JP2015173642A - トマト含有飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】甘味料を添加したトマト含有飲料においても、トマト本来の風味を保持し、呈味性や嗜好性、特にのどごしやすっきり感を改善する技術を提供する。
【解決手段】トマト搾汁液由来のトマトジュースを含むトマト含有飲料であって、さらに、パイナップル等の果汁調整液を含む、トマト含有飲料により解決する。特に、漿液比粘度が、1.05〜1.45の範囲内であり、かつ、沈殿重量比が、2.5〜8.0%の範囲内である、トマト含有飲料により、トマト本来の風味を維持し、のどごしやすっきり感を改善したトマト含有飲料が得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、トマト含有飲料に関し、殊に、トマトの風味を維持しながら、のどごし及びすっきり感が改善されたトマト含有飲料に関する。
一般的なトマトジュースや野菜ジュースは、食物繊維などの水不溶性固形分が多く含まれているため粘度が高く、またこれら固形分以外の漿液自体にも粘性があるために、飲用する際にドロドロした感覚や口内に残存する感覚を与えるためにのどごしの悪さや、後味のすっきり感、キレが悪いという欠点を有することから、飲みにくく、結果、トマトジュースや野菜ジュースを苦手としている人も多い。これらのジュースに含まれるリコピン等の栄養素は、その鮮やかな色調や健康効果から大きな注目を集めており、継続的に飲用したいという明確な消費者ニーズが認められているが、それにもかかわらず、トマトジュースまたは野菜ジュース特有の上述のような飲みにくさが、継続的なトマトジュース摂取の妨げとなっている。
一方で、主原料となるトマトジュースに果汁や人参汁等の野菜汁を配合し甘味をより強調することで飲みやすさを獲得した種々のトマト含有飲料が開発され、多くの消費者に支持されている。
しかしながら、この種のトマト含有飲料は、果汁飲料或いは人参等の野菜汁飲料に近いものであり、配合された果汁の特有の風味がトマト本来の風味や美味しさを損ねている側面がある。特にトマト含有飲料の愛飲者にとっては、甘すぎてトマト本来の呈味から逸脱していると感じられた。そのため、過度な果汁や野菜汁、甘味料、香料を使用せずにトマト本来の呈味を保持し、飲みやすさを改善したトマト含有飲料が種々提案されている。
例えば、特許5260774号には、甘味料が非添加のトマト含有飲料であって、飲料液中の含有粒子の累積90%粒子径が350μm以下であると共に、GABA含有量と、グルタミン酸含有量との比が、0.35以下であるトマト含有飲料が開示されている(特許文献1)。
また、特許5271438号には、甘味料及び食塩が非添加のトマト含有飲料であって、飲料液中の含有粒子の累積90%粒子径が350μm以下であり、糖度が4.8以上であり、糖酸比が10.0以上であり、pHが4.2〜4.8であるトマト含有飲料が開示されている(特許文献2)。
さらに、特許5189667号には、糖度を7.0〜13.0、糖酸比を19.0〜30.0、グルタミン酸及びアスパラギン酸の含有量の合計を0.25〜0.60重量%とすることで、主原料となるトマト以外の野菜汁や果汁を配合しなくても、濃厚な味わいでフルーツトマトのような甘みがあり且つトマトの酸味が抑制されたトマト含有飲料が開示されている(特許文献3)。
特許5260774号 特許5271438号 特許5189667号
甘味料を添加せずにトマト含有飲料の呈味性を改善する従来の技術は、トマト搾汁液の種々のパラメータに着目して処理を加えることにより、飲みやすいトマト含有飲料とするものである。しかしながら、トマト搾汁液や濃縮還元トマト液に処理を加えるほど、本来のトマトの風味は損なわれる傾向にあり、またそれに伴うコストも発生する。そのため、トマト搾汁液や濃縮還元トマト液の風味を活かすため、これらには極力手を加えずに、簡易な方法でトマト含有飲料の呈味を改善する技術が望まれている。
そこで、本発明の目的は、甘味料を添加したトマト含有飲料においても、トマト本来の風味を保持し、呈味性や嗜好性、特にのどごしやすっきり感を改善する技術を提供することにある。
本発明者らがトマト含有飲料におけるトマト本来の風味を保持しつつ、呈味性や嗜好性を改善するために、種々の甘味料を検討したところ、パイナップル等の果汁を適宜調整したものをトマト搾汁液に配合することにより、トマト含有飲料のトマト本来の風味が保持されながら、呈味性や嗜好性、特にのどごしやすっきり感を改善できるとの知見を得た。本発明はかかる知見に基づきなされたものであり、トマト搾汁液由来のトマトジュースを含むトマト含有飲料であって、さらに、果汁調整液を含む、トマト含有飲料を提供するものである。
本発明のトマト含有飲料によれば、パイナップル等の果汁調整液を添加することにより、従来のトマトジュース又は野菜ジュースで問題となっていた、飲用する際のドロドロした感覚等ののどごしの悪さや、口内に持続的に残存する青臭み等のトマト含有飲料で特有の後味が改善され、トマトの風味を活かしたトマト含有飲料を提供することができる。
本実施形態のトマト含有飲料は、トマト搾汁液由来のトマトジュースと、パイナップル等の果汁調整液を含むものである。
本実施形態において、トマト含有飲料の「のどごし」とは、粘性のある飲食品の飲み込み易さを官能評価として表現したものであり、粘性が高い場合や時にパルプ成分等の微粒子が多い場合は飲み込みにくく、結果、のどごしが悪いといい、逆であればのどごしが良いという。
また、「すっきり感」とは、口内に残存する飲食品の香味の持続性を官能評価として表現したものであり、飲食品、特に、トマト含有飲料に含まれるパルプ成分等の微粒子が多い場合や時に粘性が高い場合は、この持続性が高まることで口内にトマト含有飲料で特有の青臭みが残存し、結果、すっきり感が悪いといい、逆であればすっきり感が良いという。
またさらに、「トマト感」とは、トマト本来の香味を官能評価として表現したものであり、野菜・果実ミックスジュース等のようにトマト以外の野菜や果実を配合することで、飲用時にトマトよりもむしろ配合されたニンジン等の野菜やリンゴ等の果実の香味を感じる場合等はトマト感が感じられないといい、逆に他の野菜や果実、これらの調整品を配合していても十分にトマトの香味が感じられる場合はトマト感が感じられるという。この時、生トマト搾汁液を加熱濃縮せずに製造されたいわゆるストレートトマトジュースまたは搾汁液はもちろん、加熱濃縮工程を経て濃縮還元されたトマトジュースまたは搾汁液も同様にトマト感が感じられる、と定義する。
本実施形態において、「トマト含有飲料」とは、トマト搾汁液由来のトマトジュース又はこれを膜ろ過や遠心分離等でトマトパルプ分を除去または一部除去したトマト漿液(特開2003−135038号公報)又はトマト液をそのまま又は濃縮し、これらを原料又は原料の一部に使用するものであって、例えば日本農林規格(JAS)で定めるトマトジュース、トマトミックスジュース、果実・野菜ミックスジュース等が含まれるが、トマトを使用した飲料であればこれらに限定されるものではない。
ここで、トマト搾汁液由来のトマトジュースとは、トマト搾汁液をそのまま原料としたトマトジュース又はこれに食塩を加えたものであり、トマト搾汁液をそのままストレートでトマトジュースとしたもの(ストレートトマトジュース又は単にストレートと分類できる)、または、トマト搾汁液の濃縮物であるトマトピューレやトマトペースト等の濃縮トマトを水で希釈還元して搾汁の状態に戻しトマトジュースとしたもの又はこれに食塩を加えたもの(濃縮還元トマトジュース又は単に濃縮還元と分類できる)、または両者をブレンドしたもの(濃縮還元トマトジュース又は単に濃縮還元と分類できる)である。
トマトミックスジュースとは、トマトジュースを主原料とし、これに、にんじんその他の野菜類を破砕して搾汁したもの又はこれに濃縮したものを希釈して搾汁の状態に戻したものを加えたものである。
トマト搾汁液とは、食用されるトマトを破砕又は裏ごしして、皮、種子等を除去することにより得られた液汁や、濃縮トマトを希釈することにより得られた液汁をいう。また、日本農林規格に規定されているトマトジュースや、トマトピューレ、トマトペースト等のトマト加工品を、例えば希釈等してトマト搾汁液として用いることもできる。このようにトマト搾汁液の態様は限定されない。なお、これらのトマト搾汁液は、1種類の品種を単独で使用してもよく、2種類以上の品種を併用してもよい。
本実施形態において「果汁調整液」とは、パイナップルやリンゴ等の果実の果汁からパルプ成分、果皮及び種等の固形分を除去した液体であり、必要に応じて脱臭、脱酸、脱イオン、脱色、濃縮の工程を1種または2種以上組み合わせて調製した液体をいう。ここで例えばパイナップル果汁調整液が、パイナップル果汁と最も異なる点を挙げるならば、パルプ成分や不溶成分が含まれていないか無視できる程度にしか含まれていない点である。パイナップル果汁は、冠芽を除去したパイナップル果実を洗浄し破砕搾汁し必要に応じて加熱濃縮し殺菌充填することで製造されるが、このような一般的な製法で作られるパイナップル果汁または濃縮物は濁りを呈している点からも明らかなようにパルプ成分やタンパク質等の不溶成分を含んでいる。また、果汁調整液は、パイナップルやリンゴ等の果実の抽出液又はその濃縮物、精製物、乾燥物を所望の濃度に調整して果汁調整液として用いることもできる。なお、これらの果汁調整液は、1種類の品種を単独で使用してもよく、2種類以上の品種を併用してもよい。
パイナップル等の果汁調整液を用いることにより、トマト搾汁液由来のトマトジュースと混合した際に、トマトの風味を減ずることなく、呈味性や嗜好性、特に、のどごしやすっきり感を改善する。なお、無調整のパイナップル等の果汁を使用してトマト含有飲料を製造しても、トマト含有飲料の呈味性や嗜好性は改善せず、本発明の効果を得ることはできない。
パイナップル等の果汁調整液は、パイナップル等の果汁を脱臭処理したものであることが好ましい。脱臭処理されたパイナップル等の果汁調整液は、トマト搾汁液由来のトマトジュースと混合した際に、トマトの風味を減ずることなく、のどごしやすっきり感をより向上させることができる。脱臭処理は、活性炭濾過、加熱処理、UF膜濾過、減圧濃縮、オゾン脱臭等、従来公知の方法で実施することができる。
パイナップル等の果汁調整液は、本発明の目的及び効果を逸脱しない限り、必要に応じて、脱酸処理により酸味を低減させたものや、脱色処理により果実由来の色素を低減させたものを用いてもよい。
本発明の実施形態においては、Brix(ブリックス、以下Bxと略す)を4.5に換算したトマト搾汁液由来のトマトジュースとパイナップル等の果汁調整液の原液との含有重量比(Bx4.5のトマト搾汁液由来のトマトジュース/Bx72の果汁調整液)が、7〜300であることが好ましく、8〜80であることがより好ましく、8〜62であることがさらに好ましい。
本実施形態に係るトマト含有飲料は、その漿液比粘度が、1.05〜1.45の範囲内であることが好ましいが、1.10〜1.32の範囲内であることがより好ましく、かつ、沈殿重量比が、2.5〜8.0であることが好ましいが、3.3〜7.0%の範囲内であることがより好ましい。
ここで、「漿液比粘度」(RSV)とは、試料の漿液の粘度をキャノンフェンスケ粘度計で測定し、水の粘度との相対比で示したもので、数値が大きい程、飲食品中のパルプ成分や不溶成分を除いた水溶液そのものの粘度が大きいことを示す。一般的なトマトジュースを基準として、RSVが大きい程、飲み込みにくくなるために、のどごしが悪くなり、すっきり感が低下する。逆にRSVが小さい程、飲み込みやすくなるために、のどごしが良くなり、すっきり感が向上する。
次に、「沈殿重量比」(PPT)とは、試料を11,700rpm、4℃、30分で、遠心分離し得られた沈殿物の重量を、試料重量で除した百分率で示したもので、数値が大きい程、飲食品中のパルプ成分等の食物繊維やタンパク質等の不溶成分の量が多いことを示す。一般的なトマトジュースを基準として、PPTが大きいほど喫食時に口内に残存する時間が長くなり呈味の持続性が高まり官能的にドロドロした感覚を想起させ結果的にすっきり感が低下し、のどごしが悪くなる。逆にPPTが小さいほど逆の効果が起こり、すっきり感が向上し、のどごしが良くなる。
本実施形態においては、漿液比粘度(RSV)及び沈殿重量比(PPT)を上記の範囲内とすることにより、のどごしとすっきり感の双方を改善し、よりトマト本来の風味に優れたトマト含有飲料とすることができる。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
1.トマト含有飲料の調製
(1)トマト搾汁液
水でバブリング洗浄した加工用トマト果実20kgを、ディスインテグレータ((株)精研社製)で破砕し、トマト破砕物を得た後、70±10℃で2〜3分間予備加熱した。その後、トマト破砕物をブラウン型パルパーフィニッシャー((株)精研社製)を用いて搾汁、次いでプレート型加熱機((株)日阪製作所製)を用いて121±2℃で40〜50秒間の加熱殺菌を行ってトマト搾汁液とした。
上記搾汁液を濃縮し、Bx36のいわゆるコールドブレイクトマトペーストを得た。なお、一般的なトマトペーストのBxはBx28〜38程度であり、本発明の実施例ではBx36のトマトペーストを用いているが、そのBxは特に限定されない。また実施例等で使用するとき、水で適宜希釈して使用するが、果汁調整液との配合比率(T/P比)を表すときは、使用したトマトペーストをBx4.5に換算しその液重量に対する、使用した果汁調整液の重量の比率をT/P比として表す。
(2)パイナップル果汁調整液
パイナップル(学名:Ananas comosus)の果汁をろ過してパルプ成分その他の固形物を除去した後、活性炭処理により脱臭処理を行い、加熱濃縮処理を行なって、Bx72のパイナップル果汁調整液を得た。なお、一般的な果汁調製液のBxはBx70前後であり、本発明の実施例ではBx72のパイナップル果汁調製液を用いているが、そのBxは特に限定せず換算して用いることができる。
(3)リンゴ果汁調整液
リンゴ(学名:Malus pumila)の果汁を減圧下の加熱濃縮でBx40とし、UF膜ろ過、活性炭処理、導電率1μs以下までの脱イオン処理、減圧下濃縮の各処理を行い、Bx72のリンゴ果汁調整液を得た。
(4)トマトジュース・野菜ジュースの調製
上記のように調製したトマト搾汁液とパイナップル果汁調整液又はリンゴ果汁調整液を所定の比率で混合し、トマトジュース又は野菜ジュースを調製し、後述する試験に供試した。
実施例1
Bx36トマトペーストを115.2g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液92%)と、Bx72パイナップル果汁調整液15g/kgを混合して調製した。
実施例2
Bx36トマトペーストを108.8g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液87%)および人参等の野菜搾汁液6重量%と、Bx72パイナップル果汁調整液15g/kgを混合して調製した。
実施例3
Bx36トマトペーストを102.2g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液81%)と、Bx72パイナップル果汁調整液55.6g/kgを混合して調製した。
実施例4
Bx36トマトペーストを115.2g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液92%)と、Bx72パイナップル果汁調整液60g/kgを混合して調製した。
実施例5
Bx36トマトペーストを63.8g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液51%)と、Bx72パイナップル果汁調整液60g/kgを混合して調製した。
実施例6
Bx36トマトペーストを63.8g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液51%)と、Bx72パイナップル果汁調整液15g/kgを混合して調製した。
また、後述する官能評価において比較対象の基準となるトマトジュースとして、市販のA社製トマト100%ジュース(砂糖・食塩不使用)を用いた(以下「対照例」という)。その他、下記の比較例1〜9のトマトジュース又は野菜ジュースを試験に供試した。
実施例7
Bx36トマトペーストを51.2g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液41%)と、Bx72パイナップル果汁調整液30g/kgを混合して調製した。
実施例8
Bx36トマトペーストを102.2g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液82%)と、Bx72リンゴ果汁調整液70g/kgを混合して調製した。
比較例1
B社製トマト100%ジュース(濃縮トマト還元、砂糖・食塩不使用)をそのまま利用した。
比較例2
A社製トマト100%ジュース(濃縮トマト還元、砂糖・食塩不使用)をそのまま利用した。
比較例3
C社製野菜ジュース(30品目の野菜を含む、砂糖・食塩不使用)をそのまま利用した。
比較例4
実施例1のトマトジュースに添加したパイナップル果汁調整液に代えて、Bx60フィリピン産パイナップルの果汁(無調整パイナップル果汁)を16.7g/kg添加して調製した。
比較例5
実施例3のトマトジュースに添加したパイナップル果汁調整液に代えて、Bx60フィリピン産パイナップルの果汁(無調整パイナップル果汁)を66.5g/kg添加して調製した。
比較例6
Bx36トマトペーストを12.8g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液10%)と、Bx72パイナップル果汁調整液60g/kgを混合して調製した。
比較例7
Bx36トマトペーストを12.8g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液10%)と、Bx72パイナップル果汁調整液15g/kgを混合して調製した。
比較例8
Bx36トマトペーストを12.8g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液10%)と、Bx72パイナップル果汁調整液150g/kgを混合して調製した。
比較例9
Bx36トマトペーストを153.4g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液123%)と、Bx72パイナップル果汁調整液15g/kgを混合して調製した。
比較例10
Bx36トマトペーストを57.6g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液46%)と、Bx72パイナップル果汁調整液1.5g/kgを混合して調製した。
比較例11
Bx36トマトペーストを127.8g/kg(トマトストレートBx4.5換算でトマト搾汁液102%)と、Bx72パイナップル果汁調整液1.5g/kgを混合して調製した。
Figure 2015173642
2.試験項目及び試験方法
(1)Brix(Bx、ブリックス)
Brixは、サンプルを屈折率糖度計(アタゴ社製のRX−500α)を用いて測定した。
(2)酸度
酸度は、No.101濾紙で濾過した試料を5g分取し、イオン交換水にて希釈後、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液にて滴定した。滴定の終点をpH8.2とし、pHメーター(堀場製作所社製のpH METER M−12)により測定、pH8.2になった際の滴定値を読み取り、クエン酸換算の酸含量を求めた。
(3)pH
pHは、pHメーター(堀場製作所社製のpH METER M−12)により測定した。
(4)B型粘度
B型粘度は、TV−10型粘度計(東機産業社製)により回転数12rpmおよび50秒の条件下で測定した。なお、特に粘度が低いサンプルについては、M1ローターを使用した。
(5)漿液比粘度(RSV)
漿液比粘度(RSV)分析は次の通り実施した。サンプルを11,700rpm、4℃、30分で、遠心分離し得られた上清をNo.101濾紙で濾過、濾液を試験管に分取した。この試験管を粘度計用恒温水槽を用いて20℃に調整後、キャノンフェンスケ粘度計SO♯150(柴田科学株式会社製)を用いて粘度測定し、同様に測定したイオン交換水の粘度との相対比で示した。
(6)沈殿重量比(PPT)
沈殿重量比(PPT)は、サンプルを11,700rpm、4℃、30分で、遠心分離し得られた沈殿物の重量を、サンプル重量で除した百分率で示した。
(7)トマト搾汁液/果汁調整液の含有量比(T/P比)
トマト搾汁液とパイナップル果汁調整液又はリンゴ果汁調整液の含有量比(トマト搾汁液/果汁調整液)は、配合したトマトペーストをBx4.5に換算した時の重量(トマト搾汁液)を、配合した果汁調整液の重量で割った値から求めた。
(8)官能評価
3名の健常者をパネラーとして、上記1で調製したトマト含有飲料の官能試験を実施した。前述で定義した各項目、ならびに後述する総合評価を以下に示す基準で評価し3人の平均結果を表した。
(のどごしの評価)
◎:のどごしが良好である
○:のどごしがやや良好である
△:のどごしがやや悪い
×:のどこしが悪い
(すっきり感の評価)
◎:すっきり感が十分に感じられる
○:すっきり感がやや感じられる
△:すっきり感があまり感じられない
×:すっきり感が感じられない
(トマト感の評価)
◎:トマト感が十分に感じられる
○:トマト感がやや感じられる
△:トマト感があまり感じられない
×:トマト感が感じられない
(総合評価)
各評価項目を総合的に勘案して、以下の判断基準に基づき、商品としての適性を評価した。
◎:商品としての適性に非常に優れている
○:商品としての適性に優れている
△:商品としての適性は標準的である
×:商品としての適性に劣っている
3.試験結果
各試験の結果を表2に示す。実施例1〜8のトマト含有飲料は、対照例のトマト含有飲料と比較して、トマト感が感じられつつ、のどごし及びすっきり感が向上していることが判明した。特に、漿液比粘度(RSV)及び沈殿重量比(PPT)に着目すると、漿液比粘度(RSV)が1.10〜1.29の範囲内であって、かつ、沈殿重量比(PPT)が3.33〜6.84の範囲内にあるトマト含有飲料はのどごし及びすっきり感において大幅な向上が認められた。
一方、比較例1〜8は、対照例と比較していずれものどごし及びすっきり感の向上は認められず、比較例9〜11は対照例と比較してのどごしやすっきり感が部分的にしか向上しなかった。また、比較例1〜11は、対照例と比較してトマト感も失われているものもあった。比較例4は、漿液比粘度(RSV)及び沈殿重量比(PPT)については実施例と同様の数値範囲内であったが、パイナップル果汁調整液に代えて無調整パイナップル果汁調整液を添加したため、トマト搾汁液/果汁調整液の含有量比(T/P比)が0となり、トマト感が低下し、のどごし及びすっきり感は結果として改善されなかった。
これらの試験結果から、パイナップル等の果汁調整液の有無と、漿液比粘度(RSV)及び沈殿重量比(PPT)との相互作用が、トマト含有飲料ののどごし及びすっきり感、さらにトマト感に大きく影響することが確認された。
Figure 2015173642

Claims (4)

  1. トマト搾汁液由来のトマトジュースを含むトマト含有飲料であって、
    さらに、果汁調整液を含む、
    トマト含有飲料。
  2. 漿液比粘度が、1.05〜1.45の範囲内であり、かつ、沈殿重量比が、2.5〜8.0%の範囲内である、請求項1に記載のトマト含有飲料。
  3. 前記果汁調整液が、パイナップル果汁またはリンゴ果汁を脱臭処理したものである、請求項1又は2に記載のトマト含有飲料。
  4. 前記トマト搾汁液由来のトマトジュースと前記果汁調整液の含有量比(トマト搾汁液由来のトマトジュース/果汁調整液)が、7〜300である、請求項1から3のいずれか1項に記載のトマト含有飲料。
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