JP2013250167A - 距離計測装置、距離補正方法、距離補正プログラム、および記録媒体 - Google Patents

距離計測装置、距離補正方法、距離補正プログラム、および記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】右左折が多く低速での移動が頻繁におこなわれる街乗りにおいて、タイヤ外径の変化を検出すること。
【解決手段】信号取得部102は、車両が移動することによって発生する左右のタイヤの各々の車速パルスを取得する。方位変化量取得部103は、車両が旋回した方位変化量の情報を取得する。算出部104は、車速パルスおよび方位変化量の情報に基づいて、左右のタイヤの回転量の相違を示す方位変化量係数を算出する。判定部105は、方位変化量係数と、記憶部101に記憶されている方位変化量係数基準値とを比較することにより、方位変化量係数が、動輪の外径の変化が認められる第1の条件を満たしたか否かを判定する。第1の条件を満たした場合、補正部106は、方位変化量係数基準値、および車両の移動距離を計測するための基準値となる距離係数基準値を補正する。
【選択図】図1

Description

この発明は、距離計測装置、距離補正方法、距離補正プログラム、および記録媒体に関する。
従来、車両などの移動体に搭載されるナビゲーション装置が知られている。ナビゲーション装置は、例えば、走行中の車両の移動状況を検出し、検出した車両の移動状況を基に、車両の現在位置を提示する。具体的には、ナビゲーション装置は、GPS(Global Positioning System)受信機、演算処理部、地図記憶部、および表示部などを備えている。
ナビゲーション装置は、演算処理部の機能により、車両に搭載された車速センサおよびジャイロセンサの検出結果や、GPS受信機からの位置情報に基づいて、車両の現在位置を演算する。そして、ナビゲーション装置は、地図記憶部に記憶された地図情報を読み込み、演算した現在位置と地図情報とを重畳させて表示部に表示させる。
地図画面上に現在位置を表示させる場合、車両の移動距離を正確に把握する必要がある。例えば、車速センサからの出力値と、所定の距離係数とを用いて、移動距離が算出される。具体的に説明すると、車速センサは、例えば、トランスミッションの出力軸または動輪の回転速度に比例した時間間隔にて車速パルスを出力する。ナビゲーション装置は、車速パルスのパルス数に所定の距離係数を乗じることにより、移動距離を算出する。例えば、タイヤ1回転あたりのパルス数を1パルスとし、距離係数を2m(1パルスあたり2m進むもの)として仮定したとすると、車速センサから5パルス出力された場合、ナビゲーション装置は、5パルス×2m=10mの移動距離を算出する。
ここで、動輪であるタイヤの交換、空気圧の変更、摩耗等によりタイヤ外径が変化した場合、同じ距離を移動したにもかかわらず、タイヤ外径が変化する前後において、出力される車速パルスのパルス数が異なることになり、すなわち、1パルスあたりの移動距離が異なることになる。これにより、実際の移動距離と算出される移動距離とが異なってしまう。
そこで、GPS受信機によって得られる距離と、車速パルスのパルス数によって得られる距離とに所定値以上の相違があった場合に、すなわち、タイヤ外径に変化があった場合に、距離係数を補正するようにした技術が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2003−322544号公報
しかしながら、上述した従来技術では、GPS受信機にて得られる距離の情報は詳細なものではないため、短い距離では誤差が生じやすく、動輪外径の変化を検出するに際しては、例えば長い直進路での車両の移動が必要になる。そのため、右左折が多く低速での移動が頻繁におこなわれる所謂街乗りでは、動輪外径の変化を検出することができないという問題が一例としてあった。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる距離計測装置は、進行方向に直行する方向に並列配置される一対の動輪を備えた移動体に搭載され、前記移動体の移動距離を計測する距離計測装置であって、前記移動体の移動距離を計測するための基準値となる距離係数基準値、および前記移動体の旋回時における動輪同士の回転量の相違を算出するための基準値となる方位変化量係数基準値を記憶する記憶手段と、前記移動体が移動することによって発生する前記動輪の各々の回転量を示す回転信号を取得する信号取得手段と、前記移動体が旋回した方位変化量の情報を取得する方位変化量取得手段と、前記回転信号および前記方位変化量の情報に基づいて、前記動輪同士の回転量の相違を示す方位変化量係数を算出する算出手段と、前記算出手段によって算出された方位変化量係数と、前記記憶手段に記憶されている前記方位変化量係数基準値とを比較することにより、前記方位変化量係数が、前記動輪の外径の変化が認められる第1の条件を満たしたか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記第1の条件を満たしたと判定された場合、前記記憶手段に記憶されている前記方位変化量係数基準値および前記距離係数基準値を補正する補正手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項7の発明にかかる距離補正方法は、進行方向に直行する方向に並列配置される一対の動輪を備えた移動体に搭載され、前記移動体の移動距離を計測するための基準値となる距離係数基準値、および前記移動体の旋回時における動輪同士の回転量の相違を算出するための基準値となる方位変化量係数基準値を記憶する記憶部を備えた前記距離計測装置に用いられる距離補正方法であって、前記移動体が移動することによって発生する前記動輪の各々の回転量を示す回転信号を取得する信号取得工程と、前記移動体が旋回した方位変化量の情報を取得する方位変化量取得工程と、前記回転信号および前記方位変化量の情報に基づいて、前記動輪同士の回転量の相違を示す方位変化量係数を算出する算出工程と、前記算出工程にて算出された方位変化量係数と、前記記憶部に記憶されている前記方位変化量係数基準値とを比較することにより、前記方位変化量係数が、前記動輪の外径の変化が認められる第1の条件を満たしたか否かを判定する判定工程と、前記判定工程にて前記第1の条件を満たしたと判定された場合、前記記憶部に記憶されている前記方位変化量係数基準値および前記距離係数基準値を補正する補正工程と、を含むことを特徴とする。
また、請求項8の発明にかかる距離補正プログラムは、請求項7に記載の距離補正方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
また、請求項9の発明にかかる記録媒体は、請求項8に記載の距離補正プログラムをコンピュータが読み取り可能に記録したことを特徴とする。
本実施の形態にかかる距離計測装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。 車両が旋回する際の状態を示す説明図である。 本実施の形態にかかる距離計測装置の距離補正処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施例にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 方位変化量テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。 距離情報テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。 車両の旋回時における左右のタイヤの回転量の違いを用いた際の距離補正手順の一例を示すフローチャートである。 直進時における距離補正手順の一例を示すフローチャートである。 距離補正処理の前後における方位変化量係数のプロットの一例を示す説明図である。 タイヤが交換された旨の報知の一例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる距離計測装置、距離補正方法、距離補正プログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(距離計測装置の機能的構成)
図1を用いて、この発明の実施の形態にかかる距離計測装置の機能的構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる距離計測装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。距離計測装置は、例えば、ナビゲーション装置などの電子機器によって実現される。
距離計測装置100は、進行方向に直行する方向に並列配置される一対の動輪を備えた移動体に搭載され、移動体の移動距離を計測するものである。移動体とは、例えば車両である。動輪とは、例えばタイヤである。「進行方向に直行する方向に並列配置される」とは、具体的には、車軸によって左右の動輪を繋いで配置されることである。車軸の数は、例えば、四輪車であれば2個、トラックなどであれば3個やそれ以上、またオート三輪であれば1個である。
本実施の形態において、距離計測装置100は、車両の旋回時における左右のタイヤの回転量の違いを用いて、タイヤ外径に変化があったか否かを判断できるようにしたものである。なお、車両には、トランスミッションの出力軸またはタイヤの回転速度に比例した時間間隔にて車速パルスを出力する車速センサが搭載されているものとする。
図1において、距離計測装置100は、記憶部101と、信号取得部102と、方位変化量取得部103と、算出部104と、判定部105と、補正部106と、距離情報取得部107とを有している。
記憶部101は、距離係数基準値と、方位変化量係数基準値とを記憶する。距離係数基準値は、車両の移動距離を計測するための基準値である。距離係数基準値は、例えば、車速センサからの車速パルスの1パルスあたり進む距離を示す値である。距離係数基準値に車速パルスを乗じることにより、車両の移動距離が算出される。例えば、車輪が1回転する毎に1パルス出力されるものとし、距離係数基準値を2m(車輪が1回転あたり2m進むもの)と仮定した場合、車速センサから5パルス出力されると、5パルス×2m=10mの移動距離が算出される。
方位変化量係数基準値は、車両の旋回時における左右のタイヤの回転量の相違を算出するための基準値であり、詳細については、後述するが、車両の旋回時において、旋回の都度算出される方位変化量係数との比較に用いる値である。距離係数基準値および方位変化量係数基準値は、それぞれ予め定めた一定の値としてもよいが、本実施の形態においては、後述するように、更新されていくものとしている。
信号取得部102は、車両が移動することによって発生するタイヤの各々の回転量を示す回転信号を取得する。回転信号は、例えば、車速センサからの車速パルスである。信号取得部102は、例えば前輪の左右の回転信号をそれぞれ取得する。なお、信号取得部102は、これに限らず、後輪の左右の回転信号をそれぞれ取得するようにしてもよい。
方位変化量取得部103は、車両が旋回した方位変化量の情報を取得する。方位変化量は、車両が旋回した角度であり、車両の方位角を検出するジャイロセンサから出力される。なお、方位変化量は、GPS(Global Positioning System)受信機からのGPS情報や、地磁気センサなどから取得するようにしてもよい。
算出部104は、回転信号および方位変化量の情報に基づいて、左右のタイヤ間の回転量の相違を示す方位変化量係数を算出する。ここで、方位変化量係数の算出について説明する。図2は、車両が旋回する際の状態を示す説明図である。図2において、車両200には、動輪であるタイヤ201が4つ装着されている。例えば、信号取得部102は、前輪の左右のタイヤ201a,201bの回転信号である車速パルスのパルス数を取得するものとする。
ここで、方位変化量θは、
θ=(左タイヤのパルス数−右タイヤパルス数)×方位変化量係数・・・(1)式
として表すことができる。すなわち、方位変化量係数は、
方位変化量係数=θ/(左タイヤのパルス数−右タイヤパルス数)
として、表すことができる。
例えば、方位変化量θを90°、左タイヤのパルス数を10、右タイヤのパルス数を20とすると、各値を(1)式に代入することによって、
方位変化量係数=90/(10−20)=−9
が算出される。つまり、算出部104は、方位変化量を各回転信号の差分で除すことにより、方位変化量係数を算出する。
なお、本実施の形態において方位変化量係数が、マイナスとなった場合は左旋回を表し、プラスとなった場合は右旋回を表す。なお、方位変化量係数は、絶対値として表してもよい。
図1に戻り、判定部105は、算出部104によって算出された方位変化量係数と、記憶部101に記憶されている方位変化量係数基準値とを比較することにより、方位変化量係数が第1の条件を満たしたか否かを判定する。第1の条件を満たす場合とは、具体的には、タイヤ外径に変化があったと認められる条件を満たすことであり、例えば、方位変化量係数と方位変化量係数基準値との比率や差分が閾値以上となった場合である。タイヤ外径の変化とは、例えば、新品のタイヤに交換した際における変化とするが、タイヤが摩耗した際における変化としてもよい。
補正部106は、判定部105によって第1の条件を満たしたと判定された場合、記憶部101に記憶されている方位変化量係数基準値および距離係数基準値を補正する。補正する値は、予め定められる設定値としてもよいし、後述するように、閾値以上となった方位変化量係数に基づく値としてもよい。
また、本実施の形態において、判定部105は、算出部104によって算出された方位変化量係数と、記憶部101に記憶されている方位変化量係数基準値との差分が第1所定回数連続して閾値以上となった場合に、方位変化量係数が第1の条件を満たしたと判定する。言い換えれば、判定部105は、方位変化量係数と方位変化量係数基準値との差分が閾値以上となったとしても、第1所定回数連続しない場合には、第1の条件を満たしたと判定しない。これは、旋回時における段差やスリップなどによって上記方位変化量係数の算出に誤差が生じることがあるが、このような誤差によってタイヤ外径に変化があったものと判定してしまうことを抑止するためである。
さらに、本実施の形態において、補正部106は、判定部105によって第1の条件を満たしたと判定された場合、上記第1所定回数の方位変化量係数を平均化した値に方位変化量係数基準値を補正する。つまり、補正部106は、閾値を超えた第1所定回数分の方位変化量係数を平均化した値に方位変化量係数基準値を補正する。これにより、方位変化量係数基準値を、実際に算出された閾値以上となった方位変化量係数に近いものとすることができる。
なお、補正する値は、第1所定回数の方位変化量係数を平均化した値に限らず、タイヤ外径変化があったと判定した際の、直前の予め定めた複数個の方位変化量係数を平均化した値としてもよい。このような構成であっても、方位変化量係数基準値を、タイヤ外径変化があったと判定される前の、閾値以上となった方位変化量係数に近いものとすることができる。
また、本実施の形態において、算出部104は、車両が所定角度以上旋回した場合に、方位変化量係数の算出を開始する。車両が所定角度以上旋回したか否かの判断には、車速パルスの差分や比率を用いてもよいし、方位変化量を用いてもよい。方位変化量係数の算出は、両輪の車速パルスの差が大きくなるという観点から、方位変化量が大きいほど精度が高くなる。これにより、誤差による方位変化量係数の特異な値を算出しにくくすることができ、方位変化量係数が第1の条件を満たしたか否かの判定を高精度におこなうことができる。
また、補正部106は、算出部104によって算出された方位変化量係数を用いて、記憶部101に記憶されている方位変化量係数基準値を更新する。更新するとは、記憶部101に記憶されている方位変化量係数基準値に、算出部104によって算出された方位変化量係数を加えることにより、方位変化量係数基準値を平均化していくことである。補正部106は、判定部105によって第1の条件を満たしていないと判定された場合、記憶部101に記憶されている方位変化量係数基準値を更新する。
ここで、方位変化量係数基準値の算出について、具体的に説明する。方位変化量係数基準値は、方位変化量係数を平均化したものである。方位変化量係数基準値は、方位変化量係数が算出される度に随時更新されていく。新たに更新される方位変化量係数基準値は、以下の(2)式によって表すことができる。
新たに更新される方位変化量係数基準値をα1、既に記憶されている方位変化量係数基準値をα2、今回算出された方位変化量係数をβと、すると、
α1=α2+(α2−β)/算出回数L・・・(2)式
と表すことができる。算出回数Lは、方位変化量係数を算出した回数であり、回数が増えるほどα1に対するβの割合が小さくなり、すなわち、回数が増えるほどα1に対してβの値が反映されにくくなる。
補正部106は、方位変化量係数基準値に、誤差による方位変化量係数の特異な値を加味させないようにするという観点から、方位変化量係数と方位変化量係数基準値との比率や差分が閾値以上の場合(第1の条件を満たしている場合)には、当該方位変化量係数を用いた方位変化量係数基準値の更新をおこなわないようにしてもよい。これにより、閾値未満の方位変化量係数のみを用いて、方位変化量係数基準値を更新することができ、方位変化量係数基準値を正確なものとすることができる。
また、補正部106は、方位変化量係数基準値および距離係数基準値の補正をおこなった場合、この補正と同時に、(2)式に示した「算出回数L」についても補正する。なお、算出回数Lは、上述したように、回数が増えるほど「新たに更新される方位変化量係数基準値α1」に対する「今回算出された方位変化量係数をβ」の割合が小さくなり、すなわち、回数が増えるほどα1に対してβの値が反映されにくくなる。そのため、算出回数Lについても減少させる補正をおこなうことにより、補正した方位変化量係数基準値に対して、以降に算出される方位変化量係数を反映させやすくする。
例えば、補正部106は、算出回数Lを第1所定回数に補正してもよい。すなわち、方位変化量係数基準値の補正にあたって実際に方位変化量係数が算出された回数と同じ回数に算出回数Lを補正してもよい。なお、補正部106が、減少させる算出回数Lは、予め定めた回数としてもよいし、以降に算出される方位変化量係数をより反映させやすくするという観点から最も小さい「1」としてもよい。
また、本実施の形態において、距離計測装置100は、直進中には距離情報と回転信号とを用いて、タイヤに変化があったことを検出できるようにしている。具体的に説明すると、距離情報取得部107は、車両の移動距離を示す距離情報を取得する。例えば、距離情報取得部107は、GPS受信機により、距離情報を取得する。
算出部104は、回転信号(車速パルス)、方位変化量の情報および距離情報に基づいて、車両の直進時に、車両の移動距離を計測するための距離係数を算出する。具体的には、算出部104は、方位変化量の情報を用いて車両が直進していることを判断して、直進している場合に、車速パルスに基づく距離と、距離情報に基づく距離とを比較することにより距離係数を算出する。
具体的には、距離係数は、以下の(3)式によって表すことができる。
距離情報=車速パルス×距離係数・・・(3)式
すなわち、距離係数は、
距離係数=距離情報/車速パルス
として表すことができる。例えば、距離情報により100m進んだとし、回転信号が50パルスであったとすると、距離係数は2mとして算出される。なお、距離係数の算出における車速パルスとしては、少なくとも片方のタイヤの車速パルスを用いればよい。
判定部105は、算出部104によって算出された距離係数と、記憶部101に記憶されている距離係数基準値とを比較することにより、距離係数が第2の条件を満たしたか否かを判定する。第2の条件を満たす場合とは、具体的には、タイヤ外径に変化があったものとみなせる条件を満たすことであり、例えば、距離係数と距離係数基準値との比率や差分が閾値以上となった場合である。
補正部106は、判定部105によって第2の条件を満たしたと判定された場合、記憶部101に記憶されている方位変化量係数基準値および距離係数基準値を補正する。補正する値は、予め定められる設定値としてもよいし、後述するように、閾値以上となった距離係数に基づく値としてもよい。
また、本実施の形態において、判定部105は、算出部104によって算出された距離係数と、記憶部101に記憶されている距離係数基準値との差分が第2所定回数連続して閾値以上となった場合に、距離係数が第2の条件を満たしたと判定する。言い換えれば、判定部105は、距離係数と距離係数基準値との差分が閾値以上となったとしても、第2所定回数連続しない場合には、第2の条件を満たしたと判定しない。これは、直進時における段差やスリップなどによって上記距離係数の算出にあたって誤差が生じることがあるが、このような誤差によってタイヤ外径に変化があったものと判定してしまうことを抑止するためである。
さらに、本実施の形態において、補正部106は、判定部105によって第2の条件を満たしたと判定された場合、第2所定回数の距離係数を平均化した値に距離係数基準値を補正する。つまり、補正部106は、閾値を超えた第2所定回数分の距離係数を平均化した値に距離係数基準値を補正する。これにより、距離係数基準値を、実際に算出された値(距離係数)に近いものとすることができる。
なお、補正する値は、第2所定回数の距離係数を平均化した値に限らず、タイヤ外径変化があったと判定した際の、直前の予め定めた複数個の距離係数を平均化した値としてもよい。このような構成であっても、距離係数基準値を、タイヤ外径変化があったと判定される前の、閾値以上となった距離係数に近いものとすることができる。
また、本実施の形態において、算出部104は、車両が所定速度以上で走行している場合に、距離係数の算出を開始する。車両が所定速度以上で走行しているか否かの判断には、例えば、車速パルスを用いればよい。距離係数の算出においては、GPS受信機からの距離情報が高速であるほど精度が高くなる。これにより、誤差による距離係数の特異な値を算出しにくくすることができ、距離係数が第2の条件を満たしたか否かの判定を高精度におこなうことができる。
また、補正部106は、判定部105によって第2の条件を満たしていないと判定された場合、記憶部101に記憶されている距離係数基準値を更新する。更新するとは、記憶部101に記憶されている距離係数基準値に、算出部104によって算出された距離係数を加えることにより、距離係数基準値を平均化していくことである。
ここで、距離係数基準値の算出について、具体的に説明する。距離係数基準値は、距離係数を平均化したものである。距離係数基準値は、距離係数が算出される度に随時更新されていく。新たに更新される距離係数基準値は、以下の(4)式によって表すことができる。
新たに記憶される距離係数基準値をγ1、既に記憶されている距離係数基準値をγ2、今回算出された距離係数をδと、すると、
γ1=γ2+(γ2−δ)/算出回数M・・・(4)式
と表すことができる。算出回数Mは、距離係数を算出した回数であり、回数が増えるほど、γ1に対するδの割合が小さくなり、すなわち、γ1に対してδの値が反映されにくくなる。
補正部106は、距離係数基準値に、誤差による距離係数の特異な値を加味させないようにするという観点から、距離係数と距離係数基準値との比率や差分が閾値以上の場合(第2の条件を満たしている場合)には、当該距離係数を用いた距離係数基準値の更新をおこなわないようにしてもよい。これにより、閾値未満の距離係数のみを用いて、距離係数基準値を更新することができ、距離係数基準値を正確なものとすることができる。
また、補正部106は、方位変化量係数基準値および距離係数基準値の補正をおこなった場合、この補正と同時に、(4)式に示した「算出回数M」についても補正する。なお、算出回数Mは、上述したように、回数が増えるほど「新たに更新される距離係数基準値γ1」に対する「今回算出された距離係数をδ」の割合が小さくなり、すなわち、回数が増えるほどγ1に対してδの値が反映されにくくなる。そのため、算出回数Lについても減少させる補正をおこなうことにより、補正した距離係数基準値に対して、以降に算出される距離係数を反映させやすくする。
例えば、補正部106は、算出回数Mを第2所定回数に補正してもよい。すなわち、距離係数基準値の補正にあたって実際に距離係数が算出された回数と同じ回数に算出回数Mを補正してもよい。なお、補正部106が、減少させる算出回数Mは、予め定めた回数としてもよいし、以降に算出される距離係数をより反映させやすくするという観点から最も小さい「1」としてもよい。
(距離計測装置の距離補正処理手順)
つぎに、図3を用いて、距離計測装置100の距離補正処理手順について説明する。図3は、本実施の形態にかかる距離計測装置100の距離補正処理手順の一例を示すフローチャートである。
図3のフローチャートにおいて、距離計測装置100は、方位変化量や車速パルスの差分などから、車両が旋回したか否かを判断する(ステップS301)。距離計測装置100は、車両が旋回するまで待機し(ステップS301:No)、車両が旋回すると(ステップS301:Yes)、方位変化量係数を算出する(ステップS302)。方位変化量係数の算出には、上述した(1)式が用いられる。
そして、距離計測装置100は、方位変化量係数が第1の条件を満たしたか否かを判断する(ステップS303)。第1の条件を満たす場合とは、タイヤ外径の変化があったものとみなせる条件を満たすことであり、例えば、方位変化量係数と方位変化量係数基準値との差分が閾値以上となった場合や、当該差分が所定回数連続して閾値以上となった場合である。
方位変化量係数が第1の条件を満たさない場合(ステップS303:No)、距離計測装置100は、方位変化量係数基準値の平均値を算出する(ステップS304)。方位変化量係数基準値の平均値の算出には、上述した(2)式が用いられる。そして、距離計測装置100は、記憶している方位変化量係数基準値を、算出した方位変化量係数基準値に更新し(ステップS305)、ステップS301の処理に移行させる。
ステップS303において、方位変化量係数が第1の条件を満たした場合(ステップS303:Yes)、すなわち、タイヤ交換があったものとみなせる条件を満たした場合、距離計測装置100は、記憶している方位変化量係数基準値を補正する(ステップS306)。そして、距離計測装置100は、記憶している距離係数基準値を補正し(ステップS307)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態にかかる距離計測装置100は、車両の旋回時における左右のタイヤの回転量の違いを用いて、タイヤ外径の変化を判定して、方位変化量係数基準値および距離係数基準値を補正するようにした。これにより、右左折が多く低速での移動が頻繁におこなわれる所謂街乗りにおいて、タイヤ外径の変化を検出して各基準値を補正することができる。したがって、迅速に各種基準値を補正することができ、正確な距離を計測することができる。
また、本実施の形態にかかる距離計測装置100は、車両が所定角度以上旋回した場合に、左右のタイヤの回転量の違いを用いたタイヤ外径の変化の検出を開始するようにした。したがって、両輪の車速パルスの差が一定値以上となってからタイヤ外径の変化を検出することができ、方位変化量係数の算出精度を高めることができる。したがって、タイヤ外径の変化を高精度に検出することができ、より正確な距離を計測することができる。
さらに、本実施の形態では、方位変化量係数と、方位変化量係数基準値との差分が所定回数連続して閾値以上となった場合に、タイヤ外径に変化があるものと判定するようにした。これにより、旋回時における段差やスリップなどによって方位変化量係数の算出に誤差が生じた場合に、このような誤差によってタイヤ外径の変化を検出することを抑止することができる。したがって、タイヤ外径の変化を高精度に検出することができ、より正確な距離を計測することができる。
また、本実施の形態では、タイヤ外径に変化があった場合、所定回数の方位変化量係数を平均化した値に方位変化量係数基準値を補正するようにした。これにより、方位変化量係数基準値を、実際に算出された閾値以上となった方位変化量係数に近いものとすることができ、以降のタイヤ外径の変化を高精度に検出することができる。したがって、正確な距離を計測することができる。
また、本実施の形態では、旋回の都度算出される方位変化量係数を用いて、方位変化量係数基準値を更新するようにした。これにより、徐々にすり減っていくタイヤの摩耗を考慮した方位変化量係数基準値を生成することができる。したがって、実際の走行から方位変化量係数基準値を生成することができ、車両毎のタイヤ外径の変化を精度よく検出することができる。また、第1の条件を満たしていると判定された場合には、方位変化量係数基準値を更新しないようにすれば、方位変化量係数基準値に、誤差による方位変化量係数の特異な値を加味させないようにすることができ、方位変化量係数基準値を正確なものとすることができる。
さらに、本実施の形態にかかる距離計測装置100は、車両が直進中には距離情報と回転信号とを用いて、タイヤ外径の変化を判定するようにした。これにより、直進移動している場合にも、タイヤ外径の変化を検出して各基準値を補正することができる。したがって、迅速に各種基準値を補正することができ、正確な距離を計測することができる。
以下に、本発明の実施例について説明する。本実施例では、ナビゲーション装置によって構成される距離計測装置100を実施した場合の一例について説明する。
(ナビゲーション装置のハードウェア構成)
図4を用いて、本実施例にかかるナビゲーション装置400のハードウェア構成について説明する。図4は、本実施例にかかるナビゲーション装置400のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4において、ナビゲーション装置400は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、磁気ディスクドライブ404と、磁気ディスク405と、光ディスクドライブ406と、光ディスク407と、音声I/F(インターフェース)408と、スピーカ409と、入力デバイス410と、映像I/F411と、ディスプレイ412と、通信I/F413と、GPSユニット414と、各種センサ415とを備えている。また、各構成部401〜415はバス420によってそれぞれ接続されている。
CPU401は、ナビゲーション装置400の全体の制御を司る。ROM402やフラッシュROM等の書換え可能な不揮発性メモリは、ブートプログラム、現在地点算出プログラム、経路探索プログラム、経路誘導プログラム、距離補正プログラム、基準値更新プログラムなどの各種プログラムを記録している。また、RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。
現在地点算出プログラムは、例えば、後述するGPSユニット414や車速パルスを出力する車速センサの出力情報に基づいて、車両の現在地点(ナビゲーション装置400の現在地点)を算出させるプログラムである。
経路探索プログラムは、磁気ディスク405に記録されている地図データや経路計算データなどを利用して、出発地点から目的地点までの最適な経路を探索させるプログラムである。最適な経路とは、目的地点までの最短(または最速)経路やユーザが指定した条件に最も合致する経路などである。また、目的地点のみならず、立ち寄り地点や休憩地点までの経路を探索してもよい。探索された誘導経路は、CPU401を介して音声I/F408や映像I/F411へ出力される。
経路誘導プログラムは、経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路情報や、現在地点算出プログラムを実行することによって算出された車両の現在地点の情報や、磁気ディスク405から読み出された地図データなどに基づいて、リアルタイムの経路誘導情報を生成させるプログラムである。生成された経路誘導情報は、CPU401を介して音声I/F408や映像I/F411へ出力される。
距離補正プログラムは、車速パルスを出力する車速センサや、方位変化量を出力するジャイロセンサや、GPSユニット414のGPS情報などを用いて、タイヤ外径の変化があったことを検出させるとともに、方位変化量係数基準値および距離係数基準値を補正させるプログラムである。基準値更新プログラムは、方位変化量係数または距離係数を算出させて、各係数を用いて各種基準値を更新させるプログラムである。
磁気ディスクドライブ404は、CPU401の制御にしたがって磁気ディスク405に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク405は、磁気ディスクドライブ404の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク405としては、例えば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。磁気ディスク405には、地図データや経路計算データなどのほか、例えば、方位変化量係数基準値および距離係数基準値が記録される。図1に示した、記憶部101は、例えば磁気ディスク405によって実現される。
光ディスクドライブ406は、CPU401の制御にしたがって光ディスク407に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク407は、光ディスクドライブ406の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク407は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク407のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
音声I/F408は、スピーカ409に接続される。スピーカ409からは、音声情報が出力される。入力デバイス410は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。入力デバイス410は、リモコン、キーボード、マウス、タッチパネルのうち、いずれか一つの形態によって実現されてもよいし、複数の形態によって実現されてもよい。
映像I/F411は、ディスプレイ412と接続される。映像I/F411は、具体的には、例えば、ディスプレイ412全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ412を表示制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ412には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ412は、例えば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
通信I/F413は、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU401とのインターフェースとして機能する。GPSユニット414は、GPS衛星からの電波を受信し、車両の現在地点を示す情報を出力する。GPSユニット414の出力情報は、CPU401による車両の現在地点の算出に際して利用される。現在地点を示す情報は、例えば緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
各種センサ415は、車速センサ、加速度センサ、ジャイロセンサなどの、車両の位置や挙動を判断することが可能な情報を出力する。車速センサは、車速パルスを出力する。ジャイロセンサは、方位変化量を出力する。各種センサ415の出力値は、CPU401による車両の現在地点の算出や、速度や方位の変化量の測定などに用いられる。
図1に示した本実施の形態における距離計測装置100が備える、信号取得部102と、方位変化量取得部103と、算出部104と、判定部105と、補正部106と、距離情報取得部107とは、図3に示したナビゲーション装置400におけるROM402や磁気ディスク405などに記録されたプログラムやデータを用いて、CPU401に各種プログラムを実行させることにより、その機能を実現する。
(ナビゲーション装置400が記憶している情報の一例)
つぎに、ナビゲーション装置400が記憶している情報の一例について説明する。ナビゲーション装置400は、方位変化量テーブルや距離情報テーブルを記憶している。これらのテーブルは、ナビゲーション装置400の磁気ディスク405によって実現される。
<方位変化量テーブルの記憶内容の一例>
図5は、方位変化量テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、方位変化量テーブル500は、方位変化量係数フィールドと、方位変化量係数基準値フィールドと、差分フィールドとを有する。これらの各フィールドに情報を設定することにより、方位変化量テーブル500には方位変化量係数と方位変化量係数基準値と差分との組み合わせ毎の方位変化量情報500−1〜500−3等がレコードとして記憶される。
方位変化量係数は、左右のタイヤ間の回転量の相違を表す値であり、車両が旋回した際に上述した(1)式によって算出される値である(実施の形態参照)。方位変化量係数基準値は、随時算出される方位変化量係数を平均化した間であり、上述した(2)式によって算出される値である(実施の形態参照)。
方位変化量係数フィールドには、例えば、随時算出される方位変化量係数の情報が記憶される。また、方位変化量係数基準値フィールドには、随時算出される方位変化量係数基準値の情報が記憶される。差分フィールドには、方位変化量係数基準値と、方位変化量係数との差分情報が記憶される。
例えば、方位変化量情報500−1は、方位変化量係数フィールドには「β11」が、方位変化量係数基準値フィールドには「β11」を用いて算出された「α11」が、差分フィールドには「H11」が記憶されている。なお、「α12」は、「β11」および「β12」を加味した平均値であり、「α13」は、「β11」、「β12」および「β13」を加味した平均値である。方位変化量係数基準値は、算出された方位変化量係数が多くなるほど、言い換えれば、方位変化量係数の算出回数Lが増えるほど、各方位変化量係数の値が反映されにくくなっていくものである。
<距離情報テーブルの記憶内容の一例>
図6は、距離情報テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図6において、距離情報テーブル600は、距離係数フィールドと、距離係数基準値フィールドと、差分フィールドとを有する。これらの各フィールドに情報を設定することにより、距離情報テーブル600には距離係数と距離係数基準値と差分との組み合わせ毎の距離情報600−1〜600−3等がレコードとして記憶される。
距離係数は、車速センサからの車速パルスの1パルスあたり進む距離を示す値であり、車両が直進走行している際に、上述した(3)式によって算出される値である(実施の形態参照)。距離係数基準値は、随時算出される距離係数を平均化した値であり、上述した(4)式によって算出される値である(実施の形態参照)。
距離係数フィールドには、例えば、随時算出される距離係数の情報が記憶される。また、距離係数基準値フィールドには、随時算出される距離係数基準値の情報が記憶される。差分フィールドには、距離係数基準値と、距離係数との差分情報が記憶される。例えば、距離情報600−1は、距離係数フィールドには「δ11」が、距離係数基準値フィールドには「δ11」を用いて算出された「γ11」が、差分フィールドには「I11」が記憶されている。
なお、「γ12」は、「δ11」および「δ12」を加味した平均値であり、「γ13」は、「δ11」、「δ12」および「δ13」を加味した平均値である。距離係数基準値は、算出された距離係数が多くなるほど、言い換えれば、距離係数の算出回数Mが増えるほど、各距離係数の値が反映されにくくなっていくものである。
(ナビゲーション装置400の距離補正処理手順)
つぎに、図7および図8を用いて、ナビゲーション装置400の距離補正処理手順について説明する。図7は、車両の旋回時における左右のタイヤの回転量の違いを用いた際の距離補正手順の一例を示すフローチャートである。
図7のフローチャートにおいて、ナビゲーション装置400は、方位変化量や車速パルスの差分などから、車両が所定角度以上旋回したか否かを判断する(ステップS701)。ナビゲーション装置400は、車両が所定角度以上旋回するまで待機し(ステップS701:No)、車両が所定角度以上旋回すると(ステップS701:Yes)、方位変化量係数を算出する(ステップS702)。方位変化量係数の算出には、上述した(1)式が用いられる(実施の形態参照)。
そして、ナビゲーション装置400は、方位変化量係数基準値から方位変化量係数を減じた差分Hを算出する(ステップS703)。そして、ナビゲーション装置400は、差分Hが予め定めた閾値S以上であるか否かを判断する(ステップS704)。差分Hが閾値S未満である場合(ステップS704:No)、ナビゲーション装置400は、差分Hが連続して閾値S以上となった場合にカウントされるカウント値Kを「0」にする(ステップS705)。
そして、ナビゲーション装置400は、方位変化量係数基準値を更新するために、ステップS702において算出した方位変化量係数を用いて、方位変化量係数基準値を算出する(ステップS706)。方位変化量係数基準値の算出には、上述した(2)式が用いられる(実施の形態参照)。そして、ナビゲーション装置400は、算出した方位変化量係数基準値を記憶し(ステップS707)、ステップS701の処理に移行させる。
ステップS704において、差分Hが閾値S以上である場合(ステップS704:Yes)、ナビゲーション装置400は、カウント値Kに「1」を加算する(ステップS708)。そして、カウント値Kが予め設定される閾値Tとなったか否かを判断する(ステップS709)。カウント値Kが閾値Tとなっていない場合(ステップS709:No)、すなわち、T回連続して差分Hが閾値S以上となっていない場合、ナビゲーション装置400は、ステップS701の処理に移行させる。
カウント値Kが閾値Tとなった場合(ステップS709:Yes)、すなわち、T回連続して差分Hが閾値S以上となった場合、ナビゲーション装置400は、方位変化量係数基準値を補正する(ステップS710)。ここで補正する値は、予め定めた設定値としてもよいが、実際の走行した際の値を考慮して、例えば、T回算出された方位変化量係数のみを用いて平均化した方位変化量係数基準値とする。
なお、方位変化量係数基準値の補正は、T回連続して差分Hが閾値S以上となった場合におこなうようにしているが、これは、例えば、段差を乗り越える場合やタイヤがスタックしたりスリップしたりした場合などにおける特異な方位変化量係数を、タイヤ外径変化の判定に用いないようにするためである。すなわち、特異な方位変化量係数によって、タイヤ外径に変化があったものと判定しないようにするためである。
そして、ナビゲーション装置400は、上述した(2)式の方位変化量係数の算出回数LをT回に設定する(ステップS711)。つぎに、ナビゲーション装置400は、距離係数基準値を補正する(ステップS712)。ここで補正する値は、予め定めた設定値としてもよいが、実際の走行した際の値を考慮して、例えば、直近のX回算出された距離係数のみを用いて平均化した距離係数基準値とする。なお、Xは、任意に設定することが可能である。
そして、ナビゲーション装置400は、上述した(4)式の距離係数の算出回数MをX回に設定にする(ステップS713)。つぎに、ナビゲーション装置400は、ディスプレイ412にタイヤが交換された旨を報知し(ステップS714)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、タイヤが交換された旨の報知の一例については、図10を用いて後述する。
上述した処理では、差分Hが閾値S以上となった場合には、方位変化量係数を方位変化量係数基準値の算出に用いないようにした。これは、例えば、既にタイヤ交換がされているとすると、方位変化量係数基準値の補正をおこなう前に、変化したタイヤ外径に近付けるように方位変化量係数基準値を更新させることがないようにするためである。また、特異な算出結果を方位変化量係数基準値に加味させないようにし、方位変化量係数基準値を正確なものとするためである。
また、車両が所定角度以上旋回した場合に、左右のタイヤの回転量の違いを用いたタイヤ外径の変化の検出を開始するようにしたので、タイヤ外径の変化を高精度に検出することができ、より正確な距離を計測することができる。
さらに、方位変化量係数と方位変化量係数基準値との差分が所定回数連続して閾値以上となった場合に、タイヤ外径の変化を検出するようにしたので、旋回時における段差やスリップなどによって方位変化量係数の算出に誤差が生じた場合に、このような誤差によってタイヤ外径の変化を検出することを抑止することができる。したがって、タイヤ外径の変化を高精度に検出することができ、より正確な距離を計測することができる。
また、タイヤ外径に変化があった場合、所定回数の方位変化量係数を平均化した値に方位変化量係数基準値を補正するようにしたので、方位変化量係数基準値を、実際に算出された閾値以上となった方位変化量係数に近いものとすることができる。したがって、以降のタイヤ外径の変化を高精度に検出することができ、正確な距離を計測することができる。
また、旋回の都度算出される方位変化量係数を用いて、方位変化量係数基準値を更新するようにした。これにより、徐々にすり減っていくタイヤの摩耗を考慮した方位変化量係数基準値を生成することができる。したがって、実際の走行から方位変化量係数基準値を生成することができ、車両毎のタイヤ外径の変化を精度よく検出することができる。また、差分Hが閾値S以上となった場合には、方位変化量係数基準値を更新しないようにした。これは、例えば、タイヤ外径の変化があったと判定される前に、既にタイヤ交換がされているとすると、変化したタイヤ外径に近付けるように方位変化量係数基準値を更新させることがないようにするためである。したがって、特異な算出結果を方位変化量係数基準値に加味させないようにすることができ、方位変化量係数基準値を正確なものとすることができる。
また、本実施の形態において、ナビゲーション装置400は、経路探索機能および経路誘導機能を備えているため、走行前に、どの場所にどの程度の曲率半径を有するカーブがあるかを事前に検出しておき、上記処理に適した所定のカーブにおいてのみ、上記処理をおこなうようにしてもよい。これにより、例えば、施設の駐車場などに侵入する場合など旋回時に段差が想定される箇所や、バンク角が設けられている急カーブが想定される箇所を予め上記処理の対象外とすることができる。すなわち、上記処理に適した経路上の最適なカーブを選出しておくことができ、選出したカーブにおいて上記処理をおこなうことができる。したがって、タイヤ外径の変化を高精度に検出することができる。
また、このような構成では、予め、または、上記処理をおこなうタイミングにて、ユーザにタイヤ外径に変化があるか否かの判定をおこなう旨およびカーブに沿った走行を促す旨を通知するようにしてもよい。これにより、カーブにおける急ハンドルや蛇行走行などを抑制させることができ、タイヤ外径の変化を高精度に検出することができる。
図8は、直進時における距離補正手順の一例を示すフローチャートである。図8のフローチャートにおいて、ナビゲーション装置400は、方位変化量や車速パルスなどから、車両が直進かつ高速度で走行中であるか否かを判断する(ステップS801)。高速度とは、所定の速度以上であることをいう。ナビゲーション装置400は、車両が直進かつ高速度で走行中となるまで待機し(ステップS801:No)、車両が直進かつ高速度で走行中となると(ステップS801:Yes)、距離係数を算出する(ステップS802)。距離係数は、例えば、GPSユニット414によって検出された移動距離を車速パルスで除すことによって算出される。
そして、ナビゲーション装置400は、距離係数基準値から距離係数を減じた差分Iを算出する(ステップS803)。そして、ナビゲーション装置400は、差分Iが予め定めた閾値U以上であるか否かを判断する(ステップS804)。差分Iが閾値U未満である場合(ステップS804:No)、ナビゲーション装置400は、差分Iが連続して閾値U以上となった場合にカウントされるカウント値Jを「0」にする(ステップS805)。
そして、ナビゲーション装置400は、距離係数基準値を更新するために、ステップS802において算出した距離係数を用いて、距離係数基準値を算出する(ステップS806)。距離係数基準値の平均値の算出には、上述した(4)式が用いられる(実施の形態参照)。そして、ナビゲーション装置400は、算出した距離係数基準値を記憶し(ステップS807)、ステップS801の処理に移行させる。
ステップS804において、差分Iが閾値U以上である場合(ステップS804:Yes)、ナビゲーション装置400は、カウント値Jに「1」を加算する(ステップS808)。そして、カウント値Jが予め設定される閾値Vとなったか否かを判断する(ステップS809)。カウント値Jが閾値Vとなっていない場合(ステップS809:No)、すなわち、V回連続して差分Iが閾値U以上となっていない場合、ナビゲーション装置400は、ステップS801の処理に移行させる。
カウント値Jが閾値Vとなった場合(ステップS809:Yes)、すなわち、V回連続して差分Iが閾値U以上となった場合、ナビゲーション装置400は、方位変化量係数基準値を補正する(ステップS810)。ここで補正する値は、予め定めた設定値としてもよいが、実際の走行した際の値を考慮して、例えば、直近のY回算出された方位変化量係数のみを用いて平均化した方位変化量係数基準値とする。なお、Yは、任意に設定することが可能である。
そして、ナビゲーション装置400は、上述した(2)式の方位変化量係数の算出回数LをY回に設定する(ステップS811)。つぎに、ナビゲーション装置400は、距離係数基準値を補正する(ステップS812)。ここで補正する値は、予め定めた設定値としてもよいが、実際の走行した際の値を考慮して、例えば、V回算出された距離係数のみを用いて平均化した距離係数基準値とする。
なお、距離係数基準値の補正は、V回連続して差分Iが閾値U以上となった場合におこなうようにしているが、これは、例えば、段差を乗り越える場合やタイヤがスタックしたりスリップしたりした場合などにおける特異な距離係数を、タイヤ外径の変化の判定に用いないようにするためである。すなわち、特異な距離係数によって、タイヤ外径に変化があったものと判定しないようにするためである。
そして、ナビゲーション装置400は、上述した(4)式の距離係数の算出回数MをV回に設定にする(ステップS813)。つぎに、ナビゲーション装置400は、ディスプレイ412にタイヤが交換された旨を報知し(ステップS814)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、タイヤが交換された旨の報知の一例については、図10を用いて後述する。
上述した処理により、車両が直進中には距離情報と車速パルスとを用いて、タイヤ外径の変化を検出することができる。したがって、直進移動している場合にも、タイヤ外径の変化を検出して各基準値を補正することができる。これにより、迅速に各種基準値を補正することができ、正確な距離を計測することができる。
また、車両が所定速度以上で走行している場合に、距離係数を用いたタイヤ外径の変化の検出を開始するようにしたので、GPS受信機からの精度の高い距離情報を用いることができ、タイヤ外径の変化を高精度に検出することができ、より正確な距離を計測することができる。
さらに、距離係数と距離係数基準値との差分が所定回数連続して閾値以上となった場合に、タイヤ外径の変化を検出するようにしたので、直進時における段差やスリップなどによって距離係数の算出に誤差が生じた場合に、このような誤差によってタイヤ外径の変化を検出することを抑止することができる。したがって、タイヤ外径の変化を高精度に検出することができ、より正確な距離を計測することができる。
また、タイヤ外径に変化があった場合、所定回数の距離係数を平均化した値に距離係数基準値を補正するようにしたので、距離係数基準値を、実際に算出された閾値以上となった距離係数に近いものとすることができる。したがって、以降のタイヤ外径の変化を高精度に検出することができ、正確な距離を計測することができる。
また、直進かつ高速走行の都度算出される距離係数を用いて、距離係数基準値を更新するようにした。これにより、徐々にすり減っていくタイヤの摩耗を考慮した距離係数基準値を生成することができ、タイヤの摩耗を考慮した正確な距離を計測することができる。したがって、実際の走行から距離係数基準値を生成することができ、車両毎のタイヤ外径の変化を精度よく検出することができる。また、差分Iが閾値U以上となった場合には、距離係数基準値を更新しないようにした。これは、例えば、タイヤ外径の変化があったと判定される前に、既にタイヤ交換がされているとすると、変化したタイヤ外径に近付けるように距離係数基準値を更新させることがないようにするためである。したがって、特異な算出結果を距離係数基準値に加味させないようにすることができ、距離係数基準値を正確なものとすることができる。
また、本実施の形態において、ナビゲーション装置400は、経路探索機能および経路誘導機能を備えているため、走行前に、どの場所にどの程度の直進路があるかを事前に検出しておき、上記処理に適した直進路においてのみ、上記処理をおこなうようにしてもよい。これにより、例えば、継続した高速走行ができない短い直進路などを予め除外することができる。すなわち、上記処理に適した経路上の最適な直進路を選出しておくことができ、選出した直進路において上記処理をおこなうことができる。したがって、タイヤ外径の変化を高精度に検出することができる。
また、このような構成では、予め、または、上記処理をおこなうタイミングにて、ユーザにタイヤ外径に変化があるか否かの判定をおこなう旨および直進走行を促す旨を通知するようにしてもよい。これにより、ユーザは、直進走行を心掛けることができ、タイヤ外径の変化を高精度に検出することができる。
(距離補正処理の前後における方位変化量係数のプロットの一例)
つぎに、図9を用いて、距離補正処理の前後における方位変化量係数のプロットの一例について説明する。図9は、距離補正処理の前後における方位変化量係数のプロットの一例を示す説明図である。なお、ここでは、旋回時における方位変化量係数のプロットについて説明するが、直進時における距離係数のプロットについても、ほぼ同様のプロットなるため、説明を省略する。
図9において、縦軸は、方位変化量係数と方位変化量係数基準値との差分を示したものである。横軸は、時間を示している。タイヤ外径変化の検出前における方位変化量係数の各プロット点901は、方位変化量係数基準値との差分が小さくなっている。例えば新品のタイヤに交換した場合、方位変化量係数の各プロット点902に示すように、閾値S以上となるものが多くなる。連続して所定回数(例えばT回)、方位変化量係数が閾値S以上となると、タイヤ外径に変化があったものとして検出する。
そして、タイヤ外径の変化を検出した後は、方位変化量係数基準値を補正することにより、具体的には、例えば、T回連続して閾値S以上となった方位変化量係数の平均を方位変化量係数基準値とする。これにより、タイヤ外径の変化を検出した後は、各プロット点903に示すように、方位変化量係数基準値との差分が小さくなる。なお、方位変化量係数基準値は、随時算出される方位変化量係数を平均して蓄積される値であるため、例えば、タイヤの消耗によって徐々に減少していくものである。
本実施例では、新品のタイヤに交換された場合を想定し、所定回数連続して方位変化量係数が閾値S以上となった場合に、タイヤ外径が大きくなる場合の変化を検出するようにしたが、急ブレーキなどにより急激なタイヤの摩耗があった場合などのタイヤ外径が小さくなる場合の変化を検出することも可能である。この場合、所定回数連続して方位変化量係数が閾値−S以下となった場合に、タイヤ外径の変化を検出するようにすればよい。なお、この場合、方位変化量係数基準値は、T回連続して閾値−S以下となった方位変化量係数の平均とすればよい。
(タイヤが交換された旨の報知の一例)
ここで、図10を用いて、ステップS714に示したタイヤが交換された旨の報知の一例について説明する。図10は、タイヤが交換された旨の報知の一例を示す説明図である。図10において、ナビゲーション装置400のディスプレイ412には、タイヤが交換された旨の情報が表示されている。また、スピーカ409からの同様の情報を音声出力するようにしてもよい。
また、ディスプレイ412には、タイヤが交換された旨の情報とともに、移動時の距離をタイヤ外径に合わせて補正する旨の情報が表示されている。なお、方位変化量係数基準値や距離係数基準値が補正された旨のより詳細な情報や、当該補正により距離を正確に計測できる旨の情報を出力してもよい。これにより、ユーザは、タイヤ交換した後に、ナビゲーション装置400がタイヤ交換を認識して距離が正確に計測されることを把握することができ、ユーザのナビゲーション装置400に対する信頼度を向上させることができる。
さらに、ディスプレイ412に、所定回数連続して各係数と各係数基準値との差分が所定回数連続して閾値以上となった旨の情報を出力してもよい。これにより、ユーザは、ナビゲーション装置400がどのような手順を踏んで、各係数基準値が補正されたのかを知ることができる。
以上説明したように、本発明の距離計測装置、距離補正方法、距離補正プログラム、および記録媒体によれば、右左折が多く低速での移動が頻繁におこなわれる所謂街乗りにおいて、タイヤ外径の変化を検出して各基準値を補正することができる。これにより、迅速に各種基準値を補正することができ、正確な距離を計測することができる。
なお、本実施例で説明した距離補正方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD、メモリカードなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
100 距離計測装置
101 記憶部
102 信号取得部
103 方位変化量取得部
104 算出部
105 判定部
106 補正部
107 距離情報取得部
400 ナビゲーション装置
412 ディスプレイ
414 GPSユニット
415 各種センサ
500 方位変化量テーブル
600 距離情報テーブル

Claims (9)

  1. 進行方向に直行する方向に並列配置される一対の動輪を備えた移動体に搭載され、前記移動体の移動距離を計測する距離計測装置であって、
    前記移動体の移動距離を計測するための基準値となる距離係数基準値、および前記移動体の旋回時における動輪同士の回転量の相違を算出するための基準値となる方位変化量係数基準値を記憶する記憶手段と、
    前記移動体が移動することによって発生する前記動輪の各々の回転量を示す回転信号を取得する信号取得手段と、
    前記移動体が旋回した方位変化量の情報を取得する方位変化量取得手段と、
    前記回転信号および前記方位変化量の情報に基づいて、前記動輪同士の回転量の相違を示す方位変化量係数を算出する算出手段と、
    前記算出手段によって算出された方位変化量係数と、前記記憶手段に記憶されている前記方位変化量係数基準値とを比較することにより、前記方位変化量係数が、前記動輪の外径の変化が認められる第1の条件を満たしたか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記第1の条件を満たしたと判定された場合、前記記憶手段に記憶されている前記方位変化量係数基準値および前記距離係数基準値を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする距離計測装置。
  2. 前記算出手段は、前記移動体が所定角度以上旋回した場合に、前記方位変化量係数の算出を開始することを特徴とする請求項1に記載の距離計測装置。
  3. 前記判定手段は、前記算出手段によって算出された方位変化量係数と、前記記憶手段に記憶されている方位変化量係数基準値との差分が所定回数連続して閾値以上となった場合に、前記方位変化量係数が前記第1の条件を満たしたと判定することを特徴とする請求項1または2に記載の距離計測装置。
  4. 前記補正手段は、前記判定手段によって前記第1の条件を満たしたと判定された場合、前記所定回数の前記方位変化量係数を平均化した値に前記方位変化量係数基準値を補正することを特徴とする請求項3に記載の距離計測装置。
  5. 前記補正手段は、前記算出手段によって算出された方位変化量係数を用いて、前記記憶手段に記憶されている前記方位変化量係数基準値を更新することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の距離計測装置。
  6. 前記移動体の移動距離を示す距離情報を取得する距離情報取得手段をさらに備え、
    前記算出手段は、前記回転信号、前記方位変化量の情報および前記距離情報に基づいて、前記移動体の直進時に前記移動体の移動距離を計測するための距離係数を算出し、
    前記判定手段は、前記算出手段によって算出された前記距離係数と、前記記憶手段に記憶されている前記距離係数基準値とを比較することにより、前記距離係数が、前記動輪の外径の変化が認められる第2の条件を満たしたか否かを判定し、
    前記補正手段は、前記判定手段によって前記第2の条件を満たしたと判定された場合、前記方位変化量係数基準値および前記距離係数基準値を補正することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の距離計測装置。
  7. 進行方向に直行する方向に並列配置される一対の動輪を備えた移動体に搭載され、前記移動体の移動距離を計測するための基準値となる距離係数基準値、および前記移動体の旋回時における動輪同士の回転量の相違を算出するための基準値となる方位変化量係数基準値を記憶する記憶部を備えた前記距離計測装置に用いられる距離補正方法であって、
    前記移動体が移動することによって発生する前記動輪の各々の回転量を示す回転信号を取得する信号取得工程と、
    前記移動体が旋回した方位変化量の情報を取得する方位変化量取得工程と、
    前記回転信号および前記方位変化量の情報に基づいて、前記動輪同士の回転量の相違を示す方位変化量係数を算出する算出工程と、
    前記算出工程にて算出された方位変化量係数と、前記記憶部に記憶されている前記方位変化量係数基準値とを比較することにより、前記方位変化量係数が、前記動輪の外径の変化が認められる第1の条件を満たしたか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程にて前記第1の条件を満たしたと判定された場合、前記記憶部に記憶されている前記方位変化量係数基準値および前記距離係数基準値を補正する補正工程と、
    を含むことを特徴とする距離補正方法。
  8. 請求項7に記載の距離補正方法をコンピュータに実行させることを特徴とする距離補正プログラム。
  9. 請求項8に記載の距離補正プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
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