JP6025556B2 - 射出成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、射出成形装置に関し、特に自動車用バンパなどの外板部品を射出成形するための射出成形装置に関する。
自動車用バンパのような外板部品は、製造コストや設計自由度の観点から、樹脂部品として射出成形により一体的に成形されるのが一般的である。ここで、バンパのように大型外板部品を射出成形する際には、例えば下記特許文献1に記載のように、溶融樹脂の漏れ出しに起因して生じる成形不良を防止する目的で、バルブゲート構造を備えた射出成形金型が使用されている。また、この場合、金型間に設けられる射出空間のゲートは、意匠面となる樹脂部品の表面にゲート跡が残る事態を避ける目的で、いわゆるサイドゲートとして成形品の縁部に対応する位置に設けられるのが一般的である(例えば、特許文献1の図5を参照)。
特開2000−225632号公報
上述のように、サイドゲートを介してホットランナのノズル部から射出空間に溶融樹脂を射出するようにすれば、成形品の意匠面への悪影響は避けられるものの、ゲートを射出空間の成形品縁部に対応する位置に設ける関係上、どうしても射出空間内での樹脂の流れが悪くなる、との問題が残る。すなわち、この種の射出成形においては、なるべく射出空間内に射出供給された溶融樹脂の流動距離が小さくなるようにゲート位置を設定することが望まれるが、上述のように成形品縁部に対応する位置にゲートを設けたのでは、ゲートを設けた側と反対側の縁部に対応する位置まで溶融樹脂を行き届かせる必要があるため、どうしても射出空間内での流動距離が長くなる。これでは、溶融樹脂の充填時間が長くなるため、作業効率が低下する。また、ゲート付近とゲートから最も離れた領域とで射出圧(充填圧)に差が出易くなるため、均一な品質の成形品を得ることが難しい。特に、自動車用バンパのような大型の外板部品を射出成形する場合に、この種の問題が顕著となる。そこで、近年、成形品の裏面側に対応する位置にゲートを配設することが検討されている。裏面側に対応する位置であれば、ゲート跡は成形品の裏面側に残るため、成形品の中央に対応する位置にゲートを設けたとしても意匠面品質には影響を与えないと考えられる。
しかしながら、射出成形の対象が自動車用バンパの如き外板部品である場合には、ゲート跡自身の成形収縮に起因して、ゲート配設側の面とは反対側の面、すなわち、意匠面となる成形品の表面にヒケが生じるおそれがある。この種の成形金型におけるゲートは、通常、スプールと呼ばれる円錐状の通路を射出空間に連通した状態で有する。一方で、外板部品はたとえ全体としてバンパのように大型であっても各部位の肉厚は比較的小さい。そのため、スプール内で固化した樹脂の成形収縮は主にこの固化部分と連続する板状部位の厚み方向に生じることになり、結果として、上記成形収縮の影響がヒケとして、ゲート配設側と反対側の意匠面に反映され易くなる。
この種のヒケを回避し、あるいはヒケの影響を小さくするための手段として、例えば、スプール及びスプールと連続する射出ノズルの口径を小さくすることが考えられるが、あまりに射出ノズルの口径を小さくすると、その分、ノズルを塞ぐバルブピンの外径も小さくせざるを得ない。バルブピンには当然のことながら所定の剛性が求められるため、その外径寸法の縮小化にも限界がある。よって、上述の如きヒケを回避できる程度に射出ノズルの口径及びバルブピンの外径を設定した場合にはバルブゲート構造が成り立たないおそれが生じる。
以上の事情に鑑み、本発明により解決すべき課題は、成形品の裏面側に射出ユニットを配設する場合においても、ヒケや、樹脂漏れに起因する成形不良の発生を抑えて、高品質の射出成形を行うことにある。
前記課題の解決は、本発明に係る射出成形装置によって達成される。すなわち、この成形装置は、成形金型間に形成された射出空間と、射出空間内に溶融樹脂を射出する射出ユニットとを備えた外板部品の射出成形装置において、射出ユニットは、ホットランナと、ホットランナの先端に設けられたノズル部とを有し、射出空間と射出ユニットとの間に、ゲートブロックが配設され、ゲートブロックは、射出ユニットのノズル部と当接するノズル当接面と、ノズル当接面に開口し、ノズル部と射出空間とをつなぐゲートとを有し、ゲートは、外板部品の裏面側に対応する位置に配設されると共に、ゲートは全体として外板部品の裏面側に立設されるリブに対応した形状をなしており、ゲートのうちノズル当接面の開口部における厚み寸法は、ノズル部の開口径よりも小さく、ゲートの裏面に沿った向きの寸法は、ノズル部の先端の外径寸法よりも大きくなっており、かつゲートの裏面に沿った向きの寸法は、ゲートのリブが立設する向きの寸法よりも大きく設定されている点をもって特徴付けられる。
このように、本発明では、従来用いられていた円錐形状をなすスプールに代えて、射出成形品である外板部品と一体的に成形されるリブ形状の部位をゲートとして用いることにした。このようにリブ形状をなすゲートを用いることで、固化後の成形収縮方向が、リブ形状をなすゲートの長手方向と、立設方向とで分散する。これにより、スプールのような従来形状のゲートに比べて、ゲート立設方向への成形収縮量を抑制することができるので、ゲート配設側とは反対側の表面におけるヒケの発生を抑止することが可能となる。また、リブ形状をなすゲートであれば、互いに当接する射出ユニットのノズル部と各々の開口形状が異なるため、ノズル部の内部で固化した部分が成形品側に残る事態も想定し難い。そのため、ゲートのノズル側への開口面積に関係なくノズル部の開口面積(開口径)を設定でき、所要寸法のバルブピンを問題なく配設することができる。
また、本発明に係る射出成形装置は、リブ形状の部位が、外板部品の裏面側に立設されたリブで構成されるものであってもよい。
リブ形状の部位には、例えば外板部品の縁部を裏面側に立設させた形状のフランジ部や、外板部品に設けられた開口部の周囲から裏面側に立設した筒状部など、元々の外板部品の一部として設けられたものがあるが、例えば開口部が外板部品の中央部にない場合など、上記以外の部位にもリブ形状を成すゲートを設けたい要望がある。そこで、外板部品に新たにその裏面側に立設するリブを設けることとし、このリブで上記リブ形状の部位を構成するようにしてもよい。これにより、ゲート位置の制限を受けることなく、外板部品のうち平坦な裏面部分にもリブ形状をなすゲートを配設することができるので、一層の射出態様の好適化を図ると共に、外板部品自体の設計自由度を高めることが可能となる。
また、上述のように、リブ形状の部位が外板部品の裏面側に立設されたリブで構成される場合、本発明に係る射出成形装置は、リブが、意匠面となる外板部品の表面に形成されるキャラクタラインに沿うように裏面側に立設されているものであってもよい。
このように、リブの立設位置を、意匠面のキャラクタラインに沿うように設定することで、仮にリブを立設した箇所の裏側、すなわち意匠面側に若干のヒケが生じたとしても、面形状が急激に変化するキャラクタラインが上記ヒケを減殺あるいは相殺する。よって、実質的に問題となるようなヒケの発生を確実に防止することが可能となる。
また、上記リブでリブ形状の部位を構成する場合、本発明に係る射出成形装置は、リブが、射出ユニットのノズル部との当接面を平坦とし、その長手方向両側に向かうにつれて裏面側からの立設高さを減少させた形状をなすものであってもよい。
上記構成によれば、成形品に一体的に成形されるリブの立設方向への収縮量がその長手方向両側に向かうにつれて緩やかに減少することになる。そのため、仮にリブの裏面側の意匠面にリブの成形収縮によるヒケが発生したとしても、当該ヒケが、リブの立設箇所と、リブが立設されていない箇所との境界で突然途切れるような事態を極力回避して、ヒケをより目立たなくすることができる。また、リブの厚みにもよるが、上述のように、リブの形状を定めることで、これに対応するゲートは、ノズル部との当接側から射出空間に向かうにつれて、その幅方向寸法を拡大した形状となる。よって、ゲートに射出した溶融樹脂を偏りなく射出空間内に供給、充填し易くなる。
以上のように、本発明によれば、成形品の裏面側に射出ユニットを配設する場合においても、ヒケや、樹脂漏れに起因する成形不良の発生を抑えて、高品質の射出成形を行うことが可能となる。
本発明の一実施形態に係る射出成形装置の断面図である。 図1に示す射出成形装置で成形される射出成形品の正面図である。 図1に示す射出成形装置の射出ノズル機構の断面図である。 図3に示す射出ノズル機構を構成するゲートブロックをノズル側から見た図である。 図3に示す射出ノズル機構の断面図である。 図1に示す射出成形装置の押出し機構の断面図である。 図1に示す射出成形装置の強制脱型機構の断面図である。 図1に示す射出成形装置のピン引抜き機構の断面図である。 型開き時における押出し機構の断面図である。 型開き時における強制脱型機構の断面図である。 型開き時におけるピン引抜き機構の断面図である。 型開き時におけるピン引抜き機構の断面図である。 型開き時における成形品の状態を示す射出成形装置の断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る射出成形装置を図1〜図13に基づき説明する。ここでは、上記射出成形装置で自動車用バンパを射出成形する場合を例にとって説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る射出成形装置10を示す図である。この射出成形装置10は、固定型11と、可動型12と、型締め時に固定型11と可動型12との間に形成される射出空間13と、射出空間13に溶融樹脂を射出供給する射出ユニット20と、射出空間13と射出ユニット20との間に配設されるゲートブロック30と、成形品1(図2を参照)を離型方向に押出す押出し機構40と、成形品1のアンダーカット部2(図2を参照)を強制的に脱型する強制脱型機構50と、成形品1の穴3からピン61を引抜くピン引抜き機構60とを具備する。
ここで、固定型11はコア、可動型12はキャビティとなっており、射出ユニット20、ゲートブロック30、押出し機構40がいずれも固定型11の側に配設されている。また、本実施形態では、さらに強制脱型機構50と、ピン引抜き機構60の主部も固定型11の側に配設されている。
射出ユニット20は、射出機21と、射出機21から射出された溶融樹脂を射出空間13に供給するためのホットランナ22と、ホットランナ22の先端に一体又は別体に設けられたノズル部23と、ホットランナ22の周囲に配設されたバンドヒータ24と、ノズル部23の内周に挿入し又は離脱することで、ノズル部23の開閉を行うためのバルブピン25とを有する。
ゲートブロック30は、射出空間13の一部を区画形成すると共に、射出ユニット20のノズル部23と当接することで、射出ゲート機構を構成する。具体的に、ゲートブロック30は、図3に示すように、射出ユニット20のノズル部23を当接可能とするノズル当接面31と、ノズル当接面31に開口し、射出空間13に隣接するゲート32とを有する。ゲート32は、本実施形態では、成形品1の裏面に立設されるリブ4(図2の破線)に対応した形状をなすもので、射出空間13に隣接する1箇所又は複数箇所に配設される。ここでは、図2に示すように、リブ4が、意匠面となる成形品1の表面1aに形成されるキャラクタライン1cに沿って裏面1bに立設されるように、ゲート32の形状及び配設位置が設定されている。
また、ノズル部23との関係で見ると、ゲート32の厚み寸法は、図4に示すように、ノズル部23の開口径よりも小さく、かつ、その長手方向寸法は、ノズル部23の外径よりも大きい。言い換えると、リブ形状をなすゲート32は、ノズル部23の外周面位置を越えてノズル部23の直径方向に伸びている。また、図5に示すように、このゲート32は、ノズル部23との当接部を平坦形状とし、その長手方向両側に向かうにつれてリブ4の裏面からの立設高さが漸次減少するような形状をなしている。
押出し機構40は、図6に示すように、ばね等の弾性部材41を介して固定型11に弾性支持される複数の弾性支持部42を有する。弾性支持部42は、キャビティとしての可動型12に当接する型当接面43と、成形品1の端面1d(図9を参照)を成形する成形面44とを有しており、型締め時、可動型12に押し込まれることで、成形品1の端面1dを成形可能な位置(図6に示す位置)まで移動可能とされる。この状態では、弾性支持部42は、型開き方向に対して弾性部材41からの型開き方向への附勢力(弾性復元力)を受けている。弾性支持部42を収容する固定型11の収容穴14には、弾性支持部42の外面を型開き方向に案内する案内面15(例えば、図示の如きテーパ面)が形成されており、型開き時、成形品1の端面1dとの当接状態を保った状態で、弾性支持部42を型開き方向に移動可能としている。この際、弾性部材41の剛性(弾性係数)は、型締め動作に伴うキャビティ(可動型12)の押し込みでもって、弾性支持部42が端面1dを成形可能な位置まで移動させることのできる程度の大きさ以下に設定され、かつ、型締め時に蓄えた弾性復元力でもってコアである固定型11への成形品1の密着状態を部分的に解消可能な程度の大きさ以上に設定されるのが好ましい。
本実施形態では、これら複数の弾性支持部42の少なくとも一部は、型締め時の可動型12による押し込みにより、成形品1に形成されるグリル部5やランプ取付穴6(図2)などの開口部の周囲に形成される端面1dを成形可能な位置に配設されている。この図示例では、1つの弾性支持部42(成形面44)で、1つの開口部の端面1d全域を押出し可能なように、その形状及び大きさが設定されている。なお、グリル部5に配設する場合、他の箇所に比べて離型し難い(固定型11から引き剥がし難い)グリル部5の格子部の端面1dを型締め時に成形し、かつ型開き時に押出し可能なように、弾性支持部42をグリル部5内の格子部の交点部に配設するようにしてもよい。
強制脱型機構50は、図7に示すように、成形品1の縁部に形成されるアンダーカット部2、ここではバンパの幅方向(図2の左右方向)両端部で内側に折り返される鍔状のアンダーカット部2(図10)を、幅方向外側に向けて強制的に押し拡げることで、アンダーカット部2の脱型を図るためのものである。この強制脱型機構50は、アンダーカット部2と係合し、型開き方向に対して交差する向きにスライド可能なスライド部材51と、可動型12に設けられ、型開き動作に伴いスライド部材51のアンダーカット部2を押し拡げる向きへのスライド動作を案内する案内部52とを有する。
スライド部材51は、本実施形態では、連結部53を介して相互に連結される第1連結部材54と第2連結部材55とからなっており、第1連結部材54に、アンダーカット部2を成形し、成形後には当該アンダーカット部2とスライド方向で係合する係合部56が形成される。また、第1連結部材54は、固定型11に弾性支持され、型締め時、成形後のアンダーカット部2を幅方向外側に押し拡げる向きの附勢力を受けている。案内部52は、可動型12から型締め方向に対して傾斜する向きに突出する突出部57と、第2連結部材55に設けられ、突出部57が嵌合される被嵌合部58とで構成される。よって、この突出部57を被嵌合部58に嵌め合わせた状態で、可動型12を型締め方向に移動することで、突出部57と嵌合した被嵌合部58、ひいては被嵌合部58を設けた第2連結部材55が幅方向内側に向けて移動し、可動型12を型開き方向に移動することで、第2連結部材55が幅方向外側に向けて移動するようになっている。また、強制脱型機構50が、図8に示す構造を採る場合、連結部53で第2連結部材55のスライド量が若干吸収されるので、可動型12が成形品1から型開き方向に少し離れてから、アンダーカット部2の幅方向外側への押し拡げ動作が開始するようになっている。
ここで、強制脱型機構50によりアンダーカット部2を強制的に脱型する(所定量まで幅方向外側に押し拡げる)タイミングに関し、本実施形態では、押出し機構40により成形品1本体を固定型11から離反させ始めるタイミングと同期して、アンダーカット部2の強制脱型を開始するように設定される。また、終期として、押出し機構40による成形品1本体の押出し動作の完了時と、強制脱型機構50によるアンダーカット部2の強制脱型動作の完了時とを一致させている。
ピン引抜き機構60は、射出空間13に対して出没可能なピン61を、型締め時、射出空間13内に突出させることで、射出空間13に成形品1を成形すると共に、成形品1にピン61に対応する穴3を成形するための機構である。詳述すると、ピン引抜き機構60は、固定型11に弾性支持され、型開き動作に伴って型開き方向にスライドする第1スライド部62と、第1スライド部62に弾性支持され、第1スライド部62の型開き方向へのスライド動作に伴い、ピン61を穴3から引き抜く向きに移動させる第2スライド部63と、可動型12に設けられ、型開き動作の開始後、第1スライド部62の型開き方向へのスライド動作を規制する規制部64とを有する。ピン61は、第2スライド部63の先端(射出空間13側の端部)に設けられている。本実施形態では、成形品1の下端部(図2の下側)から裏面1b側に立設した鍔部の穴3(自動車用バンパでいえば、フェンダライナをクリップ等で固定するための穴)を成形するためのピンを引抜くための機構として、ピン引抜き機構60が設けられている。
規制部64は、本実施形態では、可動型12に対して弾性支持され、型締め方向に向けて附勢される附勢ブロックで構成されており、図8に示すように、型締めした状態では、可動型12と同一平面で固定型11に当接するようになっている。この当接面がパーティング面となるようにしてもよい。ここで、規制部64としての附勢ブロックの型締め方向への附勢力は、型開き動作の開始時、第1スライド部62が受ける型開き方向への附勢力よりも大きくなるように設定されており、これにより、型開き動作の開始後、第1スライド部62の型開き方向へのスライド動作を規制可能としている。また、固定型11に設けられた各スライド部62,63の収容部16には、第2スライド部63と当接してこの第2スライド部63の型開き方向かつ穴3からの引抜き方向への移動を案内する案内面17(テーパ面)が形成されている。これにより、規制部64の附勢力が、可動型12の移動(型開き動作)に伴い低下していき、第1スライド部62の附勢力以下となった時点から、第2スライド部63が、案内面17上をスライド可能としている。
本実施形態では、強制脱型機構50により、成形品1のアンダーカット部2が固定型11と型開き方向で干渉しない位置まで押し拡げられた時点以降に、両スライド部62,63のスライド動作が開始されるように、規制部64の附勢力及び第1スライド部62の附勢力の大きさが設定される。
以下、上記構成の射出成形装置10を用いた射出成形方法の一例を主に図9〜図13に基づき説明する。
まず、図1に示すように、可動型12を固定型11に近接させ、型締めした状態で、射出ユニット20により溶融樹脂を射出空間13に供給する。この際、溶融樹脂は、図3に示すように、射出ユニット20のノズル部23に当接するゲートブロック30に設けられたリブ形状をなすゲート32を介して、射出空間13内へ射出供給される。これにより、射出空間13及びゲート32に溶融樹脂が充填される。そして、バルブピン25をノズル部23に嵌合して、ノズル部23を閉塞した状態で、充填した溶融樹脂の冷却を図ることで、溶融樹脂が固化し、例えば図2に示す形状の成形品1(自動車用バンパ)が成形される。また、この際、成形品1本体と連続してリブ形状をなすゲート32に充填された溶融樹脂も一体的に成形されるので、図2に示すように、成形品1の裏面1bにリブ4が立設した状態で一体的に成形される。また、成形品1の縁部(ここでは、幅方向両端部)には、鍔状のアンダーカット部2が成形品1と一体的に成形されると共に(図2、図7)、成形品1の下端部から裏面1b側に立設した鍔部には、射出空間13に突出させたピン61により、鍔部を上下方向に貫通する穴3が成形品1と一体的に成形される(図2、図8)。
このようにして成形品1の射出成形が完了した後、可動型12を固定型11から離反させる型開き動作を開始し、成形品1の取出しを行う。ここで、固定型11には、成形品1の押出し機構40として、複数の弾性支持部42が設けられている。そして、型開き動作の開始に伴い、弾性支持部42から可動型12が離反する向きに移動することで、型締め時に弾性部材41に蓄えられた弾性エネルギーが解放され、型開き方向への附勢力として弾性支持部42に付与される。これにより、型開き動作の進行に伴って、弾性支持部42が当接する成形品1の端面1dを型開き方向に押圧し、図9に示すように、成形品1を固定型11から離型方向に押出す。可動型12全体が移動することで、複数の弾性支持部42が同時に対応する成形品1の端面1dの押出しを開始する。これにより、成形品1の固定型11への密着状態が解消され、成形品1が、固定型11から型開き方向に所定量離れた位置まで押出される。
また、強制脱型機構50においては、型開き動作の開始に伴い、可動型12による拘束が解除されると共に、案内部52をなす突出部57と被嵌合部58との相互作用とにより、第2連結部材55が幅方向外側への移動を開始する。これにより、第2連結部材55と連結部53を介して連結される第1連結部材55が幅方向外側への移動を開始し、第1連結部材55の係合部56が幅方向外側に向けて附勢される。従って、型開き動作が進行するのに伴って、図10に示すように、係合部56と幅方向で係合する成形品1のアンダーカット部2が幅方向外側への附勢力を受けて、部分的な変形を伴って、当該外側へ押し拡げられる。この押し拡げ動作は、アンダーカット部2が固定型11と型開き方向で干渉しない位置に至るまで続行される。よって、上述のように、押出し機構40で成形品1本体を離型方向に押出すことで、アンダーカット部2が固定型11に引っ掛かることなく、成形品1全体が離型方向に押出される。
また、ピン引抜き機構60においては、型開き動作の開始に伴い、可動型12による拘束状態が解除されるので、固定型11に弾性支持される第1スライド部62は型開き方向に移動を開始しようとするが、第1スライド部62には依然として、可動型12に設けられた規制部64が当接しており、規制部64から型締め方向の附勢力(規制力)を受けた状態にある。そのため、図11に示すように、型開き動作がある程度進行した段階においても、第1スライド部62は型締め時(成形時)の位置に保持され、第1スライド部62に支持される第2スライド部63とピン61、及びピン61と嵌合した状態にある成形品1の穴3周辺領域が成形時の位置に保持される。
そして、さらに型開き動作が進行し、例えば成形品1のアンダーカット部2が固定型11と干渉しない位置まで押し拡げられた時点以降に、規制部64の附勢力が第1スライド部62の附勢力以下となることで、図12に示すように、第1スライド部62が型開き方向にスライド動作を開始する。これに伴い、第1スライド部62に弾性支持される第2スライド部63が、固定型11の収容部16に形成されたテーパ形状の案内面17に押し付けられながら型開き方向にスライド動作を開始するので、第2スライド部63は成形品1から幅方向外側に離れる向きにも移動を開始する。従って、型開き動作のさらなる進行に伴い、第2スライド部63に設けられたピン61が幅方向外側に移動し、穴3からピン61が引抜かれる。よって、上述のように、押出し機構40で成形品1本体を離型方向に押出すことで、ピン61が成形品1に引っ掛かることなく、成形品1全体が離型方向に押出される。なお、本実施形態では、成形品1の下端部に形成された鍔部の表面1a側から幅方向外側に突出部が形成され、かつこの突出部が第1スライド部62と型開き方向で係合しているので(図12を参照)、第1スライド部62のスライド動作に伴い、成形品1が型開き方向に押出される。よって、ピン61のみで成形品1の穴3を型開き方向に押出す場合と比べて、ピン61への負担が減少する。
以上の作用により、アンダーカット部2や穴3を含む成形品1全体の固定型11との密着状態または係合状態が解消された状態で、成形品1全体が、図13に示すように、離型方向に所定量押出された状態となる。よって、この状態から、例えばマテハンなどの移載手段を固定型11と可動型12との間に挿入し、成形品1を保持することで、当該成形品1を射出成形装置10内から取出す。これにより、成形品1の離型作業が完了する。
このように、本発明に係る射出成形装置10においては、成形品1である外板部品と一体的に成形されるリブ4の射出空間をゲート32として用いることにした。このようにリブ形状をなすゲート32を用いることで、固化後の成形収縮方向が、リブ形状をなすゲート32の長手方向と、立設方向とで分散する。これにより、スプールのような従来形状のゲートに比べて、ゲート立設方向への成形収縮量を抑制することができるので、ゲート32の配設側とは反対側の表面1aにおけるヒケの発生を抑止することが可能となる。また、リブ形状をなすゲート32であれば、互いに当接する射出ユニット20のノズル部23と各々の開口形状が異なるため、ノズル部23の内部で固化した部分が成形品1側に残る事態も想定し難い。そのため、ゲート32のノズル部23側への開口面積に関係なくノズル部23の開口面積(開口径)を設定でき、所要寸法のバルブピン25を問題なく配設することができる。
また、リブ形状のゲート32を、外板部品としての成形品1の裏面1b側に新たに立設されたリブ4で構成したので、元々の成形品1の一部として成形されるリブ形状の部位に限ることなく、ゲート32を配設することができる。これにより、ゲート位置の制限を受けることなく、成形品1のうち平坦な裏面1b部分にもリブ形状をなすゲート32を配設することができるので、一層の射出態様の好適化を図ると共に、成形品1(外板部品)自体の設計自由度を高めることが可能となる。
また、本実施形態では、押出し機構40を、型締め及び型開き動作に伴い所定の動作を行う複数の弾性支持部42で構成して、型締め力で端面1dを成形し、かつ型締め時に蓄えた弾性復元力でもって、成形品1とコア(固定型11)との密着状態を解消するようにした。このようにすることで、金型とは別個の駆動手段が不要となるので、個々の押出しピンを金型と別個の駆動手段で駆動させる必要がある従来の押出し機構に比べて大幅に小型化することができる。従って、図示の如く、これをコアとなる固定型11の側に配設することができ、射出成形装置10全体の小型化を図ることが可能となる。
特に、本実施形態では、押出し機構40、強制脱型機構50、及びピン引抜き機構60の全てにおいて、型締め力又は型開き力を駆動力に利用していることから、離型に際して別個の駆動手段は全く必要なく、これにより射出成形装置10の更なる簡素化、小型化を図ることが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の構成を採ることも可能である。
例えば、上記実施形態では、リブ形状をなすゲート32の幅方向全域で射出空間13と連続した構造を採る場合(図5)を例示したが、ゲート32の幅方向の一部でのみ射出空間13と連続した構造を採ることも可能である。例えば、成形品1に形成される種々の開口部に対応する射出空間13とその幅方向両端でのみ連続するように、ゲート32を配設するようにしてもよい。もちろん、成形品1に元々ある部位のうち、裏面1b側に立設したリブ形状の部位をゲート32として利用するようにしてもよい。
また、ゲート32の形状についても特に問わず、成形品1の裏面1b側から立設したリブ形状をなすものである限りにおいて、任意の形状のゲート32が採用可能である。
また、本発明は、リブ形状をなすゲート32以外のゲートを一部に含むものであってもよく、スプールやサイドゲートなど、周知形状のゲートと組み合わせて使用するようにしてももちろんよい。
また、以上の説明では、成形品1として自動車用バンパを成形する場合を例示したが、本発明は、もちろんこれ以外の外板部品の射出成形にも適用可能である。
1 成形品
1a 表面
1b 裏面
1c キャラクタライン
1d 端面
2 アンダーカット部
3 穴
4 リブ
5 グリル部
6 ランプ取付穴
10 射出成形装置
11 固定型
12 可動型
13 射出空間
20 射出ユニット
22 ホットランナ
23 ノズル部
30 ゲートブロック
32 ゲート
40 押出し機構
41 弾性部材
42 弾性支持部
44 成形面
50 強制脱型機構
51 スライド部材
52 案内部
53 連結部
54,55 連結部材
56 係合部
60 ピン引抜き機構
61 ピン
62,63 スライド部
64 規制部

Claims (3)

  1. 成形金型間に形成された射出空間と、前記射出空間内に溶融樹脂を射出する射出ユニットとを備えた外板部品の射出成形装置において、
    前記射出ユニットは、ホットランナと、前記ホットランナの先端に設けられたノズル部とを有し、
    前記射出空間と前記射出ユニットとの間に、ゲートブロックが配設され、
    前記ゲートブロックは、前記射出ユニットのノズル部と当接するノズル当接面と、前記ノズル当接面に開口し、前記ノズル部と前記射出空間とをつなぐ前記ゲートとを有し、
    前記ゲートは、前記外板部品の裏面側に対応する位置に配設されると共に、前記ゲートは全体として前記外板部品の裏面側に立設されるリブに対応した形状をなしており、
    前記ゲートのうち前記ノズル当接面の開口部における厚み寸法は、前記ノズル部の開口径よりも小さく、前記ゲートの前記裏面に沿った向きの寸法は、前記ノズル部の先端の外径寸法よりも大きくなっており、かつ
    前記ゲートの前記裏面に沿った向きの寸法は、前記ゲートの前記リブが立設する向きの寸法よりも大きく設定されていることを特徴とする射出成形装置。
  2. 前記リブは、意匠面となる前記外板部品の表面に形成されるキャラクタラインに沿うように前記裏面側に立設されている請求項に記載の射出成形装置。
  3. 前記リブは、前記射出ユニットのノズル部との当接面を平坦とし、その長手方向両側に向かうにつれて前記裏面からの立設高さを減少させた形状をなす請求項1又は2に記載の射出成形装置。
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