JP2009273328A - 車両用制振制御装置 - Google Patents

車両用制振制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009273328A
JP2009273328A JP2008124204A JP2008124204A JP2009273328A JP 2009273328 A JP2009273328 A JP 2009273328A JP 2008124204 A JP2008124204 A JP 2008124204A JP 2008124204 A JP2008124204 A JP 2008124204A JP 2009273328 A JP2009273328 A JP 2009273328A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
control
wheel
motor
gain
vibration damping
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008124204A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5286921B2 (ja
Inventor
Kazuo Hara
一男 原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2008124204A priority Critical patent/JP5286921B2/ja
Publication of JP2009273328A publication Critical patent/JP2009273328A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5286921B2 publication Critical patent/JP5286921B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】制振作用が、アンチスキッド制御やトランクションコントロールなどの車輪スリップ制御に対し、その応答性を悪化させることのないようにする。
【解決手段】制御ブロック33は、バンドパスフィルタの特性を有する伝達特性H(s)および実車モデル伝達特性Gp(s)で構成される特性H(s)/Gp(s)を持ったフィルタを具え、ブロック31からのモータ回転速度推定値と、モータ回転速度検出値ωとの偏差に基づいて、第2のモータトルク目標値Tm2*を算出する。このTm2*に、ゲインK、および、アンチスキッド制御中1よりも小さな正数にされるゲインBを乗じた第3のモータトルク目標値Tm3*と、車両運転状態に応じた第1のモータトルク目標値Tm1*とを加算して、モータトルク指令値T*とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気自動車やハイブリッド車両のように、動力源として少なくともモータ/ジェネレータを具えた電動車両の制振制御装置、特に、車輪スリップ率が所定スリップ率となるよう車輪動力を制御するアンチスキッド制御時やトランクションコントロール時の制振制御技術に関するものである。
電動車両の制振制御技術としては従来、例えば特許文献1に記載のように、車両運転状態(アクセル開度やモータ/ジェネレータ回転数など)に基づいて設定した第1のモータトルク目標値に、モータ/ジェネレータ回転数の推定値と、モータ/ジェネレータ回転数の実測値との偏差に基づいて制振制御用に算出した第2のモータトルク目標値を加算して、モータ/ジェネレータの駆動制御に資するモータトルク指令値を求めることで、つまり、モータ/ジェネレータのトルク制御によって、
モータ/ジェネレータと、該モータ/ジェネレータから車輪に至る車輪駆動系との共振などに基づく回転振動を抑制するようにした車両用制振制御技術が知られている。
特開2003−009566号公報
ところで、電気自動車やハイブリッド車両のような電動車両にあっては、モータ/ジェネレータを動力源とする走行中に制動操作が行われるとき、エネルギーを回収してエネルギー効率を高めるためモータ/ジェネレータを発電機として作用させる回生制動により車輪制動力を発生させ、制動力不足分を液圧ブレーキ装置や電磁ブレーキなどの機械式ブレーキ装置による制動力で賄うようにするのが普通である。
電動車両にあっては更に、通常の内燃機関搭載車と同じく、
上記の制動中に車輪スリップ率が所定スリップ率(通常は路面摩擦係数が最大となって制動距離を最短にし得る理想スリップ率)から大きく乖離する傾向となる車輪の制動スリップ(制動ロック)時に、車輪制動力を低下させて車輪の回転回復により車輪スリップ率を所定スリップ率に収束させるようにしたアンチスキッド制御手段を設けることが多い。
このアンチスキッド制御に際し、電動車両の場合、モータ/ジェネレータによる回生制動により車輪を制動していることから、モータ/ジェネレータによる回生制動トルクを低下させて当該アンチスキッド制御を遂行する。
そして、アンチスキッド制御手段の初期作動時は特に、制動ロック傾向となった車輪の回転を速やかに回復させて車輪スリップ率を所定スリップ率へ早期に収束させる要求に鑑み、モータ/ジェネレータによる回生制動トルクを素早く零に向けて低下させる必要がある。
ところで従来の制振制御技術は、モータ/ジェネレータと車輪駆動系との共振などに基づく回転振動を抑制する必要があれば、アンチスキッド制御中も含めて常に、制振用にモータ/ジェネレータを前記したごとくトルク制御する。
しかし、かかる制振用モータ/ジェネレータトルク制御がアンチスキッド制御中に行われると、当該アンチスキッド制御の開始当初において制動ロック傾向となった車輪の回転を速やかに回復させるため上記のごとくに要求されるモータ/ジェネレータによる回生制動トルクの零に向けての素早い低下が妨げられ、アンチスキッド制御の応答性が犠牲になるという問題を生ずる。
この問題は、急なアクセル踏み込み操作でモータ/ジェネレータトルクが急増し、車輪が駆動スリップ(ホイールスピン)傾向になった時、この駆動スリップを防止するようモータ/ジェネレータトルクを減ずるトランクションコントロール時においても同様に生ずる。
トランクションコントロールは、上記の急加速時に車輪スリップ率が所定スリップ率(通常は路面摩擦係数が最大となって駆動力を最大にし得る理想スリップ率)から大きく乖離する傾向となる車輪の駆動スリップ時に、車輪を駆動するモータ/ジェネレータの出力トルクを低下させて車輪の回転速度低下により車輪スリップ率を所定スリップ率に収束させるものである。
このトランクションコントロールに際し、トランクションコントロール手段の初期作動時は特に、駆動スリップ傾向となった車輪の回転速度を速やかに低下させて車輪スリップ率を所定スリップ率へ早期に収束させる要求に鑑み、モータ/ジェネレータ出力トルクを素早く低下させる必要がある。
しかし、制振用モータ/ジェネレータトルク制御がトランクションコントロール中に行われると、当該トランクションコントロールの開始当初において駆動スリップ傾向となった車輪の回転速度を速やかに低下させるため上記のごとくに要求されるモータ/ジェネレータ出力トルクの素早い低下が妨げられ、トランクションコントロールの応答性が犠牲になるという問題を生ずる。
本発明は、アンチスキッド制御やトランクションコントロールによる車輪スリップ制御が車両の制振制御よりも重要であって、車輪スリップ制御の応答性に関する上記の問題解決を車両の制振制御よりも優先させるべきであるとの事実認識にもとづき、
この着想を実現して車輪スリップ制御の応答性に関する上記の問題を解消可能にした車両用制振制御装置を提案することを目的とする。
この目的のため本発明による車両用制振制御装置は、請求項1に記載のごとく、
車輪を駆動する動力源として少なくともモータ/ジェネレータを具え、
車輪のスリップ率が所定スリップ率となるよう車輪動力を制御する車輪スリップ制御手段と、
前記モータ/ジェネレータから車輪に至る車輪駆動系の回転振動を該モータ/ジェネレータのトルク制御により抑制する制振制御手段とを有した車両を前提とし、
前記車輪スリップ制御手段の作動中は、前記制振制御手段による制振作用を抑制するよう構成したことを特徴とするものである。
本発明による車両用制振制御装置によれば、車輪スリップ制御手段の作動中、制振制御手段による制振作用を抑制するため、
車輪スリップ制御中に制振用のモータ/ジェネレータトルク制御が何の制約もなくそのまま行われることがなくなる。
ここで、制振用のモータ/ジェネレータトルク制御が車輪スリップ制御中に何の制約もなくそのまま行われると、当該車輪スリップ制御の開始当初においてスリップ傾向となった車輪の当該スリップ傾向を速やかに解消させるために要求されるモータ/ジェネレータトルクの素早い変化が妨げられ、車輪スリップ制御の応答性が犠牲になるが、
本発明は上記したごとく、車輪スリップ制御中モータ/ジェネレータトルク制御による制振作用を抑制することによって、車輪のスリップ制御開始時にそのスリップ傾向を速やかに解消させるため要求されるモータ/ジェネレータトルクの素早い変化、従って車輪スリップ制御の応答性が犠牲になるのを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になる車両用制振制御装置を具えた電気自動車の全体制御系を示すブロック線図である。
この車両は、三相交流モータ(モータ/ジェネレータ)5の回転力が車輪7a,7bに伝達されることによって走行可能である。
三相交流モータ(モータ/ジェネレータ)5の回転速度ωmを回転速度センサ6により検出する。
アクセル開度センサ1は、運転者が踏み込むアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出する。
モータトルク設定部2は、アクセル開度センサ1により検出されたアクセル開度APOと、回転速度センサ6により検出されたモータ5の回転速度ωmとに基づいて、車両運転状態に応じた第1のモータトルク目標値Tm1*を設定する。
制振制御部3は、モータトルク設定部2により設定された第1のモータトルク目標値Tm1*と、回転速度センサ6により検出されたモータ5の回転速度ωmとに基づいて、制振用のモータトルク分を含んだモータトルク指令値T*を算出する。
モータトルク指令値T*を算出する方法については、後述する。
モータトルク制御部4は、制振制御部3により算出されたモータトルク指令値T*に、三相交流モータ5の出力トルクが一致するように、このモータ5に流れる電流を制御する。
図2は、上記したモータトルク設定部2および制振制御部3の具体的な構成を示すブロック線図である。
モータトルク設定部2は、トルクマップ21と、Gm(s)/Gp(s)なる特性を有する制御ブロック22とを具える。
Gp(s)は、車両へのトルク入力とモータ回転速度ωmとの間の伝達特性を示すモータ/ジェネレータ5を含んだ実車モデルの伝達関数であり、
Gm(s)は、車両へのトルク入力とモータ回転速度ωmの応答目標との間の伝達特性を示す理想モデルの伝達関数である。
トルクマップ21は、アクセル開度APOごとのモータ5の回転速度ωmとモータ5の出力トルクとの関係を示すマップであり、
このマップをもとに、アクセル開度センサ1により検出されたアクセル開度APO、および、回転速度センサ6により検出されるモータ5の回転速度ωmから、車両運転状態に応じたモータトルク目標値Tm*を求める。
制御ブロック22は、実車のトルク入力とモータ回転速度ωmとの関係を、伝達関数Gm(s)で表される理想モデルのそれに一致させて、車両の振動をよく抑制(制振)する制振効果の高い第1のモータトルク目標値Tm1*を求めるためのフィードフォワード制御ブロックである。
すなわち制御ブロック22は、運転状態に応じたモータトルク目標値Tm*を、伝達特性がGm(s)/Gp(s)のフィルタに通すことにより、制振効果の高い第1のトルク目標値Tm1*を求める。
なお、運転状態に応じたモータトルク目標値Tm*を第1のモータトルク目標値と呼ぶ場合には、モータトルク目標値Tm1*は、第1のモータトルク目標修正値と呼ぶことができる。
制振制御部3は、モータ/ジェネレータ5を含んだ実車モデル11の伝達特性Gp(s)と同じ伝達特性を持った制御ブロック31と、減算器32と、H(s)/Gp(s)なる伝達特性を持った制御ブロック33と、加算器34と、ゲイン乗算器35と、加算器36と、ゲイン乗算器37とを具える。
加算器34は、前述した制御ブロック22から出力される第1のモータトルク目標値Tm1*と、後述するゲイン乗算器35および37を経由して出力される第3のモータトルク目標値Tm3*とを加算して、モータトルク指令値T*を算出する。
加算器34による加算結果(モータトルク指令値T*)は、図示しないインバータを介して、実車モデル11のモータ/ジェネレータ5に入力し、モータ/ジェネレータ5の制御に資する。
なお、モータトルク指令値T* によるモータ/ジェネレータ5の制御中、制御系の外部から外乱Tdが付加される。
加算器36は、制御ブロック22から出力される第1のモータトルク目標値Tm1*と、後述する制御ブロック33から出力される第2のモータトルク目標値Tm2*とを加算して、第4のモータトルク目標値Tm4*を算出する。
制御ブロック31は、加算器36から出力される第4のモータトルク目標値Tm4*に基づいて、モータ5の回転速度を推定する。減算器32は、制御ブロック31で求められるモータ回転速度推定値と、実際のモータ回転速度検出値ωmとの偏差を算出する。
H(s)/Gp(s)なる伝達特性を有する制御ブロック33は、減算器32から入力されるモータ回転速度偏差に基づいて、第2のモータトルク目標値Tm2*を求める。
ここで、Gp(s)は前述したように、車両へのトルク入力とモータ回転速度ωmとの間の伝達特性を示すモータ/ジェネレータ5を含んだ実車モデル11の伝達関数であるが、H(s)は、中心周波数が車輪駆動系のねじり共振周波数と一致しているバンドパスフィルタの特性を有するものとする。
従って、制御ブロック33により算出された第2のモータトルク目標値Tm2*は、モータ/ジェネレータ5と、該モータ/ジェネレータから車輪7a,7bに至る車輪駆動系との共振に基づく回転振動を抑制するための制振制御用モータトルクを表す。
制御ブロック33により算出された第2のモータトルク目標値Tm2*は、加算器36およびゲイン乗算器35に入力される。
第2のモータトルク目標値Tm2*は、ゲイン乗算器35において後述のゲインKを乗じられ、その後ゲイン乗算器37において後述のゲインBを乗じられて、第3のモータトルク目標値Tm3*とされ、かようにして算出された第3のモータトルク目標値Tm3*は、加算器34において前記モータトルク指令値T*の算出に供される。
次に、車両のトルク入力とモータ回転速度ωmの伝達特性を表す実車モデルGp(s)について説明する。
図3は、車輪駆動ねじり振動系の運動方程式を示す説明図であり、同図における各符号は、以下に示す通りの物理量を意味するものとする。
m :モータ5のイナーシャ、
w :駆動輪7a,7bのイナーシャ
M :車両の質量
D :駆動系のねじり剛性
T :タイヤと路面の摩擦に関する係数
N :オーバーオールギヤ比
r:タイヤの荷重半径
ωm :モータ5の角速度
m :モータ5のトルク
D :駆動輪7a,7bのトルク
F :車両に加えられる力
V :車両の速度
ωw :駆動輪の角速度
図3より、以下の運動方程式を導くことができる。
m・ω m=Tm−TD/N …(1)
2Jw・ω w=TD−rF …(2)
MV=F …(3)
D=KD・∫(ωm/N−ωw)dt …(4)
F=KT(rωw−V) …(5)
なお、符号の右上に付されている「*」は、時間微分を表す。
上記の運動方程式(1)〜(5)に基づいて、モータトルクからモータ回転数までの伝達特性Gp(s)を求めると、以下に示す(6)式〜(14)式の如くとなる。
Gp(s)=(b+b+bs+b)/s(a+a+as+a
…(6)
=2Jm・Jw・M …(7)
=Jm(2Jw+Mr)KT …(8)
=(Jm+2Jw/N)M・KD …(9)
=(Jm+2Jw/N+Mr/N)KD・KT …(10)
=2Jw・M …(11)
=(2Jw+Mr)KT …(12)
=M・KD …(13)
=KD・KT …(14)
上記(6)式に示す伝達関数の極と零点を調べると、1つの極と1つの零点は極めて近い値を示す。
これは、次式(15)のαとβが極めて近い値を示すことに相当する。
Gp(s)=(s+β)(b's+b's+b')
/s(s+α)(a's+a's+a') …(15)
従って、式(15)における極零相殺(α=βと近似)を行うことにより、次式(16)に示す如く、(2次)/(3次)の伝達特性Gp(s)を構成する。
Gp(s)=(b's+b's+b')
/s(a's+a's+a') …(16)
上記(16)をマイコン処理により具現化するため、例えば、次式(17)を用いてZ変換し、離散化する。ただし、Tはサンプリング時間である。
s=(2/T)・{(1−Z-1)/(1+Z-1)} …(17)
また、伝達特性Gp(s)は、2次振動系となることが分かっているので、式(16)は次式(18)として表現することもできる。
Gp(s)=Bp(s)/[s(s+2ξpωps+ωp )] …(18)
ただし、0<ξp<1である。
なお、同様に、理想モデルGm(s)は、次式(19)により表現することができる。
Gm(s)=Bp(s)/[s(s+2ωms+ωm )] …(19)
次に、バンドパスフィルタH(s)について説明する。
H(s)は、バンドパスフィルタであるため、振動のみを低減するフィードバック要素となる。
図4は、バンドパスフィルタH(s)のフィルタ特性を示す図である。この図に示すように、ローパス側およびハイパス側の減衰特性を一致させ、かつ、車両の駆動系のねじり共振周波数fpが対数軸(logスケール)上で通過帯域の中央部となるように設定している。
バンドパスフィルタH(s)を1次のローパスフィルタおよびハイパスフィルタにより構成する場合は、Gp(s)のねじり共振周波数をωpとすると、次式(20)により表すことができる。
H(s)=k・{ωp/(s+ωp)}・{s/(s+ωp)} …(20)
ここで、式(20)において、制振効果が最も高くなるkを求める。
説明を簡単にするために、図5に示すブロック図を用いる。
図5は、従来の車両用制振制御装置を示すブロック構成図である。
図5に示すブロック図において、図2に示すブロック図におけると同様な構成要素には同一の符号を付すとともに、符号の横に(')を付けて表示する。
図5に示すブロック図において、第1のモータトルク目標値Tm1*を0とすると、次式(21)〜(25)が導かれる。なお、ラプラス演算子は省略して記載する。
y=Gp(T*+d) …(21)
y^=Gp・T* …(22)
e=y^−y=−Gp・d …(23)
*=Tm2*=e・H/Gp=−H・d …(24)
式(24)を式(21)に代入すると、外乱トルクdに対するモータ回転速度ωmの応答は、次式(25)により表される。
y=Gp(1−H)d …(25)
式(25)において、dからyへの伝達特性Gp(1−H)に、式(18),(20)を代入すると、次式(26)となる。
Gp(1−H)=[Bp(s)/s(s+2ξpωps+ωp )]
・[1−k・{ωp/(s+ωp)}・{s/(s+ωp)}]
=[Bp(s){s+(2−k)ωps+ωp }]
/[s(s+2ξpωps+ωp )(s+2ωps+ωp )] …(26)
制振効果が高いということは、外乱トルクdにより振動を起こさないということであるので、2−k=2ξpとすれば、式(26)中の分母と分子が極零相殺されて、次式(27)となり、振動を起こさない伝達特性となる。
Gp(1−H)=Bp(s)/[s(s+2ωps+ωp )] …(27)
以上より、制振効果が最も高くなるkは、次式(28)により表される。
k=2(1−ξp) …(28)
式(28)を上式(20)に代入すると、H(s)は、次式(29)により表される。
H(s)=2(1−ξp)ωps/(s+2ωps+ωp ) …(29)
次に、ゲインKについて説明する。ゲインKは、系の安定を図るために、0<K<1とする。
図2に示すブロック図において、第1のモータトルク目標値Tm1*を0とすると、次式(30)〜(34)が導かれる。
ただし、図5に示すブロック図で用いている記号と対応させるため、モータ回転速度をy、制御ブロック31からの出力をy^、減算器32から出力される偏差をe、実車モデル11の伝達特性をGpとする。なお、ラプラス演算子は省略する。
y=Gp(T*+d) …(30)
y^=Gp・Tm4*=Gp・Tm2* …(31)
*=Tm3*=K・Tm2* …(32)
e=y^−y=Gp[(1−K)Tm2*−d] …(33)
Tm2*=−H・d/[1−H(1−K)] …(34)
式(30),(32),(34)より、次式(35)が導かれる。
y=(1−H)・Gp・d/[1−H(1−K)] …(35)
式(35)に式(18),(29)を代入すると、次式(36)となる。
y=(s+2ξpωps+ωp )・Gpd/[s+2{K+(1−K)ξp}ωps+ωp
=Bp(s)・d/[s[s+2{K+(1−K)ξp}ωps+ωp ]] …(36)
ここで、Gp(s)において、ξp=0.1の場合に、K=0.5とすると、式(36)の分母において、K+(1−K)・ξp=0.55となる。
これは、ξp=1である理想応答の場合に比べると制振効果が劣るものの、ξp=0.1の場合よりは、著しく制振効果が高い。
次に、ゲインBについて説明する。ゲインBは、図2に示すようにアンチスキッドコントローラ8が決定するものとする。
アンチスキッドコントローラ8は、周知のように、車輪速センサ9で検出した車輪速ωを入力データとし、
この車輪速ωおよび他輪の車輪速から周知の演算により車体速度を推定し、
この推定した車体速度のもとで路面摩擦係数が最大となる(制動距離が最短になる)理想スリップ率を実現するためのアンチスキッド(ABS)目標車輪速tωを求め、
実車輪速ωがアンチスキッド(ABS)目標車輪速tωとなるようモータ/ジェネレータ5による回生制動トルクを制御する。
かかるアンチスキッド制御を行うコントローラ8は更に、図6に示す制御プログラムを実行してゲインBを以下のように演算する。
ステップS11においては、アンチスキッド制御手段(ABS)が作動中か否かをチェックする。
アンチスキッド制御手段(ABS)が作動中でなければ、つまり上記のアンチスキッド制御が行われていなければ、ステップS12においてゲインBを1とする。
ゲインB=1は、図2において、ゲイン乗算器35からの出力、つまり、制御ブロック33で算出した第2のモータトルク目標値Tm2*(モータ/ジェネレータ5と、これから車輪7a,7bに至る車輪駆動系との共振に基づく回転振動を抑制するための制振制御用モータトルク)とゲインKとの乗算値をそのまま第3のモータトルク目標値Tm3*として加算器34に向かわせることを意味する。
ステップS11でアンチスキッド制御手段(ABS)が作動中であると判定する場合、つまり前記のアンチスキッド制御が行われていれば、ステップS13において、図7に示すマップをもとにアンチスキッド(ABS)目標車輪速tωおよび実車輪速ωからゲインBを演算する。
この演算に当たっては、アンチスキッド(ABS)目標車輪速tωから実車輪速ωを差し引いた車輪速偏差の微分値である車輪角加速度偏差α=d(tω−ω)/dtを求め、図7に示すマップをもとにこの車輪角加速度偏差からゲインBを検索する。
車輪角加速度偏差αの増大は、車輪の制動スリップが増加していることを、また、車輪角加速度偏差αが大きいほど制動スリップ増加傾向が強いことを意味する。
そして車輪角加速度偏差αの低下は、車輪の制動スリップが減少していることを、また、車輪角加速度偏差αが小さいほど制動スリップ減少傾向が強いことを意味する。
一方でゲインBは、図7から明らかなように0<B≦1の範囲で連続的に変化する変数とし、車輪角加速度偏差αが大きいほど(制動スリップ増加傾向であるほど)小さくなって1から遠ざかり、車輪角加速度偏差αが小さいほど(制動スリップ減少傾向であるほど)大きくなって1に接近するよう設定する。
そして、車輪角加速度偏差αに対するゲインBの変化割合は、車輪角加速度偏差αが設定値α0以上である時の変化割合ΔB1と、車輪角加速度偏差αが設定値α0未満である時の変化割合ΔB2との間に、ΔB1>ΔB2の関係を持たせるものとする。
なお、車輪角加速度偏差αの設定値α0は、絶対的に高いアンチスキッド制御応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域の下限値とする。
ゲイン乗算器37は、アンチスキッド制御コントローラ8が上記のように求めたゲインBを、ゲイン乗算器35からの出力、つまり、制御ブロック33で算出した第2のモータトルク目標値Tm2*(モータ/ジェネレータ5と、これから車輪7a,7bに至る車輪駆動系との共振に基づく回転振動を抑制するための制振制御用モータトルク)とゲインKとの乗算値に掛けて、加算器34への第3のモータトルク目標値Tm3*とする。
上記実施例の作用を以下に説明する。
図2のコントローラ8によるアンチスキッド制御が行われていなければ、図6のステップS12においてゲインBを1とするため、図2において、ゲイン乗算器35からの出力、つまり、制御ブロック33で算出した第2のモータトルク目標値Tm2*(モータ/ジェネレータ5と、これから車輪7a,7bに至る車輪駆動系との共振に基づく回転振動を抑制するための制振制御用モータトルク)とゲインKとの乗算値をそのまま第3のモータトルク目標値Tm3*として加算器34に向かわせる。
この制振制御用モータトルクTm3*を設定しない場合(制振制御を行わない場合)、外乱Tdの入力時やトルク変化時に、モータ/ジェネレータ5と、これから車輪7a,7bに至る車輪駆動系との共振によって、図8(a)に示すごとく回転振動が比較的長時間に亘って続く。
これに対し本実施例においては、第1のモータトルク目標値Tm1*に、制振制御用モータトルクTm3*を加算した値をモータトルク目標値Tm* とするため、
前記のゲインKを1とした場合は図8(b)に示すごとくに、また、ゲインKを0.5とした場合は図8(c)に示すごとくに、回転振動を速やかに収束させて制振効果を得ることができる。
なお、図8(b),(c)の比較から明らかなように、ゲインKを0.5とした場合も、ゲインKを1とした場合とほぼ同様な制振効果が得られることから、制振効果が低下しない範囲内でゲインKをできるだけ小さくして系の安定性を向上させるのが得策である。
ところで、上記の制振制御をアンチスキッド制御中に行うと、前述したようにアンチスキッド制御応答遅れを生ずる。
図9につき付言するに、この図9は、瞬時t1にブレーキトルクが図示のごとくに増大され、これによる車輪の制動ロック傾向に呼応して瞬時t2にコントローラ8が前記のアンチスキッド制御(ABS)を開始し、このアンチスキッド制御(ABS)によりモータ/ジェネレータトルクTm1*が回生制動トルクを零に向け低下させるべく図示のごとく増大された場合の動作タイムチャートである。
上記の制振制御をアンチスキッド制御中に行うということは、前記のゲインBを図9のアンチスキッド制御開始時t2以後も1にしておくことに等価である。
この場合、ゲインB=1のときの破線特性として示すごとく、制振制御用モータトルクTm3*の立ち上がりが素早いと共に大きいため、これが、モータ/ジェネレータによる回生制動トルクを零に向けて低下させるモータ/ジェネレータトルク制御を妨げる。
その結果、図9のアンチスキッド制御開始時t2以後における破線で示す車輪速ωおよび車輪角加速度偏差αの特性から明らかなように、制動ロック傾向となっている車輪の回転回復が遅れ、アンチスキッド制御の応答性が犠牲になる。
しかし本実施例においては、アンチスキッド制御中である場合、ゲイン乗算器37が、図6のステップS13で図7のマップにもとづき求めたゲインB(B<1)を用い、第2のモータトルク目標値Tm2*とゲインKとの乗算値にゲインBを掛けて得られる値を制振制御用モータトルクTm3*とするため、
ゲインBの1からの乖離分(低下分)だけ制振作用が抑制されることとなり、
図9のアンチスキッド制御開始時t2以後における実線で示す特性から明らかなように、制振制御用モータトルクTm3*の立ち上がりを遅延させ得ると共に小さくし得て、これが、モータ/ジェネレータによる回生制動トルクを零に向けて低下させるモータ/ジェネレータトルク制御を妨げる程度を軽減することができる。
よって、アンチスキッド制御開始時t2以後における実線で示す車輪速ωおよび車輪角加速度偏差αの特性から明らかなように、制動ロック傾向となっている車輪の回転回復を早めることができ、アンチスキッド制御の応答性が制振作用によって悪化するのを回避することができる。
なお、かかる作用効果を達成するために設定したゲインBを図7に示すごとく、車輪角加速度偏差αが大きいほど(制動スリップ増加傾向であるほど)小さくして1から遠ざけることとしたため、
車輪角加速度偏差αが大きいほど(制動スリップ増加傾向であるほど)、制振作用の抑制程度が大きくなってアンチスキッド制御の応答性が高められることとなり、
制動スリップ増加傾向が強い時ほど制振作用によるアンチスキッド制御応答が大きく犠牲になるところながら、制動スリップ増加傾向が強い場合においても確実に当該アンチスキッド制御応答遅れに関する問題を解消することができる。
また、同じく図7に示すごとく、車輪角加速度偏差αに対するゲインBの変化割合について、車輪角加速度偏差αが設定値α0以上である時の変化割合ΔB1と、車輪角加速度偏差αが設定値α0未満である時の変化割合ΔB2との間に、ΔB1>ΔB2の関係を持たせ、
設定値α0を、絶対的に高いアンチスキッド制御応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域の下限値としたため、
高いアンチスキッド制御応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域で、制振作用によりアンチスキッド制御応答が犠牲になるのを確実に回避しつつ、それ以外では、制振作用をできるだけ確保して乗り心地を優先させることができる。
なお上記では、車輪スリップ制御がアンチスキッド制御である場合について説明したが、車輪が駆動スリップ傾向になるのを防止すべくモータ/ジェネレータをトルク制御するトランクションコントロールに対しても本発明は適用可能である。
この場合、図2に代えて図10に示す制御システムを用い、図10の制御システムは、図2におけるゲイン乗算器37をゲイン乗算器38に置換し、アンチスキッドコントローラ8をトランクションコントローラ10に置換したものに相当する。
ゲイン乗算器38は、第2のモータトルク目標値Tm2*と、ゲイン乗算器35におけるゲインKとの乗算値に、ゲインCを掛けて得られる値を第3のモータトルク目標値Tm3*とし、これを加算器34でのモータトルク指令値T*の算出に資する。
上記のゲインCは、トランクションコントローラ10がこれを決定するものとする。
トランクションコントローラ10は、周知のように、車輪速センサ9で検出した車輪速ωを入力データとし、
この車輪速ωおよび他輪の車輪速から、アンチスキッド制御時におけると同様な手法で車体速度を推定し、
この推定した車体速度のもとで路面摩擦係数が最大となる(車輪駆動力が最大になる)理想スリップ率を実現するためのトランクションコントロール(TCS)目標車輪速tωを求め、
実車輪速ωがこのトランクションコントロール(TCS)目標車輪速tωとなるようモータ/ジェネレータ5の出力トルクを制御する。
かかるトランクションコントロールを遂行するコントローラ10は更に、図11に示す制御プログラムを実行してゲインCを以下のように演算する。
ステップS21においては、トランクションコントロール手段(TCS)が作動中か否かをチェックする。
トランクションコントロール手段(TCS)が作動中でなければ、つまり上記のトランクションコントロールが行われていなければ、ステップS22においてゲインCを1とする。
ゲインC=1は、図10において、ゲイン乗算器35からの出力、つまり、制御ブロック33で算出した第2のモータトルク目標値Tm2*(モータ/ジェネレータ5と、これから車輪7a,7bに至る車輪駆動系との共振に基づく回転振動を抑制するための制振制御用モータトルク)とゲインKとの乗算値をそのまま第3のモータトルク目標値Tm3*として加算器34に向かわせることを意味する。
ステップS21でトランクションコントロール手段(TCS)が作動中であると判定する場合、つまり前記のトランクションコントロールが行われていれば、ステップS23において、図12に示すマップをもとにトランクションコントロール(TCS)目標車輪速tωおよび実車輪速ωからゲインCを演算する。
この演算に当たっては、トランクションコントロール(TCS)目標車輪速tωから実車輪速ωを差し引いた車輪速偏差の微分値である車輪角加速度偏差α=d(ω−tω)/dtを求め、図12に示すマップをもとにこの車輪角加速度偏差αからゲインCを検索する。
車輪角加速度偏差αの増大は、車輪の駆動スリップが増加していることを、また、車輪角加速度偏差αが大きいほど駆動スリップ増加傾向が強いことを意味する。
そして車輪角加速度偏差αの低下は、車輪の駆動スリップが減少していることを、また、車輪角加速度偏差αが小さいほど駆動スリップ減少傾向が強いことを意味する。
一方でゲインCは、図12から明らかなように0<C≦1の範囲で連続的に変化する変数とし、車輪角加速度偏差αが大きいほど(駆動スリップ増加傾向であるほど)小さくなって1から遠ざかり、車輪角加速度偏差αが小さいほど(駆動スリップ減少傾向であるほど)大きくなって1に接近するよう設定する。
そして、車輪角加速度偏差αに対するゲインCの変化割合は、車輪角加速度偏差αが設定値α0以上である時の変化割合ΔC1と、車輪角加速度偏差αが設定値α0未満である時の変化割合ΔC2との間に、ΔC1>ΔC2の関係を持たせるものとする。
なお、車輪角加速度偏差αの設定値α0は、絶対的に高いアンチスキッド制御応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域の下限値とする。
ゲイン乗算器38は、トランクションコントローラ10が上記のように求めたゲインCを、ゲイン乗算器35からの出力、つまり、制御ブロック33で算出した第2のモータトルク目標値Tm2*(モータ/ジェネレータ5と、これから車輪7a,7bに至る車輪駆動系との共振に基づく回転振動を抑制するための制振制御用モータトルク)とゲインKとの乗算値に掛けて、加算器34への第3のモータトルク目標値Tm3*とする。
上記実施例の作用を以下に説明する。
図10のトランクションコントローラ10によるトランクションコントロールが行われていなければ、図11のステップS22においてゲインCを1とするため、図10において、ゲイン乗算器35からの出力、つまり、制御ブロック33で算出した第2のモータトルク目標値Tm2*(モータ/ジェネレータ5と、これから車輪7a,7bに至る車輪駆動系との共振に基づく回転振動を抑制するための制振制御用モータトルク)とゲインKとの乗算値をそのまま第3のモータトルク目標値Tm3*として加算器34に向かわせる。
この制振制御用モータトルクTm3*を設定しない場合(制振制御を行わない場合)、外乱Tdの入力時やトルク変化時に、モータ/ジェネレータ5と、これから車輪7a,7bに至る車輪駆動系との共振によって、図8(a)に示すごとく回転振動が比較的長時間に亘って続く。
これに対し本実施例においては、第1のモータトルク目標値Tm1*に、制振制御用モータトルクTm3*を加算した値をモータトルク目標値Tm* とするため、
前記のゲインKを1とした場合は図8(b)に示すごとくに、また、ゲインKを0.5とした場合は図8(c)に示すごとくに、回転振動を速やかに収束させて制振効果を得ることができる。
なお、図8(b),(c)の比較から明らかなように、ゲインKを0.5とした場合も、ゲインKを1とした場合とほぼ同様な制振効果が得られることから、制振効果が低下しない範囲内でゲインKをできるだけ小さくして系の安定性を向上させるのが得策である。
ところで、上記の制振制御をトランクションコントロール中に行うと、前述したようにトランクションコントロールの応答遅れを生ずる。
図13につき付言するに、この図13は、瞬時t1にアクセル踏み込み操作が行われてモータ/ジェネレータトルクTm1*が図示のごとくに増大され、これによる車輪の駆動スリップ(ホイールスピン)傾向に呼応して瞬時t2にコントローラ10が前記のトランクションコントロール(TCS)を開始し、このトランクションコントロール(TCS)によりモータ/ジェネレータトルクTm1*がアクセル踏み込み操作に関係なく図示のごとく低下された場合の動作タイムチャートである。
上記の制振制御をトランクションコントロール中に行うということは、前記のゲインCを図13のトランクションコントロール開始時t2以後も1にしておくことに等価である。
この場合、ゲインC=1のときの破線特性として示すごとく、制振制御用モータトルクTm3*の立ち下がりが素早いと共に大きいため、これが、モータ/ジェネレータトルクをトランクションコントロール用に低下させるのを妨げる。
その結果、図13のトランクションコントロール開始時t2以後における破線で示す車輪速ωおよび車輪角加速度偏差αの特性から明らかなように、駆動スリップ傾向となっている車輪の回転低下が遅れ、トランクションコントロールの応答性が犠牲になる。
しかし本実施例においては、トランクションコントロール中である場合、ゲイン乗算器38が、図11のステップS23で図12のマップにもとづき求めたゲインC(C<1)を用い、第2のモータトルク目標値Tm2*とゲインKとの乗算値にゲインCを掛けて得られる値を制振制御用モータトルクTm3*とするため、
ゲインCの1からの乖離分(低下分)だけ制振作用が抑制されることとなり、
図13のトランクションコントロール開始時t2以後における実線で示す特性から明らかなように、制振制御用モータトルクTm3*の立ち下がりを遅延させ得ると共に小さくし得て、これが、トランクションコントロール用にモータ/ジェネレータトルクを低下させる制御を妨げる程度を軽減することができる。
よって、トランクションコントロール開始時t2以後における実線で示す車輪速ωおよび車輪角加速度偏差αの特性から明らかなように、駆動スリップ傾向となっている車輪の回転低下を早めることができ、トランクションコントロールの応答性が制振作用によって悪化するのを回避することができる。
なお、かかる作用効果を達成するために設定したゲインCを図12に示すごとく、車輪角加速度偏差αが大きいほど(駆動スリップ増加傾向であるほど)小さくして1から遠ざけることとしたため、
車輪角加速度偏差αが大きいほど(制動スリップ増加傾向であるほど)、制振作用の抑制程度が大きくなってトランクションコントロールの応答性が高められることとなり、
駆動スリップ増加傾向が強い時ほど制振作用によるトランクションコントロール応答が大きく犠牲になるところながら、駆動スリップ増加傾向が強い場合においても確実に当該トランクションコントロール応答遅れに関する問題を解消することができる。
また、同じく図12に示すごとく、車輪角加速度偏差αに対するゲインCの変化割合について、車輪角加速度偏差αが設定値α0以上である時の変化割合ΔC1と、車輪角加速度偏差αが設定値α0未満である時の変化割合ΔC2との間に、ΔC1>ΔC2の関係を持たせ、
設定値α0を、絶対的に高いトランクションコントロール応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域の下限値としたため、
高いトランクションコントロール応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域で、制振作用によりトランクションコントロール応答が犠牲になるのを確実に回避しつつ、それ以外では、制振作用をできるだけ確保して乗り心地を優先させることができる。
なお上記した実施例では何れも、電動車両が図1に示すような制御系により制御されるモータ/ジェネレータ5のみを動力源とする電気自動車である場合について述べたが、
電動車両が図14に示すごとく、動力源としてモータ/ジェネレータ5の他にエンジン41を具えたハイブリッド車両である場合においても、本発明の前記した着想は適用することができる。
このハイブリッド車両は、モータ/ジェネレータ5の前段にエンジン41をタンデムに配置し、これらエンジン41およびモータ/ジェネレータ5間をクラッチ42により適宜結合可能にする。
そしてモータ/ジェネレータ5の後段に自動変速機43をタンデムに配置し、自動変速機43の出力軸を車輪7a,7bに結合する。
かかるハイブリッド車両は、停車状態からの発進時などを含む低負荷・低車速時に用いられる電気走行(EV)モードが要求される場合、クラッチ42を解放し、自動変速機43を動力伝達状態にする。
この状態でモータ/ジェネレータ5を駆動すると、当該モータ/ジェネレータ5からの出力回転のみが自動変速機43の入力軸に達することとなり、自動変速機43が当該入力回転を、選択中の変速段に応じ変速して変速機出力軸より出力する。
変速機出力軸からの回転は車輪7a,7bに至ってこれら車輪を駆動し、車両をモータ/ジェネレータ5のみによって電気走行(EV走行)させることができる。
高速走行時や、大負荷走行時や、バッテリの持ち出し可能電力が少ない時などで用いられるハイブリッド走行(HEV)モードが要求される場合、クラッチ42を締結させておき、自動変速機43を動力伝達状態にする。
この状態では、エンジン41からの出力回転、または、エンジン41からの出力回転およびモータ/ジェネレータ5からの出力回転の双方が自動変速機43の入力軸に達することとなり、自動変速機43が当該入力回転を、選択中の変速段に応じ変速して、変速機出力軸より出力する。
変速機出力軸からの回転は車輪7a,7bに至ってこれら車輪を駆動し、車両をエンジン41およびモータ/ジェネレータ5の双方によってハイブリッド走行(HEV走行)させることができる。
かかるHEV走行中において、エンジン41を最適燃費で運転させるとエネルギーが余剰となる場合、この余剰エネルギーによりモータ/ジェネレータ5を発電機として作動させることで余剰エネルギーを電力に変換し、この発電電力をモータ/ジェネレータ5のモータ駆動に用いるよう蓄電しておくことでエンジン41の燃費を向上させることができる。
図14におけるハイブリッド車両のパワートレーンを成すエンジン41およびモータ/ジェネレータ5の制御システムを以下に概略説明する。
モータ/ジェネレータ5の制御系は、前記した両実施例におけるモータ/ジェネレータ5の制御系(図1参照)と同様なものとし、モータトルク設定部2と、制振制御部3と、モータトルク制御部4とで構成する。
モータトルク設定部2は、アクセル開度センサ1により検出されたアクセル開度APOと、回転速度センサ6により検出されたモータ5の回転速度ωmとに基づき、前述した要領で車両運転状態に応じた第1のモータトルク目標値Tm1*を設定する。
制振制御部3は、モータトルク設定部2により設定された第1のモータトルク目標値Tm1*と、回転速度センサ6により検出されたモータ5の回転速度ωmとに基づき、前述した要領で制振用のモータトルク分を含んだモータトルク指令値T*を算出する。
モータトルク制御部4は、制振制御部3により算出されたモータトルク指令値T*に、モータ5の出力トルクが一致するよう、このモータ5に流れる電流を制御する。
エンジン41の制御系は、エンジントルク設定部44と、エンジントルク制御部45とで構成する。
エンジントルク設定部44は、アクセル開度センサ1により検出されたアクセル開度APOと、回転速度センサ6により検出されたモータ5の回転速度ωmとに基づき、車両運転状態に応じたエンジントルク目標値Te*を設定する。
このエンジントルク目標値Te*は、前記したEV走行モードが選択されている場合、零にされ、前記したHEV走行モードが選択されている場合、モータ/ジェネレータ5との共働により、車両運転状態に応じた車両全体の目標駆動力を実現するような値に設定されること勿論である。
エンジントルク制御部45は、エンジントルク設定部44で上記のごとく算出されたエンジントルク目標値Te*に、エンジン44の出力トルクが一致するよう、エンジン44のスロットル開度や燃料噴射量を制御する。
本実施例においても、制振制御部3が第1のモータトルク目標値Tm1*およびモータ回転速度ωmとに基づき制振用のモータトルク分を含んだモータトルク指令値T*を算出するに際し、アンチスキッド制御中は図2につき前述したと同様にして、また、トランクションコントロール中は図10につき前述したと同様にして、当該モータトルク指令値T*の演算を行うこととする。
これがため、アンチスキッド制御中は図2におけるゲイン乗算器37のゲインBが図7に示すような特性をもって、(0<B<1)にされる結果、当該ゲインBの1からの乖離分(低下分)だけ制振作用が抑制されることとなり、
図9のアンチスキッド制御開始時t2以後における実線で示す特性から明らかなように、制振制御用モータトルクTm3*の立ち上がりを遅延させ得ると共に小さくし得て、これが、モータ/ジェネレータによる回生制動トルクを零に向けて低下させるモータ/ジェネレータトルク制御を妨げる程度を軽減することができる。
よって、アンチスキッド制御開始時t2以後における実線で示す車輪速ωおよび車輪角加速度偏差αの特性から明らかなように、制動ロック傾向となっている車輪の回転回復を早めることができ、アンチスキッド制御の応答性が制振作用によって悪化するのを回避することができる。
なお、かかる作用効果を達成するために設定したゲインBを図7に示すごとく、車輪角加速度偏差αが大きいほど(制動スリップ増加傾向であるほど)小さくして1から遠ざけることとしたため、
車輪角加速度偏差αが大きいほど(制動スリップ増加傾向であるほど)、制振作用の抑制程度が大きくなってアンチスキッド制御の応答性が高められることとなり、
制動スリップ増加傾向が強い時ほど制振作用によるアンチスキッド制御応答が大きく犠牲になるところながら、制動スリップ増加傾向が強い場合においても確実に当該アンチスキッド制御応答遅れに関する問題を解消することができる。
また同じく図7に示すごとく、車輪角加速度偏差αに対するゲインBの変化割合について、車輪角加速度偏差αが設定値α0以上である時の変化割合ΔB1と、車輪角加速度偏差αが設定値α0未満である時の変化割合ΔB2との間に、ΔB1>ΔB2の関係を持たせ、
設定値α0を、絶対的に高いアンチスキッド制御応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域の下限値としたため、
高いアンチスキッド制御応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域で、制振作用によりアンチスキッド制御応答が犠牲になるのを確実に回避しつつ、それ以外では、制振作用をできるだけ確保して乗り心地を優先させることができる。
一方でトランクションコントロール中は図10におけるゲイン乗算器38のゲインCが図12に示すような特性をもって、(0<C<1)にされる結果、当該ゲインCの1からの乖離分(低下分)だけ制振作用が抑制されることとなり、
図13のトランクションコントロール開始時t2以後における実線で示す特性から明らかなように、制振制御用モータトルクTm3*の立ち下がりを遅延させ得ると共に小さくし得て、これが、トランクションコントロール用にモータ/ジェネレータトルクを低下させる制御を妨げる程度を軽減することができる。
よって、トランクションコントロール開始時t2以後における実線で示す車輪速ωおよび車輪角加速度偏差αの特性から明らかなように、駆動スリップ傾向となっている車輪の回転低下を早めることができ、トランクションコントロールの応答性が制振作用によって悪化するのを回避することができる。
なお、かかる作用効果を達成するために設定したゲインCを図12に示すごとく、車輪角加速度偏差αが大きいほど(駆動スリップ増加傾向であるほど)小さくして1から遠ざけることとしたため、
車輪角加速度偏差αが大きいほど(制動スリップ増加傾向であるほど)、制振作用の抑制程度が大きくなってトランクションコントロールの応答性が高められることとなり、
駆動スリップ増加傾向が強い時ほど制振作用によるトランクションコントロール応答が大きく犠牲になるところながら、駆動スリップ増加傾向が強い場合においても確実に当該トランクションコントロール応答遅れに関する問題を解消することができる。
また同じく図12に示すごとく、車輪角加速度偏差αに対するゲインCの変化割合について、車輪角加速度偏差αが設定値α0以上である時の変化割合ΔC1と、車輪角加速度偏差αが設定値α0未満である時の変化割合ΔC2との間に、ΔC1>ΔC2の関係を持たせ、
設定値α0を、絶対的に高いトランクションコントロール応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域の下限値としたため、
高いトランクションコントロール応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域で、制振作用によりトランクションコントロール応答が犠牲になるのを確実に回避しつつ、それ以外では、制振作用をできるだけ確保して乗り心地を優先させることができる。
本発明の一実施例になる車両用制振制御装置を具えた電気自動車の全体制御系を示す機能別ブロック線図である。 図1に示す電気自動車の全体制御系におけるモータトルク設定部および制振制御部の具体的な構成を示す機能別ブロック図である。 車両の車輪駆動ねじり振動系に係わる運動方程式を示す説明図である。 図2に示す制振制御部の制御ブロック内におけるバンドパスフィルタに関したフィルタ特性を示す特性線図である。 一般的な車両用制振制御装置を示す機能別ブロック構成図である。 図2に示すアンチスキッドコントローラが実行する制振作用抑制ゲインの決定プログラムを示すフローチャートである。 図2に示すアンチスキッドコントローラが、制振作用抑制ゲインの決定に際して用いる、制振作用抑制ゲインの変化特性図である。 外乱入力時におけるモータ回転振動の時系列変化を示し、 (a)は、制振制御を全く行わない場合におけるモータ回転振動の時系列変化タイムチャート、 (b)は、制振作用を全く抑制しなかった場合におけるモータ回転振動の時系列変化タイムチャート、 (c)は、制振作用をゲインK=0.5により抑制した場合におけるモータ回転振動の時系列変化タイムチャートである。 図2に示すアンチスキッドコントローラが、アンチスキッド制御中に制振作用抑制ゲインを図6の制御プログラムにより低下させて制振作用を抑制する場合と、制振作用を抑制しない場合とで比較して示す動作タイムチャートである。 本発明の他の実施例を示す、図2と同様な、モータトルク設定部および制振制御部の具体的な構成を示す機能別ブロック図である。 図10に示すトランクションコントローラが実行する制振作用抑制ゲインの決定プログラムを示すフローチャートである。 図10に示すトランクションコントローラが、制振作用抑制ゲインの決定に際して用いる、制振作用抑制ゲインの変化特性図である。 図10に示すトランクションコントローラが、トランクションコントロール中に制振作用抑制ゲインを図11の制御プログラムにより低下させて制振作用を抑制する場合と、制振作用を抑制しない場合とで比較して示す動作タイムチャートである。 本発明の更に他の実施例になる車両用制振制御装置を具えたハイブリッド車両の全体制御系を示す機能別ブロック線図である。
符号の説明
1 アクセル開度センサ
2 モータトルク設定部
3 制振制御部
4 モータトルク制御部
5 モータ/ジェネレータ(動力源)
6 回転速度センサ
7a,7b 車輪
8 アンチスキッドコントローラ
9 車輪速センサ
10 トランクションコントローラ
11 実車
21 トルクマップ
22 制御ブロック
31 制御ブロック
32 減算器
33 制御ブロック
34,36 加算器
35 ゲイン乗算器
37 ゲイン乗算器
38 ゲイン乗算器
41 エンジン(動力源)
42 クラッチ
43 自動変速機
44 エンジントルク設定部
45 エンジントルク制御部

Claims (6)

  1. 車輪を駆動する動力源として少なくともモータ/ジェネレータを具え、
    車輪のスリップ率が所定スリップ率となるよう車輪動力を制御する車輪スリップ制御手段と、
    前記モータ/ジェネレータから車輪に至る車輪駆動系の回転振動を該モータ/ジェネレータのトルク制御により抑制する制振制御手段とを有した車両において、
    前記車輪スリップ制御手段の作動中は、前記制振制御手段による制振作用を抑制するよう構成したことを特徴とする車両用制振制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用制振制御装置において、
    前記車輪スリップ制御手段は、車輪の制動スリップ率が所定スリップ率となるよう該車輪の制動力を制御するアンチスキッド制御装置であることを特徴とする車両用制振制御装置。
  3. 請求項1に記載の車両用制振制御装置において、
    前記車輪スリップ制御手段は、車輪の駆動スリップ率が所定スリップ率となるよう該車輪の駆動力を制御するトランクションコントロール装置であることを特徴とする車両用制振制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用制振制御装置において、
    前記車輪スリップ制御手段の作動中に行う前記制振作用抑制の程度を、車輪スリップ率が増加傾向であるほど大きくするよう構成したことを特徴とする車両用制振制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両用制振制御装置において、
    前記制振制御手段は、制振制御信号を1以下の正数であるゲインにより変更し得るよう構成し、
    車輪スリップ率が増加傾向であるほど該ゲインを小さくして前記制振作用抑制程度を大きくするよう構成したことを特徴とする車両用制振制御装置。
  6. 請求項4または5に記載の車両用制振制御装置において、
    車輪スリップ率の変化に対する前記制振作用の抑制程度の変化割合を、車輪スリップ率変化が設定値以上である時の変化割合が、車輪スリップ率変化が該設定値未満である時の変化割合よりも大きくなるにしたことを特徴とする車両用制振制御装置。
JP2008124204A 2008-05-12 2008-05-12 車両用制振制御装置 Active JP5286921B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008124204A JP5286921B2 (ja) 2008-05-12 2008-05-12 車両用制振制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008124204A JP5286921B2 (ja) 2008-05-12 2008-05-12 車両用制振制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009273328A true JP2009273328A (ja) 2009-11-19
JP5286921B2 JP5286921B2 (ja) 2013-09-11

Family

ID=41439372

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008124204A Active JP5286921B2 (ja) 2008-05-12 2008-05-12 車両用制振制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5286921B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012011521A1 (ja) * 2010-07-23 2012-01-26 日産自動車株式会社 電動車両の制振制御装置および電動車両の制振制御方法
JP2012081853A (ja) * 2010-10-12 2012-04-26 Nissan Motor Co Ltd 車体制振制御装置
CN102963252A (zh) * 2012-11-26 2013-03-13 北京智行鸿远汽车技术有限公司 一种纯电动汽车的急松油门扭矩滤波控制方法
JP2014121138A (ja) * 2012-12-14 2014-06-30 Honda Motor Co Ltd 電動機の駆動制御装置
JP2014155346A (ja) * 2013-02-08 2014-08-25 Toyota Motor Corp 自動車
US8874297B2 (en) 2012-10-17 2014-10-28 Hyundai Motor Company Method and system for controlling anti-jerk of electric vehicle
WO2015037616A1 (ja) * 2013-09-12 2015-03-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 電動車両の制御装置及び電動車両の制御方法
JP2015173548A (ja) * 2014-03-12 2015-10-01 日産自動車株式会社 車両用制振制御装置
CN107428260A (zh) * 2015-03-27 2017-12-01 康奈可关精株式会社 电动车辆的驱动力控制装置
CN108136933A (zh) * 2015-10-09 2018-06-08 日立汽车系统株式会社 电动车辆的控制装置、电动车辆的控制系统及电动车辆的控制方法
CN113060119A (zh) * 2021-04-08 2021-07-02 中国第一汽车股份有限公司 一种分动器防滑控制方法
CN114599544A (zh) * 2019-10-28 2022-06-07 日产自动车株式会社 电动车辆的控制方法及电动车辆的控制装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07277169A (ja) * 1994-04-14 1995-10-24 Nippondenso Co Ltd 四輪駆動車用アンチスキッド制御装置
JPH09150720A (ja) * 1995-11-30 1997-06-10 Aisin Seiki Co Ltd 車両の運動制御装置
JP2003009566A (ja) * 2001-06-18 2003-01-10 Nissan Motor Co Ltd 電動モータを用いた車両の制振制御装置
JP2007261477A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Toyota Motor Corp 走行装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07277169A (ja) * 1994-04-14 1995-10-24 Nippondenso Co Ltd 四輪駆動車用アンチスキッド制御装置
JPH09150720A (ja) * 1995-11-30 1997-06-10 Aisin Seiki Co Ltd 車両の運動制御装置
JP2003009566A (ja) * 2001-06-18 2003-01-10 Nissan Motor Co Ltd 電動モータを用いた車両の制振制御装置
JP2007261477A (ja) * 2006-03-29 2007-10-11 Toyota Motor Corp 走行装置

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012029474A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Nissan Motor Co Ltd 電動車両の制振制御装置および電動車両の制振制御方法
CN103026616A (zh) * 2010-07-23 2013-04-03 日产自动车株式会社 电动车辆的减振控制装置和电动车辆的减振控制方法
KR101372762B1 (ko) 2010-07-23 2014-03-10 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 전동 차량의 제진 제어 장치 및 전동 차량의 제진 제어 방법
US8694189B2 (en) 2010-07-23 2014-04-08 Nissan Motor Co., Ltd. Vibration-inhibition control apparatus for electrically driven vehicle, and vibration-inhibition control method for electrically driven vehicle
WO2012011521A1 (ja) * 2010-07-23 2012-01-26 日産自動車株式会社 電動車両の制振制御装置および電動車両の制振制御方法
JP2012081853A (ja) * 2010-10-12 2012-04-26 Nissan Motor Co Ltd 車体制振制御装置
US8874297B2 (en) 2012-10-17 2014-10-28 Hyundai Motor Company Method and system for controlling anti-jerk of electric vehicle
CN102963252A (zh) * 2012-11-26 2013-03-13 北京智行鸿远汽车技术有限公司 一种纯电动汽车的急松油门扭矩滤波控制方法
US9604623B2 (en) 2012-12-14 2017-03-28 Honda Motor Co., Ltd. Drive control system for electric motor and method of controlling electric motor
JP2014121138A (ja) * 2012-12-14 2014-06-30 Honda Motor Co Ltd 電動機の駆動制御装置
JP2014155346A (ja) * 2013-02-08 2014-08-25 Toyota Motor Corp 自動車
US10486547B2 (en) 2013-09-12 2019-11-26 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Device and method for controlling electric vehicle with torque command and vibration suppression control
CN105492244A (zh) * 2013-09-12 2016-04-13 日立汽车系统株式会社 电动车辆的控制装置以及电动车辆的控制方法
JP2015056965A (ja) * 2013-09-12 2015-03-23 日立オートモティブシステムズ株式会社 電動車両の制御装置及び電動車両の制御方法
EP3031662A4 (en) * 2013-09-12 2017-04-19 Hitachi Automotive Systems, Ltd. Device for controlling electric vehicle and method for controlling electric vehicle
WO2015037616A1 (ja) * 2013-09-12 2015-03-19 日立オートモティブシステムズ株式会社 電動車両の制御装置及び電動車両の制御方法
JP2015173548A (ja) * 2014-03-12 2015-10-01 日産自動車株式会社 車両用制振制御装置
CN107428260A (zh) * 2015-03-27 2017-12-01 康奈可关精株式会社 电动车辆的驱动力控制装置
CN107428260B (zh) * 2015-03-27 2020-03-10 康奈可关精株式会社 电动车辆的驱动力控制装置
CN108136933A (zh) * 2015-10-09 2018-06-08 日立汽车系统株式会社 电动车辆的控制装置、电动车辆的控制系统及电动车辆的控制方法
CN108136933B (zh) * 2015-10-09 2021-06-25 日立安斯泰莫株式会社 电动车辆的控制装置、电动车辆的控制系统及电动车辆的控制方法
CN114599544A (zh) * 2019-10-28 2022-06-07 日产自动车株式会社 电动车辆的控制方法及电动车辆的控制装置
CN114599544B (zh) * 2019-10-28 2024-03-08 日产自动车株式会社 电动车辆的控制方法及电动车辆的控制装置
CN113060119A (zh) * 2021-04-08 2021-07-02 中国第一汽车股份有限公司 一种分动器防滑控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5286921B2 (ja) 2013-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5286921B2 (ja) 車両用制振制御装置
KR101448746B1 (ko) 전기자동차의 안티 저크 제어 방법 및 시스템
CN109070763B (zh) 电动车辆的控制方法以及电动车辆的控制装置
JP6884098B2 (ja) 電動車両の制御装置および電動車両の制御方法
JP5900609B2 (ja) 電動車両の制御装置および電動車両の制御方法
EP3798044B1 (en) Control device for electric motor vehicle and control method for electric motor vehicle
KR101704243B1 (ko) 친환경자동차의 구동축 진동 저감 제어 방법
US10029678B2 (en) Drive control device with traction control function for right-left independent drive vehicle
JP6711064B2 (ja) 電動車両の制御方法、及び、電動車両の制御装置
JP6237789B2 (ja) 電動車両の制御装置および電動車両の制御方法
CN114599544A (zh) 电动车辆的控制方法及电动车辆的控制装置
JP6844655B2 (ja) 電動車両の制御装置および電動車両の制御方法
JP6266652B2 (ja) トラクション制御装置及びトラクション制御方法
JP5381877B2 (ja) 車両制御装置
JP2015043669A (ja) 電動車両のモータ制振制御装置
JP5724207B2 (ja) 電動車両における電動モータの制御装置
JP5862792B2 (ja) 電動車両のモータ制御装置および電動車両のモータ制御方法
JP4419624B2 (ja) 車両用制振制御装置
JP4517693B2 (ja) 車両用制振制御装置および車両用制振制御方法
JP2016046905A (ja) 回転電機の制御装置
KR102322388B1 (ko) 하이브리드 차량의 엔진 클러치 토크 추정 장치 및 방법
KR20230037177A (ko) 차량의 휠 슬립 제어 방법
JP7415772B2 (ja) 電動車両の制御方法、及び、電動車両の制御装置
WO2023032012A1 (ja) 電動車両の制御方法及び電動車両の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110425

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121004

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121023

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130520

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5286921

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150