度より低く設定されている。そのため、プレス時にガラスがもつ熱量の一部がプレスヘッドによって奪われ、ガラスの冷却が促進される。ガラス全体が固化するまで、プレスを継続する時間(プレス時間)を長くとれば、プリフォーム20の厚さtは、プレス時におけるプレスヘッド14Aの押圧面の間隔t´と等しくなる。
ガラスは熱伝導性が比較的小さい物質であるため、プレス時間が短いと、ガラス表面は冷却されて固化する。しかし、ガラス内部の温度は依然として高く、内部は軟化状態にある。プレス終了後、熱伝導によりガラス内部の熱が徐々に表面へ伝わると、ガラス表面の温度が上昇し、再軟化がおこる。その結果、ガラス全体が再軟化状態になり、扁平化したガラスが表面張力によって球形状に戻ろうとしてプリフォームの厚さtが増加する。このように、プレス時間を短くすると、プリフォームの厚さtはプレスヘッド14Aの押圧面の間隔t´よりも大きくなる傾向を示す。
プリフォーム20の厚さtを所望の値にする方法としては、例えば、以下に示す方法(1−1)〜(1−3)がある。
(1−1)
[プレスヘッド14Aの押圧面の間隔t´を一定にし、プレス時間を調整する方法]
プレスヘッド14Aの押圧面の間隔t´をプリフォームの厚さの目標値tより小さく設定する。プレス時間を長くすると、プリフォームの厚さはt´に近づき、プレス時間を短くするとプリフォームの厚さが増加する。このことを利用してプリフォームの厚さを目標値tになるようにプレス時間を調整する。
(1−2)
[プレス時間を一定にし、プレスヘッド14Aの押圧面の間隔t´を調整する方法]
プレス時間を一定にする。押圧面の間隔t´を狭くするとプリフォームの厚さは薄くなり、押圧面の間隔t´を広くするとプリフォームの厚さが厚くなる。このことを利用して、押圧面の間隔t´を調整し、プリフォームの厚さを目標値tにする。
(1−3)
[プレスヘッド14Aの押圧面の間隔t´及びプレス時間を調整する方法]
上記(1)の方法と(2)の方法を併用する。
中心軸Cを含み中心軸Cに直交する断面において、プリフォーム20はスーパー楕円形状を呈している。なお、スーパー楕円とは、xy平面上において(|x/α|)n+(|y/β|)n=1(ただし、α、βは性の実数、nは2以上の実数)により規定される領域である。スーパー楕円は、nが2に近づくと、楕円形に近づき、nが大きくなると長方形に近づく。
本実施形態では、プリフォーム20をプ精密レス成形用下型の成形面上に安定した状態で載置するため、最大径となる断面の断面積Sに対する円形扁平面20Aの面積S´の割合(S´/S)が0.5以上となることが好ましい。最大径となる断面の断面積S=π×(φ/2)2であり、円形扁平面20Aの面積S´=π×(φ´/2)2であるため、φ´/φは0.51/2以上であることが好ましい。
また、プリフォーム20は中心軸C方向にプレスされて形成されているため、厚さtに対する外形φの比(φ/t)は1を超えるが、精密プレス成形用下型の成形面上に安定した状態で載置するため、この比(φ/t)は1.2以上であることが好ましく、1.4以上であることが撚り好ましく、2.0以上であることがさらに好ましく、2.5以上であることが一層好ましい。さらに、この比(φ/t)は精密プレス成形時の変形しろを確保し、形状精度の高い光学素子を製造するために6以下であることが好ましく、5以下であることがより好ましい。
ガラスプリフォーム20の厚さtは上記方法により調整することができる。ガラスプリフォーム20の最大径φ、円形扁平面20Aの径φ´は、熔融ガラス滴16の体積及びガラスプリフォーム20の厚さtの調整により適宜変更することができる。すなわち、熔融ガラス滴16の体積が一定であれば、ガラスプリフォームの厚さtを増加させると、外径φは減少する。逆に、ガラスプリフォームの厚さtを減少させると、外径φは増加する。また、熔融ガラス滴16の体積を増加させることにより、ガラスプリフォームの厚さtを変えることなく、外径φ及び円形扁平面20Aの径φ´を大きくすることができ、熔融ガラス滴16の体積を減少させることにより、外径φ及び円形扁平面20Aの径φ´を小さくすることができる。なお、熔融ガラス滴16の体積は、周知のように、滴下パイプ2の内径、長さ、流出口の直径等を適宜選択するとともに、滴下パイプ2の温度を適宜制御することにより、調整できる。なお、熔融ガラス滴の体積を変えると、同じプレス時間であってもプレス時のガラスの冷却度合が変わるため、熔融ガラス滴の体積を変更する場合は、プレスヘッド14Aの押圧面の距離t´とプレス時間を上記の方法で適宜、調整し、プリフォーム20の厚さtを所望の値にすればよい。
次に、上記のガラスプリフォームの製造装置1を用いて製造されたガラスプリフォームを用いて両凹面レンズを精密プレス成形により製造する方法を説明する。
図5は、図3に示すガラスプリフォームを用いて両凹面レンズをプレス成形により製造する方法を示す図である。同図に示すように、成形型30は、上方に凸な成形面を有する下型34と、下方に凸な成形面を有する上型32と、これら下型34及び上型32の周囲に設けられ、水平方向の相対移動を規制するスリーブ型36とを備える。下型34及び上型32の成形面には、公知の方法により離型膜が形成されている。
まず、上型32をスリーブ型36から取り外し、プリフォーム20を下型34の成形面上に配置する(STEP1)。この際、プリフォーム20が円形扁平面20Aを有しているため、この円形扁平面20Aが下型34の成形面と対向するようにプリフォーム20を配置することにより、安定した状態でプリフォーム20を載置することができる。
次に、スリーブ型36の上部に上型32を配置し、プリフォーム20を収容した成形型30を加熱し、プリフォーム20を軟化させる。そして、プリフォーム20が軟化した状態を保つよう、成形型30の温度調整を行いながら、上型32及び下型34にプレス荷重を加える。この際、プリフォーム20の上型32の成形面と対向する円形扁平面20Aが平坦であるため、上型32に押圧力を加えても、プリフォーム20が移動することを防止できる。そして、このように、上型32及び下型34を加圧することにより、上型32及び下型34の成形面の形状がプリフォーム20の上下面に転写され、両凹面レンズ40を製造することができる(STEP2)。
そして、上型32及び下型34に加圧力を加えた状態のまま、両凹面レンズ40が収容された成形型30を徐冷し、両凹面レンズ40が変形しないような十分に低い温度まで冷却された後、上型32を取り外し、両凹面レンズ40を取り出す。
以上の工程を繰り返すことにより、ガラス製の微小な両凹面レンズ40を連続的に製造することができる。
本実施形態の上記一例によれば、滴下パイプ2から落下した球形状の熔融ガラス滴16を、プレス部4のプレスヘッド14Aにより側方から挟みこんで加圧することによりプリフォームを製造しているため、平行な一対の円形扁平面20Aを有するガラスプリフォーム20を連続的に大量に安価で製造することができる。また、このように製造されたガラスプリフォーム20は、凸状の成形面を有する精密プレス成形用の下型34上に安定した状態で配置することができる。さらに、精密プレス成形の加圧時に上型32の凸形状の成形面がガラスプリフォーム20の平坦な円形扁平面20Aと当接するため、プレス成形時にガラスプリフォーム20が位置ずれを起こすことを防止できる。このように、本実施形態の製造装置1によれば、両凹レンズを精密プレス成形により製造するのに好適なガラスプリフォーム20を安価かつ大量に製造することができる。
また、従来用いられていた浮上成形法では、熔融ガラスを滴下する滴下パイプの下方にガスを噴出する成形型が設けられていたため、成形型から噴出するガスが滴下パイプに吹き付けられ、滴下パイプ及び滴下パイプ下端に留まった熔融ガラスの温度が低下してしまい、熔融ガラス滴の質量(体積)に誤差が生じていた。これに対して、本実施形態では、滴下パイプ2に向けてガスが吹き付けられていないため、熔融ガラス滴の質量(体積)の誤差を減らすことができ、均一なガラスプリフォーム20を製造することができる。
また、滴下パイプの先端に留まった熔融ガラスを、シアと呼ばれる切断刃により熔融切断して熔融ガラス滴を滴下する方法もあるが、この方法では、分離痕がガラスプリフォームに残ってしまい、成形した光学素子にもこの分離痕が残ってしまう。特に、精密プレス成形では、研削研磨などの機械加工を行わないため、ガラスプリフォームに分離痕が残ってしまうと、このガラスプリフォームを用いて製造した光学素子の品質が低下してしまう。これに対して、本実施形態では、熔融ガラス滴16は自重及び表面張力により滴下パイプ2の先端にたまった熔融ガラスから分離して落下するため、分離痕がガラスプリフォーム20に残らず、高品質な光学素子を製造することができる。
また、本実施形態の上記一例では、プレス時におけるプレスヘッド14Aの間隔が、プレス後の熔融ガラス滴16が、厚みtに対する外径φの比φ/tが1を超え6以下の扁平球となるように設定されている。これにより、ガラスプリフォーム20を精密プレス成形用の下型34の成形面上に安定した状態で載置することができるとともに、精密プレス成形時の変形しろを確保することができる。
なお、以上説明した第1実施形態のガラスプリフォームの製造装置の一例、すなわち、ガラスプリフォームの製造装置1では、プレス部4のプレス部材14は水平方向に進退するのみであったが、プレス部材14を落下する熔融ガラス滴16に合わせて鉛直方向に移動させてもよい。さらに、プレス部材14を落下する熔融ガラス滴16に合わせて鉛直方向に移動させる場合には、プレスヘッド14Aを回転させるとよい。これにより、遠心力により重力の影響を減少させ、より真円に近いガラスプリフォームが得られる。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態のガラスプリフォームの製造装置は、プレス部が製造するガラスプリフォームの厚さに応じた隙間を水平方向にあけて配置された少なくとも一対の回転ローラーを有する。図6は本発明の第2実施形態のガラスプリフォームの製造装置の一例について、その構成を示す概略図である。同図に示すように、本実施形態の製造装置101は、滴下パイプ2と、滴下パイプ2の下方に設けられたプレス部104と、プレス部104の下方に設けられた冷却槽12とを備える。なお、第2実施形態の製造装置101における滴下パイプ2及び冷却槽12の構成は、第1実施形態の製造装置1と同様の構成である。冷却槽中の冷却液としては、第1実施形態の一例として説明した冷却液と同様のものを用いればよい。
本実施形態のプレス部104は、一対の円柱状の回転ローラー114を備える。回転ローラー114は、図示しない駆動装置により等速で互いに近接する側(以下、内側という)において下向きとなるような方向(図6に矢印で示す方向)に回転される。プレス部104を構成する回転ローラー114は、間に所定の間隔t´の隙間が形成されるように、水平方向に離間して互いに平行に配置されている。また、回転ローラー114は、間に形成された隙間の中央が滴下パイプ2の直下となるように配置されている。回転ローラー114の隙間の間隔t´は、製造しようとするガラスプリフォーム20の厚さtに応じて設定する。回転ローラー114の隙間の間隔t´の設定方法については後述する。
また、第1実施形態のプレスヘッド14Aと同様に、回転ローラー114は温度が高すぎると、熔融ガラス滴16が融着する可能性があり、逆に温度が低すぎるとプレス時に熔融ガラス滴16が硬化し、硬化したガラスにひびや割れが生じる可能性がある。このため、回転ローラー114も、適宜な方法により温度制御が行われる。温度制御の方法としては、第1実施形態のプレスヘッド14Aと同様の方法を用いることができる。
以下、図6に示す第2実施形態の製造装置101を用いたガラスプリフォームの製造方法を説明する。図7は、図6に示す製造装置101を用いたガラスプリフォームの製造方法を説明するための図である。
まず、第1実施形態と同様に、熔融坩堝において、ガラス原料を熔融して熔融ガラス化し、清澄、均質化させる。そして、熔融坩堝の底面に接続された滴下パイプ2から作成すべきガラスプリフォームに適した所定量の熔融ガラス滴16を滴下する(STEP1)。滴下した熔融ガラス滴16は表面張力により略球形状となって落下する。
次に、落下した熔融ガラス滴16は、熔融ガラス滴16の外径が回転ローラー114の間隔よりも大きいため、回転ローラー114の内側上面に当接する(STEP2)。
そして、一対の回転ローラー114が内側において下向きとなるように回転しているため、これら回転ローラー114に側方から押圧されながら下方へと送られる。これにより、熔融ガラス滴16が下方から支持されていない状態で、熔融ガラス滴16の側面が平坦にプレス成形される。このように側面が扁平に形成された熔融ガラス滴16は、回転ローラー114により下方に送られ、冷却槽12内の冷却液12Aへと落下し、冷却される(STEP3)。
以上の工程を繰り返すことにより、連続的にガラスプリフォームを作成することができる。
なお、本実施形態の製造装置101を用いて製造したガラスプリフォームも第1実施形態の製造装置1を用いて製造したガラスプリフォームと同様の形状を有する。そして、本実施形態においても、ガラスプリフォーム20の厚さt、最大径φ、円形扁平面20Aの径φ´は、熔融ガラス滴16の体積及び回転ローラー114の間の隙間の距離t´ならびに回転ローラーによるガラス押圧時のガラスの冷却度合などを調整することにより適宜変更することができる。ガラスの冷却度合は、例えば、回転ローラーとガラスの接触時間の長短、すなわち、回転ローラーの回転速度によって調整することができる。
第1実施態様と同様、回転ローラーの回転速度を増加させて回転ローラーによるガラスの押圧時間を減少させると、押圧後にガラスの内部の熱が表面に伝わり、表面が再軟化する。その結果、表面張力により扁平化されたガラスが球形状に戻ろうとするため、プリフォームの厚さtが増加する。
プリフォーム20の厚さtを所望の値にする方法としては、例えば、以下に示す方法が(2−1)〜(2−3)ある。
(2−1)
[回転ローラーの間の間隔t´を一定にし、回転ローラーの回転速度を調整する方法]
回転ローラーの間の間隔t´をプリフォームの厚さの目標値tより小さく設定する。回転ローラーの回転速度を小さくすると、プリフォームの厚さは薄くなり、回転ローラーの回転数を大きくするとプリフォームの厚さが厚くなる。このことを利用して回転ローラーの回転速度を調整し、プリフォームの厚さを目標値tにする。
(2−2)
[回転ローラーの回転速度を一定にし、回転ローラーの間の間隔t´を調整する方法]
回転ローラーの回転速度を一定にする。回転ローラーの間の間隔t´を狭くするとプリフォームの厚さは薄くなり、押圧面の間隔t´を広くするとプリフォームの厚さが厚くなる。このことを利用して、プリフォームの厚さを目標値tにする。
(2−3)
[回転ローラーの間の間隔t´及び回転ローラーの回転速度を調整する方法]
上記(1)の方法と(2)の方法を併用する。
熔融ガラス滴16の体積が一定であれば、ガラスプリフォームの厚さtを増加させることにより、外径φは減少する。逆に、ガラスプリフォームの厚さtを減少させることにより、外径φは増加する。また、熔融ガラス滴16の体積を増加させることにより、厚さtを変えることなく、外径φ及び円形扁平面20Aの径φ´を大きくすることができ、熔融ガラス滴16の体積を減少させることにより、最大径φ及び円形扁平面20Aの径φ´を小さくすることができる。このようにして、ガラスプリフォームの厚さtに対する外径φの比φ/tが1を超え6以下の扁平球となるようにすることが、後工程のプレス成形を良好に行う上から好ましい。なお、当然のことながら、この回転ローラー114の隙間の間隔t´は、滴下パイプ2から滴下される熔融ガラス滴16の外径よりも小さく設定する。
第2実施形態によれば、第1実施形態で得られた効果に加えて以下の効果が得られる。
本実施形態では、回転ローラー114が回転していれば熔融ガラス滴16をプレスすることができるため、熔融ガラス滴16の滴下タイミングに合わせてプレス部を駆動するための装置、すなわち、第1実施形態におけるレーザー照射装置6及び光センサー8を省略することができる。さらに、第1実施形態では、プレス工程においてアクチュエータによりプレスヘッド14Aを進退させる必要があるため、熔融ガラス滴16の滴下間隔をあまり短くすることができなかったが、本実施形態では回転ローラー114を回転させるだけでよいので、第1実施形態に比べて、滴下間隔を短くすることができる。
以下、本発明の第3実施形態のガラスプリフォームの製造装置について説明する。本発明の第3実施形態のガラスプリフォームの製造装置は、プレス部が、製造するガラスプリフォームの厚さに応じた隙間を水平方向に開けて、上下方向に延びるように配置された少なくとも一対の回転無端ベルトを有する。図8は、本発明の第3実施形態のガラスプリフォームの製造装置の一例であるガラスプリフォームの製造装置201の構成を示す概略図である。同図に示すように、本実施形態の製造装置201は、滴下パイプ2と、滴下パイプ2の下方に設けられたプレス部204と、プレス部204の下方に設けられた冷却槽12とを備える。なお、第3実施形態の製造装置201における滴下パイプ2及び冷却槽12の構成は、第1実施形態の製造装置1と同様の構成である。冷却槽中の冷却液も第1実施形態の一例、第2実施形態の一例として説明した冷却液と同様の用いればよい。
本実施形態のプレス部204は、一対の円柱状の回転コンベア214を備える。各回転コンベア214は、図示しない駆動装置により駆動される鉛直方向に離間して平行に配置された一対の回転ローラー214Aと、これら一対の回転ローラー214Aの外周に架け渡された耐熱性の無端ベルト(本実施形態では、スチールベルト)214Bとを有する。各の回転ローラー214Aは、近接する側(内側)において下向きとなるような方向に回転され、これによりスチールベルト214Bは内側において下方に向かって進行し、外側において上方に向かって進行する。
プレス部204を構成する回転コンベア214は、間に所定の間隔t´の隙間が形成されるように、スチールベルト214Bの内側の面が互いに平行になるように水平方向に離間して配置されている。また、回転コンベア214は、間に形成された隙間の中央が滴下パイプ2の直下となるように配置されている。
ガラスプリフォーム20の厚さtを所望の値にするには、例えば、上記(3−1)〜(3−3)のいずれかの方法を用いればよい。
(3−1)
[回転コンベアの間の間隔t´を一定にし、回転コンベアの回転速度を調整する方法]
回転コンベアの間の間隔t´をプリフォームの厚さの目標値tより小さく設定する。回転コンベアの回転速度を小さくすると、プリフォームの厚さは薄くなり、回転コンベアの回転数を大きくするとプリフォームの厚さが厚くなる。このことを利用して回転コンベアーの回転速度を調整し、プリフォームの厚さを目標値tにする。
(3−2)
[回転コンベアの回転速度を一定にし、回転コンベアの間の間隔t´を調整する方法]
回転コンベアの回転速度を一定にする。回転コンベアの間の間隔t´を狭くするとプリフォームの厚さは薄くなり、押圧面の間隔t´を広くするとプリフォームの厚さが厚くなる。このことを利用して、プリフォームの厚さを目標値tにする。
(3−3)
[回転コンベアの間の間隔t´及び回転コンベアの回転速度を調整する方法]
上記(1)の方法と(2)の方法を併用する。
プレス部204によりプレスされたガラスプリフォームの厚みtに対する外径φの比φ/tが1を超え6以下の扁平球となるように、回転コンベアの回転速度、回転コンベアの押圧面の間隔t´、熔融ガラス滴の体積を設定することが、後工程にプレス成形を良好に行う上から好ましい。なお、当然のことながら、この回転コンベア214の間隔t´は、滴下パイプ2から滴下される熔融ガラス滴16の外径よりも小さい。
また、第1実施形態の一例として説明したプレスヘッド14Aと同様に、回転コンベア214は温度が高すぎると、熔融ガラス滴16が融着する可能性があり、逆に温度が低すぎるとプレス時に熔融ガラス滴16が硬化し、硬化したガラスにひびや割れが生じる可能性がある。このため、回転コンベア214も、適宜な方法により温度制御が行われる。温度制御の方法としては、第1実施形態の一例として説明したプレスヘッド14Aと同様の方法を用いることができる。
以下、図8に示す第3実施形態の一例であるガラスプリフォームの製造装置201を用いたガラスプリフォームの製造方法を説明する。図9は、図8に示す製造装置201を用いたガラスプリフォームの製造方法を説明するための図である。
まず、第1実施形態と同様に、熔融坩堝において、ガラス原料を熔融して熔融ガラス化し、清澄、均質化させる。そして、熔融坩堝の底面に接続された滴下パイプ2から作成すべきガラスプリフォームに適した所定量の熔融ガラス滴16を滴下する(STEP1)。滴下した熔融ガラス滴16は表面張力により略球形状となって落下する。
次に、落下した熔融ガラス滴16は、熔融ガラス滴16の外径が回転コンベア214の間隔よりも大きいため、回転コンベア214の内側上面に当接する(STEP2)。
そして、一対の回転コンベア214のスチールベルト214Bが内側において下向きとなるように回転しているため、熔融ガラス滴はこれら回転コンベア214のスチールベルト214Bによってプレスされながら下方へと送られる(STEP3)。これにより、熔融ガラス滴16は下方から支持されていない状態で、側面が略平坦にプレス成形される。このように側面が扁平に形成された熔融ガラス滴16は、さらに、回転コンベア214により下方に送られ(STEP4)、冷却槽12内の冷却液12Aへと落下し、冷却される(STEP5)。
以上の工程を繰り返すことにより、連続的にガラスプリフォームを作成することができる。
なお、本実施形態の一例である製造装置201を用いて製造したガラスプリフォームも第1実施形態の一例である製造装置1を用いて製造したガラスプリフォームと同様の形状を有する。そして、本実施形態においても、ガラスプリフォーム20の厚さt、外径φ、円形扁平面20Aの径φ´は、熔融ガラス滴16の体積及び回転コンベア214の間の隙間の距離t´、プレス時のガラスの冷却度合を調整することにより適宜変更することができる。すなわち、プリフォーム20の厚さtは、例えば上記の方法(3−1)〜(3−3)のいずれかの方法により調整することができる。熔融ガラス滴16の体積が一定であれば、ガラスプリフォームの厚さtを増加させることにより、外径φは減少する。逆に、ガラスプリフォームの厚さtを減少させることにより、外径φは増加する。また、熔融ガラス滴16の体積を増加させることにより、厚さtを変えることなく、外径φ及び円形扁平面20Aの径φ´を大きくすることができ、熔融ガラス滴16の体積を減少させることにより、外径φ及び円形扁平面20Aの径φ´を小さくすることができる。
第3実施形態によれば、第2実施形態で得られた効果に加えて以下の効果が得られる。
第3実施形態では、第2実施形態の回転ローラー114に代えて、回転コンベア214を用いているため、熔融ガラス滴16をより長い時間にわたり、スチールベルト214Bで挟んだ状態を継続することができる。このため、熔融ガラス16が冷却されるまで熔融ガラス滴16を挟んだ状態を維持することができ、プレス後に扁平化したガラスが変形することを防止できる。
また、本発明では、上述した第1〜第3実施形態のプレス部を組み合わせることも可能である。本発明の第4実施形態は、加熱、軟化してプレス成形するためのプレス成形用ガラス素材であるガラスプリフォームの製造装置であって、ガラス原料を加熱、熔融して熔融ガラスを形成する熔融坩堝と、熔融ガラスを断続的に滴下する滴下パイプ2と、滴下パイプ2から滴下した熔融ガラス滴を、下方から支持することなく、側方からプレスして扁平に成形する第1のプレス部と、第1のプレス部でプレスしたガラスをさらにプレスする第2のプレス部を備える。
なお、第4実施形態のガラスプリフォームの製造装置は、第2のプレス部でプレスしたガラスをさらにプレスする1または2以上のプレス部を備えたものでもよい。
図10は、一対の回転ローラー114から構成されるプレス部104と、一対の回転コンベア214から構成されるプレス部204とを組み合わせた第4実施形態の一例を示す概略図である。プレス部104が第1のプレス部、プレス部214が第2のプレス部に相当する。同図に示すように、第4実施形態の一例であるガラスプリフォームの製造装置301は、滴下パイプ2と、滴下パイプ2の下方に設けられた第1のプレス部104と、プレス部104の下方に設けられた第2のプレス部204とを備える。第1のプレス部104は、第2実施形態において説明した一対の回転ローラー114から構成されるプレス部104と同様の構成であり、第2のプレス部204は第3実施形態において説明した一対の回転コンベア214から構成されるプレス部204と同様の構成である。
第1のプレス部104の一対の回転ローラー114は、間に形成された隙間の中央が滴下パイプ2の直下となるように配置されており、第2のプレス部204の一対の回転コンベア214は間に形成された隙間の中央が滴下パイプ2の直下となるように配置されている。上記本実施形態の一例では、製造しようとするガラスプリフォーム20の厚さtは、例えば、上記(2−1)〜(2−3)のいずれかの方法と上記(3−1)〜(3−3)のいずれかの方法を組合せることによって調整可能である。ガラスプリフォーム20の厚さtを調整することによりガラスプリフォームの厚みtに対する外径φの比φ/tが1を超え6以下の扁平球となるように設定することが、後工程におけるプレス成形を良好に行う上で好ましい。また、第1のプレス部104の回転ローラー114の隙間の間隔を、プリフォームの厚さtと等しいか、それよりも広くなるように設定することが好ましい。
また、第2実施形態の回転ローラー114と同様に、本実施形態の第1のプレス部104の回転ローラー114も熔融ガラス滴16の融着やひび割れを防止できるよう、適宜な方法により温度制御が行われる。また、本実施形態の第2のプレス部204は、第1のプレス部104によるプレス後の熔融ガラス滴16の粘度が塑性変形可能なように温度制御が行われる。
上記本実施形態の一例では、滴下パイプ2から滴下された熔融ガラス滴16は、まず、第1のプレス部104により扁平球状にプレス処理され、さらに、第2のプレス部204により扁平な扁平球状にプレス処理される。なお、各プレス部104、204におけるプレス処理は第1及び第2実施形態のプレス部104、204と同様である。このように2回に分けてプレス処理をする場合には、第1のプレス部104の回転ローラー114の隙間の間隔は、プリフォームの厚さtよりも広く設定しておくことにより、2回に分けてより効率的にプレス処理を行うことができる。
なお、上記本実施形態の一例では、第2のプレス部204を熔融ガラス滴16の粘度が塑性変形可能なように温度制御しているが、これに限らず、冷却を促進させ、プレスによってガラスが固化するように温度制御してもよい。この場合、第1のプレス部104の回転ローラー114の隙間の間隔は、プリフォームの厚さtと等しく設定することが好ましい。
なお、本発明は上記の実施形態に限らず、同種のプレス部を複数設けることも可能である。図11は、一対の回転ローラー114から構成されるプレス部104を二つ設けた場合の実施形態を示す概略図であり、図12は、一対の回転コンベア214から構成されるプレス部204を二つ設けた場合の実施形態を示す概略図である。これらの図に示すように、同種のプレス部を複数設けた場合であっても本発明の技術範囲内である。
最後に、各実施形態を図等を用いて総括する。
第1実施形態のガラスプリフォームの製造装置1は、図1に示すように、加熱、軟化してプレス成形するためのプレス成形用ガラス素材であるガラスプリフォームの製造装置であって、ガラス原料を加熱、熔融して熔融ガラスを形成する熔融坩堝と、熔融ガラスを断続的に滴下する滴下パイプ2と、滴下パイプ2から滴下した熔融ガラス滴16を、下方から支持することなく、側方からプレスして扁平に成形するプレス部14と、を備える。また、プレス部14は、滴下パイプ2から滴下した熔融ガラス滴16を検出するレーザー照射装置6及び光センサー8と、レーザー照射装置6及び光センサー8により熔融ガラス滴16が検出されると、互いに近接する方向に移動して側方から熔融ガラス滴を挟み込む一対のプレス部材14と、を有する。
また、第1実施形態のガラスプリフォームの製造方法は、図2に示すように、加熱、軟化してプレス成形するためのプレス成形用ガラス素材であるガラスプリフォームの製造方法であって、ガラス原料を加熱、熔融して熔融ガラスを形成する熔融ステップと、熔融ガラスを断続的に滴下する滴下ステップ(STEP1)と、滴下した熔融ガラス滴16を、下方から支持することなく、側方からプレスして扁平に成形するプレスステップ(STEP3,4)と、を備える。
第2実施形態のガラスプリフォームの製造装置101は、図6に示すように、加熱、軟化してプレス成形するためのプレス成形用ガラス素材であるガラスプリフォームの製造装置であって、ガラス原料を加熱、熔融して熔融ガラスを形成する熔融坩堝と、熔融ガラスを断続的に滴下する滴下パイプ2と、滴下パイプ2から滴下した熔融ガラス滴を、下方から支持することなく、側方からプレスして扁平に成形するプレス部104と、を備える。プレス部104は、製造するガラスプリフォームの厚さに応じた隙間を水平方向にあけて配置された少なくとも一対の回転ローラー114を有する。
第3実施形態のガラスプリフォームの製造装置201は、図8に示すように、加熱、軟化してプレス成形するためのプレス成形用ガラス素材であるガラスプリフォームの製造装置であって、ガラス原料を加熱、熔融して熔融ガラスを形成する熔融坩堝と、熔融ガラスを断続的に滴下する滴下パイプ2と、滴下パイプ2から滴下した熔融ガラス滴を、下方から支持することなく、側方からプレスして扁平に成形するプレス部204と、を備える。プレス部204は、製造するガラスプリフォームの厚さに応じた隙間を水平方向に開けて、上下方向に延びるように配置された少なくとも一対のスチールベルト214Bを有する。
第4実施形態のガラスプリフォームの製造装置301は、図10に示すように、加熱、軟化してプレス成形するためのプレス成形用ガラス素材であるガラスプリフォームの製造装置であって、ガラス原料を加熱、熔融して熔融ガラスを形成する熔融坩堝と、熔融ガラスを断続的に滴下する滴下パイプ2と、滴下パイプ2から滴下した熔融ガラス滴を、下方から支持することなく、側方からプレスして扁平に成形する第1のプレス部104と、第1のプレス部でプレスしたガラスをさらにプレスする第2のプレス部を備える。
なお、第4実施形態のガラスプリフォームの製造装置は、第2のプレス部でプレスしたガラスをさらにプレスする1または2以上のプレス部を備えたものでもよい。
(実施例1)
実施例1では、図1を参照して説明したガラスプリフォームの製造装置1を用いてガラスプリフォームを製造した。ガラス材料としてHOYA株式会社製のMP−FDS2を用い、質量14mgのガラスプリフォームを製造した。先端温度が800〜900℃になるように加熱した滴下パイプ2の下端から、0.5秒の一定の周期で熔融ガラスを滴下した。滴下中の熔融ガラスを一対のプレス部材14でプレスし、プレスしたガラスを冷却液12A(エタノール)内に落下させ回収した。
プレス部4を構成する一対のプレス部材14のプレスヘッド14Aのプレス時の間隔は、0.85mmに設定し、プレス時間は150m秒に設定した。温度コントローラを用いて、プレスヘッド14Aの温度を熔融ガラス塊が融着しない温度に維持した。
このような条件で製造されたプリフォームは、外径φは2.1〜2.18mmであり、厚さtは0.98〜1.07mmであった。扁平率(厚さt/外径φ)は48%であった。そして、このプリフォームを用いて精密プレス成形法により両凹ガラスレンズを成形したところ、プリフォームを安定して下方の成形面上に配置することができ、ガラスレンズに樹紋等の成形不良が発生することはなかった。このように図1に示されたガラスプリフォームの製造装置1により両凹レンズを成形するのに好適なガラスプリフォームを製造できることが確認された。
(実施例2)
実施例2では、図6を参照して説明したガラスプリフォームの製造装置101を用いてガラスプリフォームを製造した。ガラス材料としてHOYA株式会社製のMP−FDS2を用い、質量14mgのガラスプリフォームを製造した。先端温度が800〜900℃になるように加熱した滴下パイプ2の下端から、0.5秒の一定の周期で熔融ガラスを一対の回転ローラー114の隙間に滴下した。回転ローラー114は図示する方向に回転しており、熔融ガラス滴は一対の回転ローラー114の間に挟まれてプレスされる。一対の回転ローラー114の間を通過したガラスは、冷却液12A(エタノール)内へと落下し、回収される。
プレス部104を構成する一対の回転ローラー114としては、半径60mmのものを用い、回転ローラー114の間隔は、0.7mmに設定した。上述したように、図6を参照して説明したガラスプリフォームの製造装置101では、回転ローラー114の間隔と、回転ローラー114の回転速度とを調整することにより、プリフォームの厚さを調整することができる。実施例2では、回転ローラー114の間隔を一定とし、回転ローラー114の回転数を毎分50〜100回転の範囲で調整することにより、プリフォームの厚さ及び扁平率を調整した。
このような条件で製造されたプリフォームは、外径φは1.8〜2.2mmの範囲で調整可能であった。また、厚さも1.53〜0.91mmの範囲で調整可能であった。したがって、扁平率(厚さt/外径φ)は47〜83%の範囲で調整可能であった。そして、このプリフォームを用いて精密プレス成形法により両凹ガラスレンズを成形したところ、プリフォームを安定して下方の成形面上に配置することができ、ガラスレンズに樹紋等の成形不良が発生することはなかった。このように図6に示されたガラスプリフォームの製造装置101により両凹レンズを成形するのに好適なガラスプリフォームを製造でき、さらに、ガラスプリフォームの厚さ及び外径が調整可能であることが確認された。
(実施例3)
実施例3では、図10を参照して説明したガラスプリフォームの製造装置301を用いてガラスプリフォームを製造した。ガラスとしてHOYA株式会社製のMP−BACD5を用い、質量40mgのガラスプリフォームを製造した。先端温度が900℃になるように加熱された滴下パイプ2の下端から、4.1秒の一定の周期で熔融ガラスを、プレス部104を構成する一対の回転ローラー114の隙間に向けて滴下した。
プレス部104を構成する一対の回転ローラー114としては、半径60mmのものを用い、回転ローラー114の間隔は、1.1mmに設定した。また、回転ローラー114の回転数は毎分50〜70回転の範囲で調整した。
一対の回転ローラー114の間を通過したプレスされたガラスは、プレス部204の一対の回転コンベア214の隙間に向けて落下する。
一対の回転コンベア214は回転しているので、ガラスは一対の回転コンベア214によりプレスされた状態で、スチールベルト214Bとともに下降して、一対の回転コンベア214の隙間を通過した後、冷却液12A(エタノール)内へと落下する。そして、冷却液12A内からガラスプリフォームを回収した。
なお、プレス部204の一対の回転コンベア214の間隔を1.3mmに設定した。また、回転コンベアの回転速度を300回転/分とし、ガラスが一対の回転コンベア214の間に挟まれている時間を0.4秒に設定した。
このような条件で製造されたプリフォームは、外径φは3.9〜4.2mmの範囲で調整可能であった。また、厚さも1.2〜1.5mmの範囲で調整可能であった。扁平率(厚さt/外径φ)は32〜36%の範囲で調整可能であった。そして、このプリフォームを用いて精密プレス成形法により両凹ガラスレンズを成形したところ、プリフォームを安定して下方の成形面上に配置することができ、ガラスレンズに樹紋等の成形不良が発生することはなかった。このように図10に示されたガラスプリフォームの製造装置301により両凹レンズを成形するのに好適なガラスプリフォームを製造でき、さらに、ガラスプリフォームの厚さ及び外径が調整可能であることが確認された。
1、101、201、301 ガラスプリフォームの製造装置
2 滴下パイプ
4、104、204 プレス部
6 レーザー照射装置
8 光センサー
10 制御部
12 冷却槽
12A 冷却液
14 プレス部材
14A プレスヘッド
16 熔融ガラス滴
20 ガラスプリフォーム
20A 円形扁平面
30 成形型
32 上型
34 下型
36 スリーブ型
40 両凹面レンズ
114 回転ローラー
214 回転コンベア
214A 回転ローラー
214B スチールベルト

Claims (7)

  1. 加熱、軟化してプレス成形するためのプレス成形用ガラス素材であるガラスプリフォームの製造装置であって、
    ガラス原料を加熱、熔融して熔融ガラスを形成する熔融部と、
    前記熔融ガラスを断続的に滴下する滴下部と、
    前記滴下部から滴下した熔融ガラス滴を、下方から支持することなく、側方からプレスして扁平に成形するプレス部と、を備える、ガラスプリフォームの製造装置。
  2. 前記プレス部は、
    前記滴下部から滴下した熔融ガラス滴を検出する検出部と、
    前記検出部により熔融ガラス滴が検出されると、互いに近接する方向に移動して側方から熔融ガラス滴を挟み込む一対のプレス部材と、を有する、
    請求項1記載のガラスプリフォームの製造装置。
  3. 前記プレス部は、製造するガラスプリフォームの厚さに応じた隙間を水平方向にあけて配置された少なくとも一対の回転ローラーを有する、
    請求項1記載のガラスプリフォームの製造装置。
  4. 前記プレス部は、製造するガラスプリフォームの厚さに応じた隙間を水平方向に開けて、上下方向に延びるように配置された少なくとも一対の回転無端ベルトを有する、
    請求項1または3記載のガラスプリフォームの製造装置。
  5. 加熱、軟化してプレス成形するためのプレス成形用ガラス素材であるガラスプリフォームの製造方法であって、
    ガラス原料を加熱、熔融して熔融ガラスを形成する熔融ステップと、
    前記熔融ガラスを断続的に滴下する滴下ステップと、
    前記滴下した熔融ガラス滴を、下方から支持することなく、側方からプレスして扁平に成形するプレスステップと、を備える、ガラスプリフォームの製造方法。
  6. 前記プレスステップでは、前記熔融ガラス滴を、厚さtに対する外径φの比φ/tが1より大きく、かつ、10以下の扁平球となるようにプレスする、請求項5記載のガラスプリフォームの製造方法。
  7. プレス成形用の上型及び下型を有する成形型を用いて、ガラスプリフォームをプレス成形する光学素子の製造方法であって、
    請求項5または6に記載のガラスプリフォームの製造方法により扁平面を有するガラスプリフォームを製造するステップと、
    凸状を呈する下型の成形面と前記扁平面とが対向するように前記上型及び下型の間にガラスプリフォームを配置するステップと、
    加熱、軟化状態のガラスプリフォームを前記成形型を用いてプレス成形するステップと、を備える、光学素子の製造方法。
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