JP6989782B2 - 発光装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

実施形態は、発光装置及びその製造方法に関する。
近年、自動車のヘッドランプにおいて、選択した領域のみに光を照射する配光可変型ヘッドランプ(Adaptive Driving Beam:ADB)が開発されている。配光可変型ヘッドランプをハイビームに適用することにより、例えば、対向車及び先行車等が存在する領域には投光せずに、それ以外の領域のみに投光することができる。これにより、他車の運転を妨害せずに、自車の運転者の視界を確保することができる。
配光可変型ヘッドランプに用いる発光装置においては、基板に複数の発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)が実装されており、ヘッドランプの光学系により、各LEDから出射した光を特定の方向のみに照射する。そして、点灯させるLEDを選択することにより、選択された領域のみを照明する。
しかしながら、このような発光装置は面光源となるため、光源中央部から周辺部に離れるほど投影レンズの像面湾曲の影響を強く受け、配光可変型ヘッドランプのコントラストを低下させるおそれがある。
特開2015-050302号公報
実施形態は、像面湾曲の影響を低減可能な発光装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
実施形態に係る発光装置は、基板と、前記基板に実装された複数の発光素子と、前記複数の発光素子上に設けられ、蛍光体粒子を含む複数の波長変換部材と、隣り合う前記波長変換部材間に配置され、前記発光素子から出射した光を反射する光反射部材と、を備える。前記複数の波長変換部材及び前記光反射部材で構成される集合体の上面が凹状の曲面である。
実施形態に係る発光装置は、基板と、前記基板に実装された複数の発光素子と、前記複数の発光素子上に設けられ、蛍光体粒子を含む複数の波長変換部材と、隣り合う前記発光素子間に配置され、前記発光素子から出射した光を遮断する遮光部材と、を備える。前記複数の波長変換部材を含む集合体の上面が凹状の曲面である。
実施形態に係る発光装置は、基板と、前記基板に実装された複数の発光素子と、前記複数の発光素子上に設けられ、無機材料を主成分とし、蛍光体粒子を含み、上面が凹状の曲面である複数の波長変換部材と、を備える。
実施形態に係る発光装置の製造方法は、基板に実装された複数の発光素子の上面に、蛍光体粒子を含む波長変換板を接着する工程と、前記波長変換板を上面からダイシングすることにより、前記波長変換板を前記発光素子毎に複数の波長変換部材に切り分ける工程と、隣り合う前記波長変換部材間に光反射部材を形成する工程と、前記複数の波長変換部材及び前記光反射部材からなる集合体の上面を凹状の曲面に加工する工程と、を備える。
実施形態に係る発光装置の製造方法は、基板に実装された複数の発光素子の上面に、蛍光体粒子を含む波長変換板を接着する工程と、前記波長変換板を上面からダイシングすることにより、前記波長変換板を前記発光素子毎に複数の波長変換部材に切り分ける工程と、隣り合う前記発光素子間に、前記発光素子から出射した光を遮断する遮光部材を形成する工程と、前記複数の波長変換部材を含む集合体の上面を凹状の曲面に加工する工程と、を備える。
実施形態に係る発光装置の製造方法は、基板に実装された複数の発光素子の上面に、無機材料を主成分とし、蛍光体粒子を含む波長変換部材を接着する工程と、前記波長変換部材の上面を凹状の曲面に加工する工程と、を備える。
実施形態によれば、像面湾曲の影響を低減可能な発光装置及びその製造方法を提供できる。
第1の実施形態に係る発光装置を示す端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の上面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す端面図である。 第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す端面図である。 比較例に係る発光装置の動作を示す光学モデル図である。 第1の実施形態に係る発光装置の動作を示す光学モデル図である。 第1の実施形態の変形例に係る発光装置を示す端面図である。 第2の実施形態に係る発光装置を示す端面図である。 第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す端面図である。 第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す端面図である。 第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を示す端面図である。 第3の実施形態に係る発光装置を示す端面図である。 第4の実施形態に係る発光装置を示す端面図である。 第5の実施形態に係る発光装置を示す端面図である。 第6の実施形態に係る発光装置を示す端面図である。 第7の実施形態に係る発光装置を示す端面図である。 第8の実施形態に係る発光装置を示す上面図である。 第8の実施形態に係る発光装置をその短手方向から見た端面図である。 第8の実施形態に係る発光装置をその長手方向から見た端面図である。 第8の実施形態に係る発光装置を搭載した光源ユニットを示す斜視図である。 第8の実施形態に係る発光装置を搭載したハイビームユニットを示す端面図である。 第8の実施形態に係る発光装置を搭載したヘッドランプの動作を示す図である。 第9の実施形態に係る発光装置を示す上面図である。 第10の実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
以下の各実施形態及びその変形例は、本発明を具現化した例であり、本発明はこれらの実施形態及び変形例には限定されない。例えば、後述の各実施形態及び各変形例において、いくつかの構成要素又は工程を追加、削除又は変更したものも本発明に含まれる。また、後述の各実施形態及び各変形例は、相互に組み合わせて実施することができる。
以下の説明において参照する図面は、実施形態を概略的に示したものであるため、各部材のスケールや間隔、位置関係などが誇張、あるいは、部材の一部の図示が省略されている場合がある。また、平面図とその断面図において、各部材のスケールや間隔が一致しない場合もある。また、以下の説明では、同一の名称及び符号については原則として同一又は同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略することとする。
本明細書においては、説明の便宜上、XYZ直交座標系を採用する。基板から発光素子に向かう方向を「Z方向」とし、発光素子が配列された方向を「X方向」とし、Z方向及びX方向に対して直交する方向を「Y方向」とする。また、Z方向のうち、基板から発光素子に向かう方向を「上」ともいい、その反対方向を「下」ともいうが、この表現は便宜的なものであり、重力の方向とは無関係である。
<第1の実施形態>
第1の実施形態について説明する。
図1Aは本実施形態に係る発光装置を示す端面図であり、図1Bはその上面図である。
本実施形態に係る発光装置1の構成を概略的に説明する。発光装置1は、基板10と、複数の発光素子12と、波長変換部材である複数の蛍光体部材14と、光反射層16と、を備える。発光素子12は基板10に実装されている。各蛍光体部材14は、各発光素子12上に設けられており、蛍光体粒子15を含む。光反射層16は、隣り合う蛍光体部材14間に配置されている。そして、複数の蛍光体部材14及び光反射層16で構成される集合体19の上面19aは、凹状の曲面である。
以下、詳細に説明する。発光装置1においては、基板10が設けられている。基板10は、熱伝導性が高い材料によって形成されていることが好ましく、例えば、アルミニウム窒化物(AlN)若しくはアルミニウム酸化物(Al)等のセラミックス、又は、アルミニウム(Al)若しくは銅(Cu)等の金属により形成されている。
基板10の上面には、複数の発光素子12がフリップチップ実装されている。発光素子12は、はんだバンプ等を介して、基板10内の配線に接続されている。発光素子12はLEDチップであり、例えば、青色の光を出射する。これらの発光素子12は、相互に独立して制御可能である。発光素子12は、例えば、一列に沿って等間隔に配列されている。なお、後述する第5及び第6の実施形態において例示するように、発光素子12の数は、図1A等に表したような5個には限定されず、また、一列ではなく平面状に配置されていてもよい。
各発光素子12の上面には、接着剤層13を介して、波長変換部材としての蛍光体部材14が接着されている。接着剤層13を形成する接着剤は、光の透過性が高く、光及び熱に対する耐性が高いものが好ましく、例えば、シリコーン樹脂又はエポキシ樹脂を用いることができる。
蛍光体部材14は発光素子12と同数設けられている。蛍光体部材14は多数の蛍光体粒子15を含有している。蛍光体部材14は、蛍光体粒子15が混合したガラス板若しくはセラミック板でもよく、蛍光体粒子15を含有させた樹脂材料を硬化させたものでもよい。蛍光体粒子15は、例えば、青色の光を吸収して黄色の光を放射する。蛍光体粒子15は全ての蛍光体部材14内に均一に分散されている。
隣り合う発光素子12間、及び、隣り合う蛍光体部材14間には、光反射層16が充填されている。また、両端部の発光素子12及び蛍光体部材14の周囲には、光反射壁17が設けられている。光反射層16及び光反射壁17は、発光素子12から出射される青色の光、及び、蛍光体粒子15から出射される黄色の光を反射する。光反射層16及び光反射壁17は、例えば、フィラーを含有させた白色樹脂により一体的に形成されている。フィラーは、例えば、シリコン酸化物(SiO)、チタン酸化物(TiO)、アルミニウム(Al)又は銀(Ag)等である。なお、光反射層16及び光反射壁17は、発光素子12に電気的な影響を与えないようにされていれば、金属粉が充填されて形成されていてもよい。
蛍光体部材14及び光反射層16で構成される集合体19の上面19aの少なくとも一部は、凹状の曲面である。上面19aの曲面は、例えば、球の一部、又は、母線がY方向に延びる円柱の側面の一部である。このため、基板10の上面と集合体19の上面19aとの距離は、発光装置1のX方向中央部に近いほど短く、X方向両端部に近いほど長い。Z方向において、発光素子12の厚さは略均一であるため、発光装置1のX方向中央部に配置された蛍光体部材14ほど薄く、X方向両端部に配置された蛍光体部材14ほど厚い。
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法について説明する。
図2A~図2C、図3A~図3Cは、本実施形態に係る発光装置の製造方法を示す端面図である。
基板10上に複数の発光素子12を、例えばはんだバンプを介してフリップチップ実装する。発光素子12はX方向に沿って一列に等間隔で配列させる。
次に、発光素子12の上面に、接着剤層13を塗布する。このとき、接着剤層13は、発光素子12間に進入してもよい。
次に、全ての発光素子12の上面に、接着剤層13を介して、1枚の蛍光体板14aを接着する。蛍光体板14aは波長変換板である。蛍光体板14aの組成は、上述の蛍光体部材14の組成と同じであり、蛍光体板14aには、蛍光体粒子15が均一に分散されている。
次に、例えばダイシングソーにより、蛍光体板14aを発光素子12毎にダイシングする。これにより、1枚の蛍光体板14aを発光素子12と同数の蛍光体部材14に切り分ける。ダイシングソーは、蛍光体板14aを貫通させて、発光素子12間にも進入させるが、基板10には到達しないようにする。ダイシングによって形成される溝91の幅、すなわち、蛍光体部材14間の距離は、例えば30μm(ミクロン)程度とし、溝91の下端は、基板10に可及的に近くなるようにし、例えば、基板10から20μm程度の位置とする。これにより、発光素子12間に進入した接着剤層13の大部分が除去される。
次に、フィラーを含有した白色樹脂を溝91内に充填すると共に、例えばモールド法により、発光素子12及び蛍光体部材14の周囲に配置する。このとき、白色樹脂は蛍光体部材14の上面の高さまで充填させる。白色樹脂は蛍光体部材14の上面上にはみ出してもよい。次に、この白色樹脂を固化させる。これにより、溝91内に光反射層16が形成されると共に、発光素子12及び蛍光体部材14の周囲に光反射壁17が形成される。
次に、蛍光体部材14及び光反射層16で構成される集合体19の上面19aの少なくとも一部を研削し、凹状の曲面に加工する。この曲面は、例えば、球の一部、又は、母線がY方向に延びる円柱の側面の一部とする。但し、厳密に球の一部又は円柱の側面の一部でなくてもよく、凹状であればよい。このようにして、本実施形態に係る発光装置1が製造される。
次に、本実施形態の動作及び効果について説明する。
図4は、比較例に係る発光装置の動作を示す光学モデル図である。
図5は、本実施形態に係る発光装置の動作を示す光学モデル図である。
発光装置1においては、発光素子12を点灯させると、この発光素子12から青色の光が出射される。この青色の光が蛍光体部材14内に入射されると、蛍光体粒子15がこれを吸収して黄色の光を放射する。これにより、蛍光体部材14からは、青色の光と黄色の光が混合した白色の光が出射される。
このとき、発光素子12間及び蛍光体部材14間には光反射層16が設けられているため、発光素子12から出射した光は、この発光素子12に接着された蛍光体部材14のみに入射し、他の蛍光体部材14には実質的に入射しない。このため、発光装置1を上方から見たときに、蛍光体部材14間のコントラストが高い。
図4に示す比較例では、平行光がレンズ110によって集光されたときの焦点は、像面湾曲によって、仮想的な曲面102上に位置する。比較例に係る発光装置101においては、上面19aが平坦である。このため、発光装置101をレンズ110に対してどのように配置しても、上面19aは曲面102と一致しない。従って、例えば、発光装置101のX方向中央部に位置する蛍光体部材14から出射した光がレンズ110によって平行になるように、発光装置101とレンズ110との距離を調整すると、発光装置101のX方向端部に位置する蛍光体部材14から出射した光がレンズ110を透過した時に、平行性が低下する。このように、発光装置101は上面19aが平坦であるため、像面湾曲の影響を強く受ける。
これに対し、図5に示す本実施形態では、発光装置1をレンズ110に対向して配置した場合、集合体19の上面19aが凹状に湾曲しているため、上面19aを曲面102と略一致させることができる。これにより、発光装置1の反対側からレンズ110に入射した平行光がレンズ110によって集光されたときの焦点は、略上面19a上に位置する。
逆に、上面19aの任意の部分から広がって出射した光は、レンズ110を透過することにより、平行な光となる。図5に示す破線の矢印は、発光装置1のX方向端部に位置する蛍光体部材14から出射した光線の一部を示し、実線の矢印は、発光装置1のX方向中央部に位置する蛍光体部材14から出射した光線の一部を示す。どちらの蛍光体部材14から出射した光線も、レンズ110を透過することにより、略平行となる。このため、蛍光体部材14の上面から出射された光は、レンズ110を透過することによって、特定の方向に向かう略平行な光となる。
このように、発光装置1は、上面19aを凹状の曲面としているため、上面19aを曲面102に近づけることができる。これにより、像面湾曲の影響を低減することができる。この結果、どの蛍光体部材14から出射した光であっても、レンズ110によって、略平行な光とすることができる。
上面19aを母線がY方向に延びる仮想的な円柱の側面の一部とすれば、X方向に関して、上面19aを曲面102に精度よく近づけることができ、レンズ110を透過した光の平行性が向上する。また、上面19aを仮想的な球の一部とすれば、X方向及びY方向の双方に関して、上面19aを曲面102に精度よく近づけることができ、光の平行性がより向上する。
更に、本実施形態においては、蛍光体部材14が無機材料により形成されているため、耐熱性が高い。また、蛍光体部材14が無機材料により形成されているため、蛍光体部材14の加工性が良好である。従って、ダイシング及び上面19aの曲面加工が容易である。
<第1の実施形態の変形例>
次に、第1の実施形態の変形例について説明する。
図6は、本変形例に係る発光装置を示す端面図である。
なお、以下の説明においては、原則として、第1の実施形態との相違点のみを説明する。以下に説明する事項以外は、第1の実施形態と同様である。後述する他の実施形態及び変形例についても同様である。
本変形例に係る発光装置1aは、前述の第1の実施形態に係る発光装置1と比較して、蛍光体部材14における蛍光体粒子15の濃度を、蛍光体部材14間で異ならせている点が異なっている。
すなわち、発光装置1aにおいては、発光装置1aに設けられた複数の蛍光体部材14のうち、X方向両端部に配置された蛍光体部材14ほど、蛍光体粒子15の濃度が低い。換言すれば、発光素子12の上面と蛍光体部材14の上面との距離が大きい蛍光体部材14ほど、蛍光体粒子15の濃度が低い。このため、基板10のX方向両端部に実装された発光素子12上に配置された蛍光体部材14における蛍光体粒子15の濃度は、基板10のX方向中央部に実装された発光素子12上に配置された蛍光体部材14における蛍光体粒子15の濃度よりも低い。
本変形例によれば、厚い蛍光体部材14ほど蛍光体粒子15の濃度を低くすることにより、各発光素子12から出射した光が蛍光体粒子15に到達する確率を均一にし、蛍光体部材14から出射される光の色の均一性を向上させることができる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
図7は、本実施形態に係る発光装置を示す端面図である。
本実施形態に係る発光装置2は、前述の第1の実施形態に係る発光装置1と比較して、蛍光体部材14の替わりに波長変換部材24が設けられている点が異なっている。波長変換部材24は発光素子12と同数設けられている。各波長変換部材24においては、蛍光体部材21、接着剤層22、及び、ガラス部材23が設けられている。
具体的には、各発光素子12の上面に、接着剤層13により、蛍光体部材21が接着されている。各蛍光体部材21の厚さは略同じである。蛍光体部材21内には、蛍光体粒子15が分散されている。蛍光体部材21の間で、蛍光体粒子15の濃度は略等しい。蛍光体部材21の組成は、例えば、前述の第1の実施形態における蛍光体部材14の組成と同じである。
蛍光体部材21上には、接着剤層22が設けられており、その上にはガラス部材23が設けられている。ガラス部材23は接着剤層22によって蛍光体部材21に接着されている。ガラス部材23は波長変換部材24の上面を構成している。
接着剤層22の材料は、例えば、接着剤層13の材料と同じである。ガラス部材23の材料は例えばガラスであるが、これには限定されず、光の透過性、加工性及び耐熱性が高い材料であればよく、例えば、アルミナ(Al)であってもよい。このように、蛍光体部材21及びガラス部材23は無機材料からなり、接着剤層22は樹脂からなる。このため、波長変換部材24の主成分は無機材料である。
そして、第1の実施形態と同様に、波長変換部材24間には、光反射層16が設けられている。波長変換部材24及び光反射層16によって構成される集合体29の上面29aは、凹状の曲面である。
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法について説明する。
図8A~図8Cは、本実施形態に係る発光装置の製造方法を示す端面図である。
前述した、図2A及び図2Bに示す工程を実施する。
次に、全ての発光素子12の上面に、接着剤層13を介して、1枚の蛍光体板21aを接着する。蛍光体板21aには、蛍光体粒子15が均一に分散されている。
次に、蛍光体板21a上に接着剤層22aを形成する。次に、接着剤層22aを介して、蛍光体板21aの上面に1枚のガラス板23aを接着する。蛍光体板21a、接着剤層22a及びガラス板23aにより、波長変換板24aが形成される。
次に、例えばダイシングソーにより、波長変換板24aを発光素子12毎にダイシングする。これにより、溝91が形成されて、1枚の波長変換板24aが発光素子12と同数の波長変換部材24に切り分けられる。ダイシングの条件は、前述の第1の実施形態と同様である。
次に、溝91内に光反射層16を形成すると共に、発光素子12及び波長変換部材24の周囲に光反射壁17を形成する。
次に、波長変換部材24及び光反射層16によって構成される集合体29の上面29aを研削して、凹状の曲面に加工する。このようにして、発光装置2が製造される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、波長変換部材24に蛍光体部材21及びガラス部材23を設け、蛍光体粒子15を含有する蛍光体部材21の厚さは均一とし、蛍光体粒子15を含有しないガラス部材23の上面を凹状の曲面としている。これにより、蛍光体部材21中の蛍光体粒子15の濃度を均一にしても、発光色の均一性を実現することができる。この結果、発光色の均一性を向上させるために、蛍光体板21a中の蛍光体粒子15の濃度を位置によって変化させる必要がなくなり、発光装置2の製造が容易になる。
なお、ガラス部材23の上面には、ブラスト加工等を施して、微細な凹凸を形成してもよい。これにより、ガラス部材23の上面で光がわずかに散乱し、発光装置2の外部から見たときに、光がガラス部材23の上面で発光しているように見え、レンズ110による光の平行化の精度が向上する。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。
図9は、本実施形態に係る発光装置を示す端面図である。
本実施形態に係る発光装置3は、前述の第1の実施形態に係る発光装置1と比較して、接着剤層13の替わりに接着剤層31が設けられている点が異なっている。
接着剤層31には、蛍光体粒子15が含有されている。接着剤層31における蛍光体粒子15の濃度は、発光装置3のX方向中央部で高く、X方向両端部に向かうほど低くなっている。すなわち、基板10のX方向両端部に実装された発光素子12上に配置された接着剤層31における蛍光体粒子15の濃度は、基板10のX方向中央部に実装された発光素子12上に配置された接着剤層31における蛍光体粒子15の濃度よりも低い。蛍光体部材14における蛍光体粒子15の濃度は、蛍光体部材14間で均一である。
本実施形態に係る発光装置の製造方法は、第1の実施形態の製造方法と比較して、接着剤層13の替わりに接着剤層31を塗布する点が異なっている。
次に、本実施形態の動作及び効果について説明する。
本実施形態においては、蛍光体部材14を発光素子12に接着する接着剤層31中に蛍光体粒子15を含有させ、且つ、接着剤層31の蛍光体粒子15の濃度を、X方向中央部で高くX方向両端部で低くなるように変化させている。これにより、蛍光体部材14の厚さの違いに起因する発光色のずれを、接着剤層31の蛍光体粒子15の濃度の違いによって補償することができる。この結果、発光色の均一性を向上させるために、蛍光体板14a中の蛍光体粒子15の濃度を位置に応じて変化させる必要がなくなり、発光装置3の製造が容易になる。
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態について説明する。
図10は、本実施形態に係る発光装置を示す端面図である。
本実施形態に係る発光装置4においては、前述の第1の実施形態に係る発光装置1の構成に加えて、蛍光体部材14の上面上に誘電体多層膜41が設けられている。誘電体多層膜41は、例えば、DBR(Distributed Bragg Reflector:分布ブラッグ反射膜)である。
誘電体多層膜41の膜構成は位置によって異なり、X方向中央部に配置された誘電体多層膜41ほど青色光の透過率が低く、X方向両端部に配置された誘電体多層膜41ほど青色光の透過率が高い。すなわち、誘電体多層膜41における基板10のX方向両端部に配置された部分の発光素子12から出射される光の透過率は、誘電体多層膜41における基板10のX方向中央部に配置された部分の発光素子12から出射される光の透過率よりも高い。
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法について説明する。
第1の実施形態と同様の工程を実施し、集合体19の上面19aを凹状の曲面に加工する。このとき、上面19aはできるだけ鏡面に仕上げる。
次に、蛍光体部材14の上面上に誘電体多層膜41を形成する。このとき、マスキングテープ等によって成膜したくない領域をマスクして、誘電体多層膜41を選択的に形成する工程を、マスクする領域を変えながら複数回繰り返すことにより、互いに膜構成が異なる複数種類の誘電体多層膜41を形成する。このようにして、本実施形態に係る発光装置4が製造される。
次に、本実施形態の動作及び効果について説明する。
本実施形態においては、蛍光体部材14上に誘電体多層膜41を設け、X方向中央部に配置された誘電体多層膜41ほど、青色光の透過率を低くし、X方向両端部に配置された誘電体多層膜41ほど、青色光の透過率を高くしている。これにより、蛍光体部材14の厚さの違いに起因する発光色のずれを、誘電体多層膜41の青色光の透過率の違いによって補償することができる。この結果、発光色の均一性を向上させるために、蛍光体板14a中の蛍光体粒子15の濃度を位置によって変化させる必要がなくなり、発光装置4の製造が容易になる。
<第5の実施形態>
次に、第5の実施形態について説明する。
図11は、本実施形態に係る発光装置を示す端面図である。
本実施形態に係る発光装置5は、前述の第1の実施形態に係る発光装置1と比較して、光反射層16の替わりに遮光部材51が設けられている点が異なっている。遮光部材51は少なくとも発光素子12の発光層間に設けられており、例えば、発光素子12間、接着剤層13間、蛍光体部材14間にわたって設けられている。遮光部材51は光を実質的に完全に遮断する部材であり、例えば、黒色の絶縁材料により形成されている。
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法について説明する。
図2A~図3Aに示す工程を実施した後、溝91内に遮光部材51を設ける。そして、発光素子12、蛍光体部材14及び遮光部材51を含む集合体19の周囲に、光反射壁17を形成する。なお、光反射壁17の替わりに枠状の遮光部材51を設けてもよい。次に、集合体19の上面19aの少なくとも一部を研削し、凹状の曲面に加工する。このようにして、発光装置5が製造される。
次に、本実施形態の動作及び効果について説明する。
本実施形態によれば、発光素子12間に遮光部材51を設けることにより、発光素子12間の距離を短くしても、発光素子12間で光を略完全に遮断することができる。これにより、発光素子12の集積度を向上させても、点灯している発光素子12から消灯している発光素子12に光が漏洩して、消灯している発光素子12の直上の蛍光体部材14が弱く光ってしまうことを確実に防止できる。この結果、点灯領域と消灯領域とのコントラストを向上させることができる。
<第6の実施形態>
次に、第6の実施形態について説明する。
図12は、本実施形態に係る発光装置を示す端面図である。
本実施形態に係る発光装置6は、前述の第1の実施形態に係る発光装置1と比較して、基板10の上面に凹部10aが形成されており、発光素子12が凹部10a内に配置されている点が異なっている。例えば、凹部10aは発光素子12と同数形成されており、各発光素子12が各凹部10a内に配置されている。発光素子12の少なくとも発光層は、凹部10a内に配置されている。これにより、基板10における凹部10a間の部分10bが、発光素子12の発光層間に配置される。
なお、発光素子12の全体が凹部10a内に配置されていてもよく、発光素子12、接着剤層13及び蛍光体部材14が全て凹部10a内に配置されていてもよい。この場合は、基板10における凹部10a間の部分10bは、上面19aに露出する。
次に、本実施形態の動作及び効果について説明する。
本実施形態によれば、発光素子12の発光層間に基板10の部分10bが介在するため、この部分10bが遮光部材として機能し、発光素子12間を略完全に遮光することができる。これにより、発光素子12の集積度を向上させても、点灯領域と消灯領域とのコントラストを向上させることができる。
<第7の実施形態>
次に、第7の実施形態について説明する。
図13は、本実施形態に係る発光装置を示す端面図である。
本実施形態に係る発光装置7は、前述の第1の実施形態に係る発光装置1と比較して、光反射層16及び光反射壁17の替わりに樹脂層56が設けられている点が異なっている。樹脂層56は複数種類のフィラーを含有させた樹脂からなり、樹脂層56の下部56aと上部56bとの間で、含有しているフィラーの割合が異なっている。樹脂層56の下部56aには、光の吸収率が高いフィラーが多く含有されている。一方、樹脂層56の上部56bには、光の反射率が高いフィラーが多く含有されている。下部56aは、少なくとも、発光素子12の発光層を覆っている。上部56bは、例えば、蛍光体部材14間に配置されている。但し、下部56aと上部56bの境界は明瞭に確認できるとは限らない。
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法について説明する。
図2A~図3Aに示す工程を実施した後、比重が異なる複数種類のフィラーを含有した樹脂を溝91内に充填すると共に、発光素子12及び蛍光体部材14の周囲に配置する。このとき、樹脂は蛍光体部材14の上面の高さまで充填させる。そして、一定時間放置することにより、比重が大きく光の吸収率が高いフィラーを沈降させて、樹脂の下部に集中させる。一方、比重が小さく光の反射率が高いフィラーを浮上させて、樹脂の上部に集中させる。その後、樹脂を固化させて、溝91内及び発光素子12及び蛍光体部材14の周囲に樹脂層56を形成する。次に、発光素子12、接着剤層13、蛍光体部材14及び樹脂層56からなる集合体19の上面19aの少なくとも一部を研削し、凹状の曲面に加工する。このようにして、発光装置7が製造される。
次に、本実施形態の動作及び効果について説明する。
本実施形態によれば、発光素子12の発光層間には、光の吸収率が高い樹脂層56の下部56aが介在するため、この下部56aが遮光部材として機能し、発光素子12間を略完全に遮光することができる。これにより、発光素子12の集積度を向上させても、発光素子12間の光の漏洩を抑制し、点灯領域と消灯領域とのコントラストを向上させることができる。一方、蛍光体部材14間には、光の反射率が高い樹脂層56の上部56bが介在するため、発光素子12から蛍光体部材14内に進入した光を効率よく外部に取り出すことができる。
<第8の実施形態>
次に、第8の実施形態について説明する。
図14Aは本実施形態に係る発光装置を示す上面図であり、図14Bはその短手方向から見た端面図であり、図14Cはその長手方向から見た端面図である。なお、図14A、図14B、図14Cは上面19aの形状が球の一部である形態を図示しており、図14Bに示す上面19aの曲率と図14Cに示す上面19aの曲率は同じであるが、図を見やすくするために、図14Cにおいては、上面19aの曲率を誇張して描いている。
本実施形態に係る発光装置8においては、例えば、発光素子12が96個設けられており、X方向に沿って等間隔に24列、Y方向に沿って等間隔に4行、マトリクス状に配列されている。そして、X方向に沿って隣り合う3列に配列された12個の発光素子12により1つのグループが構成されている。すなわち、発光装置8においては、96個の発光素子12が8つのグループG1~G8に組分けされている。
そして、発光素子12上には、集合体19が設けられている。前述の第1の実施形態と同様に、集合体19の上面19aは凹状の曲面であり、例えば、球の一部である。基板10のX方向の長さは例えば30mm(ミリメートル)程度であり、Y方向の長さは例えば5mm程度であり、上面19aの凹みの深さは、例えば、3mm程度である。
前述の第1の実施形態と同様に、集合体19は蛍光体部材14及び光反射層16から構成されている。蛍光体部材14は発光素子12毎に設けられていてもよい。この場合、蛍光体部材14の数は96個である。又は、蛍光体部材14はグループ毎に設けられていてもよい。この場合、蛍光体部材14の数は8個である。
次に、本実施形態に係る発光装置の使用例について説明する。
図15は、本実施形態に係る発光装置を搭載した光源ユニットを示す斜視図である。
図16は、本実施形態に係る発光装置を搭載したハイビームユニットを示す断面図である。
図17は、本実施形態に係る発光装置を搭載したヘッドランプの動作を示す図である。
本実施形態に係る発光装置8は、光源ユニット60に搭載される。光源ユニット60においては、実装基板61上に発光装置8が実装される。
光源ユニット60は、ハイビームユニット70に搭載される。ハイビームユニット70においては、ヒートシンク71が設けられており、ヒートシンク71に光源ユニット60の実装基板61が接合されている。また、光源ユニット60の光出射面側には、光学系72が設けられている。光学系72においては、筐体73内に、1枚以上の凸レンズ74及び1枚以上の凹レンズ75が設けられている。これらのレンズが図5に示すレンズ110に相当する。光学系72は、発光装置8の各発光素子12又は各グループから入射された光を、相互に異なる方向に出射する。ハイビームユニット70には、発光素子12を発光素子12毎又はピクセル毎に制御する制御回路が設けられていてもよい。ハイビームユニット70はロービームユニット及びスモールランプユニット等と共に、自動車のヘッドランプを構成する。
図17は、自動車の運転者から見た景色を模式的に示す図である。本実施形態のヘッドランプには、ロービームユニット、ハイビームユニット70、スモールランプユニットが設けられている。ロービームユニットは、ADB(配光可変型ヘッドランプ)ではなく、ロービーム領域RLの全体に投光する。
一方、ハイビームユニット70はADBである。ハイビームユニット70においては、発光素子12の点灯/消灯を個別に又はピクセル毎に制御することにより、任意の領域のみに投光することができる。これにより、ハイビーム領域RHを発光素子12と同数の投光領域、すなわち、上下方向に4行、水平方向に24列の合計96個の領域に分割し、各投光領域について投光するか否かを選択することができる。
例えば、先行車81のリアガラスへは投光せずに、それ以外の部分には投光することができる。対向車82のフロントガラスへは投光せずに、それ以外の部分には投光することができる。標識83に対しては減光して投光することにより、反射グレアを低減することができる。歩行者84及び85の頭部には投光せずに、体の部分には強い光を照射することにより、歩行者84及び85の存在を強調することができる。これにより、先行車81の運転者、対向車82の運転者、歩行者84及び85を眩惑させることなく、自車の運転者による視認性が向上する。更に、道路の遠方を照明することができる。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、集合体19の上面19aが凹状に湾曲しているため、レンズを透過した後の光の平行性が高い。このため、発光装置5を配光可変型ヘッドランプの光源として使用したときに、ハイビームユニット70の光学系72にプライマリーレンズを設けなくても、投光したい領域と投光したくない領域との光度差を大きくすることができ、先行車及び対向車に対する防眩性を向上させることができる。この結果、光学系72の構成を簡略化することができ、光学系72の小型化、低コスト化、及び、光の利用効率の向上を図ることができる。本実施形態における上記以外の構成、製造方法、動作及び効果は、前述の第1の実施形態と同様である。
<第9の実施形態>
次に、第9の実施形態について説明する。
図18は、本実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
本実施形態に係る発光装置9においては、基板10上に複数の発光素子12がX方向及びY方向に沿って配列されているが、X方向に関しては等間隔ではなく、X方向中央部においては配列間隔が短く、X方向両端部においては配列間隔が長くなっている。
本実施形態によれば、発光装置9を自動車のハイビームユニットに搭載したときに、視野の中央部を周辺部よりも明るく照明することができる。また、視野の中央部の分解能を向上させて、例えば、遠方の対向車に対する精密な配光制御が可能となる。なお、発光素子12の配置は本実施形態の例には限定されず、自動車の配光要求に合わせて適宜調整することができる。
本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第8の実施形態と同様である。
<第10の実施形態>
次に、第10の実施形態について説明する。
図19は、本実施形態に係る発光装置を示す上面図である。
本実施形態に係る発光装置9aにおいては、2種類の発光素子12a及び12bが設けられている。発光素子12a及び12bは同じ基板10に実装されており、発光素子12aは発光素子12bよりも大きい。例えば、発光素子12aは12個設けられており、X方向に沿って一列に配列されている。発光素子12bは48個設けられており、X方向に沿って等間隔に24列、Y方向に沿って等間隔に2行、マトリクス状に配列されている。
本実施形態によれば、発光装置9aを自動車のハイビームユニットに搭載したときに、ハイビーム領域RHの上部と下部とで、投光領域の大きさを異ならせることができる。すなわち、ハイビーム領域RHの下部には近距離の先行車及び対向車が含まれるため、小さな投光領域で精密な配光制御を行い、ハイビーム領域RHの上部には崖等の地形や標識しか含まれない場合が多いため、大きな投光領域で効率的に照明することができる。
なお、本実施形態においては、大きさが異なる2種類の発光素子を設ける例を示したが、これには限定されず、3種類以上の発光素子を設けてもよい。また、発光色が相互に異なる複数種類の発光素子を設けてもよい。これにより、投光する方向に応じて光の色を異ならせることができる。このように、同じ基板10に複数の種類の発光素子を実装することにより、投光する方向に応じたきめ細かい配光設計が可能となる。
本実施形態における上記以外の構成、動作及び効果は、前述の第8の実施形態と同様である。
前述の第8~第10の実施形態においては、発光装置を配光可変型ヘッドランプに適用する例を示したが、発光装置の適用範囲はこれには限定されない。例えば、スポットライト又はプロジェクションマッピングに適用してもよい。この場合は、発光素子12毎又はピクセル毎に発光素子の発光色を異ならせてもよい。
本発明は、例えば、ヘッドランプ及びスポットライト等の照明装置の光源、並びに、プロジェクションマッピング等の表示装置の光源等に利用することができる。
1、1a、2、3、4、5、6、7、8、9、9a:発光装置
10:基板
10a:凹部
10b:部分
12、12a、12b:発光素子
13:接着剤層
14:蛍光体部材
14a:蛍光体板
15:蛍光体粒子
16:光反射層
17:光反射壁
19:集合体
19a:上面
21:蛍光体部材
21a:蛍光体板
22:接着剤層
22a:接着剤層
23:ガラス部材
23a:ガラス板
24:波長変換部材
24a:波長変換板
29:集合体
29a:上面
31:接着剤層
41:誘電体多層膜
51:遮光部材
56:樹脂層
56a:下部
56b:上部
60:光源ユニット
61:実装基板
70:ハイビームユニット
71:ヒートシンク
72:光学系
73:筐体
74:凸レンズ
75:凹レンズ
81:先行車
82:対向車
83:標識
84、85:歩行者
91:溝
101:発光装置
102:曲面
110:レンズ
G1~G8:グループ
R1~R8:領域
RH:ハイビーム領域
RL:ロービーム領域

Claims (17)

  1. 基板と、
    前記基板に実装された複数の発光素子と、
    前記複数の発光素子上に設けられ、蛍光体粒子を含む複数の波長変換部材と、
    隣り合う前記波長変換部材間に配置され、前記発光素子から出射した光を反射する光反射部材と、
    を備え、
    前記複数の波長変換部材及び前記光反射部材で構成される集合体の上面が凹状の曲面であり、
    前記基板の両端部に実装された前記発光素子上に配置された前記波長変換部材における前記蛍光体粒子の濃度は、前記基板の中央部に実装された前記発光素子上に配置された前記波長変換部材における前記蛍光体粒子の濃度よりも低い発光装置。
  2. 基板と、
    前記基板に実装された複数の発光素子と、
    前記複数の発光素子上に設けられ、蛍光体粒子を含む複数の波長変換部材と、
    隣り合う前記発光素子間に配置され、前記発光素子から出射した光を遮断する遮光部材と、
    を備え、
    前記複数の波長変換部材を含む集合体の上面が凹状の曲面であり、
    前記基板の両端部に実装された前記発光素子上に配置された前記波長変換部材における前記蛍光体粒子の濃度は、前記基板の中央部に実装された前記発光素子上に配置された前記波長変換部材における前記蛍光体粒子の濃度よりも低い発光装置。
  3. 前記波長変換部材は無機材料を主成分とする請求項1または2に記載の発光装置。
  4. 前記複数の波長変換部材のうち、前記発光素子の上面と前記波長変換部材の上面との距離が大きい前記波長変換部材ほど前記蛍光体粒子の濃度が低い請求項1~3のいずれか1つに記載の発光装置。
  5. 前記波長変換部材は、
    前記波長変換部材の上面を構成するガラス部材と、
    前記発光素子と前記ガラス部材との間に配置され、前記蛍光体粒子を含む蛍光体部材と、
    を有した請求項1~3のいずれか1つに記載の発光装置。
  6. 前記発光素子と前記波長変換部材との間に配置され、蛍光体粒子を含む接着剤層をさらに備え、
    前記基板の両端部に実装された前記発光素子上に配置された前記接着剤層における前記蛍光体粒子の濃度は、前記基板の中央部に実装された前記発光素子上に配置された前記接着剤層における前記蛍光体粒子の濃度よりも低い請求項1~3のいずれか1つに記載の発光装置。
  7. 前記波長変換部材の上面上に設けられた誘電体多層膜をさらに備え、
    前記誘電体多層膜における前記基板の両端部に配置された部分の前記発光素子から出射される光の透過率は、前記誘電体多層膜における前記基板の中央部に配置された部分の前記発光素子から出射される光の透過率よりも高い請求項1~3のいずれか1つに記載の発光装置。
  8. 前記複数の発光素子は、前記基板の上面に平行な第1方向に沿って配列されている請求項1~のいずれか1つに記載の発光装置。
  9. 前記複数の発光素子は、前記基板の上面に平行であって前記第1方向に対して交差する第2方向に沿っても配列されている請求項に記載の発光装置。
  10. 前記曲面は球の一部である請求項1~のいずれか1つに記載の発光装置。
  11. 前記曲面は円柱の側面の一部であり、前記円柱の母線は、前記基板の上面に平行で且つ前記第1方向に対して直交する方向に延びる請求項またはに記載の発光装置。
  12. 基板に実装された複数の発光素子の上面に、蛍光体粒子を含み、前記基板の両端部に実装された前記発光素子上に位置する部分の前記蛍光体粒子の濃度が、前記基板の中央部に実装された前記発光素子上に位置する部分の前記蛍光体粒子の濃度よりも低い波長変換板を接着する工程と、
    前記波長変換板を上面からダイシングすることにより、前記波長変換板を前記発光素子毎に複数の波長変換部材に切り分ける工程と、
    隣り合う前記波長変換部材間に、前記発光素子から出射した光を反射する光反射部材を形成する工程と、
    前記複数の波長変換部材及び前記光反射部材からなる集合体の上面を凹状の曲面に加工する工程と、
    を備えた発光装置の製造方法。
  13. 基板に実装された複数の発光素子の上面に、蛍光体粒子を含み、前記基板の両端部に実装された前記発光素子上に位置する部分の前記蛍光体粒子の濃度が、前記基板の中央部に実装された前記発光素子上に位置する部分の前記蛍光体粒子の濃度よりも低い波長変換板を接着する工程と、
    前記波長変換板を上面からダイシングすることにより、前記波長変換板を前記発光素子毎に複数の波長変換部材に切り分ける工程と、
    隣り合う前記発光素子間に、前記発光素子から出射した光を遮断する遮光部材を形成する工程と、
    前記複数の波長変換部材を含む集合体の上面を凹状の曲面に加工する工程と、
    を備えた発光装置の製造方法。
  14. 前記波長変換板は無機材料を主成分とする請求項12または13に記載の発光装置の製造方法。
  15. 前記波長変換板は、
    前記波長変換板の上面を構成するガラス板と、
    前記複数の発光素子と前記ガラス板との間に配置され、前記蛍光体粒子を含む蛍光体板と、
    を有する請求項1214のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
  16. 前記波長変換板を接着する工程において、前記発光素子と前記波長変換板とを、蛍光体粒子を含む接着剤層によって接着する、請求項1214のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
  17. 前記上面を凹状の曲面に加工された波長変換部材の上面上に誘電体多層膜を形成する工程をさらに備えた請求項1214のいずれか1つに記載の発光装置の製造方法。
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