JP2017013274A - 射出成形装置 - Google Patents

射出成形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2017013274A
JP2017013274A JP2015129834A JP2015129834A JP2017013274A JP 2017013274 A JP2017013274 A JP 2017013274A JP 2015129834 A JP2015129834 A JP 2015129834A JP 2015129834 A JP2015129834 A JP 2015129834A JP 2017013274 A JP2017013274 A JP 2017013274A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pin
molded product
mold
core
cavity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015129834A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6541466B2 (ja
Inventor
拓郎 東
Takuro Azuma
拓郎 東
隆史 大月
Takashi Otsuki
隆史 大月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daihatsu Motor Co Ltd
Original Assignee
Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daihatsu Motor Co Ltd filed Critical Daihatsu Motor Co Ltd
Priority to JP2015129834A priority Critical patent/JP6541466B2/ja
Publication of JP2017013274A publication Critical patent/JP2017013274A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6541466B2 publication Critical patent/JP6541466B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】コアの側に設けた弾性支持部で成形品を押出す押出し機構を用いた場合であっても、射出成形装置の小型化を図り、かつアンダーカット部を傷付けることなく成形品を安全に離型する。
【解決手段】本発明に係る射出成形装置10は、成形品1を型開きにより離型方向aに押し出す押出し機構40と、型締め時、ピン51で成形品1のアンダーカット部4を成形し、型開きに伴い、ピン51をアンダーカット部4から引き抜くピン引抜き機構50とを具備する。押出し機構40は、コア11の側に弾性支持される弾性支持部42を有し、ピン51は、キャビティ12の側に弾性支持されるスライド部53に一体的に設けられる。そして、型開き動作の開始と同時に、弾性支持部42は成形品1を離型方向aに押出す向きの移動を開始し、スライド部53はアンダーカット部4からピン51を引き抜く向きbの移動を開始する。
【選択図】図7

Description

本発明は、射出成形装置に関し、特に自動車用バンパなどの大型樹脂部品の離型に好適な射出成形装置に関する。
近年、自動車用のバンパは、製造コストや設計自由度の観点から、樹脂部品として射出成形で一体的に成形される傾向にある。この種の成形品は非常に大型となり、また、安全面やデザイン性の観点から、非常に複雑な3次元形状をなす。そのため、通常、この種の射出成形装置には、成形金型から成形品を確実に離型する目的で、押出しピンを設けることが多い(例えば、特許文献1を参照)。この場合、可動型をコア、固定型をキャビティとし、コアの側に押出しピンを有する押出し機構、キャビティの側に射出用ノズルを有する射出ユニットを配設しているのが一般的である(例えば、特許文献1の図4、段落0027を参照)。
このように、この種の成形装置に用いられる成形金型においては、押出し機構と射出ユニットとを別々の金型に配設するのが一般的であるが、射出ユニットと押出し機構とを別々の金型に配設するとなると、当然のことながら、射出成形装置そのものが非常に大型となり、占有スペースの巨大化を招く。これでは、近年、益々要求が高まっている設備の省スペース化に相反する結果となるため、早急に射出成形装置の小型化対策を図る必要がある。
そこで、本発明者らは、上記課題の解決を図るべく、小型化と離型性の向上を両立し得る射出成形装置を提案している(特許文献2を参照)。すなわち、この射出成形装置は、コアの側に配設される押出し機構を備えるもので、押出し機構は、固定型に弾性支持される複数の弾性支持部を有し、複数の弾性支持部は、型締め時、キャビティに押し込まれることで、成形品のコア側の端面を成形可能な位置まで移動可能に構成されたことを特徴とする。
特開2004−106220号公報 特開2014−124931号公報
ところで、自動車用バンパのような大型樹脂部品においては、キャビティの側に型開き方向に対して負角となる部分(いわゆるアンダーカット部)が設けられることが多い。このアンダーカット部の処理方法の一例として、例えば型開き前に油圧シリンダを用いて負角処理を行う構造が考えられるが、油圧シリンダ等の設置により金型の複雑化、大型化を招くおそれがあり、好ましくない。そこで、例えば型開き動作を利用してアンダーカット部を成形するピンをスライドさせることで、ピンを引抜くための機構が考えられる。
ここで、このピン引抜き機構の動作を、上述した押出し機構の動作と合わせて図面に基づき説明する。まず図6に示すように、成形時(型締め時)、キャビティ12のパーティングラインPL上で押し込まれている弾性支持部42は、型開き動作の開始と同時に、弾性部材41の復元力により離型方向a(ここでは型開き方向と同じ向き)に移動し始め、成形品1の離型方向aに向けた押し出しを開始する(図8を参照)。この動作は、型開き動作の開始時から微小な距離であるため、その後、成形品1は、図11に示すように、コア11の側に保持された状態を維持して型開き動作を継続する。よって、成形品1はコア11から離型方向aに微小な距離だけ移動した後、コア11との位置関係を一定に保ちつつキャビティ12から離れていく。
一方、ピン引抜き機構150は、例えば図13に示すように、コア11とキャビティ12との間の射出空間13に対して出没可能なピン151を、型締め時、射出空間13内に突出させることで、成形品1にアンダーカット部4を成形可能とする。この際、ピン151は、弾性部材152を介してコア11に弾性支持されるスライド部153に一体的に設けられる。ここで、スライド部153は、型締め時、パーティングラインPL上でキャビティ12に押し込まれることによりピン151で成形品1のアンダーカット部4を成形可能な位置まで移動し、型開きに伴い、弾性部材152の復元力によりピン151を成形品1のアンダーカット部4から引き抜く向きbに移動可能としている。
このように、弾性支持部42を有する押出し機構40と、図13に示すピン引抜き機構150を射出成形装置に併せて採用した場合、型開き動作の開始と同時に成形品1は押出し機構40の弾性支持部42に押出されることで離型方向aに移動を開始するのに対し、ピン引抜き機構150を構成するスライド部153は、コア11に対して離型方向aに移動することなく、アンダーカット部4から後退する向き(ピン151をアンダーカット部4から引き抜く向きb)にのみスライドする。これでは、ピン151と、アンダーカット部4とが干渉するため(図14を参照)、そのまま型開き動作を続けることで、無理抜きの状態となり、成形品1の特にアンダーカット部4に許容できない傷や変形が残るおそれがある。
以上の事情に鑑み、本明細書では、コアの側に設けた弾性支持部で成形品を押出す押出し機構を用いた場合であっても、射出成形装置の小型化を図り、かつアンダーカット部を傷付けることなく成形品を安全に離型することを、解決すべき技術的課題とする。
前記課題の解決は、本発明に係る射出成形装置によって達成される。すなわち、この装置は、一方が固定型、他方が可動型であるコア及びキャビティと、射出成形によりコアとキャビティとの間に成形される成形品を型開きにより離型方向に押し出す押出し機構と、型締め時、ピンで成形品のアンダーカット部を成形し、型開きに伴い、ピンをアンダーカット部から引き抜くピン引抜き機構とを具備する射出成形装置において、押出し機構は、コアの側に弾性支持される弾性支持部を有し、ピンは、キャビティの側に弾性支持されるスライド部に一体的に設けられ、型開き動作の開始と同時に、弾性支持部は成形品を離型方向に押出す向きの移動を開始し、スライド部はアンダーカット部からピンを引き抜く向きの移動を開始する点をもって特徴付けられる。
このように、本発明では、押出し機構の弾性支持部をコアの側に設けると共に、アンダーカット部を成形するピンを、キャビティの側に弾性支持されるスライド部に一体的に設け、型開き動作の開始と同時に、弾性支持部は成形品を離型方向に押出す向きの移動を開始し、スライド部はアンダーカット部からピンを引き抜く向きの移動を開始するようにした。このように構成すれば、型開き動作の開始直後、弾性支持部の押出しによりコアに対して成形品は離型方向に移動するのに対し、ピン引抜き機構のスライド部も、コアに対して離型方向に移動しながらピンをアンダーカット部から引き抜く向きに移動する(後述する図9を参照)。これにより、ピンとアンダーカット部との干渉を避けて、ピンをアンダーカット部から引き抜きつつ、成形品全体をコアから安全に離型することが可能となる。また、押出し機構とピン引抜き機構を共に、弾性支持される部材(弾性支持部、スライド部)を型締め力を利用して動作させる構成とすることで、各々の構成を簡素化して、射出成形装置全体をコンパクトにすることが可能となる。
また、成形品が自動車用バンパのように大型の樹脂部品である場合、たとえ押出し機構で成形品の一部を離型方向に押出したとしても、押出し機構から離れた部位では、未だコアとの密着状態が解消されていない事態も考えられる。この際、本発明に係るピン引抜き機構によれば、型開き動作の開始直後、ピンがコアから離型する向きに移動することで、未だコアと密着した状態にある成形品のアンダーカット部と係合し、離型方向に向けてアンダーカット部を押圧する(図10を参照)。この結果、アンダーカット部とコアとの密着状態が解消され、成形品の本体に追従してアンダーカット部が離型方向に移動を開始する効果も期待できる。よって、成形品の全体を確実にコアから浮き上がらせることができ、円滑な離型動作を図ることが可能となる。もちろん、型開き動作がある程度進んだ段階では、ピンがアンダーカット部から確実に引き抜かれるので、押出し機構で成形品が押し出した量以上にピンがアンダーカット部を離型方向に押し出して、アンダーカット部を傷付けたり不要に変形させたりする心配もない。
以上のように、本発明に係る射出成形装置によれば、コアの側に設けた弾性支持部で成形品を押出す押出し機構を用いた場合であっても、射出成形装置の小型化を図り、かつアンダーカット部を傷付けることなく成形品を安全に離型することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る射出成形装置の断面図である。 図1に示す射出成形装置で成形される射出成形品の正面図である。 図1に示す射出成形装置の射出ノズル機構の断面図である。 図3に示す射出ノズル機構を構成するゲートブロックをノズル側から見た図である。 図3に示す射出ノズル機構の断面図である。 図1に示す射出成形装置の押出し機構の断面図である。 図1に示す射出成形装置のピン引抜き機構の断面図である。 型開き動作の開始直後における押出し機構の断面図である。 型開き動作の開始直後におけるピン引抜き機構の一態様を示す断面図である。 型開き動作の開始直後におけるピン引抜き機構の他の態様を示す断面図である。 型開き動作の進行後における押出し機構の断面図である。 型開き動作の進行後におけるピン引抜き機構の断面図である。 本発明に関連するピン引抜き機構の型締め時における断面図である。 図13に示すピン引抜き機構の型開き動作の開始直後における断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る射出成形装置を図1〜図12に基づき説明する。ここでは、上記射出成形装置で自動車用バンパを射出成形する場合を例にとって説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る射出成形装置10を示す図である。この射出成形装置10は、コア11と、キャビティ12と、型締め時にコア11とキャビティ12との間に形成される射出空間13と、射出空間13に溶融樹脂を射出供給する射出ユニット20と、射出空間13と射出ユニット20との間に配設されるゲートブロック30と、型開きに伴い、成形品1(図2を参照)を離型方向aに押出す押出し機構40と、成形品1のアンダーカット部4からピン51を引抜くピン引抜き機構50とを具備する。
ここで、押出し機構40はコア11の側に配設され、ピン引抜き機構50はキャビティ12の側に配設される。本実施形態では、射出ユニット20とゲートブロック30が共にキャビティ12の側に配設されている。また、本実施形態では、コア11が固定型、キャビティ12が可動型となっている。よって、この場合、射出ユニット20、ゲートブロック30、及びピン引抜き機構50がキャビティ12と共に離型方向aに向けて一体的に移動し、押出し機構40は常に固定された状態となる。
射出ユニット20は、図3に示すように、射出機21と、射出機21から射出された溶融樹脂を射出空間13に供給するためのホットランナ22と、ホットランナ22の先端に一体又は別体に設けられたノズル部23と、ホットランナ22の周囲に配設されたバンドヒータ24と、ノズル部23の内周に挿入し又は離脱することで、ノズル部23の開閉を行うためのバルブピン25とを有する。
ゲートブロック30は、射出空間13の一部を区画形成すると共に、射出ユニット20のノズル部23と当接することで、射出ゲート機構を構成する。具体的に、ゲートブロック30は、図3に示すように、射出ユニット20のノズル部23を当接可能とするノズル当接面31と、ノズル当接面31に開口し、射出空間13に隣接するゲート32とを有する。ゲート32は、本実施形態では、成形品1の裏面に立設されるリブ2(図2の破線)に対応した形状をなすもので、射出空間13に隣接する1箇所又は複数箇所に配設される。ここでは、図2に示すように、リブ2が、意匠面となる成形品1の表面1aに形成されるキャラクタライン1cに沿って裏面1bに立設されるように、ゲート32の形状及び配設位置が設定されている。
また、ノズル部23との関係で見ると、ゲート32の厚み寸法は、図4に示すように、ノズル部23の開口径よりも小さく、かつ、その長手方向寸法は、ノズル部23の外径よりも大きい。言い換えると、リブ形状をなすゲート32は、ノズル部23の外周面位置を越えてノズル部23の直径方向に伸びている。また、図5に示すように、このゲート32は、ノズル部23との当接部を平坦形状とし、その長手方向両側に向かうにつれてリブ2の裏面からの立設高さが漸次減少するような形状をなしている。
押出し機構40は、図6に示すように、ばね等の弾性部材41を介してコア11に弾性支持される複数の弾性支持部42を有する。弾性支持部42は、キャビティ12に当接する型当接面43と、成形品1の表面(ここでは、例えば図8に示す端面1d)を成形する成形面44とを有している。そして、型締め時、キャビティ12に押し込まれることで、弾性支持部42は、成形品1の端面1dを成形可能な位置(図6に示す位置)まで移動するようになっている。この状態では、弾性支持部42は、弾性部材41から離型方向aへの附勢力(弾性復元力)を受けている。弾性支持部42を収容するコア11の収容穴14には、弾性支持部42の外面を離型方向aに案内する案内面15(例えば、図示の如きテーパ面)が形成されており、型開き時、成形品1の端面1dとの当接状態を保った状態で、弾性支持部42を離型方向aに移動可能としている。この際、弾性部材41の剛性(弾性係数)は、型締め動作に伴うキャビティ12の押し込みでもって、弾性支持部42が端面1dを成形可能な位置まで移動させることのできる程度の大きさ以下に設定され、かつ、型締め時に蓄えた弾性復元力でもってコア11への成形品1の密着状態を部分的に解消可能な程度の大きさ以上に設定されるのが好ましい。
本実施形態では、これら複数の弾性支持部42の少なくとも一部は、型締め時のキャビティ12による押し込みにより、成形品1に形成されるグリル部3(図2)などの開口部の周囲に形成される端面をはじめとして、成形品1の周縁部における型開き方向とは反対向きの端面を成形可能な位置に配設されている。この図示例では、1つの弾性支持部42(成形面44)で、成形品1の下端部に設けられた端面1dを押し出し可能なように、その形状及び大きさが設定されている。
ピン引抜き機構50は、図7に示すように、射出空間13に対して出没可能なピン51を、型締め時、射出空間13内に突出させることで、射出空間13に成形品1を成形すると共に、成形品1のうち、コア11とキャビティ12とのパーティングラインPLよりもキャビティ12の側に位置するアンダーカット部4を成形するための機構である。詳述すると、ピン引抜き機構50は、弾性部材52を介してキャビティ12に弾性支持され、型開き動作に伴って型開き方向と交差する向き(本実施形態では離型方向aと直交する向き)にスライドするスライド部53を有する。スライド部53のスライド方向一端(図7では下端)にはピン51が一体的に設けられている。また、スライド部53のピン51とは反対側の長手方向他端(図7では上端)には、コア11と係合するカム面54が設けられている。そして、このカム面54が、型締め時、コア11に押し込まれることで、ピン51が射出空間13に突出し、型開きに伴い、カム面54とコア11との係合状態が解除されることで、弾性部材52に蓄えられた弾性復元力によりスライド部53はピン51を成形品1のアンダーカット部4から引き抜く向きbに移動できるようになっている(後述する図10等を参照)。なお、本実施形態では、成形品1の上端部(図2の上側)において裏面1b側に立設した鍔部にアンダーカット部4としての穴を成形するためのピン51を引き抜くための機構として、ピン引抜き機構50が設けられている。
以下、上記構成の射出成形装置10を用いた射出成形方法の一例を主に図6〜図12に基づき説明する。
まず、図1に示すように、可動型としてのキャビティ12をコア11に近接させ、型締めした状態で、射出ユニット20により溶融樹脂を射出空間13に供給する。この際、溶融樹脂は、図3に示すように、射出ユニット20のノズル部23に当接するゲートブロック30に設けられたリブ形状をなすゲート32を介して、射出空間13内へ射出供給される。これにより、射出空間13及びゲート32に溶融樹脂が充填される。そして、バルブピン25をノズル部23に嵌合して、ノズル部23を閉塞した状態で、充填した溶融樹脂の冷却を図ることで、溶融樹脂が固化し、例えば図2に示す形状の成形品1(自動車用バンパ)が成形される。また、この際、成形品1本体と連続してリブ形状をなすゲート32に充填された溶融樹脂も一体的に成形されるので、図2に示すように、成形品1の裏面1bにリブ2が立設した状態で一体的に成形される。また、成形品1の上端部から裏面1b側に立設した鍔部には、射出空間13に突出させたピン51により、鍔部を上下方向に貫通するアンダーカット部4(穴)が成形品1と一体的に成形される(図2、図7)。
このようにして成形品1の射出成形が完了した後、キャビティ12をコア11から遠ざける向きに移動させる型開き動作を開始し、成形品1の離型及び取り出しを行う。ここで、コア11には、成形品1の押出し機構40として、複数の弾性支持部42が設けられている。そして、図8に示すように、型開き動作の開始に伴い、弾性支持部42からキャビティ12が遠ざかる向き(ここでは離型方向a)に移動することで、型締め時に弾性部材41に蓄えられた弾性復元力が解放され、この復元力が離型方向aへの附勢力として各弾性支持部42に付与される。これにより、各々の弾性支持部42が成形品1の端面1dを離型方向aに向けて押圧し、成形品1の少なくとも端面1d周辺部をコア11から浮き上がらせる(図8)。
一方、ピン引抜き機構50はキャビティ12の側に設けられているため、型開き動作の開始に伴い、キャビティ12と共に離型方向aに移動を開始する(図9を参照)。また、コア11によるカム面54の押込み状態が解除されることで、キャビティ12に弾性支持されるスライド部53は、アンダーカット部4からピン51を引き抜く向きbに移動を開始する(図9)。ここで、上述のように、複数の弾性支持部42が成形品1を離型方向aに押し出すことで、成形品1全体が離型方向aに向けて移動する場合、成形品1に形成されたアンダーカット部4も離型方向aに向けて移動を開始するが、ピン51を一体的に設けたスライド部53もキャビティ12と共に離型方向aに移動を開始しているので(図9)、アンダーカット部4に干渉することなくピン51が引き抜き方向bに向けて徐々に移動していく。
あるいは、複数の弾性支持部42が成形品1を離型方向aに押し出したにも関わらず、押出し機構50の設置箇所から遠く離れた部位(例えば図2に示す成形品1上部のアンダーカット部4)が未だコア11との密着状態を維持している場合、型開き動作の開始直後においても、アンダーカット部4は型締め時と同じ位置に留まる。ここで、ピン51を一体的に設けたスライド部53は、キャビティ12と共に離型方向aへの移動を開始しているため、ピン51は、図10に示すように、アンダーカット部4とその離型方向a側で係合し、アンダーカット部4を離型方向aに押し出しながら引き抜き方向bに向けて徐々に移動していくことになる。よって、アンダーカット部4又はその周辺部とコア11との密着状態が解消され、これらアンダーカット部4又はその周辺部が成形品1に追従して離型方向aに移動を開始する(図10)。
そして、例えばピン51がアンダーカット部4から完全に引き抜かれた時点以降に、弾性支持部42による成形品1の押出し動作が完了し、次いでキャビティ12及びキャビティ12に設けられたピン引抜き機構50のみが離型方向aに移動を続ける。言い換えると、弾性支持部42による成形品1の押出し動作が完了した時点で、ピン51はアンダーカット部4から完全に引き抜かれた状態にある場合、キャビティ12及びピン引抜き機構50は何らの干渉を生じることなく、コア11及び成形品1から遠ざかる向きに移動を継続する。この間、成形品1は図8に示す位置から移動せず、コア11との位置関係は一定に保たれる(図11を参照)。また、ピン引抜き機構50は、型開きに伴い、ピン51が完全にアンダーカット部4から引き抜かれた状態を維持したままで、コア11及び成形品1から十分に距離をとった位置まで移動する(図12を参照)。このように、コア11とキャビティ12との間に成形品1を取り出すのに十分な隙間が形成された段階でキャビティ12を停止し、この状態から、例えばマテハンなどの移載手段をコア11とキャビティ12との間に挿入し、成形品1を保持することで、当該成形品1を射出成形装置10内から取出す。これにより、成形品1の離型作業が完了する。
このように、本発明に係る射出成形装置10においては、押出し機構40の弾性支持部42をコア11の側に設けると共に、アンダーカット部4を成形するピン51を、キャビティ12の側に弾性支持されるスライド部53に一体的に設け、型開き動作の開始と同時に、弾性支持部42は成形品1を離型方向aに押出す向きの移動を開始し、スライド部53はアンダーカット部4からピン51を引き抜く向きbの移動を開始するようにした。このように構成すれば、型開き動作の開始直後、弾性支持部42の押出しによりコア11に対して成形品1は離型方向aに移動するのに対し、ピン引抜き機構50のスライド部53も、コア11に対して離型方向aに移動しながらピン51をアンダーカット部4から引き抜く向きbに移動する(図8、図9)。これにより、パーティングラインPLよりもキャビティ12の側にアンダーカット部4が残る場合であっても、ピン51とアンダーカット部4との干渉を避けて、ピン51をアンダーカット部4から引き抜きつつ、成形品1全体をコア11から安全に離型することが可能となる。また、押出し機構40及びピン引抜き機構50を共に、弾性支持される部材(弾性支持部42、スライド部53)を型締め力を利用して動作させる構成とすることで、各々の構成を簡素化して、射出成形装置10全体をコンパクトにすることが可能となる。
また、本実施形態のように、成形品1が自動車用バンパのように大型の樹脂部品である場合には、複数の押出し機構50で成形品1の一部を離型方向aに押し出したとしても、アンダーカット部4の如く押出し機構50から離れた部位では、未だコア11との密着状態が解消されず、型締め時の位置(例えば図7に示す位置)に留まる事態も考えられる。この場合においても、本発明に係るピン引抜き機構50によれば、型開き動作の開始直後、ピン51がコア11から離型方向aに向けて移動を開始することで、未だコア11と密着した状態にある成形品1のアンダーカット部4と係合し、離型方向aに向けてアンダーカット部4を押圧する。この結果、アンダーカット部4とコア11との密着状態が解消され、成形品1の本体に追従してアンダーカット部4が離型方向aに移動を開始する効果も期待できる。よって、成形品1の全体を確実にコア11から浮き上がらせることができ、円滑な離型動作を図ることが可能となる。もちろん、型開き動作がある程度進んだ段階では、ピン51がアンダーカット部4から確実に引き抜かれるので、押出し機構50で成形品1が押し出した量以上にピン51がアンダーカット部4を離型方向に押し出して、アンダーカット部4を傷付けたり不要に変形させたりする心配もない。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の構成を採ることも可能である。
例えば、上記実施形態では、コア11を固定型、キャビティ12を可動型とした場合を例示したが、もちろん逆の構成を採る場合にも本発明を適用することは可能である。すなわち、コア11を可動型、キャビティ12を固定型とした場合においても、本発明に係る押出し機構50をコア11の側、ピン引抜き機構50をキャビティ12の側に設けることで、アンダーカット部4を含む成形品1の安全な取出しが可能となる。
また、以上の説明では、成形品1として自動車用バンパを成形する場合を例示したが、本発明は、もちろんこれ以外の成形品の射出成形にも適用可能である。すなわち、バンパなどの外板部品はもちろんのこと、インパネなどの内装部品など、種々の樹脂部品に適用できる。もちろん、大型部品に限ることなく、小型部品にも適用することが可能である。
1 成形品
1d 端面
2 リブ
3 グリル部
4 アンダーカット部
10 射出成形装置
11 コア
12 キャビティ
13 射出空間
14 収容穴
15 案内面
20 射出ユニット
21 射出機
22 ホットランナ
30 ゲートブロック
32 ゲート
40 押出し機構
41 弾性部材
42 弾性支持部
43 型当接面
44 成形面
50 ピン引抜き機構
51 ピン
52 弾性部材
53 スライド部
54 カム面
150 構造
151 ピン
152 弾性部材
153 スライド部
a 離型方向
b ピンの引抜き方向
PL パーティングライン

Claims (1)

  1. 一方が固定型、他方が可動型であるコア及びキャビティと、射出成形により前記コアと前記キャビティとの間に成形される成形品を型開きにより離型方向に押し出す押出し機構と、型締め時、ピンで前記成形品のアンダーカット部を成形し、前記型開きに伴い、前記ピンを前記アンダーカット部から引き抜くピン引抜き機構とを具備する射出成形装置において、
    前記押出し機構は、前記コアの側に弾性支持される弾性支持部を有し、
    前記ピンは、前記キャビティの側に弾性支持されるスライド部に一体的に設けられ、
    前記型開き動作の開始と同時に、前記弾性支持部は前記成形品を前記離型方向に押出す向きの移動を開始し、前記スライド部は前記アンダーカット部から前記ピンを引き抜く向きの移動を開始することを特徴とする射出成形装置。
JP2015129834A 2015-06-29 2015-06-29 射出成形装置 Active JP6541466B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015129834A JP6541466B2 (ja) 2015-06-29 2015-06-29 射出成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015129834A JP6541466B2 (ja) 2015-06-29 2015-06-29 射出成形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017013274A true JP2017013274A (ja) 2017-01-19
JP6541466B2 JP6541466B2 (ja) 2019-07-10

Family

ID=57828696

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015129834A Active JP6541466B2 (ja) 2015-06-29 2015-06-29 射出成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6541466B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112936749A (zh) * 2021-01-27 2021-06-11 周林 一种均匀射胶的双色注塑模具
CN113601802A (zh) * 2021-09-02 2021-11-05 高岩 一种注塑浇口剪切的瓶盖生产系统

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112936749A (zh) * 2021-01-27 2021-06-11 周林 一种均匀射胶的双色注塑模具
CN112936749B (zh) * 2021-01-27 2022-08-09 乐之宝(东莞)文化创意有限公司 一种均匀射胶的双色注塑模具
CN113601802A (zh) * 2021-09-02 2021-11-05 高岩 一种注塑浇口剪切的瓶盖生产系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP6541466B2 (ja) 2019-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4774878B2 (ja) 射出成形品の製造装置およびその製造方法
US11273586B2 (en) Undercut processing mechanism, mold for molding, and molded article
JP4273401B2 (ja) 射出成形用金型
JP2017013274A (ja) 射出成形装置
JP2006289945A (ja) 成形品の金型
CN104245271B (zh) 用于车辆保险杠面板的模具和相关联的成型技术
JP2007301861A (ja) 射出成形方法
JP2011042149A (ja) 樹脂成形金型装置
KR101768801B1 (ko) 언더컷이 형성된 제품성형용 금형
KR20050017224A (ko) 플라스틱 사출 금형 장치의 제품 취출 구조
JP2005313385A (ja) 成形方法および成形装置
JP6057327B2 (ja) 射出成形装置
JPH07223244A (ja) 樹脂成形用金型装置
JP2006027229A (ja) 成形装置
CN210477641U (zh) 一种用于含有小零件注塑件的注塑模具
JP6057328B2 (ja) 射出成形金型
JP2003311791A (ja) 射出成形金型
JP6199346B2 (ja) 成形品の突き出しに特徴を有する成形方法および射出成形機
JP2006289688A (ja) 射出成形用金型および射出成形方法
JP7097101B2 (ja) ゲート切断装置及び成形用金型
JP2006281463A (ja) 射出成形用金型装置及びそれを用いた射出成形方法
JP2002192566A (ja) 射出成形金型
JP2015157490A (ja) 射出成形装置
JP6025556B2 (ja) 射出成形装置
JP4098441B2 (ja) 樹脂成形金型装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180516

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190312

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190531

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190611

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190611

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6541466

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250