JP2010067809A - ソーキング時間の取得方法及び描画装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】適切なソーキング時間を取得する描画装置を提供することを目的とする。
【構成】本発明の一態様の描画装置100は、複数のマーク10が形成された評価基板101を配置する描画室103と、描画室103内で、複数のマーク10の位置を測定する測定アンプ214と、測定された複数のマークの位置を用いて、複数のマークの位置ずれ量を近似する近似式の係数を算出する係数算出部114と、前回算出された係数と今回算出された係数を用いて、評価基板101の寸法変動量が閾値未満かどうかを判定する判定部116と、を備え、評価基板101の寸法変動量が閾値未満になるまで、2回目以降の複数のマークの位置の測定について測定前に毎回待機時間を設けて、複数のマークの位置の測定と係数の算出と判定とを繰り返すことを特徴とする。本発明によれば、適切なソーキング時間を取得することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ソーキング時間の取得方法及び描画装置に係り、例えば、描画装置の描画室内のソーキングのためのソーキング時間の取得方法、及びかかる方法を具現化する装置に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図5は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される(例えば、特許文献1参照)。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式という。
かかる描画装置においては、基板にパターンを描画する前提として、基板の温度を描画室内の温度にならすソーキングと呼ばれる処理が必要である。ソーキングが完了する前に描画を開始してしまうと、熱変化による基板の寸法変動により描画されるパターンの位置精度が劣化してしまうからである。ソーキングが完了したかどうかは、従来、実際に基板に描画されたパターンの寸法を基に経験測に基づいて判断していた。そのため、ソーキング時間として、例えば、装置立ち上げ時などは安全を見越して2週間程度が必要となっていた。しかし、かかるソーキング時間には多くの無駄な時間も含まれている。そのため、その分だけ装置の稼動開始が遅れ、装置のスループットが劣化してしまうといった問題があった。
そこで、温度センサを組み込んだ基板を描画室内に配置して、かかる温度センサの温度が収束するまでの時間をソーキング時間とする方法が考えられる。しかし、かかる方法は、温度センサの温度が収束すれば基板の寸法変動も無くなるはずであるといった推定ができるにすぎず、実際の基板が、熱変化による寸法変動を起こしているかどうかはわからない。そのため、温度センサの温度が収束するまでの時間をそのままソーキング時間として採用することは困難であるといった問題があった。
特開2007−043083号公報
上述したように、無駄のないソーキング時間の決定方法は従来確立されていなかった。そのため、描画開始までに多くの無駄な時間が必要であった。
そこで、本発明は、上述した問題点を克服し、適切なソーキング時間を取得する方法および装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様のソーキング時間の取得方法は、
複数のマークが形成された評価基板を描画室内に搬入する搬入工程と、
描画室内で、複数のマークの位置を測定する工程と、
測定された複数のマークの位置を用いて、複数のマークの位置ずれ量を近似する近似式の係数を算出する工程と、
前回の係数と今回の係数を用いて、評価基板の寸法変動量が閾値未満かどうかを判定する工程と、
を備え、
評価基板の寸法変動量が閾値未満になるまで、2回目以降の複数のマークの位置の測定について測定前に毎回待機時間を設けて、複数のマークの位置の測定と係数の算出と判定とを繰り返し、
判定の結果、評価基板の寸法変動量が閾値未満となった場合に、上述した待機時間の合計を出力することを特徴とする。
かかる方法では、実際に評価基板上の複数のマークの位置の寸法変動量を測定する。そして、かかる位置ずれ量を近似した近似式の係数を使って実際の基板の寸法変動量を予測する。そのため、従来の温度変化から寸法変動量を類推する場合より、高精度に予測することができる。
また、複数のマークは、評価基板の4隅を含む複数の位置に形成され、
荷電粒子ビームを用いて複数のマークをスキャンすることにより、複数のマークの位置が測定されると好適である。
また、評価基板は、描画室内で描画される基板と同じ材料を用いると好適である。
また、近似式は、1次以上の多項式であって、係数は、近似式の1次の項の係数を用いると好適である。
また、本発明の一態様の描画装置は、
複数のマークが形成された評価基板を配置する描画室と、
描画室内で、複数のマークの位置を測定する測定部と、
測定された複数のマークの位置を用いて、複数のマークの位置ずれ量を近似する近似式の係数を算出する係数算出部と、
前回算出された係数と今回算出された係数を用いて、評価基板の寸法変動量が閾値未満かどうかを判定する判定部と、
を備え、
評価基板の寸法変動量が閾値未満になるまで、2回目以降の複数のマークの位置の測定について測定前に毎回待機時間を設けて、複数のマークの位置の測定と係数の算出と判定とを繰り返すことを特徴とする。
本発明によれば、適切なソーキング時間を取得することができる。よって、実描画において適切なソーキング時間でソーキング処理を行うことができる。よって、従来に比べ、無駄な時間を無くし、装置の稼動開始を早めることができる。
以下、各実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム描画装置の一例として、特に、可変成形型の電子ビーム描画装置について説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。
図1において、描画装置100は、描画部150、制御部160、搬出入口(I/F)120、ロードロックチャンバ130、ロボットチャンバ140、プリチャンバ146、及び真空ポンプ170を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例となる。そして、描画装置100は、試料101に所望するパターンを描画する。制御部160は、制御計算機110、メモリ124、磁気ディスク装置126、外部インターフェース(I/F)127、制御回路128及び測定アンプ214を備えている。制御計算機110、メモリ124、磁気ディスク装置126、外部I/F127、制御回路128及び測定アンプ214は、図示しないバスにより互いに接続されている。描画部150は、電子鏡筒102及び描画室103を有している。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、偏向器208及び検出器212が配置されている。また、描画室103内には、移動可能に配置されたXYステージ105が配置されている。XYステージ105上には、評価基板101が配置されることになる。搬出入口120内には、評価基板101を搬送する搬送ロボット122が配置されている。ロボットチャンバ140内には、評価基板101を搬送する搬送ロボット142が配置されている。真空ポンプ170は、バルブ172を介してロボットチャンバ140内の気体を排気する。これにより、ロボットチャンバ140内は真空雰囲気に維持される。また、真空ポンプ170は、バルブ174を介して電子鏡筒102内及び描画室103内の気体を排気する。これにより、電子鏡筒102内及び描画室103内は真空雰囲気に維持される。また、搬出入口120とロードロックチャンバ130とロボットチャンバ140と描画室103とのそれぞれの境界には、ゲートバルブ132,134,136が配置される。
制御計算機110内には、マーク位置取得部112、係数算出部114、判定部116、ソーキング時間算出部118及び描画制御部111が配置される。マーク位置取得部112、係数算出部114、判定部116、ソーキング時間算出部118及び描画制御部111の各構成は、ソフトウェアにより実行される処理機能として構成してもよい。或いは、マーク位置取得部112、係数算出部114、判定部116、ソーキング時間算出部118及び描画制御部111の各構成を電気的な回路によるハードウェアにより構成してもよい。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。また、ソフトウェアにより、或いはソフトウェアとの組合せにより実施させる場合には、処理を実行する制御計算機110に入力される情報或いは演算処理中及び処理後の各情報はその都度メモリ124に記憶される。また、制御回路128は、制御計算機110内の描画制御部111によって制御され、その制御内容に従って、描画部150、搬出入口120、ロードロックチャンバ130、プリチャンバ146、及びロボットチャンバ140内の各機器を駆動させる。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成部分について記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。また、搬送ロボット122,142は、エレベータ機構や回転機構など機械的な機構であれば構わない。
図2は、実施の形態1における描画装置内の搬送経路を示す上面概念図である。
搬出入口120に配置された評価基板101は、ゲートバルブ132を開けた後、搬送ロボット122によりロードロックチャンバ130内のステージに搬送される。そして、ゲートバルブ132を閉めた後、ゲートバルブ134を開けて、搬送ロボット142によりロボットチャンバ140を介してプリチャンバ146内のステージに搬送される。そして、プリチャンバ146内で評価基板101のアライメント処理が行われ、その後、ゲートバルブ136を開けて、評価基板101は描画室103のXYステージ105上に搬送され、ゲートバルブ136が閉められる。搬出する際には、ゲートバルブ136を開けて、描画室103のXYステージ105から搬送ロボット142により評価基板101をロボットチャンバ140内に移動する。そして、ゲートバルブ136を閉めた後、ゲートバルブ134を開けて、搬送ロボット142により評価基板101はロードロックチャンバ130内のステージに搬送される。そして、ゲートバルブ134を閉めた後、ゲートバルブ132を開けて、搬送ロボット122により評価基板101は搬出入口120に搬出される。これらの動作の際、各チャンバ内の真空度が下がった場合にはその都度真空ポンプ170が作動し、真空度を維持する。或いは、バルブ172又はバルブ174が開閉し、作動中の真空ポンプ170によって真空引きされ、所望する真空度を維持する。
評価基板101の代わりに、製品となる基板を描画する際には、次のように動作する。上述した搬送経路で被描画基板がXYステージ105上に搬送され、ゲートバルブ136が閉められた後にソーキング処理が行なわれる。そして、ソーキング処理が完了後に、以下のように描画が開始される。照射部の一例となる電子銃201から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上に投影される。かかる第2のアパーチャ206上での第1のアパーチャ像の位置は、偏向器205によって偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。その結果、電子ビーム200は成形される。そして、第2のアパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、偏向器208により偏向される。その結果、連続移動するXYステージ105上の被描画基板の所望する位置に照射される。
以上のような描画を行なうにあたって、描画室103内において被描画基板の温度変化による熱膨張が許容範囲内に収まっている必要がある。そのためには、温度Tの基板保管庫に格納されていた被描画基板が温度Tの描画室103内で熱膨張が許容範囲内に収まるためにどのくらいの時間ソーキング処理(温度ならし処理)を行なわなければならないのかを知っておく必要がある。或いは、描画室内の温度Tを基板保管庫Tと同じ温度に調整していた場合に、基板保管庫に格納されていた被描画基板が途中の環境変化を経て描画室103に搬入後、描画室103内で被描画基板の熱膨張が許容範囲内に収まるためにどのくらいの時間ソーキング処理を行なわなければならないのかを知っておく必要がある。そのため、実施の形態1では、評価基板101を使って、以下のようにしてかかるソーキング時間を取得する。
図3は、実施の形態1における評価基板の一例を示す図である。
図3において、評価基板101上には、複数のマーク10が形成されている。マーク10は、評価基板101の4隅と、4隅のそれぞれが隣り合う角の中間位置と、評価基板101の中央との計9箇所に形成されている。ここでは、x,y方向に延びる十字型のマークを形成している。十字型のマークを用いることでx,y方向の位置を測定することができる。また、ここでは、9箇所にマーク10を形成しているが、これに限るものではない。熱変化による寸法変動について回転方向分も含めて高精度に評価する場合には、評価基板101の4隅を含む6箇所以上にマーク10を形成すればよい。また、回転方向の変動を含めずにx、y方向の変動のみを評価する場合には、評価基板101の2箇所以上にマーク10を形成すればよい。また、評価基板101は、実際の製品となる被描画基板と同じ材料を用いて形成されると好適である。また、評価基板101は、実際の製品となる被描画基板と同じ寸法及び形状で形成されると好適である。同じ材料にすることで線膨張係数を同じにすることができる。さらに、同じ寸法及び形状にすることで、熱変化による寸法変動量を被描画基板と合わせることができる。また、温度センサ等を組み込んでいないので、寸法変動の仕方を被描画基板と合わせることができる。
図4は、実施の形態1におけるソーキング時間の取得方法の要部工程を示すフローチャート図である。
図4において、実施の形態1におけるソーキング時間の取得方法は、保管庫温度にならす工程(S100)と、描画室搬入工程(S102)と、マークスキャン工程(S104)と、係数取得工程(S106)と、待機工程(S108)と、マークスキャン工程(S110)と、係数取得工程(S112)と、判定工程(S114)と、待機工程(S116)と、ソーキング時間算出工程(S118)といった一連の工程を実施する。
ステップ(S)100において、保管庫温度にならす工程として、描画装置100外の図示しない基板保管庫に評価基板101を格納して、基板保管庫の温度Tに評価基板101をならす。実描画では、基板保管庫で基板保管庫の温度Tにならされた被描画基板を用いるので、基板保管庫に評価基板101を格納することで初期条件を合わせることができる。
S102において、描画室搬入工程として、評価基板101を描画室103内に搬入する。搬入の経路は、まず、基板保管庫から搬出入口120に評価基板101を配置する。そして、搬出入口120に評価基板101が配置された後は、上述したとおりである。
S104において、マークスキャン工程として、描画室103内で、評価基板101上の複数のマーク10を電子ビーム200でスキャンして、複数のマーク10の位置を測定する。まず、評価基板101上のいずれかのマーク10が電子ビーム200で走査できる位置までXYステージ105を移動させる。そして、電子銃201から電子ビーム200を放出し、偏向器208で電子ビーム200が十字のマーク10上をx,y方向それぞれの方向に横切るように走査する。その際に放出される反射電子を検出器212が検出する。検出器212により検出されたアナログデータは、測定アンプ214によってデジタルデータに変換され、制御計算機110に出力される。マーク位置取得部112は、かかるデジタルデータを入力して各マーク10の位置を取得する。
S106において、係数算出工程として、係数算出部114は、測定された複数のマーク10の位置を用いて、複数のマーク10の位置ずれ量を近似する近似式の係数を算出する。ここでは、近似式として、1次以上の多項式を用いると好適である。例えば、以下に示す1次の多項式(1−1)及び(1−2)を用いる。
(1−1) X=ai0+ai1x+ai2
(1−2) Y=bi0+bi1x+bi2
ここで、iは、測定の順番を示す。ここでは、第1回目の測定結果に基づいているので、i=1となる。そして、最小二乗法を用いて、測定された各マーク10の位置ずれ量をかかる近似式でフィッティングして、係数a10〜a12、b10〜b12を求める。以上のようにして、描画室103内へ評価基板101を搬入直後の状態での係数a10〜a12、b10〜b12を求めることができる。得られた係数a10〜a12、b10〜b12は磁気ディスク装置126に格納される。
S108において、待機工程として、描画室103内に搬入された評価基板101を待機時間tの間、そのまま待機させる。待機時間tは、例えば、30分とする。
S110において、マークスキャン工程として、待機時間だけ経過後、描画室103内で、評価基板101上の複数のマーク10を電子ビーム200でスキャンして、複数のマーク10の位置を改めて測定する。測定の仕方はマークスキャン工程(S104)と同様である。
S112において、係数算出工程として、係数算出部114は、測定された複数のマーク10の位置を用いて、複数のマーク10の位置ずれ量を近似する近似式(1−1)及び(1−2)の係数a20〜a22,b20〜b22を算出する。以上のようにして、待機時間だけ経過した状態での係数a20〜a22,b20〜b22を求めることができる。ここでは、第2回目の測定結果に基づいているので、i=2となる。得られた係数a20〜a22,b20〜b22は磁気ディスク装置126に格納される。
S114において、判定工程として、判定部116は、前回の係数ai0〜ai2,bi0〜bi2と今回の係数ak0〜ak2,bk0〜bk2を用いて、評価基板101の寸法変動量δijが閾値Δ未満かどうかを判定する。閾値Δは、例えば、温度が0.1℃変化した場合の寸法変動量以下にすると好適である。例えば、閾値Δ=5nmとする。ここで、k=i+1とする。寸法変動量δijは、係数ai0〜ai2,bi0〜bi2のうち、1次の項の係数ai1,ai2,bi1,bi2,ak1,ak2,bk1,bk2を用いる。評価基板101の温度膨張は比例成分である1次の項で支配されるので、1次の項で寸法変動量δijを求めれば十分な精度を確保することができる。よって、近似式に2次以上の多項式を用いる場合でも1次の項の係数を用いればよい。寸法変動量δijは、評価基板101の寸法L,Lを用いて、x方向について以下の式(2−1)及び(2−2)で、y方向について以下の式(2−3)及び(2−4)で定義することができる。
(2−1) δi1=(ai1−ak1)・L
(2−2) δi2=(ai2−ak2)・L
(2−3) δi3=(bi1−bk1)・L
(2−4) δi4=(bi2−bk2)・L
そして、判定部116は、δi1<Δ、δi2<Δ、δi3<Δ、及びδi4<Δであるかどうかを判定する。そして、すべてのδijが閾値Δ未満である場合には、ソーキング完了として、ソーキング時間算出工程(S118)に進む。いずれか1つでもδijが閾値Δ未満でない場合には、ソーキングがまだ完了していないとして、待機工程(S116)に進む。
S116において、待機工程として、描画室103内に搬入された評価基板101を待機時間tの間、そのまま待機させる。待機時間tは、例えば、30分とする。そして、マークスキャン工程(S110)にフィードバックする。各回の待機時間tは、一定である必要はなく、それぞれ或いは1部について異なる時間に設定しても構わない。
以上のようにして、評価基板101のすべての寸法変動量δijが閾値Δ未満になるまで、2回目以降の複数のマーク10の位置の測定について測定前に毎回、待機工程(S116)により待機時間tを設けて、マークスキャン工程(S110)と係数算出工程(S112)と判定工程(S114)とを繰り返す。
S118において、ソーキング時間算出工程として、判定の結果、評価基板101の寸法変動量δijが閾値Δ未満となった場合に、ソーキング時間算出部118は、待機工程(S108)での待機時間tと待機工程(S116)での待機時間tの合計を算出する。そして、待機時間の合計をソーキング時間として出力する。例えば、待機時間の合計は、磁気ディスク装置126に出力される。或いは、外部I/F127を介して外部に出力されてもよい。或いは、図示しないモニタ等に表示されてもよい。
以上のようにして、描画装置100のユーザは、適切なソーキング時間を取得することができる。よって、実描画において適切なソーキング時間でソーキング処理を行うことができる。よって、従来に比べ、無駄な時間を無くし、装置の稼動開始を早めることができる。その結果、装置のスループットを向上させることができる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての描画装置及び荷電粒子ビームの焦点合わせ方法は、本発明の範囲に包含される。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における描画装置内の搬送経路を示す上面概念図である。 実施の形態1における評価基板の一例を示す図である。 実施の形態1におけるソーキング時間の取得方法の要部工程を示すフローチャート図である。 従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
符号の説明
10 マーク
100 描画装置
101 評価基板
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110 制御計算機
111 描画制御部
112 マーク位置取得部
114 係数算出部
116 判定部
118 ソーキング時間算出部
120 搬出入口
122,142 搬送ロボット
124 メモリ
126 磁気ディスク装置
127 外部I/F
128 制御回路
130 ロードロックチャンバ
132,134,136 ゲートバルブ
140 ロボットチャンバ
146 プリチャンバ
150 描画部
160 制御部
170 真空ポンプ
172,174 バルブ
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
204 投影レンズ
205,208 偏向器
206,420 第2のアパーチャ
207 対物レンズ
212 検出器
214 測定アンプ
330 電子線
340 試料
411 開口
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (5)

  1. 複数のマークが形成された評価基板を描画室内に搬入する搬入工程と、
    前記描画室内で、前記複数のマークの位置を測定する工程と、
    測定された前記複数のマークの位置を用いて、前記複数のマークの位置ずれ量を近似する近似式の係数を算出する工程と、
    前回の係数と今回の係数を用いて、前記評価基板の寸法変動量が閾値未満かどうかを判定する工程と、
    を備え、
    前記評価基板の寸法変動量が閾値未満になるまで、2回目以降の前記複数のマークの位置の測定について測定前に毎回待機時間を設けて、前記複数のマークの位置の測定と前記係数の算出と前記判定とを繰り返し、
    判定の結果、前記評価基板の寸法変動量が閾値未満となった場合に、前記待機時間の合計を出力することを特徴とするソーキング時間の取得方法。
  2. 前記複数のマークは、前記評価基板の4隅を含む複数の位置に形成され、
    荷電粒子ビームを用いて前記複数のマークをスキャンすることにより、前記複数のマークの位置が測定されることを特徴とする請求項1記載のソーキング時間の取得方法。
  3. 前記評価基板は、前記描画室内で描画される基板と同じ材料を用いることを特徴とする請求項1又は2記載のソーキング時間の取得方法。
  4. 前記近似式は、1次以上の多項式であって、前記係数は、前記近似式の1次の項の係数を用いることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のソーキング時間の取得方法。
  5. 複数のマークが形成された評価基板を配置する描画室と、
    前記描画室内で、前記複数のマークの位置を測定する測定部と、
    測定された前記複数のマークの位置を用いて、前記複数のマークの位置ずれ量を近似する近似式の係数を算出する係数算出部と、
    前回算出された係数と今回算出された係数を用いて、前記評価基板の寸法変動量が閾値未満かどうかを判定する判定部と、
    を備え、
    前記評価基板の寸法変動量が閾値未満になるまで、2回目以降の前記複数のマークの位置の測定について測定前に毎回待機時間を設けて、前記複数のマークの位置の測定と前記係数の算出と前記判定とを繰り返すことを特徴とする描画装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023090082A1 (ja) * 2021-11-18 2023-05-25 株式会社ニューフレアテクノロジー 描画装置の制御方法および描画装置

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