JP2015153763A - 荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015153763A
JP2015153763A JP2014023449A JP2014023449A JP2015153763A JP 2015153763 A JP2015153763 A JP 2015153763A JP 2014023449 A JP2014023449 A JP 2014023449A JP 2014023449 A JP2014023449 A JP 2014023449A JP 2015153763 A JP2015153763 A JP 2015153763A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
charged particle
particle beam
sample
focus
partial pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014023449A
Other languages
English (en)
Inventor
知生 本杉
Tomoo Motosugi
知生 本杉
孝幸 大西
Takayuki Onishi
孝幸 大西
薫 鶴田
Kaoru Tsuruta
薫 鶴田
研司 大歳
Kenji Otoshi
研司 大歳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nuflare Technology Inc
Original Assignee
Nuflare Technology Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nuflare Technology Inc filed Critical Nuflare Technology Inc
Priority to JP2014023449A priority Critical patent/JP2015153763A/ja
Priority to TW104100281A priority patent/TWI579881B/zh
Priority to US14/607,559 priority patent/US9190245B2/en
Priority to KR1020150020064A priority patent/KR101680027B1/ko
Publication of JP2015153763A publication Critical patent/JP2015153763A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F1/00Originals for photomechanical production of textured or patterned surfaces, e.g., masks, photo-masks, reticles; Mask blanks or pellicles therefor; Containers specially adapted therefor; Preparation thereof
    • G03F1/20Masks or mask blanks for imaging by charged particle beam [CPB] radiation, e.g. by electron beam; Preparation thereof
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/30Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects
    • H01J37/317Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects for changing properties of the objects or for applying thin layers thereon, e.g. for ion implantation
    • H01J37/3174Particle-beam lithography, e.g. electron beam lithography
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement, ion-optical arrangement
    • H01J37/10Lenses
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/20Means for supporting or positioning the objects or the material; Means for adjusting diaphragms or lenses associated with the support
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/21Means for adjusting the focus
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/30Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects
    • H01J37/302Controlling tubes by external information, e.g. programme control
    • H01J37/3023Programme control
    • H01J37/3026Patterning strategy
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/006Details of gas supplies, e.g. in an ion source, to a beam line, to a specimen or to a workpiece
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/04Means for controlling the discharge
    • H01J2237/049Focusing means
    • H01J2237/0492Lens systems
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/06Sources
    • H01J2237/063Electron sources
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/10Lenses
    • H01J2237/103Lenses characterised by lens type
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/20Positioning, supporting, modifying or maintaining the physical state of objects being observed or treated
    • H01J2237/2007Holding mechanisms

Abstract

【課題】ビームのフォーカスずれを補正することが可能な描画装置を提供する。【解決手段】描画装置100は、荷電粒子ビームを放出する電子銃201と、描画対象試料が載置されるステージ105と、試料面上に荷電粒子ビームを合焦する対物レンズ207と、ステージを内部に配置するチャンバと、チャンバ内が大気圧よりも低い圧力に制御された状態で、チャンバ内の所定のガスの分圧を測定する分圧計134と、所定のガスの分圧に応じて、試料面上に荷電粒子ビームを合焦するフォーカス位置を調整するレンズ制御回路130と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法に係り、例えば、電子ビーム描画装置における電子ビームのフォーカス調整を行う手法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図11は、可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式(VSB方式)という。
描画装置では、電子ビーム等の荷電粒子ビームを偏向器により偏向させることによって所望の位置にビームを照射してパターンを描画するが、装置の使用に伴い、かかる偏向器が汚染物質等により汚染され、ビームドリフトが生じてしまうといった問題があった。そのため、電子ビーム描画では、かかるビームドリフトを補正することが行われている(例えば、特許文献1参照)。しかし、ドリフト量を補正しても、その原因となる汚染物質が除去される訳ではないので、ビームドリフトを抑制するためにはかかる汚染物質を除去することが有効と考えられる。そのため、かかる汚染物質を除去するために描画装置の鏡筒内に洗浄用のガスを流すといったことが検討されている。
しかしながら、かかる洗浄用のガスを流すと電子ビームのフォーカスがずれてしまうといった問題がわかってきた。
特開2007−43083号公報
そこで、本発明は、上述した問題点を克服し、ビームのフォーカスずれを補正することが可能な描画装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
荷電粒子ビームを放出する放出部と、
描画対象試料が載置されるステージと、
試料面上に荷電粒子ビームを合焦する対物レンズと、
ステージを内部に配置するチャンバと、
チャンバ内が大気圧よりも低い圧力に制御された状態で、チャンバ内の所定のガスの分圧を測定する測定部と、
所定のガスの分圧に応じて、試料面上に荷電粒子ビームを合焦するフォーカス位置を調整する調整部と、
を備えたことを特徴とする。
また、所定のガスにはオゾン(O)が含まれる。
また、所定のガスをチャンバ内に流しながら、試料にパターンを描画すると好適である。
また、調整部は、オフセット値を用いてフォーカス位置を調整すると好適である。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
描画対象試料が載置されるステージを内部に配置するチャンバ内が大気圧よりも低い圧力に制御された状態で、チャンバ内の所定のガスの分圧を測定する工程と、
所定のガスの分圧に応じて、試料面上に荷電粒子ビームを合焦するフォーカス位置を調整する工程と、
フォーカス位置が所定のガスの分圧に応じて調整された状態で、荷電粒子ビームを用いて前記試料にパターンを描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ガスの流入によるビームのフォーカスずれを補正できる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1におけるフォーカス調整の仕方を説明するための概念図である。 実施の形態1におけるフォーカス位置のずれを説明するためのグラフの一例である。 実施の形態1における電子鏡筒内の圧力と時刻との関係の一例を示している。 実施の形態1における電子鏡筒内の圧力とフォーカス位置での対物レンズのレンズ値(励磁)との関係の一例を示している。 実施の形態1における電子鏡筒内のOガス分圧とフォーカス位置での対物レンズのレンズ値(励磁)との関係の一例を示している。 実施の形態1における相関テーブルの一例を示す概念図である。 実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態2における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態2における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置の一例として、可変成形型の描画装置について説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。特に、可変成形型の描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、ブランキング偏向器212、ブランキングアパーチャ214、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、主偏向器208及び副偏向器209が配置されている。描画室103内には、ステージ105が配置される。ステージ105は、水平方向(x,y方向)に移動が可能なXYステージ106と、XYステージ106上に配置され上下方向(x方向)に移動が可能なZステージ107とを有している。Zステージ107は、XYステージ106上面全面ではなく、一部の領域を残して配置されている。Zステージ107上には、レジストが塗布された、描画対象となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスクが含まれる。また、試料101には、レジストが塗布された、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。また、Zステージ107とは異なるXYステージ106上の領域には、例えば棒状のサポート部材108が配置され、サポート部材108上にマーク109が配置される。Zステージ107上に試料101が配置された状態で、Zステージ107の移動によって試料101上面がマーク109の上面と同じ高さ位置にすることが可能な高さ位置にマーク109の上面高さ位置は配置(固定)されている。
また、電子鏡筒102側面には、洗浄用ガスを供給可能な供給孔216が形成され、供給ラインが接続される。供給ラインはガスタンク300に接続され、供給ラインの途中にマスフローメータ(MF)302とバルブ304が配置される。供給孔216の高さ位置は対物偏向器となる主偏向器208及び副偏向器209よりも上流側(ビーム照射源側)に配置されると好適である。ガスタンク300には、オゾン(O)が充填され、ガスタンク300から電子鏡筒102内にOガスが供給可能になっている。
また、電子鏡筒102側面には、排気用の開口部が形成され、バルブ181を介して真空ポンプ180に接続される。電子鏡筒102内は、真空ポンプ180によって内部のガスが排気され、大気圧よりも低い真空状態に制御される。同様に、描画室103には、排気用の開口部が形成され、バルブ183を介して真空ポンプ182に接続される。描画室103内は、真空ポンプ182によって内部のガスが排気され、大気圧よりも低い真空状態に制御される。
制御部160は、制御計算機170、メモリ172、制御計算機110、メモリ112、偏向制御回路120、レンズ制御回路130、DAC(デジタル・アナログコンバータ)アンプ132、分圧計134、及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142,144を有している。制御計算機170、メモリ172、制御計算機110、メモリ112、偏向制御回路120、レンズ制御回路130分圧計134、及び記憶装置140,142,144は、図示しないバスを介して接続されている。
制御計算機110内には、描画データ処理部50、及び描画制御部52が配置される。描画データ処理部50、及び描画制御部52といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。描画データ処理部50、及び描画制御部52に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。
制御計算機170内には、オゾン(O)分圧取得部60、オフセット取得部62、及び判定部64,66が配置される。O分圧取得部60、オフセット取得部62、及び判定部64,66といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。O分圧取得部60、オフセット取得部62、及び判定部64,66に入出力される情報および演算中の情報はメモリ172にその都度格納される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、位置偏向(対物偏向)用には、主偏向器208と副偏向器209の主副2段の多段偏向器を用いているが、1段の偏向器或いは3段以上の多段偏向器によって位置偏向を行なう場合であってもよい。また、描画装置100には、マウスやキーボード等の入力装置、モニタ装置、及び外部インターフェース回路等が接続されていても構わない。
ここで、偏向器(例えば、主偏向器208及び副偏向器209)の汚染によるビームドリフトを抑制するためには、Oガスが有効である。Oガスを電子鏡筒102内に供給後、Oガスに電子ビームを照射することで酸素ラジカルを発生させることができる。そして、かかる酸素ラジカルが偏向器に付着した汚染物質(炭化水素)を分解してガス化することで汚染物質を取り除くことができる。その結果として、ビームドリフトを抑制或いは低減できる。一方、電子鏡筒102内に供給されたOガスは電子鏡筒102内だけではなく描画室103(描画チャンバ)内にも広がる。Oガス雰囲気中では、Oガスが供給されていない真空下に比べて電子ビーム200の焦点深度(フォーカス)が変化してしまうことが実験により確認されている。電子ビームのフォーカスはステージ105上のマーク109を用いて、所定のタイミングで自動調整を行うが、調整用マーク109上面と試料101の描画面には微小な高さの違いが生じる。
図2は、実施の形態1におけるフォーカス調整の仕方を説明するための概念図である。予め固定マーク109上で電子ビーム200のフォーカスを調整しておく。調整は対物レンズ207の励磁で行う。このときの対物レンズ207の励磁の値をAとする。描画時、試料101表面(描画面)と固定マーク109の表面との高さが一致するようにZステージ107をZ方向にΔZ移動させる。例えば、図示しないZセンサで試料101面とマーク109表面の高さ位置を測定し、試料101面の高さ位置をマーク109表面の高さ位置に合わせるようにZステージ107で移動させればよい。
かかる状態で理論的には、試料101面と固定マーク109の高さが一致するので、対物レンズ207の励磁をAとすれば試料101面上でもジャストフォーカスとなるはずである。しかし、実際に対物レンズ207の励磁を変化させて描画を行い、描画されたパターンを測定すると、励磁=Aの時にはジャストフォーカスとならず、可変された励磁=A’の時にジャストフォーカスとなることが実験的に証明されている。
以上より、試料101を描画する際には、固定マーク109で得られた最適な対物レンズ調整値Aに、(A’−A)という固定値をプラスする。この(A’−A)をフォーカスオフセットと呼ぶ。フォーカスオフセットの値は、試料101の材質や厚みが同じであれば、同様に再現することが実験結果から判っている。
図3は、実施の形態1におけるフォーカス位置のずれを説明するためのグラフの一例である。図3において、縦軸は尤度(Dose Latitude)、横軸はフォーカス位置を示している。図3では、フォーカス位置「0」がマーク109でフォーカス調整された基準位置を示している。調整されるフォーカス位置は尤度が最も小さくなる変曲点に合わせる。尤度は、パターン寸法CD(変化分)と電子ビームの照射量doseとの関係を示すパラメータ(係数)として定義されればよい。汚染物質の洗浄を行わないOガスをチャンバ内に供給しない環境下では、グラフAが示すように、例えば、フォーカス位置が基準位置から+aだけずれる。よって、+aに相当するフォーカスオフセットが必要となる。他方、汚染物質の洗浄を行うOガスをチャンバ内に供給した環境下では、グラフBが示すように、例えば、フォーカス位置が基準位置から−bだけずれる。よって、−bに相当するフォーカスオフセットが必要となる。このように、Oガスの有無によってフォーカス位置が異なる。さらに、Oガスの有無だけではなく、Oガスの分圧によって、フォーカス位置は変化する。
図4は、実施の形態1における電子鏡筒内の圧力と時刻との関係の一例を示している。図4では、一旦、真空ポンプによって電子鏡筒内を真空引きし、内部の圧力を低く(真空)にした状態から、所定の時間経過毎にOガスを供給し、電子鏡筒102内部の圧力を徐々に高く(真空度を低く)した場合の一例を示している。
図5は、実施の形態1における電子鏡筒内の圧力とフォーカス位置での対物レンズのレンズ値(励磁)との関係の一例を示している。図5では、図4に示したように、Oガスを供給することによって、徐々に電子鏡筒102内の圧力を高く(真空度を低く)した場合のフォーカス位置での対物レンズ207のレンズ値(励磁)の変化の一例を示している。このように、Oガスによって電子鏡筒102内の圧力を高く(真空度を低く)していくとフォーカスさせるための対物レンズ207のレンズ値(励磁)が変化することがわかる。
図6は、実施の形態1における電子鏡筒内のOガス分圧とフォーカス位置での対物レンズのレンズ値(励磁)との関係の一例を示している。図4と図5の関係から、Oガスの供給量を増やしていく(Oガス分圧を高めていく)と、図6のように対物レンズ207のレンズ値(励磁)が変化する。そこで、実施の形態1では、Oガス分圧とフォーカスオフセット値との関係を実験等により予め求めておく。フォーカスオフセット値は、上述したように、励磁値(A’−A)で定義してもよいし、或いは、例えば、高さ方向(z方向)についてのずれ量(高さ寸法)として定義されてもよい。
図7は、実施の形態1における相関テーブルの一例を示す概念図である。かかる実験等により、図7に示すように、Oガス分圧とフォーカスオフセット値との相関関係を示す相関テーブル(補正テーブル)を作成しておく。相関テーブルは、描画開始前に記憶装置144に記憶しておく。
図8は、実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図8において、実施の形態1における描画方法は、Oガス分圧測定工程(S102)と、フォーカスオフセット取得工程(S104)と、調整(更新)工程(S106)と、描画工程(S114)と、判定工程(S120)と、判定工程(S122)という一連の工程を実施する。
まず、偏向器の汚染物質を除去するためのOガスを流す前に、描画装置100は他の試料に対して描画処理を実施していたものとする。その際には、上述したようにマーク109を用いたフォーカス調整とかかるフォーカス位置からのオフセット値の測定が行われていたことは言うまでもない。かかる描画装置100の使用によって、汚染物質が偏向器(例えば、主偏向器208や副偏向器209)に付着した後に、上述したように、Oガスを電子鏡筒102内に供給し、電子ビーム200を照射して発生させた酸素ラジカルによって汚染物質を除去する。図8では、かかる洗浄作業が行われた後、或いは少なくともOガスを電子鏡筒102内に供給した後の状態からの動作を説明する。
ガス分圧測定工程(S102)として、分圧計134は、描画室103(チャンバ)内が真空ポンプ182等により大気圧よりも低い圧力に制御された状態で、描画室103内のOガス(所定のガス)の分圧を測定する。分圧計134は、測定部の一例となる。測定結果は、O分圧取得部60に出力される。これにより、O分圧取得部60は、描画室103内のOガス分圧を取得する。Oガスは、例えば、電子鏡筒102内に流し続けていてもよいし、洗浄時のみ流してもよい。Oガスを流し続けることで、描画処理中も描画処理に用いる電子ビームを用いて自動的に洗浄を行なうことができる。
フォーカスオフセット取得工程(S104)として、オフセット取得部62は、記憶装置144から相関テーブルを読み出し、測定されたOガスの分圧に対応するフォーカスオフセット値を取得する。取得されたフォーカスオフセット値は制御計算機110に出力される。
調整(更新)工程(S106)として、描画制御部52は、入力したフォーカスオフセット値をレンズ制御回路130に設定する。レンズ制御回路130には、事前に今まで使用したフォーカスオフセット値が設定されているが、今回の新たなフォーカスオフセット値に設定値を更新する。これにより、対物レンズ207に励磁される電圧が補正される。よって、Oガス(所定のガス)の分圧に応じて、対物レンズ207によるフォーカス位置が調整されることになる。レンズ制御回路130は、調整部の一例である。なお、フォーカスオフセット値が励磁値(A’−A)で定義されている場合には、レンズ制御回路130は、当初の励磁値に更新されたフォーカスオフセット値を加算すればよい。フォーカスオフセット値が、例えば、高さ方向(z方向)についてのずれ量(高さ寸法)で定義されている場合には、レンズ制御回路130は、当初の励磁値に対応する高さ方向(z方向)位置に更新されたフォーカスオフセット値を加算した後に、かかる加算値を対応する励磁値に変換すればよい。
描画工程(S114)として、描画部150は、フォーカス位置が前記所定のガスの分圧に応じて調整された状態で、荷電粒子ビームを用いて前記試料にパターンを描画する。ここでは、例えば、Oガス(所定のガス)を電子鏡筒102(及び描画室103)(チャンバ)内に流しながら、試料101にパターンを描画する。ここで、描画に当って、まず、描画装置100は以下のように動作する。まず、描画データ処理部50は、記憶装置140から描画対象チップのパターンデータ(描画データ)を読み出し、複数段のデータ変換処理を行って装置固有のショットデータを生成する。チップのパターンデータには、少なくとも1つ以上の図形パターンが定義される。しかしながら、描画装置100で図形パターンを描画するためには、1回のビームのショットで照射できるサイズにチップのパターンデータに定義された図形パターンを分割する必要がある。そこで、描画データ処理部50は、実際に描画するために、各図形パターンを1回のビームのショットで照射できるショットサイズに分割してショット図形を生成する。そして、ショット図形毎にショットデータを生成する。ショットデータには、例えば、図形種、図形サイズ、及び照射位置といった図形データが定義される。その他、照射量に応じた照射時間が定義される。生成されたショットデータは記憶装置142に格納される。
描画装置100では、試料101の描画領域10が、主偏向器208の偏向可能幅で、例えばy方向に向かって短冊状に複数のストライプ領域に仮想分割される。また、各ストライプ領域は、副偏向器209の偏向可能サイズで、メッシュ状に複数のサブフィールド(SF)(小領域)に仮想分割される。そして、各SFの各ショット位置に対応するショット図形が描画される。
描画装置100では、複数段の偏向器を用いて、ストライプ領域毎に描画処理を進めていく。ここでは、一例として、主偏向器208、及び副偏向器209といった2段偏向器が用いられる。ステージ105が例えば−x方向に向かって連続移動しながら、1番目のストライプ領域についてx方向に向かって描画を進めていく。そして、1番目のストライプ領域の描画終了後、同様に、或いは逆方向に向かって2番目のストライプ領域の描画を進めていく。以降、同様に、3番目以降のストライプ領域の描画を進めていく。そして、主偏向器208が、XYステージ105の移動に追従するように、SFの基準位置に電子ビーム200を順に偏向する。また、副偏向器209が、各SFの基準位置Aから当該SF30内に照射されるビームの各ショット位置に電子ビーム200を偏向する。このように、主偏向器208、及び副偏向器209は、サイズの異なる偏向領域をもつ。
偏向制御回路120は、ショットデータに定義される位置に応じて主偏向データ、及び副偏向データを生成する。同様に、ショットデータ或いは別途用意される照射時間データ(照射量データ)に基づいて、ブランキングデータを生成する。同様に、ショットデータに定義される図形種およびサイズに応じて成形データを生成する。主偏向データは、DACアンプ132に出力される。副偏向データは、図示しない副偏向用のDACアンプに出力する。ブランキングデータは、図示しないブランキング制御用のDACアンプに出力する。成形データは、図示しないビーム成形用のDACアンプに出力する。
そして、図示しないブランキング制御用のDACアンプでは、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、ブランキング偏向器212に印加する。かかる偏向電圧によって電子ビーム200が偏向させられ、ビームONとビームOFFの切り替えが行われ、これにより各ショットのビームが形成される。
図示しない成形偏向制御用のDACアンプでは、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、偏向器205に印加する。かかる偏向電圧によって電子ビーム200が偏向させられ、第1のアパーチャ203を通過した電子ビーム200の第2のアパーチャ206の開口部通過位置が制御され、これにより各ショットのビームが可変成形される。
DACアンプ132では、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、主偏向器208に印加する。かかる偏向電圧によって電子ビーム200が偏向させられ、各ショットのビームがメッシュ状に仮想分割された所定のサブフィールド(SF)の基準位置に偏向される。
図示しない副偏向用のDACアンプでは、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、副偏向器209に印加する。かかる偏向電圧によって電子ビーム200が偏向させられ、各ショットのビームがメッシュ状に仮想分割された所定のサブフィールド(SF)内にの各ショット位置に偏向される。
以上のように、偏向制御回路120から制御された各DACアンプからの信号に基づいて、描画部150は、電子ビーム200を用いて、当該図形パターンを試料100に描画する。具体的には、以下のように動作する。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、ブランキング偏向器212内を通過する際にブランキング用のDACアンプからの偏向信号によって制御されるブランキング偏向器212によって、ビームONの状態では、ブランキングアパーチャ214を通過するように制御され、ビームOFFの状態では、ビーム全体がブランキングアパーチャ214で遮へいされるように偏向される。ビームOFFの状態からビームONとなり、その後ビームOFFになるまでにブランキングアパーチャ214を通過した電子ビーム200が1回の電子ビームのショットとなる。ブランキング偏向器212は、通過する電子ビーム200の向きを制御して、ビームONの状態とビームOFFの状態とを交互に生成する。例えば、ビームONの状態では電圧を印加せず、ビームOFFの際にブランキング偏向器212に電圧を印加すればよい。かかる各ショットの照射時間tで試料101に照射される電子ビーム200のショットあたりの照射量が調整されることになる。
以上のようにブランキング偏向器212とブランキングアパーチャ214を通過することによって生成された各ショットの電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形の穴を持つ第1の成形アパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形に成形する。そして、第1の成形アパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2の成形アパーチャ206上に投影される。偏向器205によって、かかる第2の成形アパーチャ206上での第1のアパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させる(可変成形を行なう)ことができる。かかる可変成形はショット毎に行なわれ、通常ショット毎に異なるビーム形状と寸法に成形される。そして、第2の成形アパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、Oガス(所定のガス)の分圧に応じて調整されたフォーカスオフセットによって焦点位置が補正された対物レンズ207により焦点を合わせ(合焦し)、主偏向器208及び副偏向器209によって偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された試料101の所望する位置に照射される。図1では、位置偏向に、主副2段の多段偏向を用いた場合を示している。かかる場合には、主偏向器208でSF30の基準位置にステージ移動に追従しながら該当ショットの電子ビーム200を偏向し、副偏向器209でSF内の各照射位置にかかる該当ショットのビームを偏向すればよい。かかる動作を繰り返し、各ショットのショット図形を繋ぎ合わせることで、所望のパターンを描画する。かかる描画動作は、ストライプ毎に実施される。
以上のように、実施の形態1では、チャンバ内の所定のガスの分圧に対応したフォーカスオフセット値を用いてフォーカス位置が調整された状態で、試料101にパターンが描画される。かかる動作により、フォーカスずれ(デフォーカス)を抑制或いは低減できる。
判定工程(S120)として、判定部64は、1つのストライプ領域に対する描画処理が終了する度に、すべてのストライプ領域について描画が終了したかどうかを判定する。まだ描画していないストライプ領域がある場合には判定工程(S122)に進む。すべてのストライプ領域について描画が終了している場合には描画処理が終了する。
判定工程(S122)として、判定部66は、フォーカス調整を行う所定の期間Txが経過したかどうかを判定する。経過していない場合には、判定工程(S120)に戻る。そして、すべてのストライプ領域について描画が終了するか、或いは所定の期間が経過するまで、判定工程(S120)と判定工程(S122)とを繰り返す。所定の期間が経過した場合には、Oガス分圧測定工程(S102)に戻り、すべてのストライプ領域について描画が終了するまで、Oガス分圧測定工程(S102)から判定工程(S122)までの各工程を繰り返す。フォーカス調整を行う期間Txは、ストライプ領域毎でもよいし、複数のストライプ領域を描画する毎でもよい。また、その期間Txは可変に設定されてもよい。例えば、最初は期間が短く、そして、徐々に長くしてもよい。例えば、図示しないビームドリフト補正を行うタイミングに合わせて行っても良い。或いは、偏向器等に付着した汚染物質の除去を行うタイミングに合わせて行っても良い。偏向器等に付着した汚染物質の除去を行う間隔は、ストライプ領域毎でもよいし、複数のストライプ領域を描画する毎でもよい。或いは、複数の試料101を描画する毎に行っても良い。
以上のように、実施の形態1によれば、偏向器等に付着した汚染物質の除去を行うことができると共に、ガスの流入によるビームのフォーカスずれを補正できる。よって、デフォーカスによるパターンの位置ずれ等を抑制或いは低減できる。さらに、汚染物質の除去により、ビームドリフトを抑制或いは低減できる。
実施の形態2.
実施の形態1では、対物レンズ207を励磁する電圧値を補正したが、これに限るものではない。実施の形態2では、他の手法にてフォーカスずれを補正する。
図9は、実施の形態2における描画装置の構成を示す概念図である。図9において、制御計算機170内に、差分演算部68が追加された点、偏向制御回路120内に、補正部122、偏向量演算部124、及びフォーカス調整量演算部126が追加された点、以外は、図1と同様である。
図10は、実施の形態2における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図10において、調整(更新)工程(S106)の代わりに、差分演算工程(S108)と、フォーカス調整量演算工程(S110)と、偏向量演算工程(S112)と、ダイナミックフォーカス補正工程(S113)とを、フォーカスオフセット取得工程(S104)と描画工程(S114)との間に追加した点以外は、図8と同様である。以下、特に説明する点以外の内容は、実施の形態1と同様である。
ガス分圧測定工程(S102)と、フォーカスオフセット取得工程(S104)の内容は、実施の形態1と同様である。
差分演算工程(S108)として、差分演算部68は、描画制御部52を介してレンズ制御回路130に現在設定されているフォーカスオフセット値を読み出し、今回、取得されたフォーカスオフセット値との差分を演算する。実施の形態2では、フォーカスオフセット値を高さ方向(z方向)の寸法で定義するとよい。差分値は、偏向制御回路120に出力される。
フォーカス調整量演算工程(S110)として、フォーカス調整量演算部126は、上述した差分値(z値)だけフォーカス位置を移動(調整)させるためのフォーカス調整量を演算する。実施の形態2では、例えば、主偏向器208をダイナミックフォーカス補正用に流用する。よって、フォーカス調整量は、主偏向器208に印加する電圧を得るためのデジタル信号として演算される。なお、ダイナミックフォーカス補正は、主偏向器208ではなく、その他の静電レンズ等を配置して、かかる静電レンズ等で実施してもよい。
偏向量演算工程(S112)として、主偏向用の偏向量演算部124は、ショットデータに定義される位置に応じて主偏向データを生成する。また、図示しない副偏向用の偏向量演算部は、ショットデータに定義される位置に応じて副偏向データを生成する。また、図示しないブランキング用の偏向量演算部は、ショットデータ或いは別途用意される照射時間データ(照射量データ)に基づいて、ブランキングデータを生成する。また、図示しない成形用の偏向量演算部は、ショットデータに定義される図形種およびサイズに応じて成形データを生成する。
実施の形態2では、次のダイナミックフォーカス補正工程(S112)を説明するために偏向量演算工程(S110)を描画工程(S114)とは別に記載したが、実施の形態1では、偏向量演算工程(S110)と同様の処理を描画工程(S114)内で実施している。
ダイナミックフォーカス補正工程(S112)として、補正部122は、主偏向データに上述したフォーカス調整量を加算する。主偏向器208は、各方向に対応する例えば8極の電極によって構成される。主偏向データは、各電極用にそれぞれ個別に生成されるが、ダイナミックフォーカスでは、各電極に同じようにフォーカス調整量を加算する。かかる補正部122による主偏向データの補正によって、Oガスの分圧に応じて、試料101面上に電子ビームを合焦するフォーカス位置が調整される。補正部122は、調整部の一例である。
補正された主偏向データは、DACアンプ132に出力される。副偏向データは、図示しない副偏向用のDACアンプに出力する。ブランキングデータは、図示しないブランキング制御用のDACアンプに出力する。成形データは、図示しないビーム成形用のDACアンプに出力する。
描画工程(S114)として、描画部150は、フォーカス位置が前記所定のガスの分圧に応じて調整された状態で、荷電粒子ビームを用いて前記試料にパターンを描画する。実施の形態2では、第2の成形アパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ(合焦し)、さらに、主偏向器208によって、Oガス(所定のガス)の分圧に応じて調整されたフォーカスオフセットによって焦点位置がダイナミックに補正された状態で、主偏向器208及び副偏向器209によって偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された試料101の所望する位置に照射される。描画工程(S114)のその他の内容は実施の形態1と同様である。
また、判定工程(S120)以降の各工程、及び繰り返すフロー内容は実施の形態1と同様である。
以上のように、実施の形態2によれば、対物レンズ207の設定は変更せずに、ガスの流入によるビームのフォーカスずれを補正できる。よって、デフォーカスによるパターンの位置ずれ等を抑制或いは低減できる。その他、実施の形態1と同様、偏向器等に付着した汚染物質の除去を行うことができると共に、汚染物質の除去により、ビームドリフトを抑制或いは低減できる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。
50 描画データ処理部
52 描画制御部
60 O分圧取得部
62 オフセット取得部
64,66 判定部
68 差分演算部
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 ステージ
110,170 制御計算機
112,172 メモリ
120 偏向制御回路
122 補正部
124 偏向量演算部
126 フォーカス調整量演算部
130 レンズ制御回路
132 DACアンプ
134 分圧計
140,142,144 記憶装置
150 描画部
160 制御部
180,182 真空ポンプ
181,183 バルブ
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
204 投影レンズ
205 偏向器
206,420 第2のアパーチャ
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
212 ブランキング偏向器
214 ブランキングアパーチャ
216 供給孔
300 タンク
302 マスフローメータ
304 バルブ
330 電子線
411 開口
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (5)

  1. 荷電粒子ビームを放出する放出部と、
    描画対象試料が載置されるステージと、
    前記試料面上に前記荷電粒子ビームを合焦する対物レンズと、
    前記ステージを内部に配置するチャンバと、
    前記チャンバ内が大気圧よりも低い圧力に制御された状態で、前記チャンバ内の所定のガスの分圧を測定する測定部と、
    前記所定のガスの分圧に応じて、前記試料面上に前記荷電粒子ビームを合焦するフォーカス位置を調整する調整部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記所定のガスにはオゾン(O)が含まれることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記所定のガスを前記チャンバ内に流しながら、前記試料にパターンを描画することを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記調整部は、オフセット値を用いてフォーカス位置を調整することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. 描画対象試料が載置されるステージを内部に配置するチャンバ内が大気圧よりも低い圧力に制御された状態で、前記チャンバ内の所定のガスの分圧を測定する工程と、
    前記所定のガスの分圧に応じて、前記試料面上に荷電粒子ビームを合焦するフォーカス位置を調整する工程と、
    前記フォーカス位置が前記所定のガスの分圧に応じて調整された状態で、荷電粒子ビームを用いて前記試料にパターンを描画する工程と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
JP2014023449A 2014-02-10 2014-02-10 荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法 Pending JP2015153763A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014023449A JP2015153763A (ja) 2014-02-10 2014-02-10 荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法
TW104100281A TWI579881B (zh) 2014-02-10 2015-01-06 Charged particle beam drawing device and charged particle beam drawing method
US14/607,559 US9190245B2 (en) 2014-02-10 2015-01-28 Charged particle beam writing apparatus, and charged particle beam writing method
KR1020150020064A KR101680027B1 (ko) 2014-02-10 2015-02-10 하전 입자빔 묘화 장치 및 하전 입자빔 묘화 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014023449A JP2015153763A (ja) 2014-02-10 2014-02-10 荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015153763A true JP2015153763A (ja) 2015-08-24

Family

ID=53775527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014023449A Pending JP2015153763A (ja) 2014-02-10 2014-02-10 荷電粒子ビーム描画装置および荷電粒子ビーム描画方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9190245B2 (ja)
JP (1) JP2015153763A (ja)
KR (1) KR101680027B1 (ja)
TW (1) TWI579881B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019106499A (ja) * 2017-12-14 2019-06-27 株式会社ニューフレアテクノロジー 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
US11352694B2 (en) 2017-10-27 2022-06-07 Nuflare Technology, Inc. Drawing apparatus and control method thereof

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6349944B2 (ja) * 2014-05-13 2018-07-04 株式会社ニューフレアテクノロジー 電子ビーム描画装置及び電子ビーム描画方法
JP6383228B2 (ja) * 2014-09-19 2018-08-29 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビームのビーム位置測定方法及びマルチ荷電粒子ビーム描画装置
US9981293B2 (en) * 2016-04-21 2018-05-29 Mapper Lithography Ip B.V. Method and system for the removal and/or avoidance of contamination in charged particle beam systems
KR102122872B1 (ko) * 2016-08-31 2020-06-15 주식회사 히타치하이테크 계측 장치 및 계측 방법
JP7070033B2 (ja) * 2018-04-25 2022-05-18 株式会社ニューフレアテクノロジー 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
JP2022146501A (ja) * 2021-03-22 2022-10-05 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビーム描画装置及びその調整方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09259811A (ja) * 1996-03-19 1997-10-03 Fujitsu Ltd 荷電粒子ビーム露光方法及びその装置
JP2005150515A (ja) * 2003-11-18 2005-06-09 Tokyo Seimitsu Co Ltd 電子ビーム近接露光装置、電子ビーム近接露光方法及びウエハ
JP2007234583A (ja) * 2006-01-31 2007-09-13 Toshiba Corp 荷電ビーム装置および欠陥修正方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2650930B2 (ja) * 1987-11-24 1997-09-10 株式会社日立製作所 超格子構作の素子製作方法
JP2000133567A (ja) * 1998-10-23 2000-05-12 Advantest Corp 電子ビーム露光方法及び電子ビーム露光装置
JP2003124096A (ja) * 2001-10-11 2003-04-25 Advantest Corp 電子ビーム露光方法及び露光装置
JP3999038B2 (ja) * 2002-05-14 2007-10-31 エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社 集束イオンビーム装置
JP4520426B2 (ja) 2005-07-04 2010-08-04 株式会社ニューフレアテクノロジー 電子ビームのビームドリフト補正方法及び電子ビームの描画方法
US7589335B2 (en) * 2006-07-14 2009-09-15 Nuflare Technology, Inc. Charged-particle beam pattern writing method and apparatus and software program for use therein
JP4747112B2 (ja) * 2007-02-01 2011-08-17 株式会社ニューフレアテクノロジー パターン形成方法及び荷電粒子ビーム描画装置
TW201001051A (en) * 2008-06-16 2010-01-01 Chun-Chieh Chen Pneumatic adjustable focus module
JP5403603B2 (ja) * 2009-05-28 2014-01-29 株式会社ニューフレアテクノロジー 描画装置の描画エラー検証方法及び描画装置の描画エラー検証用データの作成装置
DE102010001349B9 (de) * 2010-01-28 2014-08-28 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Vorrichtung zum Fokussieren sowie zum Speichern von Ionen
JP2012142328A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Nuflare Technology Inc 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画処理の再現方法
JP5898454B2 (ja) * 2011-10-20 2016-04-06 株式会社日立ハイテクサイエンス 集束イオンビーム装置
EP2610889A3 (en) * 2011-12-27 2015-05-06 Fei Company Drift control in a charged particle beam system
JP5896775B2 (ja) * 2012-02-16 2016-03-30 株式会社ニューフレアテクノロジー 電子ビーム描画装置および電子ビーム描画方法
JP6018811B2 (ja) * 2012-06-19 2016-11-02 株式会社ニューフレアテクノロジー ドリフト補正方法および描画データの作成方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09259811A (ja) * 1996-03-19 1997-10-03 Fujitsu Ltd 荷電粒子ビーム露光方法及びその装置
JP2005150515A (ja) * 2003-11-18 2005-06-09 Tokyo Seimitsu Co Ltd 電子ビーム近接露光装置、電子ビーム近接露光方法及びウエハ
JP2007234583A (ja) * 2006-01-31 2007-09-13 Toshiba Corp 荷電ビーム装置および欠陥修正方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11352694B2 (en) 2017-10-27 2022-06-07 Nuflare Technology, Inc. Drawing apparatus and control method thereof
JP2019106499A (ja) * 2017-12-14 2019-06-27 株式会社ニューフレアテクノロジー 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法

Also Published As

Publication number Publication date
TWI579881B (zh) 2017-04-21
TW201543521A (zh) 2015-11-16
US9190245B2 (en) 2015-11-17
US20150228455A1 (en) 2015-08-13
KR20150094542A (ko) 2015-08-19
KR101680027B1 (ko) 2016-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101680027B1 (ko) 하전 입자빔 묘화 장치 및 하전 입자빔 묘화 방법
JP4945380B2 (ja) 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
JP5636238B2 (ja) 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
JP2016072497A (ja) 加速電圧ドリフトの補正方法、荷電粒子ビームのドリフト補正方法、及び荷電粒子ビーム描画装置
JP6863208B2 (ja) マルチ荷電粒子ビーム描画装置及びマルチ荷電粒子ビーム描画方法
KR101843056B1 (ko) 하전 입자빔 묘화 장치 및 하전 입자빔 묘화 방법
KR101621784B1 (ko) 하전 입자 빔 묘화 장치 및 하전 입자 빔 묘화 방법
JP2011228503A (ja) 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
JP5607413B2 (ja) 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
KR102440642B1 (ko) 하전 입자 빔 묘화 장치 및 하전 입자 빔 묘화 방법
US9812284B2 (en) Charged particle beam drawing apparatus and charged particle beam drawing method
JP6166910B2 (ja) カソードの動作温度調整方法、及び描画装置
JP6863259B2 (ja) 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
JP2016100445A (ja) 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
JP2013115303A (ja) 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
KR101794286B1 (ko) 하전 입자빔 묘화 장치 및 하전 입자빔 묘화 방법
JP6861543B2 (ja) 荷電粒子ビーム描画方法および荷電粒子ビーム描画装置
JP2020027866A (ja) 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
JP6174862B2 (ja) 荷電粒子ビーム描画方法および荷電粒子ビーム描画装置
JP2010212582A (ja) 荷電粒子ビーム描画装置、荷電粒子ビーム描画方法及び荷電粒子ビームの非点補正方法
JP6039970B2 (ja) セトリング時間の設定方法、荷電粒子ビーム描画方法、および荷電粒子ビーム描画装置
JP2010212583A (ja) 成形アパーチャ部材のクリーニング方法及び描画方法
TW201621959A (zh) 臭氧供給裝置、臭氧供給方法及帶電粒子束描繪裝置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171031

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180424