JP2015154046A - 積層コイル部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】焼結時における導体の破損を防止できると共に、信頼性を維持できる積層コイル部品を提供する。【解決手段】積層コイル部品1は、素体2と、素体2の内部に配置されたコイルCと、素体2の外表面に配置され、コイルCと接続された外部電極4,5と、を備え、コイルCの端部と外部電極4,5とは、接続部13により電気的に接続されており、接続部13は、外部電極4,5に直接接続される第1引出導体14a、第1引出導体14aに直接接続される第2引出導体14b、及び、第2引出導体14bに直接接続される第3引出導体14cを少なくとも有し、第2引出導体14bの収縮率は、第1引出導体14a及び第3引出導体14cの収縮率よりも高い。【選択図】図1

Description

本発明は、積層コイル部品に関する。
積層コイル部品として、セラミックシートを積層してなるセラミック積層体と、セラミック積層体内に配置され、セラミック積層体の積層方向に延在するコイルと、セラミック積層体において積層方向で互いに対向する端面に配置された外部電極と、を備え、コイルの端部と外部電極とが、コイルの軸線に沿って配置された複数のスルーホール導体により接続されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−99572号公報
積層コイル部品を製造する工程においては、上記スルーホール導体となる導電性ペーストが形成されたセラミックシートを積層した積層体を焼成する。このとき、導電性ペーストの収縮率によっては、焼結した素体とスルーホール導体との間に隙間が形成されたり、隙間が形成されなかったりする。ここで、素体とスルーホール導体との間に隙間が形成されないと、残留応力によって特性(インピーダンス特性)が劣化するといった問題が生じるおそれがある。そのため、積層コイル部品の特性劣化を抑制する観点からは、スルーホール導体を形成する材料として収縮率の高い材料を用い、素体とスルーホール導体との間に隙間を形成することが好ましい。
しかしながら、収縮率の高い材料でスルーホール導体を形成する場合、以下のような問題が生じ得る。すなわち、外部電極とコイルとを接続するスルーホール導体と素体との間に隙間があると、外部電極との接続信頼性の問題や、めっき工程においてめっき液が素体の内部に浸入するなどといった問題が生じる。そのため、少なくとも外部電極に直接接続される(素体の端面に露出する)スルーホール導体については、素体との間に隙間が形成されないように、収縮率の低い材料で形成する必要がある。しかし、このスルーホール導体を収縮率の低い材料で形成すると、このスルーホール導体に接続される次のスルーホール導体に、その次以降の他のスルーホール導体の焼結時の収縮応力が集中する。そのため、焼結時にスルーホール導体が破損するおそれがある。
本発明は、焼結時における導体の破損を防止できると共に、信頼性を維持できる積層コイル部品を提供することを目的とする。
本発明に係る積層コイル部品は、複数の絶縁体層が積層されてなる素体と、複数のコイル導体が接続されて構成され、素体の内部に配置されたコイルと、素体の外表面に配置され、コイルと電気的に接続された外部電極と、を備えた積層コイル部品であって、コイルの端部と外部電極とは、接続部により電気的に接続されており、接続部は、外部電極に直接接続される第1引出導体、当該第1引出導体に直接接続される第2引出導体、及び、当該第2引出導体に直接接続される第3引出導体を少なくとも有し、第1引出導体及び第3引出導体の収縮率は、第2引出導体の収縮率よりも低いことを特徴とする。
この積層コイル部品では、コイルと外部電極とを接続する接続部は、第1〜第3引出導体を有している。第1引出導体は、外部電極に直接接続され、第2引出導体は、第1引出導体に直接接続され、第3引出導体は、第2引出導体に直接接続されている。すなわち、第1引出導体、第2引出導体及び第3引出導体は、この順番で、外部電極側から連続して配置されている。積層コイル部品では、第1引出導体及び第3引出導体の収縮率は、第2引出導体の収縮率よりも低い。言い換えれば、第2引出導体の収縮率は、第1引出導体及び第3引出導体の収縮率よりも高い。つまり、低収縮の第1引出導体及び第3引出導体の間に、高収縮の第2引出導体が配置されている。
このように、外部電極との接続のために外表面に露出する第1引出導体の収縮率を低くすることにより、素体との間に隙間が形成されることが抑制され、外部電極との接続信頼性の低下やめっき液の浸入などを抑制できる。また、第2引出導体の収縮率を高くすることにより、素体と第2引出導体との間に隙間が形成されるため、残留応力を緩和でき、特性の劣化を抑制できる。したがって、積層コイル部品の信頼性を維持できる。また、第2引出導体を挟むように配置される第1及び第3引出導体が低収縮であるため、第2引出導体を引っ張る力が小さくなり、第2引出導体への応力集中が緩和される。その結果、焼結時における第2引出導体の破損を防止できる。
一実施形態においては、第1〜第3引出導体のそれぞれは、スルーホール導体と、スルーホール導体と一体に設けられると共に、スルーホール導体よりも外形の大きいパッド導体と、を有していてもよい。このように、各引出導体がスルーホール導体とパッド導体とで構成されている場合、収縮応力によって他の引出導体に引っ張られたとしても、外形の大きいパッド導体が引っ掛かるため、引出導体の移動が制限される。そのため、第2引出導体が引張応力をそのまま負担するので、特に破損し易くなる。本発明では第2引出導体に作用する応力を緩和できるため、パッド導体を有する構成においては、特に本発明の構成が有効となる。
一実施形態においては、接続部は、第3引出導体に直接接続される第4引出導体、及び、当該第4引出導体に接続される第5引出導体を有し、第4引出導体の収縮率は、第2引出導体の収縮率と略同等であり、第5引出導体の収縮率は、第1引出導体及び第3引出導体の収縮率と略同等であってもよい。このような構成によれば、第2引出導体に加わる応力を分散することができる。したがって、第2引出導体の破損をより一層抑制することができる。
一実施形態においては、コイルの中心軸は、素体における積層方向に沿って延在しており、外部電極は、素体において積層方向で対向する一対の外表面に配置されていてもよい。このように、コイルの中心軸が素体の積層方向に沿って延在するいわゆる縦巻きの構成においては、引出導体は、直線的に配置される。この場合、第2引出導体に作用する応力が特に顕著となり、第2引出導体が破損し易い。これに対して、本発明では第2引出導体に作用する応力を緩和できるため、縦巻きコイルを有する構成においては、特に本発明の構成が有効となる。
一実施形態においては、第1引出導体は、他の引出導体よりも体積が大きくてもよい。このように、第1引出導体の体積が大きいと、第2引出導体を引っ張る力が大きくなり、その結果、第2引出導体に加わる応力が大きくなり、第2引出導体が破損し易い。これに対して、本発明では第2引出導体に作用する応力を緩和できるため、第2引出導体の体積が大きい構成においては、特に本発明の構成が有効となる。
本発明によれば、焼結時における導体の破損を防止できると共に、信頼性を維持できる。
一実施形態に係る積層コイル部品を示す斜視図である。 図1に示した積層コイル部品の層構造を示す分解斜視図である。 図1におけるIII−III線に沿った断面構成を示す図である。 コイル導体のパターンの一例を示す平面図である。 引出導体のパターンの一例を示す平面図である。 接続導体のパターンの一例を示す平面図である。 接続部の断面構成を拡大して示す図である。 従来の積層コイル部品において引出導体に作用する応力を説明する図である。 一実施形態に係る積層コイル部品において引出導体に作用する応力を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、一実施形態に係る積層コイル部品を示す斜視図である。図2は、図1に示した積層コイル部品の層構造を示し分解斜視図である。図3は、図1におけるIII−III線に沿った断面構成を示す図である。
図1に示されるように、積層コイル部品1は、略直方体形状を呈する素体2と、素体2の両端部にそれぞれ配置される一対の外部電極4,5と、を備えている。素体2は、外表面として、互いに対向する一対の端面2a,2bと、一対の端面2a,2bを連結するように一対の端面2a,2bの対向方向に沿って延びる4つの側面2c,2d,2e,2fと、を有する。
素体2は、図2に示されるように、複数の絶縁体層11が積層されることによって形成されている。各絶縁体層11は、矩形状(本実施形態では、正方形状)を呈しており、各側面2c,2d,2e,2fを画成することとなる四辺11c,11d,11e,11fを有している。各絶縁体層11は、電気絶縁性を有する絶縁体であり、絶縁体グリーンシートの焼結体から構成される。実際の素体2では、各絶縁体層11は、その間の境界が視認できない程度に一体化されている。
絶縁体層11は、たとえば、ストロンチウム、カルシウム、アルミナ及び酸化珪素からなるガラスと、アルミナとからなるガラス系セラミックから構成されている。絶縁体層11は、フェライト(たとえば、Ni−Cu−Zn系フェライト、Ni−Cu−Zn−Mg系フェライト、Cu−Zn系フェライト、又はNi−Cu系フェライトなど)から構成されていてもよい。
外部電極4は、一方の端面2a全体と、4つの側面2c,2d,2e,2fの一部を覆うように形成されている。外部電極5は、他方の端面2b全体と、4つの側面2c,2d,2e,2fの一部を覆うように形成されている。複数の絶縁体層11の積層方向は、一対の端面2a,2bの対向方向と一致している。したがって、一対の外部電極4,5は、複数の絶縁体層11の積層方向における素体2の両端部にそれぞれ配置されることとなる。
各外部電極4,5は、素体2の外表面にAgやPdなどを主成分とする導電性ペーストを付着させた後に焼付け、更に電気めっきを施すことにより形成される。電気めっきには、Ni、Snなどを用いることができる。
積層コイル部品1は、図2〜図6に示されるように、複数のコイル導体12と、接続部13と、を備えている。接続部13は、引出導体14と、接続導体15と、を有している。複数のコイル導体12、引出導体14及び接続導体15は、素体2内に絶縁体層11の積層方向に併置されている。各コイル導体12、引出導体14、及び接続導体15は、たとえばAgやPdなどの導電材を含んでいる。各コイル導体12、引出導体14及び接続導体15は、上記導電性材料を含む導電性ペーストの焼結体として構成される。各導体12,14,15となる導体パターンは、当該導体パターンに対応する開口が形成されたスクリーン製版を用いて、導電性ペーストをスクリーン印刷することにより形成される。
コイル導体12を形成する導体パターン21は、図4に示されるように、いずれも略Uの字状に形成されている。導体パターン21の一端部及び他端部には、スルーホール導体22に対応する略円形のパッド部23がそれぞれ形成されている。各導体パターン21は、図2に示されるように、90度ずつ位相をずらした状態でスルーホール導体22を介して直列に接続されており、積層方向に沿って中心軸L(図3参照)が延在するコイルCを形成している。
引出導体14を形成する導体パターン24は、図5に示されるように、スルーホール導体25に対応する略円形のパッド部(パッド導体)26からなる。つまり、引出導体14は、スルーホール導体25と、スルーホール導体25と一体に設けられるパッド部26と、から構成されている。パッド部26は、コイル導体12のパッド部23より大径となっており、コイル導体12によって形成されるコイルCの中心軸Lと同軸に配置されている。各導体パターン24は、図2に示されるように、スルーホール導体25を介して直列に接続されており、コイルCの中心軸Lに沿って延在する引出導体14を形成している。引出導体14の外側端部は、素体2の積層方向の端面2a,2bに露出し、外部電極4,5に接続されている。
図7は、接続部の断面構成を拡大して示す図である。図7に示されるように、接続部13は、複数(ここでは7個)の第1〜第7引出導体14a〜14gが連続して接続されて構成されている。図7に示す例では、第1引出導体14a、第2引出導体14b、第3引出導体14c、第4引出導体14d、第5引出導体14e、第6引出導体14f、及び第7引出導体14gが、外部電極4,5側から、この順番に連続して配置されている。すなわち、第1引出導体14aが外部電極4,5に直接接続される。
図7に示されるように、第1〜第7引出導体14a〜14gを構成するスルーホール導体25は、略円錐台形状を呈している。スルーホール導体25は、直径が小さい方の一端部が他の引出導体のパッド部26に接続されている。パッド部26の直径(外形)は、スルーホール導体25の直径(他端部の直径)よりも大きい。第1引出導体14aは、第2〜第7引出導体14b〜14gに比べて、体積が大きい。具体的には、第1引出導体14aは、スルーホール導体25の幅寸法及び長さ寸法、及び、パッド部26の厚み及び直径が、第2〜第7引出導体14b〜14gに比べて大きい。
本実施形態では、第1引出導体14a、第3引出導体14c、第5引出導体14e及び第7引出導体14gは、略同等の収縮率を有している。第2引出導体14b、第4引出導体14d及び第6引出導体14fは、略同等の収縮率を有している。第1引出導体14a、第3引出導体14c、第5引出導体14e及び第7引出導体14gの収縮率は、第2引出導体14b、第4引出導体14d及び第6引出導体14fの収縮率よりも低い。言い換えれば、第2引出導体14b、第4引出導体14d及び第6引出導体14fの収縮率は、第1引出導体14a、第3引出導体14c、第5引出導体14e及び第7引出導体14gの収縮率よりも高い。つまり、接続部13は、収縮率の低い第1引出導体14a、第3引出導体14c、第5引出導体14e及び第7引出導体14gと、収縮率の高い第2引出導体14b、第4引出導体14d及び第6引出導体14fとが、交互に配置されている。
各引出導体14a〜14gの収縮率は、導電性ペーストにより設定されている。導電性ペーストは、例えば、導電材としての銀粉と、アクリル樹脂と、溶剤と、を含んでいる。第1引出導体14a、第3引出導体14c、第5引出導体14e及び第7引出導体14gとなる導電性ペーストは、例えば、銀粉を90%質量含有し、アクリル樹脂を銀粉100重量部に対して5重量部含有している。第2引出導体14b、第4引出導体14d及び第6引出導体14fとなる導電性ペーストは、例えば、銀粉を90%質量含有し、アクリル樹脂を銀粉100重量部に対して10重量部含有している。すなわち、収縮率の低い第1引出導体14a、第3引出導体14c、第5引出導体14e及び第7引出導体14gとなる導電性ペーストは、収縮率の高い第2引出導体14b、第4引出導体14d及び第6引出導体14fとなる導電性ペーストよりもアクリル樹脂の含有量が少ない。
第2引出導体14b、第4引出導体14d及び第6引出導体14fは、収縮率が高い結果、焼成されると、第1引出導体14a、第3引出導体14c、第5引出導体14e及び第7引出導体14gよりも収縮する。これにより、図7に示されるように、第2引出導体14bと素体2との間には、隙間Sが形成されている。同様に、第4引出導体14dと素体2との間、第6引出導体14fと素体2との間にも、隙間Sが形成されている。
接続導体15を形成する導体パターン27は、図6に示されるように、コイル導体12の一方のパッド部23に対応する位置と、引出導体14のパッド部26に対応する位置とを結ぶように直線状に形成されている。導体パターン27の一端部には、スルーホール導体25に対応する略円形のパッド部28が引出導体14のパッド部26と同軸かつ略同形に形成され、導体パターン27の他端部には、スルーホール導体22に対応する略円形のパッド部29がコイル導体12のパッド部23と同軸かつ略同形に形成されている。図2に示されるように、導体パターン27の一端部は、スルーホール導体25を介して引出導体14の他端部に接続され、導体パターン27の他端部は、スルーホール導体22を介してコイル導体12の端部に接続されている。
続いて、積層コイル部品1の作用効果について説明する。図8は、従来の積層コイル部品において引出導体に作用する応力を説明する図である。図8に示されるように、従来の積層コイル部品では、外部電極に接続される第1引出導体20a(第1引出導体14aに相当)を、めっき液の浸入抑制などの観点から収縮率の小さい材料で形成し、その他の第2〜第7引出導体20b〜20g(第2〜第7引出導体14b〜14gに相当)を、残留応力による特性(インピーダンス)の劣化抑制の観点から、素体との間に隙間が形成されるように収縮率の高い材料で形成している。このような構成では、以下のような問題が生じ得る。
すなわち、従来の積層コイル部品では、その製造工程にける積層体の焼成時に、収縮率の高い第2〜第7引出導体20b〜20gが、その収縮によって、図8(a)に示されるように、外部電極に接続される第1引出導体20aを矢印方向に引っ張る。また、外部電極に接続される第1引出導体20aも、その収縮によって、図8(b)に示されるように、第2〜第7引出導体20b〜20gを矢印方向に引っ張る。このとき、第2引出導体20bは、パッド部が第1引出導体20aに接触し、スルーホール導体が第3引出導体20cに接触しており、第3引出導体20cよりも第1引出導体20aに接触する面積が大きい。そのため、第2引出導体20bにおいては、図8(c)に示されるように、第2引出導体20bのスルーホール導体の直径の小さい一端部に、第1引出導体20a側に引っ張られる応力が働く。そうすると、図8(d)に示されるように、第2引出導体20bのスルーホール導体の一端部に、互いに反対側に引っ張る応力が働き、この部分において第2引出導体20bが破損(破断)することがある。
上記の問題を鑑みて、本実施形態に係る積層コイル部品1では、コイルCと外部電極4,5とを電気的に接続する接続部13は、少なくとも第1〜第3引出導体14a〜14cを有している。積層コイル部品1では、第1引出導体14a及び第3引出導体14cの収縮率は、第2引出導体14bの収縮率よりも低い。つまり、低収縮の第1引出導体14a及び第3引出導体14cの間に、高収縮の第2引出導体14bが配置されている。このように、外部電極4,5との接続のために端面2a,2bに配置される第1引出導体14aの収縮率を低くすることにより、素体2との間に隙間が形成されることが抑制され、外部電極4,5との接続信頼性の低下やめっき液などの浸入を抑制できる。
また、積層コイル部品1では、第2引出導体14b、第4引出導体14d及び第6引出導体14fの収縮率を高くすることにより、焼成したときに素体2と第2引出導体14b、第4引出導体14d及び第6引出導体14fとの間に隙間S(図7参照)が形成されるため、残留応力を緩和でき、特性の劣化を抑制できる。したがって、積層コイル部品1の信頼性を維持できる。
また、第2引出導体14bを挟むように配置される第1引出導体14a及び第3引出導体14cが低収縮であるため、第2引出導体14bへの応力集中が緩和される。具体的には、図9に示されるように、積層コイル部品1では、第2引出導体14bに直接接続される第3引出導体14cの収縮率が低いため、第2引出導体14bのスルーホール導体の一端部に作用する応力が小さくなる。また、特に、本実施形態では、接続部13は、収縮率の低い第1引出導体14a、第3引出導体14c、第5引出導体14e及び第7引出導体14gと、収縮率の高い第2引出導体14b、第4引出導体14d及び第6引出導体14fとが交互に配置されているため、第2引出導体14bへの応力を分散することができる。その結果、焼結時の第2引出導体14bの破損を防止できる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、収縮率の低い第1引出導体14a、第3引出導体14c、第5引出導体14e及び第7引出導体14gと、収縮率の高い第2引出導体14b、第4引出導体14d及び第6引出導体14fとが交互に配置されている構成を一例に説明したが、各導体の収縮率は以下のように設定してもよい。すなわち、第1引出導体14a及び第3引出導体14cの収縮率を低くし、第2引出導体14b及び第4〜第7引出導体14d〜14gの収縮率を高くしてもよい。
上記構成を有する積層コイル部品1においても、第2引出導体14bを挟むように配置される第1引出導体14a及び第3引出導体14cが低収縮であるため、第2引出導体14bへの応力集中が緩和される。その結果、第2引出導体14bの破損を防止でき、積層コイル部品1の信頼性を維持できる。また、第2引出導体14b及び第4〜第7引出導体14d〜14gの収縮率を高くすることにより、焼成したときに素体2と第2引出導体14b、第4〜第7引出導体14d〜14gとの間に隙間Sが形成されるため、残留応力を緩和でき、特性の劣化を抑制できる。
上記実施形態では、外部電極4,5が素体の端面2a,2bに配置され、コイルCの中心軸Lの延在方向が素体2の積層方向に沿って延在するいわゆる縦巻きコイルが外部電極4,5に接続される構成を一例に説明したが、コイルは、いわゆる横巻きコイルであってもよく、外部電極4,5の配置位置は、素体の外表面であれば特に限定されない。
上記実施形態では、第1〜第7引出導体14a〜14gが設けられている構成を一例に説明したが、引出導体は、少なくとも第1〜第3引出導体14a〜14cが設けられていればよく、その数は限定されない。
1…積層コイル部品、2…素体、2a,2b…端面(外表面)、4,5…外部電極、12…コイル導体、11…絶縁体層、13…接続部、14a〜14g…第1〜第7引出導体、25…スルーホール導体、26…パッド部(パッド導体)、C…コイル、L…中心軸。

Claims (5)

  1. 複数の絶縁体層が積層されてなる素体と、
    複数のコイル導体が接続されて構成され、前記素体の内部に配置されたコイルと、
    前記素体の外表面に配置され、前記コイルと電気的に接続された外部電極と、を備えた積層コイル部品であって、
    前記コイルの端部と前記外部電極とは、接続部により電気的に接続されており、
    前記接続部は、前記外部電極に直接接続される第1引出導体、当該第1引出導体に直接接続される第2引出導体、及び、当該第2引出導体に直接接続される第3引出導体を少なくとも有し、
    前記第1引出導体及び前記第3引出導体の収縮率は、前記第2引出導体の収縮率よりも低いことを特徴とする積層コイル部品。
  2. 前記第1〜第3引出導体のそれぞれは、
    スルーホール導体と、
    前記スルーホール導体と一体に設けられると共に、前記スルーホール導体よりも外形の大きいパッド導体と、を有していることを特徴とする請求項1記載の積層コイル部品。
  3. 前記接続部は、前記第3引出導体に直接接続される第4引出導体、及び、当該第4引出導体に接続される第5引出導体を有し、
    前記第4引出導体の収縮率は、前記第2引出導体の収縮率と略同等であり、
    前記第5引出導体の収縮率は、前記第1引出導体及び前記第3引出導体の収縮率と略同等であることを特徴とする請求項1又は2記載の積層コイル部品。
  4. 前記コイルの中心軸は、前記素体における積層方向に沿って延在しており、
    前記外部電極は、前記素体において前記積層方向で対向する一対の前記外表面に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の積層コイル部品。
  5. 前記第1引出導体は、他の前記引出導体よりも体積が大きいことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の積層コイル部品。
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