JP2015143365A - 熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤 - Google Patents

熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤 Download PDF

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崇憲 齋藤
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Abstract

【課題】熱可塑性樹脂成形加工機内の着色樹脂等の樹脂を短時間で効率的に洗浄することを目的とした熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤を提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂を97〜55重量%、界面活性剤を1〜15重量%及びガラス繊維を2〜30重量%含む熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤であり、熱可塑性樹脂成形加工機の洗浄に使用したときに、該熱可塑性樹脂成形加工機から排出されたパージ塊中に存在するガラス繊維の平均残存繊維長が0.5mm以上である、熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤による。
【選択図】なし

Description

本発明は熱可塑性樹脂用成形加工機内の洗浄に使用する洗浄剤に関する。
従来、成形加工機を使用した熱可塑性樹脂の成形加工においては、その前に使用した樹脂(先行品種)の影響を排除するために各種の手段が採られている。特に着色された樹脂、例えば、青色、黒色等の濃色系の品種を成形した後に白色等の淡色系の品種を成形する場合には、成形機を分解掃除したり、汎用樹脂もしくは再生樹脂等による成形機内の共洗い等の煩雑な作業を行う必要があり、長時間の生産中止を伴う洗浄作業を強いられてきた。これらの問題を解消する方法として、成形加工機内を洗浄するための熱可塑性樹脂を含む洗浄剤が各種開発されている。
例えば、熱可塑性樹脂を含む組成物であって、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩を組成物に対して2〜30重量%、撥水性化合物(高級脂肪酸金属塩、ろう、流動パラフィン、合成ワックス等)を組成物に対して0.5〜10重量%配合した組成物が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。また、熱可塑性樹脂に高級脂肪酸モノグリセライドの硼酸エステルカルシウム塩及び無機充填剤を配合した組成物が検討されている(例えば、特許文献2参照。)。また、熱可塑性樹脂を含む組成物であって、アルキルベンゼンスルホン酸中性塩を組成物に対して2〜40重量%及び塩基性ステアリン酸マグネシウムを組成物に対して1〜10重量%配合した洗浄剤組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
しかし、射出成形時等に、樹脂用着色剤で樹脂を着色し、後の成形加工機内の洗浄において、上記洗浄剤組成物を使用する場合には、ある程度の洗浄性能は認められるものの、満足のいくものではなかった。
更には、熱可塑性樹脂にシランカップリング剤処理されたガラス繊維を30重量%から50重量%配合した洗浄剤が開示されている(例えば、特許文献4参照。)。しかしながら、該洗浄剤に配合されるガラス繊維は、市販のチョップドストランドのような繊維長3mm程度の短いガラス繊維を使用するため、洗浄剤のコンパウンドを製造するときに、コンパウンド製造用押出機内でガラス繊維が破損し、繊維長が更に短くなってしまっている。そのため、得られる洗浄剤のコンパウンドは、洗浄性能(着色剤等の洗浄性や、後続樹脂への置換性)の向上が著しいものではなかった。
このように、従来の洗浄剤を使用した場合には、加工機内の洗浄性能は不充分であった。
特開昭62−195045号公報 特公平05−060768号公報 特公平03−283805号公報 特許第2976142号
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、熱可塑性樹脂成形加工機内の着色樹脂等の樹脂を短時間で効率的に洗浄することを目的とした熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄
剤を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究した。その結果、熱可塑性樹脂、界面活性剤及びガラス繊維を含み、熱可塑性樹脂成形加工機の洗浄に使用したときに、該熱可塑性樹脂成形加工機から排出されたパージ塊中に残存するガラス繊維の平均残存繊維長が0.5mm以上である洗浄剤が、洗浄時に溶融させた際に洗浄剤中のガラス繊維が長い状態で存在することによって、ガラス繊維による洗浄性能と界面活性剤による洗浄性能とが相まって、優れた洗浄能力を有することを見出し、この知見に基づき本発明を完成した。
本発明は次の構成を有する。
[1]熱可塑性樹脂を97〜55重量%、界面活性剤を1〜15重量%及びガラス繊維を2〜30重量%含む熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤であり、熱可塑性樹脂成形加工機の洗浄に使用したときに、該熱可塑性樹脂成形加工機から排出されたパージ塊中に存在するガラス繊維の平均残存繊維長が0.5mm以上である、熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤。
[2]熱可塑性樹脂とガラス繊維とからなる組成物と、熱可塑性樹脂と界面活性剤とからなる組成物との混合物である、前記[1]項記載の熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤。
[3]熱可塑性樹脂とガラス繊維とからなる組成物は、ガラス連続繊維を原料として溶融樹脂含浸押出引抜法によって製造された組成物であり、該ガラス繊維が5mm以上の繊維長である、前記[2]項記載の熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤。
[4]熱可塑性樹脂が、オレフィン系樹脂、AS樹脂、ポリアミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS樹脂及びアクリル樹脂からなる群より選ばれる一種以上であり、界面活性剤が、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩及び高級脂肪酸モノグリセライド化合物からなる群より選ばれる一種以上である、前記[1]〜[3]のいずれか一項記載の熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤。
本発明の洗浄剤は、洗浄時に溶融させた際に洗浄剤中のガラス繊維が長い状態で、熱可塑性樹脂成形加工機内に存在することによって、ガラス繊維による洗浄性能と界面活性剤による洗浄性能とが相まって、優れた洗浄性能を有するため、該加工機内に残存する樹脂を短時間で効率的に後続樹脂に置換することができる。
以下、本発明の一実施形態を説明する。
本発明の熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤は、熱可塑性樹脂を97〜55重量%、界面活性剤を1〜15重量%及びガラス繊維を2〜30重量%含む。ここで、熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤は、熱可塑性樹脂とガラス繊維とからなる組成物と、熱可塑性樹脂と界面活性剤とからなる組成物との混合物であってもよい。また、熱可塑性樹脂とガラス繊維とからなる組成物は、ガラス連続繊維を原料として溶融樹脂含浸押出引抜法によって製造された組成物であって、該ガラス繊維が5mm以上の繊維長であることが好ましい。熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤は、熱可塑性樹脂成形加工機の洗浄に使用したときに、該熱可塑性樹脂成形加工機から排出されたパージ塊中に存在するガラス繊維の平均残存繊維長が0.5mm以上である。パージ塊とは、熱可塑性樹脂成形加工機から排出された熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤、前記加工機内に残存していた先行樹脂またはこれらの混合物が排出された塊をいう。
本発明の洗浄剤に含まれる熱可塑性樹脂としては、成形機内に残留しにくく、洗浄に要する時間を短縮できれば、特に限定されないが、例えば、オレフィン系樹脂、AS樹脂、ポリアミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS樹脂及びアクリル樹脂を使用する
ことができる。一例として、オレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンを挙げることができる。また熱可塑性樹脂は、単独でも、2種以上の混合物でもよい。用いる熱可塑性樹脂は、未使用の樹脂のみならず、一旦使用したものを回収、粉砕して再資源化したリサイクル品であってもよい。
本発明の洗浄剤に含まれる界面活性剤は、アニオン系界面活性剤でもよいし、ノニオン系界面活性剤でもよい。また、界面活性剤は、単独でも、2種以上のアニオン系界面活性剤の混合物、2種以上のノニオン系界面活性剤の混合物、または、アニオン系界面活性剤とノニオン系界面活性剤との混合物でもよい。
ノニオン系界面活性剤としては、高級脂肪酸モノグリセライドのホウ酸エステル等の高級脂肪酸モノグリセライド化合物を挙げることができる。高級脂肪酸モノグリセライドのホウ酸エステルとしては、炭素数12〜30の脂肪酸のモノグリセライドのホウ酸エステルが好ましい。
アニオン系界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩及び高級脂肪酸モノグリセライドのホウ酸エステルの金属塩を挙げることができる。アルキルベンゼンスルホン酸金属塩としては、工業的に生産されている炭素数が6〜20のアルキル基を有する金属塩が好ましい。より好ましくは炭素数が8〜17、特に好ましくは炭素数が10〜14のアルキル基を有する金属塩である。前記金属塩としては、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムおよびカリウムの塩が好ましく、特に好ましくはナトリウムおよびマグネシウムの塩である。
高級脂肪酸モノグリセライドのホウ酸エステルの金属塩としては、炭素数12〜30の脂肪酸のモノグリセライドのホウ酸エステルの金属塩が好ましい。前記金属塩としては、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムおよびカリウムの塩が利用でき、好ましくは、カルシウム塩である。具体的には、下記式で表される高級脂肪酸モノグリセライドのホウ酸エステルのカルシウム塩を例示することができる。
Figure 2015143365
ここで、Rは、炭素数11〜17のアルキルを示す。
界面活性剤の含有率は、優れた洗浄性能を洗浄剤に付与するためには、洗浄剤に対して、1〜15重量%であり、好ましくは1〜10重量%であり、特に好ましくは1.5〜8重量%である。
本発明の洗浄剤に含まれるガラス繊維としては、連続状ガラス繊維束を原料に用いることができ、市販のガラスロービングを用いることができる。ガラスロービングにおいて、4〜30μmの平均繊維径が利用でき、好ましくは9〜23μmの平均繊維径であり、400〜10,000本のフィラメント集束本数が利用でき、好ましくは1,000〜6,000本のフィラメント集束本数であり、300〜20,000テックスが利用でき、好ましくは、300〜10,000テックスである。ガラス繊維の表面には、シラン処理が施されていることが好ましい。シラン処理により、樹脂に対する界面接着性が良好となる。
ガラス繊維の含有率は、優れた洗浄性能を洗浄剤に付与するためには、洗浄剤に対して
、2〜30重量%であり、好ましくは2〜20重量%であり、特に好ましくは4〜10重量%である。
本発明の洗浄剤が優れた洗浄性能を発揮する要因は次の理由によるものと推測できる。
本発明の洗浄剤が、例えば射出成形機や押出成形機等の樹脂加工機に供給され、溶融混錬された際に、加工機内の溶融樹脂中において、0.5mm以上の長繊維として残存するガラス繊維が、加工機のせん断応力によって曲げられた状態から、元の状態に戻ろうとすることで、樹脂に膨張力が発生する。これはスプリングバック現象と呼ばれ、例えば、神戸製鋼技報/Vol.47 No.2(Sep.1997),p73や特開2002−178468に説明されている。このスプリングバック現象によって、膨張力を有した本発明の洗浄剤が、加工機内に先行樹脂として残存している着色された樹脂を良好に洗浄し、置換性に優れるものと推察する。なお、本発明でいう先行樹脂とは、本発明の洗浄剤で洗浄する前に加工機内で使用され、残存している樹脂を指している。先行樹脂には、顔料等で着色された樹脂だけでなく、着色されていない樹脂も含む。
これらのスプリングバック現象を有する本発明の洗浄剤を得るには、加工機内での溶融状態の樹脂中において、一定長さ以上のガラス繊維が残存する必要がある。熱可塑性樹脂成形加工機の洗浄に使用したとき(熱可塑性樹脂成形加工機を通過させたとき)に、該熱可塑性樹脂成形加工機から排出された後のガラス繊維の平均の長さ(平均残存繊維長)は0.5mm以上である必要がある。平均残存繊維長は1.4mm以上、熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤中のガラス繊維の繊維長以下であることがより好ましい。
これに対し、コンパウンド用に市販されているチョップドストランドと呼ばれる従来のガラス繊維を熱可塑性樹脂に配合し、洗浄剤としても、平均残存繊維長0.5mm以上は達成されない。
例えば該チョップドストランドを本発明のガラス繊維に替えて配合しても、組成物のコンパウンド時にガラス繊維がコンパウンド製造用押出機によって破損してしまい、得られる洗浄剤中のガラス繊維の平均残存繊維長は0.5mm未満となってしまう。そればかりでなく、洗浄剤として使用する際に、再度加工機で溶融混錬されることで、更に短くなってしまう。
これらのスプリングバック現象を発現する、熱可塑性樹脂成形加工機から排出された後の残存繊維長が0.5mm以上の洗浄剤を得る方法としては、ガラス繊維としてロービング状のガラス繊維を溶融樹脂に含浸させるプルトルージョン法(溶融樹脂含浸押出引抜法)を挙げることができる。例としてはロービングを、樹脂粉体流動床通過中に金属バーなどでしごき、樹脂粉体が付着しやすいようにモノフィラメントに近い状態に分散させる(特公昭52−3985)、クロスヘッドダイ中に設けられた金属バーもしくは障壁領域でロービングをしごき、溶融樹脂を強制的に浸透させる(特開昭63−264326)、クロスヘッドダイ中に設けられたロールによりロービングを押圧し溶融樹脂を強制的に浸透させる(特開昭63−132036)、などの方法が挙げられる。この場合、プルトルージョン法によって得られる熱可塑性樹脂組成物中のガラス繊維の長さは、5mm以上であることが好ましく、10mm以上であることがより好ましい。上記のようなガラス繊維を含む熱可塑性樹脂組成物を用いて本発明の洗浄剤を調製すれば、熱可塑性樹脂成形加工機から排出された後の残存繊維長が0.5mm以上の洗浄剤を得ることができる。
また、本発明の洗浄剤は、上述のプルトルージョン法によって製造されたガラス繊維含有熱可塑性樹脂組成物と、界面活性剤を含有させた熱可塑性樹脂組成物を別々に製造し、タンブラーなどの混合器にて混合したものでもよい。これらを別々に入手し、使用直前に混合してもよい。
あるいは、熱可塑性樹脂、ガラス繊維および界面活性剤を全て配合して、プルトルージョン法によって界面活性剤とガラス繊維と熱可塑性樹脂を含む組成物としたものでもよい。これらの各組成物はペレット状にすることが好ましい。
上述の界面活性剤のみを含有させた熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂、界面活性剤の所望量を、攪拌混合装置を用いて混合し、該混合物を溶融混練温度180〜300℃で溶融混練押出し、ペレット状として得ることができる。該攪拌混合装置としてはヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、タンブラーミキサー、リボブレンダー等の市販の攪拌混合装置を使用すればよく、また、押出機としては、1軸押出機、2軸押出機、コニーダー等を使用すればよい。
本発明の洗浄剤には、必要に応じて、炭酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、塩基性ステアリン酸マグネシウム、タルク、シリカ、アルミナ等の無機充填剤を添加することができる。さらにステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類やカルバナーワックス、ポリエチレンワックス等のワックス類及び酸化防止剤や中和剤を添加することもできる。
以下、実施例、比較例を用いて本発明を具体的に説明するが、これによって限定されるものではない。
<洗浄評価>
以下の実施例において、洗浄評価は、洗浄性の評価と置換性の評価を行った。
(先行樹脂の作成)
メルトマスフローレイト(JIS K7210:230℃、荷重21.18N;以下MFR−1と略す)が6.0g/10分、融点が165℃のポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製「ノバテックPP(商品名)MA4AHB(グレード名)」)98重量%、黒色の着色用ドライカラー2重量%(日本ピグメント(株)製「BPS−2800(商品名)」)を用いて、これらをヘンシェルミキサー(日本コークス工業(株)製FM(商品名)シリーズ)で2分間攪拌混合した。これを先行樹脂とした。
(射出成形機内への先行樹脂の充填)
成形温度230℃に設定した射出成形機(三菱重工業(株)製「MS−80II(商品名)」)に、7ショット数の量の先行樹脂をホッパーから供給し、排出させずに、そのまま射出成形機シリンダー内に残留させた。
(洗浄性の評価)
先行樹脂を充填させた後、射出成形機のホッパーから洗浄用樹脂組成物を供給し、射出成形機を洗浄した。このとき、先行樹脂の黒い色が消えるまでに要した洗浄用樹脂組成物のショット数を測定して、洗浄性を評価とした。ここでいう、ショット数とは、射出成形機のシリンダー内から金型外に洗浄用樹脂組成物を排出した回数のことであり、ショットの回数が少ないほど、洗浄性が良好と判断した。なお、ショットとは、型締力80トンの射出成形機における140mm計量(容積143cm3)の洗浄用樹脂組成物の排出をい
う。
(置換性の評価)
洗浄性の評価の後、次に、洗浄用樹脂組成物を、MFR−1が6.0g/10分、融点が165℃の無色のポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製「ノバテックPP(商品名)MA4AHB(グレード名)」)に置換されるまでのショット数を測定して、置換性を評
価とした。
(パージ塊中のガラス繊維の平均残存繊維長の評価)
実施例1〜14および比較例1〜2で得られた洗浄用樹脂組成物(2ショット目の洗浄パージ塊の一部(約5g)を600℃に設定した電気炉内に5時間放置し、炭化させた後、炭化物を水中で攪拌し、ガラスシャーレに移し乾燥させて繊維部分のみを取り出し、その繊維長を測定した。これらの繊維の相加平均の値が、パージ塊中の平均残存繊維長を示す。
実施例1
MFR−1が1.0g/10分、融点が165℃のポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製「ノバテックPP(商品名)MA8Q(グレード名)」)4.75kg(95重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg(5重量%)を内容積20Lのヘンシェルミキサーに投入し、回転数500rpmで3分間攪拌混合した。得られた混合物を二軸押出機(シリンダー径:30mmφ、L/D:30)に供給して、シリンダー温度190〜200℃、ダイス温度200℃で溶融混錬押し出しし、押し出されたストランドを水槽中で冷却し、ペレタイザーで切断することにより界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、平均繊維径17μm、2310テックスのガラスロービングを280℃に加熱した含浸槽に導く一方で、該含浸槽内には無水マレイン酸変性プロピレン単独重合体[MFR−1が6.0のプロピレン単独重合体100重量部に対し、無水マレイン酸0.5重量部、2,6−ジ−t−ブチルパラクレゾール0.1重量部、カルシウムステアレート0.1重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.1重量部を加えて混合し、200℃に設定した押出機で押出して製造した。得られた変性プロピレン単独重合体は、融点(DSC測定)が160℃、MFR−1が130g/10分である。]の溶融混練物を供給した。ガラスロービングに前記無水マレイン酸変性プロピレン単独重合体の溶融混練物を含浸させた後、円形ノズルを通して引き抜き、冷却後10mmの長さにカットして、ガラス繊維含有量が50重量%の長繊維強化プロピレン単独重合体ペレットを製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合でタンブラーミキサー((株)セイワ技研製TM(S)−65S、内容積40L)に投入し、10分間回転混合し、洗浄用樹脂組成物とした。
更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は7ショット、置換に要したショット数は5ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は2.1mmであった。
実施例2
メルトマスフローレイト(JIS K7210:190℃、荷重21.18N;以下MFR−2と略す)が0.5g/10分、密度が0.95g/cm3の高密度ポリエチレン
(京葉ポリエチレン(株)製「KEIYOポリエチ(商品名)E8040(グレード名)」)4.75kg(95重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg(5重量%)を用いて、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。
更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は7ショット、置換に要したショット数は6ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は1.9mmであった。
実施例3
メルトマスフローレイト(JIS K7210:200℃、荷重49.03N;以下MFR−3と略す)が1.1g/10分のポリスチレン(東洋スチレン(株)製「トーヨースチロール(商品名)HRM−40(グレード名)」)4.75kg(95重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg(5重量%)を用いて、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は8ショット、置換に要したショット数は6ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は2.0mmであった。
実施例4
メルトマスフローレイト(JIS K7210:220℃、荷重98.07N;以下MFR−4と略す)が6.0g/10分、密度が1.08g/cm3のAS樹脂(テクノポ
リマー(株)製「サンレックス(商品名)SAN−H(グレード名)」)4.75kg(95重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg(5重量%)を用いて、溶融混錬時の二軸押出機のシリンダー温度を200〜230℃とし、ダイス温度を230℃とした以外は、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は7ショット、置換に要したショット数は5ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は1.6mmであった。
実施例5
MFR−4が0.4g/10分、密度が1.03g/cm3のABS樹脂(奇美実業製
「ポリラック(商品名)PA−709(グレード名)」)4.75kg(95重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg(5重量%)を用いて、溶融混錬時の二軸押出機のシリンダー温度を200〜230℃とし、ダイス温度を230℃とした以外は、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。
得られた該組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は8ショット、置換に要したショット数は6ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は1.7mmであった。
実施例6
メルトマスフローレイト(JISK7210:230℃、荷重37.3N;以下MFR−5と略す)が0.6g/10分、密度が1.14g/cm3のアクリル樹脂(三菱レイ
ヨン(株)製「アクリペット(登録商標)IR H70(グレード名)」)4.75kg(95重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg(5重量%)を用いて、溶融混錬時の二軸押出機のシリンダー温度を200〜230℃とし、ダイス温度を230℃とした以外は、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用
樹脂組成物を得た。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は8ショット、置換に要したショット数は7ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は1.5mmであった。
実施例7
メルトボリュームフローレイト(ISO1133:300℃、荷重1.2kg;以下MVRと略す)が2.5cm3/10分、密度が1.20g/cm3のポリカーボネート樹脂(帝人化成(株)製「パンライト(商品名)K1300Y(グレード名)」)4.75kg(95重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg(5重量%)を用いて、溶融混錬時の二軸押出機のシリンダー温度を250〜280℃とし、ダイス温度を280℃とした以外は、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は8ショット、置換に要したショット数は7ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は1.4mmであった。
実施例8
密度が1.14g/cm3のポリアミド(ナイロン66)樹脂(東レ(株)製「アミラ
ン(商品名)CM3001−N(グレード名)」)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg(5重量%)を用いて、溶融混錬時の二軸押出機のシリンダー温度を250〜280℃とし、ダイス温度を280℃とした以外は、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は8ショット、置換に要したショット数は8ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は1.7mmであった。
実施例9
MFR−1が1.0g/10分、融点が165℃のポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製「ノバテックPP(商品名)MA8Q(グレード名)」)4.75kg(95重量%)と、ノニオン系界面活性剤である炭素数18の脂肪酸モノグリセライドの硼酸エステル化合物(第一工業製薬(株)製GX−8076(商品名))0.25kg(5重量%)を、内容積20Lのヘンシェルミキサーに投入し、回転数500rpmで3分間攪拌混合した。得られた混合物を二軸押出機(シリンダー径:30mmφ、L/D:30)に供給して、シリンダー温度190〜200℃、ダイス温度200℃で溶融混錬押し出しし、押し出されたストランドを水槽中で冷却し、ペレタイザーで切断することにより界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は8ショット、置換に要したショット数は5ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は2.0mmであった。
実施例10
平均繊維径17μm、2310テックスのガラスロービングを280℃に加熱した含浸槽に導く一方で、該含浸槽内には無水マレイン酸変性プロピレン単独重合体[MFR−1が6.0のプロピレン単独重合体100重量部に対し、無水マレイン酸0.5重量部、2
,6−ジ−t−ブチルパラクレゾール0.1重量部、カルシウムステアレート0.1重量部、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.1重量部を加えて混合し、200℃に設定した押出機で押出して製造した。得られた変性プロピレン単独重合体は、融点(DSC測定)が160℃、MFR−1が130g/10分である。]4714.3g(94.3重量%)とアニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム285.7g(5.7重量%)との溶融混練物を供給した。ガラスロービングに前記無水マレイン酸変性プロピレン単独重合体の溶融混練物を含浸させた後、円形ノズルを通して引き抜き、冷却後10mmの長さにカットして、ガラス繊維含有量が最終組成物7.5重量%の長繊維強化プロピレン単独重合体ペレットの洗浄用樹脂組成物を得た。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は8ショット、置換に要したショット数は5ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は1.5mmであった。
実施例11
MFR−1が1.0g/10分、融点が165℃のポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製「ノバテックPP(商品名)MA8Q(グレード名)」)4.75kg(95重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg(5重量%)を用いて、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は6ショット、置換に要したショット数は9ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は1.9mmであった。
実施例12
MFR−1が1.0g/10分、融点が165℃のポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製「ノバテックPP(商品名)MA8Q(グレード名)」)4.75kg(95重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg(5重量%)を用いて、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。
更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は10ショット、置換に要したショット数は5ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は1.7mmであった。
実施例13
MFR−1が1.0g/10分、融点が165℃のポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製「ノバテックPP(商品名)MA8Q(グレード名)」)4.925kg(98.5重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.075kg(1.5重量%)を用いて、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は10ショット、置換に要したショット数は5ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は2.1mmであった。
実施例14
MFR−1が1.0g/10分、融点が165℃のポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製「ノバテックPP(商品名)MA8Q(グレード名)」)4.25kg(85重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.75kg(15重量%)を用いて、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は10ショット、置換に要したショット数は7ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は2.1mmであった。
比較例1
MFR−1が1.0g/10分、融点が165℃のポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製「ノバテックPP(商品名)MA8Q(グレード名)」)4.75kg(95重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg(5重量%)を用いて、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1と同様の変性プロピレン単独重合体50重量%並びにガラス繊維長3mm、直径10μmのチョップドストランド(日本電気硝子(株)製GFT480H)を50重量%をタンブラーミキサーにて10分間混合した後に、二軸押出機(シリンダー径:30mmφ、L/D:30)に供給して、シリンダー温度190〜200℃、ダイス温度200℃で溶融混錬押出しし、押し出されたストランドを水槽中で冷却し、ペレタイザーで切断することにより洗浄用樹脂組成物を製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は25ショット、置換に要したショット数は14ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は0.2mmであった。
比較例2
MFR−1が1.0g/10分、融点が165℃のポリプロピレン(日本ポリプロ(株)製「ノバテックPP(商品名)MA8Q(グレード名)」)4.75kg(95重量%)と、アニオン系界面活性剤であるドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.25kg(5重量%)を用いて、実施例1に準拠して、界面活性剤含有樹脂組成物を製造した(組成物I)。
次に、実施例1に準拠してガラス繊維充填ポリプロピレンを製造した(組成物II)。
得られた組成物Iと組成物IIを表1に示す配合割合で実施例1と同様に混合し、洗浄用樹脂組成物とした。更に、得られた洗浄用樹脂組成物を用いて洗浄評価を行なった。
その結果は、洗浄に要したショット数は28ショット、置換に要したショット数は5ショットであった。また、パージ塊中の平均残存繊維長は1.0mmであった。
Figure 2015143365
表1においては、洗浄性および置換性のいずれの評価項目も、パージ回数が少ないほど優れていることを示している。
実施例1〜8より、組成物1にいずれの熱可塑性樹脂を用いた場合でも優れた洗浄性能が得られた。
実施例9より、界面活性剤にモノグリセライド化合物を用いた場合でも優れた洗浄性能が得られた。
実施例10より、熱可塑性樹脂と界面活性剤とガラス繊維をまとめて一つの組成物として用いた場合でも優れた洗浄性能が得られた。
実施例11,12および比較例2より、ガラス繊維の添加率2.5重量%および25重量%では優れた洗浄性能を示したが、添加率1.0重量%では洗浄性能は低下した。
実施例13,14より、界面活性剤の添加率1.5重量%および15重量%では優れた洗浄性能を示した。
比較例1では、従来のガラス繊維長3mmのチョップドストランドを含む組成物を用いた場合は、洗浄後の平均残存繊維長が0.2mmとなり、洗浄性能は低下した。
本発明の洗浄剤は、熱可塑性樹脂用成形加工機内の洗浄に効率よく使用される。

Claims (4)

  1. オレフィン系樹脂、AS樹脂、ポリアミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS樹脂及びアクリル樹脂からなる群より選ばれる一種以上である熱可塑性樹脂を97〜55重量%、界面活性剤を1〜15重量%及びガラス繊維を2〜30重量%含む熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤であり、
    前記ガラス繊維は、ガラス連続繊維を原料とする溶融樹脂含浸押出引抜法によって前記熱可塑性樹脂との組成物を形成しており、
    前記ガラス繊維が5mm以上の繊維長である、熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤。
  2. 熱可塑性樹脂とガラス繊維とからなりガラス連続繊維を原料とする溶融樹脂含浸押出引抜法によって製造された組成物と、熱可塑性樹脂と界面活性剤とからなる組成物との混合物である、請求項1記載の熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤。
  3. 熱可塑性樹脂、ガラス繊維および界面活性剤からなり、ガラス連続繊維を原料とする溶融樹脂含浸押出引抜法によって製造された組成物である、請求項1記載の熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤。
  4. 界面活性剤が、アルキルベンゼンスルホン酸金属塩及び高級脂肪酸モノグリセライド化合物からなる群より選ばれる一種以上である、請求項1〜3のいずれか一項記載の熱可塑性樹脂成形加工機用洗浄剤。
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