JP2016092271A - 蛍光体シートおよび照明装置 - Google Patents

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Kazunori Annen
一規 安念
昌道 原田
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昌道 原田
吉村 健一
Kenichi Yoshimura
健一 吉村
浩史 福永
Hiroshi Fukunaga
浩史 福永
達也 両輪
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Abstract

【課題】蛍光体の発熱による蛍光体シートの発光効率の低下を抑制する。
【解決手段】蛍光体シート1は、励起光Lを受けて蛍光を発する蛍光体1cを含む。そして、励起光Lを受けることによって発生する熱量は、蛍光体シート1の端部よりも中央部の方が小さい。蛍光体シート1において、蛍光体層1a側の表面が、励起光Lが照射される(励起光Lを受光する)受光面1Rとなり、放熱層1b側の表面が、蛍光を出射する光出射面1Eとなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、蛍光体の発光を利用する照明装置などに関する。
従来から、蛍光体を含む発光部の発熱に伴い発光効率が低下することを抑制できる照明装置の開発が進められている。例えば、特許文献1には、セラミック基板に実装された発光素子と、蛍光体層を有するガラス基板とを備えた照明装置が開示されている。この照明装置では、セラミック基板とガラス基板との間の空間は、減圧されているか、もしくは空気より熱伝導率の低い材料で置換されている。
特開2011−109010号公報(2011年6月2日公開)
しかしながら、特許文献1に開示された照明装置は、発光素子の発熱による蛍光体層の温度上昇を回避することはできるものの、蛍光体の発熱を原因とする、蛍光体層自体の温度上昇に対応するものではない。
また、蛍光体の発光によって蛍光体層に発生する熱量は当該蛍光体層の各部でほぼ一定であるが、蛍光体層の支持部材から離れた部分において発生する熱を当該パッケージに逃がすことが困難である。そのため、その部分の温度がパッケージに近い部分に比して高くなる。したがって、この構造で発光素子の出力が高い場合、蛍光体層におけるパッケージから離れた部分の温度がパッケージに近い部分に比して非常に高温になり、その部分の発光効率が低下してしまう。そのため、照明装置の明るさが低下してしまうという問題点があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、蛍光体の発熱による発光効率の低下を抑制することができる蛍光体シートおよび照明装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る蛍光体シートは、
励起光を受けて蛍光を発する蛍光体を含む蛍光体シートであって、
上記励起光を受けることによって発生する熱量は、上記蛍光体シートの端部よりも中央部の方が小さいという構成を備えている。
また、本発明の一態様に係る蛍光体シートは、励起光を受けて蛍光を発する蛍光体を含む蛍光体シートであって、
上記蛍光体シートを貫通し、上記蛍光体シートの厚み方向に伸びる所定体積の柱状空間内に存在する上記蛍光体の粒子数が、上記蛍光体シートの端部よりも中央部の方が少ないという構成を備えている。
本発明の一態様によれば、蛍光体シートの中央部における発光効率の低下を抑制することができ、効率的に蛍光体シートを発光させることができる。
本発明の実施形態1に係る照明装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る蛍光体シートの概略構成を示す断面図である。 (a)は、上記蛍光体シートにおける中心軸および端面の位置関係を示す概略図である。(b)は、従来型蛍光体シートにおける端面からの距離と熱抵抗値との関係を示すグラフである。(c)は、上記蛍光体シートにおける端面からの距離と単位体積当たりの蛍光体の粒子数との関係を示すグラフである。(d)は、上記蛍光体シートにおける端面からの距離と温度との関係を示すグラフである。 (a)は、上記蛍光体シートが放熱層を備えていない場合の比較例としての照明装置の概略構成を示す断面図である。(b)は、上記蛍光体シートが放熱層を備えている場合の上記照明装置の概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態2に係る蛍光体シートの概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態2に係る照明装置の概略構成を示す断面図であり、上記蛍光体シートに発生した熱の放熱の原理を説明するための図である。 本発明の実施形態2に係る照明装置の概略構成を示す断面図であり、上記蛍光体シートの蛍光体層から漏れ出た励起光成分の拡散状態を説明するための図である。 本発明の実施形態3に係る蛍光体シートの概略構成を示す断面図である。 本発明の実施形態3に係る照明装置の概略構成を示す断面図であり、上記蛍光体シートに発生した熱の放熱の原理を説明するための図である。 (a)は、本発明の実施形態4に係る蛍光体シートの概略構成を示す断面図である。(b)は、本発明の実施形態4に係る蛍光体シートの概略構成を示す上面図である。 (a)は、上記蛍光体シートにおける中心軸および端面の位置関係を示す概略図である。(b)は、上記蛍光体シートにおける端面からの距離と熱抵抗値との関係を示すグラフである。(c)は、上記蛍光体シートにおける端面からの距離と単位体積当たりの蛍光体の粒子数との関係を示すグラフである。(d)は、上記蛍光体シートにおける端面からの距離と温度との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態5に係る車両用ヘッドライトの概略構成を示す断面図の一例である。 本発明の実施形態5に係るエッジライト型白色LEDバックライトの概略構成を示す断面図の一例である。 (a)は、本発明の実施形態1に係る蛍光体シートの作製方法の一例を説明するための図である。(b)は、本発明の実施形態4に係る蛍光体シートの作製方法の一例を説明するための図である。
〔実施形態1〕
本発明に係る一実施形態について、図1〜図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
<照明装置100の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る照明装置100の概略構成を示す断面図である。照明装置100は、励起光Lを波長変換することで生成した蛍光を照明光として外部へ出射するものであり、図1に示すように、LED素子11、パッケージ12および蛍光体シート1を備えている。そして、蛍光体シート1によってパッケージ12が閉じられることで、空間13が形成されている。なお、照明装置100は、励起光Lの一部を照明光として外部に出射してもよい。また、蛍光体シート1の詳細については後述する。
(LED素子11)
LED素子11は、励起光Lを出射する励起光源として機能する発光素子である。励起光Lが蛍光体シート1に照射されることにより、蛍光体シート1含まれる蛍光体1cが励起され、当該蛍光体1cから蛍光が発せられる。LED素子11が出射する励起光Lの波長は、蛍光体シート1に含まれる蛍光体1cを励起可能であれば特に限定されない。
なお、発光素子としては、蛍光体シート1に含まれる蛍光体1cを励起可能な励起光を出射するものであればよく、LED素子11に限定される訳ではない。例えば、半導体レーザまたはフィラメントなどの他の励起光源を用いてもよい。
(パッケージ12)
パッケージ12は、蛍光体シート1を支持するための断面略凹型の支持部材であり、当該パッケージ12の内面における底面12a上には、LED素子11が配置されている。また、パッケージ12の開口部12bが蛍光体シート1で閉じられることにより、空間13が形成される。換言すれば、パッケージ12は、LED素子11を空間13内に封じ込めるためのカバー部材であるともいえる。パッケージ12の材質としては、例えば、ポリフタルアミド(PPA)樹脂、またはアルミナなどのセラミックスが挙げられる。
なお、LED素子11から蛍光体シート1に対して直接照射された励起光Lだけでなく、LED素子11から出射し、パッケージ12の内面で反射した励起光Lも、蛍光体シート1に照射される。
(空間13)
空間13は、上述のように、蛍光体シート1によってパッケージ12が閉じられることで形成される。空間13の内部は、大気または不活性ガスで充填されていることが好ましい。より好ましくは、窒素などの不活性ガスで充填されているのがよい。また、空間13内部が減圧されていることも望ましい。
なお、空間13内部には、液体または固体等の気体以外の物質が挿入されている構成であってもよい。すなわち、LED素子11と蛍光体シート1との間に空間13が存在しない構成も本実施形態の範疇に属する。
<蛍光体シート1の構成>
次に、図2は、本発明の一実施形態に係る蛍光体シート1の概略構成を示す断面図である。蛍光体シート1は、LED素子11から出射された励起光Lを受けて蛍光を発する部材である。また、蛍光体シート1は、励起光Lを蛍光に変換するための波長変換素子であるともいえる。
図2に示すように、蛍光体シート1は板状であり、蛍光体層1aと、放熱層1bとが積層された構造を有している。蛍光体層1aは、主として蛍光体1cおよび封止材1dを含んでいる。放熱層1bは、主として透明材1eを含み、蛍光体シート1に発生した熱を放熱するための層である。
蛍光体シート1において、蛍光体層1a側の表面が、励起光Lが照射される(励起光Lを受光する)受光面1Rとなり、放熱層1b側の表面が、蛍光を出射する光出射面1Eとなる。なお、蛍光体層1aと放熱層1bとの積層構造については、放熱層1b側の表面が受光面1Rとなり、蛍光体層1a側の表面が光出射面1Eとなるようにしてもよい。
(蛍光体層1a)
蛍光体層1aは、封止材1dの内部に蛍光体1cの粒子がほぼ一様に分散されている構成となっている。この蛍光体層1aは、蛍光を出射する側の面(境界面1fに相当)が窪んでおり、蛍光体層1aの厚さは、蛍光体層1aの端部から中央部に向けて薄くなっている。そのため、図2に示すように、励起光Lを受光面1Rに対して垂直に照射した場合、励起光Lの光路に含まれる蛍光体1cの粒子数は、蛍光体層1aの端部よりも中央部の方が少なくなる。すなわち、蛍光体シート1を貫通し、当該蛍光体シート1の厚さ方向に平行に伸びる所定体積の柱状空間(所定領域)を仮想したとき、当該柱状空間内に存在する蛍光体1cの粒子数は、柱状空間22(蛍光体層1aの端部に対応)よりも柱状空間21(蛍光体層1aの中央部に対応)の方が少ない。なお、上記柱状空間には、蛍光体シート1の幅広の上面(光出射面1E)および当該上面と対向する底面(受光面1R)が含まれる。
このような形状にすることにより、蛍光体シート1が励起光Lを受光した場合に、蛍光体層1aの中央部の発熱量を端部の発熱量よりも少なくすることができる。
また、蛍光体層1aは、図2および図3の(a)に示すように、中心軸C1を基準として左右対称の形状をしていることが好ましい。図3の(a)に示す構成では、中心軸C1は、励起光Lの光軸と一致している。
なお、蛍光体層1aの境界面1fの形状は、励起光Lを照射した場合における、蛍光体シート1の中央部の温度上昇が抑制されるような形状であれば、本実施形態において採用された形状には限定されない。例えば、上記形状は、蛍光体層1aの端部から中央部に向けて降りていくような、略階段型の形状であってもよい。
(蛍光体1c)
蛍光体1cは、LED素子11から出射された励起光Lを受けて蛍光を発するものであり、照明装置100から出射される出射光が所望の色味を有するように、励起光Lのピーク波長とともにその種類が選択される。
例えば、照明装置100から出射される光が白色光(疑似白色光)である場合、白色光(疑似白色光)は、等色の原理を満たす3種類の色の混色、または、補色の関係を満たす2種類の混色などで実現できる。この等色または補色の原理・関係に基づき、例えば、LED素子11から出射される励起光Lを青色とし、蛍光体シート1の蛍光を黄色とすることで(補色の関係を満たす2つの色の混色)、疑似白色を実現することができる。
蛍光体1cの種類は、1種類でも2種類以上でも構わない。例えば、蛍光体1cの種類が1種類の場合で、青色の励起光Lを蛍光体シート1に照射して照明装置100から白色光が出射される場合には、黄色発光蛍光体を用いることができる。黄色発光蛍光体(560nmより大きく600nm以下の波長範囲にピーク波長を有する蛍光を発する)としては、例えば、セリウム(Ce)で賦活したイットリウム(Y)−アルミニウム(Al)−ガーネット(Garnet)蛍光体である、YAG:Ce蛍光体などが用いられる。
また、2種類以上の場合で、青色の励起光Lを蛍光体シート1に照射して照明装置100から白色光が出射される場合には、緑色発光蛍光体、橙色発光蛍光体および赤色発光蛍光体から選択された蛍光体を用いることができる。緑色発光蛍光体(510nm以上560nm以下の波長範囲にピーク波長を有する蛍光を発する蛍光体)としては、例えば、酸窒化物系の蛍光体(サイアロン蛍光体)である、Eu2+がドープされたβ−SiAION:Eu蛍光体などが挙げられる。橙色発光蛍光体(560nmより大きく600nm以下の波長範囲にピーク波長を有する蛍光を発する蛍光体)としては、Eu2+がドープされたα−SiAION:Eu蛍光体などが挙げられる。赤色発光蛍光体(600nmより大きく680nm以下の波長範囲にピーク波長を有する蛍光を発する蛍光体)としては、窒化物系の蛍光体である、Eu2+がドープされたCaAlSiN:蛍光体(CASN:Eu蛍光体)などが挙げられる。
そして、2種類以上の組み合わせとしては、β−SiAION:Eu蛍光体とEu2+がドープされたα−SiAION:Eu蛍光体との組み合わせ、β−SiAION:Eu蛍光体とCASN:Eu蛍光体との組み合わせ、β−SiAION:Eu蛍光体とEu2+がドープされたα−SiAION:Eu蛍光体とCASN:Eu蛍光体との組み合わせなどが挙げられる。
(封止材1d)
封止材1dは、蛍光体1cを封止するためのものである。具体的には、蛍光体シート1においては、封止材1dの内部に蛍光体1cの粒子が一様に分散されているが、蛍光体層1aの組成は、これに限定されない。例えば、蛍光体層1aは、蛍光体1cの粒子を固めたものであってもよい。例えば、蛍光体層1aは、熱伝導率の高い材料からなる透明基板上に蛍光体1cの粒子を堆積させたものでもよい。
本実施形態では、封止材1dの材料として、シリコーン樹脂、アクリル樹脂(PMMA、PLMA等)等の樹脂系材料が用いられる。なお、封止材1dは、光透過性(透明性、透光性)の高いものが好ましく、例えば、樹脂系材料に比べて耐久性・耐候性に優れた、ガラス等の透明材料が用いられてもよい。また、励起光Lが高出力の場合には、さらに耐熱性が高いものが好ましい。
また、蛍光体層1aの構成としては、本実施形態のように蛍光体1cおよび封止材1dからなるもののみに限定されない。例えば、熱伝導性粒子として、透明なフィラーを蛍光体層1aに含めてもよい。当該フィラーを含めることにより、LED素子11から出射される励起光L成分を拡散させることができ、色ムラが低減される。また、当該フィラーは、光吸収が少ないことから、蛍光体層1aの光利用効率が高まる。そのため、より効率的に蛍光体シート1を発光させることができる。上記フィラーの材質として、アルミナ、シリカ、サファイア、ダイヤモンドなどを用いることができる。
(放熱層1b)
放熱層(発熱抑制層)1bは、励起光Lの照射によって蛍光体シート1に発生した熱を放熱するためのものであり、主として、蛍光を透過する透明材1eを含んでいる。
透明材1eには、蛍光体層1aで発生した熱を放熱しやすいように熱伝導率の高い材料が用いられる。また、透明材1eとして、封止材1dの材料と同一の材料を用いることが好ましい。このようにすることで、蛍光体層1aの屈折率と放熱層1bの屈折率とがほぼ同一になり、蛍光体層1aと放熱層1bとの境界面における励起光Lの反射がほとんど生じなくなる。そのため、励起光Lの反射ロスによる発光効率の低下を抑制することができる。
なお、蛍光体層1aの屈折率が放熱層1bの屈折率より大きくなるような透明材1eの材料を選択する場合、屈折率比(放熱層1bの屈折率/蛍光体層1aの屈折率)が0.98以上となるものを選択することが好ましい。なぜなら、蛍光体層1aと放熱層1bとの境界面における光ロス(励起光Lのロスと蛍光のロスとの両方を含む)が低減されるからである。
また、蛍光体層1aの屈折率が放熱層1bの屈折率より小さくなるような透明材1eの材料を選択することも好ましい。なぜなら、上記境界面での光(励起光Lおよび蛍光)の全反射が生じないことから、蛍光体層1aの境界面1fから出射した光が、基本的には全て放熱層1bに入射するからである。
ただし、上記透明材1eの選択に関する条件は、照明装置100の構成が、励起光Lの光軸上に、LED素子11、蛍光体層1aおよび放熱層1bの順に配置されている場合に適用されるものである。
放熱層1bにおける蛍光体層1aとの境界面1gは、励起光Lの光軸を基準として左右対称に、且つ、受光面1R方向に盛り上がった緩やかな曲面となっている。すなわち、放熱層1bは、放熱層1bの端部から中央部にむけて、その厚みが厚くなっていく構造となっている。
なお、放熱層1bの境界面1gの形状は、蛍光体層1aの境界面1fと隙間なく密着した形状であれば、本実施形態において採用された形状には限定されない。
(蛍光体層1aの形状が有する意義)
図3の(c)に示すように、蛍光体シート1に対して照射された励起光の光路(柱状空間)によって規定される蛍光体シート1の注目部分に含まれる蛍光体1cの粒子数(存在量)が、上記注目部分における第1の概念の熱抵抗値の逆数に比例するよう、境界面1fは緩やかな曲面になっている。このことは、蛍光体シート1の上記注目部分における蛍光体1cの粒子数(存在量)は、当該注目部分と蛍光体シート1との間の距離の逆数に比例すると言い換えることもできる。
上記第1の概念の熱抵抗値(以下、第1熱抵抗値と称する)とは、蛍光体シート1の受光面1R(または光出射面1E)に平行な方向に、蛍光体シート1の内部の熱が伝搬するときの熱抵抗値を意味している。注目する蛍光体シート1の部分における第1熱抵抗値は、当該注目する部分と、蛍光体シート1の端部との間の距離に依存している。
図3の(c)には、第1熱抵抗値と正の相関がある端面からの距離と、蛍光体シート1における上記仮想的な柱状空間内(「単位体積あたり」と略称している)の蛍光体の粒子数との関係が示されている。
蛍光体シートの各部における第1熱抵抗値は、蛍光体シートを支持する支持部材への熱の伝わりにくさを表す値である。そして、一般的に第1熱抵抗値は、図3の(b)に示すように、蛍光体シートの中心点(励起光Lの光軸上の点)からその端面(パッケージ12等の高放熱性の支持部材と接触している面)までの距離を、上記中心点から上記各部までの距離で除した値の自然対数に比例する。換言すれば、蛍光体シートの注目部分が上記中心点に近い位置にあるほど、当該注目部分の第1熱抵抗値は大きくなる。
そこで、本実施形態の蛍光体シート1では、中央部の厚みを小さくして(すなわち、中央部の蛍光体の粒子数を減らして)その部分の発熱量を減らすことにより、当該中央部の温度上昇を抑制し、中央部の第1熱抵抗値が大きいという問題点を解消している。
さらに、蛍光体層1aの形状を上述のように中央部が窪んだ形状にすることで、励起光Lを受けることによって蛍光体シート1に発生する熱量を、その端部から中央部にかけて左右対称、且つ、一定の割合で減少させることができる。
(放熱層1bを設ける意義)
また、蛍光体層1aの窪みの部分に放熱層1bを補充することで、特に、蛍光体シート1の中央部における第2の概念の熱抵抗値(以下、第2熱抵抗値と称する)を低減させることができる。
上記第2熱抵抗値とは、蛍光体シート1の注目部分から端部へ向けて熱が伝搬するときの熱の伝搬経路の幅に依存した熱抵抗値であり、当該伝搬経路の幅が狭くなると上記第2熱抵抗値が大きくなる。
図4の(a)に示すように、比較例としての蛍光体シート10が、蛍光を出射する側の面(境界面1fに相当)が窪んでいる蛍光体層1aのみで構成される場合、蛍光体層1aの厚みが端部から中央部に向けて薄くなっていくことから、中央部から端部へ向けて熱が伝搬するときの熱の伝搬経路の幅(断面積)は小さくなっていく。そのため、蛍光体層1aの中央部の第2熱抵抗値は、蛍光体層1aの厚みが一定の場合よりも大きくなってしまう。
そこで、図4の(b)に示すように、蛍光体層1aの窪みの部分に放熱層1bを積層させることで、蛍光体層1aと放熱層1bとで構成される蛍光体シート1の厚さを一定にし、蛍光体シート1における上記伝搬経路の幅を一定にしている。この構成により、特に、蛍光体シート1の中央部において、熱を逃がすための経路の幅が拡張されて第2熱抵抗値が低減し、中央部における温度上昇を抑制することができる。
<蛍光体シート1の効果>
以上のように、本実施形態によれば、蛍光体シート1の端部よりも中央部の方が、励起光の光路内に存在する蛍光体1cの粒子数が少ない。したがって、励起光Lを受けることによって蛍光体シート1に発生する熱量は端部よりも中央部の方が小さくなり、当該中央部の温度上昇を抑制することができる。
また、放熱層1bを設けることにより、蛍光体シート1の中央部における第2熱抵抗値を小さくすることができる。
そのため、図3の(d)に示すように、蛍光体シート1に励起光Lを照射した場合における、蛍光体シート1の中央部の温度上昇を抑制させることができ、各部の温度を略均一にさせることができる。
その結果、蛍光体シート1の中央部における発光効率の低下を抑制することができ、効率的に蛍光体シート1を発光させることができる。また、蛍光体シート1の発光効率ムラを低減させることができ、色ムラの少ない蛍光を出射させることができる。
また、蛍光体シート1の注目部分に含まれる蛍光体1cの粒子数が、当該注目部分の熱抵抗値の逆数に比例しているため、上記粒子数は、蛍光体シート1の中心に向かって一定の割合で減少していく。
そのため、励起光Lを受けることによって蛍光体シート1に発生する熱量を、その端部から中央部にかけて一定の割合で減少させることができる。その結果、蛍光体シート1に励起光Lを照射した場合における、当該蛍光体シート1の各部の温度がより均一になり、その発光効率のムラをより効果的に抑制することができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図5〜図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る照明装置200は、蛍光体シート1に代えて蛍光体シート2を備えている点で、実施形態1に係る照明装置100と異なる。蛍光体シート2は、放熱層2bが、蛍光体層2aに含まれる封止材2dの熱伝導率よりも、高い熱伝導率を有する熱伝導性物質(物質)2hを含んでいる点で、実施形態1に係る蛍光体シート1と異なる。なお、照明装置200の構成等については、蛍光体シート1に代えて蛍光体シート2を備えている点以外は照明装置100と同様であるため、その説明を省略する。
<蛍光体シート2の構成>
図5は、本発明の一実施形態に係る蛍光体シート2の概略構成を示す断面図である。蛍光体シート2は、実施形態1に係る蛍光体シート1と同様、LED素子11から出射された励起光Lを受けて蛍光を発する部材であり、励起光Lを蛍光に変換するための波長変換素子である。
図5に示すように、蛍光体シート2は板状であり、主として蛍光体2cおよび封止材2dを含む蛍光体層2aと、透明材2eおよび熱伝導性物質2hを含む放熱層2bとが積層された構成になっている。
蛍光体シート2において、蛍光体層2a側の表面が受光面2Rとなり、放熱層2b側の表面が光出射面2Eとなる。なお、蛍光体層2aと放熱層2bとの積層構造については、放熱層2b側の表面が受光面2Rとなり、蛍光体層2a側の表面が光出射面2Eとなるようにしてもよい。
なお、蛍光体層2a、蛍光体2cおよび封止材2dについては、実施形態1で説明した蛍光体層1a、蛍光体1cおよび封止材1dと同様のものであるため、その説明を省略する。ただし、封止材2dの材料としては、封止材1dの材料として用いられたものの他、ガラス等の無機材料が用いられてもよい。
(放熱層2b)
放熱層2bは、励起光Lの照射によって蛍光体シート2に発生した熱を放熱するためのものであり、透明材2e中に熱伝導性物質2hが一様に分散している層である(図5参照)。
熱伝導性物質2hとしては、例えば、アルミナ、シリカ、サファイア、ダイヤモンドなどから構成されるフィラーが用いられ、封止材2dの熱伝導率よりも高い熱伝導率を有するものが選択される。また、放熱層2bの形状は、実施形態1で説明した放熱層1bと同様に、放熱層2bの境界面2gは、励起光Lの光軸を基準として左右対称に、且つ、受光面2R方向に盛り上がった緩やかな曲面となっている。すなわち、放熱層2bの端部から中央部にむけて、その厚みが厚くなっていく構造となっている。
また、実施形態1と同様、励起光Lの反射ロスによる発光効率の低下を抑制する観点から、透明材2eの材料には、封止材2dの材料と同一の材料が用いられる。
このように、蛍光体シート2の構成要素として、熱伝導性物質2hが含まれた放熱層2bを用いることで、蛍光体シート2の熱伝導率が高くなる。そのため、励起光Lの照射によって発生した熱をより放熱しやすくなり(図6参照)、蛍光体シート2全体の温度をより低くすることができる。
また、蛍光体層2aは、端部に比して中央部の方がその厚みが薄いため、特に中央部付近において、蛍光体2cが吸収し切れずに励起光Lの漏れ出る量が多くなる可能性がある。しかし、蛍光体層2aに放熱層2bを積層させることで、熱伝導性物質2hが散乱材として機能し、蛍光体層2aから漏れ出た励起光L成分を拡散させることができる(図7参照)。
<蛍光体シート2の効果>
以上のように、本実施形態によれば、透明材2eは熱伝導性物質2hを含んでいることから、放熱層2bの熱伝導率が、蛍光体層2aの熱伝導率に比して高くなる。したがって、励起光Lの照射によって蛍光体シート2に発生する熱が外部に逃げやすくなる(蛍光体シート2の放熱能が高まる)。そのため、蛍光体シート2の温度上昇をその全体にわたって低減させることができ、蛍光体シート2の発光効率の低下をより抑制することができる。ひいては、より効率的に蛍光体シート2を発光させることができる。
また、熱伝導性物質2hが散乱材として機能することから、放熱層2bによって蛍光体層2aから漏れ出た励起光L成分を拡散させることができ、当該励起光L成分の色ムラを低減できる。さらに、蛍光体シート2の温度が略均一になることから、その発光効率ムラも抑制することができる。
さらに、熱伝導性物質2hとして用いられる上記フィラーは光吸収が少ないことから、放熱層2bの光利用効率は高まる。そのため、より効率的に蛍光体シート2を発光させることができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図8および図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る照明装置300は、蛍光体シート1および2に代えて蛍光体シート3を備えている点で、実施形態1および2に係る照明装置100および200と異なる。蛍光体シート3は、蛍光体層3aに含まれる封止材3dとしてガラス系材料が用いられ、放熱層3bに含まれる透明材3eとして無機材料が用いられる点で、実施形態1および2に係る蛍光体シート1および2と異なる。なお、照明装置300の構成等については、蛍光体シート1および2に代えて蛍光体シート3を備えている点以外は照明装置100および200と同様であるため、その説明を省略する。
<蛍光体シート3の構成>
図8は、本発明の一実施形態に係る蛍光体シート3の概略構成を示す断面図である。蛍光体シート3は、蛍光体シート1および2と同様、LED素子11から出射された励起光Lを受けて蛍光を発する部材であり、励起光Lを蛍光に変換するための波長変換素子である。
図8に示すように、蛍光体シート3は板状であり、主として蛍光体3cおよび封止材3dを備えた蛍光体層3aと、透明材3eを含む放熱層3bとが積層された構成になっている。
蛍光体シート3において、蛍光体層3a側の表面が受光面3Rとなり、放熱層3b側の表面が光出射面3Eとなる。なお、蛍光体層3aと放熱層3bとの積層構造については、放熱層3b側の表面が受光面3Rとなり、蛍光体層3a側の表面が光出射面3Eとなるようにしてもよい。なお、蛍光体3cについては蛍光体1cおよび2cと同様のものであるため、その説明を省略する。また、蛍光体層3aおよび放熱層3bの形状、機能については、蛍光体層1aおよび2a、放熱層1bおよび2bと同様であるため、その説明を省略する。
(封止材3dおよび透明材3e)
封止材3dは、蛍光体3cを封止するためのものであり、蛍光体シート3においては、
封止材3dの内部に蛍光体3cの粒子が一様に分散されている。封止材3dには、ホウケイ酸塩ガラスまたはアルミノケイ酸塩ガラスなどのガラス系材料が用いられる。また、透明材3eには、上記ガラス系材料の他、サファイアなどの無機材料が用いられる。これらの無機材料は、樹脂系材料に比して耐久性・耐候性に優れているという特徴がある。
ここで、励起光Lの反射ロスによる発光効率の低下を抑制する観点から、封止材3dおよび透明材3eの材料は同一であることが好ましいものの、透明材3eとしてサファイアを用いた場合に、封止材3dとしてサファイアを用いることはできない。なぜなら、サファイアを蛍光体3cに混ぜ込むためには1000℃以上の高温にしてサファイアを溶かす必要があるが、蛍光体3cが1000℃以上の高温に耐えられない可能性があるからである。
したがって、透明材3eとしてサファイアを用いた場合であっても、封止材3dにはガラス系材料を用いる。ただし、例えば、約1.8の屈折率のガラス系材料を選択すれば、サファイア(屈折率;約1.77)との屈折率比が0.98より大きくなる(約0.983)。そのため、蛍光体層3aと放熱層3bとの境界面における光ロスは低減される。また、例えば、約1.45の屈折率のガラス系材料を選択すれば、蛍光体層3aの屈折率が、放熱層3bの屈折率より小さくなる。そのため、上記境界面での光の全反射は発生せず、光ロスは低減される。このように、ガラス系材料を適切に選択すれば、励起光Lの反射ロスによる発光効率の低下を抑制することは十分可能である。
ガラス系材料およびサファイアなどの無機材料は、樹脂系材料に比して熱伝導率が高い。したがって、透明材3eとして無機材料が用いられることで、蛍光体シート3の熱伝導率がより高くなり、励起光Lの照射によって発生した熱をより放熱しやすくなる(図9参照)。そのため、蛍光体シート3全体の温度をより低くすることができる。また、ガラス系材料については、樹脂系材料に比べて耐光性および耐熱性に優れているので、励起光Lが高出力の場合であっても変色などの劣化現象が生じにくい。
<蛍光体シート3の効果>
以上のように、本実施形態によれば、封止材3dとしてガラス系材料を含んでおり、透明材3eとして無機材料を含んでいる。これら各材料は、例えば、シリコーンおよびアクリル樹脂等の樹脂系材料に比して熱伝導率が高いことから、蛍光体シート3に発生する熱をより逃しやすくすることができる。また、ガラス系材料を含む無機材料は、樹脂系材料に比して耐久性・耐候性に優れていることから、耐久性・耐候性のより向上した蛍光体シート3を実現することができる。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図10および図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
本実施形態に係る照明装置400は、蛍光体シート1〜3に代えて蛍光体シート4を備えている点で、実施形態1〜3に係る照明装置100〜300と異なる。なお、照明装置400の構成等については、蛍光体シート1〜3に代えて蛍光体シート4を備えている点以外は照明装置100〜300と同様であるため、その説明を省略する。
<蛍光体シート4の構成>
図10の(a)は、本発明の一実施形態に係る蛍光体シート4の概略構成を示す断面図である。また、図10の(b)は、上記蛍光体シート4の概略構成を示す上面図である。蛍光体シート4は、蛍光体シート1〜3と同様、LED素子11から出射された励起光Lを受けて蛍光を発する部材であり、励起光Lを蛍光に変換するための波長変換素子である。
図10の(a)および(b)に示すように、蛍光体シート4は円板状であり、その中心部は円板状の蛍光体層41で構成される。また、当該蛍光体層41の周囲は、複数の略ドーナツ型の蛍光体層で取り囲まれている。蛍光体シート4の中心軸C4(励起光Lの光軸と略一致)を基準として当該蛍光体シート4の端部に向かって、順に、蛍光体層42、43、44と称する。
さらに、蛍光体シート4における円形の表面の一方が受光面4Rとなり、他方の面が光出射面4Eとなる。なお、蛍光体シート4の形状は、円板形状である必要はなく、例えば、薄板形状で中心部の蛍光体層41が同じ薄板形状、且つ、蛍光体層42〜44がその周りを取り囲むような構成でもよい。この場合、励起光Lの光軸を基準として、左右対称の構成になっていることが好ましい。換言すれば、蛍光体シート4が励起光Lを受光した場合に発生する熱量が、その端部から中央部に向けて減少していくような、各蛍光体層の構成になっていればよい。
(蛍光体層41〜44)
蛍光体層41〜44は、封止材4dの内部に蛍光体4cの粒子が励起光Lの光路方向に一様に分散されている構成となっている。換言すれば、蛍光体4cの粒子は、蛍光体シート4の厚さ方向に一様に分散されている。ここで、図11の(b)に示すように、蛍光体シート4における注目する部分が蛍光体シート4の中心点(励起光Lの光軸上の点)に近い位置にあるほど、当該部分の熱抵抗値は大きくなる。
そこで、蛍光体シート4では、蛍光体シート4に対して照射された励起光の光路内(上述の仮想的な柱状空間に相当)に存在する蛍光体4cの粒子数(存在量)が、当該光路内に位置する蛍光体シート4の部分の熱抵抗値の逆数に比例するよう、蛍光体層41〜44に含まれる蛍光体4cの含有量(分散濃度)が設定されている。図11の(c)には、熱抵抗値と正の相関がある端面からの距離と、蛍光体シート4における単位体積あたりの蛍光体の粒子数との関係が示されている。
そのため、蛍光体シート4では、蛍光体4cの含有量は、蛍光体シート4の端部よりも中央部の方が低くなっている。すなわち、蛍光体層41の分散濃度が最も低く、蛍光体層42、43、44の順に分散濃度が高くなっていく。
このような構成にすることにより、蛍光体シート4が励起光Lを受光した場合に発生する熱量を、その端部から中央部にかけて左右対称、且つ、段階的に減少させることができる。そのため、図11の(d)に示すように、蛍光体シート4に励起光Lを照射した場合における、蛍光体シート4の中央部の温度上昇を抑制させることができるとともに、各部の温度を略均一にさせることができる。また、蛍光体シート4の発光効率ムラを低減させることができ、色ムラの少ない蛍光を出射させることができる。
なお、蛍光体シート4中の蛍光体層の数については、本実施形態で採用された数(4層)に限定されず、ユーザが蛍光体シート4の温度の均一性をどの程度まで要求するかによって増減させることができる。すなわち、ユーザによる温度の均一性の要求度に応じて、製造者が任意に蛍光体層の数を設定することができる。
封止材4dは、蛍光体4cを封止するものであり、シリコーン樹脂、アクリル樹脂(PMMA、PLMA等)等の樹脂系材料の他、ガラスなどの透明な無機材料が用いられる。なお、蛍光体4cについては、蛍光体1c〜3cと同様であるため、その説明を省略する。
<蛍光体シート4の効果>
以上のように、本実施形態によれば、蛍光体シート4における分散濃度は、その端部よりも中央部の方が低い。したがって、蛍光体シート4の端部よりも中央部の方が励起光Lを受けることによって発生する熱量が小さくなるため、励起光Lを受けることによる中央部の温度上昇を抑制することができる。そのため、蛍光体シート4の中央部における発光効率の低下を抑制することができ、効率的に蛍光体シート4を発光させることができる。
〔実施形態5〕
<車両用ヘッドライト>
次に、図12を用いて、本発明の一実施形態に係る車両用ヘッドライト500の概略構成について説明する。ここで、図12は、本発明の一実施形態に係る車両用ヘッドライト500の概略構成を示す断面図である。
図12に示すように、車両用ヘッドライト500は、レンズ501と上述した照明装置100とを少なくとも備える。ただし、本実施形態では、照明装置100は、複数のLED素子11を備えている。そして、励起光Lの光軸方向に、蛍光体シート1、レンズ501の順に配置される。
なお、車両用ヘッドライト500のその他の構成については、従来の車両用ヘッドライトと同様であるため、その説明を省略する。また、本実施形態では、車両用ヘッドライト500は、照明装置100を備える構成としているが、照明装置100に代えて、上述した照明装置200、300または400を備えていてもよい。
LED素子11は、本実施形態のように複数備えられる必要はなく単数であってもよい。また、励起光源として、例えば、レーザ素子のような、LED素子11以外の発光素子が用いられてもよい。
レンズ501は、蛍光体シート1から出射された光を屈折させて、発散または集束させるための光学素子である。本実施形態では、上記蛍光を受光する受光面501Rが略平面で、且つ、上記蛍光を屈折させて出射する光出射面501Eが非球面形状となっている。なお、レンズ501の形状は上記場合に限定されず、例えば、受光面501Rおよび光出射面501Eともに/または球面であってもよい。レンズ501に用いられる材料としては、アクリル樹脂、ポリカーボネイド、シリコーン、ホウケイ酸ガラス、BK7(ビーケーセブン)および合成石英などから適宜選択される。
図12に示すように、LED素子11から出射された励起光Lは、蛍光体シート1の受光面1Rから入射する。蛍光体シート1中の蛍光体1cは、入射した励起光Lを受けて波長変換された蛍光を発する。そして、蛍光体シート1の光出射面1Eから、上記波長変換された蛍光が出射される。
光出射面1Eから出射された蛍光は、レンズ501の受光面501Rから入射する。レンズ501は、入射した蛍光をその内部で屈折させて光出射面501Eから出射することで、上記蛍光を発散または集束させる。
上記構成によれば、照明装置100から出射される光は色ムラが低減されていることから、レンズ501から出射される光も色ムラが低減されている。そのため、色ムラが低減された車両用ヘッドライト500を実現することができる。また、照明装置100は発光効率が向上していることから、効率的に発光する車両用ヘッドライト500を実現することができる。
<エッジライト型白色LEDバックライト>
次に、図13を用いて、本発明の一実施形態に係るエッジライト型白色LEDバックライト600の概略構成について説明する。ここで、図13は、本発明の一実施形態に係るエッジライト型白色LEDバックライト600の概略構成を示す断面図である。
図13に示すように、エッジライト型白色LEDバックライト600は、導光板601と上述した照明装置100とを少なくとも備える。そして、励起光Lの光軸方向に、蛍光体シート1、導光板601の順に配置される。上記バックライト600は、液晶パネルなどの表示パネル(図示しない)における受光面の縁部に対向するよう配置される(エッジライト型)。
なお、エッジライト型白色LEDバックライト600のその他の構成については、従来のエッジライト型白色LEDバックライトと同様であるため、その説明を省略する。また、本実施形態では、エッジライト型白色LEDバックライト600は、照明装置100を備える構成としているが、照明装置100に代えて、上述した照明装置200、300または400を備えていてもよい。さらに、エッジライト型のみならず、直下型(表示パネルの受光面全体と対向するように配置される)のバックライトにも適用可能である。
導光板601は、略平板状(直方体形状)であり、幅広の上面が光出射面601aとなり、その反対側の面が底面601b、4つの側面のうち蛍光体シート1の光出射面1Eと対向する面が受光面601cとなる。導光板601は、蛍光体シート1から出射された線状の光を受光面601cで受光し、光出射面601aから面状の光を出射する部材である。換言すれば、導光板601は、蛍光体シート1から出射された線状の光を、表示パネルへ入射させるための面光源に変換する透明樹脂の板である。
導光板601の形状としては、本実施形態のような平板状の他、楔形形状、船型形状などの種々のものを使用することができる。なた、導光板601の構成材料としては、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネイド、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂などの透明樹脂などから適宜選択される。
なお、図13では、導光板601の4つの側面のうち、受光面601c側に複数のLED素子11がアレイ状に配置されている場合のみを示している。しかし、例えば、上記4つの側面のうち、2つ以上の側面(互いに対向する2つの側面、隣接する2つの側面など)の側に、複数のLED素子11がアレイ状に配置されていてもよい。また、4つ全ての側面に複数のLED素子11がアレイ状に配置されていてもよい。
図13に示すように、LED素子11から出射された励起光Lは、蛍光体シート1の受光面1Rから入射する。蛍光体シート1中の蛍光体1cは、入射した励起光Lを受けて波長変換された蛍光を発する。そして、蛍光体シート1の光出射面1Eから、上記波長変換された蛍光が出射される。光出射面1Eから出射された蛍光は、導光板601の受光面601cから入射する。導光板601は入射した蛍光を光出射面601aまで導光し、当該面から面状の光が出射される。
上記構成によれば、照明装置100から出射される光は色ムラが低減されていることから、導光板601から出射される光も色ムラが低減されている。そのため、色ムラが低減されたエッジライト型白色LEDバックライト600を実現することができる。また、照明装置100は発光効率が向上していることから、効率的に発光するエッジライト型白色LEDバックライト600を実現することができる。
なお、本実施形態において説明した車両用ヘッドライトおよびエッジライト型白色LEDバックライトの他、例えば、スポットライトなどにも照明装置100〜400を適用することができる。
〔実施形態6〕
<蛍光体シート1の作製>
次に、図14の(a)を用いて、蛍光体シート1の作製方法について説明する。図14の(a)は、蛍光体シート1の作製方法の一例を説明するための概略図である。
図14の(a)に示すように、例えば、インクノズル(図示しない)を用いて、金型などに蛍光体1cを含む封止材1dの液滴を滴下し、光硬化または熱硬化などにより滴下した封止材1dを硬化させることで、あらかじめ蛍光体層1aを作製しておく。
次に、インクノズルを用いて、封止材1dと同一の材料からなる透明材1eの液滴を蛍光体層1aの境界面1f上に滴下する。そして、光硬化または熱硬化などにより滴下した液状樹脂を硬化させることで、蛍光体層1aに放熱層1bを積層し、蛍光体シート1を作製する。
なお、蛍光体シート2および3も、上記と同様の方法により作製することができる。ただし、蛍光体シート2の作製の場合は、熱伝導性物質2hのフィラーを含む透明材2eの液滴を滴下することで放熱層2bを作製する点が異なる。また、蛍光体シート3の作製の場合は、蛍光体層3aの作製に蛍光体3cを含む液状ガラスを滴下し、放熱層3bの作製に液状ガラスなどの液状の透明無機材料を滴下する点が異なる。
また、放熱層3bの材料にサファイアを用いる場合、サファイアは高融点のため液状サファイアを滴下するという方法を採用することはできない。そのため、あらかじめ作製しておいた、境界面3gが緩やかな曲面状に盛り上がった略凸型のサファイア基板上に、蛍光体3cを含む液状ガラスを滴下し、硬化させることで蛍光体シート3を作製する。
<蛍光体シート4の作製>
次に、図14の(b)を用いて、蛍光体シート4の作製方法について説明する。図14の(b)は、蛍光体シート4の作製方法の一例を説明するための概略図である。
図14の(b)に示すように、例えば、インクノズル(図示しない)を用いて、金型などの表面に、蛍光体4cを含む封止材4dの液滴を蛍光体層41〜44ごとに滴下する。この時、蛍光体層41の作製に使用される封止材4dの液滴中の分散濃度を最も低くする。そして、蛍光体層42〜44の順に分散濃度が高くなるよう、各層の作製に使用される封止材4dの液滴中の分散濃度を設定しておく。
次に、金型の表面に滴下された液状の封止材4dを光硬化または熱硬化などによって硬化させ、金型から分離することで蛍光体シート4を作製する。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る蛍光体シート(1、2、3、4)は、
励起光(L)を受けて蛍光を発する蛍光体(1c、2c、3c、4c)を含む蛍光体シートであって、
上記励起光を受けることによって発生する熱量は、上記蛍光体シートの端部よりも中央部の方が小さい。
一般に、励起光源と蛍光体シートとが離れて配置されたリモートフォスファー構造においては、蛍光体シートに励起光を照射することで、蛍光体シートの中央部、すなわち、当該蛍光体シートにおける支持部材から離れた部分の温度が非常に高くなる。そして、当該部分の発光効率が低下してしまう。上記の構成によれば、蛍光体シートの端部よりも中央部の方が励起光を受けることによって発生する熱量が小さくなるため、励起光を受けることによる中央部の温度上昇を抑制することができる。そのため、蛍光体シートの中央部における発光効率の低下を抑制することができ、効率的に蛍光体シートを発光させることができる。
本発明の態様2に係る蛍光体シートは、
励起光を受けて蛍光を発する蛍光体を含む蛍光体シートであって、
上記蛍光体シートの、所定体積を有する所定領域(柱状空間21、22)に含まれる粒子数が、上記蛍光体シートの端部よりも中央部の方が少なく、
上記所定領域は、蛍光体シートの厚さ方向に平行に伸びた領域であり、上記蛍光体シートの幅広の上面および当該上面と対向する底面を含む。
一般に、励起光源と蛍光体シートとが離れて配置されたリモートフォスファー構造においては、蛍光体シートに励起光を照射することで、蛍光体シートの中央部、すなわち、当該蛍光体シートにおける支持部材から離れた部分の温度が非常に高くなる。そして、当該部分の発光効率が低下してしまう。上記の構成によれば、蛍光体シートの端部よりも中央部の方が、所定体積を有する所定領域に含まれる蛍光体の粒子数が少ない。したがって、励起光を受けることによって蛍光体シートに発生する熱量は端部よりも中央部の方が小さくなり、当該中央部の温度上昇を抑制することができる。そのため、蛍光体シートの中央部における発光効率の低下を抑制することができ、効率的に蛍光体シートを発光させることができる。
本発明の態様3に係る蛍光体シートは、態様2において、
上記粒子数は、上記端部から上記中央部までの各部において、上記各部の熱抵抗値の逆数に比例することが好ましい。
一般に、蛍光体シートの熱抵抗値は、当該蛍光体シートの端部から中央部に向かって高くなっていき、中央部において最も高くなる。具体的には、上記熱抵抗値は、蛍光体シートの中心点からその端部までの距離を、当該中心から蛍光体シートの各部における中心点までの距離で除した値の自然対数に比例する。上記の構成によれば、蛍光体シートの端部から中央部までの各部における、上記柱状空間内に存在する蛍光体の粒子数が、上記各部の熱抵抗値の逆数に比例することから、上記粒子数は、蛍光体シートの中心に向かって一定の割合で減少していく。したがって、励起光を受けることによって蛍光体シートに発生する熱量を、その端部から中央部にかけて一定の割合で減少させることができる。そのため、蛍光体シートに励起光を照射した場合における、当該蛍光体シートの各部の温度がより均一になり、その発光効率のムラを抑制することができる。
本発明の態様4に係る蛍光体シート(1、2、3)は、態様2または3において、
上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光体層(1a、2a、3a)と、
上記蛍光体層の発光による熱を放熱する放熱層(1b、2b、3b)と、が積層されて構成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、蛍光体シートは、蛍光体層と放熱層とが積層されて構成されていることから、蛍光体層のみの構成に比して、蛍光体シートの熱抵抗値が向上する。そのため、蛍光体シートの中央部の温度上昇をより抑制することができ、より効率的に蛍光体シートを発光させることができる。
本発明の態様5に係る蛍光体シートは、態様4において、
上記放熱層の厚さは、上記蛍光体シートの端部よりも中央部の方が厚く、
上記蛍光体層の厚さは、上記蛍光体シートの端部よりも中央部の方が薄いことが好ましい。
上記の構成によれば、蛍光体シートにおける、放熱層の厚さは端部よりも中央部の方が厚く、蛍光体層の厚さは端部よりも中央部の方が薄い。放熱層には蛍光体が含まれていないことから、蛍光体シートに励起光を照射した場合、その端部よりも中央部の方が発生する熱量が少なくなるとともに熱抵抗値が向上する。したがって、蛍光体シートの中央部における温度上昇を抑制することができる。そのため、蛍光体シートの中央部における発光効率の低下を抑制することができ、効率的に蛍光体シートを発光させることができる。
本発明の態様6に係る蛍光体シートは、態様4または5において、
上記蛍光体層の屈折率が上記放熱層の屈折率より大きい場合、上記放熱層の屈折率を上記蛍光体層の屈折率で除した値である屈折率比が0.98以上となることが好ましい。
上記の構成によれば、蛍光体層の屈折率と放熱層の屈折率とがほぼ同一であることから、蛍光体層と放熱層との境界面における光ロス(励起光のロスと蛍光のロスとの両方を含む)がほとんど生じない。そのため、発光効率の低下を抑制することができ、より効率的に蛍光体シートを発光させることができる。
本発明の態様7に係る蛍光体シートは、態様4または5において、
上記蛍光体層の屈折率が、上記放熱層の屈折率より小さいことが好ましい。
上記の構成によれば、蛍光体層と放熱層との境界面において光(励起光および蛍光)の全反射が生じないことから、蛍光体層から出射された光は、基本的に全て放熱層に入射する。そのため、発光効率の低下を抑制することができ、より効率的に蛍光体シートを発光させることができる。
本発明の態様8に係る蛍光体シート(2)は、態様4から7のいずれかにおいて、
上記放熱層(2b)は、上記蛍光体層に含まれる封止材の熱伝導率よりも、高い熱伝導率を有する物質(2h)を含むことが好ましい。
上記の構成によれば、放熱層の熱伝導率は、蛍光体層の熱伝導率に比して高くなる。したがって、励起光の照射によって蛍光体シートに発生する熱が外部に逃げやすくなる(蛍光体シートの放熱能が高まる)。そのため、蛍光体シートの温度上昇をその全体にわたって低減させることができ、蛍光体シートの発光効率の低下をより抑制することができる。ひいては、より効率的に蛍光体シートを発光させることができる。また、放熱層によって蛍光体層から漏れ出た励起光成分を拡散させることができ、当該励起光成分の色ムラを低減させることができる。さらに、蛍光体シートの温度が略均一になることから、その発光効率ムラも抑制することができる。
本発明の態様9に係る蛍光体シート(3)は、態様4から8のいずれかにおいて、
上記蛍光体層(3a)は、封止材(3d)としてガラス系材料を含んでいることが好ましい。
上記の構成によれば、蛍光体層は封止材としてガラス系材料を含んでいる。ガラス系材料は、例えば、シリコーンおよびアクリル樹脂等の樹脂系材料に比して熱伝導率が高いことから、封止材として樹脂系材料を使用する場合に比して、蛍光体シートに発生する熱がより外部に逃げやすくなる。そのため、蛍光体シートの温度上昇をその全体にわたって低減させることができる。また、蛍光体シートの温度が略均一になることから、その発光効率ムラも抑制することができる。
本発明の態様10に係る蛍光体シート(3)は、態様4から9のいずれかにおいて、
上記放熱層(3b)は、無機材料を含んでいることが好ましい。
上記の構成によれば、放熱層は無機材料を含んでいる。無機材料は、例えば、シリコーンおよびアクリル樹脂等の樹脂系材料に比して熱伝導率が高いことから、透明材として樹脂系材料を使用する場合に比して、蛍光体シートに発生する熱がより外部に逃げやすくなる(蛍光体シートの放熱能が高まる)。そのため、蛍光体シートの温度上昇をその全体にわたって低減させることができる。また、蛍光体シートの温度が略均一になることから、その発光効率ムラも抑制することができる。さらに、無機材料は、樹脂系材料に比して耐久性・耐候性に優れていることから、耐久性・耐候性のより向上した蛍光体シートを実現することができる。
本発明の態様11に係る蛍光体シート(4)は、態様2において、
上記蛍光体(4c)は、上記蛍光体シートの厚さ方向に一様に分散されており、上記蛍光体シートにおける単位面積当たりの蛍光体の含有量である分散濃度は、上記蛍光体シートの端部よりも中央部の方が低いことが好ましい。
上記の構成によれば、蛍光体シートにおける分散濃度は、その端部よりも中央部の方が低い。したがって、蛍光体シートの端部よりも中央部の方が励起光を受けることによって発生する熱量が小さくなるため、励起光を受けることによる中央部の温度上昇を抑制することができる。そのため、蛍光体シートの中央部における発光効率の低下を抑制することができ、効率的に蛍光体シートを発光させることができる。
本発明の態様12に係る照明装置(100、200、300、400)は、
態様1から11までのいずれか一の態様に係る蛍光体シート(1、2、3、4)と、
上記蛍光体シートに励起光を照射する励起光源(LED素子11)と、を備えている。
上記の構成によれば、蛍光体シートの中央部における発光効率の低下が抑制され、蛍光体シートが効率的に発光する照明装置を実現することができる。
その他、上記態様12に係る照明装置を備えた照明器具または車両用前照灯なども、本発明の範疇に入る。これらの構成によれは、上記照明器具または車両用前照灯においても、蛍光体シートの中央部における発光効率の低下を抑制することができ、効率的に蛍光体シートを発光させることができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、例えば、エッジライト型TVの白色LEDバックライト、スポットライトおよび車両用のヘッドライトなどに幅広く利用することができる。
1、2、3、4 蛍光体シート
11 LED素子(励起光源)
1a、2a、3a、41 蛍光体層
1b、2b、3b 放熱層
1c、2c、3c、4c 蛍光体
1d、2d、3d 封止材
1e、2e、3e 透明材
2h 熱伝導性物質(物質)
42、43、44 蛍光体層
100、200、300、400 照明装置

Claims (12)

  1. 励起光を受けて蛍光を発する蛍光体を含む蛍光体シートであって、
    上記励起光を受けることによって発生する熱量は、上記蛍光体シートの端部よりも中央部の方が小さいことを特徴とする蛍光体シート。
  2. 励起光を受けて蛍光を発する蛍光体を含む蛍光体シートであって、
    上記蛍光体シートの、所定体積を有する所定領域に含まれる粒子数が、上記蛍光体シートの端部よりも中央部の方が少なく、
    上記所定領域は、蛍光体シートの厚さ方向に平行に伸びた領域であり、上記蛍光体シートの幅広の上面および当該上面と対向する底面を含むことを特徴とする蛍光体シート。
  3. 上記粒子数は、上記端部から上記中央部までの各部において、上記各部の熱抵抗値の逆数に比例することを特徴とする請求項2に記載の蛍光体シート。
  4. 上記励起光を受けて蛍光を発する蛍光体層と、
    上記蛍光体層の発光による熱を放熱する放熱層と、が積層されて構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の蛍光体シート。
  5. 上記放熱層の厚みは、上記蛍光体シートの端部よりも中央部の方が厚く、
    上記蛍光体層の厚みは、上記蛍光体シートの端部よりも中央部の方が薄いことを特徴とする請求項4に記載の蛍光体シート。
  6. 上記蛍光体層の屈折率が上記放熱層の屈折率より大きい場合、上記放熱層の屈折率を上記蛍光体層の屈折率で除した値である屈折率比が0.98以上となることを特徴とする請求項4または5に記載の蛍光体シート。
  7. 上記蛍光体層の屈折率が、上記放熱層の屈折率より小さいことを特徴とする請求項4または5に記載の蛍光体シート。
  8. 上記放熱層は、上記蛍光体層に含まれる封止材の熱伝導率よりも、高い熱伝導率を有する物質を含むことを特徴とする請求項4から7までのいずれか1項に記載の蛍光体シート。
  9. 上記蛍光体層は、封止材としてガラス系材料を含んでいることを特徴とする請求項4から8までのいずれか1項に記載の蛍光体シート。
  10. 上記放熱層は、無機材料を含んでいることを特徴とする請求項4から9までのいずれか1項に記載の蛍光体シート。
  11. 上記蛍光体は、上記蛍光体シートの厚さ方向に一様に分散されており、上記蛍光体シートにおける単位面積当たりの蛍光体の含有量である分散濃度は、上記蛍光体シートの端部よりも中央部の方が低いことを特徴とする請求項2に記載の蛍光体シート。
  12. 請求項1から11までのいずれか1項に記載の蛍光体シートと、
    上記蛍光体シートに励起光を照射する励起光源と、を備えていることを特徴とする照明装置。
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