JP2015170133A - 軌跡推定装置、軌跡推定方法およびプログラム - Google Patents

軌跡推定装置、軌跡推定方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】移動体の移動軌跡を精度よく推定する。【解決手段】車輪速受付部は、移動体の左右の前輪の車輪速の計測値を受付ける。操舵角受付部は、移動体の進行方向を変更する操舵角の計測値を受付ける。記憶部は、左右の前輪と左右の前輪より移動体における後部に設けられた左右の後輪との移動体の前後方向の距離を記憶している。また、記憶部は、左右の前輪の左右方向の間隔、および操舵角と操舵角による移動体の回転半径とに応じた定数を記憶している。軌跡推定部は、左右の前輪の車輪速の計測値、操舵角の計測値、前後方向の距離、左右方向の間隔、および定数に基づき、以下のように推定を行う。すなわち、軌跡推定部は、左右の後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円上における左右の後輪の回転中心の中点の旋回量と、中点の並進量とを推定する。【選択図】図1

Description

本発明は、軌跡推定装置、軌跡推定方法およびプログラムに関する。
昨今、車両のような、前輪を操舵輪とし、左右前輪、左右後輪の4輪を持つ移動体について、車輪速情報を用いて自車の運動あるいは移動軌跡を推定する技術が提案されている。例えば、自動駐車を行うための移動軌跡のずれを防止する技術や、車両の走行条件が変化しても、予測走行軌跡と実際の走行軌跡とを一致させるように修正する技術などが知られている(例えば、特許文献1〜2参照)。移動体の移動軌跡を、車輪速情報を用いて、幾何学的に推定する技術も提案されている(例えば、特許文献3〜5参照)。
特開2001−138941号公報 特開2002−362390号公報 特開2011−8385号公報 特開平7−81609号公報 特開平3−90482号公報
ところで、昨今の車両は、前輪駆動の場合が多く、このため、前輪の車輪速が計測されることが多い。この場合、操舵角を考慮した移動体の移動を推定するには、2つの後輪の中点の移動を推定することが好ましい。
しかしながら、上記のような従来技術では、前輪駆動の車両の移動が、精度よく推定できないことがある。これは、例えば、以下のような理由による。すなわち、車両が円運動するとした場合の車両の向きが適切に考慮されていない、後輪の車輪速、または前後輪の車輪速を用いた式による推定が行われており、前輪の車輪速の計測値を当てはめることができない、などの理由である。
なお、かかる問題は、車両に限らず、車輪を有する他の移動体においても生ずるものである。
ひとつの側面によれば、本発明の目的は、移動体の移動軌跡を精度よく推定することである。
ひとつの態様である軌跡推定装置は、車輪速受付部と、操舵角受付部と、記憶部と、軌跡推定部とを有する。車輪速受付部は、移動体の左右の前輪の車輪速の計測値を受付ける。操舵角受付部は、移動体の進行方向を変更する操舵角の計測値を受付ける。記憶部は、左右の前輪と左右の前輪より移動体における後部に設けられた左右の後輪との移動体の前後方向の距離を記憶している。また、記憶部は、左右の前輪の左右方向の間隔、および操舵角と操舵角による移動体の回転半径とに応じた定数を記憶している。軌跡推定部は、左右の前輪の車輪速の計測値、操舵角の計測値、前後方向の距離、左右方向の間隔、および定数に基づき、以下のように推定を行う。すなわち、軌跡推定部は、左右の後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円上における左右の後輪の回転中心の中点の旋回量と、中点の並進量とを推定する。
1つの実施形態によれば、移動体の移動軌跡を精度よく推定することが可能になる。
第1の実施の形態による軌跡推定装置の機能的な構成の一例を示す図である。 第1の実施の形態による軌跡推定装置のハードウエア構成の一例を示す図である。 第1の実施の形態によるパラメータテーブルの一例を示す図である。 第1の実施の形態による幾何学的モデルにおける円運動について説明する図である。 第1の実施の形態による操舵機構モデルの一例を示す図である。 第1の実施の形態による前輪方向角と曲率との関係を示す図である。 第1の実施の形態による前輪方向角と回転半径との関係を示す図である。 第1の実施の形態による車両の移動方向と旋回量との関係を説明する図である。 第1の実施の形態による軌跡推定装置の動作を示すフローチャートである。 第2の実施の形態による軌跡推定装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。 第2の実施の形態による閾値テーブルの一例を示す図である。 第2の実施の形態による積算計測値テーブルの一例を示す図である。 第2の実施の形態による前時刻軌跡テーブルの一例を示す図である。 誤差蓄積の影響を説明する図である。 第2の実施の形態による軌跡推定の手法を説明する図である。 第2の実施の形態による軌跡推定の手法を説明する図である。 第2の実施の形態による基準時選択による積算誤差の低減を説明する図である。 第2の実施の形態による軌跡推定装置の主要な処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態による軌跡推定装置の車輪速積算処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態による動き判定処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態による操舵角算出処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態による軌跡推定装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である。 第3の実施の形態による閾値テーブルの一例を示す図である。 第3の実施の形態による軌跡推定の手法を説明する図である。 第3の実施の形態による軌跡推定の手法を説明する図である。 第3の実施の形態による軌跡推定装置の主要な処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態による軌跡推定装置の構成の一例を示す図である。 標準的なコンピュータのハードウエア構成の一例を示す図である。
(第1の実施の形態)
以下、図面を参照しながら、第1の実施の形態による軌跡推定装置1について説明する。図1は、第1の実施の形態による軌跡推定装置1の機能的な構成の一例を示す図である。図2は、第1の実施の形態による軌跡推定装置1のハードウエア構成の一例を示す図である。軌跡推定装置1は、左右の前輪、および左右の後輪を有する移動体の移動軌跡を推定する装置である。軌跡推定装置1は、左右の前輪夫々の車輪速の計測値と、前輪の操舵角の計測値とに基づき、移動体の軌跡を推定する。ここで、前輪とは、移動体の前部に設けられた車輪をいう。また、後輪とは、移動体の前輪より後部に設けられた車輪をいう。左右とは、移動体の前方向に対する左右をいう。操舵角とは、移動体の前後方向に対する前輪の向きを変えるためのハンドルの切り角である。
軌跡推定装置1は、左右の前輪の車輪速、操舵角、前輪と後輪との前後方向の距離、前輪の左右方向の間隔、および操舵角と操舵角による移動体の回転半径とに応じた定数に基づき、軌跡を推定する。このとき、軌跡推定装置1は、左右の後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円上における左右の後輪の回転中心の中点の旋回量と、中点の並進量とを推定する。このようにして、移動体の軌跡が推定される。
なお、移動体として、2つの前輪および2つの後輪を有する車両を例にして説明する。また、車両において、左右の前輪の夫々の車輪速(以下、夫々左車輪速、右車輪速ともいう)、および操舵角が計測されることとする。軌跡推定装置1は、例えば、マイクロコンピュータなど、小型の情報処理装置などとすることができ、車両に搭載されるようにしてもよい。
図2に示すように、軌跡推定装置1は、Central Processing Unit(CPU)21、メモリ23、車輪速取得Interface(I/F)25、操舵角取得I/F27、出力I/F29を有し、互いにバス31で接続されている。
CPU21は、軌跡推定装置1の動作を制御する演算処理装置である。CPU21は、例えばメモリ23に予め記憶された制御プログラムを読み込んで実行することにより、軌跡推定装置1としての制御処理を行う。メモリ23は、例えば、読出し専用記憶装置、随時書き込み及び読み出し可能な記憶装置などである。車輪速取得I/F25は、車輪速センサ33から左右前輪の夫々の車輪速を受付ける際の管理を行うインタフェース装置である。操舵角取得I/F27は、操舵角センサ35から、車両の前輪の方向を変化させるハンドルの切り角を受付ける際の管理を行うインタフェース装置である。出力I/F29は、軌跡の推定結果を出力する際の管理を行うインタフェース装置である。
なお、車輪速センサ33は、車両に備えられ、左右前輪の夫々の車輪速の計測値を出力する装置である。車輪速とは、例えば車輪の単位時間当たりの回転移動距離である。操舵角センサ35は、車両に備えられ、車両の前輪の方向を変化させるハンドルの操舵角の計測値を出力する装置である。
図1に示すように、軌跡推定装置1は、演算処理部3および記憶部5を有している。演算処理部3は、車輪速受付部11、操舵角受付部13、軌跡推定部15の機能を有している。記憶部5は、パラメータData Bace(DB)19を格納している。
演算処理部3の前述の各機能は、例えば、CPU21が、制御プログラムを読み込んで実行することにより実現される。車輪速受付部11は、車輪速センサ33からの左車輪速、右車輪速の計測値を受付ける。操舵角受付部13は、操舵角センサ35からの操舵角の計測値を受付ける。
軌跡推定部15は、左車輪速、右車輪速、操舵角の計測値に基づき、車両の軌跡を推定する。このとき、軌跡推定部15は、パラメータDB19に格納されたパラメータを用いて推定を行う。
図3は、パラメータテーブル110の一例を示す図である。パラメータテーブル110は、車輪左右間隔の二分の一を示す、車輪左右間隔値T、車輪前後間隔L(以下、ホイールベースLという)、定数μを有している。車輪左右間隔値Tは、車両の前輪同士の間隔の二分の一であり、例えば、メートル(m)を単位とする実数である。ホイールベースLは、前輪と後輪との車両の前後方向の距離であり、例えば、メートル(m)を単位とする実数である。定数μは、車両の設計値により予め決められた定数であり、例えば、ラジアンを単位とする実数である。定数μは、例えば、予め実際のハンドル切り角と、その切り角での車両の回転半径との関係から求めることができる。あるいは、後述する操舵機構モデルにおける設定値から求めることができる。
以下、図4から図8を参照しながら、軌跡推定装置1において用いられる、軌跡推定の幾何学的モデルについて説明する。図4は、幾何学的モデルにおける円運動について説明する図である。図4に示すように、軌跡推定装置1は、車両50の移動の軌跡を、回転中心Mに対する円運動として推定する。車両50は、左前輪52、右前輪54、左後輪56、右後輪58を備えている。図4において、x軸とy軸とは互いに直交する軸である。x軸は、左後輪56の回転中心と右後輪58の回転中心とを通る軸とすることができる。y軸は、左後輪56の回転中心と右後輪58の回転中心との中点O1を通り、車両50の前後方向に平行な軸である。ここで、x軸とy軸との交点を原点P0という。
以下、左後輪56の回転中心と右後輪58の回転中心とを繋ぐ軸を後軸という。車両50における前輪と後輪との前後方向の距離は、ホイールベースLである。車輪左右間隔値Tは、左前輪52と右前輪54との間隔の2分の1である。本幾何学的モデルでは、車両50の軌跡の推定は、中点O1の軌跡として推定される。よって、中点O1は、以下、推定点O1ということとする。
図4の例では、車両50の推定点O1が、xy軸の交点(原点P0)から、回転中心Mに対して旋回角ωとなる位置P1まで回転移動を行った状態を示している。回転半径RRCは、推定点O1の円運動の半径である。推定点O1が図4のxy座標系の原点P0にある状態を移動前、位置P1にある状態を移動後という。左前輪速VFLは、例えば単位時間の移動前から移動後までの左前輪52の移動軌跡として示される。右前輪速VFRは、例えば単位時間の移動前から移動後までの右前輪54の移動軌跡として示される。車速VRCは、移動前から移動後までの推定点O1の移動軌跡として示される。並進量TRCは、移動前から移動後までの推定点O1の並進量である。進行角βは、並進量TRCの方向がy軸となす角である。なお、移動前から移動後まで、左前輪52、右前輪54の車両50の前後方向となす角は一定であるとする。
<推定点O1での車速VRCの推定>
図4において、幾何学的関係から、左前輪速VFL、右前輪速VFRは、式1で表される。
VFL=RFL×ω=sqrt((RRC+T)^2+L^2)×ω
VFR=RFR×ω=sqrt((RRC‐T)^2+L^2)×ω
・・・(式1)
なお、「sqrt(F)」は、Fの平方根を表す。このとき、左前輪52および右前輪54の各車輪速の二乗平均平方根を、二乗平均車輪速VRMSとすると、下記式2で表される。
VRMS=sqrt((VFL^2+VFR^2)/2)
=sqrt((((RRC+T)^2+L^2)×ω^2
+((RRC‐T)^2+L^2)×ω^2)/2)
=ω×sqrt(RRC^2+L^2+T^2)
・・・(式2)
式2を、旋回角ωについて解くと、下記式3のようになる。
ω=VRMS/sqrt(RRC^2+L^2+T^2)・・・(式3)
ただし、二乗平均車輪速VRMSは常に正の値をとるので、符号を表すパラメータとして、下記式4のパラメータkを導入する。
k=1 :((VFL+VFR)/2≧0)
k=−1:((VFL+VFR)/2<0)
・・・(式4)
式3および式4より、旋回角ωを下記式5で再定義する。
ω=k×VRMS/sqrt(RRC^2+L^2+T^2)・・・(式5)
よって、後輪軸中央の推定点O1での車速VRCは、下記式6で表される。
VRC=RRC×ω
=RRC×k×VRMS/sqrt(RRC^2+L^2+T^2)
・・・(式6)
一般に、回転半径RRCでの記述は直進時に回転半径が無限大となり計算しづらいため、回転半径の逆数である曲率cを導入する。ここで、cは、下記式7で定義する。
c=1/RRC (RRC=1/c)・・・(式7)
式6と式7とにより、下記式8が得られる。
VRC=(1/c)×k×VRMS/sqrt((1/c)^2+L^2+T^2)
=k×VRMS/sqrt((L^2+T^2)×c^2+1)
=k×sqrt((VFL^2+VFR^2)
/(2×((L^2+T^2)×c^2+1)))・・・(式8)
上記式8により、左前輪速VFLおよび右前輪速VFRから、推定点O1における幾何学的に正しい車速VRCが推定される。
<前輪方向角γと回転半径RRCおよび曲率cの推定>
次に、図5および図6を参照しながら、前輪方向角γと曲率cとの関係について説明する。図5は、操舵機構モデルの一例を示す図である。図6は、前輪方向角γと曲率cとの関係を示す図である。
図5に示すように、本実施の形態による操舵機構モデルにおいては、第一次近似として、平行リンク機構としてモデル化する。ここで、前輪方向角γとは、車両50の前後方向と左前輪52または右前輪54とのなす角度である。
図5に示すように、実際の車両の操舵機構を第一次近似として平行リンク機構としてモデル化する。実際の車両では、例えば、ステアリングホイールから伸びたステアリング軸でピニオンギアが回され、これをラックギアで受けてタイロッドを左右に変位させる。このタイロッドが、ナックルアームを介して車両ハブに接続されているものとする。本実施の形態による操舵機構モデルでは、ナックルアーム66、68とラック(タイロッド64)が90度に位置する平行リンクとして近似することとする。
図5において、本操舵機構モデルでは、左前輪52と右前輪54とは互いに平行であり、車両50の前後方向となす角が互いに同一になっているものとする。ステアリング軸60は、不図示のハンドルから伸びている軸であり、ハンドルの操作に応じて、例えば操舵角φ度回転する。ピニオンギア62は、ステアリング軸60の回転をラックアンドピニオン機構により直線変位に変換する。ナックルアーム66の一端は、左前輪52に接続され、他端は、タイロッド64に直角に接続されている。ナックルアーム68の一端は、右前輪54に接続され、他端は、タイロッド64に直角に接続されている。ナックルアーム66、ナックルアーム68の長さは、夫々ナックルアーム長Aである。
変位量Uは、タイロッド64の左右方向の変位であり、ハンドル操作によりステアリング軸60が操舵角φ回転した際に、ピニオンギア62により変換されることにより生ずる変位量である。前輪方向角γは、タイロッド64の変位が変位量Uである際に、ナックルアーム66、ナックルアーム68を介して変化する左前輪52および右前輪54の角度である。
図5に示した操舵機構モデルにおける幾何学的な関係より、下記式9が成り立つ。
tan(γ)=U/sqrt(A^2−U^2)・・・(式9)
ここで、変位量Uは操舵角φに比例した量となり、比例係数をpとして、式10で表される。
U=p×φ・・・(式10)
また、前輪方向角γと回転半径RRCとの幾何学的な関係より、下記式11が成り立つ。
RRC=L/tan(γ)・・・(式11)
ここで先に習い曲率cを導入すると、式12が成り立つ。
c=1/RRC
=tan(γ)/L
=U/(L×sqrt(A^2−U^2))
=(p×φ)/(L×sqrt(A^2−(p×φ)^2))
=φ/(L×sqrt(μ^2−φ^2))
・・・(式12)
ただし、定数μは、下記式13で表される。
μ=A/p・・・(式13)
図6は、図5の操舵機構モデルにおける、操舵角φと曲率cとの関係を示す図である。すなわち、図6は、式12の関係を示している。図6に示すように、式12では、操舵角φに対して曲率cを単なる比例関係とした場合とは異なる関係となる。
図7は、前輪方向角γと、回転半径RRCとの関係を示す図である。図7において、説明の都合上、前輪80と後輪82とが示されている。前輪80は、左前輪52と右前輪54との中点に配置された車輪である。後輪82は、推定点O1に配置された車輪である。方向89は、車両50の進行方向を示す。方向89は、車両50の前後方向を示す軸86と前輪方向角γの角度をなしている。
このとき、後輪軌跡90は、車両50が回転中心Mに対する円運動をする際の、後輪82の回転運動の軌跡である。前輪軌跡92は、同様の場合の、前輪80の軌跡を示す。このように、前輪80と後輪82とは、異なる半径の円運動をしている。このため、式12は、前輪の中点の軌跡を示す場合には適用できない。すなわち、上記式12で表される曲率cは、左前輪52と右前輪54との車輪速を用いて表された、推定点O1の軌跡を示す式であることが分かる。これによって、上記式12は、推定点O1における、幾何学的に矛盾が少なく精度の高い、操舵角φと曲率cとの関係となる。
<低速移動時の旋回モデルでの移動方向の定式化>
次に、図8を参照しながら、車両50の移動方向と旋回量との関係を説明する。図8は、車両50の移動方向と旋回量との関係を説明する図である。図8において、推定点O1は、x軸とy軸とで表される座標系の原点P0(移動開始時刻t1)から、位置P1(移動後の時刻t2)まで移動することが示されている。このとき、回転中心Mは、x軸上にある。また、移動前後の車両50の旋回角は旋回角ωで表される。軸105、軸107は、移動後の位置P1を原点とする直交座標系を示す。また、車両50の走行速度は十分に低速の場合を考える。したがって、駆動輪と操舵輪はすべりが無く、転がりによって走行し、その間の移動は円運動と近似することができるとする。このとき、上述のように、車両50の円運動は、推定点O1の位置の移動として表される。
推定点O1が、車両50の円運動の開始点である原点P0にあるとき、図8に示した幾何学的な関係より、下記式が成り立つ。
距離(P0〜M)=距離(P1〜M)・・・(式14)
すなわち、三角形P0−P1−Mは、移動体の旋回量ωを頂角とする二等辺三角形である。よって、角P0−P1−M=角P1−P0−M=ξとなり、下記式15が成り立つ。
ξ=(180度−ω)/2=90度−ω/2・・・(式15)
式15より、車両50の進行方向とy軸とのなす角である進行角βは、下記式16で表される。
β=90度−ξ・・・(式16)
=90度−(90度−ω/2)
=ω/2・・・(式16)
すなわち、移動体の旋回量ωが分かるとき、移動体の物理的な制約によって、時刻t1での移動体の進行方向βは決定できる。また、原点P0と原点P1を結ぶ円弧は時刻t1から時刻t2での移動軌跡で、その道のり距離は、推定点O1の車速VRCとすることができる。ここで、原点P0から原点P1への弦を並進量TRCとすると、並進量TRCは推定点O1の並進移動成分となる。図8における幾何学的な関係より、下記式17が成り立つ。
TRC=(2×VRC×sin(ω/2))/ω・・・(式17)
よって、以下のように幾何学的に正しい並進移動量を推定することができる。並進移動量のx成分を移動量tx、y成分を移動量tyとすると、下記式18のようになる。
tx=TRC×sin(β)=TRC×sin(ω/2)
ty=TRC×cos(β)=TRC×cos(ω/2)
・・・(式18)
以下、図9を参照しながら、軌跡推定装置1の軌跡推定処理について説明する。図9は、軌跡推定装置1の動作の一例を示すフローチャートである。図9に示すように、軌跡推定装置1において、車輪速受付部11は、左右の前輪夫々の車輪速の計測値を受付ける。操舵角受付部13は、前輪の操舵角の計測値を受付ける(S121)。軌跡推定部15は、左右前輪夫々の車輪速の計測値と、前輪の操舵角の計測値とを用いて、上述の式1〜式18に示したように、移動体の軌跡を推定する。このとき、軌跡推定装置1は、左右の前輪の車輪速、操舵角、前輪と後輪との前後方向の距離、前輪の左右方向の間隔、および操舵角と操舵角による移動体の回転半径とに応じた定数に基づき、軌跡を推定する(S122)。
このように、軌跡推定装置1は、左右の後輪の回転中心の中点の移動を、円運動として推定する。この円運動は、2つの後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円運動である。軌跡は、移動体の旋回量と並進量として推定される。軌跡推定装置1は、システムの停止が検出されるまでS121〜S122の処理を繰り返し(S123:NO)、検出されると(S123:YES)、処理を終了する。
以上のように、本実施の形態による軌跡推定装置1によれば、運動が円運動で記述できる短時間での移動について、車両50の軌跡を、旋回量ωと並進移動量(tx、ty)により精度良く推定できる。
このとき、軌跡推定装置1は、前輪の車輪速と、操舵角との測定値を用いる。また、軌跡推定装置1は、予め決められた車輪左右間隔値T、ホイールベースL、定数μを用いる。これにより、車両50が円運動するとしたとき、後輪軸の中点である推定点O1の移動として軌跡を高精度に推定可能である。このとき、車両50の並進の方向は、車両50の向きとは異なる方向として推定される。例えば、式5、式8、式12、式17、式18により、旋回角ω、並進量TRC、並進移動量(tx、ty)が算出される。
操舵角と車両の回転半径の実測値との比例関係は、常に成立してはいないが、操舵角モデルにより、操舵角と車両の回転半径との関係において実測値に近い値を用いることが可能となり、軌跡推定の精度をさらに向上させることが可能となっている。
上記のような軌跡推定装置1により、前輪を操舵輪とし、左右前後輪の4輪を有する移動体について、左右前輪の車輪速と操舵角を入力として、低速時の移動軌跡を旋回量と並進量で推定することができる。この軌跡推定装置により、例えば、駐車・発車時の自動操縦や、車載カメラ映像を用いた移動ステレオによる周囲物位置の計測による周囲物との接触警報発生などに利用できる。
(第2の実施の形態)
以下、第2の実施の形態による軌跡推定装置150について説明する。第2の実施の形態において、軌跡推定装置1と同様の構成および動作については、同一符号を付し、重複説明を省略する。軌跡推定装置150のハードウエア構成の一例は、軌跡推定装置1の例と同様である。
図10は、第2の実施の形態による軌跡推定装置150の機能的な構成の一例を示すブロック図である。軌跡推定装置150は、所定時間毎の測定時に測定された、車輪速及び操舵角の測定値を受付ける。軌跡推定装置150は、測定時の中から基準時を設定し、設定された基準時から最新の測定時までの車両50の軌跡を推定し、推定された軌跡に基づき、1つ前の測定時から最新の測定時までの軌跡を推定する。また、軌跡推定装置150は、基準時から最新の測定時までの車両50の軌跡に基づき、基準時を更新する。基準時とは、車輪速を積算するための開始時および平均操舵角を算出するための開始時であって、軌跡を推定する際の移動前の位置に対応する時刻である。最新の測定時とは、車輪速受付部11、または操舵角受付部13から最新に入力された測定値が測定された時刻であるが、便宜上、最新に入力が受付けられた時刻としてもよい。ここで、時刻は絶対的な時刻のみでなく、適宜定められる相対的な時刻とすることができる。
図10に示すように、第2の実施の形態による軌跡推定装置150は、演算処理部151、記憶部160を有している。演算処理部151は、車輪速受付部11、車輪速積算部12、操舵角受付部13、操舵角推定部14、軌跡推定部15、基準時更新部153、および軌跡算出部155を有している。記憶部160は、パラメータDB19、閾値DB162、積算計測値DB164、前時刻軌跡DB166を有している。
車輪速積算部12は、車輪速受付部11が受付けた左前輪52と右前輪54との夫々の車輪速を基準時から所定時間毎に積算し、積算計測値DB164に記憶させる。操舵角推定部14は、操舵角受付部13が受付けた操舵角を、基準時から積算し、算出された積算操舵角、および積算回数を積算計測値DB164に記憶させる。
このとき、車輪速受付部11は、所定時間毎に計測される左右輪夫々の車輪速を受付ける。車輪速積算部12は、積算計測値DB164に保存される前計測時までの左右の車輪速積算値を読み出し、最新に車輪速受付部11から入力された車輪速を加算し、その加算値を積算計測値DB164に書き戻す。また、車輪速積算部12は、軌跡推定部15に車輪速の積算値を出力する。さらに、車輪速積算部12は、最新の計測時での車輪速の大きさから車両50が停止しているか否かを判定し、動きの有無を操舵角推定部14に出力する。
操舵角受付部13は、所定時間毎に計測される操舵角の測定値を受付ける。操舵角推定部14は、車両50が停止していないと判定されている場合には、積算計測値DB164に保存される前計測時までの操舵角積算値を読み出し、操舵角受付部13から最新に入力された操舵角を加算する。操舵角推定部14は、車両50が停止していないと判定されている場合には、積算計測値DB164から積算回数を読み出して1を加算し、操舵角積算値と積算回数とを積算計測値DB164に書き戻す。
軌跡推定部15は、積算計測値DB164に記憶された車輪速の積算値、および積算操舵角と積算回数とに応じた平均操舵角に基づき、車両50の軌跡を推定する。軌跡推定部15の処理は、第1の実施の形態における軌跡推定装置1での車輪速、操舵角に代えて、車輪速の積算値、操舵角の平均値を用いる処理となる。
基準時更新部153は、軌跡推定部15の推定結果に基づき、基準時を更新すると判別された場合には、基準時を更新する。基準時の更新に関する判別の詳細については後述する。
軌跡算出部155は、軌跡推定部15が推定した軌跡、および前時刻軌跡DB166に記憶された軌跡に基づき、車両50の軌跡を算出する。算出した旋回角ω、並進量を、前時刻軌跡DB166に記憶させる。
閾値DB162は、軌跡推定部15の処理、基準時更新部153の処理、軌跡算出部155の処理に用いるための閾値を記憶したデータベースである。図11は、閾値テーブル182の一例を示す図である。閾値テーブル182は、閾値DB162のデータ構造の一例である。図11に示すように、閾値テーブル182は、動き判定閾値TH1、動き回数閾値TH2、旋回判定閾値THω、基準時更新閾値THKを有している。
動き判定閾値TH1は、動き有無を判定するための車輪速に対する閾値で、例えばキロメートル毎時を単位とする実数値である。動き回数閾値TH2は、動きの有無を判定する際の、後述する停止フラグSTOP_Fのチャタリング防止のためのヒステリシス用の閾値で、停止と判断された回数と対応する整数値である。旋回判定閾値THωは、旋回の有無を判定するための閾値であり、例えば「度」を単位とする実数値である。基準時更新閾値THKは、基準時を更新するか否かを判別するための閾値であり、例えばセンチメートルを単位とする実数値である。
図12は、積算計測値テーブル184の一例を示す図である。積算計測値テーブル184は、積算計測値DB164のデータ構造の一例である。図12に示すように、積算計測値テーブル184は、積算左車輪速CUMVL、積算右車輪速CUMVR、停止カウンタSCOUNT、停止フラグSTOP_F、積算操舵角量CUMφ、積算回数Nφを有している。積算左車輪速CUMVLは、所定時間毎に計測された左車輪速を、基準時から積算した値であり、例えばメートル毎秒を単位とする実数値である。積算右車輪速CUMVRは、所定時間毎に計測された右車輪速を基準時から積算した値であり、例えばメートル毎秒を単位とする実数値である。停止カウンタSCOUNTは、動き判定を行う際に用いるカウント数であり、整数値である。停止フラグSTOP_Fは、停止しているか否かを示す判別値であり、例えば、停止している場合に「1」、停止していない場合に「0」等とすることができる。積算操舵角量CUMφは、所定時間毎に計測される操舵角φを積算した値であり、例えば「度」を単位とする実数値である。積算回数Nφは、操舵角φの積算回数であり、整数値である。
図13は、前時刻軌跡テーブル186の一例を示す図である。前時刻軌跡テーブル186は、前時刻軌跡DB166のデータ構造の一例である。図13に示すように、前時刻軌跡テーブル186は、基準時から最新の計測時の一つ前の計測時までの前時刻旋回量αp、前時刻x並進量qxp、前時刻y並進量qypを有している。前時刻旋回量αpは、例えば、角度を単位とする実数値である。前時刻x並進量qxp、前時刻y並進量qypは、例えばメートルを単位とする実数値である。
図14は、誤差蓄積の影響を説明する図である。図14では、路面170において、車両50が移動していることを示している。軌跡172は、車両50の実際の移動を示している。推定軌跡174は、例えば、計測時毎に基準時を更新したとして、軌跡推定装置150により推定される所定時間毎の軌跡を連続して示している。図14の例では、計測回を重ねる毎に、実際の軌跡172と推定軌跡174との誤差が広がり、例えば誤差176を持つに至ることを示している。これは、車輪速、操舵角等を、所定時間毎にティジタル値として計測していること、および、車両50の軌跡を円運動で近似していることに起因する誤差と考えられる。このように、積算を行うことによる誤差をなくすため、本実施の形態においては、基準時を設定し、基準時からある程度の距離までの軌跡を推定するようにしている。
図15、図16は、本実施の形態の軌跡推定の手法を説明する図である。図15に示すように、計測時推定位置200−1、200−2、・・・(まとめて計測時推定位置200ともいう)は、所定時間毎の車輪速の計測時における車両50の推定位置を示している。軌跡204は、計測時推定位置200をつないだ曲線であり、車両50の推定された移動軌跡である。このとき、基準時推定位置202−k1、202−k2、・・・は、基準時における車両50の推定位置を示している。基準時更新閾値THK1は、基準時を更新するための閾値となる距離である。本実施の形態においては、基準時からの推定並進距離が、基準時更新閾値THK1以上になった場合、最新の計測時を新たな基準時とする。また、各計測時の推定位置は、最新の基準時から最新の計測時までの積算車輪速、平均操舵角に基づき推定される。各計測時に対応して出力される推定位置の算出方法は後述する。
図16に示すように、まず、計測時推定位置208−1が基準時推定位置209−k1となっている。すなわち、基準時は、計測時推定位置208−1と対応する計測時となっている。次に、軌跡推定部15は、基準時から、計測時推定位置208−2に対応する計測時までの積算車輪速および平均操舵角に基づき、車両50の計測時推定位置208−1〜計測時推定位置208―2の間の軌跡を推定する。並進量210−1は、計測時推定位置208−1〜計測時推定位置208―2の間の推定された並進量である。並進量210−1が、基準時更新閾値THK1に満たない場合には、次の計測時に、基準時からの積算車輪速及び平均操舵角に基づき、車両50の軌跡が推定され、計測時推定位置208−3が求められる。図16例では、計測時推定位置208−5において推定された並進量210−4が、基準時更新閾値THK1以上になったことが示されている。このとき、基準時推定位置209−k2に対応する計測時が、更新された基準時となる。
図17は、本実施の形態による基準時選択による積算誤差の低減を説明する図である。図17に示すように、例えば、車輪速、操舵角の入力は、計測時推定位置200−1、200−2、・・・に対応する時刻において行われる。基準時は、直前の基準時からの推定並進量が基準時更新閾値THK1以上になった場合に更新される。軌跡の推定は、基準時から計測時までの車輪速、操舵角の測定結果に基づき行う。出力する推定結果は、基準時から前計測時までの推定結果と、基準時から最新の計測時までの推定結果との差分として算出される。
以下、図18〜図21を参照しながら、第2の実施の形態による軌跡推定装置150の動作について説明する。図18は、軌跡推定装置150の主要な処理を示すフローチャートである。図18に示すように、軌跡推定装置150において、車輪速積算部12は、車輪速受付部11で受付けられた車輪速の計測値を積算し、積算計測値DB164に格納する。操舵角推定部14は、車輪速積算部12で車両50が動いていると判定された場合に、操舵角受付部13で受付けた操舵角の計測値を積算して、平均操舵角を算出すると共に、積算値を積算計測値DB164に格納する(S221)。S221の処理の詳細については、後述する。
軌跡推定部15は、車輪速積算部12で算出された積算車輪速、および操舵角推定部14で算出された平均操舵角に基づき、第1の実施の形態と同様に旋回量、並進量を推定する(S222)。このS222の処理の詳細については、後述する。
基準時更新部153は、推定された並進量が、基準時更新閾値THK1以上である場合に(S223:YES)、基準時を更新する(S224)。基準時更新部153は、推定された並進量が、基準時更新閾値THK1未満である場合には(S223:NO)、S225に処理を進める。
軌跡算出部155は、前時刻軌跡テーブル186に格納された情報と、推定された旋回角ω、並進量dx、dyに基づき、前時刻からの旋回量および並進量を算出する(S225)。演算処理部151は、システム終了のための操作等があったか否かを判別し、ある場合には(S226:NO)、S221から処理を繰り返す。ない場合には(S226:YES)、演算処理部151は、軌跡推定処理を終了する。
図19は、軌跡推定装置150の車輪速積算処理を示すフローチャートである。図19の処理は、図18におけるS221の詳細を示す処理である。図19に示すように、車輪速積算部12は、車輪速受付部11が受付けた計測時刻tにおける左前輪速VFL(t)、右前輪速VFR(t)、積算左車輪速CUMVL、積算右車輪速CULVRについて、以下の演算を行う(S231)。
CUMVL=CUMVL+VFL(t)
CUMVR=CUMVR+VFR(t)
・・・(式19)
また、車輪速積算部12は、算出した積算左車輪速CUMVL、積算右車輪速CULVRを、積算計測値テーブル184に書き戻すことにより積算計測値テーブル184を更新すると共に、軌跡推定部15に出力する。車輪速積算部12は、処理を、図20の動き判定に進める。
図20は、動き判定処理を示すフローチャートである。ここで、車輪速積算部12は、停止カウンタSCOUNT、停止フラグSTOP_F共に初期値を「0」としておく。車輪速積算部12は、最新の計測時の左右の車輪速VFL(t)、VFR(t)のうちの最大の値が、動き判定閾値TH1未満の場合には(S241:YES)、停止カウンタSCOUNTに「1」を加え、積算計測値テーブル184を更新する(S242)。車輪速積算部12は、停止カウンタSCOUNTが動き回数閾値TH2より大きい場合には(S243:YES)、停止フラグSTOP_F=1とし(S244)、操舵角積算処理へ処理を進める。車輪速積算部12は、停止カウンタSCOUNTが動き回数閾値TH2以下の場合には(S243:NO)、操舵角積算処理へ処理を進める。
車輪速積算部12は、S241で、最新の計測時の左右の車輪速VFL(t)、VFR(t)のうちの最大の値が、動き判定閾値TH1以上の場合には(S241:NO)、S245へ処理を進める。S245では、車輪速積算部12は、停止カウンタSCOUNT=0、停止フラグSTOP_F=0として積算計測値テーブル184を更新し(S245)、操舵角積算処理へ処理を進める。このように動き判定では、停止フラグSTOP_Fが判定結果として、積算計測値テーブル184に出力される。
図21は、操舵角算出処理を示すフローチャートである。ここで、積算操舵角量CUMφの初期値、および積算回数Nφの初期値は「0」である。操舵角推定部14は、車両50に取り付けられたステアリングの操舵角センサ35から、例えば所定時間毎に操舵角受付部13が受付ける操舵角に基づき、操舵角を推定する。操舵角推定部14は、積算計測値テーブル184から停止フラグSTOP_Fを読み出し、「1」である場合には(S251:YES)、図18の処理に処理を戻す。
停止フラグが「0」である場合には(S251:NO)、操舵角推定部14は、積算操舵角量CUMφに、計測時刻tでの操舵角φ(t)を加算するとともに、積算回数Nφに「1」を加算し、積算計測値テーブル184を更新する(S252)。すなわち、操舵角推定部14は、車両50が動いているときのみ、積算計測値テーブル184に保存される積算操舵角量CUMφを読み出し、入力された操舵角φ(t)を加算することにより、車両50が動いている間の平均操舵角を求める。
操舵角推定部14は、平均操舵角φa=CUMφ/Nφとする(S253)。なお、Nφ=0の場合に、φa=φ(t)としてもよい。このようにして、操舵角推定部14は、車両50が動いているときのみ操舵角を積算して平均し、平均操舵角φaを算出し、軌跡推定部15に出力する。
ここで、軌跡推定部15によるS222の処理の詳細について説明する。現在の基準時から最新の計測時までの積算車輪速、平均操舵角を、左積算車輪速CUMVL、右積算車輪速CUMVR、平均操舵角φaとする。このとき、車両50の旋回の曲率cは、式12において、操舵角φを平均操舵角φaに置き換えることにより、下記式20で与えられる。
c=φa/(L×sqrt(μ^2−φa^2))・・・(式20)
また、積算車輪速の二乗平均ルートをVRMSとすると、積算左車輪速CUMVL、積算右車輪速CUMVRを用いて、下記式21で与えられる。
VRMS=sqrt((CUMVL^2+CUMVR^2)/2)・・・(式21)
これを用いて、現在の基準時から最新の計測時までの車両50の推定点O1の車速VRCは、下記式22で与えられる。
VRC=k×VRMS/sqrt(c^2×(L^2+T^2)+1)・・・(式22)
ただし、kは移動速度の符号を表すためのパラメータで、下記式23で定義される。
k= 1 ((CUMVL+CUMVR)/2>=0)
=−1 ((CUMVL+CUMVR)/2< 0)
・・・(式23)
車両50の旋回角ωは、下記式24で算出する。
ω=c×VRC・・・(式24)
軌跡推定部15は、式22、式24に基づき、現在の基準時から直前の計測時までの車両50の旋回量αと並進移動量(qx、qy)を算出する。具体的には、下記式25の関係が成り立つ。
α=ω・・・(式25)
また、車速VRCは現在の基準時から最新の計測時までの車両50の運動を円運動とするときの弧の長さを表す。この弧に対応する弦の長さを並進量TRCとするとき、式26が成り立つ。
TRC=(2×VRC×sin(ω/2))/ω (|ω|≧旋回判定閾値THω)
=VRC (|ω|<旋回判定閾値THω)
・・・(式26)
ただし、旋回判定閾値THωは、旋回角ωが0に非常に近いか否かを判定するための閾値である。この並進量TRCを用いて、車両50の並進移動量(qx、qy)は、下記式27で与えられる。
qx =TRC×sin(ω/2)
qy =TRC×cos(ω/2)
・・・(式27)
軌跡推定部15は、これら旋回量α、並進移動量(qx、qy)を軌跡算出部155に出力すると共に、並進量TRCを基準時更新部153に出力する。
以下、軌跡算出部155の処理についてさらに説明する。軌跡算出部155は、基準時から最新の計測時までの積算左車輪速CUMVL、積算右車輪速CUMVR、平均操舵角φaに基づき、旋回量α、並進移動量(qx、qy)を算出し、軌跡推定装置150外部に出力する。
<1時刻間旋回量・並進量の算出>
図13に示すように、前時刻軌跡テーブル186には、前時刻旋回量αp、前時刻x並進量qxp、前時刻y並進量qypが保存されている。前時刻とは、最新の計測時の一つ前の計測時である。このとき、前時刻から最新の計測時までの旋回量α1、並進移動量(qx1、qy1)は、下記式28で与えられる。
α1=α―αp
qx1=cos(αp)×(qx−qxp)−sin(αp)×(qy−qyp)
qy1=sin(αp)×(qx−qxp)+cos(αp)×(qy−qyp)
・・・(式28)
軌跡算出部155は、旋回量α1、並進移動量(qx1、qy1)を、軌跡推定装置150外部に出力する。また、軌跡算出部155は、次の計測時での処理に備え、旋回量α、並進移動量(qx、qy)を、前時刻軌跡テーブル186における旋回量αp、並進移動量(qxp、qyp)として保存する。
以下、基準時更新部153の処理についてさらに説明する。基準時更新部153は、軌跡推定部15で推定された並進量TRCを入力として、基準時更新閾値THK1との比較の結果に応じて、基準時を更新する。
基準時の更新は、以下のように行われる。すなわち、下記式29が満たされる場合に、基準時を最新の計測時に更新する。
|TRC|>THK1・・・(式29)
式29が満たされる場合、基準時からの車両50の移動量が所定量を超えることになる。
基準時更新部153が、基準時を更新するとき、積算計測値DB164において、下記の設定が行われる。
CUMVL=0
CUMVR=0
CUMφ=0
Nφ=0
・・・(式30)
前時刻軌跡DB166については、基準時更新の際に、前時刻軌跡テーブル186において、下記の式31のように設定が行われる。
αp=0
qxp=0
qyp=0
・・・(式31)
以上説明したように、第2の実施の形態による軌跡推定装置150によれば、短時間での移動でしか成立しない円運動で移動体の軌跡を推定し、短時間で推定した旋回量・並進量を積算することにより、移動体の任意の運動について移動軌跡を推定することができる。軌跡推定装置150では、軌跡を推定する基準となる基準時が設けられる。この基準時は、毎計測時に更新されるのではなく、所定の条件を満たした場合に更新される。所定の条件が満たされるまで、基準時から所定時間毎に計測される車輪速および操舵角に基づき、基準時から最新の計測時までの軌跡が算出される。このとき、車輪速は、基準時から最新の計測時までの積算値が用いられる。操舵角は、基準時から最新の計測時までの平均が用いられる。算出された軌跡における車両50の並進量が基準時更新閾値THK1を超えると、基準時は、最新の計測時に更新される。また、軌跡推定装置150は、基準時から最新の計測時までの軌跡と、基準時から、最新の一つ前の計測時までの軌跡との差分に基づく旋回量と並進量とを、軌跡として出力する。
以上のように、軌跡推定装置150では、基準時を時系列的に計測時毎に更新するのではなく、一定条件内では固定し、計測時だけを時系列的に更新していく。そして、基準時から最新の計測時までの推定並進量が所定の基準時更新閾値THK1を超えた段階で、旋回量と並進量とを推定すると共に、最新の計測時を新たな基準時として更新する。このように、軌跡推定の並進距離を所定距離より長くする構成を用いることで、旋回角や並進量を積算することによる誤差蓄積が発生することが防止される。これにより、単一の円運動あるいは直進運動として軌跡が記述できる範囲では、基準時を更新せず、運動の種類が変化したタイミングで基準時を更新することができる。よって、単一運動の範囲はその間の長い距離での車輪速の積算値を評価することになるため、積算した車輪速に含まれる誤差を小さくでき、旋回・並進の推定値の精度を向上できる。このように、例えば、計測値を離散的に取得し、軌跡を円運動で近似して算出された軌跡を足し合わせることで生じる誤差を低減することが可能になり、精度よく移動体の軌跡を推定することができる。
なお、旋回量と並進量は各計測時に推定して、1つ前の計測時からの旋回量と並進量に変換して外部に出力する。1つ前の計測時までの軌跡と、最新の計測時までの軌跡との偏差を出力することで、基準時からの推定値に基づき軌跡が推定されるため、積算誤差は含まれない値とすることができる。
これに加えて、車両50の移動速度が低速の場合は、所定時間での移動量が小さいため、結果として推定される移動量の誤差も大きくなることが懸念されるが、長い距離での推定を行うことにより、軌跡推定装置150では、誤差を低下させることができる。よって、軌跡推定装置150による軌跡推定方法は、車両50の速度が低速でも利用可能である。また、車両50に時系列で運動変化を伴う移動があっても、旋回量と並進量とを精度良く推定できる。
(第3の実施の形態)
以下、第3の実施の形態による軌跡推定装置250について説明する。第3の実施の形態において、軌跡推定装置1または軌跡推定装置150と同様の構成および動作については、同一符号を付し、重複説明を省略する。軌跡推定装置250のハードウエア構成の一例は、軌跡推定装置1の例と同様である。
図22は、第3の実施の形態による軌跡推定装置250の機能的な構成の一例を示すブロック図である。軌跡推定装置250は、所定時間毎の測定時に測定された、車輪速及び操舵角の測定値を受付ける。軌跡推定装置250は、第2の実施の形態による軌跡推定装置150と同様に、測定時の中から基準時を設定し、最新の基準時から最新の測定時までの軌跡を推定し、推定された軌跡に基づき、1つ前の測定時から最新の測定時までの軌跡を推定する。また、軌跡推定装置250は、基準時からの車両50の軌跡に基づき、基準時を更新する。軌跡推定装置250は、第2の実施の形態による軌跡推定装置150とは、基準時の更新方法が異なっている。
軌跡推定装置250は、演算処理部251、記憶部260を有している。演算処理部251は、第2の実施の形態による軌跡推定装置150における演算処理部151と比較すると、基準時更新部153に代えて基準時更新部253を有しており、累積移動量推定部255をさらに有する。
累積移動量推定部255は、軌跡推定部15で推定された軌跡から、積算車輪速を逆算し、基準時更新部253に出力する。基準時更新部253は、軌跡推定部15の推定結果と累積移動量推定部255での算出結果に基づき、基準時を更新すると判別された場合には、基準時を更新する。基準時の更新に関する判別の詳細については後述する。
記憶部260は、パラメータDB19、積算計測値DB164、前時刻軌跡DB166に加え、閾値DB262を有している。図23は、閾値テーブル275の一例を示す図である。閾値テーブル275は、閾値DB262に格納されるデータのデータ構造の一例である。閾値テーブル275は、第2の実施の形態において説明した閾値テーブル182の各パラメータに加え、積算車輪速差閾値TH2を有している。積算車輪速差閾値TH2は、基準値を未更新とする最大車輪速差量を示し、例えばセンチメートルを単位とする実数値である。
図24、図25は、本実施の形態の軌跡推定の手法を説明する図である。図24に示すように、計測時推定位置200−1、200−2、・・・(まとめて計測時推定位置200ともいう)は、所定時間毎の車輪速の計測時における車両50の推定位置を示している。軌跡204は、計測時推定位置200をつないだ曲線であり、車両50の推定された移動軌跡である。このとき、基準時推定位置270−k1、270−k2、・・・は、基準時における車両50の推定位置を示している。本実施の形態においては、基準時からの推定並進距離から逆算した車輪速と、積算車輪速とが、積算車輪速差閾値TH2を超えた場合、最新の計測時を新たな基準時とする。また、各計測時の推定位置は、最新の基準時から最新の計測時までの積算車輪速、平均操舵角に基づき推定される。各計測時に対応して出力される推定位置の算出方法は、第2の実施の形態と同様である。
図25は、本実施の形態による基準時選択による積算誤差の低減を説明する図である。図25に示すように、例えば、車輪速、操舵角の入力は、計測時推定位置200−1、200−2、・・・に対応する時刻において行われる。基準時は、例えば、直前の基準時刻に対応する基準時位置270−k1から計測時推定位置200−n1までの推定並進量から逆算した車輪速と積算計測値テーブル184に格納された積算車輪速との差が積算車輪速差閾値TH2以上になった場合に更新される。軌跡の推定は、基準時から計測時までの車輪速、操舵角の測定結果に基づき行う。出力する推定結果は、基準時から前計測時までの推定結果と、基準時から最新の計測時までの推定結果とに基づき算出する。
以下、図26を参照しながら、第3の実施の形態による軌跡推定装置250の動作について説明する。図26は、軌跡推定装置250の主要な処理を示すフローチャートである。図26に示すように、軌跡推定装置250において、車輪速積算部12は、車輪速受付部11で受付けられた車輪速の計測値を積算し、積算計測値DB164に格納する。操舵角推定部14は、車輪速積算部12で車両50が動いていると判定された場合に、操舵角受付部13で受付けた操舵角の計測値を積算して、平均操舵角を算出し、積算値を積算計測値DB164に格納する(S281)。S281の処理は、第2の実施の形態におけるS221の処理と同様である。
軌跡推定部15は、例えば積算計測値テーブル184のように積算計測値DB164に格納された積算車輪速、および算出される平均操舵角に基づき、第1および第2の実施の形態と同様に旋回量、並進量を推定する(S282)。このS282の処理の詳細については、第2の実施の形態におけるS222の処理と同様である。
累積移動量推定部255は、S282で推定された旋回量、並進量から、左前輪および右前輪の車輪速積算値を逆算する(S283)。この処理の詳細については後述する。
基準時更新部253は、推定された並進量が、基準時更新閾値THK1以上である場合、または、算出された車輪速積算値と、計測による車輪速積算値との差の絶対値が積算車輪速差閾値TH2より大きい場合に(S284:YES)、基準時を更新する(S285)。基準時更新部253は、推定された並進量が、基準時更新閾値THK1未満であり、かつ算出された車輪速積算値と、計測による車輪速積算値との差の絶対値が積算車輪速差閾値TH2以下の場合には(S284:NO)、S286に処理を進める。
軌跡算出部155は、前時刻軌跡テーブル186と、推定された旋回角α、並進移動量(dx、dy)に基づき、前時刻からの旋回量および並進量を算出する(S286)。演算処理部251は、システム終了のための操作等があったか否かを判別し、ない場合には(S287:NO)、S281から処理を繰り返す。あった場合には(S226:YES)、演算処理部251は、軌跡推定処理を終了する。
ここで、S283、S284の処理の詳細について説明する。軌跡推定装置250は、軌跡推定装置150と同様に、車輪速の積算および操舵角の積算を行い、軌跡推定部15は、直前の基準時から最新の計測時までの車両50の旋回量α、並進移動量(qx、qy)を算出する。軌跡推定部15は、これら旋回量α、並進移動量(qx、qy)を軌跡算出部155に出力すると共に、旋回量α、車速VRC、並進量TRCを累積移動量推定部255に出力する。
第3の実施の形態において、累積移動量推定部255は、基準時から最新の計測時までの旋回量αと並進移動量(qx、qy)、並進量TRCを入力として、左前輪52および右前輪54でのそれぞれの累積車輪速を算出する。累積移動量推定部255は、算出した累積車輪速を、積算計測値テーブル184に格納された積算左車輪速CUMVL、積算右車輪速CUMVRと比較し、その差と並進移動量(qx、qy)を基準時更新部253に出力する。
<左右前輪の累積車輪速の算出>
基準時から最新の計測時までの推定された車両50の旋回量αと車速VRC、曲率cについて、回転運動の基本式から、下記式32が成り立つ。
α=c×VRC・・・(式32)
よって、推定点O1での回転半径RRCは、下記式33で表される
RRC=1/c=VRC/α・・・(式33)
左前輪52、右前輪54それぞれの回転半径である左半径RFL、右半径RFRは、下記式34で与えられる。
RFL=sqrt((RRC+T)^2+L^2)
RFR=sqrt((RRC−T)^2+L^2)
・・・(式34)
したがって、左前輪52、右前輪54それぞれの車輪速の推定左車輪速EVL、推定右車輪速EVRは、下記式34のようになる。
EVL=RFL×α
=sqrt((RRC+T)^2+L^2)×α
=sqrt((VRC/α+T)^2+L^2)×α
=k×sqrt((VRC+α×T)^2+(α×L)^2)
EVR=RFR×α
=sqrt((RRC−T)^2+L^2)×α
=sqrt((VRC/α−T)^2+L^2)×α
=k×sqrt((VRC−α×T)^2+(α×L)^2)
・・・(式35)
ただし、kは移動速度の符号を表すためのパラメータで、以下で定義される。
k= 1 (VRC≧0)
=−1 (VRC<0)
・・・(式36)
<車輪速積算値と推定車輪速積算値の差分>
積算計測値テーブル184に保存される、計測値に基づく積算左車輪速CUMVL、積算右車輪速CUMVRと、推定された推定左車輪速EVL、推定右車輪速EVRとの差分値DIFFを、式37により定義する。
DIFF=MIN(|CUMVL−EVL|、|CUMVR−EVR|)
・・・(式37)
累積移動量推定部255は、差分値DIFFを基準時更新部253に出力する。
<基準時更新判定>
基準時更新部253は、推定された並進量TRCと差分値DIFFを入力として、基準時の更新の必要性を判定し、必要な場合に基準時を更新する。基準時更新部253は、下記式38が満たされる場合に基準時を更新する。
TRC>THK1 または |DIFF|>THK2・・・(式38)
基準時更新部253が基準時を更新した場合、第2の実施の形態と同様、積算計測値テーブル184において、式30、式31の設定が行われる。
以上説明したように、第3の実施の形態による軌跡推定装置250によれば、第2の実施の形態による軌跡推定装置150と同様の効果を得ることができる。さらに、差分値DIFFを導入して基準値更新の判定を行うので、並進量TRCが少なくても運動の種類が変化した場合などにも、精度よく対応して軌跡の推定を行うことが可能である。すなわち、推定した並進量から積算車輪速を逆算し、計測値に基づく積算車輪速と比較することで、車両50の運動が円運動で記述できない場合を判別することができる。よって、車両50の運動が円運動で記述できなくなった段階で、基準時を更新し、積算誤差の低減をより図ることができる。なお、基準時更新部253は、基準時更新閾値THK1を用いず、差分値DIFFのみによる判別を行うようにしてもよい。
(変形例)
以下、第1から第3の実施の形態の変形例について説明する。本変形例は、第1から第3の実施の形態における軌跡推定部15の処理の変形例である。本変形例において、第1から第3の実施の形態による軌跡推定装置1、軌跡推定装置150、または軌跡推定装置250と同様の構成および動作については、同一符号を付し、重複説明を省略する。本変形例に用いられる軌跡推定装置のハードウエア構成の一例は、軌跡推定装置1の例と同様である。
以下、変形例による軌跡推定部15の処理について説明する。本変形例において軌跡推定部15は、車輪速と操舵角、または車輪速積算値と平均操舵角とに基づき、軌跡を推定する。以下、第2または第3の実施の形態においての処理と同様、車輪速積算値と平均操舵角とに基づく処理を例にして説明するが、同様の方法を第1の実施の形態に適用することも可能である。
本変形例においては、第2の実施の形態の式20、式33、および式34が用いられる。理解のため、以下に記載する。
c=φa/(L×sqrt(μ^2−φa^2))・・・(式20)
RRC=1/c・・・(式33)
RFL=sqrt((RRC+T)^2+L^2)
RFR=sqrt((RRC−T)^2+L^2)
・・・(式34)
ここで、推定される円運動での角速度をωとすると、左前輪52、右前輪54の左前輪速VFL、右前輪速VFRは、下記式39で与えられる。
VFL=RFL×ω
VFR=RFR×ω
・・・(式39)
式39を行列表現で表すと、下記式40で表される。
Figure 2015170133
式40を擬似逆行列を用いて最小二乗法で解くとすると、式41を解くことになる。
Figure 2015170133
式41を解くと、下記式42となる。
ω=(RFL×VFL+RFR×VFR)/(RFL^2+RFR^2)
=(sqrt((RRC+T)^2+L^2)×VFL
+sqrt((RRC−T)^2+L^2)×VFR)
/(2×(RRC^2+L^2+T^2))
=(sqrt((1/c+T)^2+L^2)×VFL
+sqrt((1/c−T)^2+L^2)×VFR)
/(2×((1/c)^2+L^2+T^2))
=c×(sqrt((1+c×T)^2+c×L^2)×VFL
+sqrt((1−c×T)^2+c×L^2)×VFR)
/(2×((c^2×(L^2+T^2)+1))
・・・(式42)
よって、推定点O1での車両50の車速VRCは、下記式43で表される。
VRC=RRC×ω
=ω/c
=(sqrt((1+c×T)^2+c×L^2)×VFL
+sqrt((1−c×T)^2+c×L^2)×VFR)
/(2×((c^2×(L^2+T^2)+1))
・・・(式43)
第2の実施の形態または第3の実施の形態において、左前輪速VFL、右前輪速VFRは、積算左車輪速CUMVL、積算右車輪速CUMVRで与えられる。よって、式43は、式44のように変形される。
VRC=(sqrt((1+c×T)^2+c×L^2)×CUMVL
+sqrt((1−c×T)^2+c×L^2)×CUMVR)
/(2×((c^2×(L^2+T^2)+1))
・・・(式44)
次に、上記車速VRC、旋回角ωから、基準時から最新の計測時までの車両50の旋回量αと並進移動量(qx、qy)を算出する。具体的には第2の実施の形態における式26、式27により求められる。
以上のように算出された、旋回量α、並進移動量(qx、qy)が、軌跡算出部155に出力される。第3の実施の形態に適用する場合には、さらに、旋回量α、車速VRC、並進量TRCが、累積移動量推定部255に出力される。なお、第1の実施の形態による軌跡推定装置1に本変形例を適用する場合には、式20、式33、式34に代えて、式1、式7、式12を用いればよい。
以上説明したように、本変形例は、第1から第3の実施の形態の変形例とすることができる。本変形例によれば、例えば、実測された左前輪速VFLと右前輪速VFRとの間に誤差による数値のばらつきなどがあっても、最小二乗法を用いているため、精度よく軌跡の推定を行うことができる。
(第4の実施の形態)
以下、第4の実施の形態による軌跡推定装置450について説明する。第4の実施の形態において、軌跡推定装置1、軌跡推定装置150、または軌跡推定装置250と同様の構成および動作については、同一符号を付し、重複説明を省略する。
第4の実施の形態による軌跡推定装置450は、通信網430を介して検出装置410と接続される。図27は、第4の実施の形態による軌跡推定装置450および検出装置410の構成を示す図である。
図27に示すように、車両400に検出装置410が搭載されている。検出装置410は、車両400に設けられた車輪速センサ402、操舵角センサ404から、夫々左前輪速VFL、右前輪速VFR、積算操舵角量CUMφを検出し、通信網430を介して軌跡推定装置450に送信する。軌跡推定装置450は、検出装置410からの計測値を受信し、車両400の軌跡を推定する。
検出装置410は、CPU412、メモリ414、車輪速取得I/F416、操舵角取得I/F418、出力I/F420、送受信装置422を有する。CPU412は、検出装置410の動作を制御する演算処理装置である。CPU412は、例えばメモリ414に予め記憶された制御プログラムを読み込んで実行することにより、検出装置410としての制御処理を行う。メモリ414は、例えば、読出し専用記憶装置、随時書き込み及び読み出し可能な記憶装置などである。車輪速取得I/F416は、車輪速センサ402から左右前輪の夫々の車輪速を受付ける際の管理を行うインタフェース装置である。操舵角取得I/F418は、操舵角センサ404から、車両の前輪の方向を変化させるハンドルの切り角を受付ける際の管理を行うインタフェース装置である。出力I/F420は、軌跡の推定結果を出力する際の管理を行うインタフェース装置である。送受信装置422は、通信網430を介して軌跡推定装置450との間の通信を行う送受信装置である。
軌跡推定装置450は、CPU452、メモリ454、入力装置456、出力装置458、送受信装置460を有している。CPU452は、軌跡推定装置450の動作を制御する演算処理装置である。CPU452は、例えばメモリ454に予め記憶された制御プログラムを読み込んで実行することにより、軌跡推定装置450としての制御処理を行う。メモリ454は、例えば、読出し専用記憶装置、随時書き込み及び読み出し可能な記憶装置などである。入力装置456は、検出装置410からの車輪速、操舵角等を受付ける。出力装置458は、結果を出力する。送受信装置460は、通信網430を介して検出装置410との間の通信を行う。軌跡推定装置450は、上記に説明した第1から第4の実施の形態または変形例による軌跡推定装置1、軌跡推定装置150、軌跡推定装置250のいずれでもよい。
上記のような構成により、車両400で計測した計測値に基づき通信網430を介して軌跡推定装置450で、車両400の軌跡の推定を行うことができる。軌跡推定装置450として、第1から第3および変形例のいずれかを採用することにより、同様の効果を得ることができる。
ここで、上記第1から第4の実施の形態および変形例による軌跡推定方法の動作をコンピュータに行わせるために共通に適用されるコンピュータの例について説明する。図28は、標準的なコンピュータのハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図28に示すように、コンピュータ500は、Central Processing Unit(CPU)502、メモリ504、入力装置506、出力装置508、外部記憶装置512、媒体駆動装置514、ネットワーク接続装置等がバス510を介して接続されている。
CPU502は、コンピュータ500全体の動作を制御する演算処理装置である。メモリ504は、コンピュータ500の動作を制御するプログラムを予め記憶したり、プログラムを実行する際に必要に応じて作業領域として使用したりするための記憶部である。メモリ504は、例えばRandom Access Memory(RAM)、Read Only Memory(ROM)等である。入力装置506は、コンピュータの使用者により操作されると、その操作内容に対応付けられている使用者からの各種情報の入力を取得し、取得した入力情報をCPU502に送付する装置であり、例えばキーボード装置、マウス装置などである。出力装置508は、コンピュータ500による処理結果を出力する装置であり、表示装置などが含まれる。例えば表示装置は、CPU502により送付される表示データに応じてテキストや画像を表示する。
外部記憶装置512は、例えば、ハードディスクなどの記憶装置であり、CPU502により実行される各種制御プログラムや、取得したデータ等を記憶しておく装置である。媒体駆動装置514は、可搬記録媒体516に書き込みおよび読み出しを行うための装置である。CPU502は、可搬記録媒体516に記録されている所定の制御プログラムを、媒体駆動装置514を介して読み出して実行することによって、各種の制御処理を行うようにすることもできる。可搬記録媒体516は、例えばCompact Disc(CD)−ROM、Digital Versatile Disc(DVD)、Universal Serial Bus(USB)メモリ等である。ネットワーク接続装置518は、有線または無線により外部との間で行われる各種データの授受の管理を行うインタフェース装置である。バス510は、上記各装置等を互いに接続し、データのやり取りを行う通信経路である。
上記第1から第4の実施の形態による軌跡推定方法をコンピュータに実行させるプログラムは、例えば外部記憶装置512に記憶させる。CPU502は、外部記憶装置512からプログラムを読み出し、コンピュータ500に軌跡推定の動作を行なわせる。このとき、まず、軌跡推定の処理をCPU502に行わせるための制御プログラムを作成して外部記憶装置512に記憶させておく。そして、入力装置506から所定の指示をCPU502に与えて、この制御プログラムを外部記憶装置512から読み出させて実行させるようにする。また、このプログラムは、可搬記録媒体516に記憶するようにしてもよい。
なお、本発明は、以上に述べた実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成または実施形態を採ることができる。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
移動体の左右の前輪の車輪速の計測値を受付ける車輪速受付部と、
前記移動体の進行方向を変更する操舵角の計測値を受付ける操舵角受付部と、
前記左右の前輪と前記左右の前輪より前記移動体における後部に設けられた左右の後輪との前記移動体の前後方向の距離、前記左右の前輪の左右方向の間隔、および前記操舵角と前記操舵角による前記移動体の回転半径とに応じた定数を記憶した記憶部と、
前記左右の前輪の車輪速の計測値、前記操舵角の計測値、前記前後方向の距離、前記左右方向の間隔、および前記定数に基づき、前記左右の後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円上における前記左右の後輪の回転中心の中点の旋回量と、前記中点の並進量とを推定する軌跡推定部と、
を有することを特徴とする軌跡推定装置。
(付記2)
軌跡推定部は、前記左右の前輪のうちの左前輪は、前記左前輪の角度を変更する第1の軸に接続され、右前輪は、前記右前輪の角度を変更する第2の軸に接続され、前記第1の軸と前記第2の軸とは、第3の軸にそれぞれ直角に接続され、前記操舵角は、前記第3の軸の前記左右方向の変位に変換されるとして、前記円の回転半径を算出することにより、前記旋回量および前記並進量を推定する
ことを特徴とする付記1に記載の軌跡推定装置。
(付記3)
前記旋回量および前記並進量を推定する基準とする基準時から前記基準時が更新されるまで、所定時間毎の計測時に計測された前記左右の前輪の車輪速をそれぞれ積算する車輪速積算部と、
前記基準時から最新の前記計測時までの平均操舵角を推定する操舵角推定部と、
前記基準時を更新する基準時更新部と、
をさらに有し、
積算された前記左右の前輪の車輪速と前記平均操舵角とに基づき前記所定時間毎の計測時に応じた前記旋回量および前記並進量を算出する軌跡算出部と、
をさらに有し、
前記軌跡推定部は、前記基準時から前記最新の計測時までの旋回量および並進量を、それぞれ積算された前記左右の車輪速、および前記平均操舵角に基づき推定し、
前記基準時更新部は、推定された前記並進量が、前記旋回量または前記並進量の誤差の増大を抑制する予め定められた条件に当てはまる場合は、前記基準時を前記最新の計測時に更新し、
軌跡算出部は、推定された前記旋回量および前記並進量に基づき、前記最新の計測時に応じた前記移動体の旋回量および並進量を算出する、
ことを特徴とする付記1または付記2に記載の軌跡推定装置。
(付記4)
前記条件は、推定された前記基準時から前記最新の計測時までの前記移動体の並進量が基準時更新閾値以上であることであり、
軌跡算出部は、推定された前記旋回量および前記並進量に基づき、前記最新の計測時の一つ前の計測時から前記最新の計測時までの前記移動体の旋回量および並進量を前記最新の計測時に応じた旋回量および並進量として算出する、
ことを特徴とする付記3に記載の軌跡推定装置。
(付記5)
推定された前記基準時から前記最新の計測時までの前記移動体の旋回量および並進量から、前記左右の前輪の左車輪速および右車輪速を逆算し、前記車輪速積算部により積算された左車輪速または右車輪速と比較する累積移動量推定部
をさらに有し、
前記条件は、逆算された前記左右の前輪の左車輪速または右車輪速と、前記車輪速積算部により積算された左車輪速または右車輪速との差が第2の所定量以内であることであり、
軌跡算出部は、推定された前記旋回量および前記並進量に基づき、前記最新の計測時の一つ前の計測時から前記最新の計測時までの前記移動体の旋回量および並進量を前記最新の計測時に応じた旋回量および並進量軌跡として算出する、
ことを特徴とする付記3または付記4に記載の軌跡推定装置。
(付記6)
前記軌跡推定部は、前記左右の前輪の車輪速の計測値、前記操舵角の計測値、前記前後方向の距離、前記左右方向の間隔、および前記定数に基づき、最小二乗法を用いて、前記左右の後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円上における前記左右の後輪の回転中心の中点の旋回量と、前記中点の並進量とを推定することを特徴とする付記1から付記5のいずれかに記載の軌跡推定装置。
(付記7)
コンピュータによって実行される軌跡推定方法であって、
移動体の左右の前輪の車輪速の計測値、および前記移動体の進行方向を変更する操舵角の計測値を受付け、
前記左右の前輪と前記左右の前輪より前記移動体における後部に設けられた左右の後輪との前記移動体の前後方向の距離、前記左右の前輪の左右方向の間隔、および前記操舵角と前記操舵角による前記移動体の回転半径とに応じた定数に基づき、前記左右の後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円上における前記左右の後輪の回転中心の中点の旋回量と、前記中点の並進量とを推定する、
ことを特徴とする軌跡推定方法。
(付記8)
前記旋回量および前記並進量を推定する処理においては、前記左右の前輪のうちの左前輪は、前記左前輪の角度を変更する第1の軸に接続され、右前輪は、前記右前輪の角度を変更する第2の軸に接続され、前記第1の軸と前記第2の軸とは、第3の軸にそれぞれ直角に接続され、前記操舵角は、前記第3の軸の前記左右方向の変位に変換されるとして、前記円の回転半径を算出する
ことを特徴とする付記7に記載の軌跡推定方法。
(付記9)
前記旋回量および前記並進量を推定する基準とする基準時から前記基準時が更新されるまで、所定時間毎の計測時に計測された前記左右の前輪の車輪速をそれぞれ積算し、
前記基準時から最新の前記計測時までの平均操舵角を推定し、
前記基準時から前記最新の計測時までの旋回量および並進量を、それぞれ積算された前記左右の車輪速、および前記平均操舵角に基づき推定し、
推定された前記並進量が、前記旋回量または前記並進量の誤差の増大を抑制する予め定められた条件に当てはまる場合は、前記基準時を前記最新の計測時に更新し
推定された前記旋回量および前記並進量に基づき、前記最新の計測時に応じた前記移動体の旋回量および並進量を算出する、
ことを特徴とする付記7または付記8に記載の軌跡推定方法。
(付記10)
前記条件は、推定された前記基準時から前記最新の計測時までの前記移動体の並進量が基準時更新閾値以上であることであり、
推定された前記旋回量および前記並進量に基づき、前記最新の計測時の一つ前の計測時から前記最新の計測時までの前記移動体の旋回量および並進量を前記最新の計測時に応じた旋回量および並進量として算出する、
ことを特徴とする付記9に記載の軌跡推定方法。
(付記11)
さらに、推定された前記基準時から前記最新の計測時までの前記移動体の旋回量および並進量から、前記左右の前輪の左車輪速および右車輪速を逆算し、
前記条件は、逆算された前記左右の前輪の左車輪速または右車輪速と、前記車輪速積算部により積算された左車輪速または右車輪速との差が第2の所定量以内であることであり、
推定された前記旋回量および前記並進量に基づき、前記最新の計測時の一つ前の計測時から前記最新の計測時までの前記移動体の旋回量および並進量を前記最新の計測時に応じた旋回量および前記並進量として算出する、
ことを特徴とする付記9または付記10に記載の軌跡推定方法。
(付記12)
前記左右の前輪の車輪速の計測値、前記操舵角の計測値、前記前後方向の距離、前記左右方向の間隔、および前記定数に基づき、最小二乗法を用いて、前記左右の後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円上における前記左右の後輪の回転中心の中点の旋回量と、前記中点の並進量とを推定する
ことを特徴とする付記7から付記11のいずれかに記載の軌跡推定方法。
(付記13)
移動体の左右の前輪の車輪速の計測値、および前記移動体の進行方向を変更する操舵角の計測値を受付け、
前記左右の前輪と前記左右の前輪より前記移動体における後部に設けられた左右の後輪との前記移動体の前後方向の距離、前記左右の前輪の左右方向の間隔、および前記操舵角と前記操舵角による前記移動体の回転半径とに応じた定数に基づき、前記左右の後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円上における前記左右の後輪の回転中心の中点の旋回量と、前記中点の並進量とを推定する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記14)
前記旋回量および前記並進量を推定する処理においては、前記左右の前輪のうちの左前輪は、前記左前輪の角度を変更する第1の軸に接続され、右前輪は、前記右前輪の角度を変更する第2の軸に接続され、前記第1の軸と前記第2の軸とは、第3の軸にそれぞれ直角に接続され、前記操舵角は、前記第3の軸の前記左右方向の変位に変換されるとして、前記円の回転半径を算出する
ことを特徴とする付記13に記載のプログラム。
(付記15)
前記旋回量および前記並進量を推定する基準とする基準時から前記基準時が更新されるまで、所定時間毎の計測時に計測された前記左右の前輪の車輪速をそれぞれ積算し、
前記基準時から最新の前記計測時までの平均操舵角を推定し、
前記基準時から前記最新の計測時までの旋回量および並進量を、それぞれ積算された前記左右の車輪速、および前記平均操舵角に基づき推定し、
推定された前記並進量が、前記旋回量または前記並進量の誤差の増大を抑制する予め定められた条件に当てはまる場合は、前記基準時を前記最新の計測時に更新し
推定された前記旋回量および前記並進量に基づき、前記最新の計測時に応じた前記移動体の旋回量および並進量を算出する、
ことを特徴とする付記13または付記14に記載のプログラム。
1 軌跡推定装置
3 演算処理部
5 記憶部
11 車輪速受付部
12 車輪速積算部
13 操舵角受付部
14 操舵角推定部
15 軌跡推定部
19 パラメータDB
21 CPU
23 メモリ
25 車輪速取得I/F
27 操舵角取得I/F
29 出力I/F
31 バス
33 車輪速センサ
35 操舵角センサ
40 パラメータテーブル
50 車両
52 左前輪
54 右前輪
56 左後輪
58 右後輪
60 ステアリング軸
62 ピニオンギア
64 タイロッド
66 ナックルアーム
68 ナックルアーム
RRC 回転半径
VFL 左前輪速
VFR 右前輪速
VRC 車速
TRC 並進量
L 車輪前後間隔
M 回転中心
T 車輪左右間隔値
VRMS 二乗平均車輪速

Claims (8)

  1. 移動体の左右の前輪の車輪速の計測値を受付ける車輪速受付部と、
    前記移動体の進行方向を変更する操舵角の計測値を受付ける操舵角受付部と、
    前記左右の前輪と前記左右の前輪より前記移動体における後部に設けられた左右の後輪との前記移動体の前後方向の距離、前記左右の前輪の左右方向の間隔、および前記操舵角と前記操舵角による前記移動体の回転半径とに応じた定数を記憶した記憶部と、
    前記左右の前輪の車輪速の計測値、前記操舵角の計測値、前記前後方向の距離、前記左右方向の間隔、および前記定数に基づき、前記左右の後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円上における前記左右の後輪の回転中心の中点の旋回量と、前記中点の並進量とを推定する軌跡推定部と、
    を有することを特徴とする軌跡推定装置。
  2. 軌跡推定部は、前記左右の前輪のうちの左前輪は、前記左前輪の角度を変更する第1の軸に接続され、右前輪は、前記右前輪の角度を変更する第2の軸に接続され、前記第1の軸と前記第2の軸とは、第3の軸にそれぞれ直角に接続され、前記操舵角は、前記第3の軸の前記左右方向の変位に変換されるとして、前記円の回転半径を算出することにより、前記旋回量および前記並進量を推定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の軌跡推定装置。
  3. 前記旋回量および前記並進量を推定する基準とする基準時から前記基準時が更新されるまで、所定時間毎の計測時に計測された前記左右の前輪の車輪速をそれぞれ積算する車輪速積算部と、
    前記基準時から最新の前記計測時までの平均操舵角を推定する操舵角推定部と、
    前記基準時を更新する基準時更新部と、
    をさらに有し、
    積算された前記左右の前輪の車輪速と前記平均操舵角とに基づき前記所定時間毎の計測時に応じた前記旋回量および前記並進量を算出する軌跡算出部と、
    をさらに有し、
    前記軌跡推定部は、前記基準時から前記最新の計測時までの旋回量および並進量を、それぞれ積算された前記左右の車輪速、および前記平均操舵角に基づき推定し、
    前記基準時更新部は、推定された前記並進量が、前記旋回量または前記並進量の誤差の増大を抑制する予め定められた条件に当てはまる場合は、前記基準時を前記最新の計測時に更新し、
    軌跡算出部は、推定された前記旋回量および前記並進量に基づき、前記最新の計測時に応じた前記移動体の旋回量および並進量を算出する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軌跡推定装置。
  4. 前記条件は、推定された前記基準時から前記最新の計測時までの前記移動体の並進量が基準時更新閾値以上であることであり、
    軌跡算出部は、推定された前記旋回量および前記並進量に基づき、前記最新の計測時の一つ前の計測時から前記最新の計測時までの前記移動体の旋回量および並進量を前記最新の計測時に応じた旋回量および並進量として算出する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の軌跡推定装置。
  5. 推定された前記基準時から前記最新の計測時までの前記移動体の旋回量および並進量から、前記左右の前輪の左車輪速および右車輪速を逆算し、前記車輪速積算部により積算された左車輪速または右車輪速と比較する累積移動量推定部
    をさらに有し、
    前記条件は、逆算された前記左右の前輪の左車輪速または右車輪速と、前記車輪速積算部により積算された左車輪速または右車輪速との差が第2の所定量以内であることであり、
    軌跡算出部は、推定された前記旋回量および前記並進量に基づき、前記最新の計測時の一つ前の計測時から前記最新の計測時までの前記移動体の旋回量および並進量を前記最新の計測時に応じた旋回量および並進量軌跡として算出する、
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の軌跡推定装置。
  6. 前記軌跡推定部は、前記左右の前輪の車輪速の計測値、前記操舵角の計測値、前記前後方向の距離、前記左右方向の間隔、および前記定数に基づき、最小二乗法を用いて、前記左右の後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円上における前記左右の後輪の回転中心の中点の旋回量と、前記中点の並進量とを推定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の軌跡推定装置。
  7. コンピュータによって実行される軌跡推定方法であって、
    移動体の左右の前輪の車輪速の計測値、および前記移動体の進行方向を変更する操舵角の計測値を受付け、
    前記左右の前輪と前記左右の前輪より前記移動体における後部に設けられた左右の後輪との前記移動体の前後方向の距離、前記左右の前輪の左右方向の間隔、および前記操舵角と前記操舵角による前記移動体の回転半径とに応じた定数に基づき、前記左右の後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円上における前記左右の後輪の回転中心の中点の旋回量と、前記中点の並進量とを推定する、
    ことを特徴とする軌跡推定方法。
  8. 移動体の左右の前輪の車輪速の計測値、および前記移動体の進行方向を変更する操舵角の計測値を受付け、
    前記左右の前輪と前記左右の前輪より前記移動体における後部に設けられた左右の後輪との前記移動体の前後方向の距離、前記左右の前輪の左右方向の間隔、および前記操舵角と前記操舵角による前記移動体の回転半径とに応じた定数に基づき、前記左右の後輪の回転中心を通る直線上の点を中心とする円上における前記左右の後輪の回転中心の中点の旋回量と、前記中点の並進量とを推定する、
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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