JP5080891B2 - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真感光体の製造方法に関する。
電子写真装置は、印字速度及び印字品質に優れており、複写機及びプリンター等の分野に利用されている。近年は、デジタル複写機やレーザービームプリンター等、レーザー等の単一波長を有する露光光源を使用する電子写真装置が主流となっている。
しかしながら、レーザー等の単一波長を有する露光光源を使用した場合、感光体に入射した光と、支持体表面等の界面で反射した光とが干渉し、干渉縞と呼ばれる画像欠陥が発生することがある。
そこで、感光体に入射した光と支持体表面等の界面で反射した光とが干渉することを防ぐ方法として、支持体表面を粗面化する方法が開示されている。特許文献1は、支持体表面を粗面化する方法として、機械的な方法の一つとしてバフ材を用いて支持体表面を研磨する方法を開示する。また、別の機械的な粗面化方法として、特許文献2は、ホーニング処理を用いる方法を開示する。さらに、支持体表面を化学的に粗面化する方法として、特許文献3は、陽極酸化処理による方法を開示する。
しかしながら、バフ材を用いた研磨やホーニング処理といった方法を用いた場合、処理後の支持体表面に研磨剤が残り、その研磨剤が黒ポチ等の画像欠陥の原因となる場合がある。また、バフ材を用いた研磨やホーニング処理といった方法は、原理的に支持体表面への研磨剤のランダムな接触や衝突により粗面化を行なう方法であるため、粗面化処理後の支持体表面の粗さは均一ではなく、分布をもってしまう。支持体表面において、周囲と比べ充分大きな凸部、又は周囲と比べ充分大きな凹部が存在する場合、その凸部又は凹部は、黒ポチ等の画像欠陥の原因となり得る。さらに、陽極酸化法のような化学的処理を行なう方法は、化学処理に要する時間がかかり、生産性の面で不利である。
特開平08−006280号公報 特開平05−216261号公報 特開平05−080566号公報
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、高い生産性をもち、かつ干渉縞や黒ポチのような画像欠陥を生じない電子写真感光体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、電子写真感光体の製造方法に関して鋭意検討した結果、本発明をなすに至った。つまり、電子写真感光体の支持体表面に凹凸形状を有するモールドを加圧接触させ、この凹凸形状を、支持体表面に転写することにより、干渉縞や黒ポチのような画像欠陥を生じない電子写真感光体が製造できることを見出した。
すなわち、本発明による電子写真感光体の製造方法は、円筒形の支持体及び該支持体上の感光層を有する電子写真感光体を製造する方法において、
(i)平板タイプの加圧部材と該支持体との間に凹凸形状を有する平板タイプのモールドを設置し、該モールドを該支持体の表面に加圧接触させ、該支持体を回転させながら、該モールドの凹凸形状を該支持体の表面に連続的に転写する工程と、
(ii)工程(i)の後、該支持体上に該感光層を形成する工程と
を有することを特徴とする。
本発明によれば、支持体表面に黒ポチ等の画像欠陥の原因となる周囲と比べて充分大きな凸部、又は周囲と比べて充分大きな凹部を生じることなく、支持体表面に凹凸形状を形成することができる。これにより、簡便な方法でありつつ、干渉縞や黒ポチのような画像欠陥の発生を抑制し得る。
本発明による電子写真感光体の製造方法は、支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、この支持体の表面に、凹凸形状を有するモールドを加圧接触させることにより、この凹凸形状を支持体表面に転写することを特徴とする。
はじめに、本発明による電子写真感光体に備えられた支持体の表面の加工方法について説明する。
本発明において用いる表面形状加工装置の具体的な概略図を図1A及び図1Bに示す。図1A及び図1Bに示す装置は、ロールタイプの加圧部材1−1と円筒形の電子写真感光体支持体1−2との間に、所定の表面の形状を有するモールド1−3を設置したものである。この装置において、加圧部材1−1と円筒形の電子写真感光体支持体1−2との双方を回転させながら、連続的にモールドの周面を加圧する。これにより、モールドの形状を電子写真感光体支持体1−2に転写するものである。
ロールタイプの加圧部材1−1及び円筒形の電子写真感光体支持体1−2は、それぞれ加圧部材の支持部材1−4、及び電子写真感光体支持体の支持部材1−5によって保持され、ベース板1−7及び1−8に固定化されている。左右の固定治具は、図示したように同一のベース板上に固定化されてもよいし、場合によっては、左右各々を独立したベース板に固定しても構わない。
加圧は、ベース板1−7及び1−8のいずれか一方、あるいは両方から行い、同時に加圧部材1−1及び電子写真感光体支持体1−2を回転させる。これにより、この電子写真感光体の周面にモールド1−3の形状の転写が可能である。
加圧部材の材質としては、任意の金属、金属酸化物、プラスチック、ガラスを用いることができる。特に、機械的強度、寸法精度、耐久性の観点からSUSを用いることが好ましい。加圧ローラなどの加圧部材は、加工圧力に応じて円柱状又は中空状であってもよい。加圧部材1−1は、支持部材1−4により保持され、図示しない加圧システムにより電子写真感光体支持体に所定の圧力で接触された後、駆動あるいは従動により回転する。左右の加圧バランスは制御することが可能である。本装置例のように、加圧部材1−1の左右両側で支持部材1−4により保持して加圧する場合には、加工圧力によっては両端部にかかる圧力と中央部付近にかかる圧力とに不均衡が発生する場合がある。そのような場合には長手方向の圧力均一性を出す目的で、圧力調整用バックアップロール1−6の併用や、加圧部材1−1自体の形状をクラウン形状に加工すること、さらには表層にゴムの弾性層を設けることも可能である。なお、圧力調整用バックアップロールの大きさや個数、位置などは、電子写真感光体支持体の寸法、形状、材質等に応じて、適宜調整してもよい。
また、図1A及び図1Bに示した方法以外にも、図2A、図2B及び図2Cのように、加圧部材1−1及び電子写真感光体支持体1−2の長手方向全面あるいは一部を直接加圧してもよい。
さらには、回転方向の圧力不均衡を解消する目的で、ロードセルによる圧力モニターを併用しながら、加工時の圧力を随時調節する機構を設けてもよい。
本発明において、支持体として、プラスチックやガラス等のガラス転移温度を有する材料を用いる場合は、加工プロセスを最適化するために、後述するモールドの温度を制御することも有効である。モールドの温度制御は、モールド自体を外部あるいは内部の加熱及び冷却手段により直接的に行うことも可能である。特に、モールドを設置する加圧部材を温度制御することにより、モールドの温度を制御することが好ましい。加圧部材1−1を温度制御する方法としては、加圧部材の内部に各種ヒーターを設置する方法、及び外部より加圧部材を加熱する方法が挙げられる。加熱手段としては、セラミックヒーター、遠赤外線ヒーター、ハロゲンヒーター、カートリッジヒーター及び電磁誘導加熱ヒーターの如き公知の技術が適用可能である。また、冷却手段としては、水冷又は空冷の公知の技術が適用可能である。また、熱電対を利用した温調器のような温度コントロール装置を併用することにより、温度の均一性を確保することが好ましい。また圧力均一性や温度均一性を向上させる目的で、加圧部材の径は弊害のない範囲で大きい方が好ましい。
電子写真感光体支持体は、支持部材により保持され、駆動あるいは従動により回転する。電子写真感光体支持体が、加工圧力により変形することが予想される場合には、シリンダー内部にSUSなどの金属を用いた円柱状の保持ガイドを貫通させることも有効である。また、圧力不均衡を解消する目的で、圧力調整用バックアップロールなどの併用も可能である。ただし、圧力調整用バックアップロールが電子写真感光体支持体の表面に直接接触することによる傷等の発生を回避することを目的に、その材質を選択すればよい。また、圧力調整用バックアップロールと電子写真感光体支持体の表面との間にゴムや樹脂の如き緩衝材を設置することも可能である。さらに、加圧部材と同様、内部あるいは外部からの加熱手段及び冷却手段を併用し、電子写真感光体支持体自体を直接温度制御することも可能である。また、上記の保持ガイドの温度を制御することにより、間接的に電子写真感光体の温度を制御することも可能である。このとき、温度の均一性や安定性を向上させる目的で、保持ガイドが十分な熱容量を有していることが好ましい。また、電子写真感光体支持体を加圧部材に対して加圧する方法については、前述の加圧部材の加圧方法と同様の方法を用いることが可能である。
モールドは、所定の形状が表面に形成された屈曲が可能なシート状あるいは板状の部材である。モールドの材質は微細表面加工された金属、ガラス、樹脂、シリコンウエハーの表面にレジストによりパターンニングをしたもの、微粒子が分散された樹脂フィルム、所定の微細表面形状を有する樹脂フィルムに金属コーティングされたものが挙げられる。一般的には、シリコンウエハー上にフォトリソグラフィーや電子線により、微細形状を描写した後、必要なエッチング処理を行ったものが広く用いられている。また、例えばポリイミドなどの樹脂にレーザー加工等により微細形状を描写したものを母型(マスター)としたNi電鋳法により得られるモールドも広く用いられている。加熱を行なわず圧力をかけることにより支持体への加工を行なう場合、モールドの硬度は支持体の硬度よりも高いことが好ましい。モールドの繰り返し使用可能回数、モールド形状の転写性の観点からは、モールド材質の硬度が、支持体材質の2.5倍以上のビッカース硬度をもつことが特に好ましい。
本装置例においては、モールドを、加圧部材と電子写真感光体支持体との間にシートあるいは板状に挟み加工する例を示したが、屈曲性のあるモールドの場合には、加圧部材に巻き付け固定し使用することも可能である。さらには、加圧部材の表面自体を微細加工することにより、それ自体をモールドとして使用することも可能である。図3A、図3B及び図3Cに、円柱状のピラー(凸部)が格子状に独立配列したモールドの拡大図の一例を示す。円柱の直径Y、高さZ、ピッチ(中心間距離)Xを適宜設計することが可能である。また、各ピラー(凸部)の形状は、円柱形状の他、四角柱、三角柱、六角柱などの多角柱、楕円柱、なだらかな曲線を含む山形、マイクロレンズアレー形状などのように自由設計が可能である。また、その配列や個々の大きさ、形状の異なるものが混在してもよい。さらには、各種形状のホール(凹部)を使用してもよく、ピラー(凸部)とホール(凹部)とを混在させて使用してもよい。加熱を行なわず圧力をかけることにより支持体への加工を行なう場合は、転写性を高め、効率的に加工を行なうために、モールドには各々独立したピラー(凸部)が存在することが好ましい。前記ピラー(凸部)の直径は、転写性及び干渉縞抑制効果を充分に発揮するために、0.1μm以上30μm以下であることが好ましく、0.5μm以上20μm以下であることがより好ましい。また、前記ピラー(凸部)の高さは、0.1μm以上、10μm以下であることが好ましい。更に、転写性及び干渉縞抑制効果を充分に発揮するためには、モールドを上面から見た際に前記ピラー(凸部)が占める面積は、モールドの表面積10000μm当たり1000μm以上9000μm以下であることが好ましい。
本装置においての連続生産は、例えば加圧部材に対して、電子写真感光体支持体が支持部材とともに加工前後に順次移動する形態、あるいは加圧部材と支持部材とが同軸線上に固定されたまま、電子写真感光体支持体が順次支持部材に設置及び解除される形態などが考えられる。
次に、本発明において用いる表面形状加工装置の別の具体的な概略図を図4A、図4B、図4C及び図4Dに示す。
図4A、図4B、図4C及び図4Dに示す装置は、平板タイプの加圧部材1−1と電子写真感光体支持体1−2との間に、所定の形状を有するモールド1−3を設置したものである。当該装置によれば、電子写真感光体支持体1−2を回転させながら、連続的にその周面を加圧することにより、モールド1−3の形状を電子写真感光体支持体1−2の表面に転写することができる。
加圧部材の材質としては、図1A及び図1Bに示す加圧部材と同様に、任意の金属、金属酸化物、プラスチック、ガラスを用いることができるが、機械的強度、寸法精度、耐久性の観点からSUSを用いることが好ましい。加圧部材は、加工圧力や加工面積に応じて、サイズ及び形状の設計が可能である。加圧部材は、その上面にモールドを設置し、下面の図示しない支持部材及び加圧システムにより、支持部材1−5により保持された電子写真感光体に、所定の圧力で接触されてもよい。これにより、形状転写を行なうことができる。また、図1A及び図1Bに示す装置例と同様に、電子写真感光体支持体を保持する支持部材を、加圧部材に対して押し付けることにより加圧する方法、さらには両者同時に加圧を行うことも可能である。
図4A及び図4Bにおいては、電子写真感光体支持体1−2を保持する支持部材1−5が移動することにより、電子写真感光体支持体が従動又は駆動回転しながらその表面加工を連続的に行なう例を示す。代わりに、図4C及び図4Dに示すように支持部材1−5を固定し加圧部材1−1を移動させることも可能である。また、電子写真感光体と加圧部材との両者を同時に移動させることも可能である。また、本装置例においても、電子写真感光体支持体に対する長手方向及び周方向における圧力不均衡が発生する場合がある。そのような場合には、加圧部材の下面に設けた図示しない支持部材の位置調整や支点数の増加、また加圧部材自体の形状を加工すること、さらには加圧部材の表面にゴムや樹脂の如き弾性層を設けることも可能である。なお、圧力不均衡を解消する目的で、ロードセルによる圧力モニターを併用しながら、加工時の圧力を随時調節する機構を設けてもよい。また、加圧部材自体を温度制御する方法として、加圧部材1−1内部に各種ヒーターを設置する方法、又は外部より加圧部材1−1を加熱する方法を選択することができる。また、圧力均一性や温度均一性を向上させる目的で、加圧部材の厚さは、弊害のない範囲で厚い方が好ましい。
電子写真感光体支持体は、図1A及び図1Bに示す装置例と同様に、支持部材1−5により保持され、駆動又は従動により回転する。また、電子写真感光体支持体の変形防止の目的で、シリンダー内部にSUSなどの金属を用いた円柱状の保持ガイドを貫通させることも有効である。さらに、圧力不均衡を解消する目的で、バックアップロールの併用も可能である。また、内部あるいは外部からの加熱及び冷却手段を併用し、温度制御することも可能である。
モールドは、前述した通りであるが、図4A、図4B、図4C及び図4Dに示す装置は、加圧部材上に設置する観点から、その設置の自由度が高い利点がある。また、加熱を行なう場合に、加圧部材の加熱システムによりモールド自体の加熱が容易である利点がある。
また、連続生産の観点からすれば、加圧部材に対して、複数の支持部材に固定された電子写真感光体支持体が加圧されながら相対的に回転移動することにより、量産性の確保が可能である。
本発明において、電子写真感光体支持体の表面の形状は、例えば、市販のレーザー顕微鏡、光学顕微鏡、電子顕微鏡あるいは原子力間顕微鏡などの各種顕微鏡を用いて測定可能である。
レーザー顕微鏡としては、例えば、下記の機器が利用可能である。
超深度形状測定顕微鏡VK−8550、超深度形状測定顕微鏡VK−9000及び超深度形状測定顕微鏡VK−9500(いずれも(株)キーエンス社製)
表面形状測定システムSurface Explorer SX−520DR型機((株)菱化システム社製)
走査型共焦点レーザー顕微鏡OLS3000(オリンパス(株)社製)
リアルカラーコンフォーカル顕微鏡オプリテクスC130(レーザーテック(株)社製)
光学顕微鏡としては、例えば、下記の機器が利用可能である。
デジタルマイクロスコープVHX−500及びデジタルマイクロスコープVHX−200(いずれも(株)キーエンス社製)
3DデジタルマイクロスコープVC−7700(オムロン(株)社製)
電子顕微鏡としては、例えば、下記の機器が利用可能である。
3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡VE−9800及び3Dリアルサーフェスビュー顕微鏡VE−8800(いずれも(株)キーエンス社製)
走査型電子顕微鏡コンベンショナル/Variable Pressure SEM(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)社製)
走査型電子顕微鏡SUPERSCAN SS−550((株)島津製作所社製)
原子力間顕微鏡としては、例えば、下記の機器が利用可能である。
ナノスケールハイブリッド顕微鏡VN−8000((株)キーエンス社製)
走査型プローブ顕微鏡NanoNaviステーション(エスアイアイ・ナノテクノロジー(株)社製)
走査型プローブ顕微鏡SPM−9600((株)島津製作所社製)
上記の各種顕微鏡を用いて、所定の倍率により、測定視野内の表面形状や凹凸形状の大きさ、分布状態を計測することができる。
次に、本発明により製造された電子写真感光体の構成について説明する。
本発明により製造された電子写真感光体は、支持体と、この支持体上に設けられた有機感光層などの感光層(以下、単に「感光層」ともいう。)とを有する。本発明に用いられる電子写真感光体支持体としては、一般的には、円筒形の支持体が広く用いられるが、ベルト状或いはシート状の支持体を用いることも可能である。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質とを同一の層に含有する単層型感光層であっても、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよい。本発明により製造される電子写真感光体は、電子写真特性の観点から、積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層は、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層であっても、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層であってもよい。本発明により製造される電子写真感光体において、積層型感光層を採用する場合、電子写真特性の観点から、順層型感光層が好ましい。また、電荷発生層を積層構造としてもよく、また、電荷輸送層を積層構成としてもよい。さらに、耐久性能向上等を目的とし感光層上に保護層を設けることも可能である。
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金又はステンレスのような金属製の支持体を用いることができる。アルミニウム又はアルミニウム合金の場合は、ED管、EI管や、これらを切削、電解複合研磨(電解作用を有する電極と電解質溶液による電解及び研磨作用を有する砥石による研磨)したものを用いることもできる。また、アルミニウム、アルミニウム合金又は酸化インジウム−酸化スズ合金を真空蒸着によって被膜形成された層を有する上記金属製の支持体を用いることもできる。また、樹脂製(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フェノール樹脂、ポリプロピレン又はポリスチレン樹脂)の支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子又は銀粒子のような導電性粒子を樹脂や紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチックを用いることもできる。
支持体と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、例えば、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護のために形成される。
中間層は、硬化性樹脂を塗布後硬化させて樹脂層を形成する、あるいは、結着樹脂を含有する中間層用塗布液を導電層上に塗布し、乾燥することによって形成することができる。
中間層の結着樹脂としては、下記のものが挙げられる。
ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸類、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリグルタミン酸又はカゼインのような水溶性樹脂
ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂又はポリグルタミン酸エステル樹脂
中間層の結着樹脂としては、電気的バリア性を効果的に発現させるためには、また、塗工性、密着性、耐溶剤性及び抵抗のような観点から、熱可塑性樹脂が好ましい。具体的には、熱可塑性ポリアミド樹脂が好ましい。ポリアミド樹脂としては、溶液状態で塗布できるような低結晶性又は非結晶性の共重合ナイロンが好ましい。中間層の平均膜厚は、0.05μm以上であり、かつ7μm以下であることが好ましく、さらには0.1μm以上であり、かつ2μm以下であることがより好ましい。
また、中間層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、中間層中に、半導電性粒子を分散させてもよく、あるいは、電子輸送物質(アクセプターのような電子受容性物質)を含有させてもよい。
次に、上記の感光層について説明する。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質としては、下記のものが挙げられる。
モノアゾ、ジスアゾ又はトリスアゾのようなアゾ顔料
金属フタロシアニン又は非金属フタロシアニンのようなフタロシアニン顔料
インジゴ又はチオインジゴのようなインジゴ顔料
ペリレン酸無水物又はペリレン酸イミドのようなペリレン顔料
アンスラキノン又はピレンキノンのような多環キノン顔料
スクワリリウム色素
ピリリウム塩又はチアピリリウム塩
トリフェニルメタン色素
セレン、セレン−テルル又はアモルファスシリコンのような無機物質
キナクリドン顔料
アズレニウム塩顔料
シアニン染料
キサンテン色素
キノンイミン色素又はスチリル色素
なかでも、特にオキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンあるいはクロロガリウムフタロシアニンのような金属フタロシアニンは、高感度であるため、好ましい。また、電荷発生材料は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層に用いる結着樹脂としては、下記のものが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂
ポリエステル樹脂
ポリアリレート樹脂
ブチラール樹脂
ポリスチレン樹脂
ポリビニルアセタール樹脂
ジアリルフタレート樹脂
アクリル樹脂
メタクリル樹脂
酢酸ビニル樹脂
フェノール樹脂
シリコーン樹脂
ポリスルホン樹脂
スチレン−ブタジエン共重合体樹脂
アルキッド樹脂
エポキシ樹脂
尿素樹脂
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂
特には、ブチラール樹脂が好ましい。これらは単独、混合又は共重合体として1種又は2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂及び溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。また、電荷発生層は、電荷発生物質の蒸着膜としてもよい。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター又はロールミルを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、10:1〜1:10(質量比)の範囲が好ましく、3:1〜1:1(質量比)の範囲がより好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択される。有機溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。
電荷発生層の平均膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmであることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤及び/又は可塑剤を必要に応じて添加することもできる。また、電荷発生層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、電荷発生層には、電子輸送物質(アクセプターのような電子受容性物質)を含有させてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物又はトリアリルメタン化合物が挙げられる。これら電荷輸送物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂とを溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、上記の電荷輸送物質のうち単独で成膜性を有するものは、結着樹脂を用いずにそれ単独で成膜し、電荷輸送層としてもよい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、下記のものが挙げられる。
アクリル樹脂
スチレン樹脂
ポリエステル樹脂
ポリカーボネート樹脂
ポリアリレート樹脂
ポリサルホン樹脂
ポリフェニレンオキシド樹脂
エポキシ樹脂
ポリウレタン樹脂
アルキッド樹脂
不飽和樹脂
特には、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂又はジアリルフタレート樹脂が好ましい。これらは単独、混合又は共重合体として1種又は2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解して得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、2:1〜1:2(質量比)の範囲が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いる溶剤としては、下記のものが挙げられる。
アセトン又はメチルエチルケトンのようなケトン系溶剤
酢酸メチル又は酢酸エチルのようなエステル系溶剤
テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジメトキシメタン又はジメトキシエタンのようなエーテル系溶剤
トルエン、キシレン又はクロロベンゼンのような芳香族炭化水素溶剤
これら溶剤は、単独で使用してもよいが、2種類以上を混合して使用してもよい。これらの溶剤のなかでも、エーテル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤を使用することが、樹脂溶解性のような観点から好ましい。
電荷輸送層の平均膜厚は5〜50μmであることが好ましく、特には10〜35μmであることがより好ましい。
また、電荷輸送層には、所望する特性に応じて、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤及び/又は可塑剤などの各種添加剤を必要に応じて添加することもできる。
本発明において、電子写真感光体に要求される特性の一つである耐久性能の向上にあたっては、上記の機能分離型感光体の場合、表面層となる電荷輸送層の材料設計は重要である。例えば、高強度の結着樹脂を用いる方法、可塑性を示す電荷輸送物質と結着樹脂との比率を適正化する方法、高分子電荷輸送物質を使用する方法が挙げられるが、より耐久性能を発現させるためには、表面層を硬化系樹脂で構成することが有効である。
上記の表面層を硬化系樹脂で構成する方法としては、例えば、電荷輸送層を硬化系樹脂で構成することが挙げられ、また、上記の電荷輸送層上に第二の電荷輸送層を形成すること、又は保護層として硬化系樹脂層を形成することが挙げられる。硬化系樹脂層に要求される特性は、膜の強度と電荷輸送能力との両立であり、電荷輸送材料及び重合或いは架橋性のモノマーやオリゴマーから構成されるのが一般的である。
これら表面層を硬化系樹脂で構成する方法には、電荷輸送材料としては、公知の正孔輸送性化合物及び電子輸送性化合物を用いることができる。これらの化合物を合成する材料としては、アクリロイルオキシ基又はスチレン基を有する連鎖重合系の材料が挙げられる。また、水酸基、アルコキシシリル基又はイソシアネート基を有する逐次重合系のような材料が挙げられる。特に、表面層を硬化系樹脂で構成された電子写真感光体の電子写真特性、汎用性や材料設計及び製造安定性の観点から正孔輸送性化合物と連鎖重合系材料との組み合わせが好ましい。さらには、正孔輸送性基及びアクリロイルオキシ基の両者を分子内に有する化合物を硬化させた表面層で構成された電子写真感光体であることが特に好ましい。
上記の硬化層を形成する硬化手段としては、熱、光又は放射線のような公知の手段が利用できる。
硬化層の平均膜厚は、電荷輸送層の場合は、5μm以上であり、かつ50μm以下であることが好ましく、さらには10μm以上であり、かつ35μm以下であることが好ましい。第二の電荷輸送層或いは保護層の場合は、0.1μm以上であり、かつ20μm以下であることが好ましく、さらには1μm以上であり、かつ10μm以下であることが好ましい。
本発明の電子写真感光体の各層には各種添加剤を添加することができる。添加剤としては、酸化防止剤や紫外線吸収剤の劣化防止剤や、フッ素原子含有樹脂粒子の潤滑剤が挙げられる。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(実施例1)
<電子写真感光体支持体の表面形状加工>
温度23℃、相対湿度60%の環境下で熱間押し出しすることにより得られた、直径24mm、長さ257mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒形支持体)とした。なお、このアルミニウムシリンダーは、JISにおいて材料記号A3003として規定されているアルミニウム合金のED管であって、昭和アルミニウム(株)製である。
加工は、室温25℃の環境において、図4Aに記載の装置を用いて行なった。加圧部材は、材質をSUS製とした。モールドとしては、図5Aおよび図5Bに示す円柱形状を有し、厚さ50μmのニッケル材質のものを用い、上記の加圧部材上に固定した。このモールドの円柱直径は、11.7μmであり、高さは、3.5μmであり、モールドの表面積10000μm当たり上記の円柱を60個有する。支持体の内部には、支持体の内径と略同直径を有する円柱状のSUS製の支持部材を挿入した。以上の構成において、20MPaの圧力で電子写真感光体支持体を加圧しながら、感光体を周方向に回転させることにより形状転写を行った。
<形成した凹形状部の観察>
得た電子写真感光体支持体の表面形状を、レーザー顕微鏡(株式会社キーエンス製VK−9500)を用いて拡大観察した。その結果、図6に示すように、直径6.1μm、深さ2.4μmの凹形状部が10000μm当たり60個形成されていることが確認された。
<電子写真感光体の作製>
次に、下記の成分をメタノール400部/n−ブタノール200部の混合液に溶解した中間層用塗料を、上記導電層上に浸漬塗布し、100℃に加熱されたオーブン内で30分間、加熱乾燥した。これにより、支持体上端から170mm位置の平均膜厚が0.45μmの中間層を形成した。
共重合ナイロン樹脂 10部
(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)
N−メトキシメチル化6ナイロン樹脂 30部
(商品名:トレジンEF−30T、帝国化学産業(株)製)
次に、下記の成分を、直径1mmガラスビーズを用いたサンドミル装置で4時間分散した後、700部の酢酸エチルを加えて電荷発生層用塗料を調製した。
ヒドロキシガリウムフタロシアニン(CuKα特性X線回折において、7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°(ブラッグ角度(2θ±0.2°))に強い回折ピーク有するもの) 20部
下記構造式(1)で示されるカリックスアレーン化合物 0.2部
ポリビニルブチラール 10部
(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)
シクロヘキサノン 600部
次に、上記電荷発生層用塗料を中間層上に浸漬コーティング法で塗布し、80℃に加熱されたオーブン内で15分間、加熱乾燥することにより、支持体上端から170mm位置の平均膜厚が0.17μmの電荷発生層を形成した。
次いで、下記の成分をクロロベンゼン600部及びメチラール200部の混合溶媒中に溶解して電荷輸送層用塗料を調製した。
下記構造式(2)で示される電荷輸送物質(正孔輸送物質) 70部
下記構造式(3)で示される繰り返し単位から構成されるポリカーボネート樹脂
100部
(ユーピロンZ−400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)[粘度平均分子量(Mv)40,000]
上記電荷発生層上に、この電荷輸送層用塗料を浸漬塗布し、110℃に加熱されたオーブン内で30分間、加熱乾燥することにより、支持体上端から130mm位置の平均膜厚が15μmの電荷輸送層を形成して、電子写真感光体を得た。
<電子写真感光体の特性評価>
作製した電子写真感光体を、レーザービームプリンター(商品名:レーザージェット3700、ヒューレットパッカード社製)用のカートリッジに搭載し、同レーザービームプリンターを用いて画像評価を行なった。画像評価は、テスト画像としてハーフトーン画像をA4サイズの紙に出力し、以下のように行なった。これらの結果を表1に示す。
黒ポチ
○:画像上において、黒ポチは見られなかった。
△:画像上において、1個以上4個以下の黒ポチが確認できた。
×:画像上において、5個以上の黒ポチが確認できた。
干渉縞
○:画像上において、干渉縞は見られなかった。
×:画像上において、干渉縞が確認できた。
(実施例2)
<電子写真感光体支持体の表面形状加工>
電子写真感光体支持体の表面形状加工は、実施例1と同様に行なった。
<電子写真感光体の作製>
実施例1と同様に支持体上に中間層および電荷発生層を作製した。
次いで、下記の成分をクロロベンゼン600部及びメチラール200部の混合溶媒中に溶解して電荷輸送層用塗料を調製した。
上記式(2)で示される電荷輸送物質(正孔輸送物質) 70部
下記構造式(4)で示される共重合型ポリアリレート樹脂 100部
(式(4)中、m及びnは、繰り返し単位の本樹脂における比(共重合比)を示し、本樹脂においては、m:n=7:3である。)
上記電荷発生層上に、この電荷輸送層用塗料をを浸漬塗布し、110℃に加熱されたオーブン内で30分間、加熱乾燥することにより、支持体上端から130mm位置の平均膜厚が15μmの電荷輸送層を形成して、電子写真感光体を得た。
なお、上記ポリアリレート樹脂中のテレフタル酸構造とイソフタル酸構造とのモル比(テレフタル酸構造:イソフタル酸構造)は50:50である。また、この共重合型ポリアリレート樹脂の重量平均分子量(Mw)は、130,000である。
なお、本発明において、樹脂の重量平均分子量は、常法に従い、以下のようにして測定されたものである。
すなわち、測定対象樹脂をテトラヒドロフラン中に入れ、数時間放置した後、振盪しながら測定対象樹脂とテトラヒドロフランとよく混合し(測定対象樹脂の合一体がなくなるまで混合し)、さらに12時間以上静置した。
その後、東ソー(株)製のサンプル処理フィルターマイショリディスクH−25−5を通過させたものをGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)用試料とした。
次に、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロフランを毎分1mLの流速で流し、10μLのGPC用試料を注入して、測定対象樹脂の重量平均分子量を測定した。カラムには、東ソー(株)製のカラムTSKgel SuperHM−Mを用いた。
測定対象樹脂の重量平均分子量の測定にあたっては、測定対象樹脂が有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料には、アルドリッチ社製の単分散ポリスチレンの分子量が下記のものを10点用いた。つまり、3,500、12,000、40,000、75,000、98,000、120,000、240,000、500,000、800,000、及び1,800,000の分子量を有するものである。検出器には、RI(屈折率)検出器を用いた。
<電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
<電子写真感光体支持体の表面形状加工および電子写真感光体の作製>
温度23℃、相対湿度60%の環境下で熱間押し出しすることにより得られた、直径24mm、長さ257mmのアルミニウムシリンダーを支持体(円筒形支持体)とした。なお、このアルミニウムシリンダーは、JISにおいて材料記号A3003として規定されているアルミニウム合金のED管であって、昭和アルミニウム(株)製である。この支持体表面に対し、下記条件にて湿式ホーニング処理を行った。
(湿式ホーニング条件)
研磨材砥粒:球状アルミナビーズ(平均粒径30μm)
懸濁媒体:水
研磨材/懸濁媒体=1/10(体積比)
アルミニウム切削管の回転数:1.67S−1
エア吹き付け圧力:0.6MPa
ガン移動速度:13.3mm/秒
ガンノズルとアルミニウム切削管との距離:200mm
ホーニング砥粒吐出角度:45°
ホーニング処理時間:60秒
<電子写真感光体の作製>
上記湿式ホーニング処理を行って粗面化した支持体を用い、実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
<電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
(比較例2)
<電子写真感光体支持体の表面形状加工および電子写真感光体の作製>
支持体表面に加工を行わなかった以外は、実施例1と同様に作製した。
<電子写真感光体の特性評価>
実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
本発明における表面形状加工装置の一例を示す構成図であって、装置の前面から見た図である。 図1Aに示す表面形状加工装置を、その横面から見た図である。 本発明における表面形状加工装置の別の一例を示す構成図であって、装置の前面から見た図である。 図2Aに示す表面形状加工装置を、その横面から見た図である。 図2Aに示す表面形状加工装置を、その前面から見た図である。 本発明におけるモールドの一例を示す上面図である。 図3Aに示すモールドを示す斜上面図である。 図3Aに示すモールドを示す横面図である。 本発明における表面形状加工装置の別の一例を示す構成図であって、装置の上斜面から見た図である。 図4Aに示す表面形状加工装置を示す構成図であって、装置の横面から見た図である。 本発明における表面形状加工装置の別の一例を示す構成図であって、装置の上斜面から見た図である。 図4Cに示す表面形状加工装置を示す構成図であって、装置の横面から見た図である。 実施例1で使用したモールドの横面図である。 実施例1で使用したモールドの上面図である。 実施例1における、加工後の支持体表面の上面図である。
符号の説明
1−1 加圧部材
1−2 電子写真感光体支持体
1−3 モールド
1−4 支持部材
1−5 支持部材
1−6 圧力調整用バックアップロール
1−7 ベース板
1−8 ベース板
2 モールド基板
3 モールド円柱
4 支持体表面
5 支持体表面に形成された凹形状部

Claims (1)

  1. 筒形の支持体及び該支持体上の感光層を有する電子写真感光体を製造する方法において、
    i)平板タイプの加圧部材と該支持体との間に凹凸形状を有する平板タイプのモールドを設置し該モールドを該支持体の表面に加圧接触させ、該支持体を回転させながら、該モールドの凹凸形状を支持体の表面に連続的に転写する工程と、
    (ii)工程(i)の後、該支持体上に該感光層を形成する工程と
    を有すことを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
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