JP2015132297A - 回転部材用支持軸 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸方向孔15aの内径を変更する事なく、この軸方向孔15a内を流通する潤滑油の流量を調整できる構造を実現する。【解決手段】支持軸4aは、中心部に、軸方向一端面に開口すると共に、軸方向中間部に迄達する前記軸方向孔15aを、軸方向中間部に、この軸方向孔15aの奥端寄り部分と外周面とを連通させる径方向孔16aを、それぞれ設ける。この軸方向孔15aの中間部に、半球状で、中央部に流量調整孔20を有する底板部21と、この底板部21の周縁から折れ曲がり、前記軸方向孔15aに内嵌される円筒状の嵌合筒部22とから成る、流量調整部材18を締り嵌めで内嵌固定する。【選択図】図1
Description
本発明は、例えば自動車用自動変速機やトランスアスクルを構成する遊星歯車装置に組み込まれる遊星歯車をキャリアに対して回転自在に支持する為の遊星歯車用支持軸等の回転部材用支持軸の改良に関する。
自動車用自動変速機を構成する遊星歯車装置が従来から、例えば特許文献1等の刊行物に記載されると共に、実施されている。この従来から知られた遊星歯車装置は、例えば図10〜12に示す様に、外周面に歯1aを形成した太陽歯車1と、この太陽歯車1と同心に配置され、内周面に歯2aを形成したリング歯車2との間に、複数個(一般的には3〜4個)の遊星歯車3、3を、円周方向に関して等間隔に配置している。そして、これら複数個の遊星歯車3、3の外周面に形成した歯3aを、前記両歯1a、2aに噛合させている。
前記複数個の遊星歯車3、3は、それぞれが本発明の対象となる回転部材用支持軸である、支持軸4の周囲に、それぞれ複数本ずつのニードル5、5を介して回転自在に支持している。これら各支持軸4の基端部(図11〜12の左端部)は、前記太陽歯車1を中心として回転自在なキャリア6の基板7に支持固定している。図示の例では、前記各支持軸4の基端部をこの基板7に形成した通孔8aに締まり嵌めで内嵌すると共に、これら各支持軸4と基板7との間に係止ピン9を掛け渡して、これら各支持軸4が前記通孔8aから脱落するのを防止している。
又、図示の例では、前記太陽歯車1を円筒状に形成し、前記基板7を、断面L字形で全体を円輪状に形成している。そして、図11に示す様に、この基板7の内周縁部に形成した円筒部10を、回転軸11の外周面にスプライン係合させている。前記太陽歯車1は、この回転軸11の周囲に、この回転軸11に対する相対回転を自在に支持している。又、前記リング歯車2は前記各部材1、6、11の周囲に、これら各部材1、6、11に対する相対回転を自在に支持している。
又、前記各支持軸4の先端部(図11〜12の右端部)は、前記基板7と共に前記キャリア6を構成する、円輪状に形成された連結板12に形成した通孔8bに内嵌固定し、前記各支持軸4の先端部同士を連結している。これら複数の支持軸4の中間部外周面で、前記キャリア6と前記連結板12との間部分は、円筒面状の内輪軌道13としている。一方、前記遊星歯車3の内周面は、円筒面状の外輪軌道14としている。そして、これら内輪軌道13と外輪軌道14との間部分に前記各ニードル5、5を設けて、前記遊星歯車3を、前記支持軸4の中間部周囲で連結板12とキャリア6との間部分に、回転自在に支持している。尚、前記各支持軸4の内部には、図12に示す様に、通油孔として機能する軸方向孔15及び径方向孔16を設け、前記各ニードル5、5の設置部分に潤滑油を送り込み自在としている。即ち、前記各支持軸4の中心部に設けた、前記軸方向孔15の上流端(図12の右端)を、前記キャリア6の基板7内に設けた潤滑油供給路17に通じさせると共に、前記径方向孔16の両端部を、前記軸方向孔15の内周面と前記各支持軸4の中間部外周面とに開口させている。そして、遊星歯車式変速機の運転時に、前記各ニードル5、5の設置部分に潤滑油を送り込み自在としている。尚、図示の例の場合、前記軸方向孔15の開口部を、盲栓2aにより塞いでいる。
上述の様な遊星歯車3及び支持軸4等を含んで構成する遊星歯車装置は、例えば、前記回転軸11を駆動軸又は従動軸とし、前記太陽歯車1又は前記リング歯車2の中心を従動軸又は駆動軸に結合する。そして、何れの歯車1、2、3を回転自在とし、何れの歯車1、2、3を回転不能とするかを切り換える事により、前記駆動軸と従動軸との間の変速並びに回転方向の変換を行う。この様な遊星歯車装置自体の構成及び作用は、従来から周知であり、本発明の要旨とも関係しないから、全体構造の図示並びに詳しい説明は省略する。
ところで、上述の図10〜12に示した構造の場合、前記支持軸4の内部を通過する潤滑油の流量を調整する場合には、前記軸方向孔15の内径を変更する必要がある。この為、各種遊星歯車装置の遊星歯車用支持軸として共通化を図れないと言う問題がある。例えば、前記各ニードル5、5の設置部分や、潤滑油の流通経路中前記支持軸4よりも下流側に設置した部材(例えば軸受等)への潤滑油の供給量を多くしたい場合、前記軸方向孔15の内径を大きくする必要がある。この様に、前記各ニードル5、5の設置部分や前記下流側に設置した部材への潤滑油の供給量が異なる場合には、支持軸4を別に製作する必要があり、部品として共通化が図れない。この為、支持軸4として多数の種類のものが必要となり、製造コストが増大する。
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、通油孔自体の内径を変更する事なく、この通油孔内を流通する潤滑油の流量を調整できる回転部材用支持軸の構造を実現すべく発明したものである。
本発明の対象となる回転部材用支持軸は、全体を円柱状に形成され、内部に潤滑油を流通させる為の通油孔を有する。
特に本発明の回転部材用支持軸に於いては、前記通油孔中に、この通油孔を流通する潤滑油の量を調整する為、その中心部に流量調整孔を、この潤滑油の流通方向に形成した流量調整部材を内嵌固定している。
特に本発明の回転部材用支持軸に於いては、前記通油孔中に、この通油孔を流通する潤滑油の量を調整する為、その中心部に流量調整孔を、この潤滑油の流通方向に形成した流量調整部材を内嵌固定している。
上述の様な本発明の回転部材用支持軸を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記流量調整部材を前記通油孔に内嵌する以前のこの流量調整部材の自由状態での外径を、同じくこの通油孔の内径よりも大きくする(この流量調整部材に締め代を持たせる)。
上述の様な本発明の回転部材用支持軸を実施する場合、具体的には、請求項3に記載した発明の様に、前記流量調整部材を、中央部に前記流量調整孔を有する底板部と、この底板部の周縁から折れ曲がり、前記通油孔に内嵌される嵌合筒部とから成るものとする。
或いは、請求項4に記載した発明の様に、前記流量調整部材を、球状若しくは円柱状とし、中心部に前記流量調整孔を、前記潤滑油の流通方向に貫通する状態で設ける。
或いは、請求項4に記載した発明の様に、前記流量調整部材を、球状若しくは円柱状とし、中心部に前記流量調整孔を、前記潤滑油の流通方向に貫通する状態で設ける。
上述の様に構成する本発明の回転部材用支持軸によれば、流量調整部材の流量調整孔の内径を変更する事により、通油孔内を流通する潤滑油の量を調整できる。この為、この通油孔を介し、前記回転部材用支持軸の周囲に設置した転動体やこの回転部材用支持軸よりも下流側に設置した部材に供給する潤滑油の量が異なる回転機械装置同士の間でも、前記回転部材用支持軸の共通化を図れる。この結果、この回転部材用支持軸を組み込んだ回転機械装置の製造コストを低減できる。
[実施の形態の第1例]
図1〜2は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例を含めて、本発明の回転部材用支持軸の特徴は、通油孔内を流通する潤滑油の流量を調節する為に、この通油孔中に流量調整部材18を設けた点にある。その他の部分の構成及び作用は、前述の図12に示した構造を含め、従来から知られている回転部材用支持軸の構造とほぼ同様であるから、従来と同様部分に就いては、説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
図1〜2は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例を含めて、本発明の回転部材用支持軸の特徴は、通油孔内を流通する潤滑油の流量を調節する為に、この通油孔中に流量調整部材18を設けた点にある。その他の部分の構成及び作用は、前述の図12に示した構造を含め、従来から知られている回転部材用支持軸の構造とほぼ同様であるから、従来と同様部分に就いては、説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例の支持軸4aは、中心部に、軸方向一端面(図1〜2の右端面)に開口すると共に、軸方向中間部に迄達する軸方向孔15aを、軸方向中間部に、この軸方向孔15aの奥端寄り部分と前記支持軸4aの外周面とを連通させる径方向孔16aを、それぞれ設けている。このうちの軸方向孔15aは、開口側の大径部と奥部側の小径部とを段差部19により連続させている。そして、本例の場合、この軸方向孔15aの中間部に前記流量調整部材18を締り嵌めで内嵌(圧入)している。この流量調整部材18は、半球状で、中央部に流量調整孔20を有する底板部21と、この底板部21の外周縁から軸方向一端側に折れ曲がり、前記軸方向孔15aに内嵌される円筒状の嵌合筒部22とから成る。このうちの嵌合筒部22の自由状態での外径D22は、この軸方向孔15aの開口部の内径d15aよりも僅かに大きくしている(D22>d15a)。この様な流量調整部材18は、鋼板等の金属板を絞り加工、打ち抜き加工等のプレス加工により曲げ成形、打ち抜き成形する事により、或いは、合成樹脂を射出成形する事により造る。
上述の様な流量調整部材18を前記軸方向孔15a内に設ける際には、この流量調整部材18を、前記底板部21側から前記軸方向孔15a内に圧入し、この底板部21の先端面(図1〜2の左端面)の外径寄り部分を前記段差部19に突き当てる。これにより、前記流量調整部材18を前記軸方向孔15a内に締め代を持たせた状態で内嵌固定すると共に、この流量調整部材18がこの軸方向孔15aの奥端部まで入り込むのを防止する。
上述の様な本例の支持軸4aによれば、流量調整部材18の底板部21に設けた流量調整孔20の内径d20を変更する事により、軸方向孔15a(及び径方向孔16a)を介し、前記支持軸4aの周囲に設置したニードル5、5(図11〜12参照)に供給する潤滑油の量(潤滑油流量)を調整できる。即ち、前記軸方向孔15aの開口部からこの軸方向15a内に送り込まれた潤滑油は、図2に太矢印で示す方向に流れ、前記各ニードル5、5を設置した部分に供給される。この為、前記潤滑油流量を少なくする場合には、図2の(A)に示す様に、前記流量調整部材18として、前記流量調整孔20の内径d20が小さいものを使用する。反対に、前記潤滑油流量を多くする場合には、図2の(B)に示す様に、前記流量調整部材18として、前記流量調整孔20の内径d20が大きいものを使用する。要するに、本例の場合、前記流量調整孔20の内径d20が異なる複数種類の流量調整部材18を用意すれば、前記潤滑油流量が異なる場合であっても、前記支持軸4aとして前記軸方向孔15aの内径が同じものを使用できる。従って、例えばこの支持軸4aを、前述の図10〜12に示す様な遊星歯車装置を構成する遊星歯車を支持する支持軸として使用した場合に、異なる遊星歯車装置間で支持軸の共通化を図れる。又、上述の様な流量調整部材18の部品コスト(製造コスト及び管理コスト)は、支持軸として通油孔の内径が異なる複数種類のものを用意する場合と比較して低く抑える事ができる。この結果、前記各遊星歯車装置の製造コストを低減できる。
又、本例の場合、前記流量調整部材18を構成する底板部21を半球状としている為、この流量調整部材18を前記軸方向孔15a内に圧入する際に、この圧入作業を容易に行う事ができる。
又、本例の場合、前記流量調整部材18を構成する底板部21を半球状としている為、この流量調整部材18を前記軸方向孔15a内に圧入する際に、この圧入作業を容易に行う事ができる。
[実施の形態の第2例]
図3〜4も、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、流量調整部材18aは、円板状で、中心部に流量調整孔20を有する(円輪状の)底板部21aと、この底板部21aの周縁から折れ曲がった円筒状の嵌合筒部22aとから成る。このうちの底板部21aの先端面(図3〜4の左端面)の外周縁部を、軸方向孔15aの段差部19に突き当てると共に、前記嵌合筒部22aをこの軸方向孔15a内に締め代を持たせた状態で内嵌している。本例の場合、この嵌合筒部22aにこの軸方向孔15aの内周面に対する締め代を持たせる為、図4の(A)に示す様に、この嵌合筒部22aの外径D22aを、前記軸方向孔15aの開口部の内径d15aよりも僅かに大きくしている(D22a>d15a)。但し、図4の(B)に示す様に、前記嵌合筒部22aを、軸方向に関して前記底板部21aから離れる程外径が大きくなる部分円すい筒状とし、前記嵌合筒部22aの外径側端部の外径Daを、前記軸方向孔15aの開口部の内径d15aよりも大きくしても良い。
図3〜4も、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、流量調整部材18aは、円板状で、中心部に流量調整孔20を有する(円輪状の)底板部21aと、この底板部21aの周縁から折れ曲がった円筒状の嵌合筒部22aとから成る。このうちの底板部21aの先端面(図3〜4の左端面)の外周縁部を、軸方向孔15aの段差部19に突き当てると共に、前記嵌合筒部22aをこの軸方向孔15a内に締め代を持たせた状態で内嵌している。本例の場合、この嵌合筒部22aにこの軸方向孔15aの内周面に対する締め代を持たせる為、図4の(A)に示す様に、この嵌合筒部22aの外径D22aを、前記軸方向孔15aの開口部の内径d15aよりも僅かに大きくしている(D22a>d15a)。但し、図4の(B)に示す様に、前記嵌合筒部22aを、軸方向に関して前記底板部21aから離れる程外径が大きくなる部分円すい筒状とし、前記嵌合筒部22aの外径側端部の外径Daを、前記軸方向孔15aの開口部の内径d15aよりも大きくしても良い。
本例の場合にも、前記軸方向孔15a内を流通する潤滑油の流量を少なくする場合には、図3の(A)に示す様に、前記流量調整部材18aとして、前記流量調整孔20の内径d20が小さいものを使用し、同じく多くする場合には、図3の(B)に示す様に、前記流量調整部材18aとして、前記流量調整孔20の内径d20が大きいものを使用する。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様である。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第3例]
図5は、請求項1、2、4に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合、流量調整部材18bを単なる厚肉円管状としている。即ち、円柱部23の中心部に流量調整孔20aを、軸方向に貫通する状態で設ける事により、前記流量調整部材18bとしている。この様な流量調整部材18bは、金属材料に切削等の加工を施す事により、或いは、アルミニウム系合金若しくはマグネシウム系合金等の軽合金をダイキャスト成形する事により造る他、合成樹脂を射出成形する事により造る事もできる。何れにしても、前記流量調整部材18bは前記円柱部23の外周面を、支持軸4aの軸方向孔15aの内周面に圧入すると共に、先端面(図5の左端面)をこの軸方向孔15aの段差部19に突き当てる事で、前記流量調整部材18bがこの軸方向孔15aの奥端部に入り込むのを防止している。
図5は、請求項1、2、4に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合、流量調整部材18bを単なる厚肉円管状としている。即ち、円柱部23の中心部に流量調整孔20aを、軸方向に貫通する状態で設ける事により、前記流量調整部材18bとしている。この様な流量調整部材18bは、金属材料に切削等の加工を施す事により、或いは、アルミニウム系合金若しくはマグネシウム系合金等の軽合金をダイキャスト成形する事により造る他、合成樹脂を射出成形する事により造る事もできる。何れにしても、前記流量調整部材18bは前記円柱部23の外周面を、支持軸4aの軸方向孔15aの内周面に圧入すると共に、先端面(図5の左端面)をこの軸方向孔15aの段差部19に突き当てる事で、前記流量調整部材18bがこの軸方向孔15aの奥端部に入り込むのを防止している。
本例の場合、前記流量調整部材18bを単なる円筒状としている為、押出成形材を所定長さに切断する事により容易に造れる。従って、前述した実施の形態の第1例及び第2例の様に、流量調整部材18、18aを底板部21、21aと嵌合筒部22、22aとから構成する場合と比較して、前記流量調整部材18bの強度及び剛性を高くし、支持軸4aの耐久性を確保し易く、しかも製造コストを低く抑えられる。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様である。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第4例]
図6も、請求項1、2、4に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合、流量調整部材18cを、球状部24の中心部に流量調整孔20aを、径方向に貫通する状態で設ける事により構成し、この球状部24を前記軸方向孔15aに内嵌固定した状態で、前記流量調整孔20aをこの軸方向孔15aの軸方向に配置している。この様な本例の構造によれば、前記流量調整部材18cを、支持軸4aの軸方向孔15a内に圧入する際に、この流量調整部材18cの外周面とこの軸方向孔15aの内周面との間に作用する摩擦を、上述した実施の形態の第3例の構造の様に、流量調整部材18bを単なる円筒状とした場合と比較して小さく抑えられる。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第3例と同様である。
図6も、請求項1、2、4に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合、流量調整部材18cを、球状部24の中心部に流量調整孔20aを、径方向に貫通する状態で設ける事により構成し、この球状部24を前記軸方向孔15aに内嵌固定した状態で、前記流量調整孔20aをこの軸方向孔15aの軸方向に配置している。この様な本例の構造によれば、前記流量調整部材18cを、支持軸4aの軸方向孔15a内に圧入する際に、この流量調整部材18cの外周面とこの軸方向孔15aの内周面との間に作用する摩擦を、上述した実施の形態の第3例の構造の様に、流量調整部材18bを単なる円筒状とした場合と比較して小さく抑えられる。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第3例と同様である。
[実施の形態の第5例]
図7〜8は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の支持軸4bは、中心部に、軸方向に貫通する状態で軸方向孔15bを、軸方向中間部に、この軸方向孔15bの中間部と外周面とを連通させる径方向孔16aを、それぞれ設けている。このうちの軸方向孔15bは、軸方向両端部に設けた大径部と軸方向中間部に設けた小径部とを段差部19、19により、それぞれ連続させている。そして、前記軸方向孔15bのうちの軸方向一端寄り部分(図7〜8の右端寄り部分)に流量調整部材18を、同じく軸方向他端寄り部分(図7〜8の左端寄り部分)に盲栓25を、それぞれ圧入固定している。
図7〜8は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の支持軸4bは、中心部に、軸方向に貫通する状態で軸方向孔15bを、軸方向中間部に、この軸方向孔15bの中間部と外周面とを連通させる径方向孔16aを、それぞれ設けている。このうちの軸方向孔15bは、軸方向両端部に設けた大径部と軸方向中間部に設けた小径部とを段差部19、19により、それぞれ連続させている。そして、前記軸方向孔15bのうちの軸方向一端寄り部分(図7〜8の右端寄り部分)に流量調整部材18を、同じく軸方向他端寄り部分(図7〜8の左端寄り部分)に盲栓25を、それぞれ圧入固定している。
上述の様な本例の支持軸4bによれば、前記軸方向孔15bの上流側(図7〜8の右側)開口から取り込んだ潤滑油を、潤滑油の流通経路中で前記支持軸4bよりも下流側に設置した部材に向け、前記軸方向孔15bの下流側(図7〜8の左側)開口から送り出す為に、前記潤滑油を前記支持軸4bの軸方向に亙り流通させる場合と、同じく流通させない場合とで、この支持軸4bの共通化を図れる。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様である。
その他の部分の構成及び作用は、前述した実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第6〜8例]
図9は、本発明の実施の形態の第6〜8例を示している。これら各例の場合、流量調整部材を、支持軸の通油孔(軸方向孔及び径方向孔)中の2箇所以上に設け、この通油孔内を流通し、この支持軸の周囲に設置した転動体及びこの支持軸よりも下流側に設けた部材に供給する潤滑油の量を適切に調整できる様にしている。先ず、図9の(A)に示した第6例の場合、支持軸4bの中心部に軸方向に貫通する状態で設けられた軸方向孔15bのうちの軸方向一端寄り部分{図9の(A)の右端寄り部分}に内径が大きい流量調整孔20bを有する流量調整部材18dを、同じく軸方向他端寄り部分{図9の(B)の左端寄り部分}に内径が小さい流量調整孔20cを有する流量調整部材18eを、それぞれ圧入固定している。
図9は、本発明の実施の形態の第6〜8例を示している。これら各例の場合、流量調整部材を、支持軸の通油孔(軸方向孔及び径方向孔)中の2箇所以上に設け、この通油孔内を流通し、この支持軸の周囲に設置した転動体及びこの支持軸よりも下流側に設けた部材に供給する潤滑油の量を適切に調整できる様にしている。先ず、図9の(A)に示した第6例の場合、支持軸4bの中心部に軸方向に貫通する状態で設けられた軸方向孔15bのうちの軸方向一端寄り部分{図9の(A)の右端寄り部分}に内径が大きい流量調整孔20bを有する流量調整部材18dを、同じく軸方向他端寄り部分{図9の(B)の左端寄り部分}に内径が小さい流量調整孔20cを有する流量調整部材18eを、それぞれ圧入固定している。
一方、図9の(B)に示した第7例の場合、支持軸4bの軸方向孔15bの軸方向両端寄り部分に、内径が大きい流量調整孔20b、20bを有する(流量調整孔20b、20bの内径が互いに等しい)、1対の流量調整部材18d、18dを、それぞれ圧入固定している。
又、図9の(C)に示した第8例の場合、支持軸4cの軸方向孔15bの軸方向両端寄り部分に、内径が大きい流量調整孔20b、20bを有する、1対の流量調整部材18d、18dを、それぞれ圧入固定すると共に、径方向孔16b中にも、流量調整部材18fを設け、潤滑油流量を調整可能にしている。即ち、この径方向孔16bを、外径側の大径部と内径側の小径部とを段差部19aにより連続させている。そして、前記流量調整部材18fを、前記径方向孔16b内に半球状の底板部21b側から圧入固定し、この底板部21bの先端面{図9の(C)の下側面}の外径寄り部分を前記段差部19aに突き当てている。これにより、前記流量調整部材18fの嵌合筒部22bを前記径方向孔16b内に締め代を持たせた状態で内嵌固定すると共に、この流量調整部材18fがこの径方向孔16bの奥端部(前記軸方向孔15bの内周面に開口した端部)まで入り込むのを防止している。
本発明の回転部材用支持軸は、自動車用自動変速機やトランスアクスルを構成する遊星歯車装置を構成する遊星歯車用の支持軸に適用したり、エンジンの動弁機構用のカムフォロア用の支持軸、若しくは摩擦ローラ式変速機の中間ローラ用の支持軸等、各種回転支持部の支持軸に適用する事ができる。
1 太陽歯車
1a 歯
2 リング歯車
2a 歯
3 遊星歯車
3a 歯
4、4a〜4c 支持軸
5 ニードル
6 キャリア
7 基板
8a、8b 通孔
9 係止ピン
10 円筒部
11 回転軸
12 連結板
13 内輪軌道
14 外輪軌道
15、15a、15b 軸方向孔
16、16a、16b 径方向孔
17 潤滑油供給路
18、18a〜18f 流量調整部材
19、19a 段差部
20、20a〜20c 流量調整孔
21、21a、21b 底板部
22、22a、22b 嵌合筒部
23 円柱部
24 球状部
25、25a 盲栓
1a 歯
2 リング歯車
2a 歯
3 遊星歯車
3a 歯
4、4a〜4c 支持軸
5 ニードル
6 キャリア
7 基板
8a、8b 通孔
9 係止ピン
10 円筒部
11 回転軸
12 連結板
13 内輪軌道
14 外輪軌道
15、15a、15b 軸方向孔
16、16a、16b 径方向孔
17 潤滑油供給路
18、18a〜18f 流量調整部材
19、19a 段差部
20、20a〜20c 流量調整孔
21、21a、21b 底板部
22、22a、22b 嵌合筒部
23 円柱部
24 球状部
25、25a 盲栓
Claims (4)
- 全体を円柱状に形成され、内部に潤滑油を流通させる為の通油孔を有する回転部材用支持軸に於いて、
前記通油孔中に、この通油孔を流通する潤滑油の流量を調整する為、その中心部に流量調整孔を、この潤滑油の流通方向に形成した流量調整部材を内嵌固定している事を特徴とする回転部材用支持軸。 - 前記流量調整部材を前記通油孔に内嵌する以前のこの流量調整部材の自由状態での外径が、同じくこの通油孔の内径よりも大きい、請求項1に記載した回転部材用支持軸。
- 前記流量調整部材は、中央部に前記流量調整孔を有する底板部と、この底板部の周縁から折れ曲がり、前記通油孔に内嵌される嵌合筒部とから成る、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した回転部材用支持軸。
- 前記流量調整部材が、球状若しくは円柱状であり、中心部に前記流量調整孔を、前記潤滑油の流通方向に貫通する状態で設けている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した回転部材用支持軸。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014003238A JP2015132297A (ja) | 2014-01-10 | 2014-01-10 | 回転部材用支持軸 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014003238A JP2015132297A (ja) | 2014-01-10 | 2014-01-10 | 回転部材用支持軸 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106402346A (zh) * | 2016-11-08 | 2017-02-15 | 中车戚墅堰机车车辆工艺研究所有限公司 | 双联齿轮 |
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-
2014
- 2014-01-10 JP JP2014003238A patent/JP2015132297A/ja active Pending
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