JP2015149307A - 発光モジュールおよび車両用灯具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発光モジュール50は、基板54と、基板54に搭載され、マトリックス状に配列されている複数の半導体発光素子52a〜52dと、半導体発光素子の発光面56a〜56dに対向するように設けられている蛍光体層58と、複数の半導体発光素子のうち少なくとも一部の発光素子の発光面の周囲を囲むように設けられている遮光部60a〜60dと、を備えている。
【選択図】図5
Description
はじめに、本実施の形態に係る発光モジュールが適用される灯具の一例として、車両用灯具を説明する。図1は、本実施の形態に係る車両用灯具の概略断面図である。
次に、発光モジュールの好適な例について説明する。図5は、本実施の形態に係る発光モジュールの一例を示す概略断面図である。本実施の形態に係る発光モジュール50は、図5に示すように、第1発光ユニット51a〜第4発光ユニット51dを備える。第1発光ユニット51aは、半導体発光素子52aを備える。第2発光ユニット51bは、半導体発光素子52bを備える。第3発光ユニット51cは、半導体発光素子52cを備える。第4発光ユニット51dは、半導体発光素子52dを備える。マトリックス状に配列されている半導体発光素子52a〜52dは、基板54に搭載されている。
(1)発光素子(LEDチップ)の構造、大きさ、形状など
(2)遮光部の材質、形状、表面形状など
(3)蛍光部材の材質、形状、表面処理など
(4)実装基板の物性、形状など
(5)レンズの構成、材質、形状など
(6)制御回路
なお、以下の説明では、工夫が施されている構成を中心に説明するものとし、その他の構成は不図示として説明を適宜省略する。
[チップ構造]
図6(a)は、本実施の形態の発光モジュールに好適なLEDチップの構造を説明するための模式図、図6(b)は、比較例のLEDチップの構成を示す模式図である。基板54上に複数のLEDチップをマトリックス状に搭載する場合、フェースダウンタイプ(フリップチップ型)(図6(a)参照)のLEDチップ64、または、フェースアップタイプのLEDチップ66(図6(b)参照)の採用が考えられる。
図7は、異なる大きさのLEDチップをマトリックス状に配列した状態を示す模式図である。発光モジュールを車両用灯具に適用する場合、前照灯の配光パターンにおいて、ホットゾーンと呼ばれる高い光度(例えば、8万cd以上。)が要求される領域がある。そこで、基板上の中央部にホットゾーンを形成する大型(例えば、1mm×1mm。)のLEDチップ70を配列する。一方、その周辺部はコストダウンのために小型(例えば、0.3mm×0.3mm。)のLEDチップ72を配列する。これにより、ホットゾーンの形成を可能としつつ、コストが低減された発光モジュールを実現することができる。
図8は、異なる形状のLEDチップをマトリックス状に配列した状態を示す模式図である。発光モジュールを車両用灯具に適用する場合、配光パターンの上部の一部に斜めのカットオフラインを有するロービーム用配光パターンを形成できることが要求される場合がある。そこで、基板上の一部に、斜めのカットオフラインを形成する三角形のLEDチップ74を配列する。一方、その周辺部は通常のLEDチップ70を配列する。LEDチップ74の斜辺は、水平方向に対して10°〜60°程度の角度を有することが好ましい。より好ましくは、15°、30°、45°などである。
図9(a)は、LEDチップの電極部分が縦方向に並んでいる様子を示す模式図、図9(b)は、LEDチップの電極部分が横方向に並んでいる様子を示す模式図である。LEDチップ70において、電極部分70aでは輝度が相対的に低く、電極70a間の中央部分では輝度が相対的に高くなるため、発光面内で輝度ムラが生じている。また、LEDチップ間には隙間(100〜300μm程度)があるので、その部分における輝度も当然下がっており、発光モジュール全体としても輝度ムラが生じている。このような輝度ムラは、配光パターンにおいて影(黒スジ)として表れることがある。
図10は、LEDチップの間隔を場所によって変化させた状態を示す模式図である。例えば、前述のホットゾーンを形成するLEDチップ70が配列されている中央部では、チップ間の間隔C1が狭まっており、チップの配置密度が高くなっているため、配光パターンにおけるホットゾーンの光度を高めることができる。一方、LEDチップ76が配列されている周辺部では、チップ間の間隔C2が広げられており、チップの配置密度が低くなっているため、配光パターンの周辺部を照射するチップの数を減らすことができ、発光モジュール全体のコストダウンが可能となる。
図11は、発光波長の異なる複数種のLEDチップを配列した状態を示す模式図である。図11に示す発光モジュールは、白色光を発するLEDチップ70と、アンバ光を発するLEDチップ78とを備えている。これにより、ヘッドライトとターンシグナルランプとを一体化した車両用灯具を実現できる。また、紫外線(UV)を発するLEDチップ80、赤外線(IR)を発するLEDチップ82を更に組み込むことにより、暗視カメラ用の光源機能を発光モジュールに付加することができる。
図12は、一枚のエピタキシャル基板に形成された複数のLEDチップを実装基板上に搭載した状態を示す模式図である。ばらばらのLEDチップを対で基板上に搭載する場合、搭載機の精度上100μm程度の隙間がチップ間に生じる。そこで、一枚のエピタキシャル基板84上に複数のLEDチップを形成し、チップ間にあるエピタキシャル基板をダイシングブレードによりハーフカットして電気的に切断(物理的には一体)することによって、個々のLEDチップに分割する。これにより、チップ間の隙間を小さくできるとともに、各LEDチップの個別調光が可能となる。
図13(a)は、マトリックス状に配列されているLEDチップのうち、一部の列(行)のLEDチップをずらした状態を示す模式図、図13(b)は、矩形の複数のLEDチップを斜めに、かつ、マトリックス状に配列した状態を示す模式図である。図13(a)に示すように、中央の列に配置されているLEDチップ86は、手前または奥側の列に配置されているLEDチップ88に対して図の右方向に距離C3だけずらされている。これにより、中央の列に配置されているLEDチップ86同士の隙間と、手前または奥側の列に配置されているLEDチップ88同士の隙間と、が距離C3だけずれているので、発光モジュールが形成する配光パターンの縦方向(鉛直方向)の黒スジが目立ちにくくなる。
[部分的に設置]
図14は、一部のLEDチップの周囲にのみ遮光枠を設けた状態を示す模式図である。前述のように、隣接するLEDチップからの光漏れを防止するためには、発光面の周囲を囲むように遮光枠を設けることが好ましい。しかしながら、LEDチップ間の隙間を広げすぎると配光パターンの一部に暗い影が投影されてしまうため、LEDチップ間の隙間をあまり広げることもできず、遮光枠の厚みも薄くしなければならない。加えて、全てのLEDチップの間に遮光枠を設けると、部品が大型化してしまう。薄い遮光枠の作製には微細加工が必要であり、特に遮光枠が大型化すると作製の難易度が高まり、収率の低下や製造時間の増大から製造コストの上昇を招く可能性がある。
図15(a)は、遮光枠の側面の一部に遮光膜を形成した発光モジュールの概略断面図、図15(b)は、図15(a)に示す遮光枠の一部の拡大図、図15(c)は、図15(b)に示す遮光枠の一部の変形例を示す図である。発光モジュール100は、基板102と、基板102上に配列されているフリップチップタイプのLEDチップ104a〜104dと、各LEDユニットの周囲に配置されている遮光枠106a〜106eとを備えている。
図16は、遮光枠の一部の厚みを薄くした状態を示す模式図である。遮光枠114の厚みを薄くすることは、製造上の難易度を伴う。そこで、光漏れの観点から遮光枠の厚みを特に薄くする必要がある部分だけ厚みを薄くし、それ以外の部分については製造が容易な厚みとする。図16に示すように、基板上の中央部には、ホットゾーンを形成するLEDチップ70が配列されている。そこで、LEDチップ70間の隙間に配置されている遮光枠114aの厚みを他の部分114bよりも薄くすることで、遮光枠114全体の製造コストを低減できる。
図17は、遮光枠がLEDチップを囲む領域の面積をチップによって変更した状態を示す模式図である。図17に示すように、ホットゾーンを形成するLEDチップ70の一つを囲む領域の面積は、LEDチップ70の周囲にあるLEDチップ116の一つを囲む領域の面積よりも小さい。つまり、LEDチップ70を囲む遮光枠118は、区画されている複数の領域の大きさが場所によって異なるように構成されている。その結果、ホットゾーンを形成するLEDチップ70をより密集して配置することが可能となり、ホットゾーンの最大光度を上げることができる。
図18は、蛍光体の側面に遮光膜を形成した発光モジュールの概略断面図である。発光モジュール120は、基板122と、基板122上に配列されているフリップチップタイプのLEDチップ124a〜124dと、各LEDユニットの周囲に配置されている遮光枠126a〜126eと、各LEDユニットの上方に設けられている蛍光体層128a〜128dと、を備えている。
図19は、遮光枠の一部に反射膜を形成した状態を示す模式図である。発光モジュール132は、LEDチップ124a〜124dおよび蛍光体層128a〜128dのそれぞれの間に、遮光枠134a〜134eが設けられている。遮光枠134a〜134e(以下、遮光枠134と称する)は、LEDチップ124a〜124dの側部に隣接している鉛直部136aと、鉛直部136aの上方であって蛍光体層128a〜128dの側部に隣接しているテーパ部136bとを有する。
図20は、LEDチップとして紫外線発光チップを用いた発光モジュールの概略断面図である。白色LEDは、通常、青色発光LEDチップと黄色蛍光体とで構成される。この構成では、青色の透過光が分離しやすいため、色ムラが生じやすい。そこで、図20に示すように、発光モジュール140は、紫外線を発光するLEDチップ142a〜142dと、LEDチップ142a〜142dの発光面と対向するように設けられている蛍光体層144a〜144dと、を備える。蛍光体層144a〜144dは、紫外線により励起され青色の光を発する青色蛍光体と、紫外線により励起され黄色の光を発する黄色蛍光体と、を含む。また、LEDチップ142a〜142dおよび蛍光体層144a〜144dのそれぞれの間に、遮光枠146a〜146eが設けられている。
図21は、枠で区画される領域の形状が六角形である発光モジュールを示す模式図である。図21に示すように、発光モジュール150が備える遮光枠152は、LEDチップ70の一つを囲む領域の形状が六角形である。遮光枠の仕切り壁の形状が四角形の場合、配光パターンに投影される影の方向は、縦方向(鉛直方向)および横方向(水平方向)である。一方、遮光枠の仕切り壁の形状が六角形の場合、配光パターンに形成される影は、縦方向(鉛直方向)および横方向(水平方向)、以外の方向にも生じる。そのため、配光パターンに生じる影が目立ちにくくなる。なお、枠で区画される領域の形状は、五角形や八角形などの多角形であってもよい。
[蛍光体の材質]
蛍光体層の構成は、前述の種々の発光モジュールに適用できるものであれば、特に限定されない。例えば、蛍光体を分散させた樹脂組成物やガラス組成物、蛍光セラミックが挙げられる。以下では、蛍光体の構成として好ましい幾つかの形態について例示する。
(ア)粉体状蛍光体の粒子径(メディアン径)を20μm以下とする。
(イ)UV励起の蛍光体を用いる。
(ウ)蛍光体層に拡散剤としてシリカやアルミナ粒子を添加する。
(エ)拡散剤として泡(ボイド)を入れる。
(オ)YAG(ガーネット層)内にYAP(ペロブスカイト相)を混入させる。
図22は、区画された蛍光体層の大きさが場所によって異なっている状態を示す模式図である。蛍光体層154は、ホットゾーンを形成するLEDチップと対向している領域R(網点領域)における一つの区画156の大きさを、それ以外の領域における区画158よりも小さくしている。これにより、発光モジュールが形成する配光パターンにおけるホットゾーンの光度を上げることができる。
図23(a)〜図23(g)は、蛍光体層の形状を説明するための概略断面図である。各図に示している発光モジュールにおいて、蛍光体層は、遮光のために遮光枠内に形成されている。なお、蛍光体層の製造には、形状や寸法の高精度な加工制御が重要である。そのため、蛍光体層は、板状の蛍光体が好ましい。これにより、蛍光体の加工が容易となる。特に、輝度を向上するための種々の表面加工(例えば凹凸の形成)が可能となる。
図24(a)〜図24(f)は、発光モジュールにおける蛍光体層の配置を説明するための概略断面図である。蛍光体層は、輝度の向上や色ムラ抑制を考慮して、LEDチップと分離したり、レンズ、導光体、反射鏡などと組み合わせたりするために、種々の配置をとりうる。
図25(a)は、ポッティング法により区画毎に蛍光体層を作成した状態を示す模式図、図25(b)〜図25(d)は、印刷法により一度に蛍光体層を作成した状態を示す模式図である。図25(b)は、印刷方向をLEDチップに対応する各区画の対角線の方向に沿って印刷した場合、図25(c)は、印刷方向をLEDチップに対応する各区画の縦辺の方向に沿って印刷した場合、図25(d)は、印刷方向をLEDチップに対応する各区画の横辺に沿って印刷した場合、を示している。
(4:実装基板)
[線膨張係数]
発光モジュールは、1枚の実装基板上に多くのLEDチップを搭載する。そこで、発光モジュールの熱サイクル試験で実装基板にクラックを発生させないために、実装基板の線膨張係数をLEDチップの熱膨張係数の±5ppm/℃の範囲内に規定する。これにより、LEDチップの点消灯による繰り返しの温度変化で生じる接続信頼性の低下を抑制できる。なお、LEDチップがGaNの場合、その熱膨張係数は約7ppm/℃である。実装基板の主成分としては、アルミナ、AlN、Si、SiO2などが好適である。
前述のように、発光モジュールは、1枚の実装基板上に多くのLEDチップを搭載する。そこで、実装基板の熱伝導率は、発光モジュールの他の性能に大きく影響しない範囲で、高くするとよい。また、ホットゾーンに対応する領域を照射するLEDチップが搭載される実装基板の部分は、それ以外の部分よりも熱伝導率の高い実装基板としてもよい。
図26は、実装基板の一例を示す概略断面図である。発光モジュール216は、実装基板218と、実装基板218の各凹部218aに配置されたLEDチップ220と、LEDチップの上部に配置された蛍光体層222と、を備える。各凹部218aは、実装基板218を彫り込むことで形成されている。そのため、各凹部218aを囲むように遮光部218bが同時に形成される。このように、実装基板218を彫り込んで凹部218aを形成することで、遮光枠を別部材として基板上に配置する必要がなくなる。その結果、発光モジュールの組立て工数が低減され、コストダウンが可能となる。なお、実装基板の材料としては、例えば、シリコンを用いることができる。
図27は、両面配線の実装基板を示す模式図である。図27に示すように、LEDチップが3列以上の場合、両面配線の実装基板224を使用することが好ましい。図27に示すように、手前側の行にあるLEDチップ226aと接続されている配線228a、および、奥側の行にあるLEDチップ226cと接続されている配線228cは、実装基板224の表面224aに形成されている。一方、真ん中の行にあるLEDチップ226bと接続されている配線228bは、実装基板224の裏面224bに形成されている。これにより、基板面積を減らすことができる。
前述の反射部のうち、LEDチップの発光面より上方の光反射面以外は光を吸収する色(黒色など)にして迷光を抑えるとよい。
[レンズの接合方法]
図24(b)に示すように、レンズを蛍光体層に接合する場合がある。また、レンズをLEDチップに接合してもよい。このようなレンズは、LEDチップおよび蛍光体層から出射した光による光源像を、照射方向前方の仮想鉛直スクリーン上に投影するものであってもよい。この場合、有機系接着材を使用せずに接合することが好ましい。余分な層が増えると、層同士の界面で散乱や屈折が生じる可能性が高まるためである。そこで、レンズと蛍光体等とを、常温接合、界面活性化接合、陽極接合など種々の方法により、接着剤レスで接合する。これにより、LEDチップからの光または蛍光体層を通過した光がレンズとの界面で吸収・反射されにくくなり、発光モジュールから出射する光束が向上する。
基板や遮光枠がシリコン製であり、レンズに用いるガラスがアルカリ金属を含有している場合、基板や遮光枠とレンズとを陽極接合(500℃、500V程度の加熱、電圧を加えることにより、ガラス中のアルカリ金属をシリコン中に拡散させて接合する技術)ができる。これにより、発光モジュールの気密封止が可能となる。
前述の陽極接合を行う場合、ガラスの線膨張係数をシリコンの線膨張係数である3ppm/℃に近づけることが好ましい。具体的には、レンズに用いるガラスとしては、線膨張係数が1〜10ppm/℃の範囲にある材料が好ましい。
LEDチップがアレイ(マトリックス)状に配列されている上述の発光モジュールに、レンズアレイを搭載してもよい。レンズアレイは、各LEDチップに対応するレンズを一枚の板状の部材に複数形成したものである。このようなレンズアレイとしては、例えば、特表2006−520518に開示されている。本実施の形態に係る発光モジュールは、このようなレンズアレイを用いても、遮光部を備えているため光漏れが抑制される。なお、レンズアレイを樹脂による一体成形により作製しコストを低減してもよい。
レンズアレイの一種とし、CPCレンズを利用してもよい。これにより、個々の発光ユニット内の色ムラが解消できる。
縦方向のみレンズにぼかしを入れてもよい。LEDアレイを全点灯させた時、発光ユニット(1つのLEDチップ+1つの蛍光体)間に生じる暗部が黒スジとして縦方向に投影されてしまうような場合、最終出射レンズである図1に示す投影レンズ24(PESレンズ)等の縦方向にぼかしを入れてもよい。
光ファイバアレイを用いて輝度ムラ、色ムラを低減してもよい。LEDチップ上もしくは蛍光体層上に光ファイバを束にした導光体層を設置することによって、輝度ムラ、色ムラを低減できる。
平板マイクロレンズを設置してもよい。板状の透明体に高屈折率もしくは低屈折率成分を分布させることによって光学レンズを形成してもよい(GRINレンズ)。
図1に示す車両用灯具10では、LEDチップ22aから出射した光は投影レンズ24に到達するまでに空気層を通過する。そのため、界面反射により光束の取り出し効率に改善の余地がある。そこで、このような空気層が介在しないような構成が好ましい。例えば、投影レンズ24と発光モジュール22との間をシリコーンゲルで充填するとよい。
蛍光体自体をレンズ形状に加工し、LEDチップに搭載した発光モジュールとしてもよい。蛍光体が凸レンズ状なため、臨界角による光の閉じこめがなく、発光モジュール全体としての光束が向上する。
[停車時の省電力化]
車両は、信号待ち等で停車中の場合、路面を照射する必要はないが、他車から認知されるために点灯が必要であった。また、従来のバルブタイプの光源を用いた車両では、停車時にヘッドライトを消灯すると、バルブ寿命が短くなる問題があった。しかしながら、本実施の形態に係る発光モジュールでは、光源としてLEDを用いているため、点消灯による光源寿命への影響は少ない。そこで、安全性と省電力を両立するために、停車中は電流を低下または遮断する省電力モードを設定することが可能である。
前述の制御回路は、発光モジュールのLEDの点消灯制御を行うことができる。LEDの点消灯速度は速いため、パルス点灯させることにより情報を発信することができる。そこで、制御回路は、ADB(Adaptive Driving Beam)用の点消灯制御機能だけでなく、車車間(自車と他車)および路車間(信号機と車等)の通信制御機能を備えてもよい。
近年、業務車両を中心にドライブレコーダの搭載が進んでいる。しかし、搭載されているカメラなどの撮像手段の性能は低く、特に夜間には光量不足により画像が不鮮明になることがある。そこで、車両用灯具10の制御回路は、衝突の瞬間を検知する検知手段からの情報に基づいて衝突の瞬間を検知した場合、発光モジュール22の光量を上げる。これにより、車両が備える撮像手段により鮮明に事故を記録できる。
車両用灯具10におけるADBによる配光制御の場合、他車が出現したときには、他車が存在する領域を照射しているLEDチップを瞬時に消灯させないと他車へグレアを与えてしまう。一方、他車がいなくなった瞬間にそれまで消灯していたLEDチップを点灯した場合には、運転者に違和感を与える。そこで、制御回路は、それまで消灯していたLEDチップを点灯させる場合には、徐々に光量が増すようにLEDチップへの電流(電圧)を制御する。
ADBによる配光制御は、グレア防止のために複数のLEDチップの一部を部分的に消灯することが主な目的である。しかしながら、制御回路は、歩行者などを検出した場合には、ドライバに注意喚起するために、歩行者が存在する領域を照射するLEDチップの光量をスポット的に上げる制御を行ってもよい。
図28(a)は、比較例1に係る発光モジュールの概略断面図、図28(b)は、比較例1に係る発光モジュールの輝度分布のグラフを示す図である。図28(b)において、曲線S1は、4個のLED全てが点灯している状態の輝度分布、曲線S2は、LEDチップを1個だけ消灯した状態の輝度分布、を示している。なお、以下の各実施例における輝度分布においても同様である。
図29(a)は、実施例1に係る発光モジュールの概略断面図、図29(b)は、実施例1に係る発光モジュールの輝度分布のグラフを示す図である。なお、実施例1に係る発光モジュールにおいて、比較例1と同じ構成については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図30(a)は、実施例2に係る発光モジュールの概略断面図、図30(b)は、実施例2に係る発光モジュールの輝度分布のグラフを示す図である。なお、実施例2に係る発光モジュールにおいて、前述と同じ構成については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図31(a)は、実施例3に係る発光モジュールの概略断面図、図31(b)は、実施例3に係る発光モジュールの輝度分布のグラフを示す図である。なお、実施例3に係る発光モジュールにおいて、前述と同じ構成については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図32(a)は、実施例4に係る発光モジュールの概略断面図、図32(b)は、実施例4に係る発光モジュールの輝度分布のグラフを示す図である。なお、実施例4に係る発光モジュールにおいて、前述と同じ構成については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図33(a)は、実施例5に係る発光モジュールの概略断面図、図33(b)は、実施例5に係る発光モジュールの輝度分布のグラフを示す図である。図33(b)においては、4個のLED全てが点灯している状態の輝度分布(曲線S1)のみを示している。なお、実施例5に係る発光モジュールにおいて、前述と同じ構成については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図34(a)は、実施例6に係る発光モジュールの概略断面図、図34(b)は、実施例6に係る発光モジュールの輝度分布のグラフを示す図である。図34(b)においては、4個のLED全てが点灯している状態の輝度分布(曲線S1)のみを示している。なお、実施例6に係る発光モジュールにおいて、前述と同じ構成については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図35(a)は、実施例7に係る発光モジュールの概略断面図、図35(b)は、実施例7に係る発光モジュールの輝度分布のグラフを示す図である。図35(b)においては、4個のLED全てが点灯している状態の輝度分布(曲線S1)のみを示している。なお、実施例7に係る発光モジュールにおいて、前述と同じ構成については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
図36(a)は、実施例8に係る発光モジュールの概略断面図、図36(b)は、実施例8に係る発光モジュールの輝度分布のグラフを示す図である。図36(b)においては、4個のLED全てが点灯している状態の輝度分布(曲線S1)のみを示している。なお、実施例8に係る発光モジュールにおいて、前述と同じ構成については、同じ符号を付して説明を適宜省略する。
Claims (7)
- 基板と、
前記基板に搭載され、マトリックス状に配列されている複数の発光素子と、
前記発光素子の発光面に対向するように設けられている蛍光部材と、
前記複数の発光素子のうち少なくとも一部の発光素子の発光面の周囲を囲むように設けられている遮光部と、
を備え、
前記基板は、個々の前記発光素子を調光できるように配線した実装基板であることを特徴とする発光モジュール。 - 前記複数の発光素子は、点灯時の光度が相対的に高い第1の発光素子と、点灯時の光度が相対的に低い第2の発光素子とを有し、
前記遮光部は、主として前記第1の発光素子と該第1の発光素子と隣接する発光素子との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の発光モジュール。 - 前記発光素子は、フリップチップ型の素子であることを特徴とする請求項1または2に記載の発光モジュール。
- 前記蛍光部材は、板状の蛍光体であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発光モジュール。
- 前記基板は、熱膨張係数が前記発光素子の熱膨張係数の±5ppm/℃の範囲内であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発光モジュール。
- 発光素子および蛍光部材から出射した光による光源像を、照射方向前方の仮想鉛直スクリーン上に投影するレンズを更に備え、
前記レンズは、前記発光素子または前記蛍光部材に直接接合されている、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発光モジュール。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の発光モジュールと、
前記発光モジュールの点消灯を制御する制御回路と、を備えた車両用灯具であって、
前記制御回路は、車両用灯具が装着された車両が停車した状態を検出した場合、前記発光モジュールの点消灯状態を、走行時における照射モードよりも消費電力の低い停車モードとなるように制御する、
ことを特徴とする車両用灯具。
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