JP2015163669A - 有機金属含有硬化性樹脂組成物 - Google Patents

有機金属含有硬化性樹脂組成物 Download PDF

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英宣 小林
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Abstract

【課題】
本発明の目的は、接着剤およびコーティング剤として有用な低極性樹脂と金属有機化合物の硬化性組成物を提供することであり、さらに詳細には、プリント配線板をはじめとする電子材料周辺に用いられる接着剤およびコーティング剤として特に有用な、加工性、接着性、耐湿熱性、屈曲性、電気絶縁性、誘電率、誘電正接に優れた硬化物を与える、有機金属含有硬化性樹脂組成物を提供することである。
【解決手段】
前記課題は、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)と、金属有機化合物(B)を含むことを特徴とする硬化性組成物によって解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、接着剤およびコーティング剤として有用な低極性樹脂と金属有機化合物の硬化性組成物に関するものである。さらに詳細には、プリント配線板をはじめとする電子材料周辺に用いられる接着剤およびコーティング剤として特に有用な、加工性、接着性、耐湿熱性、屈曲性、電気絶縁性、誘電率、誘電正接に優れた硬化物を与える、有機金属含有硬化性樹脂組成物に関するものである。
近年、エレクトロニクス分野の発展が目覚しく、特に電子機器の小型化、軽量化、高密度化が進み、これらの性能に対する要求がますます高度なものとなっている。このような要求に対応するため、プリント配線板をはじめとする電子材料の薄型化、多層化、高精細化の検討が盛んに行われており、これらに使用される接着剤、コーティング剤には、従来のガラスエポキシ等に代表される肉厚のリジッド基板では求められなかった、高度な屈曲性、接着性、狭スペース化に伴う高い電気絶縁性、誘電率、誘電正接、さらには耐湿熱性、加工性等が求められている。このような電子材料周辺に用いられる接着剤・コーティング剤としては、例えば、具体的には次の(1)〜(6)が挙げられる。
(1)層間接着剤:回路基板同士を張り合わせるために用いられるもので、直接銅あるいは銀回路に接する。多層基板の層間に使用され、液状やシート状のものがある。
(2)カバーレイフィルム用接着剤:カバーレイフィルム(回路の最表面を保護する目的で用いられるポリイミドフィルムなど)と、下地の回路基板と、を張り合わせるために用いられ、あらかじめポリイミドフィルムと、接着層とが一体化されているものが多い。
(3)銅張フィルム(CCL)用接着剤:ポリイミドフィルムと銅箔とを張り合わせるために用いられる。銅回路形成時にエッチング等の加工が施される。
(4)カバーレイ:回路の最表面を保護する目的で用いられ、回路上に印刷インクを印刷したり、接着シートを張り合わせたりした後、硬化させることで形成される。感光性や熱硬化性のものがある。
(5)補強板用接着剤:配線板の機械的強度を補完する目的で、配線板の一部を、金属、ガラスエポキシ、ポリイミド等の補強板に固定するために用いられる。
(6)電磁波シールド用接着剤:電子回路から発生する電磁ノイズを遮蔽する目的で、フレキシブルプリント配線板に貼着される。
これらの形態としては、液状(印刷用にインク化されたもの)やシート状(あらかじめフィルム化されたもの)等があり、用途に応じて適宜形態が選択される。
こういった電子材料周辺部材への高い要求に応えるため、様々な検討が行われているが、全ての特性を充分に満足させるものは得られていない。例えば、ウレタン変性エポキシ樹脂とエポキシ樹脂硬化剤を主成分とするエポキシ樹脂組成物が開示されている(特許文献1)。これは、ウレタン由来の接着性や、良好な回路埋め込み性を示すものの、高極性なウレタン結合が多数含まれることから、電気絶縁性に劣るという問題があった。
また、シアネートエステル樹脂と1価のフェノール化合物を含む硬化性組成物が開示されている(特許文献2、3)。これは、良好な接着性や、高Tgに由来する耐湿熱性を示すものの、成型物がもろいといった問題があった。また、シアネート基の3量化により、対称構造を形成することから、比較的低誘電性を示すものの、元々の極性基が多いことから、誘電率は3.5前後と市場での要求レベルに届いていないといった問題があった。
また、フェノール類、トリアジン環を有する化合物、ヒドロキシル基置換芳香族アルデヒドを反応させて得られるフェノール樹脂とエポキシ樹脂を含有することを特徴とする硬化性組成物が開示されている(特許文献4)。これは、高い芳香族含有量に由来する高い耐熱性と難燃性を示すものの、高い分子間相互作用により、屈曲性に劣るという問題があった。
また、ポリエーテルエステルアミドをラジカル重合させる硬化性組成物が開示されている(特許文献5)。この場合、アミドやエーテルに由来する高い接着性や絶縁性を示すものの、吸湿しやすい構造であることから耐湿熱性に劣るという問題があった。
また、架橋構造を有しない熱可塑性樹脂を用いて積層体回路を形成する方法として、液晶ポリマーを用いる例が開示されている(特許文献6)。この場合、高温で樹脂を溶融させることにより高い接着性を発現できるが、溶融温度が280℃以上と高温なため、他の耐熱性に劣る部材に対する悪影響や、高温溶融に対応した設備導入の必要性といった問題があった。
また、オキセタン構造と熱カチオン硬化触媒を主成分とする硬化性樹脂組成物が開示されている(特許文献7)。これは、水酸基の生成を抑えることによる低誘電化と、カチオン重合の長所である低硬化収縮に由来する加工安定性を示すものの、酸発生による金属腐食の懸念や、水分による硬化阻害といった安定性の面での問題があった。また、誘電率は3.1前後と比較的低誘電率を示すものの、市場での要求レベルには届いていないといった問題があった。
特開2011−105916号公報 特開2001−214053号公報 特開2002−138199号公報 特開2006−249178号公報 特開2013−45755号公報 特開2005−105165号公報 特開2007−077330号公報
本発明は、加工性、接着性、耐湿熱性、屈曲性、電気絶縁性、誘電率、誘電正接に優れ、とりわけ接着性と低誘電率の両立、屈曲性と電気絶縁性の両立という点で非常に優れており、プリント配線板をはじめとする電子材料周辺に用いられる接着剤およびコーティング剤として、好適に使用される硬化性樹脂組成物、を提供することを目的とする。
本発明者らは前記の課題を解決するため、鋭意検討の結果、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)と、金属有機化合物(B)を含むことを特徴とする硬化性組成物を用いることにより、前記問題を解決するものであることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)と、金属有機化合物(B)とを含むことを特徴とする硬化性組成物に関する。
また、本発明は、トータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)の極性官能基が、エステル基、アミド基、イミド基、エノン基、ウレタン基、ウレア基、エーテル基、カーボネート基、ケトン基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホキシド基、スルホニル基、アシル基、ヒドロキシル基、フェノール基、チオール基、カルボキシル基、アルデヒド基、スルホ基、リン酸基、酸無水物基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、オキセタン基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、イソシアネート基、シアネート基、酸ハロゲン化物基、マレイミド基、カルボジイミド基、ニトロ基、ニトリル基、イミダゾール基、ピロール基、チオフェン基、アミジン基、ホスフィン基、アセタール基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アルデヒド基、ヒドラジド基、ヒドラゾン基、および、オキシム基から選択されることを特徴とする上記硬化性組成物に関する。
また、本発明は、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)が、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環オレフィン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、マレイミド樹脂、ポリイミドベンズオキサゾール樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリエステルアミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフマレート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂、および、シリコン樹脂から選択されることを特徴とする上記硬化性組成物に関する。
また、本発明は、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)の酸価及びフェノール性水酸基価の合計が、1〜80[mgKOH/g]である上記硬化性組成物に関する。
また、本発明は、金属有機化合物(B)が、有機アルミニウム化合物、有機チタン化合物、および、有機ジルコニウム化合物から選択されることを特徴とする上記硬化性組成物に関する。
また、本発明は、金属有機化合物(B)が、アルミニウムキレート化合物、アルミニウムアルコキシド化合物、アルミニウムアシレート化合物、チタンキレート化合物、チタンアルコキシド化合物、チタンアシレート化合物、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、および、ジルコニウムアシレート化合物から選択されることを特徴とする上記硬化性組成物に関する。
また、本発明は、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)が、組成の異なる樹脂が2種類以上含まれることを特徴とする上記硬化性組成物に関する。
また、本発明は、さらに、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)以外の樹脂を含み、かつ、樹脂(A)と樹脂(A)以外の樹脂と合わせた樹脂全体の極性官能基量のトータル量の平均が9.0mmol/g以下であることを特徴とする上記硬化性組成物に関する。
また、本発明は、カルボキシル基、または、フェノール性水酸基と反応し得る化合物(C)がエポキシ基含有化合物であることを特徴とする上記硬化性組成物に関する。
また、本発明は、カルボキシル基、または、フェノール性水酸基と反応し得る化合物(C)が、エポキシ基含有化合物、イソシアネート基含有化合物、ブロックイソシアネート基含有化合物、オキセタン基含有化合物、アジリジン基含有化合物、カルボジイミド基含有化合物、ベンゾオキサジン化合物、および、β-ヒドロキシアルキルアミド基含有化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする上記硬化性組成物に関する。
また、本発明は、さらに、硬化性組成物にフィラー(D)を含むことを特徴とする上記硬化性組成物に関する。
また、本発明は、上記硬化性組成物を硬化させてなる硬化物に関する。
また、本発明は、基材上に、上記硬化物からなる層を有することを特徴とするプリント配線板に関する。
本発明により、加工性、接着性、耐湿熱性、屈曲性、電気絶縁性、誘電率、誘電正接に優れ、とりわけ接着性と低誘電率の両立、屈曲性と電気絶縁性の両立という点で非常に優れており、プリント配線板をはじめとする電子材料周辺に用いられる接着剤およびコーティング剤として好適に使用される硬化性樹脂組成物、を提供することができた。
本発明の硬化性組成物は、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)と、金属有機化合物(B)を組み合わせることにより得ることができ、この組成物を用いることにより、プリント配線板をはじめとする電子材料周辺に用いられる接着剤およびコーティング剤として非常に重要となる物性、例えば、熱プレス時の加工性、銅やポリイミド基材に対する接着性、半田リフロー時の耐湿熱性、プリント配線板を折りたたむ際の屈曲性、狭ピッチ配線回路のリークタッチを防ぐ電気絶縁性、高周波電気信号が伝播するプリント配線板周りの接着剤およびコーティング剤として重要となる誘電率や誘電正接、を著しく改善できる。
これは極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)を用いているためであり、従来の高極性な樹脂を用いた硬化性組成物に比べ、疎水性であることに由来する電気絶縁性、低誘電率、低誘電正接を付与できるためである。また、低吸湿性であることに由来する耐湿熱性、さらには、分子間相互作用が少ないことに由来する屈曲性を付与できるためである。
また、金属有機化合物(B)を用いているため、高反応性であることに由来する加工性を付与できるためである。また、金属との相互作用を形成すると考えられることから、接着性を付与できるためであり、硬化後に疎水性骨格を形成すると考えられることから電気絶縁性、低誘電率、低誘電正接を著しく向上できるためである。
例えば、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)の代わりに、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]より多い樹脂を使用した場合、一般的には接着性は得られるものの、高周波電気信号が伝播するプリント配線板周りに必要な低誘電率が満足できない。これらの課題を解決するためには、誘電率の低い空気の有効利用を狙った空孔形成といった手段があり得るが、強度低下の原因となる空隙が形成されるために屈曲性が低下するといった問題や、空隙に水分が入り込むことで、耐湿熱性が著しく悪化するといった問題が発生する。
一方、本発明は、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)を用いることを特徴としていることから、そもそもの誘電率悪化の原因となる極性基が少なく、低誘電率を満足できる。さらには耐湿熱性や屈曲性といったプリント配線板周りの接着剤およびコーティング剤として重要となる特性に加え、狭ピッチ配線回路のリークタッチを防ぐ電気絶縁性を付与することができる。
また、本発明は金属有機化合物(B)を用いることも特徴であるが、例えば、金属有機化合物(B)の代わりに、ビニル基、アリル基など、光架橋基を用いて硬化性組成物を形成した場合、架橋によって新たな極性官能基を形成しにくいため、樹脂の誘電率、誘電正接は維持できる傾向にあるが、照射位置や厚みによって硬化度合いが変化するといった問題が発生する。また、金属有機化合物(B)の代わりに、エポキシ化合物やフェノール化合物など、プリント配線板周りの接着剤およびコーティング剤として一般的に使用され得る化合物を用いて架橋を形成した場合、架橋後の構造に水酸基など新たな極性基を形成し得るため、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)の持つ低誘電率、低誘電正接といった特性が悪化する。
一方、本発明は、金属有機化合物(B)を用いることを特徴としていることから、架橋後の構造において極性官能基の増加を抑制でき、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)の持つ低誘電率、低誘電正接といった特性を維持できるとともに、金属との相互作用を利用した接着性の付与や、高い反応性に由来する加工性、強固な架橋構造形成に由来する電気絶縁性を付与することができる。
すなわち、本発明は、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)及び、金属有機化合物(B)を用いることを特徴としていることから、加工性、耐湿熱性の向上に加え、接着性と低誘電率の両立、屈曲性と電気絶縁性の両立という二律背反を解決できるのである。
以下、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)について詳細に説明する。
本発明の極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環オレフィン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、マレイミド樹脂、ポリイミドベンズオキサゾール樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリエステルアミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフマレート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂、シリコン樹脂等が挙げられるが、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下であればよく、特に限定されない。また、それぞれの樹脂は公知の技術によって合成される。
ここでいう極性官能基とは、「エステル基、アミド基、イミド基、エノン基、ウレタン基、ウレア基、エーテル基、カーボネート基、ケトン基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホキシド基、スルホニル基、アシル基、ヒドロキシル基、フェノール基、チオール基、カルボキシル基、アルデヒド基、スルホ基、リン酸基、酸無水物基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、オキセタン基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、イソシアネート基、シアネート基、酸ハロゲン化物基、マレイミド基、カルボジイミド基、ニトロ基、ニトリル基、イミダゾール基、ピロール基、チオフェン基、アミジン基、ホスフィン基、アセタール基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アルデヒド基、ヒドラジド基、ヒドラゾン基、オキシム基」であり、一般的に疎水性を示すと知られている、フルオロ基、フルオロアルキル基などのフッ素系官能基、シロキサン基などのシラン系官能基、ビニル基、アリル基、アリール基、エチニル基などの炭化水素系官能基は含まない。また、ここでは、ラクトン、ラクタムなど環状になることで名称が変化するものは、それぞれエステル基、アミド基など、元の官能基名として含める。
また、極性官能基のトータル含有量に関しては、ポリマーの構造式から計算することが可能であり、1g当たりの極性官能基が9.0mmol以下であればよい。
<極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)の酸価及びフェノール性水酸基価>
続いて、本発明の極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)の酸価及びフェノール性水酸基価について説明する。
本発明の極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)の酸価及びフェノール性水酸基価の合計量は、1〜80[mgKOH/g]が望ましく、5〜50[mgKOH/g]がさらに望ましい。カルボン酸、及びフェノール性水酸基は金属有機化合物(B)と組み合わせることで架橋形成に関与すると考えられるため、酸価及びフェノール性水酸基価の合計量は架橋密度の調整に用いられる。酸価及びフェノール性水酸基価の合計量が1mgKOH/g未満では硬化性基として機能する酸価及びフェノール性水酸基が少なく、硬化後の塗膜に充分な耐性を付与することができない場合がある。また、酸価及びフェノール性水酸基価の合計量が80mgKOH/gを超えると塗膜の硬度が高くなり、充分な接着性や屈曲性が得られない場合がある。また、酸価及びフェノール性水酸基価の合計量が1〜80mgKOH/gの範囲内において、1mgKOH/gに近い範囲で設計する場合、得られる塗膜の接着性や屈曲性が向上し、一方、80mgKOH/gに近い範囲で設計する場合、架橋点が多くなることから、最終的に得られる塗膜の耐湿熱性が向上する。このように、本発明において極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)の酸価及びフェノール性水酸基価の合計量は、1〜80mgKOH/gの範囲内で目的に応じて調整することが可能である。
<極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)と他の樹脂との混合>
本発明の極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)は、極性基が少ないことを特徴としているが、物性を損なわない範囲で、他の樹脂と混合して使用しても良く、その樹脂は極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂でも、9.0[mmol/g]より多い樹脂でも良い。また、混合する樹脂の種類は3種類以上でもよい。
極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)同士を混合した場合、低誘電率、低誘電正接といった極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g] 以下の樹脂(A)の特徴を維持したまま、加工性や耐湿熱性など、ブレンドする樹脂の特徴の付与が可能となる。
また、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]より多い樹脂を混合した場合、高極性成分により基材界面との密着力を付与できるため、接着力の高い硬化性組成物を得ることができる。この場合、混合した樹脂の極性官能基のトータル含有量の平均が9.0[mmol/g]以下である方が、加工性、接着性、耐湿熱性、屈曲性、電気絶縁性、誘電率、誘電正接のバランスに優れるため好ましい。
続いて、金属有機化合物(B)について詳細に説明する。
本発明の金属有機化合物(B)は、金属と有機物からなる化合物であり、有機アルミニウム化合物、有機チタン化合物、有機ジルコニウム化合物などが挙げられるが、特に限定されるものではない。
また、金属と有機物の結合は金属-酸素結合でもよく、金属-炭素結合に限定されるものではない。加えて、金属と有機物の結合様式は化学結合、配位結合、イオン結合のいずれであってもよい。
ここで本発明に用いられる有機アルミニウム化合物としては、アルミニウムキレート化合物、アルミニウムアルコキシド化合物、アルミニウムアシレート化合物などが、また、有機チタン化合物としては、 チタンキレート化合物、チタンアルコキシド化合物、チタンアシレート化合物などが、また、有機ジルコニウム化合物としてはジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、ジルコニウムアシレート化合物などが挙げられるが、特に限定されるものではない。
ここで本発明に用いられるアルミニウムキレート化合物としては、代表的なものとして、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセテート)、アルミニウムモノアセチルアセテートビス(エチルアセトアセテテート)、アルミニウムジ−n−ブトキシドモノメチルアセトアセテート、アルミニウムジイソブトキシドモノメチルアセトアセテート、アルミニウムジ−sec−ブトキシドモノメチルアセトアセテート等が挙げられる。
また、アルミニウムアルコキシド化合物としては、代表的なものとして、アルミニウムイソプロピレート、モノsec-ブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウム-sec-ブチレート、アルミニウムエチレート等が挙げられる。
また、チタンキレートとしては、代表的なものとして、チタンアセチルアセトネート、チタンテトラアセチルアセトネート、チタンエチルアセトアセテート、チタンオクチレングリコレート、チタンエチルアセトアセテート、チタン-1.3-プロパンジオキシビス(エチルアセトアセテート)、ポリチタンアセチルアセチルアセトナート等が挙げられる。
また、チタンアルコキシドとしては、代表的なものとして、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、ブチルチタネートダイマー、テトラオクチルチタネート、ダーシャリーアミルチタネート、テトラターシャリーブチルチタネート、テトラステアリルチタネート等が挙げられ、チタンアシレートとしては、チタンイソステアレート、トリ-n-ブトキシチタンモノステアレート、ジ-i-プロポキシチタンジステアレート、チタニウムステアレート、ジ-i-プロポキシチタンジイソステアレート、(2-n-ブトキシカルボニルベンゾイルオキシ)トリブトキシチタン等が挙げられる。
また、ジルコニウムキレートとしては、代表的なものとして、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムモノブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート等が挙げられる。
また、ジルコニウムアルコキシドとしては、代表的なものとして、ノルマルプロピルジルコネート、ノルマルブチルジルコネート等が挙げられ、ジルコニウムアシレートとしては、ステアリン酸ジルコニウム、オクチル酸ジルコニウム等が挙げられる。
また、有機アルミニウム化合物としてはアルミニウムキレート化合物が、また、有機チタン化合物としてはチタンキレート化合物が、また、有機ジルコニウム化合物としてはジルコニウムキレート化合物がそれぞれ好適に用いられるが、特に反応性の観点からアセチルアセトネート錯体のものが好適に用いられる。
本発明に用いられる金属有機化合物(B)は、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)100重量部に対して、0.2〜4 0重量部含有することが好ましく、1〜20 重量部含有することがより好ましい。金属有機化合物(B)が0.2重量部未満では、低い架橋密度による耐湿熱性や接着性の低下がおきやすく、40重量部を越えると、架橋密度の増加や、硬化物の弾性率の増加により、屈曲性の低下がおきやすい。
<カルボキシル基またはフェノール性水酸基と反応し得る化合物(C)>
本発明においては、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)と金属有機化合物(B)に加えて、物性を損なわない範囲でカルボキシル基またはフェノール性水酸基と反応し得る化合物(C)〔以下、単に「化合物(C)」とも表記する。〕を添加することができる。化合物(C)の具体例としては、エポキシ基含有化合物、イソシアネート基含有化合物、ブロックイソシアネート基含有化合物、オキセタン基含有化合物、アジリジン基含有化合物、カルボジイミド基含有化合物、ベンゾオキサジン化合物、β-ヒドロキシアルキルアミド基含有化合物などが挙げられるが、特に限定されるもの
ではない。
以下、エポキシ基含有化合物、イソシアネート基含有化合物、ブロックイソシアネート基含有化合物、オキセタン基含有化合物、アジリジン基含有化合物、カルボジイミド基含有化合物、ベンゾオキサジン化合物、β-ヒドロキシアルキルアミド基含有化合物について、具体的に説明する。
<エポキシ基含有化合物>
本発明において化合物(C)として用いるエポキシ基含有化合物としては、エポキシ基を分子内に有する化合物であればよく、特に限定されるものではないが、1分子中に平均2個以上のエポキシ基を有するものを好ましく用いることができる。エポキシ基有化合物としては、例えば、グリジシルエーテル型エポキシ樹脂、グリジシルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、又は環状脂肪族(脂環型)エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂を用いることができる。また、エポキシ基含有化合物は金属有機化合物(B)とともに用いることで、加工性、耐熱性、絶縁性、誘電率、誘電正接に優れる組成物が得られるため、本発明において好適に用いられる。
グリシジルエーテル型エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、α−ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型ノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、テトラブロムビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、トリス(グリシジルオキシフェニル)メタン、又はテトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン等が挙げられる。ここで、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、トリス(グリシジルオキシフェニル)メタン、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン等、3官能以上のエポキシ樹脂は硬化後の耐熱性に優れるため、本発明において好適に用いることができる。
グリシジルアミン型エポキシ樹脂としては、例えば、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルパラアミノフェノール、トリグリシジルメタアミノフェノール、又はテトラグリシジルメタキシリレンジアミン等が挙げられる。これらは接着性の面で優れており、本発明において好適に用いることができる。
グリシジルエステル型エポキシ樹脂としては、例えば、ジグリシジルフタレート、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、又はジグリシジルテトラヒドロフタレート等が挙げられる。
環状脂肪族(脂環型)エポキシ樹脂としては、例えば、エポキシシクロヘキシルメチル−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、又はビス(エポキシシクロヘキシル)アジペートなどが挙げられる。
[イソシアネート基含有化合物]
本発明において(C)として用いるイソシアネート化合物としては、イソシアネート基を分子内に有する化合物であればよく、特に限定されるものではない。1分子中にイソシアネート基を1個有するイソシアネート基含有化合物としては、具体的には、n−ブチルイソシアネート、イソプロピルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−ビス[(メタ)アクリロイルオキシメチル]エチルイソシアネート、ビニルイソシアネート、アリルイソシアネート、(メタ)アクリロイルイソシアネート、イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート等が挙げられる。
また、1,6−ジイソシアナトヘキサン、ジイソシアン酸イソホロン、ジイソシアン酸4,4’−ジフェニルメタン、ポリメリックジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、2,4−ジイソシアン酸トリレン、ジイソシアン酸トルエン、2,4−ジイソシアン酸トルエン、ジイソシアン酸ヘキサメチレン、ジイソシアン酸4−メチル−m−フェニレン、ナフチレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、P−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート等のジイソシアン酸エステル化合物と水酸基、カルボキシル基、アミド基含有ビニルモノマーとを等モルで反応せしめた化合物もイソシアン酸エステル化合物として使用することができる。
1分子中にイソシアネート基を2個有するイソシアネート基含有化合物としては、具体的には、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、
トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、
ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート、
3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート[別名:イソホロンジイソシアネート]、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等の脂環族ジイソシアネートが挙げられる。
また、1分子中にイソシアネート基を3個有するイソシアネート基含有化合物としては、具体的には、芳香族ポリイソシアネート、リジントリイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられ、前記で説明したジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、水と反応したビュウレット体、イソシアヌレート環を有する3量体が挙げられる。
[ブロック化イソシアネート基含有化合物]
本発明において化合物(C)として用いるブロック化イソシアネート化合物しては、前記イソシアネート基含有化合物中のイソシアネート基がε−カプロラクタムやMEKオキシム等で保護されたブロック化イソシアネート基含有化合物であればよく、特に限定されるものではない。具体的には、前記イソシアネート基含有化合物のイソシアネート基を、ε−カプロラクタム、MEKオキシム、シクロヘキサノンオキシム、ピラゾール、フェノール等でブロックしたものなどが挙げられる。特に、イソシアヌレート環を有し、MEKオキシムやピラゾールでブロックされたヘキサメチレンジイソシアネート三量体は、本発明に使用した場合、ポリイミドや銅に対する接着強度や耐湿熱性に優れるため、非常に好ましい。
[オキセタン基含有化合物]
オキセタン基含有化合物としては、例えば、1,4−ビス{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}ベンゼン、3−エチル−3−{[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]メチル}オキセタン、1,3−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ベンゼン、4,4’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、(2−エチル−2−オキセタニル)エタノールとテレフタル酸とのエステル化物、(2−エチル−2−オキセタニル)エタノールとフェノールノボラック樹脂とのエーテル化物、(2−エチル−2−オキセタニル)エタノールと多価カルボン酸化合物とのエステル化物等が挙げられる。ここで、オキセタン基含有化合物は金属有機化合物(B)とともに用いることで、硬化時の反応率が向上するため、本発明において好適に用いられる。
[アジリジン基含有化合物]
本発明におけるアジリジン化合物としては、分子内にアジリジン基を含有する化合物であればよく、特に限定されるものではない。
アジリジン化合物としては、例えば、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、N,N’−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、ビスイソフタロイル−1−(2−メチルアジリジン)、トリ−1−アジリジニルホスフィンオキサイド、N,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1、3、5−トリアジン、トリメチロールプロパントリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、トリメチロールプロパントリス[3−(1−アジリジニル)ブチレート]、トリメチロールプロパントリス[3−(1−(2−メチル)アジリジニル)プロピオネート]、トリメチロールプロパントリス[3−(1−アジリジニル)−2−メチルプロピオネート]、2,2’−ビスヒドロキシメチルブタノールトリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラ[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、ジフェニルメタン−4,4−ビス−N,N’−エチレンウレア、1,6−ヘキサメチレンビス−N,N’−エチレンウレア、2,4,6−(トリエチレンイミノ)−Syn−トリアジン、ビス[1−(2−エチル)アジリジニル]ベンゼン−1,3−カルボン酸アミド等が挙げられる。
特に、2,2’−ビスヒドロキシメチルブタノールトリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]は、本発明に使用した場合、熱プレス時のはみ出しを抑制でき、かつ硬化塗膜の柔軟性を保持したまま耐湿熱性を向上できるため、本発明において好適に用いられる。
[カルボジイミド基含有化合物]
カルボジイミド基含有化合物としては、日清紡績株式会社のカルボジライトシリーズが挙げられる。その中でもカルボジライトV−01、03、05、07、09は有機溶剤との相溶性に優れており好ましい。
[ベンゾオキサジン化合物]
ベンゾオキサジン化合物としては、Macromolecules,36,6010(2003)記載の「P−a」、「P−alP」、「P−ala」、「B−ala」、Macromolecules,34,7257(2001)記載の「P−appe」、「B−appe」、四国化成株式会社製「B−a型ベンゾオキサジン」、「F−a型ベンゾオキサジン」、「B−m型ベンゾオキサジン」などが挙げられる。
[β−ヒドロキシアルキルアミド基含有化合物]
β−ヒドロキシアルキルアミド基含有化合物としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラキス(ヒドロキシエチル)アジパミド(エムスケミー社製Primidi XL-552)をはじめとする種々の化合物を挙げることができる。
本発明において、化合物(C)の使用量は、特に限定されるものではないが、0.3〜40重量部含有することが好ましく、1〜20 重量部含有することがより好ましい。
<フィラー(D)>
次に、本発明のフィラー(D)について詳細に説明する。
本発明の接着剤組成物は、難燃性の付与、接着剤の流動性制御、硬化物の弾性率向上等の目的でフィラー(D)を含有することができる。
フィラー(D)としては、特に限定されないが、形状としては球状、粉状、繊維状、針状、鱗片状等が挙げられる。
フィラーとしては例えば、ポリテトラフルオロエチレン粉末、ポリエチレン粉末、ポリアクリル酸エステル粉末、エポキシ樹脂粉末、ポリアミド粉末、ポリウレタン粉末、ポリシロキサンン粉末等の他、シリコーン、アクリル、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム等を用いた多層構造のコアシェル等の高分子フィラー;
リン酸メラミン、ポリリン酸メラミン、リン酸グアニジン、ポリリン酸グアニジン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、リン酸アミドアンモニウム、ポリリン酸アミドアンモニウム、リン酸カルバメート、ポリリン酸カルバメート等の(ポリ)リン酸塩系化合物、有機リン酸エステル化合物、ホスファゼン化合物、ホスホン酸化合物、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、メチルエチルホスフィン酸アルミニウム、ジフェニルホスフィン酸アルミニウム、エチルブチルホスフィン酸アルミニウム、メチルブチルホスフィン酸アルミニウム、ポリエチレンホスフィン酸アルミニウム等のホスフィン酸化合物、ホスフィンオキシド化合物、ホスホラン化合物、ホスホルアミド化合物等のリン系難燃フィラー;
ベンゾグアナミン、メラミン、メラム、メレム、メロン、メラミンシアヌレート、シアヌル酸化合物、イソシアヌル酸化合物、トリアゾール系化合物、テトラゾール化合物、ジアゾ化合物、尿素等の窒素系難燃フィラー;
シリカ、マイカ、タルク、カオリン、クレー、ハイドロタルサイト、ウォラストナイト、ゾノトライト、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、リン酸水素カルシウム、リン酸カルシウム、ガラスフレーク、水和ガラス、チタン酸カルシウム、セピオライト、硫酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、酸化チタン、酸化スズ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化アンチモン、酸化ニッケル、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニウム等の無機フィラー等が挙げられる。
なかでもフィラー(D)としては、近年取り沙汰されている、環境への影響を配慮すると、リン系難燃フィラーや窒素系難燃フィラー等のノンハロゲン系難燃剤を使用することが望ましく、中でも本発明の接着剤組成物との併用によって、難燃性により効果のあるホスファゼン化合物、ホスフィン化合物、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウム、メラミンシアヌレート等を用いることが好ましい。また、誘電率や誘電正接をさらに低下させる点では、ポリテトラフルオロエチレン粉末を使用することが好ましく、誘電特性のみならず接着性、屈曲性、電気絶縁性、耐湿熱性とのバランスに優れた硬化物を得ることができるようになる。本発明において、これらフィラー(D)は、単独又は複数を併用して用いることができる。
これらフィラー(D)の平均粒子径としては、0.1μmから25μmであることが好ましい。0.1μmに近い平均粒子径を示すフィラーを用いた場合、フィラーによる改質効果が得やすく、さらに分散性や分散液の安定性が向上しやすい。また、25μmに近い平均粒子径を示すフィラーを用いた場合、硬化膜の機械特性が向上しやすくなる。
フィラー(D)の添加量としては、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)に対して0.01部〜500部であることが好ましい。フィラー添加量がこの範囲を下回るとフィラーによる改質効果が得られにくく、この範囲を上回ると硬化膜の機械的特性が大きく損なわれる恐れがある。
フィラー(D)の添加方法は特に制限されるものではなく、従来公知のいかなる方法を用いても良いが、具体的には、重合前または途中に重合反応液に添加する方法、3本ロールなどを用いてフィラーを混錬する方法、フィラーを含む分散液を用意しこれを混合する方法などが挙げられる。また、フィラーを良好に分散させ、また分散状態を安定化させるために分散剤、増粘剤等を接着シート物性に影響を及ぼさない範囲で用いることもできる。
<その他添加剤>
この他、本発明の硬化性樹脂組成物には目的を損なわない範囲で任意成分とて更に、染料、顔料、酸化防止剤、重合禁止剤、消泡剤、レベリング剤、イオン捕集剤、保湿剤、粘度調整剤、防腐剤、抗菌剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、電磁波シールド剤などを添加することができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)と、金属有機化合物(B)及び必要により上記任意成分を混合することにより得られる。
<硬化物>
本発明の硬化物は、剥離基材の少なくとも片面に、従来公知の方法、例えば、コンマコート、ナイフコート、ダイコート、リップコート、ロールコート、カーテンコート、バーコート、グラビア印刷、フレキソ印刷、ディップコート、スプレーコート、スピンコート等で硬化性樹脂組成物を塗布後、通常40〜150℃で乾燥することにより製造される。また、接着剤層の乾燥膜厚は、十分な接着性、耐湿熱性を発揮させる為、また取り扱い易さの点から、5μm〜500μmであることが好ましく、更に好ましくは10μm〜100μmである。
<プリント配線板>
また、次に硬化性樹脂組成物を用いたプリント配線板の製造方法について説明する。ポリエステルやポリイミド等の可とう性、絶縁性のあるプラスチックフィルム上に、導体パターンをプリント技術によって形成したフレキシブルプリント配線板の導体パターンを覆うように本発明の硬化性樹脂組成物を重ね、加熱・加圧することによって、硬化性樹脂組成物を硬化させ、保護層を設けたフレキシブルプリント配線板を得ることができる。
導電性回路を設ける方法としては、例えば、接着剤層を介して又は介さずにベースフィルム上に銅箔を設けてなるフレキシブル銅張板の銅箔上に感光性エッチングレジスト層を形成し、回路パターンを持つマスクフィルムを通して露光させて、露光部のみを硬化させ、次いで未露光部の銅箔をエッチングにより除去した後、残っているレジスト層を剥離するなどして、銅箔から導電性回路を形成することができる。あるいは、ベースフィルム上にスパッタリングやメッキ等の手段で必要な回路のみを設けたものであってもよい。
また、複数のフレキシブルプリント配線の間に、本発明の硬化性樹脂組成物から剥離性基材を剥がしてなる硬化性接着剤層を挟み、加熱・加圧することによって、硬化性樹脂組成物を硬化させ、多層フレキシブルプリント配線板を得ることもできる。本発明の硬化性樹脂組成物を用いて、銅箔と耐熱性絶縁性フレキシブル基材とを積層することもできる。
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物を用いて、本発明の補強板付きフレキシブルプリント配線板を得ることもできる。補強板付きフレキシブルプリント配線板は、フレキシブルプリント配線板とガラスエポキシ、金属、ポリイミド等の補強板との間に、本発明の硬化性樹脂組成物から剥離性基材を剥がしてなる硬化性接着剤層を挟み、加熱・加圧することによって、硬化性樹脂組成物を硬化させ、フレキシブルプリント配線板に補強板を付けたものである。
本発明により、加工性、接着性、耐湿熱性、屈曲性、電気絶縁性、誘電率、誘電正接に優れ、とりわけ接着性と低誘電率の両立、屈曲性と電気絶縁性の両立という点で非常に優れた硬化性組成物が得られた。これらは、フレキシブルプリント配線板周辺をはじめとする電子材料用接着剤や接着シート、コーティング剤、回路被覆用ソルダーレジスト、カバーレイフィルム、電磁波シールド用接着剤、メッキレジスト、プリント配線板用層間電気絶縁材料、光導波路等に好適に用いることができる。本発明の硬化性組成物は、特に、接着剤組成物に好適に用いられる。
以下に、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における、「部」および「%」は、「重量部」および「重量%」をそれぞれ表し、Mwは重量平均分子量を意味する。
<フェノール性水酸基価の測定方法>
フェノール性水酸基価は、樹脂固形1g中に含まれるフェノール性水酸基の量を、フェノール性水酸基をアセチル化させたときにフェノール性水酸基と結合した酢酸を中和するために必要な水酸化カリウムの量(mg)で表したものである。フェノール性水酸基価は、JIS K0070に準じて測定した。本発明において、末端カルボン酸のフェノール性水酸基含有樹脂のフェノール性水酸基価を算出する場合には、下記式に示す通り、酸価を考慮して計算する。
<フェノール性水酸基価の測定>
共栓三角フラスコ中に試料約1gを精密に量り採り、シクロヘキサノン溶媒100mlを加えて溶解する。更にアセチル化剤(無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mlとした溶液)を正確に5ml加え、約1時間攪拌した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間持続する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.5Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。
水酸基価は次式により求めた(単位:mgKOH/g)。
水酸基価(mgKOH/g)=[{(b−a)×F×28.05}/S]+D
ただし、
S:試料の採取量(g)
a:0.5Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.5Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.5Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
D:酸価(mgKOH/g)
<酸価の測定>
共栓三角フラスコ中に試料約1gを精密に量り採り、シクロヘキサノン溶媒100mlを加えて溶解する。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。酸価は次式により求めた(単位:mgKOH/g)。
酸価(mgKOH/g)=(5.611×a×F)/S
ただし、
S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
<重量平均分子量(Mw)の測定方法>
Mwの測定は東ソー株式会社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「HPC−8020」を用いた。GPCは溶媒(THF;テトラヒドロフラン)に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーである。本発明における測定は、カラムに「LF−604」(昭和電工株式会社製:迅速分析用GPCカラム:6mmID×150mmサイズ)を直列に2本接続して用い、流量0.6ml/min、カラム温度40℃の条件で行い、重量平均分子量(Mw)の決定はポリスチレン換算で行った。
<極性官能基量の算出方法>
極性官能基のトータル含有量に関しては、ポリマーの構造式から計算を行った。ポリマー1g当たりの極性官能基のmmolとして、極性官能基のトータル含有量を算出した。その際、極性官能基として「エステル基、アミド基、イミド基、エノン基、ウレタン基、ウレア基、エーテル基、カーボネート基、ケトン基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホキシド基、スルホニル基、アシル基、ヒドロキシル基、フェノール基、チオール基、カルボキシル基、アルデヒド基、スルホ基、リン酸基、酸無水物基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、オキセタン基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、イソシアネート基、シアネート基、酸ハロゲン化物基、マレイミド基、カルボジイミド基、ニトロ基、ニトリル基、イミダゾール基、ピロール基、チオフェン基、アミジン基、ホスフィン基、アセタール基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アルデヒド基、ヒドラジド基、ヒドラゾン基、オキシム基」を含め、一般的に疎水性を示すと知られている、フルオロ基、フルオロアルキル基などのフッ素系官能基、シロキサン基などのシラン系官能基、ビニル基、アリル基、アリール基、エチニル基などの炭化水素系官能基は含めずに計算を行った。
[合成例1]
<アクリル樹脂の合成例>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、MEK300部を入れ、容器に窒素ガスを注入しながら80℃に加熱して、同温度でメタクリル酸ブチル23部、メタクリル酸メチル24部、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸トリデシルの1:1混合品45部、メタクリル酸8.0部、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル1.2部の混合物を1時間かけて滴下して重合反応を行った。滴下終了後、さらに80℃で3時間反応させた後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1.2部をMEK50部に溶解させたものを添加し、80℃で1時間反応させて、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるアクリル樹脂溶液を得た。重量平均分子量は4.7万、酸価は26.1mgKOH/gであった。また、構造から算出される極性官能基量は4.6mmol/gであった。
[合成例2〜4]
合成例1と同様の方法で、表1の組成および仕込み重量部に従って合成を行い、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるアクリル樹脂を得た。
[合成例5]
<ポリエステル樹脂の合成例1>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、セバシン酸60.6部、シクロへキサンジメタノール31.5部、エチレングリコール3.4部、テトラブチルチタネート0.011部を仕込み、発熱の温度が一定になるまで撹拌した。温度が安定したら110℃まで昇温し、温度が安定したのを確認してから、30分後に温度を120℃に昇温し、その後、30分ごとに10℃ずつ昇温しながら脱水反応を続けた。温度が230℃になったら、そのままの温度で3時間反応を続け、約2KPaの真空下で、1時間保持した。その後、温度を低下し、トルエン128部で希釈して、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるポリエステル樹脂を得た。重量平均分子量は1.0万、酸価は32.1mgKOH/gであった。また、構造から算出される極性官能基量は6.3mmol/gであった。
[合成例6]
<ポリエステル樹脂の合成例2>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、セバシン酸54.5部、5-ヒドロキシイソフタル酸5.5部、シクロへキサンジメタノール31.5部、エチレングリコール3.4部、テトラブチルチタネート0.011部を仕込み、発熱の温度が一定になるまで撹拌した。温度が安定したら110℃まで昇温し、温度が安定したのを確認してから、30分後に温度を120℃に昇温し、その後、30分ごとに10℃ずつ昇温しながら脱水反応を続けた。温度が230℃になったら、そのままの温度で3時間反応を続け、約2KPaの真空下で、1時間保持した。その後、温度を低下し、トルエン128部で希釈して、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるポリエステル樹脂を得た。重量平均分子量は1.0万、酸価は32.3mgKOH/g、フェノール性水酸基価は17.7mgKOH/gであった。また、構造から算出される極性官能基量は6.3mmol/gであった。
[合成例7]
<ポリエステル樹脂の合成例3>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、ダイマー酸「プリポール1009」(クローダジャパン株式会社製、酸価194.0mgKOH/g)122.9部、セバシン酸10.7部、エチレングリコール18.6部、テトラブチルチタネート0.019部を仕込み、発熱の温度が一定になるまで撹拌した。温度が安定したら110℃まで昇温し、温度が安定したのを確認してから、30分後に温度を120℃に昇温し、その後、30分ごとに10℃ずつ昇温しながら脱水反応を続けた。温度が230℃になったら、そのままの温度で3時間反応を続け、約2KPaの真空下で、1時間保持した。その後、温度を低下し、無水トリメリット酸13.3部、トルエン248部を添加し、110℃で3時間反応させ、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるポリエステル樹脂を得た。重量平均分子量は1.3万、酸価は46.8mgKOH/gであった。また、構造から算出される極性官能基量は4.5mmol/gであった。
[合成例8]
合成例7と同様の方法で、表1の組成および仕込み重量部に従って合成を行い、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるポリエステル樹脂を得た。
[合成例9]
<ポリアミド樹脂の合成例1>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、セバシン酸60.6部、1,3-ビス[2-(4-アミノフェニル)-2-プロピル]ベンゼン「ビスアニリンM」(三井化学ファイン株式会社製)95.7部、イオン交換水を100部仕込み、発熱の温度が一定になるまで撹拌した。温度が安定したら110℃まで昇温し、水の流出を確認してから、30分後に温度を120℃に昇温し、その後、30分ごとに10℃ずつ昇温しながら脱水反応を続けた。温度が230℃になったら、そのままの温度で3時間反応を続け、約2KPaの真空下で、1時間保持した。その後、温度を低下し、シクロヘキサノン219部で希釈して、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるポリアミド樹脂を得た。重量平均分子量は2.1万、酸価は16.0mgKOH/gであった。また、構造から算出される極性官能基量は4.1mmol/gであった。
[合成例10]
合成例9と同様の方法で、表1の組成および仕込み重量部に従って合成を行い、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるポリアミド樹脂を得た。
[合成例11]
<ポリアミド樹脂の合成例2>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、セバシン酸54.5部、5-ヒドロキシイソフタル酸5.5部、ダイマージアミン「プリアミン1074」(クローダジャパン株式会社製、アミン価210.0mgKOH/g)148.4部、イオン交換水を100部仕込み、発熱の温度が一定になるまで撹拌した。温度が安定したら110℃まで昇温し、水の流出を確認してから、30分後に温度を120℃に昇温し、その後、30分ごとに10℃ずつ昇温しながら脱水反応を続けた。温度が230℃になったら、そのままの温度で3時間反応を続け、約2KPaの真空下で、1時間保持した。その後、温度を低下し、トルエン146部、2−プロパノール146部で希釈して、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるポリアミド樹脂を得た。重量平均分子量は2.8万、酸価は12.0mgKOH/g、フェノール性水酸基価は8.1mgKOH/gであった。また、構造から算出される極性官能基量は3.0 mmol/gであった。
[合成例12]
合成例11と同様の方法で、表1の組成および仕込み重量部に従って合成を行い、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるポリアミド樹脂を得た。
[合成例13]
<ポリカーボネート樹脂の合成>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、炭酸エチレン25.2部、シクロへキサンジメタノール43.3部、テトラブチルチタネート0.003部を仕込み、常圧、攪拌下、エチレングリコールと炭酸エチレンの混合物を留去しながら、エステル交換反応を8時間行なった。この間、30分ごとに10℃ずつ昇温しながら反応温度は190℃まで徐々に昇温させ、留出物の組成はエチレングリコールと炭酸エチレンの混合物の共沸組成の近傍となるように調節した。そのままの温度で3時間反応を続け、約2KPaの真空下で、さらに3時間保持した。その後、温度を低下し、無水トリメリット酸5.5部、トルエン110部を添加し、110℃で3時間反応させ、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるポリカーボネート樹脂を得た。重量平均分子量は1.4万、酸価は43.4mgKOH/gであった。また、構造から算出される極性官能基量は6.1mmol/gであった。
[合成例14〜15]
合成例13と同様の方法で、表2の組成および仕込み重量部に従って合成を行い、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)であるポリカーボネート樹脂を得た。
[合成例16]
<ポリアミドイミド樹脂の合成>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物「6FDA」35.5部、ダイマージアミン「プリアミン1074」(クローダジャパン株式会社製、アミン価210.0mgKOH/g)97.2部を仕込み、発熱の温度が一定になるまで撹拌した。温度が安定したら110℃まで昇温し、水の流出を確認してから、30分後に温度を120℃に昇温し、その後、30分毎に10℃ずつ昇温しながら脱水反応を続けた。温度が230℃になったら、そのままの温度で3時間反応を続け、約2kPaの真空下で3時間保持した。その後、温度を150℃まで低下し、セバシン酸24.2部を仕込み、30分毎に10℃ずつ温度が230℃になるまで、昇温を行った。温度が230℃になったら、そのままの温度で3時間反応を続け、約2kPaの真空下で3時間保持した。その後、温度を低下し、シクロヘキサノン226部で希釈して、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるポリアミドイミド樹脂を得た。重量平均分子量は2.6万、酸価は13.0mgKOH/gであった。また、構造から算出される極性官能基量は2.5mmol/gであった。
[合成例17〜18]
合成例16と同様の方法で、表2の組成および仕込み重量部に従って合成を行い、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)であるポリアミドイミド樹脂を得た。
[合成例16]
<ポリフェニレンエーテル樹脂の合成>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコを30℃の恒温水槽中に置いた。塩化銅(I)9.9部をピリジン2.0部に加え、酸素を吹き込みながらかき混ぜ、トルエン5.0部を加えることで、触媒溶液となる銅(II)ピリジン錯体溶液を得た。また、2.6-ジメチルフェノール98.0部と2.2-ビス(4-ヒドロキシ-3.5-ジメチルフェニル)プロパン28.0部をトルエン3.0部に溶解し、フェノール溶液を得た。その後、30℃に保持し、酸素置換した反応容器内に触媒、フェノール両溶液を滴下混合し、激しくかき混ぜた。モノマー添加開始時から66分後に、酸素を窒素に切り換え、重合を停止させた。反応溶液を0.3部の濃塩酸を含む110部のメタノール中に滴下した。沈殿したポリマーをろ過し、25.0部のメタノール、ついで1.0部の濃塩酸を含む25.0部のメタノール、最後に25.0部のメタノールで洗浄した。120℃で3時間乾燥させ、トルエン50.0部、2−プロパノール50.0部で希釈して、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)であるポリフェニレンエーテル樹脂を得た。重量平均分子量は1.5万、フェノール性水酸基価は15.4mgKOH/gであった。また、構造から算出される極性官能基量は8.5mmol/gであった。
[比較合成例1]
<アクリル樹脂の合成>
合成例1と同様の方法で、表3の組成および仕込み重量部に従って合成を行った。構造から算出される極性官能基量は10.5mmol/gであり、9.0mmol/gを超えるアクリル樹脂が得られた。重量平均分子量は3.4万、酸価は130.3mgKOH/gであった。
[比較合成例2]
<ポリエステル樹脂の合成>
合成例6と同様の方法で、表3の組成および仕込み重量部に従って合成を行った。構造から算出される極性官能基量は9.8mmol/gであり、9.0mmol/gを超えるポリエステル樹脂が得られた。重量平均分子量は0.7万、酸価は43.6mgKOH/g、フェノール性水酸基価は72.0mgKOH/gであった。
[比較合成例3]
<ポリアミド樹脂の合成>
合成例9と同様の方法で、表3の組成および仕込み重量部に従って合成を行った。構造から算出される極性官能基量は15.4mmol/gであり、9.0mmol/gを超えるポリアミド樹脂が得られた。重量平均分子量は2.3万、酸価は15.0mgKOH/gであった。
[比較合成例4]
<ポリアミド樹脂の合成>
合成例9と同様の方法で、表3の組成および仕込み重量部に従って合成を行った。構造から算出される極性官能基量は10.4mmol/gであり、9.0mmol/gを超えるポリアミド樹脂が得られた。重量平均分子量は0.5万、酸価は65.7mgKOH/gであった。
[比較合成例5]
<ポリウレタン樹脂の合成>
撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、導入管、温度計を備えた4口フラスコに、エチレングリコール15.8部、1.6−ヘキサンジオール5.3部、トルエンジイソシアネート44.3部、トルエン84.4部を仕込み、窒素気流下、撹拌しながら60℃まで昇温し、均一に溶解させた。続いて、これに触媒としてジブチル錫ジラウレート0.006部を投入し、110℃で3時間反応させた。その後、温度を低下し、無水トリメリット酸6.63部、トルエン238部を添加し、110℃で3時間反応させ、ポリウレタン樹脂を得た。構造から算出される極性官能基量は9.3mmol/gであり、9.0mmol/gを超えるポリウレタン樹脂が得られた。重量平均分子量は0.4万、酸価は69.2mgKOH/gであった。
Figure 2015163669
Figure 2015163669
Figure 2015163669
以下、表1〜3において共通。
MAA:メタクリル酸
MMA:メタクリル酸メチル
BMA:メタクリル酸ブチル
LMA/TDMA:メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸トリデシルの1:1混合品
HEMA:メタクリル酸2-ヒドロキシエチル
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
5-HIPA:5-ヒドロキシイソフタル酸
プリポール1009:クローダジャパン(株)製、ダイマー酸(酸価:194mgK
OH/g)
プリポール2033:クローダジャパン(株)製、ダイマージオール(水酸基価:208mgKOH/g)
CHDM:シクロへキサンジメタノール
EG:エチレングリコール
TBT:テトラブチルチタネート
TMA:無水トリメリット酸
リカシッドTH:新日本理化(株)製、1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸
ビスアニリンM:三井化学ファイン(株)製、1,3-ビス[2-(4-アミノフェニル)-2-プロピル]ベンゼン
1,9-ND:1,9-ノナンジオール
BEPD:ブチルエチルプロパンジオール
PMDA:無水ピロメリット酸
6FDA:ダイキン工業(株)製、4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物
プリアミン1074:クローダジャパン(株)製、ダイマージアミン(アミン価:210mgKOH/g)
KF-8010:信越シリコーン(株)製、両末端アミノ変性シリコーンオイル(アミン価:430mgKOH/g)
2.6-DMP:2.6-ジメチルフェノール
BXF:2.2-ビス(4-ヒドロキシ-3.5-ジメチルフェニル)プロパン
シ゛ェファーミンEDR148:Huntsman Corporation製、ポリエーテルアミン(アミン価:757.2mgKOH/g)
BDA:ブタンジアミン
1.6-HD:1.6-ヘキサンジオール
TDI:トルエンジイソシアネート
DBTDL:ジブチル錫ジラウレート
(実施例1)
製造例1で得られた極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)の固形分100部に対して、金属有機化合物(B)として、Alキレート化合物「ALCH」(川研ファインケミカル株式会社製)8部を混合しシクロヘキサノン溶剤で固形分濃度が25%になるように溶解して硬化性樹脂組成物を調整した。この硬化性組成物を剥離処理されたポリエステルフィルム上に、乾燥後の膜厚が30μmとなるように均一に塗工して乾燥させ、接着剤層を設けた。次に、剥離処理された別のポリエステルフィルムを接着剤層側にラミネートし、両面保護フィルム付きの接着シートを得た。
[実施例2〜19]
実施例1と同様の方法で、表4に示した組成で硬化性樹脂組成物を得た以外は、実施例1と同様にして、両面保護フィルム付きの接着シートを作成した。
[実施例20〜27]
極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)を併用する形で、表4に示した組成で硬化性樹脂組成物を得た以外は、実施例1と同様にして、両面保護フィルム付きの接着シートを作成した。
[実施例28〜32]
極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]より多い樹脂を添加する形で、表5に示した組成で硬化性樹脂組成物を得た以外は、実施例1と同様にして、両面保護フィルム付きの接着シートを作成した。
[実施例33〜43]
カルボキシル基またはフェノール性水酸基と反応し得る化合物(C)を添加する形で、表2に示した組成で硬化性樹脂組成物を得た以外は、実施例1と同様にして、両面保護フィルム付きの接着シートを作成した。
[実施例44〜51]
フィラー(D)を添加する形で、表5に示した組成で硬化性樹脂組成物を得た以外は、実施例1と同様にして、両面保護フィルム付きの接着シートを作成した。
[比較例1〜5]
実施例1の極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)を極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]より多い樹脂に置き換えた以外は、実施例1と同様にして、表6に示した組成で両面保護フィルム付きの接着シートを作成した。
[比較例6]
比較例1の極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]より多い樹脂をフェノールノボラック樹脂「TD-2131」(DIC株式会社製)に置き換えた以外は、比較例1と同様にして、表2に示した組成で両面保護フィルム付きの接着シートを作成した。なお、フェノールノボラック樹脂「TD-2131」は、構造から算出される極性官能基量は9.6mmol/gであり、フェノール性水酸基価は539.5mgKOH/gであった。
[比較例7]
比較例1の極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]より多い樹脂をオキセタン化合物「OXBP」(宇部興産株式会社製)に置き換えた以外は、比較例1と同様にして、表2に示した組成で両面保護フィルム付きの接着シートを作成した。なお、オキセタン化合物「OXBP」は、構造から算出される極性官能基量は9.7mmol/gであった。
[比較例8〜11]
実施例1の金属有機化合物(B)をカルボキシル基またはフェノール性水酸基と反応し得る化合物(C)に置き換えた以外は、実施例1と同様にして、表6に示した組成で両面
保護フィルム付きの接着シートを作成した。
[比較例12〜13]
実施例1の金属有機化合物(B)を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、表6に示した組成で両面保護フィルム付きの接着シートを作成した。
[比較例14]
比較例12の極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)を極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]より多い樹脂に置き換えた以外は、比較例12と同様にして、表6に示した組成で両面保護フィルム付きの接着シートを作成した。
以下、表4〜6において共通。
TD-2131:DIC(株)製、フェノールノボラック樹脂
jER1031S:三菱化学(株)製、テトラキスフェノール型エポキシ化合物
jER604:三菱化学(株)製、多官能グリシジルアミン化合物
jER630:三菱化学(株)製、多官能グリシジルアミン化合物
jER806:三菱化学(株)製、ビスフェノールF型エポキシ化合物
V-07:日清紡(株)製、ポリカルボジイミド化合物
B-a:四国化成(株)製、ベンゾオキサジン化合物
OXBP:宇部興産(株)製、オキセタン化合物
BL3175:住化バイエルウレタン(株)製、イソシアヌレート型ブロックイソシアネート
XL-552:エムスケミー・ジャパン(株)製、βーヒドロキシアルキルアミド化合物
ALCH:川研ファインケミカル(株)製、Alキレート化合物
アルミキレートA:川研ファインケミカル(株)製、Alキレート化合物
ASBD:川研ファインケミカル(株)製、Alアルコキシド化合物
TC401:マツモトファインケミカル(株)製、Tiキレート化合物
TA-30:マツモトファインケミカル(株)製、Tiアルコキシド化合物
ZC700:マツモトファインケミカル(株)製、Zrキレート化合物
ZA-65:マツモトファインケミカル(株)製、Zrアルコキシド化合物
KTL-500F:(株)喜多村製、ポリテトラフルオロエチレン粉末
SS50F:東ソーシリカ(株)製、疎水性シリカフィラー
OP935:クラリアントジャパン(株)製、ホスフィン酸アルミニウム化合物
実施例および比較例で得られた接着シートについて、加工性、接着性、耐湿熱性、屈曲性、電気絶縁性、誘電率、誘電正接を以下の方法で評価した。
<評価>
(1)加工性
保護フィルムを除去した、65mm×65mmの大きさの接着シートを、厚さが75μmのポリイミドフィルム[東レ・デュポン(株)製「カプトン300H」]の間に挟み、80℃でラミネートし、続いて160℃、1.0MPaの条件で30分圧着処理を行った。さらに、この試験片を160℃で2時間熱硬化させ、評価用試験片を作成した。この試験片について、圧着処理前と熱硬化後との接着剤層の面積の差を測定し、これをはみ出し面積として加工性を評価した。この加工性は、圧着処理時に接着層が熱によって軟化し、回路基板の位置ズレや配線間の接触を引き起こす度合いを評価するものであり、結果を次の基準で判断した。
◎・・・「はみ出し面積 ≦ 100mm2
○・・・「100mm2 < はみ出し面積 ≦ 250mm2
△・・・「250mm2 < はみ出し面積 ≦ 500mm2
×・・・「500mm2 < はみ出し面積」
(2)接着性
加工性の評価で作成した試験片を幅10mm、長さ65mmに切り出し、23℃相対湿度50%の雰囲気下で、引っ張り速度300mm/minでTピール剥離試験を行い、接着強度(N/cm)を測定した。この試験は、常温使用時における接着層の接着強度を評価するものであり、結果を次の基準で判断した。
◎・・・「12(N/cm) < 接着強度」
○・・・「8(N/cm) < 接着強度 ≦ 12(N/cm)」
△・・・「5(N/cm) < 接着強度 ≦ 8(N/cm)」
×・・・「接着強度 ≦ 5(N/cm)」
(3)耐湿熱性
上記(2)と同様に、幅10mm、長さ65mmに切り出した試験片を、23℃相対湿度50%の雰囲気下で24時間以上保管し、その後、250℃の溶融半田にポリイミドフィルム面を接触させて1分間浮かべた。その後、試験片の外観を目視で観察し、接着剤層の発泡、浮き、剥がれ等の接着異常の有無を評価した。この試験は、半田接触時における接着層の熱安定性を、外観で評価するものであり、耐湿熱性の良好なものは、外観が変化しないのに対して、耐湿熱性の悪いものは、半田処理後に発泡や剥がれが発生する。これらの評価結果を次の基準で判断した。
◎・・・「外観変化全く無し」
○・・・「小さな発泡がわずかに観察される」
△・・・「発泡が観察される」
×・・・「激しい発泡や剥がれが観察される」
(4)屈曲性
硬化性樹脂組成物を、厚さが75μmのポリイミドフィルム[東レ・デュポン(株)製「カプトン300H」]上に、乾燥後の膜厚が30μmになるように均一に塗工して乾燥させ、さらに、この試験片を160℃で2時間熱硬化させ、評価用試験片を作成した。評価用試験片を、硬化塗膜面を外側にして180度折り曲げ、その時の塗膜の状態を、次の基準で評価した。
○・・・膜面にクラック(ひび割れ)が見られない
△・・・膜面にわずかにクラックが見られる
×・・・膜が割れ、膜面にはっきりとクラックが見られる
(5)電気絶縁性
保護フィルムを除去した、65mm×65mmの大きさの接着シートを、厚さが25μmのポリイミドフィルム[東レ・デュポン(株)製「カプトン100H」]とポリイミド上に銅回路が形成された櫛型パターン(導体パターン幅/スペース幅=50μm/50μm)印刷回路基板との間に挟み、80℃でラミネートし、続いて160℃、1.0MPaの条件で30分圧着処理を行った。さらに、この試験片を160℃で2時間熱硬化させ、評価用試験片を作成した。この試験片の導体回路に、温度130℃、相対湿度85%の雰囲気下で直流電圧50Vを連続的に100時間加え、100時間後の導体間の絶縁抵抗値を測定した。評価基準は以下の通りである。
◎・・・絶縁抵抗値108Ω以上
○・・・絶縁抵抗値107以上108Ω未満
△・・・絶縁抵抗値106以上107Ω未満
×・・・絶縁抵抗値106Ω未満
(6)誘電率
実施例及び比較例で作成した両面保護フィルム付き接着シートの片側の保護フィルムを除去し、接着シート同士を真空ラミネートし、厚さ1mmの試験片を作製した後、160℃、1.0MPaの条件で1時間熱硬化させ、評価用試験片を作製した。この試験片について、(株)エー・イー・ティー製誘電率測定装置を用い、同軸共振器法により、測定温度23℃、測定周波数1GHzにおける誘電率および誘電正接を求めた。
◎・・・誘電率が2.8以下である
○・・・誘電率が2.8より大きく3.0以下である
△・・・誘電率が3.0より大きく3.2以下である
×・・・誘電率が3.2より大きい
(7)誘電正接
◎・・・誘電正接が0.02以下である
○・・・誘電正接が0.02より大きく0.03以下である
△・・・誘電正接が0.03より大きく0.05以下である
×・・・誘電正接が0.05より大きい
(8)難燃性
実施例44−51で作成した両面保護フィルム付き接着シートの両面の保護フィルムを除去した、65mm×65mmの大きさの接着シートを、厚さが12.5μmのポリイミドフィルム[東レ・デュポン(株)製「カプトン50H」]に150℃、1MPa、30minの条件で圧着し、接着シートがポリイミドに挟まれた構成で難燃性試験用試料を得た。UL94規格V−0、VTM−0グレードを達成できるか否かにより難燃性を評価した。
◎:UL94規格V−0グレードを達成できる。
○:UL94規格VTM−0グレードを達成できる。
×:UL94規格VTM−0グレードを達成できない。
評価の結果を下記表3に示す。
Figure 2015163669
Figure 2015163669
Figure 2015163669
表4〜6に示す実施例と比較例をみてわかるとおり、比較例1〜6に用いた極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]より多い樹脂は、誘電率、耐湿熱性、電気絶縁性が著しく悪化した。また、比較例7〜10からわかるように、金属有機化合物(B)を用いずに、カルボキシル基またはフェノール性水酸基と反応し得る化合物(C)のみで硬化性組成物を作成すると、加工性や耐湿熱性、誘電率が著しく悪化した。また、比較11〜13からわかるように、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)や極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]より多い樹脂のみでは、加工性、耐湿熱性、電気絶縁性などを始めとする諸物性が著しく悪化した。
一方、実施例に用いた極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)と金属有機化合物(B)を含むことを特徴とする硬化性組成物では、全ての物性においてバランスよく良好な結果が得られ、特に比較例で二律背反の関係にあった接着性と低誘電率の両立、屈曲性と電気絶縁性の両立を実現することができた。これは、本発明の特徴である、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)の特徴である低誘電率を維持しつつ、金属有機化合物(B)の特徴である銅との特異的な相互作用により、接着性を付与できたためであると考えられる。また、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)の特徴である、樹脂間の低い相互作用由来の優れた屈曲性を維持しつつ、金属有機化合物(B)と極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)で強い結合を形成することにより、高い電気絶縁性を付与できたためであると考えられる。
本発明の極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環オレフィン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、マレイミド樹脂、ポリイミドベンズオキサゾール樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリエステルアミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフマレート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂、シリコン樹脂等が挙げられるが、極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下であればよく、特に限定されない。また、それぞれの樹脂は公知の技術によって合成される。樹脂(A)としては組成の異なる樹脂を2種類以上用いることができる。
Figure 2015163669
Figure 2015163669
以下、表1〜3において共通。
MAA:メタクリル酸
MMA:メタクリル酸メチル
BMA:メタクリル酸ブチル
LMA/TDMA:メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸トリデシルの1:1混合品
HEMA:メタクリル酸2-ヒドロキシエチル
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
5-HIPA:5-ヒドロキシイソフタル酸
プリポール1009:クローダジャパン(株)製、ダイマー酸(酸価:194mgK
OH/g)
プリポール2033:クローダジャパン(株)製、ダイマージオール(水酸基価:208
mgKOH/g)
CHDM:シクロへキサンジメタノール
EG:エチレングリコール
TBT:テトラブチルチタネート
TMA:無水トリメリット酸
リカシッドTH:新日本理化(株)製、1,2,3,6-テトラヒドロ無水フタル酸
ビスアニリンM:三井化学ファイン(株)製、1,3-ビス[2-(4-アミノフェニル)-2-プロピル]ベンゼン
1,9-ND:1,9-ノナンジオール
BEPD:ブチルエチルプロパンジオール
PMDA:無水ピロメリット酸
6FDA:ダイキン工業(株)製、4,4'-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物
プリアミン1074:クローダジャパン(株)製、ダイマージアミン(アミン価:210mgKOH/g)
KF-8010:信越シリコーン(株)製、両末端アミノ変性シリコーンオイル(アミン
価:430mgKOH/g)
2.6-DMP:2.6-ジメチルフェノール
BXF:2.2-ビス(4-ヒドロキシ-3.5-ジメチルフェニル)プロパン
シ゛ェファーミンEDR148:Huntsman Corporation製、ポリエーテルアミン(ア
ミン価:757.2mgKOH/g)
BDA:ブタンジアミン
1.6-HD:1.6-ヘキサンジオール
TDI:トルエンジイソシアネート
DBTDL:ジブチル錫ジラウレート
[実施例2〜8、13〜19]
実施例1と同様の方法で、表4に示した組成で硬化性樹脂組成物を得た以外は、実施例1と同様にして、両面保護フィルム付きの接着シートを作成した。
[比較例1〜3]
実施例1の極性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]以下の樹脂(A)を極
性官能基のトータル含有量が9.0[mmol/g]より多い樹脂に置き換えた以外は、実
施例1と同様にして、表6に示した組成で両面保護フィルム付きの接着シートを作成した。
Figure 2015163669
Figure 2015163669

Claims (13)

  1. 極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)と、金属有機化合物(B)とを含むことを特徴とする硬化性組成物。
  2. トータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)の極性官能基が、
    エステル基、アミド基、イミド基、エノン基、ウレタン基、ウレア基、エーテル基、カーボネート基、ケトン基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホキシド基、スルホニル基、アシル基、ヒドロキシル基、フェノール基、チオール基、カルボキシル基、アルデヒド基、スルホ基、リン酸基、酸無水物基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、オキセタン基、シアノ基、イソシアノ基、シアナト基、イソシアナト基、イソシアネート基、シアネート基、酸ハロゲン化物基、マレイミド基、カルボジイミド基、ニトロ基、ニトリル基、イミダゾール基、ピロール基、チオフェン基、アミジン基、ホスフィン基、アセタール基、アクリロイル基、メタクリロイル基、アルデヒド基、ヒドラジド基、ヒドラゾン基、および、オキシム基から選択されることを特徴とする請求項1記載の硬化性組成物。
  3. 極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)が、
    アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、脂環オレフィン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、マレイミド樹脂、ポリイミドベンズオキサゾール樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリエステルアミド樹脂、ポリエステルイミド樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリフマレート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、カルボジイミド樹脂、フッ素樹脂、ポリオレフィン樹脂、および、シリコン樹脂から選択されることを特徴とする請求項1又は2記載の硬化性組成物。
  4. 極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)の酸価及びフェノール性水酸基価の合計が、1〜80[mgKOH/g]である請求項1〜3いずれか1項に記載の硬化性組成物。
  5. 金属有機化合物(B)が、有機アルミニウム化合物、有機チタン化合物、および、有機ジルコニウム化合物から選択されることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の硬化性組成物。
  6. 金属有機化合物(B)が、アルミニウムキレート化合物、アルミニウムアルコキシド化合物、アルミニウムアシレート化合物、チタンキレート化合物、チタンアルコキシド化合物、チタンアシレート化合物、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、および、ジルコニウムアシレート化合物から選択されることを特徴とする請求項5記載の硬化性組成物。
  7. 極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)が、組成の異なる樹脂が2種類以上含まれることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の硬化性組成物。
  8. さらに、極性官能基のトータル含有量が9.0mmol/g以下の樹脂(A)以外の樹脂を含み、かつ、樹脂(A)と樹脂(A)以外の樹脂と合わせた樹脂全体の極性官能基量のトータル量の平均が9.0mmol/g以下であることを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載の硬化性組成物。
  9. さらに、カルボキシル基、または、フェノール性水酸基と反応し得る化合物(C)を含むことを特徴とする請求項1〜8いずれか1項に記載の硬化性組成物。
  10. カルボキシル基、または、フェノール性水酸基と反応し得る化合物(C)が、エポキシ基含有化合物、イソシアネート基含有化合物、ブロックイソシアネート基含有化合物、オキセタン基含有化合物、アジリジン基含有化合物、カルボジイミド基含有化合物、ベンゾオキサジン化合物、および、β-ヒドロキシアルキルアミド基含有化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項9記載の硬化性組成物。
  11. カルボキシル基、または、フェノール性水酸基と反応し得る化合物(C)がエポキシ基含有化合物であることを特徴とする請求項10記載の硬化性組成物。
  12. 請求項1〜11いずれか1項に記載の硬化性組成物を硬化させてなる硬化物。
  13. 基材上に、請求項12記載の硬化物からなる層を有することを特徴とするプリント配線板。
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