JP2015142031A - 熱電変換材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた性能指数を有する熱電変換材料を提供する。【解決手段】BiTe系熱電変換材料からなる母相中にナノサイズのフォノン散乱粒子が分散している熱電変換材料の製造方法であって、前記熱電変換材料の前駆体溶液を還元することにより熱電変換材料の構成元素の粒子を析出させる工程、前記熱電変換材料の構成元素の粒子を水熱処理することにより合金化して熱電変換材料粒子を形成する工程、前記熱電変換材料粒子を酸化雰囲気において湿式粉砕する工程、及び前記粉砕した熱電変換材料粒子を焼結して母相を形成する工程を含む方法。【選択図】なし

Description

本発明は、BiTe系熱電変換材料からなる母相中にナノサイズのフォノン散乱粒子が分散している熱電変換材料の製造方法に関する。
近年、地球温暖化問題から二酸化炭素排出量を削減するために、化石燃料から得られるエネルギーの割合を低減する技術への関心が益々増大しており、その1つとして未利用廃熱エネルギーを電気エネルギーに直接変換し得る熱電変換材料が挙げられる。熱電変換材料とは、火力発電のように熱を一旦運動エネルギーに変換しそれから電気エネルギーに変換する2段階の工程を必要とせず、熱から直接に電気エネルギーに変換することを可能とする材料である。
そして、熱から電気エネルギーへの変換は熱電変換材料から成形したバルク体の両端の温度差を利用して行われる。この温度差によって電圧が生じる現象はゼーベックにより発見されたのでゼーベック効果と呼ばれている。
この熱電変換材料の性能は、次式で求められる性能指数ZTで表わされる。
ZT=α2σT/κ(=Pf・T/κ)
ここで、αは熱電変換材料のゼーベック係数、σは熱電変換材料の導電率、κは熱電変換材料の熱伝導率である。α2σの項をまとめて出力因子Pfという。そして、Zは温度の逆数の次元を有し、この性能指数Zに絶対温度Tを乗じて得られるZTは無次元の値となる。そしてこのZTを無次元性能指数と呼び、熱電変換材料の性能を表す指標として用いられている。
熱電変換材料が幅広く使用されるためにはその性能をさらに向上させることが求められている。そして、熱電変換材料の性能向上には前記の式から明らかなように、より高いゼーベック係数α、より高い導電率σ、より低い熱伝導率κが求められる。
しかし、これらすべての項目を同時に改良することは困難であり、熱電変換材料の前記項目のいずれかを改良する目的で多くの試みがなされている。
例えば、特許文献1には、1〜100nmのセラミックス粒子をフォノン散乱用の粒子として熱電変換材料母材中に分散させ、熱伝導の担い手の1つであるフォノンを散乱させることにより熱伝導率を低減することが提案されている。
特開2008−305907号公報
しかしながら、直径100nm以下の粒子は不安定であり、粒子同士がファンデルワールス力等により凝集してミクロサイズに粗大化してしまうため、高いフォノン散乱性を発揮することができなくなる。
従って、本発明の目的は、フォノン散乱粒子の均一な分散を達成した熱電変換材料の製造方法を提供することである。
本発明によれば、BiTe系熱電変換材料からなる母相中にナノサイズのフォノン散乱粒子が分散している熱電変換材料の製造方法において、
前記熱電変換材料の前駆体溶液を還元することにより熱電変換材料の構成元素の粒子を析出させる工程、
前記熱電変換材料の構成元素の粒子を水熱処理することにより合金化して熱電変換材料粒子を形成する工程、
前記熱電変換材料粒子を酸化雰囲気において湿式粉砕する工程、及び
前記粉砕した熱電変換材料粒子を焼結して母相を形成する工程
を含むことを特徴とする。
本発明によれば、酸化雰囲気において熱電変換材料粒子を粉砕する工程により、熱電変換材料の酸化物が粉砕中に形成される。この酸化物はフォノン散乱剤として機能するが、粉砕処理中に形成されるため、母材中に高度に分散する。
本発明の方法により形成された熱電変換材料バルク体のSEM像である。 図1のSEM像の解析画像である。 本発明の方法により形成された熱電変換材料バルク体中の分散相の粒度分布を示すグラフである。 本発明の方法により形成された熱電変換材料バルク体のTEM画像である。
本発明は、BiTe系熱電変換材料からなる母相中にナノサイズのフォノン散乱粒子が分散している熱電変換材料の製造方法を提供する。以下、本発明の製造方法の各工程について説明する。
<構成元素ナノ粒子の合成>
本発明の製造方法においては、まず熱電変換材料の構成元素のナノ粒子を合成する。望ましくは、この工程は、各構成元素の塩を溶液中で還元することにより行なう。この各構成元素の塩としては、塩化ビスマス、塩化テルル、塩化セレン等の塩化物を用いることが好ましい。
この還元は、熱電変換材料の構成元素の塩を含むアルコール溶液に還元剤を含む溶液を滴下して行う。この分散液の溶媒であるアルコールは、上記熱電変換材料の構成元素の塩を分散できるものであれば特に制限されないが、エタノールを用いることが好適である。また必要に応じてpH調整剤を添加してもよい。pH調整剤は、スラリー中で粒子等が凝集するのを抑制するために用いられ、公知のものを適宜適用することができ、例えば、塩酸、酢酸、硝酸、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)などを用いることができる。
この分散液のpHとしては、3〜6又は8〜11に調製することが好ましく、4〜6又は8〜10であることがより好ましい。こうして分散液を調製した後、還元剤を含む溶液にこの分散液を滴下する。還元剤としては、熱電変換材料を構成する元素のイオンを還元できるものであればよく、例えばNaBH4、ヒドラジン等を用いることができる。
熱電変換材料の構成元素の塩を含む分散液中には熱電変換材料の原料イオン、例えばBiイオンやTeイオンが存在する。従って、還元剤を含む溶液と混合されると、下式に示すように、これらのイオンは還元され、熱電変換材料を構成する元素の粒子、例えばBi粒子やTe粒子が析出することになる。
BiCl3+NaBH4+H2O→Bi+NaCl+H3BO3+H2
この還元において、Bi粒子やTe粒子の他に、副生物、例えばNaClとNaBO3等が生成する。この副生物を除去するために、濾過を行うことが好ましい。さらに、濾過後、アルコールや水を加えて、副生物を洗い流すことが好適である。
<合金化>
得られた各構成元素のナノ粒子を水熱処理することにより合金化し、熱電変換材料のナノ粒子が生成する。この水熱処理は、通常オートクレーブ中にて、合金化に十分な温度、例えば240℃にて48時間加熱することにより行われる。この水熱処理により、Bi粒子やTe粒子等の熱電変換材料の構成元素の粒子が合金化され、熱電変換材料粒子が形成される。
<湿式粉砕>
次いで、得られた熱電変換材料粒子を、例えばボールミルにおいて、溶媒中で湿式粉砕する。溶媒としては有機溶媒、特にエタノールを用いることが好ましい。そしてこの粉砕は酸化雰囲気において行う。酸化雰囲気とするには、粉砕容器に酸素ガスを導入することが好ましい。この湿式粉砕を酸化雰囲気において行うことにより、熱電変換材料粒子は表面が酸化され、この酸化膜が粉砕によって微細化する。また熱電変換材料粒子中には未合金化粒子も含まれ、このみ合金化粒子、例えばBi粒子及びTe粒子も表面が酸化され、粉砕によって微細な酸化物粒子を形成する。これらの酸化物粒子はその後他の物質に変化することなく、熱電変換材料粒子中に分散することになる。
<焼結>
最後に、酸化物粒子が分散した熱電変換材料粒子を焼結する。これにより、バルク体としての熱電変換材料が得られる。酸化物粒子は、粒径数十nm以下の酸化物であり形成した熱電変換材料母相中にフォノン散乱粒子として分散した状態になる。酸化物粒子同士の間隔は、熱電変換材料ナノ粒子の粒径以下であり、フォノンの平均自由行程以下であるため、フォノン散乱頻度が高まり、熱伝導率が低下し、熱電変換特性が向上する。
ここで熱電変換材料中に分散させる酸化物粒子の体積分率は30vol%以下とすることが好ましい。30vol%を超えると、フォノン散乱粒子が酸化物すなわち絶縁体であるため、熱電変換材料の電気伝導率σまで低下してしまい、パワーファクターP=S2σあるいは無次元性能指数ZT=(S2σ/κ)Tで表される熱電変換特性の向上効果が小さくなるか、むしろ熱電変換特性が低下してしまう。また、フォノン散乱粒子の体積分率が30vol%を超えると、母相を構成する熱電変換材料の体積分率が少なくなるため、焼結工程において緻密なバルク体が得られ難くなる。
実施例1
本発明の方法により、下記の手順および条件により、(Bi、Se)Te熱電変換材料母相中に、その酸化物ナノ粒子(Bi、Sb、Te)Oxから成るフォノン散乱粒子が分散した(Bi、Sb)Te/(Bi、Sb、Te)Ox熱電変換材料を製造した。
<構成元素Bi、Se、Teのナノ粒子の合成>
熱電変換材料母相構成元素をそれぞれ塩化物BiCl(0.982g)、TeCl(1.238g)、SeCl(0.017g)としてエタノール100mL中に溶解し、これをA液とする。還元剤として水素化ホウ素ナトリウムNaBH(1.311g)をエタノール100mLに加え、これをB液とする。B液をA液に滴下して、Bi、Te、Seの金属ナノ粒子を合成した。
得られたナノ粒子を含んだエタノールスラリーを、水500mL+エタノール300mLの溶液でろ過洗浄し、不純物を除去後、更にエタノール300mLでろ過洗浄した。
<水熱処理>
次に、密閉したオートクレーブ中に入れ、水中で、240℃×24hの水熱処理を行い、Bi2Te2.95Se0.05合金粒子を生成させた。この水熱処理後に、Nガスフロー雰囲気で乾燥させ、粉末を回収した。
<湿質粉砕>
得られた合金粉末3.5gにエタノール15mLを加え、酸素ガスを注入して酸化雰囲気下でボールミル(装置:フリッチェ、Premiumline P-7)にて、湿質粉砕を行った(回転条件:600rpm、3h、ボールφ1mm、50g)。
<焼結>
上記で回収された粉末に400℃にてSPS焼結(放電プラズマ焼結)を行ない、熱電変換材料のバルク体を得た。
図1に、得られたバルク体のSEM像を、図2にその解析画像を示す。図3にこの分散相の粒度分布を示す。分散相粒子の個数の90%以上が10nm以下の粒径を有するものであった。
図4にTEM図を示す。この図中のポイント1及びポイント2においてEDX半定量を行い、その結果を以下の表1に示す。
この結果から明らかなように、ポイント2の視野中の黒い斑点部位が酸化物ナノ粒子であり、BiTe系熱電変換材料母相(ポイント1部)中にBi+Te+Seの酸化物が分散している。
比較例1
BiCl(0.982g)、TeCl(1.238g)、SeCl(0.017g)をエタノール100mL中に溶解し、これをA液とする。還元剤として水素化ホウ素ナトリウムNaBH(1.311g)をエタノール100mLに加え、これをB液とする。B液をA液に滴下して、Bi、Te、Seの金属ナノ粒子を合成した。得られたナノ粒子を含んだエタノールスラリーを、水500mL+エタノール300mLの溶液でろ過洗浄し、不純物を除去後、さらにエタノール300mLでろ過洗浄した。
次に、水熱処理を行うことなく、得られた粉末3.5gにエタノール15mLを加え、酸素ガスを注入して酸化雰囲気下でボールミル(装置:フリッチェ、Premiumline P-7)にて、湿質粉砕を行った(回転条件:600rpm、3h、ボールφ1mm、50g)。
湿式粉砕終了後に容器を開いたところ、Bi、Te及びSe粉末は糊状にボールに接合し、回収することができなかった。従って、バルク化も行うことができず、所望の熱電変換材料を得ることができなかった。

Claims (2)

  1. BiTe系熱電変換材料からなる母相中にナノサイズのフォノン散乱粒子が分散している熱電変換材料の製造方法であって、
    前記熱電変換材料の前駆体溶液を還元することにより熱電変換材料の構成元素の粒子を析出させる工程、
    前記熱電変換材料の構成元素の粒子を水熱処理することにより合金化して熱電変換材料粒子を形成する工程、
    前記熱電変換材料粒子を酸化雰囲気において湿式粉砕する工程、及び
    前記粉砕した熱電変換材料粒子を焼結して母相を形成する工程
    を含む、熱電変換材料の製造方法。
  2. 合金化した熱電変換材料粒子をエタノールに懸濁し、酸素ガスを注入しながら湿式粉砕を行う、請求項1記載の方法。
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