JP2015173548A - 車両用制振制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転数振動を低減させると共に、トルクリプルがイラン周期をより抑制することが可能な車両用制振制御装置を提供する。【解決手段】車両用制振制御装置100は、制御ブロック21により算出された第1のトルク目標値Tm1*に対して、制御系が持つ遅れ要素に応じた遅れ時間に基づく遅れ処理を行う時間遅れ制御器32及びモータ応答遅れ制御器33と、回転角センサにより検出されたモータ角速度aに対し、遅れ時間L2に基づくフィルタリング処理を施す制御ブロック37と、制御ブロック34により算出された第2のトルク目標値Tm2*に対して所定のゲインで増幅する制御ブロック39と、を備え、時間遅れ制御器32及び制御ブロック37は、車両速度に基づいて遅れ時間L2を切り替えると共に、制御ブロック39は、車両速度に基づいてフィードバックゲインKfbを切り替える。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用制振制御装置に関する。
従来、トルク指令値を規範応答と一致させつつ、外乱に対する制振効果を向上させる車両用制振制御装置が提案されている(特許文献1参照)。この装置において、第1の制御ブロックは、モータトルク指令値を入力し、予めモデル化された車両の伝達特性を用いて第1のトルク目標値を算出する。第2の制御ブロックは、車両へのトルク入力とモータ角速度の伝達特性のモデルGp(s)及び車両の捻り振動周波数近傍の周波数を中心周波数とするバンドパスフィルタH(s)で構成されるモデルH(s)/Gp(s)なる特性を有するフィルタを有し、モータ角速度の検出値とモータ角速度の推定値との偏差を入力して、第2のトルク目標値を算出する。第3の制御ブロックは、制御系の持つ遅れ要素に応じた遅れ処理を行う制御ブロック32において遅れ処理が行われた第1のトルク目標値、及び第2のトルク目標値に基づいて、モータ角速度を推定する。
特開2013−223374号公報
しかしながら、特許文献1に記載の車両用制振制御装置では、以下の問題がある。すなわち、モータ角速度の検出に使用されている角度センサ(レゾルバ等)には角度誤差が存在し、角度誤差による回転数振動が発生する。この回転数振動を低減させるために回転数検出では平均化などのフィルタリング処理をしている。特に、従来では回転数変動が大きくなる高回転数領域において十分なフィルタリングが行われるようにフィルタリング処理を設定している。このため、このフィルタリング処理による遅れ(むだ時間)が大きくなり、フィードバックループ系の安定性を確保する為には、フィードバックゲインを低めに調整せざるを得なかった。
一方、極低回転域ではモータの機械角に応じたトルクリップルとドライブシャフトねじり共振周波数の同期によるトルクリプル周期外乱が顕在化する。このため、フィードバック制御でトルクリプル周期外乱を抑制したいが、上記理由でフィードバックゲインを低めに設定せざるを得ず、トルクリプル周期外乱を十分に抑制することが出来なかった。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、回転数振動を低減させると共に、トルクリプル周期外乱をより抑制することが可能な車両用制振制御装置を提供することにある。
本発明による車両用制振制御装置は、第1のトルク目標値算出手段により算出された第1のトルク目標値に対して、制御系が持つ遅れ要素に応じた遅れ時間に基づく遅れ処理を行う遅れ処理手段と、角速度検出手段により検出されたモータ角速度に対し、遅れ時間に基づくフィルタリング処理を施すフィルタリング手段と、第2トルク目標値算出手段により算出された第2のトルク目標値に対して所定のゲインで増幅する増幅手段と、を備え、遅れ処理手段及びフィルタリング手段は、車両速度に基づいて遅れ時間を切り替えると共に、増幅手段は、車両速度に基づいて所定のゲインを切り替える。
本発明によれば、車両速度に基づいて遅れ時間を切り替えると共に前記所定のゲインを切り替えるため、回転数変動が大きくなる高回転域において、回転数振動を低減させるべく遅れ時間を適切に設定できると共に、むだ時間によるフィードバックループの安定性を確保すべく所定のゲインについても適切に設定できる。一方、低回転域においても遅れ時間及び所定のゲインを適切にでき、トルクリプル周期外乱を充分に抑制することができる。従って、回転数振動を低減させると共に、トルクリプル周期外乱をより抑制することができる。
本実施形態における車両用制振制御装置を備えた電気自動車の主要構成を示すブロック図である。 モータトルク設定部、制振制御部及びモータトルク制御部の具体的な構成を示すブロック図である。 本実施形態に係る車両用制振制御装置と、特開2005−269835号公報に記載の車両用制振制御装置との制御結果の比較図であり、(a)は特開2005−269835号公報に記載の車両用制振制御装置の制御結果を示し、(b)は本実施形態に係る車両用制振制御装置の制御結果を示している。 本実施形態に係る車両用制振制御装置における遅れ時間及びフィードバックゲインの切り替え時の制御結果を示す図であり、(a)は遅れ時間及びフィードバックゲインを同時に切り替えた場合を示し、(b)は遅れ時間及びフィードバックゲインの切替にヒステリシスを設けた場合を示している。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明は以下の実施形態に限られるものではない。
図1は、本実施形態における車両用制振制御装置を備えた電気自動車の主要構成を示すブロック図である。電気自動車とは、車両の駆動源の一部又は全部として電動モータを備え、モータの駆動力により走行可能な自動車のことであり、ハイブリッド自動車や燃料電池自動車も含まれる。この車両は、3相交流モータ5の回転力が駆動輪7a,7bに伝達されることにより駆動する。
このような車両用制振制御装置100は、車両情報(アクセル開度及びモータ5の角速度)に基づいてモータトルク指令値を設定し、駆動輪7a,7bにつながるモータのトルクを制御するものである。この車両用制振制御装置100は、モータトルク設定部2、制振制御部3、モータトルク制御部(モータトルク制御手段)4及び回転角センサ(角速度検出手段)6を備えている。なお、図1では説明の関係上、アクセル開度センサ1及びモータ5についても図示している。
アクセル開度センサ1は、アクセル開度を検出するものであり、検出したアクセル開度の情報をモータトルク設定部2に出力する。回転角センサ6は、モータ5の角速度を検出するものである。モータトルク設定部2は、アクセル開度センサ1により検出されたアクセル開度と、回転角センサ6により検出されたモータ5の角速度とに基づいて、第1のトルク目標値Tm1を設定する。
制振制御部3は、モータトルク設定部2により設定された第1のトルク目標値Tm1と、回転角センサ6により検出されるモータ5の角速度とを入力して、最終トルク目標値Tmを算出する。最終トルク目標値Tmを算出する方法については後述する。モータ
トルク制御部4は、制振制御部3により算出された最終トルク目標値Tmと、3相交流モータ5の出力トルクが一致するように制御する。
図2は、モータトルク設定部2、制振制御部3及びモータトルク制御部4の具体的な構成を示すブロック図である。モータトルク設定部2は、フィードフォワード補償器である、Gm(s)/Gp(s)なる特性(予めモデル化された車両の伝達特性)を有する制御ブロック(第1トルク目標値算出手段)21を備える。Gp(s)は、車両へのトルク入力とモータ角速度との間の伝達特性を示すモデルであり、Gm(s)は、車両へのトルク入力とモータ角速度の応答目標との間の伝達特性を示すモデル(理想モデル)である。
モータトルク設定部2は、アクセル開度センサ1により検出されるアクセル開度、及び、回転角センサ6により検出されるモータ5(図2では制御ブロック50にて図示)の角速度に基づいて、トルク指令値を求める。図2では、トルク指令値を求める制御ブロックについては省略し、求めたトルク指令値を制御ブロック21に入力するところだけを示している。
制御ブロック21は、振動を抑制するためのフィードフォワード制御を行う。すなわち、トルク指令値をGm(s)/Gp(s)なるフィルタに通すことにより、制振効果の高い第1のトルク目標値Tm1を求める。
制振制御部3は、伝達特性Gp(s)を有する角速度推定部(角速度推定手段)31と、時間遅れ制御器(遅れ処理手段)32と、モータ応答遅れ制御器(遅れ処理手段)33と、H(s)/Gp(s)なる伝達特性を有する制御ブロック(第2トルク目標値算出手段)34と、加算器35と、加算器36と、制御ブロック(フィルタリング手段)37と、減算器38とを備える。
加算器35は、制御ブロック21から出力される第1のトルク目標値Tm1と、後述する制御ブロック34から出力されて制御ブロック39を介した第2のトルク目標値Tm2とを加算して、最終トルク目標値Tmを算出する。
時間遅れ制御器32及びモータ応答遅れ制御器33は、制御系遅れ要素を構成し、制御ブロック21により算出された第1のトルク目標値Tm1に対して、制御系の遅れ要素に応じた遅れ時間に基づく遅れ処理を行うものである。
詳細に時間遅れ制御器32は、e−(L1+L2)sなる伝達特性を有し、制御ブロック21から出力される第1のトルク目標値Tm1を所定の時間だけ遅らせて、モータ応答遅れ制御器33に出力する。伝達特性e−(L1+L2)sのうち、e−L1sは本実施形態において行われるねじり振動制御演算に要する時間、すなわち、トルク指令値が入力されてから最終トルク目標値Tmを算出するのに要する時間の時間遅れ分に相当し、e−L2sは回転角センサ6等の各種センサで信号を検出するのに要する時間や検出した信号値を処理するのに要する時間の時間遅れ分に相当する。すなわち、所定の時間には、本実施形態において行われるねじり振動制御演算に要する時間、及び回転角センサ6等の各種センサで信号を検出するのに要する時間や検出した信号値を処理するのに要する時間等が含まれる。
モータ応答遅れ制御器33は、Ga(s)なる伝達特性を有し、所定の時間遅らせられた第1のトルク目標値Tm1に対して、モータ5の応答遅れを考慮したトルク目標値を出力する。モータ5の応答遅れとは、最終トルク目標値Tmに対して、実際にモータトルクが発生するまでの時間である。
加算器36は、モータ応答遅れ制御器33から出力されるトルク目標値と、制御ブロック34から出力される第2のトルク目標値Tm2とを加算する。
角速度推定部31は、加算器36の出力、すなわちモータ応答遅れ制御器33から出力されたトルク目標値及び制御ブロック34から出力される第2のトルク目標値Tm2に基づいて、モータ5の角速度を推定する。
制御ブロック37は、時間遅れ制御器であって、e−L2sなる伝達特性を有し、モータ角速度aに対して遅れ時間L2に基づくフィルタリング処理して、回転数振動を低減させたモータ角速度a’とし、出力する。ここでの所定時間とはe−L2sであって、e−L2sは上記と同様である。
減算器38は、角速度推定部31で推定されたモータ5の角速度と、制御ブロック37から出力されたモータ角速度a’との偏差を算出する。
制御ブロック34は、車両の伝達特性Gp(s)の逆特性とバンドパスフィルタH(s)からなるフィルタH(s)/Gp(s)なる伝達特性を有するフィルタを有し、減算器38から出力される角速度偏差に基づいて、制振制御のフィードバック成分である第2のトルク目標値Tm2を算出する。ここで、H(s)は、中心周波数が車両の駆動系のねじり共振周波数と一致しているバンドパスフィルタの特性を有する。
モータトルク制御部4は、制御ブロック41,42を備えている。制御ブロック41は、e−L1sなる伝達特性を有し、加算器35から出力される最終トルク目標値Tmを所定時間だけ遅らせて出力するものである。ここでの所定時間とはe−L1sであって、e−L1sは上記と同様である。
制御ブロック42は、Ga(s)なる伝達特性を有し、制御ブロック41の出力に対して、モータ5の応答遅れを考慮した最終トルク目標値Tm*を出力する。モータ5の応答遅れとは上記と同様の時間である。
そして、制御ブロック42から出力された最終トルク目標値Tm*に外乱が加算された状態でモータ5が駆動されることとなる。
さらに、本実施形態においては、時間遅れ制御器32及び制御ブロック37は、モータ角速度a,(すなわち車両速度)を入力条件とし、遅れ時間L2を切り替えるようにしている。
加えて、制振制御部3は、制御ブロック(増幅手段)39を備えている。制御ブロック39は、フィードバックゲイン(所定のゲイン)Kfbで、制御ブロック34から出力される第2のトルク目標値Tm2を乗算して増幅し、出力するものである。また、制御ブロック39は、制御ブロック37から出力されたモータ角速度a’ (すなわち車両速度
)を入力条件とし、フィードバックゲインKfbを切り替えるようにしている。
すなわち、回転数変動が大きくなる高回転域(すなわちモータ角速度aが大きくなるとき)においては、回転数振動を低減させるべく時間遅れ制御器32及び制御ブロック37は遅れ時間L2を長く設定し(遅れ時間L2が増加するように切り替え)、制御ブロック39はむだ時間によるフィードバックループの安定性を確保すべくフィードバックゲインKfbを小さくする(フィードバックゲインKfbが減少するように切り替える)。一方、低回転域(すなわちモータ角速度aが小さくなるとき)においては、制御ブロック39はフィードバックゲインKfbを大きく設定し(フィードバックゲインKfbが増加する
ように切り替え)トルクリプル周期外乱を充分に抑制することとなる。なお、このときの遅れ時間L2は短く設定される(減少するように切り替えられる)。
図3は、本実施形態に係る車両用制振制御装置100と、特開2005−269835号公報に記載の車両用制振制御装置との制御結果の比較図であり、(a)は特開2005−269835号公報に記載の車両用制振制御装置の制御結果を示し、(b)は本実施形態に係る車両用制振制御装置100の制御結果を示している。なお、図3においては、上から順に、むだ時間(遅れ時間L2に対応)及びフィードバックゲインKfbの時間変化、最終トルク目標値Tmの時間変化、前後加速度の時間変化をそれぞれ示している。
図3(a)に示すように、遅れ時間L2やフィードバックゲインKfbを切り替えない特開2013−223374号に記載の車両用制振制御装置による制御では、ドライブシャフトトルクやモータ回転数が振動しているのがわかる。
これに対して、図3(b)に示すように、本実施形態における車両用制振制御装置100による制御によれば、遅れ時間L2やフィードバックゲインKfbの切り替えた領域では振動が抑制されていることがわかる。なお、本実施形態に係る車両用制振制御装置100において制御の当初から振動が小さい理由は、特開2005−269835号公報に記載の車両用制振制御装置よりもフィードバックゲインKfbが大きくされ、むだ時間が短いためである。
図4は、本実施形態に係る車両用制振制御装置100における遅れ時間L2及びフィードバックゲインKfbの切り替え時の制御結果を示す図であり、(a)は遅れ時間L2及びフィードバックゲインKfbを同時に切り替えた場合を示し、(b)は遅れ時間L2及びフィードバックゲインKfbの切替にヒステリシスを設けた場合を示している。なお、図4においては、上から順に切替対象(e−L2s及びフィードバックゲインKfb)の時間変化、フィードバックトルクの時間変化、モータ回転数の時間変化をそれぞれ示している。
図4(a)に示すように、遅れ時間L2及びフィードバックゲインKfbを同時に切り替えた場合、ヒステリシスなしの瞬時切替となるため、切替チャタリングが発生し(チャタリング部分をハッチで示す)、不要なフィードバックトルクが発生している。これにより安定なシステムを保持することができない。
これに対して、図4(b)に示すように、遅れ時間L2及びフィードバックゲインKfbの切替にヒステリシスを設けた場合、切替の間には線形な傾きをもたせる手段を用いるため、不要なフィードバックトルクが発生しない。また、安定余裕を確保した後、フィードバックゲインやむだ時間を切り替えるような順番を規定しているので、安定な制御システムを保持することができる。
詳細に、車両速度の下降時(すなわちモータ回転数の下降時)においては、時間遅れ制御器32及び制御ブロック37による遅れ時間L2の減少を先に行い、その後、制御ブロック39によるフィードバックゲインKfbの増加を行う。なお、遅れ時間L2については図4(b)に示すL2’を基準としており、遅れ時間L2がL2’から減少し始めた時点を切り替え時点とし、フィードバックゲインKfbの増加よりも先に遅れ時間L2の減少が行われるものと定義している。
一方、車両速度の上昇時(すなわちモータ回転数の上昇時)においては、制御ブロック39によるフィードバックゲインKfbの減少を先に行い、その後、時間遅れ制御器32及び制御ブロック37による遅れ時間L2の増加を行う。なお、ここでの遅れ時間L2に
ついても図4(b)に示すL2’を基準としており、遅れ時間L2がL2’に達した時点を切り替え時点とし、フィードバックゲインKfbの減少よりも後に遅れ時間L2の増加が行われるものと定義している。
このようにして、本実施形態に係る車両用制振制御装置100によれば、角速度に基づいて遅れ時間L2を切り替えると共にフィードバックゲインKfbを切り替えるため、回転数変動が大きくなる高回転域において、回転数振動を低減させるべく遅れ時間L2を適切に設定できると共に、むだ時間によるフィードバックループの安定性を確保すべくフィードバックゲインKfbについても適切に設定できる。一方、低回転域においても遅れ時間L2及びフィードバックゲインKfbを適切にでき、トルクリプル周期外乱を充分に抑制することができる。従って、回転数振動を低減させると共に、トルクリプル周期外乱をより抑制することができる。
また、角速度の下降時において遅れ時間L2が減少するように切り替えると共に、フィードバックゲインKfbが増加するように切り替え、車両速度の上昇時において遅れ時間L2が増加するように切り替えると共に、フィードバックゲインKfbが減少するように切り替えるため、それぞれの場合において適切な遅れ時間L2及びフィードバックゲインKfbを設定でき、回転数振動を低減させると共に、トルクリプル周期外乱をより抑制することができる。
また、角速度の下降時においてフィードバックゲインKfbの増加に先立ち、遅れ時間L2を減少させ、角速度の上昇時においてフィードバックゲインKfbの減少後に、遅れ時間L2を増加させるため、安定余裕を確保してからフィードバックゲインKfbやむだ時間L2を切り替えるように順番を規定することとなり、切替前後の一時的な期間においても安定性を悪化させることがない品質の高いシステムを提供することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものでは無く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば上記実施形態に係る車両用制振制御装置100は、図示した回路構成に限るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で公知の種々の回路構成とすることが可能である。
1 :アクセル開度センサ
2 :モータトルク設定部
3 :制振制御部
4 :モータトルク制御部(モータトルク制御手段)
5 :モータ
6 :回転角センサ(角速度検出手段)
7a,7b :駆動輪
21 :制御ブロック(第1トルク目標値算出手段)
31 :角速度推定部(角速度推定手段)
32 :時間遅れ制御器(遅れ処理手段)
33 :モータ応答遅れ制御器(遅れ処理手段)
34 :制御ブロック(第2トルク目標値算出手段)
35,36 :加算器
37 :制御ブロック(フィルタリング手段)
38 :減算器
39 :制御ブロック
100 :車両用制振制御装置

Claims (3)

  1. 車両情報に基づいてモータトルク指令値を設定し、駆動輪につながるモータのトルクを制御する車両用制振制御装置において、
    モータトルク指令値を入力し、予めモデル化された車両の伝達特性を用いて第1のトルク目標値を算出する第1トルク目標値算出手段と、
    前記第1のトルク目標値算出手段により算出された第1のトルク目標値に対して、制御系が持つ遅れ要素に応じた遅れ時間に基づく遅れ処理を行う遅れ処理手段と、
    モータ角速度を検出する角速度検出手段と、
    前記角速度検出手段により検出されたモータ角速度に対し、前記遅れ時間に基づくフィルタリング処理を施すフィルタリング手段と、
    モータ角速度を推定する角速度推定手段と、
    車両へのトルク入力とモータ角速度の伝達特性のモデルGp(s)及び車両の捻り振動周波数近傍の周波数を中心周波数とするバンドパスフィルタH(s)で構成されるモデルH(s)/Gp(s)なる特性を有するフィルタを有し、前記フィルタリング手段によりフィルタリング処理されたモータ角速度と前記角速度推定手段により推定されたモータ角速度との偏差を入力して、第2のトルク目標値を算出する第2トルク目標値算出手段と、
    前記第2トルク目標値算出手段により算出された第2のトルク目標値に対して所定のゲインで増幅する増幅手段と、
    前記第1のトルク目標値と前記増幅手段からの出力とを加算して得られる最終トルク目標値に従ってモータトルクを制御するモータトルク制御手段と、を備え、
    前記角速度推定手段は、前記遅れ処理が行われた前記第1のトルク目標値及び前記第2のトルク目標値に基づいてモータ角速度を推定し、
    前記遅れ処理手段及び前記フィルタリング手段は、車両速度に基づいて前記遅れ時間を切り替えると共に、前記増幅手段は、車両速度に基づいて前記所定のゲインを切り替える
    ことを特徴とする車両用制振制御装置。
  2. 前記遅れ処理手段及び前記フィルタリング手段は、前記車両速度の下降時において前記遅れ時間が減少するように切り替えると共に、前記車両速度の上昇時において前記遅れ時間が増加するように切り替え、
    前記増幅手段は、前記車両速度の下降時において前記所定のゲインが増加するように切り替えると共に、前記車両速度の上昇時において前記所定のゲインが減少するように切り替える
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用制振制御装置。
  3. 前記遅れ処理手段及び前記フィルタリング手段は、前記車両速度の下降時において前記増幅手段による前記所定のゲインの増加に先立ち、前記遅れ時間を減少させ、前記車両速度の上昇時において前記増幅手段による前記所定のゲインの減少後に、前記遅れ時間を増加させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用制振制御装置。
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