JP2006324569A - 電子ビーム電流計測方法及びそれを用いた電子ビーム応用装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電子ビーム描画システムの電流計測の多様な計測モードにおいて、電流計測に要求される計測精度を保障した上で、最短時間での計測を行い、効率の良い電流計測を可能にする電子ビーム電流計測技術を提供する。
【解決手段】要求精度を保障する最短時間で計測可能な計測パラメータの一覧を参照データとして作り、この参照データを用いて、計測パラメータを決定し504、効率の良い電流計測を行う506。また、事前に計測された個々のビームごとの電流値や計測ばらつきを履歴データとして保存しておき、これを参照することで、計測パラメータの決定を正確に行う。さらに、履歴データからビーム電流条件の変化をチェックすることで、不良ビームの判定を行う512。これらにより、多様な計測モードにおいて、常に最短時間で計測を実現する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、1本もしくは複数本の電子ビームやパルスビームを使用する電子ビーム応用装置において、電子ビームやパルスビームの電流量を求める電子ビーム電流計測技術に関する。
半導体集積回路製造に用いられる電子ビーム描画装置においては、LSIの微細化、複雑化、パターンデータの大容量化が進み、描画精度の向上と共に、描画スループットの向上が要求されている。このため、次世代のリソグラフィ装置として、複数本の電子ビームを一斉に偏向し、ウェハの露光/非露光部にて電子ビームをON/OFFして描画するマルチ電子ビーム方式の電子ビーム描画装置の開発が進められている。
マルチ電子ビーム方式の電子ビーム描画装置には、アパーチャアレイによって形成された複数の電子ビームを共通の主偏向器と副偏向器によって偏向し、試料上に所望のパターンを描画する方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この他にも、複数の電子ビームを形成する方法としては、複数の電子源を配列する方法や、複数の電子源とアパーチャアレイを組み合わせる方法など、多種のものが提案されている。
図3は、マルチ電子ビーム描画装置の一例である。真空カラム内において、電子銃301から発した電子ビーム302は、コンデンサーレンズ303、アパーチャアレイ304、レンズアレイ305により複数の電子ビーム306が形成される。この複数の電子ビーム306は、ブランキング電極アレイ307、ブランキング絞り308によりそれぞれが独立にON/OFFされる。ブランキング電極アレイ307に独立のパルス電圧を印加することで、複数のパルスビームを生成する。これらの複数の電子ビーム306は、第1投影レンズ309および第2投影レンズ311により、試料313上に投影される。このとき、複数の電子ビーム306の試料313上での位置は、主偏向器310、副偏向器312を用いて一斉に走査される。走査と複数の電子ビーム306のON/OFFを同期させ、かつ、ステージ315により試料313を移動させることで試料全面を描画する。
フォーカス制御回路320はレンズアレイ305を、照射量制御回路321はブランキング電極アレイ307を、レンズ制御回路322は第1投影レンズ309と第2投影レンズ311を、偏向制御回路323は主偏向器310と副偏向器312を、ステージ制御回路325はステージ315を、それぞれ制御している。照射量制御回路321は、照射量補正演算部を持つ。電子ビーム検出器314は、半導体ダイオードなどの電子ビーム電流検出器である。計測回路324は、電子ビーム検出器314からの信号を積分・増幅させ、デジタルデータに変換し、メモリに格納し、制御装置326に転送する。これら、全てのユニットを統括しているのが制御装置326である。
特開2000−243337号公報
一般的な電子ビーム描画装置において、電子ビームの電流計測を行うのは、装置立ち上げ時の調整計測、週または日ごとの調整計測、照射量補正のための計測、描画前のエラーチェック時であり、さらにマルチ電子ビーム描画装置においては、複数本の同時計測や、クロストーク計測など、様々なケースがある。これらの計測ごとに、計測時間や入力される電流値や必要な計測精度は、多様に変化する。ここで、計測精度とは、計測電流値または計測電流値の平均値が、実際に照射された電流値に対して、どの程度正確であるかを示すものである。つまり、計測精度が高い方が、照射された電流値により正確であることを示す。
照射量補正のための計測は、照射量の制御がパターン寸法に結びつくため、高精度な描画には不可欠であり、計測には高精度が求められる。
これについては、例えば、マルチ電子ビーム描画装置における電流計測方法および照射量補正方法(本願と同一の出願人による特願2004−208671号)がなされている。複数の電子ビーム306もしくは、一本の電子ビームをパルス化し、電子ビーム検出器314に照射する。電子ビーム検出器314により検出した信号を、計測回路324に転送する。計測回路324は、高速パルスビームの電流を積分・増幅して、平均電流値を求める。精度を向上させるため、この積分計測を複数回行い、その平均値を求めることで、計測精度を向上させている。照射量制御回路321は、照射量補正演算部を持ち、この補正演算部は計測回路324から送られるビームON時間に対するビーム照射量の計測結果を元に、ビームON時間の補正データを作成する機能をもち、さらに補正演算部の内部メモリにその補正データを記憶している。描画時は、描画パターンデータ中のビームON時間を記述したデータに対し、予め作成した補正データを内部メモリから読み出し、ビームON時間を補正する。これにより、所望の照射量による描画を行う。なお、代表的な可変成形ビーム方式の電子ビーム描画装置においてはビーム電流の計測結果から、電子ビームの面積を補正し、照射量を制御する。
上述の照射量補正のための電流計測に対して、描画前のビーム電流異常エラーチェックなどでの電流計測は、スループットに影響を与えないような高速な計測を行う必要がある。特に、マルチ電子ビーム描画装置では、ビーム本数が1000〜10000本ともなるため、計測の高速化が不可欠である。
さらに、マルチ電子ビーム描画装置の電流計測においては、かなり広い計測領域が求められる。これは、一つのビームに対して3〜120%レンジを計測することが求められる上、マルチ電子ビーム各本の電流値にも5%程度のばらつきをもつためである。また、複数本の同時計測なども考えられ、5桁程度の計測領域が求められる。
このように、電子ビーム描画システムの電流計測には、目的に合わせて、多様なケースがある。しかしながら、一つの電子ビーム検出器と計測回路で、これらの様々な計測に対応するためには、回路素子の特性・アナログデジタル変換器(ADC)の分解能などの面から困難である。また、スループット向上のために、電流計測には常に要求される計測精度を保障した上で、最短時間での計測が求められる。特に、マルチ電子ビーム描画装置では、ビーム本数が1000〜10000本となるため、効率の良い電流計測機能が求められる。
そこで、本発明の目的は、電子ビーム描画システムの電流計測の多様な計測モードにおいて、電流計測に要求される計測精度を保障した上で、最短時間での計測を行い、効率の良い電流計測を可能にする電子ビーム電流計測技術を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、測定するビームを特定基準に基づき指定し、指定された特定の電子ビーム以外をブランキングし、特定の電子ビームのみを前記電子ビーム検出器に照射し、指定された特定基準に基づき計測パラメータを決定し、計測パラメータをもとに電子ビーム照射条件と計測回路の動作条件を設定して計測する。特定基準とは、設計したビーム面積かマルチ電子ビーム中のビーム位置およびビーム本数と、その計測精度で指定される。
さらに、事前に計測された電子ビームのビーム電流値を保存した履歴データを参照して、特定の電子ビームのビーム電流値を参照データより計測パラメータを決定する。これをもとに計測を行い、履歴データに計測結果を更新しておく。この履歴データより、履歴データと計測結果とのビーム電流条件変化が、許容値以内であることを確認して、ビーム電流異常エラーを判定する。
また、これらの参照データや履歴データを保存しておくメモリと、計測パラメータを設定する機構を新たに設置する。
これらにより、ユーザが求めるあらゆるケースでの電流計測において、常に最短時間で計測を実現し、効率の良い電流計測が可能となる。
以下、本発明の代表的な構成例について述べる。
(1)1本もしくは複数本の電子ビームを用いる電子ビーム応用装置における電子ビーム電流値を電子ビーム検出器と計測回路とを用いて計測する電子ビーム電流計測方法において、測定するビームを特定基準に基づき指定する工程と、指定された特定の電子ビーム以外をブランキングし、前記特定の電子ビームのみを前記電子ビーム検出器に照射する工程と、指定された前記特定基準に基づき計測パラメータを決定する工程と、前記計測パラメータをもとに電子ビーム照射条件と前記計測回路の動作条件を設定して計測する工程とを有することを特徴とする。
(2)前記(1)の電子ビーム電流計測方法において、前記特定基準は、予め設計した電子ビーム面積もしくは電子ビームの位置、および電子ビーム本数と、電子ビーム電流値の計測精度により指定されることを特徴とする。
(3)前記(1)の電子ビーム電流計測方法において、前記計測パラメータは、前記計測回路の増倍率と積分時間、および計測回数であることを特徴とする。
(4)前記(1)の電子ビーム電流計測方法において、前記計測回路により特定の電子ビームの本数から推定される推定電流値を算出する工程を有し、前記推定電流値と計測精度に対する計測パラメータを参照データとし、前記参照データより計測パラメータを決定して、計測するようにしたことを特徴とする。
(5)前記(4)の電子ビーム電流計測方法において、各々の電子ビームについて事前に計測されたビーム電流値を保存した履歴データと前記参照データとにより、計測パラメータを決定して、計測するようにしたことを特徴とする。
(6)前記(5)の電子ビーム電流計測方法において、前記特定のビームの前記履歴データと計測結果との差を求め、該差と所定の許容値とを比較することにより、前記電子ビームの描画エラーを評価し、該差が許容値外である場合には、描画エラーを表示するようにしたことを特徴とする。
(7)1本もしくは複数本の電子ビームを発生する手段と、前記電子ビームの照射量を制御する手段と、前記電子ビームを個々にON/OFFする手段と、前記電子ビームを検出する電子ビーム検出器と、前記電子ビーム検出器からの信号を処理する計測回路と、これらの各機能を制御する制御装置とを備えた電子ビーム応用装置において、測定する電子ビームを特定基準に基づき指定し、指定された特定の電子ビームについて前記特定基準に基づき計測パラメータを設定する手段と、前記計測パラメータの参照データファイルと各々の電子ビームについて予め計測された履歴データとを蓄積するメモリとを有することを特徴とする。
(8)前記(7)の電子ビーム応用装置において、前記制御装置は、前記履歴データと計測結果との差を求める機能を有し、一定の許容値と比較して、該許容値を超える場合には、エラー信号を表示する状態表示部を有することを特徴とする。
本発明により、電子ビーム描画システムの電流計測の多様な計測モードにおいて、電流計測に要求される計測精度を保障した上で、最短時間での計測を行い、効率の良い電流計測を可能にする電子ビーム電流計測方法とそれを用いた電子ビーム応用装置を実現する。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して詳述する。
(実施例1)
図1は、本発明をマルチ電子ビーム描画装置に適用した際の電流計測方法の手順を示す一例である。以下、図3に示すマルチ電子ビーム描画装置を例にして、説明する。
ステップ101は、ユーザが特定の電子ビームを指定し、計測精度を入力する動作を示す。ここで、ビームの指定には、マルチ電子ビーム中の位置(以下、計測ビームアドレスと呼ぶ)と、ビーム本数で指定される。この計測ビームアドレスの指定は、たとえばビーム1、2、3・・・などの番号(または記号)や、(1,1)、(1,2)、(1,3)・・・などの2次元配列などで表記される。入力する計測ビームアドレスは、複数個入力することが可能であり、これがビーム本数の情報となる。
また、計測精度は、
計測精度=(計測値の平均電流値)/(実際に照射された電流値)×100[%]
で定義される。計測精度は、照射量補正計測、エラーチェック計測などの計測モードごとにあらかじめ設定しておくことも可能である。
ステップ102は、ユーザが制御装置326に計測開始の命令する動作を示す。
ステップ103は、制御装置326が入力されたビーム本数から推定される推定電流値を算出し、その推定電流値と計測精度から、計測パラメータを参照データファイルから読み出す動作を示す。ここで、計測パラメータとは、計測回路324の増幅率、計測回数、積分時間である。参照データファイルについては、後述する。
ステップ104は、制御装置326から起動が掛かり、決定された計測パラメータに従い、電流計測用の描画パターンデータを照射量制御回路321に転送する動作を示す。また、同時に計測回路324の増倍率を設定する動作を示す。
ステップ105は、計測ビームアドレスとビーム本数、積分時間に基づき、特定のビームと、指定の積分時間だけ、パルスビームを発生し、同時に積分回路のリセットスイッチをOFFし、積分を開始する動作を示す。ここで、指定された特定のビーム以外はブランキングさせ、検出器に入射させないようにしておく。
ステップ106は、発生したパルスビームを電子ビーム検出器314で検出し、計測回路324に転送する動作を示す。
ステップ107は、検出した信号を計測回路324により、指定された積分時間だけ蓄積する動作を示す。
ステップ108は、積分した信号を計測回路324により、指定した増倍率で増倍する動作を示す。
ステップ109は、増倍した信号をサンプリングし、アナログデジタル変換器に転送し、デジタルデータ化する動作を示す。
ステップ110は、デジタル化した信号を計測回路324のメモリに格納する動作を示す。
以下、ステップ105〜110を合わせて計測フロー114とする。
ステップ111は、計測フロー114を必要回数だけ繰り返したかを判断する動作を示す。必要回数はあらかじめ指定した計測回数を設定する。
ステップ112は、計測した値を制御装置に転送する動作を示す。
ステップ113は、制御装置326が計測値の平均値と計測ばらつきを計算する動作を示す。
図2は、ステップ103において決定される計測パラメータの参照データファイルの一例である。
データは、入力ビーム電流値と計測精度に対して、最短時間で計測可能な計測パラメータ値であり、これらをあらかじめ評価し、参照データファイル201としてメモリなどに保存しておく。ステップ103においては、入力されたビーム本数から、推定される電流値を算出し、推定電流値の系列202から所望の範囲を検索する。さらに、入力された計測精度にしたがって計測精度の系列203を検索し、計測パラメータ一覧204内の所定の計測パラメータ設定値を読み込む。ここでは、計測精度の値をあらかじめ指定したモードをつくり、計測精度の入力としている。図では、計測精度の低い順にLOW、MIDDLE、HIGHと3つのモードを設定した例を示す。
なお、可変成形方式の電子ビーム描画装置の場合、ステップ101において設計したビーム面積と計測精度を入力し、ステップ102において、設計したビーム面積から推定される推定電流値を算出することになる。
(実施例2)
図4は、本発明をマルチ電子ビーム描画装置に適用した際の電流計測方法の手順を示す別の一例である。以下、図3に示すマルチ電子ビーム描画装置を例にして、説明する。
ステップ401、402は、ステップ101、102と同様で、ユーザが特定の電子ビームを指定し、計測精度を入力し、制御装置326に計測開始を命令する動作を示す。
ステップ403は、事前に計測した計測値をビームアドレスごとに保存した履歴データを参照して、入力された計測ビームアドレスにおける全ビームの推定電流値の総和を算出する動作を示す。
ステップ404は、ステップ403で算出された推定電流値と入力された計測精度に従い、参照データファイル201から計測パラメータを決定する動作を示す。
ステップ405〜409は、ステップ104〜113までの動作と同様で、必要回数まで計測を行い、制御装置326で計測値の平均値と計測ばらつきを算出するまでの動作を示す。
ステップ410で、計測結果を用いて、履歴データファイルの履歴データを更新する動作を示す。この履歴データファイルは、全計測値や計測の平均値や複数回計測を行った際の計測ばらつきなどを保存する。
(実施例3)
図5は、本発明をマルチ電子ビーム描画装置に適用した際の電流計測方法の手順を示すさらに別の一例である。以下、図3に示すマルチ電子ビーム描画装置を例にして、説明する。
ステップ501は、ユーザがエラーチェックする特定の電子ビームと計測精度を入力する動作を示す。
ステップ502は、ユーザが制御装置326に計測開始を命令する動作を示す。
ステップ503は、以前に計測したビーム電流値をビームアドレスごとに保存した履歴データを参照して、入力された計測ビームアドレスにおける全ビームの推定電流値の総和を算出する動作を示す。
ステップ504は、ステップ503で算出された推定電流値と入力された計測精度に従い、参照データファイル201から計測パラメータを決定する動作を示す。
ステップ505〜509は、ステップ104〜113までの動作と同様で、必要回数まで計測を行い、制御装置326で計測値の平均電流値を算出するまでの動作を示す。
ステップ510は、計測値と当該するビームアドレスの履歴データを比較し、ビーム電流条件変化の許容値以内であるかを確認する動作を示す。このビーム電流条件変化の許容値は、あらかじめ描画に支障のないと推定される変化量を設定しておく。ビーム電流条件変化として比較されるデータは、平均電流量や計測ばらつきなどがある。
ステップ511は、ステップ510において、ビーム電流条件変化が許容値以内である場合、描画実行可能であることを表示する動作を示す。
ステップ512は、ステップ510においてビーム電流条件変化が許容値を超えている場合に、計測した平均電流量や計測ばらつきが描画可能な閾値を超えているか判定する動作を示す。閾値を超えない補正可能な範囲である場合はステップ513に、閾値を超えていて補正不可の場合はステップ514に進むことを示す。
ステップ513は、エラービームアドレスの照射量補正計測を再実行し、補正データを更新する動作を示す。
ステップ514は、描画不可ビームとして、制御装置の状態表示部にエラービームアドレスを表示する動作を示す。
ステップ515は、ステップ511もしくはステップ513のあと、履歴データを更新する動作を示す。
(実施例4)
複数ビームのクロストークによる描画エラーを評価する場合、例えば、図5において、ステップ501で1本以上の特定の電子ビームを入力する。
まず、実施例3の工程に従い、指定された特定の電子ビームをビーム1本ごとにエラーチェックを行う。その後、ステップ502まで戻り、特定の電子ビーム全体の計測を行う。ステップ503で、計測パラメータを決定し、実施例3と同様にステップ509までの動作を行う。ステップ510で、履歴データ内の特定のビームの平均値の総和と、計測した平均値の差をとり、電流量変化の許容値以内であるか判定する。許容値外である場合、制御装置の状態表示部にクロストークエラーの表示を行う。
(実施例5)
図6は、本発明をマルチ電子ビーム描画装置に適用した際の装置構成の一例を示す。
構成は、電子銃301、複数の電子ビーム306、ブランキング電極アレイ307、ブランキング絞り308、電子ビーム検出器314、照射量制御回路321、マルチビーム生成部600、特定の電子ビーム601、指定外電子ビーム602、積分回路603、増幅回路604、デジタルポテンシャルメータ604a、切り替えスイッチ604b、タイミング制御回路605、増幅率設定機構606、メモリ607、制御装置608、状態表示部608a、計測回路609からなる。
図5中のステップ503において、制御装置608はメモリ607の履歴データファイルから特定の電子ビームの平均電流値を読み出し、その総和をとり、計測する推定電流値を算出する。また、ステップ504においては、制御装置608がメモリ607の参照データファイル201から所定の計測パラメータ設定値を読み出す。この値に従って、ステップ505において、制御装置608が電流計測用の描画パターンデータを照射量制御回路321に転送し、同時に計測回路609の増倍率を設定する。照射量制御回路321は、この転送された電流計測用の描画パターンデータに従い、ブランキング信号をブランキング電極アレイ307に送る。
これにより、複数の電子ビーム306は、ブランキング絞り308を介して、それぞれが独立にON/OFFされる。特定の電子ビーム601は電子ビーム検出器314に入射させ、指定外電子ビーム602は、ブランキング絞り308により遮断し、ビームをOFFされる。電子ビーム検出器314で検出された信号は、計測回路609に転送され、制御装置608により決定された積分時間だけ積分回路603内に蓄積される。増幅回路604の帰還抵抗604aは、増倍率を可変とするために、デジタルポテンシャルメータなどを用い、さらに切り替えスイッチ604bで切り替え可能として、計測領域を増大している。この増幅率の設定は、増幅率設定機構606によって行われる。増幅された信号は、アナログデジタル変換器(ADC)により、サンプリング・デジタルデータ化され、計測回路内のメモリに一時蓄積される。積分時間の設定および、アナログデジタル変換のサンプリングのタイミング設定などは、タイミング制御回路605によって行われる。
ステップ508で、あらかじめ決められた計測回数に達成すると、制御装置608に計測値を転送し、平均値や計測ばらつきを計算する。ステップ510において、再び制御装置326がメモリ605の特定のビームの履歴データを読み出し、計測結果と比較し、許容範囲外であれば、制御装置の状態表示部608aにエラー表示を行う。制御装置608は履歴データと計測結果との差を求める機能を有する。
以上詳述したように、本発明によれば、ユーザが求めるあらゆるケースでの電流計測において、常に最短時間で効率のよい計測を実現する。さらに、過去の計測結果を参照することで、効率の良いエラー判定を行うことができる。
なお、上述した実施例では、本発明を、電子ビーム応用装置の一例としてマルチ電子ビーム描画装置に適用した場合について説明したが、これに限らず、1本もしくは複数本の電子ビームを用いた他の描画装置、検査装置、等の電子ビーム応用装置に対しても適用可能であり、産業上の利用可能性は大きい。
本発明による電子ビーム電流計測方法の手順の一例を説明する図。 参照データファイルの一例を示す図。 代表的なマルチ電子ビーム描画装置の構成を示す図。 本発明による電子ビーム電流計測方法の手順の別の例を説明する図。 本発明による電子ビーム電流計測方法の手順のさらに別の例を説明する図。 本発明をマルチ電子ビーム描画装置に適用した際の装置構成を説明する図。
符号の説明
201…参照データファイル、202…推定電流値の系列、203…計測精度の系列、204…計測パラメータ一覧、301…電子銃、302…電子ビーム、303…コンデンサーレンズ、304…アパーチャアレイ、305…レンズアレイ、306…複数の電子ビーム、307…ブランキング電極アレイ、308…ブランキング絞り、309…第1投影レンズ、310…主偏向器、311…第2投影レンズ、312…副偏向器、313…試料、314…電子ビーム検出器、315…試料ステージ、320…フォーカス制御回路、照射量制御回路321、322…レンズ制御回路、323…偏向制御回路、324…計測回路、325…ステージ制御回路、326…制御装置、600…マルチビーム生成部、601…特定の電子ビーム、602…指定外電子ビーム、603…積分回路、604…増幅回路、604a…デジタルポテンシャルメータ、604b…切り替えスイッチ、605…タイミング制御回路、606…増幅率設定機構、607…メモリ、608…制御装置、608a…状態表示部、609…計測回路。

Claims (8)

  1. 1本もしくは複数本の電子ビームを用いる電子ビーム応用装置における電子ビーム電流値を電子ビーム検出器と計測回路とを用いて計測する電子ビーム電流計測方法において、測定するビームを特定基準に基づき指定する工程と、指定された特定の電子ビーム以外をブランキングし、前記特定の電子ビームのみを前記電子ビーム検出器に照射する工程と、指定された前記特定基準に基づき計測パラメータを決定する工程と、前記計測パラメータをもとに電子ビーム照射条件と前記計測回路の動作条件を設定して計測する工程とを有することを特徴とする電子ビーム電流計測方法。
  2. 請求項1に記載の電子ビーム電流計測方法において、前記特定基準は、予め設計した電子ビーム面積もしくは電子ビームの位置、および電子ビーム本数と、電子ビーム電流値の計測精度により指定されることを特徴とする電子ビーム電流計測方法。
  3. 請求項1に記載の電子ビーム電流計測方法において、前記計測パラメータは、前記計測回路の増倍率と積分時間、および計測回数であることを特徴とする電子ビーム電流計測方法。
  4. 請求項1に記載の電子ビーム電流計測方法において、前記計測回路により特定の電子ビームの本数から推定される推定電流値を算出する工程を有し、前記推定電流値と計測精度に対する計測パラメータを参照データとし、前記参照データより計測パラメータを決定して、計測するようにしたことを特徴とする電子ビーム電流計測方法。
  5. 請求項4に記載の電子ビーム電流計測方法において、各々の電子ビームについて事前に計測されたビーム電流値を保存した履歴データと前記参照データとにより、計測パラメータを決定して、計測するようにしたことを特徴とする電子ビーム電流計測方法。
  6. 請求項5に記載の電子ビーム電流計測方法において、前記特定のビームの前記履歴データと計測結果との差を求め、該差と所定の許容値とを比較することにより、前記電子ビームの描画エラーを評価し、該差が許容値外である場合には、描画エラーを表示するようにしたことを特徴とする電子ビーム電流計測方法。
  7. 1本もしくは複数本の電子ビームを発生する手段と、前記電子ビームの照射量を制御する手段と、前記電子ビームを個々にON/OFFする手段と、前記電子ビームを検出する電子ビーム検出器と、前記電子ビーム検出器からの信号を処理する計測回路と、これらの各機能を制御する制御装置とを備えた電子ビーム応用装置において、測定する電子ビームを特定基準に基づき指定し、指定された特定の電子ビームについて前記特定基準に基づき計測パラメータを設定する手段と、前記計測パラメータの参照データファイルと各々の電子ビームについて予め計測された履歴データとを蓄積するメモリとを有することを特徴とする電子ビーム応用装置。
  8. 請求項7に記載の電子ビーム応用装置において、前記制御装置は、前記履歴データと計測結果との差を求める機能を有し、一定の許容値と比較して、該許容値を超える場合には、エラー信号を表示する状態表示部を有することを特徴とする電子ビーム応用装置。
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JP2016063149A (ja) * 2014-09-19 2016-04-25 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビームのビーム位置測定方法及びマルチ荷電粒子ビーム描画装置
JP2019220559A (ja) * 2018-06-19 2019-12-26 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビーム描画装置及びそのビーム評価方法

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