青色光線、紫外または紫色光線を発する発光ダイオード(LED)、レーザー・ダイオード(LD)からなる短波長発光形の点状半導体発光素子と、上記点状半導体発光素子が発する短波長一次光線の少なくとも一部を吸収して可視二次光線に波長変換する少なくとも一種の蛍光材料(波長変換材料)とを組み合わせて、対象物を照明する半導体照明技術が知られている。
青色発光ダイオード・チップと、青色発光ダイオード・チップが発する青色一次光線の一部を吸収して補色関係のある黄色二次光線に波長変換する黄色蛍光材料(波長変換材料)を組み合わせて発光ダイオード・パッケージとし、青色一次光線の一部と黄色二次光線を合成した白色光線を上記発光ダイオード・パッケージから出射させる白色発光ダイオード素子(白色発光ダイオード・パッケージ)が広く用いられている。
近年、紫外または紫色発光ダイオード・チップと、紫外または紫色ダイオード・チップが発する紫外または紫色一次光線を吸収してB、G、Rからなる三原色二次光線に波長変換する三原色蛍光材料(三原色波長変換材料)を組み合わせて発光ダイオード・パッケージとし、三原色二次光線を合成した白色光線を上記発光ダイオード・パッケージから出射させる白色発光ダイオード素子(白色発光ダイオード・パッケージ)が市販されている。
一般的に、上記の白色発光ダイオード素子(白色発光ダイオード・パッケージ)は、発光ダイオード・チップを封止する光透過封止材料の内部または表面に蛍光体粒子を配置するか、発光ダイオード・チップの表面に蛍光体粒子を配置し、その上を光透過封止材料で封止しており、発光ダイオード・チップと光透過封止材料および蛍光体粒子が熱的接触(熱伝導性結合)している。
公知の白色発光ダイオード素子は、例えば図73A、図73Bに示すような構成である。
図73Aは、表面実装(SMD:サーフェス・マウント・デバイス)形の白色発光ダイオード素子の一例を示す概略的な断面図である
図73B、表面実装(SMD:サーフェス・マウント・デバイス)形の白色発光ダイオード素子を示す他の例を示す概略的な断面図である
図73A、図73Bに示すように、白色発光ダイオード素子201A/201Bは、内部に収容空洞を有し、少なくともする内壁を反射性としたケース201gと、両面に回路導体膜201eを有する回路基板201dと、ケース201gの上記空洞内に収容され、回路基板201dの一面側に実装された青色または紫外(または紫色)形発光ダイオード・チップ201aと、発光ダイオード・チップ201aと回路導体膜201eとを電気的に接続するボンディング・ワイヤ201fからなる。
更に、図73Aに示す白色発光ダイオード素子(LED)201Aにおいては、ケース201g内に発光ダイオード・チップ201aから発する青色または紫外(または紫色)一次光線によって励起され、一次光線を波長変換して黄色光線または三原色光線からなる可視二次光線を放射する複数の蛍光体粒子201cを混合したエポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの透明封止樹脂、または透明ガラスからなると透明封止材が充てんされ、発光ダイオード・チップ201aはこの蛍光体含有封止材(201bおよび201c)によって保護されている。
更に、図73Bに示す白色発光ダイオード素子(LED)201Bにおいては、ケース201g内に発光ダイオード・チップ201aを覆うように第一の透明封止材層201hが配置され、第一層の上に透明封止材に蛍光体粒子201cを混合した第二の蛍光体含有封止材層201iが配置されている。
しかしながら、光透過封止材料として、光透過樹脂は、光透過ガラスよりも安価であり、作業性、量産性が優れているが、照明用に使用できる高出力(ハイ・パワー)の発光ダイオード素子(発光ダイオード・パッケージ)とする時には、発光ダイオード・チップ熱的接触(熱結合)している光透過封止材料および蛍光体粒子が通電して発光する間、発光ダイオード・チップから発生する例えば摂氏50度ないし150度程度の高熱と、高出力の上記短波長光線の強力な光エネルギーにさらされることになる。
高出力(ハイ・パワー)の発光ダイオード素子を長時間、発光させるときには、高熱が発生し、および、または強力な光エネルギーにより、光透過樹脂が変色、着色(黄変など)して光透過率が低下し、またクラックの発生など劣化する恐れがあり、また通常の蛍光体は劣化、損傷する恐れがあり、蛍光体を含む発光ダイオード素子を蛍光ランプに相当する高い輝度と寿命を有するようにするためには更なる改良が必要である。
そこで、蛍光体を含まない、蛍光体を励起し得る青色光線またはUV/紫色光線を発する短波長形発光ダイオード素子を用い、短波長形発光ダイオード素子と蛍光体とできるだけ離隔して配置して、光透過樹脂および、または蛍光体の単位体積、単位面積に与える温度の影響と高いエネルギー密度を低減する幾つかの先行技術が開示されている。
図73Cは、従来のSMD形の短波長形発光ダイオード素子の例を示す概略的な断面図である。
図73Cに示すように,紫外光線、青色光線などの短波長光線を発する短波長形発光ダイオード素子(LED)201Dは、ケース201g内に紫外光線、青色光線などの短波長光線を発する発光ダイオード・チップ201aと、発光ダイオード・チップ201aを覆う透明封止樹脂、または透明封止ガラスからなる耐短波長光線性、耐熱性を有する透明封止材201bを充てんしたものである。
青色発光LED201Dの場合には、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの透明封止樹脂が用いることができ、また紫外線発光LED201Dの場合には、シリコーン樹脂、改質シリコーン樹脂、フッ素樹脂、非晶質フッ素樹脂などの耐紫外線特性を有する光透過性樹脂、またはガラスからなる耐紫外性、耐熱性を有する透明封止材201bが用いられる。
例えば、次の先行技術に示すように、これらの点状光源である点状半導体発光素子を用いて、液晶ディスプレイ、液晶モニターなどの非発光形面状表示装置を照明するバックライトなどの面状光源に関する技術開発が活発に行われている。
「特許文献1」特開2006−291064「蛍光体フィルム、照明装置、及び、これを有する表示装置」、「特許文献2」米国特許公開 No.US 2006/0255711 “LIGHTING UNIT,DISPLAY DEVICE,PHOPHOR FILM”(照明ユニット、表示装置、蛍光体フィルム)には、「(請求項1)に「蛍光体粒子の表面を疎水性材料で被覆して形成された蛍光体ビーズと、前記蛍光体ビーズを保持する高分子フィルムを備える蛍光体フィルム」が開示され、(請求項7)に「光源と、前記光源からの光を伝播して平面状に照射する導光板を備える照明装置において、上記蛍光体フィルムが、前記導光板の光照射面、前記導光板の裏面、前記導光板の光入射面のうち、少なくとも1箇所に配置された照明装置」が開示されている。
先行技術を示す図74に示すように、(「特許文献1」、「特許文献2」における図5(FIG.5)と、これと対応する明細書の記載)に、LED光源11と、前記光源11からの光を伝播して平面状に照射する導光板12と、前記導光板12の光入射面に配置された、蛍光体粒子を備える疎水性材料で被覆して形成された蛍光体ビーズを保持した蛍光体フィルム14からなる照明装置が開示されている。
この先行技術は、LED光源11と導光板12の光入射面の間に蛍光体フィルム14を介在して配置することにより、LED光源11と蛍光体フィルム14とを少し隔離しているので、LED光源11と蛍光体フィルム14とは熱的接触していないので、蛍光体フィルム14に対するLED光源11からの高熱の影響は多少低減される。
また蛍光体フィルム14が、LED光源11と導光板12の光入射面の間に介在しているので、導光板12に入射するのは青色光線またはそれ以上の波長を有する可視光線であるときには、光線による導光板12への影響は少なくできる。
しかしながら、導光板12の光入射面と蛍光体フィルム14が隣接して対面しており、蛍光体フィルム14の有効発光面積は、光入射面の面積によって制限される。
従って、もし高出力の短波長励起LED光源11を用いても、短波長励起光線は蛍光体フィルム14で多量に吸収されることなく飽和され、吸収されない光線は散乱、透過または熱損失される。従って高出力の短波長励起LED光源11を用いても、蛍光体フィルム14から発する可視光線の輝度に制限があり、導光板12の光入射する光線の輝度、すなわち導光板12の光照射面からの出射光線の輝度が限定される。
先行技術を示す図75に示すように、(「特許文献1」、「特許文献2」における図6(FIG.6)と、これと対応する明細書の記載)に、LED光源11と、前記光源11からの光を伝播して平面状に照射する導光板12と、前記導光板12の裏面に配置された、蛍光体粒子を備える蛍光体フィルム14、および、または前記導光板12の光照射面に配置された蛍光体粒子を備える蛍光体フィルム15からなる照明装置が開示されている。
この先行技術は、LED光源11と導光板12の光入射面の間に蛍光体フィルム14を介在せずに、蛍光体フィルム14を導光板12の裏面に配置し、また蛍光体フィルム15を導光板12の光照射面に配置しているので、蛍光体フィルム14に対するLED光源11からの高熱の影響は大きく低減されるものと思われる。
しかしながらLED光源11が特にUV/紫色光線を発するときには、導光板12の高い光エネルギーを有するUV/紫色光線が導光板12の光入射面から対向する最も離れた端面に向かって、導光板12の裏面と図63の左端の光照射面との間を内部全反射(トータル・インターナル・リフレクション:TIR)を繰り返して伝搬するので、蛍光体フィルム14、15の図63の右端に到達するまでに比較的に長い光路を進行している。導光板12は通常、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂が用いられているので、導光板12は高い光エネルギーにより比較的に短い使用期間に変色、劣化する恐れがある。
「特許文献3」特開2004−119375「ルミネセンス材料を利用したバックライト構造、その提供方法及びシステム」、「特許文献4」米国特許 NO: US 6,637,905 “METHOD AND DEVICE FOR PROVIDING BACKLIGHTING UTILIZING A LUMINESCENT IMPREGNATED MATERIAL”(蛍光含有材料を利用したバックライトを提供する方法及び装置)には、「第1の放射光を提供する放射光源と、該放射光源に光学的に結合され、ルミネセンス材料を含むフィルタ層であって、前記第1の放射光を全体的又は部分的に吸収し、且つ前記第1の放射光とは異なる一つの放射光又は合成放射光を放出するように設計された前記フィルタ層と、該フィルタ層に光学的に結合された光ガイドであって、放出された前記放射光又は合成放射光を受け、前記放出された放射光又は合成放射光の少なくとも一部を反射するように設計された前記光ガイドと、前記光ガイドに光学的に結合されたディスプレイ層であって、反射された前記放射光又は合成放射光を受けるように設計された前記ディスプレイ層とを有する、バックライト装置。」(特開2004−119375の請求項1)が開示されている。
先行技術を示す図76に示すように、(「特許文献3」、「特許文献4」における図4(FIG.4)と、これと対応する明細書の記載)に、段落0044、0046に、「LED光源410、蛍光体を含ませた層420、光ガイド430及びレジェンド440(液晶ディスプレイ)を有し、蛍光体を含む層420は、光源410と光ガイド430の間に位置する。蛍光体を含む層420は、それが光源410から放出される第1の放射光のほとんどすべてを受取るように、光源410に光学的に結合される。蛍光体を含む層420は、光ガイド430にも同様に光学的に結合されている。」ことが開示されている。
この先行技術は、前述の図74(「特許文献1」、「特許文献2」における図5(FIG.5)と同様に、LED光源410(図74のLED光源11に該当)と光ガイド430(図63の導光板12)の光入射面の間に蛍光体を含む層420(図63の蛍光体フィルム14に該当)を介在して配置することにより、LED光源410と蛍光体を含む層420とを少し隔離しているので、LED光源410と蛍光体を含む層420とは熱的接触していないので、蛍光体を含む層420に対するLED光源410からの高熱の影響は多少低減される。
また蛍光体を含む層420が、LED光源410と光ガイド430の光入射面の間に介在しているので、光ガイド430に入射する光線が青色光線以上の波長を有する可視光線であるときには、光線による光ガイド430への影響は少なくできる。
しかしながら、光ガイド430の光入射面(光入端面)と蛍光体を含む層420が隣接して対面しており、蛍光体を含む層420の有効発光面積は、光入射面の面積によって制限される。
従って、もし高出力の短波長励起LED光源410を用いても、短波長励起光線は蛍光体を含む層420で多量に吸収されることなく飽和され、吸収されない光線は散乱、透過または熱損失される。従って高出力の短波長励起LED光源410を用いても蛍光体を含む層420から発する可視光線の輝度に制限があり、光ガイド430の光入射する光線の輝度、すなわち光ガイド430の光照射面(光出射面)からの出射光線の輝度が限定される。
先行技術を示す図77に示すように、(「特許文献3」、「特許文献4」における図5(FIG.5)と、これと対応する明細書の記載)に、段落0060に、「バックライト装置500は、LED光源510、蛍光体を含む層520、空洞530、光ガイド430及びレジェンド440を有し、LED光源510、蛍光体を含む層520及び光ガイド430は、放射光の伝達を増強するように物理的に結合されている。蛍光体を含む層520は、LED光源510の形に適合して製造されている。空洞530は、光ガイド430の放射光受け端(光入射端面)に形成され、その中に、蛍光体を含む層520及び光源510両方が接着剤によって確実に固定されるように構成される。」ことが開示されている。
この先行技術は、光ガイド430の光入射端面に設けた空洞530に蛍光体を含む層520を設け、その中にLED光源510の放射面を埋設してLED光源510と蛍光体を含む層520とを一体化し、LED光源510の放射面と蛍光体を含む層520と光ガイド430の光入射端面との間に空気が介在していないので三者(510、520、430)の光結合効率が良い。
しかしながら、これによりLED光源510と蛍光体を含む層520の熱的結合も良くなり、LED光源510の発熱が、蛍光体を含む層520と光ガイド430に伝達され、これらに熱的影響を与えることになる。
先行技術を示す図78に示すように、(「特許文献5」米国特許 NO.6,871,972 「Light module for LCD panel」(LCDパネル用ライト モジュール)における特許クレーム11ないし15、FIG.7とこれと関連する明細書の記載には、「UV−LEDまたは青色LEDからなるLED光源702と、導光板206と、導光板206に含有されたBG、R三原色蛍光体またはRG二原色蛍光体の混合粉末からなり、LED光源702からの青色またはUV光線を導光板206の端面701から入射させ、導光板206の主表面703から蛍光体で波長変換された可視光線、白色光線を出射させて、LCDパネル708を照明するLCDパネル用ライト モジュールが開示されている。
先行技術を示す図78に示すように、(「特許文献7」米国特許6,871,972号「Light module for LCD panel」(LCDパネル用ライト モジュール)特許クレーム11ないし15、FIG.7とこれと関連する明細書の記載には、「UV−LEDまたは青色LEDからなるLED光源702と、導光板206と、導光板206に含有されたBG、R三原色蛍光体またはRG二原色蛍光体の混合粉末からなり、LED光源702からの青色またはUV光線を導光板206の端面701から入射させ、導光板206の主表面703から蛍光体で波長変換された可視光線、白色光線を、光学フィルム707、709を経由して出射させて、LCDパネル708を照明するLCDパネル用ライト モジュール700が開示されている。
この先行技術は、導光板206内に蛍光体を含有されているので、発光ダイオードと蛍光体が完全に隔離しているので、発光ダイオードの発熱によって蛍光体が受ける影響がない。
しかしながら、導光板として通常の透明アクリル樹脂、透明ポリカーボネート樹脂、透明ポリスチレン樹脂からなる導光樹脂板を用いる場合には、発光ダイオードから発する短波長光線が光入射端面701から対向する他の端面に向かって導光板内を部全反射して多数回繰り返得て進行するために、比較的に短時間で特に導光樹脂板の光入射端面701近辺が変色(黄変など)、劣化し、また長期間の使用により導光樹脂板の全体が変色し、内部に混合された蛍光体が受光する短波長光線が徐々に減少し、主表面703の全面にわたって均一な輝度の可視光線を出射できなくなる。
例えば「特許文献6」WO2004/111532「面状光源装置および該装置を用いた表示装置」および「特許文献7」US PATENT NO.: 7,229,198 「PLANAR LIGHT SOURCE AND DISPLAY DEVICE USING THE SAME」に、ライトガイドとして固体の導光板を用いずに、中空ライトガイドを用いた面光源が開示されている。
先行技術を示す図79(特許文献6、特許文献7の図2、FIG.2とその図の説明各所)を参照して、「放射光の指向性が高い点状光源3を用いて、輝度ムラおよび色度ムラが発生しない面状光源装置を得ること、および、この面状光源装置を用いることによりすぐれた表示特性を得ることができる液晶表示装置を提供することを目的とする。上面に開口部1dを有し、中空の筐体1と、開口部1dに配設された散乱板2と、筐体1の中空領域6の底部に配置された反射板5と、筐体1の少なくとも1つの側面1cに沿って列設された複数の点状光源3とを有する面状光源装置であって、点状光源1と中空領域6とのあいだに複数の列設された点状光源3に平行に配置され、前記点状光源の発光を屈折させる屈折素子8を有し、屈折素子8は、屈折素子8の被照射面に対する照射光の配光分布のうち光度が最大である入射角の光を筐体の底面側に屈折させる。また少なくとも前記中空領域6側を除いて前記点状光源3を包囲するリフレクタ7とを有する」ことが開示されている。
明細書の段落0020の記載によると、「なお、本実施の形態1における屈折素子8は、筐体1の底面1bに対してほぼ平行な底面8aと、点状光源3側に平行な底面8aの第1の稜8bを通り平行な底面8aに対して第1の稜8bから筐体1の底面1bと反対側に傾き角をなす被照射面8cと、中空領域6側に平行な底面の第2の稜8dを通り平行な底面8aに対して第2の稜8dから筐体1の底面1bと反対側に所定の傾き角をなす放射面8cと、底面8aと平行に対向する対向面8fとを有している。そして屈折素子8は、筐体1の上面1aから底面1bに向かって厚みが増加する台形の断面形状であり、アクリルなどの透明樹脂やガラスから形成する。ここで、屈折素子8の底面8aは、筐体1の底面1bに対してほぼ平行に配置しているが、屈折素子8の被照射面に対する照射光の配光分布のうち光度が最大である入射角の光を筐体1の底面1b側に屈折させるのであれば、この配置に限られるものではなく、例えば、散乱板2または反射板5などにほぼ平行に配置してもよい。」と記載されている。
この先行技術では、固体の導光板の替わりに、散乱板2と反射板1の間に中空領域6を介在させた中空ライトガイドを用いているので、高出力の発光ダイオードを用いた場合でも発光ダイオードからの発熱、光線による導光板の影響を配慮する必要がない。
しかしながら、屈折素子8は点状光源3の位置からの横平行に方向に中空領域6に向かって配置しており、その底部8aの幅(第1の稜8b、第2の稜8d間の距離)が比較的に広いので、屈折素子8の存在は、面光源の額縁寸法(額縁領域)を大きくすることになり、また散乱板2の有効出射面の面積を減少させる。
また、この先行技術では、明細書の段落0011、0014、図3の記載によると、「点状光源基板4に設けられた、赤色(R)の光を発する第1の点状光源LED3aと、緑色(G)の光を発する第2の点状LED光源3bと、青色(B)の光を発する第3の点状LED光源3cとから構成され、例えば、図3に示すように、G、B、G、R、G、Bの繰り返しの順列で配置することができる。」ことが開示されている。
しかしながら、この先行技術のように、互いに離隔して配置した赤色LED3aと、緑色LED3bと、青色(B)LED光源3cからなる三原色の光線を発光するLED光源を用いる場合には、LEDの指向角度が狭いので三原色を混合して白色光線とするのが困難である。
また、この先行技術には、中空ライトガイドと三原色LEDの組み合わせついて開示されているが、短波長LEDと蛍光体の組み合わせる点は全く示されていない。
本発明の種々の実施の形態(実施例)を以下に添付図面を参照して詳細に記載する。
本発明のすべての実施例におけるすべての図において、同一構成要素、同一部分、同一部材には、同一または同様な参照符号を付してある。
本発明の実施例1の面光源を図1ないし図3、図4、図6に基づいて記載する。
また本発明の実施例2の面光源を、図1ないし図3、図5、図6に基づいて記載する。
実施例1および実施例2に共通する記載は図1ないし図3および図6を参照して行われる。そして実施例1は更に図4を参照して記載され、また実施例2は更に図5を参照して記載される。
図1は、本発明の実施例1、2の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図2は、本発明の実施例1,2において、一部を断面として示す概略的な部分斜視図である。
図3は、図2のA−A線に沿って切断した概略的な断面図であり、実施例1、2の面光源を液晶ディスプレイのバックライトとして用いた一例を示す。
図4は、青色LEDと黄色蛍光体を組み合わせた第一実施例を示し、図2のA−A線に沿って切断した概略的な断面図であり、青色一次光線と黄色二次光線の光路が表示されている。
図5は、UV−LEDと三原色蛍光体を組み合わせた第二実施例を示し、図2のA−A線に沿って切断した概略的な断面図であり、UV一次光線と白色二次光線の光路が表示されている。
図6(図6A、図6B)は、実施例1、2の蛍光前面板を示す概略的な正面図であり、は蛍光前面板に設けた反射膜パターンの二例を示し、図6Aは垂直軸(Y)方向に延びる複数の帯状反射膜を水平軸(X)方向に配列した反射膜パターンであり、図6Bは複数の矩形状反射膜を垂直軸(Y)方向に配列したグループの複数を水平軸(X)方向に配列した反射膜パターンである
図1ないし図5を参照して、面光源は、中空導光ユニット100と短波長光線形半導体光源200からなる。
この面光源は、光透過板101aの内面に黄色蛍光体を含む蛍光膜101bを有する蛍光前面板101と、側面板105、106などからなる枠を介在して反射内面102aを有する反射背面板102からなる中空導光ユニット100と、青色一次光線L1(B)を放射する複数の青色発光ダイオード(BLUE LED)201を回路基板202に実装したLED光源200を備える。
更に蛍光膜101bに部分的に反射膜または部分反射膜101cを設けるのが望ましい。
一次光線L1(B)が導光空間110に入射すると、蛍光膜101bは一次光線L1(B)を吸収して黄色二次光線L2(Y)を放射し、二次光線L2(Y)と蛍光膜101bを透過した一部の一次光線L1’(B)は合成されて白色光線L3(W)となる。
この面光源は、軽量、薄形の液晶バックライトに適する。
<半導体光源>
本発明に使用される半導体光源200(以下、LED光源200と呼称する)は、発光ダイオード(LED)と半導体レーザー(LD)を含み、本明細書および、または特許請求の範囲において上記LEDと上記LDをまとめてLEDと称する。
本発明に使用される半導体光源(LED光源200)は、回路基板202の上にLED201を実装したものであり、長方形の回路基板202の前面に複数のLED201をその長さ方向(図7、図8でY軸方向)に少なくとも一組の線状配列を構成するようにすることができる。
中空導光ユニット100は、離隔して対向して配置された一対の一方の側面板103、104と、離隔して対向して配置された一対の他方の側面板105、106とからなる所定の厚さを有するほぼ矩形の枠(フレーム)と、上記枠の上部に設けられた蛍光性前面板(蛍光性部材)101と、上記枠の下部に設けられた光反射性背面板(光反射性部材)102とからなるほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)であり、その内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100は、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
LED光源200は、反射性側面板102の前方に配置され、LED201から発する一次光線L1は中空導光空間110に指向される。
蛍光性前面板(蛍光性部材)101は、透明または半透明材料からなる光透過性を有する板(面状部材)101aと光透過性板101aの内面に形成された蛍光膜(蛍光層)101bからなる。
本明細書、本特許請求の範囲、本添付図面において用いる用語「板」には、任意の厚さを有する「プレート」、「パネル」、「シート」、「フィルム」を含む。
更に、蛍光膜101b上に部分的または全面的に反射膜(反射層)101cを設けるのが望ましい。この反射膜101cは、高い反射率を要する通常のミラー膜または部分反射膜からなり、上記部分反射膜は広い波長帯域の光を部分的に反射しかつ残りの光を透過するハーフミラー膜、選択された波長帯域の光をほぼ全面的または部分的に反射しかつその他の帯域の光を透過するダイクロイック・ミラー膜(選択波長反射膜)、ダイクロイック・ハーフミラー膜から選択することができる。
上記ハーフミラー101cは、紫外線、可視光線を含むほぼ全波長帯域の光線に対して半透過性および半反射性を有するアルミニューム、銀、錫などの反射性金属の薄膜からなる。
上記ダイクロイック・ミラー101c(多層光学反射鏡、二色鏡、誘電体鏡)は、青色光線(実施例1)、UV光線(実施例2)からなる短波長領域の光線を反射しかつその他の可視波長領域の光線を透過する選択波長反射性および透過性を有し、異なる屈折率の光学膜を積層した多層膜などからなる。
ダイクロイック・ミラー膜101cは、例えば、酸化チタン(TiO2 )(屈折率:2.2−2.5)、酸化タンタル(Ta2 O5 )(屈折率:2.0−2.3)などの高屈折率膜と、酸化珪素(SiO2 )(屈折率;約1.46)、酸化アルミニュームAl2O3(屈折率:1.58−1.67)などの低屈折率膜を交互に複数回、積層して、紫外光反射性および可視光透過性(選択反射および選択透過性)を有するようにものである。
上記のダイクロイック・ミラー膜101cは、真空蒸着法を用いて屈折率の異なる無機誘電体の積層を行って作成しているが、真空蒸着法を用いずに、押し出し法、塗布法などにより屈折率の異なるポリマー誘電体を積層して作成することができる。(例えば、特表平8−502597公報、米国特許5552927号特許文献参照)
反射膜101cを形成する蛍光膜101bの表面は平坦であるのが望ましい。多数の蛍光体粒子を蛍光膜101b内に含有して蛍光体粒子が表面に露出し蛍光膜101bの表面が凹凸面となる場合には、蛍光膜101bの表面に蛍光体粒子を含有しない光透過性平滑膜(図示せず)を形成し、上記光透過性平滑膜の平坦表面に反射膜101cを形成するのが望ましい。
以上に記載したように、光透過板101aの内面にほぼ全面的に形成した反射膜101cの表面に選択的、部分的に反射膜101cを形成するのが望ましく、また反射膜101cとしてハーフミラーまたはダイクロイック・ミラーを用いるのが更に望ましい。
それにより選択的に形成した反射膜101cは反射背面版102と共同して左端の側面板105の近辺(図1に示す導光空間110の左端110a)に配置されたLED光源200のLED201から発する一次光線を導光空間110の右端110b((図1参照)に配置された側面板106の近辺まで導光空間110内を進行させることができる。
反射背面板/シート102は、光反射性内面を有し、内面が鏡面処理されたアルミニューム板/シートを用いることができる。
その代りに、光反射性背面板102は、光透過性または光遮断性の板/シート部材102の内面(導光空間110の底面と面する領域)にほぼ全面的または部分的にアルミニューム、銀などからなる光反射膜102aとしてもよい。
大面積の中空導光ユニットを得るために、半導体発光素子201から入射した一次光線L1が導光空間110内をできるだけ遠くまで伝達できるように、背面板/シート102における上記光反射性内面、光反射膜102a、正反射面(鏡面)であるのが望ましい。
しかしながら、例えば、中面積または小面積の中空導光ユニットを得るために、これに限定されず、粗面、散乱塗料膜などの光散乱反射面でもよい。
枠を構成する側面板103、104、105、106は、光反射性背面板102と同様に光反射性、光透過性または光遮断性の板/シート部材からなり、側面板103、104、105および、または106の少なくとも内面(105a、106aなど)を光反射面とするか、または内面に反射膜を形成するのが望ましい。
側面板103、104、105、106の内面に、蛍光前面板101の上記蛍光膜101bと同様な蛍光膜を形成してもよい。それにより、蛍光前面板101から出射する可視光線L1を増大することができる。
光透過性光透過板101aの材料としては、PMMAなどのアクリル樹脂(AC)、ポリスチロール樹脂(PS)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリエチレン・テレフタレート樹脂(PET)などの光透過性樹脂、シリコーン樹脂などからなる光透過性ポリマー、シリコーン・ゴムなどを用いることができる。
光透過板/シート101aとして、光透過性樹脂板/シートの替わりに光透過性ガラス板/シート、光透過性石英板/シートなどの光透過性無機製板/シートを用いてもよい。
紫外線などの短波長光線の照射に対する耐久性を考慮すると光透過性無機製板/シートが優れている。
光透過性ポリマー性板/シートは、無機性板/シートと比較して軽量な利点があるが、紫外線、紫色、青色からなる短波長光線の長期間の直接的な照射により変色(黄変:イエローイング)、クラックの発生などの劣化を生じる恐れがある。
実施例1、2においては、光透過板/シートからなる光透過板101aの内面に全面的に蛍光膜101bを有しているので、短波長領域の一次光線L1(図4参照)の大部分は蛍光膜101bにおいて吸収され、一次光線L1が光透過板/シート101aを透過する光量は少ないので任意の上記のポリマー材料を使用してもその劣化は少ない。
実施例1,2のように、反射性背面板102および反射性側面板103、104、105、106の内面に光反射率の高いAl、Agなどの光反射膜を設けるときには、短波長領域の一次光線L1(図4参照)は反射性側面板103、104、105、106の板までほとんど到達しないので、上記光透過板101aと同じポリマー材料を使用することができ、上記部材の軽量化が達成できる。
蛍光膜101bは、光透過板/シートからなる光透過板101aの内面に短波長光線(一次光線)の照射によって上記短波長光線より長い波長範囲の可視光線(二次光線)に波長変換する複数の蛍光体顔料を光透過性バインダー内に分散して配置したものとすることができる。
上記光透過性バインダーとしては、短波長光線(一次光線)として紫外線を用いる場合には、紫外線の長期間の照射によって光透過率の変化がきわめて少なく、ほとんど変色しない、例えばシリコーン樹脂、フッ素樹脂、非晶形フッ素樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂などの耐紫外線特性を有する光透過性ポリマーまたは低融点ガラスを用いるのが望ましい。
上記光透過性バインダーとして、通常のエポキシ樹脂を改良し、耐紫外線特性を有する改質エポキシ樹脂組成物(例えば、特許第3654353号公報、特開2006−241320号公報、特開2007−16087号公報、特開2002−80698号公報など参照)を使用してもよい。
上記光透過性バインダーとしては、短波長光線(一次光線)として青色光線、紫色光線を用いる場合には、上記の光透過性ポリマーまたは低融点ガラスに加えて、例えばエポキシ樹脂、PMMAなどのアクリル樹脂(AC)、ポリスチロール樹脂(PS)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリエチレン・テレフタレート樹脂(PET)などの通常の光透過性ポリマーを用いることができる。
具体的には、上記蛍光膜101bは、多数の蛍光体顔料粒子を上記光透過性樹脂塗料に分散した混合液をポリマーまたはガラスからなる光透過性板/シート101aの内面に塗布し、乾燥または硬化して、上記蛍光膜101bを光透過性板/シート101aの内面に形成することができる。
UV−LEDから発する一次紫外光線を用いる場合には、上記光透過性樹脂バインダーとしては、紫外線の長期間の照射によって劣化せず、高い光透過性を有し、耐紫外性を有するシリコーン樹脂、非晶性フッ素樹脂(アモルファス・フルオロポリマー)を用いるのが特に好ましい。
シリコーン樹脂は、例えば信越化学工業株式会社、東レダウコーニングシリコーン株式会社など入手できる。
非晶性フッ素樹脂は、旭硝子株式会社からから入手できる「サイトップ(登録商標)」、三井・デュポンフロロケミカル株式会社などから入手できる「AF テフロン(登録商標)」である。
光透過性板/シート101aがガラス、石英からなる無機材料からなる場合には、これと比べて軟化または溶融温度の低い低融点ガラス粒子(低融点ガラス・フリット、低融点ガラス・バインダー)と蛍光体顔料粒子を含む混合液を光透過性板/シート101aの内面に塗布し、乾燥後に低融点ガラス粒子を軟化または溶融温度以上に加熱して焼成して、上記蛍光膜101bを光透過性板/シート101aの内面に形成することができる。
真空蒸着、スパッタリング技術を用いて、蛍光体顔料をポリマーまたはガラスからなる光透過性板/シート101aの内面に形成してもよく、この場合にはバインダーは省略できる。
図1ないし図6に示すように、蛍光前面板101光透過板101aの内面のほぼ全ての領域に蛍光膜101bを形成し、部分反射/透過(半透過鏡)膜101cを蛍光膜101b上に部分的に形成してもよい。
図1ないし図6に示すように、複数の部分反射膜101c、101c’は蛍光膜101bの複数の異なる領域に離隔して配置することができる。
それぞれの部分反射膜101c、101c’の横幅(w1,−−−−−−,w−n(n=1,2,−−−−,n−1,n))の寸法はほぼ同じであり、隣接する部分反射膜101c、101c’間の距離(d1,−−−−−−,d−n(n=1,2,−−−−,n−1,n))もほぼ同じであり、隣接する部分反射膜101c、101c’間のピッチ(間隔)(p1,−−−−−−,p−n(n=1, 2,−−−−,n−1,n))もほぼ同じであるが、後に他の実施例で記載するように、上記の横幅w−n、距離d−nまたは、およびピッチp−nは可変できる。
図6Aに示すように、全ての部分反射膜101cは、垂直方向に延びる長方形、ストライプ状(帯状)などの平面形状を有するほぼ同じ寸法、形状の延長領域パターンEPを有してもよい。
全ての部分反射膜101cの延長領域パターンEPは、水平方向(図6AのX軸方向)の幅w1,−−−−−−,w−n(n=1,2,−−−−,n−1,n)は同じであり、垂直方向(図6AのZ軸方向)の長さl1,−−−−−−,l−n(n=1,2,−−−−,n−1,n) は同じであり、水平方向(図6AのX軸方向)の隣接距離d1,−−−−−−,d−n(n=1,2,−−−−, n−1,n)、 水平方向(図6AのX軸方向)のピッチp1,−−−−−−,p−n(n=1,2,−−−−,n−1 n)は同じである。
図6Bに示すように、全ての部分反射膜101c’は、垂直方向(図6BのZ軸方向)に離隔して延びる複数の正方形(図6B示)、多角形、円形、楕円形などの任意の平面形状を有するほぼ同じ寸法、形状の分離領域パターンSPを有してもよい。
全ての部分反射膜101c’の分離領域パターンSPは、水平方向(図6BのX軸方向)の幅w1,−−−−−−,w−n(n=1,2,−−−−,n−1,n)は同じであり、垂直方向(図6BのZ軸方向)の長さl1, −−−−−−,l−n(n=1,2,−−−−,n−1,n) は同じであり、水平方向(図5のX軸方向)の隣接距離d1, −−−−−−,d−n(n=1,2,−−−−,n−1,n)、 水平方向(図6BのX軸方向)のピッチp1, −−−−−−,p−n(n=1,2,−−−−,n−1,n) は同じである。
しかしながら、図6Aに示した全ての部分反射膜101cの延長領域パターンEP、図6Bに示した全ての部分反射膜101c’の分離領域パターンSPにおいて、それらの幅w−n、距離d−n、長さl−n、ピッチp−nは後に他の実施例に記載するように可変することができる。
<青色LED:窒化物系化合物半導体>
青色LED201としては、例えば市販の窒化ガリウム(GaN)系半導体化合物などの窒化物系化合物半導体(チップ)を用いた発光中心波長が400nmないし500nmの青色LED素子を使用できる。
一例として、波長420nmないし490nmの範囲に発光ピーク(ピーク発光波長)を有する窒化ガリウム・インジューム(InGaN)系のLEDチップを用いた青色発光LED素子201を使用できる。
青色LEDは、例えば豊田合成株式会社、日亜化学工株式会社、フィリップス・ルミレッズ社(Philips Lumileds Lighting Company U.S.)、クリ―社(Cree,Inc.)などから入手できる。
<紫外発光ダイオード(UV−LED)>
近紫外LEDとしては、例えば市販の窒化ガリウム(GaN)系半導体化合物などの窒化物系化合物半導体(チップ)を用いた発光波長範囲が300nmないし400nmの近紫外LED素子を使用できる。
近紫外LEDは、例えば、ナイトライド・セミコンダクター株式会社、日亜化学工業株式会社などから入手できる。
ナイトライド・セミコンダクター株式会社から入手できるUV−LEDは、例えば、波長355、360、365、370および375nmのピーク波長と、各種の光出力と指向特性を有するUV−LEDである。
日亜化学工業株式会社から入手できるUV−LEDは、例えば、波長365、375nmおよび385nmのピーク波長と、各種の光出力と指向特性を有するUV−LEDである。
上記UV−LEDの替わりに、波長400nmから419nmの紫色光(PURPLE)を発光するPURPLE−LEDを用い、PURPLE−LEDによって三原色蛍光体を励起して三原色光線の混合により白色光線とすることができる。したがって、本明細書、本特許請求の範囲の記載において、用語「UV−LED」、「紫色発光ダイオード」は、「紫色発光ダイオード」、「PURPLE−LED」も含むものである。
<実施例1:青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせ>
実施例1は、青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせを用いた面光源(100および200)である。
図4(および図3)を参照して、実施例1の面光源(100および200)について記載する。
実施例1の面光源(100および200)は、黄色蛍光体を混入した黄色蛍光膜101bを有する中空導光ユニット100と青色発光LED201を有するLED光源200を含む。
図4に示すように、青色LED201は、400nmないし500nmの波長帯域を有する青色光線を発光し、黄色蛍光膜101bに含有される黄色蛍光体は青色光線により励起されて波長変換し、500nmないし600nmを有する可視波長帯域を有する黄色光線、橙色光線などの黄色系光線を放射することができる。
そしてLED201からの青色光線L1(B)を黄色蛍光膜101bが吸収して黄色光線L2(Y)、L2(Y’)を放射し、一部の青色光線L1’(B)は吸収されずに黄色蛍光膜101bを透過し、黄色光線L2(Y)、L2(Y’)と青色光線L1’(B)が蛍光前面板101から出射してこれが混色して白色平面光L3(W)となる。
図3に示すように、白色平面光線を出射可能な面光源(100および200)はフルカラー液晶ディスプレイ(LCD)300のバックライトの用途に好適に用いられる。
図3に示すように、プリズム・フィルムおよび、または散乱フィルムからなる光学フィルム320を、面光源(100および200)とLCD300の間に介在してもよい。
蛍光膜101bに含有する黄色蛍光体に更に赤色蛍光体を追加して、赤色成分の不足を補うことができる。また黄色蛍光体の替わりに、緑色蛍光体と赤色蛍光体との混合体を用いてもよい。
<黄色蛍光体)
黄色蛍光体としては、例えば、周知のY3Al5O12:Ceなどのセリウムを付活したイットリウム・アルミニウム・ガーネット(Yttrium Aluminium Garnet)などのYAG系の蛍光体、アルカリ土類金属オルトケイ酸塩系の蛍光体を用いることができる。
図4(および図3)を参照して、青色LED光源200の青色LED201からの一次青色光線L1(B)および蛍光前面板101の黄色蛍光膜101bからの二次黄色光線L2(Y)の光路を次に説明する。
LED光源200は、回路基板202に実装した単数または複数の青色一次光線L1(B)を発する青色LED201からなり、中空導光ユニット100における左側の側面板105の前面に配置される。そして狭い指向角度を有する青色一次光線L1(B)は、ほぼ矩形の導光空間110内でほぼ横方向に指向される。
導光空間110の内部に導入された青色一次光線L1(B)は、反射内面106aを有する右端に配置され側面板106に向かって進行する。(図4で、青色一次光線L1(B)は矢印付き実線で示す)
青色一次光線L1(B)が、導光空間110内を横上方向に進んだときに、青色一次光線L1(B)は蛍光性前面板/シート101上にほぼ全面的に形成された黄色蛍光膜101bおよび、または黄色蛍光膜101bの上に離隔して形成された複数の部分反射膜101c(ハーフミラーなど)に到達する。
その時、青色一次光線L1(B)は、一部が蛍光性前面板/シート101の黄色蛍光膜101bで吸収され、黄色蛍光膜101bの内部に含有された黄色蛍光体を励起して黄色二次光線L2(Y)、L2’(Y)となる。図4に示すように、黄色二次光線L2(Y)、L2’(Y)は、無指向性光線(散乱光)で、矢印付き点線、破線で示される。
青色一次光線L1(B)が直接的に黄色蛍光膜101bに到達したときに 、黄色蛍光膜101bは比較的に輝度の高い黄色二次光線L2(Y)を放射する。
青色一次光線L1(B)が間接的に部分反射膜101cに到達したときに 、青色一次光線L1(B)は部分的に部分反射膜101cを通過して、黄色蛍光膜101bに到達し、黄色蛍光膜101bは上記黄色二次光線L2’(Y)より輝度の低い黄色二次光線L2’(Y)を放射する。
部分反射膜101cで反射した残りの青色一次光線L1(B)は、導光中空空間110内を背面板102の反射内面102aおよび、または右側の側板106の反射内面106aに向かって横右方向に進む。
更に、反射内面102aおよび、または反射内面106aで反射した青色一次光線L1(B)は、導光中空空間110内を前面板110の方向にほぼ横方向に進み、再び黄色蛍光膜101bを励起するか、黄色蛍光膜101bを透過する。
黄色蛍光膜101bに到達した青色一次光線L1(B)の他の一部は、そこで吸収されずに光透過板101aを通過し、青色光線L1’(B)(図4で矢印付き連続線で示す)として外部に出射する。
導光空間110内を横下方向に進んだ青色一次光線L1(B)は、反射性背面板/シート102の反射性内面102aおよび、または反射性側面板106の反射性内面106aに到達する。
更に、青色一次光線L1(B)は反射性内面102aおよび、または106aで反射されて横上方向に進み、黄色蛍光膜101bおよび、または部分反射膜101cに到達する。
そして青色一次光線L1(B)は再び直接的に、またはおよび、または部分反射膜101cを経由して間接的に黄色蛍光膜101bを励起し、蛍光前面板101から黄色二次光線L2(Y)、L2’(Y)が出射される。
以上に説明したように、黄色二次光線L2(Y)、L2’(Y)と青色一次光線L1の一部L1’(B)は光透過板101aから外部に出射して、これらが混色されてほぼ白色光線となり、対象物を照明する。
図3に示すように、蛍光前面板101に平面的な主表面を有する中空導光ユニット100は、フルカラー映像を表示できる液晶ディスプレイ(LCD)300の背面に、平面的な前面板101と対面するように配置され、従って面光源(100および200)はLCD300をその背面から照明できる。
<実施例2:紫外LEDと三原色蛍光体の組み合わせ>
実施例2は、図5(および図3)を参照して、紫外LEDと三原色(B、G、R)蛍光体を組み合わせた面光源である。
面光源(100および200)は、青色(B)、緑色(G)および赤色(R)からなる三原色(B、GおよびR)蛍光体を含有する蛍光膜101bを有する中空導光ユニット100と、紫外線(UV)を発光するUV−LED200を含む。
紫外LEDとしては、例えば、窒化ガリウム(GaN)系半導体化合物などの窒化物系化合物半導体(チップ)を用いた発光波長範囲が300nmないし400nmの近紫外LED素子を使用できる。
それにより、面光源(100および200)は、青色(B)、緑色(G)および赤色(R)からなる三原色(B、GおよびR)の混合色(混合色、合成色)からなる白色平面光線L2(W)を白色蛍光膜101bを設けた蛍光前面板101から出射できるようになる。
図5の上部に蛍光前面板101の三種類(101−1、101−2、101−3)を部分拡大断面図として示す。
第一の蛍光前面板101−1(図5の拡大部分断面図を参照)は、光透過板101aとその内面に形成した白色蛍光膜101b−1からなり、白色蛍光膜101b−1はそれぞれに青色(B)、緑色(G)および赤色(R)からなる三原色蛍光体(BP、GP、RP)の一種類を含有する三つの蛍光膜の積層体からなる。
第二の蛍光前面板101−2(図5の他の拡大部分断面図を参照)は、光透過板101aとその内面に形成した白色蛍光膜101b−2からなり、白色蛍光膜101b−2は青色(B)、緑色(G)および赤色(R)からなる三原色蛍光体(BP、GP、RP)の三種類を混合して含有する単一の蛍光膜からなる。
第三の蛍光前面板101−3(図5の他の拡大部分断面図を参照)は、光透過板101aとその内面に形成した白色蛍光膜101b−3からなる。そして白色蛍光膜101b−3は、青色(B)、緑色(G)および赤色(R)からなる三原色蛍光体(BP、GP、RP)の三種類のそれぞれを含有する点状または線状の三原色蛍光膜を隣接して光透過板101a内面に平行に配置したものである。
部分反射膜101cを、光透過光透過板101aの内面にほぼ全面的に形成された蛍光膜101bの上に形成するのが望ましい。
そして部分反射膜101cは前述のように通常のハーフミラー膜またはダイクロイック・ミラー膜(またはダイクロイック・ハーフミラー膜)からなることができる。
更に部分反射膜101cは複数の部分反射膜101cからなり、白色蛍光膜101b(101b−1,101b−2)の異なる領域に分離して配置するのが望ましい。
図5に示す中空導光ユニット100に用いられるダイクロイック・ミラー膜(またはダイクロイック・ハーフミラー膜)は、UV光線反射性および可視光線(三原色光線)透過性を有するダイクロイック・ミラー膜からなることができる。
図5に示す中空導光ユニット100に用いられるダイクロイック・ミラー膜(またはダイクロイック・ハーフミラー膜)は、UV光線反射性および可視光線(三原色光線)透過性を有するダイクロイック・ミラー膜からなることができる。ここでダイクロイック・ミラー膜は、紫外線のほとんどを反射するものであり、ダイクロイック・ハーフミラー膜は紫外線の一部を反射し、上記紫外線の残りを透過するものである。
<三原色蛍光体>
本発明に用いられる青色、緑色、赤色からなる三原色蛍光体を例示すると次の通りである。
a)青色蛍光体として例えば(Sr,Ca,Ba)10 (PO4)6 Cl2:Eu、(Ba,Mg)Al10O17:Eu、(Ca,Sr)5 (PO4)3 Cl:Euなどからなる蛍光体、
b)緑色蛍光体として例えばSr,Al2O4:Eu、(Ba,Sr)2,SiO4:Eu、ZnS:Cu,Al、(Ba,Mg)Al10O17:Eu,Mnなどからなる蛍光体、
c)赤色蛍光体として例えばY2O2S:Eu、La2O2S:Eu、YTaO4: Euなどからなる蛍光体を用いることができる。
<三原色蛍光ガラス>
三原色蛍光体の替わりに株式会社、住田光学ガラス株式会社から入手できる光学ガラスをベースとした紫外光線を可視波長に変換できる蛍光ガラス、商品名「ルミラス」シリーズを用いることができる。
それら一連の蛍光ガラスは「ルミラス−B」(商品名)、「ルミラス−G9」(商品名)、「ルミラス−R7」(商品名)、と名付けられ、紫外線領域の200から400nmの光を可視光に変換することができる。
365nmの紫外光で励起した場合、a)「ルミラス−B」(商品名)は410nmの青色の蛍光を、b)「ルミラス−G9」(商品名)は540nmの緑色の蛍光を、またc)「ルミラス−R7」(商品名)は610nmの赤色の蛍光を発する。
上記蛍光ガラスは、紫外線によるガラスの着色も少なく、紫外線を長時間照射した場合の性能の低下はほとんどない。
従って、上記蛍光ガラスは、例えば粒子状、ファイバー状、シート状の形態にして本発明に好適に用いられる。
再び図5を参照して、LED光源200のUV−LED201から放射される一次紫外光線L1(UV)と蛍光膜101bから放射される二次白色光線L2(W)の光路を説明する。
白色蛍光膜101bが、中空導光空間110を経由してUV−LED201から発するある量の一次紫外光線L1(UV)を吸収するときに、白色蛍光膜101bは一次紫外光線L1(UV)の励起により一次紫外光線L1(UV)の波長帯域をより長い青色、緑色および赤色からなる波長帯域を有し、これらの3原色の混合した二次白色光線L2(W)へ波長変換する。
一つまたは複数のUV−LED201を回路基板202実装したLED光源200は、中空導光ユニット100の左側の側面板の前面に配置される。
UV−LED201は、比較的に狭い指向角度を有する一次UV光線L1(UV)(図5で、矢印付き実線で示す)を導光空間110の入射端110a(図1参照)から導光空間110の内部に導入され、右側に配置された反射内面106aを有する側面板106に向かってほぼ横方向に進行する。
導光空間110内を横上方向に進んだ一次UV光線L1(UV)は、蛍光性前面板/シート101の白色蛍光膜101b(101b−1、101b−2)および、または部分反射膜101cに到達する。
白色蛍光膜101b(101b−1、101b−2)に到達した一次UV光線L1(UV)は、一部が蛍光性前面板/シート101の白色蛍光膜101b(101b−1、101b−2)で吸収されて、それに含有される青色、緑色および赤色蛍光体BP、GPおよびRPを励起して、青色、緑色および赤色光線が混合された白色二次光線L2(W)(L2,L2’)(図5で、矢印付き点線、破線で示す)となる。
一次UV光線L1(UV)が白色蛍光膜101b(101b−1、101b−2)に到達したときに、比較的に高い輝度の白色二次光線L2を放射する。
一次UV光線L1(UV)が部分反射膜101cに到達したときに、部分反射膜101cは一次UV光線L1(UV)の一部を反射し、残りを通過する。そして部分反射膜101cを通過した一次UV光線L1(UV)は白色蛍光膜101b(101b−1、101b−2)で吸収されて、比較的に低い輝度の白色二次光線L2’を放射する。
部分反射膜101cを反射した一次UV光線L1(UV)は中空空間101内を背面板101または右側の側面板106の反射内面102aまたは106aに向かって右下方向に進む。
更に、反射内面102aおよび、または106aに到達した一次UV光線L1(UV)は、中空空間101内を前面板101の方向に進み、直接的または部分反射膜101cを経由して再び白色蛍光膜101bを励起する。
二次光線(L2 およびL2’)は、光透過性板101から外部に出射して、これら三原色が混合されて白色面光線L2(W)となり、対象物を照明する。
図3に示すように、前面板101に平面的な主表面を有する中空導光ユニット100は、液晶ディスプレイ(LCD)300の背面に、平面的な前面板101と対面するように配置され、面光源(100および200)がLCD 320をその背面から照明できる。
本発明の実施例3の面光源を図7ないし図12に基づいて記載する。
図7は、本発明の実施例3の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図8は、本発明の実施例3において、一部を断面として示す概略的な部分斜視図である。
図9は、図8のB−B線に沿って切断した概略的な断面図であり、実施例3の面光源を液晶ディスプレイのバックライトとして用いた一例を示す。
図10は、図8のB−B線に沿って切断した概略的な断面図であり、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図11、図12は、実施例3の蛍光前面板を示す概略的な正面図であり、は蛍光前面板に設けた反射膜パターンの二例を示し、図11は垂直軸(Y)方向に延びる複数の帯状反射膜を水平軸(X)方向に配列した反射膜パターンであり、図12は複数の矩形状反射膜を垂直軸(Y)方向に配列したグループの複数を水平軸(X)方向に配列した反射膜パターンである
図7ないし図12を参照して、面光源は、中空導光ユニット100と短波長光線形半導体光源200からなる。
<半導体光源>
本発明に使用される半導体光源200(以下、LED光源200と呼称する)は、発光ダイオード(LED)と半導体レーザー(LD)を含み、本明細書および、または特許請求の範囲において上記LEDと上記LDをまとめてLEDと称する。
半導体光源200は、回路基板202の上にLED201を実装したものであり、長方形の回路基板202の前面に複数のLED201をその長さ方向(図7、図8でY軸方向)に少なくとも一組の線状配列を構成するようにすることができる。
そしてLED光源200は、反射性側面板102の前方に配置され、LED201から発する一次光線L1は中空導光空間110に指向される。
中空導光ユニット100Bは、離隔して対向して配置された一対の一方の側面板103、104と、離隔して対向して配置された一対の他方の側面板105、106とからなる所定の厚さを有するほぼ矩形の枠(フレーム)と、上記枠の上部に設けられた蛍光性前面板(蛍光性部材)101と、上記枠の下部に設けられた光反射性背面板(光反射性部材)102とからなるほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)であり、その内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Bは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
蛍光性前面板101−Bは、透明または半透明材料からなる光透過性板(またはシート、フィルム)101aと光透過性板(またはシート、フィルム)101a の内面に形成された蛍光膜101bからなる。
更に、蛍光膜101b上に部分的または全面的に反射膜101cを設けるのが望ましい。この反射膜101cは、高い反射率を要する通常のミラー膜または部分反射膜からなり、上記部分反射膜は広い波長帯域の光を部分的に反射しかつ残りの光を透過するハーフミラー膜、選択された波長帯域の光をほぼ全面的または部分的に反射しかつその他の帯域の光を透過するダイクロイック・ミラー膜(選択波長反射膜)、ダイクロイック・ハーフミラー膜から選択することができる。
上記ハーフミラー101cは、アルミニューム、銀、錫などの反射性金属を例えば真空蒸着やスパッタリングなどの薄膜形成手段により形成した、ほぼ全波長帯域の光線に対して光を反射し、かつ透過しうる厚さの半透過性および半反射性を有する金属反射膜である。
上記ダイクロイック・ミラー(ダイクロイック・ハーフミラーも含む)101c(多層光学反射鏡、二色鏡、誘電体鏡)は、青色光線(実施例1)、UV光線(実施例2)からなる短波長領域の光線を反射しかつその他の可視波長領域の光線を透過する選択波長反射性および透過性を有し、異なる屈折率の光学膜を積層した多層膜などからなる。
ダイクロイック・ミラー膜101cは、例えば、酸化チタン(TiO2 )(屈折率:2.2−2.5)、酸化タンタル(Ta2 O5 )(屈折率:2.0−2.3)などの高屈折率膜と、酸化珪素(SiO2 )(屈折率;約1.46)、酸化アルミニュームAl2O3(屈折率:1.58−1.67)などの低屈折率膜を交互に複数回、積層して、紫外光反射性および可視光透過性(選択反射および選択透過性)を有するようにものである。
反射膜101cを形成する蛍光膜101bの表面は平坦であるのが望ましい。多数の蛍光体粒子を蛍光膜101b内に含有して蛍光体粒子が表面に露出し蛍光膜101bの表面が凹凸面となる場合には、蛍光膜101bの表面に蛍光体粒子を含有しない光透過性平滑膜(図示せず)を形成し、上記光透過性平滑膜の平坦表面に反射膜101cを形成するのが望ましい。
以上に記載したように、光透過板101aの内面にほぼ全面的に形成した蛍光膜101bの表面に選択的、部分的に反射膜101cを形成するのが望ましく、また反射膜101cとしてハーフミラーまたはダイクロイック・ミラーを用いるのが更に望ましい。
それにより選択的に形成した反射膜101cは反射背面版102と共同して左端の側面板105の近辺(図1に示す導光空間110の左端110a)に配置されたLED光源200のLED201から発する一次光線を導光空間110の右端110b((図1参照)に配置された側面板106の近辺まで導光空間110内を進行させることができる。
反射背面板/シート102は、光反射性内面を有し、内面が鏡面処理されたアルミニューム板/シートを用いることができる。
その代りに、光反射性背面板102は、光透過性または光遮断性の板/シート部材102の内面(導光空間110の底面と面する領域)にほぼ全面的または部分的にアルミニューム、銀などからなる光反射膜102aが設けられている。
枠を構成する側面板103、104、105、106は、光反射性背面板102と同様に光反射性、光透過性または光遮断性の板/シート部材からなり、側面板103、104、105および、または106の少なくとも内面(105a、106aなど)を光反射性とする、内面に反射膜を形成するのが望ましい。
光透過性光透過板101aの材料としては、PMMAなどのアクリル樹脂(AC)、ポリスチロール樹脂(PS)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリエチレン・テレフタレート樹脂(PET)、シリコーン樹脂、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)などのフッ素樹脂などからなる光透過性樹脂(ポリマー)、シリコーン・ゴムなどを用いることができる。
光透過板/シート101aとして、光透過性樹脂板/シートの替わりに光透過性ガラス板/シート、光透過性石英板/シートなどの光透過性無機製板/シートを用いてもよい。
紫外線などの短波長光線の照射に対する耐久性を考慮すると光透過性無機製板/シートが優れている。
光透過性ポリマー性板/シートは、無機性板/シートと比較して軽量な利点があるが、紫外線、紫色、青色からなる短波長光線の長期間の直接的な照射により変色(黄変:イエローイング)、クラックの発生などの劣化を生じる恐れがある。
実施例3においては、光透過板/シートからなる光透過板101aの内面に全面的に蛍光膜101bを有しているので、短波長領域の一次光線L1(図10参照)の大部分は蛍光膜101bにおいて吸収され、一次光線L1が光透過板/シート101aを透過する光量は少ないので任意の上記のポリマー材料を使用してもその劣化は少ない。
実施例3のように、反射性背面板102および反射性側面板103、104、105、106の内面に光反射率の高いAl、Agなどの光反射膜を設けるときには、短波長領域の一次光線L1(図10参照)は反射性側面板103、104、105、106の板までほとんど到達しないので、上記光透過板101aと同じポリマー材料を使用することができ、上記部材の軽量化が達成できる。
蛍光膜101bは、光透過板/シートからなる光透過板101aの内面に短波長光線(一次光線)の照射によって上記短波長光線より長い波長範囲の可視光線(二次光線)に波長変換する複数の蛍光体顔料を光透過性バインダー内に分散して配置したものとすることができる。
上記光透過性バインダーとしては、短波長光線(一次光線)の長期間の照射によって比較的に劣化しにくい光透過性樹脂または光透過性低融点ガラスを用いることができる。
短波長光線(一次光線)として近紫外線を用いるときには、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などの耐紫外性を有するポリマーまたは低融点ガラスなどの光透過性バインダーを用いるのが望ましい。
耐紫外性を改良したエポキシ樹脂(例えば、特許第3654353号公報を参照)を耐紫外性光透過性バインダーとして用いることができる。
短波長光線(一次光線)として青色光線を用いるときには、耐紫外性を有する上記光透過性バインダーの他に、通常のエポキシ樹脂、アクリル樹脂など任意の透明樹脂バインダーを用いることができる。
具体的には、上記蛍光膜101bは、多数の蛍光体顔料粒子を透明シリコーン樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料などの透明樹脂塗料に分散した混合液をポリマーまたはガラスからなる光透過性板/シート101aの内面に塗布し、乾燥または硬化して、上記蛍光膜101bを光透過性板/シート101aの内面に形成することができる。
光透過性板/シート101aがガラス、石英からなる無機材料からなる場合には、これと比べて軟化または溶融温度の低い低融点ガラス粒子(低融点ガラス・フリット、低融点ガラス・バインダー)と蛍光体顔料粒子を含む混合液を光透過性板/シート101aの内面に塗布し、乾燥後に低融点ガラス粒子を軟化または溶融温度以上に加熱して焼成して、上記蛍光膜101bを光透過性板/シート101aの内面に形成することができる。
真空蒸着、スパッタリング技術を用いて、蛍光体顔料をポリマーまたはガラスからなる光透過性板/シート101aの内面に形成してもよく、この場合にはバインダーは省略できる。
図7ないし図12に示すように、蛍光前面板101光透過板101aの内面のほぼ全ての領域に蛍光膜101bを形成し、部分反射/透過(半透過鏡)膜101cを蛍光膜101b上に部分的に形成してもよい。
複数の部分反射膜101c、101c’は蛍光膜101bの複数の異なる領域に離隔して配置することができる。
更に、図9、図11、図12に示すように、実施例3では、それぞれの部分反射膜101c、101c’の横幅(w1,−−−−−−,w−n(n=1,2, −−−−,n−1,n))の寸法はほぼ同じであり(実施例1、実施例2(図3、図6A、図6B参照)と同じ)、隣接する部分反射膜101c、101c’間の距離(d1,−−−−−−,d−n(n=1,2,−−−−,n−1,n))もほぼ同じであり、隣接する部分反射膜101c、101c’間のピッチ(間隔) (p1,−−−−−−,p−n(n=1,2, −−−−,n−1,n))もほぼ同じ(実施例1、実施例2(図3、図6A、図6B参照)と同じ)であるが、実施例1、実施例2(図3、図6A、図6B参照)と異なり、上記の横幅w−n、距離d−nまたは、およびピッチp−nは互いに可変している。
図11に示すように、全ての部分反射膜101cは、垂直方向に延びる長方形、ストライプ状(帯状)などの平面形状を有するほぼ同じ寸法、形状の延長領域パターンを有している。即ち、全ての部分反射膜101cの延長領域パターンは、水平方向の幅w1,−−−−−−,w−n(n=1,2,−−−−,n−1,n)はおよび垂直方向の長さは同じである。(この点は図6Aに示す実施例1、2と同じである。)
しかしながら、図11に示すように、部分反射膜101cは、水平方向の隣接距離d1,−−−−−−,d−n(n=1,2,−−−−,n−1,n)および水平方向のピッチp1,−−−−−−,p−n(n=1,2,−−−−,n−1,n)は互いに異なっている。そして部分反射膜101cは、水平方向の隣接距離はd1,−−−−−−,d−nおよび水平方向のピッチp1,−−−−−−,p−nは、左側の側面板105の近辺に配置されたLED光源200の位置から右側の側面板106の位置に向かって連続的または段階的に増加するように変化している。(例えば、d−n>d1、p−n>p1)
図12に示すように、分離領域パターンSPは、複数の部分反射膜101c’を縦方向に分離して配置したものであり、部分反射膜101c’のそれぞれは縦方向に離隔して延びる複数の円形(図12示)、楕円形または正方形、多角形、楕円形などの任意の平面形状を有するほぼ同じ寸法、形状である。そして分離領域パターンSPの複数が横方向に隔離して配列されている。
そして上記隣接距離はd1,−−−−−−,d−nおよび上記ピッチp1, −−−−−−,p−nは、左側の側面板105の近辺に配置されたLED光源200の位置から右側の側面板106の位置に向かって連続的または段階的に増加するように変化している。(例えば、d−n>d1、p−n>p1)
前述のように、実施例3においては、図7ないし図12に示すように、複数の部分反射膜101cが蛍光膜101b上に配列され、上記離隔距離および、または上記ピッチが左側の側面板105の近辺から右側の側面板106に向かって連続的または断続的に、横方向に可変している。
換言すると、蛍光膜101bの面積と部分反射膜101cの面積の比率は、LED201から右側の側面板106に向かって減少するように設定されているので、一次光線L1が側面板106の近辺まで到達できる。
図10に示すように、LED光源200のLED201からの一次光線L1(青色またはUV光線)は、中空空間110の内部を進行し、蛍光前面板101−Bの蛍光膜101bと背面板102の反射内面102aとの間で複数回、反射を繰り返す。
それにより、一次光線L1はその進行途中で徐々に蛍光膜101bの異なる領域を励起し、蛍光膜101bは二次光線L2(黄色またはUV光線)を放射し、面光源(100Bおよび200)は、中空導光ユニット100Bの蛍光前面板101−B上の蛍光膜101bのほぼすべての領域から、ほぼ均一な輝度を有する白色光線(青色光線L1と黄色光線L2が混色した疑似白色光またはB、G、R色光が混色した白色光L2)を出射することができる。
図10に示すように、蛍光前面板101−Bに平面的な主表面を有する中空導光ユニット100Bは、フルカラー映像を表示できる液晶ディスプレイ(LCD)300の背面に、平面的な前面板101−Bと対面するように配置され、従って面光源(100Bおよび200)はLCD300をその背面から照明できる。(更にプリズムシートおよび、または散乱シートからなる光学シート320をLCD300と蛍光前面板101−Bとの間に介在してもよい。)
図13、図14を参照して、本発明の実施例4の面光源について記載する。この実施例4は前述の実施例3の一変形である。
図13は、実施例4の面光源を示す概略的な断面図である。
図14は、実施例4に用いる蛍光前面板を示す概略的な平面図である。
図13、図14に示すように、実施例4の面光源は、中空導光ユニット100CとLED光源200からなる。
複数の前述の実施例と同様に、実施例4の半導体光源200は、回路基板202の上にLED201を実装したものであり、長方形の回路基板202の前面に複数のLED201をその長さ方向に少なくとも一組の線状配列を構成するようにすることができる。
図13に示すように、中空導光ユニット100Cは、ほぼ矩形の蛍光前面板101−Cと、蛍光性前面板101−Cと離隔して対向して配置されたほぼ矩形の反射背面板102と、離隔して対向して配置された一対の側面板105、106を含み、そして対向する前面板101−C、背面板102と、対向する一対の側面板105、106からなるほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)の内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Cは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
LED光源200は、側面板105の前方に配置され、LED201から発する一次光線L1は中空導光空間110に指向される。
蛍光性前面板101−Cは、透明または半透明材料からなる光透過性板101aと光透過性板101a の内面にほぼ全面的に形成された蛍光膜101bと、蛍光膜101b上に選択的に形成された部分反射膜101c’からなる。
実施例4の部分反射膜101c’は、例えば実施例3の部分反射膜101cと同様に、ハーフミラー膜、ダイクロイック・ハーフミラー膜から選択することができる。
図13、図14に示すように、実施例4の部分反射膜101c’は、異なる面
積を有する複数のほぼ長方形の平面形状をなす複数の部分反射膜101c’か
らなる。
そして隣接する部分反射膜101c’の離間距離(d1,−−−−,d−n)はほぼ等しい(例えばd−n=d1)。
一方、それぞれの部分反射膜101c’の横方向の幅(w1,−−−−,w−n)および部分反射膜101c’の横方向のピッチ(p1,−−−−−,p−n)が、左の側面板105の近辺のLED光源200の位置から右の側面板105の位置に向かって連続的、断続的に減少するように変化している。(例えばp−n<p1、w−n<w−n)。
図13に示すように、LED光源200のLED201からの一次光線L1(青色またはUV光線)は、中空空間110の内部を進行し、蛍光前面板101−Cの蛍光膜101b’と背面板102の反射内面102aとの間で複数回、反射を繰り返す。
図13に示すように、蛍光前面板101−Cに平面的な主表面を有する中空導光ユニット100Cは、フルカラー映像を表示できる液晶ディスプレイ(LCD)300の背面に、平面的な前面板101−Cと対面するように配置され、従って面光源(100Cおよび200)はLCD300をその背面から照明できる。
更にプリズムシートおよび、または散乱シートからなる光学シート320をLCD300と蛍光前面板101−Cとの間に介在してもよい。
それにより、実施例4の面光源(100Cおよび200)では、実施例3と同様に、一次光線L1はその進行途中で徐々に蛍光膜101bの異なる領域を励起し、蛍光膜101bは二次光線L2(黄色またはUV光線)を放射し、従って面光源(100Cおよび200)は、中空導光ユニット100Cの蛍光前面板101−C上の蛍光膜101bのほぼすべての領域から、ほぼ均一な輝度を有する白色光線(青色光線L1と黄色光線L2/L2’が混色した疑似白色光またはB、G、R色光が混色した白色光L2/L2’)を出射することができる。
図15ないし図18を参照して、本発明の実施例5の面光源について以下のように記載する。
図15は、本発明の実施例5の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図16は、本発明の実施例5の面光源の内部を示すためにその一部を除去して示す概略的な部分斜視図である。
図17は、図16のC−C線に沿って切断した概略的な断面図である。
図18は、図16のC−C線に沿って切断した概略的な断面図であり、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図15ないし図18を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Dと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
複数の前述の実施例と同様に、実施例5の半導体光源200A、200Bのそれぞれは、回路基板202の上にLED201を実装したものであり、長方形の回路基板202の前面に複数のLED201をその長さ方向に少なくとも一組の線状配列を構成するようにすることができる。
中空導光ユニット100Dは、ほぼ矩形の蛍光前面板101−Dと、蛍光性前面板101−Dと離隔して対向して配置されたほぼ矩形の反射背面板102と、離隔して対向して配置された一対の側面板105、106を含み、そして対向する前面板101−D、背面板102と、対向する一対の側面板105、106からなるほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)の内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Dは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
一方のLED光源200Aは、左側の側面板105の前方に配置され、LED光源200A のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1を一方の光入力端110aから中空導光空間110内をほぼ右横方向に入射させる。
そして他方のLED光源200Bは、右側の側面板106の前方に配置され、LED光源200B のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1を他方の光入力端110bから中空導光空間110のほぼ左横方向に入射させる。
蛍光性前面板101−Dは、光透過性板101aと光透過性板101aの内面にほぼ全面的に形成された蛍光膜101bと、蛍光膜101b上にほぼ全面的に形成された部分反射膜101c2からなる。
実施例5の部分反射膜101c2は、複数の前記実施例と同様に、ハーフミラー膜、ダイクロイック・ハーフミラー膜から選択することができる。
図15ないし図18に示すように、複数の前記実施例と異なり、実施例5の部分反射膜101c2は、蛍光膜101b上にほぼ全面的に形成される。
図18(および図15)に示すように、左端の光入射部110aに位置するLED光源200AのLED201からの一次光線L1(青色またはUV光線)は、中空空間110の内部を左端から中心Ctに向かって進行し、また光入射部110bに位置するLED光源200BのLED201からの一次光線L1(青色またはUV光線)は、中空空間110の内部を右端から中心Ctに向かって進行する。
このとき、両方の一次光線L1は、蛍光前面板101の部分反射膜101c2と背面板102の反射内面102aとの間を複数回、部分反射を繰り返して中心Ctに向かって進行する。
部分反射膜101c2に到達した一次光線L1は、その一部が部分反射膜101c2で反射されて中空空間110内を更に進行する。一方、その他の一次光線L1は部分反射膜101c2を通過して蛍光膜101bを励起して二次光線L2(黄色光線または三原色が混合した白色光線)を放射する。
図4を参照して詳細に説明したように、青色光線L1(B)を発光するBRUE LED201と青色光線L1(B)の励起により黄色光線L2(Y)を放射する蛍光体を含有する蛍光膜101bの組み合わせを用いるときには、吸収されずに蛍光膜101bを透過した青色光線L1(B)と黄色光線L2(Y)の混合した疑似白色光線L3(W)を照明光線としている。
図5を参照して詳細に説明したように、UV光線L1(UV)を発光するUV−LED201とUV光線L1(UV)の励起により三原色光線を放射する三原色蛍光体BP、GP、RPを含有する蛍光膜(101b−1、101b−2)の組み合わせを用いて、三原色光線の混色した白色光線L2(W)を照明光線としている。
図18に示すように、蛍光前面板101−Dに平面的な主表面を有する中空導光ユニット100Dは、フルカラー映像を表示できる液晶ディスプレイ(LCD)300の背面に、平面的な前面板101−Dと対面するように配置され、従って面光源(100Dおよび200)はLCD300をその背面から照明できる。(更にプリズムシートおよび、または散乱シートからなる光学シート320をLCD300と蛍光前面板101−Dとの間に介在してもよい。)
図19ないし図22を参照して、本発明の実施例6の面光源について以下のように記載する。
図19は、本発明の実施例6の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図20は、本発明の実施例6の面光源の内部を示すために、その一部を断面とし、一部を切り欠いた概略的な斜視図である。
図21は、図20のD−D線に沿って切断した概略的な断面図である。
図22は、図20のD−D線に沿って切断した概略的な断面図であり、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図19ないし図22を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Eと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
複数の前述の実施例と同様に、実施例6の半導体光源200A、200Bのそれぞれは、回路基板202の上にLED201を実装したものであり、長方形の回路基板202の前面に複数のLED201をその長さ方向(図19、図20でY軸方向)に少なくとも一組の線状配列を構成するようにすることができる。
中空導光ユニッ100Eは、ほぼ矩形の蛍光前面板101Eと、蛍光性前面板101Eと離隔して対向して配置されたほぼ矩形の反射背面板102と、離隔して対向して配置された一対の側面板105、106および離隔して対向して配置された他の一対の側面板103、104を含む。そして対向する前面板101E、背面板102と、側面板103、104、105、106からなるほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)の内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Eは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
一方のLED光源200Aは、左側の側面板105の前方に配置され、LED光源200A のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1を一方の光入力端110aから中空導光空間110内をほぼ右横方向に入射させる。そして他方のLED光源200Bは、右側の側面板106の前方に配置され、LED光源200B のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1を他方の光入力端110bから中空導光空間110のほぼ左横方向に入射させる。
蛍光性前面板101Eは、光透過性板/シート101dと光透過性板/シート101d の内部に含有された複数の蛍光体粒子101eと、光透過性板/シート101d の内面に形成された部分反射膜101cからなる。
青色一次光線を発する青色LED201を用いるときには、上記蛍光体粒子101eは、青色一次光線の励起により黄色二次光線を放射する黄色蛍光体からなり、一方、UV一次光線を発するUV−LED201を用いるときには、上記蛍光体粒子101eは、UV一次光線の励起によりそれぞれB、G、R光線を放射する青色、緑色、赤色蛍光体粒子の混合体からなる。
実施例6では、部分反射膜101cは、実施例5と同様に光透過性板/シート101d の内面にほぼ全面的に形成されている。
部分反射膜101cは、複数の前記実施例と同様に、ハーフミラー膜、ダイクロイック・ハーフミラー膜から選択することができる。
図22(および図19ないし図21)に示すように、左端の光入射部110aに位置するLED光源200AのLED201からの一次光線L1(青色またはUV光線)は、中空空間110の内部を左端から中心Ctに向かって進行し、また光入射部110bに位置するLED光源200BのLED201からの一次光線L1(青色またはUV光線)は、中空空間110の内部を右端から中心Ctに向かって進行する。
このとき、両方の一次光線L1は、蛍光前面板101の部分反射膜101cと背面板102の反射内面102aとの間を複数回、部分反射を繰り返して中心Ctに向かって進行する。
部分反射膜101cに到達した一次光線L1は、その一部が部分反射膜101cで反射されて中空空間110内を更に進行する。一方、その他の一次光線L1は部分反射膜101cを通過して光透過板101d内に混入された蛍光体粒子101eを励起して二次光線L2(黄色光線または三原色が混合した白色光線)を放射する。
図4を参照して詳細に説明したように、青色光線L1(B)を発光するBRUE LED201と青色光線L1(B)の励起により黄色光線L2(Y)を放射する蛍光体101eの組み合わせを用いるときには、吸収されずに蛍光体101eを透過した青色光線L1(B)と黄色光線L2(Y)の混合した疑似白色光線L3(W)を例えばLCD300(図3などを参照)の照明光線としている。
図5を参照して詳細に説明したように、UV光線L1(UV)を発光するUV−LED201とUV光線L1(UV)の励起により三原色光線を放射する三原色蛍光体BP、GP、RP101eの組み合わせを用いて、三原色光線の混色した白色光線L2(W)を例えばLCD300(図3などを参照)の照明光線としている。
図23およぴ図24を参照して、本発明の実施例7の面光源について以下のように記載する。
図23は、実施例7の面光源の概略的な断面図である。
図24は、実施例7の蛍光前面板101Fを示す概略的な平面図である。
この実施例7は、前述の実施例7の一変形である。
図23、図24を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Fと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
複数の前述の実施例と同様に、実施例7の半導体光源200A、200Bのそれぞれは、回路基板202の上にLED201を実装したものであり、長方形の回路基板202の前面に複数のLED201をその長さ方向に少なくとも一組の線状配列を構成するようにすることができる。
中空導光ユニッ100Fは、ほぼ矩形の蛍光前面板101Fと、蛍光性前面板101Fと離隔して対向して配置されたほぼ矩形の反射背面板102と、離隔して対向して配置された一対の側面板105、106および離隔して対向して配置された他の一対の側面板103、104(図19、図20参照)を含み、そして対向する蛍光前面板101F、背面板102と、側面板103、104、105、106からなるほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)の内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Fは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
一方のLED光源200Aは、左側の側面板105の前方に配置され、LED光源200A のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1を一方の光入力端110a(図19参照)から中空導光空間110内をほぼ右横方向に入射させる。そして他方のLED光源200Bは、右側の側面板106の前方に配置され、LED光源200B のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1を他方の光入力端110b(図19参照)から中空導光空間110のほぼ左横方向に入射させる。
蛍光性前面板101Fは、光透過性板/シート101dと、光透過性板/シート101d の内部に含有された複数の蛍光体粒子101eと、光透過性板/シート101d の内面に形成された部分反射膜101c2からなる。
青色一次光線を発する青色LED201を用いるときには、上記蛍光体粒子101eは、青色一次光線の励起により黄色二次光線を放射する黄色蛍光体からなり、一方、UV一次光線を発するUV−LED201を用いるときには、上記蛍光体粒子101eは、UV一次光線の励起によりそれぞれB、G、R光線を放射する青色、緑色、赤色蛍光体粒子の混合体からなる。
実施例7では、部分反射膜101c2は、実施例6と異なり蛍光体101e含有光透過性板/シート101d の内面に部分的に形成されている。
そして実施例7の部分反射膜101c2は、実施例1の図6Aと同様に、垂直軸(Y)方向に延びる複数の長方形、ストライプ状(帯状)などの平面形状を有するほぼ同じ寸法、形状の反射膜を水平軸(X)方向に配列した反射膜パターンである
部分反射膜101c2は、複数の前記実施例と同様に、ハーフミラー膜、ダイクロイック・ハーフミラー膜から選択することができる。
全ての部分反射膜101c2は、水平方向(X軸方向)の幅「w」は同じであり、垂直方向(Z軸方向)の長さ「ln」は同じであり、水平方向(X軸方向)の隣接距離「d」、水平方向(X軸方向)のピッチ「p」は同じである。
部分反射膜101c2に到達した一次光線L1は、その一部が部分反射膜101c2で反射されて中空空間110内を更に進行する。一方、その他の一次光線L1は部分反射膜101c2を通過して光透過板101d内に混入された蛍光体粒子101eを励起して二次光線L2(黄色光線または三原色が混合した白色光線)を放射する。
図4を参照して詳細に説明したように、青色光線L1(B)を発光するBRUE LED201と青色光線L1(B)の励起により黄色光線L2(Y)を放射する蛍光体101Fの組み合わせを用いるときには、吸収されずに蛍光体101Fを透過した青色光線L1(B)と黄色光線L2(Y)の混合した疑似白色光線L3(W)を例えばLCD300(図3などを参照)の照明光線としている。
図5を参照して詳細に説明したように、UV光線L1(UV)を発光するUV−LED201とUV光線L1(UV)の励起により三原色光線を放射する三原色蛍光体101eの組み合わせを用いて、三原色光線の混色した白色光線L2(W) を例えばLCD300(図3などを参照)の照明光線としている。
図25およぴ図26を参照して、本発明の実施例8の面光源について以下のように記載する。
図25は、実施例8の面光源の概略的な断面図である。
図26は、実施例8の蛍光前面板101Gを示す概略的な平面図である。
この実施例8は、ここでは前述の実施例7の一変形であるので同様な説明はできるだけ省略する。
図25、図26を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Gと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
蛍光性前面板101Gは、光透過性板/シート101d の内部に複数の蛍光体粒子101eを含有した蛍光性板/シートと、その内面に形成され複数の部分反射膜101c2からなる。
全ての部分反射膜101c2は、垂直方向に延びる長方形、ストライプ状(帯状)などの平面形状を有するほぼ同じ寸法、形状のパターンを有している。即ち、全ての部分反射膜101c2の延長領域パターンは、水平方向の幅w1, −−−−−−,wn(例えばw1=wn)はおよび垂直方向の長さ(ln)は同じである
しかしながら、部分反射膜101c2は、水平方向の隣接距離d1,−−−−−−,dn(n=1,2,−−−−,n)および、または水平方向のピッチp1,−−−−−−,pn(n=1,2,−−−−,n)は可変している。
そして部分反射膜101c2は、上記隣接距離はd1,−−−−−−,dnおよび、または水平方向の上記ピッチp1,−−−−−−,pnは、左右の側面板105/106、左右のLED光源200A/200Bの位置から蛍光前面板101Gの中心Ctに向かって連続的または段階的に増加するように変化している。(例えば、dn>d1、pn>p1)
従って、左右のLED光源200A/200Bからの一次光線L1が中心Ctまでほぼ平均した光強度で到達し、蛍光板(101dおよび101e)はその全面にわたってほぼ平均した二次可視光線L2を放射でき、よって蛍光前面板101Gからほぼ均一な二次可視光線L2を出射できる。
図27およぴ図28を参照して、本発明の実施例9の面光源について以下のように記載する。
図27は、実施例9の面光源の概略的な断面図である。
図28は、実施例9の蛍光前面板101Hを示す概略的な平面図である。
この実施例9は、ここでは前述の実施例7、実施例8の一変形であるので同様な記載内容、説明はできるだけ省略する。
図27、図28を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Hと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
蛍光性前面板101Hは、光透過性板/シート101d の内部に複数の蛍光体粒子101eを含有した蛍光性板/シートと、その内面に形成され複数の部分反射膜101c3からなる。
全ての部分反射膜101c3は、垂直方向に延びる長方形、ストライプ状(帯状)などの平面形状を有するほぼ同じ形状のパターンを有している。
全ての部分反射膜101c3は、垂直方向に延びる長方形、ストライプ状(帯状)などの平面形状を有するほぼ同じ形状のパターンを有している。即ち、全ての部分反射膜101c3の延長領域パターンは、水平方向の幅w1,−−−−−−,wn(例えばw1=wn)はおよび垂直方向の長さ(ln)は同じである
しかしながら、部分反射膜101c3は、水平方向の幅w1,−−−−−−, wn、水平方向の隣接距離d1,−−−−−−,dn(n=1,2,−−−−,n)および、または水平方向のピッチp1,−−−−−−,pn(n=1,2, −−−−,n)は可変している。
そして部分反射膜101c3は、上記水平方向の幅w1,−−−−−−,wnが、左右の側面板105/106、左右のLED光源200A/200Bの位置から蛍光前面板101Hの中心Ctに向かって連続的または段階的に減少するように変化している。(例えば、wn<w1)
そして部分反射膜101c3は、上記隣接距離はd1,−−−−−−,dnおよび、または水平方向の上記ピッチp1,−−−−−−,pnは、左右の側面板105/106、左右のLED光源200A/200Bの位置から蛍光前面板101Hの中心Ctに向かって連続的または段階的に増加するように変化している。(例えば、dn>d1、pn>p1)
従って、左右のLED光源200A/200Bからの一次光線L1が中心Ctまでほぼ平均した光強度で到達し、蛍光板(101dおよび101e)はその全面にわたってほぼ平均した二次可視光線L2を放射でき、よって蛍光前面板101Hからほぼ均一な二次可視光線L2を出射できる。
図29ないし図33を参照して、本発明の実施例10の面光源について以下のように記載する。
図29は、本発明の実施例10の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図30は、本発明の実施例10の面光源の内部を示すために、その一部を断面とし、一部を切り欠いた概略的な斜視図である。
図31は、図30のE−E線に沿って切断した概略的な断面図である。
図32は、図30のE−E線に沿って切断した概略的な拡大断面図であり、両面から平面光線を出射できる面光源を示し、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図33は、図30のE−E線に沿って切断した概略的な断面図であり、片面から平面光線を出射する面光源を示し、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図29ないし図33を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Jと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
複数の前述の実施例と同様に、実施例10の半導体光源200A、200Bのそれぞれは、回路基板202の上に短波長光線形LED201を実装したものであり、長方形の回路基板202の前面に複数のLED201をその長さ方向(図29、図30でY軸方向)に少なくとも一組の線状配列を構成するようにすることができる。
図29、図30に示すように、中空導光ユニッ100Jは、X軸方向に離隔して対向して配置された一対の側面板105、106と、Y軸方向に離隔して対向して配置された他の一対の側面板103、104とからなりZ軸方向に所定の厚さを有するほぼ矩形の枠部材と、上記枠部材の上部をカバーするほぼ矩形の蛍光前面板101−Dと、上記枠部材の下部をカバーするほぼ矩形の蛍光背面板120を備える。
対向する蛍光前面板101−Dと蛍光背面板120の間に上記枠部材を介在して、ほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)が構成され、その内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Jは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
一方のLED光源200Aは、左側の側面板105の前方に配置され、LED光源200A のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1を一方の光入力端110aから中空導光空間110内をほぼ右横方向に入射させる。そして他方のLED光源200Bは、右側の側面板106の前方に配置され、LED光源200B のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1を他方の光入力端110bから中空導光空間110のほぼ左横方向に入射させる。
蛍光性前面板101−Dは、光透過性板/シート101aと、光透過性板/シート101aの内面に形成され複数の蛍光体粒子を含有する蛍光膜101bと、蛍光膜101bに形成された部分反射膜101c2からなる。
蛍光性背面板120は、光透過/反射板120aと、光透過/反射板120a の内面に形成され複数の蛍光体粒子を含有する蛍光膜120bと、蛍光膜120bに形成された部分反射膜120cからなることができる。
図32に示すように、光透過/反射板120aとして光透過板を選ぶ場合には、蛍光膜120cから放射された二次光線L2を、蛍光性前面板101−Dと蛍光背面板120の両面から外部に面光線を出射させることができる。
図33に示すように、光透過/反射板120aとして光反射板を選ぶ場合には、蛍光膜120cから放射された二次光線L2を、蛍光性前面板101−Dのみから外部に面光線が出射させる。
青色一次光線を発する青色LED201を用いるときには、蛍光膜101b、120bは青色一次光線の励起により黄色二次光線を放射する黄色蛍光体を含有し、一方、UV一次光線を発するUV−LED201を用いるときには、蛍光膜101b、120bはUV一次光線の励起によりそれぞれB、G、R光線を放射する青色、緑色、赤色蛍光体粒子の混合体を含有する。
実施例10では、部分反射膜101c2、120cは、蛍光膜101b、120bにほぼ全面的に形成されている。
しかしながら、部分反射膜101c2および、または120cは、例えば前述の幾つかの実施例で参照した図6A、図6B、図11、図12、図14、図24、図26、図28に示すように、蛍光膜101bおよび、または120bに部分的に形成してもよい。
部分反射膜101c2/120cは、複数の前記実施例と同様に、ハーフミラー膜、ダイクロイック・ハーフミラー膜から選択することができる。
蛍光膜101b、120bの表面が平滑面でない場合には、蛍光膜101b、120bの表面に光透過性平滑膜(図示せず)を形成し、この光透過性平滑膜の平滑表面に部分反射膜101c2、120cを形成してもよく、これにより部分反射膜101c2を鏡面化することができる。
図32、図33(および図29ないし図31)に示すように、一方の光入射部110aに位置するLED光源200AのLED201からの一次光線L1−1(L1))(青色またはUV光線)は、中空空間110の内部を一方の光入射部110aから中心Ctに向かって進行する。
これと同時に、他方の光入射部110bに位置するLED光源200BのLED201からの一次光線L1−2(L1)(青色またはUV光線)は、中空空間110の内部を他方の光入射部110bから中心Ctに向かって進行する。
このとき、両方の一次光線L1−1、L1−2(L1)は、蛍光前面板101−Bの部分反射膜101c2と、蛍光背面板120の部分反射膜120cとの間を複数回、部分反射を繰り返して中心Ctに向かって進行する。
部分反射膜101c2/120cに到達した一次光線L1−1/L1−2 (L1)は、その一部が部分反射膜101c2/120cで反射されて中空空間110内を更に進行する。
一方、その他の一次光線L1−1/L1−2 (L1)は部分反射膜101c2/120cを通過して蛍光体膜101b/120bを励起して二次光線L2−1/L2−2(L2)黄色光線または三原色が混合した白色光線)を放射する。
図32、図33に示すように、青色光線L1(B)を発光する青色LED201と青色光線L1(B)の励起により黄色光線L2(Y)を放射する黄色蛍光体を含有する蛍光膜101b/120bの組み合わせを用いるときには、吸収されずに蛍光膜101b/120bを透過した青色光線L1(B)と黄色光線L2(Y)の混合した疑似白色面光線を例えば液晶ディスプレイLCD−1、LCD−2のバックライトとしている。
図32、図33に示すように、UV光線L1(UV)を発光するUV−LED201とUV光線L1(UV)の励起により三原色光線を放射する三原色蛍光体を含有する蛍光膜101b/120bの組み合わせを用いる場合には、三原色光線の混色した白色光線L2−1/L2−2を例えば液晶ディスプレイLCD−1、LCD−2のバックライトとしている。
この実施例10では、唯一の面光源(100Jおよび200A/200B)を用いて、観察者VW−1が見るLCD−1と、別の観察者VW−2が見るLCD−2の両方を同時に照明することができる。
この実施例10では、光透過板101aに蛍光膜101b、部分反射膜101c2を積層した蛍光前面板101−Dおよび光透過板120aに蛍光膜120b、部分反射膜120cを積層した蛍光背面板120を用いているが、蛍光前面板101−Dおよび、または蛍光前面板120の替わりに例えば図19ないし図23に示すように、光透過板に複数の蛍光体粒子を含有した蛍光透過板に部分的または全面的に部分反射膜を形成した蛍光前面板および、または蛍光背面板を用いてもよく、その効果は同様である。
図34ないし図38を参照して、本発明の実施例11の面光源について以下のように記載する。
図34は、本発明の実施例11の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図35は、本発明の実施例11の面光源の内部を示すためにその一部を断面とし、一部を切り欠いた概略的な斜視図である。
図36は、図35のF−F線に沿って切断した概略的な断面図である。
図37は、図35のF−F線に沿って切断した概略的な拡大断面図であり、青色LEDと黄色蛍光体を組み合わせたときの、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図38は、図35のF−F線に沿って切断した概略的な拡大断面図であり、UV−LEDと三原色蛍光体を組み合わせたときの、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図34ないし図38を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Kと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
複数の前述の実施例と同様に、実施例11の半導体光源200A、200Bのそれぞれは、回路基板202の上に短波長光線形LED201を実装したものであり、長方形の回路基板202の前面に複数のLED201をその長さ方向(図34、図35でY軸方向)に少なくとも一組の線状配列を構成するようにすることができる。
図34、図35に示すように、中空導光ユニッ100Kは、X軸方向に離隔して対向して配置された一対の側面板105、106と、Y軸方向に離隔して対向して配置された他の一対の側面板103、104とからなりZ軸方向に所定の厚さを有するほぼ矩形の枠部材と、上記枠部材の上部をカバーするほぼ矩形の蛍光前面板101−Eと、上記枠部材の下部をカバーするほぼ矩形の蛍光背面板120を備える。
対向する蛍光前面板101−Eと蛍光背面板120の間に上記枠部材を介在して、ほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)が構成され、その内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Kは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
一方のLED光源200Aは、左側の側面板105の前方に配置され、LED光源200A のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1−1を一方の光入力端110aから中空導光空間110内をほぼ右横方向に入射させる。
そして他方のLED光源200Bは、右側の側面板106の前方に配置され、LED光源200BのLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1−2を他方の光入力端110bから中空導光空間110のほぼ左横方向に入射させる。
光透過前面板101−Eは、光透過性板/シート101aと、光透過性板/シート101a の内面に形成された部分反射膜101c2からなる。
蛍光性背面板120は、光透過/反射板120aと、光透過/反射板120a の内面に形成され複数の蛍光体粒子を含有する蛍光膜120bからなることができる。
図37に示すように、青色一次光線を発する青色LED201を用いるときには、背面板120−B上の蛍光膜120bは青色一次光線の励起により黄色二次光線を放射する黄色蛍光体を含有する。
図38に示すように、一方、UV一次光線を発するUV−LED201を用いるときには、蛍光膜101b、120bはUV一次光線の励起によりそれぞれB、G、R光線を放射する青色、緑色、赤色蛍光体粒子の混合体を含有する。
実施例11では、部分反射膜101c2は、光透過前面板101−Eのみに形成されている。しかしながら、部分反射膜101c2に追加して、部分反射膜101c2と同様な部分反射膜を、蛍光背面板120の蛍光膜120bにも部分的または全面的に形成してもよい。
部分反射膜101c2は、複数の前記実施例と同様に、ハーフミラー膜、ダイクロイック・ハーフミラー膜から選択することができる。
<青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせ)
図37を参照して、青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせを用いた実施例11の面光源における一次光線と二次光線の光路を説明する。
図37に示すように、LED光源200A/200Bの青色LED201は400nm から 500nmの波長範囲を有する青色一次光線L1(B)−1/L1(B)−2を放射する。
部分反射膜101c2/120cは、青色を含む全波長範囲の光線の一部を反射し、その他を透過する通常のハーフミラー膜、または青色光線の一部を反射しほとんどの黄色光線を良く透過し、青色光線の残部を透過するダイクロイック・ミラー膜から選択して用いられる。
部分反射膜101c2/120cに到達した青色一次光線L1(B)−1/L1(B)−2は、部分反射膜101c2/120cで部分的に反射されて中空空間110内を更に進行する。
両方の一次光線L1(B)−1/L1(B)−2は、光透過前面板101−Eの部分反射膜101c2と、蛍光背面板120の部分反射膜120cとの間を複数回、部分反射を繰り返して中心Ctに向かって進行する。
光透過前面板101−Eの部分反射膜101c2に到達した残部の青色一次光線L1(B)−1/L1(B)−2は、部分反射膜101c2を通過して光透過板101aを経由して光透過前面板101−Eから外部に出射する。
蛍光背面板120の部分反射膜120cに到達した残部の青色一次光線L1(B)−1/L1(B)−2は、部分反射膜120cを通過して蛍光膜120bに吸収され、黄色二次光線L2(Y)を放射し、この黄色二次光線L2(Y)は部分反射膜120cを通過して中空空間110を経由して光透過前面板101−Eから外部に出射する。
中空導光ユニット100Kの外部に出射した黄色二次光線L2(Y)と一部の青色一次光線L1’(B)は、合成されて疑似白色光線L3(W)となり、白色照明光線として用いられる。
<紫外LEDと三原色蛍光体の組み合わせ>
図38を参照して、紫外LEDと三原色(B、G、R)蛍光体を組み合わせた実施例11の面光源における一次光線と二次光線の光路を説明する。
図38に示すように、面光源は、青色(B)、緑色(G)および赤色(R)からなる三原色(B、Gおよび R)蛍光体を含有する蛍光膜120bを有する中空導光ユニット110と、紫外(UV)一次光線L1(UV)−1/L1(UV)−2を発光するUV−LED201を含む。
光透過前面板101−Eの内面に形成する部分反射膜101c2は、ほとんどのUV光線L1(UV)−1/L1(UV)−2を良く反射し、三原色(B、Gおよび R)光線を含む可視光線を良く透過するダイクロイック・ミラー膜からなるのが望ましい。
UV光線L1(UV)−1/L1(UV)−2の一部がダイクロイック・ミラー膜101c2を透過して光透過前面板101−Eから漏洩するのを防ぐために、例えば、光透過板101aの外面にUV光線を吸収し、可視光線を透過する紫外応答形光触媒膜(酸化チタン:TiO2など)などからなる紫外線遮蔽膜121を形成することができる。
蛍光背面板120−Bの蛍光膜120bの表面に形成する部分反射膜120cは、通常のハーフミラー膜またはUV一次光線L1(UV)−1/L1(UV)−2を部分的に反射し部分的に透過し、および三原色(B、Gおよび R)光線を含む二次可視光線L2を良く透過するダイクロイック・ハーフミラー膜からなるのが望ましい。
図38に示すように、UV−LED光源200A/200B のUV−LED201からの UV一次光線L1(UV)−1/L1(UV)−2は、一部が中空空間110内を上横方向に進み光透過前面板101−Eのダイクロイック・ミラーで101c2に到達し、他の一部が中空空間110内を下横方向に進み蛍光背面板120の部分反射膜120c(ハーフミラーまたはダイクロイック・ハーフミラー)に到達する。
その時、ダイクロイック・ミラーで101c2に到達したほとんどのUV一次光線L1(UV)−1/L1(UV)−2は、そこで反射して中空空間110内を進行し蛍光背面板120の部分反射膜120cに到達する。
UV−LED201から直接的にまたはダイクロイック・ミラー101c2で反射して間接的に、部分反射膜120cに到達した UV一次光線L1(UV)−1/L1(UV)−2は、その一部がそこで反射して ダイクロイック・ミラー101c2に向けて進行し、残部が部分反射膜120cを通過して蛍光膜120bに吸収され、蛍光膜120bから三原色光線の混合した白色二次光線L2を放射する。(図38において、UV一次光線L1(UV)−1/L1(UV)−2は矢印付き実線で示し、白色二次光線L2は矢印付き点線で示す。)
光透過/反射板120aが反射板である場合には、蛍光背面板120の蛍光膜120bから放射された白色二次光線L2は、部分反射膜120cを透過し、更に可視光線を良く透過するダイクロイック・ミラー101c2を経由して光透過前面板101−Eから外部に出射し、白色照明光線L2(W)となり、例えば液晶ディスプレイ(LED)、家屋、建築の内外などの対象物を照明することができる。
光透過/反射板120aが光透過板である場合には、白色二次光線L2は前面板と背面板の両方から外部に出射する。
図39ないし図44を参照して、本発明の実施例12の面光源について以下のように記載する。
図39は、本発明の実施例12の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図40は、本発明の実施例12の面光源の内部を示すためにその一部を断面とし、一部を切り欠いた概略的な斜視図である。
図41は、図40のF−F線に沿って切断した概略的な断面図である。
図42は、蛍光背面板120−Cを示す概略的な正面図である。
図43は、図40のF−F線に沿って切断した概略的な拡大断面図であり、青色LEDと黄色蛍光体を組み合わせたときの、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図44は、図40のF−F線に沿って切断した概略的な拡大断面図であり、UV−LEDと三原色蛍光体を組み合わせたときの、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図40ないし図44を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Lと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
複数の前述の実施例と同様に、実施例12の半導体光源200A、200Bのそれぞれは、回路基板202の上に短波長光線形LED201を実装したものであり、長方形の回路基板202の前面に複数のLED201をその長さ方向(図40、図40でY軸方向)に少なくとも一組の線状配列を構成するようにすることができる。
図39、図40に示すように、中空導光ユニット100Lは、X軸方向に離隔して対向して配置された一対の側面板105、106と、Y軸方向に離隔して対向して配置された他の一対の側面板103、104とからなりZ軸方向に所定の厚さを有するほぼ矩形の枠部材と、上記枠部材の上部をカバーするほぼ矩形の光透過前面板101−Eと、上記枠部材の下部をカバーするほぼ矩形の蛍光背面板120−Cを備える。
対向する光透過前面板101−Eと蛍光背面板120−Cの間に上記枠部材を介在して、ほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)が構成され、その内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Lは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
一方のLED光源200Aは、左側の側面板105の前方に配置され、LED光源200A のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1−1を一方の光入力端110aから中空導光空間110内をほぼ右横方向に入射させる。そして他方のLED光源200Bは、右側の側面板106の前方に配置され、LED光源200B のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1−2を他方の光入力端110bから中空導光空間110のほぼ左横方向に入射させる。
光透過前面板101−Eは、光透過性板/シート101aと、光透過性板/シート101a の内面にほぼ全面的に形成された部分反射膜101c2からなる。
蛍光性背面板120−Cは、内面が反射面120a−1である反射板120aと、反射板120a の内面の異なる領域に形成され複数の蛍光体粒子を含有する複数の蛍光膜120b2からなることができる。
図42に示すように、蛍光性背面板120−Cの反射面120a−1に形成した複数の蛍光膜120b2は、複数の蛍光膜120b2の正面パターンは中心線Ctに対して線対称を成している。
そして蛍光膜120b2は、ほぼ長方形の形状をなし、左右に対向して配置された側面板105、106とLED光源200A、200Bから中心線Ctに向かって幅w1、−−−−、wn(例えばwn>w1)が増大するように変化している。そして隣接する二つの蛍光膜120b2の間隔(d1、−−−−−、dn)は、左右のLED光源200A、200Bから中心線Ctに向かって減少している。
図43に示すように、青色一次光線を発する青色LED201を用いるときには、背面板120−C上の蛍光膜120b2は青色一次光線の励起により黄色二次光線を放射する黄色蛍光体を含有する。
図44に示すように、一方、UV一次光線を発するUV−LED201を用いるときには、蛍光膜 120b2はUV一次光線の励起によりそれぞれB、G、R光線を放射する青色、緑色、赤色蛍光体粒子の混合体を含有する。
部分反射膜101c2は、複数の前記実施例と同様に、ハーフミラー膜、ダイクロイック・ハーフミラー膜から選択することができる。
<青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせ)
図42、図41を参照して、青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせを用いた実施例12の面光源における一次光線と二次光線の光路を説明する。
図42に示すように、LED光源200A/200Bの青色LED201は400nmから500nmの波長範囲を有する青色一次光線L1(B)を放射する。
部分反射膜101c2は、青色を含む全波長範囲の光線の一部を反射し、その他を透過する通常のハーフミラー膜、または青色光線の一部を反射しほとんどの黄色光線を良く透過し、青色光線の残部を透過するダイクロイック・ミラー膜から選択して用いられる。
部分反射膜101c2に到達した青色一次光線L1(B)は、部分反射膜101c2で部分的に反射されて中空空間110内を更に進行する。
両方の一次光線L1(B)は、光透過前面板101−Eの部分反射膜101c2と、蛍光背面板120−Cの反射面120a−1との間を複数回、反射を繰り返して中心Ctに向かって進行する。
光透過前面板101−Eの部分反射膜101c2に到達した残部の青色一次光線L1(B)は、部分反射膜101c2を通過して光透過板101aを経由して光透過前面板101−Eから外部に出射する。
この実施例12では、部分反射膜101c2として、青色一次光線L1(B)の反射率が高く(透過率は低い)、黄色二次光線L2(Y) の透過率が高い (反射率は低い)ダイクロイック・ミラー膜を用いるのが望ましい。
蛍光背面板120−Cの蛍光膜120b2に到達した青色一次光線L1(B)は、蛍光膜120b2に吸収され、黄色二次光線L2(Y)を放射し、この黄色二次光線L2(Y)は中空空間110を経由して光透過前面板101−Eから外部に出射する。
中空導光ユニット100Lの外部に出射した黄色二次光線L2(Y)と一部の青色一次光線L1’(B)は、合成されて疑似白色光線L3(W)となり、白色照明光線として用いられる。
<紫外LEDと三原色蛍光体の組み合わせ>
図44を参照して、紫外LEDと三原色(B、G、R)蛍光体を組み合わせた実施例12の面光源における一次光線と二次光線の光路を説明する。
図44に示すように、面光源は、青色(B)、緑色(G)および赤色(R)からなる三原色(B、Gおよび R)蛍光体を含有する蛍光膜120b2を有する中空導光ユニット110と、紫外(UV)一次光線L1(UV)を発光するUV−LED201を含む。
光透過前面板101−Eの内面にほぼ全面的に形成する部分反射膜101c2は、ほとんどのUV光線L1(UV)を良く反射し、三原色(B、Gおよび R)光線を含む可視光線を良く透過するダイクロイック・ミラー膜からなるのが望ましい。
UV光線L1(UV)の一部がダイクロイック・ミラー膜101c2を透過して光透過前面板101−Eから漏洩するのを防ぐために、例えば、光透過板101aの外面にUV光線を吸収し、可視光線を透過する紫外応答形光触媒膜(酸化チタン:TiO2など)などからなる紫外線遮蔽膜121(図38参照)を形成することができる。
紫外線遮蔽膜121の替わりに、光透過前面板101−Eの光透過板101aの内部にUV光線を良く散乱反射(遮蔽)し、複数の周知の白色顔料など紫外線遮蔽粒子(例えば光触媒作用を有さない紫外線吸収剤)を混入してもよい
図44に示すように、UV−LED光源200A/200B のUV−LED201からの UV一次光線L1(UV)は、一部が中空空間110内を上横方向に進み光透過前面板101−Eのダイクロイック・ミラーで101c2に到達し、他の一部が中空空間110内を下横方向に進み蛍光背面板120−Cの反射面120a−1または蛍光膜120b2に到達する。
その時、ダイクロイック・ミラーで101c2に到達したほとんどのUV一次光線L1(UV)は、そこで反射して中空空間110内を進行し蛍光背面板120−Cの反射面120a−1または蛍光膜120b2に到達する。
反射面120a−1に到達した UV一次光線L1(UV)は、そこで反射して ダイクロイック・ミラー101c2に向けて進行する。一方、蛍光膜120b2に到達したUV一次光線L1(UV)は蛍光膜120b2に吸収され、蛍光膜120b2から三原色光線の混合した白色二次光線L2を放射する。(図44において、UV一次光線L1(UV)は矢印付き実線で示し、白色二次光線L2(W)は矢印付き点線で示す。)
蛍光背面板120−Cの蛍光膜120b2から放射された白色二次光線L2は、可視光線を良く透過するダイクロイック・ミラー101c2を経由して光透過前面板101−Eから外部に出射し、白色照明光線L2(W)となり、例えば液晶ディスプレイ(LED)、家屋、建築の内外などの対象物を照明することができる。
図45ないし図50を参照して、本発明の実施例13の面光源について以下のように記載する。
図45は、本発明の実施例13の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図46は、本発明の実施例13の面光源の内部を示すためにその一部を断面とし、一部を切り欠いた概略的な斜視図である。
図47は、図46のH−H線に沿って切断した概略的な断面図である。
図48は、蛍光前面板101−Fを示す概略的な正面図である。
図49は、図46のH−H線に沿って切断した概略的な断面図であり、青色LEDと黄色蛍光体を組み合わせたときの、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図50は、図46のH−H線に沿って切断した概略的な断面図であり、UV−LEDと三原色蛍光体を組み合わせたときの、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図45ないし図50を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Mと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
複数の前述の実施例と同様に、実施例13の半導体光源200A、200Bのそれぞれは、回路基板202の上に短波長光線形LED201を実装したものであり、長方形の回路基板202の前面に複数のLED201をその長さ方向(Y軸方向)に少なくとも一組の線状配列を構成するようにすることができる。
図45、図46に示すように、中空導光ユニット100Mは、X軸方向に離隔して対向して配置された一対の側面板105、106と、Y軸方向に離隔して対向して配置された他の一対の側面板103、104とからなりZ軸方向に所定の厚さを有するほぼ矩形の枠部材と、上記枠部材の上部をカバーするほぼ矩形の蛍光前面板101−Fと、上記枠部材の下部をカバーするほぼ矩形の反射背面板102を備える。
対向する蛍光前面板101−Fと反射背面板102の間に上記枠部材を介在して、ほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)が構成され、その内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Mは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
一方のLED光源200Aは、左側の側面板105の前方に配置され、LED光源200A のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1(B)、L1(UV)を一方の光入力端110aから中空導光空間110内をほぼ右横方向に入射させる。
そして他方のLED光源200Bは、右側の側面板106の前方に配置され、LED光源200B のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1(B)、L1(UV)を他方の光入力端110bから中空導光空間110のほぼ左横方向に入射させる。
図45ないし図50に示すように、実施例13では、蛍光前面板101−Fは、光透過性板/シート101aと、光透過性板/シート101aの内面にほぼ全面的に形成された部分反射膜101c2と部分反射膜101c2の表面に部分的に形成された複数の蛍光膜101b2からなる。
一方、実施例1では、実施例10と異なり、蛍光前面板101は、光透過性板/シート101aと、光透過性板/シート101aの内面にほぼ全面的に形成された蛍光膜101bと蛍光膜101bの表面に部分的に形成された複数の蛍光膜101b2からなる。
反射背面板102は、内面が反射面102a−1である反射板なることができる。
図48(および図47など)に示すように、複数の蛍光膜101b2は、蛍光性前面板101−Fの内面のほぼ全面に形成された部分反射膜101c2の異なる領域に離隔して配列して配置され、蛍光膜101b2の正面パターンは中心線Ctに対して線対称を成している。
そして蛍光膜101b2は、ほぼ長方形の形状をなし、左右に対向して配置された側面板105、106とLED光源200A、200Bから中心線Ctに向かって幅w1、−−−−、wn(例えばwn>w1)が増大するように変化している。そして隣接する二つの蛍光膜101b2の間隔(d1、−−−−−、dn)は、左右のLED光源200A、200Bから中心線Ctに向かって減少している。
図49に示すように、青色一次光線を発する青色LED201を用いるときには、背面板120−C上の蛍光膜101b2は青色一次光線L1(B)の励起により黄色二次光線L2(Y)を放射する黄色蛍光体を含有する。
図49に用いられる部分反射膜101c2は、複数の前記実施例と同様に、ハーフミラー膜、ダイクロイック・ハーフミラー膜、ダイクロイック・ミラー膜から選択することができる。
図50に示すように、UV一次光線を発するUV−LED201を用いるときには、蛍光膜101b2はUV一次光線L1(UV)の励起によりそれぞれB、G、Rの三原色からなる二次光線を放射する青色、緑色、赤色蛍光体粒子の混合体を含有し、二次光線L2(W)は三原色が混色した白色光線となる。
図50に用いられる部分反射膜101c2として、UV一次光線の反射率が非常に高く(およびUV一次光線の透過率が非常に低い)、および全可視二次光線の透過率が高いダイクロイック・ミラー膜を用いる。
<青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせ)
図48(および図47)を参照して、青色LEDと黄色蛍光体の組み合わせを用いた実施例13の面光源における一次光線と二次光線の光路を説明する。
図49に示すように、LED光源200A/200Bの青色LED201は400nmから500nmの波長範囲を有する青色一次光線L1(B)を放射する。
部分反射膜101c2は、青色を含む全波長範囲の光線の一部を反射し、その他を透過する通常のハーフミラー膜、または青色光線の一部を反射しほとんどの黄色光線を良く透過し、青色光線の残部を透過するダイクロイック・ハーフミラー膜から選択して用いられる。
LED光源200A/200Bの青色LED201からの青色一次光線L1(B)が部分反射膜101c2に到達したときに、青色一次光線L1(B)の一部は部分反射膜101c2で反射して中空空間110内を更に進行する。
両方の青色LED201から発する一次光線L1(B)は、蛍光前面板101−Fの部分反射膜101c2と、反射背面板102の反射面102aとの間を複数回、反射を繰り返して中心Ctに向かって進行する。
蛍光前面板101−Fの部分反射膜101c2に到達した残部の青色一次光線L1’(B)は、部分反射膜101c2を通過して光透過板101aを経由して蛍光前面板101−Fから外部に出射する。
反射背面板102の反射面102aに到達した青色一次光線L1(B)は、反射面102aで反射して中空空間110を経由して蛍光前面板101−Fの方向に進行する。
青色一次光線L1(B)が蛍光前面板101−Fの蛍光膜101b2に到達したときに、青色一次光線L1(B)は蛍光膜101b2に吸収され、黄色二次光線L2(Y)を放射し、この黄色二次光線L2(Y)は蛍光前面板101−Fから外部に出射する。
蛍光前面板101−Fの外部に出射した黄色二次光線L2(Y)と外部に出射した一部の青色一次光線L1’(B)は、合成されて疑似白色面状光線L3(W)となり、LCDバックライト、照明看板、電子看板(電子ポスター)、照明標示板、ライトボックス、屋内・屋外照明などの面状白色照明光線として用いられる。
<紫外LEDと三原色蛍光体の組み合わせ>
図50(および図47)を参照して、紫外LEDと三原色(B、G、R)蛍光体を組み合わせた実施例13の面光源における一次光線と二次光線の光路を説明する。
図50に示すように、面光源は、青色(B)、緑色(G)および赤色(R)からなる三原色(B、Gおよび R)蛍光体を含有する蛍光膜101b2を有する中空導光ユニット100Mと、紫外(UV)一次光線L1(UV)を発光するUV−LED201を含む。
蛍光前面板101−Fの内面にほぼ全面的に形成する部分反射膜101c2は、ほとんどのUV光線L1(UV)を良く反射し、三原色(B、Gおよび R)光線を含む可視光線を良く透過するダイクロイック・ミラー膜からなるのが望ましい。
UV光線L1(UV)の一部がダイクロイック・ミラー膜101c2を透過して蛍光前面板101−Fから漏洩するのを防ぐために、例えば、光透過板101aの外面にUV光線を吸収し、可視光線を透過する紫外応答形光触媒膜(酸化チタン:TiO2など)などからなる紫外線遮蔽膜121(図38参照)を形成することができる。
紫外線遮蔽膜121の替わりに、蛍光前面板101−Fの光透過板101aの内部にUV光線を良く散乱反射(遮蔽)し、複数の周知の白色顔料など紫外線遮蔽粒子(例えば光触媒作用を有さない紫外線吸収剤)を混入してもよい
図50に示すように、UV−LED光源200A/200B のUV−LED201からの UV一次光線L1(UV)は、一部が中空空間110内を上横方向に進み蛍光前面板101−Fのダイクロイック・ミラー101c2または蛍光膜101b2に到達し、他の一部が中空空間110内を下横方向に進み反射背面板102の反射面102aに到達する。
ダイクロイック・ミラーで101c2に到達したほとんどのUV一次光線L1(UV)は、そこで反射して中空空間110内を進行し反射背面板102の反射面102aに到達し、そこで反射して ダイクロイック・ミラー101c2に向けて進行する。
蛍光膜101b2に到達したUV一次光線L1(UV)は蛍光膜101b2に吸収され、蛍光膜101b2から三原色光線の混合した白色二次光線L2を放射する。(図50において、UV一次光線L1(UV)は矢印付き実線で示し、白色二次光線L2(W)は矢印付き点線で示す。)
蛍光前面板101−Fの蛍光膜101b2から放射された白色二次光線は、可視光線を良く透過するダイクロイック・ミラー101c2を経由して蛍光前面板101−Fから外部に出射し、白色面状照明光線L2(W)となり、例えば液晶ディスプレイ(LED)、家屋、建築の内外などの対象物を照明することができる。
実施例14を、図51、図52参照して、本発明の実施例14の面光源について以下のように記載する。
図51は、実施例14の面光源の概略断面図である。
図52は、実施例14における中空導光ユニット100Nの蛍光背面板120−Dの概略正面図である。
実施例14の面光源は、図39ないし図44を参照して記載した本発明の実施例10の面光源の一変形であり、従って実施例14については、実施例10と共通な記載はできるだけ省略する。
図51および図52を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Nと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
中空導光ユニット100Nは、X軸方向に離隔して対向して配置された一対の側面板105、106と、Y軸方向に離隔して対向して配置された他の一対の側面板とからなりZ軸方向に所定の厚さを有するほぼ矩形の枠部材と、上記枠部材の上部をカバーするほぼ矩形の光透過前面板101−Eと、上記枠部材の下部をカバーするほぼ矩形の蛍光背面板120−Dを備える。
対向する光透過前面板101−Eと蛍光背面板120−Dの間に上記枠部材を介在して、ほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)が構成され、その内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Nは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
一方のLED光源200Aは、左側の側面板105の前方に配置され、LED光源200A のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1−1を一方の光入力端110aから中空導光空間110内をほぼ右横方向に入射させる。そして他方のLED光源200Bは、右側の側面板106の前方に配置され、LED光源200B のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1−2を他方の光入力端110bから中空導光空間110のほぼ左横方向に入射させる。
光透過前面板101−Eは、光透過性板/シート101aと、光透過性板/シート101a の内面にほぼ全面的に形成された部分反射膜101c2からなる。
蛍光性背面板120−Dは、内面が反射面120a−1である反射背面板120aと、反射板120aの内面の異なる領域に形成され複数の蛍光体粒子を含有する複数の蛍光膜120b3からなることができる。
図52に示すように、蛍光性背面板120−Dの反射面120a−1に形成した複数の蛍光膜120b3は、複数の蛍光膜120b3の正面パターンは中心線Ctに対して線対称を成している。
図52に示すように、すべての蛍光膜120b3は、同一な幅w1、 −−−−、wn(例えばwn=w1)(この点は図42と異なる。)と同一な長さ(Ln)を有するほぼ長方形の形状をなしている。
一方、隣接する二つの蛍光膜120b3の間隔(d1、−−−−−、dn)とピッチ(p1, −−−−−−−, pn)は、次のように可変している。すなわち、間隔(d1、−−−−−、dn)は左右のLED光源200A、200Bから中心線Ctに向かって連続的または断続的に減少し(例えばdn<d1)、またピッチ(p1, −−−−−−−, pn)は左右のLED光源200A、200Bから中心線Ctに向かって連続的または断続的に減少(例えばpn<p1)している。
以上の説明から明らかなように、実施例14の中空導光ユニット100Nが前述の蛍光背面板120−Dを有するので、(実施例11の中空導光ユニット100Mが蛍光前面板101−Fを有するのと同様に、) 実施例14の中空導光ユニット100Nの光透過前面板101−Eの全面からほぼ均一な輝度を有する面状白色光線を出射することができる。
実施例15を、図53、図54参照して、本発明の実施例15の面光源について以下のように記載する。
図53は、実施例15の面光源の概略断面図である。
図54は、実施例15における中空導光ユニット100Pの反射背面板102の概略正面図である。
実施例15の面光源は、実施例10、実施例11の面光源の他の一変形であり、従って、実施例15については、実施例10、実施例11と共通な記載はできるだけ省略する。
図53および図54を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Pと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
中空導光ユニット100Pは、X軸方向に離隔して対向して配置された一対の側面板105、106と、Y軸方向に離隔して対向して配置された他の一対の側面板とからなりZ軸方向に所定の厚さを有するほぼ矩形の枠部材と、上記枠部材の上部をカバーするほぼ矩形の蛍光前面板101−Gと、上記枠部材の下部をカバーするほぼ矩形の反射背面板102を備える。
対向する蛍光前面板101−Gと反射背面板102の間に上記枠部材を介在して、ほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)が構成され、その内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Pは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
一方のLED光源200Aは、左側の側面板105の前方に配置され、LED光源200A のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1−1を一方の光入力端110aから中空導光空間110内をほぼ右横方向に入射させる。そして他方のLED光源200Bは、右側の側面板106の前方に配置され、LED光源200B のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1−2を他方の光入力端110bから中空導光空間110のほぼ左横方向に入射させる。
蛍光前面板101−Gは、光透過性板/シート101aと、光透過性板/シート101a の内面にほぼ全面的に形成された部分反射膜101c2と、部分反射膜101c2の表面に離隔して形成された複数の蛍光体粒子を含有する複数の蛍光膜101b3からなる。
反射背面板102は、内面が反射面102aである背面板120aからなることができる。
図54に示すように、蛍光前面板101−Gにおける部分反射膜101c2に形成した複数の蛍光膜101b3の正面パターンは中心線Ctに対して線対称を成している
図54に示すように、蛍光前面板101−Gにおけるすべての蛍光膜101b3は、図48の蛍光膜101b2と同様に、同一な幅w1、−−−−、wn (例えばwn=w1)(この点は図42と異なる。)と同一な長さ(Ln)を有するほぼ長方形の形状をなしている。
隣接する二つの蛍光膜101b3の間隔(d1、−−−−−、dn)とピッチ(p1、−−−−−−−、pn)は、次のように可変している。(図48の蛍光膜101b2と同様)。
すなわち、間隔(d1、−−−−−、dn)は左右のLED光源200A、200Bから中心線Ctに向かって連続的または断続的に減少し(例えばdn<d1)、またピッチp1、−−−−−−−、pn)は左右のLED光源200A、200Bから中心線Ctに向かって連続的または断続的に減少(例えばpn<p1)している。
以上の説明から明らかなように、実施例15の中空導光ユニット100Pが前述の蛍光前面板101−Gを有するので、(実施例11の中空導光ユニット100Mが蛍光前面板120−Fを有するのと同様に)実施例15の中空導光ユニット100Pの蛍光前面板101−Gの全面からほぼ均一な輝度を有する面状白色光線を出射することができる。
図55、図56、図57を参照して、本発明の実施例16の面光源について以下のように記載する。
図55は、実施例16の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図56は、実施例16の面光源の概略断面図である。
図57は、実施例16における中空導光ユニット100Qの蛍光前面板101−Hを示す概略正面図である。
実施例16の面光源は、図45ないし図50を参照した実施例11の面光源の一変形であり、従って、実施例16については、実施例11と共通な記載はできるだけ省略する。
図55ないし図57を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Qと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
中空導光ユニット100Qは、X軸方向に離隔して対向して配置された一対の側面板105、106と、Y軸方向に離隔して対向して配置された他の一対の側面板103、104とからなりZ軸方向に所定の厚さを有するほぼ矩形の枠部材と、上記枠部材の上部をカバーするほぼ矩形の蛍光前面板101−Hと、上記枠部材の下部をカバーするほぼ矩形の反射背面板102を備える。
対向すね蛍光前面板101−Hと反射背面板102の間に上記枠部材を介在して、ほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)が構成され、その内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Qは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
一方のLED光源200Aは、左側の側面板105の前方に配置され、LED光源200AのLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1−1を一方の光入力端110aから中空導光空間110内をほぼ右横方向に入射させる。
そして他方のLED光源200Bは、右側の側面板106の前方に配置され、LED光源200B のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1−2を他方の光入力端110bから中空導光空間110のほぼ左横方向に入射させる。
蛍光前面板101−Hは、光透過性板/シート101aと、光透過性板/シート101a の内面に互いに隔離して形成された複数の部分反射膜101c3と、光透過性板/シート101a の内面において隣接する部分反射膜101c3の間に形成された複数の蛍光体粒子を含有する複数の蛍光膜101b2からなる。
即ち、前述の各種の実施例と異なり、部分反射膜101c3と蛍光膜101b2は、光透過性板/シート101aの内面に交互に互いに隣接して並置して配置されている。
反射背面板102は、内面が反射面102aである背面板120aからなることができる。
図56、図57に示すように、蛍光前面板101−Hにおける光透過性板/シート101aに形成した複数の蛍光膜101b2および複数の部分反射膜101c3のパターンは中心線Ctに対して線対称を成している
図57に示すように、蛍光前面板101−Hにおけるすべての蛍光膜101b2は、図48の蛍光膜101b2と同様に、同一な幅w1、 −−−−、wn (例えばwn=w1)(この点は図42と異なる。)と同一な長さ(Ln)を有するほぼ長方形の形状をなしている。
隣接する二つの蛍光膜101b2の間隔(d1、−−−−−、dn)とピッチ(p1、−−−−−−−、pn)は、次のように可変している。(図48の蛍光膜101b2と同様)。
すなわち、間隔(d1、−−−−−、dn)は左右のLED光源200A、200Bから中心線Ctに向かって連続的または断続的に減少し(例えばdn<d1)、またピッチ(p1、−−−−−−−、pn)は左右のLED光源200A、200Bから中心線Ctに向かって連続的または断続的に減少(例えばpn<p1)している。
隣接する二つの蛍光膜101b2の可変する間隔(d1、−−−−−、dn)に、それらの間隔に等しい幅を有する部分反射膜101c3が、光透過板101aの内面に、配置されている。
以上の説明から明らかなように、実施例16の中空導光ユニット100Qが前述の蛍光前面板101−Hを有するので、(実施例11の中空導光ユニット100Mが蛍光前面板120−Fを有するのと同様に)実施例16の中空導光ユニット100Qの蛍光前面板101−Hの全面からほぼ均一な輝度を有する面状白色光線を出射することができる。
図58、図59、図60を参照して、本発明の実施例17の面光源について以下のように記載する。
図58は、実施例17の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図59は、実施例17の面光源の概略断面図である。
図60は、実施例17における中空導光ユニット100Rの蛍光背面板120−Dを示す概略正面図である。
実施例17の面光源は、図39ないし図44を参照した実施例10の面光源、図45ないし図50を参照した実施例11の面光源の一変形であり、従って、実施例17については、実施例10、実施例11と共通な記載はできるだけ省略する。
図58ないし図60を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Rと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
中空導光ユニット100Rは、X軸方向に離隔して対向して配置された一対の側面板105、106と、Y軸方向に離隔して対向して配置された他の一対の側面板103、104とからなりZ軸方向に所定の厚さを有するほぼ矩形の枠部材と、上記枠部材の上部をカバーするほぼ矩形の蛍光前面板101−Fと、上記枠部材の下部をカバーするほぼ矩形の蛍光背面板120−Dを備える。
対向する蛍光前面板101−Fと蛍光背面板120−Dの間に上記枠部材を介在して、ほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)が構成され、その内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Rは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
再検討
一方のLED光源200Aは、左側の側面板105の前方に配置され、LED光源200A のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1−1を一方の光入力端110aから中空導光空間110内をほぼ右横方向に入射させる。
再検討
そして他方のLED光源200Bは、右側の側面板106の前方に配置され、LED光源200B のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1−2を他方の光入力端110bから中空導光空間110のほぼ左横方向に入射させる。
蛍光性前面板101−Fは、光透過性板/シート101aと、光透過性板/シート101a の内面にほぼ全面的に形成された部分反射膜101c2と、部分反射膜101c2に部分的に形成された蛍光体を含有した複数の蛍光膜101b2からなる。(この蛍光性前面板101−Fは、図45ないし図50を参照して記載した実施例11における蛍光性前面板101−Fと同一である。)
蛍光性前面板101−Fと同様に、蛍光性背面板120−Cは、光透過性板/シート120aと、光透過性板/シート120a の内面にほぼ全面的に形成された部分反射膜120cと、部分反射膜120cに部分的に形成された蛍光体を含有した複数の蛍光膜120b2からなる。(この蛍光性背面板120−Cは、図39ないし図44を参照した実施例10における蛍光性前面板120−Cと同様である。)
実施例11における図48に示すように、蛍光前面板101−Fにおける光透過性板/シート101aに形成した複数の蛍光膜101b2および複数の部分反射膜101c2のパターンは中心線Ctに対して線対称を成している。
図60に示すように、蛍光背面板120−Dにおける光透過性板/シート101aに形成した複数の蛍光膜120b2および複数の部分反射膜120cのパターンは中心線Ctに対して線対称を成している
図59(図48、図60)に示すように、蛍光前面板101−Fおよび蛍光背面板120−Dにおけるすべての蛍光膜101b2、120b2は、可変する幅w1、−−−−、w−n(例えばw−n>w1)、可変する間隔d1、−−−−、d−n(例えばd−n<d1)、可変するピッチp1、−−−−、p−n(例えばp−n>p1)の少なくとも一つと、同一な長さ(Ln)を有するほぼ長方形の形状をなしている。
すなわち、蛍光膜101b2/120b2の横方向の幅(幅w1、−−−−、w−n)(例えばw−n>w1)および、または横方向のピッチ(p1、−−−−−−−、p−n)(例えばp−n>p1)は、左右のLED光源200A、200Bから中心線Ctに向かって連続的または断続的に増加し、一方隣接する二つの蛍光膜101b2/120b2の横方向の間隔(d1、−−−−−、d−n)(例えばd−n<d1)は左右のLED光源200A、200Bから中心線Ctに向かって連続的または断続的に減少することができる。
以上の説明から明らかなように、実施例17の中空導光ユニット100Rが前述のように蛍光前面/背面板101−F/120−Dを有するので、実施例17の中空導光ユニット100Rの蛍光前面/背面板101−F/120−Dの両方からほぼ均一な輝度を有する面状白色光線を出射することができる。
図61、図62(および図60)を参照して、本発明の実施例18の面光源について以下のように記載する。
図61は、実施例18の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図62は、実施例18の面光源の概略断面図である。
実施例18の面光源は、例えば、図1ないし図5、図6A、図6Bを参照した実施例1の面光源の一変形であり、従って、実施例18については、実施例1と共通な記載はできるだけ省略する。
図61ないし図62を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Sと二つの短波長光線形半導体光源(LED光源)200A、200Bからなる。
中空導光ユニット100Sは、X軸方向に離隔して対向して配置された一対の側面板105、106と、Y軸方向に離隔して対向して配置された他の一対の側面板103、104とからなりZ軸方向に所定の厚さを有するほぼ矩形の枠部材と、上記枠部材の上部をカバーするほぼ矩形の蛍光前面板101と、上記枠部材の下部をカバーするほぼ矩形の蛍光背面板120−Eを備える。
対向する蛍光前面板101と蛍光背面板120−Eの間に上記枠部材を介在して、ほぼ矩形の照明箱(ライトボックス、ライトケース)が構成され、その内部にほぼ矩形の導光空間110が構成される。そして上記中空導光ユニット100Sは、縦(Z軸)方向に合計の厚さ(Th)を有する。
蛍光性前面板101は、光透過性板/シート101aと、光透過性板/シート101a の内面にほぼ全面的に形成され蛍光体を含有した蛍光膜101bと、蛍光膜101b に部分的に形成された部分反射膜101cにからなる。(この蛍光性前面板101は、例えば、図1ないし図5、図6A、図6Bを参照して記載した実施例1における蛍光性前面板101と同一である。)
蛍光性背面板120−Eは、光反射内面120a−1を有する反射板/シート120aと、光反射内面120a−1に部分的に形成された蛍光体を含有した複数の蛍光膜120b3からなる。
図61、図62に示すように、蛍光前面板101におけるすべての部分反射膜101c、蛍光背面板120−Eにおけるすべての蛍光膜120b3は、横方向においてほぼ同じ寸法の幅(w)、ほぼ同じ寸法の間隔(d)、ほぼ同じ寸法のピッチ(p)の少なくとも一つと、ほぼ同一な垂直方向の長さを有するほぼ長方形の形状をなしている。
しかしながら、幅(w)、間隔(d)、ピッチ(p)の少なくとも一つが前述の各種の実施例に示すように可変してもよい。
この実施例18では、蛍光前面板101におけるすべての部分反射膜101cと、蛍光背面板120−Eにおけるすべての蛍光膜120b3は、垂直方向に所定間隔を保って対面して配置されている。
図62に示すように、一方のLED光源200Aは、左側の側面板105の前方に配置され、LED光源200A のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1を一方の光入力端110a(図1参照)から中空導光空間110内をほぼ右横方向に入射させる。
そして他方のLED光源200Bは、右側の側面板106の前方に配置され、LED光源200B のLED201から発する一次光線(青色またはUV光線)L1を他方の光入力端110b(図1参照)から中空導光空間110のほぼ左横方向に入射させる。
光路の例を説明すると次の(1)、(2)の通りである。
(1) LED光源200A/200Bの青色発光またはUV発光ダイオードLED201から放射され、導光空間110内を上横方向に進行する青色またはUV光線からなる一次励起光線L1は、蛍光前面板101の蛍光膜101bまたは部分反射膜101cに到達する。
そのとき(1.1)蛍光膜101bに到達した一次励起光線L1は、蛍光膜101bに吸収されて、黄色光線、白色光線などの二次可視光線L2を放射する。
また(1.2) 部分反射膜101cに到達した一次励起光線L1はその一部分が部分反射膜101cで反射しその他の部分が部分反射膜101cを通過する。
そして(1.3) 部分反射膜101cを通過した一次励起光線L1は、部分反射膜101cと接する蛍光膜101bに吸収され、黄色光線、白色光線など二次可視光線L2を放射する。
(1.4)上記(1.1) 、(1.2)に記載した二次可視光線L2は光透過板101aを通過して、蛍光前面板101の外部に出射して照明光線となる。
また(1.5)部分反射膜101cで部分的に反射された一次励起光線L1は、導光空間110内を下横方向に進行し、蛍光背面板120−Eの蛍光膜120b3または反射面120a=1に向かって進行する。
(2)LED光源200A/200Bの青色発光またはUV発光ダイオードLED201から放射され、導光空間110内を下横方向に進行する青色またはUV光線からなる一次励起光線L1は、蛍光背面板120−Eの蛍光膜120b3または反射内面120a=1に到達する。
そのとき(2.1)蛍光膜120b3に到達した一次励起光線L1は、蛍光膜120b3に吸収されて、黄色光線、白色光線などの二次可視光線L2を放射する。
(2.2)この二次可視光線L2は、導光空間110内を上方向に進行し、蛍光前面板101の蛍光膜101bまたは部分反射膜101cに到達し、一部が蛍光膜101b/部分反射膜101cと光透板を通過して、蛍光前面板101の外部に出射して照明光線となる。
(2.3)背面板120−Eの反射内面120a−1に到達した一次励起光線L1は、反射面120a−1で反射されて導光空間110内を上横方向に進行し、蛍光前面板101の蛍光膜101bおよび、または部分反射膜101cに到達する。
(2.4)その後、この一次励起光線L1は、上記(1.1)ないし(1.4)に記載した通り、蛍光膜101bで吸収され、または部分反射膜101cで部分的に反射され、部分反射膜101cを通過してこれと接する蛍光膜101bに吸収される。
(2.5)一次励起光線L1は蛍光膜101bに直接的に吸収されまたは部分反射膜101cを経由して間接的に吸収されたときに、蛍光膜101bは二次可視光線L2を放射し、蛍光前面板101の外部に出射して照明光線となる。
以上の説明から明らかなように、実施例16の中空導光ユニット100Sが前述のように蛍光前面/背面板101/120−Eを有するので、実施例16の中空導光ユニット100Sの蛍光前面板101からほぼ均一な輝度を有する面状白色光線を出射することができる。
図63ないし図66を参照して、本発明の実施例19の面光源を記載する。
図63は、本発明の実施例19の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図64は、本発明の実施例19において、一部を断面として示し、一部を切り欠いた概略的な部分斜視図である。
図65は、図64のL−L線に沿って切断した概略的な断面図である。
図66は、図64のL−L線に沿って切断した概略的な断面図であり、実施例19の面光源を液晶ディスプレイのバックライトとして用いた一例を示し、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図63ないし図66を参照して、面光源は、中空導光ユニット100と短波長光線形LED光源200からなる。
LED光源200は、回路基板202に複数のLED201を実装したものであり、長方形の回路基板202の前面に複数のLED201をその長さ方向(図64でY軸方向)に少なくとも一組の線状配列を構成するようにすることができる。
LED光源200は、LED201から発する一次光線L1が中空導光空間110Bの光入射部110aから光入射部110aと対向する端末部110aへ指向されるように、側面板105の前方に配置される。
中空導光ユニット100Sは、離隔して対向して配置された一対の一方の長方形の側面板105、106と、離隔して対向して配置された一対の他方の傾斜角度”ang”(図63、図65参照)を有するテーパー状の底辺を有する側面板103、104とからなる可変する厚さを有する枠(フレーム)と、上記枠の上部に設けられたほぼ矩形の平面を有する蛍光性前面板(蛍光性部材)101Bと、上記枠の下部に設けられたほぼ矩形の傾斜平面(傾斜角度”ang”(図63、図65参照))を有する光反射性背面板(光反射性部材)102Bとからなるほぼ照明箱(ライトボックス、ライトケース)を備える。
ほぼ垂直方向(Z軸方向)に対向する蛍光性前面板101Bの頂面と光反射性背面板102Bの傾斜底面の間の縦(Z軸)方向の合計の厚さは、左端末に位置する側面板105においては最大の厚さ(Th−1)を有し、右端末に位置する側面板106’において最小の厚さ(Th−2)を有し、その厚さは左端末から右端末に向かって連続的または断続的に減少するように可変している。
対向する側面103B、104Bと対向する側面105、106’からなる上記枠と、対向する前面板101Bと光反射性背面板102Bによって囲まれた内部に傾斜底面を有する導光空間110Bが構成される。
図65などに示すように、導光空間110Bの高さは、左端末に位置する側面板105においては最大の高さ(Ht1)を有し、右端末に位置する側面板106’において最小の高さ(Ht2)を有し、その高さは左端末から右端末に向かって連続的または断続的に減少するように可変している。
蛍光性前面板101Bは、透明または半透明材料からなる光透過性板(またはシート、フィルム)101aと光透過性板(またはシート、フィルム)101a の内面に形成された蛍光膜101bからなる。
更に、蛍光膜101b上に全面的に(または部分的に)、広い波長帯域の光を部分的に反射しかつ残りの光を透過するハーフミラー膜、選択された波長帯域の光をほぼ全面的または部分的に反射しかつその他の帯域の光を透過するダイクロイック・ミラー膜(選択波長反射膜)、ダイクロイック・ハーフミラー膜から選択された部分反射膜101cを設けるのが望ましい。
反射背面板/シート102は、光反射性内面を有し、内面が鏡面処理されたアルミニューム板/シートを用いることができる。
その代りに、光反射性背面板102は、光透過性または光遮断性の板/シート部材102の内面(導光空間110Bの底面と面する領域)にほぼ全面的または部分的にアルミニューム、銀などからなる光反射膜102aが設けられている。
枠を構成する側面板103B、104B、106’は、光反射性背面板102と同様に内面を光反射性とする、内面に反射膜を形成するのが望ましい。
図66に示すように、LED光源200のLED201からの一次光線L1(青色またはUV光線)は、中空導光空間110Bの内部を進行し、蛍光前面板101Bの蛍光膜101bと背面板102の反射内面102aとの間で複数回、反射を繰り返す。
それにより、一次光線L1はその進行途中で徐々に蛍光膜101bの異なる領域を励起し、蛍光膜101bは二次光線L2(黄色またはUV光線)を放射し、面光源(100Sおよび200)は、中空導光ユニット100Sの蛍光前面板101B上の蛍光膜101bのほぼすべての領域から、ほぼ均一な輝度を有する白色光線(青色光線L1と黄色光線L2が混色した疑似白色光またはB、G、R色光が混色した白色光L2)を出射することができる。
図66に示すように、蛍光前面板101に平面的な主表面を有する中空導光ユニット100Sは、フルカラー映像を表示できる液晶ディスプレイ(LCD)300の背面に、平面的な前面板101と対面するように配置され、従って面光源(100Sおよび200)はLCD300をその背面から照明できる。(更にプリズムシートおよび、または散乱シートからなる光学シート320をLCD300と蛍光前面板101Bとの間に介在してもよい。)
この実施例19では、光反射性背面板(光反射性部材)102Bが、蛍光性前面板101Bに対してLED光源200を配置した左端末から右端末に向かってから傾斜した反射内面を有するので、簡単な構成により蛍光性前面板101Bのほぼすべての領域から均一な輝度をする面状照明光線を出射できる。
図67ないし図70を参照して、本発明の実施例20の面光源を記載する。
図67は、本発明の実施例20の面光源を示す概略的な分解斜視図である。
図68は、本発明の実施例20において、一部を断面として示し、一部を切り欠いた概略的な部分斜視図である。
図69は、図68のL−L線に沿って切断した概略的な断面図である。
図70は、図68のL−L線に沿って切断した概略的な断面図であり、実施例20の面光源を液晶ディスプレイのバックライトとして用いた一例を示し、一次光線と二次光線の光路が表示されている。
図67ないし図70を参照して、面光源は、中空導光ユニット100Tと短波長光線形LED光源200A、200Bからなる。
LED光源200A、200Bは、それぞれの回路基板202に複数のLED201を実装したものであり、長方形の回路基板202の前面に複数のLED201を回路基板202の長さ方向(Y軸方向)に少なくとも一組の線状配列を構成するようにすることができる。
LED光源200A、200Bは、LED201から発する一次光線L1が中空導光空間110Fの左側の光入射部110Faと右側の光入射部110Fbから中心部Ctへ指向されるように、側面板105、106の前方に配置される。
中空導光ユニット100Tは、離隔して対向して配置された一対の一方の長方形の側面板105、106と、離隔して対向して配置された一対の他方の傾斜角度”ang”(図67、図69参照)を有する二つのテーパー状の底辺からなるほぼ逆V字形底辺を有する側面板103F、104Fとからなる可変する厚さを有する枠(フレーム)と、上記枠の上部に設けられたほぼ矩形の平面を有する蛍光性前面板(蛍光性部材)101Bと、上記枠の下部に設けられたほぼ矩形の傾斜平面(傾斜角度”ang”(図67、図69参照))とを有し、二つのテーパー状の底辺からなるほぼ逆V字形断面を有する光反射性背面板(光反射性部材)102Fとからなるほぼ照明箱(ライトボックス、ライトケース)を備える。
ほぼ垂直方向(Z軸方向)に対向する蛍光性前面板101Bの頂面と光反射性背面板102Fの傾斜底面の間の縦(Z軸)方向の合計の厚さは、左端末に位置する側面板105と右端末に位置する側面板106においては最大の厚さ(Th−1)を有し、中心部(Ct)において最小の厚さ(Th−2)を有し、その厚さは左端末と右端末から中心部(Ct)に向かって連続的または断続的に減少するように可変している。
対向する側面103B、104Bと対向する側面105、106からなる上記枠と、対向する前面板101Bと光反射性背面板102Fによって囲まれた内部にほぼV字形の傾斜底面を有する導光空間110Fが構成される。
図69などに示すように、導光空間110Fの高さは、左端末と右端末に位置する側面板105、106においては最大の高さ(Ht1)を有し、中心部Ctにおいて最小の高さ(Ht2)を有し、その高さは左端末と右端末から中心部Ctに向かって連続的または断続的に減少するように可変している。
蛍光性前面板101Bは、透明または半透明材料からなる光透過性板(またはシート、フィルム)101aと光透過性板(またはシート、フィルム)101a の内面に形成された蛍光膜101bからなる。
更に、蛍光膜101b上に全面的に(または部分的に)、広い波長帯域の光を部分的に反射しかつ残りの光を透過するハーフミラー膜、選択された波長帯域の光をほぼ全面的または部分的に反射しかつその他の帯域の光を透過するダイクロイック・ミラー膜(選択波長反射膜)、ダイクロイック・ハーフミラー膜から選択された部分反射膜101cを設けるのが望ましい。
反射背面板/シート102は、光反射性内面を有し、内面が鏡面処理されたアルミニューム板/シートを用いることができる。
その代りに、光反射性背面板102は、光透過性または光遮断性の板/シート部材102の内面(導光空間110Fの底面と面する領域)にほぼ全面的または部分的にアルミニューム、銀などからなる光反射膜102aが設けられている。
枠を構成する側面板103B、104B、106’は、光反射性背面板102と同様に内面を光反射性とする、内面に反射膜を形成するのが望ましい。
図70に示すように、LED光源200A、200BのLED201からの一次光線L1(青色またはUV光線)は、中空導光空間110Fの内部を進行し、蛍光前面板101Bの蛍光膜101bと背面板102の反射内面102aとの間で複数回、反射を繰り返す。
それにより、一次光線L1はその進行途中で徐々に蛍光膜101bの異なる領域を励起し、蛍光膜101bは二次光線L2(黄色またはUV光線)を放射し、面光源(100Tおよび200A/200B)は、中空導光ユニット100Tの蛍光前面板101B上の蛍光膜101bのほぼすべての領域から、ほぼ均一な輝度を有する白色光線(青色光線L1と黄色光線L2が混色した疑似白色光またはB、G、R色光が混色した白色光L2)を出射することができる。
図70に示すように、蛍光前面板101Bに平面的な主表面を有する中空導光ユニット100Tは、フルカラー映像を表示できる液晶ディスプレイ(LCD)300の背面に、平面的な前面板101Bと対面するように配置され、従って面光源(100Tおよび200A/200B)はLCD300をその背面から照明できる。(更にプリズムシートおよび、または散乱シートからなる光学シート320をLCD300と蛍光前面板101Bとの間に介在してもよい。)
この実施例20では、光反射性背面板(光反射性部材)102Fが、蛍光性前面板101Bに対してLED光源200A、200Bを配置した左端末と右端末から中心部Ctに向かってから傾斜した反射内面を有するので、簡単な構成により蛍光性前面板101Bのほぼすべての領域から均一な輝度をする面状照明光線を出射できる。
図71を参照して、本発明の実施例21を記載する。
図71は、実施例21を示し、上記実施例の中空導光ユニット(例えば100、100D)の枠とLED光源200A、200Bを示し、部分的に拡大した、概略的な正面図である。
図71に示すように、他の実施例と同様に、複数の各種の上記実施例の中空導光ユニット(例えば100、100D)の枠は、ほぼ平行に対向する側面板105、106と、これらとほぼ直角にかつほぼ平行に対向する側面板103、104からなり、互いに連結または一体化したほぼ矩形の枠である。
他の実施例と同様に、LED光源200A、200Bは、導電パターン202aを有する回路基板202と回路基板202の前面に実装した複数のLED201からなる。そしてLED光源200A、200Bは、側面板105、106の内側の表面に配置される。
それにより、LED201からの一次光線L1が上記枠と、上記枠の頂部を覆う前面板と上記枠の底部を覆う背面板によって囲まれた導光空間を指向するように、LED光源200A、200Bは上記枠の内側に位置する。
実施例21では、LED201の発熱を拡散または放熱するために、高熱伝導性を有する側面板105、106を用い、高熱伝導性粒子を混入した高熱伝導性接着剤層301を介して高熱伝導性側面板105、106の内面に回路基板202を配置している。
高熱伝導性側面板105、106は、例えば、熱伝導率の高いアルミニューム、銅、高熱伝導セラミック、または高熱伝導粒子または高熱伝導炭素繊維を含む樹脂などからなる。
高熱伝導性接着剤層301は、例えば、熱伝導率の高いアルミニューム、銅、高熱伝導セラミックなどの高熱伝導粒子または高熱伝導炭素繊維を含む樹脂接着剤などからなる。
LED201からの発熱は、回路基板202、高熱伝導性接着剤層301を経由して高熱伝導性側面板105、106に伝達され、放熱、拡散され、LED201の発熱を抑制することができ、LED201の発光効率を長時間維持できる。
LED光源200A、200Bを配置していない側面板103、104も、高熱伝導性側面板105、106と同様に高熱伝導性材料からなるのが望ましく、側面板105、106と側面板103、104との当接面間に高熱伝導性接着剤層302を介在させることにより、側面板105、106に伝達されたLED201からの発熱は、さらに側面板103、104に伝達されて、放熱、拡散される。
その代わりに、高熱伝導性接着剤層302を用いることなく、上記枠として最初から側面板105、106と側面板103、104が連結して一体化したほぼ矩形の輪郭を有する高熱伝導性枠を用いることができる。
図72を参照して、本発明の実施例22を記載する。
図72は、実施例22を示し、上記実施例の中空導光ユニット(例えば100、100D)の枠とLED光源200A、200Bを示した、概略的な正面図である。
図72に示すように、複数の各種の上記実施例の中空導光ユニット(例えば100、100D)の枠は、ほぼ平行に対向する側面板105、106と、これらとほぼ直角にかつほぼ平行に対向する側面板103、104からなり、互いに連結または一体化したほぼ矩形の枠である。
実施例22では、LED光源200A’、200B’は、高熱伝導性金属板またはシート202Baと、アルミニューム、銅などの高熱伝導性金属シート202Baの表面に、導電パターンを有する絶縁層202Bbを形成した金属ベース回路基板202Bと、回路基板202Bの前面に実装した複数のLED201からなり、金属ベース回路基202Bが高熱伝導性側面板105、106として機能する。
高熱伝導性金属シート202Baの代わりに、例えば、熱伝導率の高いアルミニューム、銅、高熱伝導セラミック、または高熱伝導粒子または高熱伝導炭素繊維を含む高熱伝導樹脂シートを用いてもよい。
LED201からの一次光線L1が上記枠と、上記枠の頂部を覆う前面板と上記枠の底部を覆う背面板によって囲まれた導光空間を指向するように、LED光源200A、200Bは上記枠の内側に位置する。
実施例22では、LED201の発熱を拡散または放熱するために、側面板105、106を兼用する金属ベース回路基板202Bを用いているので、実施例21より少ない部材で、実施例21と同等な熱拡散効果、放熱効果が得られる。
LED201からの発熱は、側面板105、106を兼ねる金属ベース回路基板202Bに伝達され、放熱、拡散される。
LED光源200A、200Bを配置していない側面板103、104も、高熱伝導性材料からなるのが望ましく、側面板105、106として機能する金属ベース回路基板202Bと側面板103、104との当接面間に高熱伝導性接着剤層302を介在させることにより、金属ベース回路基板202Bに伝達されたLED201からの発熱は、更に側面板103、104に伝達されて、放熱、拡散される。
前述の各種の実施例において、青色発光ダイオードと黄色蛍光体の組み合わせを用いる代わりに、青色発光ダイオードと緑色蛍光体および赤色蛍光体の組み合わせを用いて、青色発光ダイオードからの一次青色光線と、緑色蛍光体および赤色蛍光体からの緑色および赤色光線を合成して白色光線を得てもよい。
前述の各種の実施例において、中空導光ユニット(100など)における光透過板(例えば、前面板(101など)の光透過板(101aなど)の外面または内部に、紫外線が外部に漏れないように、可視光線を透過するが紫外線を吸収する公知の有機または無機の紫外線吸収材を坦持してもよい。
前述の各種の実施例において、LED光源(200、200A/200B)は中空導光ユニット(100など)から容易に着脱自在として交換容易とすることができる。
前述の各種の実施例において、蛍光前面板(101など)は中空導光ユニット(100など)から容易に着脱自在として交換容易とすることができる。
以上に開示した各種の実施例における各種の構成要素、構成部分を任意に組み合わせても良いことは当然である。
以上に添付図面を参照して本発明の各種の実施の形態を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されず、本発明の精神と特許請求の範囲に基づいて各種の変形、設計変更、改良および均等物の構築が可能であることに留意されたい。