JP5286921B2 - 車両用制振制御装置 - Google Patents
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Description
モータ/ジェネレータと、該モータ/ジェネレータから車輪に至る車輪駆動系との共振などに基づく回転振動を抑制するようにした車両用制振制御技術が知られている。
上記の制動中に車輪スリップ率が所定スリップ率(通常は路面摩擦係数が最大となって制動距離を最短にし得る理想スリップ率)から大きく乖離する傾向となる車輪の制動スリップ(制動ロック)時に、車輪制動力を低下させて車輪の回転回復により車輪スリップ率を所定スリップ率に収束させるようにしたアンチスキッド制御手段を設けることが多い。
そして、アンチスキッド制御手段の初期作動時は特に、制動ロック傾向となった車輪の回転を速やかに回復させて車輪スリップ率を所定スリップ率へ早期に収束させる要求に鑑み、モータ/ジェネレータによる回生制動トルクを素早く零に向けて低下させる必要がある。
この着想を実現して車輪スリップ制御の応答性に関する上記の問題を解消可能にした車両用制振制御装置を提案することを目的とする。
車輪を駆動する動力源として少なくともモータ/ジェネレータを具え、
車輪のスリップ率が所定スリップ率となるよう車輪動力を制御する車輪スリップ制御手段と、
前記モータ/ジェネレータから車輪に至る車輪駆動系の回転振動を該モータ/ジェネレータのトルク制御により抑制する制振制御手段とを有した車両を前提とし、
前記車輪スリップ制御手段の作動中は、前記制振制御手段による制振作用を抑制し、該制振作用の抑制の程度を、前記車輪スリップ率が増加傾向であるほど大きくするよう構成したことを特徴とするものである。
先ず、車輪スリップ制御中に制振用のモータ/ジェネレータトルク制御が何の制約もなくそのまま行われることがなくなる。
しかし本発明は上記したごとく、車輪スリップ制御中モータ/ジェネレータトルク制御による制振作用を抑制することによって、車輪のスリップ制御開始時にそのスリップ傾向を速やかに解消させるため要求されるモータ/ジェネレータトルクの素早い変化、従って車輪スリップ制御の応答性が犠牲になるのを防止することができる。
加えて本発明によれば、上記制振作用の抑制の程度を、車輪スリップ率が増加傾向であるほど大きくするため、車輪スリップ率が増加傾向であるほど車輪スリップ制御の応答性が高められることとなり、
これによって、車輪スリップ率増加傾向が強い時ほど制振作用による車輪スリップ制御の応答が大きく犠牲になるのを相殺することができ、車輪スリップ率増加傾向が強い場合においても確実に上記の効果、つまり車輪スリップ制御の応答性が犠牲になるのを防止して車輪スリップ制御の応答性を高く保ち得るという効果を達成することができる。
図1は、本発明の一実施例になる車両用制振制御装置を具えた電気自動車の全体制御系を示すブロック線図である。
この車両は、三相交流モータ(モータ/ジェネレータ)5の回転力が車輪7a,7bに伝達されることによって走行可能である。
三相交流モータ(モータ/ジェネレータ)5の回転速度ωmを回転速度センサ6により検出する。
モータトルク設定部2は、アクセル開度センサ1により検出されたアクセル開度APOと、回転速度センサ6により検出されたモータ5の回転速度ωmとに基づいて、車両運転状態に応じた第1のモータトルク目標値Tm1*を設定する。
モータトルク指令値T*を算出する方法については、後述する。
モータトルク制御部4は、制振制御部3により算出されたモータトルク指令値T*に、三相交流モータ5の出力トルクが一致するように、このモータ5に流れる電流を制御する。
モータトルク設定部2は、トルクマップ21と、Gm(s)/Gp(s)なる特性を有する制御ブロック22とを具える。
Gp(s)は、車両へのトルク入力とモータ回転速度ωmとの間の伝達特性を示すモータ/ジェネレータ5を含んだ実車モデルの伝達関数であり、
Gm(s)は、車両へのトルク入力とモータ回転速度ωmの応答目標との間の伝達特性を示す理想モデルの伝達関数である。
このマップをもとに、アクセル開度センサ1により検出されたアクセル開度APO、および、回転速度センサ6により検出されるモータ5の回転速度ωmから、車両運転状態に応じたモータトルク目標値Tm*を求める。
すなわち制御ブロック22は、運転状態に応じたモータトルク目標値Tm*を、伝達特性がGm(s)/Gp(s)のフィルタに通すことにより、制振効果の高い第1のトルク目標値Tm1*を求める。
なお、運転状態に応じたモータトルク目標値Tm*を第1のモータトルク目標値と呼ぶ場合には、モータトルク目標値Tm1*は、第1のモータトルク目標修正値と呼ぶことができる。
加算器34は、前述した制御ブロック22から出力される第1のモータトルク目標値Tm1*と、後述するゲイン乗算器35および37を経由して出力される第3のモータトルク目標値Tm3*とを加算して、モータトルク指令値T*を算出する。
なお、モータトルク指令値T* によるモータ/ジェネレータ5の制御中、制御系の外部から外乱Tdが付加される。
制御ブロック31は、加算器36から出力される第4のモータトルク目標値Tm4*に基づいて、モータ5の回転速度を推定する。減算器32は、制御ブロック31で求められるモータ回転速度推定値と、実際のモータ回転速度検出値ωmとの偏差を算出する。
ここで、Gp(s)は前述したように、車両へのトルク入力とモータ回転速度ωmとの間の伝達特性を示すモータ/ジェネレータ5を含んだ実車モデル11の伝達関数であるが、H(s)は、中心周波数が車輪駆動系のねじり共振周波数と一致しているバンドパスフィルタの特性を有するものとする。
制御ブロック33により算出された第2のモータトルク目標値Tm2*は、加算器36およびゲイン乗算器35に入力される。
図3は、車輪駆動ねじり振動系の運動方程式を示す説明図であり、同図における各符号は、以下に示す通りの物理量を意味するものとする。
Jm :モータ5のイナーシャ、
Jw :駆動輪7a,7bのイナーシャ
M :車両の質量
KD :駆動系のねじり剛性
KT :タイヤと路面の摩擦に関する係数
N :オーバーオールギヤ比
r:タイヤの荷重半径
ωm :モータ5の角速度
Tm :モータ5のトルク
TD :駆動輪7a,7bのトルク
F :車両に加えられる力
V :車両の速度
ωw :駆動輪の角速度
Jm・ω* m=Tm−TD/N …(1)
2Jw・ω* w=TD−rF …(2)
MV*=F …(3)
TD=KD・∫(ωm/N−ωw)dt …(4)
F=KT(rωw−V) …(5)
なお、符号の右上に付されている「*」は、時間微分を表す。
Gp(s)=(b3s3+b2s2+b1s+b0)/s(a4s3+a3s2+a2s+a1)
…(6)
a4=2Jm・Jw・M …(7)
a3=Jm(2Jw+Mr2)KT …(8)
a2=(Jm+2Jw/N2)M・KD …(9)
a1=(Jm+2Jw/N2+Mr2/N2)KD・KT …(10)
b3=2Jw・M …(11)
b2=(2Jw+Mr2)KT …(12)
b1=M・KD …(13)
b0=KD・KT …(14)
これは、次式(15)のαとβが極めて近い値を示すことに相当する。
Gp(s)=(s+β)(b2's2+b1's+b0')
/s(s+α)(a3's2+a2's+a1') …(15)
従って、式(15)における極零相殺(α=βと近似)を行うことにより、次式(16)に示す如く、(2次)/(3次)の伝達特性Gp(s)を構成する。
Gp(s)=(b2's2+b1's+b0')
/s(a3's2+a2's+a1') …(16)
s=(2/T)・{(1−Z-1)/(1+Z-1)} …(17)
Gp(s)=Bp(s)/[s(s2+2ξpωps+ωp 2)] …(18)
ただし、0<ξp<1である。
Gm(s)=Bp(s)/[s(s2+2ωms+ωm 2)] …(19)
H(s)は、バンドパスフィルタであるため、振動のみを低減するフィードバック要素となる。
図4は、バンドパスフィルタH(s)のフィルタ特性を示す図である。この図に示すように、ローパス側およびハイパス側の減衰特性を一致させ、かつ、車両の駆動系のねじり共振周波数fpが対数軸(logスケール)上で通過帯域の中央部となるように設定している。
H(s)=k・{ωp/(s+ωp)}・{s/(s+ωp)} …(20)
説明を簡単にするために、図5に示すブロック図を用いる。
図5は、従来の車両用制振制御装置を示すブロック構成図である。
図5に示すブロック図において、図2に示すブロック図におけると同様な構成要素には同一の符号を付すとともに、符号の横に(')を付けて表示する。
図5に示すブロック図において、第1のモータトルク目標値Tm1*を0とすると、次式(21)〜(25)が導かれる。なお、ラプラス演算子は省略して記載する。
y=Gp(T*+d) …(21)
y^=Gp・T* …(22)
e=y^−y=−Gp・d …(23)
T*=Tm2*=e・H/Gp=−H・d …(24)
y=Gp(1−H)d …(25)
Gp(1−H)=[Bp(s)/s(s2+2ξpωps+ωp 2)]
・[1−k・{ωp/(s+ωp)}・{s/(s+ωp)}]
=[Bp(s){s2+(2−k)ωps+ωp 2}]
/[s(s2+2ξpωps+ωp 2)(s2+2ωps+ωp 2)] …(26)
Gp(1−H)=Bp(s)/[s(s2+2ωps+ωp 2)] …(27)
k=2(1−ξp) …(28)
式(28)を上式(20)に代入すると、H(s)は、次式(29)により表される。
H(s)=2(1−ξp)ωps/(s2+2ωps+ωp 2) …(29)
図2に示すブロック図において、第1のモータトルク目標値Tm1*を0とすると、次式(30)〜(34)が導かれる。
ただし、図5に示すブロック図で用いている記号と対応させるため、モータ回転速度をy、制御ブロック31からの出力をy^、減算器32から出力される偏差をe、実車モデル11の伝達特性をGpとする。なお、ラプラス演算子は省略する。
y=Gp(T*+d) …(30)
y^=Gp・Tm4*=Gp・Tm2* …(31)
T*=Tm3*=K・Tm2* …(32)
e=y^−y=Gp[(1−K)Tm2*−d] …(33)
Tm2*=−H・d/[1−H(1−K)] …(34)
y=(1−H)・Gp・d/[1−H(1−K)] …(35)
式(35)に式(18),(29)を代入すると、次式(36)となる。
y=(s2+2ξpωps+ωp 2)・Gpd/[s2+2{K+(1−K)ξp}ωps+ωp 2]
=Bp(s)・d/[s[s2+2{K+(1−K)ξp}ωps+ωp 2]] …(36)
これは、ξp=1である理想応答の場合に比べると制振効果が劣るものの、ξp=0.1の場合よりは、著しく制振効果が高い。
アンチスキッドコントローラ8は、周知のように、車輪速センサ9で検出した車輪速ωwを入力データとし、
この車輪速ωwおよび他輪の車輪速から周知の演算により車体速度を推定し、
この推定した車体速度のもとで路面摩擦係数が最大となる(制動距離が最短になる)理想スリップ率を実現するためのアンチスキッド(ABS)目標車輪速tωwを求め、
実車輪速ωwがアンチスキッド(ABS)目標車輪速tωwとなるようモータ/ジェネレータ5による回生制動トルクを制御する。
ステップS11においては、アンチスキッド制御手段(ABS)が作動中か否かをチェックする。
アンチスキッド制御手段(ABS)が作動中でなければ、つまり上記のアンチスキッド制御が行われていなければ、ステップS12においてゲインBを1とする。
この演算に当たっては、アンチスキッド(ABS)目標車輪速tωwから実車輪速ωwを差し引いた車輪速偏差の微分値である車輪角加速度偏差α=d(tωw−ωw)/dtを求め、図7に示すマップをもとにこの車輪角加速度偏差からゲインBを検索する。
そして車輪角加速度偏差αの低下は、車輪の制動スリップが減少していることを、また、車輪角加速度偏差αが小さいほど制動スリップ減少傾向が強いことを意味する。
そして、車輪角加速度偏差αに対するゲインBの変化割合は、車輪角加速度偏差αが設定値α0以上である時の変化割合ΔB1と、車輪角加速度偏差αが設定値α0未満である時の変化割合ΔB2との間に、ΔB1>ΔB2の関係を持たせるものとする。
なお、車輪角加速度偏差αの設定値α0は、絶対的に高いアンチスキッド制御応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域の下限値とする。
図2のコントローラ8によるアンチスキッド制御が行われていなければ、図6のステップS12においてゲインBを1とするため、図2において、ゲイン乗算器35からの出力、つまり、制御ブロック33で算出した第2のモータトルク目標値Tm2*(モータ/ジェネレータ5と、これから車輪7a,7bに至る車輪駆動系との共振に基づく回転振動を抑制するための制振制御用モータトルク)とゲインKとの乗算値をそのまま第3のモータトルク目標値Tm3*として加算器34に向かわせる。
前記のゲインKを1とした場合は図8(b)に示すごとくに、また、ゲインKを0.5とした場合は図8(c)に示すごとくに、回転振動を速やかに収束させて制振効果を得ることができる。
なお、図8(b),(c)の比較から明らかなように、ゲインKを0.5とした場合も、ゲインKを1とした場合とほぼ同様な制振効果が得られることから、制振効果が低下しない範囲内でゲインKをできるだけ小さくして系の安定性を向上させるのが得策である。
図9につき付言するに、この図9は、瞬時t1にブレーキトルクが図示のごとくに増大され、これによる車輪の制動ロック傾向に呼応して瞬時t2にコントローラ8が前記のアンチスキッド制御(ABS)を開始し、このアンチスキッド制御(ABS)によりモータ/ジェネレータトルクTm1*が回生制動トルクを零に向け低下させるべく図示のごとく増大された場合の動作タイムチャートである。
この場合、ゲインB=1のときの破線特性として示すごとく、制振制御用モータトルクTm3*の立ち上がりが素早いと共に大きいため、これが、モータ/ジェネレータによる回生制動トルクを零に向けて低下させるモータ/ジェネレータトルク制御を妨げる。
その結果、図9のアンチスキッド制御開始時t2以後における破線で示す車輪速ωwおよび車輪角加速度偏差αの特性から明らかなように、制動ロック傾向となっている車輪の回転回復が遅れ、アンチスキッド制御の応答性が犠牲になる。
ゲインBの1からの乖離分(低下分)だけ制振作用が抑制されることとなり、
図9のアンチスキッド制御開始時t2以後における実線で示す特性から明らかなように、制振制御用モータトルクTm3*の立ち上がりを遅延させ得ると共に小さくし得て、これが、モータ/ジェネレータによる回生制動トルクを零に向けて低下させるモータ/ジェネレータトルク制御を妨げる程度を軽減することができる。
よって、アンチスキッド制御開始時t2以後における実線で示す車輪速ωwおよび車輪角加速度偏差αの特性から明らかなように、制動ロック傾向となっている車輪の回転回復を早めることができ、アンチスキッド制御の応答性が制振作用によって悪化するのを回避することができる。
車輪角加速度偏差αが大きいほど(制動スリップ増加傾向であるほど)、制振作用の抑制程度が大きくなってアンチスキッド制御の応答性が高められることとなり、
制動スリップ増加傾向が強い時ほど制振作用によるアンチスキッド制御応答が大きく犠牲になるところながら、制動スリップ増加傾向が強い場合においても確実に当該アンチスキッド制御応答遅れに関する問題を解消することができる。
設定値α0を、絶対的に高いアンチスキッド制御応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域の下限値としたため、
高いアンチスキッド制御応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域で、制振作用によりアンチスキッド制御応答が犠牲になるのを確実に回避しつつ、それ以外では、制振作用をできるだけ確保して乗り心地を優先させることができる。
この場合、図2に代えて図10に示す制御システムを用い、図10の制御システムは、図2におけるゲイン乗算器37をゲイン乗算器38に置換し、アンチスキッドコントローラ8をトランクションコントローラ10に置換したものに相当する。
トランクションコントローラ10は、周知のように、車輪速センサ9で検出した車輪速ωwを入力データとし、
この車輪速ωwおよび他輪の車輪速から、アンチスキッド制御時におけると同様な手法で車体速度を推定し、
この推定した車体速度のもとで路面摩擦係数が最大となる(車輪駆動力が最大になる)理想スリップ率を実現するためのトランクションコントロール(TCS)目標車輪速tωwを求め、
実車輪速ωwがこのトランクションコントロール(TCS)目標車輪速tωwとなるようモータ/ジェネレータ5の出力トルクを制御する。
ステップS21においては、トランクションコントロール手段(TCS)が作動中か否かをチェックする。
トランクションコントロール手段(TCS)が作動中でなければ、つまり上記のトランクションコントロールが行われていなければ、ステップS22においてゲインCを1とする。
この演算に当たっては、トランクションコントロール(TCS)目標車輪速tωwから実車輪速ωwを差し引いた車輪速偏差の微分値である車輪角加速度偏差α=d(ωw−tωw)/dtを求め、図12に示すマップをもとにこの車輪角加速度偏差αからゲインCを検索する。
そして車輪角加速度偏差αの低下は、車輪の駆動スリップが減少していることを、また、車輪角加速度偏差αが小さいほど駆動スリップ減少傾向が強いことを意味する。
そして、車輪角加速度偏差αに対するゲインCの変化割合は、車輪角加速度偏差αが設定値α0以上である時の変化割合ΔC1と、車輪角加速度偏差αが設定値α0未満である時の変化割合ΔC2との間に、ΔC1>ΔC2の関係を持たせるものとする。
なお、車輪角加速度偏差αの設定値α0は、絶対的に高いアンチスキッド制御応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域の下限値とする。
図10のトランクションコントローラ10によるトランクションコントロールが行われていなければ、図11のステップS22においてゲインCを1とするため、図10において、ゲイン乗算器35からの出力、つまり、制御ブロック33で算出した第2のモータトルク目標値Tm2*(モータ/ジェネレータ5と、これから車輪7a,7bに至る車輪駆動系との共振に基づく回転振動を抑制するための制振制御用モータトルク)とゲインKとの乗算値をそのまま第3のモータトルク目標値Tm3*として加算器34に向かわせる。
前記のゲインKを1とした場合は図8(b)に示すごとくに、また、ゲインKを0.5とした場合は図8(c)に示すごとくに、回転振動を速やかに収束させて制振効果を得ることができる。
なお、図8(b),(c)の比較から明らかなように、ゲインKを0.5とした場合も、ゲインKを1とした場合とほぼ同様な制振効果が得られることから、制振効果が低下しない範囲内でゲインKをできるだけ小さくして系の安定性を向上させるのが得策である。
図13につき付言するに、この図13は、瞬時t1にアクセル踏み込み操作が行われてモータ/ジェネレータトルクTm1*が図示のごとくに増大され、これによる車輪の駆動スリップ(ホイールスピン)傾向に呼応して瞬時t2にコントローラ10が前記のトランクションコントロール(TCS)を開始し、このトランクションコントロール(TCS)によりモータ/ジェネレータトルクTm1*がアクセル踏み込み操作に関係なく図示のごとく低下された場合の動作タイムチャートである。
この場合、ゲインC=1のときの破線特性として示すごとく、制振制御用モータトルクTm3*の立ち下がりが素早いと共に大きいため、これが、モータ/ジェネレータトルクをトランクションコントロール用に低下させるのを妨げる。
その結果、図13のトランクションコントロール開始時t2以後における破線で示す車輪速ωwおよび車輪角加速度偏差αの特性から明らかなように、駆動スリップ傾向となっている車輪の回転低下が遅れ、トランクションコントロールの応答性が犠牲になる。
ゲインCの1からの乖離分(低下分)だけ制振作用が抑制されることとなり、
図13のトランクションコントロール開始時t2以後における実線で示す特性から明らかなように、制振制御用モータトルクTm3*の立ち下がりを遅延させ得ると共に小さくし得て、これが、トランクションコントロール用にモータ/ジェネレータトルクを低下させる制御を妨げる程度を軽減することができる。
よって、トランクションコントロール開始時t2以後における実線で示す車輪速ωwおよび車輪角加速度偏差αの特性から明らかなように、駆動スリップ傾向となっている車輪の回転低下を早めることができ、トランクションコントロールの応答性が制振作用によって悪化するのを回避することができる。
車輪角加速度偏差αが大きいほど(制動スリップ増加傾向であるほど)、制振作用の抑制程度が大きくなってトランクションコントロールの応答性が高められることとなり、
駆動スリップ増加傾向が強い時ほど制振作用によるトランクションコントロール応答が大きく犠牲になるところながら、駆動スリップ増加傾向が強い場合においても確実に当該トランクションコントロール応答遅れに関する問題を解消することができる。
設定値α0を、絶対的に高いトランクションコントロール応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域の下限値としたため、
高いトランクションコントロール応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域で、制振作用によりトランクションコントロール応答が犠牲になるのを確実に回避しつつ、それ以外では、制振作用をできるだけ確保して乗り心地を優先させることができる。
電動車両が図14に示すごとく、動力源としてモータ/ジェネレータ5の他にエンジン41を具えたハイブリッド車両である場合においても、本発明の前記した着想は適用することができる。
そしてモータ/ジェネレータ5の後段に自動変速機43をタンデムに配置し、自動変速機43の出力軸を車輪7a,7bに結合する。
この状態でモータ/ジェネレータ5を駆動すると、当該モータ/ジェネレータ5からの出力回転のみが自動変速機43の入力軸に達することとなり、自動変速機43が当該入力回転を、選択中の変速段に応じ変速して変速機出力軸より出力する。
変速機出力軸からの回転は車輪7a,7bに至ってこれら車輪を駆動し、車両をモータ/ジェネレータ5のみによって電気走行(EV走行)させることができる。
この状態では、エンジン41からの出力回転、または、エンジン41からの出力回転およびモータ/ジェネレータ5からの出力回転の双方が自動変速機43の入力軸に達することとなり、自動変速機43が当該入力回転を、選択中の変速段に応じ変速して、変速機出力軸より出力する。
変速機出力軸からの回転は車輪7a,7bに至ってこれら車輪を駆動し、車両をエンジン41およびモータ/ジェネレータ5の双方によってハイブリッド走行(HEV走行)させることができる。
モータ/ジェネレータ5の制御系は、前記した両実施例におけるモータ/ジェネレータ5の制御系(図1参照)と同様なものとし、モータトルク設定部2と、制振制御部3と、モータトルク制御部4とで構成する。
制振制御部3は、モータトルク設定部2により設定された第1のモータトルク目標値Tm1*と、回転速度センサ6により検出されたモータ5の回転速度ωmとに基づき、前述した要領で制振用のモータトルク分を含んだモータトルク指令値T*を算出する。
モータトルク制御部4は、制振制御部3により算出されたモータトルク指令値T*に、モータ5の出力トルクが一致するよう、このモータ5に流れる電流を制御する。
エンジントルク設定部44は、アクセル開度センサ1により検出されたアクセル開度APOと、回転速度センサ6により検出されたモータ5の回転速度ωmとに基づき、車両運転状態に応じたエンジントルク目標値Te*を設定する。
このエンジントルク目標値Te*は、前記したEV走行モードが選択されている場合、零にされ、前記したHEV走行モードが選択されている場合、モータ/ジェネレータ5との共働により、車両運転状態に応じた車両全体の目標駆動力を実現するような値に設定されること勿論である。
図9のアンチスキッド制御開始時t2以後における実線で示す特性から明らかなように、制振制御用モータトルクTm3*の立ち上がりを遅延させ得ると共に小さくし得て、これが、モータ/ジェネレータによる回生制動トルクを零に向けて低下させるモータ/ジェネレータトルク制御を妨げる程度を軽減することができる。
よって、アンチスキッド制御開始時t2以後における実線で示す車輪速ωwおよび車輪角加速度偏差αの特性から明らかなように、制動ロック傾向となっている車輪の回転回復を早めることができ、アンチスキッド制御の応答性が制振作用によって悪化するのを回避することができる。
車輪角加速度偏差αが大きいほど(制動スリップ増加傾向であるほど)、制振作用の抑制程度が大きくなってアンチスキッド制御の応答性が高められることとなり、
制動スリップ増加傾向が強い時ほど制振作用によるアンチスキッド制御応答が大きく犠牲になるところながら、制動スリップ増加傾向が強い場合においても確実に当該アンチスキッド制御応答遅れに関する問題を解消することができる。
設定値α0を、絶対的に高いアンチスキッド制御応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域の下限値としたため、
高いアンチスキッド制御応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域で、制振作用によりアンチスキッド制御応答が犠牲になるのを確実に回避しつつ、それ以外では、制振作用をできるだけ確保して乗り心地を優先させることができる。
図13のトランクションコントロール開始時t2以後における実線で示す特性から明らかなように、制振制御用モータトルクTm3*の立ち下がりを遅延させ得ると共に小さくし得て、これが、トランクションコントロール用にモータ/ジェネレータトルクを低下させる制御を妨げる程度を軽減することができる。
よって、トランクションコントロール開始時t2以後における実線で示す車輪速ωwおよび車輪角加速度偏差αの特性から明らかなように、駆動スリップ傾向となっている車輪の回転低下を早めることができ、トランクションコントロールの応答性が制振作用によって悪化するのを回避することができる。
車輪角加速度偏差αが大きいほど(制動スリップ増加傾向であるほど)、制振作用の抑制程度が大きくなってトランクションコントロールの応答性が高められることとなり、
駆動スリップ増加傾向が強い時ほど制振作用によるトランクションコントロール応答が大きく犠牲になるところながら、駆動スリップ増加傾向が強い場合においても確実に当該トランクションコントロール応答遅れに関する問題を解消することができる。
設定値α0を、絶対的に高いトランクションコントロール応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域の下限値としたため、
高いトランクションコントロール応答が要求される車輪角加速度偏差αの領域で、制振作用によりトランクションコントロール応答が犠牲になるのを確実に回避しつつ、それ以外では、制振作用をできるだけ確保して乗り心地を優先させることができる。
2 モータトルク設定部
3 制振制御部
4 モータトルク制御部
5 モータ/ジェネレータ(動力源)
6 回転速度センサ
7a,7b 車輪
8 アンチスキッドコントローラ
9 車輪速センサ
10 トランクションコントローラ
11 実車
21 トルクマップ
22 制御ブロック
31 制御ブロック
32 減算器
33 制御ブロック
34,36 加算器
35 ゲイン乗算器
37 ゲイン乗算器
38 ゲイン乗算器
41 エンジン(動力源)
42 クラッチ
43 自動変速機
44 エンジントルク設定部
45 エンジントルク制御部
Claims (5)
- 車輪を駆動する動力源として少なくともモータ/ジェネレータを具え、
車輪のスリップ率が所定スリップ率となるよう車輪動力を制御する車輪スリップ制御手段と、
前記モータ/ジェネレータから車輪に至る車輪駆動系の回転振動を該モータ/ジェネレータのトルク制御により抑制する制振制御手段とを有した車両において、
前記車輪スリップ制御手段の作動中は、前記制振制御手段による制振作用を抑制し、該制振作用の抑制の程度を、前記車輪スリップ率が増加傾向であるほど大きくするよう構成したことを特徴とする車両用制振制御装置。 - 請求項1に記載の車両用制振制御装置において、
前記制振制御手段は、制振制御信号を、1以下の正数であるゲインにより変更し得るよう構成し、
車輪スリップ率が増加傾向であるほど該ゲインを小さくして前記制振作用抑制程度を大きくするよう構成したことを特徴とする車両用制振制御装置。 - 請求項1または2に記載の車両用制振制御装置において、
車輪スリップ率の変化に対する前記制振作用抑制程度の変化割合を、車輪スリップ率変化が設定値以上である時の変化割合が、車輪スリップ率変化が該設定値未満である時の変化割合よりも大きくなるようにし、
該設定値を、前記車輪スリップ制御手段の高い制御応答が要求される車輪スリップ率変化域の下限値としたことを特徴とする車両用制振制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用制振制御装置において、
前記車輪スリップ制御手段は、車輪の制動スリップ率が所定スリップ率となるよう該車輪の制動力を制御するアンチスキッド制御装置であることを特徴とする車両用制振制御装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用制振制御装置において、
前記車輪スリップ制御手段は、車輪の駆動スリップ率が所定スリップ率となるよう該車輪の駆動力を制御するトランクションコントロール装置であることを特徴とする車両用制振制御装置。
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