JP5010513B2 - アライメントマーク判定装置、アライメントマーク生成装置、描画装置及び描画方法 - Google Patents
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Description
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置では、以下のように描画される。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向される。そして、可変成形開口421の一部を通過して、コイルレンズ等で焦点を合わせて、ステージ上に搭載された試料340に照射される。その際、ステージは、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動している。すなわち、開口411と可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、試料340の描画領域に描画される。開口411と可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式という。可変成形型の電子ビーム描画装置については、開示された文献が存在する(例えば、特許文献1参照)。
描画装置に配置される被描画基板の位置合わせ基準となる複数のアライメントマークの座標データ群を入力し、座標データ群を用いて、所定の多項式の係数行列を作成する係数行列作成部と、
掃き出し法を用いて、係数行列の対角成分の絶対値の最小値を演算する最小要素演算部と、
最小値が所定の閾値より大きいかどうかを判定する判定部と、
判定された結果を出力する出力部と、
を備えたことを特徴とする。
描画装置に配置される被描画基板の位置合わせ基準となる複数のアライメントマークの第n回変更目の座標データ群を入力し、第n回変更目の座標データ群の値を第n+1回変更目の座標データ群の値に変更する座標変更部と、
第n+1回目の座標データ群を用いて、所定の多項式の第n+1回変更目の係数行列を作成する係数行列作成部と、
掃き出し法を用いて、第n+1回変更目の係数行列の対角成分の絶対値の最小値を演算する最小要素演算部と、
最小値が所定の閾値より大きいかどうかを判定する判定部と、
所定の閾値より大きい最小値が演算された係数行列の基になった座標データ群の値を出力する出力部と、
を備えたことを特徴とする。
描画装置に配置される被描画基板の位置合わせ基準となる複数のアライメントマークの座標データ群を入力し、座標データ群を用いて、所定の多項式の係数行列を作成する係数行列作成部と、
掃き出し法を用いて、係数行列の対角成分の絶対値の最小値を演算する最小要素演算部と、
最小値が所定の閾値より大きいかどうかを判定する判定部と、
判定された最小値が演算された係数行列の基になった座標データ群に対応する被描画基板の各座標位置に、荷電粒子ビームを用いて、複数のアライメントマークの該当するアライメントマークパターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
描画装置に配置される被描画被描画基板の位置合わせ基準となる複数のアライメントマークの座標データ群を入力し、座標データ群を用いて、所定の多項式の係数行列を作成する工程と、
掃き出し法を用いて、係数行列の対角成分の絶対値の最小値を演算する工程と、
最小値が所定の閾値より大きいかどうかを判定する工程と、
判定された最小値が演算された係数行列の基になった座標データ群に対応する被描画基板の各座標位置に、荷電粒子ビームを用いて、複数のアライメントマークの該当するアライメントマークパターンを描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。
図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。描画装置100は、被描画基板となる試料101に所定のパターンを描画する。描画部150は、描画室103と描画室103の上部に配置された電子鏡筒102を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、及び偏向器208を有している。そして、描画室103内には、XYステージ105が配置され、XYステージ105上に描画対象となる試料101が配置される。試料101として、例えば、半導体装置が形成されるウェハにパターンを転写する露光用の位相シフトマスクが含まれる。また、このマスクは、例えば、まだ何もパターンが形成されていないマスクブランクスが含まれる。制御部160は、磁気ディスク装置109、制御計算機110、メモリ111、偏向制御回路130、デジタルアナログ変換機(DAC)132、及びインターフェース(I/F)回路134を有している。制御計算機110は、アライメントマーク判定装置の一例となる。制御計算機110内では、係数行列作成部112、ピボット演算部114、判定部116、出力部122及び描画データ処理部124といった各機能が実行される。係数行列作成部112、ピボット演算部114、判定部116、出力部122及び描画データ処理部124といった各機能の処理は、ソフトウェアによりで実行させる場合に限るものではない。例えば、電気的な回路によるハードウェアで構成されても構わない。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。また、ソフトウェアにより、或いはソフトウェアとの組合せにより実施させる場合には、制御計算機110に入力される情報或いは演算処理中及び処理後の各情報はその都度メモリ111に記憶される。図1では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。
図2において、試料101の実描画領域10内に、1層目の実パターン及び2層目の実パターンと干渉しない複数の領域12が設定されている。各領域12は、実描画領域10の一部に偏らないように設定されると好適である。そして、アライメントマーク20は、各領域12に、或いは少なくとも2箇所以上の領域12に配置される。ここでは、アライメントマーク20のパターンとして、十字型のパターンを示しているがこれに限るものではなく、その他の形状、例えば、正方形等の四角形のドット形状でも構わない。これらの複数のアライメントマーク20が、描画装置100に配置される試料101の位置合わせ基準となる。
実施の形態1における描画方法では、アライメントマーク座標入力工程(S102)、係数行列作成工程(S104)、ピボット演算工程(S106)、判定工程(S108)、描画データ入力工程(S116)、描画データ処理工程(S120)、第1層目の描画工程(S122)、第2層目のパターン位置補正工程(S124)、及び第2層目の描画工程(S126)といった一連の工程が実施される。これらのうち、アライメントマーク座標入力工程(S102)、係数行列作成工程(S104)、ピボット演算工程(S106)、及び判定工程(S108)でアライメントマーク判定方法の要部工程を構成する。以下、まずは、アライメントマーク判定方法について説明する。
上述した係数行列作成工程(S104)で、m行m列の係数行列が作成される。そして、ピボット演算工程(S106)の内部工程を以下に説明する。まず、初期値として、i:1、行列式:1とする。
S206において、i列が最大の行を選択し、i行と交換する。
S208において、行列式に”−1”を乗じる。
S210において、i行i列の要素値の絶対値|i行i列|がフロー開始後現在までで最小ならば、この値をピボットとする。
S212において、i行をi行i列の要素値で割る。
S214において、行列式に元のi行をi行i列の要素値を乗じる。
S216において、i行以外の行に対して、その行のi列をi行に掛けた値を引く。
S218において、iの値を1つ増やす。
実施の形態1では、望ましくないアライメントマーク位置の組み合わせを判定するまでであったが、実施の形態2では、適正なアライメントマーク位置を生成する構成を搭載した描画装置について説明する。
図6において、制御計算機110内に、さらに、アライメントマーク位置変更部118、アライメントマーク座標書換部123を追加した点以外は、図1の構成と同様である。制御計算機110は、アライメントマーク生成装置の一例となる。制御計算機110内では、係数行列作成部112、ピボット演算部114、判定部116、アライメントマーク位置変更部118、出力部122、アライメントマーク座標書換部123及び描画データ処理部124といった各機能が実行される。係数行列作成部112、ピボット演算部114、判定部116、アライメントマーク位置変更部118、出力部122、アライメントマーク座標書換部123及び描画データ処理部124といった各機能の処理は、ソフトウェアによりで実行させる場合に限るものではない。例えば、電気的な回路によるハードウェアで構成されても構わない。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。また、ソフトウェアにより、或いはソフトウェアとの組合せにより実施させる場合には、制御計算機110に入力される情報或いは演算処理中及び処理後の各情報はその都度メモリ111に記憶される。図6では、本実施の形態2を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。
実施の形態2における描画方法では、アライメントマーク位置変更工程(S110)とアライメントマーク座標書き換え工程(S118)を追加した点以外は、図2と同様である。以下、まずは、アライメントマーク生成方法について説明する。アライメントマーク座標入力工程(S102)からピボット演算工程(S106)までの各工程は実施の形態1と同様である。ここで、実施の形態1では、ピボット値が閾値αより大きくない場合には、アライメントマーク位置の組み合わせが不良(NG)であるとして、その結果をI/F回路134を介して外部に出力することで終了していたが、実施の形態2では良好な組み合わせを生成する。
図8では、図2の一部を抜き出して示している。そして、アライメントマーク位置変更部118は、複数のアライメントマーク20の座標データ群を入力し、少なくとも1つのアライメントマーク20の位置を移動させる。そして、移動させたアライメントマーク22の座標を元の座標と書き換えて変更する。このようにして、元の座標データ群の値を新たな座標データ群の値に変更する。ずらす範囲は、1層目の実パターン及び2層目の実パターンと干渉しない領域12内とすればよい。そして、係数行列作成工程(S104)に戻る。
実施の形態1では、第2層目のパターンの描画位置を補正するための多項近似式の係数が求まるアライメントマーク位置の組み合わせであれば良好な組み合わせと判定する構成であったが、その場合でも望ましくないアライメントマーク位置の組み合わせが存在し得る。実施の形態3では、実施の形態1の構成に加えて、さらに、別の判定を行なう構成を搭載した描画装置について説明する。
図9において、制御計算機110内に、さらに、判定部120を追加した点以外は、図1の構成と同様である。制御計算機110は、アライメントマーク判定装置の一例となる。制御計算機110内では、係数行列作成部112、ピボット演算部114、判定部116、判定部120、出力部122、及び描画データ処理部124といった各機能が実行される。係数行列作成部112、ピボット演算部114、判定部116、判定部120、出力部122、及び描画データ処理部124といった各機能の処理は、ソフトウェアによりで実行させる場合に限るものではない。例えば、電気的な回路によるハードウェアで構成されても構わない。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。また、ソフトウェアにより、或いはソフトウェアとの組合せにより実施させる場合には、制御計算機110に入力される情報或いは演算処理中及び処理後の各情報はその都度メモリ111に記憶される。図9では、本実施の形態3を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わないことは言うまでもない。
実施の形態3における描画方法では、判定工程(S108)と描画データ処理工程(S120)との間に判定工程(S112)を追加した点以外は、図2と同様である。以下、まずは、アライメントマーク判定方法について説明する。アライメントマーク座標入力工程(S102)から判定工程(S108)までの各工程は実施の形態1と同様である。実施の形態3では、ピボット値が閾値αより大きかった場合でも、さらに、アライメントマークが局所的に配置されていた場合にはNGとするように判定する。
図11において、グラフ上にプロットされた位置にアライメントマークが配置されていることを示している。図11では、試料101の4隅のうちの1つに近い位置にすべてのアライメントマークが配置されている場合を示している。このように、局所的にある偏った領域にすべてのアライメントマークが配置されてしまうと第2層目のパターンの描画位置を補正する上で試料101全体への補正には適さない。そのため、このような局所的なアライメントマークの組み合わせは、排除されるべきである。よって、判定部120は、アライメントマークがこのように局所的に配置されているかどうかを判定する。判定基準として、例えば、描画領域を4つの象限に分け、いずれか1つの象限内に偏って配置されている場合にはNGと判定する。
12 領域
20,22 アライメントマーク
30 アライメントマークデータファイル
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
109 磁気ディスク装置
110 制御計算機
111 メモリ
112 係数行列作成部
114 ピボット演算部
116,120 判定部
118 アライメントマーク位置変更部
122 出力部
123 アライメントマーク座標書換部
124 描画データ処理部
130 偏向制御回路
132 DAC
134 I/F回路
150 描画部
160 制御部
201 電子銃
202 照明レンズ
203 第1のアパーチャ
204 投影レンズ
205,208 偏向器
206 第2のアパーチャ
207 対物レンズ
330 電子線
410 第1のアパーチャ
411 開口
420 第2のアパーチャ
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース
Claims (5)
- 描画装置に配置される被描画基板の位置合わせ基準となる複数のアライメントマークの座標データ群を入力し、前記座標データ群を用いて、所定の多項式の係数行列を作成する係数行列作成部と、
掃き出し法を用いて、前記係数行列の対角成分の絶対値の最小値を演算する最小要素演算部と、
前記最小値が所定の閾値より大きいかどうかを判定する判定部と、
判定された結果を出力する出力部と、
を備えたことを特徴とするアライメントマーク判定装置。 - 前記座標データ群の各値が、前記被描画基板の一部の領域に偏在するかどうかを判定する第2の判定部をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のアライメントマーク判定装置。
- 描画装置に配置される被描画基板の位置合わせ基準となる複数のアライメントマークの第n回変更目の座標データ群を入力し、前記第n回変更目の座標データ群の値を第n+1回変更目の座標データ群の値に変更する座標変更部と、
前記第n+1回目の座標データ群を用いて、所定の多項式の第n+1回変更目の係数行列を作成する係数行列作成部と、
掃き出し法を用いて、前記第n+1回変更目の係数行列の対角成分の絶対値の最小値を演算する最小要素演算部と、
前記最小値が所定の閾値より大きいかどうかを判定する判定部と、
前記所定の閾値より大きい前記最小値が演算された係数行列の基になった座標データ群の値を出力する出力部と、
を備えたことを特徴とするアライメントマーク生成装置。 - 描画装置に配置される被描画基板の位置合わせ基準となる複数のアライメントマークの座標データ群を入力し、前記座標データ群を用いて、所定の多項式の係数行列を作成する係数行列作成部と、
掃き出し法を用いて、前記係数行列の対角成分の絶対値の最小値を演算する最小要素演算部と、
前記最小値が所定の閾値より大きいかどうかを判定する判定部と、
判定された前記最小値が演算された係数行列の基になった前記座標データ群に対応する前記被描画基板の各座標位置に、荷電粒子ビームを用いて、前記複数のアライメントマークの該当するアライメントマークパターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする描画装置。 - 描画装置に配置される被描画基板の位置合わせ基準となる複数のアライメントマークの座標データ群を入力し、前記座標データ群を用いて、所定の多項式の係数行列を作成する工程と、
掃き出し法を用いて、前記係数行列の対角成分の絶対値の最小値を演算する工程と、
前記最小値が所定の閾値より大きいかどうかを判定する工程と、
判定された前記最小値が演算された係数行列の基になった前記座標データ群に対応する前記被描画基板の各座標位置に、荷電粒子ビームを用いて、前記複数のアライメントマークの該当するアライメントマークパターンを描画する工程と、
を備えたことを特徴とする描画方法。
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