JP2017191693A - 面発光装置、および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】導光板の出射面上にプリズムシートを積層することなく、所望の明るさを得ることができ、部品点数、材料コスト、および組立工数を大幅に低減することができ、かつ薄型化を図ることができる面発光装置を実現する。【解決手段】面発光装置100は、少なくとも一の側面から光を導入して光出射面32へと出射する扁平な導光板30と、導光板30の光入射部31へ臨ませて配設された光源20と、光源20と導光板30の光入射部31との間に配設され、照射光により励起されて発光する蛍光フィルム40と、蛍光フィルム40と隣接するように配設された単一もしくは複数のプリズムシート50と、導光板30の少なくとも光出射面32と対向する面、および光源20を覆う反射フィルム50と、を備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)の光を蛍光フィルムおよびプリズムシートを介して導光板に導入し、該導光板の光出射面側へと出射する面発光装置、および画像形成装置に関する。
スマートフォンやタブレット型端末などの携帯端末の液晶ディスプレイ(LCD)の裏面には、面発光装置として、バックライトアセンブリが配設されている。従来のバックライトアセンブリは、例えば、光源、導光板、反射フィルム、およびプリズムシートから構成されている(特許文献1参照)。特許文献1のバックライトアセンブリは、平板状の透明合成樹脂製の導光板の一側部に光源が配設され、光源からの光を導光板に導入し、反射フィルムで反射させて導光板の光出射面側へと出射させている。
従来、バックライトアセンブリの光源には、冷陰極管等の蛍光ランプが用いられていた。近年では、バックライトアセンブリの省電力化、高効率化、および長寿命化を図るべく、光源として発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)が用いられている。
ところで、光源からの光を単に導光板に導入し、反射フィルムで反射させて導光板の光出射面側へと出射させるだけでは、当該光出射面から所望の明るさを得ることができない。したがって、特許文献1のバックライトアセンブリでは、導光板の光出射面(表側平面)上にプリズムシートを積層して光の出射量を増加させている。しかし、導光板の光出射面上に単一のプリズムシートを積層しても、十分な光量は得られない。
そこで、近年の面発光装置では、導光板の光出射面上に、例えば、X方向プリズムとY方向プリズムとからなる複数枚のプリズムシートを交差させて積層し、所望の光量を得ている。しかしながら、導光板の光出射面上に当該光出射面と同等の面積を有する複数枚のプリズムシートを積層するので、部品点数、材料コスト、および組立工数が増大する要因となっていた。また、複数枚のプリズムシートを必要とするため、面発光装置の薄型化の阻害要因ともなっていた。特に、50インチを超える液晶テレビジョンのような大画面の液晶表示装置では、プリズムシートの使用量が多く、材料コストが大幅に増大していた。
本発明は、上記の事情に鑑みて創案されたものであり、導光板の光出射面上にプリズムシートを積層することなく、所望の明るさを得ることができ、材料コストおよび組立工数を大幅に低減することができ、かつ薄型化を図ることができる面発光装置、および画像形成装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る面発光装置は、少なくとも一の側面から光を導入して光出射面へと出射する扁平な導光板と、上記導光板の光入射部へ臨ませて配設された光源と、上記光源と上記導光板の光入射部との間に配設され、照射光により励起されて発光する蛍光フィルムと、上記蛍光フィルムと隣接するように配設された単一もしくは複数のプリズムシートと、上記導光板の少なくとも上記光出射面と対向する面、および上記光源を覆う反射フィルムと、を備えていることを特徴とする。
上記面発光装置の構成において、上記蛍光フィルムと少なくとも一枚の上記プリズムシートは、合成樹脂フィルムを介して一体に積層されていてもよい。
また、上記光源は青色LEDであり、上記蛍光フィルムは上記青色LEDの青色光を受けて白色に発色する黄色系蛍光フィルムであることが好ましい。
さらに、上記黄色系蛍光フィルムは、合成樹脂フィルム上に黄色蛍光体塗料に少なくとも緑色蛍光体塗料もしくは黄緑色蛍光体塗料を混合して蛍光層を積層して形成され、青色LEDの照射光で445nm〜470nmの波長によって励起されて発光することが好ましい。
上記蛍光層は、白色光の演色性を調整するための赤色蛍光体塗料がさらに混合されることが好ましい。
そして、上記プリズムシートを複数備える場、隣り合う上記プリズムシートは、プリズムパターン方向を互いに交差させて積層されていることが好ましい。
加えて、上記導光板の上記光出射面上に光拡散フィルムが積層されていることが好ましい。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記のいずれかに記載の面発光装置上に、液晶ディスプレイが配設されていることを特徴とする。
本発明に係る面発光装置および画像形成装置よれば、導光板の光出射面上にプリズムシートを積層することなく、所望の明るさを得ることができ、材料コストおよび組立工数を大幅に低減することができ、かつ薄型化を図ることができるという優れた効果を発揮する。
以下、図面を参照して、本発明に係る面発光装置および画像形成装置の実施形態について説明する。ただし、図面において、同一又は類似の部材や部分には同一又は類似の符号を付している。また、図面は模式的に図示しており、実際の寸法や比率等とは必ずしも一致しない。さらに、図面相互間において、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれることがある。
〔第1の実施形態〕
まず、図1および図2を参照して、第1の実施形態に係る面発光装置の構成について説明する。図1は第1の実施形態に係る面発光装置の側断面図である。図2は第1の実施形態に係る面発光装置の概略平面図である。図3は第1の実施形態に係る面発光装置の変形例の要部側断面図である。図4は第1の実施形態に係る面発光装置の他の変形例の側断面図である。なお、図2では、反射フィルム60を破断し、光源20、導光板30、蛍光フィルム40、およびプリズムシート50を露出させて描いている。
まず、図1および図2を参照して、第1の実施形態に係る面発光装置の構成について説明する。図1は第1の実施形態に係る面発光装置の側断面図である。図2は第1の実施形態に係る面発光装置の概略平面図である。図3は第1の実施形態に係る面発光装置の変形例の要部側断面図である。図4は第1の実施形態に係る面発光装置の他の変形例の側断面図である。なお、図2では、反射フィルム60を破断し、光源20、導光板30、蛍光フィルム40、およびプリズムシート50を露出させて描いている。
図1および図2に示すように、第1の実施形態に係る面発光装置100は、光源20、導光板30、蛍光フィルム40、プリズムシート50、および反射フィルム60を主に備える。以下、第1の実施形態に係る面発光装置100について、各構成要素ごとに説明する。
光源20は、プリント基板等の配線基板10上に実装されている。配線基板10には、不図示の配線パターンが形成されている。本実施形態の配線基板10は、帯板状もしくは短冊状を呈している。光源20の実装された配線基板10は、後述する導光板30の少なくとも一の側面に臨んで配設されている。配線基板10は、導光板30と離間させて配設される。光源20は、配線基板10の導光板30側に臨んだ面の配線パターン上に複数実装されている。
光源20としては、面発光装置100の省電力化、高効率化、および長寿命化を図るために、例えば、発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)を採用することが好ましい。本実施形態のLEDとしては、例えば、青色光を発光するチップタイプLEDを採用することが好ましい。チップタイプLEDとしては、例えば、1W/チップ以上の出力を有し、光量が大きく高輝度を有するハイパワーLEDを採用してもよい。LEDの発光色は必ずしも青色光に限定されず、例えば、赤色光、緑色光、もしくは紫外線光などの他の発光色であってもよい。配線基板10上には複数のLEDが実装されている。複数のLEDは、電気的に並列もしくは直列に接続されている。さらに、複数のLEDは単一色に限定されず、波長の異なる複数色のLEDを組み合わせて用いても構わない。光源20は、必ずしもLEDに限定されず、有機EL等のLED以外の発光素子を採用しても構わない。
導光板30は、全体として扁平な直方体状(平板状)を呈している。導光板30は、例えば、アクリル(PMMA;Polymethyl methacrylate)やシクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネート(PC;polycarbonate)等の透明合成樹脂材により構成することが好ましい。導光板30は、例示の合成樹脂材に限定されず、ガラス材等の他の透明部材を採用してもよい。導光板30は、無色透明体であることが好ましいが、光源20の発光色と同色、もしくは後述する蛍光フィルム40を通過した光と同色の有色透明体であっても構わない。導光板30において、光源20に臨んだ側面が光入射部31となる。
蛍光フィルム40は、合成樹脂フィルム41上に蛍光層42を有するフィルム部材である。蛍光フィルム40は、配線基板10と同様に、帯状もしくは短冊状を呈している。蛍光フィルム40は、例えば、ロール・ツー・ロール装置を用いて、印刷技術により連続製造される。すなわち、被積層基材としての合成樹脂フィルム上に蛍光層が印刷により積層される。
合成樹脂フィルムは、蛍光層を積層するための被積層基材として機能する。合成樹脂フィルムは、透光性を有することが好まく、無色透明であることがより好ましい。合成樹脂フィルムとしては、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)、PMMA(Poly Methyl Methacrylate)、PC(Polycarbonate)、及びTAC(Tri Acetyl Cellulose)等のフィルムが挙げられるが、例示の樹脂材料に限定されない。
蛍光フィルム40は、例えば、光源20である青色LEDの青色光が通過して白色に発光する黄色系蛍光フィルムが採用される。蛍光フィルム40の肉厚は、青色LEDの光量に応じて、黄色系蛍光体フィルムを通過した光が白色に発光するのに適切な厚みに設定される。黄色系蛍光フィルムの蛍光層は、黄色蛍光体塗料に緑色蛍光体塗料もしくは黄緑色蛍光体塗料を混合して積層され、シリコン(Si)等の粘着材もしくは結合材が適量混合される。また、蛍光体材料には、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系、TAG(テルビウム・アルミニウム・ガーネット)系、サイアロン系、及びBOS(バリウム・オルソシリケート)系などがある。白色光の演色性を調整するために、黄色蛍光体塗料に緑色蛍光体塗料もしくは黄緑色蛍光体塗料を混合することに加えて、更に赤色蛍光体塗料が適量混合される。本実施形態の蛍光層は、青色LEDの青色の照射光で445nm〜470nmの波長によって励起されて発光する。
また、青色LEDと黄色系蛍光フィルムとの組み合わせに限定されず、面発光装置100における白色光の発光方式に応じて、蛍光体は適宜好ましいものを採用する。例えば、励起方式を採用する場合は、近紫外線LEDとRGB蛍光体を組み合わせてもよい。また、3波長方式を採用する場合は、RGB3色の光の混合によって白色光を得るために、蛍光体として、赤色蛍光体、緑色蛍光体および青色蛍光体の3種類の蛍光体を組み合わせて用いてもよい。
プリズムシート50は、一方の面にミクロンサイズのプリズムパターンが形成された合成樹脂製のシートである。プリズムシート50は、配線基板10と同様に、帯状もしくは短冊状を呈している。プリズムシート50は、プリズムパターンのレンズ効果により集光性能や入射光の向きを変える光学性能を有する。プリズムシート50を作製するための合成樹脂材としては、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)、PMMA(Poly Methyl Methacrylate)、PC(Polycarbonate)、及びTAC(Tri Acetyl Cellulose)等が挙げられるが、例示の樹脂材料に限定されない。プリズムシート50は、通常、導光板30の光出射面32上に配設されるが、本実施形態では、蛍光フィルム40に隣接させて配設されている。
プリズムシート50は、単一使用ではなく、複数組み合わせて使用することが好ましい。本実施形態では、例えば、2枚のプリズムシート51、52が配設されており、隣り合う第1のプリズムシート51と第2のプリズムシート52はプリズムパターン方向を互いに交差させて積層されている。例えば、本実施形態に係る面発光装置100の長手方向をY方向とした場合、第1のプリズムシート51のプリズムパターンはX方向に沿って形成されており、第2のプリズムシート52のプリズムパターンはZ方向に沿って形成されている。なお、プリズムシートの枚数は2枚に限定されない。
複数のプリズムシート50を設ける場合、図3に示すように、隣り合う第1のプリズムシート51と第2のプリズムシート52は、合成樹脂材53を介して一体形成することが好ましい。隣り合う第1のプリズムシート51と第2のプリズムシート52の間に合成樹脂材53を介設するのは、プリズムシート51,52同士の密着性能や保持性能を高めるためである。合成樹脂材53としては、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)、PC(Polycarbonate)、PMMA(Poly Methyl Methacrylate)、TAC(Tri Acetyl Cellulose)、及び透明PI(Polyimide)等が挙げられるが、例示の樹脂材料に限定されない。プリズムシート51,52同士の密着性能や保持性能を高めるのに最適な合成樹脂材を選択することが好ましい。さらに具体的には、プリズムシート51,52を構成する合成樹脂材と共材を用いることが好ましい。
反射フィルム60は、光源20および導光板30の少なくとも光出射面32と対向する面面(反射面)33を覆うように配設される。本実施形態の反射フィルム60は、導光板30の光出射面32を露出させるとともに、上記反射面33に加え、光入射部31を有する一側面以外の肉厚方向Tに沿った側面(反射面)34等を覆うように配設される。反射フィルム60としては、例えば、ポリプロピレン(PP;polypropylene)やポリエチレンテレフタレート(PET;Polyethylene terephthalate)等の合成樹脂フィルムに、酸化チタンや硫酸バリウム等のフィラーと気泡を内填したものが挙げられるが、例示の材質に限定されない。光源20から導光板30の一側面の光入射部31に導入された光は、導光板30を通過して、もしくは反射フィルム60で覆われた反射面33,34等で反射されて、導光板30の光出射面32から出射する。
導光板30の光出射面32上には、図4に示すように、光拡散フィルム70を積層してもよい。光拡散フィルム70は、例えば、白色塩化ビニルフィルム等の光を拡散する樹脂がコーティングされた合成樹脂フィルムによって形成されている。導光板30の光出射面32上に光拡散フィルム70を積層することにより、当該光出射面32から出射される光を更に均一に拡散放射させることができる。
次に、図1から図5を参照して、第1の実施形態に係る面発光装置100の作用について説明する。図5は第1の実施形態に係る面発光装置における光の作用の説明に供する図である。
図1、図2および図5に示すように、本実施形態の面発光装置100に電源を投入して、光源20を点灯させると、該光源20から導光板30の光入射部31へ向けて光が照射される。本実施形態では、光源20として青色LEDを採用しているので、導光板30へ向けて青色光が照射される。光源20から照射された青色光は、光源20と導光板30の光入射部31との間に配設された蛍光フィルム40に入射する。光源20と導光板30の光入射部31との離間距離を調整することにより、光源20から出射した光の上記光入射部31への入射光量を調節することができる。
本実施形態では、蛍光フィルム40として、青色光の補色である黄色系蛍光体フィルムを採用している。したがって、蛍光フィルム40を通過した光は、青色光と黄色光とを合成した白色光として発色する。本実施形態の蛍光フィルム40の蛍光層42は、黄色蛍光体塗料に少なくとも緑色蛍光体塗料もしくは黄緑蛍光体塗料が混合され、青色LEDの青色の照射光で445nm〜470nmの波長によって励起されて発光する。
例えば、黄色蛍光体塗料(YAG)に緑色蛍光体塗料もしくは黄緑色蛍光体塗料、及び適量のシリコン(Si)を混合する場合は、460nm〜470nmの波長によって励起されて白色発光する。シリコン(Si)は粘着材もしくは結合材として用いる。ここで、440nmの光が網膜に悪影響を与えると言われている。上述のように、460nm〜470nmの波長で白色発光することにより、ブルーライトを軽減して目を保護することができるので、液晶テレビ、スマートフォン、及びタブレット端末のバックライトアセンブリ用のLED発光装置として適している。他方、黄色蛍光体塗料(YAG)に緑色蛍光体塗料もしくは黄緑色蛍光体塗料を混合しない場合は、445nm〜470nmの波長によって励起されて白色発光するので、一般照明向けに使用することが好ましい。
さらに、本実施形態の蛍光層42には、赤色蛍光体塗料をさらに混合することが好ましい。黄色蛍光体塗料と緑色蛍光体塗料もしくは黄緑蛍光体塗料に加え、更に赤色蛍光体塗料を混合することにより、白色光の演色性(Ra)を調整することができる。
また、光源20と導光板30の光入射部31との間には、蛍光フィルム40と隣接させて複数のプリズムシート50が配設されている。本実施形態では、例えば、2枚のプリズムシート51,52が配設されている。隣り合う第1のプリズムシート51と第2のプリズムシート52は、プリズムパターン方向が互いに交差するように積層されている。蛍光フィルム40を通過して生成された白色光がプリズムシート51,52を通過すると、プリズムパターンのレンズ効果により集光性能や入射光の向きを変える光学性能を示す。
プリズムシート51,52を通過した白色光は、光入射面31から導光板30内へと入射する。光入射面31から導光板30内へと入射した白色光は、導光板30を通過してそのまま光出射面32から出射するか、あるいは反射フィルム60で覆われた反射面33,34等で反射されて、導光板30の光出射面32から出射する。
以上説明したように、第1の実施形態に係る面発光装置100では、光源20と導光板30の光入射部31との間に蛍光フィルム40およびプリズムシート51,52が配設されている。例えば、光源20には青色LEDが採用され、蛍光フィルム40には黄色系蛍光フィルムが採用されている。したがって、黄色系蛍光フィルムは、青色LEDの青色光を受けて白色に発光する。白色光は、複数のプリズムシート51,52を通過して、導光板20の光入射部31へ入射する。隣り合う第1のプリズムシート51と第2のプリズムシート52は、プリズムパターン方向を互いに交差させて積層されているので、導光板30の光出射面32から出射する光の照度(Lux;ルクス)を増大させることができる。なお、本実施形態に係る面発光装置100の照度の向上効果については、後述の実施例で詳細に説明する。
また、第1の実施形態に面発光装置100は、導光板30の光出射面32上にプリズムシートを配設せず、光源20と導光板30の光入射部31との間に、蛍光フィルム40に隣接させて帯状もしくは短冊状のプリズムシート51,52が配設されている。したがって、導光板30の光出射面32上にプリズムシートを積層することなく、所望の明るさを得ることができる。また、帯状もしくは短冊状のプリズムシート50を使用するので、プリズムシート50の使用面積を大幅に削減して、面発光装置100の材料コストおよび組立工数を大幅に低減することができる。かつ、導光板30の光出射面32上にプリズムシートの積層を要しないので、面発光装置100の薄型化を図ることができる。
さらに、第1の実施形態に係る面発光装置100では、光源20と導光板30の光入射部31との間に蛍光フィルム40が介設されている。このため、蛍光フィルム40に含まれる蛍光材や光源20から照射される光の種類を変えることにより、光出射面32から出射する光の色や種類を容易に変えることができる。そして、図4に示すように、導光板30の光出射面32上に光拡散フィルム70を積層する場合には、当該光出射面32から出射する光を更に均一に拡散放射させることができる。
〔第2の実施形態〕
次に、図6および図7を参照して、第2の実施形態に係る面発光装置について説明する。図6は第2の実施形態に係る面発光装置の要部側断面図である。図7は第2の実施形態に係る面発光装置の概略平面図である。なお、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する内容については説明を省略する。また、図7では、反射フィルム60を破断し、光源20、導光板30、蛍光フィルム40、合成樹脂材255、およびプリズムシート251を露出させて描いている。
次に、図6および図7を参照して、第2の実施形態に係る面発光装置について説明する。図6は第2の実施形態に係る面発光装置の要部側断面図である。図7は第2の実施形態に係る面発光装置の概略平面図である。なお、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する内容については説明を省略する。また、図7では、反射フィルム60を破断し、光源20、導光板30、蛍光フィルム40、合成樹脂材255、およびプリズムシート251を露出させて描いている。
図6および図7に示すように、第2の実施形態に係る面発光装置200では、蛍光フィルム40と一枚のプリズムシート251が合成樹脂材255を介して一体形成されている点が、第1の実施形態に係る面発光装置100と異なる。すなわち、第2の実施形態では、蛍光フィルム40とプリズムシート251が合成樹脂材255を介して一体に積層されている。本実施形態では、プリズムシート251のプリズムパターンは、例えば、X方向に沿っている。
蛍光フィルム40は、第1の実施形態と同様に、合成樹脂フィルム上に蛍光層を有するフィルム部材であり、例えば、光源20である青色LEDの青色光が通過して白色に発光する黄色系蛍光フィルムが採用される。合成樹脂フィルムは、蛍光層を積層するための被積層基材として機能する。合成樹脂フィルム41としては、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)、PMMA(Poly Methyl Methacrylate)、PC(Polycarbonate)、及びTAC(Tri Acetyl Cellulose)等のフィルムが挙げられるが、例示の樹脂材料に限定されない。
黄色系蛍光フィルムの蛍光層は、黄色蛍光体塗料に緑色蛍光体塗料もしくは黄緑色蛍光体塗料を混合して積層され、シリコン(Si)等の粘着材もしくは結合材が適量混合される。また、蛍光体材料には、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系、TAG(テルビウム・アルミニウム・ガーネット)系、サイアロン系、及びBOS(バリウム・オルソシリケート)系などがある。
プリズムシート50の合成樹脂材は、第1の実施形態と同様に、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)、PMMA(Poly Methyl Methacrylate)、PC(Polycarbonate)、及びTAC(Tri Acetyl Cellulose)等が挙げられるが、例示の樹脂材料に限定されない。
蛍光フィルム40とプリズムシート251との間に合成樹脂材255を介設するのは、蛍光フィルム40とプリズムシート251の密着性能や保持性能を高めるためである。合成樹脂材255としては、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)、PC(Polycarbonate)、PMMA(Poly Methyl Methacrylate)、TAC(Tri Acetyl Cellulose)、及び透明PI(Polyimide)等が挙げられるが、例示の樹脂材料に限定されない。したがって、蛍光フィルム40を構成する合成樹脂材とプリズムシート251を構成する合成樹脂材との密着性能や保持性能を高めるのに最適な合成樹脂材を選択することが好ましい。
蛍光フィルム40、合成樹脂材255、およびプリズムシート251の積層体は、例えば、ロール・ツー・ロール装置を用いて、印刷技術により連続製造される。
第2の実施形態に係る面発光装置200は、基本的に第1の実施形態に係る面発光装置100と同様の作用効果を奏する。特に、第2の実施形態に係る面発光装置200によれば、蛍光フィルム40と一枚のプリズムシート251が合成樹脂材255を介して一体形成されているので、第1の実施形態に係る面発光装置100よりも部品点数および組立工数を削減することができるという有利な効果を奏する。
〔第3の実施形態〕
次に、図8および図9を参照して、第3の実施形態に係る面発光装置について説明する。図8は第3の実施形態に係る面発光装置の要部側断面図である。図9は第3の実施形態に係る面発光装置の概略平面図である。なお、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する内容については説明を省略する。また、図9では、反射フィルム60を破断し、光源20、導光板30、蛍光フィルム40、合成樹脂材355,356、およびプリズムシート351,352を露出させて描いている。
次に、図8および図9を参照して、第3の実施形態に係る面発光装置について説明する。図8は第3の実施形態に係る面発光装置の要部側断面図である。図9は第3の実施形態に係る面発光装置の概略平面図である。なお、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する内容については説明を省略する。また、図9では、反射フィルム60を破断し、光源20、導光板30、蛍光フィルム40、合成樹脂材355,356、およびプリズムシート351,352を露出させて描いている。
図8および図9に示すように、第3の実施形態に係る面発光装置300では、蛍光フィルム40と2枚のプリズムシート351,352がそれぞれ合成樹脂材355,356を介して一体形成されている点が、第2の実施形態に係る面発光装置200と異なる。すなわち、本実施形態では、蛍光フィルム40の表裏面にプリズムシート351,352がそれぞれ合成樹脂材355,356を介して一体に積層されている。表面側(導光板側)のプリズムシート351と裏面側(光源側)のプリズムシート352は、プリズムパターン方向を交差させて配設されている。第3の実施形態に係る面発光装置300では、例えば、蛍光フィルム40の表面側のプリズムシート351のプリズムパターンはX方向に沿っており、裏面側のプリズムシート351のプリズムパターンはZ方向に沿っている。
蛍光フィルム40は、第1および第2の実施形態と同様に、合成樹脂フィルム上に蛍光層を有するフィルム部材であり、例えば、光源20である青色LEDの青色光が通過して白色に発光する黄色系蛍光フィルムが採用される。合成樹脂フィルムは、蛍光層を積層するための被積層基材として機能する。合成樹脂フィルムとしては、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)、PMMA(Poly Methyl Methacrylate)、PC(Polycarbonate)、及びTAC(Tri Acetyl Cellulose)等のフィルムが挙げられるが、例示の樹脂材料に限定されない。
黄色系蛍光フィルムの蛍光層は、黄色蛍光体塗料に緑色蛍光体塗料もしくは黄緑色蛍光体塗料を混合して積層され、シリコン(Si)等の粘着材もしくは結合材が適量混合される。また、蛍光体材料には、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)系、TAG(テルビウム・アルミニウム・ガーネット)系、サイアロン系、及びBOS(バリウム・オルソシリケート)系などがある。
プリズムシート351,352の合成樹脂材は、第1および第2の実施形態と同様に、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)、PMMA(Poly Methyl Methacrylate)、PC(Polycarbonate)、及びTAC(Tri Acetyl Cellulose)等が挙げられるが、例示の樹脂材料に限定されない。
蛍光フィルム40とプリズムシート351,352との間にそれぞれ合成樹脂材355,356を介設するのは、蛍光フィルム40とプリズムシート351,352の密着性能や保持性能を高めるためである。合成樹脂材355,356としては、例えば、PET(Polyethylene Terephthalate)、PC(Polycarbonate)、PMMA(Poly Methyl Methacrylate)、TAC(Tri Acetyl Cellulose)、及び透明PI(Polyimide)等が挙げられるが、例示の樹脂材料に限定されない。したがって、蛍光フィルム40を構成する合成樹脂材とプリズムシート351,352を構成する合成樹脂材との密着性能や保持性能を高めるのに最適な合成樹脂材を選択することが好ましい。
蛍光フィルム40、合成樹脂材355,356、およびプリズムシート351,352の積層体は、例えば、ロール・ツー・ロール装置を用いて、印刷技術により連続製造される。
第3の実施形態に係る面発光装置300は、基本的に第1の実施形態に係る面発光装置100と同様の作用効果を奏する。特に、第3の実施形態に係る面発光装置300によれば、蛍光フィルム40と2枚のプリズムシート351,352がそれぞれ合成樹脂材355,356を介して一体形成されているので、面発光装置300の部品点数および組立工数を大幅に削減することができるという有利な効果を奏する。
また、第3の実施形態に係る面発光装置300によれば、蛍光フィルム40の表面側のプリズムシート351と裏面側のプリズムシート352のプリズムパターン方向を交差させて配設することにより、プリズムシート351,352のプリズムパターンのレンズ効果により集光性能や入射光の向きを変える光学性能により、第2の実施形態に比して、導光板30の光出射面32から出射する白色光の照度を向上させることができるという有利な効果を奏する。
〔第4の実施形態〕
次に、図10および図11を参照して、第4の実施形態に係る面発光装置について説明する。図10は第4の実施形態に係る面発光装置の要部側断面図である。図11は第4の実施形態に係る面発光装置の概略平面図である。なお、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する内容については説明を省略する。また、図11では、反射フィルム60を破断し、光源20、導光板30、蛍光フィルム40、およびプリズムシート450を露出させて描いている。
次に、図10および図11を参照して、第4の実施形態に係る面発光装置について説明する。図10は第4の実施形態に係る面発光装置の要部側断面図である。図11は第4の実施形態に係る面発光装置の概略平面図である。なお、第1の実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、重複する内容については説明を省略する。また、図11では、反射フィルム60を破断し、光源20、導光板30、蛍光フィルム40、およびプリズムシート450を露出させて描いている。
図10および図11に示すように、第4の実施形態に係る面発光装置400では、導光板30の光入射部31に、プリズムパターンを有する凹部435が形成されている点が、第1の実施形態に係る面発光装置100と異なる。すなわち、上記凹部435の縦断面は略円弧状を呈しており、当該凹部435に形成されたプリズムパターンのレンズ効果により集光性能や入射光の向きを変える光学性能を有する。
凹部435がプリズムとして機能するので、この凹部435のプリズムパターンと当該凹部435側に配設されたプリズムシート450のプリズムパターンとは交差していることが好ましい。すなわち、本実施形態では、例えば、凹部435のプリズムパターンはX方向に沿っており、プリズムシート450のプリズムパターンはZ方向に沿っている。第4の実施形態に係る面発光装置400に配設するプリズムシート450は単一に限定されず、複数であっても構わない。
第4の実施形態に係る面発光装置400は、基本的に第1の実施形態に係る面発光装置100と同様の作用効果を奏する。特に、第4の実施形態に係る面発光装置400は、導光板30の光入射部31に、プリズムパターンを有する凹部435が形成されている。したがって、第4の実施形態に係る面発光装置400によれば、プリズムパターンを有する凹部435により、光源20から照射される光を様々な方向に屈折させて光出射面32に導くことが可能となり、光出射面32から出射される光の照度が上がり、面発光装置400のより輝度が向上するという有利な効果を奏する。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態とは異なる種々の態様で実施することができる。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、上記実施形態とは異なる種々の態様で実施することができる。
すなわち、上述の実施形態では、導光板30の外形形状は扁平な直方体形状(平板状)に形成されているが、導光板30の外形形状は例示の形状に限定されるものではない。例えば、導光板30の光出射面32と対向する反射面33を直線状とせず、円弧状の曲面で構成してもよい。また、当該反射面33は、光出射面32に対して傾斜した傾斜面として構成してもよい。
また、上記の実施形態に係る面発光装置100,200,300,400では、導光板30の一側面(片側面)に臨んで光源20、発光フィルム40、およびプリズムシート50が配設されている。これに限定されず、光源20、発光フィルム40、およびプリズムシート50は、導光板30の相対向する側面(両側面)、隣り合う側面にL状に、もしくは三側面にU状に配設してもよい。
上記の実施形態に係る面発光装置100,200,300,400上に、液晶ディスプレイ(LCD)を配設して、薄型ディスプレイ等の画像形成装置を構成することができる(図示せず)。すなわち、第1から第4の実施形態に係る面発光装置100,200,300,400は、液晶ディスプレイのバックライトアセンブリとして構成される。
液晶ディスプレイは、面発光装置100,200,300,400上に、拡散フィルムを積層して配設することができる。各実施形態に係る画像形成装置100,200,300,400では、面発光装置100,200,300,400上にプリズムシートが不要であるので、部品点数が削減され、当該画像形成装置の組立工数および材料コストを低減することができる。かつ、プリズムシートの削減により、画像形成装置の薄型化を図ることができる。
このように、上記の実施形態に係る面発光装置100,200,300,400は、液晶ディスプレイのバックライト光源として用いられるが、各種ディスプレイや看板などを照らす目的で用いてもよい。また、面発光装置100,200,300,400は、案内灯、表示灯、非常灯もしくは各種検査用照明として用いてもよく、当該面発光装置100,200,300,400を構成要素の一部として含む各種機器・装置全般に適用可能である。
以下、上記の実施形態に係る面発光装置の作用効果を確認すべく、実施例1および2の面発光装置、並びに比較例の面発光装置について、照度の測定を行った。照度の測定位置は、面発光装置の表面上(0mm)、当該表面からの離間距離500mm、1000mmについて行った。
〔実施例1〕
実施例1の面発光装置として、前述の図1の構成の面発光装置100を用いた。実施例1の面発光装置100は、導光板30の片側面に臨んで、光源20、蛍光フィルム40、およびプリズムシート50が設けられている。帯状もしくは短冊状のプリズムシート50は2枚もしくは3枚を用い、A:光源側からZ方向とX方向、B:光源側からX方向とZ方向、C:光源側からZ方向とX方向とZ方向となるように交差させて配設した(図13参照)。
実施例1の面発光装置として、前述の図1の構成の面発光装置100を用いた。実施例1の面発光装置100は、導光板30の片側面に臨んで、光源20、蛍光フィルム40、およびプリズムシート50が設けられている。帯状もしくは短冊状のプリズムシート50は2枚もしくは3枚を用い、A:光源側からZ方向とX方向、B:光源側からX方向とZ方向、C:光源側からZ方向とX方向とZ方向となるように交差させて配設した(図13参照)。
図13は、実施例1の照度測定結果を示す説明図である。図13では、離間距離の単位(mm)と照度の単位(Lux;ルクス)を省略している。また、「向き」はプリズムシートのZ方向プリズムパターンの向きを示している。図13に示すように、Aでは、表面上(0mm)が9350ルクス、500mmが750ルクス、1000mmが260ルクスであった。Bでは、表面上(0mm)が8850ルクス、500mmが720ルクス、1000mmが230ルクスであった。Cでは、表面上(0mm)が9540ルクス、500mmが750ルクス、1000mmが260ルクスであった。
〔実施例2〕
実施例2の面発光装置として、図12の構成の面発光装置500を用いた。実施例2の面発光装置500は、導光板30の両側面に臨んで、光源20、蛍光フィルム40、およびプリズムシート50が設けられている。帯状もしくは短冊状のプリズムシート50は1枚もしくは2枚を用い、D:光源側からX方向とZ方向、E:光源側からZ方向とX方向、F:X方向のみ、G:導光板の隣り合う側面に光源およびプリズムシートをL状に配置、H:光源側からX方向とZ方向となるように交差させて配設した(図14参照)。
実施例2の面発光装置として、図12の構成の面発光装置500を用いた。実施例2の面発光装置500は、導光板30の両側面に臨んで、光源20、蛍光フィルム40、およびプリズムシート50が設けられている。帯状もしくは短冊状のプリズムシート50は1枚もしくは2枚を用い、D:光源側からX方向とZ方向、E:光源側からZ方向とX方向、F:X方向のみ、G:導光板の隣り合う側面に光源およびプリズムシートをL状に配置、H:光源側からX方向とZ方向となるように交差させて配設した(図14参照)。
図14は、実施例2の照度測定結果を示す説明図である。図14では、離間距離の単位(mm)と照度の単位(Lux;ルクス)を省略している。また、「向き」はプリズムシートのZ方向プリズムパターンの向きを、「形状」は光源の配置を示している。図14に示すように、Dでは、表面(0mm)上が7480ルクス、500mmが530ルクス、1000mmが150ルクスであった。Eでは、表面上(0mm)が7360ルクス、500mmが540ルクス、1000mmが140ルクスであった。Fでは、表面上(0mm)が8480ルクス、500mmが530ルクス、1000mmが130ルクスであった。Gでは、表面上(0mm)が9100ルクス、500mmが650ルクス、1000mmが170ルクスであった。Hでは、表面上(0mm)が9310ルクス、500mmが670ルクス、1000mmが180ルクスであった。
〔比較例〕
比較例の面発光装置として、図15の構成の面発光装置600を用いた。比較例1の面発光装置600は、導光板30の両側面に臨んで白色の光源20のみが設けられている。比較例1では、図15の基本構成をMとして、プリズムシート50の有無や数、光拡散フィルムの有無を変化させた構成で、照度測定を行った。図15の構成を基本として、N:導光板上にプリズムシート1枚のみ、O:導光板上にプリズムシート2枚を交差、P:導光板上に光拡散シートのみ、Q:導光板上に1枚のプリズムシートおよび光拡散フィルム、R:導光板上にプリズムシート2枚を交差および光拡散フィルムのように構成を変化させた(図16参照)。
比較例の面発光装置として、図15の構成の面発光装置600を用いた。比較例1の面発光装置600は、導光板30の両側面に臨んで白色の光源20のみが設けられている。比較例1では、図15の基本構成をMとして、プリズムシート50の有無や数、光拡散フィルムの有無を変化させた構成で、照度測定を行った。図15の構成を基本として、N:導光板上にプリズムシート1枚のみ、O:導光板上にプリズムシート2枚を交差、P:導光板上に光拡散シートのみ、Q:導光板上に1枚のプリズムシートおよび光拡散フィルム、R:導光板上にプリズムシート2枚を交差および光拡散フィルムのように構成を変化させた(図16参照)。
図16は、比較例の照度測定結果を示す説明図である。図16では、離間距離の単位(mm)と照度の単位(Lux;ルクス)を省略している。図16に示すように、Mでは、表面上(0mm)が9550ルクス、500mmが530ルクス、1000mmが160ルクスであった。Nでは、表面上(0mm)が9840ルクス、500mmが1040ルクス、1000mmが280ルクスであった。Oでは、表面上(0mm)が8460ルクス、500mmが1170ルクス、1000mmが390ルクスであった。Pでは、表面上(0mm)が11160ルクス、500mmが810ルクス、1000mmが190ルクスであった。Qでは、表面上(0mm)が7840ルクス、500mmが1160ルクス、1000mmが200ルクスであった。Rでは、表面上(0mm)が6450ルクス、500mmが720ルクス、1000mmが200ルクスであった。
〔照度測定の評価〕
図13および図16に示すように、実施例1のAおよびCの構成は、測定位置500mmでは照度が若干劣るものの、比較例のN:導光板上にプリズムシート1枚のみの構成と略同様の照度が得られることが判った。また、図14および図16に示すように、実施例2のGおよびHの構成は、面発光装置の表面上(0mm)と500mmの測定位置において、実施例1のAおよびCの構成と略同様の照度が得られることが判った。さらに、比較例のO:導光板上にプリズムシート2枚を交差の構成は、1000mmの測定位置で390ルクスという良好な照度が得られることが判った。
図13および図16に示すように、実施例1のAおよびCの構成は、測定位置500mmでは照度が若干劣るものの、比較例のN:導光板上にプリズムシート1枚のみの構成と略同様の照度が得られることが判った。また、図14および図16に示すように、実施例2のGおよびHの構成は、面発光装置の表面上(0mm)と500mmの測定位置において、実施例1のAおよびCの構成と略同様の照度が得られることが判った。さらに、比較例のO:導光板上にプリズムシート2枚を交差の構成は、1000mmの測定位置で390ルクスという良好な照度が得られることが判った。
結論として、実施例1および実施例2では、導光板上にプリズムシートおよび光拡散フィルムを設ける構成に比して照度が劣るものの、比較例のN:導光板上にプリズムシート1枚のみの構成と略同様の照度が得られる。したがって、本発明に係る導光板の少なくとも一の側面に臨ませて、光源、帯状もしくは短冊状の蛍光フィルムおよびプリズムシートを配設する構成は、蛍光フィルムおよびプリズムシートの使用量を大幅に削減して、材料コストを低減することができるという意味において優れた効果を奏するものである。特に50インチを超える大型液晶表示装置では、バックライトアセンブリの製造コストを大幅に低減することができる。
20 光源、
30 導光板、
31 光出射部、
32 光出射面、
40 蛍光フィルム、
50,51,52,251,351,352,450 プリズムシート、
53,255,355,356 合成樹脂材、
60 反射フィルム、
70 光拡散シート、
100,200,300,400 面発光装置。
30 導光板、
31 光出射部、
32 光出射面、
40 蛍光フィルム、
50,51,52,251,351,352,450 プリズムシート、
53,255,355,356 合成樹脂材、
60 反射フィルム、
70 光拡散シート、
100,200,300,400 面発光装置。
Claims (9)
- 少なくとも一の側面から光を導入して光出射面へと出射する扁平な導光板と、
前記導光板の光入射部へ臨ませて配設された光源と、
前記光源と前記導光板の光入射部との間に配設され、照射光により励起されて発光する蛍光フィルムと、
前記蛍光フィルムと隣接するように配設された単一もしくは複数のプリズムシートと、
前記導光板の少なくとも前記光出射面と対向する面、および前記光源を覆う反射フィルムと、
を備えていることを特徴とする面発光装置。 - 前記蛍光フィルムと少なくとも一枚の前記プリズムシートは、合成樹脂フィルムを介して一体に積層されている請求項1に記載の面発光装置。
- 前記光源は青色LEDであり、前記蛍光フィルムは前記青色LEDの青色光を受けて白色に発色する黄色系蛍光フィルムである請求項1または請求項2に記載の面発光装置。
- 前記黄色系蛍光フィルムは、合成樹脂フィルム上に黄色蛍光体塗料に少なくとも緑色蛍光体塗料もしくは黄緑色蛍光体塗料を混合して蛍光層を積層して形成され、青色LEDの照射光で445nm〜470nmの波長によって励起されて発光する請求項1から3のいずれか1項に記載の面発光装置。
- 前記蛍光層は、白色光の演色性を調整するための赤色蛍光体塗料がさらに混合される請求項4に記載の面発光装置。
- 前記プリズムシートを複数備える場合、隣り合う前記プリズムシートは、プリズムパターン方向を互いに交差させて積層されている請求項1から5のいずれかに記載の面発光装置。
- 前記導光板の前記光出射面上に光拡散フィルムが積層されている請求項1から6のいずれか1項に記載の面発光装置。
- 前記導光板の光入射部に、プリズムパターンを有する凹部が形成されている請求項1から7のいずれか1項に記載の面発光装置。
- 請求項1から8のいずれかに記載の面発光装置上に、液晶ディスプレイが配設されていることを特徴とする画像形成装置。
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