JP3999038B2 - 集束イオンビーム装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、集束イオンビーム装置において、イオンビーム照射による微細加工中に照射位置がずれてゆく障害を克服するビーム照射位置補正に関する。
【0002】
【従来の技術】
イオンビーム照射により微細加工を行うとき、各種の要因により照射位置がずれてゆき、目的の微細加工を行うことが困難であることが多い。特に半導体デバイスのデザインルールの縮小下により微細加工で必要とされる位置精度は100nm以下になってきている。このような位置精度を実現するためには微細加工中に照射位置が動いてしまうドリフト量はその10分の1くらいの10nm以下が必要になってきている。
【0003】
微細加工中の照射位置がドリフトする問題を解決するためにはドリフト量を減少させるためのハードウェアの改良を行っているが、ハードウェアの改良には限界がありドリフト量を検出してビーム照射位置を補正する方法が一般的に利用されている。
【0004】
一般的には画像処理によるパターンマッチングが利用される。参照領域のパターンマッチングによりドリフト量を検出することができる。しかし集束イオンビームによる微細加工では粗加工、中加工、仕上げ加工というように試料照射ビーム電流を変えて一連の微細加工を行う。試料照射ビーム電流を変えるためには集束イオンビームを集束するための集束レンズ系の構成要素の一つである可動絞りの開孔径を変えたりイオンレンズ条件を変更したりする。そのような条件変化により試料照射ビーム位置が変化してしまう。このような集束レンズ系の変化に対しては試料全体像を取り直してビーム照射位置を再設定する必要がある。
【0005】
また試料照射ビーム電流を増やすとビーム径が太くなり電流が小さいときと比べてぼけた画像になってしまう。また試料によってはビーム照射電流を増やすと局所的チャージアップ現象が発生して輝度コントラストまで変化することもある。そのため試料照射ビーム電流を変えて一連の微細加工を行うにはパターンマッチングによってドリフト補正を行うことは困難である。そのため特許出願公告平5-4660のパターン修正方法では点状の参照パターンを形成しておき、その点位置を加工中に参照して加工の照射位置を補正する方法が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこの方法で点状に参照パターンを形成するには以下の問題点があった。一つは点状パターンを形成しても試料が平坦な状態ではないことが多いために、表面に元々ある凹凸と作成した点との区別が困難になってしまう。そのため点状パターンを形成する前に点状パターンを形成する近傍で特定ガスを流しながらビーム照射することでデポジション膜を形成してから点状パターンを形成する必要がある。このデポジション膜形成により試料上に元々ある凹凸を覆い隠すことができる。
【0007】
このようにして作成した参照パターン領域を加工中に加工を中断して参照領域をスキャンしてドリフト量を計測することになるが何回もスキャンすると最後にはデポジション膜がエッチングされて元々ある試料の凹凸が見えてくる可能性がある。そのためデポジション膜の形成に時間をかけて厚くつけておく必要がある。一例として点状パターンの形成に20秒間必要という状況でその前処理のデポジション膜形成に2分間必要ということになる。
【0008】
また点状パターンを認識してドリフト量を計測するには、点位置を画像処理で求めることになるが小さい点の場合は周囲と輝度の異なる点の数が少ない。実際必要とされる位置計測精度は取得するイメージのピクセルサイズ以下の精度が必要になっているが、周囲輝度と異なる特異点の数が少ないと求めようとする位置計測精度をあげることができない。一方前記特異点の大きさを大きくすると集合の数は多くなり精度は向上する。しかし参照パターン領域をスキャンして参照パターンイメージを取得したときに、もしドリフト量が大きく参照パターン領域をスキャンしたエリアに前記特異点の集合全体が入らないという可能性が発生する。集合全体を取得できないときはドリフト量を計測できない。そのため位置計測精度を少し犠牲にしてドリフト許容量を増やすことで使用されることになる。このように位置計測精度とドリフト許容量のバランスを考えないと適正なドリフト補正状態を実現できない。そのためドリフト補正のための点状パターン作成を自動化してオペレータは加工条件の設定だけおこない点状パターンはプリセットされた条件に従って自動的に作成される自動化を行ってもドリフト補正動作が確実に動作することを保証することが困難であった。
【0009】
また断面加工或いはTEM試料加工をおこなうときは粗加工、中加工、仕上げ加工という数段階のステップを踏んで加工する。加工速度を上げるために集束イオンビームの試料照射電流を上げた条件では集束イオンビームのビーム径が太くなり加工で形成される断面が斜面になり試料平面に対して垂直に切り立った断面にならない。そのため最終仕上げ断面に向かってステップを踏んで試料照射電流を下げてビーム径を細くすることで垂直に切り立った断面が最終的にできあがる。ところが集束イオンビームの試料照射電流を切り替えると試料に対するビーム照射位置が変化するため各ステップ毎に集束イオンビームの照射位置を合わせ込んでやる必要があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明では、直線状にビーム照射して直線形状パターンを形成しておき、微細加工中に前記直線形状パターンを参照し前記直線形状パターンの直線方向に対して一方の垂直方向から直線の輝度変化点位置を測定し、もう一方の垂直方向からも輝度変化点位置を測定し両輝度変化点位置の平均位置を求めることにより前記直線形状パターンの直線方向に対して垂直方向に限定されたビーム照射位置を計測する。この計測ではドリフト量を補正できるのは前記垂直方向のみとなるが輝度変化点が直線状に続いているために精度の良い計測が可能になる。
【0011】
また試料照射電流が増えると前記直線形状パターンの直線の太さが太い画像になる。しかし直線方向に対して垂直方向では直線の中心から見ると両方向とも太くなる量は均等になる。だから直線位置に対して一方の垂直方向から見た位置ともう一方の垂直方向から見た位置の平均位置とする事によりビーム照射電流に依存しない直線形状パターンの垂直方向位置が求められる。そのため試料照射電流が変化しても照射位置の変化を補正することが可能である。
【0012】
このようにして求められたドリフト補正量は前記直線形状パターンに対して垂直方向のみとなり一方向のみのドリフト補正になる。ところがイオンビーム照射による微細加工の主目的の一つに観察のための断面形成、或いはTEM試料作成がある。この場合は形成する断面に対して垂直方向のドリフトは精度良い補正が求められるが、形成する断面に対して水平方向は多少のドリフトは許容される。よって生成する断面に対して水平方向のドリフトは装置自身がもつドリフトを許容し、厳しい精度が求められる垂直方向のみに限定してドリフト補正量を求めて微細加工のビーム照射位置を補正する方法はドリフト補正に必要とされる精度が方向によって異なることを利用して高いドリフト補正精度が要求される方向にのみ高精度のドリフト補正を実現する非常に有効な方法である。
【0013】
また試料表面上に直線形状加工すれば輝度変化点が直線状につながっているので認識が容易になる。例えば作成した直線とは垂直方向に最大輝度変化点を探し出すアルゴリズムを使って、その最大輝度変化点を直線方向に次々と求めてその求めた点列が直線的につながっているかどうかの判定を行うことで簡単に直線認識アルゴリズムを作ることができる。このような簡単な直線認識アルゴリズムで試料表面に凹凸があっても直線認識してくれるようになりデポジション膜形成の必要がなくなる。あるいは直線方向に輝度情報を積分すると直線に対して垂直方向の一つの輝度プロファイルが得られる。そうすると多少の凹凸があっても積分効果によって直線領域外の輝度変化は少なく直線領域の輝度変化が一番大きい輝度プロファイルになる。この輝度プロファイルから簡単に直線位置が求められる。よって同様にデポジション膜形成の必要なく直線位置の測定ができる。このようにデポジション膜形成が必要なくなるため参照パターン形成に必要な加工時間が短くなる。参照パターン形成の時間が短いというのは以下の理由で有効である。
【0014】
一つは操作性の向上である。試料像を取得して微細加工のための設定をおこない、微細加工を開始させる。このとき微細加工位置との相対位置関係がプリセットされたところに直線形状の参照パターン形成を自動的におこない、微細加工中に定期的にその参照パターンを参照することで上記直線形状認識でビーム照射位置のドリフトを計測し微細加工位置をドリフト補正することができる。この参照パターン形成の待ち時間が少なく実際の微細加工を開始するので装置使用者は待ち時間のたいした増加なしにこの一方向に限定されたドリフト補正機能を簡単に利用できるようになる。
【0015】
もう一つは微細加工位置の正確性向上である。微細加工を開始したときから前記直線形状の参照パターン形成終了時間までの間のドリフトは補正できない。そのため直線形状の参照パターン形成時間が短いとその間のドリフト量も小さいため無視できる量になる。
【0016】
またお互いに重ならないように直交する直線形状パターンを形成することができる。各々の直線に関して直線方向に対して垂直方向の位置を計測できることから直交する直線位置を計測することで直交座標系のドリフト量を計測できるようになる。そうすると断面形成やTEM試料作成に限らずどのような微細加工でも対応可能なドリフト補正機能として拡張することが可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1は本発明のシステム構成を表す。集束イオンビーム源1から発生する集束イオンビームaは集束レンズ系2,偏向機構3を通って試料ステージ4に載置された試料5に照射される。集束イオンビームaが集束レンズ系2を通過するときにそのレンズ効果で収束されて試料5に照射される。集束レンズ系2は開孔径の異なる可動絞り切り替え機能を含んでいる。そのため集束レンズ系の設定を変えると集束イオンビームaが試料5に照射されるビーム電流を変更することができる。この照射により二次荷電粒子bが発生し二次電子検出器6により捕捉されコンピュータ7にその強度が取り込まれる。偏向機構3は集束イオンビームaが試料4に照射される位置をx方向とy方向に振ることができる。偏向機構3もコンピュータ7により制御されるので、x方向/y方向に振った位置と二次荷電粒子検出器6の強度の情報を合わせることにより試料5のイメージデータがコンピュータ7で得られる。
【0019】
コンピュータ7は集束イオン源1、集束レンズ系2、偏向機構3、試料ステージ4を制御する機構を有している。そのほかにコンピュータ7は表示機器8を備えている。この表示機器8の中の一部の領域に前記イメージデータを表示している。表示機器8に表示されているのは前記イメージデータのほかに制御、操作に必要なソフトウェアボタンが配置されている。
【0020】
試料ステージ4を動作させて微細加工ポイントへ試料5を動かしたあとイメージデータを表示機器8に表示したときの加工開始前の試料イメージを図2に示す。
【0021】
試料イメージを表示機器8に表示したあと微細加工のための加工条件を設定する。複数の加工枠を設定した加工条件入力結果を図3に示す。ここでは断面作成を例示したがTEM試料作成でも同様に複数の加工枠を入力する。断面作成では断面の表面を保護するためにデポジション膜形成のための加工を最初に行うためデポ加工枠9を設定する。次に作成する断面の手前を大きく加工するための粗加工枠10を設定する。粗加工をおこなうときはビーム照射電流をあげて加工時間を節約するようにおこなうがビーム電流をあげるとビーム径も大きくなるのでこの条件では垂直に切り立ったきれいな断面を作成することができない。そのため中加工枠11,仕上げ加工枠12の加工枠を設定しビーム照射電流を段階的に落とす断面作成の設定をおこなう。この例では一連の加工枠設定により最終断面位置は仕上げ加工枠12の長方形の上辺になる。仕上げ加工枠12ではビーム照射電流を少なくしてビーム径を絞った状態で加工することが必要で、そのような条件で初めて垂直に切り立ったきれいな断面が作られる。この一連の加工を行うための条件設定を完了した状態が図3である。ここでは一つ一つの加工枠をマニュアルで入力した例を示したが最終断面位置を直線で指示するだけ(=仕上げ加工枠12の上辺を直線で指示するだけ)で一連の加工枠群が自動配置されるようなことも可能である。
【0022】
次に実際の断面作成をスタートさせる。
【0023】
断面作成をスタートしてから終了するまでの動作はすべてコンピュータ7が実行する。そのため以降の記述はコンピュータ7の動作を記述している。
【0024】
断面作成の最初に仕上げ加工位置が仕上げ加工枠12の上辺になるのでそこからの予め設定されたオフセット位置で予め設定された集束レンズ系2の条件で直線加工を行う。加工時間は10秒間から30秒間程度で充分である。前記直線加工を終了した状態を図4直線形状作成状態図に示す。直線加工を終了してからデポ加工枠9の加工を実行するためデポ加工枠9に付随するビーム照射条件に集束レンズ系2を設定する。設定が終了してから直線形状加工線13の直線に対しての垂直位置を計測する。計測方法は直線形状加工線13の領域を直線形状サーチ領域14としてイメージを取得しこの直線に対して一方の垂直方向からみた輝度変化点の点列(輝度変化点の点列A 15)を直線方向に沿って見つけだす。同様にもう一方の垂直方向からみた輝度変化点の点列(輝度変化点の点列B 16)を直線方向に沿って見つけだす。これらの2系列の点列群を使って直線の中心位置を計算する。
【0025】
デポジションは特定のガスを流しながら集束イオンビームaを試料5に照射することで成膜される。そのためここでは図示されていないガス導入系を使って特定のガスを試料5に吹き付ける。この状態で偏向機構3を制御してデポ加工枠9にのみ集束イオンビームaを試料5に照射する。このデポ加工枠9の加工中に定期的に加工を中断して直線形状加工線13の直線に対しての垂直位置を計測する。計測された垂直位置と前回の計測された垂直位置との差分がドリフト量になので、そのドリフト量からデポ加工枠9に対する集束イオンビームaの照射位置を補正し試料5に対しては常に同じ位置に集束イオンビームaが照射されるようにしてデポ加工枠9の加工を再開する。デポ加工中の状態を図5デポ加工状態図に示す。ここでデポ加工枠9を使用中という意味で塗りつぶしている。
【0026】
デポ加工枠9が終了したら図示していないガス導入系のガス供給をストップして荒加工枠10へ移行する。
【0027】
荒加工枠10の加工を実行するため荒加工枠10に付随するビーム照射条件に集束レンズ系2を設定する。設定が終了してから直線形状加工線13の直線に対しての垂直位置を計測する。計測された垂直位置とデポ加工枠9の加工中に計測された前回の垂直位置との差分が集束レンズ系2を変更したことによる照射位置の違いになるので、その差分から荒加工枠10に対する集束イオンビームaの照射位置を補正する。この補正で集束イオンビームaが試料5に照射する位置は集束レンズ系2を変更しても変化しない条件を作り出した。この状態で偏向機構3を制御して荒加工枠10にのみ集束イオンビームaを試料5に照射する。この荒加工枠10の加工中に定期的に加工を中断して直線形状加工線13の直線に対しての垂直位置を計測する。計測された垂直位置が前回の計測された垂直位置との差分がドリフト量になので、そのドリフト量から荒加工枠10に対する集束イオンビームaの照射位置を補正し試料5に対しては常に同じ位置に集束イオンビームaが照射されるようにして荒加工枠10の加工を再開する。荒加工中の状態を図6荒加工状態図に示す。ここでデポ加工枠9を使用済みという意味で濃く塗りつぶし粗加工枠10を使用中という意味で薄く塗りつぶしている。
【0028】
粗加工枠10が加工終了したら中加工枠11の加工を実行するため中加工枠11に付随するビーム照射条件に集束レンズ系2を設定する。設定が終了してから直線形状加工線13の直線に対しての垂直位置を計測する。計測された垂直位置と荒加工枠10の加工中に計測された前回の垂直位置との差分が集束レンズ系2を変更したことによる照射位置の違いになるので、その差分から中加工枠11に対する集束イオンビームaの照射位置を補正する。この補正で集束イオンビームaが試料5に照射する位置は集束レンズ系2を変更しても変化しない条件を作り出した。この状態で偏向機構3を制御して中加工枠11にのみ集束イオンビームaを試料5に照射する。この中加工枠11の加工中に定期的に加工を中断して直線形状加工線13の直線に対しての垂直位置を計測する。計測された垂直位置が前回の計測された垂直位置との差分がドリフト量になので、そのドリフト量から中加工枠11に対する集束イオンビームaの照射位置を補正し試料5に対しては常に同じ位置に集束イオンビームaが照射されるようにして中加工枠11の加工を再開する。中加工中の状態を図7中加工状態図に示す。ここでデポ加工枠9と粗加工枠10を使用済みという意味で濃く塗りつぶし中加工枠11を使用中という意味で薄く塗りつぶしている。
【0029】
以下同様に仕上げ加工枠12の加工を実行する。仕上げ加工中の状態を図8仕上げ加工状態図に示す。ここでデポ加工枠9と粗加工枠10と中加工枠11を使用済みという意味で濃く塗りつぶし仕上げ加工枠12を使用中という意味で薄く塗りつぶしている。
【0030】
仕上げ加工枠12の加工が終了して断面作成が終了する。
【0031】
また直線形状加工線13に対して直交する第2直線形状加工線17を作成した状態を図9第2直線形状作成状態図に示す。直線形状加工線13と第2直線形状加工線17とは直交しているので各々の直線位置を計測することで直交座標系のビーム照射位置のドリフト補正が可能になる。この直交座標系のドリフト補正値を使ってデポ加工枠9,粗加工枠10、中加工枠11、仕上げ加工枠12の加工を行えば、どの方向に対してもドリフト補正された加工が実現される。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、これら一連の動作説明で本特許を用いた装置を使用するオペレータは作成したい断面位置だけを指定するか或いは一連の加工枠群を設定するだけで一方向に関しては高精度の位置で加工を実行できる。
【0033】
加工を開始すると短時間で直線形状加工を行うので一方向に関しては高精度の加工が少しの待ち時間の増加で実現できる。
【0034】
TEM試料作成、断面作成では方向によって求められるドリフト補正精度が異なるので高精度が要求される方向に合わせて直線形状加工を行えば最適の高精度加工が実現される。
【0035】
またTEM試料加工では約0.1ミクロンの薄膜を残す加工になる。この薄膜方向に対して垂直方向にドリフトすると薄膜がなくなったり想定した膜圧より厚くなったりの障害が生じてしまうが、本特許を使用すれば薄膜方向に対して垂直方向のドリフトを容易に精度良く補正することができるのでTEM試料加工の成功率が飛躍的に向上する。
【0036】
またお互いに直交する直線形状パターンを利用することで直交する2方向に対して高精度ドリフト補正つき加工まで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシステム構成図である。
【図2】図2は加工前の試料イメージである。
【図3】図3は加工条件入力結果である。
【図4】図4は直線形状作成状態図である。
【図5】図5はデポ加工状態図である。
【図6】図6は粗加工状態図である。
【図7】図7は中加工状態図である。
【図8】図8は仕上げ加工状態図である。
【図9】図9は第2直線形状作成状態図である。
【符号の説明】
1.イオン源
2.イオンレンズ
3.走査電極
4.試料ステージ
5.試料
6.二次荷電粒子検出器
7.コンピュータ
8.表示機器
9.デポ加工枠
10.粗加工枠
11.中加工枠
12.仕上げ加工枠
13.直線形状加工線
14.直線形状サーチ領域
15.輝度変化点の点列A
16.輝度変化点の点列B
17.第2直線形状加工線
a.集束イオンビーム
b.二次荷電粒子
Claims (5)
- イオンビームを発生するイオン源と、前記イオンビームを集束し集束イオンビームとするイオンレンズと、前記集束イオンビームを試料表面の所定領域にて走査させ照射するための走査電極と、前記集束イオンビームが照射される試料を載置し移動可能な試料ステージと、前記集束イオンビームが前記試料に照射されることにより発生する二次荷電粒子を検出する二次荷電粒子検出器と、前記二次荷電粒子検出器からの信号に基づいて試料像を表示するためのディスプレイとからなる集束イオンビーム装置において、前記試料上に照射領域を設定し前記照射領域内にのみ前記集束イオンビームを走査して前記試料の微細断面加工を行う時に、前記試料上に前記集束イオンビームを前記照射領域とは重ならない領域で直線状に前記集束イオンビームを照射して前記微細断面加工で形成する断面方向と平行である直線形状パターンを形成する手段と、前記直線形状パターンを参照パターンとして登録する手段と、前記微細断面加工中に、定期的に前記微細断面加工を中断して前記参照パターン領域を参照して前記直線形状パターンの直線に対して一方の垂直方向からの輝度変化点ともう一方の垂直方向からの輝度変化点の平均位置をビーム照射位置として計測することにより、前記直線形状パターンの直線に対して垂直方向に限定されたビーム照射位置測定をおこない、前記ビーム照射位置測定の変化量に基づいて前記微細断面加工の位置を前記垂直方向に限定して補正したあと前記微細断面加工を継続させる機能とを備えたことを特徴とする集束イオンビーム装置。
- 複数の試料照射ビーム電流条件の組み合わせで前記微細断面加工を行う際に、前記試料照射ビーム電流を切り替えた時には、前記ビーム照射位置測定をおこなうことにより、試料照射ビーム電流切り替え前後のビーム照射位置の差分を求め、前記差分量で前記微細断面加工の位置を前記垂直方向に限定して補正してから前記微細断面加工を継続させる機能を備えたことを特徴とする請求項1記載の集束イオンビーム装置。
- 前記微細断面加工で形成する断面方向が認識されると前記直線形状パターンを形成する機能を備えたことを特徴とする請求項1記載の集束イオンビーム装置。
- 前記照射領域と前記直線形状パターン領域との相対位置関係を予め設定できる機能を保有したものであって、前記直線形状パターン領域の相対位置関係設定操作をしないで前記微細断面加工を開始したときには、前記機能により直線形状パターンを予め設定された相対位置に形成してから前記微細断面加工を実行することを特徴とする請求項1記載の集束イオンビーム装置。
- イオンビームを発生するイオン源と、前記イオンビームを集束し集束イオンビームとするイオンレンズと、前記集束イオンビームを試料表面の所定領域にて走査させ照射するための走査電極と、前記集束イオンビームが照射される試料を載置し移動可能な試料ステージと、前記集束イオンビームが前記試料に照射されることにより発生する二次荷電粒子を検出する二次荷電粒子検出器と、前記二次荷電粒子検出器からの信号に基づいて試料像を表示するためのディスプレイとからなる集束イオンビーム装置において、前記試料上に照射領域を設定し前記照射領域内にのみ前記集束イオンビームを走査して前記試料の微細加工を行う時に、前記試料上に前記集束イオンビームを前記照射領域とは重ならない領域で直線状に前記集束イオンビームを照射して直線形状パターンを形成する手段と、前記直線形状パターンを参照パターンとして登録する手段と、前記微細加工中に、定期的に前記微細加工を中断して前記参照パターン領域を参照して前記直線形状パターンの直線に対して一方の垂直方向からの輝度変化点ともう一方の垂直方向からの輝度変化点の平均位置をビーム照射位置として計測することにより、前記直線形状パターンの直線に対して垂直方向に限定されたビーム照射位置測定をおこない、前記ビーム照射位置測定の変化量に基づいて前記微細加工の位置を前記垂直方向に限定して補正したあと前記微細加工を継続させる機能とを備えた集束イオンビーム装置であって、
前記直線形状パターンの形成時に前記直線形状パターンの方向に対して直交する方向で前記直線形状パターンと重ならないように新たな第2直線形状パターンを形成し、前記微細加工中に定期的に前記微細加工を中断して前記ビーム照射位置測定をおこなう時に前記第2直線形状パターンに対して一方の垂直方向からの輝度変化点ともう一方の垂直方向からの輝度変化点の平均位置を第2ビーム照射位置測定として計測し、前記ビーム照射位置測定と前記第2ビーム照射位置測定にもとづいて直交する2方向について前記微細加工の位置を補正した後、前記微細加工を継続する機能を備えたことを特徴とする集束イオンビーム装置。
Priority Applications (2)
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