JP2015145711A - シフトレンジ切り替え装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目標回転角度位置への収束性をより安定させ、且つ安価に実現できるシフトレンジ切り替え装置を提供する。
【解決手段】モータ回転位置センサ9のパルス信号H1、H2、H3の切替わり毎にモータ14の通電相を切替える第1の制御パターンと、モータ回転位置センサ9のパルス信号H1、H2、H3の切替わりによるモータ14の通電相切替えタイミングがあった場合でも所定周期間は通電相の切替えを実施しない第2の制御パターンを有し、ディテントプレートの実回転角度位置を目標回転角度位置に向って動作させている途中にあってモータ14の回転が安定するまでの加速区間である特定位置までは、第1の制御パターンを設定してモータ14の通電相を切替え、モータ14の回転が安定した状態から前記目標回転角度位置に略一致するまでの減速区間である前記特定位置以降では、第2の制御パターンを設定してモータ14の通電相を切替える。
【選択図】図3

Description

この発明は、シフトレンジ切り替え装置に係り、特には、アクチュエータを駆動して自動変速機のシフトレンジを切り替える電子制御式のシフトレンジ切り替え装置に関するものである。
近年、電動モータを内蔵したアクチュエータを駆動して自動変速機のシフトレンジを切り替える電子制御式のシフトレンジ切り替え装置が実用化されている。このようなシフトレンジ切り替え装置においては、運転者が変速指示部材としてのシフトレバーを操作することによって、P(パーキング)レンジ、R(リバース)レンジ、N(ニュートラル)レンジ、及びD(ドライブ)レンジの各レンジのうちの所定のレンジを選択すると、シフトレンジ切り替え機構(自動変速機内の油圧回路の切り替えを行うマニュアルスプール弁を、運転者が選択したシフトレンジに応じて機械的にスライド変位させる機構)によって自動変速機の実シフトレンジが切り替えられる。この場合、運転者によって選択されたシフトレンジの情報を電気信号に変換し、変換された電気信号によってモータを駆動し、前記シフトレンジ切り替え機構を切り替えるようにしたシフトバイワイヤシステムが提供されている。
このシフトバイワイヤシステムにおいては、モータとシフトレンジ切り替え機構との間に、ディテント機構が配設され、モータが駆動されると、回転軸が回動させられ、該回転軸と連結されて前記ディテント機構を構成するディテントプレートが回動させられる。このとき、ディテントプレートに各レンジと対応させて形成された係合部である凹部にディテントスプリングを位置させることによって、ディテントプレートの位置決めが行われ、前記シフトレンジ切り替え機構の位置決めが行われる。
その場合、シフトレンジ切り替え機構の位置を検出するために、ディテントプレートの回転位置をディテント位置センサによって検出するようにしており、ディテント位置センサによって検出された実回転位置と予め設定された目標回転位置との偏差に基づいて、アクチュエータ制御装置でフィードバック制御が行われるようになっている。
例えば特開2002−357268号公報(特許文献1)に開示された方法では、前記実回転位置と目標回転位置との偏差に基づいてアクチュエータが駆動された後、アクチュエータが特定の位置に達するまでは最大出力で駆動し、その後サーボ制御に切り替えて目標位置まで駆動しており、最大出力駆動からサーボ制御への切り替え直後には逆転制御による急減速を行い、その後に微調整制御で目標位置へ収束させている。
また、特開2003−148608号公報(特許文献2)に開示された方法では、モータ制御の切り替えタイミングをトルクセンサによって検出したモータの負荷トルクの変化に応じて検出し、実回転位置と目標回転位置との偏差に応じた制御信号を前記負荷トルクに応じて補正している。
特開2002−357268号公報 特開2003−148608号公報
前記特許文献1に開示された方法によれば、逆転駆動による減速制御を実施する場合は、モータの駆動方向を正転から逆転に切替える際に、モータ駆動回路の貫通電流を防止するための禁止処理の盛込みや過電流保護回路の搭載が必要不可欠である。更に、ディテント機構によって負荷トルクが非線形に変化し、且つ、シフトパターンの組合せや環境変化でも負荷トルクが変化するために、アクチュエータの動作特性や負荷の大きさなどに合わせたフィードバック制御パラメータの適合工数やフィードバック制御ゲインの設定工数が多大となる。
また、前記特許文献2に開示された方法によれば、ディテント機構による非線形な負荷トルク変化があっても最適な制御が可能となるが、トルクセンサを追加する必要があってコストアップとなる。
この発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ディテントプレートの実回転角度位置を目標回転角度位置に回転させるためのモータ駆動制御において、目標回転角度位置への収束性をより安定させ、且つ安価に実現できるシフトレンジ切り替え装置を提供することにある。
この発明に係るシフトレンジ切り替え装置は、3相モータの回転を出力するアクチュエータと、前記アクチュエータの回転出力により回動するディテントプレートと、前記ディテントプレートに設けられた複数の係合部のうちの何れかの係合部と係合して前記ディテントプレートの回転位置を固定するディテントスプリングと、前記係合部と前記ディテントスプリングとの係合により固定されたときの前記ディテントプレートの回転位置である実回転角度位置に対応して自動変速機の実シフトレンジを切り替えるシフトレンジ切り替え機構と、前記ディテントプレートの実回転角度位置を検出するディテント位置センサと、前記ディテント位置センサにより検出された前記実回転角度位置に基づいて前記自動変速機の実シフトレンジを判定する実シフトレンジ判定手段と、運転者の操作に応じた要求シフトレンジを出力するシフトレンジ設定手段と、前記シフトレンジ設定手段から出力される要求シフトレンジに応じた前記ディテントプレートの目標回転角度位置を演算する目標回転角度位置演算手段と、前記実シフトレンジ判定手段により判定された実シフトレンジと前記要求シフトレンジとが異なるレンジの場合に、前記ディテントプレートの実回転角度位置と前記目標回転角度位置が略一致するように前記アクチュエータを駆動するアクチュエータ制御手段と、を有するシフトレンジ切り替え装置において、
前記3相モータの回転位置に同期したパルス信号を出力するモータ回転位置センサを備え、前記アクチュエータ制御手段は、前記モータ回転位置センサのパルス信号に基づき前記3相モータの通電相を切替え制御すると共に、前記通電相の切替え制御パターンとして、前記モータ回転位置センサのパルス信号の切替わり毎に前記通電相を切替える第1の制御パターンと、前記モータ回転位置センサのパルス信号の切替わりによる前記通電相の切替えタイミングがあった場合でも、少なくとも前記モータ回転位置センサのパルス信号の切替わりより長い所定周期の間は前記通電相の切替えを実施しない第2の制御パターンと、を有し、
前記ディテントプレートの実回転角度位置を前記目標回転角度位置に向って動作させている途中にあって前記3相モータの回転が安定するまでの加速区間である特定位置までは、前記第1の制御パターンを設定して前記通電相を切替え、前記3相モータの回転が安定した状態から前記目標回転角度位置に略一致するまでの減速区間である前記特定位置以降では、前記第2の制御パターンを設定して前記通電相を切替えるようにする。
この発明に係るシフトレンジ切り替え装置によれば、減速のために逆転駆動を行っておらず3相モータの駆動方向は一方向だけであるため、3相モータの駆動方向を正転から逆転に切替える際に、モータ駆動回路の貫通電流を防止するための禁止処理の盛込みや過電流保護回路の搭載が不要となり、コストを削減できる。また、減速のためにモータ電流を低下させずにモータ駆動力を維持したまま減速させ、減速しながらも一定回転角度ずつ確実に目標回転角度位置へ向かって動作させることによって、モータ駆動電流フィードバック制御を簡素化でき適合工数の削減が可能となると共に、オーバーシュートやアンダーシュートせずに目標位置への収束が可能となる。
この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の概要を説明するための全体構成図である。 この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置におけるディテントプレートの動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の概要を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るモータ駆動回路図である。 この発明の実施の形態1に係るモータ回転位置検出センサ出力パターンとモータ駆動回路通電パターンの関係を示した図である。 この発明の実施の形態1に係るモータ通電相切替えタイミングと通電相のパターンを示す図である。 この発明の実施の形態1に係るモータ通電相切替えタイミングと通電相のパターンを示す図である。 この発明の実施の形態1に係るモータ通電相切替えタイミングと通電相のパターンを示す図である。 この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の通電相切替え判定周期とモータ回転速度との関係を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る目標回転角度位置と実回転角度位置の動作例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
以下、この発明に係るシフトレンジ切り替え装置の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
電子制御式のシフトレンジ切り替え装置は、運転者の選択したシフトレンジ(要求シフトレンジ)を目標シフトレンジとして決定し、アクチュエータを駆動して、自動変速機に搭載されたシフトレンジ切り替え機構及びパーキング切り替え機構の作動位置を変更することにより、自動変速機内の油圧コントローラを目標シフトレンジに対応した油路に切り替え、自動変速機のシフトレンジを切り替える装置である。
図1は、この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の概要を説明するための全体構成図である。
図1において、アクチュエータ1は、3相モータ(図示せず)及び3相モータの回転を減速して出力する減速機(図示せず)とから構成されており、アクチュエータ1の回転出力は、アクチュエータ1の出力軸を延長するように接合されている回転軸2によりアクチュエータ1の外部へ取り出される。
回転軸2には、略扇形状を呈したディテントプレート3が取り付けられており、アクチュエータ1を駆動することにより回転軸2が所定角度だけ回転すると、回転軸2とディテントプレート3の接合部を軸中心としてディテントプレート3も所定角度だけ回転位置が変わるようになっている。
ディテントプレート3の円弧部には、図3に拡大して図示するように、複数の係合部である凹部が設けられており、油圧コントローラ4に固定されているディテントスプリング5の先端に設けられた係合部5aが、ディテントプレート3の回転位置に応じて、前記複数の凹部のうちの何れか1箇所に嵌まり合うことで、ディテントプレート3の回転位置が保持されるようになっている。
次に、このように構成されたディテントプレート3の動作について、図2に基づいて詳しく説明する。
図2は、ディテントプレート3の動作を説明する拡大図である。略扇形状をしたディテントプレート3の円弧部には、3a、3b、3c、3dの4つの凹部が設けられており、ディテントスプリング5の先端にある係合部5aが、ディテントプレート3の回転位置に応じて、3a、3b、3c、3dの4つの凹部のうちの何れか1箇所に嵌まり合うことにより、ディテントプレート3の回転位置が保持される。
ディテントプレート3に設けられている4つの凹部3a、3b、3c、3dは、一般的には、3aはPレンジ(非走行レンジかつパーキングロック作動)、3bはRレンジ(後退走行レンジ)、3cはNレンジ(非走行レンジ)、3dはDレンジ(前進走行レンジ)の各シフトレンジを自動変速機が実現するための回転位置として予め設計されている。
また、ディテントプレート3の側面には、シフトレンジ切り替え機構6を動かすためのピン7が取り付けられている。このピン7は、シフトレンジ切り替え機構6の先端部、即ち、図2において左端部と係合しており、回転軸2が回転することでディテントプレート3が回動されると、ピン7が円弧駆動され、ピン7に係合するシフトレンジ切り替え機構6が油圧コントローラ4の内部で直線運動(図2中の両矢印Cの方向への移動)を行う。
なお、図1及び図2に示す状態は、ディテントスプリング5の先端にある係合部5aは、ディテントプレート3の略扇形状の円弧部の最も右端に設けられた凹部3dに嵌まり合ってディテントプレート3の回転位置を保持しており、この状態においては、シフトレンジ切り替え機構6は油圧コントローラ4に対して一番浅く押し込まれており、油圧コントローラ4内では、Dレンジを実現するための油路が構成されて自動変速機はDレンジに制御される。
自動変速機がDレンジに制御可能となっている前記状態から、回転軸2を、図2中の両矢印Dのうち時計回り(右回り)に所定角度だけ回転させると、これに同期してディテントプレート3の回転位置が変化することにより、ディテントスプリング5の先端にある係合部5aは、Dレンジ用の凹部3dから抜け出して、左隣に設けられたNレンジ用の凹部3cに移動して回転位置を保持する。この状態においては、シフトレンジ切り替え機構6は、先ほどのDレンジの時よりも所定量だけ深く、油圧コントローラ4の内部に押し込まれ、油圧コントローラ4内では、Nレンジを実現するための油路が構成されて自動変速機はNレンジに制御可能となる。
自動変速機がNレンジに制御可能となっている前記状態から、回転軸2を、図2の両矢印Dのうち時計回り(右回り)に更に所定角度だけ回転させると、これに同期してディテントプレート3の回転位置が変化することにより、ディテントスプリング5の先端にある係合部5aは、Nレンジ用の凹部3cから抜け出して、左隣に設けられたRレンジ用の凹
部3bに移動して回転位置が保持する。この状態においては、シフトレンジ切り替え機構6は、先ほどのNレンジの時よりも更に所定量だけ深く、油圧コントローラ4の内部に押し込まれ、油圧コントローラ4内では、Rレンジを実現するための油路が構成されて自動変速機はRレンジに制御可能となる。
自動変速機がRレンジに制御可能となっている前記状態から、回転軸2を、図2の両矢印Dのうち時計回り(右回り)に更に所定角度だけ回転させると、これに同期してディテントプレート3の回転位置が変化することにより、ディテントスプリング5の先端にある係合部5aは、Rレンジ用の凹部3bから抜け出して、左隣に設けられたPレンジ用の凹部3aに移動して回転位置が保持する。この状態においては、シフトレンジ切り替え機構6は、先ほどのRレンジの時よりも更に所定量だけ深く、油圧コントローラ4の内部に押し込まれ、油圧コントローラ4内では、Pレンジを実現するための油路が構成され、自動変速機はPレンジに制御可能となる。
このようにして、ディテントプレート3を介してシフトレンジ切り替え機構6が油圧コントローラ4の内部に、順次、押し込まれていくことにより、油圧コントローラ4内の油路がD→N→R→Pレンジの順に切り替えられ、その結果、自動変速機のシフトレンジはD→N→R→Pレンジの順に制御可能となる。
なお、回転軸2を上記とは逆方向、すなわち、図2の両矢印Dのうち反時計回り(左回り)に回転させると、今度は、ディテントプレート3を介してシフトレンジ切り替え機構6が油圧コントローラ4の内部から引き出されていくことにより、油圧コントローラ4内の油路がP→R→N→Dレンジの順に切り替えられ、その結果、自動変速機のシフトレンジはP→R→N→Dレンジの順に制御可能となる。
上述した通り、シフトレンジ切り替え機構6は、アクチュエータ1の回転出力によって駆動されて、自動変速機のシフトレンジを切り替えるものであり、自動変速機の各シフトレンジ(P、R、N、Dレンジ)の切り替えは、油圧コントローラ4に設けられたシフトレンジ切り替え機構6を、各シフトレンジに対応した位置にスライド変位させ、自動変速機内の油路を切り替えることによって実現される。
次に、図1の全体構成図と図3のブロック図に従って、シフトレンジ切り替え装置における電子制御系の構成及び機能について説明する。
シフトレンジ切り替え装置の電子制御系の構成要素として、前記したアクチュエータ1のほか、ディテント位置センサ8、モータ回転位置センサ9、シフトレンジ設定手段10、実シフトレンジ判定手段11、目標回転角度位置演算手段12、アクチュエータ制御手段13が挙げられる。アクチュエータ1は前記のように、3相ブラシレスモータ(以下、モータという。)14と減速機15で構成されている。減速機15と繋がった回転軸2が回転することで、回転軸2に連結したディテントプレート3が回転する。
ディテント位置センサ8は、ディテントプレート3の実回転角度位置Rangに対応した信号を出力する検出手段である。また、モータ回転位置センサ9は、モータ14の回転位置に対応した信号を出力する検出手段であり、一般的には、ホール効果を利用した検出素子が採用される。実シフトレンジ判定手段11には、ディテント位置センサ8により検出されたディテントプレート3の実回転角度位置Rangが入力され、該実回転角度位置Rangに基づいて実シフトレンジRsftが、P、R、N、Dレンジの何れであるかを判定して出力する。
シフトレンジ設定手段10は、プッシュボタンやジョグレバー等を採用した入力装置であり、運転者が操作したときに要求シフトレンジTsftを出力する。目標回転角度位置
演算手段12には、シフトレンジ設定手段10が出力した要求シフトレンジTsftが入力され、要求シフトレンジTsftに対応したディテントプレート3の目標回転角度位置Tangを演算して出力する。
アクチュエータ制御手段13には、ディテント位置センサ8により検出されたディテントプレート3の実回転角度位置Rangと、実シフトレンジ判定手段11により判定された実シフトレンジRsftと、シフトレンジ設定手段10により出力された要求シフトレンジTsftと、目標回転角度位置演算手段12により演算された目標回転角度位置Tangと、モータ回転位置センサ9により出力されたモータ回転位置に同期したパルス信号H1、H2、H3と、が入力される。
アクチュエータ制御手段13の内部では、偏差演算部16によって目標回転角度位置Tangと実回転角度位置Rangの偏差を演算し、制御モード判定部17へ出力する。制御モード判定部17では、要求シフトレンジTsftと実シフトレンジRsftの入力及び偏差演算部16によって演算された偏差からモータ14の駆動または制動、駆動方向、フィードバック制御の実施などの制御モードを判定する。
次に、モータ制御条件設定部18において、制御モード判定部17で判定した制御モードに応じたモータ駆動Duty(モータ電流量)、回転方向、全相を接地する制動制御の作動などを設定し、モータ駆動回路制御部19へ出力する。モータ駆動回路制御部19では、モータ回転位置判定部20により判定されたモータ14の位置に対応して、モータ制御条件設定部18で設定された条件でモータ14を駆動するようにモータ駆動回路21へ制御信号を出力し、モータ駆動回路21によってモータ14が駆動される。
そして、ディテントプレート3の実回転角度位置Rangと目標回転角度位置Tangとが一致するようにモータ制御出力U、V、Wによってモータ14を制御してアクチュエータ1を駆動する。そして、実回転角度位置Rangが目標回転角度位置Tangに対して所定の範囲内となり実シフトレンジRsftが要求シフトレンジTsftと一致したことをもってモータ14を制動制御し、アクチュエータ1の駆動を停止する。
このようにして、自動変速機の実シフトレンジが、運転者が選択した要求シフトレンジに切替えられる。なお、符号22はモータ回転位置センサ切替わり周期演算部、符号23はモータ通電相切替え周期設定部、符号24はモータ通電相制御パターン設定部を示し、モータ回転位置センサ切替わり周期演算部22はモータ回転位置センサ9で検出される切替わり周期を演算し、モータ通電相切替え周期設定部23、モータ通電相制御パターン設定部24による設定値はモータ駆動回路制御部19に出力される。このモータ回転位置センサ切替わり周期演算部22、モータ通電相切替え周期設定部23、モータ通電相制御パターン設定部24は、実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の特徴となる部分であり、詳細は後述する。
次に、モータ14の駆動部について図4と図5により説明する。
図4はモータ駆動回路21の詳細を示す図である。モータ駆動回路制御部19からの制御信号がドライバ25へ入力され、外部にはモータ14(U相、V相、W相)、直流電源26、及びGND27が接続されている。UH、UL、VH、VL、WH、WLはFETを示し、6個でインバータを構成する。ドライバ25によって、UH、VH、WHは直流電源26とモータ14の各相(U相、V相、W相)間の通電を切替え、UL、VL、WLはGND27とモータ14の各相間の通電を切替える。そして、UH、UL、VH、VL、WH、WLの6個のFETの組み合わせによりモータ14の各相への通電パターンを切替える。
図5は実施の形態1におけるモータ回転位置センサ9の出力パターンと、モータ駆動回路21の通電パターンの関係を示す図である。
図5において、モータ回転位置センサパターン501は、モータ14を右回転させたときのセンサH1、H2、H3の出力パターン例を示している。センサH1、H2、H3の出力はハイレベルHかローレベルLであり、モータ14の回転角度に応じてa〜fの順序で6通りのパターンを繰り返し出力する。同じパターンを出力している期間はモータ14の電気角で60度となる。モータ出力通電パターンA502、モータ出力通電パターンB503、モータ出力通電パターンC504は、モータ回転位置センサパターン501に対するモータ駆動回路21の通電パターンを示したものであり、各相のFETの駆動状態を示している。
モータ出力通電パターンA502において、例えばaの場合では、モータ回転位置センサパターン501がH1、H2、H3=H、H、Lの時、モータ駆動回路21のWHとVLをオンにする。また、bの場合では、モータ回転位置センサパターン501がH1、H2、H3=H、L、Lの時、モータ駆動回路21のWHとULをオンにする。
このように、モータ回転位置センサパターン501に対して、センサ出力パターンの切替わり時に120度先へ回転するように磁力を発生させるようにモータ駆動回路21のFET通電パターンを切替えていくことで、モータ14に駆動力を発生させる。
モータ出力通電パターンB503では、モータ出力通電パターンA502でのFET通電パターンを60度遅れさせており、センサ出力パターンの切替わり時の通電パターンを120度先から60度先としている。また、モータ出力通電パターンC504では、モータ回転位置センサ9の各パターンでの通電相を2相から3相として各相の通電角を180度としており、センサ出力パターン切り替わり時の通電パターンは90度先としている。
前記モータ出力通電パターンA502が一般的な3相ブラシレスモータ駆動時の通電パターンであり、減速時はモータ駆動Dutyを低下させてモータ電流量を減らし、モータトルクを減少させている。また、実回転角度位置Rangを目標回転角度位置Tangにフィードバック制御するときには、モータ駆動Dutyを調整したり、逆転駆動の通電パターンに切替えて減速することで実施している。ここまでが、従来の制御方法によるアクチュエータ制御である。
次に、実施の形態1での特徴であるモータ回転位置センサ切替わり周期演算部22、モータ通電相切替え周期設定部23、モータ通電相制御パターン設定部24の構成と制御の内容について説明する。
図3において、モータ回転位置センサ切替わり周期演算部22は、モータ回転位置センサ9により出力されたモータ回転位置に同期したパルス信号H1、H2、H3の切替わり周期を演算する。モータ通電相切替え周期設定部23はモータ回転位置センサ切替わり周期演算部22によって演算された周期、及び制御モード判定部17によって判定された制御モードに基づいてモータ通電相の切替え周期を設定し、モータ駆動回路制御部19へ出力する。また、モータ通電相制御パターン設定部24では制御モード判定部17で判定された制御モードに基づいてモータ通電相制御パターンを、前記モータ出力通電パターンA502の第1の制御パターンから前記モータ出力通電パターンB503の第2の制御パターン、前記モータ出力通電パターンC504の第3の制御パターンへ切替え設定し、モータ駆動回路制御部19へ出力する。
図6A、図6B、図6Cは、モータ通電相切替えタイミングと通電相のパターンを示した図である。図6Aから図6Cにおいて、符号601から符号612のモータ回転位置センサパターンとモータ出力通電パターンA、B、Cは、図5で示した内容と同様であり、符号602、606、610はモータ回転位置センサ9の切替わりタイミングである。符号604、符号608、符号612は、モータ出力通電パターンA、B、C、即ち第1、第2、第3の制御パターンにおけるモータ出力通電相の切替えタイミングである。
第1の制御パターンでは、モータ回転位置センサ9の切替わりタイミング602毎に、モータ出力通電パターンA603のパターンでモータ14の通電相を切替えてモータ14が加速するように駆動する。
第2の制御パターンでは、モータ通電相切替えタイミング608の所定周期間はモータ回転位置センサ切替わりタイミング606があっても通電相を切替えずに保持し、前記所定周期毎に前記モータ出力通電パターンB503のパターンで通電相を切替える。そうすることで、モータ出力通電パターンを切替え後、次のモータ回転位置センサ切替わりタイミングまでは正回転方向に駆動力が発生しているが、その後の180度間は通電相が保持されたままであるので減速側に駆動力が発生する。前記所定周期の設定を減速側に駆動力が発生する期間を含むようにモータ回転位置センサ切替わりタイミングよりも長く設定して、減速するように駆動する。
第3の制御パターンでは、モータ通電相切替えタイミング612の所定周期間はモータ回転位置センサ切替わりタイミング610があっても通電相を切替えず、前記所定周期毎に前記モータ出力通電パターンC504のパターンで通電相を切替え、磁石の吸引力を用いてモータ14を駆動する。このときモータ駆動Dutyは低下させず吸引力を維持できるレベルに保持しておくことで、モータ出力通電相を切替える毎に、前記所定周期で保持した駆動パターンで安定する位置に停止させながらモータ14を駆動する。
また、前記第2の制御パターンでは減速が進み1回の通電相切替えで60度ずつ回転する状態となり、モータ回転位置センサ信号の切替わり直前で停止した場合にはモータ回転位置センサ信号パルスが発生しなくなるために、所定周期後にモータ通電相の切替えがされずモータ14が停止したままとなる可能性がある。そのため、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて前記第2の制御パターンから第3の制御パターンに切替えることで、前記実回転角度位置が前記目標回転角度位置に収束する付近では、60度回転させれば必ずモータ回転位置センサ信号パルスが発生する通電パターンでモータ14の通電相を切替えるようにする。これにより、前記のようにモータ14が停止したままとなることはなくなり、停止付近まで減速した状態であっても60度ずつ確実に駆動することが可能となる。
図7は、通電相切替え判定周期とモータ回転速度との関係を示す図で、通電相切替え周期を長くするとモータ回転速度は低下する傾向を示すが、モータ回転位置センサ切替わり周期よりも短い設定では、モータ回転位置センサ9の切替わりに同期して通電相を切替えたときとモータ回転速度は変わらない。そのため、前記所定周期は、少なくとも特定位置と判定した時点のモータ回転位置センサ9のパルス信号切替わり周期よりも長い周期に設定する。
また、前記第2の制御パターンにおいて、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差が小さくなるに従って前記所定周期を長く設定することにより減速度を増加させることで、前記目標回転角度位置への収束性をより向上させることが可能となる。また、このときモータ駆動Dutyを増加するほど通電相保持期間中の吸引力が増加し減速効果は大きくなるため、必要な減速効果を得るために最適なモータ駆動Dutyに設定する。
前記第2の制御パターンでは、前記所定周期間で通電相を保持すると、惰性回転中の180度間は減速側の通電パターンとなることで減速効果を得ており、モータ出力通電パターンA502に対して60度遅れたモータ出力通電パターンB503とすることで、惰性回転中に減速側の通電パターンとなるタイミングが60度早まった分だけ、更に減速効果を得ることができる。但し、通電相を保持している期間に惰性回転が1回転以上ある場合は、前記60度遅れた通電パターンとすることによる効果は少なくなるので、モータ回転位置センサ切替わりタイミング606に応じて、前記所定周期を、通電相を保持している期間を最適値(例えば、60度後から180度間が減速であるので240度間の周期程度)に設定し、さらに減速効果を得られるように設定にする。
従来の制御では、加速域及び減速域共に前記第1の制御パターンでモータ14を駆動しており、減速時にはモータ駆動Dutyを低下させたり、逆転駆動の通電パターンに切替えることで急制動を実施していたが、前記特許文献1のように、逆転駆動による減速制御を実施する場合は、モータ14の駆動方向を正転から逆転に切替える際に、モータ駆動回路21の貫通電流を防止するための禁止処理の盛込みや過電流保護回路の搭載が必要不可欠であったり、ディテント機構によって負荷トルクが非線形に変化し、且つシフトパターンの組合せや環境変化でも負荷トルクが変化するために、アクチュエータ1の動作特性や負荷の大きさなどに合わせたフィードバック制御パラメータの適合工数や、フィードバック制御ゲインの設定工数が多大となることが課題となる。
これに対し、本実施の形態では、モータ14を減速させる際に逆転駆動を実施せずに動作させるようにしている。図8は実施の形態1に係る目標回転角度位置と実回転角度位置の動作例を示す図である。
図8において、目標シフトへの制御開始によるモータ駆動開始直後からモータ14の回転が安定するまでの加速区間である特定位置Aまでは、前記第1の制御パターンを設定してモータ14の通電相を切替えることで最大限に加速可能な制御でモータ14を駆動し、前記特定位置Aから特定位置Bまでの減速区間は、前記第2の制御パターンを設定してモータ14の通電相を切替えることにより、逆転駆動の通電パターンに切替えることなく、減速しながらも前記目標回転角度位置へ向かって動作させる。前記特定位置Aは実シフトレンジと要求シフトレンジの組み合わせ毎に予め設定した値とする。前記特定位置Aは、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて変更しても良い。更に、特定位置Bから前記実回転角度位置が前記目標回転角度位置の所定範囲内となるまでは、第3の制御パターンを設定してモータ14の通電相を切替えることで、モータ停止付近においても確実に目標回転角度位置へ向かって動作し、より目標位置への収束性を向上できる。前記特定位置Bは前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて設定する。
更に、実シフトレンジと要求シフトレンジが特定の組み合わせである場合、即ち、第1の制御パターンでの加速期間を設定せず第2の制御パターン及び第3の制御パターンのみで駆動した場合でも、前記目標回転角度位置到達時間に対する要求を満足できるような動作回転角度の小さいレンジ切替条件(NレンジからDレンジ、RレンジからNレンジなど隣のレンジへのシフト)の場合は、前記第1の制御パターンを設定したモータ通電相の切替えは実施せず、前記第2の制御パターンを設定したモータ通電相の切替えから実施する。そうすることで目標回転角度位置への収束性をより向上させることができる。
続いて、前記において説明した実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の制御方法を図9及び図10のフローチャートで説明する。
図9及び図10において、ステップS101では、制御モード判定部17で実シフトレンジ判定手段11によって判定された実シフトレンジとシフトレンジ設定手段10によって出力された要求シフトレンジが一致しているかを判定し、一致している場合はステップS101の判断が繰り返され、一致していない場合はレンジ切替えの要求が発生したと判断してステップS102に進む。
ステップS102では、目標回転角度位置演算手段12によって演算された目標回転角度位置とディテント位置センサ8による実回転角度位置との偏差を偏差演算部16で演算し、ステップS103に進む。
次に、ステップS103では、制御モード判定部17で実シフトレンジと要求シフトレンジからモータ14の回転方向を判定し、ステップS102で演算された目標回転角度位置と実回転角度位置の偏差に応じたモータ駆動Dutyを設定する。そして、図5のモータ出力通電パターンA502で示す第1の制御パターンの設定で、モータ回転位置センサ9の信号パターンに対応させモータ14に通電を開始する。
ステップS104では、前記第1の制御パターンと前記第2の制御パターンの使用を切替えるタイミングである前記特定位置Aの設定を行う。特定位置Aは実シフトレンジと要求シフトレンジの組み合わせ毎に予めデータを定めておく。
ステップS105では、実シフトレンジと要求シフトレンジが特定の組み合わせであるかを判定するために、実回転角度位置と目標回転角度位置の偏差が所定値以上であるかを判定し、所定値以上である場合はステップS106へ進み、所定値未満である場合はステップS111に進む。前記所定値は、動作回転角度が小さいために低速で動作させても目標回転角度位置到達時間に対する要求を満足できると判断できる値を予め定めておく。
次に、ステップS106では、実回転角度位置がステップS104で設定した特定位置Aに到達しているかを判定し、到達している場合は、モータ14の通電相切替えを図5のモータ出力通電パターンB503で示す第2の制御パターンでの設定に切替えるためにステップS111へ進み、到達していない場合は、ステップS107へ進む。なお、前記S103からS106は、モータ通電相制御パターン設定部24において実行される。
ステップS107では、実回転角度位置と目標回転角度位置の偏差に応じてモータ14の駆動Dutyをモータ制御条件設定部18で設定する。
次にステップS108では、モータ回転位置センサ9のパルス信号の切替わりが発生したかをモータ回転位置判定部20で判定し、切替わりが発生している場合は、ステップS109へ進み、図6Aのモータ出力通電パターンA603の設定でモータ14の通電相を切替える。モータ回転位置センサ9のパルス信号の切替わりが発生していない場合は、モータ14の通電相は切替えずにステップS110に進む。
ステップS110では、実回転角度位置が目標回転角度位置の所定範囲内に入ったかを判定し、所定範囲内である場合は、ステップS121に進み、所定範囲内でない場合は、ステップS106に戻りモータ駆動を継続する。所定範囲は実シフトレンジが要求シフトレンジと一致したと判定する実回転角度位置範囲に余裕を設定した値を定める。
ステップS111では、実回転角度位置と目標回転角度位置の偏差に応じてモータ14の駆動Dutyをモータ制御条件設定部18で設定し、ステップS112において実回転角度位置と目標回転角度位置の偏差が所定値2以上であるかを判定し、所定値2以上である場合は、モータ14の通電相切替えを前記第2の制御パターンでの設定とする側の処理であるステップS113へ進み、所定値2未満である場合には、モータ14の通電相切替えを前記第3の制御パターンでの設定とする側の処理であるステップS117に進む。
ステップS113では、モータ回転位置センサ切替わり周期演算部22で、モータ回転位置センサ9により出力されたモータ回転位置に同期したパルス信号H1、H2、H3の切替わり周期を演算する。
次に、ステップS114では、モータ通電相切替え周期設定部23で、第2の制御パターンでのモータ通電相の切替え周期である所定周期を設定する。前記所定周期は、前記特定位置Aと判定されたときのモータ回転位置センサ切替わり周期よりも長い時間に設定し減速効果を得られるようにする。また、前述のようにモータ回転位置センサ9の切替わり周期、実回転角度位置と目標回転角度位置の偏差に応じて前記所定周期を最適値に変更することでさらに減速効果を上げることができる。
ステップS115では、前回通電相を切替えてからの経過時間が、前記ステップS114で設定した所定周期以上であるかを判定し、所定周期以上であれば、ステップS116へ進み、図9のモータ出力パターン2の設定でモータの通電相を切替える。所定周期未満であれば、モータの通電相は切替えず、ステップS117に進む。
ステップS117では、実回転角度位置が目標回転角度位置の所定範囲内に入ったかを判定し、所定範囲内である場合は、ステップS123に進み、所定範囲内でない場合は、ステップS111に戻りモータ駆動を継続する。
ステップS118では、モータ回転位置センサ切替わり周期演算部22で、モータ回転位置センサ9により出力されたモータ回転位置に同期したパルス信号H1、H2、H3の切替わり周期を演算する。
次に、ステップS119では、第3の制御パターンでのモータ通電相の切替え周期である第2の所定周期を設定する。そして、ステップS120では、前回通電相を切替えてからの経過時間が、前記ステップS119で設定した第2の所定周期以上であるかを判定し、第2の所定周期以上であれば、ステップS121へ進み、図9のモータ出力パターン3の設定でモータの通電相を切替える。第2の所定周期未満であれば、モータ14の通電相は切替えず、ステップS122に進む。
ステップS122では、実回転角度位置が目標回転角度位置の所定範囲内に入ったかを判定し、所定範囲内である場合は、ステップS123に進み、所定範囲内でない場合は、ステップS118に戻りモータ駆動を継続する。ステップS123では、モータ14への通電を停止し、モータ制動のためにモータ駆動回路のULとVLとWLをオンした後、処理を終了する。
以上詳説したように、実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置は、モータ14の回転を出力するアクチュエータ1と、アクチュエータ1の回転出力により回動するディテントプレート3と、ディテントプレート3に設けられた複数の凹部3a、3b、3c、3dのうちの何れかの凹部と係合してディテントプレート3の回転位置を固定するディテントスプリング5と、前記凹部とディテントスプリング5との係合により固定されたときのディテントプレート3の回転位置である実回転角度位置に対応して自動変速機の実シフトレンジを切り替えるシフトレンジ切り替え機構6と、ディテントプレート3の実回転角度位置を検出するディテント位置センサ8と、ディテント位置センサ8により検出された前記実回転角度位置に基づいて前記自動変速機の実シフトレンジを判定する実シフトレンジ判定手段11と、運転者の操作に応じた要求シフトレンジを出力するシフトレンジ設定手段10と、シフトレンジ設定手段10から出力される要求シフトレンジに応じたディテントプレート3の目標回転角度位置を演算する目標回転角度位置演算手段12と、実シフトレンジ判定手段11により判定された実シフトレンジと前記要求シフトレンジとが異なるレンジの場合に、ディテントプレート3の実回転角度位置と前記目標回転角度位置が略一致するようにアクチュエータ1を駆動するアクチュエータ制御手段13と、を有するシフトレンジ切り替え装置において、モータ14の回転位置に同期したパルス信号を出力するモータ回転位置センサ9を備え、
アクチュエータ制御手段13は、モータ回転位置センサ9のパルス信号H1、H2、H3に基づきモータ14の通電相を切替え制御すると共に、前記通電相の切替え制御パターンとして、モータ回転位置センサ9のパルス信号H1、H2、H3の切替わり毎に前記通電相を切替える第1の制御パターンと、モータ回転位置センサ9のパルス信号H1、H2、H3の切替わりによる前記通電相の切替えタイミングがあった場合でも、少なくともモータ回転位置センサ9のパルス信号H1、H2、H3の切替わりより長い所定周期の間は前記通電相の切替えを実施しない第2の制御パターンと、を有し、
ディテントプレート3の実回転角度位置を前記目標回転角度位置に向って動作させている途中にあってモータ14の回転が安定するまでの加速区間である特定位置までは、前記第1の制御パターンを設定して前記通電相を切替え、モータ14の回転が安定した状態から前記目標回転角度位置に略一致するまでの減速区間である前記特定位置以降では、前記第2の制御パターンを設定して前記通電相を切替えるようにすることを特徴とする。
この構成によれば、減速のために逆転駆動を行っておらずモータ14の駆動方向は一方向だけであるため、モータ14の駆動方向を正転から逆転に切替える際に、モータ駆動回路21の貫通電流を防止するための禁止処理の盛込みや過電流保護回路の搭載が不要となり、コストを削減できる。また、減速のためにモータ電流を低下させずにモータ駆動力を維持したまま減速させ、減速しながらも一定回転角度ずつ確実に目標回転角度位置へ向かって動作させることによって、モータ駆動電流フィードバック制御を簡素化でき適合工数の削減が可能となると共に、オーバーシュートやアンダーシュートせずに目標位置への収束が可能となる。
また、前記第2の制御パターンにおいて、前記所定周期は、モータ回転位置センサ9の切替わり周期に基づいて、最も減速効果が得られる周期を算出して設定することを特徴とする。
この構成によれば、モータ回転位置センサ9の切替わり周期に基づいて、前記所定周期を、通電相の保持によって減速効果を得られている期間が最も有効に利用できる長さに最適設定することによって、前記第2の制御パターンでの減速効果を更に高めることが可能となる。
また、前記第2の制御パターンにおいて、前記所定周期は、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて変更することを特徴とする。
この構成によれば、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差が小さくなるに従って前記所定周期を長く設定することにより減速度を増加させることができるので、前記目標回転角度位置への収束性をより向上させることが可能となる。
また、180度通電駆動する第3の制御パターンを有し、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて、前記第2の制御パターンから前記第3の制御パターンへ切替えることを特徴とする。
この構成によれば、前記目標回転角度位置収束付近で停止直前まで速度が低下した状態であっても、180度通電駆動する第3の制御パターンでの通電相切替えによって、前記所定周期毎に60度ずつ駆動することが可能となり、前記目標回転角度位置への収束性をより向上させることが可能となる。
また、前記実シフトレンジと前記要求シフトレンジが特定の組み合わせである場合は、前記第1の制御パターンを設定した前記通電相の切替えは実施せず、前記第2の制御パターンを設定した前記通電相の切替えから実施することを特徴とする。
この構成によれば、ディテントプレートの動作回転角度が小さいシフト操作であって、前記第1の制御パターンでの加速期間を設定せずに前記第2の制御パターンだけで定速駆動した場合でも前記目標回転角度位置への到達時間に対する要求を満足できるような場合には、モータ駆動開始時から前記第2の制御パターンで駆動することで、前記目標回転角度位置への動作安定性をより向上させることができる。
以上、この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置について説明したが、この発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 アクチュエータ、2 回転軸、3 ディテントプレート、3a、3b、3c、3d 凹部、4 油圧コントローラ、5 ディテントスプリング、5a 係合部、6 シフトレンジ切り替え機構、7 ピン、8 ディテント位置センサ、9 モータ回転位置センサ、10 シフトレンジ設定手段、11 実シフトレンジ判定手段、12 目標回転角度位置演算手段、13 アクチュエータ制御手段、14 3相ブラシレスモータ、15 減速機、16 偏差演算部、17 制御モード判定部、18 モータ制御条件設定部、19 モータ駆動回路制御部、20 モータ回転位置判定部、21 モータ駆動回路、22 モータ回転位置センサ切替わり周期演算部、23 モータ通電相切替え周期設定部、24 モータ通電相制御パターン設定部、25 ドライバ、26 直流電源、27 GND、Rang 実回転角度位置、Tang 目標回転角度位置、Rsft 実シフトレンジ、Tsft 要求シフトレンジ、H1、H2、H3 パルス信号、UH、UL、VH、VL、WH、WL FET。
この発明は、シフトレンジ切り替え装置に係り、特には、アクチュエータを駆動して自動変速機のシフトレンジを切り替える電子制御式のシフトレンジ切り替え装置に関するものである。
近年、電動モータを内蔵したアクチュエータを駆動して自動変速機のシフトレンジを切り替える電子制御式のシフトレンジ切り替え装置が実用化されている。このようなシフトレンジ切り替え装置においては、運転者が変速指示部材としてのシフトレバーを操作することによって、P(パーキング)レンジ、R(リバース)レンジ、N(ニュートラル)レンジ、及びD(ドライブ)レンジの各レンジのうちの所定のレンジを選択すると、シフトレンジ切り替え機構(自動変速機内の油圧回路の切り替えを行うマニュアルスプール弁を、運転者が選択したシフトレンジに応じて機械的にスライド変位させる機構)によって自動変速機の実シフトレンジが切り替えられる。この場合、運転者によって選択されたシフトレンジの情報を電気信号に変換し、変換された電気信号によってモータを駆動し、前記シフトレンジ切り替え機構を切り替えるようにしたシフトバイワイヤシステムが提供されている。
このシフトバイワイヤシステムにおいては、モータとシフトレンジ切り替え機構との間に、ディテント機構が配設され、モータが駆動されると、回転軸が回動させられ、該回転軸と連結されて前記ディテント機構を構成するディテントプレートが回動させられる。このとき、ディテントプレートに各レンジと対応させて形成された係合部である凹部にディテントスプリングを位置させることによって、ディテントプレートの位置決めが行われ、前記シフトレンジ切り替え機構の位置決めが行われる。
その場合、シフトレンジ切り替え機構の位置を検出するために、ディテントプレートの回転位置をディテント位置センサによって検出するようにしており、ディテント位置センサによって検出された実回転位置と予め設定された目標回転位置との偏差に基づいて、アクチュエータ制御装置でフィードバック制御が行われるようになっている。
例えば特開2002−357268号公報(特許文献1)に開示された方法では、前記実回転位置と目標回転位置との偏差に基づいてアクチュエータが駆動された後、アクチュエータが特定の位置に達するまでは最大出力で駆動し、その後サーボ制御に切り替えて目標位置まで駆動しており、最大出力駆動からサーボ制御への切り替え直後には逆転制御による急減速を行い、その後に微調整制御で目標位置へ収束させている。
また、特開2003−148608号公報(特許文献2)に開示された方法では、モータ制御の切り替えタイミングをトルクセンサによって検出したモータの負荷トルクの変化に応じて検出し、実回転位置と目標回転位置との偏差に応じた制御信号を前記負荷トルクに応じて補正している。
特開2002−357268号公報 特開2003−148608号公報
前記特許文献1に開示された方法によれば、逆転駆動による減速制御を実施する場合は、モータの駆動方向を正転から逆転に切替える際に、モータ駆動回路の貫通電流を防止するための禁止処理の盛込みや過電流保護回路の搭載が必要不可欠である。更に、ディテント機構によって負荷トルクが非線形に変化し、且つ、シフトパターンの組合せや環境変化でも負荷トルクが変化するために、アクチュエータの動作特性や負荷の大きさなどに合わせたフィードバック制御パラメータの適合工数やフィードバック制御ゲインの設定工数が多大となる。
また、前記特許文献2に開示された方法によれば、ディテント機構による非線形な負荷トルク変化があっても最適な制御が可能となるが、トルクセンサを追加する必要があってコストアップとなる。
この発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ディテントプレートの実回転角度位置を目標回転角度位置に回転させるためのモータ駆動制御において、目標回転角度位置への収束性をより安定させ、且つ安価に実現できるシフトレンジ切り替え装置を提供することにある。
この発明に係るシフトレンジ切り替え装置は、3相モータの回転を出力するアクチュエータと、前記アクチュエータの回転出力により回動するディテントプレートと、前記ディテントプレートに設けられた複数の係合部のうちの何れかの係合部と係合して前記ディテントプレートの回転位置を固定するディテントスプリングと、前記係合部と前記ディテントスプリングとの係合により固定されたときの前記ディテントプレートの回転位置である実回転角度位置に対応して自動変速機の実シフトレンジを切り替えるシフトレンジ切り替え機構と、前記ディテントプレートの実回転角度位置を検出するディテント位置センサと、前記ディテント位置センサにより検出された前記実回転角度位置に基づいて前記自動変速機の実シフトレンジを判定する実シフトレンジ判定手段と、運転者の操作に応じた要求シフトレンジを出力するシフトレンジ設定手段と、前記シフトレンジ設定手段から出力される要求シフトレンジに応じた前記ディテントプレートの目標回転角度位置を演算する目標回転角度位置演算手段と、前記実シフトレンジ判定手段により判定された実シフトレンジと前記要求シフトレンジとが異なるレンジの場合に、前記ディテントプレートの実回転角度位置と前記目標回転角度位置が略一致するように前記アクチュエータを駆動するアクチュエータ制御手段と、を有するシフトレンジ切り替え装置において、
前記3相モータの回転位置に同期したパルス信号を出力するモータ回転位置センサを備え、前記アクチュエータ制御手段は、前記モータ回転位置センサのパルス信号に基づき前記3相モータの通電相を切替え制御すると共に、前記通電相の切替え制御パターンとして、前記モータ回転位置センサのパルス信号の切替わり毎に前記通電相を切替える第1の制御パターンと、前記モータ回転位置センサのパルス信号の切替わりによる前記通電相の切替えタイミングがあった場合でも、少なくとも前記モータ回転位置センサのパルス信号の切替わりより長い所定周期の間は前記通電相の切替えを実施しない第2の制御パターンと、
180度通電駆動する第3の制御パターンと、を有し、
前記ディテントプレートの実回転角度位置を前記目標回転角度位置に向って動作させている途中にあって前記3相モータの回転が安定するまでの加速区間である特定位置までは、前記第1の制御パターンを設定して前記通電相を切替え、前記3相モータの回転が安定した状態から前記目標回転角度位置に略一致するまでの減速区間である前記特定位置以降では、前記第2の制御パターンを設定して前記通電相を切替えると共に、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて、前記第2の制御パターンから前記第3の制御パターンへ切替えるようにする。
この発明に係るシフトレンジ切り替え装置によれば、減速のために逆転駆動を行っておらず3相モータの駆動方向は一方向だけであるため、3相モータの駆動方向を正転から逆転に切替える際に、モータ駆動回路の貫通電流を防止するための禁止処理の盛込みや過電流保護回路の搭載が不要となり、コストを削減できる。また、減速のためにモータ電流を低下させずにモータ駆動力を維持したまま減速させ、減速しながらも一定回転角度ずつ確実に目標回転角度位置へ向かって動作させることによって、モータ駆動電流フィードバック制御を簡素化でき適合工数の削減が可能となると共に、オーバーシュートやアンダーシュートせずに目標位置への収束が可能となる。
この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の概要を説明するための全体構成図である。 この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置におけるディテントプレートの動作を説明する図である。 この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の概要を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るモータ駆動回路図である。 この発明の実施の形態1に係るモータ回転位置検出センサ出力パターンとモータ駆動回路通電パターンの関係を示した図である。 この発明の実施の形態1に係るモータ通電相切替えタイミングと通電相のパターンを示す図である。 この発明の実施の形態1に係るモータ通電相切替えタイミングと通電相のパターンを示す図である。 この発明の実施の形態1に係るモータ通電相切替えタイミングと通電相のパターンを示す図である。 この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の通電相切替え判定周期とモータ回転速度との関係を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る目標回転角度位置と実回転角度位置の動作例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の制御方法を説明するためのフローチャートである。
以下、この発明に係るシフトレンジ切り替え装置の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
電子制御式のシフトレンジ切り替え装置は、運転者の選択したシフトレンジ(要求シフトレンジ)を目標シフトレンジとして決定し、アクチュエータを駆動して、自動変速機に搭載されたシフトレンジ切り替え機構及びパーキング切り替え機構の作動位置を変更することにより、自動変速機内の油圧コントローラを目標シフトレンジに対応した油路に切り替え、自動変速機のシフトレンジを切り替える装置である。
図1は、この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の概要を説明するための全体構成図である。
図1において、アクチュエータ1は、3相モータ(図示せず)及び3相モータの回転を減速して出力する減速機(図示せず)とから構成されており、アクチュエータ1の回転出力は、アクチュエータ1の出力軸を延長するように接合されている回転軸2によりアクチュエータ1の外部へ取り出される。
回転軸2には、略扇形状を呈したディテントプレート3が取り付けられており、アクチュエータ1を駆動することにより回転軸2が所定角度だけ回転すると、回転軸2とディテントプレート3の接合部を軸中心としてディテントプレート3も所定角度だけ回転位置が変わるようになっている。
ディテントプレート3の円弧部には、図に拡大して図示するように、複数の係合部である凹部が設けられており、油圧コントローラ4に固定されているディテントスプリング5の先端に設けられた係合部5aが、ディテントプレート3の回転位置に応じて、前記複数の凹部のうちの何れか1箇所に嵌まり合うことで、ディテントプレート3の回転位置が保持されるようになっている。
次に、このように構成されたディテントプレート3の動作について、図2に基づいて詳しく説明する。
図2は、ディテントプレート3の動作を説明する拡大図である。略扇形状をしたディテントプレート3の円弧部には、3a、3b、3c、3dの4つの凹部が設けられており、ディテントスプリング5の先端にある係合部5aが、ディテントプレート3の回転位置に応じて、3a、3b、3c、3dの4つの凹部のうちの何れか1箇所に嵌まり合うことにより、ディテントプレート3の回転位置が保持される。
ディテントプレート3に設けられている4つの凹部3a、3b、3c、3dは、一般的には、3aはPレンジ(非走行レンジかつパーキングロック作動)、3bはRレンジ(後退走行レンジ)、3cはNレンジ(非走行レンジ)、3dはDレンジ(前進走行レンジ)の各シフトレンジを自動変速機が実現するための回転位置として予め設計されている。
また、ディテントプレート3の側面には、シフトレンジ切り替え機構6を動かすためのピン7が取り付けられている。このピン7は、シフトレンジ切り替え機構6の先端部、即ち、図2において左端部と係合しており、回転軸2が回転することでディテントプレート3が回動されると、ピン7が円弧駆動され、ピン7に係合するシフトレンジ切り替え機構6が油圧コントローラ4の内部で直線運動(図2中の両矢印Cの方向への移動)を行う。
なお、図1及び図2に示す状態は、ディテントスプリング5の先端にある係合部5aは、ディテントプレート3の略扇形状の円弧部の最も右端に設けられた凹部3dに嵌まり合ってディテントプレート3の回転位置を保持しており、この状態においては、シフトレンジ切り替え機構6は油圧コントローラ4に対して一番浅く押し込まれており、油圧コントローラ4内では、Dレンジを実現するための油路が構成されて自動変速機はDレンジに制御される。
自動変速機がDレンジに制御可能となっている前記状態から、回転軸2を、図2中の両矢印Dのうち時計回り(右回り)に所定角度だけ回転させると、これに同期してディテントプレート3の回転位置が変化することにより、ディテントスプリング5の先端にある係合部5aは、Dレンジ用の凹部3dから抜け出して、左隣に設けられたNレンジ用の凹部3cに移動して回転位置を保持する。この状態においては、シフトレンジ切り替え機構6は、先ほどのDレンジの時よりも所定量だけ深く、油圧コントローラ4の内部に押し込まれ、油圧コントローラ4内では、Nレンジを実現するための油路が構成されて自動変速機はNレンジに制御可能となる。
自動変速機がNレンジに制御可能となっている前記状態から、回転軸2を、図2の両矢印Dのうち時計回り(右回り)に更に所定角度だけ回転させると、これに同期してディテントプレート3の回転位置が変化することにより、ディテントスプリング5の先端にある係合部5aは、Nレンジ用の凹部3cから抜け出して、左隣に設けられたRレンジ用の凹部3bに移動して回転位置保持する。この状態においては、シフトレンジ切り替え機構6は、先ほどのNレンジの時よりも更に所定量だけ深く、油圧コントローラ4の内部に押し込まれ、油圧コントローラ4内では、Rレンジを実現するための油路が構成されて自動変速機はRレンジに制御可能となる。
自動変速機がRレンジに制御可能となっている前記状態から、回転軸2を、図2の両矢印Dのうち時計回り(右回り)に更に所定角度だけ回転させると、これに同期してディテントプレート3の回転位置が変化することにより、ディテントスプリング5の先端にある係合部5aは、Rレンジ用の凹部3bから抜け出して、左隣に設けられたPレンジ用の凹部3aに移動して回転位置保持する。この状態においては、シフトレンジ切り替え機構6は、先ほどのRレンジの時よりも更に所定量だけ深く、油圧コントローラ4の内部に押し込まれ、油圧コントローラ4内では、Pレンジを実現するための油路が構成され、自動変速機はPレンジに制御可能となる。
このようにして、ディテントプレート3を介してシフトレンジ切り替え機構6が油圧コントローラ4の内部に、順次、押し込まれていくことにより、油圧コントローラ4内の油路がD→N→R→Pレンジの順に切り替えられ、その結果、自動変速機のシフトレンジはD→N→R→Pレンジの順に制御可能となる。
なお、回転軸2を上記とは逆方向、すなわち、図2の両矢印Dのうち反時計回り(左回り)に回転させると、今度は、ディテントプレート3を介してシフトレンジ切り替え機構6が油圧コントローラ4の内部から引き出されていくことにより、油圧コントローラ4内の油路がP→R→N→Dレンジの順に切り替えられ、その結果、自動変速機のシフトレンジはP→R→N→Dレンジの順に制御可能となる。
上述した通り、シフトレンジ切り替え機構6は、アクチュエータ1の回転出力によって駆動されて、自動変速機のシフトレンジを切り替えるものであり、自動変速機の各シフトレンジ(P、R、N、Dレンジ)の切り替えは、油圧コントローラ4に設けられたシフトレンジ切り替え機構6を、各シフトレンジに対応した位置にスライド変位させ、自動変速機内の油路を切り替えることによって実現される。
次に、図1の全体構成図と図3のブロック図に従って、シフトレンジ切り替え装置における電子制御系の構成及び機能について説明する。
シフトレンジ切り替え装置の電子制御系の構成要素として、前記したアクチュエータ1のほか、ディテント位置センサ8、モータ回転位置センサ9、シフトレンジ設定手段10、実シフトレンジ判定手段11、目標回転角度位置演算手段12、アクチュエータ制御手段13が挙げられる。アクチュエータ1は前記のように、3相ブラシレスモータ(以下、モータという。)14と減速機15で構成されている。減速機15と繋がった回転軸2が回転することで、回転軸2に連結したディテントプレート3が回転する。
ディテント位置センサ8は、ディテントプレート3の実回転角度位置Rangに対応した信号を出力する検出手段である。また、モータ回転位置センサ9は、モータ14の回転位置に対応した信号を出力する検出手段であり、一般的には、ホール効果を利用した検出素子が採用される。実シフトレンジ判定手段11には、ディテント位置センサ8により検出されたディテントプレート3の実回転角度位置Rangが入力され、該実回転角度位置Rangに基づいて実シフトレンジRsftが、P、R、N、Dレンジの何れであるかを判定して出力する。
シフトレンジ設定手段10は、プッシュボタンやジョグレバー等を採用した入力装置であり、運転者が操作したときに要求シフトレンジTsftを出力する。目標回転角度位置演算手段12には、シフトレンジ設定手段10が出力した要求シフトレンジTsftが入力され、要求シフトレンジTsftに対応したディテントプレート3の目標回転角度位置Tangを演算して出力する。
アクチュエータ制御手段13には、ディテント位置センサ8により検出されたディテントプレート3の実回転角度位置Rangと、実シフトレンジ判定手段11により判定された実シフトレンジRsftと、シフトレンジ設定手段10により出力された要求シフトレンジTsftと、目標回転角度位置演算手段12により演算された目標回転角度位置Tangと、モータ回転位置センサ9により出力されたモータ回転位置に同期したパルス信号H1、H2、H3と、が入力される。
アクチュエータ制御手段13の内部では、偏差演算部16によって目標回転角度位置Tangと実回転角度位置Rangの偏差を演算し、制御モード判定部17へ出力する。制御モード判定部17では、要求シフトレンジTsftと実シフトレンジRsftの入力及び偏差演算部16によって演算された偏差からモータ14の駆動または制動、駆動方向、フィードバック制御の実施などの制御モードを判定する。
次に、モータ制御条件設定部18において、制御モード判定部17で判定した制御モードに応じたモータ駆動Duty(モータ電流量)、回転方向、全相を接地する制動制御の作動などを設定し、モータ駆動回路制御部19へ出力する。モータ駆動回路制御部19では、モータ回転位置判定部20により判定されたモータ14の位置に対応して、モータ制御条件設定部18で設定された条件でモータ14を駆動するようにモータ駆動回路21へ制御信号を出力し、モータ駆動回路21によってモータ14が駆動される。
そして、ディテントプレート3の実回転角度位置Rangと目標回転角度位置Tangとが一致するようにモータ制御出力U、V、Wによってモータ14を制御してアクチュエータ1を駆動する。そして、実回転角度位置Rangが目標回転角度位置Tangに対して所定の範囲内となり実シフトレンジRsftが要求シフトレンジTsftと一致したことをもってモータ14を制動制御し、アクチュエータ1の駆動を停止する。
このようにして、自動変速機の実シフトレンジが、運転者が選択した要求シフトレンジに切替えられる。なお、符号22はモータ回転位置センサ切替わり周期演算部、符号23はモータ通電相切替え周期設定部、符号24はモータ通電相制御パターン設定部を示し、モータ回転位置センサ切替わり周期演算部22はモータ回転位置センサ9で検出される切替わり周期を演算し、モータ通電相切替え周期設定部23、モータ通電相制御パターン設定部24による設定値はモータ駆動回路制御部19に出力される。このモータ回転位置センサ切替わり周期演算部22、モータ通電相切替え周期設定部23、モータ通電相制御パターン設定部24は、実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の特徴となる部分であり、詳細は後述する。
次に、モータ14の駆動部について図4と図5により説明する。
図4はモータ駆動回路21の詳細を示す図である。モータ駆動回路制御部19からの制御信号がドライバ25へ入力され、外部にはモータ14(U相、V相、W相)、直流電源26、及びGND27が接続されている。UH、UL、VH、VL、WH、WLはFETを示し、6個でインバータを構成する。ドライバ25によって、UH、VH、WHは直流電源26とモータ14の各相(U相、V相、W相)間の通電を切替え、UL、VL、WLはGND27とモータ14の各相間の通電を切替える。そして、UH、UL、VH、VL、WH、WLの6個のFETの組み合わせによりモータ14の各相への通電パターンを切替える。
図5は実施の形態1におけるモータ回転位置センサ9の出力パターンと、モータ駆動回路21の通電パターンの関係を示す図である。
図5において、モータ回転位置センサパターン501は、モータ14を右回転させたときのセンサH1、H2、H3の出力パターン例を示している。センサH1、H2、H3の出力はハイレベルHかローレベルLであり、モータ14の回転角度に応じてa〜fの順序で6通りのパターンを繰り返し出力する。同じパターンを出力している期間はモータ14の電気角で60度となる。モータ出力通電パターンA502、モータ出力通電パターンB503、モータ出力通電パターンC504は、モータ回転位置センサパターン501に対するモータ駆動回路21の通電パターンを示したものであり、各相のFETの駆動状態を示している。
モータ出力通電パターンA502において、例えばaの場合では、モータ回転位置センサパターン501がH1、H2、H3=H、H、Lの時、モータ駆動回路21のWHとVLをオンにする。また、bの場合では、モータ回転位置センサパターン501がH1、H2、H3=H、L、Lの時、モータ駆動回路21のWHとULをオンにする。
このように、モータ回転位置センサパターン501に対して、センサ出力パターンの切替わり時に120度先へ回転するように磁力を発生させるようにモータ駆動回路21のFET通電パターンを切替えていくことで、モータ14に駆動力を発生させる。
モータ出力通電パターンB503では、モータ出力通電パターンA502でのFET通電パターンを60度遅れさせており、センサ出力パターンの切替わり時の通電パターンを120度先から60度先としている。また、モータ出力通電パターンC504では、モータ回転位置センサ9の各パターンでの通電相を2相から3相として各相の通電角を180度としており、センサ出力パターン切り替わり時の通電パターンは90度先としている。
前記モータ出力通電パターンA502が一般的な3相ブラシレスモータ駆動時の通電パターンであり、減速時はモータ駆動Dutyを低下させてモータ電流量を減らし、モータトルクを減少させている。また、実回転角度位置Rangを目標回転角度位置Tangにフィードバック制御するときには、モータ駆動Dutyを調整したり、逆転駆動の通電パターンに切替えて減速することで実施している。ここまでが、従来の制御方法によるアクチュエータ制御である。
次に、実施の形態1での特徴であるモータ回転位置センサ切替わり周期演算部22、モータ通電相切替え周期設定部23、モータ通電相制御パターン設定部24の構成と制御の内容について説明する。
図3において、モータ回転位置センサ切替わり周期演算部22は、モータ回転位置センサ9により出力されたモータ回転位置に同期したパルス信号H1、H2、H3の切替わり周期を演算する。モータ通電相切替え周期設定部23はモータ回転位置センサ切替わり周期演算部22によって演算された周期、及び制御モード判定部17によって判定された制御モードに基づいてモータ通電相の切替え周期を設定し、モータ駆動回路制御部19へ出力する。また、モータ通電相制御パターン設定部24では制御モード判定部17で判定された制御モードに基づいてモータ通電相制御パターンを、前記モータ出力通電パターンA502の第1の制御パターンから前記モータ出力通電パターンB503の第2の制御パターン、前記モータ出力通電パターンC504の第3の制御パターンへ切替え設定し、モータ駆動回路制御部19へ出力する。
図6A、図6B、図6Cは、モータ通電相切替えタイミングと通電相のパターンを示した図である。図6Aから図6Cにおいて、符号601から符号612のモータ回転位置センサパターンとモータ出力通電パターンA、B、Cは、図5で示した内容と同様であり、符号602、606、610はモータ回転位置センサ9の切替わりタイミングである。符号604、符号608、符号612は、モータ出力通電パターンA、B、C、即ち第1、第2、第3の制御パターンにおけるモータ出力通電相の切替えタイミングである。
第1の制御パターンでは、モータ回転位置センサ9の切替わりタイミング602毎に、モータ出力通電パターンA603のパターンでモータ14の通電相を切替えてモータ14が加速するように駆動する。
第2の制御パターンでは、モータ通電相切替えタイミング608の所定周期間はモータ回転位置センサ切替わりタイミング606があっても通電相を切替えずに保持し、前記所定周期毎に前記モータ出力通電パターンB607のパターンで通電相を切替える。そうすることで、モータ出力通電パターンを切替え後、次のモータ回転位置センサ切替わりタイミングまでは正回転方向に駆動力が発生しているが、その後の180度間は通電相が保持されたままであるので減速側に駆動力が発生する。前記所定周期の設定を減速側に駆動力が発生する期間を含むようにモータ回転位置センサ切替わりタイミングよりも長く設定して、減速するように駆動する。
第3の制御パターンでは、モータ通電相切替えタイミング612の所定周期間はモータ回転位置センサ切替わりタイミング610があっても通電相を切替えず、前記所定周期毎に前記モータ出力通電パターンC611のパターンで通電相を切替え、磁石の吸引力を用いてモータ14を駆動する。このときモータ駆動Dutyは低下させず吸引力を維持できるレベルに保持しておくことで、モータ出力通電相を切替える毎に、前記所定周期で保持した駆動パターンで安定する位置に停止させながらモータ14を駆動する。
また、前記第2の制御パターンでは減速が進み1回の通電相切替えで60度ずつ回転する状態となり、モータ回転位置センサ信号の切替わり直前で停止した場合にはモータ回転位置センサ信号パルスが発生しなくなるために、所定周期後にモータ通電相の切替えがされずモータ14が停止したままとなる可能性がある。そのため、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて前記第2の制御パターンから第3の制御パターンに切替えることで、前記実回転角度位置が前記目標回転角度位置に収束する付近では、60度回転させれば必ずモータ回転位置センサ信号パルスが発生する通電パターンでモータ14の通電相を切替えるようにする。これにより、前記のようにモータ14が停止したままとなることはなくなり、停止付近まで減速した状態であっても60度ずつ確実に駆動することが可能となる。
図7は、通電相切替え判定周期とモータ回転速度との関係を示す図で、通電相切替え判定周期を長くするとモータ回転速度は低下する傾向を示すが、モータ回転位置センサ切替わり周期よりも短い設定では、モータ回転位置センサ9の切替わりに同期して通電相を切替えたときとモータ回転速度は変わらない。そのため、前記所定周期は、少なくとも特定位置と判定した時点のモータ回転位置センサ9のパルス信号切替わり周期よりも長い周期に設定する。
また、前記第2の制御パターンにおいて、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差が小さくなるに従って前記所定周期を長く設定することにより減速度を増加させることで、前記目標回転角度位置への収束性をより向上させることが可能となる。また、このときモータ駆動Dutyを増加するほど通電相保持期間中の吸引力が増加し減速効果は大きくなるため、必要な減速効果を得るために最適なモータ駆動Dutyに設定する。
前記第2の制御パターンでは、前記所定周期間で通電相を保持すると、惰性回転中の180度間は減速側の通電パターンとなることで減速効果を得ており、モータ出力通電パターンA502に対して60度遅れたモータ出力通電パターンB503とすることで、惰性回転中に減速側の通電パターンとなるタイミングが60度早まった分だけ、更に減速効果を得ることができる。但し、通電相を保持している期間に惰性回転が1回転以上ある場合は、前記60度遅れた通電パターンとすることによる効果は少なくなるので、モータ回転位置センサ切替わりタイミング606に応じて、前記所定周期を、通電相を保持している期間を最適値(例えば、60度後から180度間が減速であるので240度間の周期程度)に設定し、さらに減速効果を得られるように設定にする。
従来の制御では、加速域及び減速域共に前記第1の制御パターンでモータ14を駆動しており、減速時にはモータ駆動Dutyを低下させたり、逆転駆動の通電パターンに切替えることで急制動を実施していたが、前記特許文献1のように、逆転駆動による減速制御を実施する場合は、モータ14の駆動方向を正転から逆転に切替える際に、モータ駆動回路21の貫通電流を防止するための禁止処理の盛込みや過電流保護回路の搭載が必要不可欠であったり、ディテント機構によって負荷トルクが非線形に変化し、且つシフトパターンの組合せや環境変化でも負荷トルクが変化するために、アクチュエータ1の動作特性や負荷の大きさなどに合わせたフィードバック制御パラメータの適合工数や、フィードバック制御ゲインの設定工数が多大となることが課題となる。
これに対し、本実施の形態では、モータ14を減速させる際に逆転駆動を実施せずに動作させるようにしている。図8は実施の形態1に係る目標回転角度位置と実回転角度位置の動作例を示す図である。
図8において、目標シフトへの制御開始によるモータ駆動開始直後からモータ14の回転が安定するまでの加速区間である特定位置Aまでは、前記第1の制御パターンを設定してモータ14の通電相を切替えることで最大限に加速可能な制御でモータ14を駆動し、前記特定位置Aから特定位置Bまでの減速区間は、前記第2の制御パターンを設定してモータ14の通電相を切替えることにより、逆転駆動の通電パターンに切替えることなく、減速しながらも前記目標回転角度位置へ向かって動作させる。前記特定位置Aは実シフトレンジと要求シフトレンジの組み合わせ毎に予め設定した値とする。前記特定位置Aは、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて変更しても良い。更に、特定位置Bから前記実回転角度位置が前記目標回転角度位置の所定範囲内となるまでは、第3の制御パターンを設定してモータ14の通電相を切替えることで、モータ停止付近においても確実に目標回転角度位置へ向かって動作し、より目標位置への収束性を向上できる。前記特定位置Bは前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて設定する。
更に、実シフトレンジと要求シフトレンジが特定の組み合わせである場合、即ち、第1の制御パターンでの加速期間を設定せず第2の制御パターン及び第3の制御パターンのみで駆動した場合でも、前記目標回転角度位置到達時間に対する要求を満足できるような動作回転角度の小さいレンジ切替条件(NレンジからDレンジ、RレンジからNレンジなど隣のレンジへのシフト)の場合は、前記第1の制御パターンを設定したモータ通電相の切替えは実施せず、前記第2の制御パターンを設定したモータ通電相の切替えから実施する。そうすることで目標回転角度位置への収束性をより向上させることができる。
続いて、前記において説明した実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置の制御方法を図9及び図10のフローチャートで説明する。
図9及び図10において、ステップS101では、制御モード判定部17で実シフトレンジ判定手段11によって判定された実シフトレンジとシフトレンジ設定手段10によって出力された要求シフトレンジが一致しているかを判定し、一致している場合はステップS101の判断が繰り返され、一致していない場合はレンジ切替えの要求が発生したと判断してステップS102に進む。
ステップS102では、目標回転角度位置演算手段12によって演算された目標回転角度位置とディテント位置センサ8による実回転角度位置との偏差を偏差演算部16で演算し、ステップS103に進む。
次に、ステップS103では、制御モード判定部17で実シフトレンジと要求シフトレンジからモータ14の回転方向を判定し、ステップS102で演算された目標回転角度位置と実回転角度位置の偏差に応じたモータ駆動Dutyを設定する。そして、図5のモータ出力通電パターンA502で示す第1の制御パターンの設定で、モータ回転位置センサ9の信号パターンに対応させモータ14に通電を開始する。
ステップS104では、前記第1の制御パターンと前記第2の制御パターンの使用を切替えるタイミングである前記特定位置Aの設定を行う。特定位置Aは実シフトレンジと要求シフトレンジの組み合わせ毎に予めデータを定めておく。
ステップS105では、実シフトレンジと要求シフトレンジが特定の組み合わせであるかを判定するために、実回転角度位置と目標回転角度位置の偏差が第1所定値以上であるかを判定し、第1所定値以上である場合はステップS106へ進み、第1所定値未満である場合はステップS111に進む。前記第1所定値は、動作回転角度が小さいために低速で動作させても目標回転角度位置到達時間に対する要求を満足できると判断できる値を予め定めておく。
次に、ステップS106では、実回転角度位置がステップS104で設定した特定位置Aに到達しているかを判定し、到達している場合は、モータ14の通電相切替えを図5のモータ出力通電パターンB503で示す第2の制御パターンでの設定に切替えるためにステップS111へ進み、到達していない場合は、ステップS107へ進む。なお、前記S103からS106は、モータ通電相制御パターン設定部24において実行される。
ステップS107では、実回転角度位置と目標回転角度位置の偏差に応じてモータ14の駆動Dutyをモータ制御条件設定部18で設定する。
次にステップS108では、モータ回転位置センサ9のパルス信号の切替わりが発生したかをモータ回転位置判定部20で判定し、切替わりが発生している場合は、ステップS109へ進み、図6Aのモータ出力通電パターンA603の設定でモータ14の通電相を切替える。モータ回転位置センサ9のパルス信号の切替わりが発生していない場合は、モータ14の通電相は切替えずにステップS110に進む。
ステップS110では、実回転角度位置が目標回転角度位置の所定範囲内に入ったかを判定し、所定範囲内である場合は、ステップS123に進み、所定範囲内でない場合は、ステップS106に戻りモータ駆動を継続する。所定範囲は実シフトレンジが要求シフトレンジと一致したと判定する実回転角度位置範囲に余裕を設定した値を定める。
ステップS111では、実回転角度位置と目標回転角度位置の偏差に応じてモータ14の駆動Dutyをモータ制御条件設定部18で設定し、ステップS112において実回転角度位置と目標回転角度位置の偏差が第2所定値以上であるかを判定し、第2所定値以上である場合は、モータ14の通電相切替えを前記第2の制御パターンでの設定とする側の処理であるステップS113へ進み、第2所定値未満である場合には、モータ14の通電相切替えを前記第3の制御パターンでの設定とする側の処理であるステップS118に進む。
ステップS113では、モータ回転位置センサ切替わり周期演算部22で、モータ回転位置センサ9により出力されたモータ回転位置に同期したパルス信号H1、H2、H3の切替わり周期を演算する。
次に、ステップS114では、モータ通電相切替え周期設定部23で、第2の制御パターンでのモータ通電相の切替え周期である所定周期を設定する。前記所定周期は、前記特定位置Aと判定されたときのモータ回転位置センサ切替わり周期よりも長い時間に設定し減速効果を得られるようにする。また、前述のようにモータ回転位置センサ9の切替わり周期、実回転角度位置と目標回転角度位置の偏差に応じて前記所定周期を最適値に変更することでさらに減速効果を上げることができる。
ステップS115では、前回通電相を切替えてからの経過時間が、前記ステップS114で設定した所定周期以上であるかを判定し、所定周期以上であれば、ステップS116へ進み、図9のモータ出力パターン2の設定でモータの通電相を切替える。所定周期未満であれば、モータの通電相は切替えず、ステップS117に進む。
ステップS117では、実回転角度位置が目標回転角度位置の所定範囲内に入ったかを判定し、所定範囲内である場合は、ステップS123に進み、所定範囲内でない場合は、ステップS111に戻りモータ駆動を継続する。
ステップS118では、モータ回転位置センサ切替わり周期演算部22で、モータ回転位置センサ9により出力されたモータ回転位置に同期したパルス信号H1、H2、H3の切替わり周期を演算する。
次に、ステップS119では、第3の制御パターンでのモータ通電相の切替え周期である第2の所定周期を設定する。そして、ステップS120では、前回通電相を切替えてからの経過時間が、前記ステップS119で設定した第2の所定周期以上であるかを判定し、第2の所定周期以上であれば、ステップS121へ進み、図9のモータ出力パターン3の設定でモータの通電相を切替える。第2の所定周期未満であれば、モータ14の通電相は切替えず、ステップS122に進む。
ステップS122では、実回転角度位置が目標回転角度位置の所定範囲内に入ったかを判定し、所定範囲内である場合は、ステップS123に進み、所定範囲内でない場合は、ステップS118に戻りモータ駆動を継続する。ステップS123では、モータ14への通電を停止し、モータ制動のためにモータ駆動回路のULとVLとWLをオンした後、処理を終了する。
以上詳説したように、実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置は、モータ14の回転を出力するアクチュエータ1と、アクチュエータ1の回転出力により回動するディテントプレート3と、ディテントプレート3に設けられた複数の凹部3a、3b、3c、3dのうちの何れかの凹部と係合してディテントプレート3の回転位置を固定するディテントスプリング5と、前記凹部とディテントスプリング5との係合により固定されたときのディテントプレート3の回転位置である実回転角度位置に対応して自動変速機の実シフトレンジを切り替えるシフトレンジ切り替え機構6と、ディテントプレート3の実回転角度位置を検出するディテント位置センサ8と、ディテント位置センサ8により検出された前記実回転角度位置に基づいて前記自動変速機の実シフトレンジを判定する実シフトレンジ判定手段11と、運転者の操作に応じた要求シフトレンジを出力するシフトレンジ設定手段10と、シフトレンジ設定手段10から出力される要求シフトレンジに応じたディテントプレート3の目標回転角度位置を演算する目標回転角度位置演算手段12と、実シフトレンジ判定手段11により判定された実シフトレンジと前記要求シフトレンジとが異なるレンジの場合に、ディテントプレート3の実回転角度位置と前記目標回転角度位置が略一致するようにアクチュエータ1を駆動するアクチュエータ制御手段13と、を有するシフトレンジ切り替え装置において、モータ14の回転位置に同期したパルス信号を出力するモータ回転位置センサ9を備え、
アクチュエータ制御手段13は、モータ回転位置センサ9のパルス信号H1、H2、H3に基づきモータ14の通電相を切替え制御すると共に、前記通電相の切替え制御パターンとして、モータ回転位置センサ9のパルス信号H1、H2、H3の切替わり毎に前記通電相を切替える第1の制御パターンと、モータ回転位置センサ9のパルス信号H1、H2、H3の切替わりによる前記通電相の切替えタイミングがあった場合でも、少なくともモータ回転位置センサ9のパルス信号H1、H2、H3の切替わりより長い所定周期の間は前記通電相の切替えを実施しない第2の制御パターンと、を有し、
ディテントプレート3の実回転角度位置を前記目標回転角度位置に向って動作させている途中にあってモータ14の回転が安定するまでの加速区間である特定位置までは、前記第1の制御パターンを設定して前記通電相を切替え、モータ14の回転が安定した状態から前記目標回転角度位置に略一致するまでの減速区間である前記特定位置以降では、前記第2の制御パターンを設定して前記通電相を切替えるようにすることを特徴とする。
この構成によれば、減速のために逆転駆動を行っておらずモータ14の駆動方向は一方向だけであるため、モータ14の駆動方向を正転から逆転に切替える際に、モータ駆動回路21の貫通電流を防止するための禁止処理の盛込みや過電流保護回路の搭載が不要となり、コストを削減できる。また、減速のためにモータ電流を低下させずにモータ駆動力を維持したまま減速させ、減速しながらも一定回転角度ずつ確実に目標回転角度位置へ向かって動作させることによって、モータ駆動電流フィードバック制御を簡素化でき適合工数の削減が可能となると共に、オーバーシュートやアンダーシュートせずに目標位置への収束が可能となる。
また、前記第2の制御パターンにおいて、前記所定周期は、モータ回転位置センサ9の切替わり周期に基づいて、最も減速効果が得られる周期を算出して設定することを特徴とする。
この構成によれば、モータ回転位置センサ9の切替わり周期に基づいて、前記所定周期を、通電相の保持によって減速効果を得られている期間が最も有効に利用できる長さに最適設定することによって、前記第2の制御パターンでの減速効果を更に高めることが可能となる。
また、前記第2の制御パターンにおいて、前記所定周期は、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて変更することを特徴とする。
この構成によれば、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差が小さくなるに従って前記所定周期を長く設定することにより減速度を増加させることができるので、前記目標回転角度位置への収束性をより向上させることが可能となる。
また、180度通電駆動する第3の制御パターンを有し、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて、前記第2の制御パターンから前記第3の制御パターンへ切替えることを特徴とする。
この構成によれば、前記目標回転角度位置収束付近で停止直前まで速度が低下した状態であっても、180度通電駆動する第3の制御パターンでの通電相切替えによって、前記所定周期毎に60度ずつ駆動することが可能となり、前記目標回転角度位置への収束性をより向上させることが可能となる。
また、前記実シフトレンジと前記要求シフトレンジが特定の組み合わせである場合は、前記第1の制御パターンを設定した前記通電相の切替えは実施せず、前記第2の制御パターンを設定した前記通電相の切替えから実施することを特徴とする。
この構成によれば、ディテントプレートの動作回転角度が小さいシフト操作であって、前記第1の制御パターンでの加速期間を設定せずに前記第2の制御パターンだけで定速駆動した場合でも前記目標回転角度位置への到達時間に対する要求を満足できるような場合には、モータ駆動開始時から前記第2の制御パターンで駆動することで、前記目標回転角度位置への動作安定性をより向上させることができる。
以上、この発明の実施の形態1に係るシフトレンジ切り替え装置について説明したが、この発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 アクチュエータ、2 回転軸、3 ディテントプレート、3a、3b、3c、3d 凹部、4 油圧コントローラ、5 ディテントスプリング、5a 係合部、6 シフトレンジ切り替え機構、7 ピン、8 ディテント位置センサ、9 モータ回転位置センサ、10 シフトレンジ設定手段、11 実シフトレンジ判定手段、12 目標回転角度位置演算手段、13 アクチュエータ制御手段、14 3相ブラシレスモータ、15 減速機、16 偏差演算部、17 制御モード判定部、18 モータ制御条件設定部、19 モータ駆動回路制御部、20 モータ回転位置判定部、21 モータ駆動回路、22 モータ回転位置センサ切替わり周期演算部、23 モータ通電相切替え周期設定部、24 モータ通電相制御パターン設定部、25 ドライバ、26 直流電源、27 GND、Rang 実回転角度位置、Tang 目標回転角度位置、Rsft 実シフトレンジ、Tsft 要求シフトレンジ、H1、H2、H3 パルス信号、UH、UL、VH、VL、WH、WL FET。

Claims (5)

  1. 3相モータの回転を出力するアクチュエータと、前記アクチュエータの回転出力により回動するディテントプレートと、前記ディテントプレートに設けられた複数の係合部のうちの何れかの係合部と係合して前記ディテントプレートの回転位置を固定するディテントスプリングと、前記係合部と前記ディテントスプリングとの係合により固定されたときの前記ディテントプレートの回転位置である実回転角度位置に対応して自動変速機の実シフトレンジを切り替えるシフトレンジ切り替え機構と、前記ディテントプレートの実回転角度位置を検出するディテント位置センサと、前記ディテント位置センサにより検出された前記実回転角度位置に基づいて前記自動変速機の実シフトレンジを判定する実シフトレンジ判定手段と、運転者の操作に応じた要求シフトレンジを出力するシフトレンジ設定手段と、前記シフトレンジ設定手段から出力される要求シフトレンジに応じた前記ディテントプレートの目標回転角度位置を演算する目標回転角度位置演算手段と、前記実シフトレンジ判定手段により判定された実シフトレンジと前記要求シフトレンジとが異なるレンジの場合に、前記ディテントプレートの実回転角度位置と前記目標回転角度位置が略一致するように前記アクチュエータを駆動するアクチュエータ制御手段と、を有するシフトレンジ切り替え装置において、
    前記3相モータの回転位置に同期したパルス信号を出力するモータ回転位置センサを備え、
    前記アクチュエータ制御手段は、前記モータ回転位置センサのパルス信号に基づき前記3相モータの通電相を切替え制御すると共に、前記通電相の切替え制御パターンとして、前記モータ回転位置センサのパルス信号の切替わり毎に前記通電相を切替える第1の制御パターンと、前記モータ回転位置センサのパルス信号の切替わりによる前記通電相の切替えタイミングがあった場合でも、少なくとも前記モータ回転位置センサのパルス信号の切替わりよりも長い所定周期の間は前記通電相の切替えを実施しない第2の制御パターンと、を有し、
    前記ディテントプレートの実回転角度位置を前記目標回転角度位置に向って動作させている途中にあって前記3相モータの回転が安定するまでの加速区間である特定位置までは、前記第1の制御パターンを設定して前記通電相を切替え、前記3相モータの回転が安定した状態から前記目標回転角度位置に略一致するまでの減速区間である前記特定位置以降では、前記第2の制御パターンを設定して前記通電相を切替えることを特徴とするシフトレンジ切り替え装置。
  2. 前記第2の制御パターンにおいて、前記所定周期は、前記モータ回転位置センサの切替わり周期に基づいて、最も減速効果が得られる周期を算出して設定することを特徴とする請求項1に記載のシフトレンジ切り替え装置。
  3. 前記第2の制御パターンにおいて、前記所定周期は、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて変更することを特徴とする請求項1または2に記載のシフトレンジ切り替え装置。
  4. 180度通電駆動する第3の制御パターンを有し、前記実回転角度位置と前記目標回転角度位置の偏差に応じて、前記第2の制御パターンから前記第3の制御パターンへ切替えることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のシフトレンジ切り替え装置。
  5. 前記実シフトレンジと前記要求シフトレンジが特定の組み合わせである場合は、前記第1の制御パターンを設定した前記通電相の切替えは実施せず、前記第2の制御パターンを設定した前記通電相の切替えから実施することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載のシフトレンジ切り替え装置。
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