JP2004262588A - ロール紙装着装置及びそれを用いたプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】投げ込み方式、もしくは軸支方式のいずれでもロ−ル紙を装着可能なプリンタにおいて、いずれの方式で装着されているか自動的に判断が可能なプリンタを提供し、操作性を向上させる。
【解決手段】ロ−ル紙Rを軸支する支軸26が軸受部25に挿入されたことを検出する検出器103と、ロール紙ホルダの底部側に設けられた第1のロール紙検出器60aと、ロール紙ホルダの軸受部側に設けられた第2のロール紙検出器60bとを設け、ロール紙の支軸26が軸受部25に挿入されていることが検出された場合に、第2のロール紙検出器60aの出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出し、ロール紙の支軸26が軸受部25に挿入されていることが検出されていない場合に、第1のロール紙検出器60aの出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出するようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】ロ−ル紙Rを軸支する支軸26が軸受部25に挿入されたことを検出する検出器103と、ロール紙ホルダの底部側に設けられた第1のロール紙検出器60aと、ロール紙ホルダの軸受部側に設けられた第2のロール紙検出器60bとを設け、ロール紙の支軸26が軸受部25に挿入されていることが検出された場合に、第2のロール紙検出器60aの出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出し、ロール紙の支軸26が軸受部25に挿入されていることが検出されていない場合に、第1のロール紙検出器60aの出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出するようにした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール紙に印字を行うプリンタに関する。特にロール紙の印字を行うプリンタのロール紙装着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のプリンタに用いられるロール紙には、例えば、レシートの発行等に用いられるロール紙や、ロール状の台紙上に剥離可能なラベルを貼付したラベル付ロール紙がある。
【0003】
通常のロール紙が装着されるロール紙ホルダでは、ロール紙をロール紙ホルダの底部に置くことにより、ロール紙が装着されることが一般的であるが、ラベル付ロール紙が装着されるロール紙ホルダでは、搬送時にラベルが台紙から剥がれやすくなるため、ロ−ル紙用支軸を用いて、ロ−ル紙がロール紙ホルダの底部に接触しないように装着するようにされることが多い。従来のプリンタには、ロール紙をホルダの底部に載置する形態(以下、投げ込み式)のロール紙ホルダと、ラベル付ロール紙を軸支する形態(以下、軸支方式)のロール紙ホルダとの2種類のロール紙ホルダを準備し、印字ヘッド、用紙送り機構等からなる印字ヘッドユニットに、いずれかのロール紙ホルダを装着できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2001−341371号公報
【発明が解決しようとする課題】
このように、2種類のロール紙ホルダを準備しなくても、経済的な理由から、投げ込み式のロール紙ホルダに、ロール紙の支軸が挿入可能な軸受を設け、通常のロール紙と、ラベル付ロール紙を一台のプリンタで併用することも考えられる。しかしながら、投げ込み式のロール紙ホルダに、ニアエンド検出器(例えば、特許文献2参照。)が設けられている場合、単純にラベル付ロール紙を軸支方式で装着すると、ラベルが十分に状態にもかかわらず、プリンタがニアエンドを検出しまうという不都合が生じる。
【0005】
本発明は、このような従来技術の課題を考慮してなされたもので、その目的とするところは、投げ込み方式、もしくは軸支方式のいずれでもロ−ル紙を装着可能なプリンタにおいて、いずれの方式で装着されていても、正確にロール紙のニアエンドを検出可能なプリンタを提供し、操作性を向上させることにある。
【0006】
【特許文献2】特開平9−295745号公報
【課題を解決するための手段】
本発明のプリンタは、ロ−ル紙を軸支し、ロ−ル紙ホルダの底部から離して装着する第1の形態(軸支方式)と、ロ−ル紙を軸支することなく、ロ−ル紙ホルダの底部に接した状態で装着する第2の形態(投げ込み式)とのいずれかの形態を選択してロール紙を装着可能なプリンタにおいて、第1の形態で装着されるロール紙の支軸が挿入可能な軸受部と、ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されたことを検出する軸検出器と、ロール紙ホルダの底部側に設けられた第1のロール紙検出器と、ロール紙ホルダの軸受部側に設けられた第2のロール紙検出器と、軸検出器によって、ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されていることが検出された場合に、第2のロール紙検出器の出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出し、ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されていることが検出されていない場合に、第1のロール紙検出器の出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出する処理部とを備えて構成される。
【0007】
これにより、軸支方式でロール紙が装着されているのか、投げ込み式で装着されているのか自動的に検出され、その検出結果に応じて、自動的に第1、第2のロール紙検出器のいずれかが選択され、使用者に意識させることなく、各形態で装着されたロール紙のニアエンドを正確に検出することが可能となる。
【0008】
第1のロール紙検出器としては、所定の径以下になったロール紙の芯の孔を検出可能な位置に設けられた反射型フォトセンサを採用しても良い。また、第2のロール紙検出器としては、所定の径以下になったロール紙の外周を検出可能な位置に設けられた反射型フォトセンサを採用しても良い。
【0009】
なお、本発明のロール紙装着装置も上述のプリンタと同様の技術的事項で特定されるものであり、プリンタに好適に用いられることは勿論、例えばプレプリントしたロール紙、ロール状のラベルを用いた種々の発行装置に適用することが可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るプリンタの好ましい実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は、本実施形態のプリンタの外観についてカバーが閉じた状態の概略構成を示す斜視図である。図2は、図1に示すプリンタのロール紙ユニットの概略構成を示す斜視図である。図3は、図1に示すプリンタの印字機構ユニットの概略構成を示す斜視図である。図4は、図1に示すプリンタのカバーが開いた状態での内部構成を示す側面図である。
【0012】
図1に示すように、プリンタ1の外観は、主に、ケース2と、ケース2に対し開閉可能なカバー30によって構成される。カバー30が閉じたときに、カバー30とケース2の間に排出口31が形成され、プリンタ1の内部に収容されたロ−ル紙は印刷された後、この排出口31から排出される。カバー30に設けられたレバー32を押し上げることにより、ロックレバー35(図2)が外れ、カバー30が開く。カバー30には、押しボタン28及び、孔29が複数設けられている。カバー30を閉じた状態で押しボタン28を押すことにより、スイッチ基板100に設けられたフィードスイッチ101が押され、これによりプラテンローラ41が駆動され、ロ−ル紙ホルダ20に収容されているロ−ル紙が搬送される。スイッチ基板100には、プリンタ1の状態(例えば、用紙切れ、ON・OFFライン)をユーザに報知するためのLEDが設けられており、カバー30を閉じた状態で、カバー30の孔29がこれらのLEDに対向し、ユーザがLEDから発せられる光が孔29を通して確認できるようになっている。
【0013】
図4に示すように、ケース2には、スイッチ基板100、プリンタ1の各機構を制御するCPU、メモリ等からなる制御部が実装されたメイン基板(不図示)、ロ−ル紙を収容するロ−ル紙ホルダ20(図2)、ロ−ル紙の搬送・印刷を行う印刷ユニット50(図3)、ロ−ル紙を切断するカッタユニット70(図3)が内蔵されている。
【0014】
図2に示すように、ロ−ル紙ホルダ20は、ロール紙の側面と当接できるように略凹曲面状に形成された底部21と、その底部21を挟むように設けられた平板状の一対の側部22R、22Lとを有し、樹脂を用いて略箱状に一体的に形成されている。ここで、ロール紙ホルダ20の側部のうち、図2の奥側の側部を、側部22Rとし、図2の手前側の側部を、側部22Lとする。
【0015】
これらの側部22R及び22Lの後端部分(図2の左側部分)には、それぞれ、ヒンジ部24R、24Lが設けられており、ロール紙ホルダ20の開口部分を塞ぐ大きさで略長方形状に形成されたカバー30が開閉自在に支持されるようになっている。
【0016】
カバー30の先端部分には、プラテンホルダ34が取り付けられている。このプラテンホルダ34には、プラテンローラ41が、プラテン軸42を中心支軸として回動自在に設けられている。また、プラテン軸42の端部分のうち、ロール紙ホルダ20の側部22L側の部分には、所定の歯数を有するプラテン歯車43が固定されている。
【0017】
なお、プラテンホルダ34には、プラテンローラ34とともに、固定刃74や、カバー30を閉じた状態にロックするためのロックレバー35が取り付けられている。
【0018】
ロール紙ホルダ20の前方側には、紙ガイド部44が設けられている。この紙ガイド44部は、プラテンローラ41とほぼ同一の曲率をもって凹曲面状に形成されており、カバー30が閉じられた場合のプラテンローラ41と近接するように配置されている。
【0019】
また、紙ガイド部44の後方側の部位には、テンション部材45が、揺動自在に設けられている。このテンション部材45は、紙幅とほぼ同一幅を有する略棒形状に形成されている。さらに、テンション部材の上部分には、凸曲面状の紙当接面45aが形成されており、この紙当接面45aは、紙ガイド部44の後端部分より幾分高い位置に配置されている。
【0020】
ロ−ル紙ホルダ20の両側部22R、22Lには、溝状の軸受部25R、25Lが形成されており、一端にフランジが形成されたロール紙用支軸26がこの軸受部25R、25Lに着脱できるようになっている。即ち、本実施の形態のロ−ル紙ホルダ20は、ロ−ル紙を底部21で支持して収容する(いわゆる投げ込み)形態と、ロ−ル紙の芯にロール紙用支軸26を通し、ロ−ル紙が底部21に接触しないように支持する形態(軸支方式)のうち、ユーザがどちらかを選択して、ロール紙を装着できるようになっている。
【0021】
ロ−ル紙ホルダ20の一方の側部22Lには、ロ−ル紙のニアエンドを検出するための第1の検出器60a、第2の検出器60bが取り付けられている。これらの検出器60a、60bは、例えば反射型フォトセンサであり、ロール紙ホルダ20の底部側に設けられた検出器60aは、投げ込み式で装着されたロール紙が所定の径以下になったときに、ロール紙の芯の孔を検出可能な位置に設けられている。一方、ロール紙ホルダの軸受部側に設けられた検出器60bは、軸支方式で装着されたロール紙が所定の径以下になったときに、ロール紙の外縁を検出可能な位置に設けられている。
【0022】
軸受部25R、25Lには、軸押さえ部材27が、軸27aを中心に回動可能に支持されている。軸押さえ部材27は、ばね27b(図5、図6)でロ−ル紙ホルダ20の内側へ付勢されており、ロール紙用支軸26が軸受部25R、25Lに装着されたとき、ロ−ル紙用支軸26の両端が、軸押さえ部材27に押さえられる。なお、軸受部25R、25Lには、軸押さえ部材27の回動を所定範囲に留めるためのストッパ(不図示)が設けられている。
【0023】
後述するように、側部22R側に設けられた軸押さえ部材27に背面には、ロ−ル紙用支軸26が装着されたことを検出するための検出器が設けられている。即ち、図5、図6に示すように、スイッチ基板100上には、マイクロスイッチ103が設けられており、ロ−ル紙用支軸26が軸受部25R、25Lに装着されたときに、軸押さえ部材27がマイクロスイッチ103を押し、ロ−ル紙用支軸26が装着されたことを検出するようになっている。なお、マイクロスイッチ103の代わりに、光学的なセンサを用いることもできる。例えば、軸押さえ部材27の背面に突起を設け、その突起をスイッチ基板100上に設けたフォトインタラプタで検出するようにしてもよい。このように、スイッチ基板100を、ロ−ル紙ホルダ20の側面22Rの近くに配置することにより、フィードスイッチ101や、プリンタ1の状態を示すLED、ロ−ル紙用支軸26が装着されたことを検出するための検出器の一部を集約することができるため、プリンタの小型化には好ましい。
【0024】
図3に示すように、印字機構ユニット50の本体フレーム51の側部52と側部53とは、ロール紙ホルダ20の幅より若干大きい間隔をおいて互いに平行に配置されている。また、本体フレーム51の連結部54は、側部52及び側部53の後方上端部分を覆うように配置されている。本体フレーム51の所定の部位には、サーマルヘッド61が設けられている。このサーマルヘッド61は、図4に示すように、圧縮コイルばね62によって所定の方向に押圧されるように構成されている。
【0025】
また、本体フレーム51の後方下側部分には、駆動モータ65が設けられている。この駆動モータ65は、この駆動軸66に固定されたモータ歯車67を、本体フレーム51の側部53の外側にして配置されている。
【0026】
本体フレーム51の側部53には、駆動モータ65の動力をプラテン歯車43に伝達するための歯車列68が設けられている。この歯車列68は、所定の歯数をもつ複数の歯車を有し、最終段には、プラテン歯車43と噛み合い可能な駆動歯車部68aが配置されている。
【0027】
また、本体フレーム51の側部52及び側部53の前方側の端部分には、それぞれ、位置決め当接部52a、53aが、本体フレーム51の外側に折れ曲がるように形成されている。さらに、本体フレーム51の側部52及び側部53には、それぞれ、位置決め溝部52b、53bが、位置決め当接部52a、53aと直交する方向に延びるように形成されている。
【0028】
一方、図2に示すように、ロール紙ホルダ20の側部22R及び側部22Lには、それぞれ、本体フレーム51の位置決め当接部52a、53aを係止可能な係止壁部22a、23a(23aのみ図示)が設けられている。また、ロール紙ホルダ20の側部22及び側部23には、それぞれ、本体フレーム51の位置決め係合溝52b、53bと嵌合可能な係合突部22b、23b(23bのみ図示)が設けられている。
【0029】
そして、本体フレーム51の位置決め当接部52a、53a及び位置決め溝部52b、53bは、カバー30が閉じられた状態のロール紙ホルダ20に対し、サーマルヘッド61を、プラテンローラ41と接触する位置に位置決めするとともに、歯車列68の駆動歯車部68aを、プラテン歯車43と噛み合う位置に位置決めするようになっている。さらに、かかる場合において、本体フレーム51の連結部54は、プラテンローラ41と近接する位置に配置されるようになっている。
【0030】
カッタユニット70は、印字機構ユニット50の上部に配置される可動刃装置71と、プラテンユニット30に配置される固定刃74とから構成される。このうち、可動刃装置71は、印字機構ユニット50の本体フレーム51の連結部54に取り付け可能なカッタケース72を有しており、このカッタケース72には、可動刃73が固定刃74上を移動できるように設けられている。一方、固定刃74は、上述したプラテンホルダ34の所定の部位に取り付けられることによって、カバー30が閉じられた場合に可動刃装置71の可動刃73に対して紙経路を挟んで対向配置されるようになっている。
【0031】
図5(a)は、ロール紙用支軸26を用いずに、ロ−ル紙ホルダ20にロ−ル紙を装填した状態を示す断面図であり、図5(b)は、図5(a)の状態から、ロ−ル紙が使用され残量が殆どなくなった状態を示すものである。図6(a)は、ロール紙用支軸26を用いて、ロ−ル紙ホルダ20にロ−ル紙を装填した状態を示す断面図であり、図6(b)は、図6(a)の状態から、ロ−ル紙が使用され残量が少なくなった状態を示すものである。
【0032】
投げ込み方式で装填されたロ−ル紙Rの残量が十分あるときは、図5(a)に示すように、ロ−ル紙Rの側面が第1のニアエンド検出器60aの前面に位置するため、ニアエンド検出器60aはON(紙あり)信号を出力する。一方、ロ−ル紙Rの残量がわずかでときは、図5(b)に示すように、ロ−ル紙Rの芯Sの位置が、ロ−ル紙ホルダ20の底部21に近い位置(第1のニアエンド検出器60aの前面)に移動するため、、第1のニアエンド検出器60aはOFF(紙ニアエンド)信号を出力する。
【0033】
なお、いずれの場合においても、側部22R側に設けられた軸押さえ部材27は、バネ27bに付勢され、ロ−ル紙ホルダ20の内側に回動した状態にあるので、マイクロスイッチ103は、押されずOFF状態にある。
【0034】
一方、ロ−ル紙用支軸26を用いて、ロ−ル紙Rを装着した場合、図6(a)に示すように、軸押さえ部材27は、ロール用支軸26の端に押され、バネ27bに抗して、ロ−ル紙ホルダ20の外側に回動する。これにより、マイクロスイッチ103が、軸押さえ部材27に押され、ON状態になる。このとき、ロ−ル紙Rの側面は、第2のニアエンド検出器60bの前面に位置するため、第2のニアエンド検出器60bはON(紙あり)信号を出力する。
【0035】
図6(a)に示す状態から、ロ−ル紙Rが使用され、ロ−ル紙Rが所定の径以下になると、図6(b)に示すように、第2のニアエンド検出器60bの前面から、ロール紙Rがなくなるため、ニアエンド検出器60bはON(紙ニアエンド)信号を出力する。
【0036】
本実施の形態では、ロ−ル紙用支軸26が装着されたことを検出する検出器(マイクロスイッチ)103を備えているため、プリンタの制御部は、検出器103の出力に応じて、第1、第2のニアエンド検出器60a、60bの出力信号を採用し、所定の割り込み処理(ユーザへの報知、接続されているホストへの通知、印刷動作の停止)することができる。
【0037】
検出器103、60a、60bの出力を各々独立にプリンタの制御部を構成するCPUの割り込み端子に入力するようにして、検出器103がONのとき、ニアエンド検出器60bの出力を採用し、検出器103がOFFのとき検出器60aの出力が採用されるように処理するようにしてもよい。このようにファームウエアを主として処理部を構成する以外にも、図7に示すような2つのAND素子、OR素子を備えた論理回路を用いて、プリンタの制御部を構成するCPUの割り込み端子のひとつに入力するように処理部を構成してもよい。
【0038】
なお、以上の実施例では、サーマルヘッドを搭載した例について説明したが、インクジェット、ワイヤドット等、他の印刷方式のヘッドを搭載したプリンタにも本発明は適用可能である。また、プリンタ以外の装置であっても、例えばプレプリントしたロール紙、ロール状のラベルを用いた種々の発行装置に適用することが可能である。
【0039】
また、ニアエンド検出器を光学的な検出器で、、ロール紙用支軸が装着されたことを検出する検出器をマイクロスイッチを用いた検出器を例に説明したが、勿論、双方ともにどちらの方式に検出器を用いてもよいし、他の方式の検出器を用いても良い。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、投げ込み方式、もしくは軸支方式のいずれでもロ−ル紙を装着可能なプリンタにおいて、軸支方式で装着されるロール紙の支軸が挿入可能な軸受部と、ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されたことを検出する検出器と、ロール紙ホルダの底部側に設けられた第1のロール紙検出器と、ロール紙ホルダの軸受部側に設けられた第2のロール紙検出器と、ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されていることが検出された場合に、第2のロール紙検出器の出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出し、ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されていることが検出されていない場合に、第1のロール紙検出器の出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出する処理部を備えたことにより、軸支方式でロール紙が装着されているのか、投げ込み式で装着されているのか自動的に検出され、その検出結果に応じて、自動的に第1、第2のロール紙検出器のいずれかが選択され、使用者に意識させることなく、各形態で装着されたロール紙のニアエンドを正確に検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のプリンタの外観についてカバーが閉じた状態の概略構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すプリンタのロール紙ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図3】図1に示すプリンタの印字機構ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図4】図1に示すプリンタのカバーが開いた状態での内部構成を示す側面図である。
【図5】(a)は、ロール紙用支軸を用いずに、ロ−ル紙ホルダにロ−ル紙を装填した状態を示す断面図であり、(b)は、(a)の状態から、ロ−ル紙が使用され残量が殆どなくなった状態を示す断面図である。
【図6】ロール紙用支軸を用いて、ロ−ル紙ホルダにロ−ル紙を装填した状態を示す断面図であり、(b)は、(a)の状態から、ロ−ル紙が使用され残量が少なくなった状態を示す断面図である。
【図7】ロール紙のニアエンドを検出する処理部の一例を示す論理回路図である。
【符号の説明】
20 ロール紙ホルダ
26 ロール紙用支軸
27 軸押さえ部材
30 カバー
41 プラテン
50 印字機構ユニット
60a、60b ニアエンド検出器(第1、第2の検出器)
70 カッタユニット
100 スイッチ基板
103 マイクロスイッチ(軸検出器)
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロール紙に印字を行うプリンタに関する。特にロール紙の印字を行うプリンタのロール紙装着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のプリンタに用いられるロール紙には、例えば、レシートの発行等に用いられるロール紙や、ロール状の台紙上に剥離可能なラベルを貼付したラベル付ロール紙がある。
【0003】
通常のロール紙が装着されるロール紙ホルダでは、ロール紙をロール紙ホルダの底部に置くことにより、ロール紙が装着されることが一般的であるが、ラベル付ロール紙が装着されるロール紙ホルダでは、搬送時にラベルが台紙から剥がれやすくなるため、ロ−ル紙用支軸を用いて、ロ−ル紙がロール紙ホルダの底部に接触しないように装着するようにされることが多い。従来のプリンタには、ロール紙をホルダの底部に載置する形態(以下、投げ込み式)のロール紙ホルダと、ラベル付ロール紙を軸支する形態(以下、軸支方式)のロール紙ホルダとの2種類のロール紙ホルダを準備し、印字ヘッド、用紙送り機構等からなる印字ヘッドユニットに、いずれかのロール紙ホルダを装着できるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開2001−341371号公報
【発明が解決しようとする課題】
このように、2種類のロール紙ホルダを準備しなくても、経済的な理由から、投げ込み式のロール紙ホルダに、ロール紙の支軸が挿入可能な軸受を設け、通常のロール紙と、ラベル付ロール紙を一台のプリンタで併用することも考えられる。しかしながら、投げ込み式のロール紙ホルダに、ニアエンド検出器(例えば、特許文献2参照。)が設けられている場合、単純にラベル付ロール紙を軸支方式で装着すると、ラベルが十分に状態にもかかわらず、プリンタがニアエンドを検出しまうという不都合が生じる。
【0005】
本発明は、このような従来技術の課題を考慮してなされたもので、その目的とするところは、投げ込み方式、もしくは軸支方式のいずれでもロ−ル紙を装着可能なプリンタにおいて、いずれの方式で装着されていても、正確にロール紙のニアエンドを検出可能なプリンタを提供し、操作性を向上させることにある。
【0006】
【特許文献2】特開平9−295745号公報
【課題を解決するための手段】
本発明のプリンタは、ロ−ル紙を軸支し、ロ−ル紙ホルダの底部から離して装着する第1の形態(軸支方式)と、ロ−ル紙を軸支することなく、ロ−ル紙ホルダの底部に接した状態で装着する第2の形態(投げ込み式)とのいずれかの形態を選択してロール紙を装着可能なプリンタにおいて、第1の形態で装着されるロール紙の支軸が挿入可能な軸受部と、ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されたことを検出する軸検出器と、ロール紙ホルダの底部側に設けられた第1のロール紙検出器と、ロール紙ホルダの軸受部側に設けられた第2のロール紙検出器と、軸検出器によって、ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されていることが検出された場合に、第2のロール紙検出器の出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出し、ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されていることが検出されていない場合に、第1のロール紙検出器の出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出する処理部とを備えて構成される。
【0007】
これにより、軸支方式でロール紙が装着されているのか、投げ込み式で装着されているのか自動的に検出され、その検出結果に応じて、自動的に第1、第2のロール紙検出器のいずれかが選択され、使用者に意識させることなく、各形態で装着されたロール紙のニアエンドを正確に検出することが可能となる。
【0008】
第1のロール紙検出器としては、所定の径以下になったロール紙の芯の孔を検出可能な位置に設けられた反射型フォトセンサを採用しても良い。また、第2のロール紙検出器としては、所定の径以下になったロール紙の外周を検出可能な位置に設けられた反射型フォトセンサを採用しても良い。
【0009】
なお、本発明のロール紙装着装置も上述のプリンタと同様の技術的事項で特定されるものであり、プリンタに好適に用いられることは勿論、例えばプレプリントしたロール紙、ロール状のラベルを用いた種々の発行装置に適用することが可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るプリンタの好ましい実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
図1は、本実施形態のプリンタの外観についてカバーが閉じた状態の概略構成を示す斜視図である。図2は、図1に示すプリンタのロール紙ユニットの概略構成を示す斜視図である。図3は、図1に示すプリンタの印字機構ユニットの概略構成を示す斜視図である。図4は、図1に示すプリンタのカバーが開いた状態での内部構成を示す側面図である。
【0012】
図1に示すように、プリンタ1の外観は、主に、ケース2と、ケース2に対し開閉可能なカバー30によって構成される。カバー30が閉じたときに、カバー30とケース2の間に排出口31が形成され、プリンタ1の内部に収容されたロ−ル紙は印刷された後、この排出口31から排出される。カバー30に設けられたレバー32を押し上げることにより、ロックレバー35(図2)が外れ、カバー30が開く。カバー30には、押しボタン28及び、孔29が複数設けられている。カバー30を閉じた状態で押しボタン28を押すことにより、スイッチ基板100に設けられたフィードスイッチ101が押され、これによりプラテンローラ41が駆動され、ロ−ル紙ホルダ20に収容されているロ−ル紙が搬送される。スイッチ基板100には、プリンタ1の状態(例えば、用紙切れ、ON・OFFライン)をユーザに報知するためのLEDが設けられており、カバー30を閉じた状態で、カバー30の孔29がこれらのLEDに対向し、ユーザがLEDから発せられる光が孔29を通して確認できるようになっている。
【0013】
図4に示すように、ケース2には、スイッチ基板100、プリンタ1の各機構を制御するCPU、メモリ等からなる制御部が実装されたメイン基板(不図示)、ロ−ル紙を収容するロ−ル紙ホルダ20(図2)、ロ−ル紙の搬送・印刷を行う印刷ユニット50(図3)、ロ−ル紙を切断するカッタユニット70(図3)が内蔵されている。
【0014】
図2に示すように、ロ−ル紙ホルダ20は、ロール紙の側面と当接できるように略凹曲面状に形成された底部21と、その底部21を挟むように設けられた平板状の一対の側部22R、22Lとを有し、樹脂を用いて略箱状に一体的に形成されている。ここで、ロール紙ホルダ20の側部のうち、図2の奥側の側部を、側部22Rとし、図2の手前側の側部を、側部22Lとする。
【0015】
これらの側部22R及び22Lの後端部分(図2の左側部分)には、それぞれ、ヒンジ部24R、24Lが設けられており、ロール紙ホルダ20の開口部分を塞ぐ大きさで略長方形状に形成されたカバー30が開閉自在に支持されるようになっている。
【0016】
カバー30の先端部分には、プラテンホルダ34が取り付けられている。このプラテンホルダ34には、プラテンローラ41が、プラテン軸42を中心支軸として回動自在に設けられている。また、プラテン軸42の端部分のうち、ロール紙ホルダ20の側部22L側の部分には、所定の歯数を有するプラテン歯車43が固定されている。
【0017】
なお、プラテンホルダ34には、プラテンローラ34とともに、固定刃74や、カバー30を閉じた状態にロックするためのロックレバー35が取り付けられている。
【0018】
ロール紙ホルダ20の前方側には、紙ガイド部44が設けられている。この紙ガイド44部は、プラテンローラ41とほぼ同一の曲率をもって凹曲面状に形成されており、カバー30が閉じられた場合のプラテンローラ41と近接するように配置されている。
【0019】
また、紙ガイド部44の後方側の部位には、テンション部材45が、揺動自在に設けられている。このテンション部材45は、紙幅とほぼ同一幅を有する略棒形状に形成されている。さらに、テンション部材の上部分には、凸曲面状の紙当接面45aが形成されており、この紙当接面45aは、紙ガイド部44の後端部分より幾分高い位置に配置されている。
【0020】
ロ−ル紙ホルダ20の両側部22R、22Lには、溝状の軸受部25R、25Lが形成されており、一端にフランジが形成されたロール紙用支軸26がこの軸受部25R、25Lに着脱できるようになっている。即ち、本実施の形態のロ−ル紙ホルダ20は、ロ−ル紙を底部21で支持して収容する(いわゆる投げ込み)形態と、ロ−ル紙の芯にロール紙用支軸26を通し、ロ−ル紙が底部21に接触しないように支持する形態(軸支方式)のうち、ユーザがどちらかを選択して、ロール紙を装着できるようになっている。
【0021】
ロ−ル紙ホルダ20の一方の側部22Lには、ロ−ル紙のニアエンドを検出するための第1の検出器60a、第2の検出器60bが取り付けられている。これらの検出器60a、60bは、例えば反射型フォトセンサであり、ロール紙ホルダ20の底部側に設けられた検出器60aは、投げ込み式で装着されたロール紙が所定の径以下になったときに、ロール紙の芯の孔を検出可能な位置に設けられている。一方、ロール紙ホルダの軸受部側に設けられた検出器60bは、軸支方式で装着されたロール紙が所定の径以下になったときに、ロール紙の外縁を検出可能な位置に設けられている。
【0022】
軸受部25R、25Lには、軸押さえ部材27が、軸27aを中心に回動可能に支持されている。軸押さえ部材27は、ばね27b(図5、図6)でロ−ル紙ホルダ20の内側へ付勢されており、ロール紙用支軸26が軸受部25R、25Lに装着されたとき、ロ−ル紙用支軸26の両端が、軸押さえ部材27に押さえられる。なお、軸受部25R、25Lには、軸押さえ部材27の回動を所定範囲に留めるためのストッパ(不図示)が設けられている。
【0023】
後述するように、側部22R側に設けられた軸押さえ部材27に背面には、ロ−ル紙用支軸26が装着されたことを検出するための検出器が設けられている。即ち、図5、図6に示すように、スイッチ基板100上には、マイクロスイッチ103が設けられており、ロ−ル紙用支軸26が軸受部25R、25Lに装着されたときに、軸押さえ部材27がマイクロスイッチ103を押し、ロ−ル紙用支軸26が装着されたことを検出するようになっている。なお、マイクロスイッチ103の代わりに、光学的なセンサを用いることもできる。例えば、軸押さえ部材27の背面に突起を設け、その突起をスイッチ基板100上に設けたフォトインタラプタで検出するようにしてもよい。このように、スイッチ基板100を、ロ−ル紙ホルダ20の側面22Rの近くに配置することにより、フィードスイッチ101や、プリンタ1の状態を示すLED、ロ−ル紙用支軸26が装着されたことを検出するための検出器の一部を集約することができるため、プリンタの小型化には好ましい。
【0024】
図3に示すように、印字機構ユニット50の本体フレーム51の側部52と側部53とは、ロール紙ホルダ20の幅より若干大きい間隔をおいて互いに平行に配置されている。また、本体フレーム51の連結部54は、側部52及び側部53の後方上端部分を覆うように配置されている。本体フレーム51の所定の部位には、サーマルヘッド61が設けられている。このサーマルヘッド61は、図4に示すように、圧縮コイルばね62によって所定の方向に押圧されるように構成されている。
【0025】
また、本体フレーム51の後方下側部分には、駆動モータ65が設けられている。この駆動モータ65は、この駆動軸66に固定されたモータ歯車67を、本体フレーム51の側部53の外側にして配置されている。
【0026】
本体フレーム51の側部53には、駆動モータ65の動力をプラテン歯車43に伝達するための歯車列68が設けられている。この歯車列68は、所定の歯数をもつ複数の歯車を有し、最終段には、プラテン歯車43と噛み合い可能な駆動歯車部68aが配置されている。
【0027】
また、本体フレーム51の側部52及び側部53の前方側の端部分には、それぞれ、位置決め当接部52a、53aが、本体フレーム51の外側に折れ曲がるように形成されている。さらに、本体フレーム51の側部52及び側部53には、それぞれ、位置決め溝部52b、53bが、位置決め当接部52a、53aと直交する方向に延びるように形成されている。
【0028】
一方、図2に示すように、ロール紙ホルダ20の側部22R及び側部22Lには、それぞれ、本体フレーム51の位置決め当接部52a、53aを係止可能な係止壁部22a、23a(23aのみ図示)が設けられている。また、ロール紙ホルダ20の側部22及び側部23には、それぞれ、本体フレーム51の位置決め係合溝52b、53bと嵌合可能な係合突部22b、23b(23bのみ図示)が設けられている。
【0029】
そして、本体フレーム51の位置決め当接部52a、53a及び位置決め溝部52b、53bは、カバー30が閉じられた状態のロール紙ホルダ20に対し、サーマルヘッド61を、プラテンローラ41と接触する位置に位置決めするとともに、歯車列68の駆動歯車部68aを、プラテン歯車43と噛み合う位置に位置決めするようになっている。さらに、かかる場合において、本体フレーム51の連結部54は、プラテンローラ41と近接する位置に配置されるようになっている。
【0030】
カッタユニット70は、印字機構ユニット50の上部に配置される可動刃装置71と、プラテンユニット30に配置される固定刃74とから構成される。このうち、可動刃装置71は、印字機構ユニット50の本体フレーム51の連結部54に取り付け可能なカッタケース72を有しており、このカッタケース72には、可動刃73が固定刃74上を移動できるように設けられている。一方、固定刃74は、上述したプラテンホルダ34の所定の部位に取り付けられることによって、カバー30が閉じられた場合に可動刃装置71の可動刃73に対して紙経路を挟んで対向配置されるようになっている。
【0031】
図5(a)は、ロール紙用支軸26を用いずに、ロ−ル紙ホルダ20にロ−ル紙を装填した状態を示す断面図であり、図5(b)は、図5(a)の状態から、ロ−ル紙が使用され残量が殆どなくなった状態を示すものである。図6(a)は、ロール紙用支軸26を用いて、ロ−ル紙ホルダ20にロ−ル紙を装填した状態を示す断面図であり、図6(b)は、図6(a)の状態から、ロ−ル紙が使用され残量が少なくなった状態を示すものである。
【0032】
投げ込み方式で装填されたロ−ル紙Rの残量が十分あるときは、図5(a)に示すように、ロ−ル紙Rの側面が第1のニアエンド検出器60aの前面に位置するため、ニアエンド検出器60aはON(紙あり)信号を出力する。一方、ロ−ル紙Rの残量がわずかでときは、図5(b)に示すように、ロ−ル紙Rの芯Sの位置が、ロ−ル紙ホルダ20の底部21に近い位置(第1のニアエンド検出器60aの前面)に移動するため、、第1のニアエンド検出器60aはOFF(紙ニアエンド)信号を出力する。
【0033】
なお、いずれの場合においても、側部22R側に設けられた軸押さえ部材27は、バネ27bに付勢され、ロ−ル紙ホルダ20の内側に回動した状態にあるので、マイクロスイッチ103は、押されずOFF状態にある。
【0034】
一方、ロ−ル紙用支軸26を用いて、ロ−ル紙Rを装着した場合、図6(a)に示すように、軸押さえ部材27は、ロール用支軸26の端に押され、バネ27bに抗して、ロ−ル紙ホルダ20の外側に回動する。これにより、マイクロスイッチ103が、軸押さえ部材27に押され、ON状態になる。このとき、ロ−ル紙Rの側面は、第2のニアエンド検出器60bの前面に位置するため、第2のニアエンド検出器60bはON(紙あり)信号を出力する。
【0035】
図6(a)に示す状態から、ロ−ル紙Rが使用され、ロ−ル紙Rが所定の径以下になると、図6(b)に示すように、第2のニアエンド検出器60bの前面から、ロール紙Rがなくなるため、ニアエンド検出器60bはON(紙ニアエンド)信号を出力する。
【0036】
本実施の形態では、ロ−ル紙用支軸26が装着されたことを検出する検出器(マイクロスイッチ)103を備えているため、プリンタの制御部は、検出器103の出力に応じて、第1、第2のニアエンド検出器60a、60bの出力信号を採用し、所定の割り込み処理(ユーザへの報知、接続されているホストへの通知、印刷動作の停止)することができる。
【0037】
検出器103、60a、60bの出力を各々独立にプリンタの制御部を構成するCPUの割り込み端子に入力するようにして、検出器103がONのとき、ニアエンド検出器60bの出力を採用し、検出器103がOFFのとき検出器60aの出力が採用されるように処理するようにしてもよい。このようにファームウエアを主として処理部を構成する以外にも、図7に示すような2つのAND素子、OR素子を備えた論理回路を用いて、プリンタの制御部を構成するCPUの割り込み端子のひとつに入力するように処理部を構成してもよい。
【0038】
なお、以上の実施例では、サーマルヘッドを搭載した例について説明したが、インクジェット、ワイヤドット等、他の印刷方式のヘッドを搭載したプリンタにも本発明は適用可能である。また、プリンタ以外の装置であっても、例えばプレプリントしたロール紙、ロール状のラベルを用いた種々の発行装置に適用することが可能である。
【0039】
また、ニアエンド検出器を光学的な検出器で、、ロール紙用支軸が装着されたことを検出する検出器をマイクロスイッチを用いた検出器を例に説明したが、勿論、双方ともにどちらの方式に検出器を用いてもよいし、他の方式の検出器を用いても良い。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、投げ込み方式、もしくは軸支方式のいずれでもロ−ル紙を装着可能なプリンタにおいて、軸支方式で装着されるロール紙の支軸が挿入可能な軸受部と、ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されたことを検出する検出器と、ロール紙ホルダの底部側に設けられた第1のロール紙検出器と、ロール紙ホルダの軸受部側に設けられた第2のロール紙検出器と、ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されていることが検出された場合に、第2のロール紙検出器の出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出し、ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されていることが検出されていない場合に、第1のロール紙検出器の出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出する処理部を備えたことにより、軸支方式でロール紙が装着されているのか、投げ込み式で装着されているのか自動的に検出され、その検出結果に応じて、自動的に第1、第2のロール紙検出器のいずれかが選択され、使用者に意識させることなく、各形態で装着されたロール紙のニアエンドを正確に検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のプリンタの外観についてカバーが閉じた状態の概略構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すプリンタのロール紙ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図3】図1に示すプリンタの印字機構ユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図4】図1に示すプリンタのカバーが開いた状態での内部構成を示す側面図である。
【図5】(a)は、ロール紙用支軸を用いずに、ロ−ル紙ホルダにロ−ル紙を装填した状態を示す断面図であり、(b)は、(a)の状態から、ロ−ル紙が使用され残量が殆どなくなった状態を示す断面図である。
【図6】ロール紙用支軸を用いて、ロ−ル紙ホルダにロ−ル紙を装填した状態を示す断面図であり、(b)は、(a)の状態から、ロ−ル紙が使用され残量が少なくなった状態を示す断面図である。
【図7】ロール紙のニアエンドを検出する処理部の一例を示す論理回路図である。
【符号の説明】
20 ロール紙ホルダ
26 ロール紙用支軸
27 軸押さえ部材
30 カバー
41 プラテン
50 印字機構ユニット
60a、60b ニアエンド検出器(第1、第2の検出器)
70 カッタユニット
100 スイッチ基板
103 マイクロスイッチ(軸検出器)
Claims (10)
- ロ−ル紙を軸支し、ロ−ル紙ホルダの底部から離して装着する第1の形態と、ロ−ル紙を軸支することなく、ロ−ル紙ホルダの底部に接した状態で装着する第2の形態とのいずれかの形態を選択してロール紙を装着可能なロール紙装着装置において、
前記第1の形態で装着されるロール紙の支軸が挿入可能な軸受部と、
前記ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されたことを検出する軸検出器と、
前記ロール紙ホルダの底部側に設けられた第1のロール紙検出器と、
前記ロール紙ホルダの軸受部側に設けられた第2のロール紙検出器と、
前記軸検出器によって、前記ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されていることが検出された場合に、前記第2のロール紙検出器の出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出し、前記ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されていることが検出されていない場合に、前記第1のロール紙検出器の出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出する処理部を備えたロール紙装着装置。 - 請求項1において、前記第1のロール紙検出器は、所定の径以下になったロール紙の芯の孔を検出可能な位置に設けられた反射型フォトセンサであることを特徴とするロール紙装着装置。
- 請求項1又は2において、前記第2のロール紙検出器は、所定の径以下になったロール紙の外周を検出可能な位置に設けられた反射型フォトセンサであることを特徴とするロール紙装着装置。
- 請求項1から3のいずれかにおいて、更に、前記軸受部に移動可能に支持され、前記ロール紙の支軸の端を押さえるための押さえ部材を備え、前記検出器は、前記押さえ部材の移動を検出する検出器であることを特徴とするロール紙装着装置。
- 請求項4において、更に、前記ロール紙の支軸の端を押す方向に、前記押さえ部材を付勢するバネを備えていることを特徴とするロール紙装着装置。
- ロ−ル紙を軸支し、ロ−ル紙ホルダの底部から離して装着する第1の形態と、ロ−ル紙を軸支することなく、ロ−ル紙ホルダの底部に接した状態で装着する第2の形態とのいずれかの形態を選択してロール紙を装着可能なプリンタにおいて、
前記第1の形態で装着されるロール紙の支軸が挿入可能な軸受部と、
前記ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されたことを検出する軸検出器と、
前記ロール紙ホルダの底部側に設けられた第1のロール紙検出器と、
前記ロール紙ホルダの軸受部側に設けられた第2のロール紙検出器と、
前記軸検出器によって、前記ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されていることが検出された場合に、前記第2のロール紙検出器の出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出し、前記ロール紙の支軸が前記軸受部に挿入されていることが検出されていない場合に、前記第1のロール紙検出器の出力に基づいてロール紙のニアエンドを検出する処理部を備えたプリンタ。 - 請求項6において、前記第1のロール紙検出器は、所定の径以下になったロール紙の芯の孔を検出可能な位置に設けられた反射型フォトセンサであることを特徴とするプリンタ。
- 請求項6又は7において、前記第2のロール紙検出器は、所定の径以下になったロール紙の外周を検出可能な位置に設けられた反射型フォトセンサであることを特徴とするプリンタ。
- 請求項6から8のいずれかにおいて、更に、前記軸受部に移動可能に支持され、前記ロール紙の支軸の端を押さえるための押さえ部材を備え、前記軸検出器は、前記押さえ部材の移動を検出する検出器であることを特徴とするプリンタ。
- 請求項9において、更に、前記ロール紙の支軸の端を押す方向に、前記押さえ部材を付勢するバネを備えていることを特徴とするプリンタ。
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-
2003
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