JP2009257686A - 化学蓄熱システム - Google Patents

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Abstract

【課題】密閉系内において化学蓄熱材と反応し得る二酸化炭素を減少させることができる化学蓄熱システムを得る。
【解決手段】化学蓄熱システム10は、加熱により脱水反応を生じることで蓄熱し水和反応を生じることで放熱する化学蓄熱材14が内蔵された反応部16と、反応部16に気密状態で連通された蒸発・凝縮器34とを備える。蒸発・凝縮器34は、反応部16から脱水反応に伴って生じた水蒸気を凝縮させる機能と、凝縮された水を貯留する機能と、貯留部の水を蒸発させて反応部16に供給する水蒸気を発生する機能とを兼ね備える。そして、反応器16と蒸発・凝縮器34とを連通する水蒸気循環路42には、水蒸気中のCO2を吸収するためのリチウムシリケートが内封されたCO2吸着フィルタ46が設けられている。また、蒸発・凝縮器34の液相部36Bに貯留された水中には、水中のCO2を吸収するためのメチルジエタノールアミンが添加されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、化学反応によって蓄熱、放熱する化学蓄熱システムに関する。
反応器内に、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、水酸化ストロンチウム、酸化バリウム、水酸化バリウム等の化学蓄熱材が充填された化学蓄熱カプセルを設け、水蒸気との反応により放熱を行い、加熱により化学蓄熱材が再生される蓄熱装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特公平6−80395号公報
しかしながら、上記の如き従来の技術では、蓄熱装置を構成する化学蓄熱材の二酸化炭素との反応すなわち炭酸化について考慮されておらず、この点に改善の余地があった。
本発明は、上記事実を考慮して、密閉系内において化学蓄熱材と反応し得る二酸化炭素を減少させることができる化学蓄熱システムを得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る化学蓄熱システムは、加熱により脱水反応を生じることで蓄熱し、水和反応を生じることで放熱する化学蓄熱材が内蔵された反応部と、前記反応部に気密状態で連通され、該反応部から前記脱水反応に伴って生じた水蒸気を凝縮させる凝縮部と、前記凝縮部に気密状態で連通され、該凝縮部で凝縮された水を貯留する貯留部と、前記反応部及び前記貯留部に気密状態で連通され、前記貯留部の水又は前記貯留部から供給される水を蒸発させて前記反応部に供給する水蒸気を発生する蒸発部と、前記反応部、前記凝縮部、前記蒸発部、前記反応部と凝縮部との連通部分、前記反応部と蒸発部との連通部分、及び前記貯留部の少なくとも一部に設けられ、二酸化炭素を吸収するための二酸化炭素吸収材と、を含んでいる。
請求項1記載の化学蓄熱システムでは、反応部が加熱されると、該反応部の化学蓄熱材が脱水反応を生じることで蓄熱される。この脱水反応に伴って生じた水蒸気は、凝縮部にて凝縮されて貯留部に貯留される。反応部の化学蓄熱材に放熱させる場合には、貯留部の水を蒸発部において蒸発させ、この水蒸気を反応部に導入する。すると、反応器内の化学蓄熱材は水和反応を生じて放熱する。この熱にて、例えば加熱対象を加熱することができる。
ここで、本化学蓄熱システムでは、反応部と凝縮部と貯留部と蒸発部とが気密状態で連通されているので、換言すれば、化学蓄熱材の充填空間を含む水蒸気又は水の移動し得る空間(水が貯留されている部分を含む)が密閉系とされているので、該密閉系に外部から二酸化炭素が混入することが抑制される。そして、密閉系内の少なくとも一部に二酸化炭素吸収材が設けられているので、該密閉系内の二酸化炭素が二酸化炭素吸収材に吸収される。これにより、例えば、反応器内の化学蓄熱材が炭酸化反応を生じることを抑制又は防止することができる。
このように、請求項1記載の化学蓄熱システムでは、密閉系内において化学蓄熱材と反応し得る二酸化炭素を減少させることができる。
請求項2記載の発明に係る化学蓄熱システムは、請求項1記載の化学蓄熱システムにおいて、前記反応部、前記凝縮部、前記蒸発部、前記反応部と凝縮部との連通部分、前記反応部と蒸発部との連通部分の少なくとも一部に、前記二酸化炭素吸収材として、水蒸気中の二酸化炭素を吸収し得る二酸化炭素吸収材を設けた。
請求項2記載の化学蓄熱システムでは、上記密閉系内における水蒸気の移動(循環)経路に、水蒸気中の二酸化炭素を吸収し得る二酸化炭素吸収材が設けられているので、該水蒸気中の二酸化炭素を効果的に吸収する(減少させる)ことができる。
請求項3記載の発明に係る化学蓄熱システムは、請求項2記載の化学蓄熱システムにおいて、前記凝縮部と前記貯留部と前記蒸発部とが一体に構成された蒸発・凝縮器を備え、前記蒸発・凝縮器と前記反応器とを連通する水蒸気循環路に、前記二酸化炭素吸収材を設けた。
請求項3記載の化学蓄熱システムでは、蒸発・凝縮器と反応部とを連通する水蒸気循環路に二酸化炭素吸収材が設けられているので、水蒸気が往復する部分で該水蒸気中の二酸化炭素を良好に吸収することができる。
請求項4記載の発明に係る化学蓄熱システムは、請求項2及び請求項3記載の化学蓄熱システムにおいて、前記二酸化炭素吸収材として、リチウムシリケートを用いた。
請求項4記載の化学蓄熱システムでは、リチウムシリケートによって水蒸気中の二酸化炭素を効果的に吸収することができる。
請求項5記載の発明に係る化学蓄熱システムは、請求項1〜請求項4の何れか1項記載の化学蓄熱システムにおいて、前記貯留部の水中に、前記二酸化炭素吸収材として、水中の二酸化炭素を吸収し得る二酸化炭素吸収材を添加した。
請求項5記載の化学蓄熱システムでは、貯留部の水中に添加された水中の二酸化炭素を吸収し得る二酸化炭素吸収材によって、該水中に溶存する二酸化炭素を効果的に吸収する(減少させる)ことができる。なお、水中の二酸化炭素を吸収し得る二酸化炭素吸収材として、例えば、有機アミン類、アルカリ塩(炭酸カリ水溶液、炭酸プロピレン等)、アルコール等の物理吸着材(メタノール、ポリエチレングリコールメチルエーテル等)を用いることができる。
請求項6記載の発明に係る化学蓄熱システムは、請求項5記載の化学蓄熱システムにおいて、前記二酸化炭素吸収材として、有機アミン類を用いた。
請求項6記載の化学蓄熱システムでは、有機アミン類によって水中の二酸化炭素を効果的に吸収することができる。なお、有機アミン類として、例えば、メチルジエタノールアミン、ジグリコールアミン、メチルエタノールアミン等を用いることができる。
請求項7記載の発明に係る化学蓄熱システムは、請求項1〜請求項6の何れか1項記載の化学蓄熱システムにおいて、前記反応部、前記凝縮部、前記蒸発部、前記反応部と凝縮部との連通部分、前記反応部と蒸発部との連通部分は、真空脱気されている。
請求項7記載の化学蓄熱システムでは、反応部、凝縮部、貯留部、蒸発部が連通された密閉系内が真空脱気されているので、系内の二酸化炭素量が少ない。そして、上記の如く二酸化炭素吸収材を備えることにより、系内を二酸化炭素が少ない状態に維持することができる。
請求項8記載の発明に係る化学蓄熱システムは、請求項1〜請求項7の何れか1項記載の化学蓄熱システムにおいて、前記蓄熱材として、無機化合物が用いられている。
請求項8記載の化学蓄熱システムでは、化学蓄熱材として無機化合物を用いるので、蓄熱、放熱反応(水和、脱水)に対する材料安定性が高い。このため、長期に亘り安定した蓄熱効果を得ることができる。
請求項9記載の発明に係る化学蓄熱システムは、請求項8記載の化学蓄熱システムにおいて、前記無機化合物として、アルカリ土類金属の水酸化物が用いられている。
請求項9記載の化学蓄熱システムでは、化学蓄熱材としてアルカリ土類金属の水酸化物を用いるため、換言すれば、環境負荷の小さい材料を用いるため、製造、使用、リサイクルを含めた安全性の確保が容易になる。
以上説明したように本発明に係る化学蓄熱システムは、密閉系内において化学蓄熱材と反応し得る二酸化炭素を減少させることができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る化学蓄熱システム10について、図1〜図4に基づいて説明する。
図1には、化学蓄熱システム10の概略全体構成が模式的なシステム構成図にて示されている。この図に示される如く、化学蓄熱システム10は、容器12内に化学蓄熱材14が充填された反応器16を備えている。反応器16を構成する化学蓄熱材14は、脱水に伴って蓄熱(吸熱)し、水和(水酸化カルシウムへの復原)に伴って放熱(発熱)する構成とされている。
この実施形態では、化学蓄熱材として、アルカリ土類金属の水酸化物の1つである水酸化カルシウム(Ca(OH))が採用されている。したがって、反応器16内では、以下に示す反応で蓄熱、放熱を可逆的に繰り返し得る構成とされている。
Ca(OH) ⇔ CaO + H
この式に蓄熱量、発熱量Qを併せて示すと、
Ca(OH) + Q → CaO + H
CaO + HO → Ca(OH) + Q
となる。この化学蓄熱材14(Ca(OH))の1kg当たりの蓄熱容量は、略1.86[MJ/kg−Ca(OH)]とされている。
さらに、この実施形態では、反応器16には、化学蓄熱材14に熱を供給するための加熱流路18と、化学蓄熱材14からの熱を加熱対象に輸送するための放熱流路20とが設けられている。加熱流路18は、加熱源(熱媒)と化学蓄熱材14と熱交換部とされ、放熱流路20は、熱輸送媒体と化学蓄熱材14との熱交換部とされている。なお、容器12の壁面を加熱源及び熱輸送媒体の少なくとも一方との熱交換部として構成しても良い。
以上説明した反応器16の少なくとも一部として、例えば、図2に示される如き熱交換型蓄熱放熱装置22を用いることができる。熱交換型蓄熱放熱装置22は、容器12の一部を成す熱交換器本体24と、該熱交換器本体24に設けられた化学蓄熱材複合物成形体25とを備えている。熱交換器本体24は、シェル(外壁)26と、シェル26内を複数の空間に区画する壁体としての隔壁28とを有する。
これにより、熱交換器本体24の内部は、化学蓄熱材複合物成形体25が収容される蓄熱材収容部30と、該化学蓄熱材複合物成形体25との間で熱交換を行う熱交換媒体としての流体が流通する流体流路32とが交互に配置されている。この実施形態では、蓄熱材収容部30、流体流路32は、それぞれ扁平矩形状の開口端を有する角柱状空間とされている。また、この実施形態では、熱交換器本体24は、例えばステンレス鋼やアルミニウム(アルミニウム合金を含む)等の金属材料にて構成されている。
化学蓄熱材複合物成形体25は、例えば粉体の化学蓄熱材14をバインダ(例えば粘土鉱物等)と混練し、焼成することで、内部に水蒸気が流通するための流路25Aが形成された略矩形ブロック状に形成されている。この化学蓄熱材複合物成形体25は、熱交換器本体24の蓄熱材収容部30内に周囲を密着させた状態で配置(挿入)されて、熱交換型蓄熱放熱装置22を構成している。例えば、焼成前の化学蓄熱材複合物成形体25を蓄熱材収容部30内に挿入した後に焼成することで、化学蓄熱材複合物成形体25の周囲を蓄熱材収容部30内面に良好に密着させることができる。
以上説明した熱交換型蓄熱放熱装置22のシェル26に、複数の化学蓄熱材複合物成形体25の流路25Aを連通させるためのヘッダ部材(図示省略)を接合することで、容器12内に化学蓄熱材複合物成形体25が内蔵された反応器16を構成することができる。また、熱交換型蓄熱放熱装置22の複数の流体流路32の一部を加熱流路18として、他の一部を放熱流路20として用いることができる。この実施形態では、熱交換型蓄熱放熱装置22すなわち反応器16は、蓄熱材収容部30の開口方向(水蒸気の流れ方向)と流体流路32の開口方向(熱媒、熱輸送媒体の流れ方向)とが側面視で直交する、直行流型熱交換器として構成されている。
また、化学蓄熱システム10は、反応器16から導入された水蒸気を凝縮する凝縮部、水蒸気が凝縮された水(液相の水、以下同じ)を貯留する貯留部、及び貯留した水を蒸発させて反応器16に供給する水蒸気を生成する蒸発部としての各機能を兼ね備える蒸発・凝縮器34を備えている。蒸発・凝縮器34は、容器36内に、水蒸気凝縮用の冷媒流路38及び蒸発用の熱媒流路40とが設けられて構成されている。この実施形態では、冷媒流路38は、容器36内における少なくとも気相部36Aを含む部分で熱交換を行うように設けられており、熱媒流路40は、容器36内における少なくとも液相部(貯留部)36Bを含む部分で熱交換を行うように設けられている。
この蒸発・凝縮器34の容器36は、水蒸気循環系を構成する水蒸気循環路42を介して反応器16の容器12に連通されている。水蒸気循環路42には、容器36と容器12との連通、非連通を切り替えるための開閉弁44が設けられている。この実施形態では、容器12、容器36、水蒸気循環路42、開閉弁44は、互いの接続部位が気密に構成されており、これらの内部空間は真空脱気されている。
そして、化学蓄熱システム10は、反応器16と蒸発・凝縮器34との間を移動(循環)する水蒸気中の二酸化炭素(以下、CO2という)を除去するためのCO2吸収フィルタ46を備えている。CO2吸収フィルタ46は、上記中二酸化炭素吸収材としてのリチウム複合酸化物の1つであるリチウムシリケート(LiSiO)を内封して構成されている。この実施形態では、CO2吸収フィルタ46は、水蒸気循環路42に気密に設けられたフィルタケース48内に配置されている。
また、化学蓄熱システム10では、蒸発・凝縮器34の液相部36Bに貯留された水中のCO2を除去するための水中二酸化炭素吸収材としての有機アミン類が、該液相部36Bに貯留された水中に添加されている。この実施形態では、有機アミン類として、メチルジエタノールアミンが用いられている。このCO2吸収材は、水への溶解性を有し、長期保存性、安定性に優れた有機系溶媒であり、この実施形態では、略30質量%以下の濃度の水溶液となるように液相部36Bの水中に添加(溶解)されている。
このようなアミン類のCO2吸収反応は複雑であるが、例えば、
2RNH + CO + HO ⇔ (RNHCO
等の反応によってCO2が選択的に有機アミン類に吸収される。上記のように有機アミン類とCO2とは1:1で反応するため、該有機アミン類はCO2の吸着容量が大きいと有特徴を有する。
次に、第1の実施形態の作用を説明する。
上記構成の化学蓄熱システム10では、反応器16の化学蓄熱材14(化学蓄熱材複合物成形体25)に蓄熱する際には、図3(A)に示される如く、開閉弁44を開放した状態で、加熱流路18に熱源からの熱媒を流通させる。すると、加熱流路18からの熱によって化学蓄熱材14が脱水反応を生じ、この熱が化学蓄熱材14に蓄熱される。この際、化学蓄熱材14から脱水された水蒸気は、水蒸気循環路42を介して蒸発・凝縮器34に導入される。蒸発・凝縮器34では、冷媒流路38を流通する冷媒によって水蒸気が冷却され、凝縮された水が容器36の液相部36Bに貯留される。
一方、反応器16に蓄熱された熱を放熱する際には、図3(B)に示される如く、化学蓄熱システム10は、開閉弁44を開放した状態で、蒸発・凝縮器34の熱媒流路40に熱媒を流通させる。すると、熱媒流路40の熱媒との熱交換によって液相部36Bの水が蒸発され、水蒸気が水蒸気循環路42を介して反応器16内の化学蓄熱材14に供給される。これにより、化学蓄熱材14は、水和反応を生じつつ放熱する。この熱は、放熱流路20を流通する熱輸送媒体によって加熱対象に輸送され、加熱対象の加熱に供される。
以上説明した化学蓄熱材14の蓄熱・放熱について、図4に示す化学蓄熱システム10のサイクルを参照しつつ補足する。図4には、PT線図に示された圧力平衡点における化学蓄熱システム10のサイクルが示されている。この図において、上側の等圧線が脱水(吸熱)反応を示し、下側の等圧線が水和(発熱)反応を示している。
このサイクルに示されるように、化学蓄熱材の温度が略424℃で蓄熱された場合、水蒸気は略50℃が平衡温度となる。化学蓄熱システム10では、水蒸気は蒸発・凝縮器34において冷媒流路38の冷媒との熱交換によって50℃以下に冷却され、凝縮されて水になる。
また、化学蓄熱システム10では、熱媒流路40に熱媒を供給することで、該熱媒の温度に応じた蒸気圧の水蒸気が発生する。図4に示される如く、熱媒流路40の熱媒によって0℃で水蒸気を発生させる場合、その平衡圧力は、略0.65[kPa]となり、化学蓄熱材14は略330℃で放熱することが解る。このように、水蒸気循環系内が真空脱気されている化学蓄熱システム10では、0℃付近の低温熱源から熱を汲み上げて、330℃もの高温を得ることができる。
ここで、化学蓄熱システム10では、反応器16と蒸発・凝縮器34とを連通する水蒸気循環路42にCO2吸収フィルタ46が設けられているため、水蒸気中に存在するCO2がCO2吸収フィルタ46(に内封されたリチウムシリケート)に吸収(実質的に固定化)され、水蒸気循環系から除去される。これにより、例えば、容器12への密封前に化学蓄熱材14(化学蓄熱材複合物成形体25)に吸着されていたCO2が、真空脱気に伴い化学蓄熱材14から脱着されて水蒸気循環系内に存在していたとしても、該CO2がCO2吸収フィルタ46に吸収されるので、水蒸気循環系内のCO2が著しく減じられる。
また、化学蓄熱システム10では、蒸発・凝縮器34を構成する容器36の液相部36Bに貯留された水中にメチルジエタノールアミンが添加されているので、該水中に溶存していたCO2がメチルジエタノールアミンに吸収、固定化される。
このように、化学蓄熱システム10では、化学蓄熱材14及び水蒸気(水)を密閉(真空脱気)系に密閉する構成において、該密閉系内のCO2量を減少させることができる。このため、化学蓄熱材14の炭酸化が抑制される。
化学蓄熱材14の炭酸化について補足すると、上記した蓄熱温度に近い450℃程度の環境下で、水蒸気とCO2とが共存する場合、水酸化物(Ca(OH))である化学蓄熱材14は、炭酸化反応が促進される。化学蓄熱材14(Ca(OH))の炭酸化物であるCaCOは、分解温度が950℃と非常に安定な化合物であり、化学蓄熱には寄与しない。このため、化学蓄熱材14の炭酸化は、反応器16の蓄熱容量の低下の原因となる。また、反応器16(化学蓄熱材14)、蒸発・凝縮器34(水)中のCO2を、予め完全に除去することは、製造プロセスの複雑化やコスト増加を招き、現実的ではない。
これに対して、本発明に係る化学蓄熱システム10は、密閉系内、特に真空脱気された系内であっても反応器16、蒸発・凝縮器34中にCO2が存在し得るとの新たな知見に基づいて、水蒸気循環路42に設けたCO2吸収フィルタ46、容器36の液相部36Bに貯留された水に溶解されたメチルジエタノールアミンによって、オンサイト(蓄熱、放熱に伴う反応や相変化を生じる密閉系内)でCO2を吸収することにより、密閉系内のCO2量を減少するものである。
これにより、化学蓄熱システム10では、化学蓄熱材14に炭酸化が抑制されるので、所要の蓄熱容量(化学蓄熱材14の単位質量当たりの蓄熱容量)を得ることができる。また、上記の通りCO2吸収フィルタ46を設けると共に、メチルジエタノールアミンを水中に添加する構成であるため、製造プロセスやコストに与える影響が小さい。
また、化学蓄熱システム10では、CO2吸収容量の大きいリチウムシリケートを水蒸気中のCO2吸収材として用いるので、少量のリチウムシリケート(小型のCO2吸収フィルタ46)で水蒸気循環系内のCO2を吸収、除去することができる。また、化学蓄熱システム10では、CO2吸収フィルタ46が水蒸気循環路42に設けられているため、換言すれば、化学蓄熱材14の脱水反応が生じる高温部分から離間した位置にCO2吸収フィルタ46が配置されているため、該CO2吸収フィルタ46を容易に設けることができる。
さらに、化学蓄熱システム10では、CO2吸収容量の大きいメチルジエタノールアミンを用いるため、容器36の液相部36Bに貯留された水中のCO2を効果的に吸収、固定化することができる。また、化学蓄熱システム10では、蒸発・凝縮器34内の最高温度は、図1及び図4に示される如く最高で50℃程度であるから、メチルジエタノールアミンの熱耐久性が問題になることはない。
またさらに、化学蓄熱システム10では、化学蓄熱材14として無機化合物である水酸化カルシウムを用いているため、蓄熱、放熱反応(水和、脱水)に対する材料安定性が高い。特に、水酸化カルシウムは、水酸化マグネシウム等に対しても可逆性が高い(ほぼ100%の水和、脱水反応率を有する)ため、長期間に亘り安定した蓄熱効果を得ることができる。また、水酸化カルシウムは、水酸化マグネシウム等に対して不純物に対する感度が低いので、この点でも長期安定運転に寄与する。また特に、化学蓄熱材14としてアルカリ土類金属化合物である水酸化カルシウムを用いているため、換言すれば、環境負荷の小さい材料を用いることで、化学蓄熱材14(化学蓄熱材複合物成形体25)の製造、使用、リサイクルを含めた安全性の確保が容易になる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。なお、上記第1の実施形態又は前出の構成と基本的に同一の部品、部分については、上記第1の実施形態又は前出の構成同一の符号を付して説明を省略し、また図示を省略する場合がある。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る化学蓄熱システム50について、図5に基づいて説明する。図5には、化学蓄熱システム50の概略全体構成が模式的なシステム構成図にて示されている。この図に示される如く、化学蓄熱システム50は、CO2吸収フィルタ46を加熱するための加熱手段としての熱媒流路52が設けられている点で、第1の実施形態に係る化学蓄熱システム10とは異なる。
化学蓄熱システム50では、CO2吸収フィルタ46の加熱によってリチウムシリケートに吸収されたCO2を放出させ、リチウムシリケートを再生するようになっている。すなわち、化学蓄熱システム50は、バッチ処理にてリチウムシリケートの再生が可能な構成とされている。なお、リチウムシリケートは、略900℃以上においてCO2の放出反応を生じる。
また、化学蓄熱システム50を構成するフィルタケース48には、CO2吸収フィルタ46から放出されたCO2を排出するための排気手段としての真空ポンプ(ブロア)54の接続用の開閉弁56が設けられている。化学蓄熱システム50では、開閉弁56の閉止状態で真空ポンプ54に接続され、該真空ポンプ54を作動させつつ熱媒流路52に熱媒流通させることで、CO2吸収フィルタ46からCO2を放出させ、さらに密閉系外に排出するようになっている。化学蓄熱システム50の他の構成は、化学蓄熱システム10の対応する構成と同じである。
したがって、第2の実施形態に係る化学蓄熱システム50によっても、基本的に第1の実施形態に係る化学蓄熱システム10と同様の構成によって、該化学蓄熱システム10と同様の効果を得ることができる。また、化学蓄熱システム50では、熱媒流路52及び開閉弁56を備えるため、バッチ処理にてCO2吸収フィルタ46に吸収されたCO2を放出させること(リチウムシリケートの再生)ができる。
したがって、化学蓄熱システム50では、適時にリチウムシリケートの再生処理を行うことで、CO2吸収フィルタ46によるCO2吸収作用を半永久的に維持することができる。また、CO2吸収フィルタ46は反応器16から離間して配置されているので、リチウムシリケートの再生に伴う熱が化学蓄熱材14に伝達されることが抑制され、化学蓄熱材14に熱的ダメージを与えることが防止される。すなわち、化学蓄熱システム50全体として、高い耐久性が確保される。
なお、第2の実施形態では、熱媒流路52を介してCO2吸収フィルタ46を加熱する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、フィルタケース48の外側からCO2吸収フィルタ46を加熱する構成としても良く、CO2吸収フィルタ46をフィルタケース48から取り出してリチウムシリケートの再生処理を行い、その後CO2吸収フィルタ46をフィルタケース48に戻してから再度真空脱気を行う構成としても良い。また、このようなCO2吸収フィルタ46のフィルタケース48に対する出し入れを真空環境下で行っても良い。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る化学蓄熱システム60について、図6に基づいて説明する。図6には、化学蓄熱システム60の概略全体構成が模式的なシステム構成図にて示されている。この図に示される如く、化学蓄熱システム60は、蒸発・凝縮器34に代えて、互いに別体にて構成された凝縮部としての凝縮器62と、貯留部としての水タンク64と、蒸発部としての蒸発器66とを備える点で、第1の実施形態に係る化学蓄熱システム10とは異なる。
凝縮器62は、放出水蒸気ライン68を介して反応器16の容器12に連通された容器70内に冷媒流路38を設けることで構成されている。放出水蒸気ライン68には、開閉弁72が設けられている。この凝縮器62の容器70の底部は、凝縮水回収ライン74を介して水タンク64に連通されている。
蒸発器66は、供給水蒸気ライン76を介して反応器16の容器12に連通された容器78内に熱媒流路40を設けることで構成されている。供給水蒸気ライン76には、開閉弁80が設けられている。この蒸発器66の容器78は、水供給ライン82を介して水タンク64に連通されている。また、水供給ライン82には、水タンク64に貯留されている水を蒸発器66の容器78に圧送するためのウォータポンプ84が設けられている。
さらに、化学蓄熱システム60は、凝縮水回収ライン74と水タンク64との接続部、水供給ライン82と水タンク64との接続部に設けられた開閉弁86、88を有する。この実施形態では、凝縮水回収ライン74と水タンク64との接続部、水供給ライン82と水タンク64との接続部は、水タンク64における設計上の最低液位よりも重力方向の下側に設定されている。なお、水タンク64は、凝縮器62の容器70、蒸発器66の容器78の何れかに一体化されても良い。
また、化学蓄熱システム60では、放出水蒸気ライン68に設けられたフィルタケース48にCO2吸収フィルタ46が設けられている。一方、メチルジエタノールアミンは、水タンク64に貯留されている水に添加(溶解)されている。化学蓄熱システム60の他の構成は、化学蓄熱システム10の対応する構成と同じである。
次に、第3の実施形態の作用を説明する。
上記構成の化学蓄熱システム60では、反応器16の化学蓄熱材14(化学蓄熱材複合物成形体25)に蓄熱する際には、開閉弁80、88を閉止すると共に開閉弁72、86を開放した状態で、加熱流路18に熱源からの熱媒を流通させる。すると、加熱流路18からの熱によって化学蓄熱材14が脱水反応を生じ、この熱が化学蓄熱材14に蓄熱される。この際、化学蓄熱材14から脱水された水蒸気は、放出水蒸気ライン68を介して凝縮器62に導入される。凝縮器62では、冷媒流路38を流通する冷媒によって水蒸気が冷却され、凝縮された水が水タンク64に貯留される。
一方、反応器16に蓄熱された熱を放熱する際には、化学蓄熱システム10は、開閉弁80、88を開放すると共に開閉弁72、86を閉止した状態で、蒸発器66の熱媒流路40に熱媒を流通させ、かつウォータポンプ84を作動させる。すると、ウォータポンプ84により容器78内に水か補給されつつ、該水が熱媒流路40の熱媒との熱交換によって蒸発され、この水蒸気は供給水蒸気ライン76を介して反応器16内の化学蓄熱材14に供給される。これにより、化学蓄熱材14は、水和反応を生じつつ放熱する。この熱は、放熱流路20を流通する熱輸送媒体によって加熱対象に輸送され、加熱対象の加熱に供される。
このように、第2の実施形態に係る化学蓄熱システム60は、基本的に第1の実施形態に係る化学蓄熱システム10と同様に機能する。換言すれば、化学蓄熱システム60は、蒸発・凝縮器34の3つの機能(凝縮、貯留、蒸発)を凝縮器62、水タンク64、蒸発器66に分けて構成したものであり、第1の実施形態に係る化学蓄熱システム10と同様の作用によって、同様の効果を得ることができる。また、化学蓄熱システム60では、凝縮水回収ライン74と水タンク64との接続部、及び水供給ライン82と水タンク64との接続部が、水タンク64における最低液位よりも重力方向の下側に設定されているので、換言すれば、これらの接続部分には水タンク64内の水の水圧が作用するため、これらの接続部分から外気が侵入することが効果的に抑制される。
なお、上記した各実施形態では、水蒸気循環路42、放出水蒸気ライン68にCO2吸収フィルタ46を設けた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、上記配置のCO2吸収フィルタ46に代えて又は上記配置のCO2吸収フィルタ46と共に、第1〜第3の実施形態において容器12内や容器36内にCO2吸収フィルタ46を設けても良く、第3の実施形態において供給水蒸気ライン76にCO2吸収フィルタ46を設けても良い。
また、上記した各実施形態では、水蒸気中のCO2を吸収する吸収材としてリチウム複合酸化物であるリチウムシリケートを用いた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、他の二酸化炭素吸着剤を用いても良い。
さらに、上記した各実施形態では、水中のCO2を吸収する吸収材として有機アミン類であるメチルジエタノールアミンを用いた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ジグリコールアミン、メチルエタノールアミン等の他の有機アミン類、アルカリ塩(炭酸カリ水溶液、炭酸プロピレン等)、アルコール等の物理吸着材(メタノール、ポリエチレングリコールメチルエーテル等)等の有機アミン類以外の二酸化炭素吸着剤を用いても良い。
またさらに、上記した各実施形態では、化学蓄熱材として水酸化カルシウムを用いた例を示したが、本発明はこれに限定されず、水和・脱水による各種の放熱・蓄熱する各種の化学蓄熱材を用いて実施することができる。
また、上記した各実施形態では、化学蓄熱材14として、粉体化学蓄熱材を成形することで流路25Aが形成された化学蓄熱材複合物成形体25を用いた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、粒状に形成された化学蓄熱材14を容器12に充填することで反応器16を構成しても良い。
本発明の第1の実施形態に係る化学蓄熱システムの概略全体構成を模式的に示すシステム構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る化学蓄熱システムを構成する反応器の一部を模式的に示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る化学蓄熱システムの動作モードを説明するための図であって、(A)は蓄熱モードのシステム構成図、(B)は、放熱モードのシステム構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る化学蓄熱システムを構成する吸収材の吸収量と平衡圧力との関係を示す線図である。 本発明の第2の実施形態に係る化学蓄熱システムの概略全体構成を模式的に示すシステム構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る化学蓄熱システムの概略全体構成を模式的に示すシステム構成図である。
符号の説明
10 化学蓄熱システム
14 化学蓄熱材
16 反応器
25 化学蓄熱材複合物成形体(化学蓄熱材)
34 蒸発・凝縮器(凝縮部、貯留部、蒸発部)
46 CO2吸収フィルタ(二酸化炭素吸収材、リチウムシリケート)
50・60 化学蓄熱システム
62 凝縮器(凝縮部)
64 水タンク(貯留部)
66 蒸発器(蒸発部)

Claims (9)

  1. 加熱により脱水反応を生じることで蓄熱し、水和反応を生じることで放熱する化学蓄熱材が内蔵された反応部と、
    前記反応部に気密状態で連通され、該反応部から前記脱水反応に伴って生じた水蒸気を凝縮させる凝縮部と、
    前記凝縮部に気密状態で連通され、該凝縮部で凝縮された水を貯留する貯留部と、
    前記反応部及び前記貯留部に気密状態で連通され、前記貯留部の水又は前記貯留部から供給される水を蒸発させて前記反応部に供給する水蒸気を発生する蒸発部と、
    前記反応部、前記凝縮部、前記蒸発部、前記反応部と凝縮部との連通部分、前記反応部と蒸発部との連通部分、及び前記貯留部の少なくとも一部に設けられ、二酸化炭素を吸収するための二酸化炭素吸収材と、
    を含む化学蓄熱システム。
  2. 前記反応部、前記凝縮部、前記蒸発部、前記反応部と凝縮部との連通部分、前記反応部と蒸発部との連通部分の少なくとも一部に、前記二酸化炭素吸収材として、水蒸気中の二酸化炭素を吸収し得る二酸化炭素吸収材を設けた請求項1記載の化学蓄熱システム。
  3. 前記凝縮部と前記貯留部と前記蒸発部とが一体に構成された蒸発・凝縮器を備え、
    前記蒸発・凝縮器と前記反応器とを連通する水蒸気循環路に、前記二酸化炭素吸収材を設けた請求項2記載の化学蓄熱システム。
  4. 前記二酸化炭素吸収材として、リチウムシリケートを用いた請求項2又は請求項3記載の化学蓄熱システム。
  5. 前記貯留部の水中に、前記二酸化炭素吸収材として、水中の二酸化炭素を吸収し得る二酸化炭素吸収材を添加した請求項1〜請求項4の何れか1項記載の化学蓄熱システム。
  6. 前記二酸化炭素吸収材として、有機アミン類を用いた請求項5記載の化学蓄熱システム。
  7. 前記反応部、前記凝縮部、前記蒸発部、前記反応部と凝縮部との連通部分、前記反応部と蒸発部との連通部分は、真空脱気されている請求項1〜請求項6の何れか1項記載の化学蓄熱システム。
  8. 前記蓄熱材として、無機化合物が用いられている請求項1〜請求項7の何れか1項記載の化学蓄熱システム。
  9. 前記無機化合物として、アルカリ土類金属の水酸化物が用いられている請求項8記載の化学蓄熱システム。
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