JP6324798B2 - エジェクタ装置および成形金型 - Google Patents
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Description
また、アンダーカット処理をするためのコア部分がモーメントを受けながら摺動するものであるため、当該コア自体やこれと接して摺動動作を保持する各部材が所定の強度を有している必要があり、金型の設計の自由度が低くなってしまうものであった。例えば、内スライド9は、所定の強度を備える必要があり、従って所定の厚さを備える必要がある。よって、コアの分割ライン(スライドラインL1)の位置の調節の自由度が比較的低いものとなるものであった。 加えて、矢型11も上記と同様の理由により所定の強度が必要であるため、所定の大きさで形成する必要があり、これを可動させるための受け板106も所定の強度(即ち厚さ)が必要となってしまうものである。これらにより、駆動負荷の増大や金型の大型化を招くものであった(「大型化せざるを得ない」という意味でも設計の自由度が低いものであった)。
金型内で成形された成形品を金型から取り出すためのエジェクタ装置であって、金型本体部から成形品を型開き方向に突き出すエジェクタコアと、アンダーカット処理のためのコアであって型開き方向に対して斜めに摺動可能に構成されるルーズコアと、を備え、前記エジェクタコアの型開き方向への突出動作によって当該エジェクタコアと前記本体部との間に生じる空間を利用して、前記ルーズコアを型開き方向に対して斜めに摺動させることを特徴とするエジェクタ装置。
前記本体部と前記エジェクタコアとの間のコア分割ラインが、前記成形品の意匠面の外の位置となるよう構成されていることを特徴とする構成1に記載のエジェクタ装置。
前記エジェクタコアの一部を構成するコアであって、そのコア分割ラインの一部を前記本体部と前記エジェクタコアとの間のコア分割ラインと共有し、前記エジェクタコアからさらに成形品を型開き方向に突き出す第2エジェクタコアを備えることを特徴とする構成1又は構成2に記載のエジェクタ装置。
前記ルーズコアにその一端が接続されることにより、前記ルーズコアを型開き方向に対して斜めに摺動させるコアロッドと、当該コアロッドを介して前記ルーズコアを摺動させるために型開き方向に摺動可能に配されるエジェクタプレートに対して、型開き方向とは異なる方向に摺動可能に設置され、前記コアロッドの他端が取り付けられるスライドベースと、当該スライドベースに設けられた摺動穴に挿通され、一端が前記本体部に取り付けられ、他端が台座プレートに取り付けられることにより、前記スライドベースの摺動動作を案内するガイドロッドと、を備えることを特徴とする構成1乃至構成3の何れか1つに記載のエジェクタ装置。
アンダーカット形状を有する成形品を成形するための金型であって、本体部と、当該本体部から成形品を型開き方向に突き出すエジェクタコアと、当該エジェクタコアを摺動させるために、型開き方向に摺動可能に配されるエジェクタプレートと、前記エジェクタコアにその一端が接続され、他端が前記エジェクタプレートに接続されるコアロッドと、アンダーカット処理のためのコアであって、前記エジェクタコアの型開き方向への突出動作によって当該エジェクタコアと前記本体部との間に生じる空間を利用して、型開き方向に対して斜めに摺動するルーズコアと、を備えることを特徴とする成形金型。
前記本体部と前記エジェクタコアとの間のコア分割ラインが、前記成形品の意匠面の外の位置となるよう構成されていることを特徴とする構成5に記載の成形金型。
前記エジェクタコアの一部を構成するコアであって、そのコア分割ラインの一部を前記本体部と前記エジェクタコアとの間のコア分割ラインと共有し、前記エジェクタコアからさらに成形品を型開き方向に突き出す第2エジェクタコアと、当該第2エジェクタコアを摺動させるために、型開き方向に摺動可能に配される第2エジェクタプレートと、前記第2エジェクタコアにその一端が接続され、他端が前記第2エジェクタプレートに接続される第2コアロッドと、を備えることを特徴とする構成5又は構成6に記載の成形金型。
前記本体部に型開き方向に対して斜めに形成される摺動穴と、当該摺動穴に摺動可能に挿通され、前記ルーズコアにその一端が接続されることにより、前記ルーズコアを型開き方向に対して斜めに摺動させるルーズコアロッドと、前記エジェクタプレートに摺動可能に設置され、前記ルーズコアロッドの他端が取り付けられるスライドベースと、当該スライドベースに設けられた摺動穴に挿通され、一端が前記本体部に取り付けられ、他端が台座プレートに取り付けられることにより、前記スライドベースの摺動動作を案内するガイドロッドと、を備えることを特徴とする構成5乃至構成7の何れか1つに記載の成形金型。
エジェクタプレート14は、上側プレート14bと下側プレート14aによって構成され、後に説明するスライドベース123が摺動可能に配されるものである。
成形金型1には、ルーズコア12を摺動させる機構として、本体部11に型開き方向に対して斜めに形成される摺動穴121aと、摺動穴121aに摺動可能に挿通され、ルーズコア12にその一端が固定されることにより、ルーズコア12を型開き方向に対して斜めに摺動させるコアロッド121と、エジェクタプレート14に対して、型開き方向とは異なる方向に摺動可能に設置され、コアロッド121の他端が固定されるスライドベース123と、スライドベース123に設けられた摺動穴123aに挿通され、一端が本体部に固定され、他端が台座プレート19に固定されることにより、スライドベース123の摺動動作を案内するガイドロッド122と、が備えられる。
本実施形態においては、第2エジェクタコアとして、エジェクタコア13の一部を構成するものではない第2エジェクタコア16も配置している。これにより、成形品Pが比較的大きな場合でも、これに作用する突き出し力を全体的に分散できる。その結果、成形品Pの取出し時、突き出し力の偏りが防止され、成形品Pの全面に渡って略均等な突き出し力が作用する。したがって、成形品Pに曲がり、傷、割れなどの損傷を与えることなく、簡単かつ迅速に成形品Pを取出すことができる。
成形金型1には、第2エジェクタコア131を摺動させる機構として、型開き方向に摺動可能に配される第2エジェクタプレート15と、第2エジェクタコア131にその一端が固定され、他端が第2エジェクタプレート15に固定される第2コアロッド132(第2エジェクタコア16に対しては第2コアロッド17)と、が備えられる。これらにより、第2エジェクタプレート15の摺動に伴って、第2エジェクタコア131(16)が型開き方向に摺動する(エジェクタコア13から成形品Pを型開き方向にさらに突き出す)ものである。
図3(a)→図3(b)で理解されるように、エジェクタプレート14及びエジェクタプレート15の型開き方向(図3(b)の矢印Aの方向)への摺動により、エジェクタコア13がA方向へと突き出され、これによって生じた本体部11とエジェクタコア13との間のスペースを利用して、ルーズコア12をアンダーカット部分での引っ掛かりが生じない位置まで移動させているものである。 即ち、図3(b)中のB方向へとルーズコア12を移動させることにより、A方向に対してはエジェクタコア13(即ち成形品P)と同様に移動させつつ(A方向に対しては成形品Pとの相対速度がほぼゼロ)、図中の右方向においては成形品Pからルーズコア12が離れていくようにしているものである。これにより、本体部11からの成形品Pの突き出しとアンダーカット処理のためのルーズコア12の移動(引っ掛かりが生じないようにするための退避)が同時に行われるものである。
11...本体部
12...ルーズコア
13...エジェクタコア
14...エジェクタプレート
15...第2エジェクタプレート
121...コアロッド(ルーズコアロッド)、
122...ガイドロッド、
123...スライドベース、
131...第2エジェクタコア、
132...第2コアロッド、
133...コアロッド、
L1...コア分割ライン
P...成形品(ヘッドランプレンズ)
P1...アンダーカット部
Claims (6)
- 金型内で成形された成形品を金型から取り出すためのエジェクタ装置であって、
金型本体部から成形品を型開き方向に突き出すエジェクタコアと、
アンダーカット処理のためのコアであって、型開き方向に対して斜めに摺動可能に構成されるルーズコアと、を備え、
前記エジェクタコアの型開き方向への突出動作によって当該エジェクタコアと前記本体部との間に生じる空間を利用して、前記ルーズコアを、前記エジェクタコアと離間させながら型開き方向に対して斜めに摺動させ、
前記本体部と前記エジェクタコアとの間のコア分割ラインの全てが、前記成形品の意匠面に接しない位置となるよう構成されていることを特徴とするエジェクタ装置。 - 前記エジェクタコアの一部を構成するコアであって、そのコア分割面の一部が、前記本体部と前記エジェクタコアとの間のコア分割面と面一に構成され、前記エジェクタコアからさらに成形品を型開き方向に突き出す第2エジェクタコアを備えることを特徴とする請求項1に記載のエジェクタ装置。
- 前記エジェクタコアの一部を構成するコアである第2エジェクタコアを備え、前記エジェクタコアと前記第2エジェクタコアとの間のコア分割ラインの全てが、前記成形品の意匠面に接しない位置となるよう構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエジェクタ装置。
- アンダーカット形状を有する成形品を成形するための金型であって、
本体部と、
当該本体部から成形品を型開き方向に突き出すエジェクタコアと、
当該エジェクタコアを摺動させるために、型開き方向に摺動可能に配されるエジェクタプレートと、
前記エジェクタコアにその一端が接続され、他端が前記エジェクタプレートに接続されるコアロッドと、
アンダーカット処理のためのコアであって、前記エジェクタコアの型開き方向への突出動作によって当該エジェクタコアと前記本体部との間に生じる空間を利用して、前記エジェクタコアと離間しながら型開き方向に対して斜めに摺動するルーズコアと、を備え、
前記本体部と前記エジェクタコアとの間のコア分割ラインの全てが、前記成形品の意匠面に接しない位置となるよう構成されていることを特徴とする成形金型。 - 前記エジェクタコアの一部を構成するコアであって、そのコア分割面の一部が、前記本体部と前記エジェクタコアとの間のコア分割面と面一に構成され、前記エジェクタコアからさらに成形品を型開き方向に突き出す第2エジェクタコアと、
当該第2エジェクタコアを摺動させるために、型開き方向に摺動可能に配される第2エジェクタプレートと、
前記第2エジェクタコアにその一端が接続され、他端が前記第2エジェクタプレートに接続される第2コアロッドと、を備えることを特徴とする請求項4に記載の成形金型。 - 前記エジェクタコアの一部を構成するコアである第2エジェクタコアを備え、前記エジェクタコアと前記第2エジェクタコアとの間のコア分割ラインの全てが、前記成形品の意匠面に接しない位置となるよう構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の成形金型。
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