JP2015169905A - 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法 - Google Patents

光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015169905A
JP2015169905A JP2014046725A JP2014046725A JP2015169905A JP 2015169905 A JP2015169905 A JP 2015169905A JP 2014046725 A JP2014046725 A JP 2014046725A JP 2014046725 A JP2014046725 A JP 2014046725A JP 2015169905 A JP2015169905 A JP 2015169905A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
timing
pattern
correction
control unit
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014046725A
Other languages
English (en)
Inventor
拡章 永田
Hiroaki Nagata
拡章 永田
文紀 土屋
Fuminori Tsuchiya
文紀 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2014046725A priority Critical patent/JP2015169905A/ja
Publication of JP2015169905A publication Critical patent/JP2015169905A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】画像形成位置を補正するための補正用パターンの描画に係るトナー消費量の低減及びパターンの検知精度の向上を実現すること。
【解決手段】搬送ベルト105における画像の転写位置を補正するために描画される補正用パターンが用紙に転写するための画像とは主走査方向において異なる位置に描画されるようにLEDA130を発光制御し、補正用パターンのうち、感光体ドラム109から搬送ベルト105へ転写される転写タイミング及びパターン検知センサ117によって検知される検知タイミングが、ショックジッターの発生タイミングとは異なる補正用パターンのみの検知信号に基づいて補正値を算出することを特徴とする。
【選択図】図9

Description

光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法に関し、特に、画像の描画位置補正のために描画されるパターンの描画タイミングに関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機として構成されることが多い。
このような画像処理装置のうち、電子化された書類の出力に用いられる画像形成装置においては、電子写真方式の画像形成装置が広く用いられている。電子写真方式の画像形成装置においては、感光体を露光することにより静電潜像を形成し、トナー等の顕色剤を用いてその静電潜像を現像してトナー画像を形成し、そのトナー画像を用紙に転写することによって紙出力を行う。
このような電子写真方式の画像形成装置においては、感光体を露光して静電潜像を描画するタイミングと用紙の搬送タイミングとを合わせることにより、用紙の正しい範囲に画像が形成されるように調整が行われる。また、複数の感光体を用いてカラー画像を形成するタンデム式の画像形成装置においては、各色の感光体において現像された画像が正確に重ね合わされるように、各色の感光体における露光タイミングの調整が行われる。以降、これらの調整処理を総じて位置ずれ補正とする。
上述したような位置ずれ補正を実現するための具体的な方法としては、感光体を露光する光源と感光体との配置関係を調整する機械的な調整方法と、出力するべき画像を位置ずれに応じて調整することにより最終的に好適な位置に画像が形成されるようにする画像処理による方法とがある。この画像処理による方法の場合、補正用のパターンを描画してそれを読み取ることにより、設計上定まるタイミングと実際にパターンが読み取られたタイミングとの差異に基づいて補正が行われ、所望の位置に画像が形成されるようにする(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献1に記載の技術においては、中間転写ベルト上に転写されたテストパターンが2次転写部に設けられたローラを汚さないように、2次転写ローラと中間転写ベルトとの接離機構が設けられている。そして、2次転写ローラの接離動作によって中間転写ベルトに生じるジッタを考慮して通常画像やテストパターンの転写制御を行うことが開示されている。
特許文献1においては、紙間にてテストモードの動作を行う態様が開示されている。この場合、特許文献1に開示されているように、テストパターンのトナーによる2次転写ローラの汚れを考慮する必要がある。これに対して、用紙に転写するための画像を形成する領域とは主走査方向にずれた領域にテストパターンを描画することにより、そのような考慮をする必要はなくなる。
この場合、2次転写ローラの接離制御を行う必要もなくなり、接離制御によって生じるジッタを考慮する必要もなくなる。また、用紙に転写するための画像とテストパターンとを並列して形成することも可能となり、画像形成出力の生産性を落とすことなく上述した位置ずれ補正を行うことが可能となる。
しかしながら、用紙に転写するための画像とテストパターンとを並列して形成する場合特有の課題も生じる。具体的には、画像形成出力のための用紙が中間転写ベルトと2次転写ローラとの間に突入する際、中間転写ベルトと2次転写ローラとの間の圧力が変化するため、中間転写ベルトにショックジッターが生じる。そのため、中間転写ベルトへのテストパターンの転写や中間転写ベルト上に転写されたテストパターンの読み取りに変化が生じ、結果的に位置ずれ補正の精度が低下する。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであり、画像形成出力と平行して画像形成位置を補正するための補正用パターンの描画を行う場合において、用紙の搬送に応じて生じる振動による位置ずれ補正の精度の低下を防ぐことを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、感光体上に形成された静電潜像が顕色剤によって現像されて搬送体上に転写され、搬送体によって搬送された後に記録媒体に転写される画像形成装置において、前記感光体を露光する光源を制御して感光体上に静電潜像を形成させる光書き込み制御装置であって、光源を発光制御して前記感光体を露光させる発光制御部と、前記搬送体上の画像を検知するセンサの検知信号を取得する検知信号取得部と、前記搬送体上における前記画像の転写位置を補正するための補正用パターンが前記センサによって検知された検知信号に基づき、前記転写位置を補正するための補正値を算出する補正値算出部とを含み、前記発光制御部は、記録媒体に転写するための画像と前記補正用パターンとが主走査方向において異なる位置に描画されるように前記光源を発光制御し、前記補正値算出部は、前記補正用パターンのうち、前記感光体から前記搬送体へ転写される転写タイミング及び前記センサによって検知される検知タイミングが、前記記録媒体の搬送によって前記搬送体に振動が生じるタイミングとは異なる補正用パターンのみの検知信号に基づいて前記転写位置を補正するための補正値を算出することを特徴とする。
本発明によれば、画像形成出力と平行して画像形成位置を補正するための補正用パターンの描画を行う場合において、用紙の搬送に応じて生じる振動による位置ずれ補正の精度の低下を防ぐことが可能となる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るプリントエンジンの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る光書き込み装置の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る光書き込み制御部及びLEDAの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る補正用パターンの例を示す図である。 本発明の実施形態に係るパターンの検知態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る1次転写タイミング及び検知タイミングとショックジッターの発生タイミングとの関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る1次転写タイミング及び検知タイミングとショックジッターの発生タイミングとの関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る位置ずれ補正動作前の描画タイミングの決定動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る1次転写タイミング計算用の情報を示す図である。 本発明の実施形態に係る検知タイミング計算用の情報を示す図である。 本発明の実施形態に係る描画タイミングの決定動作において生成される情報の例を示す図である。 本発明の実施形態に係るショックジッターの発生タイミングの情報を示す図である。 本発明の実施形態に係る位置ずれ補正動作開始後に印刷ジョブが発生した場合の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る位置ずれ補正動作開始後に印刷ジョブが発生した場合の動作によって生成される情報を示す図である。 本発明の実施形態に係る濃度補正用マークの例を示す図である。 本発明の実施形態に係る1次転写タイミング及び検知タイミングとショックジッターの発生タイミングとの関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る1次転写タイミング及び検知タイミングとショックジッターの発生タイミングとの関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る描画タイミングの決定動作において生成される情報の例を示す図である。
実施の形態1.
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態においては、複合機(MFP:Multi Function Peripheral)としての画像形成装置を例として説明する。本実施形態に係る画像形成装置は、電子写真方式による画像形成装置であり、感光体の露光タイミングを補正するための位置ずれ補正動作において描画されるパターンを、通常の画像形成出力において描画される画像とは主走査方向に異なる位置に描画することにより、通常の画像形成出力と平行して位置ずれ補正動作を可能とする。その場合において、画像形成出力のための用紙の搬送によって生じる振動が位置ずれ補正の精度を低下させることを防ぐための機能に特徴を有する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、一般的なサーバやPC(Personal Computer)等の情報処理端末と同様の構成に加えて、画像形成を実行するエンジンを有する。即ち、本実施形態に係る画像形成装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)11、ROM(Read Only Memory)12、エンジン13、HDD(Hard Disk Drive)14及びI/F15がバス18を介して接続されている。また、I/F15にはLCD(Liquid Crystal Display)16及び操作部17が接続されている。
CPU10は演算手段であり、画像形成装置1全体の動作を制御する。RAM11は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM12は、読み出し専用の不揮発性記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。エンジン13は、画像形成装置1において実際に画像形成を実行する機構である。
HDD14は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーション・プログラム等が格納されている。I/F15は、バス18と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD16は、ユーザが画像形成装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインタフェースである。操作部17は、キーボードやマウス等、ユーザが画像形成装置1に情報を入力するためのユーザインタフェースである。
このようなハードウェア構成において、ROM12やHDD14若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体に格納されたプログラムがRAM11に読み出され、CPU10がそれらのプログラムに従って演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像形成装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、図2を参照して、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成について説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置1の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ20、ADF(Auto Documennt Feeder:原稿自動搬送装置)110、スキャナユニット22、排紙トレイ23、ディスプレイパネル24、給紙テーブル25、プリントエンジン26、排紙トレイ27及びネットワークI/F28を有する。
また、コントローラ20は、主制御部30、エンジン制御部31、入出力制御部32、画像処理部33及び操作表示制御部34を有する。図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置1は、スキャナユニット22、プリントエンジン26を有する複合機として構成されている。尚、図2においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙の流れを破線の矢印で示している。
ディスプレイパネル24は、画像形成装置1の状態を視覚的に表示する出力インタフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像形成装置1を直接操作し若しくは画像形成装置1に対して情報を入力する際の入力インタフェース(操作部)でもある。ネットワークI/F28は、画像形成装置1がネットワークを介して他の機器と通信するためのインタフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インタフェースが用いられる。
コントローラ20は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM12に格納されたプログラムや、不揮発性メモリ、HDD14、光学ディスク等からRAM11にロードされたプログラムに従ったCPU10の演算によって構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ20が構成される。コントローラ20は、画像形成装置1全体を制御する制御部として機能する。
主制御部30は、コントローラ20に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ20の各部に命令を与える。エンジン制御部31は、プリントエンジン26やスキャナユニット22等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。入出力制御部32は、ネットワークI/F28を介して入力される信号や命令を主制御部30に入力する。また、主制御部30は、入出力制御部32を制御し、ネットワークI/F28を介して他の機器にアクセスする。
画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、入力された印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン26が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。また、印刷ジョブに含まれる印刷情報とは、PC等の情報処理装置にインストールされたプリンタドライバによって画像形成装置1が認識可能な形式に変換された画像情報である。操作表示制御部34は、ディスプレイパネル24に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル24を介して入力された情報を主制御部30に通知する。
画像形成装置1がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部32がネットワークI/F28を介して印刷ジョブを受信する。入出力制御部32は、受信した印刷ジョブを主制御部30に転送する。主制御部30は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部33を制御して、印刷ジョブに含まれる印刷情報に基づいて描画情報を生成させる。
画像処理部33によって描画情報が生成されると、エンジン制御部31は、生成された描画情報に基づいてプリントエンジン26を制御し、給紙テーブル25から搬送される用紙に対して画像形成を実行する。プリントエンジン26によって画像形成が施された文書は排紙トレイ27に排紙される。
画像形成装置1がスキャナとして動作する場合は、ユーザによるディスプレイパネル24の操作若しくはネットワークI/F28を介して外部のPC等から入力されるスキャン実行指示に応じて、操作表示制御部34若しくは入出力制御部32が主制御部30にスキャン実行信号を転送する。主制御部30は、受信したスキャン実行信号に基づき、エンジン制御部31を制御する。
エンジン制御部31は、ADF21を駆動し、ADF21にセットされた撮像対象原稿をスキャナユニット22に搬送する。また、エンジン制御部31は、スキャナユニット22を駆動し、ADF21から搬送される原稿を撮像する。また、ADF21に原稿がセットされておらず、スキャナユニット22に直接原稿がセットされた場合、スキャナユニット22は、エンジン制御部31の制御に従い、セットされた原稿を撮像する。即ち、スキャナユニット22が撮像部として動作する。
撮像動作においては、スキャナユニット22に含まれるCCD等の撮像素子が原稿を光学的に走査し、光学情報に基づいて生成された撮像情報が生成される。エンジン制御部31は、スキャナユニット22が生成した撮像情報を画像処理部33に転送する。画像処理部33は、主制御部30の制御に従い、エンジン制御部31から受信した撮像情報に基づき画像情報を生成する。画像処理部33が生成した画像情報はHDD14等の画像形成装置1に装着された記憶媒体に保存される。即ち、スキャナユニット22、エンジン制御部31及び画像処理部33が連動して、原稿読み取り部として機能する。
画像処理部33によって生成された画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD14等に格納され若しくは入出力制御部32及びネットワークI/F28を介して外部の装置に送信される。即ち、ADF21及びエンジン制御部31が画像入力部として機能する。
また、画像形成装置1が複写機として動作する場合は、エンジン制御部31がスキャナユニット22から受信した撮像情報若しくは画像処理部33が生成した画像情報に基づき、画像処理部33が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部31がプリントエンジン26を駆動する。
次に、本実施形態に係るプリントエンジン26の構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、本実施形態に係るプリントエンジン26は、無端状移動手段であり、トナー画像を搬送する搬送体である搬送ベルト105に沿って各色の画像形成部106が並べられた構成を備えるものであり、所謂タンデムタイプといわれるものである。すなわち、給紙トレイ101から給紙ローラ102により分離給紙される用紙(記録媒体の一例)104に転写するための中間転写画像が形成される中間転写ベルトである搬送ベルト105に沿って、この搬送ベルト105の搬送方向の上流側から順に、複数の画像形成部(電子写真プロセス部)106Y、106M、106C、106K(以降、総じて画像形成部106とする)が配列されている。
また、給紙トレイ101から給紙された用紙104は、レジストローラ103によって一度止められ、画像形成部106における画像形成のタイミングに応じて搬送ベルト105からの画像の転写位置に送り出される。
複数の画像形成部106Y、106M、106C、106Kは、形成するトナー画像、即ち顕色剤画像の色が異なるだけで内部構成は共通である。画像形成部106Kはブラックの画像を、画像形成部106Mはマゼンタの画像を、画像形成部106Cはシアンの画像を、画像形成部106Yはイエローの画像をそれぞれ形成する。尚、以下の説明においては、画像形成部106Yについて具体的に説明するが、他の画像形成部106M、106C、106KFは画像形成部106Yと同様であるので、その画像形成部106M、106C、106Kの各構成要素については、画像形成部106Yの各構成要素に付したYに替えて、M、C、Kによって区別した符号を図に表示するにとどめ、説明を省略する。
搬送ベルト105は、回転駆動される駆動ローラ107と従動ローラ108とに架け渡されたエンドレスのベルト、即ち無端状ベルトである。この駆動ローラ107は、不図示の駆動モータにより回転駆動させられ、この駆動モータと、駆動ローラ107と、従動ローラ108とが、無端状移動手段である搬送ベルト105を移動させる駆動手段として機能する。
画像形成に際しては、回転駆動される搬送ベルト105に対して、最初の画像形成部106Yが、ブラックのトナー画像を転写する。画像形成部106Yは、感光体としての感光体ドラム109Y、この感光体ドラム109Yの周囲に配置された帯電器110Y、光書き込み装置111、現像器112Y、感光体クリーナ(図示せず)、除電器113Y等から構成されている。光書き込み装置111は、夫々の感光体ドラム109Y、109M、109C、109K(以降、総じて「感光体ドラム109」という)に対して光を照射するように構成されている。
画像形成に際し、感光体ドラム109Yの外周面は、暗中にて帯電器110Yにより一様に帯電された後、光書き込み装置111からのブラック画像に対応した光源からの光により書き込みが行われ、静電潜像が形成される。現像器112Yは、この静電潜像をイエロートナーにより可視像化し、このことにより感光体ドラム109Y上にイエローのトナー画像が形成される。
このトナー画像は、感光体ドラム109Yと搬送ベルト105とが当接若しくは最も接近する位置(転写位置)で、転写器115Yの働きにより搬送ベルト105上に転写される。この転写により、搬送ベルト105上にイエローのトナーによる画像が形成される。トナー画像の転写が終了した感光体ドラム109Yは、外周面に残留した不要なトナーを感光体クリーナにより払拭された後、除電器113Yにより除電され、次の画像形成のために待機する。
以上のようにして、画像形成部106Yにより搬送ベルト105上に転写されたイエローのトナー画像は、搬送ベルト105のローラ駆動により次の画像形成部106Mに搬送される。画像形成部106Mでは、画像形成部106Yでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより感光体ドラム109M上にマゼンタのトナー画像が形成され、そのトナー画像が既に形成されたイエローの画像に重畳されて転写される。
搬送ベルト105上に転写されたイエロー、マゼンタのトナー画像は、さらに次の画像形成部106C、106Kに搬送され、同様の動作により、感光体ドラム109C上に形成されたシアンのトナー画像と、感光体ドラム109K上に形成されたブラックのトナー画像とが、既に転写されている画像上に重畳されて転写される。こうして、搬送ベルト105上にフルカラーの中間転写画像が形成される。感光体ドラム109から搬送ベルト105へのトナー画像の転写が1回目の転写、即ち1次転写である。
給紙トレイ101に収納された用紙104は最も上のものから順に送り出され、搬送ベルト105と転写ローラ114とが対向している転写部Sに搬送される。この転写部Sにおいて、転写ローラ114の機能により、搬送ベルト105上に形成された中間転写画像が用紙104の紙面上に転写される。これにより、用紙104の紙面上に画像が形成される。搬送ベルト105から紙面への転写が2回目の転写、即ち2次転写である。紙面上に画像が形成された用紙104は更に搬送され、定着器116にて画像を定着された後、画像形成装置の外部に排紙される。
このようなプリントエンジン26においては、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kの軸間距離の誤差、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kの平行度誤差、光書き込み装置111内でのLEDA130の設置誤差、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kへの静電潜像の書き込みタイミング誤差等により、本来重ならなければならない位置に各色のトナー画像が重ならず、各色間で位置ずれが生ずることがある。
また、同様の原因により、転写対象である用紙において本来画像が転写される範囲から外れた範囲に画像が転写されることがある。このような位置ずれの成分としては、主にスキュー、副走査方向のレジストずれ等が知られている。また、装置内温度変化や経時劣化による搬送ベルトの伸縮が知られている。
このような位置ずれを補正するため、パターン検知センサ117が設けられている。パターン検知センサ117は、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kによって搬送ベルト105上に転写された位置ずれ補正用パターン、及び濃度補正用パターンを読み取るための光学センサであり、搬送ベルト105の表面に描画されたパターンを照射するための発光素子及び補正用パターンからの反射光を受光するための受光素子を含む。図3に示すように、パターン検知センサ117は、感光体ドラム109Y、109M、109C及び109Kの下流側において、搬送ベルト105の搬送方向と直行する方向に沿って同一の基板上に支持されている。
また、画像形成装置1においては、画像形成部106Y、106M、106C、106Kの状態変化や、光書込み装置111の状態変化により、用紙104上に転写される画像の濃度が変動する可能性がある。このような濃度変動を補正するため、所定のルールに従って形成された濃度補正用パターンを検知し、その検知結果に基づいて画像形成部106Y、106M、106C、106Kの駆動パラメータや光書込み装置111の駆動パラメータを補正する濃度補正が実行される。
パターン検知センサ117は、上述した位置ずれ補正用パターンを検知することによる位置ずれ補正動作の他、濃度補正用パターンの検知にも用いられる。パターン検知センサ117の詳細及び位置ずれ補正の態様については、後に詳述する。
このような描画パラメータ補正において搬送ベルト105上に描画された補正用パターンのトナーを除去し、搬送ベルト105によって搬送される用紙が汚れないようにするため、ベルトクリーナ118が設けられている。ベルトクリーナ118は、図3に示すように、駆動ローラ107の下流側であって、感光体ドラム109よりも上流側において搬送ベルト105に押し当てられたクリーニングブレードであり、搬送ベルト105の表面に付着したトナーを掻きとる顕色剤除去部である。
次に、本実施形態に係る光書き込み装置111について説明する。図4は、本実施形態に係る光書き込み装置111と感光体ドラム109との配置関係を示す図である。図4に示すように、各色の感光体ドラム109Y、109M、109C、109K夫々に照射される照射光は、光源であるLEDA(Light‐emitting diode Array)130Y、130M、130C、130K(以降、総じてLEDA130とする)から照射される。
LEDA130は、発光素子であるLEDが、感光体ドラム109の主走査方向に並べられて構成されている。光書き込み装置111に含まれる制御部は、主走査方向に並べられている夫々のLEDの点灯/消灯状態を、コントローラ20から入力された描画情報に基づいて主走査ライン毎に制御することにより、感光体ドラム109の表面を選択的に露光し、静電潜像を形成する。
次に、本実施形態に係る光書き込み装置111の制御ブロックについて、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る光書き込み装置111を制御する光書き込み装置制御部120の機能構成と、LEDA130及びパターン検知センサ117との接続関係を示す図である。
図5に示すように、本実施形態に係る光書き込み装置制御部120は、発光制御部121、カウント部122、センサ制御部123、補正値算出部124、基準値記憶部125、補正値記憶部126、パターン制御部127及び搬送制御I/F128を含む。光書き込み装置制御部120が、光源であるLEDA130を制御して感光体上に静電潜像を形成させる光書き込み制御装置として機能する。
尚、本実施形態に係る光書き込み装置111は、図1において説明したようなCPU10、RAM11、ROM12及びHDD14等の情報処理機構を含む。そして、図5に示すような光書き込み装置制御部120は、画像形成装置1のコントローラ20と同様に、ROM12に格納されたプログラムやRAM11にロードされたプログラムに従って、CPU10が演算処理を行うことにより構成される。
発光制御部121は、コントローラ20のエンジン制御部31から入力される画像情報に基づいてLEDA130を制御する光源制御部である。発光制御部121は、所定のライン周期でLEDA130を発光させることにより、感光体ドラム109への光書き込みを実現する。
発光制御部121がLEDA130を発光制御するライン周期は画像形成装置1の出力解像度によって定まるが、上述したように用紙の搬送速度との比率に応じて副走査方向に変倍を行う場合、発光制御部121がライン周期を調整することによって副走査方向の変倍を行う。
また、発光制御部121は、エンジン制御部31から入力される描画情報に基づいてLEDA130を駆動する他、上述した描画パラメータ補正の処理において補正用のパターンを描画するために、LEDA130を発光制御する。その際、発光制御部121は、パターン制御部127の制御に従い、補正用のパターンを描画するためのLEDA130の発光制御を行う。
図4において説明したように、LEDA130は夫々の色に対応して複数設けられる。従って、図5に示すように、発光制御部121も、複数のLEDA130夫々に対応するように複数設けられる。描画パラメータ補正処理のうち位置ずれ補正処理の結果生成される補正値は、図5に示す補正値記憶部126に位置ずれ補正値として記憶される。発光制御部121は、この補正値記憶部126に記憶されている位置ずれ補正値に基づき、LEDA130を駆動するタイミングを補正する。
発光制御部121によるLEDA130の駆動タイミングの補正は、具体的には、エンジン制御部31から入力された描画情報に基づいてLEDA130を発光駆動するタイミングをライン周期単位で遅らせる、即ちラインをシフトさせることによって実現される。これに対して、エンジン制御部31からは、所定の周期に従って次々に描画情報が入力されるため、ラインをシフトさせて発光タイミングを遅らせるためには、入力された描画情報を保持しておき、読み出すタイミングを遅らせる必要がある。
そのため、発光制御部121は、主走査ライン毎に入力される描画情報を保持するための記憶媒体であるラインメモリを有し、エンジン制御部31から入力された描画情報をラインメモリに記憶させることによって保持する。尚、LEDA130の駆動タイミングの補正としては、ライン周期単位での調整の他、ライン周期毎の発光タイミングの微調整も行われる。
カウント部122は、上記位置ずれ補正処理において、発光制御部121がLEDA130を制御して感光体ドラム109Kの露光を開始すると同時にカウントを開始する。カウント部122は、センサ制御部123が、パターン検知センサ117の出力信号に基づいて位置ずれ補正用パターンを検知することにより出力する検知信号を取得する。また、カウント部122は、検知信号を取得したタイミングにおけるカウント値を補正値算出部124に入力する。即ち、カウント部122がパターンの検知タイミングを取得する検知タイミング取得部として機能する。
センサ制御部123は、パターン検知センサ117を制御する制御部であり、上述したように、パターン検知センサ117の出力信号に基づき、搬送ベルト105上に形成された位置ずれ補正用パターンが、パターン検知センサ117の位置にまで到達したことを判断して検知信号を出力する。即ち、センサ制御部123が、パターン検知センサ117によるパターンの検知信号を取得する検知信号取得部として機能する。
また、センサ制御部123は、濃度補正用パターンによる濃度補正に際しては、パターン検知センサ117の出力信号の信号強度を取得し、補正値算出部124に入力する。更にセンサ制御部123は、位置ずれ補正用パターンの検知結果に応じて、濃度補正用パターンの検知タイミングを調整する。
補正値算出部124は、カウント部122から取得したカウント値や、センサ制御部123から取得した濃度補正用パターンの検知結果の信号強度に基づき、基準値記憶部125に記憶された位置ずれ補正用及び濃度補正用の基準値に基づいて補正値を算出する。即ち、補正値算出部124が、基準値取得部及び補正値算出部として機能する。基準値記憶部125には、このような計算に用いるための基準値が格納されている。
パターン制御部127は、本実施形態の要旨に係る構成であり、発光制御部121に補正用のパターンを描画させるための制御を行う。パターン制御部127の詳細な機能については後述する。搬送制御I/F128は、プリントエンジン26における用紙の搬送とパターンの描画とのタイミングを合わせるための信号をやりとりするインタフェースである。
次に、位置ずれ補正用パターンを用いた位置ずれ補正動作について説明する。図6は、本実施形態に係る位置ずれ補正動作において描画されるマーク(以降、位置ずれ補正用マークとする)を示す図である。
図6に示すように、位置ずれ補正用マーク400は、副走査方向に様々なパターンが並べられている位置ずれ補正用パターン列401を複数含む。尚、図6において、実線が感光体ドラム109K、点線は感光体ドラム109Y、破線は感光体ドラム109C、一点鎖線は感光体ドラム109Mによって夫々描画されたパターンを示す。
図6に示すように、位置ずれ補正用マーク400においては、画像形成出力において用紙に転写するための画像が形成される印刷画像領域とは主走査方向に異なる領域に、上述した位置ずれ補正用パターン列401が形成される。本実施形態においては、主走査方向において印刷画像領域の両側に位置ずれ補正用パターン列401が形成される。
図6に示すように搬送ベルト105上に形成されたパターンが図3において説明した転写部Sを通過することにより、パターンを構成するトナーが転写ローラ114に付着する。しかしながら、図6に示すように印刷画像領域とパターンとが主走査方向にずれて形成されているため、そのようにして転写ローラ114に付着したトナーによって用紙が汚れることはない。
図6に示すように、パターン検知センサ117は、主走査方向に複数(本実施形態においては2つ)のセンサ素子170を有し、夫々の位置ずれ補正用パターン列401は、夫々のセンサ素子170に対応した位置に描画されている。これにより、光書き込み装置制御部120は、主走査方向の複数の位置でパターンの検出を行うことが可能となり、描画される画像のスキューを補正することが可能となる。また、複数のセンサ素子170に基づく検知結果を平均することにより、補正精度を向上することができる。
図6に示すように、位置ずれ補正用パターン列401は、全体位置補正用パターン411とドラム間隔補正用パターン412を含む。また、図6に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、繰り返し描画されている。
全体位置補正用パターン411は、図6に示すように、感光体ドラム109Yによって描画された線であって主走査方向に平行な線である。全体位置補正用パターン411は、画像の全体の副走査方向のずれ、即ち用紙に対する画像の転写位置を補正するためのカウント値を得るために描画されるパターンである。また、全体位置補正用パターン411は、センサ制御部123が、ドラム間隔補正用パターン412や、後述する濃度補正用のパターンを検知する際の検知タイミングを補正するためにも用いられる。
全体位置補正用パターン411を用いた全体位置補正においては、光書き込み装置制御部120が、パターン検知センサ117による全体位置補正用パターン411の読取信号に基づき、書き込み開始タイミングの補正動作を行う。図6に示すように、Yの2本のパターン1組で全体位置補正用パターン411の1つのパターンセットとなる。
ドラム間隔補正用パターン412は、各色の感光体ドラム109における描画タイミングのずれ、即ち、各色の画像が重ね合わせられる重ね合わせ位置を補正するためのカウント値を得るために描画されるパターンである。図6に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、横線パターンである副走査方向補正用パターン413及び斜線パターンである主走査方向補正用パターン414を含む。図6に示すように、ドラム間隔補正用パターン412は、CMYK各色のパターンが一組となって構成される副走査方向補正用パターン413及び主走査方向補正用パターン414が繰り返されることによって構成される。
光書き込み装置制御部120は、パターン検知センサ117による、副走査方向補正用パターン413の読取信号に基づき、感光体ドラム109K、109M、109C、109Y夫々の副走査方向の位置ずれ補正を行い、主走査方向補正用パターン414の読取信号に基づき、上記各感光体ドラムの主走査方向の位置ずれ補正を行う。
副走査方向補正用パターン413は、主走査方向に平行な水平パターンである。また、図6に示すように、ドラム間隔補正用パターン412が副走査方向に繰り返し描画されることにより、副走査方向補正用パターン413は、位置ずれ補正用マークにおいて副走査方向に異なる位置に複数含まれることとなる。
主走査方向補正用パターン414は、主走査方向に対して傾いた斜線パターンである。また、図6に示すように、ドラム間隔補正用パターン412が副走査方向に繰り返し描画されることにより、主走査方向補正用パターン414は、位置ずれ補正用マークにおいて副走査方向に異なる位置に複数含まれることとなる。
CMYK各色1本ずつの水平パターンが1組で、副走査方向補正用パターン413の1つのパターンセットとなる。また、CMYK各色1本ずつの斜線パターンが1組で、主走査方向補正用パターン414夫々の1つのパターンセットとなる。
次に、基準値記憶部125に記憶されている各色のタイミング基準値について、図7を参照して説明する。図7は、パターン検知センサ117の出力する信号の信号強度と、全体位置補正用パターン411及びドラム間隔補正用パターン412の検知タイミングを示す図である。
パターン検知センサ117は、搬送ベルト105表面を照射した反射光を受光し、受光した光の強度に応じた信号を出力する。搬送ベルト105の表面は白色であり、パターンが描画されていない部分の反射光を受光している間が最も信号強度が強い。そして、パターンがパターン検知センサ117の検知領域に入るとパターンの濃度やパターンが検知領域を覆った割合に応じて、パターン検知センサ117が出力する信号の強度が低下する、
センサ制御部123は、パターン検知センサ117が出力する検知信号の信号強度の落ち込みに基づいてパターンを検知する。図7に示すように、検知信号の落ち込みがピークとなったタイミングをパターンの到達タイミングとして検知することが理想的である。そのため、センサ制御部123には、検知信号の信号強度に対して所定の閾値が設定されており、パターン検知センサ117が出力する信号が閾値に達した際に検知信号を出力する。
その結果、補正値算出部124は、信号の落ち込みにより閾値を横切ったタイミングと、信号が落ち込んだ後に元に戻る際に閾値を横切ったタイミングにおけるカウント値をカウント部122から取得する。そして、補正値算出部124は、2つのタイミングの中間のタイミングを、夫々のパターンの到達タイミングとして認識する。
図7に示すように、全体位置補正用パターン411の検知期間tY0は、感光体ドラム109Yによって描画された夫々の線が読み取られる手前のタイミングである検知開始タイミングtからの検知期間である。
また、ドラム間隔補正用パターン412に含まれる副走査方向補正用パターン413の検知期間t1Y、t1K、t1M、t1C及び主走査方向補正用パターン414の検知期間t2Y、t2K、t2M、t2Cは、一組のパターンが読み取られる手前のタイミングである検知開始タイミングt、tからの検知期間である。
基準値記憶部125には、図8に示す全体位置補正用パターン411の検知期間tY0や、副走査方向補正用パターン413及び主走査方向補正用パターン414の検知期間t1Y、t1K、t1M、t1C、t2Y、t2K、t2M、t2Cに対する基準値である。換言すると、基準値記憶部125には、画像形成装置各部の詳細な構成が設計通りである場合の全体位置補正用パターン411の検知期間tY0や、副走査方向補正用パターン413及び主走査方向補正用パターン414の検知期間t、t、t、tの理論値が基準値として格納されている。
即ち、補正値算出部124は、基準値記憶部125に記憶されている夫々の基準値と、図8に示す検知期間tY0、t、t、t、tとの差異を計算することにより、自身が搭載されている画像形成装置の設計値からのずれを求め、そのずれに基づいてLEDA130の発光タイミングを補正するための補正値を算出する。
また、全体位置補正用パターン411の検知期間tY0に対する基準値は、図7に示す検知開始タイミングt、tのタイミングを補正するためにも用いられる。即ち、補正値算出部124は、全体位置補正用パターン411の検知期間tY0と、それに対する基準値との差異に基づき、図7に示す検知開始タイミングt、tのタイミングを補正するための補正値を算出する。これにより、ドラム間隔補正用パターン412の検知期間の精度を向上することが可能である。
このような構成において、本実施形態に係る要旨は、図3において説明した用紙104の搬送によって生じる振動により、上述した位置ずれ補正の精度が低下することを防ぐことにある。まずは、用紙104の搬送によって生じる振動が及ぼす影響ついて参照して説明する。
図3において説明したように、給紙トレイ101から繰り出された用紙104は、搬送ベルト105と転写ローラ114とのニップ部である転写部Sに突入する。この際、搬送ベルト105と転写ローラ114との間の圧力が変化し、搬送ベルト105に振動が生じる。また、用紙が転写部Sから抜ける際にも同様に振動が生じる。
この振動が生じた状態で感光体ドラム109から搬送ベルト105への補正用マーク400の転写が行われると、搬送ベルト105上における補正用マーク400の位置に誤差が生じるため、位置ずれ補正の精度が低下する。尚、用紙の突入や抜けによって生じる振動はショックジッターと呼ばれる。
同様に、搬送ベルト105に振動が生じた状態で搬送ベルト105上の補正用マーク400がパターン検知センサ117によって読み取られると、パターン検知センサ117によるパターンの検知タイミングに誤差が生じる。その結果、上記と同様に、位置ずれ補正の精度が低下することとなる。
図8は、CMYK各色の1次転写タイミング及びセンサ通過タイミングと、ショックジッターとの関係を示すタイミングチャートである。図8においては、パターンが転写されている期間や、パターンが検知されている期間を“High”の状態で示している。
また、横方向、即ち時間方向に“High”の期間が短い部分は、図6に示す全体位置補正用パターン411や副走査方向補正用パターン413等の水平パターンに対応し、長い部分は、主走査方向補正用パターン414の斜線パターンに対応する。
図3において説明したように、CMYK夫々の感光体ドラムは搬送方向にずれているため、図8に示すように、CMYK夫々のパターンの転写タイミングはずれている。また、図6において説明したように、CMYK夫々のパターンは搬送方向にずれて転写れるため、図8に示すように、CMYK夫々のパターンの検知タイミングはずれている。
図8においては、用紙104が転写部Sに突入する際に振動が生じる期間TS1、用紙104が転写部Sを抜ける際に振動が生じる期間TS2が示されている。期間TS1、TS2が、用紙104の搬送によって搬送ベルト105に振動が生じる振動タイミングである。図8に示すような状態の場合、1次転写のタイミングやセンサ通過のタイミングがTS1、TS2夫々と重なっているパターンは、その転写位置や検知タイミングに誤差が生じ、そのパターンの読取結果に基づく補正値は不正確な値となる。
そのため、本実施形態に係る光書き込み装置制御部120は、TS1、TS2夫々と重なるパターンの描画タイミングを遅らせることにより、TS1、TS2夫々のタイミングにおいては感光体ドラム109から搬送ベルト105へのパターンの転写も、搬送ベルト105上のパターンの検知も行われないようにする。
図9は、図8に示す場合において、パターンの描画タイミングを遅らせることにより1次転写のタイミング及び検知タイミングをTS1、TS2夫々のタイミングとは異ならせた状態を示す図である。図9に示すような状態であれば、パターンの転写位置や検知タイミングに誤差が生じることはなく、位置ずれ補正動作の精度の低下を防ぐことが可能となる。このようなパターンの描画タイミングの調整機能が本実施形態に係る要旨の1つである。
図10は、本実施形態に係る画像形成装置1において画像形成出力が実行される際に、図6において説明したように平行して位置ずれ補正が実行される際の動作を示すフローチャートである。図10に示すように、画像形成装置1が印刷ジョブを受けて画像形成出力を開始すると、パターン制御部127は、図6において説明した夫々のパターンセット1つを、描画タイミングの調整対象として選択する(S1001)。
タイミングを調整する対象のパターンセットを選択すると、パターン制御部127は、パターン描画開始タイミングTを決定する(S1002)。パターン描画開始タイミングTの初期値、即ち位置ずれ補正用マーク400全体の描画開始タイミングは、用紙に転写する画像(以降、「通常画像」とする)の描画を開始するタイミングとの間で予め定められており、例えば通常画像の描画開始タイミングと同一である。
を決定すると、パターン制御部127は、S1001において選択したパターンの1次転写タイミングを算出する(S1003)。S1003において、パターン制御部127は、Tとの関係で予め定められている計算式を用いてパターンの1次転写タイミングを計算する。
図11は、S1003においてパターン制御部127が用いる計算式を示す図である。図11に示すように、パターン制御部127は、CMYK各色について、パターンの1次転写の開始及び終了タイミングを算出する。
図11において、CMYK各色の1次転写開始タイミングはTtrancY1、TtrancK1、TtrancM1、TtrancC1である。TはS1002において決定された値である。TlYK、TlYM、TlYCは、図3に示すように搬送方向に順番に配置されている感光体ドラム109の配置間隔であり、TlYKは、感光体ドラム109Yから感光体ドラム109Kまでの間隔、TlYMは、感光体ドラム109Yから感光体ドラム109Mまでの間隔、TlYCは、感光体ドラム109Yから感光体ドラム109Cまでの間隔を夫々示す。
pYK、TpYM、TpYCは、図6に示すように各パターンセットにおけるYMCK夫々のパターン間の間隔であり、TpYKは、YのパターンとKのパターンとの間隔、TpYMは、YのパターンとMのパターンとの間隔、TpYCは、YのパターンとCのパターンとの間隔を示す。
CMYK各色の1次転写終了タイミングはTtrancY2、TtrancK2、TtrancM2、TtrancC2であり、各色の1次転写開始タイミングから、パターン長に応じた時間及びマージンが経過した後のタイミングである。図11に示す計算式は、パターン制御部127において記憶されている。
また、パターン制御部127は、S1001において選択したパターンの検知タイミングを算出する(S1004)。S1004において、パターン制御部127は、各色のパターンの1次転写タイミングとの関係で予め定められている計算式を用いてパターンの1次転写タイミングを計算する。
図12は、S1004においてパターン制御部127が用いる計算式を示す図である。図12に示すように、パターン制御部127は、CMYK各色について、パターン検知の開始及び終了タイミングを算出する。
図12に示すように、各色の検知開始タイミングは、TditectY1、TditectK1、TditectM1、TditectC1であり、各色の1次転写開始タイミングに、図3において説明した感光体ドラム109からパターン検知センサ117の検知位置までの搬送に要する時間及びマージンを足したタイミングである。ここで、感光体ドラム109からパターン検知センサ117の検知位置までの搬送に要する時間はCMYK各色で異なる。尚、図12に示す計算方法の他、Yの検知開始タイミングを基準として、図11において説明したTpYK、TpYM、TpYCを用いて計算することも可能である。
各色の検知終了タイミングはTditectY2、TditectK2、TditectM2、TditectC2であり、各色の検知開始タイミングから、パターン長に応じた時間及びマージンが経過した後のタイミングである。図12に示す計算式は、パターン制御部127において記憶されている。
尚、1次転写のタイミングは、図3において説明したような感光体ドラム109のタンデム構造により、各色でタイミングが離れているため、図11に示すように、各色について算出する必要があった。これに対して、パターン検知センサ117による検知タイミングは、各色のタイミングが連続している。そのため、図12に示すように各色について算出するのではなく、1つのパターンセットの検知開始から検知終了までのタイミングとして算出しても良い。
S1003及びS1004の処理が実行されることにより、図13に示すような各パターンの1次転写開始タイミング、1次転写終了タイミング、検知開始タイミング、検知終了タイミングが、S1001において選択されたパターンセット1つ分について算出されることとなる。
1次転写タイミング及びセンサ通過タイミングを算出すると、次にパターン制御部127は、ショックジッターの発生タイミングを取得する(S1005)。ショックジッターの発生タイミングは、用紙サイズや片面/両面印刷の設定に基づいて予め特定されており、図14に示すようなテーブルの情報として記憶されている。
パターン制御部127は、印刷ジョブの内容に基づいて定まる用紙サイズや片面/裏面の設定に基づき、図14に示すテーブルからショックジッターの発生タイミングを抽出する。尚、図14に示す情報は、上述したTの初期値、即ち、位置ずれ補正用マーク400全体の描画開始タイミングとの関係で定められている。
ショックジッターの発生タイミングを取得したパターン制御部127は、それをS1003、S1004の算出結果と比較し、図8において説明したようなタイミングの重複が無いか否かを判断する(S1006)。
S1003〜S1005の処理により、CMYK各パターンの1次転写タイミングの期間、検知タイミングの期間及びショックジッターの期間が取得されており、ショックジッターの期間は上述したようにTの初期値との関係で定められているため、ショックジッターの期間は、1次転写タイミングの期間及び検知タイミングの期間と比較することが出来る。S1006においてパターン制御部127は、1次転写タイミングの期間及び検知タイミングの期間がショックジッターの期間と重複していないか否かを判断する。
S1006の判断の結果、タイミングの重複があった場合(S1006/NO)、パターン制御部127は、パターン描画開始タイミングTに所定値αを足してS1002からの処理を繰り返す。このαの値は、例えば選択中のパターンのパターン長と等しい値である。
S1006の判断の結果、タイミングの重複がなければ(S1006/YES)、パターン制御部127は、選択中のパターンについては問題ないと判断し、画像形成出力において描画される補正用パターンのすべてについて判断が完了したか否か確認し、完了していなければ(S1008/NO)、S1001に戻り別のパターンを選択して処理を繰り返す。
繰り返しにおけるS1002の処理において、パターン制御部127は、前回のS1002において決定したTの値に所定値を足すことによって、選択中のパターンのTの値を決定する。Tの値に足す所定値は、図6において説明した全体位置補正用パターン411、副走査方向補正用パターン413、主走査方向補正用パターン414の配置に応じて予め定められており、S1001において選択されたパターンが副走査方向補正用パターン413であるか主走査方向補正用パターン414であるかによって定められた値が用いられる。
他方、全てのパターンについて判断が完了していれば(S1008/YES)、通常画像及び補正用パターンの出力を開始し(S1009)、処理を終了する。S1009においてパターン制御部127は、各パターンについて決定したTを発光制御部121に通知することにより、ショックジッターのタイミングとは重ならないタイミングで各パターンを描画させる。また、S1009においてパターン制御部127は、搬送制御I/F128に同期信号を出力させることにより、補正用マーク400の描画タイミングと用紙の搬送タイミングとを合わせ、図9に示すようなタイミングを実現する。
以上説明したように、本実施形態に係る光書込み制御装置によれば、図6において説明したように、用紙に転写するための通常画像とは主走査方向にずれた位置において、画像の位置ずれ補正を行うための補正用パターンを描画することにより、通常の画像形成出力と平行として位置ずれ補正動作を実行することが可能となる。
そして、通常の画像形成出力における用紙の搬送によって生じるショックジッターが位置ずれ補正の精度に影響することを防ぐため、位置ずれ補正パターンの1次転写タイミング及びセンサによる検知タイミングが、ショックジッターの発生タイミングとは異なるような、図9に示すようなタイミングとなるように位置ずれ補正パターンを形成する。
その結果、補正値算出部124は、感光体ドラム109から搬送ベルト105への転写タイミングと、搬送ベルト105上におけるパターン検知センサ117による検知タイミングとが、ショックジッターの発生タイミングとは異なる補正用パターンの検知結果のみに基づいて補正値を算出することとなる。そのため、用紙の搬送に応じて生じる振動による位置ずれ補正の精度の低下を防ぐことが可能となる。
尚、上記実施形態においては、図10において説明したように、各パターンセットの1次転写タイミング及び検知タイミングを算出してショックジッター発生タイミングとの調整を行った後に、位置ずれ補正用マーク400及び通常画像の出力を開始する場合を例として説明した。
しかしながらこれは一例であり、通常画像の画像形成出力を先に開始した上で、その画像形成出力によって発生するショックジッターのタイミングを避けるように各パターンセットの描画タイミングを調整して位置ずれ補正動作を実行しても良い。
どのような場合であっても、図10において説明したように、位置ずれ補正用マーク400の各パターンの描画を開始する際に、各パターンの1次転写タイミング及び検知タイミングがショックジッターの発生タイミングとは異なるように、各パターンの描画タイミングを調整することにより、上述したような効果を得ることが可能である。
実施の形態2.
実施の形態1においては、通常画像の描画が行われることを前提として、位置ずれ補正パターンの描画開始前に位置ずれ補正パターンの描画タイミングを調整する場合を例として説明した。しかしながら、位置ずれ補正パターンの描画か既に開始されている状態で印刷ジョブが入力され、通常画像の描画が実行される場合もあり得る。
そのような場合に、位置ずれ補正動作が完了するまで通常画像の描画を待機すると画像形成出力が完了するまでの期間が長くなってしまい、ユーザにとって不便な制御となってしまう。本実施形態においては、既に位置ずれ補正パターンの描画が開始されている場合に通常画像の描画が行われる場合の制御について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置1においては、印刷ジョブの入力が無い状態で位置ずれ補正動作を実行する場合も、図6において説明したように、位置ずれ補正用マーク400は印刷画像領域とは主走査方向にずれた領域に形成される。これにより、位置ずれ補正動作の実行中に印刷ジョブが入力された場合であっても、位置ずれ補正動作と平行として画像形成出力を実行することが可能である。
図15は、印刷ジョブの入力が無い状態で位置ずれ補正動作を開始し、途中で印刷ジョブが入力された場合の動作を示すフローチャートである。図15に示すように、印刷ジョブの入力が無い状態で位置ずれ補正動作を実行する場合であっても、パターン制御部127は、図10のS1001〜S1004の処理を実行することにより、図13に示すように、各パターンセットの1次転写タイミング及び検知タイミングを算出しておく(S1501)。
パターン制御部127が各パターンセットの1次転写タイミング及び検知タイミングを算出すると、発光制御部121がパターンの形成を開始する(S1502)。その後、パターン制御部127が、印刷ジョブの入力を検知する(S1503)。S1503の印刷ジョブの入力検知処理は、例えば、エンジン制御部31からプリントエンジン26に入力される信号によって実行される。
印刷ジョブの入力を検知したパターン制御部127は、図14に示すテーブルからショックジッターの発生タイミングを抽出する(S1504)。ここで、図14に示すテーブルの値は、上述したようにTの初期値との関係で定められているが、図15の動作においては既に位置ずれ補正用マーク400の描画が開始されている。
そのため、S1504において、図14に示すテーブルの値は、既に開始されている位置ずれ補正用マーク400の描画の開始タイミングTから既に経過している期間に基づいて更新される。これにより、S1501において算出されたタイミングと、S1503の後に開始される画像形成出力において搬送される用紙によって生じるショックジッターのタイミングとを比較することが可能となる。
ショックジッターの発生タイミングを取得したパターン制御部127は、それをS1501の算出結果と比較し、図8において説明したようなタイミングの重複が無いか否かを判断する(S1505)。その結果、重複が無ければ(S1505/NO)、パターン制御部127はそのまま処理を終了する。
他方、重複があった場合(S1505/YES)、パターン制御部127は、タイミングの重複が発生しているパターンについて、無効フラグを設定する(S1506)。図16は、本実施形態に係る無効フラグの例を示す図である。図16に示すように、夫々のパターンセット毎に算出された1次転写タイミング及び検知タイミングと共に、“無効フラグ”の情報が関連付けられて記憶される。
“無効フラグ”の情報においては、「OFF」/「ON」のいずれかの値が設定されており、「ON」である場合に、そのパターンセットが無効である、即ち、補正値算出部124による補正値の算出において、そのパターンセットの検知結果は算出対象から除外するべきであると判断される。図16に示す無効フラグの設定は補正値算出部124に通知される。これにより、補正値算出部124は、無効フラグが「ON」とされたパターンセットについては、補正値を算出することなくカウント値を破棄する。これにより、ショックジッターによって転写位置や検知タイミングにずれが生じた可能性があるパターンに基づいて精度の低い補正値が算出されてしまうことを防ぐことが出来る。
無効フラグを設定したパターン制御部127は、無効フラグを設定したパターンセットと同一のパターンセットの再出力設定を行う(S1507)。S1507の処理は、現在出力予定となっているパターンの最後尾に、無効フラグを設定したパターンセットと同一のパターンセットを付加する処理である。
S1507の処理において、パターン制御部127は、図10のS1001〜S10067と同様の処理を実行する。これにより、既に実行が開始されている印刷ジョブによって発生するショックジッターとは異なるタイミングでパターンの1次転写及びセンサによる検知が行われるように、無効フラグが設定されたパターンセットの再出力を設定することが出来る。
以上説明したように、本実施形態に係る光書き込み装置制御部120は、既に位置ずれ補正動作が開始されている間に印刷ジョブが実行される場合、位置ずれ補正用マーク400に含まれるパターンセットのうち、1次転写及びセンサによる検知のタイミングが、印刷ジョブによって生じるショックジッターのタイミングと重なるパターンセットを無効に設定する。これにより、精度の補正値が算出されてしまうことを防ぐことが出来る。
尚、本実施形態においては、実施の形態1を前提とし、既に位置ずれ補正動作が開始された後に印刷ジョブが入力された場合を例として説明している。しかしながらこれは一例であり、本実施形態に係る図15の処理のみを採用することも可能である。
即ち、光書き込み装置制御部120は、位置ずれ補正動作と印刷ジョブに応じた画像形成動作とを実施の形態1のように連動させることはせず、夫々独立した動作として制御する。
そして、図15において説明したように、位置ずれ補正動作の実行中に印刷ジョブが入力された場合にのみ、パターンの1次転写及びセンサによる検知のタイミングがショックジッターの発生タイミングと重なるパターンを無効化する。この場合、パターン制御部127が無効識別情報生成部として機能する。
そして、その後にショックジッターとのタイミングの重なりが発生しないように再度パターンを描画する。これによっても、用紙の搬送に応じて生じる振動による位置ずれ補正の精度の低下を防ぐことが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態1において、位置ずれ補正用マーク400を例として説明した。この他、補正用のパターンとしては濃度補正用のパターンもあり得る。本実施形態においては、濃度補正用のパターンの場合について説明する。図17は、本実施形態に濃度補正動作において描画されるマーク(以降、濃度補正用マークとする)を示す図である。
図17に示すように、本実施形態に係る濃度補正用マーク500は、ブラック階調パターン501、シアン階調パターン502、マゼンタ階調パターン503及びイエロー階調パターン504を含む。図6において説明した位置ずれ補正用マーク400と同様に、濃度補正用マーク500に含まれる各パターンも、印刷画像領域とは主走査方向に異なる領域に形成される。
濃度補正用マーク500に含まれる各色の階調パターンは、本実施形態においては濃度の異なる4つの方形状のパターンによって構成されており、この方形状のパターンが、濃度の順に副走査方向に並べられて構成されている。そして、各色の階調パターンは、シアン及びマゼンタと、ブラック及びイエローとで左右に分けて描画されている。図17においては、各方形状のパターンに施されているハッチングの数によって、各パターンの濃度が示されている。
図17に示す濃度補正用マーク500を用いた濃度補正においては、補正値算出部124が、パターン検知センサ117による各色の階調パターンの読み取り信号の強度に基づいた濃度を示す情報をセンサ制御部123から取得し、濃度補正のための補正値を算出する、即ち、基準値記憶部125に記憶される基準値のうち、濃度補正に用いられる基準値は、各色の階調パターンに含まれる濃度の異なる4つのパターン夫々の濃度の基準となる値である。
図17に示すような濃度補正用マーク500の場合においても、図8と同様の問題が生じ得る。図18は、濃度補正用マーク500についての、CMYK各色の1次転写タイミング及びセンサ通過タイミングと、ショックジッターとの関係を図8と同様に示すタイミングチャートである。
図18においては、1つの“High”の期間が、図17に示す1つの方形上のパターンに対応している。図18に示す濃度補正用マーク500の場合においても、ショックジッターの期間TS1、TS2が、パターンの1次転写やセンサによる検知のタイミングに重なることにより、検知の結果に誤差が生じる可能性があり、結果的に濃度補正の精度に影響する可能性がある。
これに対して、図19に示すように、1次転写及びセンサによる検知のタイミングがTS1、TS2に重ならないようにパターンを描画することにより、実施の形態1と同様に算出される補正値の精度の低下を回避することが出来る。図19に示すような描画タイミングは、図10において説明した処理と同様の処理を実行することにより、濃度補正用マーク500の場合も位置ずれ補正用マーク400と同様に実現可能である。
ここで、位置ずれ補正用マーク400の場合には、1組のパターンセット毎にタイミングの判定処理が実行された。これは、異なる色のドラムによって描画される画像の色ずれの補正のためには、各色のパターンが必要なため、パターンセット毎に描画する必要があったからである。
これに対して、濃度補正用マーク500の場合には、各色の濃度の補正であるため、全色を一組とする必要がない。従って、濃度補正用マーク500についての図10の処理に際しては、S1001において、夫々の方形状のパターン1つを選択してタイミングの調整を行う。
濃度補正用マーク500について図10と同様の処理を実行することにより、図20に示すように、夫々の方形状のパターン毎に1次転写及びセンサによる検知のタイミングが決定された情報が生成されることとなる。パターン制御部127は、このように生成された情報を、図14において説明したショックジッターの発生タイミングと比較することにより、図10において説明したように、濃度補正用マーク500に含まれる各パターンの描画タイミングを調整することが可能となる。
また、図20に示すように、夫々の方形状のパターン毎に“無効フラグ”を設定することにより、実施の形態2において説明した場合と同様に、既に濃度補正動作が開始された後に印刷ジョブが入力された場合にも対応可能である。
1 画像形成装置
10 CPU
11 RAM
12 ROM
13 エンジン
14 HDD
15 I/F
16 LCD
17 操作部
18 バス
20 コントローラ
21 ADF
22 スキャナユニット
23 排紙トレイ
24 ディスプレイパネル
25 給紙テーブル
26 プリントエンジン
27 排紙トレイ
28 ネットワークI/F
30 主制御部
31 エンジン制御部
32 入出力制御部
33 画像処理部
34 操作表示制御部
101 給紙トレイ
102 給紙ローラ
103 レジストローラ
104 用紙
105 搬送ベルト
106K、106C、106M、106Y 画像形成部
107 駆動ローラ
108 従動ローラ
109K、109C、109M、109Y 感光体ドラム
110K 帯電器
111光書き込み装置
112K、112C、112M、112Y 現像器
113K、113C、113M、113Y 除電器
115K、115C、115M、115Y 転写器
116 定着器
117 パターン検知センサ
120 光書き込み装置制御部
121 発光制御部
122 カウント部
123 センサ制御部
124 補正値算出部
125 基準値記憶部
126 補正値記憶部
127 パターン制御部
128 搬送制御部
130、130K、130C、130M、130Y LEDA
170 センサ素子
特開2007−286176号公報

Claims (9)

  1. 感光体上に形成された静電潜像が顕色剤によって現像されて搬送体上に転写され、搬送体によって搬送された後に記録媒体に転写される画像形成装置において、前記感光体を露光する光源を制御して感光体上に静電潜像を形成させる光書き込み制御装置であって、
    光源を発光制御して前記感光体を露光させる発光制御部と、
    前記搬送体上の画像を検知するセンサの検知信号を取得する検知信号取得部と、
    前記搬送体上における前記画像の転写位置を補正するための補正用パターンが前記センサによって検知された検知信号に基づき、前記転写位置を補正するための補正値を算出する補正値算出部とを含み、
    前記発光制御部は、記録媒体に転写するための画像と前記補正用パターンとが主走査方向において異なる位置に描画されるように前記光源を発光制御し、
    前記補正値算出部は、前記補正用パターンのうち、前記感光体から前記搬送体へ転写される転写タイミング及び前記センサによって検知される検知タイミングが、前記記録媒体の搬送によって前記搬送体に振動が生じるタイミングとは異なる補正用パターンのみの検知信号に基づいて前記転写位置を補正するための補正値を算出することを特徴とする光書き込み制御装置。
  2. 前記記録媒体の搬送によって前記搬送体に振動が生じる振動タイミングが、前記転写タイミング及び前記検知タイミングのいずれとも異なるように前記発光制御部に前記補正用パターンの描画のための発光制御を実行させるパターン制御部を含むことを特徴とする請求項1に記載の光書き込み制御装置。
  3. 前記パターン制御部は、前記補正用パターンの描画タイミングに基づいて前記転写タイミング及び前記検知タイミングを算出し、算出した前記転写タイミング及び前記検知タイミングが、前記振動タイミングと重複する場合に、前記補正用パターンの描画タイミングを遅らせることにより、前記振動タイミングが前記転写タイミング及び前記検知タイミングのいずれとも異なるように前記発光制御部に前記補正用パターンの描画のための発光制御を実行させることを特徴とする請求項2に記載の光書込み制御装置。
  4. 前記パターン制御部は、算出した前記転写タイミング及び前記検知タイミングが、前記振動タイミングと重複する場合に、前記転写タイミング及び前記検知タイミングが前記振動タイミングと重複している前記補正用パターンの描画タイミングを、重複しているパターンの搬送方向の長さ分遅らせることを特徴とする請求項3に記載の光書込み制御装置。
  5. 前記発光制御部は、異なる色毎に設けられた複数の光源を、画像形成出力するべき画像を構成する画素の情報に基づいて夫々発光制御することにより異なる色毎に設けられた複数の前記感光体を露光させ、
    前記補正用パターンは、複数の前記感光体夫々から転写される異なる色の画像の転写位置を補正するために複数の異なる色によって構成されるパターンセットを含み、
    前記パターン制御部は、前記転写タイミング及び前記検知タイミングが前記振動タイミングと重複している前記補正用パターンと同一のパターンセットに含まれる異なる色の補正用パターンの描画タイミングを、前記重複している前記補正用パターンと同様に遅らせることを特徴とする請求項3または4に記載の光書き込み制御装置。
  6. 前記パターン制御部は、前記発光制御部が前記補正用パターンの描画のための発光制御を開始した後に、前記記録媒体に転写するための画像形成出力が実行される場合において、算出した前記転写タイミング及び前記検知タイミングが、前記振動タイミングと重複する場合、前記転写タイミング及び前記検知タイミングが重複している前記補正用パターンが無効であることを示す無効識別情報を生成し、
    前記補正値算出部は、前記無効識別情報が生成された前記補正用パターンの検知信号を前記補正値の算出対象から除外することを特徴とする請求項3乃至5に記載の光書込み制御装置。
  7. 前記補正用パターンの描画タイミングに基づいて前記転写タイミング及び前記検知タイミングを算出し、算出した前記転写タイミング及び前記検知タイミングが、前記記録媒体の搬送によって前記搬送体に振動が生じる振動タイミングと重複する場合に、前記転写タイミング及び前記検知タイミングが重複している前記補正用パターンが無効であることを示す無効識別情報を生成する無効識別情報生成部を含み、
    前記補正値算出部は、前記無効識別情報が生成された前記補正用パターンの検知信号を前記補正値の算出対象から除外することを特徴とする請求項1に記載の光書込み制御装置。
  8. 請求項1乃至7いずれか1項に記載の光書き込み制御装置を含むことを特徴とする画像形成装置。
  9. 感光体上に形成された静電潜像が顕色剤によって現像されて搬送体上に転写され、搬送体によって搬送された後に記録媒体に転写される画像形成装置において、前記感光体を露光する光源を制御して感光体上に静電潜像を形成させる光書き込み装置の制御方法であって、
    前記記録媒体に転写するための画像を描画するために前記光源を発光制御し、
    前記搬送体上における前記画像の転写位置を補正するために前記搬送体上に描画される補正用パターンが前記記録媒体に転写するための画像とは主走査方向において異なる位置に描画されるように前記光源を発光制御し、
    前記搬送体上に転写された前記補正用パターンを検知するセンサの検知信号を取得し、
    前記補正用パターンのうち、前記感光体から前記搬送体へ転写される転写タイミング及び前記センサによって検知される検知タイミングが、前記記録媒体の搬送によって前記搬送体に振動が生じるタイミングとは異なる補正用パターンのみの検知信号に基づき、前記転写位置を補正するための補正値を算出することを特徴とする光書き込み装置の制御方法。
JP2014046725A 2014-03-10 2014-03-10 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法 Pending JP2015169905A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014046725A JP2015169905A (ja) 2014-03-10 2014-03-10 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014046725A JP2015169905A (ja) 2014-03-10 2014-03-10 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015169905A true JP2015169905A (ja) 2015-09-28

Family

ID=54202647

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014046725A Pending JP2015169905A (ja) 2014-03-10 2014-03-10 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015169905A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019001023A (ja) * 2017-06-13 2019-01-10 株式会社リコー 画像形成装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001265090A (ja) * 2000-03-14 2001-09-28 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2008241757A (ja) * 2007-03-23 2008-10-09 Konica Minolta Business Technologies Inc カラー画像形成装置及び画像形成方法
JP2011170314A (ja) * 2010-01-21 2011-09-01 Ricoh Co Ltd 画像形成装置および画像形成方法
US20130051873A1 (en) * 2011-08-30 2013-02-28 Mark Cameron Zaretsky Electrophotographic printer with compressible-backup transfer station

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001265090A (ja) * 2000-03-14 2001-09-28 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
JP2008241757A (ja) * 2007-03-23 2008-10-09 Konica Minolta Business Technologies Inc カラー画像形成装置及び画像形成方法
JP2011170314A (ja) * 2010-01-21 2011-09-01 Ricoh Co Ltd 画像形成装置および画像形成方法
US20130051873A1 (en) * 2011-08-30 2013-02-28 Mark Cameron Zaretsky Electrophotographic printer with compressible-backup transfer station

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019001023A (ja) * 2017-06-13 2019-01-10 株式会社リコー 画像形成装置
JP7037737B2 (ja) 2017-06-13 2022-03-17 株式会社リコー 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6079178B2 (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法
JP5884437B2 (ja) 光書込み装置、画像形成装置及び光書込み装置の制御方法
JP5987504B2 (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み制御方法
JP5488083B2 (ja) 光書き込み制御装置及び光書き込み装置の制御方法
JP2014095773A (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み制御方法
JP6191126B2 (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法
JP6232959B2 (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法
JP2011170149A (ja) 画像形成装置と画像形成装置の補正方法
JP2015034884A (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法
JP6326751B2 (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法
JP5565217B2 (ja) 光書き込み装置、画像形成装置、および光書き込み制御方法
JP2012166467A (ja) 光書き込み装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法
JP6171772B2 (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法
JP6135186B2 (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法
JP2015169905A (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法
JP5321379B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成装置の位置ずれ補正方法
JP5998956B2 (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み制御方法
JP5287625B2 (ja) 画像形成装置及び位置ずれ補正方法
JP5321381B2 (ja) 光書き込み装置及び光書き込み装置の位置ずれ補正方法
JP6160342B2 (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法
JP2016173488A (ja) 画像形成装置及び画像形成装置の制御方法
JP5347863B2 (ja) 光書き込み装置、画像形成装置及び光書き込み装置の位置ずれ補正方法
JP2014178466A (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み装置の制御方法
JP2016060067A (ja) 光書き込み制御装置、画像形成装置及び光書き込み制御方法
JP2014109730A (ja) 画像形成装置及び搬送制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171016

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171024

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180417