JP2871415B2 - 車両の自動走行制御装置 - Google Patents

車両の自動走行制御装置

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JP2871415B2
JP2871415B2 JP22444693A JP22444693A JP2871415B2 JP 2871415 B2 JP2871415 B2 JP 2871415B2 JP 22444693 A JP22444693 A JP 22444693A JP 22444693 A JP22444693 A JP 22444693A JP 2871415 B2 JP2871415 B2 JP 2871415B2
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turning
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友博 福村
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  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、左右制駆動力差によっ
て発生させた旋回モーメントにより旋回走行するように
した、車両の自動走行制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の自動走行制御装置(自動操縦装
置)の従来例としては、例えば、特開平2ー141338号公
報、特開昭60ー37011号公報に開示されたものがある。特
開平2ー141338号公報の従来例は、運転者が追従走行(自
動操舵走行)を希望する場合、車速や先行車との車間距
離等から追従走行モードに移行できるか否かを判定し、
追従走行可能と判定されて運転者がそれを希望したとき
にはそのときの車間距離を記憶しておき、その車間距離
の近傍の車間距離を保つように制駆動力制御(ブレーキ
制御、変速機制御、スロットル弁制御等)を行うように
している。この従来例は、先行車および自車が同一進行
方向に走行している状態から先行車が旋回した場合や、
先行車および自車が同一進行方向に走行しているがオフ
セットが生じている場合には、運転者のステアリングホ
イール(ハンドル)操作を必要とするため、完全に追従
走行を実現しているとは言えなかった。
【0003】一方、特開昭60ー37011号公報の従来例は、
運転者によるステアリング操作とは独立して操舵車輪を
操舵する車輪操舵機構を設け、所定基準点(例えば走行
レーンを規定する白線等の基準ラインや走行レーンに設
けたガイドウェイや先行車の基準位置等)から車両(自
車)の基準位置までの相対距離に応じて操舵車輪の操舵
を行うようにしているため、上述した先行車の旋回等の
場合も含めて追従走行(自動操舵走行;自律走行)が可
能になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載の2つの従来例を組み合わせて上述した先行車の
旋回等の場合にも対処し得る自動走行制御装置を構成し
た場合、低車速時においてはハンドルの操舵量に比べて
発生する旋回モーメントが小さいため、低車速時に対処
し得るように、据切り操舵力に対応する非常に大きな車
輪駆動力を発生し得るような、車輪操舵機構のアクチュ
エータを使用せざるを得ず、コストアップおよび車両の
重量増を招いてしまう。
【0005】本発明は、左右輪間の車輪速差に基づいて
旋回モーメントを発生させるようにすることにより、上
述した問題を解決することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的のため、本発明
の請求項1の構成は、自車に対し相対移動する対象物と
自車との間の位置関係を検出する位置関係検出手段を具
え、前記対象物と自車との間に所定の位置関係が成立す
るように旋回量を制御して走行する車両の自動走行制御
装置において、前記位置関係検出手段が検出した位置関
係に基づき、前記所定の位置関係を成立させる旋回量が
得られるような、前後輪の少なくとも一方の左右輪間の
車輪速差を算出する車輪速差算出手段と、算出した車輪
速差に基づき、前記左右輪間の車輪速差を左右独立に制
御する車輪速制御手段とを設けたことを特徴とするもの
である。
【0007】また、本発明の請求項2の構成は、上記請
求項1の構成において、前記車輪速差算出手段は、旋回
軌跡差に基づいて算出した車輪速差と、左右駆動力差に
基づいて算出した車輪速差とを加算することにより前記
左右輪間の車輪速差を算出することを特徴とし、さら
に、本発明の請求項3の構成は、上記請求項1の構成に
おいて、操舵輪の操舵量を検出する操舵量検出手段と、
検出した操舵量に基づき、前記左右輪間の車輪速差を補
正する車輪速差補正手段とを設けたことを特徴とするも
のである。
【0008】
【作用】本発明の請求項1の構成によれば、自車に対し
相対移動する対象物と自車との間に所定の位置関係が成
立するように旋回量を制御して走行する際に、位置関係
検出手段は自車に対し相対移動する対象物と自車との間
の位置関係を検出し、車輪速差算出手段は前記位置関係
検出手段が検出した位置関係に基づき、前記所定の位置
関係を成立させる旋回量が得られるような前後輪間の少
なくとも一方の左右輪の車輪速差を、例えば請求項2に
示すように旋回軌跡差に基づいて算出した車輪速差と、
左右駆動力差に基づいて算出した車輪速差とを加算して
算出し、この算出した左右車輪速差に基づき、制駆動力
制御手段が前記左右輪の車輪速を左右独立に制御する。
したがって、走行中には前輪または後輪の左右制駆動力
差に基づいて旋回モーメントが発生することになり、コ
ストアップや重量増を招くことなく、走行中に所望の旋
回特性が得られる。
【0009】また、本発明の請求項3の構成によれば、
操舵量検出手段が検出した操舵輪の操舵量に基づき、車
輪速差補正手段が前記左右輪間の車輪速差を補正するか
ら、操舵輪の実際の操舵状態に応じた旋回モーメントが
得られることになり、より好ましい。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明の第1実施例の車両の自動走行
制御装置の構成を示すシステム図であり、この実施例で
は車両は道路上の走行レーンに設けたガイドウェイに沿
って一定速度で自動操舵走行(自律走行)することを前
提にしている。図1において、1L,1R,2L,2R
は夫々、左前輪、右前輪、左後輪、右後輪であり、3
L,3Rは夫々、左右前輪車輪速センサであり、4L,
4Rは夫々、左右後輪の制動装置(ブレーキ)である。
制動装置4L,4Rとしては、制動液圧を直接制御する
方式のものを用いる。この車両は、エンジン5により後
輪2L,2Rを駆動する後輪駆動方式(FR)を採用し
ており、後輪が駆動輪であり、前輪が従動輪(かつ操舵
輪)である。なお、操舵輪1L,1Rは、操舵方向の動
きを規制されないフリー状態になっているものとする。
【0011】エンジン5は、スロットルバルブ6のスロ
ットル開度をスロットル駆動モータ(以下、モータ)7
によって制御することによりその出力(駆動力)を制御
され、それに伴い車速が制御される。エンジンからの駆
動力は、コンベンショナル方式のディファレンシャル8
を介して左右後輪2L,2Rに伝達され、ブレーキ制御
を実施していない場合には、左右後輪に均等に駆動力が
分配される。
【0012】上記ガイドウェイに追従する自律走行を実
現するためにコントローラ9を設ける。コントローラ9
には、車輪速センサ3L,3Rが検出した左右前輪の車
輪速信号VFL,VFRや、車体前方中央に下向きに取
付けられた位置関係検出手段としてのカメラ11が検出
した画像データ信号Dg等を入力する。
【0013】コントローラ9は、制御制動装置4L,4
Rの左右独立制御によりブレーキを片掛けして車両の旋
回モーメントを発生させるとともに、モータ8の駆動に
よりスロットル開度を調整してエンジン駆動力を制御す
るため、上記各入力信号に基づき、図2および図3の制
御プログラムを実行する。
【0014】図2はコントローラ9により所定周期毎に
繰り返し実行される、スロットル開度制御の制御プログ
ラムを示すフローチャートである。図2において、まず
ステップ201で、車輪速センサ3L,3Rから読み込
んだ左右前輪の車輪速(従動輪速)VFL,VFRを用
いて、次式 V=(VFL+VFR)/2 −(1) により自車の車速(車体速)Vを算出し、次のステップ
202で、目標車速V*を例えば車速Vに基づいて設定
する(目標車速V*は、他の走行状況に関するパラメー
タに基づいて設定したり、一定値に設定してもよい)。
なお、コントローラ9は、ステップ201において車速
検出手段として機能する。
【0015】次のステップ203では、車速Vおよび目
標車速V*間の偏差ΔV=V−V*に応じて次式 Xn =Xn-1 −KP (ΔVn −ΔVn-1 )−KI ・ΔVn −(2) (ただし、KP ;比例ゲイン、KI ;積分ゲイン、添え
字 n;今回のサンプリング値、添え字 n-1;前回のサン
プリング値)によりスロットル開度指令値Xを決定し、
それによりPI制御を行う。
【0016】図3はコントローラ9により所定周期毎に
繰り返し実行される、ブレーキ制御の制御プログラムを
示すフローチャートであり、この制御プログラムは図2
の制御プログラムの後に実行される。図3において、ま
ずステップ221でカメラ11からガイドウェイ10を
含む領域の画像データDgを取り込み、次のステップ2
22では、前記画像データを画像処理してガイドウェイ
10の旋回曲率ρを算出する。旋回曲率ρには、左旋回
時を正とし、右旋回時を負とする極性が付与されてい
る。
【0017】次のステップ223では、旋回曲率ρ、目
標車速V*から遠心力Yを、次式 Y=mρV*2 −(3) (ただし、m;車両質量)により算出し、この遠心力Y
を用いて、次のステップ224で所望の車輪速差を発生
させるためのブレーキ片掛けトルクTを、次式 T=R・(Lr /Tr )・Y −(4) (ただし、R;旋回半径=ρ-1、Lr ;車両重心‐後輪
軸間距離、Tr ;後輪トレッド)により算出し、ステッ
プ225でブレーキ液圧指令値Pを次式 P=k・T −(5) (ただし、k;タイヤ有効径、キャリパ半径、パッドミ
ュー、パッド面積から決定される比例定数で、ブレーキ
トルクを液圧に変換するために用いる比例定数である)
により算出する。なお、コントローラ9は、ステップ2
24において車輪速差算出手段として機能する。
【0018】上記ブレーキ液圧指令値Pは、正のときは
左側ブレーキ片掛けを意味し、負のときは右側ブレーキ
片掛けを意味しているので、次のステップ226〜22
8では、Pの極性に応じて、圧力Pによる左側ブレーキ
片掛けまたは圧力|P|による右側ブレーキ片掛けを行
う。なお、コントローラ9は、ステップ225において
車輪速制御手段として機能する。このようなブレーキ片
掛けによりガイドウェイ10に追従する旋回モーメント
が得られ、自動操縦走行(自律走行)を実現することが
できる。
【0019】図4および図5は本発明の第2実施例の要
部を示す制御プログラムであり、第1実施例の図3と置
き換えて使用する。なお、この第2実施例の基本的な構
成は第1実施例(図1)と同一であり、後輪駆動方式
(FR)を採用していることを前提とする。
【0020】図2のスロットル開度制御の実行後にコン
トローラ9により所定周期毎に繰り返し実行される図4
の制御プログラムにおいて、まずステップ301で、目
標車速V*を読み込むとともに、第1実施例と同様にカ
メラ11からの画像データを画像処理して求めた旋回曲
率ρを読み込んで目標旋回曲率ρ*とする。次のステッ
プ302では、旋回軌跡差による左右車輪速差ΔVWR
を、次式 ΔVWR =Tr ・ρ*・V* −(6) により算出し、次のステップ303では、遠心力に見合
う左右駆動力差(左右制動力差)を発生させるための左
右車輪速差ΔVWT を、次式 ΔVWT =(4Lr /g・kμ・αr ・Tr )ρ*・V*3 −(7) (ただし、g;重力加速度[n/S2 ]、kμ;ドライ
ビングスティフネス、αr ;後軸重量配分=1−αf 、
αf ;前輪重量配分)により算出する。
【0021】次のステップ304では、目標車輪速差Δ
VWを、次式 ΔVW=ΔVWR +ΔVWT −(8) により、ステップ302,303で求めた旋回軌跡差分
および制駆動力差分の左右車輪速差を加算することによ
って算出する。そして、ステップ305で、左右輪の目
標車輪速VWL 、VWR を、次式 VWL =V*+(ΔVW/2)、VWR =V*−(ΔVW/2)−(9) により算出する。
【0022】図5はコントローラ9により所定周期毎に
繰り返し実行される旋回のためのブレーキ制御の制御プ
ログラムを示すフローチャートである。この制御プログ
ラムは図4の制御プログラムの後に実行され、左右後輪
に対し旋回のためのブレーキ制御を実施する。図5にお
いて、まずステップ321で旋回曲率ρの極性をチェッ
クすることにより旋回方向を判定し、左旋回時には制御
をステップ322以降に進め、右旋回時には制御をステ
ップ326以降に進める。
【0023】ステップ322では、左輪(左後輪)の車
輪速VRLおよび目標車輪速VWLを読み込み、ステッ
プ323で両者の偏差ΔVL を、次式 ΔVL =VRL−VWL −(10) により算出する。次のステップ324では左後輪のブレ
ーキ圧PL を次式 PL =Kb・ΔVL −(11) (ただし、Kb;フィードバックゲイン)により算出し、
ステップ325でブレーキ圧PL による左輪ブレーキ制
御を行う(その際、右輪ブレーキ制御は禁止する)。な
お、右旋回時には、ステップ326〜329により同様
にブレーキ圧PRによる右輪ブレーキ制御を行う(その
際、左輪ブレーキ制御は禁止する)。
【0024】次に、本実施例の作用を図6および図7に
よって説明する。図6は、ハンドル操作時(操舵輪を旋
回状態に合わせて切りこんだ場合)の力の釣り合い状態
を表わしており、遠心力との釣り合い式およびモーメン
トとの釣り合い式は、次式 mρV*2 =Yf +Yr ,Lf Yf −Lr Yr =0 −(12) (ただし、Lf ;車両重心‐前輪軸間距離、Lr ;車両
重心‐後輪軸間距離=Lαf 、L;ホイールベース、Y
f ;前輪遠心力、Yr ;後輪遠心力)で表わされる。こ
の場合、前輪および後輪に発生する力がモーメント的に
釣り合うので、駆動力を左右均等に付与すればよい。
【0025】一方、図7はハンドルフリー時(操舵輪の
操舵方向への動きを規制しない場合)の力の釣り合い状
態を表わしており、前輪の釣り合い式は、(セルフアラ
イニングトルク)=(保舵力)=0であることから、Y
f =0で表わされる。また、遠心力との釣り合い式およ
びモーメントとの釣り合い式は、次式 mρV*2 =Yr =Yr1+Yr2,Tr Δx−Lr Yr =0 −(13) (ただし、Yr1;左後輪遠心力、Yr2;右後輪遠心力、
Δx;制駆動力差)で表わされ、前輪がフリーになって
いるため、横力=0になる。したがって、必要とする遠
心力は後輪のみで受け持つことになる。その場合、遠心
力および後輪横力間にアンダーステアモーメントが発生
するので、旋回状態を維持するためにはそれを打ち消す
ため、制駆動力差でオーバーステアモーメントを発生す
る必要があり、その場合に必要とする制駆動力差は遠心
力に基づいて次式で表わされる。 Δx=Lr Yr /Tr =(Lr /Tr )mρV*2 −(14)
【0026】次に、後輪駆動車の場合について、上記制
駆動力差を発生するための左右車輪速差、つまり旋回に
必要なヨーモーメントを発生させるための左右車輪速差
について考察する。ハンドルフリー状態で旋回するため
に必要な制駆動力差は、(14)式より、 Δx=2Lr Y/Tr =(2mLr /Tr )ρ*V*2 −(15) と表わされる。1輪当たりに必要なスリップ率Sは、次
式 S=μ/Kμ=Δx/(Kμ・Wr ) −(16) (ただし、μ;単位荷重当りの駆動力、Kμ;ドライビ
ングスティフネス、Wr;後輪軸重=m・g・αr )で
表わされる。結局、必要とする左右輪の車輪速差ΔVW
T は、次式ΔVWT =2V*S=(4Lr /g・kμ・
αr ・Tr )ρ*・V*3 で表わされ、これは(7)式
と一致する。なお、全輪駆動車の場合は、上記前輪駆動
および後輪駆動車の場合を統合したものになる。
【0027】この第2実施例は、上記ブレーキ片掛けに
よりガイドウェイ10に追従する旋回モーメントが得ら
れ、自動操縦走行(自律走行)を実現することができ
る。
【0028】ところで、この第2実施例は後輪駆動車
(FR)を前提にしているが、前輪駆動車(FF)の場
合にも適用することができる。その場合、(15)式は Δx=2Lr Y/Tf COSθ=(2mLr /Tf CO
Sθ)ρ*V*2 となり、同様に図4のステップ303で用いている
(7)式は ΔVWT =(4Lr /g・kμ・αr ・Tf COSθ)ρ*・V*3 =(4L/g・kμ・Tf COSθ)ρ*・V*3 となる。
【0029】図8および図9は本発明の第3実施例の要
部を示す制御プログラムであり、第1実施例の図2およ
び図3と夫々置き換えて使用する。この第3実施例の基
本的な構成は第1実施例(図1)に図示しない車間距離
センサを追加したものであり、後輪駆動方式(FR)を
採用していることを前提にしている。この第3実施例
は、第1実施例がガイドウェイに追従する自律走行を行
うのに対し、先行車を追従する追従走行を行う点が相違
している。したがって、カメラ11は、先行車を含む画
像データDgを取り込み得るような水平に近い角度で車
体前部中央に取り付けておくものとする。
【0030】コントローラ9により所定周期毎に繰り返
し実行される、図8のスロットル開度制御の制御プログ
ラムにおいて、まずステップ401で、車輪速センサ3
L,3Rから読み込んだ左右前輪の車輪速(従動輪速)
VFL,VFRを用いて、V=(VFL+VFR)/2
により自車の車速(車体速)Vを算出(検出)する。次
のステップ402では、車間距離センサにより車間距離
Lc を計測し、ステップ403で先行車の車速Vt を、
次式 Vt =V+(dLc /dt) −(17) により算出する。
【0031】次のステップ404では、目標車間距離L
*を、次式 L*=f(Vt ) −(18) により先行車の車速Vt に応じて決定する(なお、この
目標車間距離L*は、固定値としても、ある程度の幅を
持たせてもよい)。そして、次のステップ405で、車
間距離Lc および目標車間距離L*間の偏差ΔL=Lc
−L*に応じて、次式 Xn =Xn-1 −KP (ΔLn −ΔLn ー1)−KI ・ΔLn −(19) (ただし、KP ;比例ゲイン、KI ;積分ゲイン、添え
字 n;今回のサンプリング値、添え字 n-1;前回のサン
プリング値)によりスロットル開度指令値Xを決定し、
それによりPI制御を行う。
【0032】図9はコントローラ9により所定周期毎に
繰り返し実行されるブレーキ制御の制御プログラムを示
すフローチャートであり、この制御プログラムは図8の
制御プログラムの後に実行される。図9において、まず
ステップ421でカメラ11から先行車を含む画像デー
タDgを取り込み、次のステップ422では、前記画像
データを画像処理して先行車の横方向の位置を検出す
る。次のステップ423で先行車に対する自車の横ずれ
量Δyを算出し、ステップ424では横ずれ量Δyを解
消する目標旋回曲率ρ*を、Δy,車間距離Lc 、車速
Vから算出する。
【0033】次のステップ425では、旋回曲率ρ、目
標車速V*から遠心力Yを、次式 Y=mρV*2 −(3) (ただし、m;車両質量)により算出し、この遠心力Y
を用いて、次のステップ426でブレーキ片掛けトルク
Tを、次式 T=R・(Lr /Tr )・Y −(4) により算出し、ステップ427でブレーキ液圧指令値P
(正のとき左側ブレーキ片掛け、負のとき右側ブレーキ
片掛け)を次式 P=k・T −(5) により算出する。そして、次のステップ428〜430
では、Pの極性に応じて、圧力Pによる左側ブレーキ片
掛けまたは圧力|P|による右側ブレーキ片掛けを行
う。
【0034】この第3実施例は、上記ブレーキ片掛けに
より先行車に追従する旋回モーメントが得られ、自動追
従走行を実現することができる。
【0035】ところで、この第3実施例は後輪駆動車
(FR)を前提にしているが、前輪駆動車(FF)の場
合にも適用することができる。その場合、図8のステッ
プ401で、車輪速センサ3L,3Rから読み込んだ左
右後輪の車輪速(従動輪速)VRL,VRRを用いて、
V=(VRL+VRR)/2により自車の車速(車体
速)Vを算出(検出)すればよい。
【0036】図10は本発明の第4実施例の要部を示す
制御プログラムであり、第1実施例の図3と置き換えて
使用する。この第4実施例の基本的な構成は第1実施例
(図1)に図示しない舵角センサを追加したものであ
り、後輪駆動方式(FR)を採用し、車両は道路上の走
行レーンに設けたガイドウェイに沿って一定速度で自動
操縦走行(自律走行)することを前提にしている。
【0037】図10はコントローラ9により所定周期毎
に繰り返し実行されるブレーキ制御の制御プログラムを
示すフローチャートであり、この制御プログラムは図2
の制御プログラム4の後に実行される。図10におい
て、まずステップ501でカメラ11からガイドウェイ
10を含む領域の画像データDgを取り込み、次のステ
ップ502で、前記画像データを画像処理してガイドウ
ェイに対する自車の横ずれ量Δyを算出する。この横ず
れ量Δyは、自車がガイドウェイに対し左側にずれてい
る場合を正とする。
【0038】次のステップ503では、ブレーキ液圧指
令値P0 (正のとき左側ブレーキ片掛け、負のとき右側
ブレーキ片掛け)を、次式 P0 =−G・Δy −(20) (ただし、G;フィードバックゲイン)により横ずれ量
Δyに応じて算出し、ステップ504で操舵輪の操舵角
を得るために、対応する舵角センサの検出値θ(正のと
き操舵輪左切り、負のとき右切り)を読み込む。なお、
コントローラ9は、ステップ504において操舵量検出
手段として機能する。
【0039】次のステップ505では、ブレーキ液圧指
令値P0 に対し、次式 P=P0 −α{θ−θ0 (V*ρ*) −(21) (ただし、α;前輪のコーナリングフォース等から決ま
る定数θ0 ;舵角フリーで(V*ρ*)の旋回をした場
合(図7の場合)の舵角量)により補正を加える。この
補正は、操舵輪が左に切れているとき左側のブレーキ液
圧を下げるか右側のブレーキ液圧を上げ、操舵輪が右に
切れているとき右側のブレーキ液圧を下げるか左側のブ
レーキ液圧を上げるようにして行う。そして、この補正
後のブレーキ液圧指令値Pを用いて、ステップ506〜
508で、Pの極性に応じて、圧力Pによる左側ブレー
キ片掛けまたは圧力|P|による右側ブレーキ片掛けを
行う。なお、コントローラ9は、ステップ505におい
て車輪速差補正手段として機能する。
【0040】この第4実施例は、踏面外乱等により操舵
輪が必要以上に切れてしまった場合や操舵輪が戻ってし
まった場合においても、その分に対する補正が加えら
れ、ガイドウェイ10に追従する自動操縦走行(自律走
行)を実現することができる。
【0041】図11は本発明の第5実施例の要部を示す
制御プログラムであり、第3実施例の図9と夫々置き換
えて使用する。この第5実施例の基本的な構成は第3実
施例と同一であり、後輪駆動方式(FR)を採用し、車
両は先行車を追従する追従走行を行うことを前提にして
いる。
【0042】図11はコントローラ9により所定周期毎
に繰り返し実行されるブレーキ制御の制御プログラムを
示すフローチャートであり、この制御プログラムは図8
の制御プログラムの後に実行される。図11において、
まずステップ601でカメラ11から先行車を含む画像
データDgを取り込み、次のステップ602では、前記
画像データを画像処理して先行車の横方向の位置を検出
する。次のステップ603で先行車に対する自車の横ず
れ量Δyを算出する。次のステップ604〜609で
は、図10のステップ503〜508と同一内容の制御
を行ってPの極性に応じて、圧力Pによる左側ブレーキ
片掛けまたは圧力|P|による右側ブレーキ片掛けを行
う。
【0043】この第5実施例は、上記ブレーキ片掛けに
より操舵輪の操舵量に応じたものになるような補正が加
えられた旋回モーメントが得られ、先行車に追従する自
動追従走行を実現することができる。
【0044】なお、第1、2、4実施例では、道路上の
走行レーンの表面に設けられたガイドウェイが白線等の
ラインであることを前提にしているので、それを検出す
る位置関係検出手段としてカメラ11を用いて画像処理
によりガイドウェイを認識するようにしているが、ガイ
ドウェイとして道路の表面または地中に連続的に埋設さ
れた金属物体を用いる場合にも本実施例は適用可能であ
り、その場合には金属物体から成るガイドウェイを電気
的に検出するセンサを位置関係検出手段として用いるも
のとする。
【0045】また、ガイドウェイが道路上の走行レーン
と対応せず、道路脇等の走行レーンから一定距離を隔て
た位置に連続的に設置された発信機等である場合にも本
実施例は適用可能であり、その場合には発信機等からの
ガイド情報信号を受信する受信機を位置関係検出手段と
して用いるものとする。さらに、ガイドウェイを道路上
等に設けずに、衛星(GPS)からの地上位置情報をガ
イド情報信号として用いる場合にも、本実施例が適用可
能であることは言うまでもない。
【0046】
【発明の効果】かくして本発明の車両の自動走行装置の
請求項1の構成は上述の如く、自車に対し相対移動する
対象物と自車との間に所定の位置関係が成立するように
旋回量を制御して走行する際に、位置関係検出手段は自
車に対し相対移動する対象物と自車との間の位置関係を
検出し、車輪速差算出手段は前記位置関係検出手段が検
出した位置関係に基づき、前記所定の位置関係を成立さ
せる旋回量が得られるような前後輪間の少なくとも一方
の左右輪の車輪速差を例えば請求項2に示すように旋回
軌跡差に基づいて算出した車輪速差と、左右駆動力差に
基づいて算出した車輪速差とを加算して算出し、この算
出した左右車輪速差に基づき、制駆動力制御手段が前記
左右輪の車輪速を左右独立に制御するから、走行中には
前輪または後輪の左右制駆動力差に基づいて旋回モーメ
ントが発生することになり、コストアップや重量増を招
くことなく、走行中に所望の旋回特性が得られる。な
お、請求項3に示すように、操舵量検出手段が検出した
操舵輪の操舵量に基づき、車輪速差補正手段が前記左右
輪間の車輪速差を補正するようにすると、操舵輪の実際
の操舵状態に応じた旋回モーメントが得られることにな
り、より好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の車両の自動走行制御装置
の構成を示すシステム図である。
【図2】同例のスロットル開度制御の制御プログラムを
示すフローチャートである。
【図3】同例のブレーキ制御の制御プログラムを示すフ
ローチャートである。
【図4】本発明の第2実施例のスロットル開度制御の制
御プログラムを示すフローチャートである。
【図5】同例のブレーキ制御の制御プログラムを示すフ
ローチャートである。
【図6】同例の作用を説明するための図である。
【図7】同例の作用を説明するための図である。
【図8】本発明の第3実施例のスロットル開度制御の制
御プログラムを示すフローチャートである。
【図9】同例のブレーキ制御の制御プログラムを示すフ
ローチャートである。
【図10】本発明の第4実施例のブレーキ制御の制御プ
ログラムを示すフローチャートである。
【図11】本発明の第5実施例のブレーキ制御の制御プ
ログラムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1L 左前輪 1R 右前輪 2L 左後輪 2R 右後輪 3L,3R 車輪速センサ 4L,4R 制動装置(ブレーキ) 5 エンジン 6 スロットルバルブ 7 スロットル駆動モータ(モータ) 9 コントローラ 10 ガイドウェイ 11 カメラ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車に対し相対移動する対象物と自車と
    の間の位置関係を検出する位置関係検出手段を具え、前
    記対象物と自車との間に所定の位置関係が成立するよう
    に旋回量を制御して走行する車両の自動走行制御装置に
    おいて、 前記位置関係検出手段が検出した位置関係に基づき、前
    記所定の位置関係を成立させる旋回量が得られるよう
    な、前後輪の少なくとも一方の左右輪間の車輪速差を算
    出する車輪速差算出手段と、 算出した車輪速差に基づき、前記左右輪間の車輪速差を
    左右独立に制御する車輪速制御手段とを設けたことを特
    徴とする、車両の自動走行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記車輪速差算出手段は、旋回軌跡差に
    基づいて算出した車輪速差と、左右駆動力差に基づいて
    算出した車輪速差とを加算することにより前記左右輪間
    の車輪速差を算出することを特徴とする、請求項1記載
    の車両の自動走行制御装置。
  3. 【請求項3】 操舵輪の操舵量を検出する操舵量検出手
    段と、検出した操舵量に基づき、前記左右輪間の車輪速
    差を補正する車輪速差補正手段とを設けたことを特徴と
    する、請求項1記載の車両の自動走行制御装置。
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