JP6756229B2 - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に関する。
LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスの回路線幅は年々微細化されてきている。半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、縮小投影型露光装置を用いて、石英上に形成された高精度の原画パターン(マスク、或いは特にステッパやスキャナで用いられるものはレチクルともいう。)をウェーハ上に縮小転写する手法が採用されている。高精度の原画パターンは、電子ビーム描画装置によって描画され、所謂、電子ビームリソグラフィ技術が用いられている。
電子ビーム描画装置として、可変成形型の電子ビーム描画装置が知られている。可変成形型電子ビーム描画装置は、2つの成形アパーチャを用いて電子ビームを矩形又は直角二等辺三角形に成形し、描画対象のマスク上に電子ビームを照射する。可変成形型電子ビーム描画装置では、設定ビーム寸法と実際のビーム寸法とが一致するように調整が行われる。
この調整では、ビーム寸法を変化させてファラデーカップ等でビーム電流を測定する。そして、ビーム寸法変化に対してビーム電流の増加が直線的になるようにアパーチャの位置を合わせ、直線が設定ビーム寸法0を横切る値からオフセット量を求め、この値を補正して設定ビーム寸法通りの実ビームを得るようにする。
このような調整方法は、ビーム寸法とビーム電流との線形性に基づくが、ビーム寸法とビーム電流との関係が非線形になる微小寸法領域には適用できなかった。そのため、特許文献1では、ビーム寸法とビーム電流の非線形性を補正する補正係数を成形偏向アンプに投入し、ビーム寸法を補正していた。しかし、この手法では、成形偏向アンプに補正用の回路を追設する必要があり、ハードウェアの複雑化を招いていた。また、アンプや偏向器の交換の度に調整作業を行うため、調整作業が頻繁に発生していた。
特許文献2では、ビーム寸法とビーム電流の非線形性を補正する補正係数をブランキング制御回路に投入し、ビーム照射時間を制御して非線形性を補正していた。しかし、非線形性の補正のためにビーム照射時間を増加させる制御を行う場合、描画時間が増加する。特に、パターンの微細化に伴いショット数が増加する場合、描画時間が著しく増加する。
電子ビーム描画装置では、フォーカス調整を行い、ベストフォーカスを求めている。しかし、ベストフォーカス位置はショット面積に依存する為、フォーカス調整時のショット面積と比較してサイズが大きく異なるショットを行うと、ビームがぼけた状態で描画を行うことになる。その為、フォーカスが多少ずれても描画パターンの寸法がほとんど変動しないようビーム照射量を最適化している。しかし、意図した寸法になるようにパターンを描画する為に、最適量でない照射量を用いることがあり、その場合、照射量に応じてビームぼけの影響が寸法変動に現れてしまうという問題があった。
また、複数の電子ビーム描画装置を用いて同じ設計寸法のパターンを描画した場合、装置の機体差等に起因して、描画パターンの寸法を装置間で揃えることができないという問題があった。
特開平10−27749号公報 特開2006−261291号公報 特開2009−164606号公報 特開昭62−265719号公報 特開2013−8710号公報
本発明は、ハードウェアを複雑化せずに、描画パターンの設計寸法と寸法測定結果とが一定の関係になるように荷電粒子ビームのショット面積の変動を補正することができる荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法を提供することを課題とする。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画装置は、荷電電子ビームを成形する第1アパーチャと、前記第1アパーチャを通過したアパーチャ像の荷電粒子ビームが投影される第2アパーチャと、前記第1アパーチャと前記第2アパーチャとの間に設けられ、第1偏向電圧に基づいて前記荷電粒子ビームを偏向し、前記第2アパーチャ上における前記アパーチャ像の照射位置を制御して、前記第2アパーチャを通過した荷電粒子ビームの寸法を制御する成形偏向器と、第2偏向電圧に基づいて前記荷電粒子ビームを偏向し、描画対象基板上でのビーム照射位置を制御する対物偏向器と、前記描画対象基板を載置するステージに設けられ、前記荷電粒子ビームのビーム電流を測定する測定部と、設定ビーム寸法と前記測定部によるビーム電流測定結果、又は設定ビーム寸法と基板に描画されるパターンの寸法測定結果とが所定の関係性を持つためのビーム寸法に対する補正係数を記憶する記憶部と、前記描画対象基板に照射されるビームのサイズ及び照射位置が規定されたショットデータを生成するショットデータ生成部と、前記ショットデータ内のサイズに対応する前記補正係数に基づいて前記サイズを補正し、前記サイズの補正量に基づいて前記ショットデータ内の前記照射位置を補正し、補正後のサイズに基づく第1偏向信号と、補正後の照射位置に基づく第2偏向信号を出力する偏向制御回路と、前記第1偏向信号に基づく前記第1偏向電圧を出力する第1DACユニットと、前記第2偏向信号に基づく前記第2偏向電圧を出力する第2DACユニットと、を備え、前記補正係数は、ビーム寸法とビーム電流測定結果の線形関係が成り立たないビーム寸法が所定値以下の領域、又はビーム寸法と描画されるパターンの寸法測定結果の線形関係が成り立たないビーム寸法が所定値以下の領域について算出されたものである。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画装置は、荷電電子ビームを成形する第1アパーチャと、前記第1アパーチャを通過したアパーチャ像の荷電粒子ビームが投影される第2アパーチャと、前記第1アパーチャと前記第2アパーチャとの間に設けられ、第1偏向電圧に基づいて前記荷電粒子ビームを偏向し、前記第2アパーチャ上における前記アパーチャ像の照射位置を制御して、前記第2アパーチャを通過した荷電粒子ビームの寸法を制御する成形偏向器と、第2偏向電圧に基づいて前記荷電粒子ビームを偏向し、描画対象基板上でのビーム照射位置を制御する対物偏向器と、前記描画対象基板を載置するステージに設けられ、前記荷電粒子ビームのビーム電流を測定する測定部と、設定ビーム寸法と前記測定部によるビーム電流測定結果、又は設定ビーム寸法と基板に描画されるパターンの寸法測定結果とが所定の関係性を持つためのビーム寸法に対する補正係数を記憶する記憶部と、前記描画対象基板に照射されるビームのサイズ及び照射位置が規定されたショットデータを生成するショットデータ生成部、及び前記ショットデータ内のサイズに対応する前記補正係数に基づいて前記サイズを補正し、前記サイズの補正量に基づいて前記ショットデータ内の前記照射位置を補正するショットデータ補正部を有し、前記サイズ及び前記照射位置が補正された補正ショットデータを出力する制御計算機と、前記補正ショットデータ内のサイズに基づく第1偏向信号と、前記補正ショットデータ内の照射位置に基づく第2偏向信号を出力する偏向制御回路と、前記第1偏向信号に基づく前記第1偏向電圧を出力する第1DACユニットと、前記第2偏向信号に基づく前記第2偏向電圧を出力する第2DACユニットと、を備え、前記補正係数は、ビーム寸法とビーム電流測定結果の線形関係が成り立たないビーム寸法が所定値以下の領域、又はビーム寸法と描画されるパターンの寸法測定結果の線形関係が成り立たないビーム寸法が所定値以下の領域について算出されたものである。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画装置において、前記補正係数は、設定ビーム寸法と前記測定部によるビーム電流測定結果、又は設定ビーム寸法と基板に描画されるパターンの寸法測定結果を用いて求められるものである。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画方法は、第1アパーチャの下方に設けられた第2アパーチャと、前記第1アパーチャと前記第2アパーチャとの間に設けられた成形偏向器を用いて、前記第1アパーチャを通過した荷電粒子ビームを成形し、前記第2アパーチャの下方に設けられた対物偏向器を用いて、ステージ上に載置された基板におけるビーム照射位置を制御してパターンを描画する荷電粒子ビーム描画方法であって、設定ビーム寸法を変化させて、前記ステージに設けられた測定部でビーム電流を測定する工程と、設定ビーム寸法と前記測定部によるビーム電流測定結果とが所定の関係性を持つためのビーム寸法に対する補正係数を算出する工程と、前記基板に照射されるビームのサイズ及び照射位置が規定されたショットデータを生成する工程と、前記ショットデータを受け取った偏向制御回路が、前記ショットデータ内のサイズに対応する前記補正係数に基づいて前記サイズを補正し、前記サイズの補正量に基づいて前記ショットデータ内の前記照射位置を補正し、補正後のサイズに基づく第1偏向信号と、補正後の照射位置に基づく第2偏向信号とを出力する工程と、第1DACユニットが前記第1偏向信号に基づく第1偏向電圧を前記成形偏向器へ出力する工程と、第2DACユニットが前記第2偏向信号に基づく第2偏向電圧を前記対物偏向器へ出力する工程と、を備え、ビーム寸法とビーム電流測定結果の線形関係が成り立たないビーム寸法が所定値以下の領域について前記補正係数を算出するものである。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画方法は、第1アパーチャの下方に設けられた第2アパーチャと、前記第1アパーチャと前記第2アパーチャとの間に設けられた成形偏向器を用いて、前記第1アパーチャを通過した荷電粒子ビームを成形し、前記第2アパーチャの下方に設けられた対物偏向器を用いて、ステージ上に載置された基板におけるビーム照射位置を制御してパターンを描画する荷電粒子ビーム描画方法であって、設定ビーム寸法を変化させながら遮光膜及びレジスト膜が積層された第1基板の前記レジスト膜に評価パターンを描画する工程と、前記レジスト膜を現像して得られるレジストパターンの寸法、又は前記レジストパターンをマスクとして前記遮光膜をエッチングして得られる遮光膜パターンの寸法を測定する工程と、設定ビーム寸法と前記レジストパターン又は前記遮光膜パターンの寸法測定結果とが所定の関係性を持つためのビーム寸法に対する補正係数を算出する工程と、第2基板に照射されるビームのサイズ及び照射位置が規定されたショットデータを生成する工程と、前記ショットデータを受け取った偏向制御回路が、前記ショットデータ内のサイズに対応する前記補正係数に基づいて前記サイズを補正し、前記サイズの補正量に基づいて前記ショットデータ内の前記照射位置を補正し、補正後のサイズに基づく第1偏向信号と、補正後の照射位置に基づく第2偏向信号とを出力する工程と、第1DACユニットが前記第1偏向信号に基づく第1偏向電圧を前記成形偏向器へ出力する工程と、第2DACユニットが前記第2偏向信号に基づく第2偏向電圧を前記対物偏向器へ出力する工程と、を備え、ビーム寸法と前記遮光膜パターンの寸法測定結果の線形関係が成り立たないビーム寸法が所定値以下の領域について前記補正係数を算出するものである。
本発明によれば、ハードウェアを複雑化せずに、描画パターンの設計寸法と寸法測定結果とが一定の関係になるように荷電粒子ビームのショット面積の変動を補正することができる。
本発明の実施形態に係る電子ビーム描画装置の概略図である。 電子ビームの可変成形を説明する図である。 (a)(b)は電子ビームのショットサイズの変更例を示す図である。 同実施形態に係る描画方法を説明するフローチャートである。 ビーム寸法を変えた場合のビーム電流測定結果の例を示すグラフである。 ビーム寸法とビーム電流との理想的な関係を示すグラフである。 図形サイズの変更に伴う図形位置の変化を示す図である。 別の実施形態に係る電子ビーム描画装置の概略図である。 別の実施形態に係る描画方法を説明するフローチャートである。 ビーム寸法と加工されたパターンの寸法測定結果との関係の一例を示すグラフである。 ビーム寸法と加工されたパターンの寸法との理想的な関係を示すグラフである。 (a)はフォーカスずれ量と描画パターンの寸法との関係を示すグラフであり、(b)はショット面積とフォーカスずれ量との関係を示すグラフであり、(c)はショット面積と描画パターンの寸法との関係を示すグラフであり、(d)はショット面積と補正処理後の描画パターンの寸法との関係を示すグラフである。 (a)は設計寸法と描画パターンの寸法測定結果との関係を示すグラフであり、(b)は寸法測定結果と目標値との差分を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る電子ビーム描画装置の概略図である。図1に示す描画装置1は、描画対象の基板56に電子ビームを照射して所望のパターンを描画する描画部30と、描画部30の動作を制御する制御部10とを備えた可変成形型の描画装置である。
描画部30は、電子鏡筒40及び描画室50を有している。電子鏡筒40内には、電子銃41、ブランキングアパーチャ42、第1成形アパーチャ43、第2成形アパーチャ44、ブランキング偏向器45、成形偏向器46、対物偏向器47、及びレンズ48(照明レンズCL、投影レンズPL、対物レンズOL)が配置されている。
描画室50内には、移動可能に配置されたXYステージ52が配置される。XYステージ52上には、描画対象の基板56が載置されている。基板56は、例えば、半導体装置を製造する際の露光用マスク、マスクブランクス、半導体装置が製造される半導体基板(シリコンウェハ)等である。また、XYステージ52上には、基板56が載置される位置とは異なる位置にファラデーカップ54が配置されている。
制御部10は、制御計算機11、記憶装置18、偏向制御回路20、デジタルアナログ変換(DAC)ユニット21〜23を有している。制御計算機11は、ショットデータ生成部12、補正係数算出部13、補正係数転送部14、及び描画制御部15を有する。制御計算機11の各部の入出力データや演算中のデータはメモリ(図示略)に適宜格納される。
制御計算機11の各部は、ハードウェアで構成してもよく、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、少なくとも一部の機能を実現するプログラムをCD−ROM等の記録媒体に収納し、電気回路を有するコンピュータに読み込ませて実行させてもよい。
DACユニット21は、偏向制御回路20から出力されたブランキング信号をデジタルアナログ変換し、増幅して、ブランキング偏向器45に印加される偏向電圧を出力する。この偏向電圧により、電子ビームのブランキング偏向が行われ、各ショットの照射時間(ショット時間)が制御される。
DACユニット22は、偏向制御回路20から出力された成形偏向信号をデジタルアナログ変換し、増幅して、成形偏向器46に印加される偏向電圧を出力する。この偏向電圧によって各ショットのビームの図形種と図形サイズ(ショットサイズ)が決定される。
DACユニット23は、偏向制御回路20から出力された偏向信号をデジタルアナログ変換し、増幅して、対物偏向器47に印加される偏向電圧を出力する。この偏向電圧により、ショット位置が制御される。対物偏向器47は、主偏向器及び副偏向器の2段構成となっていてもよいし、主偏向器、副偏向器及び副副偏向器の3段構成となっていてもよい。
記憶装置18(記憶部)は、設計上の図形パターンが配置されたレイアウトデータを描画装置1に入力可能なフォーマットに変換した描画データを格納する。
電子鏡筒40内に設けられた電子銃41から放出された電子ビーム49は、ブランキング偏向器45内を通過する際に、ブランキング偏向器45によって、ビームオンの状態ではブランキングアパーチャ42を通過するように制御され、ビームオフの状態では、ビーム全体がブランキングアパーチャ42で遮蔽されるように偏向される。ビームオフの状態からビームオンとなり、その後ビームオフになるまでにブランキングアパーチャ42を通過した電子ビーム49が1回の電子ビームのショットとなる。
ブランキング偏向器45とブランキングアパーチャ42を通過することによって生成された各ショットの電子ビーム49は、照明レンズ48により、矩形の開口43a(図2参照)を有する第1成形アパーチャ43に照射される。第1成形アパーチャ43の開口43aを通過することで、電子ビーム49は矩形に成形される。
第1成形アパーチャ43を通過した第1成形アパーチャ像の電子ビームは、投影レンズ48(PL)により第2成形アパーチャ44上に投影される。第2成形アパーチャ44上での第1アパーチャ像の位置は、成形偏向器46によって制御される。これにより、第2成形アパーチャ44の開口44aを通過する電子ビームの形状と寸法を変化させる(可変成形を行う)ことができる。
例えば、図3(a)、(b)に示すように、第1アパーチャ像60の電子ビームが開口44aを通過する部分の大きさを変えることで、寸法を変えることができる。
第2成形アパーチャ44を通過した電子ビームは、対物レンズ48(OL)により焦点が合わされ、対物偏向器47により偏向されて、XYステージ52上の基板56の所望する位置、又はファラデーカップ54に照射される。
電子ビームがファラデーカップ54に照射されると、ビーム電流が測定され、測定結果が制御計算機11に送信される。
描画装置1では、基板56にパターンを描画するに際し、設定ビーム寸法と、測定されるビーム電流との非線形性を補正するビーム調整が行われる。描画装置1によるビーム調整を含む描画方法を、図4に示すフローチャートに沿って説明する。
まず、設定ビーム寸法を変えながら、ファラデーカップ54でビーム電流を測定する(ステップS1)。図5に設定ビーム寸法と、ビーム電流の測定結果の例を示す。また、設定ビーム寸法とビーム電流の理想的な関係を図6に示す。
図6の直線C1に示すように、理想的にはビーム寸法とビーム電流との関係は線形となり、ビーム寸法が0の場合はビーム電流も0となる。ビーム寸法をx、ビーム電流をyとした場合、直線C1は
y=ax・・・数式1
となる。
しかし、成形ゲイン及び成形オフセットの影響下では、ビーム寸法とビーム電流との関係は、図6に示す直線C2のようになる。直線C2は
y=bx+c ・・・数式2
となる。ここで成形ゲインはb/aとなり、cは成形オフセット項である。
図5に示すビーム寸法とビーム電流の測定結果との関係を示すグラフでは、ビーム寸法がある程度大きい領域では、ビーム寸法とビーム電流の線形関係が成り立っているが、微小寸法領域では線形関係が成り立たない(非線形となる)。この非線形性は、ビーム電流の測定誤差や、ビーム寸法がビーム解像度より小さいことによる電流密度分布の大きな変化等に起因するものである。
本実施形態では、上述の数式2のb、cを共にビーム寸法xに依存するものとみなす。b、cをそれぞれb=f(x)、c=g(x)のように関数f、gで定義する場合、上述の数式2は以下の数式3のように表される。
y=f(x)・x+g(x) ・・・数式3
本実施形態では、ビーム寸法に依存する成形ゲイン及び成形オフセットを補正し、設定ビーム寸法とビーム電流との線形性が成り立つようにするための補正係数を算出する(ステップS2)。例えば、図5に示す線形関係が成り立っている領域のビーム寸法及びビーム電流測定結果を用いて近似直線C3を求める。そして、補正係数算出部13が、ビーム電流測定結果を近似直線C3上の値に補正するような補正係数をビーム寸法毎に算出する。
例えば、ステップS1で、設定ビーム寸法をx1、x2、x3、x4、・・・と変えた場合のビーム電流測定結果をI1、I2、I3、I4、・・・とする。また、近似直線C3はy=dx+eで表されるものとする。この場合、各ビーム寸法での補正係数CF1、CF2、CF3、CF4、・・・は以下のようになる。
Figure 0006756229
ビーム寸法(設計寸法)毎に補正係数を規定した補正係数テーブルを生成する(ステップS3)。テーブルの代わりに、ビーム寸法と補正係数との対応関係を示す補正係数関数を生成してもよい。この補正係数関数にビーム寸法を入力することで補正係数が求まる。補正係数テーブル又は補正係数関数の生成までを描画処理の前に予め行っておく。
描画制御部15が、偏向制御回路20等を介して描画部30を制御して、描画処理を開始する。描画処理に際し、まず、ショットデータ生成部12が記憶装置18から描画データを読み出し、複数段のデータ変換処理を行って装置固有のショットデータを生成する(ステップS4)。ショットデータには、例えば、図形種、図形サイズ、照射位置、照射時間等が定義される。
偏向制御回路20は、制御計算機11からショットデータを受け取る。制御計算機11は、偏向制御回路20にショットデータを渡す際に、補正係数テーブルを参照し、このショットデータに含まれる“図形サイズ”すなわちビーム寸法に対応する補正係数を選択する(ステップS5)。補正係数転送部14は、選択された補正係数を偏向制御回路20に転送して入力する。偏向制御回路20は、入力された補正係数に基づいて、ショットデータ内の“図形サイズ”を補正する(ステップS6)。これにより、ビーム寸法とビーム電流との線形性が成り立つような図形サイズに補正される。
制御計算機11が補正係数関数を有している場合、制御計算機11は、ショットデータに含まれる“図形サイズ”すなわちビーム寸法を補正係数関数に代入し、補正係数を算出する。そして、補正係数転送部14が、算出された補正係数を偏向制御回路20に与える。
偏向制御回路20は、図形サイズの補正に伴い、ショットデータ内の照射位置を補正する。描画装置1では、基準点(不動点)を基準として所定方向に図形サイズが大きくなる。例えば、図形サイズをX方向にLだけ大きくする場合、図7に示すように、基準点Pを基準に+X方向にLだけ図形サイズが大きくなる。この場合、図形サイズの拡大により、図形の位置(重心)がL/2移動する。図形サイズの拡大前後での図形の重心位置を一致させるためには、拡大後の図形の照射位置を−X方向にL/2移動させる必要がある。このように、偏向制御回路20は、図形サイズの補正前後で図形の重心が一致するように、図形サイズの補正量に基づいて、照射位置を補正する。
図形サイズ及び照射位置の補正後、偏向制御回路20がDACユニット21〜23に信号を出力し、DACユニット21〜23からブランキング偏向器45、成形偏向器46、対物偏向器47に偏向電圧が出力され、基板56上の所望の位置に、所望の形状のパターンを描画される(ステップS7)。
例えば、偏向制御回路20は、ショットデータの“照射時間”に基づいて、ブランキング信号をDACユニット21へ出力する。偏向制御回路20は、ショットデータの“図形種”、及び補正した図形サイズに基づいて、成形偏向信号をDACユニット22へ出力する。偏向制御回路20は、補正した照射位置に基づいて、偏向信号をDACユニット23へ出力する。
このように、本実施形態によれば、設定ビーム寸法とビーム電流(ビーム実寸法)の非線形性を補正することができる。また、図形サイズの補正を偏向制御回路20で行うため、DACユニット22に補正用回路を追設する必要がなく、描画装置1の構成を簡易なものとすることができる。また、アンプや偏向器を交換した際に調整作業を行う必要がなく、コストを抑えることができる。また、照射時間は補正しないため、描画時間の増加を抑えることができる。
上記実施形態では、制御計算機11が補正係数テーブル又は補正係数関数を有し、選択した補正係数を偏向制御回路20に入力する例について説明したが、補正係数テーブル又は補正係数関数を偏向制御回路20のメモリ(図示略)に保存してもよい。この場合、偏向制御回路20は、ショットデータの図形サイズに応じた補正係数を選択する。
上記実施形態では、偏向制御回路20が、ショットデータの図形サイズ及び照射位置を補正する例について説明したが、制御計算機11内で補正を行ってもよい。この場合、図8に示すように、制御計算機11から補正係数転送部14が省略され、ショットデータ補正部16が設けられる。
ショットデータ補正部16は、ショットデータ生成部12により生成されたショットデータに含まれる“図形サイズ”に基づいて補正係数を決定し、ショットデータ内の図形サイズを補正する。また、ショットデータ補正部16は、図形サイズの補正に伴い、ショットデータ内の照射位置を補正する。制御計算機11は、ショットデータ補正部16により図形サイズ及び照射位置が補正されたショットデータを、偏向制御回路20へ出力する。
上記実施形態は、設定ビーム寸法とビーム電流測定結果とを用いて補正係数を求めていたが、設定ビーム寸法と、基板に描画した評価パターンの寸法測定結果とを用いて、補正係数を求めてもよい。この場合の描画方法を、図9に示すフローチャートに沿って説明する。
まず、設定ビーム寸法を変えながら基板56にビームを照射し評価パターンを描画する(ステップS11)。例えば、基板56は、石英基板上に、遮光膜としてのクロム(Cr)膜が形成され、さらにその上にレジスト膜が形成されたものである。評価パターンは、例えば、ラインパターンであり、寸法方向のショット分割を行わずに描画を行う。
評価パターンの描画後、レジスト膜を現像し、レジストパターンを形成する。そして、このレジストパターンをマスクにクロム膜をエッチングする(ステップS12)。このようにして加工されたクロム膜パターンの寸法を、SEM等を用いて測定する(ステップS13)。図10に設定ビーム寸法と、パターン寸法測定結果の例を示す。また、設定ビーム寸法とパターン寸法の理想的な関係を図11に示す。
図11の直線C4に示すように、理想的には設定ビーム寸法とパターン寸法とは一致する。ビーム寸法をx、パターン寸法をyとした場合、直線C4は
y=x・・・数式4
となる。
しかし、成形ゲイン及び成形オフセットの影響下では、ビーム寸法とパターン寸法との関係は、図11に示す直線C5のようになる。直線C5は
y=jx+k ・・・数式5
となる。ここでjは成形ゲイン項、kは成形オフセット項である。
図10に示す設定ビーム寸法(設計寸法)とパターン寸法測定結果との関係を示すグラフでは、設定ビーム寸法がある程度大きい領域では、設定ビーム寸法とパターン寸法測定結果の線形関係が成り立っているが、微小寸法領域では線形関係が成り立たない(非線形となる)。
設定ビーム寸法に依存する成形ゲイン、成形オフセットを補正し、設定ビーム寸法とパターン寸法との線形性が成り立つようにするための補正係数を算出する(ステップS14)。補正係数の求め方は上記実施形態と同様である。例えば、図10に示す線形関係が成り立っているビーム寸法及びパターン寸法測定結果を用いて近似直線C6を求める。そして、パターン寸法測定結果を近似直線C6上の値にするような補正係数を設定ビーム寸法毎に算出する。
設定ビーム寸法(設計寸法)毎に補正係数を規定した補正係数テーブルを生成する(ステップS15)。テーブルの代わりに、設定ビーム寸法から補正係数を求める関数を生成してもよい。ステップS16以降の処理は、図4のステップS4以降と同じであるため、説明を省略する。
このように評価パターンを描画し、現像、エッチングにより加工したパターンの寸法を用いて算出された補正係数は、プロセスの影響も含めた補正係数となる。そのため、このような補正係数を用いてショットデータの図形サイズ及び照射位置を補正することで、設定ビーム寸法と、実際に加工されるパターンの寸法との非線形性を補正し、より高精度なパターンを形成することができる。
ステップS14の補正係数の算出、及びステップS15の補正係数テーブル(又は補正係数関数)の生成処理は、制御計算機11で行ってもよいし、別の外部装置で行い、生成された補正係数テーブル(又は補正係数関数)を制御計算機11に入力してもよい。
クロム膜パターンの寸法を測定する例について説明したが、現像後、エッチング処理前のレジストパターンの寸法を測定してもよい。
ショットデータ補正部16が、ステップS15で生成された補正係数テーブルを参照してショットデータ内の図形サイズ及び照射位置を補正し、補正後のショットデータが偏向制御回路20に入力されるようにしてもよい。
図4のステップS3で作成されるビーム起因の非線形性を補正するための補正係数テーブルと、図9のステップS15で作成されるプロセスの影響も考慮した非線形性を補正するための補正係数テーブルとの2つの補正係数テーブルを準備しておき、補正の用途に応じて使用するテーブルを切り替えるようにしてもよい。
[ショット面積依存のフォーカスずれによる寸法変動の補正]
上記実施形態では、設計寸法とビーム電流(ビーム実寸法)の非線形性を補正する補正係数を求めていたが、フォーカス起因の寸法変動を補正する補正係数を求めてもよい。
例えば、あるドーズ照射量において、異なるフォーカス値で描画を行うと、フォーカスずれ量dと描画パターンの寸法Lとの関係は、例えば図12(a)に示すように、関数fで多項式近似することができる。
また、ショット面積(ビーム寸法)sとフォーカスずれ量dとの関係は、例えば図12(b)に示すように、関数gで多項式近似することができる。
フォーカスずれ量dと描画パターンの寸法Lとの関係、及びショット面積sとフォーカスずれ量dとの関係が多項式近似できることで、ショット面積sと描画パターンの寸法Lとの関係も、図12(c)に示すように、関数hで多項式近似することができる。図12(c)は二次関数近似の例を示している。
そこで、ビーム寸法を振り、異なるショット面積でパターンを描画する。描画パターンの寸法を測定し、図12(c)に示すようなショット面積とパターン寸法との関係を取得する。補正係数算出部13が、ショット面積(ビーム寸法)毎に、パターン寸法が一定となるような補正係数を算出する。補正係数算出部13は、ショット面積毎に補正係数を規定した補正係数テーブル、又はショット面積と補正係数との対応関係を示す補正係数関数を生成する。
補正係数転送部14は、補正係数テーブル又は補正係数関数から、偏向制御回路20に入力されるショットデータに含まれる“図形サイズ”に対応する補正係数を求め、偏向制御回路20に入力する。偏向制御回路20は、入力された補正係数に基づいて、ショットデータ内の図形サイズ及び照射位置を補正する。
あるいはまた、ショットデータ補正部16が、ショットデータ生成部12により生成されたショットデータに含まれる“図形サイズ”と、補正係数テーブル又は補正係数関数とに基づいて補正係数を決定し、この補正係数を用いてショットデータ内の図形サイズを補正する。制御計算機11は、ショットデータ補正部16により図形サイズ及び照射位置が補正されたショットデータを、偏向制御回路20へ出力する。
このような補正係数を用いた補正処理によって描画されるパターンの寸法は、図12(d)に示すように、ショット面積によらずほぼ一定となる。
[装置間での描画パターンの寸法差の補正]
上記実施形態では、設計寸法とビーム電流(ビーム実寸法)の非線形性を補正する補正係数を求めていたが、複数の描画装置間での描画パターンの寸法差を補正する補正係数を求めてもよい。
図13(a)は、描画装置を用いて寸法を変えながらパターンを描画した際の、設計寸法と、描画されたパターンの寸法測定結果との関係の例を示す。寸法測定結果と目標値との間には差分が生じている。
例えば、この差分は、図13(b)に示すような分布を示し、多項式フィッティングすることができる。補正係数算出部13は、設計寸法毎に差分がゼロになる補正係数を算出し、設計寸法毎に補正係数を規定した補正係数テーブル、又は設計寸法と補正係数との対応関係を示す補正係数関数を生成する。
補正係数転送部14は、補正係数テーブルから、設計寸法に対応する補正係数を取り出し、偏向制御回路20に入力する。偏向制御回路20は、入力された補正係数に基づいて、ショットデータ内の図形サイズ及び照射位置を補正する。
あるいはまた、ショットデータ補正部16が、補正係数を用いてショットデータ内の図形サイズ及び照射位置を補正する。制御計算機11は、ショットデータ補正部16により図形サイズ及び照射位置が補正されたショットデータを、偏向制御回路20へ出力する。
このような補正係数を用いた補正処理によって、図13(a)に示す目標値に合わせた寸法のパターンを描画することができる。
複数の描画装置で同一の寸法目標値に対する補正係数を求め、各描画装置で補正係数を用いた補正処理を行うことで、描画パターンの寸法を装置間で揃えることができる。なお、描画パターンの寸法を揃える複数の描画装置は、上述の可変成形型の描画装置に限定されず、マルチビーム描画装置であってもよい。
上記実施形態では、電子ビームを照射する描画装置について説明したが、イオンビーム等の他の荷電粒子ビームを照射するものであってもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10 制御部
11 制御計算機
12 ショットデータ生成部
13 補正係数算出部
14 補正係数転送部
15 描画制御部
16 ショットデータ補正部
20 偏向制御回路
21〜23 DACユニット
30 描画部
46 成形偏向器
54 ファラデーカップ

Claims (7)

  1. 荷電電子ビームを成形する第1アパーチャと、
    前記第1アパーチャを通過したアパーチャ像の荷電粒子ビームが投影される第2アパーチャと、
    前記第1アパーチャと前記第2アパーチャとの間に設けられ、第1偏向電圧に基づいて前記荷電粒子ビームを偏向し、前記第2アパーチャ上における前記アパーチャ像の照射位置を制御して、前記第2アパーチャを通過した荷電粒子ビームの寸法を制御する成形偏向器と、
    第2偏向電圧に基づいて前記荷電粒子ビームを偏向し、描画対象基板上でのビーム照射位置を制御する対物偏向器と、
    前記描画対象基板を載置するステージに設けられ、前記荷電粒子ビームのビーム電流を測定する測定部と、
    設定ビーム寸法と前記測定部によるビーム電流測定結果、又は設定ビーム寸法と基板に描画されるパターンの寸法測定結果とが所定の関係性を持つためのビーム寸法に対する補正係数を記憶する記憶部と、
    前記描画対象基板に照射されるビームのサイズ及び照射位置が規定されたショットデータを生成するショットデータ生成部と、
    前記ショットデータ内のサイズに対応する前記補正係数に基づいて前記サイズを補正し、前記サイズの補正量に基づいて前記ショットデータ内の前記照射位置を補正し、補正後のサイズに基づく第1偏向信号と、補正後の照射位置に基づく第2偏向信号を出力する偏向制御回路と、
    前記第1偏向信号に基づく前記第1偏向電圧を出力する第1DACユニットと、
    前記第2偏向信号に基づく前記第2偏向電圧を出力する第2DACユニットと、
    を備え
    前記補正係数は、ビーム寸法とビーム電流測定結果の線形関係が成り立たないビーム寸法が所定値以下の領域、又はビーム寸法と描画されるパターンの寸法測定結果の線形関係が成り立たないビーム寸法が所定値以下の領域について算出されたものである荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 荷電電子ビームを成形する第1アパーチャと、
    前記第1アパーチャを通過したアパーチャ像の荷電粒子ビームが投影される第2アパーチャと、
    前記第1アパーチャと前記第2アパーチャとの間に設けられ、第1偏向電圧に基づいて前記荷電粒子ビームを偏向し、前記第2アパーチャ上における前記アパーチャ像の照射位置を制御して、前記第2アパーチャを通過した荷電粒子ビームの寸法を制御する成形偏向器と、
    第2偏向電圧に基づいて前記荷電粒子ビームを偏向し、描画対象基板上でのビーム照射位置を制御する対物偏向器と、
    前記描画対象基板を載置するステージに設けられ、前記荷電粒子ビームのビーム電流を測定する測定部と、
    設定ビーム寸法と前記測定部によるビーム電流測定結果、又は設定ビーム寸法と基板に描画されるパターンの寸法測定結果とが所定の関係性を持つためのビーム寸法に対する補正係数を記憶する記憶部と、
    前記描画対象基板に照射されるビームのサイズ及び照射位置が規定されたショットデータを生成するショットデータ生成部、及び前記ショットデータ内のサイズに対応する前記補正係数に基づいて前記サイズを補正し、前記サイズの補正量に基づいて前記ショットデータ内の前記照射位置を補正するショットデータ補正部を有し、前記サイズ及び前記照射位置が補正された補正ショットデータを出力する制御計算機と、
    前記補正ショットデータ内のサイズに基づく第1偏向信号と、前記補正ショットデータ内の照射位置に基づく第2偏向信号を出力する偏向制御回路と、
    前記第1偏向信号に基づく前記第1偏向電圧を出力する第1DACユニットと、
    前記第2偏向信号に基づく前記第2偏向電圧を出力する第2DACユニットと、
    を備え
    前記補正係数は、ビーム寸法とビーム電流測定結果の線形関係が成り立たないビーム寸法が所定値以下の領域、又はビーム寸法と描画されるパターンの寸法測定結果の線形関係が成り立たないビーム寸法が所定値以下の領域について算出されたものである荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記補正係数は、設定ビーム寸法と前記測定部によるビーム電流測定結果、又は設定ビーム寸法と基板に描画されるパターンの寸法測定結果を用いて求められるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記サイズの補正前後で前記描画対象基板に照射されるビームの重心が一致するように、前記ショットデータ内の前記照射位置を補正することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. 第1アパーチャの下方に設けられた第2アパーチャと、前記第1アパーチャと前記第2アパーチャとの間に設けられた成形偏向器を用いて、前記第1アパーチャを通過した荷電粒子ビームを成形し、前記第2アパーチャの下方に設けられた対物偏向器を用いて、ステージ上に載置された基板におけるビーム照射位置を制御してパターンを描画する荷電粒子ビーム描画方法であって、
    設定ビーム寸法を変化させて、前記ステージに設けられた測定部でビーム電流を測定する工程と、
    設定ビーム寸法と前記測定部によるビーム電流測定結果とが所定の関係性を持つためのビーム寸法に対する補正係数を算出する工程と、
    前記基板に照射されるビームのサイズ及び照射位置が規定されたショットデータを生成する工程と、
    前記ショットデータを受け取った偏向制御回路が、前記ショットデータ内のサイズに対応する前記補正係数に基づいて前記サイズを補正し、前記サイズの補正量に基づいて前記ショットデータ内の前記照射位置を補正し、補正後のサイズに基づく第1偏向信号と、補正後の照射位置に基づく第2偏向信号とを出力する工程と、
    第1DACユニットが前記第1偏向信号に基づく第1偏向電圧を前記成形偏向器へ出力する工程と、
    第2DACユニットが前記第2偏向信号に基づく第2偏向電圧を前記対物偏向器へ出力する工程と、
    を備え
    ビーム寸法とビーム電流測定結果の線形関係が成り立たないビーム寸法が所定値以下の領域について前記補正係数を算出することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  6. 第1アパーチャの下方に設けられた第2アパーチャと、前記第1アパーチャと前記第2アパーチャとの間に設けられた成形偏向器を用いて、前記第1アパーチャを通過した荷電粒子ビームを成形し、前記第2アパーチャの下方に設けられた対物偏向器を用いて、ステージ上に載置された基板におけるビーム照射位置を制御してパターンを描画する荷電粒子ビーム描画方法であって、
    設定ビーム寸法を変化させながら遮光膜及びレジスト膜が積層された第1基板の前記レジスト膜に評価パターンを描画する工程と、
    前記レジスト膜を現像して得られるレジストパターンの寸法、又は前記レジストパターンをマスクとして前記遮光膜をエッチングして得られる遮光膜パターンの寸法を測定する工程と、
    設定ビーム寸法と前記レジストパターン又は前記遮光膜パターンの寸法測定結果とが所定の関係性を持つためのビーム寸法に対する補正係数を算出する工程と、
    第2基板に照射されるビームのサイズ及び照射位置が規定されたショットデータを生成する工程と、
    前記ショットデータを受け取った偏向制御回路が、前記ショットデータ内のサイズに対応する前記補正係数に基づいて前記サイズを補正し、前記サイズの補正量に基づいて前記ショットデータ内の前記照射位置を補正し、補正後のサイズに基づく第1偏向信号と、補正後の照射位置に基づく第2偏向信号とを出力する工程と、
    第1DACユニットが前記第1偏向信号に基づく第1偏向電圧を前記成形偏向器へ出力する工程と、
    第2DACユニットが前記第2偏向信号に基づく第2偏向電圧を前記対物偏向器へ出力する工程と、
    を備え
    ビーム寸法と前記遮光膜パターンの寸法測定結果の線形関係が成り立たないビーム寸法が所定値以下の領域について前記補正係数を算出することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  7. 前記サイズの補正前後で描画対象基板に照射されるビームの重心が一致するように、前記ショットデータ内の前記照射位置を補正することを特徴とする請求項5又は6に記載の荷電粒子ビーム描画方法。
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