JP2015152623A - 電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法、および、表面に凸凹形状を有する電子写真感光体を製造する方法 - Google Patents

電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法、および、表面に凸凹形状を有する電子写真感光体を製造する方法 Download PDF

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【課題】被加工物である円筒状の電子写真感光体の表面層の表面に凸凹形状を形成するに際し、膜乱れ、引きずり跡といった外観上の課題発生を抑制できる電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法を提供する。【解決手段】電子写真感光体の表面に凸凹形状を転写する方法であって、この方法が(i)電子写真感光体の表面を型部材に接触させる工程、(ii)電子写真感光体の表面が型部材より受ける力が所定の値となるように、電子写真感光体を型部材に押しつける工程、(iii)所定の押しつけ力で電子写真感光体表面に該型部材の凹凸形状を転写させる工程を有し、Vy1、Vz1、Vy2、Vz2が、下記式を満たすことを特徴とする。Vz1/Vy1>1>Vz2/Vy2【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法、および、表面に凸凹形状を有する電子写真感光体を製造する方法に関する。
電子写真感光体(以下、単に「感光体」とも記載する)の表面には、帯電やクリーニングなどの電気的外力や機械的外力が加えられるため、これらの外力に対する耐久性(耐摩耗性など)が要求される。
この要求に対して、従来から、感光体の表面層に耐摩耗性の高い樹脂(硬化性樹脂など)を用いるなどの改良技術が用いられている。
一方、感光体の表面の耐摩耗性を高めることによって生じる主な課題として、クリーニング性能への影響が挙げられる。この課題を克服する方法として、感光体表面を適度に粗面化することにより、感光体表面とクリーニングブレードとの接触面積を減少させ、摩擦力を低減する方法が提案されてきた。
特許文献1に円筒状の電子写真感光体の表面に微細な形状を高精度に制御するための方法が開示されている。この方法は転写される形状の多様性、制御性という観点で優れている。
特開2007−233356号公報
特許文献1に開示された技術に従って感光体の表面に凸凹形状を形成させる際には、感光体と型部材とを所定の荷重力で押しつけた後に、型部材を感光体の母線方向に直交する型部材の表面上の方向に移動させ、型部材の凹凸形状を感光体表面に転写させる。この際、感光体の周方向のうち、型部材を所定の圧力で押しつけてから、型部材を感光体の母線方向に直交する型部材の表面上の方向に移動を開始するまでの領域にのみ、押しつけ時の荷重が集中させられることとなる。これによりその領域の感光体表面層の膜が凹状に変形しやすくなることがわかった(押しつけ時膜乱れ)。この凹状の変形は、加工後の感光体を目視した際に跡となって確認されてしまう。
本発明者らは、この課題を解決するために、感光体と型部材とを接触させる以前に感光体の母線方向に直交する型部材の表面上の方向へ、型部材の移動を開始させる手法を見出し検討を行ったが、それだけでは新たな課題が生じた。それは、感光体は型部材の凹凸部より駆動を受けて回転するが、食い込みが不十分であると感光体はスムーズに従動回転を開始せず、凹凸部の形状を引きずった跡が転写されてしまうことによって、外観上その跡が視認されてしまうことである。このことを以下、引きずり跡の転写とも称する。
電子写真感光体として画像形成する上ではこれらの外観上の課題は問題にはならないが、工業製品としての外観品位という点で改善されることが好ましい。
本発明の目的は、被加工物である電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成するに際し、膜乱れ、引きずり跡といった外観上の課題発生を抑制できる電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成する方法を提供することである。また、表面に凸凹形状を有する電子写真感光体を製造する方法を提供することである。
本発明は、表面層を有する円筒状の電子写真感光体の表面に凹凸形状を有する型部材を押しつけ、該電子写真感光体を回転させて該電子写真感光体の表面に凸凹形状を転写する方法であって、該方法が
(i)該電子写真感光体の表面を該型部材に接触させる工程、
(ii)該電子写真感光体の表面が該型部材より受ける力が所定の値となるように、該電子写真感光体を該型部材に押しつける工程、
(iii)該所定の押しつけ力で該電子写真感光体表面に該型部材の凹凸形状を転写させる工程を有し、
該工程(ii)開始時より、該受ける力が所定の値の30%に達するまでの、該型部材の表面上における該電子写真感光体の母線方向に直交する方向の該型部材の平均速度をVy1、該型部材の表面に直交する方向の該電子写真感光体の平均速度をVz1とし、
該工程(ii)において、該受ける力が所定の値の70%に達してから該工程(ii)が完了するまでの、該型部材の表面上における該電子写真感光体の母線方向に直交する方向の該型部材の平均速度をVy2、該型部材の表面に直交する方向の該電子写真感光体の平均速度をVz2とするとき、
該Vy1、該Vz1、該Vy2、該Vz2が、
Vz1/Vy1>1>Vz2/Vy2
であることを特徴とする電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法である。
また、本発明は、上記電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法により、表面に凸凹形状が形成を有する電子写真感光体を製造する方法である。
本発明によれば、被加工物である電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成するに際し、膜乱れ、ひきずり跡といった外観上の課題発生を抑制できる電子写真感光体の表面に凹凸形状を形成する方法を提供する。また、表面に凸凹形状を有する電子写真感光体を製造する方法を提供することができる。
本発明の円筒状の電子写真感光体と型部材との位置関係を模式的に示す図、および各軸の向きを表す図である。 本発明における外観上の課題を説明する図である。 実施例で用いた型部材の表面(凹凸形状面)を説明する図である。
以下、本発明の円筒状の電子写真感光体の表面層の表面(=円筒状の電子写真感光体の表面)に凸凹形状を形成する方法(以下単に「本発明の凸凹形状形成方法」ともいう。)について、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の円筒状の電子写真感光体と型部材との位置関係を模式的に示す図、および各軸の向きを表す図である。
円筒状の電子写真感光体1は、円筒状基体2上に少なくとも表面層3が形成されてなるものである。また、表面(凹凸形状面)に凹凸形状を有する型部材5は、表面(凹凸形状面)が円筒状の電子写真感光体1の表面(被加工面)に向かうように配置される。
本発明におけるy軸とは電子写真感光体の母線方向に直交する型部材の表面上の方向、z軸とは型部材の表面に直交する方向である。なお、x軸は、電子写真感光体の母線方向である。
本発明においては、挿入部材4と型部材5とが近づくように、挿入部材4および型部材5の少なくとも一方に、挿入部材4の外周面と円筒状基体2の内周面とが押し付けられる範囲の外力が与えられる。この外力は、円筒状の電子写真感光体1の表面層3の表面(被加工面)と型部材5の表面(凹凸形状面)とを互いに押し付けて、型部材5の表面の凹凸形状を円筒状の電子写真感光体1の表面層3の表面(被加工面)に転写することを目的とする力である。したがって、例えば、型部材5が平板状の支持部材6上に支持され、固定されている状態で、この外力を挿入部材4に与えてもよいし、逆に、挿入部材4を固定しておき、型部材5が支持部材6上に支持されている状態で、この外力を支持部材6に与えてもよい。また、挿入部材4と、型部材5または支持部材6の双方に外力を与えてもよい。この外力を挿入部材4や型部材5などのいずれの部位に与えるかは、本発明の効果に影響を生じさせるものではないため、説明の便宜上、以後の説明においては、型部材5がz軸上で固定されている状態で、外力を挿入部材4に与える場合を例に挙げて行う。
型部材の凹凸形状を円筒状の電子写真感光体の表面に転写する方法は以下の各工程によって行われる。
(i)該電子写真感光体の表面を型部材に接触させる工程、
(ii)該電子写真感光体の表面が該型部材より受ける力が所定の値となるように、該電子写真感光体を該型部材に押しつける工程、および
(iii)所定の押しつけ力で該電子写真感光体表面に該型部材の凹凸形状を転写させる工程。
そして、工程(i)において、接触したときの電子写真感光体の表面と型部材とが接する電子写真感光体位置と、工程(ii)において、受ける力が所定の押しつけ力に到達したときの電子写真感光体の表面と型部材とが接する電子写真感光体位置とが異なる。
ここで、特許文献1に開示される加工方法では工程(i)から工程(ii)において型部材のy方向への移動は行われない。そのため工程(ii)における所定の押しつけ力は円筒状電子写真感光体の一線上に集中して加圧されることとなる。これによって図2(A)に示すように、押しつけ力を受けた部分のみの感光体表面層の膜が凹状に変形する(以後この現象を「膜乱れ」と称する)。膜乱れの発生を抑制する為には、工程(ii)において所定の押しつけ力となる以前に型部材のy方向への移動を開始させることで、感光体表面への押しつけ力を分散させることが重要である。
具体的には、(数式1)の関係を満たすことである。
Vz1/Vy1>1>Vz2/Vy2・・・・ (数式1)
Vy1は、工程(ii)開始時より、上記受ける力が所定の値の30%に達するまでの、型部材の表面上における電子写真感光体の母線方向に直交する方向の型部材の平均速度(mm/sec)を示す。Vz1は、工程(ii)開始時より、上記受ける力が所定の値の30%に達するまでの、型部材の表面に直交する方向の電子写真感光体の平均速度(mm/sec)を示す。Vy2は、工程(ii)において、上記受ける力が所定の値の70%に達してから工程(ii)が完了するまでの、型部材の表面上における電子写真感光体の母線方向に直交する方向の型部材の平均速度(mm/sec)を示す。Vz2は、工程(ii)において、上記受ける力が所定の値の70%に達してから工程(ii)が完了するまでの、型部材の表面に直交する方向の電子写真感光体の平均速度(mm/sec)を示す。
上記(数式1)において、Vz2、Vy2が、下記(数式2)の関係にあることで膜乱れの発生を抑制することができる。以下、Vz2は、電子写真感光体のz方向の平均速度Vz2、Vy2は、型部材のy方向の移動平均速度Vy2とも称する。
Vz2/Vy2<1 ・・・・ (数式2)
より好ましくは、下記(数式3)の関係にあるとよい。
Vz2/Vy2<0.75 ・・・・ (数式3)
ここで、数式2を満たす速度設定を与えるべきタイミングは、工程(ii)において、上記受ける力が所定の値の70%に達してから工程(ii)が完了するまでの時点である。
一方、このように工程(ii)が完了する前に型部材のy方向への移動を開始させるだけでは、新たな問題が生じ得る。
すなわち、工程(i)終了時から工程(ii)序盤における型部材のy方向の移動速度が、円筒状の電子写真感光体のz方向の移動速度に対して大きすぎた場合に、図2(B)に示すような型部材の形状の転写が不完全に行われてしまうことである。
この問題は、感光体表面への型部材の凸部の食い込みが不十分な状態では円筒状の電子写真感光体が従動することができず、型部材の形状を引きずった跡が残ってしまうことで発生する(以後この現象を「引きずり跡」と称する)と考えられる。引きずり跡の発生を抑制する為には、工程(i)完了時から工程(ii)序盤において型部材のy方向の移動を感光体のz方向の移動に対して低速で行うことが重要である。
そこで、数式4を満たすことで、引きずり跡を抑制することができる。これは感光体の回転速度と型部材のy方向の移動速度の周速差がより小さい領域で、感光体のz方向の移動が行われるからであると考えられる。
Vz1/Vy1>1 ・・・・ (数式4)
Vy1は、工程(ii)開始時より、電子写真感光体が型部材より受ける力が所定の値の30%に達するまでの、型部材の表面上における電子写真感光体の母線方向に直交する方向の該型部材の平均速度(mm/sec)を示す。Vz1は、工程(ii)開始時より、電子写真感光体が型部材より受ける力が所定の値の30%に達するまでの、型部材の表面に直交する方向の電子写真感光体の平均速度(mm/sec)を示す。以下、Vz1は、電子写真感光体のz方向の平均速度Vz1、Vy1は、型部材のy方向の移動平均速度Vy1とも称する。
より好ましくは、上記平均速度Vz1とVy1とが下記(数式5)の関係にあるとよい。
Vz1/Vy1>3 ・・・・ (数式5)
ここで、数式4や数式5を満たす速度設定を与えるべきタイミングは、所定押しつけ力が30%に達するまでの区間として設定することが好ましい。いったん前記工程(ii)を押しつけ圧の変遷に従っておよそ3つの区間に等分し、その序盤である30%に達するまでの区間として設定した。
このようにして、数式1(Vz1/Vy1>1>Vz2/Vy2)を満たすことで、膜乱れ、ひきずり跡といった外観上の課題発生を抑制できると考えられる。
円筒状電子写真感光体のz方向の平均速度Vz1、Vz2は、挿入部材にかかる荷重量をモニターできるロードセルの値と、加工装置のz方向の移動変位量を読み取り、その時間と距離より算出した。例えばVz1は、ロードセルの値が所定の値の0〜30%に達するまでの時間をモニターし、その間のz方向移動変位量との関係より算出された。
型部材のy方向の平均速度Vy1、Vy2は、挿入部材にかかる荷重量をモニターできるロードセルの値と、加工装置のy方向の移動変位量を読み取り、その時間と距離より算出した。例えばVy1は、ロードセルの値が所定の値の0〜30%に達するまでの時間をモニターし、その間のy方向移動変位量との関係より算出された。
電子写真感光体の表面が型部材より受ける力を所定の値とするという所定の値とは、電子写真感光体の表面に型部材の凹凸形状が転写することができ、感光体の円筒状形状が変形しないような力の値である。具体的な値の範囲としては、300N〜8000Nであり、この範囲から電子写真感光体の表面が型部材より受ける力を決定する。
本発明に用いる型部材5の直下には緩衝部材7を設けてもよい。緩衝部材7は金属層8と、金属層8の直下に設けられた弾性層9を有するような層構成であってもよい。さらに、型部材5と金属層8は、一体であってもよい。
型部材5と金属層8とを合わせたものの引っ張り強度は、260〜1230MPaの範囲であることが好ましい。また、型部材5と金属層8とを合わせたものの厚さは0.1〜5mmの範囲であることが好ましい。また、弾性層9の厚みは1.0mm〜20mmの範囲であることが好ましい。型部材5、金属層8と弾性層9の物性値がこの範囲にあると、型部材5を感光体表面に適した範囲で沿う様に変形させることができる。また、弾性層9が緩衝材としての効果を発現することで、感光体表面が型部材に押しつけられる際のz方向の衝撃を緩和することができる。これによって押しつけ時の膜乱れの発生を更に抑制する効果もある。
本発明に用いる型部材5としては、例えば、微細な表面加工された金属や、表面にレジストによりパターニングをしたものや、微粒子が分散された樹脂フィルムや、微細な表面形状を有する樹脂フィルムに金属コーティングを施したものなどが挙げられる。金属層8としては各種金属が挙げられ、例えば、アルミニウム、ニッケル、各種ステンレス等が挙げられる。特に、製造時の繰り返し使用の観点からはバネ限界値の大きいものが好ましい。弾性層9としては、例えば、シリコンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。弾性層の硬度をショアAで示すと、30〜95°程度のものが好ましい。特に、製造時に温度制御がある場合は、耐熱性に優れたシリコンゴム、もしくはフッ素ゴムが好ましい。
次に、型部材表面が有する微細な形状について述べる。型部材表面の形状としては、例えば、平面部に多数の凸部が形成されている形状が挙げられる。凸部の形状としては、例えば、凸部を真上から見たときの形が、円、楕円、正方形、長方形、三角形、四角形、六角形などが挙げられる。また、凸部の断面形状は、例えば、三角形、四角形、多角形などのエッジを有するものや、連続した曲線からなる波型や、三角形、四角形、多角形のエッジの一部または全部を曲線に変形したものなどが挙げられる。
〈電子写真感光体の構成〉
電子写真感光体は、円筒状の支持体、および該支持体上に表面層を有する。そして、電子写真感光体には、感光層を有する。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層と、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層とが挙げられる。電子写真特性の観点から、積層型感光層が好ましい。
支持体としては、導電性を示すもの(導電性支持体)であることが好ましい。支持体の材質としては、例えば、鉄、銅、金、銀、アルミニウム、亜鉛、チタン、鉛、ニッケル、スズ、アンチモン、インジウム、クロム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属(合金)が挙げられる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを用いて真空蒸着によって形成した被膜を有する金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子をプラスチックや紙に含浸してなる支持体や、導電性結着樹脂製の支持体を用いることもできる。
支持体の表面は、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制を目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理などを施してもよい。
支持体と、後述の下引き層または感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制や、支持体の傷の被覆などを目的として、導電層を設けてもよい。
導電層は、カーボンブラック、導電性顔料、抵抗調節顔料などを結着樹脂とともに分散処理することによって得られる導電層用塗布液を塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。また、導電層用塗布液には、加熱、紫外線照射、放射線照射などにより硬化重合する化合物を添加してもよい。
導電層用塗布液の溶剤としては、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素溶剤などが挙げられる。導電層の膜厚は、0.2μm以上40μm以下であることが好ましく、1μm以上35μm以下であることがより好ましく、5μm以上30μm以下であることがより好ましい。
導電層に用いられる結着樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体や、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
導電性顔料および抵抗調節顔料としては、例えば、アルミニウム、亜鉛、銅、クロム、ニッケル、銀、ステンレスなどの金属(合金)の粒子や、これらをプラスチックの粒子の表面に蒸着したものなどが挙げられる。また、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化ビスマス、スズがドープされている酸化インジウム、アンチモンやタンタルがドープされている酸化スズなどの金属酸化物の粒子を用いることもできる。これらは、1種のみ用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
支持体または導電層と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護などを目的として、バリア機能や接着機能を有する下引き層を設けてもよい。
下引き層は、樹脂(結着樹脂)を溶剤に溶解させることによって得られる下引き層用塗布液を塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。
下引き層に用いられる樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド樹脂、エチルセルロース、エチレン−アクリル酸共重合体、カゼイン、ポリアミド樹脂、N−メトキシメチル化6ナイロン、共重合ナイロン、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂あるいはポリエステル樹脂などが挙げられる。
下引き層には、さらに、金属酸化物粒子を含有させてもよく、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムを含有する粒子が挙げられる。また、金属酸化物粒子は、金属酸化物粒子の表面がシランカップリング剤などの表面処理剤で処理されている金属酸化物粒子であってもよい。
下引き層用塗布液に用いられる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、脂肪族ハロゲン化炭化水素系溶剤、芳香族化合物などの有機溶剤が挙げられる。下引き層の膜厚は、0.05μm以上30μm以下であることが好ましく、1μm以上25μm以下であることがより好ましい。下引き層には、さらに、有機樹脂微粒子、レべリング剤を含有させてもよい。
感光層に用いられる電荷発生物質としては、例えば、ピリリウム、チアピリリウム染料、各種の中心金属および各種の結晶形(α、β、γ、ε、X型など)を有するフタロシアニン顔料、アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、キノシアニン顔料などが挙げられる。これら電荷発生物質は、1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
感光層に用いられる電荷輸送物質としては、例えば、ピレン化合物、N−アルキルカルバゾール化合物、ヒドラゾン化合物、N,N−ジアルキルアニリン化合物、ジフェニルアミン化合物、トリフェニルアミン化合物、トリフェニルメタン化合物、ピラゾリン化合物、スチリル化合物、トリアリールアミン化合物、スチルベン化合物などが挙げられる。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤とともに分散処理することによって得られた電荷発生層用塗布液を塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。また、電荷発生層は、電荷発生物質の蒸着膜としてもよい。
電荷発生物質と結着樹脂の質量比は、1:0.3〜1:4の範囲であることが好ましい。
分散処理方法としては、例えば、ホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルなどを用いる方法が挙げられる。
電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、脂肪族ハロゲン化炭化水素系溶剤、芳香族化合物などが挙げられる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂を溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。また、単独で成膜性を有する電荷輸送物質を用いる場合は、結着樹脂を用いずに電荷輸送層を形成することもできる。
電荷発生層および電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、例えば、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレンなどのビニル化合物の重合体や、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂などが挙げられる。
電荷輸送層用塗布液に用いられる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、脂肪族ハロゲン化炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などなどが挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、5μm以下であることが好ましく、0.1〜2μmであることがより好ましい。
電荷輸送層の膜厚は、5〜50μmであることが好ましく、10〜35μmであることがより好ましい。
また、電子写真感光体の耐久性の向上の観点から、電子写真感光体の表面層に硬化性樹脂を含有することが好ましい。
例えば、電荷発生層上の電荷輸送層を電子写真感光体の表面層として硬化性樹脂を含有させることができる。また、電荷発生層上に形成された電荷輸送層上に第二電荷輸送層または保護層として硬化性樹脂を含有する表面層を形成することができる。また、硬化性樹脂を含有する表面層に要求される特性は、耐摩耗性と電荷輸送能力の両立であり、その観点から、電荷輸送物質または導電性粒子と、架橋重合性のモノマー/オリゴマーとを用いて表面層を形成することが好ましい。
電荷輸送物質としては、上述の電荷輸送物質を用いることができる。架橋重合性のモノマー/オリゴマーとしては、例えば、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基やスチリル基などの連鎖重合性官能基を有する化合物や、水酸基、アルコキシシリル基、イソシアネート基などの逐次重合性官能基を有する化合物などが挙げられる。
また、耐摩耗性と電荷輸送能力の両立の観点から、同一分子内に電荷輸送性構造およびアクリロイルオキシ基の両方を有する化合物を用いることがより好ましい。
架橋硬化させる方法としては、例えば、熱、紫外線、放射線を用いる方法が挙げられる。
表面層の膜厚は、0.1〜30μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましい。表面層用塗布液に用いられる溶剤としては、上述の電荷輸送層用塗布液に用いられる溶剤と同様のものが挙げられる。
電子写真感光体の各層には、添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂粒子、アクリル樹脂粒子などの有機樹脂粒子や、シリカ、酸化チタン、アルミナなどの無機粒子などが挙げられる。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(円筒状の電子写真感光体の作製)
支持体(導電性支持体)として、直径30mm、長さ357.5mmのアルミニウムシリンダーを用いた。
次に、金属酸化物粒子として酸化亜鉛粒子(比表面積:19m/g、粉体抵抗:4.7×10Ω・cm)100部をトルエン500部と撹拌混合した。これにシランカップリング剤(化合物名:N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、商品名:KBM603、信越化学工業(株)製)1.5部を添加し、6時間攪拌した。その後、トルエンを減圧留去して、140℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された酸化亜鉛粒子を得た。
次に、ポリオール樹脂としてブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)15部およびブロック化イソシアネート化合物(商品名:デスモジュール BL3575/1、住化バイエルンウレタン(株)製)15部をメチルエチルケトン73.5部と1−ブタノール73.5部との混合溶液に溶解させた。この溶液に前記表面処理された酸化亜鉛粒子81部、アリザリン(東京化成工業(株)製)0.8部を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下で3時間分散した。分散後、分散液にシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)0.01部を添加した。さらに、分散液に有機樹脂粒子として架橋性ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)粒子(商品名:TECHPOLYMER SSX−102、積水化成品工業(株)社製、平均一次粒径2.5μm)を5.6部加えて攪拌し、下引き層用塗布液を調製した。この下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間145℃で乾燥させることによって、膜厚が20μmの下引き層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°および28.1°にピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)を用意した。このヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶4部、および下記式(A)で示される化合物0.04部を、シクロヘキサノン100部にポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)2部を溶解させた液に加えた。これを、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃の雰囲気下で1時間分散した。分散後、酢酸エチル100部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を上記下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間90℃で乾燥させることによって、膜厚が0.20μmの電荷発生層を形成した。
Figure 2015152623
次に、下記式(B)で示される化合物30部(電荷輸送物質)、下記式(C)で示される化合物60部(電荷輸送物質)、下記式(D)で示される化合物10部、ポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、ビスフェノールZ型のポリカーボネート)100部、下記式(E)で示されるポリカーボネート(粘度平均分子量Mv:20000)0.02部を、混合キシレン600部およびジメトキシメタン200部の混合溶剤に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。この電荷輸送層用塗布液を前記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を30分間100℃で乾燥させることによって、膜厚18μmの電荷輸送層を形成した。
Figure 2015152623
(式(E)中、0.95および0.05は2つの構造単位の共重合比である。)
次に、下記式(F)で示される化合物(連鎖重合性官能基であるアクリル基を有する電荷輸送物質)36部、ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粉末(ルブロンL−2、ダイキン工業(株)製)4部をn−プロピルアルコール60部に混合した後に超高圧分散機にて分散混合することによって、保護層用塗布液(第2電荷輸送層用塗布液)を調製した。
この保護層用塗布液を上記電荷輸送層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を5分間50℃で乾燥させた。乾燥後、窒素雰囲気下にて、加速電圧70kV、吸収線量8000Gyの条件で1.6秒間、シリンダーを回転させながら電子線を塗膜に照射し、塗膜を硬化させた。その後、窒素雰囲気下にて、塗膜が130℃になる条件で3分間加熱処理を行った。なお、電子線の照射から3分間の加熱処理までの酸素濃度は20ppmであった。次に、大気中において、塗膜が100℃になる条件で30分加熱処理を行い、膜厚が5μmである保護層(第2電荷輸送層)を形成した。
Figure 2015152623
このようにして、支持体上に、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層および保護層を有する電子写真感光体を製造した。
(実施例1)
(表面加工条件)
このようにして得られた円筒状の電子写真感光体に、図1に示すような、挿入部材4を挿入した。挿入に際しては、円筒状の電子写真感光体1の軸芯方向中心位置との軸芯方向中心位置が合致するように挿入した。挿入部材の材料は、縦弾性係数Eが100×10N/mmの鋳鉄を用いた。
型部材5は、被加工物(電子写真感光体)に近い方から、型部材5、金属層8、弾性層9、支持部材6の順に配置したもので構成された。支持部材6の材質はSUS304製とし、内部に加熱用のヒーターを設置した。弾性層は厚さ6mmのシリコンゴムを用いた。金属層は厚み1mmのSUS301−3/4H製の平板を用いた。型部材5は図3の(A)、(B)および(C)に示したような円柱形状を有する厚さ50μmのニッケル材質のモールドを使用し、円柱の直径Yは5μm、高さZは2μm、ピッチXは7.5μmとした。これら全てを固定し、上面が略水平になるように設置した状態でヒーターを昇温させ、型部材5の表面が120℃になるようにした。
円筒状の電子写真感光体1の表面を型部材5に押し付けるために、挿入部材4の両端部分に、図示しない荷重機構を設置した。荷重機構は、鉛直方向にガイドレールとボールネジを設け、さらにボールネジとガイドレールに連結して上下する連結支持部材を設けた。ボールネジの下側にはサーボモーターを連結させて回転させ、連結支持部材をガイドレールにならって上下させるようにした。連結支持部材と挿入部材4の端部は球形ジョイントで連結した。なお、球形ジョイントと連結支持部材はロードセルを介して連結させるようにし、挿入部材4にかかる荷重量をモニターできるようにした。
加工に際しては、先ずサーボモーターを回転させて挿入部材4を型部材5の方向に20mm/sec(Vz1)の速度で引き寄せると同時に、型部材5を図示右方向から左方向に6mm/sec(Vy1)の速度で移動させた。挿入部材4にかかる荷重量が600Nに到達した時点から1400Nに到達するまでの間に型部材5の速度を10mm/sec(Vy2)まで加速させた。一方挿入部材4はロードセルのモニター値が1400Nに到達した時点で減速を開始し、2000Nに到達した時点で停止させた。1400Nから2000Nに至るまでの挿入部材4の平均速度(Vz2)は、ロードセルのモニター値と挿入部材4のz方向の移動変位量を読み取り、その時間と距離より算出したところ7mm/secであった。
同様にして、計10本の表面に凸凹形状が転写形成された円筒状の電子写真感光体を得た。なお、2本目以降の円筒状電子写真感光体の加工におけるサーボモーターの回転量は、1本目の加工時に記録した回転量と同じとした。
(外観評価)
実施例1で得られた、10本ずつの表面に凹凸形状を有する電子写真感光体に対して、加工の開始点周辺の観察を行った。観察箇所はスラスト方向中央部の位置の1箇所と、両端部から中央に向けて各20mm位置の2箇所の合計3箇所とした。観察には(株)キーエンス製のカラーレーザー顕微鏡VK−8510を用いた。
膜乱れの評価としては、図2に示す膜乱れの感光体周方向の長さWを測定した。まず、3箇所それぞれについて1mm四方の領域におけるWを測定し、その3箇所ごとに平均値を求めた。こうして求めた合計30箇所(10本×3箇所/本)の平均値についてさらに平均値を求め、これを総平均値とし、以下の評価基準に従って判定を行った。その結果を表1に示す。
A:膜乱れの長さWが250μm未満
B:膜乱れの長さWが250μm以上500μm未満
C:膜乱れの長さWが500μm以上
引きずり跡の評価としては、図2に示す転写された凹部形状からの引きずり跡の長さLを測定した。まず、3箇所それぞれについて円筒状の電子写真感光体の1mm四方の領域におけるLの長さを測定し、その3箇所ごとに平均値を求めた。こうして求めた合計30箇所(10本×3箇所/本)の平均値についてさらに平均値を求め、これを総平均値とし、以下の評価基準に従って判定を行った。その結果を表1に示す。
A:引きずり跡の長さLの平均値が50μm未満
B:引きずり跡の長さLの平均値が50μm以上100μm未満
C:引きずり跡の長さLの平均値が100μm以上
(実施例2〜34)
感光体の表面加工に際してのVy1、Vy2、Vz1、Vz2の値を表1に示すように変化させたこと以外は実施例1と同様に表面加工を行い、得られた円筒状の電子写真感光体の外観評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例35)
緩衝部材7を省き、感光体の表面加工に際してのVy1、Vy2、Vz1、Vz2の値を表1に示すように変化させたこと以外は実施例1と同様に表面加工を行い、得られた円筒状電子写真感光体の外観評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例36)
型部材5の表面温度を25℃にしたこと以外は実施例1と同様に表面加工を行い、得られた円筒状電子写真感光体の外観評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1〜5)
感光体の表面加工に際してのVy1、Vy2、Vz1、Vz2の値を表1に示すように変化させたこと以外は実施例1と同様に表面加工を行い、得られた円筒状電子写真感光体の外観評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2015152623
(画像評価)
実施例1〜36および比較例1〜5で得られた、円筒状の電子写真感光体の画像評価を行った。評価装置であるキヤノン(株)製の電子写真装置(複写機)(商品名:iR−ADV C5255)の改造機のシアンステーションに各円筒状の電子写真感光体を装着し、23℃/50%RH環境下でハーフトーン画像を出力して比較した。どの円筒状の電子写真感光体を用いても画像上の欠陥は確認されず、これらに差異がないことを確認した。
1 円筒状の電子写真感光体
2 円筒状基体
3 表面層
4 挿入部材
5 型部材
6 支持部材
7 緩衝部材
8 金属層
9 弾性層

Claims (7)

  1. 表面層を有する円筒状の電子写真感光体の表面に凹凸形状を有する型部材を押しつけ、該電子写真感光体を回転させて該電子写真感光体の表面に凸凹形状を転写する方法であって、該方法が
    (i)該電子写真感光体の表面を該型部材に接触させる工程、
    (ii)該電子写真感光体の表面が該型部材より受ける力が所定の値となるように、該電子写真感光体を該型部材に押しつける工程、
    (iii)該所定の押しつけ力で該電子写真感光体表面に該型部材の凹凸形状を転写させる工程を有し、
    該工程(ii)開始時より、該受ける力が所定の値の30%に達するまでの、該型部材の表面上における該電子写真感光体の母線方向に直交する方向の該型部材の平均速度をVy1、該型部材の表面に直交する方向の該電子写真感光体の平均速度をVz1とし、
    該工程(ii)において、該受ける力が所定の値の70%に達してから該工程(ii)が完了するまでの、該型部材の表面上における該電子写真感光体の母線方向に直交する方向の該型部材の平均速度をVy2、該型部材の表面に直交する方向の該電子写真感光体の平均速度をVz2とするとき、
    該Vy1、該Vz1、該Vy2、該Vz2が、
    Vz1/Vy1>1>Vz2/Vy2
    であることを特徴とする電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法。
  2. 前記Vz1と前記Vy1とが
    Vz1/Vy1≧3
    の関係を満たす請求項1に記載の電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法。
  3. 前記Vz2と前記Vy2とが
    Vz2/Vy2≦0.75
    の関係を満たす請求項1または2に記載の電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法。
  4. 前記電子写真感光体の表面層が硬化性樹脂を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法。
  5. 前記型部材の直下に緩衝部材を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法。
  6. 前記緩衝部材が、金属層、該金属層の直下に設けられた弾性層を有する請求項5に記載の電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体の表面に凸凹形状を形成する方法により、表面に凸凹形状を有する電子写真感光体を製造する電子写真感光体の製造方法。
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