JP2015142532A - 即席麺の製造方法 - Google Patents

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【課題】即席麺の製造方法の提供。【解決手段】麺用小麦粉100質量%に対し、加工澱粉を30質量%以上40質量%未満添加し、原料粉を調製する工程と、前記原料粉に加水し、混練して混練物を調製する混練工程と、前記混練物を5〜20分間熟成させる熟成工程と、熟成した前記混練物を麺線化する麺線化工程と、前記麺線を乾燥させる乾燥工程と、を有することを特徴とする即席麺の製造方法。前記即席麺は、うどんであることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、即席麺の製造方法に関する。
即席麺は小麦粉等の主原料に塩、ミネラル分などの副原料を添加し、水を加え、混合、圧延、切出したのちに、揚げ加工又は高温乾燥により固形化し、短時間の調理で喫食可能にしたものである。即席麺は、ラーメン、焼きそば、そば等、種々の麺類が展開されており、広く普及している。
一方、即席麺としてうどんも販売されているが、スナック風の手軽さを売りにしたものしか出されておらず、本格的なうどんの代表格である、いわゆる「さぬきうどん」を好む香川県民が納得するようなコシのある即席うどんは製造できていなかった。
うどん麺は、一般に小麦粉、澱粉などの主原料に、塩などのミネラル分を添加するとともに、つなぎとして水を加え、混合し、圧延、切出して成形されるものである。とくに、香川県地方ではその地方で作られる特有の固さ(コシがある)ものが好まれており、いわゆる「さぬきうどん」として広く知られている。うどんのコシや食感を出すため、タピオカ澱粉を増量させる方法が知られている(特許文献1〜2参照。)。
しかしながら、特許文献1〜2に記載の方法では、「さぬきうどん」様のコシや食感を得ることはできないものである。
また、このようなコシの強さや食感は、ラーメンやそばにおいても求められていた。
一方、即席麺の蒸煮工程において澱粉が糊化するために、麺どうしがその後の乾燥工程における結着を起こすために、麺にウェーブをつけることによって、麺同士が結着することを、麺同士の接触を減らすことによって、防いできた。
さらに、即席麺では通常、油で短時間揚げることにより水分を除去することにより生産されているが、健康面などから、その揚げ工程を熱風乾燥で置き換えたノンフライ加工のものが製造されている。このノンフライ加工の場合は、さらに大規模の乾燥装置と複雑な工程が必要となるためにさらに製造は困難であり(特許文献3参照。)、そのため、即席うどんの検討などの報告も見られなかった。この麺の乾燥工程にかかる装置等の長さを短くするためにも、即席麺の場合は通常麺にウェーブが付けられている。
しかし、うどんや、生麺などの場合はウェーブがない場合が通常であるので、違和感が持たれており、即席麺でありながら麺にウェーブのない、いわゆる「ストレート麺」の需要も高まっている。いわゆる「ストレート麺」の製造方法としては、麺線の配列方法、切出し方法を改良したことによって、麺のウェーブを無くし、ストレート麺を製造する方法が知られている(特許文献4〜5参照。)。しかしながら、特許文献4〜5に記載の方法は、いわゆる「ストレート麺」を製造するための特別な設備や、広さを持つ施設が必要であり、簡単に製造できるものではなかった。
特開平3−210163号公報 特開平5−111359号公報 特開平5−336911号公報 特許第4381470号 特許第4860773号
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、食感的に適度な硬さを要求される麺であって、コシや歯ごたえを有する即席麺の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、麺用小麦粉100質量%に対し、加工澱粉を30質量%以上40質量%未満添加し、原料粉を調製する工程と、前記原料粉に加水し、混練して混練物を調製する混練工程と、前記混練物を5〜20分間熟成させる熟成工程と、熟成した前記混練物を麺線化する麺線化工程と、前記麺線を乾燥させる乾燥工程と、を有することを特徴とする即席麺の製造方法である。
本発明において、前記麺線化工程後、前記乾燥工程の前に、前記麺線を30〜180秒間蒸煮する蒸煮工程を有することが好ましい。
本発明において、前記蒸煮工程は、過熱蒸気を吹き付けた後、水分を液体で供給して麺線の水分量を上げ、さらに過熱蒸気および/又は飽和蒸気を用いて麺線を加熱する工程を含むことが好ましい。
本発明において、前記即席麺はうどんであることが好ましい。
本発明によれば、食感的に適度な硬さを要求される麺であって、コシや歯ごたえを有し、モチモチとした弾力のある麺の製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、複雑な工程を経ることなく、ウェーブの少ない麺、いわゆる「ストレート麺」を得ることができる。また、本発明によれば、ノンフライ加工の即席麺を得ることができる。
≪即席麺の製造方法≫
本発明は、麺用小麦粉100質量%に対し、加工澱粉を30質量%以上40質量%未満添加し、原料粉を調製する工程と、前記原料粉に加水し、混練して混練物を調製する混練工程と、前記混練物を5〜20分間熟成させる熟成工程と、熟成した前記混練物を麺線化する麺線化工程と、を有することを特徴とする即席麺の製造方法である。
<原料粉を調製する工程>
本発明は、麺用小麦粉100質量%に対し、加工澱粉を30質量%以上40質量%未満添加し、原料粉を調製する工程を有する。
本発明において、麺用小麦粉とは、デュラム小麦粉、強力小麦粉、中力小麦粉、薄力小麦粉等の小麦粉や米粉、そば粉、とうもろこし粉等が挙げられ、製造する麺の種類により、これら穀粉を単独でもしくは組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、上記の麺用小麦粉100質量%に対し、加工澱粉を30質量%以上42質量%未満添加し、原料粉を調製する。加工澱粉の添加量は、30質量%以上40質量%以下であることが好ましい。
本発明において、加工澱粉とは、澱粉のグルコース残気の水酸基に官能基を付加・導入するなどし、親水性や疎水性を高めたものをいう。本発明においては、麺の弾力性の向上などの食感の改良に用いるために、酢酸澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉などを用いることができる。由来も馬鈴薯、タピオカなどを使用することができ、特に限定されない。
麺用小麦粉への加工澱粉の添加方法としては、特に限定されず常法により添加すればよい。
加工澱粉の添加量を上記の範囲とすることにより、加工澱粉の膨潤から生まれる生麺食感のコシや歯応えを向上させることができると考えられる。
また、加工澱粉の添加量を上記の範囲とすることにより、モチモチとした弾力性のある食感の麺を得ることができると考えられる。
更に、必要に応じて、例えば、食品添加物、呈味剤を含有させてもよい。食品添加物としては、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン酸脂肪酸エステル、大豆リン脂質等を、水溶性ガム質として、繊維素グリコール酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、グアーガム等を、湿潤剤として、プロピレングリコール、D−ソルビット等を挙げることができる。また、他に、澱粉リン酸エステルナトリウム、カゼインナトリウム、過酸化水素、L−リジン塩酸塩、ビタミン類、クロレラ、活性グルテン等を挙げることができる。
更に、呈味剤として、酵母エキス、蛋白質加水分解物、スパイス類、エキス類、グルタミン酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸、コハク酸、茶原料、色素等を挙げることができる。
<混練工程>
本発明は、前記<原料粉を調製する工程>の後、前記原料粉に加水し、混練して混練物を調製する混練工程を有する。
混練工程において、原料粉に加水する水は、食塩を含有する食塩水であることが好ましい。
該食塩水の塩分濃度としては、2.0〜13質量%が好ましく、4.0〜12質量%がより好ましく、6.0〜10質量%が最も好ましい。
上記範囲の塩分濃度とすることにより、製麺時の作業性を安定させ、麺に適切な食感や風味を向上させることができると考えられる。
なお、前記食塩水に含まれる食塩の質量は、原料粉の質量には含まれないものとする。
混練工程において、原料粉に加水し、混練して混練物を得る方法としては、本発明の効果を損なわないものであれば特に限定されず、例えば、ミキサー等で該原料粉を撹拌しながらシャワー状に加水する方法が好ましいものとして挙げられる。この方法により、原料粉に対して水を均一に混合することができる。また、加水してそぼろ状になるまで均一に混合した後で、さらに混練することが好ましい。この方法により、該原料粉と該水とを均一に混練することができる。
混練方法は特に限定されず、公知方法を用いることができる。
原料粉に加水する水の量は、特に限定されないが、原料粉100質量部に対し、20〜40質量%が好ましく、25〜35質量%であることがより好ましい。
なお、混練の時間は、混和物の量、温度、含水率等によっても異なるが、10〜20分程度でよい。
<熟成工程>
本発明は、前記<混練工程>の後、前記混練物を5〜20分間熟成させる熟成工程を有する。熟成方法としては、室温(15〜25℃程度)にて、5〜20分間静置して前記混練物を熟成させることが好ましい。本発明においては、5〜10分間熟成させることがより好ましい。
麺のコシや歯応えは麺の混練、圧延、必要な場合には熟成時間等に発生するグルテンの力に起因すると考えられる。本発明においては、原料粉に加水し、混練した後に5〜20分間熟成する工程を有することにより、加工澱粉との相乗効果により、コシや歯応えがあり、モチモチとした弾力性のある麺を得ることができると考えられる。
加工澱粉を添加することにより、切り刃で麺線を切出す際に、切り刃装置に取り付けられている導管内部において、麺表面の水分に起因して、切麺と導管内部との接触部の滑りが悪くなり麺線の結着が発生したり、麺線のウェーブの乱れが発生するという問題が生ずることがあった。
本発明の製造方法においては、麺線を切出した際、導管内部での滑り性を向上させることができ、ウェーブ乱れを改善できる、また、切りだし後の麺線の取り扱いを容易なものとすることができる。
これは、混練工程で得られた混練物を5〜20分間熟成させることにより、混練物表面の水分をなじませてべたつきを軽減することができたことによると考えられる。
<麺線化工程>
本発明は、前記<熟成工程>の後に、熟成した前記混練物を麺線化する麺線化工程を有する。
前記混練物を麺線に成型する方法としては、従来の麺の製造方法が適用できる。例えば、巾麺帯機のローラーを通すことによって、前記混練物を帯状の麺生地にし、それを切り出し機で麺線状に切り出すことによって、麺線に成型する方法が好ましいものとして挙げられる。
前記巾麺帯機に混練物を通す方法としては、例えば、ローラーのクリアランスを変更して、複数回通すことが好ましい。
また、巾麺帯機に通した帯状の麺生地を、巻き取り棒に巻き取り、ポリ袋等に包んで密閉した状態で、室温(15〜25℃程度)にて10〜60分間程度の間静置して、当該麺生地を熟成させることが、麺の食感を向上させる観点から好ましい。その後、麺生地を再び巾麺帯機に通して、適当な厚さの帯状の麺生地にすることが好ましい。
該帯状の麺生地を切り出し機で麺線状に切り出す方法としては、特に限定されず公知の方法で行うことができる。
当該生麺線の幅としては、例えば、うどんなどの幅の広い麺が好まれる場合には、1.3〜5.0mmが好ましく、1.7〜4.5mmがより好ましく、2.7〜4.5mmが最も好ましい。また、そばなどの幅の狭い麺が好まれる場合には、0.7〜3.8mmが好ましく、1.3〜3.0mmがより好ましく、1.6〜2.7mmが最も好ましい。この範囲の幅とすることで、適当な茹で時間(5〜45分間程度)で、高い茹で歩留まり(350%以上)に茹でることができる。
当該生麺線の厚みとしては、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されず、例えば、公知のうどんの厚みと同様に、当該生麺線の幅の約0.85倍にすればよい。
当該成型した生麺線は、打ち粉をして回収することが好ましい。該打ち粉によって、次の工程における当該麺線の取り扱いを容易にすることができる。
<乾燥工程>
本発明においては、前記<麺線化工程>の後、麺線を乾燥させる乾燥工程を有する。本発明においては、後述する<蒸煮工程>の後に<乾燥工程>を有することが好ましい。
本発明において、乾燥方法としては、高温熱風乾燥やマイクロ波乾燥、フリーズドライ等の乾燥方法が挙げられる。本発明においては、非油揚げ麺(ノンフライ麺)とすることが好ましく、上記のなかでも、熱風乾燥により乾燥させることが好ましい。
即席麺を製造する際、高温熱風乾燥方法により、麺線を乾燥させる場合、麺線の割れ等の問題が生じることがあるが、本発明においては、さらに、後述の<蒸煮工程>を経ることにより、麺線表面を熱凝固させることができき、このような問題が生じるおそれがなく、複雑な加工工程を経ることなく、非油揚げ麺(ノンフライ麺)とすることができると考えられる。
<蒸煮工程>
本発明のおいては、前記<麺線化工程>の後、<乾燥工程>の前に、混練物を麺線化し、前記麺線を30〜180秒間蒸煮する蒸煮工程を有することが好ましい。
本発明において、「蒸煮」とは、蒸気で加熱することをいい、100℃又はそれに近い温度以上の飽和蒸気や100℃以上の過熱蒸気を用いた蒸し処理をいう。
蒸煮は、前記工程で得られた麺線を、95℃以上の飽和蒸気によって蒸煮することにより、行えばよい。蒸煮は例えば、麺線を搬送する途中に設けた蒸煮釜内で行ってもよい。
本発明においては、30〜180秒間蒸煮することが好ましい。
本発明においては、麺のコシや食感を向上させるため、加工澱粉を添加する。加工澱粉を添加することにより、麺のコシや食感は向上するものの、蒸した際に麺線表面に澱粉がα化したものが付着し、ヌメリが発生し、麺線同士の結着が多くみられ、湯戻し後のほぐれが不良となるという問題があった。
本発明者らの検討により、麺の蒸し時間を30〜180秒間と、従来の蒸し時間よりも短縮することにより、澱粉のα化度合を調整することができ、麺線の結着を防止して湯戻し後のほぐれを良好なものとできることが判明した。
さらに、蒸煮時間を上記の範囲内にすることにより、麺線自体の曲りを軽減させることができ、複雑な工程を経ることなく、ウェーブの少ない形状の麺を得ることができた。ウェーブの少ない麺、いわゆる「ストレート麺」とすることにより、麺線と麺線との間隔を大きくとることができ、結着を防止して湯戻し時のほぐれ不良の改善にも寄与できる。
本発明においては、前記蒸煮工程が、過熱蒸気を吹き付けた後、水分を液体で供給して麺線の水分量を上げ、さらに過熱蒸気および/又は飽和蒸気を用いて麺線を加熱する工程を含むことが好ましい。
本発明において、「過熱蒸気」とは、飽和蒸気を大気圧下で100℃以上に過熱したものをいい、「過熱蒸気を吹き付ける」とは、過熱蒸気を蒸気庫内の噴射口から噴出させて、噴出させた過熱蒸気が麺線に当たるように処理することをいう。なお、過熱蒸気を吹き付ける処理の際、蒸気庫内に飽和蒸気を充満させた状態で麺線に過熱蒸気を吹き付ける等、飽和蒸気を同時に併用させてもよい。
過熱蒸気は、沸点以上の温度であるため、麺線表面を熱凝固させることができる。
蒸煮工程において、蒸し工程の最初に過熱処理を行わず、水分を供給すると、澱粉質の膨潤により、麺線同士のヌメリが増幅し、湯戻し後のほぐれ不良の原因となる。一方で、水分供給を行わない場合は、麺質が硬く、モチモチ感の無い粗悪な麺質となってしまう。
本発明においては、麺線同士の結着防止のため、蒸し機入口での水分を供給せずに、まず過熱蒸気を吹き付けることにより、麺線表面を熱凝固させ、ヌメリの原因となるα化澱粉の溶出を減らすことができると考えられる。
過熱蒸気を吹き付け工程は、麺線表面を熱凝固させることができれば特に限定されないが、例えば、温度が100℃以上の過熱蒸気で、10〜80秒間、好ましくは30〜50秒間行えばよい。
本発明においては、過熱蒸気を吹き付けた後、水分を液体で供給して麺線の水分量を上げる水分供給処理を行うことが好ましい。水分量を上げるための水分供給処理は、前記の過熱蒸気を吹き付けた麺に水シャワー又は水浸漬等によって水分を液体で供給することにより行えばよい。ここで、水は冷水でも温水でも熱湯でもかまわないが、温度が低いと、麺線の温度が下がり、熱効率が悪くなるため、温度は40℃以上、特に好ましくは50℃以上とするのがよい。
また、水分の付与は、供給前の麺重量に対して3〜30%程度重量が増すように行うのが好ましく、用いる水は、少量の調味料や乳化剤、結着防止剤等を添加、溶解させておいてもよい。
本発明においては、前記水分供給処理を行った後、さらに過熱蒸気および/又は飽和蒸気を用いて麺線を加熱する工程を含むことが好ましい。過熱蒸気および/又は飽和蒸気を用いて麺線を加熱する工程は、前記過熱蒸気を吹き付ける工程と同条件であってもよいし、温度や時間を変えて行ってもよい。本発明においては、例えば102℃以下の過熱蒸気および/又は飽和蒸気で40〜100秒間、好ましくは50〜90秒間蒸しあげればよい。
本発明においては、蒸煮工程に置いて、過熱蒸気を吹き付けた後、水分を液体で供給して麺線の水分量を上げた後、さらに過熱蒸気および/又は飽和蒸気を用いて麺線を加熱する工程を含むことにより、ヌメリの少なく、結着しにくく、かつ弾力のある麺質に調整できると考えられる。
本発明において、前記即席麺は食感的に適度な歯ごたえやモチモチ感を要求される麺であれば特に限定されないが、例えば、うどん、ひやむぎ、ちゃんぽん麺等が挙げられ、中でもうどんであることが好ましい。
以下に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
≪参考例1〜5≫
表1に示す小麦粉、澱粉、及び添加剤を室温(20℃)、湿度30%において混合し、原料粉を得た。表1中の値は配合比(質量比)である。また、12℃に調製した水に、塩を溶解させて食塩水を調製した。水と食塩の割合を表1に示す。
原料粉をミキサーに投入し、120回転/分で運転しながら、前記食塩水をシャワー状に噴霧しながら添加し、4分間混合した。次に、回転数を50回転/分に落として、6分間混練し、麺生地を得た。
参考例1〜5の麺生地を麺帯機に通して圧延し、圧延された生地を、切出機で10角刃(3mm幅)で切出し、麺線を得た。
この後、蒸し器の通過時間を100℃で60秒に調整した蒸煮工程において投入直後は加水せず、加熱蒸気で蒸したのち、飽和蒸気による蒸し工程を経て、乾燥工程、冷却工程を経て、各実施例の即席麺を得た。
水を沸騰させた湯10Lに約200gの麺線を茹でかごで投入して茹でた。その後、訓練されたパネラー5人で試食し、食感と試食評価を行った。その結果を表1に示す。
以下の表中、
◎:とてもよい
○:良い
△:あまり好ましくはない(通常の即席麺レベル)
×:好ましくない
をそれぞれ示す。
原料粉に加水する水は、食塩を6.7質量%含有する食塩水とし、小麦粉・澱粉の質量に対し34質量%供給することで適度な練り状態の生地を得た。
加工澱粉としては、馬鈴薯由来の酢酸澱粉を使用した。
Figure 2015142532
上記結果に示すとおり、加工澱粉を35質量%以上48質量%未満添加した参考例2〜4の麺は通常の即席麺と同様若しくは通常の即席麺より食感が優れており、特に参考例3の麺は、歯ごたえやコシが共に優れていた。
≪実施例1〜3、比較例1≫
参考例2の配合比の麺生地を圧延する前に、表2に示す各時間放置し、熟成させた。熟成後の状態を表2に併記する。
熟成後、圧延・切出しをして麺線を得た後、上記と同様に茹でて試食し、試食評価を行った。その結果を表2に併記する。
Figure 2015142532
上記結果に示すように、圧延前に熟成を行った実施例1〜3は、比較例1に比べて水分が麺線になじみ、試食評価も良好であった。
≪実施例4〜5、比較例2≫
麺線を切出した後の蒸煮時間を、蒸し器の通過時間を100℃で表3に示す各時間に調整した。蒸煮後の麺線の状態を表3に示す。上記と同様に茹でて試食し、試食評価を行った。その結果を表3に併記する
Figure 2015142532
上記結果に示したとおり、蒸煮時間を60秒間行った実施例4は、麺線のべたつきが無く、麺同士の接着もないうえ、試食評価も良好であった。
≪実施例6〜7、比較例3〜4≫
蒸煮工程を下記表4に示す様に調整し、それぞれの麺の物性を観察し、上記と同様の方法により試食評価を行った。その結果を表4に併記する。
Figure 2015142532
上記結果に示したとおり、蒸煮工程投入直後は加水せず、加熱蒸気で蒸したのち、上記に飽和蒸気による蒸し工程を経た実施例6は、麺の物性に優れ、試食評価も良好であった。

Claims (4)

  1. 麺用小麦粉100質量%に対し、加工澱粉を35質量%以上48質量%未満添加し、原料粉を調製する工程と、
    前記原料粉に加水し、混練して混練物を調製する混練工程と、
    前記混練物を5〜20分間熟成させる熟成工程と、
    熟成した前記混練物を麺線化する麺線化工程と、
    前記麺線を乾燥させる乾燥工程と、
    を有することを特徴とする即席麺の製造方法。
  2. 前記麺線化工程後、前記乾燥工程の前に、前記麺線を50〜120秒間蒸煮する蒸煮工程を有する請求項1に記載の即席麺の製造方法。
  3. 前記蒸煮工程が、過熱蒸気を吹き付けた後、水分を液体で供給して麺線の水分量を上げ、さらに過熱蒸気および/又は飽和蒸気を用いて麺線を加熱する工程を含む、請求項2に記載の即席麺の製造方法。
  4. 前記即席麺が、うどんである請求項1〜3のいずれか1項に記載の即席麺の製造方法。
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