JP2015134838A - 口腔内崩壊剤及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常の打錠機を用いて成形することができ、普通錠と同等の錠剤の硬度、つまり機械的強度を付与しながら、口腔内での崩壊時間を短くすることができるとともに、舌触り及び味が良好で、口腔内でのざらつき感がなく、嚥下をスムーズにすることができる口腔内崩壊錠及びその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】主薬、糖アルコール類粉末及び糖アルコール類造粒物を用いて、硬度30N以上で成形されてなる口腔内崩壊錠。【選択図】なし

Description

本発明は、口腔内崩壊剤及びその製造方法に関し、より詳細には、比較的硬度が高いに
もかかわらず、口腔内で崩壊しやすい口腔内崩壊剤及びその製造方法に関する。
口腔内崩壊錠は、高齢者、小児、嚥下困難な患者に飲みやすくする剤形で、水なしで服
用することが可能なことから、患者のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)を向上させる
剤形として注目されている。
一般に、口腔内崩壊錠は、服用後速やかに崩壊するが、機械的強度が弱く、自動分封機
に付することが困難であるなどの問題がある。
また、その製造方法においては、PTPのポケット等に薬物と添加物の分散液を流し込
み、凍結乾燥する方法、湿式打錠機のような特殊な機械を用いる方法、非晶質糖類を低圧
で打錠して、加湿乾燥することにより硬度を上昇させる方法等がよく知られているが、こ
れらの方法はいずれも製法が煩雑で、製造コストの増大を招く。また、このような方法に
よって得られた口腔内崩壊錠自体の機械的強度についても、取り扱い性を考慮して硬度を
比較的高くすると、口腔内での崩壊性が低下するなど、十分に満足するものが得られてい
ないのが現状である。
口腔内崩壊錠の添加物としては、一般に崩壊性が良好である糖アルコールが好適に使用
される。しかし、糖アルコールは、通常、細かい粉末状であり、成形性が悪く、そのまま
では打錠により成形することができない。また、糖アルコールに結晶セルロースなどのセ
ルロース系の賦形剤を混合することによって、打錠性を確保することが提案されている(
例えば、特許文献1)が、セルロース成分が多量に含まれると、服用時に繊維質が残り、
舌触り及び味が悪くなる。さらに、糖アルコールの造粒物を使用すると打錠は可能である
が、口腔内での崩壊性が悪くなり、崩壊に1分以上の時間を要するような錠剤となる。
特開2004−175796号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、通常の打錠機を用いて成形することが
でき、普通錠と同等の錠剤の硬度、つまり適度の機械的強度を付与しながら、口腔内での
崩壊時間を短くすることができる口腔内崩壊錠及びその製造方法を提供することを目的と
する。
発明者らは、従来の口腔内崩壊剤の添加物について鋭意検討を行った結果、崩壊性に優
れているが成形性に劣る粉末状の糖アルコール類に、成形性には優れているが崩壊性の劣
る糖アルコール類の造粒物を混合するという、単一成分で、その形態が異なるものを併用
することにより、予想外にも、口腔内崩壊錠の機械的強度の向上と口腔内での崩壊性とい
うトレードオフの関係となる特性の双方について、十分満足する特性を得ることができる
ことを新たに見出し、本発明に到達した。
本発明の口腔内崩壊剤は、主薬、糖アルコール類粉末及び糖アルコール類造粒物を用い
て、硬度30N以上で成形されてなることを特徴とする。
また、本発明の口腔内崩壊錠の製造方法は、主薬に、糖アルコール類粉末と糖アルコー
ル類造粒物とを、非湿潤又は非加湿下で混合し、硬度30N以上に圧縮成形する工程を含
むことを特徴とする。
本発明によれば、特別な装置を使用することなく、通常の打錠機で機械的強度及び口腔
内ので崩壊性の双方が良好で、かつ、舌触り及び味が良好で、嚥下がスムーズとなる口腔
内崩壊錠及びその製造方法を提供することができる。
本発明の口腔内崩壊錠は、少なくとも主薬及び糖アルコール類を含有する。
ここで主薬としては、特に限定されることなく、例えば、酔い止め、解熱鎮痛剤、芳香
性健胃剤、健胃消化剤、制酸剤、ビタミン剤、滋養強壮剤、酵素製剤、滋養強壮保健薬、
抗炎症薬、抗リウマチ薬、痛風治療剤、抗ヒスタミン剤、アレルギー剤、抗生物質製剤、
合成抗菌剤、歯科口腔用薬、気管支拡張剤、鎮咳剤、去たん剤、睡眠鎮静剤、抗不安剤、
抗てんかん剤、精神神経用剤、自律神経剤、中枢神経作用剤、鎮けい剤、脳代謝改善剤、
脳循環改善剤、抗パーキンソン病剤、アルツハイマー治療剤、強心剤、不整脈用剤、利尿
剤、血管収縮剤、血管拡張剤、血圧降下剤、高脂血症用剤、止瀉剤、消化性潰瘍用剤、下
剤、ホルモン剤、糖尿病用剤等、あるいはプロドラッグ等が挙げられる。
主薬は、粉末状、固体状、顆粒状など、いずれの形態であってもよい。その大きさは、
特に限定されず、口腔内崩壊錠として服用する際に、舌触り等を考慮して、適宜調整する
ことができる。なお、主薬を適切な形状及び大きさにするためには、例えば、篩又はメン
ブレンフィルター等により粒径をそろえる方法、ボールミル粉砕機、ハンマーミル粉砕機
、ピンミル粉砕機等で粉砕する方法等が挙げられる。また、主薬は、口腔内崩壊錠の全重
量に対して、0.1重量%、さらに1重量%以上であることが適しており、50重量%未
満で含有されることが好ましい。
糖アルコールとしては、D−マンニトール、エリスリトール、ソルビトール、キシリト
ール、トレハロース、マルチトール、ラクチトール等が挙げられる。なかでも、D−マン
ニトール、エリスリトール、ソルビトール又はキシリトールが好ましい。これらは、単独
又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の口腔内崩壊錠は、少なくとも粉末状の糖アルコール類と、造粒した糖アルコー
ル類の双方を用いて成形される。粉末状とは、造粒した形態でないものを意味する。通常
、粉末の糖アルコール類は、平均粒径が50μm程度より小さいものが挙げられ、一般に
40μm程度以下のものが好適に用いられる。
造粒物とは、糖アルコール類を当該分野で公知の方法によって造粒したものであり、例
えば、その製造方法としては、湿式造粒、乾式造粒のいずれでもよい。湿式造粒の場合に
は、流動層造粒乾燥機、攪拌造粒機、円筒押出造粒機、転動流動層造粒コーティング機等
、種々の装置を用いて又はスプレードライ法により造粒することができる。乾式造粒の場
合には、ローラーコンパクター等の乾式造粒機、スラッグ打錠機等、種々の装置を用いて
造粒することができる。なかでも、湿式造粒法で形成されたものが好ましい。湿式造粒法
は、乾式造粒法に比べて、均一な粒子径が得られ、微粉の割合が減少することから、一般
に成形性の良い顆粒が得られるからである。
なお、糖アルコールを造粒する際には、任意に、後述するような、甘味剤、崩壊剤、着
色剤及び結合剤等の医薬品として添加することができる添加剤を添加してもよい。
造粒物は、例えば、平均粒径が50μm程度以上、好ましくは70μm程度以上、さら
に80μm程度以上であり、また、500μm程度以下、400μm程度以下、300μ
m程度以下、200μm程度以下、150μm程度以下の粒径であることがより好ましい
。特に、少なくとも80μm程度の粒径を有するものが好ましい。また、別の観点から、
造粒物は、粉末状の糖アルコール類の2〜20倍程度以上の粒径を有しているものが適し
ており、3〜8倍程度のものが好ましい。
粉末状の糖アルコール類と、造粒した糖アルコール類との配合比は、糖アルコール類と
して8:1〜1:4程度の重量比であることが適しており、6:1〜1:2程度が好まし
く、さらに、4:1〜1:1程度がより好ましい。粉末状のものが多すぎると打錠して成
形することが困難となり、造粒物が多すぎると、口腔内崩壊時間が長くなる傾向があるか
らである。このような範囲で粉末状の糖アルコール類と造粒した糖アルコール類とを配合
することにより、造粒した糖アルコール類のみで形成した口腔内崩壊錠のような糖アルコ
ール類の粒子間の空隙が連結した、比較的密度の低い錠剤とは異なり、適度に粒子間の空
隙が独立して存在し、その空隙の周辺に、粉末状の糖アルコール類が分散したものとなる
。このような粒子の分布により、比較的硬度を高く成形することができる一方、口腔内で
唾液によって、容易かつ短時間に錠剤を崩壊させることができる。なお、ここでの独立し
た空隙とは、少なくとも糖アルコール類の造粒物の平均粒径と同程度またはそれよりも小
さい粒径を有する空隙であることが好ましく、そのような独立空隙が、全空隙容積の50
%程度以上、60%程度以上、70%程度以上で存在することがより好ましい。
また、本発明においては、口腔内崩壊剤の全重量に対して、糖アルコール類粉末及び糖
アルコール類造粒物は、50重量%程度以上、55重量%程度以上、さらに60重量%程
度以上であることが適している。上限は特に限定されないが、通常、70重量%程度であ
る。このような範囲で糖アルコール類を含有させることにより、糖アルコール類という単
一成分で、崩壊性及び成形性の双方を確保して、適度な機械的強度を有しながら、口腔内
での崩壊をスムーズに行わせるとともに、口腔内での舌触り、ざらつき感、味等が良好で
、嚥下しやすくすることができる。
本発明の口腔内崩壊錠には、さらに、通常用いられる添加剤等が含有されていてもよい
。添加剤としては、例えば、崩壊剤、賦形剤、結合剤、溶解補助剤、滑沢剤、流動化剤、
甘味料、香料、発泡剤、界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、着色剤等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、クロスポビドン、カルボキシスターチナトリウム、カルボキ
シメチルスターチナトリウム、でんぷん、部分α化澱粉、コーンスターチ、乳糖、炭酸カ
ルシウム、沈降炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アル
ミニウム結晶セルロース、低置換度ヒドロキシピロピルセルロース、クロスカルメロース
、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルメロー
ス、ヒドロキシプロピルスターチ等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種
以上を併用して用いてもよい。なかでも、クロスカルメロース、カルボキシスターチナト
リウム、カルメロース、でんぷん、ヒドロキシプロピルスターチ、クロスポピドンが好適
に用いられる。崩壊剤は、通常、口腔内崩壊錠の全重量に対して、0.1重量%程度以上
、さらに0.5重量%程度以上、特に2重量%程度以上が挙げられる。また、30重量%
程度以下、さらに25重量%程度以下、特に15重量%程度以下が挙げられる。
賦形剤としては、例えば、ブドウ糖、果糖、乳糖、白糖、還元麦芽糖等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
結合剤としては、例えば、水溶性物質が挙げられる。例えば、ゼラチン、寒天、アルギ
ン酸、アルギン酸ナトリウム、デキストリン、キタンサンガム、アラビアゴム末、ヒドロ
キシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース、ポリビニルピロリドン、部分けん化ポリビニルアルコール、メチルセルロース、
プルラン、部分α化澱粉、糖類等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以
上を併用して用いてもよい。
溶解補助剤として酸化マグネシウム、酸化カルシウム、クエン酸ナトリウム、塩化マグ
ネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムが挙げられる。これらは単独で用いても
よいし、2種以上を併用して用いてもよい。
滑沢剤として、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、ショ糖
脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、ステアリン酸、軽質無水ケイ酸、硬化ナタネ
油、硬化ひまし油、グリセリン脂肪酸エステル、フマル酸ステアリルナトリウム、安息香
酸ナトリウム、L-ロイシン、L-バリン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし
、2種以上を併用して用いてもよい。
流動化剤としては、例えば、水和二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。
甘味料としては、アスパルテーム、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム
、ステビア、ソーマチン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併
用して用いてもよい。
香料としては、ミント、レモン、オレンジ等が挙げられる。
発泡剤としては、例えば、酒石酸塩、クエン酸塩、重炭酸塩等が挙げられる。
界面活性剤としては、アルキル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性剤、ショ糖脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪
酸エステルおよびポリオキシエチレンヒマシ油誘導体などの非イオン系界面活性剤などが
挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
pH調整剤としては、グリシン、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素カルシウム、リン酸
水素ナトリウム、酢酸、コハク酸、酒石酸、フマル酸又はクエン酸等の有機酸またはその
塩類などが挙げられる。
防腐剤としては、例えば、安息香酸、パラオキシ安息香酸又はそれらの塩等が挙げられ
る。
着色剤としては、黄酸化鉄、黄色三二酸化鉄、三二酸化鉄(赤色)、オレンジエッセン
ス、褐色酸化鉄、カラメル、軽質無水ケイ酸、食用青色5号、食用黄色4号、食用黄色4
号アルミニウムレーキ、食用黄色5号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号
、タルク、フルオレセインナトリウム、緑茶末、ビタミンC等が挙げられる。
本発明の口腔内崩壊錠は、包装容器からの取り出し等によって破壊されない硬度である
ことが好ましい。具体的には、30N以上であることが適しており、35N以上、さらに
40N以上であることが好ましい。製剤の硬度は、例えば、錠剤硬度計(SCHLEUNIGER製
、TABLET TESTER 6D)を用いて測定することができる。
本発明の口腔内崩壊製剤の形状は特に限定されないが、円盤状、ドーナツ状、多角形板
状、球状、楕円状、キャプレット状等とすることができる。なかでも、通常の錠剤の形状
である円盤状であるものが好ましい。大きさは特に限定されず、直接、嚥下されないよう
に若干大きめであることが適しており、例えば、直径が3〜30mm程度、厚みが1〜1
0mm程度であることが好ましい。
また、本発明の口腔内崩壊錠の製造方法では、主薬に、糖アルコール類粉末と糖アルコ
ール類造粒物とを混合し、成形する工程を含む。
主薬、糖アルコール類の粉末、糖アルコール類造粒物の混合は、任意に上述した添加剤
等を添加して、当該分野で公知の方法により、公知の装置等を利用して行うことができる
。混合する際、通常、主薬及び糖アルコール類の粉末は、造粒したものでないものであり
、糖アルコール類造粒物は、上述したように、予め造粒したものであり、これらを任意の
順序で又は同時に混合する。
この際の混合は、湿潤又は加湿することなく行うことが好ましい。ここで湿潤又は加湿
とは、口腔内崩壊錠の全重量の5%程度より多い水分量を添加することを意味する。した
がって、非湿潤及び非加湿下とは、口腔内崩壊錠の全重量の5%程度以下の水分下で混合
することを意味する。
混合物の成形は、当該分野で公知の方法により、公知の装置等を利用して圧縮して行う
ことが適している。例えば、圧縮成形する装置としては、錠剤の成形に使用する打錠用臼
、打錠用上杵及び下杵を用い、油圧式ハンドプレス機、単発式打錠機またはロータリー式
打錠機等を利用することができる。
圧縮成形は、得られる錠剤が、適当な硬度、例えば、30N程度以上を有し、錠剤中に
適当な独立空隙を確保し、口腔内崩壊錠として速やかに崩壊することができるように調節
して行うことが必要である。例えば、打錠圧は、特に限定されるものでなく、用いる装置
、原理、錠剤の大きさ、主薬の種類等によって適宜調整することができる。上述したよう
な装置を用いる場合には、例えば、打錠圧50kg/cm2程度以上、1500kg/cm2程度以下
が挙げられ、通常300kg/cm2程度以上、1000kg/cm2程度以下が適している。
なお、圧縮成形も、非湿潤及び非加湿下で行うことが適している。
一般に、口腔内崩壊錠の製法として、成形する際に、混合粉末を湿潤状態で打錠した後
、乾燥させる方法(湿式打錠)、非晶質の糖類を混合しておき、比較的低圧で打錠を行い
、その後、加湿・乾燥(エージング)を行い、錠剤硬度を高める方法等がある。本発明に
おいては、これらの方法を用いてもよいが、上述したように、通常の錠剤の成形方法で、
これらのような特殊な工程を必要としなくても、簡便に製造することができる点で特に有
利である。
以下に、本発明の口腔崩壊錠及びその製造方法の実施例を詳述する。
実施例1
流動層造粒機(パウレック社製、マルチプレックス)に、D−マンニトール500gを
入れ、噴霧液として10%D−マンニトール(日研化成製)水溶液を噴霧し、流動層造粒
を行った。500g噴霧後、乾燥し、造粒マンニトールを得た(平均粒径150〜220
μm)。
また、同様の方法で、エリスリトール(三菱化成製)500gを入れ、噴霧液として1
0%エリスリトール水溶液を噴霧して、流動層造粒し、500g噴霧後、乾燥し、造粒エ
リスリトールを得た(平均粒径80〜130μm)。
市販の糖アルコール造粒物として、直打用マンニトール(パーテック100M、メルク
製、造粒マンニトール、平均粒径90〜120μm)を造粒物として用いた。
添加剤として、結晶セルロース(旭化成ケミカル製、セオラスPH301)、クロスポ
ビドンXL10(ISP製)、アスパルテーム(味の素製)、ステアリン酸マグネシウム
(太平化学産業製)、クロスカルロース(旭化成ケミカル製)、ヒドロキシプロピルスタ
ーチ(フロイント産業)を使用した。
上述した各種化合物を、表1〜表3に示した処方にて、ロータリー打錠機にて直径7m
m、1錠重量100mgになるように打錠した。
また、比較例として、表4に示したように、粉末状の糖アルコールのみ又は造粒物のみ
を用いて、口腔内崩壊剤を打錠した。
Figure 2015134838
Figure 2015134838
Figure 2015134838
Figure 2015134838
表1〜4の結果から、本発明の実施例では、いずれも硬度が30N以上と、高いにもか
かわらず、口腔内崩壊時間が30秒以内と、迅速に崩壊する口腔内崩壊錠が得られた。な
お、実施例の口腔内崩壊錠は、いずれも、口腔内での舌触りは良好であり、ざらつき感及
び違和感はなく、嚥下が容易であった。
一方、比較例において、粉末の糖アルコールのみを用いた場合には、打錠ができず、錠
剤に成形することができなかった。また、造粒物の糖アルコールのみを用いた場合には、
口腔内崩壊時間が長期化した。
本発明は、主薬の種類にかかわらず、崩壊させる部位にかかわらず、崩壊させて服用す
る剤形に広範囲に利用することができる。

Claims (8)

  1. 主薬、D−マンニトール粉末及び糖アルコール造粒物を含む口腔内崩壊錠であって、
    前記D−マンニトール粉末と前記糖アルコール造粒物とが4:1〜1.5:1の重量比で含有され、
    非浸潤及び非加湿下で、硬度30N以上に圧縮成形されてなり、
    直径が3〜30mmかつ厚みが1〜10mmであることを特徴とする口腔内崩壊錠。
  2. 前記糖アルコール造粒物が、それぞれ、D−マンニトール、エリスリトール、ソルビトール及びキシリトールからなる群から選択される1種以上の化合物である請求項1に記載の口腔内崩壊錠。
  3. 前記糖アルコール造粒物が、湿式造粒法で形成されたものである請求項1又は2に記載の口腔内崩壊錠。
  4. 前記糖アルコール造粒物が、攪拌造粒、流動層造粒又はスプレードライのいずれかの方法で形成されたものである請求項1〜3のいずれか1つに記載の口腔内崩壊錠。
  5. 前記糖アルコール造粒物が、少なくとも80μmの粒径を有する請求項1〜4のいずれか1つに記載の口腔内崩壊錠。
  6. 前記D−マンニトール粉末及び前記糖アルコール造粒物が、口腔内崩壊錠の重量に対して少なくとも50重量%で含有されてなる請求項1〜5のいずれか1つに記載の口腔内崩壊錠。
  7. さらに、クロスカルメロース、カルボキシスターチナトリウム、カルメロース、でんぷん、ヒドロキシプロピルスターチ及びクロスポビドンからなる群から選択される1種以上の崩壊剤を含む請求項1〜6のいずれか1つに記載の口腔内崩壊錠。
  8. 主薬、D−マンニトール粉末及び糖アルコール造粒物を含む口腔内崩壊錠であって、
    前記D−マンニトール粉末と前記糖アルコール造粒物とを4:1〜1.5:1の重量比で混合し、
    非浸潤及び非加湿下で、硬度30N以上に圧縮成形して、
    直径が3〜30mmかつ厚みが1〜10mmの口腔内崩壊錠を得ることを特徴とする口腔内崩壊錠の製造方法。
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