JP2006264313A - ピーラ付きプリンタ及びピーラ付きプリンタの制御方法 - Google Patents

ピーラ付きプリンタ及びピーラ付きプリンタの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 最小の構成で、印刷モードを認識可能なピーラ付きプリンタを提供する。
【解決手段】 ピーラ付きプリンタ1は、台紙14bにラベル14cが貼り付けられてなるラベル印刷用紙14Aに印刷を行う。このピーラ付きプリンタ1は、印刷後のラベル14cを台紙14bから剥離するピーラユニット10と、剥離されたラベル14cを排出するラベル排出口12と、ラベル排出口12に排出されたラベル14cにより変位するラベル検出レバー39と、記ラベル検出レバー39の変位を検出するホトカプラ40と、を備える。ピーラ付きプリンタ1の制御部60は、ホトカプラ40の検出に応じてピーラモードと連続モードの何れかの印刷モードを設定するように構成されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、印刷後のラベルを長尺状の台紙から剥離するためのピーラを備えたラベル作成可能なピーラ付きプリンタ及びピーラ付きプリンタの制御方法に関する。
ピーラ付きプリンタは、長尺状の台紙上に所定間隔で貼り付けられた複数のラベルに印刷を行うプリンタである。このピーラ付きプリンタは、ピーラローラなどを介して台紙を直角以上の角度に湾曲させながら搬送する台紙排出路を備えている。台紙がこのように搬送されると、その表面に貼りついているラベルが、それ自身の腰の強さによって台紙から剥がれて分離して、ラベルのみがラベル排出口から排出される。ラベル排出口から排出されたラベルは、操作者によってラベル排出口から一枚一枚取り出される。ピーラ付きプリンタにおいては、ラベルに印刷を行った後一枚一枚台紙から分離する印刷モードをピーラモードと呼ぶ。
一方、ピーラ付きプリンタは、ラベルが台紙に貼り付いた状態のままで連続してラベル上に印刷して発行することも可能である。この場合には、台紙を台紙排出路に沿って配置せずに、そのままラベル排出口から引き出した状態にセットする。このような状態では、ラベルは、印刷後に台紙とともにラベル排出口から次々と排出される。その後、ピーラ付きプリンタの操作者は、排出されたラベル付き台紙から一枚一枚ラベルを剥がしていく。ピーラ付きプリンタにおいては、一枚印刷を行う毎にラベルを台紙から剥がすことなくラベルに対して連続的に印刷を実行する印刷モードを連続モードと呼ぶ。
ピーラモードにおいて、ラベル排出口から排出されるラベルが操作者によって取り出されることなくラベル排出口に残ったままの状態で、後続のラベルが排出されると、ラベル排出口においてラベル同士が貼り付いてしまい、紙詰まり状態に陥るなどの弊害が発生する。したがって、ピーラ付きプリンタにおいては、何らかの方法によってラベル排出口からラベルが取り除かれたかどうかを検出する必要がある。
そこで、ピーラ付きプリンタにおいては、ラベル排出口の部分に反射型または透過型の光学センサを設け、光学センサから出射される光をラベルに直接照射してラベルが残っているか否かを検出するように構成されたものもある。
また、ピーラ付きプリンタにおいては、先ほど説明したように、ピーラモードと連続モードの2つの使用印刷モードがあり、印刷モードによって台紙の配置状態が異なる。したがって、印刷を行う前にピーラ付きプリンタが、現在どちらの印刷モードで印刷を行うように構成されているか認識しておく必要がある。一つの方法としては、ピーラ付きプリンタの台紙の配置状態を一方にセットするとともに、ホストコンピュータからコマンドを送信して、ピーラ付きプリンタに印刷モードを認識させるという方法が考えられる。
しかしながら、ホストコンピュータからコマンドを送信することによりピーラ付きプリンタに印刷モードを認識させる場合には、台紙の配置を印刷モードに応じたものとするとともに、ホストコンピュータに所定の情報をセットしてやる必要がある。したがって、操作が煩わしく、頻繁に設定を切り替える場合には、誤って一方(例えば、ホストコンピュータ)のみの設定を切り替え、他方(例えば、ピーラ付きプリンタ)の設定を切り替えないといった不整合な状態で印刷を実行してしまい、思い通りの印刷が行えない場合も想定される。
そこで、ホストコンピュータからコマンドを送信してピーラ付きプリンタに印刷モードを認識させる代わりに、ピーラ付きプリンタに印刷モード切替スイッチを設け、このスイッチの状態に応じて、ピーラ付きプリンタに印刷モードを認識させるプリンタもある(例えば、特許文献1参照)。
また、印刷モードによって異なる台紙の配置状態に応じて可動する可動部材を導光体とし、可動部材の位置に応じて一つの発光部から出射される光が可動部材内を伝搬して異なる受光部に受光されることにより、印刷モードを認識するように構成されたプリンタもある(例えば、特許文献2参照)。
また、印刷モードによって台紙が排出される部位が異なることを利用し、ピーラモードにおいてのみ台紙が排出される排出路に光学式のセンサを設け、この光学式センサによって台紙の有無を検出することにより、印刷モードを認識するように構成されたプリンタもある(例えば、特許文献3参照)。
特開平6−156463号公報 特開2004−42431号公報 特開平8−295323号公報
しかしながら、特許文献1に記載のプリンタでは、ユーザは依然として印刷モードに応じた台紙の配置と、スイッチの切り替えといった2回の操作を行わなければならない。よって、一つのプリンタにおいてすべての設定が行えるため多少ユーザの負荷が軽減されるが、操作による手間の数は同じままであり効率的とはいえなかった。
また、特許文献2に記載のプリンタでは、プリンタは台紙を印刷モードに応じた状態に配置するだけで印刷モードの違いを認識することが可能であるが、可動部材をわざわざ導光体にするとともに、1つの発光部に対して2つの受光部を設けなければならず、部品点数が増加するとともに構造が複雑化してしまい、ひいてはコストアップにつながってしまう。また特許文献2のプリンタは、2つの受光部のうちどちらの受光部によって信号を受信したかを判断しなければ印刷モードを認識することができない。言い換えれば、印刷モードを認識するために、受光部の数とともにパラメータの数も増加し、制御が複雑化してしまう。
また、特許文献3に記載のプリンタでは、排出路に光学式のセンサを設けるとともに、剥がされたラベルが取り除かれたかどうかを検出する光学センサ等の検出機構を別途設けなければならない。したがって、部品点数が増加するとともに構造が複雑化してしまい、コストアップにつながってしまう。また、特許文献3に記載のプリンタでは、光学式のセンサを用いているので、屋外においてラベルの作成、貼り付け作業などを行う場合においては、ラベル排出口に配置されている光学センサに外光が侵入し、誤動作が発生する可能性もある。
本発明は、以上の点に鑑み、最小の検出構造のみで印刷モード認識を行うとともにラベル除去の有無を判別可能なピーラ付きプリンタ及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成を備える。
(1) 台紙にラベルが貼り付けられてなるラベル印刷用紙に印刷を行うピーラ付きプリンタであって、
印刷後の前記ラベルを前記台紙から剥離するピーラと、
剥離されたラベルを排出するラベル排出口と、
前記ラベル排出口に排出されたラベルにより変位するラベル検出部材と、
前記ラベル検出部材の変位を検出する部材検出部と、
前記部材検出部の検出に応じてピーラモードと連続モードの何れかの印刷モードを設定する制御部と、を有することを特徴とするピーラ付きプリンタ。
(2) 前記ラベル検出部材は、前記ピーラモードにおいて前記部材検出部に検出される第1の位置からラベルによって押されて変位して前記部材検出部に検出されない位置に変位可能であるとともに、前記連続モードにおいて前記ラベルと干渉せず前記部材検出部により常に検出される第2の位置に配置されることを特徴とする(1)に記載のピーラ付きプリンタ。
(3) 前記制御部は、電源投入後の最初の印刷を行った直後の前記部材検出部の検出出力に応じてピーラモードまたは連続モードを設定することを特徴とする(1)または(2)に記載のピーラ付きプリンタ。
(4) 前記ラベル印刷用紙を印刷モードに応じて配置するときに開閉動作される開閉蓋を備え、
前記制御部は、前記開閉蓋が操作された後の最初の印刷を行った直後の前記部材検出部の検出出力に応じてピーラモードまたは連続モードを設定することを特徴とする(1)または(2)に記載のピーラ付きプリンタ。
(5) 前記制御部は、前記最初の印刷後、前記ラベル印刷用紙を所定長さ搬送した時、前記ラベル検出部材が前記部材検出部に検出された状態から検出されない状態に遷移すると前記ピーラモードであると判断することを特徴とする(3)または(4)に記載のピーラ付きプリンタ。
(6) 前記制御部は、前記最初の印刷の直後、前記ラベル印刷用紙を所定長さ搬送した時、前記ラベル検出部材が前記部材検出部に検出された状態のまま遷移しないと、前記連続モードであると判断することを特徴とする(3)または(4)に記載のピーラ付きプリンタ。
(7) 前記制御部は、前記ピーラモードの場合、前記連続モードの場合よりも前記ラベル印刷用紙への印刷速度の最高値を小さく設定することを特徴とする(1)〜(6)の何れか1項に記載のピーラ付きプリンタ。
(8) 台紙にラベルが貼り付けられてなるラベル印刷用紙に印刷を行うピーラ付きプリンタの制御方法であって、
ピーラモードと連続モードの何れかの印刷モードが設定されているかどうか判断するステップと、
前記印刷モードが設定されていれば設定された印刷モードに応じて印刷を行い、前記印刷モードが設定されていなければ前記ラベル印刷用紙の配置によって配置が異なるラベル検出部材の検出に基づき前記印刷モードを設定するステップと、を備えたことを特徴とするピーラ付きプリンタの制御方法。
(9) 電源投入後の最初の印刷を行った直後のラベル検出部材の検出結果に応じて前記印刷モードを設定することを特徴とする(8)に記載のピーラ付きプリンタの制御方法。(10) 前記ラベル印刷用紙を印刷モードに応じて配置するときに開閉動作される開閉蓋が操作された後の最初の印刷を行った直後の前記ラベル検出部材の検出結果に応じて前記印刷モードを設定することを特徴とする(8)に記載のピーラ付きプリンタの制御方法。
(11) 前記最初の印刷後、前記ラベル印刷用紙を所定長さ搬送した時、前記ラベル検出部材が検出された状態から検出されない状態に遷移すると前記ピーラモードであると判断することを特徴とする(9)または(10)に記載のピーラ付きプリンタの制御方法。(12) 前記最初の印刷後、前記ラベル印刷用紙を所定長さ搬送した時、前記ラベル検出部材が検出された状態のまま遷移しないと、前記連続モードであると判断することを特徴とする(9)または(10)に記載のピーラ付きプリンタの制御方法。
(13) 前記ピーラモードの場合、前記連続モードの場合よりも前記ラベル印刷用紙への印刷速度の最高値を小さく設定することを特徴とする(8)〜(12)の何れか1項に記載のピーラ付きプリンタの制御方法。
本発明によれば、台紙にラベルが貼り付けられてなるラベル印刷用紙に印刷を行うピーラ付きプリンタであって、制御部は、ラベル排出口から排出されるラベルにより変位して、ラベルの除去を確認するラベル検出部材の検出に応じてピーラモードと連続モードの何れかの印刷モードを設定する。したがって、本発明のピーラ付きプリンタは、一つのラベル検出部材のみでラベル除去の有無を判別するとともに、ピーラモードと連続モードとを区別して印刷モード認識を行うことが可能である。よって、別途モード判定用のセンサを設けたり、新たなモード切替スイッチを設けてユーザに切り替えさせたり、ホストコンピュータからモード設定用のコマンドを送信したりすることなく、ピーラ付きプリンタに印刷モードを認識させることが可能となる。
また、本発明によれば、ラベル検出部材は、ピーラモードにおいて部材検出部に検出される第1の位置からラベルによって押されて変位して部材検出部に検出されない位置に変位可能であるとともに、連続モードにおいて前記ラベルと干渉せず部材検出部により常に検出される第2の位置に配置されるように構成されている。したがって、ピーラモードにおいてラベル印刷用紙がセットされたときと、連続モードにおいてラベル印刷用紙がセットされたときとでラベル検出部材の動作とこのラベル検出部材に伴う部材検出部の出力信号の出力のされ方を切り替えることができる。よって、ピーラ付きプリンタは、この出力信号を検出することにより、適切且つ確実にユーザが望む印刷モードを認識し、自動的に印刷モードに応じた処理を実施することができる。
また、本発明によれば、電源投入後の最初の印刷後の前記ラベル検出部材の検出結果に応じてピーラモードまたは連続モードを設定するようにしてもよく、またラベル印刷用紙を印刷モードに応じて配置するときに開閉動作される開閉蓋が操作された後の最初の印刷後のラベル検出部材の検出結果に応じてピーラモードまたは連続モードを設定するようにしてもよい。このように構成することにより、ユーザがピーラ付きプリンタに対してラベル印刷用紙をモードに応じた配置にセットするだけで、ピーラ付きプリンタは自動的に印刷モードを認識し、自動的に印刷モードに応じた処理を実行することができる。
また、本発明によれば、制御部は、最初の印刷後ラベル印刷用紙を所定長さ搬送した時、前記ラベル検出部材が検出された状態から検出されない状態に遷移すると前記ピーラモードであると判断し、一方、最初の印刷後ラベル印刷用紙を所定長さ搬送した時、ラベル検出部材が検出された状態のまま遷移しないと、前記連続モードであると判断することができる。
また、本発明によれば、制御部は、ピーラモードの場合、連続モードの場合よりもラベル印刷用紙への印刷速度の最高値を小さく設定するように構成することができる。ピーラモードでは、台紙からラベルを分離する必要があり、ある程度印刷速度を高速にしてしまうと、台紙からラベルが剥がれること無く、ラベルが台紙とともに台紙排出路から排出されてしまったり、分離時に不十分に剥がれてしまってジャミングを起こしてしまったりする虞がある。一方、連続モードでは、台紙からラベルを分離する必要がなく、ピーラモードよりもある程度高速で処理しても問題なく印刷ができる。したがって、連続モードでは、ピーラモードよりも高速に印刷速度を設定することにより、効率的に印刷処理を実行することができる。
以下に、図面を参照して、本発明に係るピーラ付きプリンタ及びピーラ付きプリンタ制御方法の実施の形態を説明する。
(全体構成)
図1は、本実施形態に係るピーラ付きプリンタの外観斜視図であり、図2は開閉蓋を開けた状態を示す外観斜視図であり、図3はその記録紙搬送路を示す概略断面図である。
ピーラ付きプリンタ1は、全体として前後方向に長い扁平な直方体形状を有している。ピーラ付きプリンタ1は、図1及び図2に示すように、プリンタ本体2と、プリンタ本体2を覆っているプリンタ外装ケース3から構成されている。プリンタ外装ケース3は上半部分4と下半部分5とを備えている。図2においては、下半部分5を取り外した状態が示されている。プリンタ外装ケース2の上半部分4は、プリンタ本体2の上面の前方部分を覆っている前側上ケース部分6と、前側上ケース部分6の側方にてプリンタ本体2をそれぞれ覆う左側および右側ケース部分7,8とを備えている。プリンタ本体2の上面の後方部分には開閉蓋9が開閉可能に配置されている。開閉蓋9と前側上ケース部分6との間には開閉式のピーラユニット10が配置されている。開閉蓋9とピーラユニット10の間には、プリンタ幅方向に延びる台紙排出口11が形成されている。また、ピーラユニット10には、プリンタ幅方向に延びるラベル排出口12が形成されている。
開閉蓋9は、上面部分が円弧状の蓋フレーム9aと、蓋フレーム9aの上面部分を覆っている円弧状の蓋板9bとを備えている。蓋フレーム9aの後端部は、図3に示すように、プリンタ本体2の後端部にてプリンタ幅方向に延びる支軸13によってプリンタ本体2に対して旋回可能に支持されており、図1に示す閉じ位置9Aから図2に示すほぼ垂直に起立した開き位置9Bまでの間を旋回可能である。開閉蓋9を開くと、図2に示すように、プリンタ本体2の後側部分に形成されているロール紙14の装填部15が開放状態になる。同様に、ピーラユニット10の前端部は、プリンタ幅方向に延びる支軸16によってプリンタ本体2に対して旋回可能に支持されており、図1に示す閉じ位置10Aから図2に示すほぼ垂直に起立した開き位置10Bまでの間を旋回可能である。図2及び図3に示すように、開閉蓋9とピーラユニット10は、開動作時にそれぞれ逆方向に旋回するように構成されている。
これらの開閉蓋9およびピーラユニット10は、図2に示す開閉機構50によって閉じ位置にロックされている。また、図1に示すように、左側ケース部分7には蓋オープンボタン17が配置されており、蓋オープンボタン17を操作することにより、開閉機構50によるロックを解除して開閉蓋9およびピーラユニット10を開けることが可能となっている。
プリンタ本体2の内部には、図3に一点鎖線で示すように、装填部15に装填されているロール紙14から繰り出されるラベル作成用紙14Aを、プリンタ上面中央部に形成されている台紙排出口11およびラベル排出口12に導く搬送路18が形成されている。この搬送路18の途中位置には、サーマル式の印刷ヘッド19が配置されている。印刷ヘッド19の印刷面には、開閉蓋9の側に搭載されているプラテンローラ(紙送りローラ)20がプリンタ後方側から所定の力で押し付けられている。
ラベル作成用紙14Aは、後述の図4〜6に示すように、長尺状の台紙14bと、台紙14bの表面に一定間隔で貼り付けられた一定の長さおよび幅のラベル14cとを備えた構成のものである。ラベル作成用紙14Aは、不図示のモータ(図7にモータ73として図示)によって駆動されるプラテンローラ20によって搬送され、そのラベル14cの表面に印刷ヘッド19によって印刷が施される。ラベル作成用紙14Aは、ラベル排出口12に導かれるラベル排出路18aと台紙排出口11に導かれる台紙排出路18bとの一方に沿って配置される。印刷後のラベル作成用紙14Aは、ラベル排出口12に導かれるラベル排出路18a、および台紙排出口11に導かれる台紙排出路18bのいずれかに沿って搬送されて排出される。
台紙排出口11に連通する台紙排出路18bには、ラベル作成用紙14Aをほぼ直角に湾曲させてプリンタ後方に搬送するピーラローラ21が配置されている。このピーラローラ21の後方には、プリンタ本体2に取り付けられている台紙搬送ローラ22が配置されており、この台紙搬送ローラ22には、ピーラユニット10に取り付けられている押えローラ23が連れ回り可能な状態で押し付けられている。台紙搬送ローラ22はプラテンローラ20と同期回転するように構成されている。
本実施形態では、ピーラユニット10、ピーラローラ21、台紙搬送ローラ22および押えローラ23により台紙14bからラベル14cを取り除くピーラが構成されている。ピーラユニット10を開くと、ピーラユニット10に搭載されている押えローラ23が台紙搬送ローラ22から離れる(図5及び図6参照)ので、台紙排出口11に連通する台紙排出路18bが開放状態になる。同様に、開閉蓋9を開くと、そこに搭載されているプラテンローラ20が印刷ヘッド19から離れて、搬送路18が開放状態になる。
(ピーラ)
図4、5および6は、ピーラの部分を取り出して示す動作説明図である。これらの図を参照して本例のピーラの構成および動作を説明する。まず、ピーラユニット10はユニット枠31を備え、このユニット枠31はプリンタ幅方向に延びる連結部32と、この連結部32の両端においてプリンタ前後方向に延びている左右の腕部33、34とを備えている。腕部33、34の前端にはそれぞれ軸穴33a、34aが形成されており、ここに回転自在の状態でプリンタ本体2の側の支軸16が差し通されており、当該支軸16を中心としてユニット枠31が開閉可能である。本例では、前述したように、図1に示す閉じ位置10Aから図2に示す開き位置10Bまでの間を開閉可能である。
ユニット枠31には、押えローラ23を支持している開閉式の押えローラ支持枠35が取り付けられている。押えローラ支持枠35は、プリンタ前後方向に延びる左右の旋回腕36、37を備えている。これらのプリンタ後側の先端部には、プリンタ幅方向に連結部38が架け渡されていると共に、当該連結部38の下側に押えローラ23が回転自在の状態で架け渡されている。また、旋回腕36、37のプリンタ前側の端部は、ユニット枠31の左右の腕部33、34に対して上下方向に旋回可能な状態で取り付けられている。押えローラ支持枠35は、図4、5に示すように、押えローラ23がプリンタ本体側の搬送ローラ22に押し付けられた動作位置35Aから図6に示すようにプリンタ前側にほぼ180度旋回した退避位置35Bまでの間を旋回可能である。
また、押えローラ支持枠35には、押えローラ23の回転軸23aを中心として旋回可能なラベル検出レバー39が取り付けられている。ラベル検出レバー39は、弱い付勢力によって、図4に示すように、ラベル排出口12をプリンタ前後方向に跨ぐ状態に配置された第1の位置39Aに保持されている。このラベル検出レバー39は、ラベル排出口12に向けて排出されるラベル14cによって押し上げられ、図5に示すように旋回可能となっている。
ここで、ユニット枠31の連結部32には、ラベル検出レバー39の検出部として機能する光学式のホトカプラ40が取り付けられている。ホトカプラ40の検出領域40aは、押えローラ支持枠35の旋回中心に位置している。ラベル14cによって押し上げられる以前には、ラベル検出レバー39の先端部39aは当該検出領域40aに位置している。ラベル検出レバー39が排出されるラベル14cによって押されて旋回すると、その先端部39aがホトカプラ40の検出領域40aから外れる。ラベル検出レバー39が検出されなくなると、当該ホトカプラ40からは、ラベル14cがラベル排出口12に残っている旨を表すラベル検出信号が出力される。すなわち、本実施形態では、ラベル検出レバー39とホトカプラ40とにより、“ラベル取検出器”が構成されている。
この構成のピーラの動作を説明する。ラベルを発行する場合には、台紙14bから一枚ずつラベル14cを剥がして発行する“ピーラモード”と、台紙14bにラベル14cが貼付されたまま連続してラベルを発行する“連続モード”とがある。いずれの印刷モードにおいても、装填部15には、ロール紙14として長尺状の台紙14bに所定長さのラベル14cが所定間隔で貼り付けられている構成のラベル作成用紙14Aがロール状に巻かれたものが装填される。
ラベル14cを一枚ずつ発行する場合には、ラベル作成用紙14Aが図4に示すように、ピーラローラ21に掛け渡され、台紙搬送ローラ22および押えローラ23の間に通された後に台紙排出口11から引き出されるようにセットされる。この状態でラベル作成用紙14Aを搬送すると、台紙14cは台紙排出口11から排出されるが、ピーラローラ21において、台紙14bに貼り付けられている各ラベル14cは、その腰の強さによって、ピーラローラ21において直角に湾曲されることなく、台紙表面から剥がれて上方のラベル排出口12に向かう。
ラベル14cは、図5に示すように、ラベル排出口12を跨ぐ状態の第1の位置39Aに配置されているラベル検出レバー39を押し上げながら排出される。この結果、ホトカプラ40の検出領域40aからラベル検出レバー39の先端部39aが外れ、ホトカプラ40から、ラベル14cがラベル排出口に残っている旨を表すラベル検出信号が出力される。これにより、ラベル排出口12から1枚のラベルが発行された状態となり、まだ操作者によってラベル14cが除去されていないことが検出される。この後はラベル作成用紙14Aの搬送が停止し、ラベル14cが取り出されるまで待機する。ラベル14cが操作者によって取り出されると、ラベル検出レバー39は再び図4の第1の位置39Aに戻り、ホトカプラ40の出力が止まる。すなわち、ラベル14cが除去され、ラベル排出口12にラベルが残っていないことが検出される。この後は、ラベル作成用紙14Aの搬送および印刷動作(ラベル発行動作)が再開される。このようにして、本実施形態のピーラ付きプリンタ1は、1枚ずつ印刷済みラベルを作成して発行する。
ここで、本実施形態のラベル検出レバー39は、ラベル排出口12と台紙排出路(18b)の間に旋回中心(23a)が位置している。したがって、ピーラローラ21において台紙14bから剥離した後のラベル14cが、台紙14bの側に倒れて再び台紙14bに貼りついてしまうことがない。すなわち、台紙14bから剥離したラベル14cの先端がラベル検出レバー39に当接した後は、当該ラベル検出レバー39がラベル排出方向に旋回し、そのラベル当接面39bに沿ってラベル14cが摺動して、ラベル排出方向にガイドされる。
特に、本実施形態のラベル検出レバー39のラベル当接面39bには、ピーラローラ21の真上の部位に段差39cが形成されている。台紙14bの側に倒れ込もうとするラベル14cの先端はこの段差39cに当り、台紙14bの側への倒れ込みが確実に阻止され、ラベル検出レバー39の旋回に伴ってラベル排出口12の側にガイドされる。
なお、ラベル当接面39bに沿ってラベル14cが円滑に摺動するように、当該ラベル当接面39cを、点接触あるいは線接触状態でラベル14cに当接する表面形状にすることが望ましい。また、ラベル当接面39bを摺動するラベル14cの摺動抵抗が、ラベル排出方向には小さく、反対方向には大きくなるように設定しておけば、ラベル14cをラベル当接面39cに沿ってラベル排出方向に速やかにガイドできるので望ましい。
次に、連続してラベル14cを発行する動作を説明する。この場合には、図6に示すように、押えローラ支持枠35を動作位置35Aから退避位置35Bに旋回させ、ラベル作成用紙14Aをラベル排出口12から引き出すようにセットする。押えローラ支持枠35に支持されている押えローラ23の回転軸23aにはラベル検出レバー39が旋回可能な状態に取り付けられている。したがって、押えローラ支持枠35を退避位置35Bに退避させると、ラベル検出レバー39も図6に示すように、ラベル排出口12から排出されるラベル14cに干渉しない第2の位置39Bに退避した状態になる。
前述したように、ホトカプラ40によるラベル検出レバー39の検出領域40aは、押えローラ支持枠35の旋回中心に位置している。したがって、押えローラ支持枠35を退避位置35Bに旋回させた状態においても、ホトカプラ40の検出領域40aにはそのままラベル検出レバー39の先端部39aが位置したままの状態が形成される。よって、ホトカプラ40からラベル検出信号が出力されることがなく、常に、ラベル排出口12にラベル14cが残っていない旨の出力状態が維持される。換言すると、ラベル検出動作が不能状態になる。
したがって、ラベル作成用紙14Aの搬送が中断されることなく、連続して台紙14b上のラベル14cに対する印刷動作が行われ、台紙14bに貼り付けられたままの状態で作成後のラベル14cが連続してラベル排出口12から排出される。よって、連続してラベルを発行する場合の動作制御形態は、一枚ずつラベルを発行する場合の動作制御形態と全く同一でよく、また、動作印刷モードの切換操作なども不要である。
なお、一般的な長尺状の記録紙が巻かれているロール紙14に印刷を行う場合にも、押えローラ支持枠35を退避位置35Bに旋回させ、記録紙がラベル排出口12から引き出された状態にセットされる。この場合には、連続してラベルを発行する場合と同様に、印刷された記録紙がラベル排出口12から連続して排出される。これは一般的なロール紙プリンタの印刷動作と同様である。
次に、図7以下を参照しながら、本実施形態のピーラ付きプリンタ1における動作制御について説明する。
上述したように、本実施形態のピーラ付きプリンタ1では、ピーラモードと連続モードにおいてラベル検出レバー39の位置及び動作が異なっている。ピーラモードにおいては、ラベル検出レバー39は、ラベル14cの搬送によって旋回し、ホトカプラ40の検出領域40aからラベル検出レバー39の先端部39aが外れることにより、ホトカプラ40からラベル検出信号が出力される。一方、連続モードにおいては、常にラベル検出レバー39はホトカプラ40の検出領域40aからラベル検出レバー39の先端部39aが外れないため、ラベル検出信号が出力されない。まとめると、本実施形態では、ピーラモードでは印刷後にホトカプラ40からラベル検出信号が出力されるが、連続モードではホトカプラ40からラベル検出信号が出力されない。したがって、本実施形態のピーラ付きプリンタ1では、ラベル14cへの印刷後にラベルを搬送した後、ホトカプラ40からラベル検出信号が出力されるかどうかを監視することにより、あらかじめ印刷モードを設定しておかなくても、操作者がどのようにラベル印刷用紙14Aを配置しているか、すなわち操作者がどちらの印刷モードでの印刷を望んでいるかを判断することができる。
図7は、本実施形態のピーラ付きプリンタ1の内部回路構造を模式的に示すブロック図である。
本実施形態のピーラ付きプリンタ1は、中央演算処理部としてのCPU61と、揮発性メモリであるRAM62と、不揮発性メモリであるROM63からなる制御部60と、外部に設置されたホストコンピュータ100との通信を行う通信インタフェース65と、ホトカプラ40を駆動してホトカプラ40からの出力をラベル検出信号として制御部60に出力するホトカプラ駆動回路71と、制御部60からの指示に応じてプラテンローラ20を回転させるモータ73を駆動してラベル印刷用紙14Aを搬送する搬送モータ駆動回路72と、印刷データに基づく制御部60からの指示及び印刷ヘッド19を駆動する印刷ヘッド駆動回路74と、を備えている。
本実施形態では、CPU61、RAM62、ROM63、通信インタフェース65、ホトカプラ駆動回路71、搬送モータ駆動回路72、及び印刷ヘッド駆動回路74は、バス80により接続されており、互いにデータの送受信可能に構成されている。
制御部60は、CPU61が主としてROM63内に保存されたファームウェアを読み出して実行することにより構成される。ホストコンピュータ100から送信される各種制御コマンド及び印刷データに基づき、搬送モータ駆動回路72及び印刷ヘッド駆動回路74に所定の指示を出力しつつ、印刷を実行する。また、制御部60は、ホトカプラ駆動回路71を介して出力されるホトカプラ40の検出結果、すなわちラベル検出信号に応じて印刷の実行とともに現時点での印刷モードの識別を行いつつ、印刷モードに応じたラベル印刷用紙19Aの搬送制御を実行する。
本実施形態のピーラ付きプリンタ1は、RAM62内に現在の印刷モードを示す印刷モード判別フラグを保持可能である。制御部60は、このRAM62内の印刷モード判別フラグを用いて、印刷モードを認識し、印刷モードに応じた処理を行うように構成されている。
印刷モード判別フラグは、ピーラ付きプリンタ1の電源ON後またはラベル印刷用紙14を入れ替えて開閉蓋9を閉じた時には設定されておらず、それぞれ電源投入後または開閉蓋9が閉じられた後の最初の印刷時にホトカプラ40の出力をみて制御部60により印刷モードが設定され、印刷モード判別フラグが書き込まれる。一方、印刷モード判別フラグは、ピーラ付きプリンタ1の電源OFFまたはラベル印刷用紙14Aの入れ替えまたは搬送経路変更を行うために開閉蓋9を開かれた時に未設定な状態とされ、印刷モードの設定が解除される。
次に、図8を参照しながら、本実施形態における印刷モード判別処理について説明する。
図8は、制御部60によって為される印刷モード判別処理のフローを示すフローチャートである。
まず、ホストコンピュータ100から印刷データがコマンド形式で送信されると、制御部60は、RAM62内に印刷モード判別フラグが設定されているか、すなわちピーラ付きプリンタ1に印刷モードが認識されているかどうかを判断する(ステップS1)。ここで、印刷モード判別フラグが設定されていれば、制御部60は、印刷モード判別フラグに応じてピーラモードであるか連続モードであるかを判断する。そして、搬送モータ駆動回路72に搬送指示を出力し、モータ73を解してプラテンローラ20を回転させて、ラベル印刷用紙14Aを頭出しして一枚のラベル14c上に印刷を実行し、印刷モード判別フラグに応じて用紙搬送制御を行う。
すなわち、ピーラモードであれば、ラベル14cが台紙14bから剥がされる位置までラベル印刷用紙14Aを搬送する。そして、ラベル14cがピーラ付きプリンタ1から除去されたことをホトカプラ40及びホトカプラ駆動回路71から出力されるラベル検出信号に応じて判断しながら、印刷を続行する。
一方、連続モードであれば、印刷データに応じてラベル印刷用紙14Aを連続的に送り出しながらラベル14c上に次々と印刷を行う。
一方、それぞれ電源投入後または開閉蓋9が閉じられた後の最初の印刷である場合には、制御部60は、印刷モード判別フラグが未設定であり印刷モードを認識していない。この場合には、まず制御部60は、搬送モータ駆動回路72に搬送指示を出力し、モータ73を解してプラテンローラ20を回転させて、ラベル印刷用紙14Aを頭出ししてとりあえず一枚のラベル14c上に印刷を実行する。印刷を実行すると、ラベル印刷用紙14Aを送り出し台紙14bをラベル排出路18aまたは台紙排出路18bにそって排出する。
ここで、制御部60は、印刷モードを認識していないので、ラベル排出路18aまたは台紙排出路18bのどちらから台紙14bが排出されるかを認識していない。本実施形態では、先に説明したとおり、ピーラモードと連続モードにおいてラベル検出レバー39の位置及び動作が異なっている。ピーラモードにおいては、ホトカプラ40からラベル検出信号が出力されるが、連続モードにおいては、ラベル検出信号が出力されない。本実施形態のピーラ付きプリンタ1においては、一枚のラベル14cに印刷を実行した後、ピーラモードであればホトカプラ40の状態が遷移する位置までラベル印刷用紙14Aを所定長さ排出する(ステップS2)。そして、所定長さ排出を行った後、制御部60は、ホトカプラ40及びホトカプラ駆動回路71からラベル検出信号が出力されるかどうかを判別する(ステップS3)。
ステップS3において、ホトカプラ40の出力をもとにホトカプラ駆動回路71からラベル検出信号が出力されれば、ラベル印刷用紙14Aは、ラベル14cがラベル排出路18aから排出され、そして台紙14bが台紙排出路18bから排出されるようにラベル印刷用紙14Aがセットされている、すなわち操作者がピーラモードを望んでいると認識し、印刷モード判別フラグをピーラモードに設定する(ステップS4)。
ステップS4のピーラモードの設定においては、制御部60は、ラベル14cへの印刷速度の最高速度を例えば60mm/sに設定し、この最高速度以内でラベル14cの紙送り及び印刷を行うように搬送モータ駆動回路72及び印刷ヘッド駆動回路74を制御する。ピーラモードでは、台紙14bからラベル14cを分離する必要があり、ある程度高速化してしまうと、台紙14bからラベル14cが剥がれること無く、ラベル14cが台紙14bとともに台紙排出路18bから排出されてしまったり、分離時に不十分に剥がれてしまってジャミングを起こしてしまったりする虞がある。したがって、ピーラモードでは、台紙14bからラベル14cを分離することが可能な程度の中速度に印刷速度を設定する必要がある。印刷モードが設定されると、その後の印刷データの処理は、ピーラモードであるとして処理を続行する。
一方、ステップS3において、ホトカプラ40の出力をもとにホトカプラ駆動回路71からラベル検出信号が出力されなければ、ラベル印刷用紙14Aは、ラベル14cが台紙14bとともに、ラベル排出路18aから排出される、すなわち操作者が台紙14bからラベル14cを剥がさないで連続的に印刷する連続モードを望んでいると認識し、印刷モード判別フラグを連続モードに設定する(ステップS5)。
ステップS5の連続モードの設定においては、制御部60は、ラベル14cへの印刷速度の最高速度をラベル印刷モードにおける最高速度より速い、例えば80mm/sに設定し、この最高速度以内でラベル14cの紙送り及び印刷を行うように搬送モータ駆動回路72及び印刷ヘッド駆動回路74を制御する。連続モードでは、台紙14bからラベル14cを分離する必要がなく、ピーラモードよりもある程度高速で処理しても問題なく印刷ができる。したがって、印刷モードが設定されると、その後の印刷データの処理は、連続モードであるとして処理を続行する。
以上、説明したように、本実施形態のピーラ付きプリンタ1によれば、台紙14bにラベル14cが貼り付けられてなるラベル印刷用紙14Aに印刷を行うピーラ付きプリンタ1であって、制御部60は、ラベル排出口12から排出されるラベル14cにより変位して、ラベル14cの除去を確認するラベル検出レバー39の検出に応じてピーラモードと連続モードの何れかの印刷モードを設定する。したがって、ピーラ付きプリンタ1は、一つのラベル検出レバー39のみでラベル除去の有無を判別するとともに、ピーラモードと連続モードとを区別して印刷モード認識を行うことが可能である。よって、別途モード判定用のセンサを設けたり、新たなモード切替スイッチを設けて操作者に切り替えさせたり、ホストコンピュータ100からモード設定用のコマンドを送信したりすることなく、ピーラ付きプリンタ1に印刷モードを自動認識させることが可能となる。
また、本実施形態のピーラ付きプリンタ1によれば、ラベル検出レバー39は、ピーラモードにおいてホトカプラ40に検出される第1の位置からラベルによって押されて変位してラベル検出部材に検出されない位置に変位可能であるとともに、連続モードにおいて前記ラベルと干渉せずホトカプラ40により常に検出される第2の位置に配置されるように構成されている。したがって、ピーラモードにラベル印刷用紙14Aがセットされたときと、連続モードにラベル印刷用紙14Aがセットされたときとでラベル検出レバー39の動作とこのラベル検出レバー39に伴う出力信号の出力のされ方を切り替えることができる。よって、ピーラ付きプリンタ1は、制御部60を介してこの出力信号をモニターすることにより、適切且つ確実に操作者が望む印刷モードを認識し、自動的に印刷モードに応じた処理を実施することができる。
また、本実施形態のピーラ付きプリンタ1によれば、電源投入後の最初の印刷後のラベル検出レバー39の検出に応じてピーラモードまたは連続モードを設定するようにしてもよく、またラベル印刷用紙を印刷モードに応じて配置するときに開閉動作される開閉蓋9が操作された後の最初の印刷後のラベル検出レバー39の検出に応じてピーラモードまたは連続モードを設定するようにしてもよい。このように構成することにより、操作者がピーラ付きプリンタ1に対してラベル印刷用紙14Aを印刷モードに応じた配置にセットするだけで、ピーラ付きプリンタ1は自動的に印刷モードを認識し、自動的に印刷モードに応じた処理を実行することができる。
また、本実施形態のピーラ付きプリンタ1によれば、制御部60は、最初の印刷後ラベル印刷用紙14Aを所定長さ搬送した時、ラベル検出レバー39が検出された状態から検出されない状態に遷移するとピーラモードであると判断し、一方、最初の印刷後ラベル印刷用紙を所定長さ搬送した時、ラベル検出レバー39が検出された状態のまま遷移しないと、連続モードであると判断することができる。
また、本実施形態のピーラ付きプリンタ1によれば、制御部60は、ピーラモードの場合、連続モードの場合よりもラベル印刷用紙14Aへの印刷速度の最高値を小さく設定するように構成することができる。ピーラモードでは、台紙14bからラベル14cを分離する必要があり、ある程度印刷速度を高速にしてしまうと、台紙14bからラベル14cが剥がれること無く、ラベル14cが台紙14bとともに台紙排出路18bから排出されてしまったり、分離時に不十分に剥がれてしまってジャミングを起こしてしまったりする虞がある。一方、連続モードでは、台紙14bからラベル14cを分離する必要がなく、ピーラモードよりもある程度高速で処理しても問題なく印刷ができる。したがって、連続モードでは、ピーラモードよりも高速に印刷速度を設定することにより、効率的に印刷処理を実行することができる。
本発明を適用したピーラ付きプリンタの外観斜視図である。 図1のプリンタの開閉蓋を開けた状態を示す外観斜視図である。 図1のプリンタの記録紙搬送路を示す概略断面図である。 図1のピーラを示す動作説明図である。 ピーラのラベル検出レバーが押し上げられた状態の動作説明図である。 図1のピーラのラベル検出レバーを退避させた状態の動作説明図である。 ピーラ付きプリンタの内部回路構造を模式的に示すブロック図である。 制御部によって為される印刷モード判別処理のフローを示すフローチャートである。
符号の説明
1 ピーラ付きプリンタ、2 プリンタ本体、3 プリンタ外装ケース、9 開閉蓋、10 ピーラユニット、11 台紙排出口、12 ラベル排出口、14 ロール紙、14A
ラベル作成用紙、14b 台紙、14c ラベル、15 装填部、17 蓋オープンボタン、18 搬送路、18a ラベル排出路、18b 台紙排出路、19 印刷ヘッド、20 プラテンローラ、21 ピーラローラ、22 台紙搬送ローラ、23 押えローラ、23a 中心軸、31 ユニット枠、33、34 腕部、35 押えローラ支持枠、39 ラベル検出レバー、39a 先端部、39b ラベル当接面、39c 段差、39A 第1の位置、39B 第2の位置、40 ホトカプラ、40a 検出領域、50 開閉機構

Claims (13)

  1. 台紙にラベルが貼り付けられてなるラベル印刷用紙に印刷を行うピーラ付きプリンタであって、
    印刷後の前記ラベルを前記台紙から剥離するピーラと、
    剥離されたラベルを排出するラベル排出口と、
    前記ラベル排出口に排出されたラベルにより変位するラベル検出部材と、
    前記ラベル検出部材の変位を検出する部材検出部と、
    前記部材検出部の検出に応じてピーラモードと連続モードの何れかの印刷モードを設定する制御部と、を有することを特徴とするピーラ付きプリンタ。
  2. 前記ラベル検出部材は、前記ピーラモードにおいて前記部材検出部に検出される第1の位置からラベルによって押されて変位して前記部材検出部に検出されない位置に変位可能であるとともに、前記連続モードにおいて前記ラベルと干渉せず前記部材検出部により常に検出される第2の位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のピーラ付きプリンタ。
  3. 前記制御部は、電源投入後の最初の印刷を行った直後の前記部材検出部の検出出力に応じてピーラモードまたは連続モードを設定することを特徴とする請求項1または2に記載のピーラ付きプリンタ。
  4. 前記ラベル印刷用紙を印刷モードに応じて配置するときに開閉動作される開閉蓋を備え、
    前記制御部は、前記開閉蓋が操作された後の最初の印刷を行った直後の前記部材検出部の検出出力に応じてピーラモードまたは連続モードを設定することを特徴とする請求項1または2に記載のピーラ付きプリンタ。
  5. 前記制御部は、前記最初の印刷後、前記ラベル印刷用紙を所定長さ搬送した時、前記ラベル検出部材が前記部材検出部に検出された状態から検出されない状態に遷移すると前記ピーラモードであると判断することを特徴とする請求項3または4に記載のピーラ付きプリンタ。
  6. 前記制御部は、前記最初の印刷後、前記ラベル印刷用紙を所定長さ搬送した時、前記ラベル検出部材が前記部材検出部に検出された状態のまま遷移しないと、前記連続モードであると判断することを特徴とする請求項3または4に記載のピーラ付きプリンタ。
  7. 前記制御部は、前記ピーラモードの場合、前記連続モードの場合よりも前記ラベル印刷用紙への印刷速度の最高値を小さく設定することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のピーラ付きプリンタ。
  8. 台紙にラベルが貼り付けられてなるラベル印刷用紙に印刷を行うピーラ付きプリンタの制御方法であって、
    ピーラモードと連続モードの何れかの印刷モードが設定されているかどうか判断するステップと、
    前記印刷モードが設定されていれば設定された印刷モードに応じて印刷を行い、前記印刷モードが設定されていなければ前記ラベル印刷用紙の配置によって配置が異なるラベル検出部材の検出に基づき前記印刷モードを設定するステップと、を備えたことを特徴とするピーラ付きプリンタの制御方法。
  9. 電源投入後の最初の印刷を行った直後のラベル検出部材の検出結果に応じて前記印刷モードを設定することを特徴とする請求項8に記載のピーラ付きプリンタの制御方法。
  10. 前記ラベル印刷用紙を印刷モードに応じて配置するときに開閉動作される開閉蓋が操作された後の最初の印刷を行った直後の前記ラベル検出部材の検出結果に応じて前記印刷モードを設定することを特徴とする請求項8に記載のピーラ付きプリンタの制御方法。
  11. 前記最初の印刷後、前記ラベル印刷用紙を所定長さ搬送した時、前記ラベル検出部材が検出された状態から検出されない状態に遷移すると前記ピーラモードであると判断することを特徴とする請求項9または10に記載のピーラ付きプリンタの制御方法。
  12. 前記最初の印刷後、前記ラベル印刷用紙を所定長さ搬送した時、前記ラベル検出部材が検出された状態のまま遷移しないと、前記連続モードであると判断することを特徴とする請求項9または10に記載のピーラ付きプリンタの制御方法。
  13. 前記ピーラモードの場合、前記連続モードの場合よりも前記ラベル印刷用紙への印刷速度の最高値を小さく設定することを特徴とする請求項8〜12の何れか1項に記載のピーラ付きプリンタの制御方法。
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