JP2015155786A - 消音機能を備えた熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】全体構成の簡素化などを図りつつ、熱交換部から消音部への加熱用気体の不当な経路での流入を適切に防止し得る消音機能を備えた熱交換器を提供する。
【解決手段】ケース1内に伝熱管20を収容した熱交換部2と、この熱交換部2を通過した加熱用気体を排気口19に導き、かつその排気音を低減させるための消音部3と、これら消音部3および熱交換部2を仕切り、かつ熱交換部2を通過した加熱用気体が所定の経路で消音部3に流入するように規定する通気用開口部40を形成する仕切り部材4と、を具備している、消音機能を備えた熱交換器HEあって、ケース1の側板11には、ケース1の内側に向けて突出し、かつ上下方向において仕切り部材4に重なることにより、熱交換部2に流入した加熱用気体が仕切り部材4と側板11との隙間C2を通過することを抑制する突出片部51が設けられている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、給湯装置、あるいはその他の温水装置の構成要素として用いるのに好適な消音機能を備えた熱交換器に関する。
本発明でいう「消音機能」とは、排気音を低減する機能の意である。
たとえば、特許文献1には、熱交換器と消音器とを組み合わせた構造が記載されている。同文献に記載された構造においては、伝熱管を備えた熱交換器の上側に消音器を組み付けており、消音器の内部と熱交換器の内部との相互間には、熱交換器を通過した後の燃焼ガス(加熱用気体)を消音器内の後部領域に導く整流板としての機能をもつ仕切り部材が設けられている。このような構成によれば、燃焼ガスの排気音を低減することができる。
特許文献1においては、仕切り部材の取付け手段として、この仕切り部材の左右両側縁部を熱交換器のケース上面に重ね合わせて接合させている。ところが、このような手段は、熱交換器と消音器とをそれぞれ構成するケースが別体で形成されていることが前提条件とされる。また、仕切り部材を熱交換器のケース上面に接合するための手間も煩雑となる。
そこで、本件発明者らは、単一のケース本体内の上下に、消音部と熱交換部とを組み込むとともに、これらの相互間を仕切り部材によって仕切り、前記ケース本体の端部に形成されている開口部を側板を用いて閉塞することを着想した。このような構成によれば、ケース本体の単一化、ケースの共通化により、全体の部品点数の削減が図られ、全体の組立作業工程数も少なくなる。その結果、製造コストの低減を図ることができる。
ただし、このような構成を採用した場合には、仕切り部材をケースの側板に接合させることは困難であり、これらの間に隙間(後述する図7の符号C2’の部分に相当)が生じ易い。ケース本体部と側板との接合手段としては、溶接またはロウ付け手段が採用されるのが通例である。また、伝熱管と側板との接合手段としても、やはり溶接またはロウ付け手段が採用される。このような溶接やロウ付けがなされると、その際に受ける高温の熱の影響により側板は歪みを生じる。このため、側板と仕切り部材との位置合わせを予め正確に行なっていたとしても、前記した歪みに起因して、最終的には仕切り部材とケースの側板との相互間に隙間が生じてしまう。
前記した隙間を生じたのでは、外部から熱交換部に供給された加熱用気体の一部が、前記隙間を通過して消音部に流入し、本来の適切な流路を進行しないこととなる。このような現象は、消音部における消音機能を十分に発揮させる上で好ましいものではない。また、伝熱管に未だ十分に作用していない加熱用気体が消音部にショートカットする現象も生じることとなって、熱交換効率の低下をきたす虞もある。
特開平4−302910号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、全体構成の簡素化や組立作業の容易化などを図りつつ、熱交換部から消音部への加熱用気体の不当な経路での流入が生じることを適切に防止または抑制することが可能な消音機能を備えた熱交換器を
提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供される消音機能を備えた熱交換器は、端部に開口部が形成されたケース本体部およびこのケース本体部の前記開口部を塞ぐように前記ケース本体部に組み付けられる側板を有するケースと、このケース内に伝熱管を収容することにより構成され、かつ前記ケースの外部から加熱用気体の供給を受ける熱交換部と、この熱交換部を通過した加熱用気体を前記ケースに設けられている排気口に導き、かつその排気音を低減させるための消音部と、前記消音部および前記熱交換部を仕切るように前記ケース内に設けられ、かつ前記熱交換部を通過した加熱用気体が所定の経路で前記消音部に流入するように規定するための通気用開口部を形成する仕切り部材と、を具備している、消音機能を備えた熱交換器であって、前記ケースの前記側板には、この側板から前記ケースの内側に向けて突出し、かつ上下方向において前記仕切り部材に重なることにより、前記熱交換部に流入した加熱用気体が前記仕切り部材と前記側板との隙間を通過することを抑制する突出片部が設けられていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、ケース本体内に熱交換部および消音部を収容して、これらを仕切り部材によって仕切り、かつケース本体の端部の開口部を側板によって閉塞した構造であるために、熱交換器と消音器とを個別に製作してこれらを組み合わせていた従来技術と比較すると、全体構造が簡素である。また、全体の組立工程数を少なくすることが可能である。仕切り部材と側板とを気密シール状態に接合させる必要もない。このようなことから、全体の製造コストの低減を図ることが可能である。
第2に、仕切り部材には、ケースの側板に突出して設けられた突出片部が重なっていることにより、加熱用気体が仕切り部材と側板との隙間を通過することが抑制されるために、前記隙間を通過して消音部に加熱用気体が流入することに起因して消音部の消音機能が大きく低下するといった不具合が抑制される。また、熱交換部に流入した加熱用気体が伝熱管に十分に作用する前に消音部にショートカットする現象も抑制され、このような現象に起因する熱交換効率の低下を防止することができる利点も得られる。
第3に、突出片部は、上下方向において仕切り部材に重なっているために、側板が溶接やロウ付け時の熱の影響を受けてその厚み方向(突出片部の突出方向)に歪みを生じても、この歪みの影響を余り大きく受けることなく突出片部と仕切り部材とを接触させ、またはそれに近い状態に接近させることが可能である。このことにより、突出片部と仕切り部材との相互間に、多くの加熱用気体が通過する隙間を生じないようにすることができる。
本発明において、好ましくは、前記ケース本体部は、前記熱交換部を構成する部分と前記消音部を構成する部分とが一体的に形成された単一のケース本体部として構成されており、前記ケースの側板は、前記熱交換部および前記消音部のそれぞれの端部の開口部を一括して閉塞可能とされている。
このような構成によれば、ケースの全体構成をより簡素とし、全体の製造コストを低減する上で、一層好ましいものとなる。
本発明において、好ましくは、前記仕切り部材と前記突出片部との上下方向の隙間の寸法(寸法ゼロでもよい)は、前記仕切り部材と前記側板との隙間の寸法よりも小さくされている。
このような構成によれば、仕切り部材と突出片部との隙間に加熱用気体が進入し難くな
り、仕切り部材とケースの側板との隙間を加熱用気体が通過することをより徹底して防止することができる。
本発明において、好ましくは、前記ケースの前記側板とは別部材により構成され、かつ互いに交差して繋がった2つの板状部を有する断面略L字状の補助部材を、さらに具備しており、前記補助部材の2つの板状部のうち、一方の板状部は前記側板に重ね合わされて接合されていることにより、他方の板状部が前記突出片部とされている。
このような構成によれば、ケースの側板に突出片部を設けることが容易に行なえる他、補助部材が側板に接合されることにより、側板のうち、突出片部が設けられる箇所が補強される。これは、側板が溶接などの熱を受けた場合であっても、突出片部およびその近辺が大きく歪まないようにする効果を生じさせ、突出片部と仕切り部材との相互間に形成される隙間を小さくする上で好ましい。
本発明において、好ましくは、前記熱交換部は、前記仕切り部材を挟んで前記消音部の下側に位置し、前記突出片部は、前記仕切り部材の下面側に重なっており、前記補助部材の前記一方の板状部は、前記突出片部よりも上側に位置して前記仕切り部材の側面部に対向している。
このような構成によれば、ケースの側板と仕切り部材との隙間の手前側(下側であって、加熱用気体流れ方向の上流側)において、仕切り部材の下面側と突出片部とが重なっているために、ケースの側板と仕切り部材との隙間に加熱用気体をより流入し難くすることができる。また、補助部材の一方の板状部が設けられている部分は、強度が高く、側板の他の部分と比較して熱歪みを生じ難い部分であるが、この部分が仕切り部材の側面部に対向しているために、前記板状部と仕切り部材との相互間に形成される隙間が側板の熱歪みに起因して大きくなることも抑制される。したがって、仕切り部材と側板との相互間に形成される隙間を小さくする効果も得られる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
本発明に係る消音機能を備えた熱交換器の一例を示す斜視図である。 図1に示す消音機能を備えた熱交換器の分解斜視図である。 図1のIII−III平面断面図である。 図3のIV−IV側面断面図である。 図3のV−V正面断面図である。 図5の分解断面図である。 図1〜図6に示す熱交換器との対比例を示す正面断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1および図2に示す本実施形態の消音機能を備えた熱交換器HE(以下、適宜「熱交換器HE」と略称する)は、たとえば潜熱回収型のガス給湯装置における潜熱回収用の熱交換器として用いられるものであり、ケース1、熱交換部2を構成する複数の伝熱管20、消音部3、および仕切り部材4を備えている。
ケース1は、ケース本体部10と、左右一対の側板11(11A,11B)とを組み合わせて構成されており、各側板11には、補助部材5が接合され、かつ突出片部51が突設されている。なお、ガス給湯装置のバーナ(図示略)によって発生される燃焼ガス(本
発明でいう加熱用気体の一例に相当)から潜熱を回収すると、強酸性の凝縮水が発生するため、ケース1の構成部材、伝熱管20、および仕切り部材4など、凝縮水と接触する可能性がある部材は、たとえばステンレス製とされている。ただし、前記部材の材質は、ステンレスに限定されない。
ケース本体部10は、たとえば1枚のステンレス板にプレス加工を施すことによって全体の概略形状を矩形筒状に形成したものであり、その底壁部10aには、給気口18が設けられている。この給気口18には、バーナによって発生された燃焼ガスがファンの送風圧によって送られてくるが、この燃焼ガスは、別途設けられている顕熱回収用の熱交換器を通過した後の燃焼ガスとされる。ケース本体部10の前壁部10bには、排気口19が設けられている。側板11A,11Bは、ケース本体部10の左右両端部に形成されている一対の開口部10cを閉塞するためのものであり、開口部10cに対応した略矩形状のステンレス板の外周にフランジ部11aが形成された構成を有し、ケース本体部10の両端部に嵌合される。この嵌合部分には、たとえば溶接が施される。
図3〜図6に示すように、熱交換部2は、ケース1内の下側領域に複数の伝熱管20を収容することにより構成されている。複数の伝熱管20は、たとえば平面視略矩形または略長円の螺旋状管体部20aを有するものであって、これら複数の螺旋状管体部20aのそれぞれのサイズは相違し、かつこれらが略同心の重ね巻き状に配された構成である。複数の螺旋状管体部20aの両端に繋がった延設管体部21a,21bは、側板11Aを貫通しており、入水用および出湯用のヘッダ9a,9bが取付けられている。給気口18からケース1内に流入した燃焼ガスは、複数の伝熱管20の相互間の隙間などを通過し、この過程において燃焼ガスから潜熱回収がなされる。ケース1の底壁部10aには、潜熱回収に伴って発生する凝縮水を外部に排出するための排水孔99が設けられている。
図4によく表われているように、消音部3は、ケース1内の上部や上側後部に吸音材30a,30bが配設されることにより構成され、後述する通気用開口部40を通過した燃焼ガスを排気口19に導き、かつその排気音を低減する機能を有している。吸音材30a,30bは、たとえばグラスウール、あるいはロックウールなどである。
仕切り部材4は、平板状のステンレス板にプレス加工などを施して形成されており、消音部3と熱交換部2とを上下に仕切っている。ただし、この仕切り部材4には、熱交換部2の前部に進行した燃焼ガスを消音部3に流入させるための通気用開口部40、およびこの通気用開口部40を通過した燃焼ガスを消音部3の後部領域に導くための整流板部41が設けられている。図面においては、整流板部41が仕切り部材4の他の部分と一体に示されているが、これらを別部材で構成して接合させてもよいことは勿論である。
仕切り部材4には、通気用開口部40とは別に、仕切り部材4の前寄り部分に位置する補助通気口42が適宜設けられる。このような補助通気口42を設ければ、消音部3に流入する燃焼ガスを、消音部3の後部領域に導かれる燃焼ガスと補助通気口42を通過する燃焼ガスとに分けて、これらの燃焼ガス流量を適切なバランスに設定し、騒音抑制効果やバーナの振動燃焼防止効果を優れたものとするのに有効である。仕切り部材4は、ケース1内に配されており、この仕切り部材4の前部43aおよび後部43bは、ケース本体部10にスポット溶接などの手段を用いて接合されている。仕切り部材4の前部43aおよび後部43bをケース本体部10に接合する作業は、ケース本体部10の両端が開口した状態で行なうことが可能であるため、これらの接合箇所に燃焼ガスが不当に通過する隙間を生じないように設定することが可能である。
図5および図6によく表われているように、補助部材5は、2つの板状部50a,50bが交差して繋がった断面略L字状であり、一方の板状部50aは、側板11に重ね合わ
されてスポット溶接などの手段を用いて接合されている。他方の板状部50bは、突出片部51であり、側板11からケース1の内側に向けて突出している。一対の突出片部51は、仕切り部材4の下面側に重なっている。補助部材5の板状部50aは、突出片部51よりも上側に位置して仕切り部材4の側面部44に対向している。本実施形態においては、仕切り部材4の両側縁に上向きの起立板部45が屈曲形成されており、この起立板部45の外側面が、仕切り部材4の側面部44となっている(なお、起立板部45が設けられていない構成とすることもできる)。図5の要部拡大図に示すように、仕切り部材4と突出片部51との上下方向の隙間C1の寸法L1は、仕切り部材4と側板11との間に生じる水平方向の隙間C2の寸法L2よりも小さくされている。寸法L1は、ゼロ(隙間なし)も含む。
次に、前記した熱交換器HEの作用について説明する。
まず、仕切り部材4の左右両側面部44は、一対の側板11A,11Bに接合されていないものの、この仕切り部材4の下面には突出片部51が重なり、しかもそれらの相互間の隙間C1の寸法L1は小さくされている。このため、熱交換部2に流入している燃焼ガスが、隙間C1,C2の双方を通過して消音部3に流入することは適切に抑制される。その結果、熱交換部2に流入した燃焼ガスについては、通気用開口部40および補助通気口42を適切に通過させて本来の経路で消音部3に進行させることが可能である。図7は、本実施形態との対比例を示しており、隙間C2’を多くの燃焼ガスが通過する。この対比例においては、消音機能が低下する虞がある。これに対し、本実施形態によれば、そのような不具合を適切に防止することが可能である。また、前記の対比例においては、伝熱管20に作用する前の燃焼ガスが、隙間C2’を介して消音部3に流入することに起因して熱交換効率が低くなる虞もあるが、本実施形態によれば、そのような虞も適切に解消することが可能である。
突出片部51は、上下方向において仕切り部材4に重なっているために、熱交換器HEの組立時において、各側板11が溶接やロウ付けの熱の影響を受けてその厚み方向(水平方向)に歪みを生じたとしても、この歪みの影響を余り大きく受けることなく、突出片部51と仕切り部材4とを接触または接近させることが可能である。したがって、隙間C1の寸法L1を微小寸法に設定維持させることが可能である。
突出片部51は、断面略L字状の補助部材5を側板11に接合することにより設けられているために、側板11のうち、突出片部51が設けられる箇所は補強されている。このことにより、側板11が溶接などの熱を受けた場合であっても、突出片部51やその近辺が大きく歪まないようにして、隙間C1を小さくし、かつその寸法L1に大きなばらつきを生じないようにすることがより適切に達成できることとなる。
突出片部51は、仕切り部材4の下面側に重なっており、これら両者間の隙間C1は、隙間C2よりも下側、すなわち加熱用気体の流れ方向の上流側に形成されている。このような構成によれば、本実施形態とは反対に、突出片部51を仕切り部材4の上面側に重ねて、隙間C2が熱交換部2に向けて大きく開口している場合(このような構成も本発明の技術的範囲に属する)と比較すると、隙間C1,C2に加熱用気体がより流入し難くなる効果が期待できる。補助部材5の板状部50aは、側板11と接合されているために、強度が高くなっており、側板11の他の部分と比較して熱歪みを生じ難い部分となっている。本実施形態では、そのような板状部50aが、仕切り部材4の側面部44に対向しているために、隙間C2が、側板11の熱歪みに起因して大きくなることも抑制される。したがって、隙間C1,C2のそれぞれを小さくし、熱交換部2から消音部3へ不当に流入する燃焼ガス流量を少なくする上で、より好ましいものとなる。
熱交換部2および消音部3は、1つのケース1を共用した状態で設けられており、たとえば熱交換部2および消音部3のそれぞれに対応させて計2つのケースを用いる構成と比較すると、全体構成が簡素である。また、仕切り部材4の両側面部44を側板11A,11Bに接合させるような必要もない。したがって、全体の製造が容易化され、製造コストの低減化を好適に図ることも可能である。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る消音機能を備えた熱交換器の各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
本発明でいう突出片部は、ケースの側板から突出した形態で設けられ、かつ上下方向において仕切り部材に重なっていればよく、断面略L字状の補助部材などを用いることなく設けることもできる。構成の簡素化の観点からすると、単一のケースを熱交換部および消音部に共用することが好ましいものの、やはり本発明はこれに限定されず、熱交換部のケースと、消音部のケースとを別部材によって構成することも可能である。上述した実施形態では、熱交換部と消音部とを上下方向に並べた例を示したが、熱交換部と消音部とを前後方向に並べた配置とすることもできる。
本発明に係る熱交換器は、潜熱回収用途に限定されず、顕熱回収用途にも用いることが可能である。加熱用気体は、燃焼ガスに限定されず、たとえばコージェネレーションシステムの発電部などから排出される高温の排ガスなどを用いることもできる。伝熱管は、螺旋状のものに限定されず、直管状、蛇行状など、種々のタイプの伝熱管を用いることができる。消音部は、排気音を低減する機能を有していればよく、その具体的な構成は問わない。
HE 熱交換器(消音機能を備えた熱交換器)
C1,C2 隙間
1 ケース
10 ケース本体部
11(11A,11B) 側板(ケースの)
2 熱交換部
20 伝熱管
3 消音部
4 仕切り部材
40 通気用開口部
44 側面部(仕切り部材の)
5 補助部材
50a,50b 2つの板状部(補助部材の)
51 突出片部

Claims (5)

  1. 端部に開口部が形成されたケース本体部およびこのケース本体部の前記開口部を塞ぐように前記ケース本体部に組み付けられる側板を有するケースと、
    このケース内に伝熱管を収容することにより構成され、かつ前記ケースの外部から加熱用気体の供給を受ける熱交換部と、
    この熱交換部を通過した加熱用気体を前記ケースに設けられている排気口に導き、かつその排気音を低減させるための消音部と、
    前記消音部および前記熱交換部を仕切るように前記ケース内に設けられ、かつ前記熱交換部を通過した加熱用気体が所定の経路で前記消音部に流入するように規定するための通気用開口部を形成する仕切り部材と、
    を具備している、消音機能を備えた熱交換器であって、
    前記ケースの前記側板には、この側板から前記ケースの内側に向けて突出し、かつ上下方向において前記仕切り部材に重なることにより、前記熱交換部に流入した加熱用気体が前記仕切り部材と前記側板との隙間を通過することを抑制する突出片部が設けられていることを特徴とする、消音機能を備えた熱交換器。
  2. 請求項1に記載の消音機能を備えた熱交換器であって、
    前記ケース本体部は、前記熱交換部を構成する部分と前記消音部を構成する部分とが一体的に形成された単一のケース本体部として構成されており、
    前記ケースの側板は、前記熱交換部および前記消音部のそれぞれの端部の開口部を一括して閉塞可能とされている、消音機能を備えた熱交換器。
  3. 請求項1または2に記載の消音機能を備えた熱交換器であって、
    前記仕切り部材と前記突出片部との上下方向の隙間の寸法は、前記仕切り部材と前記側板との隙間の寸法よりも小さくされている、消音機能を備えた熱交換器。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の消音機能を備えた熱交換器であって、
    前記ケースの前記側板とは別部材により構成され、かつ互いに交差して繋がった2つの板状部を有する断面略L字状の補助部材を、さらに具備しており、
    前記補助部材の2つの板状部のうち、一方の板状部は前記側板に重ね合わされて接合されていることにより、他方の板状部が前記突出片部とされている、消音機能を備えた熱交換器。
  5. 請求項4に記載の消音機能を備えた熱交換器であって、
    前記熱交換部は、前記仕切り部材を挟んで前記消音部の下側に位置し、
    前記突出片部は、前記仕切り部材の下面側に重なっており、
    前記補助部材の前記一方の板状部は、前記突出片部よりも上側に位置して前記仕切り部材の側面部に対向している、消音機能を備えた熱交換器。
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