JP2015133394A - プリント回路板、及びプリント回路板の製造方法 - Google Patents

プリント回路板、及びプリント回路板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】保護膜を積層する領域を低コストでかつ容易に規制できるプリント回路板を提供する。
【解決手段】本発明に係るプリント回路板は、絶縁性を有するベースフィルムと、このベースフィルムの表面側に積層される1又は複数の導電パターン層と、この1又は複数の導電パターン層の最外層の一部に電気的に接続するよう実装される1又は複数の電子部品と、上記ベースフィルム及び1又は複数の導電パターン層を含む積層体の表面のうち上記1又は複数の電子部品の実装領域以外の領域にソルダーレジストを用いて積層される絶縁層と、少なくとも上記電子部品を覆うよう積層される合成樹脂製の保護膜とを備え、上記絶縁層の表面に上記保護膜形成材料の流延を規制する凹状溝を有する。上記凹状溝の平均幅としては0.1mm以上1mm以下が好ましい。また、上記凹状溝が導電パターンの不存在領域に形成されているとよい。
【選択図】図2

Description

本発明は、プリント回路板及びプリント回路板の製造方法に関する。
電子部品が実装されるプリント回路板においては、水分、かび、ほこり、腐食、擦り傷及び他の環境応力から保護するため、電子部品をプリント回路板に実装した後にコンフォーマルコーティングが施される。コンフォーマルコーティングを施すための一般的な保護膜形成材料としては、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。これらの保護膜形成材料を塗工することで電子部品を覆う保護膜が形成される。
このような保護膜形成材料を塗工したときに、保護膜形成材料がその粘性に対応してプリント回路板の電子部品以外のところに積層されている絶縁層の表面上を広がっていく。しかし、厚み方向においてプリント回路板と他の部材や筺体との間隔が小さい場合に、プリント回路板の保護膜を積層する必要のない領域まで保護膜形成材料が広がってしまうと、プリント回路板と他の部材や筺体との間隔がさらに小さくなる。このようにプリント回路板と他の部材や筺体との間隔が小さくなると、通気性が阻害され、またプリント回路板が他の部材や筺体と接触するおそれが生じる。特に、狭い空間に曲げられて配設されるフレキシブルプリント回路板ではこのような不都合が生じやすい。
このような不都合に対し、保護膜形成材料がコーティングの必要のない領域まで広がらないようにするために、保護膜形成材料を高精度に付加できるニードルバルブ式アプリケータが提案されている(特開2008−93659号公報)。
特開2008−93659号公報
しかし、上記従来のニードルバルブ式アプリケータを用いた場合、保護膜形成材料の広がる範囲を小さくできるものの、その保護膜形成材料の広がりを所定の位置で確実に止めるためには複雑な制御が必要である。また、保護膜形成材料の広がりを抑制するために、保護膜形成材料の付加を高精度に制御できるニードルバルブ式アプリケータを導入する必要があり、製造コストが増大する。
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、保護膜を積層する領域を低コストでかつ容易に規制できるプリント回路板及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、絶縁性を有するベースフィルムと、このベースフィルムの表面側に積層される1又は複数の導電パターン層と、この1又は複数の導電パターン層の最外層の一部に電気的に接続するよう実装される1又は複数の電子部品と、上記ベースフィルム及び1又は複数の導電パターン層を含む積層体の表面のうち上記1又は複数の電子部品の実装領域以外の領域にソルダーレジストを用いて積層される絶縁層と、少なくとも上記電子部品を覆うよう積層される合成樹脂製の保護膜とを備えるプリント回路板であって、上記絶縁層の表面に上記保護膜形成材料の流延を規制する凹状溝を有する。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、絶縁性を有するベースフィルムの表面側に1又は複数の導電パターン層を積層する工程と、上記ベースフィルム及び1又は複数の導電パターン層を含む積層体の表面にソルダーレジストを積層する工程と、上記ソルダーレジストに対するフォトリソグラフィー法により電子部品の実装予定領域及び凹状溝形成予定領域のソルダーレジストを除去する工程と、上記実装予定領域に電子部品を実装する工程と、少なくとも上記電子部品を覆うよう合成樹脂製の保護膜を塗工により形成する工程とを備えるプリント回路板の製造方法である。
本発明のプリント回路板及びその製造方法は、保護膜を積層する領域を低コストでかつ容易に規制できる。
本発明の一実施形態に係るフレキシブルプリント回路板の電子部品が実装された領域を示す模式的平面図である。 図1のA−A線に沿う模式的断面図である。 図1のフレキシブルプリント回路板を筺体内に取り付けたときの筺体との位置関係を示す模式的断面図である。 従来のフレキシブルプリント回路板の電子部品が実装された領域を示す模式的平面図である。 図4の従来のフレキシブルプリント回路板を筺体内に取り付けたときの筺体との位置関係を示す模式的断面図である。 図1のフレキシブルプリント回路板の製造方法を説明する模式的要部断面図である。 図1のフレキシブルプリント回路板の製造方法を説明する模式的要部断面図である。 図1のフレキシブルプリント回路板の製造方法を説明する模式的要部断面図である。 図1のフレキシブルプリント回路板の製造方法を説明する模式的要部断面図である。 図1のフレキシブルプリント回路板の製造方法を説明する模式的要部断面図である。 図1のフレキシブルプリント回路板の製造方法を説明する模式的要部断面図である。 本発明の他の実施形態に係るフレキシブルプリント回路板の模式的断面図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明は、絶縁性を有するベースフィルムと、このベースフィルムの表面側に積層される1又は複数の導電パターン層と、この1又は複数の導電パターン層の最外層の一部に電気的に接続するよう実装される1又は複数の電子部品と、上記ベースフィルム及び1又は複数の導電パターン層を含む積層体の表面のうち上記1又は複数の電子部品の実装領域以外の領域にソルダーレジストを用いて積層される絶縁層と、少なくとも上記電子部品を覆うよう積層される合成樹脂製の保護膜とを備えるプリント回路板であって、上記絶縁層の表面に上記保護膜形成材料の流延を規制する凹状溝を有する。
当該プリント回路板は、保護膜によって保護される電子部品が導電パターン層の一部に実装されるとともに、電子部品の実装領域以外の領域に絶縁層が積層され、絶縁層の表面に保護膜形成材料の流延を規制するための凹状溝が形成されている。そのため、保護膜を積層するために保護膜形成材料を塗工する際に、上記凹状溝の周囲の領域では、保護膜形成材料が上記凹状溝の開口縁に達することにより保護膜形成材料の表面張力が作用して、保護膜形成材料の広がりを上記凹状溝の開口縁の位置で抑止することができる。その結果、液状の保護膜形成材料が上記凹状溝の開口を隔てた絶縁層の表面上まで広がることを防止でき、保護膜を積層する領域を容易に規制できる。このように当該プリント回路板は、保護膜の形成が不必要な領域に保護膜が積層されることを防止できるので、当該プリント回路板のこの領域の厚みの増加が抑止され、当該プリント回路板が他の部材等と接触する等の不都合が防止できる。
上記凹状溝の平均幅としては、0.1mm以上1mm以下が好ましい。このように上記凹状溝の平均幅を上記範囲内とすることで、絶縁層表面の上記凹状溝の開口を隔てた領域への保護膜の積層がより確実に抑止されるとともに、導電パターン形成領域の拡大化又はプリント回路板全体の小面積化が図れる。
上記凹状溝が導電パターンの不存在領域に形成されているとよい。このように凹状溝が導電パターンの無い領域に形成されていることにより、導電パターンの上に絶縁層が確実に積層され露出することが防止されるので、信頼性が向上する。
上記凹状溝の底部に上記ベースフィルムが露出しているとよい。このように上記ベースフィルムが上記凹状溝の底部に露出していることにより、上記凹状溝の縁を越える多量の保護膜形成材料が塗工された場合でも、保護膜形成材料を凹状溝内に流れ込ませることができ、保護膜の形成が不必要な領域への保護膜形成抑止効果がより向上する。また、上記構成とすることにより、フォトリソグラフィー法によってランド部の開口と同時に上記凹状溝を形成できるので、上記凹状溝の形成が容易にできる。
上記凹状溝を構成する側壁のうち少なくとも開口部が絶縁層表面に対して略垂直に形成されているとよい。このように上記凹状溝を構成する側壁の開口部を絶縁層表面に対して略垂直に形成することにより、絶縁層の表面上を広がってきた保護膜形成材料が上記凹状溝の開口縁に達したときに保護膜形成材料の表面張力の作用を確実に生じさせ、より確実に保護膜形成材料の広がりが抑止できる。なお、ここで「略垂直」とは、90°に近い角度であることを意味し、例えば上記凹状溝の側壁の開口部における絶縁層表面に対する角度が85°以上95°以下であることを意味する。
本発明は、絶縁性を有するベースフィルムの表面側に1又は複数の導電パターン層を積層する工程と、上記ベースフィルム及び1又は複数の導電パターン層を含む積層体の表面にソルダーレジストを積層する工程と、上記ソルダーレジストに対するフォトリソグラフィー法により電子部品の実装予定領域及び凹状溝形成予定領域のソルダーレジストを除去する工程と、上記実装予定領域に電子部品を実装する工程と、少なくとも上記電子部品を覆うよう合成樹脂製の保護膜を塗工により形成する工程とを備えるプリント回路板の製造方法を含む。
当該プリント回路板の製造方法は、電子部品の実装予定領域と共に凹状溝形成予定領域のソルダーレジストを除去する工程を有するので、プリント回路板に保護膜を積層する領域を低コストでかつ容易に規制できる。つまり当該製造方法によって製造されたプリント回路板は、絶縁層の表面に保護膜形成材料の流延を規制する凹状溝が形成され、このため上述のように保護膜の形成が不必要な領域に保護膜が積層されることがないので、当該プリント回路板の厚みの増加が抑止され、他の部材等と接触する等の不都合が防止できる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係るプリント回路板、及びプリント回路板の製造方法を以下に図面を参照しつつ説明する。なお、ここで「表面」とは保護膜が積層される側の面を意味し、使用状態における表裏を意味するものではない。
〔プリント回路板〕
図1及び図2の当該プリント回路板は、絶縁性及び可撓性を有するベースフィルム1と、このベースフィルム1の表面側に積層される導電パターン層2と、この導電パターン層2の一部(ランド部2a)に電気的に接続するよう実装される電子部品3と、上記ベースフィルム1及び導電パターン層2を含む積層体の表面のうち上記電子部品3の実装領域以外の領域にソルダーレジストを用いて積層される絶縁層4と、少なくとも上記電子部品3を覆うよう積層される合成樹脂製の保護膜5とを主に備え、上記絶縁層4の表面に上記保護膜5の形成材料の流延を規制する凹状溝6を有している。なお、図1には、導電パターン層2のうち、電子部品3が実装されるランド部2aのパターンのみを記載し、導電パターン層2のランド部2a以外の部分である配線部2bの図示を省略している。
<ベースフィルム>
当該フレキシブルプリント回路板を構成するベースフィルム1は、絶縁性及び可撓性を有するシート状部材で構成されている。このベースフィルム1を構成するシート状部材としては、具体的には樹脂フィルムを採用可能である。この樹脂フィルムの主成分としては、ポリイミド、液晶ポリマー、フッ素樹脂、ポリエチレンテレフタレート、又はポリエチレンナフタレートが好適に用いられる。なお、ベースフィルム1は、充填材、添加剤等を含んでもよい。
上記ベースフィルム1の平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、12μmがより好ましい。一方、ベースフィルム1の平均厚さの上限としては、50μmが好ましく、25μmがより好ましい。ベースフィルム1の平均厚さが上記下限未満の場合、ベースフィルム1の強度が不十分となるおそれがある。逆に、ベースフィルム1の平均厚さが上記上限を超える場合、当該フレキシブルプリント回路板のフレキシブル性を損なうおそれがある。
<導電パターン層>
導電パターン層2は、ベースフィルム1の一方の面に形成されており、電子部品3が実装される1又は複数のランド部2a及びそれらに接続される配線部2bを有しており、ベースフィルム1の表面に積層された金属層をエッチングすることによって所望の平面形状(パターン)に形成されている。上記ランド部2aは、絶縁層4が積層されていない領域に露出している導電パターン層2の部分によって構成される。
上記導電パターン層2は、導電性を有する材料で形成可能であるが、一般的には例えば銅によって形成される。
上記導電パターン層2の平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、8μmがより好ましい。一方、導電パターン層2の平均厚さの上限としては、50μmが好ましく、35μmがより好ましい。導電パターン層2の平均厚さが上記下限未満の場合、導通性が不十分となるおそれがある。逆に、導電パターン層2の平均厚さが上記上限を超える場合、当該フレキシブルプリント回路板のフレキシブル性を損なうおそれがある。
<電子部品>
電子部品3は、上記ランド部2aに実装されている。この電子部品3は、例えば半田付けによりランド部2aに実装され、導電パターン層2と電気的に接続される。この電子部品3は、具体的にはチップ部品や発光ダイオード(LED)などである。
<絶縁層>
絶縁層4は、導電パターン層2を保護するために配線部2bを覆うようにソルダーレジストを用いて積層されている。この絶縁層4は、電子部品3の実装予定領域であるランド部2a及び凹状溝6の形成予定領域に積層されず、これらの領域において開口を有している。なお、絶縁層4は、上述のようなランド部2a及び凹状溝6近傍以外の領域において、上記導電パターン層2及びベースフィルム1を被覆するよう積層されている。
絶縁層4は、感光性ソルダーレジストが用いられ、絶縁性及び可撓性を有する。感光性ソルダーレジストとして、エポキシアクリレートを主としたものや感光性ポリイミドを主としたものが用いられる。
絶縁層4の平均厚みの下限としては、特に限定されないが、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。また、絶縁層4の平均厚みの上限としては、特に限定されないが、50μmが好ましく、30μmがより好ましい。絶縁層4の平均厚みが上記下限未満であると、絶縁性が不十分となるおそれがある。一方、絶縁層4の平均厚みが上記上限を超えると、フレキシブルプリント回路板の可撓性が低下するおそれがあると共に薄型化の要請に反するおそれがある。
<保護膜>
保護膜5は、液状の絶縁性樹脂を含む保護膜形成材料が電子部品3の表面形状に沿って塗工され硬化することで形成され、電子部品3への外部からの有害な影響を防止している。保護膜5は、例えば電気絶縁性、防湿性、防錆性、耐水性、ガスバリア性、耐薬品性、耐熱性、摺動性、耐候性等を有している。
保護膜5を形成する保護膜形成材料の主成分としては、アクリル、シリコーン、フェノール、エポキシなどとすることができる。また、保護膜5を形成する保護膜形成材料として紫外線硬化型の樹脂組成物を用いることも好ましく、特にエポキシを主成分とし、光架橋剤を含有してなる紫外線硬化型の樹脂を用いることが好ましい。紫外線硬化型の樹脂を用いることにより、紫外線照射によって保護膜5を硬化させることができ、その硬化速度を高めて生産性を向上できる。
保護膜5の平均厚みの下限としては、特に限定されないが、1μmが好ましく、2μmがより好ましい。一方、平均厚みの上限としては、特に限定されないが、50μmが好ましく、30μmがより好ましい。上記保護膜5の平均厚みが上記下限未満であると、保護膜5による電子部品3の保護効果が十分に得られないおそれがある。一方、上記平均厚みが上記上限より大きいと、当該フレキシブルプリント回路板の薄型化の要請に反するおそれがある。
<凹状溝>
凹状溝6は、絶縁層4の積層領域内に形成された開口を有し、導電パターン層2が存在しない領域に形成されている。凹状溝6の底にはベースフィルム1の表面が露出している。凹状溝6は、例えば絶縁層4を形成するソルダーレジストをフォトリソグラフィー法によって除去することで形成できる。
凹状溝6は、保護膜5が積層されないことが望まれる領域の境界上であって、保護膜5を形成する液状の保護膜形成材料が流れ広がるおそれのある位置に形成される。図1及び図2において、凹状溝6の左側の領域が、保護膜5が積層されないことが望まれる保護膜非積層領域Sである。
凹状溝6の平均幅の下限としては、0.1mmが好ましく、0.2mmがより好ましい。また、凹状溝6の平均幅の上限としては、1mmが好ましく、0.8mmがより好ましい。上記凹状溝6の平均幅が上記下限未満になると、保護膜5を形成する保護膜形成材料の粘度によっては、広がる保護膜形成材料の周縁が凹状溝6の開口を乗り越えて、保護膜形成材料の広がりを抑止できなくなるおそれがある。一方、上記凹状溝6の平均幅が上記上限を超えると、凹状溝6内に導電パターン層2を配置できないことで、導電パターン層2を形成可能な領域が十分に確保できなくなるおそれがある。
図2に示すように、凹状溝6を構成する側壁は、その開口部で絶縁層4表面に対して略垂直に形成される。これにより、絶縁層4上を広がる保護膜形成材料の表面張力の作用が大きく発揮される。
当該フレキシブルプリント回路板は、絶縁層4の積層領域内に上記凹状溝6を備えているので、電子部品3を覆うように保護膜形成材料を塗工した際に上記凹状溝6を隔てた上記保護膜非積層領域Sには保護膜5が積層されない。その結果、当該フレキシブルプリント回路板の保護膜5が積層されないことが望まれる領域における厚みが低減できるので、当該フレキシブルプリント回路板が筺体などの他の部材に近接して配設される場合でも図3に示すように筺体11等との接触が生じない。
一方、凹状溝6が形成されていない従来の構成のフレキシブルプリント回路板の場合には、保護膜5を形成する保護膜形成材料を塗工する際に、その保護膜形成材料が均等に周囲に広がっていくため、図4及び図5に示すように、保護膜5が積層されないことが望まれる領域にも保護膜5が積層されてしまう。その結果、このフレキシブルプリント回路板の保護膜5が積層されないことが望まれる領域における厚みが大きくなるので、このフレキシブルプリント回路板が筺体などの他の部材に近接して配設される場合には、図5に示すように筺体11等と接触するおそれが生じる。フレキシブルプリント回路板が筺体11等と接触すると、ベースフィルム1や電子部品3が破損するおそれが生じる。また、他の部材と接触しなくても、筺体内の通気性が悪化するおそれが生じる。
〔フレキシブルプリント回路板の製造方法〕
当該フレキシブルプリント回路板の製造方法は、絶縁性を有するベースフィルムの表面側に導電パターン層を積層する工程(導電パターン層積層工程)と、上記ベースフィルム及び導電パターン層を含む積層体の表面にソルダーレジストを積層する工程(ソルダーレジスト積層工程)と、上記ソルダーレジストに対するフォトリソグラフィー法により電子部品の実装予定領域及び凹状溝形成予定領域のソルダーレジストを除去する工程(ソルダーレジスト除去工程)と、上記実装予定領域に電子部品を実装する工程(電子部品実装工程)と、少なくとも上記電子部品を覆うよう合成樹脂製の保護膜を塗工により形成する工程(保護膜積層工程)とを備える。
<導電パターン層積層工程>
導電パターン層積層工程では、まず図6A及び図6Bに示すように、ベースフィルム1の一方の面に導体層12を積層した後に、この導体層12をパターニングすることで導電パターン層2を形成する。
ベースフィルム1に導体層12を積層する方法としては、例えばベースフィルム1に接着剤を用いて銅箔などの箔状の導体を貼り合わせる接着法、箔状の導体上にベースフィルム1の材料である樹脂組成物を塗工するキャスト法、ベースフィルム1上にスパッタリングや蒸着法等で厚み数nmの薄い導電層(シード層)を形成した後、このシード層上に電解メッキで金属層を形成するスパッタ/メッキ法、金属箔を熱プレスで貼り付けるラミネート法等が挙げられる。
図6Bに示すように、導体層12のパターニングは、公知の方法、例えばフォトエッチングにより行うことができる。フォトエッチングは、導体層12の表面に所定のパターンを有するレジスト膜を形成した後に、レジスト膜から露出する導体層12をエッチング液で溶解させ、レジスト膜を除去することにより行われる。
<ソルダーレジスト積層工程>
ソルダーレジスト積層工程では、図6Cに示すように、導電パターン層2を形成したベースフィルム1の一方の面全体に亘って液状の感光性ソルダーレジスト14を塗工する。つまり、ベースフィルム1及び導電パターン層2を含む積層体の表面全体に感光性ソルダーレジスト14を塗工する。上述した液状の感光性ソルダーレジスト14を塗工する代わりに、フィルム型の感光性ソルダーレジストを貼り合せてもよい。
<ソルダーレジスト除去工程>
ソルダーレジスト除去工程では、電子部品3の実装予定領域(ランド部2a)及び凹状溝6の形成予定領域を遮光するフォトマスクを介して紫外線を照射し、遮光されていない部分の感光性ソルダーレジスト14を光硬化させる。その後、炭酸ナトリウム水溶液などの現像液で処理し、マスクした部分を洗浄すると、図6Dに示すようにランド部2a及び凹状溝6が開口するようにパターニングされた絶縁層4が形成される。さらに、パターン形成された絶縁層4を熱処理し、硬化及び安定化させる。特にエポキシアクリレート系の樹脂においては、この熱処理は残存カルボン酸をエポキシ基等で封止することを目的として行われるため重要である。このようなフォトリソグラフィー法による絶縁層4のパターニングの精度は、フィルム切り取りや印刷を伴う方法等における位置合わせの精度よりも非常に高い。
<電子部品実装工程>
電子部品実装工程では、図6Eに示すように、電子部品3を導電パターン層2に電気的に接続する。具体的には、絶縁層4の開口部に露出している導電パターン層2で形成されるランド部2aに半田バンプを設け、電子部品3の端子をそのランド部2aに載置し、リフローにより半田バンプを溶融させてランド部2aに電子部品3の端子を半田付けする。
<保護膜積層工程>
保護膜積層工程では、図6Fに示すように、ベースフィルム1上に実装した電子部品3の表面に、保護膜5を形成する液状の保護膜形成材料を塗工して保護膜5を形成する。保護膜形成材料の塗工方法としては、一般に知られている浸漬法、ハケ塗り法、スプレ−法、線引き塗工法、ディスペンス法等を用いることができるが、塗工ノズルで液状の保護膜形成材料を射出して塗工する方法が好ましい。
電子部品3の表面に塗工された液状の保護膜形成材料は、絶縁層4の表面を広がっていくが、凹状溝6側に広がってきた保護膜形成材料は、図6Fに示すように凹状溝6の開口縁の部分でその広がりが抑止され、凹状溝6を隔てた絶縁層4の保護膜非積層領域Sには保護膜5が積層されない。その後、保護膜形成材料が硬化して保護膜5が形成され、当該フレキシブルプリント回路板が完成する。
〔利点〕
当該フレキシブルプリント回路板は、保護膜5が積層される領域が低コストでかつ容易に規制されるので、保護膜の形成が不必要な保護膜非積層領域Sに保護膜が積層されることがなく、当該プリント回路板の保護膜非積層領域Sの厚みの増加が抑止され、当該プリント回路板と他の部材等との接触が防止される。
また、保護膜5を形成する液状の保護膜形成材料の広がりを抑止する凹状溝6が、フォトマスクのパターンを変更するのみで絶縁層4のランド部2aの開口と同時に形成できるので、当該フレキシブルプリント回路板は、既存の設備で製造できるため製造コストに優れる。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
上記実施形態では、凹状溝6の底がベースフィルム1まで達しており、凹状溝6の底にベースフィルム1の表面が露出している構成としたが、図7に示すように、凹状溝の底がベースフィルム1まで達していない凹状溝16としてもよい。この場合でも、表面張力により、保護膜5を形成する保護膜形成材料の広がりを抑止することができる。このような凹状溝16は、例えば凹状溝16が形成されていない絶縁層を積層した後、その絶縁層の表面を切削して形成することができる。
図7のように絶縁層の反対側の面まで貫通していない凹状溝16とする構成では、導電パターン層の表面に絶縁層4が積層された領域でも凹状溝16が形成できるので、当該フレキシブルプリント回路板の導電パターン層2を形成可能な領域をより広くすることができる。
また、上記実施形態では、上記凹状溝6を構成する側壁の開口部が絶縁層4表面に対して略垂直に形成されている構成について説明したが、上記側壁の開口部が絶縁層4の表面に対して略垂直でなくても、凹状溝6の開口部が角張っていれば、絶縁層上を広がる保護膜形成材料の表面張力の作用で凹状溝6の開口縁部によって保護膜形成材料の広がりが抑止される。この場合、凹状溝6の断面における絶縁層4の表面と凹状溝6の壁面とが成す角度の上限としては、135°が好ましく、120°がより好ましい。また、絶縁層4の表面と凹状溝6の壁面とが成す角度の下限としては、45°が好ましく、60°がより好ましい。上記角度が上記上限を超えると、保護膜形成材料の表面張力の作用が発揮されにくくなり、保護膜形成材料の広がりが十分に抑止できなくなるおそれがある。一方、上記角度が上記下限未満であると、フレキシブルプリント回路板の導電パターン層を形成可能な領域が小さくなるおそれがある。
また、上記実施形態では、図1に示すように凹状溝6の形状を平面視で直線状としたが、流れ広がる保護膜形成材料を抑止する位置に合わせて曲線状としてもよい。
また、上記実施形態では、1層の導電パターン層を有する構成の当該プリント回路板について説明したが、当該プリント回路板は、複数の導電パターン層が積層された多層回路板としても適用できるものである。
また、上記実施形態では、フレキシブルプリント回路板の構成について説明したが、当該プリント回路板は、リジッドタイプの回路板としても適用できるものである。つまり、ベースフィルム1が可撓性を有さない構成であってもよい。
また、上記実施形態では、凹状溝をフォトリソグラフィー法により形成する方法について説明したが、フォトリソグラフィー法以外の公知の方法により凹状溝を形成してもよく、例えばソルダーレジストの層を形成した後に、ソルダーレジストの表面をレーザ等で切削して凹状溝を形成してもよい。
本発明のプリント回路板は、上述のように保護膜を積層する領域を低コストでかつ容易に規制でき厚さの増加を抑止できるので、例えば狭い空間に曲げられて配設されるフレキシブルプリント回路板等に好適に用いられる。
1 ベースフィルム
2 導電パターン層
2a ランド部
2b 配線部
3 電子部品
4 絶縁層
5 保護膜
6 凹状溝
11 筺体
12 導体層
14 感光性ソルダーレジスト
16 凹状溝
S 保護膜非積層領域

Claims (6)

  1. 絶縁性を有するベースフィルムと、
    このベースフィルムの表面側に積層される1又は複数の導電パターン層と、
    この1又は複数の導電パターン層の最外層の一部に電気的に接続するよう実装される1又は複数の電子部品と、
    上記ベースフィルム及び1又は複数の導電パターン層を含む積層体の表面のうち上記1又は複数の電子部品の実装領域以外の領域にソルダーレジストを用いて積層される絶縁層と、
    少なくとも上記電子部品を覆うよう積層される合成樹脂製の保護膜と
    を備えるプリント回路板であって、
    上記絶縁層の表面に上記保護膜形成材料の流延を規制する凹状溝を有するプリント回路板。
  2. 上記凹状溝の平均幅が0.1mm以上1mm以下である請求項1に記載のプリント回路板。
  3. 上記凹状溝が導電パターンの不存在領域に形成されている請求項1又は請求項2に記載のプリント回路板。
  4. 上記凹状溝の底部に上記ベースフィルムが露出している請求項3に記載のプリント回路板。
  5. 上記凹状溝を構成する側壁のうち少なくとも開口部が絶縁層表面に対して略垂直に形成されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のプリント回路板。
  6. 絶縁性を有するベースフィルムの表面側に1又は複数の導電パターン層を積層する工程と、
    上記ベースフィルム及び1又は複数の導電パターン層を含む積層体の表面にソルダーレジストを積層する工程と、
    上記ソルダーレジストに対するフォトリソグラフィー法により電子部品の実装予定領域及び凹状溝形成予定領域のソルダーレジストを除去する工程と、
    上記実装予定領域に電子部品を実装する工程と、
    少なくとも上記電子部品を覆うよう合成樹脂製の保護膜を塗工により形成する工程と
    を備えるプリント回路板の製造方法。
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