JP6253924B2 - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に係り、例えば、描画データの転送処理を高速に行なう描画装置および方法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子ビーム(EB:Electron beam)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図8は、可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子ビーム描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式(VSB方式)という。
可変成形方式では、第1の成形アパーチャにより、一端、例えば矩形ビームに成形した後に、第2のアパーチャの開口部に偏向する矩形ビームの位置を調整することで、ビーム形状とサイズを決定する。そのため、成形後のビームの位置は、その図形種によって異なっている。そのため、マスク上の所望する位置にかかる成形後のビームを照射するためには、ビーム成形のために異なった位置に偏向した(振った)ビームを振り戻すことが必要となる。しかし、偏向器で偏向可能な範囲には限りがある。そのため、マスク上に成形ビームを偏向する際に、同じ偏向器で偏向する場合でも偏向可能な領域が図形種によってずれが生じてしまう。各図形で偏向可能な領域を重ね合わせた重複部分がすべての図形種について偏向可能な領域となる。よって、かかるすべての図形種について偏向可能な領域に偏向器での偏向領域が限定され、偏向領域が狭くなってしまうといった問題があった。
かかる問題に対して、従来、各ショットのためのショットデータを生成する際に、成形する図形種に応じて、ショットデータ上の位置を移動させることで、上述した補正を行うことが検討されていた(例えば、特許文献1参照)。しかし、かかる手法では、ショットデータ自体を補正するための演算処理が必要となってしまう。可変成形方式では、描画対象となる図形パターンを一度に描画することが困難であるため、各図形パターンを1回のショットで照射可能なサイズのショット図形に分割して、これらを組み合わせることで所望の図形パターンを描画する。そのため、膨大な数のショット図形に分割されることになる。そして、かかる膨大な数のショット図形についてそれぞれショットデータが生成される。よって、ショットデータ上の位置を補正しようとすると、ショット毎にそれぞれ位置の移動計算処理が行われることになるので、ショットデータ生成における演算処理時間が増加してしまうといった新たな問題が生じることになる。
一方、可変成形方式ではないが、キャラクタプロジェクション方式の描画装置において、描画領域をサブフィールドに分割して、サブフィールド原点位置をキャラクタ形状によって補正する手法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、かかる手法を可変成形方式に適用すると、別の新たな問題が生じる。サブフィールド偏向は、成形偏向に比べて偏向速度が例えば10倍程度遅い。そのため、各ショットにおいて、サブフィールドの原点位置を移動させる動作(偏向動作)を行うと描画処理のスループットが大幅に低下してしまうといった問題がある。
特開2010−219482号公報 特開平6−267834号公報
そこで、本発明は、上述した問題点の少なくとも1つを克服し、ショットデータ上での各ショット図形に対するビーム振り戻しのための位置の補正を行うことなく、スループットの低下を抑制しながら成形ビームの振り戻しが可能な描画装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
偏向領域のサイズが各段によってそれぞれ異なる3段以上の偏向領域層のうちの最小偏向領域層を、第1と第2の成形アパーチャを用いて可変成形可能な複数の図形種の図形種毎に作成する作成部と、
複数のショット図形パターンを、それぞれ対応する図形種の最小偏向領域層の偏向領域に割り当てる割り当て部と、
図形種毎の可変成形位置に応じて、各最小偏向領域層の位置をずらすように補正する補正部と、
図形種毎に最小偏向領域層の位置が補正された状態で、前記位置が補正された前記最小偏向領域層の該当する偏向領域の基準位置に偏向する偏向量と、前記位置が補正された前記最小偏向領域層の前記基準位置から当該ショット図形パターンの照射位置に偏向する偏向量とを用いて偏向される荷電粒子ビームを用いて、試料上に各ショット図形パターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
また、時間経過に伴う前記荷電粒子ビームのドリフト量を測定する測定部と、
ドリフト量を補正するドリフト補正量を、各最小偏向領域層が補正された位置にそれぞれ加算する加算部と、
をさらに備えと好適である。
また、描画部は、複数の偏向器を有し、
複数の偏向器のうち、少なくとも各最小偏向領域層の偏向領域の基準位置に荷電粒子ビームを偏向する偏向器を制御する偏向制御回路をさらに備え、
加算部は、偏向制御回路内に配置されると好適である。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
偏向領域のサイズが各段によってそれぞれ異なる3段以上の偏向領域層のうちの最小偏向領域層を、第1と第2の成形アパーチャを用いて可変成形可能な複数の図形種の図形種毎に作成する工程と、
複数のショット図形パターンを、それぞれ対応する図形種の最小偏向領域層の偏向領域に割り当てる工程と、
図形種毎の可変成形位置に応じて、各最小偏向領域層の位置をずらすように補正する工程と、
図形種毎に最小偏向領域層の位置が補正された状態で、前記位置が補正された前記最小偏向領域層の該当する偏向領域の基準位置に偏向する偏向量と、前記位置が補正された前記最小偏向領域層の前記基準位置から当該ショット図形パターンの照射位置に偏向する偏向量とを用いて偏向される荷電粒子ビームを用いて、試料上に各ショット図形パターンを描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
また、時間経過に伴う荷電粒子ビームのドリフト量を測定する工程と、
ドリフト量を補正するドリフト補正量を、各最小偏向領域層が補正された位置にそれぞれ加算する工程と、
をさらに備えると好適である。
本発明の一態様によれば、ショットデータ上での各ショット図形に対するビーム振り戻しのための位置の補正を行うことなく、スループットの低下を抑制しながら成形ビームの振り戻しができる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における各領域を説明するための概念図である。 実施の形態1における可変成形アパーチャの成形開口と可変成形されるビームの一例を示す図である。 実施の形態1における試料上の照射位置と振り戻し量との一例を示す図である。 実施の形態1におけるショットビームの軌道の一例を示す図である。 実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1におけるTFとショット図形の構成の一例を示す図である。 可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置として、可変成形型の描画装置について説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。特に、可変成形型の描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、ブランキング偏向器212、ブランキングアパーチャ214、第1の成形アパーチャ203、投影レンズ204、成形偏向器205、第2の成形アパーチャ206、対物レンズ207、主偏向器208、副偏向器209、及び副副偏向器216が配置されている。描画室103内には、XYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画時には描画対象となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスクが含まれる。また、試料101には、レジストが塗布された、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。また、XYステージ105上には、ビーム位置を測定するためのマーク106が配置される。マーク106は、試料101が配置される位置とは異なる位置に配置される。
制御部160は、制御計算機110、メモリ112、偏向制御回路120、制御回路130、デジタルアナログ変換器(DAC)アンプ132,134,136、及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142,144を有している。制御計算機110、メモリ112、偏向制御回路120、制御回路130、及び記憶装置140,142,144は、図示しないバスを介して互いに接続されている。偏向制御回路120にはDACアンプ132,134,136が接続されている。DACアンプ132は、副偏向器209に接続されている。DACアンプ134は、主偏向器208に接続されている。DACアンプ136は、副副偏向器216に接続されている。
制御計算機110内には、SF分割部60、TFレイヤ作成部62、ショット分割部64、割り当て部65、TF位置補正部66、ドリフト測定部68、ドリフト補正量演算部70、及び描画制御部72が配置される。SF分割部60、TFレイヤ作成部62、ショット分割部64、割り当て部65、TF位置補正部66、ドリフト測定部68、ドリフト補正量演算部70、及び描画制御部72といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。制御計算機110に入出力される情報および演算中の情報はその都度メモリ112に格納される。
偏向制御回路120内には、ドリフト位置補正部122、及び、偏向量演算部124が配置される。ドリフト位置補正部122、及び、偏向量演算部124といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。偏向量演算部124内には、主偏向量演算部126、副偏向量演算部128、及び副副偏向量演算部129が配置される。主偏向量演算部126、副偏向量演算部128、及び副副偏向量演算部129といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。ドリフト位置補正部122、及び、偏向量演算部124に入出力される情報および演算中の情報はその都度図示しないメモリに格納される。
図2は、実施の形態1における各領域を説明するための概念図である。図2において、試料101の描画領域10は、主偏向器208の偏向可能幅で、例えばy方向に向かって短冊状に複数のストライプ領域20に仮想分割される。また、各ストライプ領域20は、副偏向器209の偏向可能サイズで、メッシュ状に複数のサブフィールド(SF)30(小領域)に仮想分割される。そして、各SF30は、副副偏向器216の偏向可能サイズで、メッシュ状に複数のアンダーサブフィールド(USF:ここでは第3の偏向領域を意味するTertiary Firldの略語を用いて「TF」とする。以下、同じ)40(小領域)に仮想分割される。そして、各TF40の各ショット位置42にショット図形のパターンが描画される。
偏向制御回路120からDACアンプ134に対して、主偏向制御用のデジタル信号が出力される。そして、DACアンプ134では、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、主偏向器208に印加する。かかる偏向電圧によって電子ビーム200が偏向させられ、各ショットのビームがメッシュ状に仮想分割された所定のサブフィールド(SF)の基準位置に偏向される。
偏向制御回路120からDACアンプ132に対して、副偏向制御用のデジタル信号が出力される。そして、DACアンプ132では、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、副偏向器209に印加する。かかる偏向電圧によって電子ビーム200が偏向させられ、各ショットのビームがメッシュ状に仮想分割された所定のSF30内にさらにメッシュ状に仮想分割された最小偏向領域となるTF40の基準位置に偏向される。
偏向制御回路120からDACアンプ136に対して、副副偏向制御用のデジタル信号が出力される。そして、DACアンプ136では、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅させた上で偏向電圧として、副副偏向器216に印加する。かかる偏向電圧によって電子ビーム200が偏向させられ、各ショットのビームが最小偏向領域となるTF40内の各ショット位置に偏向される。
描画装置100では、複数段の偏向器を用いて、ストライプ領域20毎に描画処理を進めていく。ここでは、一例として、主偏向器208、副偏向器209、及び副副偏向器216といった3段偏向器が用いられる。XYステージ105が例えば−x方向に向かって連続移動しながら、1番目のストライプ領域20についてx方向に向かって描画を進めていく。そして、1番目のストライプ領域20の描画終了後、同様に、或いは逆方向に向かって2番目のストライプ領域20の描画を進めていく。以降、同様に、3番目以降のストライプ領域20の描画を進めていく。そして、主偏向器208(第1の偏向器)が、XYステージ105の移動に追従するように、SF30の基準位置Aに電子ビーム200を順に偏向する。また、副偏向器209(第2の偏向器)が、各SF30の基準位置Aから、TF40の基準位置Bに電子ビーム200を順に偏向する。そして、副副偏向器216(第3の偏向器)が、各TF40の基準位置Bから、当該TF40内に照射されるビームのショット位置42に電子ビーム200を偏向する。このように、主偏向器208、副偏向器209、及び副副偏向器216は、サイズの異なる偏向領域をもつ。そして、TF40は、かかる複数段の偏向器の偏向領域のうち、最小偏向領域となる。
図3は、実施の形態1における可変成形アパーチャの成形開口と可変成形されるビームの一例を示す図である。第2の成形アパーチャ206には、長方形の1辺と6角形の1辺とを無くしてつなげた成形開口52が形成されている。成形開口52は、例えば、45度の整数倍の角度を頂点とした図形に形成されている。
図3では、第1の成形アパーチャ203の開口部を通過した第1の成形アパーチャ像14と第2の成形アパーチャ206の成形開口52との重なり位置の一例を示す図である。成形偏向器205で電子ビーム200を偏向しない場合、第1の成形アパーチャ像14は、例えばOで示す成形開口52の中心位置に照射されることになる。例えば、正方形或いは長方形といった矩形に電子ビーム200を成形する場合、第1の成形アパーチャ像14は、成形偏向器205によって偏向されてAで示す位置に照射され、成形開口52を通過する斜線部分が成形された第2の成形アパーチャ像12aとなる。矩形の第2の成形アパーチャ像12aの基準位置Oと成形開口52の中心Oとの間は、距離Lだけ離れている。
また、例えば、図3において右下に直角の角が位置する直角二等辺三角形に電子ビーム200を成形する場合、第1の成形アパーチャ像14は、成形偏向器205によって偏向されてBで示す位置に照射され、成形開口52を通過する斜線部分が成形された第2の成形アパーチャ像12bとなる。直角二等辺三角形の第2の成形アパーチャ像12bの基準位置Oと成形開口52の中心Oとの間は、距離Lだけ離れている。
また、例えば、図3において左下に直角の角が位置する直角二等辺三角形に電子ビーム200を成形する場合、第1の成形アパーチャ像14は、成形偏向器205によって偏向されてCで示す位置に照射され、成形開口52を通過する斜線部分が成形された第2の成形アパーチャ像12cとなる。直角二等辺三角形の第2の成形アパーチャ像12cの基準位置Oと成形開口52の中心Oとの間は、距離Lだけ離れている。
また、例えば、図3において右上に直角の角が位置する直角二等辺三角形に電子ビーム200を成形する場合、第1の成形アパーチャ像14は、成形偏向器205によって偏向されてDで示す位置に照射され、成形開口52を通過する斜線部分が成形された第2の成形アパーチャ像12dとなる。直角二等辺三角形の第2の成形アパーチャ像12dの基準位置Oと成形開口52の中心Oとの間は、距離Lだけ離れている。
また、例えば、図3において左上に直角の角が位置する直角二等辺三角形に電子ビーム200を成形する場合、第1の成形アパーチャ像14は、成形偏向器205によって偏向されてEで示す位置に照射され、成形開口52を通過する斜線部分が成形された第2の成形アパーチャ像12eとなる。直角二等辺三角形の第2の成形アパーチャ像12eの基準位置Oと成形開口52の中心Oとの間は、距離Lだけ離れている。
なお、図3の例では、成形偏向器205で電子ビーム200を偏向しない場合の第1の成形アパーチャ像14の照射位置Oを成形開口52の中心位置にしたが、これに限るものではない。その他の位置であってもよい。例えば、成形開口52から外れた位置であってもよい。いずれにしても、図3に示すように、成形される図形種によって、第2の成形アパーチャ206上に照射される電子ビームの位置が異なっている。
図4は、実施の形態1における試料上の照射位置と振り戻し量との一例を示す図である。図4(a)では、試料101上のTF40内に右下に直角の角が位置する直角二等辺三角形56aの1辺と矩形56bとを繋ぎ合わせたパターンを形成する場合を示している。かかる場合、ビーム成形時の位置が異なるので、図4(b)に示すように、ビーム成形後の直角二等辺三角形56aの基準位置を距離Lだけ離れている基準点Oに偏向によって振り戻す(移動させる、或いは補正する)必要がある。同様に、ビーム成形後の矩形56bの基準位置を距離Lだけ離れている基準点Oに偏向によって振り戻す(移動させる、或いは補正する)必要がある。
図5は、実施の形態1におけるショットビームの軌道の一例を示す図である。図4(a)に示したパターンを試料101のTF40上に形成する場合、直角二等辺三角形のショット図形と矩形のショット図形の2つのショット図形を順に成形して、都度、TF40上に照射することになる。第1の成形アパーチャ203の開口部50を通過した第1の成形アパーチャ像54aは、成形偏向器205によって第2の成形アパーチャ206の成形開口52のうちの左上側の斜辺を跨ぐ位置に照射される。これにより、右下に直角の角が位置する直角二等辺三角形のショット図形56aを成形できる。そして、成形された直角二等辺三角形のショット図形56aのビームは、主偏向器208、副偏向器209、及び副副偏向器216によって偏向され、TF40の所望の位置へと照射される。その際、成形位置のずれ分についても補正(振り戻し)されている。そして、次のショットで矩形を成形する。第1の成形アパーチャ203の開口部50を通過した第1の成形アパーチャ像54bは、成形偏向器205によって第2の成形アパーチャ206の成形開口52のうちの左側の矩形開口部分の直角2辺を跨ぐ位置に照射される。これにより、矩形のショット図形56bを成形できる。そして、成形された矩形のショット図形56bのビームは、主偏向器208、副偏向器209、及び副副偏向器216によって偏向され、TF40の所望の位置へと照射される。その際、成形位置のずれ分についても補正(振り戻し)されている。実施の形態1では、かかる成形位置のずれ分の振り戻し補正を、TF40を用いて実施する。
図6は、実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図6において、実施の形態1における描画方法は、SF分割工程(S102)と、TFレイヤ作成工程(S104)と、ショット分割工程(S106)と、割り当て工程(S107)と、TF位置補正工程(S108)と、ドリフト測定工程(S110)と、ドリフト補正量演算工程(S112)と、ドリフト位置補正工程(S120)と、偏向量演算工程(S124)と、描画工程(S126)と、いう一連の工程を実施する。
SF分割工程(S102)として、SF分割部60は、試料101の描画領域10を副偏向器209の偏向可能サイズで、メッシュ状に複数のSF30に仮想分割する。SF分割処理は、上述したストライプ領域20毎に複数のSF30に仮想分割してもよいし、試料101の描画領域10を複数のSF30に仮想分割してもよい。1パス描画を行う場合には、作成されるSFレイヤは1層でよい。多重描画を行う場合には、多重度(パス数)に応じてSFレイヤを複数層作成すればよい。
ここで、実施の形態1では、偏向領域のサイズが各段によってそれぞれ異なる3段以上の偏向領域層のうちの最小偏向領域層を、第1と第2の成形アパーチャ203,206を用いて可変成形可能な複数の図形種の図形種毎に作成する。具体的には、以下のように動作する。
TFレイヤ作成工程(S104)として、TFレイヤ作成部62は、TF40の層について、図形種毎に作成する。例えば、図3の例では、矩形、右下に直角の角が位置する直角二等辺三角形、左下に直角の角が位置する直角二等辺三角形、右上に直角の角が位置する直角二等辺三角形、及び、左上に直角の角が位置する直角二等辺三角形について、それぞれTFレイヤを作成する。よって、例えば、5つの図形種があれば、5つのTFレイヤを作成する。各TFレイヤは、試料101の描画領域10全体或いはストライプ領域20全体について、その内部の各SF30がそれぞれ副副偏向器216の偏向可能サイズで、メッシュ状に仮想分割された複数のTF40によって構成される。よって、図形種毎に、試料101の描画領域10全体或いはストライプ領域20全体について、複数のTF40によって構成されるTFレイヤが作成される。TFレイヤ内の各TF40の位置は、当該TF30が所属するSF30の基準位置からの相対位置として定義される。
ショット分割工程(S106)として、ショット分割部64は、記憶装置140から描画データを入力して、複数段のデータ変換処理を行って、図形パターンを各ショットのショット図形に分割する。ここで、記憶装置140に格納される描画データには、通常、複数の図形パターンが定義される。描画装置100で図形パターンを描画するためには、1回のビームのショットで照射できるサイズに各図形パターンを分割する必要がある。そこで、ショット分割部64では、実際に描画するために、各図形パターンを1回のビームのショットで照射できるサイズに分割してショット図形パターンを生成する。
割り当て工程(S107)として、割り当て部65は、複数のショット図形パターンを、それぞれ対応する図形種の最小偏向領域層の偏向領域に割り当てる。ここでは、対応する図形種のTFレイヤのTF40に各ショット図形パターンを割り当てる。
図7は、実施の形態1におけるTFとショット図形の構成の一例を示す図である。図7(a)では、設計上、1つのTF40a内に、図形パターン57が配置される。図形パターン57は、1回のビームのショットで描画することが困難であるため、右下に直角の角が位置する直角二等辺三角形のショット図形56aと矩形のショット図形56bとにショット分割される。ここで、従来、かかるTF40aにショット図形56aとショット図形56bとが共に割り当てられていたが、実施の形態1では、以下のように割り当てる。ショット図形56aとショット図形56bとでは、図形種が異なるため、実施の形態1では、右下に直角の角が位置する直角二等辺三角形用のTFレイヤ上の該当するTF40bにショット図形56aを割り当てる。そして、矩形用のTFレイヤ上の該当するTF40cにショット図形56bを割り当てる。図形種毎のTFレイヤデータは、それぞれ記憶装置142に格納される。
TF位置補正工程(S108)として、TF位置補正部66は、図形種毎の可変成形位置に応じて、各最小偏向領域層の位置をずらすように補正する。図3に示したように、図形種毎に、第2の成形アパーチャ206上で成形される位置が異なる。そのため、基準位置(例えば、成形開口52の中心)からのずれ量分のビーム位置の補正(振り戻し)が必要となる。実施の形態1では、図形種毎のTFレイヤの基準位置を図形種毎の可変成形位置に応じてずらすように補正する。よって、図7(c)に示すように、右下に直角の角が位置する直角二等辺三角形用のTFレイヤ内の該当するTF40bと、矩形用のTFレイヤ内の該当するTF40cとは共に同じTF40aに相当するが、その位置が補正により移動させられて、互いに異なった位置関係になる。TF位置補正部66は、補正部の一例である。位置補正後のTFレイヤ内の各TF40の位置は、補正前の当該TF30が所属するSF30の基準位置からの相対位置として定義される。
以上のようにして、図形種毎にTFレイヤの位置が補正された対応するTF40に各ショット図形が割り当てられたショットデータが生成される。ショットデータは、記憶装置144に格納される。ショットデータは、ショット図形パターン毎に作成され、例えば、対応するTF識別番号、図形種、図形サイズ、及び照射位置といった図形データが定義される。照射位置は、例えば、対応するTFの基準位置からの相対位置が定義される。また、ショットデータとして、その他に、各SF30の基準位置データ、補正後の各TFレイヤの各TF40の基準位置データが定義される。また、ショットデータは、描画処理の進行に合わせてリアルタイムに、ストライプ毎、或いは、ストライプ領域を仮想分割した複数の処理領域の処理領域毎に、順次、生成される。処理領域は、ストライプ領域以下のサイズで、複数のSF30が含まれるサイズで構成されると好適である。
偏向量演算工程(S124)として、偏向量演算部124は、記憶装置144からショットデータを読み出し、各偏向器用の偏向量を演算する。主偏向量演算部126は、該当するSF30の基準位置に主偏向器208で偏向するための偏向量を演算する。副偏向量演算部128は、当該SF30の基準位置から該当するTF40の基準位置への相対位置に副偏向器209で偏向するための偏向量を演算する。その際の該当するTF40は、図形種毎にレイヤが異なり、図形種毎の各TF40の基準位置は、図形種毎に補正されていることは上述した通りである。副副偏向量演算部129は、ショット図形パターン毎に、対応する図形種のTF40の基準位置から照射される位置への相対位置に副副偏向器216で偏向するための偏向量を演算する。
描画工程(S126)として、描画制御部86は、制御回路130、及び偏向制御回路120等を制御して、描画部150に描画処理を実行させる。偏向制御回路120は、主偏向データとなるデジタル信号をDACアンプユニット134に出力する。そして、DACアンプユニット134は、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅した上で偏向電圧として主偏向器208に印加する。同様に、偏向制御回路120は、副偏向データとなるデジタル信号をDACアンプユニット132に出力する。そして、DACアンプユニット132は、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅した上で偏向電圧として副偏向器209に印加する。同様に、偏向制御回路120は、副副偏向データとなるデジタル信号をDACアンプユニット136に出力する。そして、DACアンプユニット136は、デジタル信号をアナログ信号に変換し、増幅した上で偏向電圧として副副偏向器216に印加する。そして、制御回路130の制御の下、描画部150は、図形種毎に最小偏向領域層の位置が補正された状態で、電子ビーム200を用いて、試料101上に各ショット図形パターンを描画する。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、ブランキング偏向器212内を通過する際にブランキング偏向器212によって、ビームONの状態では、ブランキングアパーチャ214を通過するように制御され、ビームOFFの状態では、ビーム全体がブランキングアパーチャ214で遮へいされるように偏向される。ビームOFFの状態からビームONとなり、その後ビームOFFになるまでにブランキングアパーチャ214を通過した電子ビーム200が1回の電子ビームのショットとなる。ブランキング偏向器212は、通過する電子ビーム200の向きを制御して、ビームONの状態とビームOFFの状態とを交互に生成する。例えば、ビームONの状態では電圧を印加せず、ビームOFFの際にブランキング偏向器212に電圧を印加すればよい。かかる各ショットの照射時間で試料101に照射される電子ビーム200のショットあたりの照射量が調整されることになる。
以上のようにブランキング偏向器212とブランキングアパーチャ214を通過することによって生成された各ショットの電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形例えば長方形の穴を持つ第1の成形アパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形に成形する。そして、第1の成形アパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2の成形アパーチャ206上に投影される。成形偏向器205によって、かかる第2の成形アパーチャ206上での第1のアパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させる(可変成形を行なう)ことができる。かかる可変成形はショット毎に行なわれ、通常ショット毎に異なるビーム形状と寸法に成形される。そして、第2の成形アパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、主偏向器208、副偏向器209及び副副偏向器216によって偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された試料101の所望する位置に照射される。
その際、主偏向器208によって電子ビーム200が偏向させられ、今回のショットに対応するSF30の基準位置に偏向される。そして、副偏向器209によって電子ビーム200が偏向させられ、当該SF30の基準位置から当該TF40の基準位置に偏向される。かかる偏向により、図形種毎の成形位置ずれは補正(振り戻し)される。そして、偏副副偏向器216によって電子ビーム200が偏向させられ、当該TF40の基準位置から照射位置に偏向される。
以上のように、各偏向器によって、電子ビーム200の複数のショットが順に基板となる試料101上へと偏向される。これにより、図7(d)に示すように、設計通り、TF40a内の所望する位置に、ショット図形56a,56bが照射される。
SF30に比べて、TF40は、そのサイズが小さいので、SF30の基準位置からその内部のTF40の基準位置までの偏向量(移動量)は小さくできる。よって、SF30用と比べて、ダイナミックレンジを大幅に小さくできるので、DACアンプ132の偏向速度を高速化できる。成形偏向用の図示しないDACアンプでの偏向速度は、例えば、100nsオーダーである。一方、SF30間を移動する主偏向用のDACアンプ134での偏向速度は、例えば、数μsオーダーである。よって、成形偏向時の偏向速度に比べて10倍程度遅い。これに対して、TF40間を移動する副偏向用のDACアンプ132での偏向速度は、成形偏向と同様、例えば、100nsオーダーである。よって、例えば、図形種毎にSFレイヤを作成して、SF30への偏向により図形種毎の振り戻し量を補正しようとすると、ショットサイクルに影響を及ぼし、描画処理のスループットが大幅に劣化する。これに対して、実施の形態1のように、図形種毎にTFレイヤを作成して、TF40への偏向により図形種毎の振り戻し量を補正する場合、ショットサイクルへの影響は無い或いはあっても許容できる誤差程度で済ますことができる。よって、描画処理のスループットを低下させずに済ますことができる。このように、成形偏向速度と同程度の偏向速度をDACアンプに持たせるには、3段以上の多段偏向に構成するとよい。また、図形種毎にTFレイヤを作成することで、各ショット図形自体のショットデータの位置を移動させる必要がない。よって、膨大な数のショット図形についてそれぞれショットデータ上の位置を補正する必要がない。よって、ショットデータ生成における演算処理時間の増加を回避できる。しいては描画処理のスループットを向上させることができる。図形種毎の成形位置補正を行う偏向領域は、ショット図形が配置される最小偏向領域が望ましい。
次に、実施の形態1と例えばキャラクタプロジェクション方式の描画とを以下に比較する。振り戻し量が大きい場合、レンズの中心から遠い位置を通るビームで描画されるパターンが存在する。これは、あるパターン種がレンズの中心を通るように調整すると、他のパターン種はそこから振り戻し量の関数分ずれた位置を通るために生じることになる。この場合レンズの歪みの影響によって、描画パターンにも歪みが生じ得る。各変更フィールドの大きさを決めるとき、この歪みが描画精度に影響を与えない程度に収まるように設計される。かかる場合、振り戻し量はTFフィールドサイズ程度が望ましく、最大でも副偏向フィールドのサイズより小さいサイズである必要がある。実施の形態1のように可変成形方式(VSB)では成形アパーチャの設計上、振り戻し量はせいぜい数μm程度でTFサイズと同程度に収められる。これに対して、キャラクタ描画では振り戻し量はもっと大きく、キャラクタ描画方法で描画しようとすると、描画精度に影響が出る可能性がある。よって、キャラクタプロジェクション方式の描画に比べて、実施の形態1では、描画精度を向上させることができる。
なお、実施の形態1では、さらに、描画開始前、及び/或いは描画中にドリフト補正を行う。
ドリフト測定工程(S110)として、ドリフト測定部68は、時間経過に伴う電子ビーム200のドリフト量を測定する。具体的には、マーク106上に電子ビーム200が照射可能な位置まで、XYステージ105を移動させる。マーク106は、例えば、十字型のマークが用いられる。例えば、主偏向器208、副偏向器209、或いは副副偏向器216によって、電子ビーム200をマーク106上で走査(スキャン)して、反射電子或いは2次電子を図示しない検出器によって検出することでマーク106位置を測定する。そして、図示しないXYステージ105の位置測定装置で測定されたステージ位置情報を用いて、測定されたステージ位置から得られるマーク位置とビームスキャンによって測定されたマーク位置とのずれから、測定時点での電子ビーム200のドリフト量を測定する。ドリフト量の測定は、描画開始前、及び/或いは描画中における例えばストライプ領域20の描画が終了した際に実施されるとよい。毎回、ストライプ描画毎に実施してもよい。或いは。所定の数の複数のストライプ領域20を描画する毎に実施してもよい。
ドリフト補正量演算工程(S112)として、ドリフト補正量演算部70は、測定されたビームドリフト量を補正するための補正量を演算する。演算されたドリフト補正量は、偏向制御回路120に出力される。
ドリフト位置補正工程(S120)として、ドリフト位置補正部122(加算部の一例)は、ドリフト補正量を入力して、ドリフト補正量を図形種毎の補正済みの各TFレイヤの位置にそれぞれ加算する。これにより、図形種毎の各TF40の基準位置は、図形種毎に補正されているだけではなく、さらに、ドリフト量分も補正される。よって、加算後の偏向量演算工程(S124)において、副偏向量演算部128は、当該SF30の基準位置から、図形種毎に位置が補正されているだけではなく、さらに、ドリフト量が補正済の該当するTF40の基準位置への相対位置に副偏向器209で偏向するための偏向量を演算する。
以上のように、ビームドリフトについて、最小偏向領域である図形種毎のTF40の位置を補正することでかかるドリフト量を補正する。これにより、各ショット図形のショットデータとは切り離すことができる。よって、ビームドリフト補正についても、膨大な数のショット図形のショットデータ生成における演算処理時間が増加を回避できる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。上述した例では、ドリフト補正量の演算を制御計算機110側で、実際のドリフト補正量の加算を偏向制御回路120側でおこなったが、これに限るものではない。制御計算機110側で実際のドリフト補正量の加算まで実施してもよい。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。
10 描画領域
20 ストライプ領域
30 SF
40 TF
42 ショット位置
50 開口部
52 成形開口
56 ショット図形
57 図形パターン
60 SF分割部
62 TFレイヤ作成部
64 ショット分割部
65 割り当て部
66 TF位置補正部
68 ドリフト測定部
70 ドリフト補正量演算部
72 描画制御部
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
106 マーク
110 制御計算機
112 メモリ
120 偏向制御回路
122 ドリフト位置補正部
124 偏向量演算部
126 主偏向量演算部
128 副偏向量演算部
129 副副偏向量演算部
130 制御回路
132,134,136 DACアンプ
140.142,144 記憶装置
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
204 投影レンズ
205 成形偏向器
206,420 第2のアパーチャ
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
212 ブランキング偏向器
214 ブランキングアパーチャ
216 副副偏向器
330 電子線
411 開口
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (5)

  1. 偏向領域のサイズが各段によってそれぞれ異なる3段以上の偏向領域層のうちの最小偏向領域層を、第1と第2の成形アパーチャを用いて可変成形可能な複数の図形種の図形種毎に作成する作成部と、
    複数のショット図形パターンを、それぞれ対応する図形種の最小偏向領域層の偏向領域に割り当てる割り当て部と、
    前記図形種毎の可変成形位置に応じて、各最小偏向領域層の位置をずらすように補正する補正部と、
    前記図形種毎に最小偏向領域層の位置が補正された状態で、前記位置が補正された前記最小偏向領域層の該当する偏向領域の基準位置に偏向する偏向量と、前記位置が補正された前記最小偏向領域層の前記基準位置から当該ショット図形パターンの照射位置に偏向する偏向量とを用いて偏向される荷電粒子ビームを用いて、試料上に各ショット図形パターンを描画する描画部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 時間経過に伴う前記荷電粒子ビームのドリフト量を測定する測定部と、
    前記ドリフト量を補正するドリフト補正量を、各最小偏向領域層が補正された位置にそれぞれ加算する加算部と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記描画部は、複数の偏向器を有し、
    前記複数の偏向器のうち、少なくとも各最小偏向領域層の偏向領域の基準位置に前記荷電粒子ビームを偏向する偏向器を制御する偏向制御回路をさらに備え、
    前記加算部は、前記偏向制御回路内に配置されることを特徴とする請求項2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 偏向領域のサイズが各段によってそれぞれ異なる3段以上の偏向領域層のうちの最小偏向領域層を、第1と第2の成形アパーチャを用いて可変成形可能な複数の図形種の図形種毎に作成する工程と、
    複数のショット図形パターンを、それぞれ対応する図形種の最小偏向領域層の偏向領域に割り当てる工程と、
    前記図形種毎の可変成形位置に応じて、各最小偏向領域層の位置をずらすように補正する工程と、
    前記図形種毎に最小偏向領域層の位置が補正された状態で、前記位置が補正された前記最小偏向領域層の該当する偏向領域の基準位置に偏向する偏向量と、前記位置が補正された前記最小偏向領域層の前記基準位置から当該ショット図形パターンの照射位置に偏向する偏向量とを用いて偏向される荷電粒子ビームを用いて、試料上に各ショット図形パターンを描画する工程と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  5. 時間経過に伴う前記荷電粒子ビームのドリフト量を測定する工程と、
    前記ドリフト量を補正するドリフト補正量を、各最小偏向領域層が補正された位置にそれぞれ加算する工程と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項4記載の荷電粒子ビーム描画方法。
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