JP2015136791A - 印刷物作成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作端末側での通常搬送態様と引き剥がし搬送態様とを区別した処理を不要とすることで、操作端末の制御や構成の簡素化を図る。【解決手段】ラベル作成装置1は、印字ヘッド61と、印字後の被印字部3aを被印字テープ3Aの剥離材3cから引き剥がし可能な剥離板200と、プラテンローラ66と、ピンチローラ201と、第1排出口6Aと、第2排出口6Bと、を有し、外部端末90からの長搬送コマンド及び短搬送コマンドの両方を入力し、長搬送コマンドに従い印字後の被印字テープ3Aを引き剥がしを経ることなく第1排出口6Aへ搬送し、若しくは、短搬送コマンドに従い、被印字部3aが引き剥がされた剥離材3cを第2排出口6Bへ搬送しつつ被印字部3aを第1排出口6Aへ搬送するように、プラテンローラ66及びピンチローラ201を制御する。【選択図】図7

Description

本発明は、被印字テープに所望の印字を形成して印刷物を作成する印刷物作成装置に関する。
略テープ状の剥離材(台紙)に対し複数の被印字部(ラベル)が離散的に配置された被印字テープ(ロール紙)に対して印字を行う印刷物作成装置(ピーラー付きプリンタ)が知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、ロールから繰り出されて搬送される上記被印字テープに備えられた複数の上記被印字部それぞれに対し、順次印字形成が行われる。
このとき、この従来技術においては、上記被印字テープの搬送態様に関して、通常搬送態様(ラベル連続発行モード)と引き剥がし搬送態様(ラベル剥離発行モード)が用意されている。通常搬送態様の場合には、被印字テープロールから繰り出された被印字テープの被印字部に印字が形成された後、被印字テープは、剥離手段(ピーラー軸)での引き剥がしが行われることなく、被印字部と剥離材とが一体となった状態でそのまま排出口へと導かれる。この場合は、複数の被印字部に対応した長い距離の被印字テープの搬送が行われ、各被印字部に対応する印字形成が行われる。
一方、上記引き剥がし搬送態様の場合には、上述と同様にロールから繰り出された被印字テープの被印字部に印字が形成された後に、剥離手段において被印字部の引き剥がしが行われる。この場合は、(上記通常搬送態様の場合とは異なり)1つずつ間欠的に作成が行われる。すなわちまず、複数の被印字部のうち1つの被印字部(最初の順番の被印字部)に対応した短い距離の被印字テープの搬送が行われ、当該被印字部に対応する印字形成が行われた後、剥離材に付着した状態で搬送が停止される(操作者による上記取り出し待ちの状態となる)。操作者が上記最初の順番の被印字部を取り出すと、次の順番の印刷物の作成動作が開始される。以下、搬送・印字形成→搬送停止・取り出し待ち、を繰り返すことで、複数の被印字部への印字形成(言い替えれば複数の印刷物の作成)が間欠的に順次行われる。
特許4967337号公報
ところで、上記のように2つの搬送態様を備えた印刷物作成装置を、操作端末での操作に基づき搬送制御する場合がある。この場合には、上記通常搬送態様の実行時には、相対的に長い搬送距離(複数の被印字部すべてを一括して搬送する際の上記長い距離)の搬送を指示する指示信号を操作端末から出力する必要がある。一方、上記引き剥がし搬送態様の実行時には、相対的に短い搬送距離(上記1つの印字部のみを搬送する際の上記短い距離)の搬送を指示する指示信号を操作端末から出力する必要がある。この結果、印刷物作成時において、操作端末側では、上記2種類の指示信号を切り替えて使い分けるために、上記通常搬送態様であるか上記引き剥がし搬送態様であるかを区別した処理を常に行う必要があり、操作端末における制御や構成が複雑化する。
本発明の目的は、操作端末側での通常搬送態様と引き剥がし搬送態様とを区別した処理を不要とすることで、操作端末の制御や構成の簡素化を図ることができる印刷物作成装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、装置外郭を構成する筐体と、略テープ状の剥離材に対して粘着剤を介し複数の被印字部を離散的に配置した、被印字テープを巻回した被印字テープロールが配置されるロール配置部と、前記ロール配置部に配置された前記被印字テープロールから繰り出された前記被印字テープの前記被印字部に対し所望の印字を行う印字手段と、前記印字手段により前記被印字部に印字が形成された後の前記被印字テープの前記剥離材から当該被印字部を引き剥がし可能な剥離手段と、前記筐体に設けられ、前記被印字部に印字が形成された後の前記被印字テープ、若しくは、印字が形成された後に引き剥がされた前記被印字部を、当該筐体の外部へ排出する第1排出口と、前記筐体のうち前記第1排出口とは別の部位に設けられ、前記剥離手段により前記被印字部が引き剥がされた前記剥離材を前記筐体の外部へ排出する第2排出口と、を有し、操作端末からの操作に基づき、前記印字が形成された前記被印字部からなる印刷物を作成する印刷物作成装置であって、前記被印字テープロールから繰り出され前記被印字部に印字が形成された後の前記被印字テープを、前記剥離手段での前記引き剥がしを経ることなく前記第1排出口へと導くように搬送する通常搬送態様、若しくは、前記剥離手段での前記被印字部の引き剥がしを経て、前記剥離材を前記第2排出口へ導きつつ前記被印字部を前記第1排出口へと導くように搬送する引き剥がし搬送態様、のいずれか一方の態様により搬送する、搬送手段と、複数の前記印刷物の連続作成に対応した、相対的に長い第1搬送距離の搬送を指示する第1搬送指示信号、及び、複数の前記印刷物の間欠作成に対応した、相対的に短い第2搬送距離の搬送を指示する第2搬送指示信号、の両方を、前記操作端末より入力する、搬送指示信号入力手段と、前記搬送手段に対する搬送態様として前記通常搬送態様が実行される場合には、前記第1搬送指示信号に基づき第1搬送距離の搬送を行うように前記搬送手段を制御し、前記搬送手段に対する搬送態様として前記引き剥がし搬送態様が実行される場合には、前記第2搬送指示信号に基づき第2搬送距離の搬送を行うように前記搬送手段を制御する、搬送制御手段と、を有することを特徴とする。
本願発明においては、操作端末からの操作に基づき、搬送手段により搬送される被印字テープに対して印字手段が印字形成を行うことで、印刷物の作成が行われる。すなわち、被印字テープは、略テープ状の剥離材に対し被印字部が粘着剤を剥離可能に粘着されることにより構成されており、複数の被印字部が剥離材上に離散的に配置されている。この被印字テープは、ロール配置部に配置された被印字テープロールから繰り出される。繰り出されて搬送される上記被印字テープに備えられた複数の上記被印字部それぞれに対し、印字手段によって順次印字形成が行われ、印字形成後の被印字部によって印刷物が構成される。
ここで、上記のような印刷物の作成動作において、本願発明においては、被印字テープの搬送態様として、2種類の搬送態様(通常搬送態様と引き剥がし搬送態様)が用意されている。
上記通常搬送態様の場合には、被印字テープロールから繰り出された被印字テープの被印字部に印字が形成された後、被印字テープは、上記剥離手段での引き剥がしが行われることなく、(被印字部と剥離材とが一体となった状態で)そのまま第1排出口へと導かれる。この場合は、例えば、操作端末から複数の印刷物を一括して作成する操作がなされたときには、複数の被印字部に対応した長い距離の被印字テープの搬送が行われ、各被印字部に対応する印字形成が行われる。これによって、それぞれ印字形成された複数の被印字部(=印刷物)が剥離材と一体となった状態(言い替えれば複数の印刷物が剥離材で連結された状態)で、第1排出口から筐体外へ排出される。
一方、上記引き剥がし搬送態様の場合には、上述と同様に被印字テープロールから繰り出された被印字テープの被印字部に印字が形成された後に、剥離手段において被印字部の引き剥がしが行われる。この引き剥がしによって被印字部が分離した剥離材は第2排出口へと導かれ、引き剥がさされた被印字部は第1排出口へと導かれる。この場合は、引き剥がされた被印字部は裏面側(剥離材に貼り付いていた側)に粘着剤が露出した状態で第1排出口から排出される。通常は、このときに被印字部が第1排出口及びその周囲に貼り付くのを防止するために、上記剥離材からの引き剥がしが完了する寸前、すなわち被印字部の搬送方向上流側端部は剥離材に付着した状態で、搬送が停止される。この印字形成後の被印字部は、操作者の手動操作によって第1排出口から完全に取り出されることとなる。したがって、例えば、上記のように操作端末から複数の印刷物を一括して作成する操作がなされたときには、(上記通常搬送態様の場合とは異なり)1つずつ間欠的に作成が行われる。すなわちまず、複数の被印字部のうち1つの被印字部(最初の順番の被印字部)に対応した短い距離の被印字テープの搬送が行われ、当該被印字部に対応する印字形成が行われた後、上記のように上流側端部が剥離材に付着した状態で搬送が停止される(操作者による上記取り出し待ちの状態となる)。操作者が上記最初の順番の被印字部を取り出すと、次の順番の印刷物の作成動作が開始される。すなわち、当該次の順番の被印字部に対応して上記短い距離の被印字テープの搬送が行われて印字形成が行われた後、再び上記同様に搬送が停止して取り出し待ちとなる。以下、上記同様の、搬送・印字形成→搬送停止・取り出し待ち、を繰り返すことで、複数の被印字部への印字形成(言い替えれば複数の印刷物の作成)が間欠的に順次行われる。
ここで、本願発明では、上記のような異なる距離の搬送を区別して実行するための制御が、印刷物作成装置側のみの機能により実行される。すなわち、操作端末からは、相対的に長い第1搬送距離(複数の被印字部すべてを一括して搬送する際の上記長い距離)の搬送を指示する第1搬送指示信号と、相対的に短い第2搬送距離(上記1つの印字部のみを搬送する際の上記短い距離)の搬送を指示する第2搬送指示信号との両方が出力される。これら2つの搬送指示信号は、本願発明の印刷物作成装置に備えられた搬送指示信号入力手段によって、入力される。
そして、搬送制御手段は、これら入力された2つの搬送指示信号のうちいずれか一方を選択的に用いて上記搬送制御を行う。すなわち、上記通常搬送態様の実行時には、搬送制御手段は、上記2つの搬送指示信号のうち上記第1搬送指示信号に従い(言い替えれば第2搬送指示信号は無視し)、上記第1搬送距離の搬送を行うように搬送手段を制御する。上記引き剥がし搬送態様の実行時には、搬送制御手段は、上記2つの搬送指示信号のうち上記第2搬送指示信号に従い(言い替えれば第1搬送指示信号は無視し)、上記第2搬送距離の搬送を行うように搬送手段を制御する。
これにより、印刷物作成時には、操作端末側では、上記第1搬送指示信号と第2搬送指示信号との両方を常に出力すれば足りるので、上記通常搬送態様であるか上記引き剥がし搬送態様であるかを区別した処理を特に行う必要がない。したがって、搬送指示信号を切り替える機能が不要となり、操作端末における制御や構成の簡素化を図ることができる。また、複数の印刷物の作成の際において、操作端末を印刷物作成装置と接続した状態で当該複数の印刷物分の搬送指示信号(第1搬送指示信号及び第2搬送指示信号)を印刷物作成装置へと出力した後、上記接続を切り離し、その後は印刷物作成装置側で独立して上記2つの搬送態様(通常搬送態様及び引き剥がし搬送態様)のうちいずれかを選択的に実行することもできる。この場合、上記搬送指示信号の送受後は、例えば印刷物作成装置を適宜に持ち運んで操作端末から離れた別の場所で(上記いずれかの搬送態様を選択しつつ)印刷物の作成を行うことができ、特に利便性を向上することができる。
本発明によれば、操作端末側での通常搬送態様と引き剥がし搬送態様とを区別した処理を不要とし、操作端末の制御や構成の簡素化を図ることができる。
本発明の一実施形態のラベル作成装置の外観を示す斜視図である。 ラベル作成装置において、上カバーユニットを開放し、ロールを装着した状態を表す斜視図である。 ラベル作成装置において、上カバーユニットを開放し、ロールを外した状態を表す斜視図である。 ラベル作成装置の全体構造を表す側断面図である。 ラベル作成装置の制御系を表す機能ブロック図である。 通常搬送態様を表す説明図、及び、引き剥がし搬送態様を表す説明図である。 ラベル作成処理時にCPUによって実行される処理手順を表すフローチャートである。 引き剥がし搬送態様による搬送の際に実行される、第1印字向き、第2印字向き、第3印字向き、及び、第4印字向きをそれぞれ表す説明図である。 ステップS100の通常印字処理を表すフローチャートである。 ステップS200の引き剥がし印字処理を表すフローチャートである。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
<外観概略構成>
まず、図1を用いて、本実施形態のラベル作成装置1(印刷物作成装置に相当)の外観概略構成を説明する。なお、以下の説明において、前・後方向、左・右方向、上・下方向は、図1等の各図中に適宜示す矢印の方向を表す。
図1において、ラベル作成装置1は、フロントパネル6を備えた筐体2と、上カバーユニット5とを有している。これら筐体2及び上カバーユニット5は例えば樹脂製である。上カバーユニット5は、タッチパネル部5Aと、略矩形状の液晶パネル部5Bと、操作ボタン部5Cと、を備えている。
上カバーユニット5は、後方端部において筐体2に回転軸部2a(後述の図4参照)を介して回動可能に接続されており、これにより上カバーユニット5は筐体2に対し開閉可能な構造となっている。なお、上カバーユニット5の下部には、上記筐体2の一部を構成する筐体カバー部2Aが一体に構成されており、上カバーユニット5の開閉時には、筐体カバー部2Aも一体となって開閉する(後述の図2、図3等を参照)。
液晶パネル部5Bは、後方端部においてタッチパネル部5Aに回転軸部5a(後述の図4参照)を介して回動可能に接続されており、これにより液晶パネル部5Bはタッチパネル部5Aに対し開閉可能な構造となっている。
操作ボタン部5Cは、上カバーユニット5の前方寄りの上面位置に設けられ、ラベル作成装置1の電源ボタン7Aや、周辺機器作動状態を表示させるためのステータスボタン7B、被印字テープ3Aの頭出し搬送や印字向きの指定等の操作を行う操作ボタン7C等が配置されている。
筐体2の左右の両側壁には、解除つまみ17が設けられている。この解除つまみ17を上方に押し上げることによって、筐体2への上カバーユニット5の係止が解除され、上カバーユニット5が開放可能な状態となる。
フロントパネル6には、第1排出口6Aと、当該第1排出口6Aよりも下方側の部位に位置する第2排出口6Bとが、設けられている。また、フロントパネル6のうち第2排出口6Bを備えた部分は、例えば後述の被印字テープ3Aの設置や排紙等の便宜を図るために、前方側へ回動可能な開閉蓋6Cとなっている。
第1排出口6Aは、上カバーユニット5を閉じ状態としたときに、筐体2の前面側上縁部と上記上カバーユニット5の前面側下縁部とによって形成される。なお、上カバーユニット5の第1排出口6A側における下縁部内側には、切断刃8が下方に向けて付設されている(後述する図2、図3等も参照)。
<内部構造>
次に、図2、図3、及び図4を用いて、本実施形態のラベル作成装置1の内部構造を説明する。
図2及び図3に示すように、ラベル作成装置1は、筐体2の内部空間の後方に、凹状のロール収納部4(ロール配置部に相当)を有している。ロール収納部4は、所望の幅の被印字テープ3Aをロール状に巻回したロール3(被印字テープロールに相当)を、被印字テープ3Aがロール上側より繰り出されるように収納する。
ロール3は、上記被印字テープ3Aの巻回の軸線を、前後方向と直交する左右方向となる状態で、回転可能にロール収納部4に収納されている。
<被印字テープ>
ロール3を構成する被印字テープ3Aには、図4中拡大図中に示すように、例えば値札等に使用されるラベル台紙Lが剥離材3c上に長手方向に沿って離散的に連続配置されている。すなわち、ラベル台紙Lは、この例では2層構造となっており、印字ヘッド61(印字手段に相当)によって印字が形成される被印字部3aと、粘着剤3bと、の順で積層されている。そして、ラベル台紙Lは、上記粘着剤3bの粘着力により所定間隔おきに剥離材3cの一方側の面に接着されている。すなわち、被印字テープ3Aは、ラベル台紙Lが接着された部分では被印字部3a、粘着剤3b、及び剥離材3cの3層構造となっており(図4中拡大図参照)、ラベル台紙Lが接着されていない部分(すなわちラベル台紙L同士の間の部分)では、剥離材3cのみの1層構造となっている。印字が完了したラベル台紙Lは、最終的に剥離材3cが剥がされることで印字ラベル(印刷物に相当。図示せず)として所定の物品等の被着体に貼り付けられる。
<支持ローラ>
ロール収納部4の底面部には、3つの支持ローラ51〜53が設けられている。支持ローラ51〜53は、プラテンローラ66が回転駆動されてロール3より被印字テープ3Aを引き出す際に、少なくとも2つのローラがロール3の外周面に接触することにより、従動的に回転してロール3を回転可能に支持する。これら3つの支持ローラは、ロール3に対する周方向位置がそれぞれ異なっており、前方から後方に向かって、ロール3の周方向に沿って、第1支持ローラ51、第2支持ローラ52、及び第3支持ローラ53、の順に配置されている。これら第1〜第3支持ローラ51〜53は、上記左右方向(言い換えればロール幅方向)に複数の部分に分割されており、ロール幅に応じてロール3が搭載された部分だけが回転するようになっている。
<ガイド部材>
一方、ロール収納部4にはまた、ロール3の右側の端面3Rに接触して被印字テープ3Aを左右方向(すなわちテープ幅方向。以下同様)にガイドする第1ガイド部材20Aと、ロール3の左側の端面3Lに接触して被印字テープ3Aを左右方向にガイドする第2ガイド部材20Bと、が設けられている。これら第1ガイド部材20A及び第2ガイド部材20Bは、上記左右方向に沿って進退することで互いに遠近可能となっている。そして、ロール3に対し、第1ガイド部材20Aが右側から接触するとともに第2ガイド部材20Bが左側から接触することにより、ロール3を両側から挟み込みつつ、被印字テープ3Aをガイドする。このように両ガイド部材20A,20Bは、左右方向に沿って進退可能に設けられていることから、収納したロール3の幅に応じて両ガイド部材20A,20Bを進退させ位置を調整することで、任意な幅のロール3に対し、両ガイド部材20A,20Bでロール3を挟み込み、被印字テープ3Aの幅方向をガイドすることができる。
<プラテンローラ、印字ヘッド、及びその周辺構造>
一方、図4に示すように、上カバーユニット5の前端部下側には上記印字ヘッド61が設けられている。また、この印字ヘッド61に上下方向に対向するように、筐体2の前端部上側に、上記プラテンローラ66が設けられている。プラテンローラ66のローラ軸66Aは、軸方向両端に設けたブラケット65により回転自在に軸支されており、またローラ軸66Aの一方の軸端には、プラテンローラ66を駆動するギア(図示省略)が固定されている。
このとき、筐体2におけるプラテンローラ66の配置位置は、上カバーユニット5における印字ヘッド61の取り付け位置と対応している。操作者によりロール収納部4に収納されたロール3は、手で被印字テープ3Aをつまんでロール3から搬送方向に引き出した状態にロール収納部4にセットされる。そして、上カバーユニット5を閉じることによって、上カバーユニット5側に設けられた印字ヘッド61と、筐体2側に設けられたプラテンローラ66とで被印字テープ3Aが挟持され、印字ヘッド61による印字が可能な状態になる。また上カバーユニット5を閉じることによって、プラテンローラ66のローラ軸66Aに固定された上記ギアが、筐体2側の図示しないギア列に噛合し、ステッピングモータ等で構成される搬送用モータ180(後述の図5参照)によりプラテンローラ66を回転駆動する。これにより、プラテンローラ66は、ロール収納部4に収納されたロール3より被印字テープ3Aを繰り出し、被印字テープ3Aをそのテープ幅方向を左右方向とした姿勢で搬送する。
印字ヘッド61は、その中間部を軸支されると共に適宜のバネ部材(図示せず)により下方に付勢される、支持部材62(後述の図6参照)の一端に固定されている。解除つまみ17によって上カバーユニット5を開放状態にすることで、印字ヘッド61はプラテンローラ66から離間した状態となる(図3等参照)。一方、上カバーユニット5を閉じることによって、バネ部材の付勢力により印字ヘッド61は被印字テープ3Aをプラテンローラ66に押圧付勢し、印字可能な状態となる。
なお、上記ロール3は、この例では、上記ラベル台紙Lが径方向外側となるように、被印字テープ3Aがロール状に巻回されて構成されている。その結果、被印字テープ3Aはラベル台紙L側の面を上方とした状態でロール3の上側から繰り出され(図4中の破線参照)、被印字テープ3Aの上側に配置された印字ヘッド61によって印字形成される。
また、プラテンローラ66よりも前方側には、被印字テープ3Aをプラテンローラ66の下方側へ折り返すことで、剥離材3cから上記被印字部3a及び粘着剤3bを引き剥がすための、剥離板200(剥離手段に相当)が設けられている。上記剥離板200により剥離材3cから引き剥がされた印字済みの被印字部3a及び粘着剤3b(印字済みのラベル台紙L)は、剥離板200のさらに前方側に位置する上記第1排出口6Aを介し筐体2の外部へ排出される。切断刃8は、上記第1排出口6Aを介し筐体2の外部へ排出される被印字3a及び粘着剤3bを、操作者が所望の位置で切断するのに用いられる。
一方、プラテンローラ66の下方には、プラテンローラ66の回転に従動して回転するピンチローラ201が設けられている。ピンチローラ201は、上記剥離板200により下方側へ折り返された剥離材3cをプラテンローラ66との間に挟み込んで搬送する。上記ピンチローラ201により搬送された上記剥離材3cは、上記第2排出口6Bから筐体2の外部へ排出される。なお、このピンチローラ201は、適宜の支持部材(図示せず)を介し、上記開閉蓋6Cに設けられている。ピンチローラ201とプラテンローラ66とが、各請求項記載の搬送手段に相当している。
<基準位置検出センサ、排出口ラベル検出センサ、引き剥がし搬送経路検出センサ>
ロール収納部4の前方側には、被印字テープ3Aの搬送経路に、凹部載置面であるセンサ配置部102が設けられている。このセンサ配置部102には、上記被印字テープ3Aの所定の基準位置を光学的に検出するための基準位置検出センサ100が設けられている。基準位置検出センサ100は、種々の幅を備えた複数種類の被印字テープ3Aが用いられる場合に備えて、センサ配置部102において、被印字テープ3Aの搬送方向に直交する当該被印字テープ3Aの幅方向(すなわち上記左右方向)に沿って移動可能に配置されている。基準位置検出センサ100は、発光部(図示せず)及び受光部(図示せず)を有する公知の透過型光学センサからなり、発光部と受光部とは被印字テープ3Aの搬送経路を挟んで対向配置される。基準位置検出センサ100は、発光部より発光された光が被印字テープ3Aを透過した透過光を受光部により受光して、このときの被印字テープ3Aの台紙Lが接着された部分(被印字部3a、粘着剤3b、及び剥離材3cの3層構造)と、ラベル台紙Lが接着されていないラベル台紙L同士の間の部(剥離材3cのみの1層構造)との、例えば厚みの相違による受光量の差に基づき、ラベル台紙Lの搬送方向における端部位置を基準位置として検出する。
また、第1排出口6Aには、該第1排出口6Aから排出される印字ラベル(印字後の被印字部3a。以下適宜、単に「印字ラベルL」という)の有無を検出するための排出口ラベル検出センサ110が設けられている。排出口ラベル検出センサ110は、発光部(図示せず)及び受光部(図示せず)を有する公知の反射型光学センサからなり、発光部と受光部とは第1排出口6Aの被印字テープ3Aの搬送経路の一方側、例えば下側に配置される。排出口ラベル検出センサ110は、発光部より発光された光が被印字テープ3Aで反射された反射光を受光部により受光して、このときの受光の有無(又は受光量の差)により、第1排出口6Aにおける印字ラベルLの存在の有無を検出する。
さらに、第2排出口6Bには、当該第2排出口6Bから排出される剥離材3cの有無を検出するための引き剥がし搬送経路検出センサ120(搬送経路検出手段に相当)が設けられている。引き剥がし搬送経路検出センサ120は、発光部(図示せず)及び受光部(図示せず)を有する公知の反射型光学センサからなり、発光部と受光部とは第2排出口6Bの剥離材3cの搬送経路の一方側、例えば下側に配置される。引き剥がし搬送経路検出センサ120は、発光部より発光された光が引き剥がし後の剥離材3cで反射された反射光を受光部により受光して、このときの受光の有無(又は受光量の差)により、第2排出口6Bにおける剥離材3cの存在の有無を検出する。
<制御系>
図5に示すように、ラベル作成装置1は、所定の演算を行う演算部を構成するCPU210を備えている。CPU210は、RAM130の一時記憶機能を利用しつつROM140に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行い、それによってラベル作成装置1全体の制御を行う。CPU210には、上記液晶パネル部5B、上記タッチパネル部5A、上記RAM130、上記ROM140、上記基準位置検出センサ100、上記排出口ラベル検出センサ110、及び、上記引き剥がし搬送経路検出センサ120が接続されている。また、CPU100には、上記プラテンローラ66を駆動する上記搬送用モータ180の駆動制御を行うモータ駆動回路160、及び、上記印字ヘッド61の発熱素子の通電制御を行う印字ヘッド制御回路170が接続されている。ROM140には、ラベル作成処理を実行するための制御プログラム(後述の図7〜図10のフローを実行する制御プログラムを含む)等が記憶されている。
また、CPU210には、パーソナルコンピュータ(PC)等からなる外部端末190(操作端末に相当)が有線又は無線を介し情報送受信可能に接続されている。操作者は、上記外部端末190で作成した所望の印刷データを、外部端末190から受信して入力することができる。あるいは、操作者は、タッチパネル部5Aを操作して所望の印刷データを入力することもできる。また、この例では、操作者は、上記タッチパネル部5Aに表示された適宜の印字向き指定ボタン(印字向き指定手段に相当)、若しくは、上記操作ボタン7C(印字向き指定手段に相当)により被印字部3aへの印字の向き(詳細は後述)を選択することもできる。
<基本動作>
上記のように構成されたラベル作成装置1は、上記外部端末190からの操作に基づき、プラテンローラ66により搬送される被印字テープ3Aに対して印字ヘッド61が印字形成を行うことで、上記印字ラベルLの作成が行われる。すなわち、被印字テープ3Aがロール収納部4に配置されたロール3から繰り出され搬送される。その際、上記被印字テープ3Aに備えられた複数の上記被印字部3aそれぞれに対し、印字ヘッド61によって順次印字形成が行われ、印字形成後の被印字部3aによって上記印字ラベルLが構成される。
<2種類の搬送態様>
ここで、本実施形態のラベル作成装置1では、被印字テープ3Aの搬送態様として、通常搬送態様と引き剥がし搬送態様の2種類が選択的に実現される。これら2種類の搬送態様を図6(a)及び図6(b)により説明する。
<通常搬送態様>
図6(a)は、上記通常搬送態様を表している。この場合は、操作者がロール収納部4にロール3を収納してセットする際、収納されたロール3から手動で被印字テープ3Aを引き出して、剥離板200で被印字部3aを引き剥がすことなく被印字テープ3Aを第1排出口6Aの位置まで導出し、その状態で上カバーユニット5を閉じてロール3のセットを完了する。こうしてロール3のセットが完了後、プラテンローラ66の回転によりロール3から繰り出された被印字テープ3Aは、印字ヘッド61により被印字部3aに印字が形成された後、上記剥離板200での引き剥がしが行われることなく、(被印字部3aと剥離材3cとが一体となった状態で)そのまま第1排出口6Aへと導かれる。この場合は、例えば、外部端末190から複数(例えば5枚)の印字ラベルLを一括して作成する操作がなされたときには、複数(この例では5つ)の被印字部3aに対応した長い距離(第1搬送距離に相当)の被印字テープ3Aの搬送が行われ、各被印字部3aに対応する印字形成が行われる。上記の例では、上記搬送距離は、1つの被印字部3に対応した搬送距離をDとすると、D×5=5Dとなる。これによって、それぞれ印字形成された複数の被印字部3a(=印字ラベルL)が剥離材3cと一体となった状態(言い替えれば複数の印字ラベルLが剥離材3cで連結された状態)で、第1排出口6Aから筐体2外へと排出される。
<引き剥がし搬送態様>
図6(b)は、上記引き剥がし搬送態様を表している。この場合、操作者は、収納されたロール3から手動で被印字テープ3Aを引き出して、第1排出口6Aの位置に導出する(その際、被印字テープ3Aから被印字部3aを剥離板200のところまで数枚、引き剥がして除去してもよい)一方、引き出した被印字テープ3Aから引き剥がして分離した剥離材3cを剥離板200を経てプラテンローラ66の下方に折り返して第2排出口6Bの位置まで導出する。その後、操作者は、開閉蓋6Cを閉めて、開閉扉6Cに設けられたピンチローラ201とプラテンローラ66とで剥離材3cを挟持させ、上カバーユニット5を閉じてロール3のセットを完了する。こうしてロール3のセットが完了後、上述と同様にロール3から繰り出された被印字テープ3Aの被印字部3aに印字が形成された後に、図示のように、剥離板200において被印字部3aの引き剥がしが行われる。この引き剥がしによって被印字部3a(粘着剤3bつき)が分離した剥離材3cは第2排出口6Bへと導かれ、引き剥がされた被印字部3a(粘着剤3bつき)は第1排出口6Aへと導かれる。この場合は、引き剥がされた被印字部3aは裏面側(剥離材3cに貼り付いていた側)に粘着剤3bが露出した状態で第1排出口6Aから排出される。
このとき、本実施形態では、上記排出時に被印字部3aが第1排出口6A及びその周囲に貼り付くのを防止するために、上記剥離材3cからの引き剥がしが完了する寸前、すなわち被印字部3aの搬送方向上流側端部は剥離材3cに付着した状態で、搬送が停止される(後述の図10のステップS260及びステップS270参照)。この印字形成後の被印字部3aは、操作者の手動操作によって第1排出口6Aから完全に取り出されることとなる。したがって、例えば、上記のように外部端末190から複数の印字ラベルLを一括して作成する操作がなされたときには、(上記通常搬送態様の場合とは異なり)1つずつ間欠的に作成が行われる。すなわちまず、複数(例えば5枚)の被印字部3aのうち1つの被印字部3a(最初の順番の被印字部3a)に対応した短い距離(第2搬送距離に相当。上記の例に沿うと、この場合は上記Dとなる)の被印字テープ3Aの搬送が行われる。そして、当該被印字部3aに対応する印字形成が行われた後、上記のように上流側端部が剥離材3cに付着した状態で搬送が停止される(操作者による上記取り出し待ちの状態となる)。操作者が上記最初の順番の被印字部3aを取り出すと、次の順番の印字ラベルLの作成動作が開始される。すなわち、当該次の順番の被印字部3aに対応して上記短い距離Dの被印字テープ3Aの搬送が行われて印字形成が行われた後、再び上記同様に搬送が停止して取り出し待ちとなる。以下、上記同様の、搬送・印字形成→搬送停止・取り出し待ち、を繰り返すことで、複数の被印字部3aへの印字形成(言い替えれば複数の印字ラベルLの作成)が間欠的に順次行われる。
<本実施形態の特徴>
以上において、本実施形態の最大の特徴は、前述のような搬送態様の違いに応じてそれぞれ異なる距離の搬送を実行するときの、外部端末190からラベル作成装置1への搬送制御にある。すなわち、外部端末190は、(当該2つの搬送態様を区別することなく)両搬送態様にそれぞれ対応した2つの搬送コマンドをラベル作成装置1に出力する一方、ラベル作成装置1が、上記引き剥がし搬送経路検出センサ120の検出結果に応じて、当該2つの搬送コマンドのうち実行される搬送態様に合致したものを取捨選択することで、搬送制御が行われる。
<制御手順>
上記搬送制御を含む、CPU210によって実行される処理手順を、図7のフローチャートにより説明する。図7に示すフローは、例えば例えば操作者が、ラベル作成装置1にロール3をセットし、電源を電源ボタン7AによりONすることによって開始される。
図7において、まず、ステップS10で、CPU210は、外部端末190(図中では「PC」と略記)における操作者の操作により生成された、ラベル複数枚分の印字データと、長搬送コマンド(第1搬送指示信号に相当)と、短搬送コマンド(第2搬送指示信号に相当)と、を入力する。上記長搬送コマンドは、複数枚(上記の例では5枚)の印字ラベルLを作成する場合、当該枚数(上記の例では5枚分。以下同様)の印字ラベルLに対応する搬送距離(前述の例ではD×5=5D)の搬送をラベル作成装置1に指示するための指示信号である。上記短搬送コマンドは、1枚の印字ラベルLに対応する搬送距離(前述の例ではD×1=D)の搬送をラベル作成装置1に指示するための指示信号である。すなわち、操作者が外部端末190を使用して複数枚の印字ラベルLの印字データを作成することで、当該作成された複数枚の印字データと、その枚数に対応した長搬送コマンドと、上記短搬送コマンドとが、ラベル作成装置1に送信される。ラベル作成装置1のCPU210は、送信された上記複数枚の印字ラベルLの印字データと、上記長搬送コマンドと、上記短搬送コマンドとを、このステップS10で受信して入力する。入力された印字データ、長搬送コマンド、短搬送コマンドは、RAM130に記憶される。その後、ステップS20に移る。
ステップS20では、CPU210は、引き剥がし搬送経路排出センサ120からの検出信号に基づき、剥離材3cが検出されているか否かを判定する。上述のようにして操作者により引き剥がし搬送態様に対応した引き剥がし搬送経路が形成されている(すなわち、被印字テープ3Aから分離した剥離材3cが剥離板200で折り返して第2排出口6Bへ導出されている)場合は、当該形成された引き剥がし搬送経路における剥離材3cが引き剥がし搬送経路排出センサ120によって検出(=引き剥がし搬送経路を検出)される。この場合はステップS20の判定が満たされ(ステップS20:YES)、後述のステップS40に移る。一方、上述のようにして操作者により通常搬送態様に対応した通常搬送経路が形成されている(すなわち、上記引き剥がしが行われることなく被印字テープ3Aがそのまま第1排出口6Aへ導出されている)場合は、引き剥がし搬送経路排出センサ120が剥離材3cを検出しない(言い換えれば通常搬送経路を検出する)。この場合はステップS20の判定が満たされず(ステップS20:NO)、ステップS30に移る。
ステップS30では、CPU210は、RAM130に記憶された長搬送コマンド及び短搬送コマンドのうち短搬送コマンドを消去し、長搬送コマンドをこれ以降の搬送制御において用いるべき搬送コマンドとしてセットする。その後、ステップS100に移る。
ステップS100では、CPU210は、上記ステップS30で設定された長搬送コマンドに基づく長搬送態様による被印字テープ3Aの通常印字処理(後述する)を実行して、このフローを終了する。
一方、ステップS20の判定が満たされて移行したステップS40では、CPU210は、RAM130に記憶された長搬送コマンド及び短搬送コマンドのうち長搬送コマンドを消去し、短搬送コマンドをこれ以降の搬送制御において用いるべき搬送コマンドとしてセットする。その後、ステップS50に移る。
ステップS50では、CPU210は、操作者による印字向き指定を入力する。この印字向きの指定は、上述したように、操作者が、タッチパネル部5Aに表示させた印字向き指定ボタン(あるいは操作ボタン部5C)を介して行うことができる。この印字向き指定の意義について、図8を用いて説明する。
<印字向きの設定>
本実施形態の特徴として、上記引き剥がし搬送態様の実行時に、ラベル作成装置1の傍らに位置する操作者が、ラベル作成装置1から排出される印字ラベルLに対し見やすい印字向きとなるように、印字向きを選択することができる。すなわち、上述したように、引き剥がし搬送態様が実行される際には、1つの印字ラベルLを操作者がその都度第1排出口6Aから取り出すことで、次の順番の印字ラベルLの作成が行われる。すなわちこの場合には、ラベル作成装置1の傍らに操作者が位置していることから、印字ヘッド61が、その傍らの操作者にとって見やすい向きに印字を形成すれば、便利である。
そこで、本実施形態では、図8に示すような4つの印字向き(第1印字向き〜第4印字向き)が設定可能である。図8(a)は、操作者Mがラベル作成装置1の前方側(印字ラベルLの排出方向下流側)に位置している場合に視認しやすく便利な、第1印字向きを表している。すなわち、上記引き剥がし搬送態様の実行時における第1排出口6Aからの排出方向に対応し、印字ラベルLにおいて、排出上流側がテキスト文字の上側、排出下流側がテキスト文字の下側となる(言い替えれば、印字ラベルLは文字が正立した状態で文字の下端から筐体外へと排出される)ような向きで、印字形成される。
図8(b)は、操作者Mがラベル作成装置1の後方側(印字ラベルLの排出方向上流側)に位置している場合に視認しやすく便利な、第2印字向きを表している。すなわち、上記引き剥がし搬送態様の実行時における第1排出口6Aからの排出方向に対応し、印字ラベルLにおいて、排出上流側がテキスト文字の下側、排出下流側がテキスト文字の上側となる(言い替えれば、印字ラベルLは文字が上下逆転した状態で文字の上端から筐体外へと排出される)ような向きで、印字形成される。
図8(c)は、操作者Mがラベル作成装置1の右側(印字ラベルLの幅方向他方側)に位置している場合に視認しやすく便利な、第3印字向きを表している。すなわち、上記引き剥がし搬送態様の実行時における第1排出口6Aからの排出方向に対応し、印字ラベルLにおいて、排出上流側がテキスト文字の右側、排出下流側がテキスト文字の左側、となる(言い替えれば、印字ラベルLは文字の左端から横向きに排出される)ような向きで、印字形成される。
図8(d)は、操作者Mがラベル作成装置1の左側(印字ラベルLの幅方向一方側)に位置している場合に視認しやすく便利な、第4印字向きを表している。すなわち、上記引き剥がし搬送態様の実行時における第1排出口6Aからの排出方向に対応し、印字ラベルLにおいて、排出上流側がテキスト文字の左側、排出下流側がテキスト文字の右側、となる(言い替えれば、印字ラベルLは文字の右端から横向きに排出される)ような向きで、印字形成される。
そして、操作者は、上記の第1印字向き、第2印字向き、第3印字向き、第4印字向きのうちいずれの向きで印字形成を行うかの印字向きの選択を、操作ボタン部5C(又はタッチパネル部5Aの印字向き指定ボタン)を介して行うことができる。図7におけるステップS50では、CPU210は、当該印字向きの指定(選択結果)を入力する。その後、ステップS200に移る。
ステップS200では、CPU210は、上記ステップS40で設定された短搬送コマンドに基づく短搬送態様による被印字テープ3Aの引き剥がし印字処理(後述する)を実行し、このフローを終了する。
なお、上記図7のフローにおいて、ステップS10を実行するCPU210が、各請求項記載の操作指示信号入力手段として機能する。
<通常搬送処理>
図9により、上記ステップS100の通常搬送処理を説明する。
図9において、まず、ステップS110で、CPU210は、上記モータ駆動回路160に制御信号を出力し、上記ステップS30でRAM130にセットされた長搬送コマンドに基づいて、被印字テープ3Aを搬送する。これにより、上記搬送用モータ180がプラテンローラ66を駆動し、長搬送コマンドに基づく上記第1搬送距離(前述の例に沿うと印字ラベルLを5枚作成する場合、上記した距離5D)の被印字テープ3Aの搬送を開始する。ステップS110が終了すると、ステップS120に移る。
ステップS120では、CPU210は、被印字テープ3Aが印字ヘッド61による印字開始位置まで到達したか否か(言い換えればラベル台紙Lの被印字部3aの印字領域の搬送方向前端位置に相当する位置に印字ヘッド61が正対するようになるまで、被印字テープ3Aが搬送さたか否か)を、公知の手法で判定する。印字開始位置となるまで判定が満たされず(S120:NO)、ループ待機する。印字開始位置となったら、判定が満たされて(S120:YES)、ステップS130に移る。
ステップS130では、CPU120は、上記印字ヘッド制御回路170に制御信号を出力する。これにより、印字ヘッド61の発熱素子が通電制御され、上記被印字部3aに対し、上記ステップS10で入力した印刷データに応じた印字を開始し、印字形成する。その後、ステップS140に移る。
ステップS140では、CPU210は、上記ステップS10で入力した印刷データに基づき、被印字テープ3Aの搬送方向位置が印字終了位置に達したか否かを公知の手法で判定する。印字終了位置に達していない場合は判定が満たされず(S140:NO)、上記ステップS130に戻って同様の手順を繰り返す。印字終了位置に達していたら判定が満たされ(S140:YES)、ステップS150に移る。
ステップS150では、CPU210は、上記印字ヘッド制御回路170に制御信号を出力し、印字ヘッド61の発熱素子への通電を停止する。これにより、被印字テープ3Aの被印字部3aへの印字が停止する。被印字部3aへの印字停止後の被印字テープ3Aは、剥離板200での引き剥がしが行われることなく、そのまま第1排出口6Eへと導かれる。ステップS150が終了すると、ステップS160に移る。
ステップS160では、CPU210は、被印字テープ3Aの第1搬送距離(この例では距離5D)の搬送が行われたか否か、を公知の手法で判定する。上記第1搬送距離の搬送が行われるまでは判定が満たされず(ステップS160:NO)、上記ステップS110に戻って同様の手順(印字開始→印字終了→搬送のみ継続→印字開始→印字終了→搬送のみ継続→・・)を繰り返す。上記搬送の継続によって被印字テープ3Aの上記第1搬送距離の搬送が完了したら判定が満たされ(ステップS160:YES)、ステップS170に移る。
ステップS170では、CPU210は、上記モータ駆動回路160に制御信号を出力する。これにより、上記搬送用モータ180がプラテンローラ66の駆動を停止し、被印字テープ3Aの搬送が停止する。ステップS170が終了すると図7に戻り、図7のフローが終了する(次回の印字形成の待ち受け状態となる)。
なお、上記図9のフローにおいて、ステップS110、ステップS160及びステップS170を実行するCPU210が、各請求項記載の搬送制御手段として機能する。
<引き剥がし印字処理>
図10により、上記ステップS200の引き剥がし印字処理を説明する。
図10において、まず、ステップS210で、CPU210は、上記モータ駆動回路160に制御信号を出力し、上記ステップS40でRAM130にセットされた短搬送コマンドに基づいて、被印字テープ3Aを搬送する。これにより、上記搬送用モータ180がプラテンローラ66を駆動し、短搬送コマンドに基づく上記第2搬送距離(前述の例に沿うと印字ラベルLの1枚に相当する距離D)の被印字テープ3Aの搬送を開始する。ステップS210が終了すると、ステップS220に移る。
ステップS220では、CPU210は、上記ステップS120と同様、被印字テープ3Aが印字ヘッド61による印字開始位置まで到達したか否か、を公知の手法で判定する。印字開始位置となるまで判定が満たされず(S220:NO)、ループ待機する。印字開始位置となったら、判定が満たされて(S220:YES)、ステップS230に移る。
ステップS230では、CPU210は、上記ステップS130と同様、上記印字ヘッド制御回路170に制御信号を出力し、上記ステップS50での入力で指定された印字向きで印字形成する。これにより、印字ヘッド61の発熱素子が通電制御され、上記被印字部3aに対し、上記ステップS10で入力した印刷データに応じた印字を、上記指定された印字向きで形成開始する。ステップS230が終了すると、ステップS240に移る。
ステップS240では、CPU210は、上記ステップS140と同様、被印字テープ3Aの搬送方向位置が印字終了位置に達したか否かを公知の手法で判定する。印字終了位置に達していない場合は判定が満たされず(S240:NO)、上記ステップS230に戻って同様の手順を繰り返す。印字終了位置に達していたら判定が満たされ(S240:YES)、ステップS250に移る。
ステップS250では、CPU210は、上記ステップS150と同様、上記印字ヘッド制御回路170に制御信号を出力し、印字ヘッド61の発熱素子への通電を停止する。これにより、上記被印字部3aへの印字が停止する。ステップS250が終了すると、ステップS260に移る。
ステップS260では、CPU210は、被印字テープ3Aの第2搬送距離(この例ではD)の搬送が行われたか否か、を公知の手法で判定する。上記第2搬送距離の搬送が行われるまで判定が満たされず(ステップS260:NO)、ループ待機する。上記第2搬送距離の搬送が完了したら判定が満たされ(ステップS260:YES)、ステップS270に移る。
ステップS270では、CPU210は、上記ステップS170と同様、プラテンローラ66の駆動を停止し、被印字テープ3Aの搬送を停止する。この状態では、印字が終了した被印字部3a(=印字ラベルL)は、その搬送方向上流端が接着剤3bにより剥離材3cに付着された状態で、第1排出口6A内に位置している(言い換えれば印字ラベルLの上記上流端が上記付着状態となるように、上記第2搬送距離が予め設定されている)。ステップS270が終了すると、ステップS280に移る。
ステップS280では、CPU2101は、排出口ラベル検出センサ110の検出結果に基づき、第1排出口6Aに印字ラベルLが存在しないか否かを判定する。すなわち、上記の搬送停止状態で操作者が第1排出口6A内の印字ラベルLを手動で剥離材3cから剥ぎ取るまでは、第1排出口6Aに印字ラベルLが存在することから上記判定が満たされず(ステップS280:NO)、ループ待機する。操作者が印字ラベルLを手動で剥離材3cから剥ぎ取ると、排出口ラベル検出センサ110が第1排出口6Aに印字ラベルLが存在しないことを検出して判定が満たされ(S280:YES)、ステップS290に移る。
ステップS290では、CPU210は、ステップS10で指定された全枚数(この例では5枚)の印字ラベルLの作成が完了したか否かを判定する。全枚数の印字ラベルLの作成が完了していなければ判定が満たされず(ステップS290:NO)、上記ステップS210に戻って同様の手順を繰り返す。全枚数(この例では5枚)の印字ラベルLの作成が完了していれば判定が満たされ(ステップS290:YES)、ステップS290を終了すると図7に戻り、図7のフローが終了する(次回の印字形成の待ち受け状態となる)。
なお、上記図10のフローにおいて、ステップS210、ステップS260及びステップS270を実行するCPU210が各請求項記載の搬送制御手段として機能し、ステップS230及びステップS240を実行するCPU210が各請求項記載の印字制御手段として機能する。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態においては、印字ラベルLの作成動作の被印字テープ3Aの搬送態様として、2種類の搬送態様(通常搬送態様と引き剥がし搬送態様)が用意されている。
上記通常搬送態様の場合には、外部端末190から複数の印字ラベルLを一括して作成する操作がなされたとき、複数の被印字部3aに対応した長い上記第1搬送距離の被印字テープ3Aの搬送が行われ、各被印字部3aに対応する印字形成が行われる。これによって、それぞれ印字形成された複数の被印字部3a(印字ラベルL)が剥離材3cと一体となった状態(言い替えれば複数の印字ラベルLが剥離材3cで連結された状態)で、第1排出口6Aから筐体2外へ排出される。
上記引き剥がし搬送態様の場合には、外部端末190から複数の印字ラベルLを一括して作成する操作がなされたとき、(上記通常搬送態様の場合とは異なり)1つずつ間欠的に作成が行われる。すなわち、複数の被印字部3aのうち1つの被印字部3a(最初の順番の被印字部3a)に対応した短い第2搬送距離の被印字テープ3Aの搬送が行われ、当該被印字部3aに対応する印字形成が行われた後、上記のように上流側端部が剥離材200に付着した状態で搬送が停止される(操作者による上記取り出し待ちの状態となる)。操作者が上記最初の順番の被印字部3aを取り出すと、次の順番の印字ラベルLの作成動作が開始される。すなわち、当該次の順番の被印字部3aに対応して上記短い距離の被印字テープ3Aの搬送が行われて印字形成が行われた後、再び上記同様に搬送が停止して取り出し待ちとなる。以下、上記同様の、搬送・印字形成→搬送停止・取り出し待ち、を繰り返すことで、複数の被印字部3aへの印字形成(言い替えれば複数の印字ラベルLの作成)が間欠的に順次行われる。
そして、本実施形態では、上記のような異なる距離の搬送を区別して実行するための制御が、ラベル作成装置1側のみの機能により実行される。すなわち、外部端末190からは、相対的に長い上記第1搬送距離(複数の被印字部3aすべてを一括して搬送する際の上記長い距離)の搬送を指示する長搬送コマンドと、相対的に短い上記第2搬送距離(上記1つの印字部3aのみを搬送する際の上記短い距離)の搬送を指示する短搬送コマンドとの両方が出力される。これら2つの搬送コマンドが、ラベル作成装置1によって受信され入力される(図7のステップS10参照)。
そして、ラベル作成装置1では、これら入力された2つの搬送コマンドのうちいずれか一方を選択的に用いて上記搬送制御を行う。すなわち、上記通常搬送態様の実行時には、上記2つの搬送コマンドのうち上記長搬送コマンドに従い(言い替えれば短搬送コマンドは無視し)、上記第1搬送距離の搬送を行うようにプラテンローラ66を制御する(図7のステップS30及び図9のステップS110参照)。上記引き剥がし搬送態様の実行時には、上記2つの搬送コマンドのうち上記短搬送コマンドに従い(言い替えれば長搬送コマンドは無視し)、上記第2搬送距離の搬送を行うようにプラテンローラ66及びピンチローラ201を制御する(図7のステップS40及び図10のステップS210参照)。
これにより、ラベル作成時には、外部端末190側では、上記長搬送コマンドと短搬送コマンドとの両方を常に出力すれば足りるので、上記通常搬送態様であるか上記引き剥がし搬送態様であるかを区別した処理を特に行う必要がない。したがって、上記搬送コマンドを切り替えて出力する機能が不要となり、外部端末190における制御や構成の簡素化を図ることができる。
また例えば、複数の印字ラベルLの作成の際において、外部端末190をラベル作成装置1と接続した状態で当該複数の印字ラベルL分の搬送コマンド(長搬送コマンド及び短搬送コマンド)を外部端末190からラベル作成装置1へと出力した後、上記接続を切り離し、その後はラベル作成装置1側で独立して上記2つの搬送態様(通常搬送態様及び引き剥がし搬送態様)のうちいずれかを選択的に実行することもできる。この場合、上記搬送コマンドの送受後は、例えばラベル作成装置1を適宜に持ち運んで外部端末190から離れた別の場所で(上記いずれかの搬送態様を選択しつつ)印字ラベルLの作成を行うことができ、特に利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、プラテンローラ66及びピンチローラ201による搬送経路が、上記引き剥がし搬送経路に対応した上記引き剥がし搬送経路であるか、通常搬送態様に対応した上記通常搬送経路であるかを検出する引き剥がし搬送経路検出センサ120が、設けられている。そして、引き剥がし搬送経路検出センサ120が上記通常搬送経路を検出した場合には、上記長搬送コマンドに基づき上記第1搬送距離(複数ラベル分の搬送距離)の搬送を行うように上記プラテンローラ66が制御される。一方、引き剥がし搬送経路検出センサ120が上記引き剥がし搬送経路を検出した場合には、上記短搬送コマンドに基づき上記第2搬送距離(1ラベル分のみの搬送距離)の搬送を行うようにプラテンローラ66及びピンチローラ201が制御される。
これにより、ラベル作成開始の前に、操作者が前述した手動操作によって通常搬送経路又は引き剥がし搬送経路の経路設定を行うことで、当該設定された搬送経路が引き剥がし搬送経路検出センサ120によって検出される。これにより、当該搬送経路の検出結果に対応した搬送態様によるプラテンローラ66及びピンチローラ201の制御を、自動的に行うことができる。
なお、上記のように引き剥がし搬送経路であることをセンサ120によって自動検出する手法に限られるものではない。すなわち、タッチパネル部5Aや操作ボタン部5C等を介し、上記通常搬送経路であるか引き剥がし搬送経路であるかを操作者が手動で操作入力し、その操作入力結果に応じて、対応した搬送態様によるプラテンローラ66及びピンチローラ201の制御を自動的に行うようにしてもよい。
また、上述したように、引き剥がし搬送態様が実行される際には、1つの印字ラベルLを操作者がその都度第1排出口6Aから取り出すことで、次の順番の印字ラベルLの作成が行われる。すなわちこの場合には、ラベル作成装置1の傍らに操作者が位置している(図8(a)〜(d)参照)ことから、印字ヘッド61が、その傍らの操作者にとって見やすい向きに印字を形成すれば、便利である。そこで、本実施形態では特に、操作ボタン7Cやタッチパネル部5Aを用いて、引き剥がし搬送態様の実行時における印字部3aにおける印字向きを、上記第1印字向き(図8(a)参照)、第2印字向き(図8(b)参照)、第印字向き(図8(c)参照)、第4印字向き(図8(d)参照)のいずれとなるか、を選択入力することができる。このように4つの印字向きを自由に選択できることにより、操作者は、自らの立ち位置(すなわち操作者自身とラベル作成装置1との相互位置関係)に応じて、作成された印字ラベルLの印字が最も読みやすいような印字向きとすることができる。この結果、さらに利便性を向上することができる。
なお、以上において、図5中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図7、図9、図10に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 ラベル作成装置(印刷物作成装置)
2 筐体
3 被印字テープロール
3A 被印字テープ
3a 被印字部
3b 粘着剤
3c 剥離材
4 ロール収納部(ロール配置部)
5A タッチパネル部(印字向き指定手段)
6A 第1排出口
6B 第2排出口
7C 操作ボタン(印字向き指定手段)
61 印字ヘッド(印字手段)
66 プラテンローラ(搬送手段)
120 引き剥がし搬送経路検出センサ(搬送経路検出手段)
190 外部端末(操作端末)
200 剥離板(剥離手段)
201 ピンチローラ(搬送手段)

Claims (3)

  1. 装置外郭を構成する筐体と、
    略テープ状の剥離材に対して粘着剤を介し複数の被印字部を離散的に配置した、被印字テープを巻回した被印字テープロールが配置されるロール配置部と、
    前記ロール配置部に配置された前記被印字テープロールから繰り出された前記被印字テープの前記被印字部に対し所望の印字を行う印字手段と、
    前記印字手段により前記被印字部に印字が形成された後の前記被印字テープの前記剥離材から当該被印字部を引き剥がし可能な剥離手段と、
    前記筐体に設けられ、前記被印字部に印字が形成された後の前記被印字テープ、若しくは、印字が形成された後に引き剥がされた前記被印字部を、当該筐体の外部へ排出する第1排出口と、
    前記筐体のうち前記第1排出口とは別の部位に設けられ、前記剥離手段により前記被印字部が引き剥がされた前記剥離材を前記筐体の外部へ排出する第2排出口と、
    を有し、
    操作端末からの操作に基づき、前記印字が形成された前記被印字部からなる印刷物を作成する印刷物作成装置であって、
    前記被印字テープロールから繰り出され前記被印字部に印字が形成された後の前記被印字テープを、前記剥離手段での前記引き剥がしを経ることなく前記第1排出口へと導くように搬送する通常搬送態様、若しくは、前記剥離手段での前記被印字部の引き剥がしを経て、前記剥離材を前記第2排出口へ導きつつ前記被印字部を前記第1排出口へと導くように搬送する引き剥がし搬送態様、のいずれか一方の態様により搬送する、搬送手段と、
    複数の前記印刷物の連続作成に対応した、相対的に長い第1搬送距離の搬送を指示する第1搬送指示信号、及び、複数の前記印刷物の間欠作成に対応した、相対的に短い第2搬送距離の搬送を指示する第2搬送指示信号、の両方を、前記操作端末より入力する、搬送指示信号入力手段と、
    前記搬送手段に対する搬送態様として前記通常搬送態様が実行される場合には、前記第1搬送指示信号に基づき第1搬送距離の搬送を行うように前記搬送手段を制御し、前記搬送手段に対する搬送態様として前記引き剥がし搬送態様が実行される場合には、前記第2搬送指示信号に基づき第2搬送距離の搬送を行うように前記搬送手段を制御する、搬送制御手段と、
    を有することを特徴とする印刷物作成装置。
  2. 請求項1記載の印刷物作成装置において、
    前記搬送手段による搬送経路が、前記通常搬送態様に対応した通常搬送経路であるか、前記引き剥がし搬送態様に対応した引き剥がし搬送経路であるか、を検出する搬送経路検出手段を有し、
    前記搬送制御手段は、
    前記搬送経路検出手段が前記通常搬送経路を検出した場合には、前記第1搬送指示信号に基づき前記第1搬送距離の搬送を行うように前記搬送手段を制御し、前記搬送経路検出手段が前記引き剥がし搬送経路を検出した場合には、前記第2搬送指示信号に基づき前記第2搬送距離の搬送を行うように前記搬送手段を制御する
    ことを特徴とする印刷物作成装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の印刷物作成装置において、
    前記引き剥がし搬送態様の実行時における前記第1排出口からの前記被印字部の排出方向に対応して、前記印字部における印字向きが、排出上流側がテキスト文字の上側、排出下流側がテキスト文字の下側、となる第1印字向き;排出上流側がテキスト文字の下側、排出下流側がテキスト文字の上側、となる第2印字向き;排出上流側がテキスト文字の右側、排出下流側がテキスト文字の左側、となる第3印字向き;排出上流側がテキスト文字の左側、排出下流側がテキスト文字の右側、となる第4印字向き;のいずれとなるかを選択入力可能な、印字向き指定手段と、
    前記搬送手段に対する搬送態様として前記引き剥がし搬送態様が実行される場合には、前記印字向き指定手段により選択入力された印字向きの前記印字が形成されるように、前記印字手段を制御する、印字制御手段と、
    を有することを特徴とする印刷物作成装置。
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