JP6069840B2 - 移動速度算出方法及び移動速度算出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、受信機の移動速度を算出する方法等に関する。
測位用の衛星信号を利用した測位システムとして、GPS(Global Positioning System)が広く知られており、携帯型電話機やカーナビゲーション装置等に内蔵されたGPS受信機に利用されている。GPSでは、複数のGPS衛星の位置や各GPS衛星までの擬似距離等の情報を用いた位置計算を行ってGPS受信機の位置やクロックバイアスを求める。
また、GPSでは、GPS衛星とGPS受信機との相対速度に応じて受信周波数が変化する原理を利用して、GPS衛星信号の発信周波数とGPS受信機での受信周波数とを用いて、GPS受信機の移動速度を算出することができる(例えば特許文献1)。
特開2010−175426号公報
上記のように、GPSでは、GPS受信機の移動速度を算出することができる。ところが、上記の原理を利用して算出した移動速度を時間積分してGPS受信機の移動距離を算出してみると、算出される移動距離は、GPS受信機の実際の移動距離よりも短くなる傾向があることが実験により判明した。
移動速度が正しく算出できていれば、GPS受信機の移動距離も正しく求まるはずである。それにも関わらず、移動距離が正しく求まらないということは、従来の方法では、何らかの要因によって、移動速度の算出が正しく行えないことを意味する。
本発明は上述した課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、受信機の移動速度を正しく算出するための新しい手法を提案することにある。
以上の課題を解決するための第1の形態は、所定の発信源からの発信信号を受信する受信機の移動速度を算出する移動速度算出方法であって、前記受信機の受信信号が間接波であるか否かを判定することと、前記発信源と前記受信機との相対速度に応じて受信周波数が変化する原理を利用して、前記発信信号の発信周波数と前記受信機での受信周波数と前記受信信号が間接波であるか否かに応じて定まる前記相対速度の補正係数とを用いて前記受信機の移動速度を算出することと、を含む移動速度算出方法である。
また、他の形態として、所定の発信源からの発信信号を受信する受信部と、前記受信部の受信信号が間接波であるか否かを判定する判定部と、前記発信源と前記受信部との相対速度に応じて受信周波数が変化する原理を利用して、前記発信信号の発信周波数と前記受信部での受信周波数と前記受信信号が間接波であるか否かに応じて定まる前記相対速度の補正係数とを用いて前記受信部の移動速度を算出する算出部と、を備えた移動速度算出装置を構成することとしてもよい。
この第1の形態等によれば、受信機の受信信号が間接波であるか否かが判定される。そして、発信源と受信機との相対速度に応じて受信周波数が変化する原理を利用して、発信信号の発信周波数と受信機での受信周波数と受信信号が間接波であるか否かに応じて定まる相対速度の補正係数とを用いて受信機の移動速度を算出する。
所定の発信源とは、例えば、測位用衛星や擬似衛星(スードライト)、携帯型電話機の基地局といった所定の発信信号の発信源である。詳細については実施形態で述べるが、所定の発信源からの発信信号を受信した信号が間接波である場合は、発信源と受信機との相対速度の補正係数として間接波受信用の補正係数を適用し、相対速度に応じて受信周波数が変化する原理を利用することで、受信機の移動速度を正しく算出することができる。
また、第2の形態として、第1の形態の移動速度算出方法において、前記移動速度の算出は、前記受信信号が直接波であると判定した場合の前記相対速度に対する誤差を推定することを含む、移動速度算出方法を構成することとしてもよい。
発信源と受信機との相対速度をそのまま用いて受信機の移動速度を算出することは、受信信号が直接波であれば正しいが、間接波の場合は正しいとは言えない。そこで、第2の形態のように、受信信号が直接波であると判定した場合の相対速度に対する誤差を推定する。そして、推定した誤差を用いることで、受信信号が間接波の場合の移動速度を正しく算出することができる。
第3の形態は、第2の形態の移動速度算出方法において、前記誤差の推定は、前記受信機の移動速度と前記誤差とが正の相関であるとして前記誤差を推定することを含む、移動速度算出方法である。
また、この場合、第4の形態のように、第3の形態の移動速度算出方法において、前記誤差の推定は、前記受信機の移動速度に対する前記誤差の増大度合を1.0以上3.0以下とする前記正の相関に基づいて前記誤差を推定することを含む、移動速度算出方法を構成することとしてもよい。
実験により、受信機の移動速度と誤差との間には、正の相関があることが判明した。また、この場合において、受信機の移動速度に対する誤差の増大度合を1.0以上3.0以下とすることで、誤差を効果的に推定可能であることが判明した。従って、第3又は第4の形態により、誤差を適切に推定することが可能となる。
また、第5の形態として、第1〜第4の何れかの形態の移動速度算出方法において、前記補正係数は、前記発信源と前記受信機との相対移動方向を所与の方向に変更することを表す係数である、移動速度算出方法を構成することとしてもよい。
この第5の形態によれば、補正係数は、発信源と受信機との相対移動方向を所与の方向に変更することを表す係数であるので、受信信号が間接波である場合の相対速度を適切に求めることができ、誤った移動速度が算出されることを防止することができる。
また、第6の形態として、第1〜第5の何れかの形態の移動速度算出方法において、複数の発信源それぞれからの発信信号を受信することを更に含み、前記判定することは、各受信信号について間接波であるか否かを判定することを含み、前記移動速度を算出することは、各受信信号に係る前記相対速度の補正係数を用いて前記受信機の移動速度を算出することを含む、移動速度算出方法を構成することとしてもよい。
この第6の形態によれば、複数の発信源それぞれから受信した発信信号が間接波であるか否かに応じて、各受信信号に係る相対速度の補正係数を用いて受信機の移動速度を算出することで、移動速度算出の確度を向上させることができる。
受信周波数に含まれるドリフト成分の変動を調べた実験結果の一例。 視線受信機速度とドップラー誤差との相関関係を調べた実験結果の一例。 (1)直接波を受信する場合の説明図。(2)間接波を受信する場合の説明図。 携帯型電話機の機能構成の一例を示す図。 ベースバンド処理回路部の回路構成の一例を示す図。 ベースバンド処理の流れを示すフローチャート。 移動速度算出処理の流れを示すフローチャート。 第2ベースバンド処理の流れを示すフローチャート。
以下、図面を参照して、本発明を適用した好適な実施形態について説明する。本実施形態は、衛星測位システムの一種であるGPS(Global Positioning System)を適用した実施形態である。但し、本発明を適用可能な形態が以下説明する実施形態に限定されるわけでないことは勿論である。
1.原理
GPSを利用した衛星測位システムにおいて、測位用衛星の一種であるGPS衛星は、エフェメリスやアルマナックといった衛星軌道データを含む航法データを、測位用の衛星信号の一種であるGPS衛星信号に乗せて発信している。本実施形態では、このGPS衛星が所定の発信源に相当する。
GPS衛星の発信信号であるGPS衛星信号は、拡散符号の一種であるC/A(Coarse and Acquisition)コードによって、スペクトラム拡散方式として知られるCDMA(Code Division Multiple Access)方式によって変調された1.57542[GHz]の信号である。1.57542[GHz]は、GPS衛星信号の発信周波数に相当する。C/Aコードは、コード長1023チップを1PNフレームとする繰返し周期1msの擬似ランダム雑音符号であり、各GPS衛星に固有のコードである。
課題部分でも述べたように、GPSでは、GPS衛星とGPS受信機との相対速度に応じて受信周波数が変化する原理を利用して、GPS衛星信号の発信周波数とGPS受信機での受信周波数とを用いて、GPS受信機の移動速度を算出することができる。しかし、この原理を利用して算出した移動速度を時間積分してGPS受信機の移動距離及び移動方向を算出し、最新の位置から移動方向に対して移動距離分の変位を加えることで位置を算出する実験を行ったところ、算出位置は、GPS受信機の真位置が描く軌跡を縮めたような軌跡を描く傾向があることが判明した。
かかる現象が生じた原因を解明するために、本願発明者は、GPS受信機での受信周波数を詳細に調べる実験を行った。具体的には、GPS受信機を自動車に設置し、移動速度を変化させながら自動車を走行させる走行試験を行い、その場合におけるGPS受信機での受信周波数に含まれるドリフト成分の変動(時間変化)を調べてみた。
GPS受信機での受信周波数frは、GPS衛星信号の発信周波数である搬送波周波数(キャリア周波数)fcと、ドップラー周波数fdopと、クロックドリフトdとを用いて、次式(1)のように表すことができる。
実験では、複数のGPS衛星からGPS衛星信号をそれぞれ受信した場合の受信周波数frを測定した。また、高精度の速度計測装置を用いて自動車の速度を計測することによってGPS受信機の速度(以下、「受信機速度」と称す。)を求め、当該受信機速度とGPS衛星の速度(以下、「衛星速度」と称す。)とを用いてドップラー周波数fdopを算出した。そして、これらの値を用いて式(1)からクロックドリフトdを算出することで(以下、「クロックドリフト算出値」と称す。)、受信周波数に含まれるドリフト成分の時系列変化を調べた。
図1は、複数のGPS衛星のうちのある1つのGPS衛星に着目した実験結果である。図1において、横軸は時間軸である。また、クロックドリフト算出値を黒丸のプロットで示し、受信機速度を白三角形のプロットで示している。また、クロックドリフトdの真値(以下、「クロックドリフト真値」と称す。)を、図中に太実線のラインで示している。
詳細には、GPS受信機の停止時における位置及び速度を用いて、GPS受信機の停止時におけるクロックドリフト(図1において受信機速度がゼロとなっている地点(3箇所)でのクロックドリフト)の値を求め、それらの値に対して近似直線を引いたラインが、クロックドリフト真値を示す図1の太実線のラインに相当する。但し、クロックドリフトは、速度の単位「m/s」に換算した結果を示している。
この実験結果を見ると、クロックドリフト算出値は、クロックドリフト真値に対して上下に大きく揺らいでいることがわかる。理想的には、クロックドリフト真値に追従するようにクロックドリフト算出値が変動するはずであるのに、実際には、クロックドリフト算出値とクロックドリフト真値との間にはズレが生じている。
クロックドリフト算出値とクロックドリフト真値とのズレに着目してみると、点線で囲った部分P1では、クロックドリフト算出値がクロックドリフト真値に対して上方向に揺らいでおり、ズレ量が正として表れている。他方、一点鎖線で囲った部分P2では、クロックドリフト算出値がクロックドリフト真値に対して下方向に揺らいでおり、ズレ量が負として表れている。
そこで、部分P1及び部分P2に相当する時間帯を調べたみたところ、部分P1に相当する時間帯では、GPS受信機(自動車)がGPS衛星に近づく方向に移動しており、部分P2に相当する時間帯では、GPS受信機がGPS衛星から遠ざかる方向に移動していることがわかった。なお、図1には、1つのGPS衛星に係る実験結果のみを示したが、他のGPS衛星についても、同様の実験結果が得られることを確認した。
以上の実験結果から、クロックドリフト算出値とクロック真値との間にはズレが生じており、このズレは、GPS衛星に対するGPS受信機の相対的な移動方向に応じて正負に変化することがわかった。本願発明者は、このズレ量がドップラー周波数の誤差(以下、「ドップラー誤差」と称す。)を表しているのではないかと考え、ドップラー誤差についての検証を行った。
1−1.ドップラー誤差の検証
最初に、変数の定義を行う。速度には大きさの他に方向がある。そのため、以下の説明では、原則的に、速度と言ったときは速度の大きさ(スカラー量)を表すものとし、速度ベクトルと言ったときは速度の大きさ(スカラー量)に加えて方向を表すものとする。すなわち、速度とは「Speed」を、速度ベクトルとは「Velocity」を意味する。
ECEF座標系におけるGPS受信機の速度ベクトル(以下、「受信機速度ベクトル」と称す。)を、ベクトル表記の「vr」を用いて次式(2)のように定義する。また、ECEF座標系におけるGPS受信機の位置(以下、「受信機位置」と称す。)を、ベクトル表記の「pr」を用いて次式(3)のように定義する。
但し、下付きの添え字の「r」は、GPS受信機を表す。また、(ur,vr,wr)は、ECEF座標系のX軸、Y軸及びZ軸それぞれの速度成分を表し、(xr,yr,zr)は、ECEF座標系のX軸、Y軸及びZ軸それぞれの位置成分を表す。
また、ECEF座標系におけるGPS衛星の速度ベクトル(以下、「衛星速度ベクトル」と称す。)を、ベクトル表記の「vj」を用いて次式(4)のように定義する。また、ECEF座標系におけるGPS衛星の位置(以下、「衛星位置」と称す。)を、ベクトル表記の「pj」を用いて次式(5)のように定義する。
但し、下付きの添え字の「j」は、GPS衛星の番号を表す。捕捉したGPS衛星の数がN個である場合は「j=1,2,・・・,N」となる。また、(uj,vj,wj)は、ECEF座標系のX軸、Y軸及びZ軸それぞれの速度成分を表し、(xj,yj,zj)は、ECEF座標系のX軸、Y軸及びZ軸それぞれの位置成分を表す。
このとき、GPS受信機からGPS衛星に向かう視線方向の単位ベクトル(以下、「視線単位ベクトル」と称す。)ljを、次式(6)のように定義することができる。
また、受信機速度ベクトルvrを視線方向に投影することで、視線方向に対するGPS受信機の速度(以下、「視線受信機速度」と称す。)を定義することができる。具体的には、受信機速度ベクトルvrと視線単位ベクトルljとの内積を計算することで、次式(7)のように視線受信機速度vradを求めることができる。
但し、上付きの添え字「T」は行列の転置を表す。
図2は、視線受信機速度とドップラー誤差との相関関係を調べる実験を行った実験結果の一例である。この実験では、高層ビルが立ち並ぶアーバンキャニオン環境において、GPS受信機を設置した自動車を走行させる走行試験を行い、視線受信機速度及びドップラー誤差を調べた。ドップラー誤差は、クロックドリフト算出値とクロックドリフト真値との差を求めることで測定した。1秒に1回の割合で視線受信機速度及びドップラー誤差を測定し、所定時間分の視線受信機速度及びドップラー誤差の特性値(座標値)を座標上にプロットした結果が図2である。
図2において、横軸は視線受信機速度であり、縦軸はドップラー誤差である。単位は共に「m/s」である。グラフの右半分のプロットは、視線受信機速度が正の値となる状況、すなわち、GPS受信機がGPS衛星に近づく方向に移動している状況を表すプロットである。他方、グラフの左半分のプロットは、視線受信機速度が負の値となる状況、すなわち、GPS受信機がGPS衛星から遠ざかる方向に移動している状況を表すプロットである。
このグラフを見ると、ドップラー誤差は、第1分布D1と第2分布D2との2種類の分布を示していることがわかる。第1分布D1は、概ねドップラー誤差をゼロとする正規分布と考えることができる。第2分布D2は、視線受信機速度とドップラー誤差とが正の相関を有する分布であり、より具体的には、視線受信機速度に応じて線形的に変化する分布である。なお、他の都市でも同様の実験を行ったところ、図2と同様の結果が得られることを確認した。
実験環境がアーバンキャニオン環境であったことから、第1分布D1は、GPS受信機がGPS衛星から直接波を受信した場合の分布を表しており、第2分布D2は、GPS受信機がGPS衛星から間接波を受信した場合の分布を表していると推察することができる。
図3は、GPS受信機が直接波及び間接波をそれぞれ受信する場合の説明図である。図3は、GPS衛星SVjが紙面向かって右方向の天空所定位置に存在しており、GPS受信機Rが図中右方向に移動する場合を示している。右方向への受信機速度ベクトルvrの符号を「正」、左方向の場合を「負」として説明する。
図3(1)は、GPS受信機RがGPS衛星SVjから直接波を受信する場合の説明図である。GPS受信機Rが直接波を受信する場合は、直接波の進行方向に対向する方向にGPS受信機Rのドップラーが生ずる。この場合のドップラー周波数は、衛星速度ベクトルvjと受信機速度ベクトルvrとの相対速度ベクトルvj−vrを視線方向に投影することで求めることができる。この場合、GPS受信機Rでの受信周波数frは、次式(8)のように表される。
図3(2)は、GPS受信機RがGPS衛星SVjから間接波を受信する場合の説明図である。GPS衛星SVjから送出された直接波が、建物等の障害物Bで反射し、その反射波が間接波となってGPS受信機Rに到達する。図3(2)において、GPS受信機Rは、間接波を移動方向と反対の方向から受信する格好となる。
この状況は、図3(2)に一点鎖線で示すように、ラインL上で障害物Bに対して線対称となる位置にGPS受信機Rが仮想的に存在して、負方向に移動し、障害物Bが存在せずに直接波を受信した状況と等価である。この仮想的なGPS受信機Rの受信機速度ベクトルは−vrで表される。このため、GPS受信機での受信周波数frは、次式(9)のように表すことができる。
なお、図3(2)では、説明の簡明化のために、GPS衛星SVjとGPS受信機Rとの位置関係を2次元的な位置関係で説明したが、3次元的な位置関係でも同様に考えることができ、GPS受信機での受信周波数frは式(9)で表される。
式(8)及び(9)によれば、GPS受信機が直接波を受信する場合と間接波を受信する場合とで、受信周波数が異なる式で表されることになる。これは、式(1)で表される受信周波数frに誤差が生じていると考えることで説明可能である。
この誤差を前述のドップラー誤差として「ε」と表記する。この場合、ドップラー誤差εを考慮して受信周波数frを定式化すると、次式(10)のようになる。
式(10)のドップラー周波数fdopは、次式(11)で表される。
また、図2の実験結果から、ドップラー誤差の第2分布D2は、視線受信機速度vradに対して線形的な相関特性を示す。このため、視線受信機速度vradを変数とする線形関数(単純増加関数)を用いて、ドップラー誤差εを1次式で近似すると、次式(12)のようになる。
但し、「α」は線形関数の傾きを表す係数である。
式(11)及び式(12)を用いて、式(10)は次式(13)のように変形することができる。
ドップラー誤差εの第1分布D1は、概ね期待値をゼロとする正規分布である。そこで、αをゼロとすると(α=0)、式(13)は式(8)と一致する。従って、第1分布D1は、GPS受信機が直接波を受信する場合の分布を表していると言える。
また、図2の実験結果によれば、ドップラー誤差εの第2分布D2において、視線受信機速度vradに対するドップラー誤差εの関係を1次式で表わした場合の傾き(増大度合)は、およそ2.0である。そこで、αを2.0とすると(α=2.0)、式(13)は式(9)と一致する。従って、第2分布D2は、GPS受信機が間接波を受信する場合の分布を表していると言える。
なお、視線受信機速度vradとドップラー誤差εとの関係を1次式で近似したが、これは一例に過ぎない。正の相関を有する関数であれば、別の関数で表わすことも勿論可能である。
1−2.移動速度の算出方法
次に、本実施形態における移動速度の算出方法について説明する。本実施形態は、特に、移動中のGPS受信機の速度、つまり、GPS受信機の移動速度を算出することを想定した実施形態である。
具体的には、GPS受信機の受信信号が間接波であるか否かを判定する。そして、GPS衛星(発信源)とGPS受信機(受信機)との相対速度に応じて受信周波数が変化する原理を利用して、GPS衛星信号の搬送波周波数(発信周波数)とGPS受信機での受信周波数と受信信号が間接波であるか否かに応じて定まる相対速度の補正係数とを用いてGPS受信機の移動速度を算出する。
(1)受信信号の種別判定
GPS受信機が捕捉した衛星(以下、「捕捉衛星」と称す。)それぞれについて、受信信号の種別を判定する。具体的には、受信信号の信号強度や捕捉衛星の仰角等の情報に基づいて、受信信号が直接波、間接波及びマルチパス信号(直接波+間接波)の何れに該当するかの種別を判定する。
直接波を受信した場合は、受信信号の信号強度は大きくなる傾向がある。逆に、間接波を受信した場合は、受信信号の信号強度は小さくなる傾向がある。そこで、本実施形態では、信号強度に対する閾値として、第1閾値強度と、第1閾値強度よりも大きい第2閾値強度とを定めておく。そして、信号強度が第2閾値強度を超えている場合は、直接波を受信したと判定し、信号強度が第1閾値強度以上第2閾値強度以下である場合は、マルチパス信号を受信したと判定する。また、信号強度が第1閾値強度未満である場合は、間接波を受信したと判定する。
なお、信号強度だけでなく、仰角から受信信号の種別を判定してもよい。例えば、高仰角の衛星からは、直接波を受信する可能性が高くなる。逆に、低仰角の衛星からは、間接波を受信する可能性が高くなる。そこで、例えば、仰角に対する閾値として、第1閾値角度と、第1閾値角度よりも大きい第2閾値角度とを定めておく。そして、仰角が第2閾値角度を超えている場合は、直接波を受信したと判定し、仰角が第1閾値角度以上第2閾値角度以下である場合は、マルチパス信号を受信したと判定する。また、仰角が第1閾値角度未満である場合は、間接波を受信したと判定する。
また、以上の2つの判定方法を組み合わせることも可能である。例えば、信号強度が第2閾値強度を超えている場合には、直接波を受信したと判定する。そして、信号強度が第2閾値強度以下の場合には、信号強度と仰角との組み合わせで、受信信号がマルチパス信号であるか間接波であるかを判定する、といった方法が考えられる。
勿論、ここで挙げた信号強度や仰角を用いた受信信号の種別の判定方法は一例に過ぎず、他の従来公知の手法を用いて受信信号の種別を判定してもよいことは勿論である。
(2)移動速度算出用衛星の選択
次いで、予め定められた選択条件に従って、移動速度の算出に使用する捕捉衛星(以下、「移動速度算出用衛星」と称す。)を選択する。本実施形態では、受信機速度ベクトルvrに含まれる3次元の速度成分(ur,vr,wr)と、GPS受信機のクロックドリフトdとの4個のパラメーターを未知数とする。4個の未知数が存在するため、少なくとも4個の捕捉衛星を移動速度算出用衛星として選択する必要がある。この場合、例えば、受信信号の種別に基づき定められた優先順位に従って移動速度算出用衛星を選択する。
具体的には、受信信号の種別が直接波である捕捉衛星を第1優先順位とし、受信信号の種別が間接波である捕捉衛星を第2優先順位とする。受信信号の種別がマルチパス信号である捕捉衛星を第3優先順位とする。
例えば、第1優先順位の捕捉衛星が4個以上存在する場合は、それら全ての捕捉衛星を移動速度算出用衛星として選択することとし、第2優先順位以降の捕捉衛星は選択しない。第1優先順位の捕捉衛星が4個に満たない場合は、例えば、移動速度算出用衛星の総数を4個以上とするように、不足分の衛星を第2優先順位の捕捉衛星の中から選択する。また、第1優先順位及び第2優先順位の捕捉衛星の総数が4個に満たない場合は、移動速度算出用衛星の総数を4個以上とするように、不足分の衛星を第3優先順位の捕捉衛星の中から選択する。不足分の衛星の選択方法は、例えば、信号強度が大きい順や仰角が高い順に選択するなどすればよい。
(3)移動速度の算出処理
次いで、GPS衛星信号の発信周波数とGPS受信機での受信周波数と受信信号が間接波であるか否かに応じて定まる相対速度の補正係数とを用いてGPS受信機の移動速度を算出する処理を行う。この移動速度の算出処理では、例えば、各移動速度算出用衛星に係る観測周波数と推定周波数との差の二乗和を最小化させる、いわゆる最小二乗法を適用した収束計算を行う。観測周波数は、GPS受信機で観測したGPS衛星信号の周波数であり、例えば周波数方向の相関演算を行うことで求められる。推定周波数は、式(13)によって推定される周波数である。
先ず、未知数である受信機速度ベクトルvr及びクロックドリフトdを成分とする未知数ベクトルXを、次式(14)のように定義する。
このとき、次式(15)〜(17)に従って収束計算を実行する。
式(15)において、ベクトル表記の「X(n)」は収束計算の第nステップで求まる未知数ベクトルを表し、「ΔX」は未知数ベクトルの更新量を表す。未知数ベクトルの更新量ΔXが十分小さくなるまで、式(15)〜式(17)に従って未知数ベクトルXを更新していく。
式(16)において、「fj」は第j番目の移動速度算出用衛星に係る観測周波数であり、「fr(X,vj,lj)」は第j番目の移動速度算出用衛星について推定した推定周波数である。式(13)から、受信周波数frは、受信機速度ベクトルvr、クロックドリフトd、衛星速度ベクトルvj及び視線単位ベクトルljを変数とする関数で表されるため、推定周波数をfr(X,vj,lj)と表記している。
推定周波数の算出に係る式(13)は、受信信号が直接波である場合(直接波であると判定した場合)のGPS衛星とGPS受信機との相対速度に対する誤差を推定し、言ってみれば、当該誤差を用いて相対速度を補正することを表す式である。
受信信号が直接波である場合の相対速度ベクトルは「vj−vr」で表される。しかし、ドップラー誤差εを考慮すると、実効的な受信機速度ベクトルは「(1−α)vr」となるため、「−α・vr」の誤差が生ずる。この誤差「−α・vr」が逆向きの抵抗値として作用することにより、従来の移動速度算出方法では、移動速度を正しく算出することができなかったのである。つまり、算出した移動速度を時間積分して移動距離を求めると、真の移動距離よりも移動距離が短く算出されてしまい、結果、真の位置が描く軌跡を縮めたような算出位置の軌跡が得られてしまっていたのである。
そこで、本実施形態の移動速度算出方法では、誤差「−α・vr」を推定しながら相対速度ベクトル「vj−vr」を補正することにより、受信機速度ベクトルvrの最適解を求める収束計算を行う。これにより、誤差「−α・vr」が逆向きの抵抗値として作用することが防止され、移動速度を正しく算出することが可能となる。「α」は相対速度の補正用の係数(相対速度の補正係数)と言えるため、以下「補正係数」と称して説明する。
補正係数「α」は、GPS衛星とGPS受信機との相対移動方向を所与の方向に変更することを表す係数である。従って、相対速度の補正は、GPS衛星とGPS受信機との相対移動方向を所与の方向に変更した場合の相対速度に補正することを意味する。
再び図3(2)を参照して説明すると、GPS受信機が間接波を受信する場合、GPS受信機がGPS衛星から遠ざかる方向に移動しつつ直接波を受信している状況と等価である。つまり、GPS受信機が直接波を受信する場合と比較して、GPS受信機が間接波を受信する場合には、GPS衛星とGPS受信機との相対移動方向が所与の方向に変化する。従って、相対速度の補正では、GPS衛星とGPS受信機との相対移動方向を所与の方向に変更した場合の相対速度に補正していることになる。
式(15)〜(17)の収束計算では、移動速度算出用衛星毎に判定した受信信号の種別(直接波、間接波又はマルチパス信号)に応じて、異なる補正係数αを適用して、式(13)から推定周波数fr(X,vj,lj)を算出する。つまり、受信信号の種別毎に補正係数の値を変えて、GPS受信機の移動速度を算出する計算を行う。
本願発明者が行った実験によれば、受信信号が間接波である場合の補正係数αを1.0以上3.0以下、好ましくは1.8以上2.2以下として移動速度計算を行うことで、GPS受信機の移動速度を高い正確性で求めることができることを確認した。そこで、受信信号の種別が間接波である移動速度算出用衛星については、例えば、補正係数を「α=2.0」として推定周波数fr(X,vj,lj)を算出する。
他方、受信信号の種別が直接波である移動速度算出用衛星については、例えば、補正係数を「α=0」として推定周波数fr(X,vj,lj)を算出する。また、受信信号の種別がマルチパス信号である移動速度算出用衛星については、例えば、補正係数を「α=1.0」として推定周波数fr(X,vj,lj)を算出する。
2.実施例
次に、上記の原理に従って移動速度の算出を行う移動速度算出装置の実施例について説明する。本実施例では、移動速度算出装置を具備する電子機器の一例として携帯型電話機(スマートフォンを含む)の実施例について説明する。
2−1.携帯型電話機の構成
図4は、本実施例における携帯型電話機1の機能構成の一例を示すブロック図である。携帯型電話機1は、GPSアンテナ5と、GPS受信部10と、ホスト処理部30と、操作部40と、表示部50と、音出力部55と、携帯電話用アンテナ60と、携帯電話用無線通信回路部70と、記憶部80と、時計部90とを備えて構成される。
GPSアンテナ5は、GPS衛星から発信されているGPS衛星信号を含むRF(Radio Frequency)信号を受信するアンテナであり、受信した信号をGPS受信部10に出力する。
GPS受信部10は、GPSアンテナ5で受信されたGPS衛星信号の受信信号に基づいて、携帯型電話機1(GPS受信機)の位置や速度を算出する回路或いは装置であり、いわゆるGPS受信機に相当する機能ブロックである。本実施例では、GPS受信部10が移動速度算出装置に相当する。
GPS受信部10は、RF受信回路部11と、ベースバンド処理回路部20とを備えて構成される。なお、RF受信回路部11と、ベースバンド処理回路部20とは、それぞれ別のLSI(Large Scale Integration)として製造することも、1チップとして製造することも可能である。
RF受信回路部11は、RF信号の受信回路であり、所定の発信源であるGPS衛星からの発信信号を受信する受信部に相当する。回路構成としては、例えば、GPSアンテナ5から出力されるRF信号をA/D変換器でデジタル信号に変換し、デジタル信号を処理する受信回路を構成してもよい。また、GPSアンテナ5から出力されるRF信号をアナログ信号のまま信号処理し、最終的にA/D変換することでデジタル信号をベースバンド処理回路部20に出力する構成としてもよい。
後者の場合には、例えば、次のようにRF受信回路部11を構成することができる。所定の発振信号を分周或いは逓倍することで、RF信号乗算用の発振信号を生成する。そして、生成した発振信号を、GPSアンテナ5から出力されたRF信号に乗算することで、RF信号を中間周波数の信号(以下、「IF(Intermediate Frequency)信号」と称す。)にダウンコンバートする。そして、IF信号を増幅等した後、A/D変換器でデジタル信号に変換して、ベースバンド処理回路部20に出力する。
ベースバンド処理回路部20は、RF受信回路部11から出力された受信信号に基づいて、GPS衛星から送出されているGPS衛星信号を捕捉する回路部である。具体的には、ベースバンド処理回路部20は、受信信号に対してキャリア(搬送波)の除去や相関演算等を、専用の回路を用いてハードウェア的に、或いは、デジタル信号処理としてソフトウェア的に実行することで、GPS衛星信号を捕捉する。そして、捕捉したGPS衛星信号に係るメジャメント情報を利用して、位置算出や移動速度算出を行う。
本実施例では、ベースバンド処理回路部20が、RF受信回路部11によって中間周波数にダウンコンバートされた後の周波数を用いて、携帯型電話機1(GPS受信機)の移動速度を算出するものとして説明する。つまり、原理で説明した式(13)を、中間周波数の帯域での推定周波数の算出式として適用し、RF受信回路部11によってダウンコンバートされた後の周波数を用いて、式(14)〜(17)に従って携帯型電話機1の移動速度を算出する。
ホスト処理部30は、記憶部80に記憶されているシステムプログラム等の各種プログラムに従って携帯型電話機1の各部を統括的に制御するプロセッサーであり、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーを有して構成される。ホスト処理部30は、ベースバンド処理回路部20から入力した位置や速度の情報を元に、表示部50に現在位置を指し示した地図を表示させたり、各種のアプリケーション処理に利用する。
操作部40は、例えばタッチパネルやボタンスイッチ等を有して構成される入力装置であり、押下されたキーやボタンの信号をホスト処理部30に出力する。この操作部40の操作により、通話要求やメール送受信要求、各種アプリケーション実行要求、位置算出要求、速度算出要求等の各種指示入力がなされる。
表示部50は、LCD(Liquid Crystal Display)等を有して構成される表示装置であり、ホスト処理部30から出力される表示信号に基づいた各種表示を行う。表示部50には、位置及び速度の算出結果や時刻情報等が表示される。
音出力部55は、スピーカー等を有して構成される音出力装置であり、ホスト処理部30から出力される音出力信号に基づいた各種音出力を行う。音出力部55からは、通話中の音声や、各種アプリケーションに係る音声や音楽等が音出力される。
携帯電話用アンテナ60は、携帯型電話機1の通信サービス事業者が設置した無線基地局との間で携帯電話用無線信号の送受信を行うアンテナである。
携帯電話用無線通信回路部70は、RF変換回路、ベースバンド処理回路等によって構成される携帯電話の通信回路部であり、携帯電話用無線信号の変調・復調等を行うことで、通話やメールの送受信等を実現する。
記憶部80は、ROM(Read Only Memory)やフラッシュROM、RAM(Random Access Memory)等の記憶装置を有して構成され、ホスト処理部30が携帯型電話機1を制御するためのシステムプログラムや、各種アプリケーション処理を実行するための各種プログラムやデータ等を記憶する。
時計部90は、携帯型電話機1の内部時計であり、水晶振動子及び発振回路でなる水晶発振器等を有して構成される。時計部90の計時時刻は、ベースバンド処理回路部20及びホスト処理部30に随時出力される。時計部90の計時時刻は、ベースバンド処理回路部20によって算出されたクロックバイアス(時計誤差)に基づき補正される。
2−2.ベースバンド処理回路部の構成
図5は、ベースバンド処理回路部20の回路構成及び記憶部23のデータ構成の一例を示す図であり、本実施例に係わる回路ブロックを中心に記載した図である。ベースバンド処理回路部20は、主要な構成として、処理部21と、記憶部23とを備える。本実施例におけるベースバンド処理回路部20は、GPS衛星信号の捕捉をデジタル信号処理としてソフトウェア的に実現する構成である。
処理部21は、ベースバンド処理回路部20の各機能部を統括的に制御する制御装置及び演算装置であり、CPUやDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサーを有して構成される。
処理部21は、衛星捕捉部211と、受信信号種別判定部213と、位置算出部215と、移動速度算出部217とを有する。但し、本発明の適用に当たっては、必ずしもこれら全ての機能部を必須構成要素としなければならないわけではなく、また、これら以外の機能部を必須構成要素としてもよい。
衛星捕捉部211は、GPS衛星(GPS衛星信号)の捕捉を行う機能部である。具体的には、RF受信回路部11から出力されるデジタル化された受信信号に対して、キャリア除去や相関演算等のデジタル信号処理を実行して、GPS衛星を捕捉する。そして、位相方向及び周波数方向の相関演算結果に対するピーク判定を行い、受信信号のコード位相や受信周波数、信号強度といった諸量をメジャメント情報として算出する。
受信信号種別判定部213は、原理で説明した受信信号種別判定方法に従って、受信信号の種別を判定する。受信信号種別判定部213は、受信部の受信信号が間接波であるか否かを判定する判定部に相当する。
位置算出部215は、衛星捕捉部211によって捕捉された各捕捉衛星に係るメジャメント情報235に含まれるコード位相235Aや、衛星移動情報237を用いて、従来公知の位置計算を行って、受信機位置及びクロックバイアスを算出する。
移動速度算出部217は、衛星捕捉部211によって捕捉された各捕捉衛星に係るメジャメント情報235に含まれる受信周波数235Bや、衛星移動情報237を用いて、原理で説明した移動速度算出方法に従って、受信機速度ベクトルやクロックドリフトを算出する。移動速度算出部217は、GPS受信部10の移動速度を算出する算出部に相当する。
記憶部23は、ベースバンド処理回路部20のシステムプログラムや、衛星捕捉機能、受信信号種別判定機能、位置算出機能、移動速度算出機能といった各種機能を実現するための各種プログラム、データ等を記憶する。また、各種処理の処理中データ、処理結果などを一時的に記憶するワークエリアを有する。
記憶部23には、処理部21によって読み出され、ベースバンド処理(図6参照)として実行されるベースバンド処理プログラム231が記憶されている。ベースバンド処理プログラム231は、移動速度算出処理(図7参照)として実行される移動速度算出プログラム231Aをサブルーチンとして含む。これらの処理については、フローチャートを用いて詳細に後述する。
また、記憶部23には、選択条件テーブル232と、衛星軌道データ233と、各捕捉衛星に係るメジャメント情報235と、各捕捉衛星に係る衛星移動情報237と、受信機情報239とが記憶される。
選択条件テーブル232は、移動速度算出処理において、移動速度算出部217が捕捉衛星の中から移動速度算出用衛星を選択するために用いる選択条件が定められたテーブルである。
衛星軌道データ233は、アルマナックや、各GPS衛星のエフェメリス等のデータである。衛星軌道データ233は、GPS衛星から受信したGPS衛星信号をデコードすることで取得する他、例えば携帯型電話機1の基地局やアシストサーバーからアシストデータとして取得する。
メジャメント情報235は、捕捉したGPS衛星信号に係る諸量であり、例えば、コード位相235Aや受信周波数235B、信号強度235Cがこれに含まれる。
衛星移動情報237は、捕捉衛星の移動状態を示す情報であり、例えば、衛星位置や衛星速度ベクトルがこれに含まれる。
受信機情報239は、GPS受信機に係る情報であり、例えば、受信機位置やクロックバイアス、受信機速度ベクトル、クロックドリフトの算出結果がこれに含まれる。
2−3.処理の流れ
図6は、記憶部23に記憶されているベースバンド処理プログラム231が処理部21によって読み出されることで、ベースバンド処理回路部20において実行されるベースバンド処理の流れを示すフローチャートである。
最初に、処理部21は、捕捉対象衛星選定処理を行う(ステップA1)。具体的には、時計部90で計時されている現在時刻において天空に位置するGPS衛星を、記憶部23に記憶されている衛星軌道データ233を用いて判定して、捕捉対象衛星に選定する。
次いで、衛星捕捉部211は、各捕捉対象衛星を対象としてGPS衛星信号を捕捉する(ステップA3)。具体的には、RF受信回路部11から入力した受信信号に対してキャリア除去や相関演算等のデジタル信号処理を実行してGPS衛星信号を捕捉する。そして、処理部21は、相関演算で相関がとれた衛星を捕捉衛星とし、各捕捉衛星それぞれを対象として、ループAの処理を実行する(ステップA5〜A13)。
ループAの処理では、処理部21は、当該捕捉衛星に係るメジャメント情報235を算出する(ステップA7)。具体的には、位相方向及び周波数方向の相関演算を行うことで求められた相関ピーク値からコード位相235A及び受信周波数235Bを判定する。また、相関ピーク値のIQ成分を用いて信号強度235Cを算出する。
次いで、処理部21は、当該捕捉衛星について捕捉したGPS衛星信号をデコードすることで得られた衛星軌道データ233を用いて、当該捕捉衛星の衛星位置及び衛星速度ベクトルを衛星移動情報237として算出する(ステップA9)。
その後、受信信号種別判定部213は、当該捕捉衛星から受信した信号の種別を判定する受信信号種別判定処理を行う(ステップA11)。受信信号種別判定処理の処理内容は、上述した通りである。そして、処理部21は、次の捕捉衛星へと処理を移行する。全ての捕捉衛星についてステップA7〜A11の処理を行ったならば、ループAの処理を終了する(ステップA13)。
次いで、位置算出部215が、位置算出処理を行う(ステップA15)。具体的には、各捕捉衛星についてステップA7で算出したメジャメント情報235に含まれるコード位相235Aを用いて擬似距離を算出し、当該擬似距離を用いた所定の位置計算を行って、受信機位置及びクロックバイアスを算出する。そして、これらの算出結果を受信機情報239として記憶部23に記憶させる。
次いで、移動速度算出部217が、記憶部23に記憶されている移動速度算出プログラム231Aに従って移動速度算出処理を行う(ステップA17)。
図7は、移動速度算出処理の流れを示すフローチャートである。
最初に、移動速度算出部217は、記憶部23の選択条件テーブル232に定められた選択条件に従って、捕捉衛星の中から移動速度算出用衛星を選択する(ステップB1)。そして、移動速度算出部217は、選択した移動速度算出用衛星毎に、式(13)で表される推定周波数の算出式を立式する(ステップB3)。
そして、移動速度算出部217は、移動速度算出用衛星毎に立式した推定周波数の算出式を用いて、式(15)〜(17)に従って収束計算を行って、受信機速度ベクトル及びクロックドリフトを算出する(ステップB5)。移動速度算出部217は、算出した受信機速度ベクトル及びクロックドリフトを受信機情報239として記憶部23に記憶させた後、移動速度算出処理を終了する。
図6のベースバンド処理に戻り、移動速度算出処理を行った後、処理部21は、位置算出処理で求めた受信機位置及びクロックバイアスと、移動速度算出処理で求めた受信機速度ベクトル及びクロックドリフトとを含む受信機情報239を、ホスト処理部30に出力する(ステップA19)。
その後、処理部21は、処理を終了するか否かを判定し(ステップA21)、処理を継続すると判定した場合は(ステップA21;No)、ステップA1に戻る。また、処理を終了すると判定した場合は(ステップA21;Yes)、ベースバンド処理を終了する。
3.作用効果
本実施形態によれば、GPS受信機の受信信号が間接波であるか否かを判定する。そして、GPS衛星とGPS受信機との相対速度に応じて受信周波数が変化する原理を利用して、GPS衛星信号の発信周波数とGPS受信機での受信周波数と受信信号が間接波であるか否かに応じて定まる相対速度の補正係数とを用いてGPS受信機の移動速度を算出する。GPS衛星からの受信信号が間接波である場合に、GPS衛星とGPS受信機との相対速度の補正係数として間接波受信用の補正係数を適用し、相対速度に応じて受信周波数が変化する原理を利用することで、GPS受信機の移動速度を正しく算出することができる。
移動速度の算出処理では、受信信号が直接波である場合の相対速度に対する誤差を、GPS受信機の移動速度と誤差とが正の相関であるとして推定する。より具体的には、GPS受信機の移動速度に対する誤差の増大度合を示す補正係数「α」を1.0以上3.0以下とする線形的な相関式(線形関数)に従って、相対速度に対する誤差を推定する。これにより、受信信号が直接波である場合の相対速度に対する誤差を正しく推定し、相対速度を適切に補正することができる。
また、GPS受信機が間接波を受信する場合は、例えばGPS受信機がGPS衛星に近づく方向に移動している場合であっても、ドップラー誤差の影響により、あたかもGPS受信機がGPS衛星から遠ざかる方向に移動しているかのように見える。そこで、受信信号が直接波である場合の相対速度を、GPS衛星とGPS受信機との相対移動方向を所与の方向に変更した場合の相対速度に補正することで、誤った移動速度が算出されることを防止することができる。
4.変形例
本発明を適用可能な実施例は、上記の実施例に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。以下、変形例について説明する。
4−1.発信源
上記の実施形態では、所定の発信源をGPS衛星とする場合の実施形態について説明したが、所定の発信源はこれに限られない。例えば、GPS以外の衛星測位システムであるWAAS(Wide Area Augmentation System)やQZSS(Quasi Zenith Satellite System)、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、GALILEO等の衛星測位システムにおける測位用衛星を発信源としてもよい。
また、測位用衛星を模擬した測位用衛星として、地上に設置される擬似衛星(スードライト)が知られている。この擬似衛星を所定の発信源とし、当該擬似衛星から発信される擬似衛星信号を受信して、上記の実施形態と同様の手法で受信機の移動速度を算出することも可能である。また、携帯型電話機の基地局を所定の発信源とし、基地局から発信される基地局信号を受信して受信機の移動速度を算出するように構成することも可能である。
4−2.移動速度の算出
上記の実施形態では、GPS受信機の速度を3次元の速度ベクトルとして考え、クロックドリフトを含めた4個の未知数を求める場合を例示したが、これはあくまでも一例に過ぎない。例えば、クロックドリフトの値を既知として、3次元の速度ベクトルに係る3個の未知数を求めることとしてもよい。この場合は、3個以上の捕捉衛星を移動速度算出用衛星として選択すればよい。
また、3次元の速度ベクトルを考えるのではなく、2次元の速度ベクトルや1次元の速度ベクトルを考えることとしてもよい。例えば、四輪自動車を考えた場合、通常走行時には、四輪自動車はジャンプや横滑りをすることはないと仮定することができる。この場合、四輪自動車に対する上下方向及び左右方向の速度成分をゼロとして、四輪自動車の前後方向に対する1次元の速度のみを考えてもよい。この場合、クロックドリフトを既知とすれば、1個のGPS衛星を捕捉するだけで、受信機の移動速度を算出することができる。
4−3.移動速度算出用衛星の選択方法
上記の実施形態で説明した移動速度算出用衛星の選択方法はあくまでも一例であり、適宜設定変更可能であることは勿論である。例えば、受信信号がマルチパス信号であると判定した捕捉衛星は移動速度算出用衛星として選択せずに、受信信号が直接波であると判定した全ての捕捉衛星と受信信号が間接波であると判定した全ての捕捉衛星とを移動速度算出用衛星として選択することとしてもよい。
4−4.補正係数
上記の実施形態では、受信信号が間接波である場合の補正係数を「α=2.0」とし、受信信号が直接波である場合の補正係数を「α=0」とし、受信信号がマルチパス信号である場合の補正係数を「α=1.0」としたが、これらの値は一例に過ぎない。
受信信号が間接波である場合の補正係数αは、好ましくは1.0以上3.0以下、より好ましくは1.8以上2.2以下とすればよい。但し、視線受信機速度vradとドップラー誤差εとの関係を1次式以外の関数で近似する場合には、αの意義が異なるため、異なる値を取り得る。
また、受信信号が直接波である場合の補正係数αをゼロとするのではなく、ゼロ近傍で一定の余裕を持たせることにして、例えば、−0.2以上+0.2以下の数値範囲の中から補正係数αを選択することとしてもよい。
4−5.出力位置の決定
擬似距離を利用して算出した受信機位置と、受信機速度ベクトルを積分することで算出した受信機位置とを用いて、最終的な出力位置を決定することとしてもよい。
図8は、この場合にベースバンド処理回路部20の処理部21が、図6のベースバンド処理に代えて実行する第2ベースバンド処理の流れを示すフローチャートである。なお、ベースバンド処理と同一のステップについては同一の符号を付して、再度の説明を省略する。
ループAの処理を行った後、位置算出部215は、第1位置算出処理を行う(ステップC15)。第1位置算出処理では、各捕捉衛星それぞれについて算出した擬似距離を用いた収束計算を行って、受信機位置及びクロックバイアスを算出する。第1位置算出処理で算出した受信機位置を第1算出位置として記憶する。
ステップA17で移動速度算出処理を行った後、位置算出部215は、第2位置算出処理を行う(ステップC19)。第2位置算出処理では、移動速度算出処理で求めた受信機速度ベクトルを積分することによりGPS受信機の移動距離及び移動方向を算出し、前回求めた受信機位置に加算することで、今回の受信機位置を算出する。第2位置算出処理で算出した受信機位置を第2算出位置として記憶する。
次いで、位置算出部215は、第1位置算出処理で求めた第1算出位置と第2位置算出処理で求めた第2算出位置とを用いて出力位置を決定する(ステップC21)。例えば、第1算出位置と第2算出位置とを平均処理し、その結果として得られる位置を出力位置に決定する。この場合における平均処理としては、単純な算術平均を適用してもよいし、加重平均を適用してもよい。そして、処理部21は、決定した出力位置を含む受信機情報239をホスト処理部30に出力する(ステップC23)。
4−6.移動速度算出に用いる周波数
上記の実施例では、電子機器に内蔵されたGPS受信機が、中間周波数にダウンコンバートした後の周波数を用いて移動速度を算出するものとして説明した。しかし、式(13)の推定周波数の算出式は、ダウンコンバートする前と後の何れの帯域の周波数に対しても実質的に同一に適用可能である。そのため、GPS受信機がダウンコンバートする前の周波数を用いて移動速度を算出するように構成してもよいのは勿論である。
4−7.電子機器
上記の実施例では、電子機器の一種である携帯型電話機に本発明を適用した場合を例に挙げて説明したが、本発明を適用可能な電子機器はこれに限られるわけではない。例えば、カーナビゲーション装置や携帯型ナビゲーション装置、パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、腕時計といった他の電子機器についても同様に適用することが可能である。また、移動体である車やバイク、自転車等の速度を計測する速度計として構成することも可能である。
4−8.処理の主体
上記の実施例では、移動速度算出処理を、ベースバンド処理回路部の処理部が実行するものとして説明したが、電子機器のホスト処理部が移動速度算出処理を行うように構成してもよい。また、位置算出処理はベースバンド処理回路部の処理部が実行し、移動速度算出処理は電子機器のホスト処理部が実行するといったように、ベースバンド処理回路部とホスト処理部とで処理を分散させることとしてもよい。
1 携帯型電話機、 10 GPS受信部、 11 RF受信回路部、 20 ベースバンド処理回路部、 21 処理部、 23 記憶部、 30 ホスト処理部、 40 操作部、 50 表示部、 55 音出力部、 60 携帯電話用アンテナ、 70 携帯電話用無線通信回路部、 80 記憶部、 90 時計部

Claims (6)

  1. 所定の発信源からの発信信号を受信する受信機の移動速度を算出する移動速度算出方法であって、
    前記受信機が受信する受信信号が間接波であるか否かを判定するステップと、
    前記発信源と前記受信機との相対速度に応じて受信周波数が変化する原理を利用して、
    前記発信信号の発信周波数
    前記受信機での受信周波数
    及び、前記受信信号が直接波である場合にドップラー周波数の誤差を、前記発信源と前記受信機との相対移動方向に近づけるための前記相対速度の補正係数であって、前記受信信号が間接波であるか否かに応じて定まる所定の補正係数
    用いることにより、前記受信機の移動速度を算出するステップと、
    を含む移動速度算出方法。
  2. 前記移動速度算出するステップは、前記補正係数を用いて、前記受信信号が直接波であると判定した場合の前記相対速度に対する誤差を推定することを含む、
    請求項1に記載の移動速度算出方法。
  3. 前記誤差の推定は、前記受信機の移動速度と前記誤差とが正の相関であるとして前記誤差を推定することを含む、
    請求項2に記載の移動速度算出方法。
  4. 前記誤差の推定は、前記受信機の移動速度に対する前記誤差の増大度合を1.0以上3.0以下とする前記正の相関に基づいて前記誤差を推定することを含む、
    請求項3に記載の移動速度算出方法。
  5. 複数の発信源それぞれからの発信信号を受信するステップを更に含み、
    前記判定するステップは、各受信信号について間接波であるか否かを判定することを含み、
    前記移動速度を算出するステップは、各受信信号に係る前記相対速度の補正係数を用いて、前記受信機の移動速度を算出することを含む、
    請求項1乃至4の何れか一項に記載の移動速度算出方法。
  6. 所定の発信源からの発信信号を受信する受信部と、
    前記受信部が受信する受信信号が間接波であるか否かを判定する判定部と、
    前記発信源と前記受信部との相対速度に応じて受信周波数が変化する原理を利用して、
    前記発信信号の発信周波数
    前記受信部での受信周波数
    及び、前記受信信号が直接波である場合に、ドップラー周波数の誤差を、前記発信源と前記受信機との相対移動方向に近づけるための前記相対速度の補正係数であって、前記受信信号が間接波であるか否かに応じて定まる所定の補正係数
    用いることにより、前記受信部の移動速度を算出する算出部と、
    を備えている、
    移動速度算出装置。
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