JP2015159768A - 作物収穫機 - Google Patents

作物収穫機 Download PDF

Info

Publication number
JP2015159768A
JP2015159768A JP2014037334A JP2014037334A JP2015159768A JP 2015159768 A JP2015159768 A JP 2015159768A JP 2014037334 A JP2014037334 A JP 2014037334A JP 2014037334 A JP2014037334 A JP 2014037334A JP 2015159768 A JP2015159768 A JP 2015159768A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
grounding wheel
transmission
traveling
wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014037334A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6229843B2 (ja
Inventor
村並 昌実
Masami Muranami
村並  昌実
高木 真吾
Shingo Takagi
高木  真吾
英明 黒瀬
Hideaki Kurose
英明 黒瀬
弓達 武志
Takeshi Yumitatsu
武志 弓達
伸一 松家
Shinichi Matsuie
伸一 松家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd, Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP2014037334A priority Critical patent/JP6229843B2/ja
Publication of JP2015159768A publication Critical patent/JP2015159768A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6229843B2 publication Critical patent/JP6229843B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Harvesting Machines For Root Crops (AREA)

Abstract

【課題】従来の玉ねぎ収穫機の引抜装置等の作業高さは、機体の左右一側に設ける、左右方向に回動可能な接地転輪を上下させることで変更可能である。しかし、圃場面との接地抵抗で接地転輪が左右方向に自在に回動すると、機体の進行方向が左右方向に振られ、機体の操作性が低下すると共に、玉ねぎの引き抜き位置が乱れるという問題がある。よって、この問題を解決する作物収穫機を提供することが、本発明が解決しようとする課題である。
【解決手段】作業者が機体を操作する操縦部材(91)と、畝溝を走行する左右の走行駆動輪(84R、84L)と、圃場から作物を挟持して引き抜く引抜装置(20)と、この引抜装置(20)の引抜作業高さを変更する接地転輪(73)と、を設け、この接地転輪(73)の走行姿勢を、前記操縦部材(91)により操作可能とすることを特徴とする作物収穫機により上記問題を解決した。
【選択図】図4

Description

本発明は、玉ねぎなどの農作物の収穫機に関するものである。
特許文献1には、茎葉引起し装置で茎葉部を引き起こし、引起された茎葉部を引抜装置で挟持して玉ねぎを土中から収穫する歩行型の玉ねぎ収穫機が開示されている。茎葉引起し装置や引抜装置の作業高さは、機体の左右一側に設ける接地転輪の上下位置を変更することで変更可能である。この接地転輪は走行駆動輪よりも機体前側に配置され、畝溝を移動するものであり、左右方向に回動可能となっている。
また、特許文献1の玉ねぎ収穫機は、旋回時には左右のサイドクラッチのうち、旋回内側を切り操作する必要があり、作業者は対応するクラッチ操作レバーを操作しつつ、接地転輪、茎葉引起し装置及び引抜装置を圃場面から離間させるべく、ハンドルアームを押し下げて機体前側を上方に浮かせる必要がある。
特開2013−135626号公報
しかしながら、この接地転輪が左右方向に回動可能であることにより、圃場面との接地抵抗で接地転輪が左右方向に回動すると、機体の進行方向が直進から左右方向に変わってしまい、機体の操作性が低下すると共に、玉ねぎの引き抜き位置が乱れ、玉ねぎの抜き残しが生じ、後から手作業で玉ねぎを収穫する作業が必要となる問題がある。
加えて作業者がハンドルアームを押し下げる際、ハンドルアームを握る側の手に力が偏るので、機体前側の持ち上げ操作に要する労力が増大すると共に、旋回時の操作性が低下する問題がある。
よってこれらの問題を解消する作物収穫機を提供することが、本発明が解決しようとする課題である。
本発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1記載の発明は、作業者が機体を操作する操縦部材(91)と、畝溝を走行する左右の走行駆動輪(84R、84L)と、圃場から作物を挟持して引き抜く引抜装置(20)と、この引抜装置(20)の引抜作業高さを変更する接地転輪(73)と、を設け、この接地転輪(73)の走行姿勢を、前記操縦部材(91)により操作可能とすることを特徴とする作物収穫機である。
また、請求項2記載の発明は、前記操縦部材(91)をロール方向に回動自在に構成すると共に、この操縦部材(91)の回動操作力を前記接地転輪(73)まで伝動する伝動機構を、前記操縦部材(91)から機体左右方向に伝動する操舵伝動機構(151)と、この操舵伝動機構(151)から機体前後方向に伝動する回転伝動部材(152)と、により構成し、この回転伝動部材(152)を、前記引抜装置(20)の側方に設けることを特徴とする請求項1に記載の作物収穫機である。
また、請求項3記載の発明は、前記操縦部材(91)を、固定支持体(164)に対し回動可能な回動伝動部材(153)の機体後方端部と結合すると共に、前記操舵伝動機構(151)を、操舵伝動無端帯(155)と、操舵駆動回転体(156)と、操舵被動回転体(154)とで構成することにより、前記操縦部材(91)の回動操作力を前記回転伝動部材(152)に伝動し、更に、前記回転伝動部材(152)に設けた減速部材を介して前記接地転輪(73)を操作可能としたことを特徴とする請求項2に記載の作物収穫機である。
また、請求項4記載の発明は、前記接地転輪(73)を設けた側と左右反対側に第二接地転輪(157)を設け、前記接地転輪(73)とこの第二接地転輪(157)との走行姿勢を連動させる連動部材(158)を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作物収穫機である。
また、請求項5記載の発明は、前記連動部材(158)に、この連動部材(158)の長さを調整する長さ調整機構(165)を設けたことを特徴とする請求項4に記載の作物収穫機である。
また、請求項6記載の発明は、左右の前記走行駆動輪(84R、84L)への駆動力を各々入切する左右のサイドクラッチ機構(159R、159L)を備え、前記操縦部材(91)を所定量以上に回動させると、左右のサイドクラッチ機構(159R、159L)の左右いずれか一方を切状態にすることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の作物収穫機である。
また、請求項7記載の発明は、前記回動伝動部材(153)の左右方向に左右支持プレート(160R、160L)を固着し、前記左側支持プレート(160L)と前記右側サイドクラッチ機構(159R)とを第一クラッチ操作部材(161a)で連結すると共に、前記右側支持プレート(160R)と前記左側サイドクラッチ機構(159L)とを第二クラッチ操作部材(161b)で連結したことを特徴とする請求項6に記載の作物収穫機である。
また、請求項8記載の発明は、前記回動伝動部材(153)の回動量を規制する左右の規制部材(162R、162L)を設けると共に、前記回動伝動部材(153)に、前記操縦部材(91)を非回動状態の操縦位置側に付勢する付勢部材(163)を設けたことを特徴とする請求項7に記載の作物収穫機である。
請求項1記載の発明によれば、操縦部材(91)により、接地転輪(73)の走行姿勢を操作可能とすることにより、作業者は走行機体(7)の操縦位置から移動することなく、接地転輪(73)を回動させることができるので、作業能率が向上すると共に、作業労力が軽減される。
そして、接地転輪(73)の接地抵抗で、接地転輪(73)がヨー方向へ振られることがなくなり、畝に沿って作物の収穫作業を行うことができ、作物の抜き残しの発生を防止できる。
また、機体全体の重量バランス等によって進行方向が左右方向一側に偏るときであっても、接地転輪(73)を左右方向他側に向けることにより、進行方向を直進方向に修正できる。これにより畝に沿って作物の収穫作業を行うことができ、作物の抜き残しの発生を防止できる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、操縦部材(91)の回動操作力を接地転輪(73)まで伝動する伝動機構を、機体左右方向に伝動する操舵伝動機構(151)と、機体前後方向に伝動する回転伝動部材(152)と、により構成し、この回転伝動部材(152)を引抜装置(20)の側方に設けることにより、引抜装置(20)を避けて操縦部材(91)の回動操作力を接地転輪(73)に伝動することができるので、回動操作力の伝動機構の構成が簡潔になる。
請求項3記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加えて、操縦部材(91)の回動操作力を、操舵伝動無端帯(155)を用いた構成で伝動すると共に、回転伝動部材(152)の機体前方端部に設けた減速部材を介して接地転輪(73)を操作可能としたことにより接地転輪(73)の左右方向の回動量の調節を微細に行うことができるので、進行方向の調節が行いやすく、走行性能が向上すると共に、作物の抜き残しが防止できる。
請求項4記載の発明によれば、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、接地転輪(73)と第二接地転輪(157)との走行姿勢を連動させる連動部材(158)を設けたことにより、操縦部材(91)を操作すると、接地転輪(73)と第二接地転輪(157)とをヨー方向の同じ方向に回動させることができる。これにより、接地転輪(73)と第二接地転輪(157)とが別々の方向に回動することを防止でき、走行性能が向上すると共に、機体の耐久性が向上する。
また、接地転輪(73)と第二接地転輪(157)とを別々に回動操作する必要がなく、作業能率が向上する。
請求項5記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加えて、連動部材(158)に、この連動部材(158)の長さを調整する長さ調整機構(165)を設けたことにより、接地転輪(73)及び第二接地転輪(157)のホイールアライメントを調整できる。これにより、作物収穫機の走行性能を向上でき、作物の収穫性能を向上できる。
請求項6記載の発明によれば、請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、操縦部材(91)を所定量以上に回動させると、走行駆動輪(84R、84L)への駆動力を各々入切する左右のサイドクラッチ機構(159R、159L)のいずれか一方を切り状態にすることにより、旋回操作等の際に操縦部材(91)以外の操作を行う必要がなく、作物収穫機の旋回時の操作性が向上する。
請求項7記載の発明によれば、請求項6に記載の発明の効果に加えて、回動伝動部材(153)の左右方向に左右支持プレート(160R、160L)を固着し、支持プレート(160R、160L)とサイドクラッチ機構(159R、159L)とを第一及び第二クラッチ操作部材(161a、161b)、とで結合したことにより、簡素な構成でサイドクラッチ機構(159R、159L)の入切操作を行うことができるので、メンテナンス性が向上する。
また、右側サイドクラッチ機構(159R)と左側支持プレート(160L)とを結合すると共に、左側サイドクラッチ機構(159L)と右側支持プレート(160R)を結合したことにより、操縦部材(91)の回動操作方向により、旋回内側のサイドクラッチを切状態とすることができるので、作業者が不自然な姿勢で旋回操作をすることが防止でき、旋回時の操作性が向上する。
請求項8記載の発明によれば、請求項7に記載の発明の効果に加えて、回動伝動部材(153)の回動量を規制する規制部材(162R、162L)を設けたことにより、接地転輪(73)の回動操作や、サイドクラッチ機構(159R、159L)の切操作を超える範囲まで操縦部材(91)が回動することを防止でき、操作性や安全性が向上する。
また、操縦部材(91)を非回動状態の操縦位置側に付勢する付勢部材(163)を設けたことにより、操縦部材(91)から手を離すと操縦部材(91)が標準の操作位置に復帰するので、サイドクラッチ機構(159R、159L)を自動的に入状態とでき、作物収穫機の旋回時の操作性が向上する。
従来例の作物収穫機の側面図である。 図1の作物収穫機の平面図である。 図1の作物収穫機の正面図である。 本発明の第一実施形態にかかる作物収穫機の平面図である。 図4の作物収穫機の操縦部材周辺の斜視図である。 図4の作物収穫機の接地転輪周辺の斜視図である。 図4の作物収穫機の回動伝動部材周辺の背面図である。 第二実施形態にかかる作物収穫機の透視側面図である。 第三実施形態にかかる作物収穫機の引抜装置への伝動部の斜視図である。 第三実施形態の別構成例の斜視図である。 第三実施形態の別構成例の斜視図である。
本発明の実施の形態について以下図面と共に説明する。なお、本稿では車両の前進方向に向かって前後左右と言う。
図1には、従来の作物収穫機の側面図を、図2にはその平面図を、図3にはその正面図を示す。この作物収穫機は歩行型の玉ねぎ収穫機である。作物収穫機は4条植えの玉ねぎを2条分ずつ引抜収穫するものであるが、特に言及が無い限り、引抜収穫作業の条数を限定するものではない。
図1から図3に示すとおり、走行車体7の後部にエンジン2とミッションケース3を内装する駆動ケース4を設け、該駆動ケース4の上部に燃料タンク5を設けるとともに、前部に分岐伝動ケース6を設ける。そして、該分岐伝動ケース6の前部に側面視「へ」の字形状の左右のハンドル支持フレーム90,90の基部を垂直姿勢で設け、該左右のハンドル支持フレーム90,90の屈曲部より上側を後上がり傾斜姿勢で配置し、該左右のハンドル支持フレーム90,90の後端部を平面視で「コ」の字形状の操縦部材91で連結する。該操縦部材91は燃料タンク5よりも機体後方に突出させて配置し、該ハンドル91の左右両側にはサイドクラッチ機構(図示省略)を入切させるクラッチハンドル92,92を各々設ける。前記燃料タンク5の左側に機体の前後進及び走行速度を操作する走行操作レバー10を設けるとともに、その右側に収穫作業の入切を切り替える作業操作レバー11を設ける。
圃場から作物を挟持して引き抜く引抜装置20について説明する。前記分岐伝動ケース6から前側上方に向かって左右の引抜駆動シャフト12,12を後下がり傾斜姿勢で設け、該左右の引抜駆動シャフト12,12の上端部に左右の引抜駆動プーリ13,13を各々装着するとともに、該右側の引抜駆動プーリ13よりも下側に排葉駆動プーリ14を装着する。また、前記左右の引抜駆動プーリ13,13の下部に前後方向の長辺を有する左右の引抜フレーム15,15を後上がり傾斜姿勢で各々設け、該左右の引抜フレーム15,15の前端部に左右の引抜従動プーリ16,16を各々回転自在に設ける。さらに、該左右の引抜従動プーリ16,16と左右の引抜駆動プーリ13,13の前後間に亘って複数の左右のテンションローラ17,17…を回転自在に設け、左右の引抜従動プーリ16,16と左右の引抜駆動プーリ13,13と左右のテンションローラ17,17…に玉ねぎの茎葉部を挟持して圃場から引き抜く左右の引抜搬送ベルト18,18を夫々巻回する。そして、前記左右の引抜フレーム15,15の上方に左右の引抜カバー19,19を左右の引抜フレーム15,15と平行姿勢、即ち傾斜角度を略同じとする後上がり傾斜姿勢で設けることにより、引抜装置20を構成する。
排葉搬送装置25について説明する。前記排葉駆動プーリ14の下方に排葉フレーム21の基部側を設け、該排葉フレーム21の端部側を後側の右側に向けて突出させ、該排葉フレーム21の端部側に排葉従動プーリ22を回転自在に設ける。そして、該排葉駆動プーリ14と排葉従動プーリ22に排葉を引っ掛ける排葉ラグ23a…を複数設けた排葉搬送ベルト23を巻回するとともに、前記排葉フレーム21の上方に排葉カバー24を平行姿勢、即ち端部側を後側の右側に向けて突出させて配置することにより、排葉搬送装置25を構成する。
上記構成としたことにより、後述する切断回転刃49及び切断固定刃で切断した玉ねぎの茎葉部が引抜装置20の終端部まで移動すると、茎葉部は排葉ラグ23a…に回収されて搬送され、機体左側に突出する排葉搬送装置25の搬送終端部から機外、または後述する左側走行駆動輪84L上に排出されるため、機体上に茎葉部が残ることが防止され、切断された茎葉部の除去作業が容易になり、メンテナンス性が向上する。
図1で示すとおり、前記分岐伝動ケース6の左右両側に左右の偏心カム26,26を設け、該左右の偏心カム26,26に左右の揺動ロッド27,27の後端部を各々設け、該左右の揺動ロッド27,27の前端部に上下方向に長辺を有する左右のソイラアーム28,28を各々前後回動自在に設ける。該ソイラアーム28,28の下部側には上下方向に亘って複数の取付穴を形成し、該取付穴の何れかに土中の玉ねぎに側方及び下方から接近して周辺の土を揺動して解かす左右の掘起しソイラ29,29の穴部を合わせ、ボルト等の固定部材29b…を介して装着する構成とする。なお、左右の掘起しソイラ29,29は下部側を引抜搬送域即ち右側に屈曲させ、正面視でL字形状(逆L字形状)に形成している。
さらに、前記引抜装置20の前端部に設けた左右の引抜従動プーリ16,16の左右の回転軸16a,16aの上端部を左右の引抜カバー19,19を貫通させて上方に突出させ、該左右の回転軸16a,16aの上端部に左右の入力プーリ31,31を機体前側部分に内装した左右の伝動ケース34,34を後上がり傾斜姿勢で左右の引抜カバー19,19の上部に設ける。また、該左右の伝動ケース34,34の後側に左右の出力プーリ32,32を回転自在に各々内装するとともに、該左右の入力プーリ31,31と左右の出力プーリ32,32に左右の伝動ベルト33,33を各々巻回する。
横引起し装置41について説明する。前記左右の出力プーリ32,32の上部側に左右の第1ユニバーサルジョイント35,35の下端部を装着し、該左右の第1ユニバーサルジョイント35,35の上端部に左右の横引起し駆動プーリ36,36を各々装着するとともに、該左右の横引起し駆動プーリ36,36を装着する左右の横引起しフレーム37,37を後上り傾斜姿勢で配置する。該左右の横引起しフレーム37,37の後上がり傾斜角度は、前記左右の引抜フレーム15,15の後上がり傾斜角度よりも大きく設定する。そして、該左右の横引起しフレーム37,37の下端部に左右の横引起し従動プーリ38,38を各々回転自在に設け、該左右の横引起し駆動プーリ36,36と左右の横引起し従動プーリ38,38の上下間に複数の横引起しテンションプーリ(図示省略)を設ける。さらに、左右の横引起し駆動プーリ36,36と左右の横引起し従動プーリ38,38と複数の横引起しテンションプーリにゴムやスポンジ等の弾性体で構成する複数の横引起しラグ39a…を等間隔に設けた左右の横引起しベルト39,39を巻回し、該左右の横引起しベルト39,39の上方に前記左右の横引起しフレーム37,37と平行姿勢で左右の横引起しカバー40,40を各々設けることにより、横引起し装置41を構成する。前記左右の横引起しベルト39,39に設けた横引起しラグ39a,39a…は、先端部同士が引抜装置20の引抜搬送域Rに近接するとともに互いに接触しない位置に配置する。
上記構成により、横引起しラグ39a,39a同士が接触することが防止されるので、接触の衝撃で引き起こし中の茎葉部が落下することが防止され、引抜装置20で確実に玉ねぎを圃場から引き抜くことができ、作業能率が向上する。
切断リンク機構46について説明する。前記分岐伝動ケース6から支持フレーム42を機体前側下方に向かって突出させて設け、該支持フレーム42の前端部に左右方向に長い後リンクフレーム43を設ける。そして、前記左右の引抜フレーム15,15の前端部の下方に左右の前側リンクフレーム44,44を上下方向に移動可能に設け、該左右の前リンクフレーム44,44と後リンクフレーム43とに亘って上下一対のリンクアーム45u,45d、45u,45dを各々上下方向に回動自在に装着する。前記支持フレーム42は、引抜装置20と平行になる姿勢で配置する。
前記左右の引抜フレーム15,15の前端部近傍には、左右の中空の支持パイプを開口部が機体下側を向くように設け、該左右の中空の支持パイプと左右の前リンクフレーム44,44の上部側にそれぞれ孔部を形成し、左右の中空の支持パイプと左右の前リンクフレーム44,44の孔部同士を合わせて固定ピン等を通し、左右の前リンクフレーム44,44の上下動を規制する構成とする。前記孔部を上下方向に複数形成し、左右の前リンクフレーム44,44が任意の高さで固定される構成としてもよい。これにより、切断リンク機構46を構成する。
茎葉切断装置54について説明する。前記左右の前リンクアーム44,44の前部に、左右の切断支持アーム47,47を各々設け、該左右の切断支持アーム47,47の上部側に左右の切断駆動モータ48,48を各々設けると共に、該左右の切断駆動モータ48,48の各回転軸の下端部に、円盤状の左右の茎葉切断刃49L,49Rを各々回転自在に装着する。左右の切断駆動モータ48,48の回転出力方向は、左右の茎葉切断刃49L,49Rが互いに対向する方向に回転するように設定する。該左右の切断駆動モータ48,48は油圧モータとすると、バッテリ等の増設の必要が無くなる。一方、電動モータを用いるときは、駆動ケース4の下方や燃料タンク5の上方等、他の部材がない位置にバッテリ(図示省略)を設け、このバッテリから電力供給を受ける構成とする。
なお、前記左右の前リンクアーム44,44に設ける左右の切断支持アーム47,47は、互いに長手側が上下方向となる姿勢とし、前記左右の上下リンクアーム45u,45d、45u,45dが上下回動しても互いに同じ姿勢で上下移動する構成とすると、左右の茎葉切断刃49L,49Rの切断角度が変化しにくく、茎葉部の切断位置が安定し、玉ねぎの可食部を傷付けることが防止されると共に、茎葉部が玉ねぎの可食部に残りにくくなる。
該左右の茎葉切断刃49L,49Rの外周縁部には、等間隔に凹凸を形成し、歯車形状としてもよい。また、円盤状の左右の茎葉切断刃49L,49Rと同軸で且つ左右の茎葉切断刃49L,49Rの上面に、外周縁部に等間隔に凹凸を形成した鋸刃状の左右の掻込ガイド板を設ける構成としてもよい。左右の茎葉切断刃49L,49Rを歯車形状、あるいは鋸刃形状とすることにより、左右の茎葉切断刃49L,49Rは、外周縁部の一部が触れ合っていれば一方の回転力を受けて他方が回転する構成となるので、左右の切断駆動モータ48,48のどちらか一方を除外することができ、部品点数の削減を図ることができる。
なお、図1、図2で示す通り、左右の茎葉切断刃49L,49Rは、機体右側に位置する茎葉切断刃49Rが機体左側に位置する茎葉切断刃49Lよりも後側に位置し、且つ左右の茎葉切断刃49L,49Rの外周縁部の一部が重なり合う構成とする。この前後位置の違いは、上下のリンクアーム45u,45dの長さを左右で変更するか、機体左右他側の前リンクフレーム44及び後リンクフレーム43に取り付ける位置を異ならせて生じさせる。
本構成においては、この左右の茎葉切断刃49L,49Rは1条につき一組配置され、二条分の玉ねぎを一工程で収穫するときは、左右の茎葉切断刃49L,49Rが二組配置されることになる。このとき、機体右側に位置する茎葉切断刃49R、49Rが、機体左側に位置する茎葉切断刃49L、49Lよりも後側に位置する、平面視千鳥状の配置とする。前記左右の切断駆動モータ48,48の回転軸の下端部に、円弧面が機体下側を向いた半球状の接地体50,50を、回転軸の回転から独立して回転可能に取り付ける。該左右の接地体50,50はゴム等の弾性体で構成し、回転軸にはベアリング(図示省略)等を介して独立回転可能、且つ上下方向に位置調節自在に装着する構成とする。
前記後リンクフレーム43の上部に、側面視L字形状の左右の延設メタル51,51を設け、この延設メタル51,51と左右の上リンクアーム45u,45uの間に、左右の上リンクアーム45u,45uを下方に向けて押し下げる押圧スプリング52,52を設ける。そして、前記左右の延設メタル51,51を貫通させて左右の押しボルト53,53を設け、該押しボルト53,53の差込量に合わせて左右の押圧スプリング52,52の伸縮量が増減する構成とすることにより、圃場面の凹凸に追従して切断高さが自動変更される、フローティング可能な茎葉切断装置54を構成する。
上記構成により、圃場面またはマルチフィルムの表面に接触する左右の接地体50,50が圃場面の凹凸に合わせて上下動すると、切断リンク機構46によって左右の茎葉切断刃49L,49Rの上下高さが自動的に変更されるので、圃場に凹凸が多くても玉ねぎの茎葉部の切断位置が安定する。
縦引起し装置63について説明する。図1から図3で示す通り、前記分岐伝動ケース6の右側に第2分岐伝動ケース6aを設け、該第2分岐伝動ケース6aの前部から機体前方に向かって引起し出力軸57を設け、該引起し出力軸57の前端部に駆動力を右側から左側に向かう方向に変更するベベルケース58aを装着する。該ベベルケース58aの内部には、一対のベベルギア(図示省略)が内装されており、この一対のベベルギアを介して引起し出力軸57の駆動力を縦引起し伝動軸58に伝達する。そして、該縦引起し伝動軸58の右側端部と左側端部と左右方向の略中央部に縦引起し駆動プーリ59,59,59を各々装着し、該縦引起し駆動プーリ59,59,59の左右両側を覆う縦引起しカバー60,60,60を後上がり傾斜姿勢で且つ上下回動自在に装着する。また、該縦引起しカバー60,60,60の下端部に縦引起し従動プーリ61,61,61を各々設け、該縦引起し駆動プーリ59,59,59と縦引起し従動プーリ61,61,61に圃場に倒伏している玉ねぎの茎葉部を引き起こす縦引起しラグ62a…を複数設けた縦引起しベルト62,62,62を巻回して、縦引起し装置63を構成する。
なお、前記縦引起し装置63の後上がり傾斜角度は、前記横引起し装置41の後上がり傾斜角度と略同じ傾斜角度とする。これにより、縦引起し装置63が引き起こした茎葉部が縦引起しラグ62a…から離れるタイミングで横引き起こし装置41の横引起しラグ39a…に引き継がれるので、茎葉部を確実に引き起こして引抜装置20の搬送始端部に案内でき、玉ねぎの収穫作業能率の向上が図られる。
畝溝引起し装置69について説明する。図1から図3で示すとおり、前記縦引起し伝動軸58の左側端部に第2ユニバーサルジョイント64の基部側を設け、該第2ユニバーサルジョイント64の端部側を後方に向けて屈曲させて、畝引起し駆動プーリ65を装着する。そして、該畝引起し駆動プーリ65の左右両側を覆う上下方向に長辺を有する畝引起しカバー66を後上がり傾斜姿勢で且つ前後回動自在に設け、該畝引起しカバー66の下端部に畝引起し従動プーリ67を回転自在に装着する。また、該畝引起し駆動プーリ65と畝引起し従動プーリ67の前後間に複数のテンションプーリ(図示省略)を設け、畝引起し駆動プーリ65と畝引起し従動プーリ67とテンションプーリに畝引起しベルト68を巻回する。さらに、該畝引起しベルト68にはゴムやスポンジ等の弾性体で構成する複数の畝溝引起しラグ68a…を所定間隔ごとに設けることにより、機体左右一側の畝溝に垂れ下がっている玉ねぎの茎葉部を引き起こす畝溝引起し装置69を構成する。
なお、該畝溝引起し装置69は、縦引起し伝動軸58から第2ユニバーサルジョイント64を取り外すと、簡単に外れる構成とすると、畝溝に茎葉部が垂れ下がっていない圃場で作業する際、余分な駆動力が不要になり、作業能率が向上すると共に、燃費の低下が防止される。
さらに、前記縦引起し伝動軸58の右側端部で且つ第2ユニバーサルジョイント64の後方に接地転輪昇降ケース70を設け、該接地転輪昇降ケース70の下部に中空の上部アーム71を設け、該上部アーム71の中空部に接地転輪73を回転自在に装着する下部アーム72を上下動自在に設ける。また、該上部アーム71と下部アーム72にパンタグラフ機構74の上下端部を各々設けるとともに、該パンタグラフ機構74の支点軸に設けた支持ローラ74a上に前記畝引起しカバー66の右側に設ける受プレート66aを載置する。
前記駆動ケース4に固定プレート75を設ける、該固定プレート75と前記接地転輪昇降ケース70の後部の間に前後長の調節が可能なターンバックル76を設け、該ターンバックル76を伸張または収縮させて前記下部アーム72を上下動させる接地転輪調節ハンドル77を設ける。
前記畝溝引起し装置69は、正面視で上端部側から下端部側に向かうほど機体左右一側に傾斜する姿勢で配置する。この構成により、畝に沿って垂れ下がっている茎葉部に畝引起しラグ68a…が接触しやすい配置となるので、畝溝に垂れ下がっている茎葉部を確実に引き起こし、接地転輪73に茎葉部が踏み付けられて引き起こし作業や引抜収穫作業に滞りが生じることが防止される。
また、上端部側に向かうほど畝引起しラグ68a…が機体左右一側の縦引起しベルト62に接近する構成となるので、畝溝から引き起こした茎葉部が縦引起し装置63に引き継がれやすくなり、玉ねぎの引抜収穫作業能率が向上するとともに、圃場に残された玉ねぎを作業者が拾い集める作業が省略され、作業者の労力が軽減される。
そして、前記接地転輪73は上下位置にかかわらず畝溝引起し装置69よりも後側に位置する構成とする。一例として、畝溝引起し装置69の後側、即ち畝溝の茎葉部の引起し作用域でない領域が、接地転輪73上に乗った状態としてもよい。また、前記ターンバックル76は前後端部が屈曲自在なユニバーサルジョイントを用いると、角度の変化に対応しやすく、接地転輪73の上下位置調節の幅が広くなる。
接地転輪調節ハンドル77を操作して接地転輪73を設けた下部アーム72を上昇または下降させることにより、横引起し装置41や引抜装置20の作用位置を玉ねぎの生育状態や畝の高さに合わせて変更することができるので、茎葉部の引き起こしや引抜搬送が確実に行われ、作業能率が向上する。
図1、図2で示すとおり、前記駆動ケース4の左側に左側出力軸78Lを設け、該左側出力軸78Lに走行駆動スプロケット79を装着し、該走行駆動スプロケット79を左側走行伝動ケース80Lの上端側に内装する。そして、該左側走行伝動ケース80Lを後上がり傾斜姿勢とし、機体前側に位置する左側走行伝動ケース80Lの下端側に走行従動スプロケット81を回転自在に内装し、該走行駆動スプロケット79と走行従動スプロケット81に走行伝動チェーン82を巻回する。
なお、走行伝動チェーン82の巻回域内にテンションスプロケットを設けたり、負荷がかかると走行伝動チェーン82から退避して駆動を停止させて破損を防止するクラッチ機構を設けたりしてもよい。
また、前記走行従動スプロケット81に駆動軸83を装着し、該駆動軸83に左側走行駆動輪84Lを設ける。さらに、前記左側走行伝動ケース80Lの後側上端部に左右の支持プレート85、85を設け、該左右の支持プレート85、85と前記上部フレーム71の後部との間に調節ロッド86を回転自在に設け、該調節ロッド86を回転させて左側走行伝動ケース80Lの後上がり傾斜角度を変更するスイング調節ハンドル87を装着する。該調節ロッド86の前端部には、上部フレーム71を前後回動自在に取り付ける。
上記構成によれば、スイング調節ハンドル87を操作して左側走行伝動ケース80Lの後上がり傾斜角度を変更すると、左側走行駆動輪84Lの上下位置が変更されるため、傾斜地や畝が崩れた圃場で作業をするときは左側走行駆動輪84Lの上下位置を変更して機体を圃場面に対して略水平姿勢とすることができるので、玉ねぎの茎葉部の引き起こしや玉ねぎの引き抜きが確実に行われるため、抜き残した玉ねぎを作業者が手作業で引き抜く作業が不要となり、作業者の労力が軽減される。
また、調節ロッド86の前端部に上部フレーム71を上下回動自在に装着したことにより、スイング調節ハンドル87を操作して左側走行伝動ケース80Lを上下回動させると上部フレーム71が連動して前後回動するので、左側走行駆動輪84Lの上下位置に連動して接地転輪73の接地高さを変更することができ、調節作業を容易に行えるとともに、畝溝茎葉引起し装置69や縦引起し装置63の茎葉部の引起し高さが自動的に適切な位置に調節されるので、引抜搬送作業が能率よく行われる。
一方、図2、図3で示すとおり、機体右側の第2分岐伝動ケース6aの右側端部に右側出力軸78Rを左右方向にスライド自在に設け、該第2分岐伝動ケース6aの後部に取付プレート88を設け、該取付プレート88と駆動ケース4とでトレッド調節シリンダ89の固定側89aを支持する。そして、前記右側出力軸78Rに走行駆動スプロケット79を装着し、該走行駆動スプロケット79を右側走行伝動ケース80Rの上部に内装する。さらに、該右側走行伝動ケース80Rを後上がり傾斜姿勢とし、機体前側に位置する右側走行伝動ケース80Rの下端側に走行従動スプロケット81を回転自在に内装し、該走行駆動スプロケット79と走行従動スプロケット81に走行伝動チェーン82を巻回する。また、前記走行従動スプロケット81に駆動軸83を装着し、該駆動軸83に右側走行駆動輪84Rを設ける。
そして、前記トレッド調節シリンダ89の移動側89bを該右側走行伝動ケース80Rの上端部に連結し、トレッド調節シリンダ89を伸張させると移動部89bと右側伝動軸78Rが右側方向に移動して右側走行伝動ケース80Rが走行車体7から離間し、畝溝を走行する、右側走行駆動輪84Rと左側走行駆動輪84Lの左右間隔が広くなる構成とする。一方、前記トレッド調節シリンダ89を収縮させたときは、移動部89bと右側伝動軸78Rが左側方向に移動して右側走行伝動ケース80Rが走行車体7に接近し、右側走行駆動輪84Rと左側走行駆動輪84Lの左右間隔が狭くなる構成とする。
上記構成により、畝の左右幅に合わせて右側走行駆動輪84Rの左右位置を変更することができるので、畝の左右幅の異なる圃場で作業をするときに右側走行駆動輪84Rを、畝上を移動させる必要が無く、安定した姿勢で玉ねぎの引抜収穫作業が行え、作業能率が向上する。
また、機体を軽トラック等の荷台に積み込むときや、倉庫等に収容する際には左右の駆動輪84L,84Rの左右間隔を限界まで狭くすることにより、機体の左右幅を短くすることができるので、機体の積み込み作業や収納作業が能率よく行える。
図4には、本発明の第一実施形態にかかる作物収穫機の平面図を示す。本実施形態にかかる作物収穫機は、引抜装置20の引抜作業高さを変更する接地転輪73の走行姿勢を、作業者が機体を操作する操縦部材91により操作可能とする。具体的には、作業者が操縦部材91をロール方向に回動操作すると、接地転輪73がヨー方向に動作する。
操縦部材91により、接地転輪73の走行姿勢を操作可能とすることにより、作業者は走行機体7の操縦位置から移動することなく、接地転輪73を回動させることができるので、作業能率が向上すると共に、作業労力が軽減される。
そして、接地転輪73の接地抵抗で、接地転輪73がヨー方向へ振られることがなくなり、畝に沿って作物の収穫作業を行うことができ、作物の抜き残しの発生を防止できる。
また、機体全体の重量バランス等によって進行方向が左右方向一側に偏るときであっても、接地転輪73を左右方向他側に向けることにより、進行方向を直進方向に修正できる。これにより畝に沿って作物の収穫作業を行うことができ、作物の抜き残しの発生を防止できる。
図5には、本実施形態にかかる作物収穫機の操縦部材91周辺の斜視図を、図6には接地転輪73周辺の斜視図を示す。図5及び図6は、作物収穫機の前方左から見た斜視図である。操縦部材91の機体前部方向の端部を、円柱形状の回動伝動部材153の外周部に固定し、固定支持体164の貫通孔に嵌挿した回動伝動部材153は固定支持体164に対し摺動しながら回動する。固定支持体164は、分岐伝動ケース6上に固定された操舵伝動機構151を内包するケースに対して固定する。操舵伝動機構151は、作業者により与えられた操縦部材91の回動操作力を機体左右方向に伝動する。この回動操作力は更に軸部材である回転伝動部材152により機体前後方向に伝動される。即ち、操舵伝動機構151及び回転伝動部材152と、により、操縦部材91の回動操作力を接地転輪73までに伝動する伝動機構を構成する。そして回転伝動部材152は引抜装置20の側方に設ける。
操舵伝動機構151は、チェーンである操舵伝動無端帯155と、回動伝動部材153の機体前方端部に結合した、スプロケットである操舵駆動回転体156と、回転伝動部材152と機体後方端部で結合した、スプロケットである操舵被動回転体154とで構成する。また軸部材である回転伝動部材152の機体前方端部には、減速部材(不図示)を介して接地転輪73をヨー方向に操作可能とする。
図4に示すように、接地転輪73は機体左側に設けると共に、この左右反対側である機体右側に第二接地転輪157を設ける。この第二接地転輪157についても、接地転輪73と同様に操縦部材91により、ヨー方向に操作可能とする。第二接地転輪157は、左右の軸部材である連動部材158により、接地転輪73の動作と連動させる。更にこの連動部材158には連動部材158の長さを調整する長さ調整機構165を設けると共に、接地転輪73と第二接地転輪157を保持する下部アーム72、72を、引抜装置20に結合し、接地転輪73等を保持する。
操縦部材91の回動操作力を接地転輪73まで伝動する伝動機構を、機体左右方向に伝動する操舵伝動機構151と、機体前後方向に伝動する回転伝動部材152と、により構成し、この回転伝動部材152を引抜装置20の側方に設けることにより、引抜装置20を避けて操縦部材91の回動操作力を接地転輪73に伝動することができるので、回動操作力の伝動機構の構成が簡潔になる。
操縦部材91の回動操作力を、操舵伝動無端帯155を用いた構成で伝動すると共に、回転伝動部材152に減速部材を介して接地転輪73を操作可能としたことにより接地転輪73のヨー方向の回動量の調節を微細に行うことができるので、進行方向の調節が行いやすく、走行性能が向上すると共に、作物の抜き残しが防止できる。
接地転輪73と第二接地転輪157との走行姿勢を連動させる連動部材158を設けたことにより、操縦部材91を操作すると、接地転輪73と第二接地転輪157とをヨー方向の同じ方向に回動させることができる。これにより、接地転輪73と第二接地転輪157とが別々の方向に回動することを防止でき、走行性能が向上すると共に、機体の耐久性が向上する。
また、接地転輪73と第二接地転輪157とを別々に回動操作する必要がなく、作業能率が向上する。
連動部材158に、この連動部材158の長さを調整する長さ調整機構165を設けたことにより、接地転輪73及び第二接地転輪157のホイールアライメントを調整できる。これにより、作物収穫機の走行性能を向上でき、作物の収穫性能を向上できる。
図7には操縦部材91と共に動作する回動伝動部材153周辺の背面図を示す。左右の走行駆動輪84R、84Lに走行駆動力を供給する左右の出力軸78R、78Lを備えたミッションケース3には、この走行駆動力を各々入切する左右のサイドクラッチ機構159R、159Lを備える。またミッションケース3の上部には、操縦部材91を結合した回動伝動部材153を、固定支持体164に対して回動可能に設け、その回動伝動部材153の外周には、左右方向に左右支持プレート160R、160Lを設ける。そして左側支持プレート160Lと右側サイドクラッチ機構159Rとを、ワイヤである第一クラッチ操作部材161aで連結すると共に、右側支持プレート160Rと左側サイドクラッチ機構159Lとを、同じくワイヤである第二クラッチ操作部材161bで連結する。このように連結することで、操縦部材91を作業者が所定量以上に回動させると、左右のサイドクラッチ機構159R、159Lの左右いずれか一方を切状態にすることができる。また、固定支持体164には、回動伝動部材153の回動量を規制する左右の規制部材162R、162Lを設けると共に、回動伝動部材153に嵌挿するトルクスプリングである付勢部材163を設け、この付勢部材163により操縦部材91を非回動状態の操縦位置側に付勢する。この構成では、操縦部材91にクラッチハンドル92、92を含め、スロットルやチョークなどワイヤを介して作動させるものを設けることも可能である。
操縦部材91を所定量以上に回動させると、走行駆動輪84R、84Lへの駆動力を各々入切する左右のサイドクラッチ機構159R、159Lのいずれか一方を切り状態にすることにより、旋回操作等の際に操縦部材91以外の操作を行う必要がなく、作物収穫機の旋回時の操作性が向上する。
回動伝動部材153の左右方向に左右支持プレート160R、160Lを固着し、支持プレート160R、160Lとサイドクラッチ機構159R、159Lとを第一及び第二クラッチ操作部材161a、161bで結合したことにより、簡素な構成でサイドクラッチ機構159R、159Lの入切操作を行うことができるので、メンテナンス性が向上する。
また、右側サイドクラッチ機構159Rと左側支持プレート160Lとを結合すると共に、左側サイドクラッチ機構159Lと右側支持プレート160Rを結合したことにより、操縦部材91の回動操作方向により、旋回内側のサイドクラッチを切状態とすることができるので、作業者が不自然な姿勢で旋回操作をすることが防止でき、旋回時の操作性が向上する。
回動伝動部材153の回動量を規制する規制部材162R、162Lを設けたことにより、接地転輪73の回動操作や、サイドクラッチ機構159R、159Lの切操作を超える範囲まで操縦部材91が回動することを防止でき、操作性や安全性が向上する。
操縦部材91を非回動状態の操縦位置側に付勢する付勢部材163を設けたことにより、操縦部材91から手を離すと操縦部材91が標準の操作位置に復帰するので、サイドクラッチ機構159R、159Lを自動的に入状態とでき、作物収穫機の旋回時の操作性が向上する。
図8には、第二実施形態にかかる作物収穫機の透視側面図を示す。本実施形態にかかる作物収穫機は、左右の走行駆動輪84R、84Lの間に、圃場にあるマルチフィルムのマルチ押さえ装置171を備え、作物の引抜時にマルチフィルムが持ち上がるのを防止する。マルチ押さえ装置171は、走行車体7に左右のチェーンケース172R、172Lを一対備え、それらチェーンケース172R、172Lの機体左右外側に左右の抑え転輪173R、173Lを備える。左右のチェーンケース172R、172Lは、左右方向の柱状部材により連結し、上下動作を同期させる。なお本実施形態では左右のチェーンケース172R、172Lを設けたが、チェーンを一方のみとすることもできる。その場合、ケースの代わりにフレーム材でマルチ押さえ装置171を構成する。
本実施形態のマルチ押さえ装置171には、マルチ巻取り装置174を備える。このマルチ巻取り装置174は、左右の抑え転輪173R、173Lの間に設け、抑え転輪173R、173Lでマルチフィルムを抑えた後、このマルチフィルムを、引抜作業を行いながら巻き取る。このマルチ巻取り装置174の動力は、チェーンケース172内のチェーンから供給する。マルチ巻取り装置174を構成する巻取軸の回転軸芯は、左右の抑え転輪173R、173Lの軸心よりも上方に設ける。
図9には、第三実施形態にかかる作物収穫機の引抜装置20への伝動部の斜視図を示す。本実施形態では、分岐伝動ケース6から機体前側上方へ突出した駆動支柱181と、引抜装置20との間に、可変無端帯機構182を設ける。可変無端帯機構182は、チェーンである中継無端帯183と、歯数の少ないスプロケットである小プーリ184と、歯数の多いスプロケットである大プーリ185とにより構成する。通常の引抜作業を行う時は、小プーリ184を駆動支柱181の引抜駆動軸186に嵌装すると共に、大プーリ185を引抜装置20の引抜駆動シャフト12に嵌挿する。通常よりも高速で引抜作業を行う時は、図10で示すとおり、可変無端帯機構182の前後を入れ替え、小プーリ184を引抜駆動シャフト12に、大プーリ185を引抜駆動軸186に嵌装することで、引抜装置20を高速で運転することができる。駆動支柱181の上端は、機体前側に向けて膨出した形態とし、この膨出部に雌ねじを設けて、上方から蝶ボルトで可変無端帯機構182を固定する。この雌ねじの位置は、可変無端帯機構182の前後を入れ替えた時でも使用できる位置とする。
また、図11で示すとおり、駆動支柱181の機体前側に引抜装置20の引抜駆動プーリ13を配置する構成としたが、駆動支柱181の機体後側、即ち引抜駆動プーリ13の機体前側に駆動支柱181を配置する構成とすることもできる。この場合、駆動支柱181は、引抜搬送ベルト18の内周側に位置する。加えて、駆動支柱181の上端の膨出部の先にスクレーパを備え、対向するプーリの外周面に付着した泥土を取り除く構成も可能である。
1 作物収穫機
20 引抜装置
73 接地転輪
84R 右側走行駆動輪
84L 左側走行駆動輪
91 操縦部材
151 操舵伝動部材
152 回転伝動部材
153 回動伝動部材
154 操舵被動回転体
155 操舵伝動無端帯
156 操舵駆動回転体
157 第二接地転輪
158 連動部材
159R 右側サイドクラッチ機構
159L 左側サイドクラッチ機構
160a 第一クラッチ操作部材
160b 第二クラッチ操作部材
160R 右側支持プレート
160L 左側支持プレート
163 付勢部材
164 固定支持体
165 長さ調整機構

Claims (8)

  1. 作業者が機体を操作する操縦部材(91)と、
    畝溝を走行する左右の走行駆動輪(84R、84L)と、
    圃場から作物を挟持して引き抜く引抜装置(20)と、
    この引抜装置(20)の引抜作業高さを変更する接地転輪(73)と、を設け、
    この接地転輪(73)の走行姿勢を、前記操縦部材(91)により操作可能とすることを特徴とする作物収穫機。
  2. 前記操縦部材(91)をロール方向に回動自在に構成すると共に、
    この操縦部材(91)の回動操作力を前記接地転輪(73)まで伝動する伝動機構を、
    前記操縦部材(91)から機体左右方向に伝動する操舵伝動機構(151)と、
    この操舵伝動機構(151)から機体前後方向に伝動する回転伝動部材(152)と、により構成し、
    この回転伝動部材(152)を、前記引抜装置(20)の側方に設けることを特徴とする請求項1に記載の作物収穫機。
  3. 前記操縦部材(91)を、固定支持体(164)に対し回動可能な回動伝動部材(153)の機体後方端部と結合すると共に、
    前記操舵伝動機構(151)を、操舵伝動無端帯(155)と、操舵駆動回転体(156)と、操舵被動回転体(154)とで構成することにより、
    前記操縦部材(91)の回動操作力を前記回転伝動部材(152)に伝動し、
    更に、前記回転伝動部材(152)に設けた減速部材を介して前記接地転輪(73)を操作可能としたことを特徴とする請求項2に記載の作物収穫機。
  4. 前記接地転輪(73)を設けた側と左右反対側に第二接地転輪(157)を設け、
    前記接地転輪(73)とこの第二接地転輪(157)との走行姿勢を連動させる連動部材(158)を設けたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の作物収穫機。
  5. 前記連動部材(158)に、この連動部材(158)の長さを調整する長さ調整機構(165)を設けたことを特徴とする請求項4に記載の作物収穫機。
  6. 左右の前記走行駆動輪(84R、84L)への駆動力を各々入切する左右のサイドクラッチ機構(159R、159L)を備え、
    前記操縦部材(91)を所定量以上に回動させると、左右のサイドクラッチ機構(159R、159L)の左右いずれか一方を切状態にすることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の作物収穫機。
  7. 前記回動伝動部材(153)の左右方向に左右支持プレート(160R、160L)を固着し、
    前記左側支持プレート(160L)と前記右側サイドクラッチ機構(159R)とを第一クラッチ操作部材(161a)で連結すると共に、
    前記右側支持プレート(160R)と前記左側サイドクラッチ機構(159L)とを第二クラッチ操作部材(161b)で連結したことを特徴とする請求項6に記載の作物収穫機。
  8. 前記回動伝動部材(153)の回動量を規制する左右の規制部材(162R、162L)を設けると共に、
    前記回動伝動部材(153)に、前記操縦部材(91)を非回動状態の操縦位置側に付勢する付勢部材(163)を設けたことを特徴とする請求項7に記載の作物収穫機。
JP2014037334A 2014-02-27 2014-02-27 作物収穫機 Expired - Fee Related JP6229843B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014037334A JP6229843B2 (ja) 2014-02-27 2014-02-27 作物収穫機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014037334A JP6229843B2 (ja) 2014-02-27 2014-02-27 作物収穫機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015159768A true JP2015159768A (ja) 2015-09-07
JP6229843B2 JP6229843B2 (ja) 2017-11-15

Family

ID=54183330

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014037334A Expired - Fee Related JP6229843B2 (ja) 2014-02-27 2014-02-27 作物収穫機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6229843B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021168626A (ja) * 2020-04-16 2021-10-28 松山株式会社 収穫機
JP2022103208A (ja) * 2020-01-17 2022-07-07 Agrist株式会社 取得装置及び取得システム

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50135628U (ja) * 1974-04-25 1975-11-08
JPH0538218A (ja) * 1991-07-15 1993-02-19 Kubota Corp 歩行型芝刈機
JPH09172842A (ja) * 1995-12-21 1997-07-08 Atex Co Ltd 歩行型草刈機
JPH11266643A (ja) * 1998-03-20 1999-10-05 Seirei Ind Co Ltd 収穫機における機体前部の高さ調節装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50135628U (ja) * 1974-04-25 1975-11-08
JPH0538218A (ja) * 1991-07-15 1993-02-19 Kubota Corp 歩行型芝刈機
JPH09172842A (ja) * 1995-12-21 1997-07-08 Atex Co Ltd 歩行型草刈機
JPH11266643A (ja) * 1998-03-20 1999-10-05 Seirei Ind Co Ltd 収穫機における機体前部の高さ調節装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022103208A (ja) * 2020-01-17 2022-07-07 Agrist株式会社 取得装置及び取得システム
JP7284956B2 (ja) 2020-01-17 2023-06-01 Agrist株式会社 取得装置及び取得システム
JP2021168626A (ja) * 2020-04-16 2021-10-28 松山株式会社 収穫機
JP7498939B2 (ja) 2020-04-16 2024-06-13 松山株式会社 収穫機

Also Published As

Publication number Publication date
JP6229843B2 (ja) 2017-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014007978A (ja) 農作物収穫機
JP6229843B2 (ja) 作物収穫機
JP2008048642A (ja) 地下茎作物の収穫装置
JP2014045702A (ja) 農作物収穫機
JP6476428B2 (ja) 自走式鱗茎野菜収穫機
JP2008017709A (ja) 茎葉収穫機
JP2016036278A (ja) 鱗茎野菜収穫機
JP2007282642A (ja) マルチフィルムの剥ぎ取り回収装置
JP2008289416A5 (ja)
JP6484835B2 (ja) 鱗茎野菜収穫機
JP2009100660A (ja) 引抜作業機
JP2008136358A (ja) 農作物収穫機
JP6484834B2 (ja) 鱗茎野菜収穫機
JP2014195434A (ja) 作物収穫機
JP2010259398A (ja) 葉菜収穫機
JP2014007977A (ja) 農作物収穫機
JP5874391B2 (ja) 農作物収穫機
JP7094414B2 (ja) 収穫機
JP4193656B2 (ja) 農作物収穫作業機
JP5043383B2 (ja) 作物収穫機
JP5125366B2 (ja) 農作物収穫機
JP3774082B2 (ja) 作物の収穫機
JP4403852B2 (ja) 農作物収穫機
JP4569254B2 (ja) 農作物収穫機
JPH09313020A (ja) 走行式甘薯蔓処理機の芋押え機構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160428

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170223

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170223

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170411

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170920

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171003

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6229843

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees