JP2015157490A - 射出成形装置 - Google Patents

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太郎 赤阪
直也 池田
Naoya Ikeda
直也 池田
拓郎 東
Takuro Azuma
拓郎 東
俊基 植村
Toshiki Uemura
俊基 植村
隆史 大月
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隆史 大月
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Abstract

【課題】従来に比べて小型化を図りつつも、成形品を確実に金型から離型することができる射出成形装置を提供する。
【解決手段】 本発明に係る射出成形装置10は、固定型11と、可動型12と、型締め時に固定型11と可動型12との間に溶融樹脂を射出供給する射出ユニット20と、射出ユニット20で射出供給された溶融樹脂の固化により成形された成形品を離型方向に押出す押出し機構40とを備える。ここで、固定型11と可動型12の一方はコア、他方はキャビティであって、コアの側に押出し機構40が配設される。押出し機構40は、固定型11に弾性支持される複数の弾性支持部42を有し、複数の弾性支持部42は、型締め時、キャビティに押し込まれることで、成形品のコア側の端面を成形可能な位置まで移動可能とされ、かつ複数の弾性支持部42の少なくとも一部は、型締め時のキャビティによる押し込みにより、成形品に形成される開口部のコア側の端面を成形可能な位置に配設される。
【選択図】図1

Description

本発明は、射出成形装置に関し、特に自動車用バンパなどの大型樹脂部品の離型に好適な射出成形装置に関する。
自動車用のバンパは、製造コストや設計自由度の観点から、樹脂部品として射出成形により一体的に成形されるのが一般的である。この種の成形品は非常に大型となり、また、安全面やデザイン性の観点から、非常に複雑な3次元形状をなす。そのため、通常、この種の射出成形装置には、成形金型から成形品を確実に離型する目的で、押出しピンを設けることが多い(例えば、特許文献1を参照)。この場合、可動型をコア、固定型をキャビティとし、コアの側に押出しピンを有する押出し機構、キャビティの側に射出用ノズルを有する射出ユニットを配設しているのが一般的である(例えば、特許文献1の図4、段落0027を参照)。
特開平9−201841号公報
このように、この種の成形装置に用いられる成形金型においては、押出し機構と射出ユニットとを別々の金型に配設するのが一般的であるが、射出ユニットと押出し機構とを別々の金型に配設するとなると、当然のことながら、射出成形装置そのものが非常に大型となり、占有スペースの巨大化を招く。これでは、近年、益々要求が高まっている設備の省スペース化に相反する結果となるため、早急に射出成形装置の小型化対策を図る必要がある。
ここで、例えば、従来、可動型の側に設けられていた押出し機構を、射出ユニットと同じ金型、すなわち固定型の側に設けることが考えられる。しかしながら、この種の金型には、射出ユニットや押出し機構のほかにも、冷却系統をはじめとして種々の不可避的な構成要素が多数配設されているため、一方の金型内に各構成要素を配設可能なスペースにも限界がある。ましてや、射出成形の対象が自動車バンパのように大型部品になるほど、必要となる溶融樹脂の射出量も多くなるため、射出ユニット自体も大型化せざるを得ない。また、押出し機構についても、押出し対象となる射出成形品が自動車用バンパのように大型品となる場合には、複数箇所で上記成形品を押出すための複数本の押出しピンが必要となるため、押出し機構の巨大化が避けられない。そのため、現状の構成では、押出し機構と射出ユニットとを同一の金型に設けることは難しい。
以上の事情に鑑み、本発明により解決すべき課題は、従来に比べて小型化を図りつつも、成形品を確実に金型から離型することができる射出成形装置を提供することにある。
前記課題の解決は、本発明に係る射出成形装置によって達成される。すなわち、この成形装置は、固定型と、可動型と、型締め時に固定型と可動型との間に溶融樹脂を射出供給する射出ユニットと、射出ユニットで射出供給された溶融樹脂の固化により成形された成形品を離型方向に押出す押出し機構とを備えた射出成形装置において、固定型と可動型の一方はコア、他方はキャビティであって、コアの側に押出し機構が配設され、押出し機構は、固定型に弾性支持される複数の弾性支持部を有し、複数の弾性支持部は、型締め時、キャビティに押し込まれることで、成形品のコア側の端面を成形可能な位置まで移動可能とされ、かつ複数の弾性支持部の少なくとも一部は、型締め時のキャビティによる押し込みにより、成形品に形成される開口部のコア側の端面を成形可能な位置に配設される点をもって特徴付けられる。
このように、本発明では、固定型と可動型の一方をコア、他方のキャビティとして押出し機構をコアの側に配設すると共に、押出し機構を、型締め動作に伴い所定の動作を行う複数の弾性支持部で構成したことを特徴とする。すなわち、押出し機構を構成する複数の弾性支持部は、型締め時、キャビティに押し込まれることで、成形品の端面を成形可能な位置まで移動することで、弾性支持部により成形品の端面が成形される。そして、射出成形が完了し、型開きを開始すると、コアに対して、キャビティがコアから離れていくので、キャビティに押し込まれていた弾性支持部は、弾性復元により、押し込まれる前の位置に戻ろうとする。ここで、弾性支持部は、成形品のコア側の端面を成形していることから、成形品の端面が弾性支持部の弾性復元力でもって離型方向に押圧される。以上の作用により、複数箇所で、成形品の端面が離型方向に押出され、これにより成形品とコアとの密着状態が解消される。従って、型開き完了後に成形品を容易かつ確実に金型間から取り出すことが可能となる。また、この場合、型締め力で端面を成形でき、かつ型締め時に蓄えた弾性復元力でもって、成形品とコアとの密着状態を解消可能な程度の押圧力を成形品に付与できるので、個々の押出しピンを金型とは別個の駆動手段で駆動させる必要がある従来の押出し機構に比べて、大幅な小型化を図ることができる。また、押出しピンのように金型全体を貫通させる必要もないので、金型の剛性低下を防ぐこともできる。
また、自動車用バンパのような大型樹脂部品には、例えばグリル部やランプの取付穴などの開口部が設けられているものがあるが、この開口部の内周にはキャビティが配設され、開口部のコア側の端面と同一平面上に上記キャビティとコアとの合わせ面(パーティング面)が位置するのが一般的である。よって、本発明では、この開口部に着目し、複数の弾性支持部の少なくとも一部を、型締め時のキャビティによる押し込みにより、成形品に形成される開口部のコア側の端面を成形可能な位置に配設した。これにより、型締め時には、キャビティのうち開口部の内周を構成する部分で対応する弾性支持部が押し込まれることで、当該開口部の周囲に形成されるコア側の端面を弾性支持部で成形することができる。また、成形完了後の型開き動作に伴い、弾性支持部がキャビティによる押し込み前の位置に戻ろうとする力で、コア側の端面が離型方向に押圧される。これにより、成形品の縁部だけでなく、中央側の領域についても押出し機構でもって離型方向に押出すことができるので、自動車用バンパの如き大型樹脂部品であっても確実に離型することができる。
また、本発明に係る射出成形装置は、成形品の縁部に形成されるアンダーカット部と係合し、型開き方向に対して交差する向きにスライド可能なスライド部材と、可動型に設けられ、型開き動作に伴いスライド部材のアンダーカット部を押し拡げる向きへのスライド動作を案内する案内部とをさらに備えるものであってもよい。
このように、成形品にアンダーカット部が存在する場合、上記した押出し機構だけの離型動作では、アンダーカット部を無理抜きすることになるため、成形品の品質管理が難しくなる。ここで、上記構成のスライド部材と案内部を設けることにより、型開き時、アンダーカット部がコアから剥離する。よって、押出し機構による成形品の押出し動作と併せて、コアと干渉しない程度にまでアンダーカット部をスライド部材で押し拡げることにより、無理抜きになることなくアンダーカット部を有する成形品を安全に離型することができる。特に、アンダーカット部は成形品の縁部に設けるものであるから、このアンダーカット部を押し拡げていくことで、成形品がその縁部を起点として徐々にコアから剥離されていく。これにより、コアと成形品との間に空気を引き込んで、成形品の離型を促すことができ、弾性支持部による押出し動作で成形品をコアから一層容易に離型することが可能となる。また、この機構も、型締め力及び型開き力をスライド力に利用するものであるから、別個の駆動手段は必要なく、これによっても装置の簡素化を図ることが可能となる。
以上のように、本発明によれば、従来に比べて小型化を図りつつも、成形品を確実に金型から離型することができる射出成形装置を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る射出成形装置の断面図である。 図1に示す射出成形装置で成形される射出成形品の正面図である。 図1に示す射出成形装置の射出ノズル機構の断面図である。 図3に示す射出ノズル機構を構成するゲートブロックをノズル側から見た図である。 図3に示す射出ノズル機構の断面図である。 図1に示す射出成形装置の押出し機構の断面図である。 図1に示す射出成形装置の強制脱型機構の断面図である。 図1に示す射出成形装置のピン引抜き機構の断面図である。 型開き時における押出し機構の断面図である。 型開き時における強制脱型機構の断面図である。 型開き時におけるピン引抜き機構の断面図である。 型開き時におけるピン引抜き機構の断面図である。 型開き時における成形品の状態を示す射出成形装置の断面図である。 本発明の他の実施形態に係る押出し機構の断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る射出成形装置を図1〜図13に基づき説明する。ここでは、上記射出成形装置で自動車用バンパを射出成形する場合を例にとって説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る射出成形装置10を示す図である。この射出成形装置10は、固定型11と、可動型12と、型締め時に固定型11と可動型12との間に形成される射出空間13と、射出空間13に溶融樹脂を射出供給する射出ユニット20と、射出空間13と射出ユニット20との間に配設されるゲートブロック30と、成形品1(図2を参照)を離型方向に押出す押出し機構40と、成形品1のアンダーカット部2(図2を参照)を強制的に脱型する強制脱型機構50と、成形品1の穴3からピン61を引抜くピン引抜き機構60とを具備する。
ここで、固定型11はコア、可動型12はキャビティとなっており、射出ユニット20、ゲートブロック30、押出し機構40がいずれも固定型11の側に配設されている。また、本実施形態では、さらに強制脱型機構50と、ピン引抜き機構60の主部も固定型11の側に配設されている。
射出ユニット20は、射出機21と、射出機21から射出された溶融樹脂を射出空間13に供給するためのホットランナ22と、ホットランナ22の先端に一体又は別体に設けられたノズル部23と、ホットランナ22の周囲に配設されたバンドヒータ24と、ノズル部23の内周に挿入し又は離脱することで、ノズル部23の開閉を行うためのバルブピン25とを有する。
ゲートブロック30は、射出空間13の一部を区画形成すると共に、射出ユニット20のノズル部23と当接することで、射出ゲート機構を構成する。具体的に、ゲートブロック30は、図3に示すように、射出ユニット20のノズル部23を当接可能とするノズル当接面31と、ノズル当接面31に開口し、射出空間13に隣接するゲート32とを有する。ゲート32は、本実施形態では、成形品1の裏面に立設されるリブ4(図2の破線)に対応した形状をなすもので、射出空間13に隣接する1箇所又は複数箇所に配設される。ここでは、図2に示すように、リブ4が、意匠面となる成形品1の表面1aに形成されるキャラクタライン1cに沿って裏面1bに立設されるように、ゲート32の形状及び配設位置が設定されている。
また、ノズル部23との関係で見ると、ゲート32の厚み寸法は、図4に示すように、ノズル部23の開口径よりも小さく、かつ、その長手方向寸法は、ノズル部23の外径よりも大きい。言い換えると、リブ形状をなすゲート32は、ノズル部23の外周面位置を越えてノズル部23の直径方向に伸びている。また、図5に示すように、このゲート32は、ノズル部23との当接部を平坦形状とし、その長手方向両側に向かうにつれてリブ4の裏面からの立設高さが漸次減少するような形状をなしている。
押出し機構40は、図6に示すように、ばね等の弾性部材41を介してコアとしての固定型11に弾性支持される複数の弾性支持部42を有する。弾性支持部42は、キャビティとしての可動型12に当接する型当接面43と、成形品1の端面1d(図9を参照)を成形する成形面44とを有しており、型締め時、可動型12に押し込まれることで、成形品1の端面1dを成形可能な位置(図6に示す位置)まで移動可能とされる。この状態では、弾性支持部42は、型開き方向に対して弾性部材41からの型開き方向への附勢力(弾性復元力)を受けている。弾性支持部42を収容する固定型11の収容穴14には、弾性支持部42の外面を型開き方向に案内する案内面15(例えば、図示の如きテーパ面)が形成されており、型開き時、成形品1の端面1dとの当接状態を保った状態で、弾性支持部42を型開き方向に移動可能としている。この際、弾性部材41の剛性(弾性係数)は、型締め動作に伴うキャビティ(可動型12)の押し込みでもって、弾性支持部42が端面1dを成形可能な位置まで移動させることのできる程度の大きさ以下に設定され、かつ、型締め時に蓄えた弾性復元力でもってコアである固定型11への成形品1の密着状態を部分的に解消可能な程度の大きさ以上に設定されるのが好ましい。
本実施形態では、これら複数の弾性支持部42の少なくとも一部は、型締め時の可動型12による押し込みにより、成形品1に形成されるグリル部5やランプ取付穴6(図2)などの開口部の周囲に形成される端面1dを成形可能な位置に配設されている。この図示例では、1つの弾性支持部42(成形面44)で、1つの開口部の端面1d全域を押出し可能なように、その形状及び大きさが設定されている。なお、グリル部5に配設する場合、他の箇所に比べて離型し難い(固定型11から引き剥がし難い)グリル部5の格子部の端面1dを型締め時に成形し、かつ型開き時に押出し可能なように、弾性支持部42をグリル部5内の格子部の交点部に配設するようにしてもよい。
強制脱型機構50は、図7に示すように、成形品1の縁部に形成されるアンダーカット部2、ここではバンパの幅方向(図2の左右方向)両端部で内側に折り返される鍔状のアンダーカット部2(図10)を、幅方向外側に向けて強制的に押し拡げることで、アンダーカット部2の脱型を図るためのものである。この強制脱型機構50は、アンダーカット部2と係合し、型開き方向に対して交差する向きにスライド可能なスライド部材51と、可動型12に設けられ、型開き動作に伴いスライド部材51のアンダーカット部2を押し拡げる向きへのスライド動作を案内する案内部52とを有する。
スライド部材51は、本実施形態では、連結部53を介して相互に連結される第1連結部材54と第2連結部材55とからなっており、第1連結部材54に、アンダーカット部2を成形し、成形後には当該アンダーカット部2とスライド方向で係合する係合部56が形成される。また、第1連結部材54は、固定型11に弾性支持され、型締め時、成形後のアンダーカット部2を幅方向外側に押し拡げる向きの附勢力を受けている。案内部52は、可動型12から型締め方向に対して傾斜する向きに突出する突出部57と、第2連結部材55に設けられ、突出部57が嵌合される被嵌合部58とで構成される。よって、この突出部57を被嵌合部58に嵌め合わせた状態で、可動型12を型締め方向に移動することで、突出部57と嵌合した被嵌合部58、ひいては被嵌合部58を設けた第2連結部材55が幅方向内側に向けて移動し、可動型12を型開き方向に移動することで、第2連結部材55が幅方向外側に向けて移動するようになっている。また、強制脱型機構50が、図8に示す構造を採る場合、連結部53で第2連結部材55のスライド量が若干吸収されるので、可動型12が成形品1から型開き方向に少し離れてから、アンダーカット部2の幅方向外側への押し拡げ動作が開始するようになっている。
ここで、強制脱型機構50によりアンダーカット部2を強制的に脱型する(所定量まで幅方向外側に押し拡げる)タイミングに関し、本実施形態では、押出し機構40により成形品1本体を固定型11から離反させ始めるタイミングと同期して、アンダーカット部2の強制脱型を開始するように設定される。また、終期として、押出し機構40による成形品1本体の押出し動作の完了時と、強制脱型機構50によるアンダーカット部2の強制脱型動作の完了時とを一致させている。
ピン引抜き機構60は、射出空間13に対して出没可能なピン61を、型締め時、射出空間13内に突出させることで、射出空間13に成形品1を成形すると共に、成形品1にピン61に対応する穴3を成形するための機構である。詳述すると、ピン引抜き機構60は、固定型11に弾性支持され、型開き動作に伴って型開き方向にスライドする第1スライド部62と、第1スライド部62に弾性支持され、第1スライド部62の型開き方向へのスライド動作に伴い、ピン61を穴3から引き抜く向きに移動させる第2スライド部63と、可動型12に設けられ、型開き動作の開始後、第1スライド部62の型開き方向へのスライド動作を規制する規制部64とを有する。ピン61は、第2スライド部63の先端(射出空間13側の端部)に設けられている。本実施形態では、成形品1の下端部(図2の下側)から裏面1b側に立設した鍔部の穴3(自動車用バンパでいえば、フェンダライナをクリップ等で固定するための穴)を成形するためのピンを引抜くための機構として、ピン引抜き機構60が設けられている。
規制部64は、本実施形態では、可動型12に対して弾性支持され、型締め方向に向けて附勢される附勢ブロックで構成されており、図8に示すように、型締めした状態では、可動型12と同一平面で固定型11に当接するようになっている。この当接面がパーティング面となるようにしてもよい。ここで、規制部64としての附勢ブロックの型締め方向への附勢力は、型開き動作の開始時、第1スライド部62が受ける型開き方向への附勢力よりも大きくなるように設定されており、これにより、型開き動作の開始後、第1スライド部62の型開き方向へのスライド動作を規制可能としている。また、固定型11に設けられた各スライド部62,63の収容部16には、第2スライド部63と当接してこの第2スライド部63の型開き方向かつ穴3からの引抜き方向への移動を案内する案内面17(テーパ面)が形成されている。これにより、規制部64の附勢力が、可動型12の移動(型開き動作)に伴い低下していき、第1スライド部62の附勢力以下となった時点から、第2スライド部63が、案内面17上をスライド可能としている。
本実施形態では、強制脱型機構50により、成形品1のアンダーカット部2が固定型11と型開き方向で干渉しない位置まで押し拡げられた時点以降に、両スライド部62,63のスライド動作が開始されるように、規制部64の附勢力及び第1スライド部62の附勢力の大きさが設定される。
以下、上記構成の射出成形装置10を用いた射出成形方法の一例を主に図9〜図13に基づき説明する。
まず、図1に示すように、可動型12を固定型11に近接させ、型締めした状態で、射出ユニット20により溶融樹脂を射出空間13に供給する。この際、溶融樹脂は、図3に示すように、射出ユニット20のノズル部23に当接するゲートブロック30に設けられたリブ形状をなすゲート32を介して、射出空間13内へ射出供給される。これにより、射出空間13及びゲート32に溶融樹脂が充填される。そして、バルブピン25をノズル部23に嵌合して、ノズル部23を閉塞した状態で、充填した溶融樹脂の冷却を図ることで、溶融樹脂が固化し、例えば図2に示す形状の成形品1(自動車用バンパ)が成形される。また、この際、成形品1本体と連続してリブ形状をなすゲート32に充填された溶融樹脂も一体的に成形されるので、図2に示すように、成形品1の裏面1bにリブ4が立設した状態で一体的に成形される。また、成形品1の縁部(ここでは、幅方向両端部)には、鍔状のアンダーカット部2が成形品1と一体的に成形されると共に(図2、図7)、成形品1の下端部から裏面1b側に立設した鍔部には、射出空間13に突出させたピン61により、鍔部を上下方向に貫通する穴3が成形品1と一体的に成形される(図2、図8)。
このようにして成形品1の射出成形が完了した後、可動型12を固定型11から離反させる型開き動作を開始し、成形品1の取出しを行う。ここで、固定型11には、成形品1の押出し機構40として、複数の弾性支持部42が設けられている。そして、型開き動作の開始に伴い、弾性支持部42から可動型12が離反する向きに移動することで、型締め時に弾性部材41に蓄えられた弾性エネルギーが解放され、型開き方向への附勢力として弾性支持部42に付与される。これにより、型開き動作の進行に伴って、弾性支持部42が当接する成形品1の端面1dを型開き方向に押圧し、図9に示すように、成形品1を固定型11から離型方向に押出す。可動型12全体が移動することで、複数の弾性支持部42が同時に対応する成形品1の端面1dの押出しを開始する。これにより、成形品1の固定型11への密着状態が解消され、成形品1が、固定型11から型開き方向に所定量離れた位置まで押出される。
また、強制脱型機構50においては、型開き動作の開始に伴い、可動型12による拘束が解除されると共に、案内部52をなす突出部57と被嵌合部58との相互作用とにより、第2連結部材55が幅方向外側への移動を開始する。これにより、第2連結部材55と連結部53を介して連結される第1連結部材55が幅方向外側への移動を開始し、第1連結部材55の係合部56が幅方向外側に向けて附勢される。従って、型開き動作が進行するのに伴って、図10に示すように、係合部56と幅方向で係合する成形品1のアンダーカット部2が幅方向外側への附勢力を受けて、部分的な変形を伴って、当該外側へ押し拡げられる。この押し拡げ動作は、アンダーカット部2が固定型11と型開き方向で干渉しない位置に至るまで続行される。よって、上述のように、押出し機構40で成形品1本体を離型方向に押出すことで、アンダーカット部2が固定型11に引っ掛かることなく、成形品1全体が離型方向に押出される。
また、ピン引抜き機構60においては、型開き動作の開始に伴い、可動型12による拘束状態が解除されるので、固定型11に弾性支持される第1スライド部62は型開き方向に移動を開始しようとするが、第1スライド部62には依然として、可動型12に設けられた規制部64が当接しており、規制部64から型締め方向の附勢力(規制力)を受けた状態にある。そのため、図11に示すように、型開き動作がある程度進行した段階においても、第1スライド部62は型締め時(成形時)の位置に保持され、第1スライド部62に支持される第2スライド部63とピン61、及びピン61と嵌合した状態にある成形品1の穴3周辺領域が成形時の位置に保持される。
そして、さらに型開き動作が進行し、例えば成形品1のアンダーカット部2が固定型11と干渉しない位置まで押し拡げられた時点以降に、規制部64の附勢力が第1スライド部62の附勢力以下となることで、図12に示すように、第1スライド部62が型開き方向にスライド動作を開始する。これに伴い、第1スライド部62に弾性支持される第2スライド部63が、固定型11の収容部16に形成されたテーパ形状の案内面17に押し付けられながら型開き方向にスライド動作を開始するので、第2スライド部63は成形品1から幅方向外側に離れる向きにも移動を開始する。従って、型開き動作のさらなる進行に伴い、第2スライド部63に設けられたピン61が幅方向外側に移動し、穴3からピン61が引抜かれる。よって、上述のように、押出し機構40で成形品1本体を離型方向に押出すことで、ピン61が成形品1に引っ掛かることなく、成形品1全体が離型方向に押出される。なお、本実施形態では、成形品1の下端部に形成された鍔部の表面1a側から幅方向外側に突出部が形成され、かつこの突出部が第1スライド部62と型開き方向で係合しているので(図12を参照)、第1スライド部62のスライド動作に伴い、成形品1が型開き方向に押出される。よって、ピン61のみで成形品1の穴3を型開き方向に押出す場合と比べて、ピン61への負担が減少する。
以上の作用により、アンダーカット部2や穴3を含む成形品1全体の固定型11との密着状態または係合状態が解消された状態で、成形品1全体が、図13に示すように、離型方向に所定量押出された状態となる。よって、この状態から、例えばマテハンなどの移載手段を固定型11と可動型12との間に挿入し、成形品1を保持することで、当該成形品1を射出成形装置10内から取出す。これにより、成形品1の離型作業が完了する。
このように、本発明に係る射出成形装置10においては、固定型11をコアとして押出し機構40をコアの側に配設すると共に、押出し機構40を、型締め及び型開き動作に伴い所定の動作を行う複数の弾性支持部42で構成した。すなわち、押出し機構40を構成する複数の弾性支持部42は、型締め時、キャビティとしての可動型12に押し込まれることで、成形品1のコア側の端面1dを成形可能な位置まで移動し、成形面44で成形品1の端面1dを成形する。そして、射出成形が完了し、型開きを開始すると、固定型11であるコアに対して、可動型12となるキャビティがコアから離れていくので、キャビティに押し込まれていた弾性支持部42は、型締め時に弾性部材41に蓄えた弾性復元力でもって、成形品1の端面1dを型開き方向に押圧する。以上より、複数箇所で、成形品1の裏面1bと固定型11との密着状態が解消され、成形品1全体を弾性支持部42の移動量の分だけ離型方向に押出すことができる。従って、これを容易かつ確実に金型間から取り出すことが可能となる。このように、型締め力で端面1dを成形でき、かつ型締め時に蓄えた弾性復元力でもって、成形品1とコア(固定型11)との密着状態を解消可能な程度の押圧力を成形品1に付与できるので、個々の押出しピンを金型とは別個の駆動手段で駆動させる必要がある従来の押出し機構に比べて、大幅な小型化を図ることができる。また、押出しピンのように金型全体を貫通させる必要もないので、金型の剛性低下を防ぐこともできる。
また、本実施形態では、上記構成の押出し機構40に加えて、スライド部材51と案内部52とを有する強制脱型機構50を設けるようにしたので、型開き時、アンダーカット部2を成形品1の幅方向外側に押し拡げることにより、無理抜きになることなくアンダーカット部2を有する成形品1を安全に離型することができる。特に、アンダーカット部2は成形品1の縁部に設けるものであるから、このアンダーカット部2を押し拡げていくことで、成形品1がその縁部を起点として徐々にコアから剥離されていく。これにより、コアと成形品1との間に空気を引き込んで、成形品1の離型を促すことができるので、弾性支持部42による押出し動作で成形品1をコアから一層容易に離型することができる。
特に、本実施形態では、押出し機構40、強制脱型機構50、及びピン引抜き機構60の全てにおいて、型締め力又は型開き力を駆動力に利用していることから、離型に際して別個の駆動手段は全く必要なく、これにより射出成形装置10の更なる簡素化、小型化を図ることが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の構成を採ることも可能である。
例えば、上記実施形態では、1つの弾性支持部42でもって、1つの開口部の周囲に形成される端面1d全域を成形し、押出し可能に構成した場合(図9)を例示したが、もちろん、この形態には限られない。例えば図14に示すように、2つ以上の弾性支持部42でもって、1つの開口部の周囲に形成される端面1dの一部ずつを成形し、押出し可能に構成することも可能である。このように、端面1dの一部を弾性支持部42で押圧することで、開口部を離型方向に押出せるのであれば、必ずしも端面1d全域を押出す必要はない。このようにすれば、開口部の形状に合わせて弾性支持部42の成形面44を設計しなくて済む。言い換えると、押出し箇所によらず、同一形状の弾性支持部42を使用することができるので、制作費を削減できる。
また、上記実施形態では、押出し機構40を構成する複数の弾性支持部42を、グリル部5やランプ取付穴6など成形品1の開口部に対応する箇所に設置した場合を例示したが、もちろん、キャビティとなる可動型12と当接可能な限りにおいて、これ以外の箇所、例えば成形品1の縁部(上下端部、幅方向両端部)に弾性支持部42を設置することもできる。あるいは、開口部と縁部の双方に上記構成の弾性支持部42を設置することも可能である。
また、以上の説明では、成形品1として自動車用バンパを成形する場合を例示したが、本発明は、もちろんこれ以外の成形品の射出成形にも適用可能である。すなわち、バンパなどの外板部品はもちろんのこと、インパネなどの内装部品など、種々の樹脂部品に適用できる。もちろん、大型部品に限ることなく、小型部品にも適用することが可能である。
1 成形品
1a 表面
1b 裏面
1c キャラクタライン
1d 端面
2 アンダーカット部
3 穴
4 リブ
5 グリル部
6 ランプ取付穴
10 射出成形装置
11 固定型
12 可動型
13 射出空間
20 射出ユニット
22 ホットランナ
23 ノズル部
30 ゲートブロック
32 ゲート
40 押出し機構
41 弾性部材
42 弾性支持部
44 成形面
50 強制脱型機構
51 スライド部材
52 案内部
53 連結部
54,55 連結部材
56 係合部
60 ピン引抜き機構
61 ピン
62,63 スライド部
64 規制部

Claims (1)

  1. 固定型と、可動型と、型締め時に前記固定型と前記可動型との間に溶融樹脂を射出供給する射出ユニットと、前記射出ユニットで射出供給された前記溶融樹脂の固化により成形された成形品を離型方向に押出す押出し機構とを備えた射出成形装置において、
    前記固定型と前記可動型の一方はコア、他方はキャビティであって、前記コアの側に前記押出し機構が配設され、
    前記押出し機構は、前記固定型に弾性支持される複数の弾性支持部を有し、該複数の弾性支持部は、型締め時、前記キャビティに押し込まれることで、前記成形品の前記コア側の端面を成形可能な位置まで移動可能とされ、かつ
    前記複数の弾性支持部の少なくとも一部は、型締め時の前記キャビティによる押し込みにより、前記成形品に形成される開口部の前記コア側の端面を成形可能な位置に配設されることを特徴とする射出成形装置。
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