JP2012142328A - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画処理の再現方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】既に行った描画処理の再現と同等な装置制御が可能な描画装置を提供する。
【解決手段】描画装置100は、電子ビームを用いて、試料にパターンを描画する描画部150と、既に完了した過去の描画処理について過去の描画処理中に取得された環境データを記録した環境データ履歴を記憶する記憶装置142と、環境データ履歴を入力し、環境データ履歴に記録された環境データを現在の環境データとしてデータ処理する環境データ処理部32と、環境データ履歴に記録された環境データを用いて、過去の描画処理の再現となるように、試料に対する描画位置を補正する補正部20と、補正されたことにより過去の描画処理の再現となる試料の描画位置にパターンを描画するように現在の描画処理を制御する描画処理制御部14と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】描画装置100は、電子ビームを用いて、試料にパターンを描画する描画部150と、既に完了した過去の描画処理について過去の描画処理中に取得された環境データを記録した環境データ履歴を記憶する記憶装置142と、環境データ履歴を入力し、環境データ履歴に記録された環境データを現在の環境データとしてデータ処理する環境データ処理部32と、環境データ履歴に記録された環境データを用いて、過去の描画処理の再現となるように、試料に対する描画位置を補正する補正部20と、補正されたことにより過去の描画処理の再現となる試料の描画位置にパターンを描画するように現在の描画処理を制御する描画処理制御部14と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画処理の再現方法に係り、例えば、エラー出力があった描画処理の再現を行う描画装置および方法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図7は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式(VSB方式)という。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式(VSB方式)という。
ここで、電子ビーム描画では、描画中に何らかのエラーが発生する場合がある。かかるエラーの解析を行う際、過去の描画処理(JOB)を再現できれば、その解析を進める上で有効である。そのためには、過去におこなったJOBの履歴を元に描画処理の条件や環境をそろえる必要がある。描画していた際の実際の気圧や温度等によって、描画位置の補正等を行う場合があるからである(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、描画していた際の実際の気圧や温度等の環境を再現することは困難である。そのため、完了済みのJOBを再現させることができず、エラーが生じた制御内容やデータ処理等のエラー解析作業の妨げとなっていた。
上述したように、描画していた際の実際の気圧や温度等の環境を再現することは困難であるため、完了済みのJOBを再現させることができず、エラーが生じた制御内容やデータ処理等のエラー解析作業の妨げとなっていた。しかしながら、従来、かかる問題を解決する十分な手法が確立されていなかった。
そこで、本発明は、かかる問題を克服し、既に行った描画処理の再現と同等な装置制御が可能な描画装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
荷電粒子ビームを用いて、試料にパターンを描画する描画部と、
既に完了した過去の描画処理について過去の描画処理中に取得された環境データを記録した環境データ履歴を記憶する記憶部と、
環境データ履歴を入力し、環境データ履歴に記録された環境データを現在の環境データとしてデータ処理する環境データ処理部と、
環境データ履歴に記録された環境データを用いて、過去の描画処理の再現となるように、試料に対する描画位置を補正する補正部と、
補正されたことにより過去の描画処理の再現となる試料の描画位置にパターンを描画するように現在の描画処理を制御する描画制御部と、
を備えたことを特徴とする。
荷電粒子ビームを用いて、試料にパターンを描画する描画部と、
既に完了した過去の描画処理について過去の描画処理中に取得された環境データを記録した環境データ履歴を記憶する記憶部と、
環境データ履歴を入力し、環境データ履歴に記録された環境データを現在の環境データとしてデータ処理する環境データ処理部と、
環境データ履歴に記録された環境データを用いて、過去の描画処理の再現となるように、試料に対する描画位置を補正する補正部と、
補正されたことにより過去の描画処理の再現となる試料の描画位置にパターンを描画するように現在の描画処理を制御する描画制御部と、
を備えたことを特徴とする。
また、記憶部は、さらに、過去の描画処理の描画条件データを記録した条件履歴を記憶し、
荷電粒子ビーム描画装置は、さらに、条件履歴を入力し、条件履歴に記録された描画条件データを現在の描画条件データとして設定する設定部を備え、
描画制御部は、設定された描画条件データに沿って、現在の描画処理を制御するように構成すると好適である。
荷電粒子ビーム描画装置は、さらに、条件履歴を入力し、条件履歴に記録された描画条件データを現在の描画条件データとして設定する設定部を備え、
描画制御部は、設定された描画条件データに沿って、現在の描画処理を制御するように構成すると好適である。
また、環境データとして、気圧データと、温度データと、真空度データと、電流密度データと、放電データと、キャリブレーション時のマーク座標データと、試料のずれ量データと、試料のアース抵抗値データとのうちの、少なくとも1つが用いられると好適である。
また、描画条件データは、過去の描画処理のジョブ番号に相関され、
設定部は、過去の描画処理のジョブ番号の入力を受けることで、入力されたジョブ番号に相関される過去の描画処理の描画条件データを現在の描画条件データとして設定すると好適である。
設定部は、過去の描画処理のジョブ番号の入力を受けることで、入力されたジョブ番号に相関される過去の描画処理の描画条件データを現在の描画条件データとして設定すると好適である。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画処理の再現方法は、
荷電粒子ビームを用いて、試料にパターンを描画する工程と、
既に完了した過去の描画処理について過去の描画処理中に取得された環境データを記録した環境データ履歴を記憶する工程と、
環境データ履歴を入力し、環境データ履歴に記録された環境データを現在の環境データとしてデータ処理する工程と、
環境データ履歴に記録された環境データを用いて、過去の描画処理の再現となるように、試料に対する描画位置を補正する工程と、
補正されたことにより過去の描画処理の再現となる試料の描画位置にパターンを描画するように現在の描画処理を制御する工程と、
を備えたことを特徴とする。
荷電粒子ビームを用いて、試料にパターンを描画する工程と、
既に完了した過去の描画処理について過去の描画処理中に取得された環境データを記録した環境データ履歴を記憶する工程と、
環境データ履歴を入力し、環境データ履歴に記録された環境データを現在の環境データとしてデータ処理する工程と、
環境データ履歴に記録された環境データを用いて、過去の描画処理の再現となるように、試料に対する描画位置を補正する工程と、
補正されたことにより過去の描画処理の再現となる試料の描画位置にパターンを描画するように現在の描画処理を制御する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、既に行った描画処理の再現と同等な装置制御ができる。その結果、エラーの再現にもつなげることができる。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置の一例として、可変成形型の描画装置について説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。ここでは、特に、可変成形型(VSB型)の電子ビーム描画装置の一例を示している。描画装置100は、描画部150、制御部160、搬出入口(I/F)120、ロードロック(L/L)チャンバ130、ロボット(R)チャンバ140、及びアライメント(ALN)チャンバ146を備えている。そして、描画装置100は、電子ビーム200を用いて、試料101に所望するパターンを描画する。
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。ここでは、特に、可変成形型(VSB型)の電子ビーム描画装置の一例を示している。描画装置100は、描画部150、制御部160、搬出入口(I/F)120、ロードロック(L/L)チャンバ130、ロボット(R)チャンバ140、及びアライメント(ALN)チャンバ146を備えている。そして、描画装置100は、電子ビーム200を用いて、試料101に所望するパターンを描画する。
描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、ブランキング偏向器(ブランカー)212、ブランキングアパーチャ214、第1の成形アパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2の成形アパーチャ206、対物レンズ207、検出器216、主偏向器208及び副偏向器209が配置されている。描画室103内には、少なくともXY方向に移動可能なXYステージ105が配置される。XYステージ105上には、レジストが塗布された描画対象となる試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造するための露光用のマスクやシリコンウェハ等が含まれる。マスクにはレジストが塗布されたマスクブランクスが含まれる。また、XYステージ105上には、ファラディーカップ46、及びマーク48が配置される。また、XYステージ105上の試料101の配置位置付近に温度センサ44が配置されている。さらに、描画部150の外側には、大気圧を測定する気圧センサ40が配置される。また、描画室103内には、描画室103内の圧力(真空度)を測定する真空センサ42が配置される。
また、搬出入口120内には、試料101を搬送する搬送ロボット122が配置されている。また、ロボットチャンバ140内には、かかる試料101を搬送する搬送ロボット142が配置されている。また、搬出入口120とロードロックチャンバ130とロボットチャンバ140と描画室103とのそれぞれの境界には、ゲートバルブ132,134,136が配置される。
制御部160は、搬送制御部106、診断制御部107、ジョブ(JOB)制御部108、ショットデータ生成部109、描画制御部110、メモリ112、偏向制御回路114、測定回路116、ステージ制御部131、及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142を有している。搬送制御部106、診断制御部107、ジョブ(JOB)制御部108、ショットデータ生成部109、描画制御部110、メモリ112、偏向制御回路114、測定回路116、ステージ制御部131、及び記憶装置140,142は、図示しないバスを介して互いに接続されている。搬送制御部106、診断制御部107、ジョブ(JOB)制御部108、ショットデータ生成部109、描画制御部110、偏向制御回路114、測定回路116、及びステージ制御部131は、プログラムといったソフトウェアを実行する制御計算機で構成されてもよい。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせで構成されてもよい。偏向制御回路114は、それぞれDAC(デジタル・アナログコンバータ)アンプユニットを介して各偏向器に接続されている。また、記憶装置140には、描画データが外部から入力され、記憶される。
また、描画制御部110内には、設定部10、補正量演算部12、及び描画処理制御部14が配置される。設定部10、補正量演算部12、及び描画処理制御部14といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。描画制御部110に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ112に記憶される。
また、偏向制御回路114内には、補正部20、及び偏向量演算部22が配置される。補正部20、及び偏向量演算部22といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。偏向制御回路114に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリに記憶される。
また、測定回路116内には、測定部30、及び測定データ処理部32が配置される。測定部30、及び測定データ処理部32といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。測定回路116に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度図示しないメモリに記憶される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。
図2は、実施の形態1における通常の描画処理と再現描画処理の要部工程を示すフローチャート図である。図2において、通常の描画処理(通常JOB)では、JOB登録工程(S102)と、描画処理工程(S104)と、環境データ測定工程(S106)と、補正工程(S108)という一連の工程を実施する。既に行った描画処理を再現する再現描画処理(再現JOB)では、JOB登録工程(S202)と、描画処理工程(S204)と、環境データ測定工程(S206)と、補正工程(S208)という一連の工程を実施する。
まず、通常の描画処理(通常JOB)について説明する。描画処理工程(S104)と、環境データ測定工程(S106)と、補正工程(S108)とは、並列的に実施される。
JOB登録工程(S102)として、試料101にパターンを描画する通常の描画処理(実描画)を行うには、まず、JOB制御部108に描画条件データを入力する。描画条件データとして、例えば、JOB番号、JOB種別、レイアウトデータ(描画データ)名、各種パラメータ、レジスト名、試料101の基板(プレート)サイズ、及び基板の各種パラメータ等が挙げられる。図示しないユーザ端末から、図示しない外部インターフェースを介して、これらの各データを1つずつそれぞれ描画条件データとしてJOB制御部108に入力すればよい。或いは、各描画条件について複数の選択肢が表示され、各描画条件についてそれぞれ選択していくことによって入力してもよい。JOB制御部108は、入力されたこれらの描画条件データを設定部10に設定することで描画条件データを登録する。これにより、JOB登録される。また、試料101は搬出入口120に配置される。
描画処理工程(S104)として、JOB登録が行われた後、JOB(描画処理)が開始されると、JOB制御部108は搬送制御部106を制御して、試料101の搬送処理を行う。具体的には、例えば、次のように搬送される。搬出入口120に配置された試料101は、ゲートバルブ132を開けた後、搬送ロボット122によりL/Lチャンバ130内の支持部材上に搬送される。そして、ゲートバルブ132を閉めた後、L/Lチャンバ130内は図示しない真空ポンプで真空雰囲気にされる。次に、L/Lチャンバ130内の支持部材上に配置された試料101は、ゲートバルブ134を開けた後、搬送ロボット142によりロボットチャンバ140を介してアライメントチャンバ146内のステージに搬送される。そして、試料101は、アライメントされる。次に、アライメントチャンバ146内のステージ上に配置された試料101は、ゲートバルブ136を開けた後、搬送ロボット142によりロボットチャンバ140を介して描画室103内に搬入される。このようにして、試料101は描画室103に搬入される。
一方、描画処理制御部14は、ショットデータ生成部109を制御して、ショットデータを生成させる。ショットデータ生成部109は、記憶装置140に格納された描画データを読み出し、複数段のデータ変換処理を行って、装置固有のショットデータを生成する。ショットデータには、各ビームのショットを行なうための照射量、ショット図形の照射位置、ショット図形の形状、及びショット図形のサイズ等が定義される。生成されたショットデータは偏向制御回路114に出力される。
環境データ測定工程(S106)として、JOB制御部108は、測定回路116を制御して、環境データを測定させる。測定回路116は、各種の環境データを測定する。環境データとして、例えば、気圧データ、温度データ、真空度データ、電流密度データ、放電データ、キャリブレーション時のマーク座標データ、試料101のずれ量データ、及び試料101のアース抵抗値データ等が挙げられる。電子ビーム描画では、環境によって照射される描画位置が変動してしまう。そのため、これらの環境データは、描画時にその描画位置を補正するために使用される。
測定部30内には、それぞれ対応する環境データを測定する複数の測定部が配置される。例えば、気圧センサ40は、気圧データを測定し、測定されたデータを測定部30内の気圧データ測定部に出力する。温度センサ44は、試料101の温度データを測定し、測定されたデータを測定部30内の温度データ測定部に出力する。真空センサ42は、描画室103内の真空度データを測定し、測定されたデータを測定部30内の真空度データ測定部に出力する。ファラディーカップ46は、電子銃201から放出され、第1のアパーチャ203を通過した電子ビーム200の照射を受け、電子ビーム200の電流量を測定し、測定されたデータを測定部30内の電流量データ測定部に出力する。その他、放電データ、キャリブレーション時のマーク座標データ、試料101のずれ量データ、及び試料101のアース抵抗値データ等が測定される。
例えば、キャリブレーション時のマーク座標データは、JOB制御部108が診断制御部107を制御することによって測定処理がおこなわれる。電子ビームは、時間が経過するとビームドリフトが発生する。そのため、描画処理前或いは描画処理中にビームドリフト量を測定するキャリブレーションが行われる。診断制御部107は、描画処理制御部14にキャリブレーションを行うように指示し、描画処理制御部14は、XYステージ105上のマーク48を電子ビームで走査(スキャン)して、その反射電子を検出器216で検出し、検出されたデータを測定部30内のマーク座標データ測定部に出力する。また、例えば、試料101のずれ量データは、例えば、アライメントチャンバ146等の搬送途中で基準位置からのずれ量として測定され、測定されたデータを測定部30内の試料位置ずれデータ測定部に出力する。また、例えば、放電データは、電子銃201から放電された放電量が図示しないセンサで測定され、測定されたデータは測定部30内の放電データ測定部に出力される。また、例えば、試料101のアース抵抗値データは、XYステージ105上、或いは、アライメントチャンバ146内のステージ上に配置された際に試料101の外周部に複数のアース用のピンを食い込ませ、ピン間の抵抗値を測定することによって試料101内の抵抗値として測定され、測定されたデータは測定部30内の抵抗値データ測定部に出力される。
測定された各種の環境データは、測定データ処理部32によって、データ処理され、気圧データ、温度データ、真空度データ、電流密度データ、放電データ、キャリブレーション時のマーク座標データ、試料101のずれ量データ、及び試料101のアース抵抗値データ等として、それぞれ補正量演算部12に出力される。
補正工程(S108)として、補正量演算部12では、入力された各種環境データを用いて、描画位置を補正する補正量を演算する。例えば、測定された気圧Pによってずれる描画位置座標の補正量をx方向にΔx,y方向にΔy、z方向(上下方向)にΔzとすると、それぞれの補正量Δx,Δy,Δzを演算する。例えば、係数a1、a2、a3を用いて、それぞれ、関数fにより、Δx=f1(P,a1)、Δy=f2(P,a2)、Δx=f3(P,a3)で演算される。他の環境データに起因する補正量もそれぞれ演算される。そして、演算された補正量データは、偏向制御回路114に出力される。
そして、偏向制御回路114内では、まず、描画処理制御部14が補正部20を制御して、描画位置を補正させる。具体的には、補正部20が、ショットデータに定義された照射位置に補正量演算部12から入力した補正量を加算する。これにより、描画位置が補正できる。
そして、描画処理工程(S104)において、描画処理制御部14は偏向量演算部22を制御して各偏向器用の偏向量を演算させる。具体的には、偏向量演算部22は、補正後の位置に電子ビームが照射されるように各偏向器用の偏向量を演算する。そして、偏向制御回路114は、ステージ制御部131からXYステージ105のステージ位置を入力し、所定のステージ位置に対して必要な偏向量の偏向電圧を各偏向器に出力する。そして、描画処理制御部14に制御された描画部150は、電子ビーム200を用いて、試料101にパターンを描画する。描画部150は、具体的には、以下のように動作する。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、ブランキング偏向器212内を通過する際にブランキング偏向器212によって、ビームONの状態では、ブランキングアパーチャ214を通過するように制御され、ビームOFFの状態では、ビーム全体がブランキングアパーチャ214で遮へいされるように偏向される。ビームOFFの状態からビームONとなり、その後ビームOFFになるまでにブランキングアパーチャ214を通過した電子ビーム200が1回の電子ビームのショットとなる。ブランキング偏向器212は、通過する電子ビーム200の向きを制御して、ビームONの状態とビームOFFの状態とを交互に生成する。例えば、ビームONの状態では電圧を印加せず、ビームOFFの際にブランキング偏向器212に電圧を印加すればよい。かかる各ショットの照射時間で試料101に照射される電子ビーム200のショットあたりの照射量が調整されることになる。
以上のようにブランキング偏向器212とブランキングアパーチャ214を通過することによって生成された各ショットの電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形例えば長方形の穴を持つ第1の成形アパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1の成形アパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2の成形アパーチャ206上に投影される。偏向器205によって、かかる第2の成形アパーチャ206上での第1のアパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させる(可変成形を行なう)ことができる。かかる可変成形はショット毎に行なわれ、通常ショット毎に異なるビーム形状と寸法に成形される。そして、第2の成形アパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、主偏向器208及び副偏向器209によって偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された試料の所望する位置に照射される。例えば、主偏向器208で移動するXYステージ105に追従しながら、副偏向器209で偏向可能なサイズで試料101の描画領域が仮想分割された複数のサブフィールド(SF)における所望するSFの基準位置に電子ビーム200を偏向する。そして、副偏向器209で当該SF内の所望する各照射位置に電子ビーム200を偏向する。かかる多段偏向で電子ビーム200の描画位置を設定する場合、環境データによる位置補正は、例えば、主偏向器208で偏向するSFの基準位置を補正すると好適である。以上のように、各偏向器によって、電子ビーム200の複数のショットが順に基板となる試料101上へと偏向される。
描画終了後、試料101は、ゲートバルブ134,136を開けた後、搬送ロボット142によりロボットチャンバ140を介してL/Lチャンバ130内の支持部材上に搬送される。ゲートバルブ134を閉めた後、L/Lチャンバ130内は大気圧の雰囲気に戻される。そして、試料101は、ゲートバルブ132を開けた後、搬送ロボット122により搬出入口120に配置される。
以上のように、JOB登録後、上述した実描画処理が行なわれる。そして、パターンの描画が終了し、試料101が搬送開始位置まで戻されることで、JOBが完了する。ここで、最後まで描画処理が進んだとしても、描画処理中の制御内容やデータ処理に何らかのエラーが発生する場合がある。或いは、描画処理中の制御内容やデータ処理に発生したエラー信号或いはエラー原因によって、描画処理が途中で停止して終了してしまうこともあり得る。
しかしながら、上述した実描画処理中の制御内容やデータ処理に何らかのエラーが発生した場合、上述したように、描画していた際の実際の気圧や温度等の環境を再現することは困難であるため、従来、完了済みのJOBを再現させることができなかった。そのため、エラーが生じた制御内容やデータ処理等のエラー解析作業の妨げとなっていた。そこで、実施の形態1では、上述した描画条件や測定された環境データを利用して、かかるJOBを再現する。
図3は、実施の形態1における実描画のJOBと再現JOBとの関係を示す概念図である。以上のような実描画処理(通常JOB)を行う中、上述したように、各種の環境データは、描画中も測定され、必要に応じて補正量演算が実施される。そして、測定された環境データは、環境データ履歴として、記憶装置142に格納される。同様に、JOB登録時の各種の描画条件データも条件履歴として、記憶装置142に格納される。その他、描画時間やショット回数など、実際に行なった結果が結果履歴として、記憶装置142に格納される。このように、記憶装置142は、既に完了した過去の描画処理について過去の描画処理中に取得された環境データを記録した環境データ履歴、過去の描画処理の描画条件データを記録した条件履歴、及び過去の描画処理で実際に行なった結果を記録した結果履歴を記憶する。そして、再現JOBを行う際には、かかる記憶装置142に格納された履歴データを再利用する。以下、再現JOBについて説明する。
JOB登録工程(S202)として、JOB制御部108は、設定部10を制御してJOB登録を行う。その際、設定部10は、記憶装置142に記憶された条件履歴を入力し、条件履歴に記録された描画条件データを現在(今回のJOB)の描画条件データとして設定する。ここで、描画条件データは、過去の描画処理(JOB)のジョブ番号に相関されるようにデータ化しておく。
図4は、実施の形態1における条件履歴テーブルの一例を示す図である。図4(a)に示すテーブルAには、描画自体の各種条件データが定義される。具体的には、テーブルAには、キーとなるジョブ番号(JOB No.)に続き、JOB種別、レイアウトデータ(描画データ)名、及び各種パラメータ等が定義される。よって、ジョブ番号をキーとして検索すれば、相関されたその他の描画条件データもわかる。図4(b)に示すテーブルBには、描画される試料101についての各種条件データが定義される。具体的には、テーブルBには、キーとなるジョブ番号(JOB No.)に続き、レジスト名、試料101の基板(プレート)サイズ、及び基板の各種パラメータ等が定義される。よって、ジョブ番号をキーとして検索すれば、相関されたその他の描画条件データもわかる。
そして、JOB制御部108は、ユーザから再現したい過去の描画処理のジョブ番号の入力を受け、設定部10に出力する。設定部10は、過去の描画処理のジョブ番号の入力を受けることで、入力されたジョブ番号に相関される条件履歴を記憶装置142から読み出す。そして、ジョブ番号に相関される条件履歴に定義された過去の描画処理の各種の描画条件データを現在の描画条件データとして設定する。これにより、いちいち各種描画条件を入力する手間を省くことができる。よって、簡易に短時間にJOB登録が可能となる。また、JOB登録の際には、再現JOBのJOB番号と再現したい過去の描画処理のJOB番号とを関連付けさせておくとよい。これにより、再現JOBでは、再現したい過去の通常JOBと同一の描画条件にすることができる。そして、描画処理制御部14は、設定された描画条件データに沿って、現在の描画処理(再現JOB)を制御する。
再現させる試料101は搬出入口120に配置される。或いは、再現JOBでは、電子ビームを実際には照射しない、所謂、カラ描画を行ってもよい、また、試料101を用いずに搬送処理する、所謂、カラ搬送をおこなってもよい。カラ描画やカラ搬送の場合には、試料101を搬出入口120に配置しなくてもよい。カラ描画やカラ搬送の場合にはJOB登録された描画条件の1つであるJOB種別について、実描画からカラ描画或いはカラ搬送に設定を変更すればよい。
そして、描画処理工程(S204)と、環境データ測定工程(S206)と、補正工程(S208)とは、並列的に実施される。
描画処理工程(S204)として、JOB登録が行われた後、JOB(描画処理)が開始されると、JOB制御部108は搬送制御部106を制御して、試料101の搬送処理を行う。搬送処理の内容は、上述した再現したい過去のJOBの内容と同様である。そして、描画処理制御部14が、ショットデータ生成部109を制御して、ショットデータを生成させ、生成されたショットデータは偏向制御回路114に出力される点も上述した再現したい過去のJOBの内容と同様である。
環境データ処理工程(S206)として、JOB制御部108は、測定回路116を制御して、環境データを再利用させる。再現JOBでは、測定データ処理部32が、記憶装置142に格納された環境データ履歴を入力し、環境データ履歴に記録された環境データを現在(再現JOB)の環境データとしてデータ処理する。測定データ処理部32は、環境データ処理部の一例である。環境データ履歴に定義される各種の環境データは、再現させたい過去の描画処理のジョブ番号に相関させて定義させておく。JOB制御部108は、再現させたい過去の描画処理のジョブ番号を測定回路116に出力することで、測定データ処理部32は、ジョブ番号をキーとして、記憶装置142から必要な環境データ履歴を検索できる。環境データ履歴に定義される各種の環境データは、上述したように、例えば、気圧データ、温度データ、真空度データ、電流密度データ、放電データ、キャリブレーション時のマーク座標データ、試料101のずれ量データ、及び試料101のアース抵抗値データ等が挙げられる。
図5は、実施の形態1における環境データの利用を説明するための概念図である。図5に示すように、再現JOBでは、測定部30が測定する各種の環境データを使用するのではなく、記憶装置142に格納されている環境データ履歴に定義される各種の環境データを使用する。また、環境データ履歴では、測定時刻も一緒に定義しておく。それにより、例えば、診断制御部107がドリフト量を測定する時刻、すなわち、描画開始時刻からの相対時刻も把握できる。
そして、測定データ処理部32によって、データ処理された過去の各種の環境データは、気圧データ、温度データ、真空度データ、電流密度データ、放電データ、キャリブレーション時のマーク座標データ、試料101のずれ量データ、及び試料101のアース抵抗値データ等として、それぞれ補正量演算部12に出力される。
補正工程(S208)として、補正量演算部12では、入力された各種環境データを用いて、描画位置を補正する補正量を演算する。演算手法は上述した再現したい過去のJOBでの補正工程(S108)の内容と同様である。そして、演算された補正量データは、偏向制御回路114に出力される。このように構成することで、再現したい過去のJOBと同時期に同様の補正量が偏向制御回路114に出力される。
図6は、実施の形態1における過去の環境データを使った補正手法を説明するための概念図である。図6では、一例として、気圧データを利用する場合を示している。通常のJOBでは、測定部30内の気圧測定器34が気圧センサ40を介して気圧を測定し、環境データ処理部32内の気圧データ処理部36は、気圧測定器34が測定した気圧データを処理する。しかし、実施の形態1における再現JOBでは、気圧測定器34が測定した気圧データを使用しない。補正量演算部12内の気圧補正量演算部16からデータ要求があると、気圧データ処理部36は、記憶装置142に格納された環境データ履歴中の気圧データ履歴を取得して、データ処理する。そして、データ処理された過去の気圧データを再現JOBの気圧データとして、気圧データ処理部36に出力する。気圧データ処理部36は、入力した過去の気圧データを使って補正量を演算する。
そして、偏向制御回路114内では、まず、補正部20が、環境データ履歴に記録された環境データを用いて、過去の描画処理の再現となるように、試料101に対する描画位置を補正する。具体的には、ショットデータに定義された照射位置に補正量演算部12から入力した補正量を加算する。これにより、描画位置が補正できる。
そして、描画処理工程(S204)において、描画処理制御部14に制御された偏向量演算部22は、補正後の位置に電子ビームが照射されるように各偏向器用の偏向量を演算する。そして、偏向制御回路114は、ステージ制御部131からXYステージ105のステージ位置を入力し、所定のステージ位置に対して必要な偏向量の偏向電圧を各偏向器に出力する。そして、描画処理制御部14に制御された描画部150は、電子ビーム200を用いて、試料101にパターンを描画するように動作する。以上のように、描画処理制御部14は、補正されたことにより過去の描画処理の再現となる試料101の描画位置にパターンを描画するように現在の描画処理を制御する。描画処理制御部14は、描画制御部の一例である。再現JOBが実描画であれば、描画部150は、電子ビーム200を用いて、試料101にパターンを描画する。描画部150の動作は、上述した再現したい過去のJOBでの描画部150の動作内容と同様である。再現JOBが所謂カラ描画であれば、電子銃201から電子ビームを放出せずに他の動作のみ行なう。或いは、電子ビームが試料101に照射されないように途中で遮断して、その他の動作を行なう。
以上のように、再現JOBを実施することで、既に行った描画処理の再現と同等な装置制御ができる。よって、再現したい過去の描画処理と同じ制御内容およびデータ処理を擬似再現できる。その結果、既に行った描画処理と同様なエラーの発生を再現させることができ、エラー解析作業をし易くすることできる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。
10 設定部
12 補正量演算部
14 描画処理制御部
16 気圧補正量演算部
20 補正部
22 偏向量演算部
30 測定部
32 測定データ処理部
34 気圧測定器
36 気圧データ処理部
40 気圧センサ
42 真空センサ
44 温度センサ
46 ファラディーカップ
48 マーク
100 描画装置
101 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
106 搬送制御部
107 診断制御部
108 JOB制御部
109 ショットデータ生成部
110 描画制御部
112 メモリ
114 偏向制御回路
116 測定回路
120 搬出入口
130 L/Lチャンバ
131 ステージ制御部
132,134,136 ゲートバルブ
140 ロボットチャンバ
146 アライメントチャンバ
140,142 記憶装置
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 第1の成形アパーチャ
204 投影レンズ
205 偏向器
206 第2の成形アパーチャ
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
212 ブランキング偏向器
214 ブランキングアパーチャ
216 検出器
330 電子線
340 試料
410 第1のアパーチャ
411 開口
420 第2のアパーチャ
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース
12 補正量演算部
14 描画処理制御部
16 気圧補正量演算部
20 補正部
22 偏向量演算部
30 測定部
32 測定データ処理部
34 気圧測定器
36 気圧データ処理部
40 気圧センサ
42 真空センサ
44 温度センサ
46 ファラディーカップ
48 マーク
100 描画装置
101 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
106 搬送制御部
107 診断制御部
108 JOB制御部
109 ショットデータ生成部
110 描画制御部
112 メモリ
114 偏向制御回路
116 測定回路
120 搬出入口
130 L/Lチャンバ
131 ステージ制御部
132,134,136 ゲートバルブ
140 ロボットチャンバ
146 アライメントチャンバ
140,142 記憶装置
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 第1の成形アパーチャ
204 投影レンズ
205 偏向器
206 第2の成形アパーチャ
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
212 ブランキング偏向器
214 ブランキングアパーチャ
216 検出器
330 電子線
340 試料
410 第1のアパーチャ
411 開口
420 第2のアパーチャ
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース
Claims (5)
- 荷電粒子ビームを用いて、試料にパターンを描画する描画部と、
既に完了した過去の描画処理について前記過去の描画処理中に取得された環境データを記録した環境データ履歴を記憶する記憶部と、
前記環境データ履歴を入力し、前記環境データ履歴に記録された環境データを現在の環境データとしてデータ処理する環境データ処理部と、
前記環境データ履歴に記録された環境データを用いて、前記過去の描画処理の再現となるように、試料に対する描画位置を補正する補正部と、
補正されたことにより前記過去の描画処理の再現となる試料の描画位置にパターンを描画するように現在の描画処理を制御する描画制御部と、
を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。 - 前記記憶部は、さらに、前記過去の描画処理の描画条件データを記録した条件履歴を記憶し、
前記荷電粒子ビーム描画装置は、さらに、前記条件履歴を入力し、前記条件履歴に記録された描画条件データを現在の描画条件データとして設定する設定部を備え、
前記描画制御部は、設定された描画条件データに沿って、現在の描画処理を制御することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。 - 前記環境データとして、気圧データと、温度データと、真空度データと、電流密度データと、放電データと、キャリブレーション時のマーク座標データと、試料のずれ量データと、試料のアース抵抗値データとのうちの、少なくとも1つが用いられることを特徴とする請求項2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
- 前記描画条件データは、前記過去の描画処理のジョブ番号に相関され、
前記設定部は、前記過去の描画処理のジョブ番号の入力を受けることで、入力されたジョブ番号に相関される前記過去の描画処理の描画条件データを現在の描画条件データとして設定することを特徴とする請求項3記載の荷電粒子ビーム描画装置。 - 荷電粒子ビームを用いて、試料にパターンを描画する工程と、
既に完了した過去の描画処理について前記過去の描画処理中に取得された環境データを記録した環境データ履歴を記憶する工程と、
前記環境データ履歴を入力し、前記環境データ履歴に記録された環境データを現在の環境データとしてデータ処理する工程と、
前記環境データ履歴に記録された環境データを用いて、前記過去の描画処理の再現となるように、試料に対する描画位置を補正する工程と、
補正されたことにより前記過去の描画処理の再現となる試料の描画位置にパターンを描画するように現在の描画処理を制御する工程と、
を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画処理の再現方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010292080A JP2012142328A (ja) | 2010-12-28 | 2010-12-28 | 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画処理の再現方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010292080A JP2012142328A (ja) | 2010-12-28 | 2010-12-28 | 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画処理の再現方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2012142328A true JP2012142328A (ja) | 2012-07-26 |
Family
ID=46678340
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010292080A Pending JP2012142328A (ja) | 2010-12-28 | 2010-12-28 | 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画処理の再現方法 |
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Country | Link |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20150094542A (ko) * | 2014-02-10 | 2015-08-19 | 가부시키가이샤 뉴플레어 테크놀로지 | 하전 입자빔 묘화 장치 및 하전 입자빔 묘화 방법 |
JP2019192788A (ja) * | 2018-04-25 | 2019-10-31 | 株式会社ニューフレアテクノロジー | 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 |
-
2010
- 2010-12-28 JP JP2010292080A patent/JP2012142328A/ja active Pending
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