JP2014165260A - 熱電変換材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Mg(Si,Ge)系ナノコンポジット熱電変換材料を製造する方法を提供する。
【解決手段】0<x≦1であり、表面酸化膜(SiGe1−x)Oを有する(SiGe1−x)ナノ粒子を、Mg蒸気と接触させることにより、Mg(SiGe1−x)ナノ粒子とMgOナノ粒子とから成る複合ナノ粒子を形成する工程、および
上記複合ナノ粒子を焼結する工程
を含むことを特徴とするMg(Si,Ge)系ナノコンポジット熱電変換材料の製造方法が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、Mg(Si,Ge)系ナノコンポジット熱電変換材料の製造方法に関する。
ナノコンポジット熱電変換材料は、熱電変換材料をマトリクスとし、このマトリクス中にナノサイズのフォノン散乱粒子をナノオーダーの間隔で分散させたナノコンポジット構造を有する熱電変換材料である。
熱電変換材料の変換効率は下記の無次元性能指数ZTによって表される。また、α×σ=PFは、出力因子あるいは電気特性と呼ばれる。
ZT=α×σ×T/κ………変換効率(無次元性能指数)
α×σ=PF…………………出力因子(電気特性)
α:ゼーベック係数
σ:電気伝導率
κ:熱伝導率
T:絶対温度
最上式に示したように変換効率は熱伝導率κの逆数に比例するため、熱伝導率が小さいほど変換効率は高まる。ナノコンポジット熱電変換材料は、ナノサイズのフォノン散乱粒子をナノオーダーの間隔で配置してフォノン散乱を増強し、熱伝導率κのうちフォノン伝導分を低下させて熱伝導率κを低下させる。
熱電変換材料のMg(Si,Ge)は、毒性がなく、資源が豊富であることから、それを活用したナノコンポジット熱電変換材料が着目されている。Mg(Si,Ge)から成るマトリクス中に、フォノン散乱粒子としてMgO等のセラミックスのナノ粒子をナノ間隔で分散させる。ナノ粒子の間隔をナノオーダーとするためには、間隔を埋めるMg(Si,Ge)マトリクス相もナノサイズとして相互混在させる必要がある。
一般に合金ナノ粒子を得るには、溶液中で各合金元素の塩を還元して各合金元素をナノ粒子として析出させ、これを水熱処理等により合金化する。この合金ナノ粒子を焼結して一体化し、ナノコンポジット熱電変換材料が形成される。
しかしMg(Si,Ge)の場合、Mgの標準還元電位が大きな負の値であるため、Mg塩からの還元によりMgナノ粒子を生成させることができない。
これに対し、溶解法で作製したMg(Si,Ge)インゴットをボールミルで微細化する方法が考えられる。例えば、特許文献1には、Bi−Te系等の熱電変換材料をボールミル等で粉砕してミクロンサイズに微細化する方法が開示されている。
しかし、Mg(Si,Ge)は活性が非常に高いため、ナノサイズに微細化するために高エネルギーで粉砕を行うと、粉砕用の溶媒と反応して炭素化合物の残留や粉末表面の酸化等が生じ、熱電特性が低下するという問題がある。
一方、特許文献2には、Mg蒸気をSiO基板と反応させることにより、MgSiとMgOの複合体を生成することが開示されている。
しかし、この方法によって生成するMgOは粗大であり、熱電性能向上に必要なナノサイズ(例えば50nm未満)のMgOがMgSiマトリクス中に分散したナノコンポジット構造は得られない。
更に、SiOとMg蒸気との反応で生成するMgOは生成量が多すぎるため(約37vol%)、熱電性能の向上が達成できない。すなわち、熱電性能向上のために望ましいMgOの割合はMgSiに対して5〜30vol%である。フォノン散乱作用が働くにはMgO量は5vol%以上必要であるが、30vol%を超えるとフォノン散乱効果が大きくなって熱伝導度の低下効果は高まるが、出力因子PFが大きく低下し、むしろ熱電変換効率が低下してしまう。
このように従来は、MgやMgを含む合金あるいは混合物をナノ粒子化することが極めて困難であっため、Mg(Si,Ge)系ナノコンポジット熱電変換材料を製造することが実質的にできなかった。
特開平9−74229号公報 特開2011−116575号公報
本発明は、上記従来の限界を超えて、Mg(Si,Ge)系ナノコンポジット熱電変換材料を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、0<x≦1であり、表面酸化膜(SiGe1−x)Oを有する(SiGe1−x)ナノ粒子を、Mg蒸気と接触させることにより、Mg(SiGe1−x)ナノ粒子とMgOナノ粒子とから成る複合ナノ粒子を形成する工程、および
上記複合ナノ粒子を焼結する工程
を含むことを特徴とするMg(Si,Ge)系ナノコンポジット熱電変換材料の製造方法が提供される。
表面酸化膜(Si,Ge)Oを有するSi,Geナノ粒子とMg蒸気との固気反応により、Mg(Si,Ge)ナノ粒子とMgOナノ粒子とから成る複合ナノ粒子が形成され、これを焼結することによりMg(Si,Ge)マトリクス中にMgOナノ粒子が分散したMg(Si,Ge)系ナノコンポジット熱電変換材料が得られる。
図1は、実施例1における本発明法の過程を説明するための模式図であり、(1)表面酸化膜SiOを有するSiナノ粒子、(2)Mg蒸気との固気反応後の複合ナノ粒子、(3)焼結後のナノコンポジット構造を示す。 図2は、MgSiマトリクス中にMgOナノ粒子が分散したモデル構造における原料Siナノ粒子の粒径およびその表面酸化膜SiOの厚さの望ましい範囲を導く考え方を示す図である。 図3は、実施例2、3における本発明法の過程を説明するための模式図であり、(1A)表面酸化膜(Si,Ge)Oを有する(Si,Ge)ナノ粒子、(1B)そのTEM像、(1C)その拡大像、(1D)そのFELSライン分析チャート、(2)Mg蒸気との固気反応後の複合ナノ粒子、(3A)焼結後のナノコンポジット構造、(3B)そのTEM像を示す。
本発明において、(Si,Ge)は、詳細には(SiGe1−x)〔0<x≦1〕であり、具体的には、x=1すなわち(Si,Ge)がGeを含まないSi単独である場合と、0<x<1すなわち(Si,Ge)がSiとGeを含む(SiGe1−x)である場合とを表す。
説明を簡潔にするために、(Si、Ge)がSi単独である場合〔x=1〕を説明するが、(Si、Ge)がSiとGeの両方を含む場合〔0<x<1〕についても、対応部分において「Si」単独を「Si,Ge」共存に置き換えればそのまま同じ説明があてはまる。後に図3を参照して説明する。
本発明においては、図1(1)に示すように、表面に酸化膜SiOを有し、内部がSiから成るナノ粒子すなわちSiコアとSiOシェルとから成るコア/シェル構造を有するナノ粒子を出発材料として用いる。
このSi/SiOのコア/シェル構造のナノ粒子をMg蒸気と反応(固気反応)させる。この反応により、図1(2)に示すように、表面酸化膜SiOの一部がMgSiとなり、表面酸化膜SiOの残部がMgOになる。この反応を下式≪1≫≪2≫に示す。
Siコアの反応 ≪1≫Si+2Mg(蒸気)→MgSi
SiOシェルの反応≪2≫SiO+4Mg(蒸気)→MgSi+2MgO
これにより、MgOは単独で粒子表面を連続的に覆わず、図1(2)に示すようにMgSi相とMgO相との混合組織を形成する。したがって、コアとシェルの全体として、MgSiナノ粒子とMgOナノ粒子との複合ナノ粒子を形成する。
そして、この複合ナノ粒子を焼結することにより、図1(3)に示すように、MgSiマトリクス中にMgOナノ粒子が分散したナノコンポジット構造の熱電変換材料が得られる。
本発明法の特徴は、SiOシェルとMg蒸気との反応で生成したMgOは連続相ではなく、介在するMgSi相で分断されていることである。そのため、同時に生成するMgSiコアの表面を連続して覆うMgOシェルとはならず、離散状態のMgOナノ粒子となる。その結果、焼結後にMgOは、MgSi結晶粒の絶縁性粒界相とはならないので導電性は低下させず、有効なフォノン散乱粒子としてMgSiマトリクス中に分散した状態になる。このナノコンポジット構造により、高い出力因子PFを維持したまま、熱伝導率κを低減することが可能となり、熱電性能が顕著に向上する。
MgOの生成量と粒径は、出発材料であるSiの粒径と酸化膜の膜厚によって制御可能である。
すなわち、Si粒径は10〜100nm、酸化膜厚は0.3〜35nmとすることで、Mg蒸気との固気反応および焼結を経た後のミクロ組織が、MgSiマトリクス中に粒径50nm以下のMgOナノ粒子が5〜30vol%の量で分散したナノコンポジット組織となり、高い熱電性能が達成される。
このことを、図2を参照して説明する。
まず、図2(1)に一定のMgO生成量vol%に対するMgO粒子径dとMgO粒子間距離bの計算値における関係を示す。図2(2)は、ミクロ組織中におけるMgO粒子径dとMgO粒子間距離bとの配置を示すモデル図である。
図2(1)の斜線部分が、MgO粒子径≦50nm、5vol%≦MgO量≦30vol%の領域である。MgO量b=5vol%でMgO粒子径d≦50nmの場合、マトリクスを構成するMgSi粒子の粒子径(<MgO間隔d)は、少なくとも120nmが必要と算出される。
ここで、記述の下記関係により、固気反応後のMgSi粒径の120nmは、出発材料Si粒径に換算すると70〜80nmとなる(図2(3)を参照)。
Si+2Mg→MgSi
SiO+4Mg→MgSi+2MgO
MgO生成量30vol%→SiO酸化膜量86vol%……Si粒径=70nm
MgO生成量5vol%→SiO酸化膜量18vol%………Si粒径=80nm
図2(4)に、一定のMgO生成量vol%に対するSiO酸化膜厚とSi粒径との計算値における関係を示す。同図から、Si粒径が70nm以下の場合、固気反応後のMgO生成量を30vol%以下にするためには、固気反応前のSi粒子の酸化膜厚は35nm以下とする必要がある。
Si粒径が細かすぎると酸化膜厚の制御が難しくなるため、Si粒径は10nm以上であることが望ましい。その場合、5vol%以上のMgO生成量を得るためには、酸化膜厚として0.3nm以上が必要である。
生成するMgOの粒径は酸化膜厚によって制御可能である。酸化膜厚の5〜20倍の粒径のMgOが生成する。
Si粒径が細かいと同じ量のMgOを生成させるために必要な酸化膜厚が薄くなり、MgO粒径も細かくなる。これは後述の実施例1、3と実施例2との対比にも表れている。
〔実施例1〕
本発明により、下記の手順および条件で、MgSi/MgOナノコンポジット熱電変換材料を作製した。図1を参照。
<出発材料の準備>図1(1)参照
市販のSi粉末(粒径約10μm)を粉砕用メディア(粒径1mm)とともにボールミル容器内にセットした。エタノール溶媒中で遊星ボールミル装置にて回転数900rpmでナノサイズ(粒径50nm)にまで粉砕した。雰囲気は大気中であった。
上記の粉砕中に、溶媒のエタノール中に僅かに存在する水分および雰囲気の大気中の酸素とSi粉末粒子とが反応し、微細化されながらSi粒子表面に酸化膜SiO(膜厚1.5nm)が形成された。
<Mg蒸気との固気反応>図1(2)参照
上記準備した出発材料すなわち〔Siコア/SiOシェル〕構造のナノ粒子を
Ar雰囲気で650℃に加熱し、Mg蒸気中で3hr保持した。なお、加熱は600℃〜800℃で行うことができる。
これにより、SiコアおよびSiOシェルがMg蒸気と反応し、図示したようにMgSiナノ粒子およびMgOナノ粒子(粒径20nm)が複合した複合ナノ粒子が生成した。
<焼結>
複合ナノ粒子(粉末)をカーボンダイス中にセットし850℃で焼結した。
これにより、MgSiマトリクス中にMgOナノ粒子が15vol%分散したナノコンポジット熱電変換材料が得られた。なお、焼結は700〜1000℃で行うことができる。
後掲の表1に、作製条件とともに、得られた試料の詳細を示す。
〔実施例2〕
本発明により、下記の手順および条件で、Mg(Si0.6Ge0.4)/MgOナノコンポジット熱電変換材料を作製した。作製過程を図3に示す。
<出発材料の準備>図3(1A)〜(1D)参照
本実施例においては、図3(1A)に示すように、表面に酸化膜(Si,Ge)Oを有し、内部が(Si,Ge)から成るナノ粒子すなわち(Si,Ge)コアと(Si,Ge)Oシェルとから成るコア/シェル構造を有するナノ粒子を出発材料として用いた。
原料として市販の(Si0.5Ge0.5)粉末(粒径約10μm)を粉砕用メディア(粒径1mm)とともにボールミル容器内にセットした。エタノール溶媒中で遊星ボールミル装置にて回転数900rpmでナノサイズ(粒径100nm)にまで粉砕した。雰囲気は大気中であった。
上記の粉砕中に、溶媒のエタノール中に僅かに存在する水分および雰囲気の大気中の酸素と(Si0.5Ge0.5)粉末粒子とが反応し、微細化されながら(Si0.5Ge0.5)粒子表面に酸化膜(Si0.5Ge0.5)O(膜厚4nm)が形成された。
図3(1B)〜(1D)に、(Si0.5Ge0.5)コアと酸化膜(Si0.5Ge0.5)Oシェルから成るコア/シェル構造について、(1B)TEM像、(1C)その拡大像、(1D)FELSライン分析チャート((1C)の線A−B上)を示す。
<Mg蒸気との固気反応>図3(2)参照
上記準備した出発材料すなわち〔(Si0.5Ge0.5)コア/(Si0.5Ge0.5)Oシェル〕構造のナノ粒子をAr雰囲気で650℃に加熱し、Mg蒸気中で3hr保持した。なお、加熱は600℃〜800℃で行うことができる。
これにより、(Si0.5Ge0.5)コアおよび(Si0.5Ge0.5)OシェルがMg蒸気と反応し、図示したようにMg(Si0.6Ge0.4)ナノ粒子およびMgOナノ粒子(粒径40nm)が複合した複合ナノ粒子が生成した。
<焼結>
複合ナノ粒子(粉末)をカーボンダイス中にセットし850℃で焼結した。
これにより、図3(3A)、(3B)に示すように、Mg(Si0.6Ge0.4)マトリクス中にMgOナノ粒子が10vol%分散したナノコンポジット熱電変換材料が得られた。なお、焼結は700〜1000℃で行うことができる。
後掲の表1に、作製条件とともに、得られた試料の詳細を示す。
〔実施例3〕
本発明により、実施例2と同様の手順および条件で、Mg(Si0.6Ge0.4)/MgOナノコンポジット熱電変換材料を作製した。
ただし、<出発材料の準備>において、遊星ボールミル装置による粉砕を、粉採用メディア粒径5mmで400rpmおよび粉砕用メディア粒径1mmで900rpmの2段階で行い、実施例と同じく粒径50nmまで行った。
上記の粉砕中に、(Si0.5Ge0.5)粒子表面に実施例2より薄い酸化膜(Si0.5Ge0.5)O(膜厚2nm)が形成された。
実施例2と同一条件の<Mg蒸気との固気反応>により、Mg(Si0.6Ge0.4)ナノ粒子および実施例2より細かいMgOナノ粒子(粒径30nm)が複合した複合ナノ粒子が生成した。
実施例2と同一条件の<焼結>により、Mg(Si0.6Ge0.4)マトリクス中にMgOナノ粒子が実施例2より多い10vol%分散したナノコンポジット熱電変換材料が得られた。
後掲の表1に、作製条件とともに、得られた試料の詳細を示す。
≪比較例≫
比較のために、下記の比較例試料を作製した。
〔比較例1〕
フォノン散乱粒子としてのMgOナノ粒子を含まず、実施例1のマトリクスMgSiのみから成る熱電変換材料を作製した。下記<出発材料の準備>以外は実施例1と同一条件であった。
<出発材料の準備>
遊星ボールミルによる粉砕を、溶媒としてシクロヘキサン(無水)を用い窒素ガス雰囲気中で行った。これによりSiナノ粒子の表面に酸化膜は形成しなかった。結局、出発材料はSiナノ粒子(粒径50nm:実施例1と同サイズ)であった。
後掲の表1に、作製条件とともに、得られた試料の詳細を示す。
〔比較例2〕
フォノン散乱粒子としてのMgOナノ粒子を含まず、実施例2のマトリクスMg(Si0.6Ge0.4)のみから成る熱電変換材料を作製した。下記<出発材料の準備>以外は実施例2と同一条件であった。
<出発材料の準備>
遊星ボールミルによる粉砕を、溶媒としてシクロヘキサン(無水)を用い窒素ガス雰囲気中で行った。これによりSiナノ粒子の表面に酸化膜は形成しなかった。結局、出発材料は(Si0.5Ge0.5)ナノ粒子(粒径100nm:実施例2と同サイズ)であった。
後掲の表1に、作製条件とともに、得られた試料の詳細を示す。
〔比較例3〕
出発材料として、Mg(Si0.6Ge0.4)マトリクス材粒子(50μm)およびフォノン散乱粒子材MgOナノ粒子(20nm、10vol%)を用いて、固気反応は行わずに、実施例3と同じマトリクス/フォノン散乱粒子の組み合わせのMg(Si0.6Ge0.4)/MgOナノコンポジット熱電変換材料を作製した。
遊星ボールミルによる粉砕を、実施例3と同じ粉砕用メディアおよび回転数で、溶媒としてシクロヘキサン(無水)を用い窒素ガス雰囲気中で行った。
後掲の表1に、作製条件とともに、得られた試料の詳細を示す。
表1に示すように、本発明による実施例1〜3は、比較例1〜3に対して熱伝導率κが低減し、出力因子PFが向上しており、高い熱電性能が達成された。
出発原料として、Siを用いた実施例1に比べて、(Si,Ge)を用いた実施例2、3は、MgSiより高い熱電性能を発揮するMg(Si,Ge)を熱電変換材料マトリクスとしたナノコンポジット熱電変換材料を作製することができる。
本発明によれば、Mg(Si,Ge)系ナノコンポジット熱電変換材料を製造する方法が提供される。

Claims (2)

  1. 0<x≦1であり、表面酸化膜(SiGe1−x)Oを有する(SiGe1−x)ナノ粒子を、Mg蒸気と接触させることにより、Mg(SiGe1−x)ナノ粒子とMgOナノ粒子とから成る複合ナノ粒子を形成する工程、および
    上記複合ナノ粒子を焼結する工程
    を含むことを特徴とするMg(Si,Ge)系ナノコンポジット熱電変換材料の製造方法。
  2. 請求項1において、Si,Geナノ粒子の粒径が10〜100nmであり、表面酸化膜(Si,Ge)Oの厚さが0.3〜35nmであることを特徴とするMg(Si,Ge)系ナノコンポジット熱電変換材料の製造方法。
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