JP2015148349A - 蓄熱材拘束構造、蓄熱反応器、及び蓄熱システム - Google Patents

蓄熱材拘束構造、蓄熱反応器、及び蓄熱システム Download PDF

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Abstract

【課題】蓄熱材を拘束する構成において、拘束枠に熱量が奪われるのを抑制することと蓄熱材の膨張を抑制することとを両立する。
【解決手段】拘束枠100は、断面が中空とされた角筒材102、104を有している。そして、拘束枠100は、蓄熱材44が水蒸気Wbと結合して発熱し膨張するとき、蓄熱材44を拘束して、蓄熱材44のX方向及びZ方向の膨張を拘束する。ここで、拘束枠100が断面中空の角筒材であり、中実のものと比べて熱容量が小さくなるので、蓄熱材44から拘束枠100への熱の伝達が抑制され、拘束枠に熱量が奪われるのを抑制することと蓄熱材の膨張を抑制することとを両立できる。
【選択図】図5

Description

本発明は、蓄熱材拘束構造、蓄熱反応器、及び蓄熱システムに関する。
特許文献1には、熱媒流路と、反応容器内に設けられた主管部と、反応容器内で主管部の両外側に設けられた支管部と、反応容器内で支管部の両外側に設けられた蓄熱材と、を有する蓄熱反応器が記載されている。特許文献1の蓄熱反応器では、ブロック状の蓄熱材が反応容器の内壁と接触している。
特開2012−211713号
本発明は、蓄熱材を拘束する構成において、拘束枠に熱量が奪われるのを抑制することと蓄熱材の膨張を抑制することとを両立できる蓄熱材拘束構造、蓄熱反応器、及び蓄熱システムを得ることを目的とする。
本発明の請求項1に係る蓄熱材拘束構造は、反応媒体と結合して発熱及び前記反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材を拘束し、断面が中空とされた拘束枠を有する。
上記構成によれば、拘束枠が蓄熱材を拘束するので、蓄熱材の膨張が抑制される。さらに、拘束枠が断面中空であり、同じ剛性で且つ中実のものと比べて熱容量が小さくなるので、拘束枠に熱量が奪われるのを抑制することと蓄熱材の膨張を抑制することとを両立できる。
本発明の請求項2に係る蓄熱材拘束構造は、前記拘束枠には、前記蓄熱材の周方向で接合部が形成されていない。
上記構成によれば、蓄熱材が膨張するとき、膨張方向に拘束枠の接合部が無いので、拘束枠の剛性の低い部位に蓄熱材の膨張力が作用することが抑制される。これにより、蓄熱材が膨張したときの拘束枠の変形を抑制することができる。
本発明の請求項3に係る蓄熱材拘束構造は、前記拘束枠は、第1接合部と第2接合部が接合される接合部を備え、前記蓄熱材には、第1側面と第2側面とで角部が形成され、前記接合部は、前記第1接合部における前記第1側面に沿った方向の前記蓄熱材よりも外側で、且つ前記第2接合部における前記第2側面に沿った方向の前記蓄熱材よりも外側の領域内に形成されている。
上記構成によれば、角部を有する蓄熱材が膨張したときの膨張力は、蓄熱材の角部の側面と接触する拘束枠の一方の面と他方の面とに作用する。ここで、接合部が、膨張力が作用しにくい領域内に形成されているので、拘束枠の変形をさらに抑制することができる。
本発明の請求項4に係る蓄熱材拘束構造は、前記接合部の内側及び外側の少なくとも一方には、前記第1接合部及び前記第2接合部に固定された固定部材が設けられている。
上記構成によれば、固定部材によって接合部が補強されるので、拘束枠の変形を抑制することができる。
本発明の請求項5に係る蓄熱材拘束構造は、前記拘束枠は、前記蓄熱材の側面に沿って平面が配置された角筒材である。
上記構成によれば、蓄熱材の膨張力を拘束枠の平面で受けて抵抗するので、拘束枠の一部に蓄熱材の膨張力が集中することが抑制される。これにより、拘束枠の変形を抑制することができる。
本発明の請求項6に係る蓄熱材拘束構造は、複数の前記角筒材が前記蓄熱材の厚さ方向に重ねられると共に接合され、複数の前記角筒材の接触する部位の前記厚さ方向における高さが、前記蓄熱材の厚さ方向の中央部の高さと揃えられている。
上記構成によれば、蓄熱材の膨張力が最も大きくなる厚さ方向の中央部に、拘束枠の剛性の高い部位が配置されているので、拘束枠の変形を抑制することができる。
本発明の請求項7に係る蓄熱材拘束構造は、前記拘束枠は、前記蓄熱材側に配置され前記蓄熱材の膨張方向と交差する交差方向に沿った平面部と、前記蓄熱材側とは反対側に配置され前記平面部とは異なる外形の非平面部とを有する。
上記構成によれば、矩形状の断面を有するものに比べて断面2次モーメントが大きくなるので、拘束枠の変形を抑制することができる。
本発明の請求項8に係る蓄熱材拘束構造は、前記非平面部が、前記蓄熱材側とは反対側に凸となる湾曲部である。
上記構成によれば、矩形状の断面を有するものに比べて断面2次モーメントが大きくなるので、拘束枠の変形を抑制することができる。
本発明の請求項9に係る蓄熱材拘束構造は、前記非平面部は、前記蓄熱材の厚さ方向の中央を通り前記蓄熱材の膨張方向に沿った線を中心として線対称形状である。
上記構成によれば、拘束枠の剛性が厚さ方向の一方側と他方側で均等になるので、蓄熱材が膨張したとき、膨張力を拘束枠に対して均等に作用させることができる。
本発明の請求項10に係る蓄熱材拘束構造は、前記拘束枠の対向する部位には、ワイヤーが架設されている。
上記構成によれば、ワイヤーの張力が引張力となって蓄熱材の膨張力に抵抗するので、拘束枠の変形を抑制することができる。
本発明の請求項11に係る蓄熱材拘束構造は、前記拘束枠の対向する部位には、板材の両端部が固定されている。
上記構成によれば、板材が膨張力に抵抗するので、拘束枠の変形を抑制することができる。
本発明の請求項12に係る蓄熱材拘束構造は、前記拘束枠は、金属製である。
上記構成によれば、拘束枠が金属製であるので、非金属製に比べて拘束枠の変形を抑制することができる。
本発明の請求項13に係る蓄熱材拘束構造は、前記拘束枠は、非金属製である。
上記構成によれば、拘束枠が非金属製であるので、金属製に比べて熱伝導率を抑制して断熱効率を上げることができる。
本発明の請求項14に係る蓄熱反応器は、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の蓄熱材拘束構造と、反応媒体と結合して発熱及び前記反応媒体が脱離して蓄熱する前記蓄熱材と、前記反応媒体が流れる流路部と、前記蓄熱材に対する熱供給及び熱回収の少なくとも一方を行う熱交換部と、前記拘束枠、前記蓄熱材、前記流路部、及び前記熱交換部が封入され、前記反応媒体が内部に供給される容器と、を有する。
上記構成によれば、蓄熱材拘束構造において拘束枠に熱量が奪われることが抑制されるので、請求項1に記載の蓄熱材拘束構造を有していない構成に比べて、蓄熱反応器の熱効率の低下を抑制することができる。
本発明の請求項15に係る蓄熱システムは、請求項14に記載の蓄熱反応器と、前記容器に気密状態で連通され、液相の媒体を蒸発させて気相の反応媒体を前記容器に供給する蒸発部と、を有する。
上記構成によれば、蓄熱反応器の熱効率の低下が抑制されるので、蓄熱システムの熱効率の低下を抑制することができる。
本発明は、上記構成としたので、蓄熱材を拘束する構成において、拘束枠に熱量が奪われるのを抑制することと蓄熱材の膨張を抑制することとを両立することができる。
第1実施形態に係る蓄熱システムの概略構成を示す全体図である。 (A)第1実施形態に係る反応容器の斜視図である。(B)第1実施形態に係る反応容器の平面図である。 第1実施形態に係る反応器の内部の構成図である。 第1実施形態に係る蓄熱材拘束部の斜視図である。 (A)第1実施形態に係る拘束枠の斜視図である。(B)第1実施形態に係る蓄熱材及び拘束枠の部分拡大断面図である。 第1実施形態に係る蓄熱材及び拘束枠の部分拡大図である。 第1実施形態に係る蓄熱材が膨張して拘束枠を押圧する状態を示す説明図である。 (A)第1実施形態に係る蓄熱システムにおいて水和反応による高温熱媒オイルの加熱状態を示す説明図である。(B)第1実施形態に係る蓄熱システムにおいて高温熱媒オイルによる加熱で脱水反応を行うときの凝縮状態を示す説明図である。 第1実施形態に係る蓄熱システムにおける蓄熱材の反応平衡線及び水の気液平衡線を温度と平衡圧との関係で示す線図である。 (A)第1変形例に係る拘束枠の平面図である。(B)第2変形例に係る拘束枠の平面図である。(C)第3変形例に係る拘束枠の平面図である。(D)第4変形例に係る拘束枠の平面図である。 (A)第2実施形態に係る蓄熱材及び拘束枠の部分拡大断面図である。(A)第5変形例に係る蓄熱材及び拘束枠の部分拡大断面図である。 (A)第3実施形態に係る拘束枠の部分拡大平面図である。(A)第6変形例に係る拘束枠の部分拡大平面図である。 (A)第4実施形態に係る拘束枠の斜視図である。(B)第4実施形態に係る蓄熱材及び拘束枠の部分拡大断面図である。 (A)第5実施形態に係る拘束枠の斜視図である。(B)第5実施形態に係る蓄熱材及び拘束枠の部分拡大断面図である。 第1〜第5実施形態に係る拘束枠の枠幅当りの質量に対する枠幅当りの最大変形率の関係を示す説明図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る蓄熱材拘束構造、蓄熱反応器、及び蓄熱システムの一例について説明する。
図1には、第1実施形態の一例としての蓄熱システム10の概略構成が示されている。蓄熱システム10は、蒸発部の一例としての蒸発凝縮器12と、蓄熱反応器の一例としての反応器20と、を有している。蒸発凝縮器12では、媒体の一例としての水Wa(HO)の蒸発、凝縮が行われる。反応器20では、後述する蓄熱材44(図4参照)の水和反応又は脱水反応が行われる。さらに、蓄熱システム10は、蒸発凝縮器12及び反応器20に接続され、これらの内部を連通させる水蒸気流路14を有している。なお、本実施形態では一例として、蓄熱システム10を自動車(図示省略)に適用している。
〔蒸発凝縮器〕
蒸発凝縮器12は、貯留した水Waを蒸発させて反応器20に供給する蒸発部、反応器20から導入された反応媒体の一例としての水蒸気Wbを凝縮する凝縮部、及び水蒸気Wbが凝縮された水Waを貯留する貯留部としての各機能を兼ね備えている。
また、蒸発凝縮器12は、内部に水Waを貯留した貯留容器16を有している。貯留容器16内には、水蒸気Wbの凝縮用の冷媒が流れる冷媒流路17及び水Waの蒸発用のヒータ18が設けられている。冷媒流路17は、貯留容器16内における少なくとも気相部16Aを含む部分で熱交換を行うように設けられている。ヒータ18は、貯留容器16内における少なくとも液相部(貯留部)16Bを含む部分で通電により水Waの加熱を行うように設けられている。
水蒸気流路14には、蒸発凝縮器12(貯留容器16)と反応器20(後述する反応容器22)との連通、非連通を切り替えるための開閉弁19が設けられている。貯留容器16、反応容器22、水蒸気流路14、及び開閉弁19は、互いの接続部位が気密に構成されており、これらの内部空間が予め真空脱気されている。
〔反応器〕
次に、反応器20について説明する。
図3に示すように、反応器20は、水蒸気Wbが内部に供給される容器の一例としての反応容器22と、反応容器22内に封入された蓄熱ユニット30、32と、蓄熱ユニット30、32を拘束する拘束部62とを有している。
なお、以後の説明では、反応器20を正面視して、水平方向をX方向、X方向と直交する鉛直方向をY方向、X方向及びY方向と直交する奥行き方向をZ方向と記載する。また、X方向、Y方向、及びZ方向について、一方側と他方側を区別する場合は、左側を−X側、右側を+X側、上側を+Y側、下側を−Y側、奥側を+Z側、手前側を−Z側と記載する。さらに、反応容器22から水蒸気流路14への水蒸気Wbの流出方向をA方向、水蒸気流路14から反応容器22への水蒸気Wbの流入方向をB方向と記載する。
<反応容器>
図2(A)、(B)に示すように、反応容器22は、一例として、Y方向(図3参照)に見て四角形の直方体状容器となっている。また、図3に示すように、反応容器22の側壁のY方向中央の一部には、水蒸気流路14の一端が接続されている。なお、反応容器22は、2つの部位に分割されており、蓄熱ユニット30、32を内側に配置した後、2つの部位の接合部(図示省略)で接合(溶接)を行うことで、内部に蓄熱ユニット30、32が封入されるようになっている。
<蓄熱ユニット>
図3に示すように、蓄熱ユニット30、32は、反応容器22内でY方向に重ねられている。なお、蓄熱ユニット30、32は、同じ構成となっている。このため、蓄熱ユニット30の構成部材について説明し、蓄熱ユニット32の構成部材については、蓄熱ユニット30と同じ符号を付与して説明を省略する。また、本実施形態では、一例として、蓄熱ユニット30、32が、本体部23内において後述する配管57A、57Bによって吊り下げられた状態となっており、反応容器22とは非接触となっている。
蓄熱ユニット30は、水蒸気Wbが流れる流路部36と、フィルタ39と、蓄熱材拘束部42と、蓄熱材拘束部42に対する熱供給及び熱回収の少なくとも一方を行う熱交換部52と、を有している。また、蓄熱ユニット30では、熱交換部52、蓄熱材拘束部42、フィルタ39、及び流路部36が、−Y側から+Y側へ向けて、この順番で積層されている。即ち、本実施形態では、Y方向がこれらの積層方向となっており、流路部36がY方向における蓄熱材拘束部42の+Y側に配置され、熱交換部52が蓄熱材拘束部42の−Y側に配置されている。
(流路部)
流路部36は、Z方向を長手方向、Y方向を短手方向とする矩形状で複数の板材36Aを有している。複数の板材36Aは、Z方向に沿うと共にX方向に複数並んでいる。これにより、複数の板材36Aの間が、水蒸気Wbが流れる流路となっている。なお、複数の板材36Aは、フィルタ39の+Y側の面上に載せられる。
(フィルタ)
フィルタ39は、1枚の板状に形成された単体の金属箔で構成されており、一例として、ステンレス箔が用いられている。また、フィルタ39には、Y方向を軸方向として貫通した断面円形の複数の貫通孔(図示省略)が形成されている。この複数の貫通孔の直径は、一例として、後述する蓄熱材44(図4参照)を構成する蓄熱粒子(図示省略)の平均粒子径の5倍以下で設定されている。
(熱交換部)
熱交換部52は、X−Z面に沿って広がる扁平な直方体状の熱媒容器54内に、X方向を長手方向とする複数の板材(図示省略)がZ方向に間隔をあけて配置されている。そして、熱交換部52内には、内部に熱媒体が流れる配管57A、57Bを介して、熱媒体が流れるようになっている。熱媒体は、蓄熱材44(図4参照)から得た熱を加熱対象に輸送するためのものであり、本実施形態では、一例として、高温熱媒オイルを用いている。なお、高温熱媒オイルの一例として、自動車(図示省略)のエンジンオイルを用いることができる。また、熱媒体の他の例として、水等の流体を用いてもよい。
(拘束部)
拘束部62は、Y方向で蓄熱ユニット30、32の+Y側、−Y側に配置された筒部材63、64と、筒部材63、64を連結するボルト68及びナット(図示省略)とを有する。筒部材63、64は、一例として、複数の筒材がY方向に見て格子状に溶接された構成となっている。
(蓄熱材拘束部)
図4に示すように、蓄熱材拘束部42は、蓄熱材44と、蓄熱材44を拘束する蓄熱材拘束構造の一例としての拘束枠100とを有している。
蓄熱材44は、一例として、X−Z面に沿って広がる扁平な直方体(ブロック)状に形成された4つの蓄熱部材44A、44B、44C、44Dで構成されている。即ち、蓄熱材44の厚さ方向がY方向となっている。また、蓄熱材44は、一例として、図6に示す角部44Kを4つ有している。角部44Kは、蓄熱材の第1側面44Eと第2側面44Fとで形成される部位である。
さらに、蓄熱材44は、一例として、アルカリ土類金属の酸化物の1つである酸化カルシウム(CaO)の成形体が用いられている。この成形体は、例えば、酸化カルシウム粉体をバインダ(例えば粘土鉱物等)と混練し、焼成することで形成されている。加えて、蓄熱材44は、フィルタ39(図3参照)に密着した状態で配置されている。
また、蓄熱材44は、図3に示す反応器20において、水蒸気Wbと結合する水和に伴って発熱(放熱)し、水蒸気Wbが脱離する脱水に伴って蓄熱(吸熱)するものである。そして、反応器20内では、以下に示す反応で放熱、蓄熱を可逆的に繰り返し得る構成とされている。
CaO + HO ⇔ Ca(OH)
この式に蓄熱量Q、発熱量Qを併せて示すと、
CaO + HO → Ca(OH) + Q
Ca(OH) + Q → CaO + H
となる。なお、蓄熱材44の1kg当たりの蓄熱容量は、一例として、1.86[MJ/kg]とされている。
次に、拘束枠100について説明する。
図5(A)に示すように、拘束枠100は、一例として、ステンレス鋼製であり、第1接合部の一例としての4本の角筒材102と、第2接合部の一例としての4本の角筒材104と、1本の仕切材106と、2本の仕切材108とが溶接により固定された構成となっている。即ち、拘束枠100は、軸方向と交差する断面が中空構造とされている。
角筒材102は、幅及び高さがdであり、軸方向の最大長さがL1とされている。また、角筒材102は、X方向を軸方向として、+Z側に2本、−Z側に2本配置されている。各2本の角筒材102は、各側面がY方向に沿って揃うように重ねられ、−Y側の角筒材102の上面と+Y側の角筒材102の下面とを接触させた状態で溶接され、一体化されている。さらに、角筒材102は、軸方向の両端部が平面視(Y方向視)で斜め45[°]に切断されることで形成された2箇所の接合面102A(図6参照)を有している。
角筒材104は、幅及び高さがdであり、軸方向の最大長さがL2(<L1)とされている。また、角筒材104は、Z方向を軸方向として、+X側に2本、−X側に2本配置されている。各2本の角筒材104は、各側面がY方向に沿って揃うように重ねられ、−Y側の角筒材104の上面と+Y側の角筒材104の下面とを接触させた状態で溶接され、一体化されている。さらに、角筒材104は、軸方向の両端部が平面視(Y方向視)で斜め45[°]に切断されることで形成された2箇所の接合面104A(図6参照)を有している。
仕切材106は、一例として、X方向の幅がd、Y方向の高さが2dの角筒材であり、軸方向(Z方向)の長さがL2−2dとされている。仕切材108は、一例として、Z方向の幅がd、Y方向の高さが2dの角筒材であり、軸方向(X方向)の長さが(L1−3d)/2とされている。また、仕切材108は、X方向を軸方向として、仕切材106の+X側、−X側に1本ずつ配置されている。
図6に示すように、拘束枠100では、角筒材102の接合面102Aと、角筒材104の接合面104Aとを接触させ、これらが接合(溶接)されることで、拘束枠100の接合部110が4箇所形成されている。蓄熱材44の角部44Kの二等分線をMとすると、接合面102A、104Aは、二等分線Mに沿うと共に二等分線M上に位置している。二等分線Mは、角部44Kを平面視して、一方の角度θ1と他方の角度θ2とが等しくなるように角部44Kを分割する線である。
ここで、接合部110は、角筒材102における第1側面44Eに沿った方向(一例としてX方向)の蓄熱材44よりも外側で、且つ角筒材104における第2側面44Fに沿った方向(一例としてZ方向)の蓄熱材44よりも外側の領域S内に形成されている。
また、図5(A)に示すように、角筒材102と角筒材104が接合された後、角筒材102及び角筒材104の内側に仕切材106及び仕切材108が十字状に配置されて空間を仕切ることで、拘束枠100が形成される。
図5(B)に示すように、拘束枠100は、蓄熱材44の第1側面44E、第2側面44Fに沿って平面103(内側面)が配置されている。また、上下の角筒材102が接合された部位、及び上下の角筒材104が接合された部位である中間接合部105は、Y方向における蓄熱材44の中央部と対向配置されている。即ち、各2本の角筒材102、104の接触する部位のY方向における高さが、蓄熱材44の厚さ方向の中央部の高さと揃えられている。
次に、第1実施形態の作用について説明する。
図8(A)に示すように、蓄熱システム10において反応器20に蓄熱された熱を放熱する際には、開閉弁19を開放した状態で、蒸発凝縮器12のヒータ18により液相部16Bの水Waを蒸発させる。そして、生成された水蒸気Wbが、水蒸気流路14内を矢印B方向に移動して反応器20内に供給される。
続いて、図3に示すように、反応器20内では、供給された水蒸気Wbが、蓄熱ユニット30の流路部36内、及び蓄熱ユニット32の流路部36内を流れる。そして、各流路部36内の水蒸気Wbが、フィルタ39を通って各蓄熱材44(図4参照)と接触することにより、蓄熱材44は、水和反応を生じつつ放熱する。この熱は、熱交換部52内を流れる高温熱媒オイルによって、加熱対象に輸送される。
一方、図8(B)に示すように、蓄熱システム10において反応器20の各蓄熱材44(図4参照)に蓄熱する際には、開閉弁19を開放した状態で、配管57A、熱交換部52、及び配管57B内に熱源(図示省略)によって加熱された高温熱媒オイルを流通させる。この高温熱媒オイルによって加熱されることで、蓄熱材44が脱水反応を生じ、この熱が蓄熱材44に蓄熱される。このとき、蓄熱材44から脱水された水蒸気Wbは、流路部36から水蒸気流路14内を矢印A方向に流れて蒸発凝縮器12内に導入される。そして、蒸発凝縮器12の気相部16Aにおいて、冷媒流路17を流通する冷媒によって水蒸気Wbが冷却され、凝縮された水Waが貯留容器16の液相部16Bに貯留される。
以上説明した蓄熱材44の蓄熱、放熱について、蓄熱システム10のサイクル(一例)を参照しつつ補足する。図9には、PT線図に示された圧力平衡点における蓄熱システム10(図1参照)のサイクルが示されている。図9において、上側の等圧線が脱水(吸熱)反応を示し、下側の等圧線が水和(発熱)反応を示している。なお、蓄熱システム10の構成については、図1を参照する。
このサイクルでは、例えば、蓄熱材44の温度が410[℃]で蓄熱された場合、水蒸気Wbは50[℃]が平衡温度となる。そして、蓄熱システム10では、水蒸気Wbは蒸発凝縮器12において冷媒流路17の冷媒との熱交換によって50[℃]以下に冷却され、凝縮されて水Waになる。
一方、ヒータ18により加熱を行うことで、該ヒータ18の温度に応じた蒸気圧の水蒸気が発生する。例えば、図9のサイクルにおいて、5[℃]で水蒸気を発生させる場合、蓄熱材44は、315[℃]で放熱することが解る。このように、内部が真空脱気されている蓄熱システム10では、5[℃]付近の低温熱源から熱を汲み上げて、315[[℃]もの高温を得ることができる。
第1実施形態の反応器20では、図7に示すように、蓄熱材44が水蒸気Wb(図3参照)と結合して発熱し膨張するとき、蓄熱材44のX方向及びZ方向の膨張が拘束枠100により抑制される。ここで、拘束枠100が断面中空の角筒材であり、同じ剛性で且つ中実のものと比べて熱容量が小さくなるので、蓄熱材44から拘束枠100への熱の伝達が抑制される。これにより、拘束枠100に蓄熱材44の熱量が奪われるのを抑制することと蓄熱材の膨張を抑制することとを両立できる。
また、反応器20では、図7に示すように、蓄熱材44が膨張したときのZ方向、X方向の膨張力Fz、Fxは、角部44Kの第1側面44Eと接触する一方の側面103Aと、第2側面44Fと接触する他方の側面103Bとに作用する。ここで、接合部110が、膨張力Fz、Fxが作用しにくい領域S内に形成されているので、拘束枠100の変形をさらに抑制することができる。
さらに、反応器20では、蓄熱材44の膨張力Fz、Fxを拘束枠100の平面である側面103A、103Bで受けて抵抗するので、拘束枠100の一部に蓄熱材44の膨張力Fz、Fxが集中することが抑制される。これにより、拘束枠100の変形を抑制することができる。さらに、蓄熱材44が側面103A、103B(平面103)と接触することで、蓄熱材44の粉体化を抑制することができる。
加えて、反応器20では、図5(B)に示すように、蓄熱材44の膨張力が最も大きくなる厚さ方向(Y方向)の中央部に、拘束枠100の曲げ剛性の高い部位(中間接合部105)が対向配置されている。これにより、中間接合部105が柱となって膨張力に抵抗するので、拘束枠100の変形を抑制することができる。また、拘束枠100が金属製であるので、非金属製に比べて、拘束枠100の剛性を上げることができる。
さらに、反応器20では、拘束枠100に蓄熱材44の熱量が奪われることが抑制されるので、反応器20の熱効率の低下を抑制することができる。
加えて、蓄熱システム10では、反応器20における熱効率の低下が抑制されるので、蓄熱システム10の熱効率の低下を抑制することができる。
図10(A)には、拘束枠100の第1変形例として、拘束枠120が示されている。拘束枠120は、両端部が45[°]に切断された4本の角筒材122が、正方形状に配置された状態で接合(溶接)されている。即ち、拘束枠120は、4箇所の接合部124を有し、各2箇所の接合部124が対向配置されている。
図10(B)には、拘束枠100の第2変形例として、拘束枠130が示されている。拘束枠130は、L字状に形成され両端部が45[°]に切断された2本の角筒材132が、正方形状に配置された状態で接合(溶接)されている。即ち、拘束枠130は、2箇所の対向する接合部134を有している。
図10(C)には、拘束枠100の第3変形例として、拘束枠140が示されている。拘束枠140は、1本の角筒材142が、正方形状に形成され、1箇所の接合部144で接合(溶接)されている。
図10(D)には、拘束枠100の第4変形例として、拘束枠150が示されている。拘束枠150は、一例として、三次元プリンターにより形成されており、蓄熱材44(図4参照)の周方向で接合部が形成されていない。ここで、蓄熱材44が膨張するとき、拘束枠150では、膨張方向に拘束枠150の接合部が無いので、拘束枠150の剛性の低い部位に蓄熱材44の膨張力が作用することが抑制される。これにより、蓄熱材44が膨張したときの拘束枠150の変形を抑制することができる。
ここで、剛性の高さは、拘束枠120が最も低く、拘束枠130、140、150の順で剛性が高くなる。このように、蓄熱材44の膨張力に応じて、接合部の数を変更してもよい。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る蓄熱材拘束構造、蓄熱反応器、及び蓄熱システムの一例について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部材、部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図11(A)に示す第2実施形態の拘束枠160は、第1実施形態の蓄熱システム10(図1参照)において、拘束枠100(図4参照)に換えて設けられている。
拘束枠160は、断面において、蓄熱材44側に配置された平面部162Aと、非平面部の一例としての湾曲部162Bとを有する筒材162を有している。平面部162Aは、蓄熱材44の膨張方向の1つであるX方向と交差するY方向に沿って、蓄熱材44と対向配置されている。なお、非平面部とは、平面部とは異なる外形の部位であり、且つ平面部よりも平面の面積が小さい部位を含む概念である。
湾曲部162Bは、蓄熱材44側とは反対側に配置され、平面部162Aとは異なる外形である。具体的には、湾曲部162Bは、平面部162Aに対して、蓄熱材44側とは反対側に凸となる湾曲形状(U字状)の部位である。また、湾曲部162Bは、蓄熱材44の厚さ方向(Y方向)の中央を通りX方向に沿った線N1を中心として、線対称形状となっている。
次に、第2実施形態の作用について説明する。
拘束枠160では、断面矩形状で熱容量が同じであり且つ中空のものに比べて、断面2次モーメントが大きくなる。このため、蓄熱材44が膨張したときの拘束枠160の変形を抑制することができる。また、拘束枠160では、線対称形状となっているため、剛性が、線N1を中心としてY方向の一方側(上部)と他方側(下部)で均等になるので、蓄熱材44が膨張したとき、膨張力を拘束枠160に対して均等に作用させることができる。
図11(B)には、第5変形例の拘束枠170が示されている。拘束枠170は、蓄熱材44側に配置された平面部172Aと、非平面部の一例としての凸部172Bとを有する筒材172を有している。平面部172Aは、Y方向に沿って、蓄熱材44と対向配置されている。
凸部172Bは、平面部172Aに対して、蓄熱材44側とは反対側に凸となっている。また、凸部172Bは、Y方向の中央を通りX方向に沿った線N2を中心として、線対称形状となっている。そして、筒材172では、平面部172A及び凸部172Bにより、台形状の断面が形成されている。このように、非平面部を台形状に形成して断面二次モーメントの大きさを矩形状よりも大きくしてもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る蓄熱材拘束構造、蓄熱反応器、及び蓄熱システムの一例について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部材、部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図12(A)に示す第3実施形態の拘束枠180は、第1実施形態の蓄熱システム10(図1参照)において、拘束枠100(図4参照)に換えて設けられている。
拘束枠180は、一例として、角筒材102と角筒材104が接合部110で接合され、さらに各接合部110の内側に固定部材の一例としてのコーナー部材182が設けられている。コーナー部材182は、平板部182Aと、平板部182Aから直交方向へ延びる平板部182Bを有しており、平面視でL字状に形成されている。平板部182Aは、接合部110の一方である角筒材102の内側面に溶接で固定されている。平板部182Bは、接合部110の他方である角筒材104の内側面に溶接で固定されている。
次に、第3実施形態の作用について説明する。
拘束枠180では、コーナー部材182によって接合部110が補強されるので、蓄熱材44(図4参照)が膨張して拘束枠180に膨張力が作用しても、拘束枠180の変形を抑制することができる。また、拘束枠180では、コーナー部材182によって接合部110が覆われるので、蓄熱材44が粉体化しても、接合部110への蓄熱材44の侵入が抑制される。これにより、拘束枠180の外側へ蓄熱材44が流出するのを抑制することができる。
なお、第6変形例として、図12(B)に示すように、拘束枠180において、コーナー部材182を接合部110の外側の角部に設けて補強してもよい。この構成においても、接合部110がコーナー部材182で覆われるので、蓄熱材44(図4参照)が粉体化しても、拘束枠180の外側へ蓄熱材44が流出するのを抑制することができる。また、この構成では、コーナー部材182が外側にあるので、拘束枠180内に蓄熱材44を挿入するときに、コーナー部材182が邪魔にならない。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る蓄熱材拘束構造、蓄熱反応器、及び蓄熱システムの一例について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部材、部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図13(A)に示す第4実施形態の拘束枠190は、第1実施形態の蓄熱システム10(図1参照)において、拘束枠100(図4参照)に換えて設けられている。
拘束枠190は、一例として、角筒材102と角筒材104が4箇所の接合部110で接合された四角形状に形成され、さらに、ワイヤー192、194が設けられている。ワイヤー192は、Z方向で対向する角筒材102のX方向中央部に架設されており、ワイヤー194は、X方向で対向する角筒材104のZ方向中央部に架設されている。即ち、ワイヤー192とワイヤー194は、Y方向に見て十字状に架設されている。
なお、ワイヤー192とワイヤー194は、長さは異なるが、材質及び太さは同一とされている。このため、ワイヤー192の架設構造について説明し、ワイヤー194の架設構造についての説明を省略する。また、角筒材102は、+Z側と−Z側で同じ構成であるため、+Z側について説明し、−Z側の説明を省略する。
図13(B)に示すように、拘束枠190は、Y方向に沿って平面103(内側面)が配置されている。また、上下の角筒材102が接合された部位である中間接合部105は、Y方向における蓄熱材44の中央部と対向配置されている。ここで、ワイヤー192は、+Y側の角筒材102のY方向中央部を+Z側へ向けて貫通し、角筒材102の外側で折り返され、−Y側の角筒材102のY方向中央部を−Z側へ向けて貫通している。そして、ワイヤー192の一端と他端が連結部材(図示省略)で連結されることで、ワイヤー192がY方向に間隔をあけてZ方向に平行に架設されている。
次に、第4実施形態の作用について説明する。
図13(A)に示す拘束枠190では、蓄熱材44(図4参照)が膨張して拘束枠190に膨張力が作用したとき、ワイヤー192、194に作用する張力が、この膨張力に対する抵抗力(引張力)となるので、拘束枠190の変形を抑制することができる。また、拘束枠190では、設定した剛性を得る場合に、ワイヤー192、194を用いない構成に比べて、熱容量を小さくすることができる。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る蓄熱材拘束構造、蓄熱反応器、及び蓄熱システムの一例について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部材、部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図14(A)に示す第5実施形態の拘束枠200は、第1実施形態の蓄熱システム10(図1参照)において、拘束枠100(図4参照)に換えて設けられている。
拘束枠200は、一例として、角筒材102と角筒材104が4箇所の接合部110で接合された四角形状に形成され、さらに、板材202、204、205が設けられている。板材202は、矩形状に形成され、+Z側と−Z側の端部が、Z方向で対向する角筒材102の内側に溶接されている。板材204は、矩形状に形成され、−X側と+X側の端部が、X方向で対向する角筒材104の内側と板材202の−X側に溶接されている。板材205は、矩形状に形成され、+X側と−X側の端部が、X方向で対向する角筒材104の内側と板材202の+X側に溶接されている。即ち、板材202、204、205は、Y方向に見て十字状に固定されている。
なお、板材202と板材204、205とは、長さは異なるが、材質及び厚さは同一とされている。このため、板材202の配置状態について説明し、板材204、205の配置状態についての説明を省略する。また、角筒材102は、+Z側と−Z側で同じ構成であるため、+Z側について説明し、−Z側の説明を省略する。
図14(B)に示すように、拘束枠200は、Y方向に沿って平面103(内側面)が配置されている。また、上下の角筒材102が接合された部位である中間接合部105は、Y方向における蓄熱材44の中央部と対向配置されている。ここで、板材202の端部は、中間接合部105を跨いで、平面103の−Y側端部から+Y側の端部まで溶接されている。
次に、第5実施形態の作用について説明する。
図14(A)に示す拘束枠200では、蓄熱材44(図4参照)が膨張して拘束枠200に膨張力が作用したとき、板材202、204、205がこの膨張力に抵抗することで、拘束枠200の変形が抑制される。これにより、拘束枠200の剛性を上げることができる。
図15には、各構成の拘束枠を用いた場合の枠幅当りの質量に対する枠幅当りの最大変形率が示されている。プロットの白丸は、拘束枠100から仕切材106、108を除いたものを示しており、黒丸は、断面正方形状の1本の角筒材が用いられたものを示している。白三角は、拘束枠190を示しており、黒三角は、拘束枠170を示している。白四角は、拘束枠200を示しており、黒四角は、拘束枠100の断面の大きさを小さくしたものである。ひし形は、拘束枠160を示しており、×は、断面正方形状の1本の角柱材(中実のもの)が用いられたものを示している。
ここで、枠幅当りの質量をG1、G2、G3(G1<G2<G3)とし、枠幅当りの最大変形率をK1、K2、K3、K4、K5(K1<K2<K3<K4<K5)として、黒丸のプロットは、質量がG1で且つ変形率がK1の半分よりも小さくなっている。また、菱形、黒三角、白四角、白丸、白三角のプロットは、質量がG1の半分程度で、且つ変形率がK1の半分以上K2以下の範囲で、変形率の小さい方から順に菱形、黒三角、白四角、白丸、白三角の順に並んでいる。
黒四角のプロットは、質量がG1の半分程度で、且つ変形率がK4よりも大きくK5よりも小さい範囲に位置している。×のプロットは、質量がG3よりも重く、且つ変形率がK1の半分よりも小さくなっている。
このように、本実施形態の拘束枠100、160、170、190、200、及び断面正方形状の1本の角筒材を用いた拘束枠(本実施形態に含む)を用いることで、拘束枠を軽量化できると共に、拘束枠の剛性の低下を抑制できることが分かる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
反応容器22は、平面視で四角形(直方体)状のものに限らず、平面視で多角形状のものであってもよい。また、反応容器22は、蓄熱材44を含む積層構造と反応容器22との間の死容積が小さくなる(密度が高くなる)ように、蓄熱材44を含む積層構造と同じ形状での立方体容器としてもよい。さらに、蓄熱ユニットの数は、蓄熱ユニット30、32の2つに限らず、1つ又は3つ以上の複数あってもよい。さらに、各蓄熱ユニット毎に拘束部62が設けられていてもよい。
蓄熱材44の一例として酸化カルシウムを用いたが、水和、脱水による放熱、蓄熱を行う他の化学蓄熱材(例えば、アルカリ土類金属の酸化物)を用いてもよい。また、上記実施形態では、蓄熱材44として成形体を用いた例を示したが、これに限定されず、例えば、粒状に形成された蓄熱材を拘束枠内に充填してもよい。さらに、蓄熱材として、ゼオライト、活性炭、メソポーラスシリカを含む多孔吸着材を用いてもよい。
拘束枠100、120、130、140、150、160、170、180、190、200は、金属製に限らず、非金属製であってもよい。拘束枠が非金属製の場合、金属製に比べて熱伝導率が抑制されるので、拘束枠の断熱効率を上げることができる。また、拘束枠100、190、200は、2つの角筒材がY方向上下に重なって溶接されたものに限らず、1つの角筒材あるいは3つ以上の角筒材がY方向上下に重なって溶接されたものであってもよい。さらに、各拘束枠は、蓄熱材44が流出することが無ければ、蓄熱材44と対向する側の面が平面でなくてもよい。
非平面部は、1つの湾曲部や凸部に限らず、異なる形状の部位を組み合せたものであってもよい。また、非平面部は、蓄熱材の厚さ方向の中央を通り蓄熱材の膨張方向に沿った線を中心として線対称形状であることが望ましいが、これに限らず、線対称形状ではないものであっても使用可能である。
接合部110は、2本の角筒材102、104を接合させるものに限らず、例えば、1本の角筒材の長手方向の一部を楔状に切欠いてから、切り欠かれていない部位を折り曲げ、2つの切欠面を合わせて溶接することで形成してもよい。また、接合面102A、104Aは、蓄熱材44の角部44Kの二等分線Mに沿っていないものであってもよい。
コーナー部材182は、接合部110の内側及び外側に固定されていてもよい。
ワイヤー192、194は、1箇所ずつに限らず、X方向又はZ方向で複数箇所設けられていてもよい。また、ワイヤー192、194は、環状に連結されたものに限らず、1本のワイヤーを2つの対向する角筒材に架設したものであってもよい。板材202、204、205は、角筒材102、104のY方向全体にわたって溶接されるものに限らず、Y方向の高さが角筒材102、104のY方向の高さよりも低いものであってもよい。
10 蓄熱システム
12 蒸発凝縮器(蒸発部の一例)
20 反応器(蓄熱反応器の一例)
22 反応容器(容器の一例)
36 流路部
44 蓄熱材
44K 角部
52 熱交換部
100 拘束枠(蓄熱材拘束構造の一例)
102 角筒材(第1接合部の一例)
102A 接合面
104 角筒材(第2接合部の一例)
104A 接合面
110 接合部
120 拘束枠(蓄熱材拘束構造の一例)
130 拘束枠(蓄熱材拘束構造の一例)
140 拘束枠(蓄熱材拘束構造の一例)
150 拘束枠(蓄熱材拘束構造の一例)
160 拘束枠(蓄熱材拘束構造の一例)
162A 平面部
162B 湾曲部(非平面部の一例)
170 拘束枠(蓄熱材拘束構造の一例)
180 拘束枠(蓄熱材拘束構造の一例)
182 コーナー部材(固定部材の一例)
190 拘束枠(蓄熱材拘束構造の一例)
192 ワイヤー
194 ワイヤー
200 拘束枠(蓄熱材拘束構造の一例)
202 板材
204 板材
205 板材

Claims (15)

  1. 反応媒体と結合して発熱及び前記反応媒体が脱離して蓄熱する蓄熱材を拘束し、断面が中空とされた拘束枠を有する蓄熱材拘束構造。
  2. 前記拘束枠には、前記蓄熱材の周方向で接合部が形成されていない請求項1に記載の蓄熱材拘束構造。
  3. 前記拘束枠は、第1接合部と第2接合部が接合される接合部を備え、
    前記蓄熱材には、第1側面と第2側面とで角部が形成され、
    前記接合部は、前記第1接合部における前記第1側面に沿った方向の前記蓄熱材よりも外側で、且つ前記第2接合部における前記第2側面に沿った方向の前記蓄熱材よりも外側の領域内に形成されている請求項1に記載の蓄熱材拘束構造。
  4. 前記接合部の内側及び外側の少なくとも一方には、前記第1接合部及び前記第2接合部に固定された固定部材が設けられている請求項3に記載の蓄熱材拘束構造。
  5. 前記拘束枠は、前記蓄熱材の側面に沿って平面が配置された角筒材である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の蓄熱材拘束構造。
  6. 複数の前記角筒材が前記蓄熱材の厚さ方向に重ねられると共に接合され、複数の前記角筒材の接触する部位の前記厚さ方向における高さが、前記蓄熱材の厚さ方向の中央部の高さと揃えられている請求項5に記載の蓄熱材拘束構造。
  7. 前記拘束枠は、前記蓄熱材側に配置され前記蓄熱材の膨張方向と交差する交差方向に沿った平面部と、前記蓄熱材側とは反対側に配置され前記平面部とは異なる外形の非平面部とを有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の蓄熱材拘束構造。
  8. 前記非平面部が、前記蓄熱材側とは反対側に凸となる湾曲部である請求項7に記載の蓄熱材拘束構造。
  9. 前記非平面部は、前記蓄熱材の厚さ方向の中央を通り前記蓄熱材の膨張方向に沿った線を中心として線対称形状である請求項7又は請求項8に記載の蓄熱材拘束構造。
  10. 前記拘束枠の対向する部位には、ワイヤーが架設されている請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の蓄熱材拘束構造。
  11. 前記拘束枠の対向する部位には、板材の両端部が固定されている請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の蓄熱材拘束構造。
  12. 前記拘束枠は、金属製である請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の蓄熱材拘束構造。
  13. 前記拘束枠は、非金属製である請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の蓄熱材拘束構造。
  14. 請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の蓄熱材拘束構造と、
    反応媒体と結合して発熱及び前記反応媒体が脱離して蓄熱する前記蓄熱材と、
    前記反応媒体が流れる流路部と、
    前記蓄熱材に対する熱供給及び熱回収の少なくとも一方を行う熱交換部と、
    前記拘束枠、前記蓄熱材、前記流路部、及び前記熱交換部が封入され、前記反応媒体が内部に供給される容器と、
    を有する蓄熱反応器。
  15. 請求項14に記載の蓄熱反応器と、
    前記容器に気密状態で連通され、液相の媒体を蒸発させて気相の反応媒体を前記容器に供給する蒸発部と、
    を有する蓄熱システム。
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