JP2015168176A - 射出成形用金型、及び成形品 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス性を向上させた上で、成形品を所望の形状に高精度に成形できる射出成形用金型及び成形品を提供する。【解決手段】成形部11a、ゲート開口11b、及びランナ11dを画成する第1成形型3及び第2成形型と、少なくともランナ11dの一部を構成するとともに、第1成形型3及び第2成形型に対して成形部11aに接近離間する方向にスライド移動可能に構成された第3成形型5と、を有していることを特徴とする。【選択図】図6

Description

本発明は、射出成形用金型、及び成形品に関する。
樹脂成形品を成形するための射出成形用金型(以下、単に金型という)は、成形部、ゲート開口、及びランナを画成する第1成形型及び第2成形型を有している。このような金型では、ランナに溶解された樹脂材料を注入すると、その樹脂材料がゲート開口を通して成形部に流れ込み、成形部に樹脂材料が充填されることで、成形部の内面形状に応じた成形品が成形されるようになっている。
また、上述した金型では、成形品の形状や樹脂材料、成形条件等、種々の条件に応じてゲート方式が選択されるようになっている。このゲート方式のうち、ピンゲートやサブマリンゲートでは、成形後に成形型が動作するタイミングで成形品とゲート部分とが自動的に切断(ゲートカット)されるようになっている。例えば下記特許文献1に示されるように、サブマリンゲート等では、成形品とゲート部分とをエジェクタピン等を用いて突き出す際に、ゲート開口の開口縁により成形品とゲート部分とをせん断方向に切断する構成が開示されている。
また、サイドゲート等を採用した場合には、型内にゲートカット装置を設け、保圧後に成形品とゲート部分とをゲートカット装置の切断刃により切断する構成も知られている。
特開2001−30992号公報
しかしながら、上述した従来技術のうち、サブマリンゲートを採用した場合にあっては、例えば以下のような課題がある。
すなわち、ゲート残りが発生し易く、またゲートカット時において、成形品にせん断方向に延びる傷(いわゆる、ソゲ)が付きやすい。
さらに、ゲート開口の開口縁により成形品とゲート部分を切断するため、開口縁が摩耗しやすく、メンテナンス性が低いという課題もある。
また、ゲートカット装置を用いた場合には、以下のような課題がある。
すなわち、ショット数が増加するにつれ、樹脂カスが発生する等してメンテナンス性が低いという課題がある。
さらに、発生した樹脂カスが成形型の合わせ面で潰れることで、バリの原因になる。
また、ミスや誤作動により金型が傷付く等のおそれもある。
本発明は、このような事情に考慮してなされたものであって、メンテナンス性を向上させた上で、成形品を所望の形状に高精度に成形できる射出成形用金型及び成形品を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を提供する。
(1)本発明に係る射出成形用金型は、溶解された樹脂材料が通過するランナ、ゲート開口、及び、前記樹脂材料が前記ゲート開口を介して供給され成形品が成形される成形部の各部を画成する第1成形型及び第2成形型と、少なくとも前記ランナの一部を構成するとともに、前記第1成形型及び前記第2成形型に対して前記成形部に接近離間する方向にスライド移動可能に構成される第3成形型と、を備え、前記ランナ、前記ゲート開口、及び前記成形品の各部に前記樹脂材料が供給された後に、前記成形部から離間する方向に前記第3成形型をスライド移動させることによって、前記ランナ及び前記ゲート開口に供給された前記樹脂材料が、前記成形品から分離されることを特徴としている。
この構成によれば、成形部、ゲート開口、ランナにより樹脂材料を成形することで、成形部により成形された成形品と、ランナにより成形されたランナ部分と、がゲート開口により成形されたゲート部分を介して接続された樹脂成形体が成形される。
そして、樹脂成形体の成形後、第3成形型を成形部から離間する方向に移動させることで、樹脂成形体のランナ部分のうち、第3成形型内に位置する部分が成形品から分離されることになる。これにより、樹脂成形体を射出成形用金型内で切断(ゲートカット)することができ、製造効率を向上させることができる。
特に、ランナ部分のうち、第3成形型内に位置する部分を成形品から離間する方向に引きちぎるため、従来のように成形品に対してせん断方向に沿って切断する場合に比べて、成形品に傷が付くのを抑制し、成形品を所望の形状に高精度に成形できる。
また、従来のようにゲート開口の開口縁により切断する場合と異なり、摩耗のおそれも少ないので、メンテナンス性を向上させることができる。
さらに、ランナ部分を引きちぎる構成であるため、従来のゲートカット装置を用いる構成に比べて、樹脂カスの発生を抑制するとともに、樹脂カスによるバリの発生も抑制できる。
また、第3成形型をスライドさせる簡素な構成であるため、ミスや誤作動を抑制して、射出成形用金型の傷付きを抑制できる。
(2)上記本発明の射出成形用金型において、前記第3成形型は前記ランナにアンダーカット部を備えるように形成され、前記アンダーカット部によって、前記ランナ、前記ゲート開口、及び前記成形品の各部に前記樹脂材料が供給された後に、前記ランナ及び前記ゲート開口に供給された前記樹脂材料が、前記成形品から分離されていてもよい。
この構成によれば、第3成形型にアンダーカット部を形成することで、第3成形型のスライド時において、ランナ及びゲート開口に供給された樹脂材料のうち、第3成形型内に位置する部分がアンダーカット部に係止されながら、成形品から離間することになる。そのため、ランナ及びゲート開口に供給された樹脂材料が第3成形型内で位置ずれするのを抑制し、ランナ及びゲート開口に供給された樹脂材料のうち、第3成形型内に位置する部分を成形品から確実に切断することができる。
(3)上記本発明の射出成形用金型において、前記アンダーカット部は、前記成形部から離間するに従い拡径されていてもよい。
この構成によれば、第3成形型のスライド時において、ランナ及びゲート開口に供給された樹脂材料のうち、第3成形型内に位置する部分をアンダーカット部に確実に係止させることができる。
(4)上記本発明の射出成形用金型において、前記第3成形型は、前記成形部、前記ゲート開口、及び前記ランナの一部を構成してもよい。
この構成によれば、第3成形型がゲート開口及び成形部の一部を構成することで、ゲートカット後のゲート残りを小さくすることができる。
(5)上記本発明の射出成形用金型において、前記第1成形型には、前記成形部を構成する成形凹部、及び前記ランナの一部を構成するランナ凹部が形成され、前記第3成形型は、前記第1成形型側に配設されるとともに、前記成形凹部と前記ランナ凹部とを接続する接続凹部を備えていてもよい。
この構成によれば、ランナ部分のうち、第3成形型内に位置する部分が、第1成形型のランナ凹部と第3成形型との境界部分を起点にして、成形部から離間する方向に向けて撓み変形するため、第3成形型のスライド移動量を確保することができる。この場合、第3成形型の面内において、ランナ凹部及び第3成形型の境界部分と、ゲート開口と、の間の第3成形型のスライド方向に直交する距離を調整することで、第3成形型のスライド移動量を調整することができるので、様々な樹脂材料や成形条件等に対応することができる。
(6)上記本発明の射出成形用金型において、前記第1成形型には、前記成形部を構成する成形凹部が形成され、前記第2成形型には、前記ランナの一部を構成するランナ凹部が形成され、前記第3成形型は、前記第1成形型側に配設されるとともに、前記成形凹部と前記ランナ凹部とを接続する接続凹部を備えていてもよい。
この構成によれば、ランナ凹部が第2成形型に形成されているため、樹脂成形体のランナ部分のうち、ランナ凹部により成形されたメインランナ部分が第2成形型側に形成され、接続凹部により成形されたサブランナ部分が第1成形型側に形成される。この場合、第3成形型をスライド移動させると、メインランナ部分全体が成形部から離間する方向に撓み変形することになる。これにより、ランナ部分の撓み部分の長さ(第3成形型の面内において、第3成形型のスライド方向に直交する距離)を拡大することができる。その結果、第3成形型のスライド移動量を確保することができるので、ゲートカットの効率化を図ることができる。また、ゲート開口を拡大することができるため、成形部内への樹脂材料の流動性を高めることができる。
(7)本発明に係る成形品は、上記本発明の射出成形用金型を用いて成形されたことを特徴としている。
この構成によれば、所望の形状を有する高精度な成形品を提供できる。
本発明によれば、メンテナンス性を向上させた上で、成形品を所望の形状に高精度に成形できる。
第1実施形態における第2成形型を取り外した状態における金型の平面図である。 図1のA−A線に相当する断面図である。 第1成形型及び第3成形型の分解斜視図である。 第1成形型及び第3成形型の拡大斜視図である。 成形品の製造方法を説明するための工程図であって、金型の型締め状態を示す斜視図である。 成形品の製造方法を説明するための工程図であって、第3成形型がゲートカット位置にある状態を示す図4に相当する拡大斜視図である。 成形品の斜視図である。 第3成形型の変形例を示す斜視図である。 第3成形型の変形例を示す斜視図である。 第3成形型の変形例を示す斜視図である。 第2実施形態の第1成形型及び第3成形型を示す斜視図である。 第2実施形態の第2成形型を示す斜視図である。 図11のB−B線に相当する断面図である。 第2実施形態における金型により成形される樹脂成形体の斜視図である。 第1成形型及び第3成形型の他の構成を示す拡大斜視図である。 第1成形型及び第3成形型の他の構成を示す拡大斜視図である。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
[金型]
図1は第2成形型4を取り外した状態における金型1の平面図であり、図2は図1のA−A線に沿う断面図である。
図1、図2に示すように、本実施形態の金型1は、第1成形型3及び第2成形型4(図2参照)と、第1成形型3及び第2成形型4に対してスライド移動可能に構成された第3成形型5と、を主に備え、これら各成形型3〜5の合わせ面が重ね合わされることで、キャビティ11(図2参照)が画成されている。また、第1成形型3及び第2成形型4は、図示しない昇降機構によって接近離間する方向に相対移動自在に構成されている。なお、以下の説明では、第1成形型3及び第2成形型4の相対移動方向をZ方向とし、このZ方向に直交する二方向(第1成形型3及び第2成形型4の面内方向)をそれぞれX方向及びY方向として説明する。
キャビティ11は、成形品52(図7参照)を成形するため成形部11aと、成形部11a内に開口するゲート開口11bと、溶解された樹脂材料が図示しない供給源から供給されるスプル11cと、スプル11cとゲート開口11bとの間を接続するランナ11dと、を有している。なお、本実施形態において、第2成形型4の合わせ面(第1成形型3とZ方向で対向する面)は、平坦面に形成されている。
図3は、第1成形型3及び第3成形型5の分解斜視図である。
図1〜図3に示すように、第1成形型3には、Z方向に窪む成形凹部21が形成されている。成形凹部21は、Z方向から見た平面視で環状を呈している。
また、第1成形型3には、成形凹部21における周方向の一部に連通するガイド溝22が形成されている。このガイド溝22は、Y方向に沿って成形凹部21から離間するに従いZ方向における深さが段々と深くなるように形成されている。すなわち、ガイド溝22は、Y方向に沿う成形凹部21側に位置する浅溝部22aと、浅溝部22a内に連通する深溝部22bと、を有している。なお、以下の説明では、Y方向における成形凹部21側を一端側、成形凹部21側とは反対側を他端側という場合がある。
浅溝部22aは、成形凹部21に比べて深さが浅くなっているとともに、Y方向における一端部はX方向における幅が縮小した幅狭部22cとなっている。そして、幅狭部22cにおけるY方向における一端側が成形凹部21内に向けて開口している。
さらに、第1成形型3には、スプル凹部25が形成されるとともに、このスプル凹部25と浅溝部22aとの間を接続するランナ凹部26が形成されている。
ランナ凹部26は、X方向においてスプル凹部25側から浅溝部22a側に向かうに従い、Y方向における他端側に向けて湾曲している。
図4は、第1成形型3及び第3成形型5の拡大斜視図である。
ここで、図1、図4に示すように、第3成形型5は、上述したガイド溝22内に収容されたブロック状を呈するとともに、ガイド溝22内をY方向に沿ってスライド移動可能に構成されている。第3成形型5は、上述したガイド溝22のうち、深溝部22b内に収容される基部31と、基部31に連設されるとともに浅溝部22a内に収容される突片部32と、を有している。なお、第3成形型5は、第1成形型3の合わせ面(第2成形型4とZ方向で対向する面)と面一に形成されている。
突片部32は、Y方向における一端面が成形凹部21の内面と同等の曲率半径を有するとともに、浅溝部22aを通して成形凹部21内に露出するように構成されている。そして、本実施形態の第3成形型5は、突片部32のY方向における一端面が成形凹部21の内面と面一に配置される型締め位置(図1参照)と、突片部32のY方向における一端面が成形凹部21から退避したゲートカット位置(図6参照)と、の間をスライド移動するようになっている。また、第3成形型5の型締め位置において、突片部32のY方向における一端面と、成形凹部21と、第2成形型4の合わせ面と、で画成された空間が、上述したキャビティ11の成形部11aを形成している。
また、突片部32には、上述したランナ凹部26と成形凹部21との間を架け渡す接続凹部41が形成されている。接続凹部41は、ランナ凹部26内に連通する連通凹部42と、連通凹部42に対してY方向における他端側に位置するコールドスラグウェル部43と、連通凹部42に対してY方向における一端側に位置するアンダーカット部44と、を有している。
連通凹部42は、上述したランナ凹部26と同等の曲率半径を有するように、ランナ凹部26におけるX方向の他端部から滑らかに連なっている。
コールドスラグウェル部43は、連通凹部42からY方向の他端側に向けて膨出している。
アンダーカット部44は、Y方向の一端側から他端側に向かうに従い内周面全体が漸次拡径されている。アンダーカット部44は、Y方向の一端部が成形凹部21内に開口するとともに、他端部が連通凹部42内に開口している。
そして、第1成形型3のランナ凹部26、第3成形型5の接続凹部41、及び第2成形型4の合わせ面により画成された空間が上述したキャビティ11のランナ11dを形成している。そして、このランナ11dのうち、成形部11a内に向けて開口する部分がゲート開口11bを構成している。すなわち、本実施形態の第3成形型5は、キャビティ11のうち、成形部11a、ゲート開口11b、及びランナ11dの一部を構成している。なお、ゲート開口11bの内径は、成形する樹脂材料や射出成形の条件等によって適宜変更が可能である。
[成形品の製造方法]
次に、上述した金型1を用いた成形品52の製造方法(射出成形方法)について説明する。
まず、図2に示すように、第1成形型3及び第2成形型4を所定の型締め力によって型締めするとともに、第3成形型5を型締め位置まで移動させる。これにより、第1成形型3、第2成形型4、及び第3成形型5により画成された空間にキャビティ11が形成される。
図5は、金型1の型締め状態を示す斜視図である。なお、図5では、説明を分かり易くするため、第2成形型4を省略している。
その後、図5に示すように、溶解された樹脂材料をキャビティ11内に充填する。具体的に、スプル11c内に注入された樹脂材料は、ランナ11d内を流通した後、ゲート開口11bを通して成形部11a内に充填される。
その後、金型1を冷却することで、樹脂材料をキャビティ11内で成形する。これにより、キャビティ11の内面形状に応じた樹脂成形体51が成形される。すなわち、樹脂成形体51は、成形部11aにより成形された成形品52と、ランナ11dにより成形されたランナ部分53と、がゲート開口11bにより成形されたゲート部分54を介して接続された構成になっている。なお、射出成形は、公知の方法により行うことが可能であり、その場合の成形条件については適宜変更が可能である。
図6は、第3成形型5がゲートカット位置にある状態を示す図4に相当する拡大斜視図である。
ここで、図6に示すように、樹脂材料が硬化した後、第3成形型5をゲートカット位置に向けてスライド移動させる。すると、樹脂成形体51のランナ部分53のうち、第3成形型5の接続凹部41内に位置する部分(撓み部分T1)が、ランナ凹部26と接続凹部41との境界部分(ランナ凹部26の開口縁)を起点にしてY方向の他端側に向けて撓み変形する。すなわち、樹脂成形体51のランナ部分53のうち、第3成形型5の接続凹部41内に位置する部分が、成形品52から離間する方向に移動することで、ゲート部分54を介して成形品52から分離されることになる。これにより、樹脂成形体51のゲートカットが行われる。
図7は、成形品52の斜視図である。
その後、金型1を型開きして、成形品52を取り出す。なお、本実施形態の成形品52は、図7に示すように、成形部11aの内面形状に倣って成形された筒状を呈している。また、成形品52における周方向の一部には、第1成形型3と第3成形型5とのパーティングライン55が形成される。パーティングライン55は、第1成形型3における浅溝部22aの開口縁と、第3成形型5におけるY方向の一端面の外周縁と、に沿って形成された矩形状とされている。そして、成形品52のうち、パーティングライン55の内側に位置する部分には、ゲート開口11bのゲート跡56が形成されることになる。本実施形態において、ゲート跡56のうち、浅溝部22aの開口縁により形成された部分は、パーティングライン55上に位置している。
このように、本実施形態では、成形部11a、ゲート開口11b、及びランナ11dの一部を構成する第3成形型5を、第1成形型3及び第2成形型4に対して成形部11aに接近離間する方向にスライド移動可能とする構成とした。
この構成によれば、樹脂成形体51の成形後、第3成形型5を成形部11aから離間する方向に移動させることで、ランナ部分53がゲート部分54を介して成形品52から引きちぎられることになる。これにより、樹脂成形体51を金型1内でゲートカットすることができ、製造効率を向上させることができる。
特に、ランナ部分53を成形品52から離間する方向に引きちぎるため、従来のように成形品52に対してせん断方向に沿ってゲートカットを行う場合に比べて、成形品52に傷が付くのを抑制し、成形品52を所望の形状に高精度に成形できる。
また、従来のようにゲート開口11bの開口縁により切断する場合と異なり、摩耗のおそれも少ないので、メンテナンス性を向上させることができる。
さらに、本実施形態ではランナ部分53を成形品52から引きちぎる構成であるため、従来のゲートカット装置を用いる構成に比べて、樹脂カスの発生を抑制するとともに、樹脂カスによるバリの発生も抑制できる。
また、第3成形型5をスライドさせる簡素な構成であるため、ミスや誤作動を抑制して、金型1の傷付きを抑制できる。
また、接続凹部41の形状のみを変更することで、種々のゲート方式(例えば、サイドゲートやサブマリンゲート)に対応することができ、設計の自由度を向上させることができる。
さらに、第3成形型5にアンダーカット部44を形成することで、第3成形型5のスライド時にランナ部分53がアンダーカット部44に係止されながら、成形品52から離間することになる。そのため、ランナ部分53が第3成形型5内で位置ずれするのを抑制し、ゲートカットを確実に行うことができる。
さらに、第3成形型5がゲート開口11b及び成形部11aの一部を構成することで、ゲートカット後のゲート残りを小さくすることができる。
また、ランナ部分53のうち、第3成形型5内に位置する部分(撓み部分T1)が、第1成形型3のランナ凹部26と第3成形型5との境界部分を起点にしてY方向の他端側に向けて撓み変形するため、第3成形型5のスライド移動量を確保することができる。この場合、ランナ凹部26と第3成形型5との境界部分と、ゲート開口11bと、の間のX方向に距離L1(図1参照)を調整することで、第3成形型5のスライド移動量を調整することができるので、様々な樹脂材料や成形条件等に対応することができる。
また、本実施形態では、ランナ11dがY方向の他端側に向けて湾曲しているため、撓み部分T1をY方向の他端側に向けて撓み易くすることができる。
そして、本実施形態の成形品52は、上述した金型1を用いて成形されるため、所望の形状を有する高精度な成形品52を提供できる。
<変形例>
次に、上述した第1実施形態の変形例について説明する。
上述した第1実施形態では、第3成形型5のアンダーカット部44において、内周面全体がY方向に沿う他端側に向かうに従い漸次拡径された場合について説明したが、これに限られない。例えば、図8に示すように、アンダーカット部101において、内周面の一部が接続凹部41内に突出する構成であっても構わない。
また、図9に示すアンダーカット部102のように、内周面全体が連通凹部42に対して段差部103を介して縮径された構成であっても構わない。さらに、図10に示すアンダーカット部104のように、内周面の一部が段差部105を介して縮径された構成であっても構わない。すなわち、アンダーカット部は、成形品52の形状や、成形条件、ゲート開口11bの内径等に応じて適宜設計変更が可能である。また、図9、図10に示すように、連通凹部42やコールドスラグウェル部43の形状についても適宜設計変更が可能である。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図11は第2実施形態の第1成形型201及び第3成形型203を示す斜視図であり、図12は第2成形型202を示す斜視図である。図13は、図11のB−B線に相当する断面図である。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図11〜図13に示すように、本実施形態の金型200において、第1成形型201には、成形凹部21、及びスプル凹部25が形成されている。また、第1成形型201のガイド溝22内には、第3成形型203がY方向にスライド移動可能に収容されている。
第3成形型203の接続凹部210は、連通凹部211と、連通凹部211からY方向の他端側に向けて膨出するコールドスラグウェル部212と、連通凹部211からY方向の一端側に向けて延びるアンダーカット部213と、を備えている。
第2成形型202には、Z方向に窪むランナ凹部220が形成されている。ランナ凹部220は、第1成形型201のスプル凹部25と、第3成形型203の接続凹部210と、の間を接続するものであって、X方向に沿う接続凹部210側に向かうに従いY方向の他端側に向けて湾曲している。
図14は、第2実施形態における金型200により成形される樹脂成形体230の斜視図である。
本実施形態によれば、ランナ凹部220が第2成形型202に形成されているため、樹脂成形体230のランナ部分231のうち、ランナ凹部220により成形されたメインランナ部分232が第2成形型202側に形成され、接続凹部210により成形されたサブランナ部分233が第1成形型201側に形成される。また、樹脂成形体230のうち、スプル凹部25により成形されたスプル部分234は第1成形型201側に形成される。
そして、ゲートカット時には、第2成形型202を型開きした後、第3成形型203をゲートカット位置に向けてスライド移動させる。すると、ランナ部分231が、メインランナ部分232とスプル部分234との境界部分を起点にしてY方向の他端側に向けて撓み変形する(撓み部分T2)。これにより、ゲート部分54を介して成形品52から引きちぎられ、樹脂成形体51のゲートカットが行われる。
このように、本実施形態では、上述した第1実施形態と同様の作用効果を奏するとともに、ランナ凹部220を第2成形型202側に形成することで、ランナ部分231の撓み部分T2のX方向に沿う長さを拡大することができる。これにより、第3成形型203のスライド移動量を確保することができるので、ゲートカットの効率化を図ることができる。また、ゲート開口11bを拡大することができるため、成形部11a内への樹脂材料の流動性を高めることができる。
なお、本発明の技術範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上述した実施形態では、筒状の成形品52を成形する場合について説明したが、成形品52の形状は適宜設計変更が可能である。
また、上述した第1実施形態では、第2成形型4を第1成形型3に型締めした状態で、第3成形型5をゲートカット位置に向けてスライドさせる構成について説明したが、これに限らず、第2成形型4を型開きした状態で、第3成形型5をゲートカット位置に向けてスライドさせても構わない。
さらに、上述した実施形態では、ランナ凹部を湾曲形状に形成した場合について説明したが、これに限らず、直線状等であっても構わない。
また、上述した実施形態では、第3成形型が成形部、ゲート開口、及びランナの一部を構成した場合について説明したが、少なくともランナの一部を構成していれば構わない。例えば、図15、図16に示すように、第1成形型300に、成形凹部21内に連通するゲート凹部301を形成し、このゲート凹部301内に連通する接続凹部303を第3成形型304に形成しても構わない。
また、上述した実施形態では、第1成形型に第3成形型をスライド移動可能に収容する構成について説明したが、これに限らず、第2成形型に第3成形型をスライド移動可能に収容しても構わない。
さらに、ゲート開口の形状や、樹脂材料の種類等は、適宜変更が可能である。
1,200…金型(射出成形用金型)
3,201,300…第1成形型
4,202…第2成形型
5,203,304…第3成形型
11a…成形部
11b…ゲート開口
11d…ランナ
21…成形凹部
26,231…ランナ凹部
41…接続凹部
44,101,102,104,213…アンダーカット部

Claims (7)

  1. 溶解された樹脂材料が通過するランナ、ゲート開口、及び、前記樹脂材料が前記ゲート開口を介して供給され成形品が成形される成形部の各部を画成する第1成形型及び第2成形型と、
    少なくとも前記ランナの一部を構成するとともに、前記第1成形型及び前記第2成形型に対して前記成形部に接近離間する方向にスライド移動可能に構成される第3成形型と、を備え、
    前記ランナ、前記ゲート開口、及び前記成形品の各部に前記樹脂材料が供給された後に、前記成形部から離間する方向に前記第3成形型をスライド移動させることによって、前記ランナ及び前記ゲート開口に供給された前記樹脂材料が、前記成形品から分離されることを特徴とする射出成形用金型。
  2. 請求項1に記載の射出成型用金型であって、
    前記第3成形型は前記ランナにアンダーカット部を備えるように形成され、
    前記アンダーカット部によって、前記ランナ、前記ゲート開口、及び前記成形品の各部に前記樹脂材料が供給された後に、前記ランナ及び前記ゲート開口に供給された前記樹脂材料が、前記成形品から分離されることを特徴とする射出成形用金型。
  3. 請求項2記載の射出成形用金型において、
    前記アンダーカット部は、前記成形部から離間するに従い拡径されていることを特徴とする射出成形用金型。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の射出成形用金型であって、
    前記第3成形型は、前記成形部、前記ゲート開口、及び前記ランナの一部を構成していることを特徴とする射出成形用金型。
  5. 請求項4記載の射出成形用金型であって、
    前記第1成形型には、前記成形部を構成する成形凹部、及び前記ランナの一部を構成するランナ凹部が形成され、
    前記第3成形型は、前記第1成形型側に配設されるとともに、前記成形凹部と前記ランナ凹部とを接続する接続凹部を備えていることを特徴とする射出成形用金型。
  6. 請求項4記載の射出成形用金型であって、
    前記第1成形型には、前記成形部を構成する成形凹部が形成され、
    前記第2成形型には、前記ランナの一部を構成するランナ凹部が形成され、
    前記第3成形型は、前記第1成形型側に配設されるとともに、前記成形凹部と前記ランナ凹部とを接続する接続凹部を備えていることを特徴とする射出成形用金型。
  7. 請求項1から請求項6の何れか1項に記載の射出成形用金型を用いて成形されたことを特徴とする成形品。
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